JPWO2018016111A1 - リナロールを含有する無色透明飲料 - Google Patents

リナロールを含有する無色透明飲料 Download PDF

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Abstract

本発明の課題は、酸味料とリナロールを含有する無色透明飲料において、後口のキレを向上させることである。
ベンズアルデヒド、サリチル酸メチル、及びβ−ダマセノンからなる群から選択される少なくとも一種を、飲料に配合する。

Description

本発明は、リナロールを含有する無色透明飲料、及び関連する方法に関する。
近年、消費者の健康意識や天然・自然志向を背景に、フレーバードウォーター(flavored water)の人気が高まっている。フレーバードウォーターとは、ミネラルウォーター(ナチュラルミネラルウォーター含む)などの水に香料やエキス、果汁などの原料を加えた飲料で、ニアウォーターとも呼ばれる水のような外観の飲料である。フレーバードウォーターのような無色透明でありながら果実等の風味や甘味、酸味を有している飲料は、一般に、水の代わりに飲用できるようにすっきりとした味わいを有しており、水と同程度、或いはそれ以上に飲みやすいという特徴を有している。また、フレーバードウォーターは、提供された量を一度に飲みきるのではなく、少しずつ、長時間に渡って飲用することが多い。この場合には、フレーバードウォーターは、提供時には低温に冷却されていても、飲用の途中で常温になることもあり、それでも続けて飲用されることとなる。
リナロールは様々な植物の精油中にみられる成分である。特許文献1には、果実風味が付与された飲料が開示されており、当該飲料はリナロールを含有する。また、特許文献2には、リナロールを含有するビール風味発泡性飲料が開示されている。
WO2015/156282 特開2013−42675号公報
フレーバードウォーターのような無色透明飲料には、その性質上、配合成分や配合量に様々な制限がある。まず、無色透明であるという性質を保つために、果汁の添加量が著しく制限される。また、当該飲料には、水の代わりに飲用できるようにすっきりとした味わいが消費者から求められており、したがって、全体的に甘味や酸味等の香味を弱く設定することが求められる。
本発明の発明者は、比較的酸味が弱く、そして無色透明である飲料において、少量のリナロールを用いると、飲料の味の厚みや広がりを高めることができることを見出した。しかしながら、リナロールを用いると、飲料の後口のキレが低下し、収斂味が生じることも見出した。即ち、飲料の後口のキレは、特にリナロールと酸味料とを組み合わせたときに低下することが見出された。しかも、飲料の温度が常温又は室温程度まで上昇すると、後口のキレの低下や収斂味の発生の傾向が強くなることが明らかとなった。
上記の通り、酸味料とリナロールとが合わさることによって飲料の後口のキレが低下するという問題があり、これを改善することが求められる。本発明の課題は、酸味料とリナロールを含有する無色透明飲料において、後口のキレを向上させることである。本発明の別の課題は、酸味料とリナロールを含有する無色透明飲料において、収斂味を軽減することである。
本発明の発明者は、種々検討した結果、酸味料とリナロールを含有する無色透明飲料に、ベンズアルデヒド、サリチル酸メチル、及びβ−ダマセノンからなる群から選択される少なくとも一種を添加することが有用であることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、以下のものに関するが、これらに限定されない。
[1]100〜5000ppbのリナロールと、
ベンズアルデヒド、サリチル酸メチル、及びβ−ダマセノンからなる群から選択される少なくとも一種と、
酸味料とを含有する飲料であって、以下の条件(i)から(iv)を満たす前記飲料:
(i)波長660nmにおける吸光度が0.06以下であり、
(ii)純水を基準とした場合のΔE値(色差)が3.5以下であり、
(iii)Brixが1〜10であり、そして
(iv)酸度が0.020〜0.300g/100gである。
[2]サリチル酸メチルの含有量(a)が5〜500ppbであり、サリチル酸メチル含有量(a)の、リナロール含有量(b)に対する重量比(a/b)が0.01〜1.0である、[1]に記載の飲料。
[3]ベンズアルデヒド含有量(c)が5〜300ppbであり、ベンズアルデヒド含有量(c)の、リナロール含有量(b)に対する重量比(c/b)が0.001〜0.8である、[1]又は[2]に記載の飲料。
[4]β−ダマセノンの含有量(d)が1〜100ppbであり、β−ダマセノンの含有量(d)の、リナロール含有量(b)に対する重量比(d/b)が0.0002〜0.2である、[1]〜[3]のいずれか1に記載の飲料。
[5]100〜5000ppbのリナロールと、
ベンズアルデヒド、サリチル酸メチル、及びβ−ダマセノンからなる群から選択される少なくとも一種と、
酸味料とを含有する飲料であって、以下の条件(i)から(v)を満たす前記飲料:
(i)波長660nmにおける吸光度が0.06以下であり、
(ii)純水を基準とした場合のΔE値(色差)が3.5以下であり、
(iii)Brixが1〜10であり、
(iv)酸度が0.020〜0.300g/100gであり、そして
(v)サリチル酸メチルの含有量(a)が5〜500ppbであり、サリチル酸メチル含有量(a)の、リナロール含有量(b)に対する重量比(a/b)が0.01〜1.0である;
ベンズアルデヒド含有量(c)が5〜300ppbであり、ベンズアルデヒド含有量(c)の、リナロール含有量(b)に対する重量比(c/b)が0.001〜0.8である;又は
β−ダマセノンの含有量(d)が1〜100ppbであり、β−ダマセノンの含有量(d)の、リナロール含有量(b)に対する重量比(d/b)が0.0002〜0.2である。
[6]さらに、1−ヘキサノール及び/又はcis−3−ヘキセノールを1ppb以上含有する、[1]〜[5]のいずれか1に記載の飲料。
[7]茶風味を有する[1]〜[6]のいずれか1に記載の飲料。
[8]タンニンの含有量が150ppm以下である、[1]〜[7]のいずれか1に記載の飲料。
[9]100〜5000ppbのリナロールと、酸味料とを含有し、以下の条件(i)から(iv):
(i)波長660nmにおける吸光度が0.06以下であり、
(ii)純水を基準とした場合のΔE値(色差)が3.5以下であり、
(iii)Brixが1〜10であり、そして
(iv)酸度が0.020〜0.300g/100gである
を満たす飲料を製造する方法であって、当該飲料がベンズアルデヒド、サリチル酸メチル、及びβ−ダマセノンからなる群から選択される少なくとも一種を含有するように原料を配合する工程、並びに以下のいずれか一以上の工程を含む、前記方法:
当該飲料中のサリチル酸メチルの含有量(a)を5〜500ppbに、当該飲料中のサリチル酸メチル含有量(a)の、リナロール含有量(b)に対する重量比(a/b)を0.01〜1.0に調整する工程;
当該飲料中のベンズアルデヒド含有量(c)を5〜300ppbに、当該飲料中のベンズアルデヒド含有量(c)の、リナロール含有量(b)に対する重量比(c/b)を0.001〜0.8に調整する工程;又は
当該飲料中のβ−ダマセノンの含有量(d)を1〜100ppbに、当該飲料中のβ−ダマセノンの含有量(d)の、リナロール含有量(b)に対する重量比(d/b)を0.0002〜0.2に調整する工程。
本発明の飲料は、酸味料とリナロールを含有する無色透明飲料において、後口のキレを向上させることができる。具体的には、本発明の飲料は、酸味料とリナロールとの併用によって生じる後口のキレの低下を向上させることができる。また、本発明の飲料は、当該飲料の収斂味を軽減することができる。これらの効果は、糖質や果汁を多く用いることなく達成することができる。さらに、これらの効果は、飲料の温度が常温又は室温程度まで上昇しても得られる。
本明細書において、「後口のキレ」とは、飲料を飲みこんだ後に口の中に嫌な味が残らない、さっぱりとした状態を意味する。
また、本明細書において、室温及び常温とは、1〜35℃、好ましくは15〜30℃などの温度であってよく、例えば23℃であってよいが、これらに限定されない。
本発明の飲料及び関連する方法について、以下に説明する。
特に断りがない限り、本明細書において用いられる「ppm」、及び「ppb」は、重量/容量(w/v)のppm、及びppbを意味する。
(リナロール)
本発明の飲料に含有されるリナロールの由来は限定されず、リナロールは植物などの天然原料に由来するものでもよいし、合成品であってもよい。
本発明の飲料は、リナロールを100〜5000ppb、好ましくは150〜4500ppb、より好ましくは150〜1000ppb、より好ましくは150〜600ppb含有する。あるいは、本発明の飲料は、リナロールを100〜4000ppb、100〜3000ppb、100〜2000ppb、又は100〜1000ppb含有する。
リナロールが100ppbより少ないと、後口のキレがさほど悪くないため、その改善効果が目立たず、一方リナロールが5000ppbより多いと、後味のキレと収斂味の問題が大きくなりすぎる。
(ベンズアルデヒド、サリチル酸メチル、β−ダマセノン)
本発明の飲料は、ベンズアルデヒド、サリチル酸メチル、及びβ−ダマセノンからなる群から選択される少なくとも一種を含有する。特に、本発明の飲料がそれらの内の二種以上を含有するときは、後味のキレがさらに向上するため、好ましい。具体的には、本発明の飲料は、ベンズアルデヒドとサリチル酸メチルを含有してもよいし、ベンズアルデヒドとβ−ダマセノンを含有してもよいし、サリチル酸メチルとβ−ダマセノンを含有してもよいし、これら三種の化合物を全て含有してもよい。本発明の飲料中のベンズアルデヒド、サリチル酸メチル、及びβ−ダマセノンの含有量は、後味のキレと収斂味を改善できる限り特に限定されない。
本発明の飲料中のサリチル酸メチルの含有量は、好ましくは5〜500ppb、より好ましくは5〜400ppb、より好ましくは10〜300ppb、より好ましくは15〜200ppbである。
本発明の飲料中のサリチル酸メチル含有量(a)の、リナロール含有量(b)に対する重量比(a/b)は、好ましくは0.01〜1.0、より好ましくは0.01〜0.80、より好ましくは0.01〜0.60、より好ましくは0.01〜0.40である。
本発明の飲料中のベンズアルデヒドの含有量は、好ましくは5〜300ppb、より好ましくは5〜250ppb、より好ましくは5〜200ppbである。
本発明の飲料中のベンズアルデヒド含有量(c)の、リナロール含有量(b)に対する重量比(c/b)は、好ましくは0.001〜1.0、より好ましくは0.001〜0.8、より好ましくは0.001〜0.6、より好ましくは0.001〜0.4である。
本発明の飲料中のβ−ダマセノンの含有量(d)は、好ましくは1〜100ppb、より好ましくは1〜80ppbである。
本発明の飲料中のβ−ダマセノンの含有量(d)の、リナロール含有量(b)に対する重量比(d/b)は、好ましくは0.0002〜0.2、好ましくは0.001〜0.2、より好ましくは0.001〜0.1である。
なお、本発明に用いられるベンズアルデヒド、サリチル酸メチル、β−ダマセノンの由来は限定されず、それらは植物などの天然原料に由来するものでもよいし、合成品であってもよい。
(1−ヘキサノール、cis−3−ヘキセノール)
本発明の飲料は、さらに、1−ヘキサノール及び/又はcis−3−ヘキセノールを1ppb以上含有することが好ましい。当該含有量は、1−ヘキサノールとcis−3−ヘキセノールの総含有量を意味する。確認のために記載するが、本発明の飲料は、1−ヘキサノールとcis−3−ヘキセノールのいずれか一方だけを含有してもよいし、両方含有してもよい。
本発明の飲料中の1−ヘキサノールの含有量は、好ましくは5〜200ppb、より好ましくは5〜150ppbである。本発明の飲料中のcis−3−ヘキセノールの含有量は、好ましくは10〜1000ppb、より好ましくは20〜900ppbである。
なお、本発明に用いられる1−ヘキサノール、cis−3−ヘキセノールの由来は限定されず、それらは植物などの天然原料に由来するものでもよいし、合成品であってもよい。
(飲料中の成分の定量方法)
本発明に関する、飲料(試料溶液)中のリナロール、ベンズアルデヒド、サリチル酸メチル、β−ダマセノン、1−ヘキサノール、及びcis−3−ヘキセノールの含有量又は濃度は、特に断りがない限り、GC/MS測定装置を用いて、以下の方法により測定する。
バイアル瓶(容量20ml)に試料溶液を5g量り取り、1.5gのNaClを加えた後、スペルコ社製SPME(DVB/CAR/PDMS)を用いた固相マイクロ抽出法にて気相部の上記の各成分を40℃で20分間抽出する。リナロールなどの成分を抽出後、GC/MS測定に供した。定量値は標準添加法で算出した。GC/MS測定条件は以下の通りである。
装置:GC:Agilent Technologies社製 GC7890B
MS:Agilent Technologies社製 5977A
カラム:Inert cap pure WAX 30m×0.25mmi.d. df=0.25μm
定量イオン:リナロール m/z=93
サリチル酸メチル m/z=120
ベンズアルデヒド m/z=106
β−ダマセノン m/z=121
1−ヘキサノール m/z=56
cis−3−ヘキセノール m/z=67
温度条件:40℃(5分)〜10℃/分〜260℃
キャリアガス流量:He 1.2ml/分
注入口温度:250℃
インターフェイス温度:250℃
イオン源温度:230℃
(無色透明飲料)
本発明の飲料は無色である。飲料が無色であることは、測色色差計(ZE2000(日本電色工業株式会社製)など)を用いて純水を基準として測定した際の透過光のΔE値(色差)をもって規定することができる。具体的には、本発明の飲料は、純水を基準とした場合のΔE値が3.5以下である。ΔE値は、好ましくは2.3以下である。
また、本発明の飲料は透明である。「飲料が透明である」とは、いわゆるスポーツドリンクのような白濁や、混濁果汁のような濁りがなく、水のように視覚的に透明な飲料であることをいう。飲料の透明度は、液体の濁度を測定する公知の手法を用いることにより、数値化することができる。例えば紫外可視分光光度計(UV−1600(株式会社島津製作所製)など)を用いて測定した波長660nmにおける吸光度をもって飲料の透明度を規定することができる。具体的には、本発明の飲料は、波長660nmの吸光度が0.06以下である。
(Brix)
本発明の飲料のBrixは低く抑えられている。具体的には、Brixは1〜10、好ましくは2〜10、より好ましくは3〜10である。
Brix値は、糖度計や屈折計などを用いて20℃で測定された屈折率を、ICUMSA(国際砂糖分析法統一委員会)の換算表に基づいてショ糖溶液の質量/質量パーセントに換算した値であり、溶液中の可溶性固形分濃度を表す。単位は「°Bx」、「%」または「度」で表示される。飲料のBrix値が低ければ、糖質を含めた可溶性固形分の濃度が低いこととなる。
(酸度)
本発明の飲料の酸度は、0.020〜0.300g/100g、好ましくは0.030〜0.300g/100g、より好ましくは0.040〜0.300g/100gである。酸度が0.300g/100gを超えると酸味が比較的強くなり、無色透明飲料が有する制限のため、好ましくない。一方、酸度が0.020g/100gを下回ると酸味が弱すぎて好ましくない。
本明細書において用いる「酸度」とは、酸の含有量の指標となる値であり、一定量の飲料(試料)に水酸化ナトリウムなどのアルカリを加えて中和する際の、中和に要した(pH7.0)アルカリの量から計算により求めることができる。酸度の測定には、自動滴定装置(Mettler toledo DL50など)を用いることができる。本発明において、酸度は、クエン酸量に換算した値(中和量から、飲料に含まれている酸が全てクエン酸であると仮定して計算して求める)を用いる。
(酸味料)
本発明の飲料は、酸味料を含有する。酸味料は限定されないが、典型的な酸味料の例は、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、リン酸、酒石酸、グルコン酸、及びそれらの塩である。特に、クエン酸、リンゴ酸、及びそれらの塩が好ましい。本発明の飲料は、一種の酸味料だけを含有してもよいし、二種以上の酸味料を含有してもよい。なお、本発明に関して「酸味料」との用語を用いる場合、酸味料には、食品添加物だけでなく、果汁由来の酸も含まれる。具体的には、当該飲料が果汁を含有し、果汁が例示された上記の酸を含有する場合、その酸も酸味料とみなされる。
本発明の飲料が上記の具体的な酸味料を含有する場合、それらの酸味料の含有量は、酸度が上記した範囲に含まれれば特に限定されない。しかしながら、本発明の飲料がクエン酸又はその塩を含有する場合、その含有量は好ましくは0.020〜0.300g/100gである。また、本発明の飲料がリンゴ酸又はその塩を含有する場合、その含有量は好ましくは0.026〜0.392g/100gである。また、本発明の飲料における上記の具体的な酸味料の総含有量は、好ましくは、0.01〜1.20g/100gである。
(ミネラル)
本発明の飲料は、好ましくはミネラルを含有する。本発明の飲料は、特に限定されるわけではないが、夏場やスポーツの際に引用する水分補給用飲料とするのに適している。その際、ミネラルの濃度を適度な範囲に調整することにより、発汗時のミネラル補給用の飲料とすることができる。ミネラルとしては、これらに限定されないが、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄等を挙げることができ、これらを飲食品に用いることができる塩の形態で、或いはこれらを豊富に含む海洋深層水、海藻エキスなどを本発明の飲料に添加することができる。本発明の飲料において、ミネラルは一種のみを単独で用いてもよく、或いは二以上を組み合わせて用いてもよい。本発明の飲料に用いられるミネラルは、好ましくはナトリウムである。
本発明の飲料におけるミネラルの含有量は、特に限定されないが、0.1〜50mg/100mLである。当該含有量は、好ましくは、0.1、0.5、1、2、3、4、又は5mg/100mL以上であり、50、49、48、47、46、45、44、43、42、41、又は40mg/100mL以下である。本発明の飲料におけるミネラルの好ましい範囲は0.1〜50mg/100mLであり、より好ましくは2〜45mg/100mL、さらに好ましくは5〜40mg/100mLである。ミネラルが塩の形態にある場合は、これを遊離体(フリー体)に換算した上で前記の含有量を算出するものとする。
(タンニン)
本発明の飲料は、特に限定されないが、飲料中のタンニンの含有量が150ppm以下である。タンニンが多量に含まれると飲料の着色が生じることから、無色透明である本発明の飲料では、飲料中のタンニンの含有量は少量であることが好ましい。また、タンニンには特有の渋味があり、タンニンが多量に含まれると本発明の効果が阻害されるおそれがある。本発明の飲料におけるタンニンの含有量は、好ましくは100ppm以下、70ppm以下、50ppm以下、又は40ppm以下である。なお、本発明の飲料におけるタンニンの含有量は0ppm以上である。
本発明において、飲料中のタンニンの含有量は、「五訂 日本食品標準成分表 分析マニュアルの解説」(財団法人日本食品分析センター編、中央法規出版、2001年7月、252頁)に記載の公定法(酒石酸鉄試薬法)を用いて測定することができる。当該方法では、発色剤として酒石酸鉄試薬が用いられ、当該試薬により発色させた成分について波長540nmで吸光度を測定することによりタンニンの量を調べることができる。例えば、標準物質として没食子酸エチルを用いて検量線を作成し、その検量線から試料の吸光度に相当する没食子酸エチル量を求め、得られた数値を換算してタンニンの量とすることができる。
(その他)
本発明の飲料には、上記に示した各種成分に加えて、通常の飲料に用いられる香料、糖類(ブドウ糖、果糖、ショ糖など)、栄養強化剤(ビタミン類など)、酸化防止剤、乳化剤、保存料、エキス類、食物繊維、pH調整剤、品質安定剤などを、本発明の効果を損なわない範囲で添加することができる。
本発明の飲料において香料は、特に限定されないが、飲料に天然らしい味わいや爽やかな風味をもたらすものが好ましい。そのような香料としては、フルーツ系フレーバー、シトラス系フレーバー、ミント系フレーバー、コーヒーフレーバー、ココアフレーバー、茶フレーバー(紅茶フレーバーを含む)等が挙げられる。
本発明の飲料における、飲料の種類は特に限定されず、清涼飲料であればよい。栄養飲料、機能性飲料、茶系飲料(紅茶、ウーロン茶等)、フレーバードウォーター(ニアウォーター)系飲料などいずれであってもよいが、フレーバードウォーターが好ましい。当該飲料は、特に、茶風味を有する飲料であることが好ましい。
また、本発明の飲料は炭酸飲料であってもよく、或いは非炭酸飲料であってもよい。好ましくは、本発明の飲料は非炭酸飲料である。なお、本発明の飲料を炭酸飲料(即ち、発泡性)とする場合、その方法は特に制限されず、発酵により炭酸ガスを飲料中に発生させてもよく、或いは人為的に炭酸ガスを飲料に注入してもよい。
本発明の飲料は、加熱殺菌をされ、容器に詰められた状態の容器詰飲料であってもよい。容器としては、特に限定されず、例えば、PETボトル、アルミ缶、スチール缶、紙パック、チルドカップ、瓶などを挙げることができる。なかでも、無色透明な容器、例えばPETボトルを用いると、本発明の飲料に特徴的な無色透明な外観を容器詰めの状態で確認できることから、好ましい。加熱殺菌を行う場合、その種類は特に限定されず、例えばUHT殺菌及びレトルト殺菌等の通常の手法を用いて行うことができる。加熱殺菌工程の温度は特に限定されないが、例えば65〜130℃、好ましくは85〜120℃で、10〜40分である。ただし、上記の条件と同等の殺菌価が得られれば適当な温度で数秒、例えば5〜30秒での殺菌でも問題はない。
(方法)
本発明は、別の側面では、100〜5000ppbのリナロールと、酸味料とを含有し、以下の条件(i)から(iv):
(i)波長660nmにおける吸光度が0.06以下であり、
(ii)純水を基準とした場合のΔE値(色差)が3.5以下であり、
(iii)Brixが1〜10であり、そして
(iv)酸度が0.020〜0.300g/100gである
を満たす飲料を製造する方法である。当該方法は、当該飲料がベンズアルデヒド、サリチル酸メチル、及びβ−ダマセノンからなる群から選択される少なくとも一種を含有するように原料を配合する工程を含む。また、当該方法は、以下のいずれか一以上の工程を含む:
当該飲料中のサリチル酸メチルの含有量(a)を5〜500ppbに、当該飲料中のサリチル酸メチル含有量(a)の、リナロール含有量(b)に対する重量比(a/b)を0.01〜1.0に調整する工程;
当該飲料中のベンズアルデヒド含有量(c)を5〜300ppbに、当該飲料中のベンズアルデヒド含有量(c)の、リナロール含有量(b)に対する重量比(c/b)を0.001〜0.8に調整する工程;又は
当該飲料中のβ−ダマセノンの含有量(d)を1〜100ppbに、当該飲料中のβ−ダマセノンの含有量(d)の、リナロール含有量(b)に対する重量比(d/b)を0.0002〜0.2に調整する工程。
また、当該方法は、当該飲料における後口のキレを改善する、又は当該飲料の収斂味を軽減することができるため、本発明は、当該飲料における後口のキレを改善する、又は当該飲料の収斂味を軽減する方法にも関する。
飲料中の成分の種類、その含有量、成分の重量比、吸光度、色差、Brix、酸度、及びその好ましい範囲、並びにその調整方法については、本発明の飲料に関して上記した通りであるか、それらから自明である。そのタイミングも限定されない。例えば、上記工程を、吸光度の調整工程、色差の調整工程、Brixの調整工程、酸度の調整工程、リナロール含有量の調整工程などの他の工程と同時に行ってもよいし、別々に行ってもよいし、それらの工程の順番を入れ替えてもよい。最終的に得られた飲料が、上記の条件を満たせばよい。
(数値範囲)
明確化のために記載すると、本明細書において下限値と上限値によって表されている数値範囲、即ち「下限値〜上限値」は、それら下限値及び上限値を含む。例えば、「1〜2」により表される範囲は、1及び2を含む。
以下に実施例に基づいて本発明の説明をするが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(試験例1)
下記の表に示した量で果糖ブドウ糖液糖、クエン酸、リナロールを水と混合して、飲料を調製した。得られた飲料について、分光光度計(UV−1600(株式会社島津製作所製))により波長660nmにおける吸光度を測定し、測色色差計(ZE2000(日本電色工業株式会社製))により純水に対する透過光のΔEを測定した。全ての飲料において、吸光度は0.06以下であり、純水に対する透過光のΔEは3.5以下であった。また、全ての飲料においてタンニンの含有量は0ppm(検出限界以下)であった。
各飲料について、3名のパネラーにより、後口のキレを感じるかどうかの官能評価試験を実施した。具体的には、後口のキレを感じない場合を1点、後口のキレを最もよく感じる場合を6点として、1〜6点の6段階で評価した。その評価の平均点を下記の表に示す。なお、この官能評価方法は他の試験例でも用いた。
なお、本明細書の全ての試験例において糖に由来するBrixの値を示すが、これらは飲料全体のBrixの実測値と殆ど同じであった。
Figure 2018016111
上記の表から明らかなとおり、リナロールの量が特定範囲にある場合に、後口のキレの問題が顕在化する。
(試験例2)
下記の表に示した量で原料を水と混合して飲料を調製した。得られた飲料について、試験例1と同様にして波長660nmにおける吸光度と、純水に対する透過光のΔEを測定した。全ての飲料において、吸光度は0.06以下であり、純水に対する透過光のΔEは3.5以下であった。また、全ての飲料においてタンニンの含有量は0ppm(検出限界以下)であった。
各飲料について、試験例1と同様にして官能評価試験を実施した。その評価の平均点を下記の表に示す。
Figure 2018016111
上記の表から明らかなとおり、サリチル酸メチルは後口のキレを改善した。また、サリチル酸メチルの含有量と、サリチル酸メチル/リナロールの重量比が特定範囲にあると、特に優れた効果が得られた。
(試験例3)
下記の表に示した量で原料を水と混合して飲料を調製した。得られた飲料について、試験例1と同様にして波長660nmにおける吸光度と、純水に対する透過光のΔEを測定した。全ての飲料において、吸光度は0.06以下であり、純水に対する透過光のΔEは3.5以下であった。また、全ての飲料においてタンニンの含有量は0ppm(検出限界以下)であった。
各飲料について、試験例1と同様にして官能評価試験を実施した。その評価の平均点を下記の表に示す。
Figure 2018016111
上記の表から明らかなとおり、ベンズアルデヒドは後口のキレを改善した。また、ベンズアルデヒドの含有量と、ベンズアルデヒド/リナロールの重量比が特定範囲にあると、特に優れた効果が得られた。
(試験例4)
下記の表に示した量で原料を水と混合して飲料を調製した。得られた飲料について、試験例1と同様にして波長660nmにおける吸光度と、純水に対する透過光のΔEを測定した。全ての飲料において、吸光度は0.06以下であり、純水に対する透過光のΔEは3.5以下であった。また、全ての飲料においてタンニンの含有量は0ppm(検出限界以下)であった。
各飲料について、試験例1と同様にして官能評価試験を実施した。その評価の平均点を下記の表に示す。
Figure 2018016111
上記の表から明らかなとおり、β−ダマセノンは後口のキレを改善した。また、β−ダマセノンの含有量と、β−ダマセノン/リナロールの重量比が特定範囲にあると、特に優れた効果が得られた。
(試験例5)
下記の表に示した量で原料を水と混合して飲料を調製した。得られた飲料について、試験例1と同様にして波長660nmにおける吸光度と、純水に対する透過光のΔEを測定した。全ての飲料において、吸光度は0.06以下であり、純水に対する透過光のΔEは3.5以下であった。また、全ての飲料においてタンニンの含有量は0ppm(検出限界以下)であった。
各飲料について、試験例1と同様にして官能評価試験を実施した。その評価の平均点を下記の表に示す。
Figure 2018016111
上記の表から明らかなとおり、ベンズアルデヒドとβ−ダマセノンを組み合わせて用いると、さらに後口のキレが改善された。
(試験例6)
下記の表に示した量で原料を水と混合して飲料を調製した。得られた飲料について、試験例1と同様にして波長660nmにおける吸光度と、純水に対する透過光のΔEを測定した。全ての飲料において、吸光度は0.06以下であり、純水に対する透過光のΔEは3.5以下であった。また、全ての飲料においてタンニンの含有量は0ppm(検出限界以下)であった。
各飲料について、試験例1と同様にして官能評価試験を実施した。その評価の平均点を下記の表に示す。
Figure 2018016111
上記の表から明らかなとおり、ベンズアルデヒドとサリチル酸メチルを組み合わせて用いると、さらに後口のキレが改善された。
(試験例7)
下記の表に示した量で原料を水と混合して飲料を調製した。得られた飲料について、試験例1と同様にして波長660nmにおける吸光度と、純水に対する透過光のΔEを測定した。全ての飲料において、吸光度は0.06以下であり、純水に対する透過光のΔEは3.5以下であった。また、全ての飲料においてタンニンの含有量は0ppm(検出限界以下)であった。
各飲料について、試験例1と同様にして官能評価試験を実施した。その評価の平均点を下記の表に示す。
Figure 2018016111
上記の表から明らかなとおり、β−ダマセノンとサリチル酸メチルを組み合わせて用いると、さらに後口のキレが改善された。
(試験例8)
下記の表に示した量で原料を水と混合して飲料を調製した。得られた飲料について、試験例1と同様にして波長660nmにおける吸光度と、純水に対する透過光のΔEを測定した。全ての飲料において、吸光度は0.06以下であり、純水に対する透過光のΔEは3.5以下であった。また、全ての飲料においてタンニンの含有量は0ppm(検出限界以下)であった。
各飲料について、試験例1と同様にして官能評価試験を実施した。その評価の平均点を下記の表に示す。
Figure 2018016111
上記の表から明らかなとおり、1−ヘキサノールは、さらに後口のキレを改善した。
(試験例9)
下記の表に示した量で原料を水と混合して飲料を調製した。得られた飲料について、試験例1と同様にして波長660nmにおける吸光度と、純水に対する透過光のΔEを測定した。全ての飲料において、吸光度は0.06以下であり、純水に対する透過光のΔEは3.5以下であった。また、全ての飲料においてタンニンの含有量は0ppm(検出限界以下)であった。
各飲料について、試験例1と同様にして官能評価試験を実施した。その評価の平均点を下記の表に示す。
Figure 2018016111
上記の表から明らかなとおり、cis−3−ヘキセノールは、さらに後口のキレを改善した。
(試験例10)
具体的な試験結果は示さないが、果糖ブドウ糖液糖をブドウ糖、果糖、又はショ糖に置き換えても、果糖ブドウ糖液糖を用いた場合と同様の結果が得られた。また、クエン酸を別の酸味料に置き換えても、クエン酸を用いた場合と同様の結果が得られた。

Claims (5)

  1. 100〜5000ppbのリナロールと、
    ベンズアルデヒド、サリチル酸メチル、及びβ−ダマセノンからなる群から選択される少なくとも一種と、
    酸味料とを含有する飲料であって、以下の条件(i)から(v)を満たす前記飲料:
    (i)波長660nmにおける吸光度が0.06以下であり、
    (ii)純水を基準とした場合のΔE値(色差)が3.5以下であり、
    (iii)Brixが1〜10であり、
    (iv)酸度が0.020〜0.300g/100gであり、そして
    (v)サリチル酸メチルの含有量(a)が5〜500ppbであり、サリチル酸メチル含有量(a)の、リナロール含有量(b)に対する重量比(a/b)が0.01〜1.0である;
    ベンズアルデヒド含有量(c)が5〜300ppbであり、ベンズアルデヒド含有量(c)の、リナロール含有量(b)に対する重量比(c/b)が0.001〜0.8である;又は
    β−ダマセノンの含有量(d)が1〜100ppbであり、β−ダマセノンの含有量(d)の、リナロール含有量(b)に対する重量比(d/b)が0.0002〜0.2である。
  2. さらに、1−ヘキサノール及び/又はcis−3−ヘキセノールを1ppb以上含有する、請求項1に記載の飲料。
  3. 茶風味を有する請求項1又は2に記載の飲料。
  4. タンニンの含有量が150ppm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の飲料。
  5. 100〜5000ppbのリナロールと、酸味料とを含有し、以下の条件(i)から(iv):
    (i)波長660nmにおける吸光度が0.06以下であり、
    (ii)純水を基準とした場合のΔE値(色差)が3.5以下であり、
    (iii)Brixが1〜10であり、そして
    (iv)酸度が0.020〜0.300g/100gである
    を満たす飲料を製造する方法であって、
    当該飲料がベンズアルデヒド、サリチル酸メチル、及びβ−ダマセノンからなる群から選択される少なくとも一種を含有するように原料を配合する工程、並びに以下のいずれか一以上の工程を含む、前記方法:
    当該飲料中のサリチル酸メチルの含有量(a)を5〜500ppbに、当該飲料中のサリチル酸メチル含有量(a)の、リナロール含有量(b)に対する重量比(a/b)を0.01〜1.0に調整する工程;
    当該飲料中のベンズアルデヒド含有量(c)を5〜300ppbに、当該飲料中のベンズアルデヒド含有量(c)の、リナロール含有量(b)に対する重量比(c/b)を0.001〜0.8に調整する工程;又は
    当該飲料中のβ−ダマセノンの含有量(d)を1〜100ppbに、当該飲料中のβ−ダマセノンの含有量(d)の、リナロール含有量(b)に対する重量比(d/b)を0.0002〜0.2に調整する工程。
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