JPWO2018008155A1 - 健康モニタリングシステム、健康モニタリング方法および健康モニタリングプログラム - Google Patents

健康モニタリングシステム、健康モニタリング方法および健康モニタリングプログラム Download PDF

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Abstract

健康モニタリングにあたって、簡易的に排尿情報を解析し、疾病を推測することができる健康モニタリングシステムを提供する。
本発明に係る健康モニタリングシステムは、便器の使用者の排尿が流れ込んだ溜水中の流体に関する流体情報を測定する測定部と、流体情報に基づいて、流体をモデル化した流体モデルを分析することで排尿を解析する解析部と、排尿の排尿情報に基づいて、使用者の疾病を推測する推測部とを備え、前記測定部は、排尿が流れ込んだ溜水の成分に応じて色が変化するフィルムを格納するカートリッジを含み、前記流体情報を測定するごとに、当該カートリッジから当該測定に用いるフィルムを押し出すことを特徴とする。

Description

本発明は、健康モニタリングシステム、健康モニタリング方法および健康モニタリングプログラムに関し、特に便器に設置して排尿を解析し、疾病を推測する健康モニタリングシステム、健康モニタリング方法および健康モニタリングプログラムに関する。
近年の健康志向の高まりを受けて、従来から、尿の状態(量や成分)を分析して健康状態をモニタリングし、アドバイスするサービスが多く存在する。身体の異常がある場合は、尿の状態も変化しやすく、身体の異常を発見するには、尿の状態を日頃からモニタリングをすることが効果的である。
このような尿の分析技術として、例えば、特許文献1には、実測された人の1回の尿中における特定成分の濃度と、実測された1日の全尿中における特定成分の濃度との間の相関関係を表すデータを記憶しており、当該相関関係を用いて被測定者の1日の全尿中における特定成分の濃度を換算して求めること、当該求めた濃度より被測定者の1日の全尿中における特定成分の排泄量を算出する排尿情報測定装置が開示されている。
また、特許文献2には、尿を貯える便器のボウルと、当該ボウルに蓄えられた尿の体積や重量を計測する尿データ計測手段によって、排尿量、尿流率を算出する排尿情報測定装置が開示されている。特許文献2記載の排尿測定装置は、排尿開始時または排尿終了時の各水位もしくは水位変化率によって排尿量および尿流率を算出し、当該算出したデータに所定の振動モデルを適用してパーティクルフィルタによって処理することによって排尿情報を算出するものであった。
特開2013−36817号公報 特開2013−90748号公報
しかしながら、特許文献1記載の発明では、大きく筐体とセンサ部から構成され、被測定者等の手で筐体を把持してセンサ部に被測定者が排泄した尿を振りかけなければならず、使い勝手が必ずしも十分ではなかった。
また、特許文献2記載の発明においても、便器のボウルに蓄えられた尿の体積や重量を計測する手段として、ボウル内の溜水の水位データを用いていたり、下水配管の下水圧測定を用いていたりと便器を構成する要素を使用しているため、既設の便器への適用が不可能であった。したがって、特許文献2に記載の排尿情報測定装置においては、汎用性に乏しく、使い勝手が必ずしも十分ではなかった。
そこで、本発明は、尿成分分析等の排尿の解析および当該解析結果に基づく疾病の推測にあたって、簡易的で使い勝手の良い健康モニタリングシステム、健康モニタリング方法および健康モニタリングプログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る健康モニタリングシステムは、便器の使用者の排尿が流れ込んだ溜水中の流体に関する流体情報を測定する測定部と、流体情報に基づいて、流体が流れる領域をモデル化した流体モデルを分析することで排尿を解析する解析部と、排尿の排尿情報に基づいて、使用者の疾病を推測する推測部とを備え、当該測定部は、排尿が流れ込んだ溜水の成分に応じて色が変化するフィルムを格納するカートリッジを含み、当該流体情報を測定するごとに、当該カートリッジから当該測定に用いるフィルムを押し出すことを特徴とする。
さらに、本発明に係る健康モニタリングシステムは、測定部は、当該カートリッジに積層して格納された複数のフィルムのうち測定に用いるフィルムを、当該カートリッジの外に押し出す押出機構を含んでいてもよい。
さらに、本発明に係る健康モニタリングシステムは、測定部が、当該カートリッジから押し出されたフィルムを挟持する挟持部を備えるアームをさらに含み、当該アームを動作することで、当該挟持部に挟持されたフィルムを使用者の排尿が流れ込んだ溜水に浸漬させてもよい。
さらに、本発明に係る健康モニタリングシステムは、測定部が、前記アームの一端と回転自在に連結する回転機構をさらに含み、当該アームを当該回転機構により回転させることで、当該アームの他端に備わる挟持部を、使用者の排尿が流れ込んだ溜水に浸漬する位置まで移動させてもよい。
さらに、本発明に係る健康モニタリングシステムは、フィルムを撮影して撮影情報を生成する撮影手段を含む撮影部を備え、測定部が、アームを動作することで、使用者の排尿が流れ込んだ溜水に浸漬されたフィルムを、撮影部が当該フィルムを撮影可能な位置まで移動させてもよい。
さらに、本発明に係る健康モニタリングシステムは、カートリッジは、前記測定部から着脱可能であり、測定部において、当該カートリッジに格納されたフィルムが無くなった場合に、当該カートリッジを複数のフィルムが格納された新たなカートリッジに交換可能であってもよい。
さらに、本発明に係る健康モニタリングシステムは、便器ごとのボウルの形状情報および溜水の水量情報を記憶する記憶部を備え、流体情報は、溜水または排尿が流れ込んだ溜水の少なくともいずれか一つの水温を測定して生成した水温情報を含み、解析部は、流体情報に加え、形状情報または水量情報の少なくともいずれか一つに基づいて、排尿を解析してもよい。
さらに、本発明に係る健康モニタリングシステムは、溜水または排尿が流れ込んだ溜水に浸漬した二つの電極間の電位差を測定して電圧情報を生成し、水量情報および排尿の尿量を含む排尿情報に基づいて、電圧情報を補正する補正部と、補正した電圧情報に基づいて尿成分を分析する分析部と、を備えていてもよい。
さらに、本発明に係る健康モニタリングシステムは、測定部が、水温情報または電圧情報の少なくともいずれか一つが所定の閾値に達した際に、排尿が流れ込んだ溜水の水温または電位差の少なくともいずれか一つの測定を開始または終了してもよい。
さらに、本発明に係る健康モニタリングシステムは、推測部が、撮影情報から特徴ベクトルを作成し、該作成した特徴ベクトルを訓練データにより識別し、該識別した特徴ベクトルに基づいて、疾病を推測してもよい。
さらに、本発明に係る健康モニタリングシステムは、使用者が所有する端末またはICカードから出力するユーザ識別情報に基づいて、使用者を識別するユーザ識別部をさらに備え、推測部は、当該識別の結果に基づいて、使用者ごとに疾病を推測してもよい。
さらに、本発明に係る健康モニタリングシステムは、ユーザ識別部が、使用者が便座を使用した際に便器の便座が受ける使用者の重量を計測し重量情報を生成する計測部をさらに備え、当該重量情報に基づいて、使用者を識別してもよい。
本発明に係る健康モニタリングシステム方法は、便器の使用者の排尿が流れ込んだ溜水中の流体に関する流体情報を測定する測定ステップと、流体情報に基づいて、流体が流れる領域をモデル化した流体モデルを分析することで排尿を解析する解析ステップと、排尿の排尿情報に基づいて、使用者の疾病を推測する推測ステップと、流体情報を測定するごとに、排尿が流れ込んだ溜水の成分に応じて色が変化するフィルムを格納するカートリッジから、当該測定に用いるフィルムを押し出す押出ステップを含む。
本発明に係る健康モニタリングプログラムは、コンピュータを制御するプログラムであって、便器の使用者の排尿が流れ込んだ溜水中の流体に関する流体情報を測定する測定機能と、流体情報に基づいて、流体が流れる領域をモデル化した流体モデルを分析することで排尿を解析する解析機能と、排尿の排尿情報に基づいて、使用者の疾病を推測する推測機能と、流体情報を測定するごとに、排尿が流れ込んだ溜水の成分に応じて色が変化するフィルムを格納するカートリッジから、当該測定に用いるフィルムを押し出す押出機能をコンピュータにより実現させる。
本発明に係る健康モニタリングシステムは、便器の使用者の排尿が流れ込んだ溜水中の流体に関する流体情報を測定する測定部と、流体情報に基づいて、流体が流れる領域をモデル化した流体モデルを解析することで排尿を解析する解析部と、排尿の排尿情報に基づいて、使用者の疾病を推測する推測部とを備えるものである。
これらの構成により、尿成分の測定にあたって、既設の便器に本発明に係る健康モニタリングシステムを設置するだけで、被測定者は通常どおり排泄するだけで尿成分を測定できるため、装置に排尿を振りかけることにより測定するよりも簡易的に、また、衛生的に測定することができ、使い勝手を向上できる。
また、本発明に係る健康モニタリングシステムおよび健康モニタリング方法は、流体シミュレーションにより流体の動きを解析して尿量を解析しているため、排尿が溜水によりどの程度希釈されたかを考慮することができ、精度よく分析することができる。
本発明に係る健康モニタリングシステムおよび健康モニタリング方法は、排尿情報の解析および疾病の推測にあたって、簡易性および使い勝手を向上できる。
健康モニタリングシステム500の構成の一例を示すシステム図である。 健康モニタリングシステム500の構成例を示すブロック図である。 健康モニタリングシステム500の他の構成例を示すブロック図である。 健康モニタリングシステム500の概観の一例を模式的に示す図である。 健康モニタリングシステム500の測定装置200の概観の一例を模式的に示す図である。 測定装置200を構成する測定部210の内部構造の一例を模式的に示す図である。 測定装置200を構成する測定部210の内部構造の他の例を模式的に示す図である。 測定装置200を構成する測定部210の構成例を模式的に示す図である。 アーム40の挟持部41が上下方向に移動する様子を模式的に示す図である。 撮影部212を構成するフィルム90と試薬の構成の一例を模式的に示す図である。 健康モニタリングシステム500が記憶するデータのデータベースのデータ構成例を示すデータ概念図である。 健康モニタリングシステム500の測定・分析結果と疾病などの情報の対応付けのデータ構成の例を示すデータ概念図である。 健康モニタリングシステム500が実行する処理の一例を示すフローチャートである。 測定部210の概観の一例を模式的に示す図である。 測定部210の概観の他の例を模式的に示す図である。 測定装置200を構成する測定部210の構成例を模式的に示す図である。 測定部210の使用態様を示す模式図である。 圧力センサ800が取り付けられた便器の構成例を示す図である。
以下、本発明の実施態様について、図面を参照しながら説明する。
<実施形態1>
<概要>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る健康モニタリングシステム構成の例を示すシステム図である。
図1に示すように、当該システムは、サーバ100、測定装置200、ユーザ端末300を含む。サーバ100は、ネットワーク400を介して測定装置200およびユーザ端末300を接続される。なお、図1において、説明を簡単にするためにサーバ100、測定装置200およびユーザ端末300は各々1台だけ示してあるが、これ以上存在してもよいことは言うまでもない。また、ユーザ端末300の具体的な機器は、図示のように、スマートフォンに限定されず、例えば、携帯端末、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、その他の電子機器であってもよい。ユーザ端末300は、例えば、コンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(例えば、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例えば、PDA(personal digital assistant)、電子メールクライアントなど)、携帯電話(例えばスマートフォン、フィーチャーフォンなど)、ウェアラブル端末(メガネ型デバイス、時計型デバイスなど)あるいは他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含むが、本発明はそれらに限定されるものではない。さらに、当該システムは、クラウドサービス(パブリッククラウド、プライベートクラウドいずれも含む)を用いてもよいし、対象の施設内に物理的に共用または専用サーバを設けてサービスを提供してもよい。
ユーザ端末300は、本発明の実施形態1による健康モニタリングシステムの一部である健康状態のモニタリング結果(分析結果、推測結果含む)を表示するアプリケーション(以降、「ヘルスモニタリングアプリ」という)を搭載し、図3に示すように、ヘルスモニタリングアプリの表示を閲覧して自身の健康状態をチェックできる。
健康モニタリングシステム500は、一例として、図3に示すように、測定装置200を既設の便器等に設置し、測定装置200において便器の使用者の排尿が流れ込んだ溜水中の流体に関する流体情報を測定し、サーバ100において当該測定された流体情報に基づいて、流体が流れる領域をモデル化した流体モデルを解析することで排尿を解析し、解析された排尿の排尿情報に基づいて、使用者の疾病を推測することができる。これにより、健康モニタリング500は、例えば、自宅または仕事場に居ながら、かつ、使用者は通常の排尿行為を行うだけで疾病の兆候や疾病であることを判定することができるため、簡易的で使い勝手がよく、持続可能性の高い健康モニタリングサービスを提供することができる。
また、健康モニタリングシステム500は、自宅や仕事場への適用に限定されず、介護施設や病院においても患者の健康管理に利用することもでき、運営側のリスク軽減を図ることもできる。ここで、「排尿情報」とは、使用者の排尿に関する種々の情報をいい、排尿の尿量、尿温、尿成分等を含んで構成してもよい。
なお、実施形態1では、クラウドコンピューティング形式を用いた例を示したが、これに限定されず、例えば、測定装置200単体または測定装置200およびユーザ端末300で健康モニタリングシステム500を構成してもよい。また、本例では、クラウドサービスを用いたサービスの例を示したが、人工知能(例えば、ディープラーニングなどによる機械学習によるもの)を用いたクラウドドクターサービス(例えば、ネットワーク越しに患者の健康状態や体調の診療するサービス)やクラウドマザーサービス(例えば、ネットワーク越しに子供の健康状態や体調のモニタリングするサービス)に用いることもできる。
<構成>
図2は、本発明の実施形態1に係る健康モニタリングシステムの構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、実施形態1に係る健康モニタリングシステムは、測定部210を含む測定装置200と、解析部121および推測部124を含む制御部を備えるサーバ100とを含む。
測定装置200の測定部210は、便器の使用者の排尿が流れ込んだ溜水中の流体に関する流体情報を測定する。
サーバ100の解析部121は、測定部120が測定した流体情報に基づいて、流体をモデル化した流体モデルを分析することで排尿を解析する。また、サーバ100の推測部124が、排尿の排尿情報に基づいて、使用者の疾病を推測する。
そして、本発明の実施形態1では、測定部210は、排尿が流れ込んだ溜水の成分に応じて色が変化するフィルムを格納するカートリッジを含み、当該流体情報を測定するごとに、当該カートリッジから当該測定に用いるフィルムを押し出す。
測定部210が、上記のように、流体情報の測定に用いるフィルムを格納したカートリッジを備え、当該流体情報の測定の都度、当該カートリッジから測定に用いるフィルムを押し出すため、被測定者が検査に用いるフィルムを準備するなどの手間をかけずに、尿成分を測定可能である。そのため、被測定者は、例えば、装置に排尿を振りかけることにより測定するよりも簡易的に、また、衛生的に測定することができ、使い勝手を向上できる。
以下、サーバ100、測定装置200、ユーザ端末300の構成についてより詳細に説明する。図3は、サーバ100、測定装置200、ユーザ端末300の機能構成の一例を示すブロック図である。なお、各部の配置においては、各機器の動作環境および状況等に応じて、サーバ100、測定装置200、ユーザ端末300間で適宜変更してもよい。例えば、サーバ100の解析部121、補正部122、分析部123、推測部124は測定装置200の制御部230に配置してもよいし、ユーザ端末200の制御部320に配置してもよい。図3に示すように、サーバ100は、通信部110と、制御部120と、記憶部130を含んで構成される。
また、サーバ100は、多段構成とすることができ、例えば、施設内に設置するサーバ(中継サーバ)と、複数の施設を含む特定のエリアまたは全てのエリアを包括するサーバから構成してもよい。中継サーバの送信タイミングとしては、(1)周期的に(例えば、記憶部130のキャパシティ等を考慮して定めた一定時間ごとに)、(3)記憶部250の記憶容量に閾値を設定して当該閾値に達した際などを送信タイミングとしてもよい。
通信部110は、受信部111および送信部112を備え、ネットワーク400を介して、測定装置200およびユーザ端末300との通信を実行する機能を有する。当該通信は、有線、無線のいずれでもよく、また、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。ネットワーク400は、例えば、LTE(Long Term Evolution)、LANs(Local Area Networks)、WANs(Wide Area Networks)、MANs(Metropolitan Area Networks)、ISDNs(Integrated Service Digital Networks)などのネットワークや、無線LANs、CDMA(Code Division Multiple Access)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、衛星通信などのなどのネットワークであり、有線・無線を問わず、情報処理装置100や情報処理端末200が互いに通信可能であれば、どのようなネットワークであってもよい。
受信部111は、ネットワーク400を介して、制御部120の制御に従って、各測定装置200および各ユーザ端末300から測定データ等を受信し、当該測定データを制御部120に伝達する機能を有する。具体的には、受信部111は、測定装置200から便器のボウル内の溜水および当該溜水に便器の使用者の排尿を含んだ水(以降、「排尿含有水」という)の水温情報、排尿含有水に電極を浸漬して電極間の電位差による電圧情報、使用者を識別するユーザ識別情報、照度情報および撮影部212において試薬が反応したフィルム90を撮影した撮影情報(以降、「撮影情報」という)を受信し、制御部120に伝達する。
送信部112は、ネットワーク400を介して、制御部120の制御に従って、各測定装置200に制御データ等および各ユーザ端末300にモニタリング結果データ等を送信する機能を有する。具体的には、例えば、送信部112は、ユーザ識別部220の制御のための記憶部130に記憶する使用者情報(例えば、ID情報など)、測定部210の測定および撮影並びにユーザ識別部220の識別に必要な動的パラメータデータ等を測定装置200に送信し、また、分析した尿成分に係る分析結果、推測された疾病の陽性および陰性に係る推測結果等のモニタリング結果を表す表示データをユーザ端末300に送信する。
制御部120は、解析部121、補正部122、分析部123および推測部124を含んで構成され、サーバ100の各部を制御する機能を有するプロセッサである。また、制御部120は、分析部123から分析結果を伝達されると、また、推測部124から推測結果を伝達されると、ユーザ端末300の表示部330にテキスト、表またはグラフで表示するための表示データを生成する。制御部120は、当該生成した表示データをユーザ端末300に送信するために、送信部112に伝達する。
解析部121は、流体情報に基づいて、流体が流れる領域をモデル化した流体モデルを解析することで、排尿を解析する機能を有する。ここで「流体情報」とは、流体解析に必要な情報をいい、便器のボウルの形状情報(以降、「形状情報」という)、便器のボウル内の溜水の水量情報および水温情報等から構成される。
解析部121は、具体的には、例えば、便器のボウルの形状情報、便器のボウル内の溜水の水量情報または水温情報等の少なくともいずれか一つに基づいて、測定部210の周囲を流れる流体をモデル化した流体モデルに基づいて、測定部210の周囲の流体を解析して尿量を算出することで排尿を解析する。また、解析部121は、便器のボウルの形状情報、便器のボウル内の溜水の水量情報、水温情報以外にも、洗剤等の量情報または洗剤等の成分情報等のトイレ環境に関する情報の少なくともいずれか一つを加えて、これらに基づいて、流体をモデル化等して排尿情報を解析してもよい。これらにより、排尿のみを採取して尿量を測定したり、便器のボウルや排水管に付設した測定器等で水位変化率から尿量を測定したりする必要がなく、使用者にとって使い勝手のよい健康モニタリングシステムを提供することができる。
当該流体のモデル化は、例えば、SVM(Support vector machine)等による回帰分析を用いて、測定した溜水および排尿含有の水温から生成した水温情報に基づき、溜水および排尿含有水の水温がどの様に変化し最終的に収束するのかの予測モデルを構築して分析すること考えられる。また、当該回帰分析において、SVMにカーネル法で導き出したデータ構造を組み合わせて分析してもよい。また、他の例として、MCMC法(Markov Chain Monte Carlo)(マルコフ連鎖モンテカルロ法)による回帰分析を用いて、回帰モデルを構築して分析することも考えられる。さらに、これら以外にも、流体シミュレーションを用いて流体領域をモデル化する例として有限要素法やCFD(Computational Fluid Dynamics)法を用いることも考えられる。
補正部122は、水量情報および尿量を含む排尿情報に基づいて、電圧情報を補正する機能を有する。具体的には、例えば、補正部122は、尿量を水量および尿量の和で除算することにより希釈度合を算出し、当該希釈度合より電圧情報を補正する。これにより、便器のボウル内の溜水等による希釈を考慮した電圧情報の取得、ひいては尿成分の分析することができる。
補正部122は、照度情報に基づいて撮影情報を補正する機能を有する。ここで「照度情報」とは、撮影部212のフィルム面の照度(明るさ)(lx)を表す情報をいう。具体的には、例えば、補正部122は、照度情報に基づいてRGB値の明度を適切な値に調節することで補正する。これにより、照明による影響を考慮したRGB値を得ることができ、精度よく色測定をすることができる。
分析部123は、電圧情報または補正した電圧情報(以降、「電圧情報(補正後)」という)に基づいて、尿成分を分析する機能を有する。分析部123は、具体的には、例えば、電圧情報(補正後)に基づいて、尿中の塩化物、ブドウ糖、カリウム、ナトリウム、尿素等の成分の分子濃度を分析する。また、図12に示すようにph値を分析することもできる。これにより、排尿が溜水で希釈されても精度よく分析することができる。また、分析部123は、当該分析結果をユーザ端末300に表示させる表示データを生成するために、制御部120に伝達する。
分析部123は、撮影情報または補正した撮影情報(以降、「撮影情報(補正後)」という)に基づいて、尿成分を分析する機能も有する。具体的には、例えば、分析部123は、撮影情報(RGB値)に基づいて試薬に対する尿中の特定成分の発色反応の色を測定し、当該色に対応する尿中の特定成分またはその濃度を分析する。また、分析部123は、当該分析結果をユーザ端末300に表示させる表示データを生成するために、制御部120に伝達する。これにより、バイオアッセイ(イムノクロマト法など)による尿中の特定成分およびその濃度の分析を、人による目視等ではなく、人を介さず自動で簡易的に実現することができる。
推測部124は、解析された排尿の排尿情報に基づいて、使用者の疾病を推測する機能を有する。推測部124は、具体的には、例えば、分析された尿中の特定成分(具体的には、例えば、当該成分の濃度等)に基づいて、使用者の疾病を推測する。一例として、図12に示すように、尿中のブドウ糖の濃度を分析することで尿糖値を算出し、糖尿病が陽性であるか、または陰性であるかを推測する。また、図12には、その他の測定部210の測定または分析部123の分析結果(「測定・分析結果」という)と、当該測定・分析結果から推測される疾病などの情報との対応付けの例を示している。推測部124の推測にあたって、当該対応付けの例に表記する推測を含めてもよい。また、推測部124は、当該推測結果をユーザ端末300に表示させる表示データを生成するために、制御部120に伝達する。
推測部124による推測にあたっては、(1)閾値による推測、(2)機械学習による推測を用いることができる。推測部124は、一例として、(1)の推測においては、測定結果と記憶部130に記憶する閾値の比較によって、例えば、当該閾値内であれば正常(または陰性)、当該閾値を超過している場合は異常(または陽性)と判定して、疾病を推測する。(2)の推測においては、測定結果の特徴量を抽出し、当該特徴量に基づいて特徴ベクトルを作成する。作成した特徴ベクトルは、辞書データ(測定値と当該測定値に紐づく検査結果(分析結果および推測結果に基づく、疾病の陽性か陰性か等の結果)のセットを複数ケース用いて作成したデータで、機械学習における訓練データ(教師データ)として用いるデータ)を基準に識別が行われ、当該識別結果により疾病を推測する。なお、当該機械学習の技法としては、ニュートラルネットワーク(パーセプトロン)、SVM等を用いてもよい。これにより、機械学習の学習効果により推測部124の推測精度の向上させていくことができる。
記憶部130は、サーバ100が動作するうえで必要とする各種プログラム、データおよびパラメータを記憶する機能を有する。具体的には、例えば、記憶部130は、流体情報(便器のボウルの形状情報、便器の溜水の水量情報)、撮影情報、重量情報、照度情報、ユーザ識別情報並びに通信部110、制御部120および記憶部130の動作に必要なパラメータを記憶する。記憶部130は、一例として、図12に示すように、解析や分析等に必要な情報および測定結果や検査結果(分析結果、推測結果)を各種データベース(以降、「DB」という)に保存して記憶する。
また、記憶部130は、使用者が回答したアンケート結果を記憶してもよい。本発明における健康モニタリングシステムは、使用者の健康状態に関するアンケート結果を収集し、当該使用者の健康状態の管理に用いる。健康状態に関するアンケートは、例えば、(1)使用者の身体症状や、(2)使用者の精神状態、(3)使用者の活動状況、(4)使用者の機能に関する状況、(5)その他の情報を含む。
例えば、(1)使用者の身体症状は、使用者の身体に関する情報を含み、例えば、アンケート時点における使用者の身長や体重、血圧、心拍数などを含む。なお、使用者は、アンケート時点において自身で計測可能な項目に回答すればよい。また、(1)使用者の身体症状は、使用者自身が知覚する身体の症状を含み、“吐き気がする”、“痛みがある”、“体に力が入らない”、“耳鳴りがする”、“手や足の感覚が麻痺している”、“全身がむくんでいる”など、アンケート時点において、使用者が普段と異なると感じた症状を、選択式または記述式により回答する項目を含んでいてもよい。なお、(1)使用者の身体症状は、これらの例に限られず、使用者の身体に関する情報であれば、どのような情報であってもよい。また、選択式で回答する場合、使用者は、YESまたはNOを選択するだけでなく、例えば、数字を選択する形式であってもよく、「0」の“全く当てはまらない”、「1」の“わずかにあてはまる”、「2」の“多少あてはまる”、「3」の“かなり当てはまる”、「4」の“非常によくあてはまる”から、該当するものを選択する形式であってもよい。なお、以下のアンケート項目でも、このような数字を選択する形式を採用することができる。
また、(2)使用者の精神状態は、例えば、使用者が自覚する精神に関する情報を含み、例えば、“満足している”、“楽しいと感じる”、“悲しいと感じる”、“神経質になっている”、“不安を感じる”、“やる気を感じない”など精神状態に関する種々の項目を、選択式または記述式により回答する。また、(2)使用者の精神状態は、例えば、使用者と周囲の人間との関係に関する情報を含んでいてもよく、“友人たちを身近に感じる”、“家族を親密に感じる”、“上司や同僚を身近に感じる”などの項目について、選択式または記述式により回答する。なお、(2)使用者の精神状態は、これらの例に限られず、どのような情報であってもよい。
また、(3)使用者の活動状況は、使用者の生活活動に関する情報を含み、例えば、“仕事をすることができる”、“生活を楽しむことができる”、“よく眠れる”、“娯楽を楽しんでいる”などの項目を、選択式または記述式により回答する。また、(3)使用者の活動状況は、例えば、使用者が所定の期間内(例えば、1週間以内)に行ったスポーツなどの運動に関する活動状況を含んでいてもよく、ジョギングした時間、ランニングした時間、その他スポーツを行った時間、などを選択式または記述式により回答する。なお、(3)使用者の活動状況は、これらの例に限られず、どのような情報であってもよい。
また、(4)使用者の機能に関する状況は、使用者の身体の状態(機能)に関する情報を含み、例えば、“睡眠をとることが難しい”、“キーボードを打つことが難しい”、“手作業をすることが難しい”、“文字を書くことが難しい”などを選択式または記述式により回答する。なお、(4)使用者の機能は、これらの例に限られず、どのような情報であってもよい。
また、(5)その他の情報としては、例えば、使用者が心配に感じている情報を含み、例えば、“耳が聞こえにくくなった”、“体全体が弱っている”、“息切れがする”、“脱毛に悩まされている”、“人目が気になる”などの項目を、選択式または記述式により回答する。なお、(5)その他の情報は、これらの例に限られず、どのような情報であってもよい。
また、例えば、現在病院に通っているなど、患者に対しては、上記アンケートよりも詳しい内容・項目を回答させるものであってもよい。患者に対するアンケートは、例えば、胃や腸、頭部などの具体的な器官を指定して、当該器官の痛みや状態を回答させるものであってもよい。また、患者に対するアンケートは、服用している薬を回答させるものであってもよい。
上記のとおり、本発明の健康モニタリングシステムは、使用者から健康に関するアンケートを収集する。使用者の健康に関するアンケートは、例えば、一週間ごとなど定期的に実施し、アンケートの日時と対応付けて記憶する。なお、使用者の健康に関するアンケートは、定期的に行うだけでなく、例えば、不定期に行ってもよい。また、使用者の健康に関するアンケートは、当該使用者の排尿情報から分析された分析結果が特定の測定結果になった場合に、当該使用者に対して配信してもよい。例えば、排尿情報から分析された分析結果において、尿酸値が所定の閾値よりも高い(特定の測定結果)場合に、当該使用者に対して、食事や飲酒状況などを確認するために確認するために、健康に関するアンケートを実施してもよい。また、例えば、排尿情報から分析された分析結果において、糖分の含有量が所定の閾値よりも高い(特定の測定結果)場合に、当該使用者に対して、使用者の活動状況(例えば、運動状況)などを確認するために、健康に関するアンケートを実施してもよい。このように、使用者の健康に関するアンケートは、どのようなタイミングで行ってもよい。
このように、当該健康モニタリングシステムは、使用者の排尿から解析された排尿情報と、当該アンケート結果とを対応付けて記憶することにより、使用者に対して、詳細な分析結果および健康情報提供を行うことが可能となる。例えば、日々の測定結果である排尿情報から分析された分析結果と、アンケート結果とを突き合わせることにより、使用者の疾病の兆候を発見・推測することが可能となる。また、アンケート結果から分析された使用者の自覚症状の原因が、排尿情報から分析した分析結果によって特定することができるようになる。このように、使用者のアンケート結果と、日々の測定結果、分析結果に基づいて詳細な検討を行うことができ、使用者の疾病を早期に発見することが可能となる。
また、記憶部130は、使用者の健康診断結果を、当該使用者ごとに記憶してもよい。通常、健康診断は一年に1回程度しか実施されないため、使用者は、例えば紙に印刷された健康診断結果を紛失しやすい。また、健康診断結果は、数値で示される項目もあり、使用者がすぐに忘れてしまう可能性もある。そこで、本発明の健康モニタリングシステムは、使用者の健康診断結果を、使用者や健康診断を実施した病院などから、当該健康診断結果の通知を受け、それをサーバ100にアップロードする機能を備える。
サーバ100は、通知された健康診断結果を記憶部130に記憶する。そのため、サーバ100は、使用者から健康診断結果の要求があった場合、記憶部130に記憶された健康診断結果を、当該使用者に通知することができる。
また、記憶部130は、健康診断結果を、使用者ごとに、当該使用者の測定結果や検査結果と対応付けて記憶してもよい。使用者の健康診断結果を、日々の測定結果や検査結果と比較することにより、健康診断で発見された疾病の改善状況や悪化状況を確認することができる。また、健康診断において、“経過措置”と判定された項目についても、日々の測定結果や検査結果に基づいて、その項目の改善状況や悪化状況を確認することができる。
また、本発明の健康モニタリングシステムは、例えば、使用者の依頼に基づき、医師や薬剤師などの専門家に対して、記憶部130に記憶された当該使用者に関する情報を通知してもよい。使用者に関する情報は、使用者の測定結果や検査結果、健康診断結果、アンケート結果である。医師や薬剤師などの専門家は、記憶部130に記憶された使用者に関する情報を一括して確認し、使用者の疾病の有無を判定することが可能となる。そして、健康モニタリングシステムは、例えば、医師や薬剤師などの専門家の判定結果や、当該専門家から使用者へのアドバイス等を、ユーザ端末300に通知してもよい。そのため、使用者は、専門家による判定結果や改善提案などを受領することができる。
上記のとおり、記憶部130は、使用者ごとに、アンケート結果や健康診断結果と、測定装置200による測定結果や検査結果とを対応付けて記憶するため、これらの情報に基づいて使用者の健康状態について詳細な検討を行うことができ、使用者の生活習慣の最適な改善提案を行うことが可能となる。
なお、データの記憶、管理方法は、DBに限らず、定義ファイル、パラメータファイル、テンポラリファイルなどの各種設定ファイル(以降、「設定ファイル」という)に保存して記憶してもよい。記憶部250は、典型的には、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ(SD(Secure Digital)メモリーカード)等各種の記録媒体により実現される。各種DBについては、後述の<データ>で示す。以上が、サーバ100の構成である。
次に測定装置200の構成について説明する。図3に示すように、測定装置200は、測定部210、ユーザ識別部220、制御部230、通信部240、記憶部250を含んで構成される。また、測定装置200は、各部を複数の機器に配置することができる。例えば、図5に示すように、測定部210を図5の右記の示すような機器に配置し、一方、ユーザ識別部220、制御部230、通信部240、記憶部250を図5の左記に示すような別の機器にまとめて配置することができる。これにより、測定部210のみ配置した機器を便器のボウル内等に設置し、一方の機器は通信が問題ない範囲で適宜設置すればよく、便器の形状に対して汎用性を持たせた機器構成とすることができる。
測定部210は、電極部211、撮影部212、照度センサ部213、温度測定部214を含んで構成される。測定部210は、例えば、図4に示すように電極部211、撮影部212および温度測定部214の少なくとも一部が便器のボウル内の溜水に浸るように設置されてもよい。測定部210は、使用者から制御部230に備える入力手段で測定開始が入力されたことを伝達された場合は、当該伝達をトリガーに電極部211、撮影部212、照度センサ部213および温度測定部214に各測定を開始させることができる。
測定部210は、電極部211が生成する温度情報(例えば、溜水または排尿含有水の水温)または温度測定部214が生成する電圧情報(例えば、電位差)の少なくともいずれか一つが所定の閾値に達した際に、測定部210を構成する各部の各測定を自動で開始または終了することもできる。また、測定部210は、測定装置200に設けられた、使用者の有無を検知可能な赤外線センサ(図示しない)の検知結果に基づいて、自動で開始または終了することもできる。また、測定部210は、便座に設けられた圧力センサ(図示しない)に基づいて、測定を自動で終了または自動で開始してもよい。これにより、使用者は測定開始または終了都度の開始または終了の選択行為をすることなく、通常の排尿行為において測定を開始することができ、使い勝手のよい測定装置を提供することができる。なお、温度情報に基づいて測定を開始する場合、例えば、使用者の排尿行為が開始される前後の便器内の水の温度変化に基づいて、測定の開始を決定する。例えば、便器内の水の温度が、使用者の排尿により上昇した場合、測定を開始する。
また、測定部210は、ユーザ識別部220が使用者の識別処理を完了しことをトリガーに自動で測定を開始してもよい。さらに、測定部210は、測定項目ごとに閾値を設け、当該閾値に達するデータを取得したことをトリガーに測定を終了させてもよい。さらに、測定部210は、ユーザ端末300の表示部330からの操作入力により手動で測定を開始または終了してもよい。さらに、測定装置200に人感センサ(不図示)を設けて、当該人感センサの赤外線等により人の気配を検知したことをトリガーに測定を開始し、または、人の気配が無くなったことを検知したことをトリガーに測定を終了させてもよい。また、測定部210は、便座に設けられた圧力センサ(図示しない)に基づいて、測定を自動で終了または自動で開始してもよい。例えば、測定部210は、圧力センサが圧力を検知した場合に測定を自動で開始し、圧力を検知しなくなった場合に、測定を自動で終了してもよい。
電極部211は、電解質である尿中の特定成分について、当該電解質による起電力(電位差、電圧値)および排尿含有水に浸漬した電極間を流れる電流値を、二以上の電極を使用して測定し、電圧情報を生成する機能を有する。具体的には、例えば、電極部211は、尿中の特定成分の濃度を測定するために、二以上の電極、電位差計、電流計から構成される。電極部211は、例えば、一つを参照電極とし、別の電極を作用電極とすることで、これらの電極を排尿含有水に浸漬し、排尿含有水の分析目的の尿成分の濃度(活量)に応答する作用電極と参照電極の起電力差を電位差計で測定する。測定結果に基づいて電圧情報を生成し、当該生成した電圧情報を、サーバ100に送信するために、制御部230を介して、送信部242に伝達する。
ここで「電圧情報」とは、電極部211の電極を用いて発生する尿中の特定成分(電解質)による起電力(電位差、電圧値)に係る情報をいう。なお、イオン選択性電極法を用いた例を示したが、酵素電極法(GOD(Glucose OxiDase))を用いてもよく、また、対極となる電極を追加して、三極による電極法を用いてもよい。これにより、生成した電圧情報に基づいて尿中の特定成分の濃度等を測ることができる。
撮影部212は、バイオアッセイを用いて尿中の特定成分を試薬等に呈色反応させて当該反応具合を撮影する機能を有する。具体的には、例えば、撮影部212は、排尿含有水の成分に応じて色を変化させるフィルム90および当該フィルム90を撮影する撮影手段から構成される。ここで「フィルム90」は、試薬を添加できて尿中の特定成分を呈色反応させることができ、かつ、テープ状(例えば、帯状の厚さの薄くなっており、リールなどで巻き取れる形状など)にできればどの様な材質でもよく、合成樹脂などの高分子成分から構成してもよいし、紙や布等の繊維質から構成してもよい。なお、当該フィルム90は透明であることが好ましい。例えば、撮影部212は、アッセイ法としてイムノクロマト法を用いた場合、当該フィルム90は、サンプルパッド、コンジュゲートパッド、テストライン(検出ライン)、コントロールラインおよびメンブレンおよび吸収パッドなどを含んで構成されるが、この限りではない。なお、フィルム90の構成に関しては後述する。
サンプルパッドに排尿含有水を浸して吸収させ、テストラインおよびコントロールラインの呈色反応による発色のRGB(Red Green Blue)値をカメラ等の撮影手段で撮影することで読み取り、当該撮影情報(読み取ったRGB値)は、サーバ100に送信するために制御部230を介して、送信部242に伝達する。
なお、サーバ100では当該撮影情報に基づいて、呈色反応により発色した色を測定する。これにより、分光器等を使用して波長等を読み取るより、コストを抑えて色を測定することができる。この際、ノイズが含まれることが想定されるが、サーバ100の補正部122で当該ノイズを除去することができる。
ここで、特許文献1、2の従来技術は、イムノクロマトアッセイ法などの抗原抗体反応を利用した、検体をパッドに添加して抗原抗体反応をおこして複合体を形成し、当該複合体が別種の抗体とさらに複合体として結合して、その反応(例えば、発色など)により妊娠や疾病の陽性陰性を判定する検査方法には適用できないという問題があった。
本発明に係る健康モニタリングシステムは、排尿が流れ込んだ溜水の成分に応じて色を変化させるフィルム90と、フィルム90を撮影して撮影情報を生成する撮影手段を含む撮影部212をさらに備え、補正部は、水量情報および排尿の尿量を含む排尿情報に基づいて、撮影情報を補正し、分析部123は、補正した撮影情報に基づいて尿成分を分析するため、イムノクロマトアッセイ法などの抗原抗体反応を利用した検査方法にも適用でき、従来の便器に設置する排尿情報の測定装置などと比較して、より多くの測定をすることができる。
照度センサ部213は、撮影部212が撮影するフィルム90面の照度(明るさ)を測定する機能を有する。フォトダイオード等の受光素子から構成される。例えば、照度センサ部213は、当該受光素子に入射した光を電流に変換して照度を検知し、当該照度情報をサーバ100に送信するため、制御部230を介して送信部242に伝達する。なお、サーバ100では、当該照度情報を用いて上記色の測定結果を補正することができる。これにより、照明による照度を考慮した色の測定結果を得ることができ、精度よく、尿中の分析目的の特定成分の反応具合を分析することができる。
温度測定部214は、便器のボウル内の溜水の温度、または、排尿含有水の温度を測定して水温情報を生成する機能を有する。温度測定部214は、例えば、サーミスタ、発振器およびカウンターから構成される。サーミスタで温度変化による抵抗値の変化を出力し、当該抵抗値の変化を発振器によって周波数に変換し、当該周波数をカウンターが測定して、温度を測定する。当該水温情報は、サーバ100に送信するため、制御部230を介して送信部242に伝達する。
ユーザ識別部220は、便器を使用して健康モニタリングシステム500によってモニタリングする対象の使用者を識別する機能を有する。ユーザ識別部220は、例えば、図4に示すように測定部210とケーブル等の有線で接続されていて、洗浄水を貯留するタンクに備え付けるようタンク等の陶器製の機器に対する吸着手段を備えてもよいし、他の取り付け手段を備えてもよい。
ユーザ識別部220は、具体的には、例えば、当該使用者が所有する端末300に搭載するヘルスモニタリングアプリが出力する使用者を一意に識別する情報(例えば、QRコード(登録商標))(当該使用者を識別する情報を、以降「ユーザ識別情報」という)、当該使用者が所有するIC(Integrated Circuit)カードの使用者を一意に識別する磁気情報、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)やWiFi(Wireless Fidelity)およびBluetooth等の無線LAN(Local Area Network)などの使用者を一意に識別する情報(例えば、受信信号強度情報、電波受信強度情報等)を読み取り、使用者を識別する。
ユーザ識別部220は、例えば、ユーザ端末300の表示部330に表示されるQRコードやバーコードを読み取り、使用者を識別する。この場合、ユーザ識別部220は、QRコードやバーコードを読み取る(スキャンする)機能を備える。使用者は、例えば、ユーザ端末330の表示部330にQRコードまたはバーコードを表示し、測定装置200のユーザ識別部220に読み取らせる。
また、ユーザ識別部220は、RFID(Radio Frequency Identifier)技術により、使用者が所有するICカードやユーザ端末に含まれるRFタグから、磁気情報を読み取り、使用者を識別してもよい。RFID技術は、ID情報を埋め込んだRFタグから、電磁界や電波などを用いた近距離の無線通信によって、情報をやり取りする技術である。RFタグは、複数の電子素子が乗った回路基板で構成されていてもよいし、IC(集積回路)で実現されてもよい。ユーザ識別部220は、例えば、使用者が所有するICカードやユーザ端末に含まれる磁気情報を近距離の無線通信を用いて読み取り、使用者を識別する。当該読み取り機能は、接触型でも非接触型でも良い。使用者は、例えば、磁気情報を含むICカードやユーザ端末300を、測定装置200のユーザ識別部220に近づけるたり、かざしたりすることで、当該磁気情報をユーザ識別子220に読み取らせる。
また、ユーザ識別部220は、WiMAXやWiFi、Bluetoothなどの無線通信を用いて、ユーザ端末300からユーザ識別情報を受信してもよい。ユーザ識別部220は、これらの無線通信に限られず、例えばLTEやCDMAなどの無線通信により、ユーザ端末300からユーザ識別情報を受信してもよい。この場合において、使用者は、ユーザ端末300を操作して、ユーザ識別情報を測定装置200に送信してもよい。また、使用者が所有するユーザ端末300が、所定のエリア(例えば、トイレ内)などに位置する場合に、当該ユーザ端末300が自動的に(使用者の操作なしで)、測定装置200に対してユーザ識別情報を送信するように構成してもよい。
これにより、使用者の識別を、ユーザ端末300またはICカードをユーザ識別部220にかざすだけで使用者の識別を自動的に行うことができ、また、自動的にネットワークを識別し、ひいては特定の機関(例えば、会社、病院、学校など)であることを識別することができ、使用者が便器の使用都度、使用者を識別する情報、特定の機関であることを識別する情報を操作入力することなく、簡易的に識別することができる。
また、ユーザ識別部220は、計測部221を含んで構成されてもよい。計測部221は、例えば、洋式便器の場合に便座が受ける使用者の重量(Kg重)を計測し、当該計測した使用者ごとの重量の情報(以降、「重量情報」という)を記憶部250に記憶する。ユーザ識別部220は、重量情報に基づいて、使用者を識別し、ユーザ識別情報を生成する。他にも、ユーザ識別部220は、顔認識センサを備えて顔認証、姿勢検知センサを備えて姿勢検出、脈拍測定手段を備えて使用者の脈拍測定、血圧測定手段を備えて、使用者の血圧測定、体脂肪率測定手段を備えて使用者の体脂肪率測定、筋肉量測定手段を備えて使用者の筋肉量測定による使用者の識別をしてもよい。
これらのユーザ識別情報は、セットとなる水温情報、電圧情報、ユーザ識別情報、照度情報、撮影情報と併せてサーバ100に送信してもよいし、識別したタイミングで送信してもよい。ユーザ識別部200はサーバ100に送信するため、制御部230を介して送信部242に伝達する。これにより、使用者の識別を通常の排尿行為の一環において自動的に行うことができ、使用者が便器の使用都度、使用者を識別する情報を入力することなく、簡易的に識別することができる。
制御部230は、測定装置200の各部を制御する機能を有するプロセッサである。また、制御部230は、使用者が排尿に係る各測定の開始を手動で選択できる入力手段を備えることができる(不図示)。制御部230は、当該入力手段で測定開始が入力されたことを測定部210に伝達する。
通信部240は、受信部241および送信部242を備え、ネットワーク400を介して、サーバ100および各ユーザ端末200との通信を実行する機能を有する。当該通信は、有線、無線(例えば、Wi-Fi(Wireless Fidelity)、BLE(Bluetooth Low Energy)、ZigBeeなどの通信方式)のいずれでもよく、また、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。
受信部241は、ネットワーク400を介して、制御部230の制御に従って、各サーバ100および各ユーザ端末300から制御データ等を受信し、当該制御データ等を制御部120に伝達する機能を有する。具体的には、受信部241は、サーバ100からユーザ識別部220の制御のための記憶部130に記憶する使用者情報(例えば、ID情報など)、測定部210の測定および撮影並びにユーザ識別部220の識別に必要な動的パラメータデータ等を受信し、制御部230に伝達する。
送信部242は、ネットワーク400を介して、制御部230の制御に従って、サーバ100および各ユーザ端末300に測定データ等を送信する機能を有する。具体的には、例えば、送信部242は、水温情報、電圧情報、ユーザ識別情報(計測情報含む)、照度情報および撮影情報をサーバ100または各ユーザ端末300に送信する。なお、送信部242の送信タイミングとしては、(1)測定後即時(例えば、測定データが測定部210から伝達されたことをトリガーとするなど)、(2)周期的に(例えば、使用者の生活リズムや記憶部250のキャパシティ等を考慮して定めた一定時間ごとに)、(3)記憶部250の記憶容量に閾値を設定して当該閾値に達した際などを送信タイミングとしてもよい。
記憶部250は、測定装置200が動作するうえで必要とする各種プログラム、データおよびパラメータを記憶する機能を有する。具体的には、例えば、記憶部250は、使用者情報および測定部210、ユーザ識別部220、制御部230および通信部240の動作に必要なパラメータを記憶する。記憶部250は、典型的には、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ(SD(Secure Digital)メモリーカード)等各種の記録媒体により実現される。
以上が、測定装置200の構成である。
次にユーザ端末300の構成について説明する。
図3に示すように、ユーザ端末300は、通信部310、制御部320、表示部330、記憶部340を含んで構成される。ユーザ端末300の各部はヘルスモニタリングアプリに含んで構成してもよいし、ユーザ端末300の回路に組み込んでもよい。
通信部310は、受信部311および送信部312を備え、ネットワーク400を介して、サーバ100および各測定装置200との通信を実行する機能を有する。当該通信は、有線、無線のいずれでもよく、また、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。
受信部311は、ネットワーク400を介して、制御部320の制御に従って、各サーバ100および各測定装置200から表示データ等を受信し、当該表示データ等を制御部320に伝達する機能を有する。受信部311は、具体的には、例えば、サーバ100から尿の検査結果を含む表示情報を受信し、ユーザ識別部220の制御のための記憶部130に記憶する使用者情報(例えば、ID情報など)、測定部210の測定および撮影並びにユーザ識別部220の識別に必要な動的パラメータデータ等を受信し、制御部230に伝達する。
送信部312は、ネットワーク400を介して、制御部320の制御に従って、サーバ100および各測定装置200に、表示部330から使用者が入力した入力情報、QRコード情報等のユーザ識別情報等を送信する機能を有する。
制御部320は、ユーザ端末300の各部を制御する機能を有するプロセッサである。また、制御部320は、表示部330から入力結果を伝達されると、また、推測部124から推測結果を伝達されると、ユーザ端末300の表示部330にテキスト、表またはグラフで表示するための表示データを生成する。制御部120は、当該生成した表示データをユーザ端末300に送信するために、送信部112に伝達する。
表示部330は、サーバ100または測定装置200から受信した表示データ等を表示する機能を有する。具体的には、例えば、表示部330は、図4に示すように、測定した排尿に係る測定値および正常か異常か等の測定結果、分析した尿成分に係る分析結果、推測された疾病の陽性か陰性か等の推測結果等のモニタリング結果を表す表示データをテキスト、表またはグラフ等を用いて表示する。当該結果については、日単位、週単位、月単位等ユーザが指定した表示単位表示してもよい。また、表示部330は、使用者に対し入力手段を備えて、例えば、ユーザ識別情報(例えば、氏名、年齢、性別、身長、体重など)を入力させてもよい。
記憶部340は、ユーザ端末300が動作するうえで必要とする各種プログラム、データおよびパラメータを記憶する機能を有する。具体的には、例えば、記憶部340は、ユーザ識別情報並びに通信部310、制御部320、表示部330および記憶部340の動作に必要なパラメータを記憶する。記憶部250は、典型的には、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ(SD(Secure Digital)メモリーカード)等各種の記録媒体により実現される。
以上が、ユーザ端末300の構成である。
図4は、健康モニタリングシステム100の概観の一例を模式的に示す図である。当該例は、測定装置200を洋式便器に設置して健康モニタリングシステムを用いた一例である。なお、便器の形式は、洋式便器に限定されず、和式便器等でも、洗浄・排水用の溜水のある便器であればどの様な形式の便器に用いてもよい。図4に示すように、測定装置200の溜水および排尿含有水に係る情報を測定する一部(例えば、測定部210)は便器のボウル内に溜水に浸漬する機器に設置し、溜水に浸漬する必要がない他の部(例えば、ユーザ識別部220、制御部230、通信部240)は別の機器に配置して、例えば、当該機器はタンクに備え付けるよう設置してもよい。また、ユーザ識別部220が配置される機器は、使用者の保有するユーザ端末300の出力するQRコード情報やICカードが出力する情報を当該機器が読み取れるよう、ユーザ端末300等がかざせる位置に配置できる機器としてもよい。これにより、使用者が使用ごとに測定装置200にユーザ識別情報を使用都度入力することなく、使用者を識別した上で測定することができる。
次に、以下、測定装置200を構成する測定部210の内部構造について説明する。
図6は、実施形態1に係る測定部210の内部構造の一例を模式的に示す図である。具体的には、図6は、測定部210にフィルム90を格納する場合のフィルム90構成例を示すものである。図6に示すように、測定部210は、複数のフィルム90を積層して格納するカートリッジ30を含む。カートリッジ30は、測定部210から着脱可能であり、カートリッジ30内のフィルム90が無くなった場合には、フィルム90が格納された新たなカートリッジ30と取り換えることができる。
カートリッジ30は、例えば、30枚程度の複数のフィルム90を積層して格納する。なお、カートリッジ30が格納可能なフィルム90は、何枚であってもよい。
図6に示すように、測定開始の際には、カートリッジ30の一番下に位置するフィルム90が、測定部210の外部に押し出される。これにより、当該フィルム90を測定に用いることができる。このように、本発明の実施形態1は、一枚ずつフィルム90を取り出すストリップタイプの例であり、溜水または排尿含有水にフィルム90を順次浸漬して、当該フィルム90に載せた試薬を呈色反応させる。
図7は、実施形態1に係る測定部210の内部構造の他の例を模式的に示す図である。
図7に示すように、測定部210は、カートリッジ30の一番下のフィルム90を押し出すための押し出し機構50が設けられている。押し出し機構50は、測定開始の都度、カートリッジ30の一番下に位置するフィルム90を測定部210の外部に押し出す。押し出し機構50は、積層して格納されたフィルム90を押し出すことができれば、どのような構成であってもよい。押し出し機構50は、フィルム90の一側面部から、当該フィルム90に対して押し出し方向の力を印加し、当該フィルム90を押し出し方向に押し出す。
押し出し機構50は、フィルム90全体を測定部210の外部に押し出してもよいし、その一部を押し出してもよい。例えば、押し出し機構31は、カートリッジ30の一番下に位置するフィルム90を、アーム40の挟持部が挟持可能な位置まで、測定部210の外部に押し出す。測定部210は、例えば、測定開始の要求があったことに応じて、押し出し機構50を動作させ、フィルム90を当該測定部210の外部に押し出す。
また、図7に示すように、測定部210は、アーム40を備える。アーム40は、その一端にフィルム90を挟持するための挟持部41を備える。挟持部41は、測定部210の外部に押し出されたフィルム90を挟持する。図7に示すように、挟持部41は、例えば嘴のような形状であり、一方の挟持部材41aと他方の挟持部材41bとの先端により、フィルム90を挟持する。なお、挟持部41は、フィルム90を挟持できる形状や構成であれば、どのような形状や構成であってもよく、例えば、ピンセットのような形状であってもよい。
また、アーム40は、その先端が挟持部41である必要はなく、例えば針のような形状であってもよい。この場合、アーム40の先端部でフィルム90を突き刺し(貫通させ)、フィルム90が当該アーム40の一端に保持されるように構成してもよい。
また、アーム40の他端は、回転機構42に連結されている。回転機構42は、当該回転機構42を中心としてアーム40を回転させることにより、当該アーム40の一端である挟持部42を上下方向に動かすことができる。
図8は、実施形態1に係る測定装置200を構成する測定部210の構成例を模式的に示す図である。図8に示すように、測定部210は、例えば、当該測定部210の背面の下側中央近辺に回転機構42を備える。上述した通り、回転機構42にはアーム40の一端が連結されており、アーム40の他端である挟持部41を上下方向に移動させることができる。
測定部210は、アーム40の挟持部41がフィルム90を挟持した後、回転機構42を動作させることにより、フィルム90を上下方向に移動させることができる。
図9は、実施形態1に係る備わるアーム40の挟持部41が上下方向に移動する様子を模式的に示す図である。
図9(a)は、アーム40の挟持部41がフィルム90を挟持する場合における、挟持部41の位置を示す。図9(a)に示すように、挟持部41は、例えば、溜水または排尿含有水よりも上方で、フィルム90を挟持する。
続いて、図9(b)に示すように、挟持部41がフィルム90を挟持した後、アーム40の回転機構42が動作することにより、当該アーム40の挟持部41が下方向に移動する。これにより、測定部210は、挟持部41に挟持されたフィルム90を当該挟持部41とともに下方向に移動させることで、当該フィルム90を溜水または排尿含有水に浸漬させる。測定部210のアーム40は、当該フィルム90を溜水または排尿含有水に浸漬させた状態で停止し、当該フィルム90に載せた試薬を呈色反応させる。
測定部210は、フィルム90に載せた試薬の呈色反応が完了した場合、アーム40の回転機構42が再度動作させ、当該アーム40の挟持部41を上方向に移動させる。測定部210は、撮影部212の撮影手段(不図示)が反応後のフィルム90を撮影可能な位置まで、アーム40の挟持部41を上方向に移動させる。図9(c)に示すように、測定部210は、例えば、溜水または排尿含有水よりも上方まで、挟持部41を移動させる。
測定部210は、測定部210に含まれる撮影部212の撮影手段(不図示)にて、フィルム90に載せた試薬の呈色反応を撮影する。
次に、撮影部212を構成するフィルム90と当該フィルム90に載せた試薬70の構成について説明する。図10は、撮影部212を構成するフィルム90と試薬70の構成の一例を模式的に示す図である。図10に示すように、フィルム90は、試薬70の表面の保護のためのトップフィルム60と試薬を載せるための(試薬の支持体とするための)支持体フィルム80を用いて、トップフィルム60と支持体フィルム80で試薬を挟んで撮影部212を構成するフィルム90を構成することができる。トップフィルム60は、(1)水溶性フィルムを用いて測定時にトップフィルム60を溶解させる、(2)トップフィルム60を剥がす機構を測定部210内に組み込み、測定直前に剥がすことが考えられる。(1)または(2)によって、測定直前まで試薬を保護し、試薬の劣化防止をすることができる。また、トップフィルム60を用いずに、(3)フィルム90が格納されたカートリッジ30フィルム90を機密性の高い構造とすることで、当該フィルム90が測定直前まで触れる空気量を極力減らすことで、試薬の劣化防止をすることもできる。
測定部210は、撮影部212における試薬の呈色反応の撮影が完了した後、挟持部41からフィルム90を解放する(フィルム90の挟持をやめる)。そのため、フィルム90は、溜水または排尿含有水内に落ちる。フィルム90は、水溶性であり、溜水または排尿含有水内に落ちることにより、当該溜水または排尿含有水に溶解する。また、フィルム90は、フラッシュした時(排尿等を水で流す便器の洗浄時)に、当該溜水または排尿含有水とともに廃棄される。なお、アーム40の先端部が針のような形状の場合には、呈色反応の撮影が完了した後、もう一度フィルム90を溜水または排尿含有水に浸漬する位置まで下方向に移動させ、水溶性のフィルム90を溶解させてもよい。
<データ>
ここで、本実施の形態において、一例として、記憶部130に記憶される各種DBのデータ構成の例について図11を用いて説明する。なお、各種DBはそれぞれ、サーバ100の記憶部130を記憶先として限定せず、測定装置200の記憶部250でもよいし、ユーザ端末300の記憶部330でもよい。また、当該データ構成は、サーバ100の機能構成、処理内容等によって適宜変更してもいいことは言うまでもない。
先ずトイレ情報DBは、便器に係る情報を保存するDBであり、例えば、一例として、便器型番、水量(溜水の水位、質量、体積等)、水温(溜水の水温情報)、洗浄済の有無、設置場所(緯度・経度情報、住所、建物名等)、使用開始時期(便器の使用開始時期)等の情報を含んで構成される。また、トイレ情報DBは、加えて、洗剤等の量情報または洗剤等の成分情報等のトイレ環境に関する情報(不図示)を含んで構成してもよい。トイレ情報DBは、便器単位でレコードを保持している。なお、便器型番に紐づく情報(例えば、便器のボウルの形状情報、便器の水量情報等)は、当該DBに保持してもよいし、当該DBに保持せず都度インターネット等のネットワークシステムを用いて検索して取得してもよい。
次に、閾値DBは、測定結果が陽性か陰性か、正常か異常か等の判断基準となる閾値を保存するDBであり、例えば、一例として、測定項目、測定項目ごとの閾値(絶対)(測定項目ごとの絶対的な指標としての基準値)、測定項目ごとの閾値(ユーザ毎)(測定項目ごとのユーザ毎のパーソナライズな指標としての基準値)等の情報を含んで構成される。
次に、測定・検査結果DBは、ユーザごとの測定結果および検査結果を保存するDBであり、例えば、一例として、ユーザID(ユーザ識別情報)、測定項目、測定値、検査項目、検査結果(分析結果、推測結果)、測定日時(年月日、時分秒)、検査日時(年月日、時分秒)等の情報を含んで構成される。
次に、辞書データDBは、辞書データを保存するDBであり、例えば、一例として、測定値、検査結果(分析結果、推測結果)等の情報を含んで構成される。当該辞書データDBは、機械学習におけるいわゆる教師データとして、測定値から作成された特徴ベクトルの識別を行う。なお、辞書データDBに保存する辞書データは、設定ファイルで定義、保存してもよい。設定ファイルを用いると、DBを用いるより、辞書データの読み込み、更新処理速度は向上すると考えられる。
次に、ユーザDBは、ユーザを一意に識別するための情報を保存するDBであり、例えば、一例として、ユーザID(ユニークに付与された英数字の情報)、ユーザの氏名、性別、身長、体重、測定装置200によって計測された質量情報、ユーザに対応づけられた1以上の便器の便器ID等の情報を含んで構成される。
以上、各種DBのデータ構成である。
次に、健康モニタリングシステム500の測定・分析結果と疾病などの情報の対応付けのデータ構成例について図12を用いて説明する。図12は、当該対応付けを示すデータ概念図である。例えば、一例として、排尿中のアルブミン成分を入力情報として、イムノクロマト法を用いて撮影部212で当該入力情報によって試薬等に反応したフィルム90の呈色反応による発色具合を測定し、当該発色具合より尿中のアルブミン濃度を分析し、当該分析結果について対応する閾値を超過しているか否か等判定する。当該判定結果により、使用者は糖尿病が陽性か陰性か推測する。
<動作>
図13は、健康モニタリングシステム100が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
記憶部130は、予め初期設定として、または、測定の都度、便器のボウルの形状情報、溜水の水量情報、溜水の水温情報を記憶する(ステップS11)。ユーザ識別部220は、ICカード、ユーザ端末300等を用いて使用者を識別する(ステップS12)。なお、当該ステップ後に、測定部212は、一旦、溜水の水温を測定してもよい(不図示)。照度センサ部213は、フィルム90面の照度を測定する(ステップS13)。測定部210は、使用者から手動で制御部230に備える入力手段で測定開始が入力されたことを伝達された場合は、各測定を開始する(ステップS14)。なお、当該ステップは、電極部211、撮影部212、温度測定部214が測定開始を自動で行う場合は省略することができる。
温度測定部214は、測定する温度が一定の閾値に達した際等に自動でまたは手動で測定が開始すると、溜水または排尿含有水の温度を測定し、水温情報を生成する(ステップS15)。電極部211は、測定する電位差が一定の閾値に達した際等に自動でまたは手動で測定が開始すると、電極間の電位差を測定し、電圧情報を生成する(ステップS16)。測定部210は、自動でまたは手動で測定が開始されると、押し出し機構50を動作させ、カートリッジ30の一番下に位置するフィルム90を押し出し、撮影する(ステップS17)。なお、ステップ17において、測定部210は、まず、アーム40の挟持部41を動作させ、当該挟持部41で押し出されたフィルム90を挟持する。測定部210は、挟持部41がフィルム90を挟持した場合、回転機構42を動作させ、挟持部41を下方向に移動させる)。これにより、挟持部41に挟持されているフィルム90が、溜水または排尿含有水に浸漬する。測定部210は、フィルム90を溜水または排尿含有水に浸漬させた状態で停止し、当該フィルム90に載せた試薬を呈色反応させる。その後、測定部210は、回転機構42を動作させ、撮影部212の撮影手段(不図示)が反応後のフィルム90を撮影可能な位置まで、アーム40の挟持部41を上方向に移動させる。測定部210は、フィルム90のサンプルパッド部分を溜水または排尿含有水に浸すようにフィルム90を送り出し、テストラインおよびコントロールラインのRGB輝度信号をカメラ等の撮影手段で撮影する(ステップS21)。なお、アーム40の挟持部41は、撮影部212の撮影手段での撮影後、フィルム90を解放し、当該フィルム90を溜水または排尿含有水内に落としてもよい。
温度測定部214は、測定する温度が一定の閾値に達した際等に自動で測定を終了し、電極部211は、測定する電位差が一定の閾値に達した際等に自動で測定を終了する(ステップS18)。
解析部121は、形状情報、水量情報、水温情報等に基づいて、測定部210の周囲を流れる流体をモデル化した流体モデルを用いて、 流体を解析して尿量を解析する(算出する)(ステップS19)。測定した値が電極法による分析の場合(ステップS20の電極法)、補正部122は、当該解析した尿量情報と、水量情報に基づいて希釈度合を算出し、当該希釈度合に基づいて電圧情報を補正する(ステップS21)。分析部123は、電圧情報(補正後)に基づいて、尿成分を分析する(ステップS22)。
測定した値がイムノクロマト法による分析の場合(ステップS20のイムノクロマト法)、補正部122は、当該解析した尿量情報と、水量情報に基づいて希釈度合を算出し、当該希釈度合に基づいて、撮影情報を補正する(ステップS23)。なお、当該ステップにおいて、補正部122は、当該希釈度合に加え、照度情報に基づいて、撮影情報を補正してもよい。分析部123は、撮影情報(補正後)に基づいて、尿成分を分析する(ステップS24)。当分析部123は、当該分析結果に基づき特徴ベクトルを作成し、作成した特徴ベクトルを訓練データ(辞書データ)により識別する(ステップS25)。推測部124は、解析された排尿の排尿情報(例えば、分析された尿成分)に基づいて、使用者の疾病を推測する(ステップS26)。
(実施形態2)
実施形態2は、トイレットペーパーなどの物体が測定部210に付着しにくくなるように、当該測定部210の形状や素材を工夫した実施形態である。なお、実施形態2で説明する構成は、実施形態1および下記の実施形態のいずれにも適用可能である。
図14は、実施形態2における測定部210の概観の一例を模式的に示す図である。図14に示すように、測定部210は、例えば、上部を先端とした略流線型の形状である。また、測定部210は、例えば、上部を先端とした略三角錐や略円錐の形状であってもよい。また、測定部210は、上部を先端とした台形状であってもよい。このように、測定部210は、例えば、下部から上部に向けて筐体が細くなるテーパー状の形状である。
図15は、実施形態2における測定部210の概観の他の例を模式的に示す図である。図15に示すように、測定部210は、例えば、その断面が上部を先端とした略流線型の形状である。そのため、測定部210は、図15にも示すように、上部からの物体を当該測定部210の前方にはじくことができる。そのため、上部から当たるトイレットペーパーなどの物体が、測定部210に付着しにくくなる。また、測定部210は、側面部も下部から上部に向けて先細る形状となっているため、側面部に物体が当たっても、当該物体をはじくことができ、当該物体が測定部210に付着しにくくなる。
なお、測定部210は、上部からの物体が付着しにくくなる形状であれば、どのような形状であってもよい。
また、実施形態2の測定部210は、その素材が、トイレットペーパー等が付着しにくいようなコーティングがされていてもよい。例えば、コーティング素材は、親和性コーティングである。親和性コーティングが施された測定部210は、当該親和性コーティングと汚れとの間に水が入り込むことによって、当該汚れが洗い流される。すなわち、親和性コーティングが施された測定部210には、自浄作用がある。また、例えば、コーティング素材としては、フッ素樹脂などであってもよい。フッ素樹脂は、摩擦係数が小さいため、測定部210に物体が接着しにくくなる。また、フッ素樹脂によりコーティングされた測定部210は、トイレットペーパーなどの物体だけでなく、例えば油脂や汚れ等も付着しにくくなる。そのため、測定部210を清潔に保つこともできる。
また、実施形態2の測定部210は、その表面が細かい凹凸状で形成されていてもよい。例えば、測定部210の表面は、弦波状にうねる凹凸で形成されている。また、測定部210の表面は、例えば、凸部の斜面の傾きが10度未満の凹凸で形成されていてもよい。なお、凸部の斜面の傾きは10度未満である必要はなく、物体が付着しにくい傾きであれば、どのような傾きであってもよい。測定部210の表面が凹凸状であるため、トイレットペーパーなどの物体や油脂や汚れが、当該測定部210に付着しにくくなる。
(実施形態3)
実施形態3は、測定部210の背面部に回転機構を設け、水の流れとともに当該測定部210が左右に傾くことを可能とした実施形態である。なお、実施形態3で説明する構成は、実施形態1、実施形態2および下記の実施形態のいずれにも適用可能である。
便器内を洗浄水(水や雨水等)で洗浄する方法の1つに、トルネード洗浄がある。トルネード洗浄では、便器の上部から横方向に洗浄水を流すことで、当該洗浄水が便器内において渦を巻くように流れることで、当該便器内を洗浄する。トルネード洗浄では、便器内を洗浄水が勢いよく流れることなどにより、便器内の洗浄に使用する洗浄水の量を減少させることができる。
このように、トルネード洗浄によって便器内を洗浄する場合、洗浄水が渦を巻くように流れる必要があるが、当該便器内に測定部210を設定すると、当該測定部210によって洗浄水の流れが阻害される可能性がある。そのような場合、洗浄水による便器内の洗浄が抑制されてしまう。
そこで、実施形態3では、測定部210を背面部の一部を中心として回転可能とすることにより、測定部210がトルネード洗浄における洗浄水の流れに沿って回転できるようになるため、当該洗浄水の流れを阻害することを防止する。
図16は、実施形態3における測定装置200を構成する測定部210の構成例を模式的に示す図である。図16に示すように、測定部210は、その背面部の一部が、便器の壁面に固定される固定部700に回転自在に連結されている。測定部210は、例えば、その背面の中央部に突起を備え、当該突起を介して吸盤700と回転自在に連結される。
図16に示すように、測定部210は、回転機構710を備える。具体的には、測定部210の背面の突起が固定部700に設けられた凹部に嵌ることにより、当該測定部210は突起部を中心として回転可能である。
なお、図16に示す回転機構は一例であり、回転機構710は、どのような形態であってもよい。
固定部700は、図16に示すように、例えば半円筒形状のゴム吸盤であり、便器の壁面に固定可能である。なお、固定部700は、ゴム吸盤である必要はなく、どのような形態により便器の壁面に固定してもよい。例えば、固定部700は、予め便器の一部として設けられていてもよい。また、固定部700は、例えば、接着剤等により、便器の壁面に固定されていてもよい。
図17は、実施形態3における測定部210の使用態様を示す模式図である。図17に示すように、測定部210は、いわゆるトルネード洗浄によって便器が洗浄される場合、図16で示した回転機構により、洗浄水の流れる方向に回転することができる。図17に示すように、洗浄水が測定部210の横方向から流れてきた場合には、当該測定部210は、洗浄水の流れる方向(図17では向かって左方向)に回転することで、洗浄水の流れを阻害することなく、当該洗浄水による便器内の洗浄が抑制されることを低減できる。
なお、測定部210は、回転機構710により便器の壁面に対して回転自在となるため、洗浄水の流れの勢いが強い場合には大きく回転し、逆に、流れの勢いが弱い場合には小さく回転する。このように、測定部210は、洗浄水の強弱により回転角度を変更可能である。
上記のとおり、測定部210の背面の一部が、便器内の壁面に接着した固定部700に固定されていることにより、測定部210がトルネード洗浄における洗浄水の流れに沿って回転できるようになるため、当該洗浄水の流れを阻害することを防止することができる。
なお、測定部210の背面の一部が、固定部700に回転自在に固定されていることにより、洗浄水の流れによって測定部210が反転してしまうことを防止することもできる。もし固定部700がなければ、測定部210は、洗浄水の流れによって不規則に大きく揺れるおそれがあり、表面と背面とが反転してしまう可能性がある。この場合、測定部210による測定が正しく実行されないため、ユーザが、当該測定部210を正しい方向に配置しなおす必要が生じる。
一方、図16に示すように固定部700があることによって、測定部210の背面が便器の壁面に回転自在に固定されるため、少なくとも、測定部210は表面と背面とが反転しなくなる。そのため、ユーザが、表面と背面とが反転した測定部210の配置を治す必要がなくなるという効果もある。
なお、実施形態3において、測定装置200は、必ずしも固定部700を備える必要はない。測定部200は、ケーブルや紐などで、その上部においてぶら下がるように構成してもよい。この場合において、トルネード洗浄に対応可能なように、水の流れに対する抵抗せずに、測定装置200本体が左右に揺れるように、当該ケーブルや紐などによってぶら下がるように構成することが好ましい。また、測定装置200は、洗浄水の流れによって左右に動くことが可能な重量であることが望ましい。
また、図16では、測定装置200は、便器内の溜め水の正面に備えられているが、測定装置200の位置は正面に限られず、どのような位置であってもよい。この点、便器の種類によっては、便器内の溜め水の一番深くなる箇所が、トルネード洗浄による水の渦によって、溜め水を排水しようとする力(引き込む力)が大きくなる。トルネード洗浄においては、このような引き込む力によって、排泄物を効率よく排泄することが可能となる。そこで、当該引き込む力を阻害しないように、このような種類の便器においては、測定装置200は、便器内の溜め水の一番深い箇所ではなく、それ以外の箇所に取付けるのが好ましい。例えば、測定装置200は、便器内の溜め水の部分の横側側面や、図16の測定装置200の取り付け位置の反対側である、当該溜め水の部分の手前側面に取付けるのが好ましい。これによって、測定装置200が、トルネード洗浄の洗浄水の流れが阻害されることを防止し、便器内の洗浄に使用する洗浄水の量を減少させることができる。
上記のとおり、本発明の実施形態3において、測定部210がトルネード洗浄における洗浄水の流れを阻害しないように、当該測定部210を設けることにより、当該洗浄水の流れを阻害することを防止することができる。
(実施形態4)
実施形態4は、便器の便座に圧力センサ800を取付けることで、当該便座に座るユーザの体重を測定可能な実施形態である。なお、実施形態4で説明する構成は、実施形態1、実施形態2および実施形態3のいずれにも適用可能である。
図18は、実施形態4における便器の構成例を示す図である。図18に示すように、便器の便座の裏面に、圧力センサ800が取り付けられる。圧力センサ800は、便座に座った状態のユーザの体重を計測する。具体的には、圧力センサ800は、ユーザが便座に座った場合に、上から加わる重さを計測する。なお、図18には、便座の裏面には4つの圧力センサ800が設けられているが、圧力センサの数はいくつであってもよく、例えば1つであってもよい。
圧力センサ800は、ユーザの体重の変化を算出するために用いられ、上から加わる重さを計測する。例えば、圧力センサ800は、所定のタイミングにおいて、ユーザが便座に座った状態で30[Kg]を計測したとする。その後、圧力センサ800は、別のタイミングにおいて、ユーザが便座に座った状態で31[kg]を計測したとする。この場合において、ユーザの体重が、所定のタイミングから別のタイミングまでの間に、1[kg]増加したと算出される。なお、圧力センサ800が便座に複数備えられている場合、当該複数の圧力センサにおける計測値の合計に基づいて、ユーザの体重の変化を算出する。その後、所定のタイミングにおけるユーザの体重に、当該算出した変化分を加減し、別のタイミングにおけるユーザの体重を求める。
なお、体重の変化は、便座に取付けられた圧力センサ800の数や、その位置などに応じて、当該圧力センサ800の計測値に所定の重みを乗じて算出してもよい。例えば、便座に設けられた圧力センサ800が1つしかない場合であって、便座が4点で支えられている場合には、当該ユーザの体重の変化を、計測値の4倍の重さとする。また、所定の重みは、ユーザが便座に座った際の、当該ユーザの重心の位置などを加味して、決定してもよい。
ここで、所定のタイミングおよび別のタイミングは、例えば、健康モニタリングシステム500を使用するタイミングであってもよい。この場合、健康モニタリングシステムを使用する都度、体重の変化を算出可能となり、当該使用する都度、ユーザの体重を求めることが可能なる。
なお、圧力センサ800は、ユーザの実際の体重を計測可能であり、その場合において、ユーザは、便座に自分の体重すべてが加わるようにする。例えば、ユーザは、便座に座った状態で足を上げて、便座だけに自分の体重すべてが加わるようにする。
圧力センサ800を用いて計測されたユーザの体重は、サーバ100に備わる記憶部130のユーザDBに記憶される。圧力センサ800は、測定装置200の測定部210を介して、ユーザの体重を、ユーザDBに記憶する。ユーザDBは、測定装置200からユーザの体重を通知される都度、ユーザの体重を更新する。
上記のとおり、実施形態4では、便器の便座に圧力センサ800を取付けることで、当該便座に座るユーザの体重を測定することができるようになる。そのため、例えば、ユーザは、トイレを使用する都度、自身の最新の体重を計測・算出することが可能となる。また、ユーザは便座に座るだけで自身の体重を測定・算出できるため、体重計で計測する場合に比べて容易に、体重を測定・算出可能である。
また、便器の便座に圧力センサに取付けられた圧力センサ800で体重を計測・算出するため、ユーザが健康モニタリングシステム500を使用する都度、当該ユーザの最新の体重を計測・算出できる。そのため、健康モニタリングシステムの使用時のユーザの最新の体重に基づいて、当該ユーザの疾病を推測することが可能となる。
(その他)
本発明に係る健康モニタリングシステムは、医療機関等と連動して、遠隔医療の一環として利用することができる。例えば、記憶部130に記憶するユーザDBの中に各ユーザが係る医療機関、医師等の情報を記憶し、測定・検査結果DBの更新の際等に当該DBの測定値および検査結果データを上記医療機関等に送信し、医師等は、当該送信されたデータに基づいて、患者が自宅にいても遠隔から健康に関する診察、指導等を行うことができる。
さらに、本発明に係る健康モニタリングシステムは、同様に医師や薬剤師、製薬会社等による遠隔での投薬観察(処方した薬をのんでいるか)や薬物代謝チェック(処方された薬が効くかどうかのチェック)、薬局から健康状態や医師の処方に合わせて処方された薬を配達するサービスや遠くにいる家族の健康チェック等にも利用することもできる。本発明に係る健康モニタリングシステムは製薬会社や健康保険組合のシステムと連携して、本発明に係る健康モニタリングシステムは、記憶部130に記憶する測定・検査結果情報から生成した時系列のバイタルデータをデータマーケティング事業に利用することもできる。同様に、保険会社や健康保険組合のシステムと連携して、どうやったら医療費を削減できるかのシミュレーションにもバイタルデータを利用することができる。
また、当該生成したバイタルデータと、健康モニタリングシステムと連携するウェアラブル機器で記録される日々のライフログを結びつけることによって、より個別具体的な健康および美容アドバイスを提供するサービスに利用することも出来る。また、バイタルデータとライフログを結びつけることで、例えば、どういう健康状態の人間がどういう生活していくのかのモデリングにも利用することができる。
例えば、食事に関するライフログと結び付ける場合、バイタルデータから足りない栄養素等を抽出し、抽出した栄養素をユーザ端末300の表示部330に表示し、また、当該抽出した栄養素に基づいて食事メニュー(摂取すべき野菜など食材情報も含め)およびサプリメントをユーザ端末300の表示部330に表示し提案することもできる。同様に、バイタルデータをタイプ分けして、当該タイプごとに身体に不足する栄養素を補うサプリメントを提案することもできる。当該サービスの提供対象は、一般家庭や個人に留まらず、例えばアスリート等の健康管理にも適用することができる。美容面でも同様に、パーソナライズドされた化粧品を、特に、肌や髪にトラブルがあると予想される使用者に対して提案することもできる。
また、本発明に係る健康モニタリングシステムは、バイタルデータとライフログに加え、ゲノム解析結果を結び付けて、例えば、どういうゲノムの人間がどういう健康状態で生活していくのかのモデリングにも利用することができる。
さらに、これらのモデリング情報は、当該モデリングによって予想した健康状態の情報を保険会社等に提供し、保険会社等は当該予想情報に基づき、加入可否や保険料などを検討、決定する際の情報として利用することができる。
サーバ100、測定装置200およびユーザ端末300の各機能部は、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)およびメモリを用いてソフトウェアによって実現してもよい。また、各機能部は、1または複数の集積回路により実現されてよく、複数の機能部の機能を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと呼称されることもある。なお、ここで「回路」は、コンピュータによるデジタル処理、すなわち、ソフトウェアによる機能的処理としての意味合いを含んでもよい。また、当該回路は、再構築可能な回路(例えば、FPGA:Field Programmable Gate Away)により実現されてもよい。
サーバ100、測定装置200およびユーザ端末300の各機能部をソフトウェアにより実現する場合、サーバ100、測定装置200またはユーザ端末300の各機能部は、各機能を実現するソフトウェアである表示情報生成プログラムの命令を実行するCPU、上記健康モニタリングプログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記健康モニタリングプログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記健康モニタリングプログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記健康モニタリングプログラムは、当該健康モニタリングプログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。本発明は、上記健康モニタリングプログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
なお、上記健康モニタリングプログラムは、例えば、ActionScript、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語、Objective-C、Java(登録商標)などのオブジェクト指向プログラミング言語、HTML5などのマークアップ言語などを用いて実装できる。
100 サーバ
110 通信部
120 制御部
130 記憶部
200 測定装置
210 測定部(測定装置)
220 ユーザ識別部(測定装置)
230 制御部(測定装置)
240 通信部(測定装置)
250 記憶部(測定装置)
300 ユーザ端末
310 通信部(ユーザ端末)
320 制御部(ユーザ端末)
330 表示部(ユーザ端末)
340 記憶部(ユーザ端末)

Claims (14)

  1. 便器の使用者の排尿が流れ込んだ溜水中の流体に関する流体情報を測定する測定部と、
    前記流体情報に基づいて、流体をモデル化した流体モデルを分析することで排尿を解析する解析部と、
    前記排尿の排尿情報に基づいて、前記使用者の疾病を推測する推測部と、を備え、
    前記測定部は、排尿が流れ込んだ溜水の成分に応じて色が変化するフィルムを格納するカートリッジを含み、前記流体情報を測定するごとに、当該カートリッジから当該測定に用いるフィルムを押し出す
    ことを特徴とする健康モニタリングシステム。
  2. 前記測定部は、前記カートリッジに積層して格納された複数のフィルムのうち前記測定に用いるフィルムを、当該カートリッジの外に押し出す押出機構をさらに含む
    ことをと特徴とする請求項1に記載に健康モニタリングシステム。
  3. 前記測定部は、当該カートリッジから押し出されたフィルムを挟持する挟持部を備えるアームをさらに含み、当該アームを動作することで、当該挟持部に挟持されたフィルムを前記使用者の排尿が流れ込んだ溜水に浸漬させる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の健康モニタリングシステム。
  4. 前記測定部は、前記アームの一端と回転自在に連結する回転機構をさらに含み、当該アームを当該回転機構により回転させることで、当該アームの他端に備わる挟持部を、前記使用者の排尿が流れ込んだ溜水に浸漬する位置まで移動させる
    ことを特徴とする請求項3に記載の健康モニタリングシステム。
  5. 前記健康モニタリングシステムは、前記フィルムを撮影して撮影情報を生成する撮影手段を含む撮影部をさらに備え、
    前記測定部は、前記アームを動作することで、前記使用者の排尿が流れ込んだ溜水に浸漬されたフィルムを、前記撮影部が当該フィルムを撮影可能な位置まで移動させる
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の健康モニタリングシステム。
  6. 前記カートリッジは、前記測定部から着脱可能であり、
    前記測定部において、当該カートリッジに格納されたフィルムが無くなった場合に、当該カートリッジを複数のフィルムが格納された新たなカートリッジに交換可能である
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の健康モニタリングシステム。
  7. 前記健康モニタリングシステムは、
    便器ごとのボウルの形状情報および溜水の水量情報を記憶する記憶部を備え
    前記流体情報は、溜水または前記排尿が流れ込んだ溜水の少なくともいずれか一つの水温を測定して生成した水温情報を含み、
    前記解析部は、前記流体情報に加え、前記形状情報または前記水量情報の少なくともいずれか一つに基づいて、前記排尿を解析する
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の健康モニタリングシステム。
  8. 前記測定部は、前記溜水または前記排尿が流れ込んだ溜水に浸漬した二つの電極間の電位差を測定して電圧情報を生成し、
    前記健康モニタリングシステムは、さらに、
    前記水量情報および前記排尿の尿量を含む前記排尿情報に基づいて、前記電圧情報を補正する補正部と、
    前記補正した電圧情報に基づいて尿成分を分析する分析部と、を備える
    ことを特徴とする請求項7に記載の健康モニタリングシステム。
  9. 前記測定部は、
    前記水温情報または前記電圧情報の少なくともいずれか一つが所定の閾値に達した際に、前記排尿が流れ込んだ溜水の水温または電位差の少なくともいずれか一つの測定を開始または終了する
    ことを特徴とする請求項8に記載の健康モニタリングシステム。
  10. 前記推測部は、前記撮影情報から特徴ベクトルを作成し、該作成した特徴ベクトルを訓練データにより識別し、該識別した特徴ベクトルに基づいて、疾病を推測する
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の健康モニタリングシステム。
  11. 前記健康モニタリングシステムは、
    前記使用者が所有する端末またはICカードから出力するユーザ識別情報に基づいて、前記使用者を識別するユーザ識別部をさらに備え、
    前記推測部は、前記識別の結果に基づいて、前記使用者ごとに疾病を推測する
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の健康モニタリングシステム。
  12. 前記ユーザ識別部は、
    前記使用者が便座を使用した際に前記便器の便座が受ける前記使用者の重量を計測し重量情報を生成する計測部をさらに備え、前記重量情報に基づいて、使用者を識別する
    ことを特徴とする請求項11に記載の健康モニタリングシステム。
  13. 便器の使用者の排尿が流れ込んだ溜水中の流体に関する流体情報を測定する測定ステップと、
    前記流体情報に基づいて、流体が流れる領域をモデル化した流体モデルを分析することで排尿を解析する解析ステップと、
    前記排尿の排尿情報に基づいて、前記使用者の疾病を推測する推測ステップと、
    前記流体情報を測定するごとに、排尿が流れ込んだ溜水の成分に応じて色が変化するフィルムを格納するカートリッジから、当該測定に用いるフィルムを押し出す押出ステップ
    を含む健康モニタリング方法。
  14. コンピュータを制御するプログラムであって、
    便器の使用者の排尿が流れ込んだ溜水中の流体に関する流体情報を測定する測定機能と、
    前記流体情報に基づいて、流体が流れる領域をモデル化した流体モデルを分析することで排尿を解析する解析機能と、
    前記排尿の排尿情報に基づいて、前記使用者の疾病を推測する推測機能と、
    前記流体情報を測定するごとに、排尿が流れ込んだ溜水の成分に応じて色が変化するフィルムを格納するカートリッジから、当該測定に用いるフィルムを押し出す押出機能
    をコンピュータにより実現させる健康モニタリングプログラム。
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