JPWO2017221600A1 - 内視鏡用対物光学系 - Google Patents

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Abstract

Fナンバーが小さく、小型でかつ高い結像性能を有し、製造誤差に強い内視鏡用対物光学系を提供すること。
内視鏡用対物光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、で構成され、近距離物点へのフォーカシング時に、第1レンズ群G1と第3レンズ群G3は固定で、第2レンズ群G2は移動し、第3レンズ群G3は、正の屈折力を有する前群GFと、正の屈折力を有する後群GRと、からなり、前群GFと後群GRは、各々、1つの単レンズ又は1つの接合レンズで構成され、以下の条件式(1−1)、(1−2)を満たす。
1≦fG3f/fG3r≦5 (1−1)
0.1≦dG3fr/dG3r≦1 (1−2)

Description

本発明は、対物光学系に関するものであり、例えば医療分野や工業分野などで用いられる内視鏡装置に利用できる内視鏡用対物光学系に関する。
内視鏡は、医療用分野及び工業用分野で広く使用されている装置である。特に医療用分野においては、内視鏡は、観察部位の診断や治療に利用されている。この診断や治療には、体腔内に挿入された内視鏡により得られる画像が用いられる。
内視鏡用の対物光学系では、適切なFナンバーとピント位置を設定することにより、近点から遠点までピントの合った像を形成している。また、対物光学系では、レンズ径を小さくすることや、光学系の全長を短くすることが行われている。このようにすることにより、挿入部を細くすることができる。その結果、挿入時の苦痛を低減することや、体内で小回りの効く挿入部を実現することができる。近年は、更に高画質で小型な内視鏡が求められるようになってきている。
内視鏡用の対物光学系としては、広い被写界深度を有する対物光学系や、高倍率で観察できる対物光学系が提案されている。高倍率で観察できる対物光学系では、レンズ群を移動させてフォーカスやズームを行っている。このような対物光学系として、特許文献1〜4に記載された対物光学系がある。
特開平11−316339号公報 特許第4834799号公報 特許第5148403号公報 特許第5580956号公報
一般的に、撮像素子の画素数を増やすことで、高画質化が可能となる。画素数の増加に応じて撮像面を大型化すると、撮像面に形成する像の高さも高くしなくてはならない。しかしながら像高が高くなってしまうと、対物光学系も大きくなる。この場合、光学系を小型化することが難しくなる。そのため、内視鏡に用いる撮像素子では、撮像素子のサイズを同じまま画素ピッチを小さくすることで、小型化を保ちつつ高画質化する方法が行われることが多い。
しかしながら、画素ピッチが小さくなると、対物光学系には、許容錯乱円を更に小さくすることが求められる。そのため、高い光学性能を持った対物光学系が必要となる。許容錯乱円は、回折の影響を強く受ける。そのため、対物光学系を、Fナンバーが小さい光学系にする必要がある。
一般的には、Fナンバーが小さくなると、収差補正が難しくなる。収差を良好に補正するためには、レンズ枚数を増やすか、又は、光学系の全長を長くしなければならない。そのため、光学系が大型化してしまう傾向にある。このように、撮像素子のサイズを同じままで画素ピッチを小さくすると、単純に光学系の小型化と高性能化を達成することができない。
更に、Fナンバーが小さくなると、光学系が製造ばらつきに対して弱くなってしまう。すなわち、レンズ部品の曲率半径の誤差、肉厚の誤差、及び光学系組立時のメカ枠とレンズとのシフト、チルト誤差等で、光学性能が劣化しやすくなる。このようなことから、光学系には、許容できる誤差量が大きいことが望まれる。
特に、製造時に行われるピント合わせについては、画素ピッチと、Fナンバーでほぼ決まる許容錯乱円とで、許容される誤差量が決まってしまう。例えば、ピント合わせの許容誤差が3μm〜5μmだと、許容量としてはかなり小さい。
ピント合わせが終ると、レンズや撮像素子が接着剤で固定される。このとき、接着剤の硬化に伴って、レンズの位置や撮像素子の位置にずれが生じる。上述のように許容量が小さいと、接着剤には、硬化によって生じるずれ量をかなり小さい量にすることが求められる。しかしながら、接着剤では対応が困難な場合もある。このようなことから、製造時のピント誤差に関して、光学系には、許容できる誤差量が大きいことが望まれる。
特許文献1の対物光学系は、Fナンバーが6から12であるため、Fナンバーが十分に小さいとはいえない。よって、小さい画素ピッチを持つ撮像素子との組み合わせは困難である。また、光学系の全長も長いため、小型化にも向かない。また、製造時のピント誤差の考慮は全くされていない。
特許文献2の対物光学系は、正の第1群と、負の第2群と、正の第3群と、で構成されている。この対物光学系では、第3群を2つの群に分割して、2つの群の間隔を変化させている。しかしながら、製造時のピント誤差の問題には対応していなかった。また、Fナンバーも6であるため、Fナンバーが十分に小さいとはいえない。よって、小さい画素ピッチを持つ撮像素子との組み合わせは困難である。
特許文献3の対物光学系は、正の第1群と、負の第2群と、正の第3群と、で構成されている。この対物光学系では、第3群を、接合レンズと正レンズとで構成している。しかしながら、製造時のピント誤差への対応はされていない。また、Fナンバーも8から10であるため、Fナンバーが十分に小さいとはいえない。よって、小さい画素ピッチを持つ撮像素子との組み合わせは困難である。
特許文献4の対物光学系は、Fナンバーが8であるため、Fナンバーが十分に小さいとはいえない。よって、小さい画素ピッチを持つ撮像素子との組み合わせは困難である。また、製造時のピント誤差の考慮は全くされていない。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、Fナンバーが小さく、小型でかつ高い結像性能を有し、製造誤差に強い内視鏡用対物光学系を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る内視鏡用対物光学系は、
物体側から順に、
正の屈折力を有する第1レンズ群と、
負の屈折力を有する第2レンズ群と、
正の屈折力を有する第3レンズ群と、で構成され、
近距離物点へのフォーカシング時に、第1レンズ群と第3レンズ群は固定で、第2レンズ群は移動し、
第3レンズ群は、正の屈折力を有する前群と、正の屈折力を有する後群と、からなり、
前群と後群は、各々、1つの単レンズ又は1つの接合レンズで構成され、
以下の条件式(1−1)、(1−2)を満たすことを特徴とする。
1≦fG3f/fG3r≦5 (1−1)
0.1≦dG3fr/dG3r≦1 (1−2)
ここで、
fG3fは、前群の焦点距離、
fG3rは、後群の焦点距離、
dG3frは、前群の最も像側面から後群の最も物体側面までの光軸に沿った距離、
dG3rは、後群の光軸に沿った総厚、
である。
本発明は、Fナンバーが小さく、小型でかつ高い結像性能を有し、製造誤差に強い内視鏡用対物光学系を提供できる。
本実施形態の内視鏡用対物光学系の具体的な構成を示す断面図である。 実施例1の内視鏡用対物光学系の断面図である。 実施例1の内視鏡用対物光学系の収差図である。 実施例2の内視鏡用対物光学系の断面図である。 実施例2の内視鏡用対物光学系の収差図である。 実施例3の内視鏡用対物光学系の断面図である。 実施例3の内視鏡用対物光学系の収差図である。 実施例4の内視鏡用対物光学系の断面図である。 実施例4の内視鏡用対物光学系の収差図である。 実施例5の内視鏡用対物光学系の断面図である。 実施例5の内視鏡用対物光学系の収差図である。
以下、本実施形態に係る内視鏡用対物光学系について、図面を用いて、このような構成をとった理由と作用を説明する。なお、以下の実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系は、内視鏡観察において、一つの光学系で通常観察と近接観察とを行うことができる。そのために、対物光学系を複数のレンズ群で構成し、その複数のレンズ群の少なくとも1つのレンズ群が光軸上を移動する。これにより、遠距離物点に合焦した場合に通常観察を行うことができ、近距離物点に合焦した場合に近接観察を行うことができる。
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、で構成され、近距離物点へのフォーカシング時に、第1レンズ群と第3レンズ群は固定で、第2レンズ群は移動し、第3レンズ群は、正の屈折力を有する前群と、正の屈折力を有する後群と、からなり、前群と後群は、各々、1つの単レンズ又は1つの接合レンズで構成され、以下の条件式(1−1)、(1−2)を満たすことを特徴とする。
1≦fG3f/fG3r≦5 (1−1)
0.1≦dG3fr/dG3r≦1 (1−2)
ここで、
fG3fは、前群の焦点距離、
fG3rは、後群の焦点距離、
dG3frは、前群の最も像側面から後群の最も物体側面までの光軸に沿った距離、
dG3rは、後群の光軸に沿った総厚、
である。
本実施形態の内視鏡用対物光学系について説明する。図1は、本実施形態の内視鏡用対物光学系を示す図である。図1に示すように、本実施形態の内視鏡用対物光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、で構成されている。
内視鏡用対物光学系では、光学系を小型化しつつ、光学系にフォーカス機能を持たせることが求められている。この要求を満たすために、本実施形態の内視鏡用対物光学系では、光学系を3つのレンズ群で構成し、更に、3つのレンズ群の屈折力を、物体側から順に、さらに正の屈折力、負の屈折力、正の屈折力にしている。
これにより、正の屈折力を2つのレンズ群に分散させることができ、また、2つの正の屈折力の中間に負の屈折力が位置することになる。その結果、フォーカス時の収差変動が少なく、高い結像性能を持つ内視鏡用対物光学系を構成することが可能となる。
第1レンズ群G1は、負レンズL1と、正レンズL2と、正レンズL3と、を有する。第2レンズ群G2は、負レンズL4を有する。第3レンズ群G3は、正の屈折力を有する前群GFと、正の屈折力を有する後群GRと、を有する。
図1では、前群GFは、接合レンズCLで構成されている。接合レンズCLは、正レンズL5と負レンズL6とで構成されている。後群GRは、正レンズL7で構成されている。
負レンズL1と正レンズL2との間に、第1の平行平板F1が配置されている。第1の平行平板F1は、内視鏡用対物光学系中の任意の位置に配置することができる。正レンズL7の像側に、第2の平行平板F2と第3の平行平板F3が配置されている。第2の平行平板F2と第3の平行平板F3は接合されている。
第2の平行平板F2と第3の平行平板F3は、カバーガラスと、撮像素子のカバーガラスである。第3の平行平板F3の像側には、撮像素子(不図示)が配置されている。第3の平行平板F3の像側面は、像面Iになっている。撮像素子の撮像面は、第3の平行平板F3の像側面と一致している。
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に、明るさ絞りSが配置されている。より具体的には、明るさ絞りSは、正レンズL3の像側面の近傍に位置している。
フォーカシング時、第1レンズ群G1と第3レンズ群G3は固定で、第2レンズ群G2が移動する。遠距離物点から近距離物点へのフォーカシング時、第2レンズ群G2は像側に移動する。
フォーカシング時に第2レンズ群G2を移動させることで、少ない移動量で効果的に変倍することができる。このとき、第1レンズ群G1と第3レンズ群G3を固定とすることで、レンズ枠を簡便にすることができる。その結果、内視鏡の外径の細径化も可能となる。
本実施形態の内視鏡用対物光学系は、撮像素子と組み合わせることができる。近年、撮像素子では、多画素化が進んでいる。多画素化が進むと、それに伴い画素ピッチが小さくなる。画素ピッチが小さくなると、光学系における許容錯乱円も小さくなる。
光学系の組み立てでは、物体像の位置と撮像面の位置とを一致させる調整(以下、「ピント調整」という)が行われる。ピントの合った物体像を撮像するためには、ピント調整が高精度で行われている必要がある。ピント調整では、レンズの移動、撮像素子の移動、又はレンズと撮像素子の移動が行われる。光学系における許容錯乱円が小さいと、更に高い精度がピント調整に求められる。
上述のように、本実施形態の内視鏡用対物光学系では、第3レンズ群G3を、前群GFと後群GRとで構成している。そして、物体像の位置と撮像面との位置合わせでは、後群GRと撮像素子とを移動させている。
このようにすることで、後群GRと撮像素子とが一緒に移動したときに、光学系の縦倍率が小さくなる。そのため、ピント調整時の誤差感度を低減できる。その結果、ピント調整を高精度で、かつ、容易に行うことができる。
前群GFと後群GRは、各々、1つの単レンズ又は1つの接合レンズで構成することが好ましい。このようにすると、レンズ枠の簡便化と光学系の全長の短縮とを行うことができる。
本実施形態の内視鏡用対物光学系は上述の構成を備えると共に、条件式(1−1)、(1−2)を満たす。
条件式(1−1)の上限値を上回ると、前群の屈折力が大きくなりすぎるか、又は、後群の屈折力が小さくなりすぎる。前群の屈折力が大きくなりすぎると、コマ収差や非点収差が悪化してしまう。後群の屈折力が小さくなりすぎると、ピント調整時の誤差により、結像性能が劣化してしまう。
条件式(1−1)の下限値を下回ると、前群の屈折力が大きくなりすぎるか、又は、後群の屈折力が大きくなりすぎる。前群の屈折力が大きくなりすぎると、第3レンズ群を通過する光線の光線高が高くなる。その結果、第3レンズ群におけるレンズ径が大きくなってしまう。後群の屈折力が大きくなりすぎると、コマ収差や非点収差が悪化してしまう。
条件式(1−2)の上限値を上回ると、光学系の全長が長くなるか、又は、第3レンズ群を通過する光線高が高くなる。第3レンズ群を通過する光線高が高くなると、第3レンズ群におけるレンズ径が大きくなってしまう。
条件式(1−2)の下限値を下回ると、第3レンズ群と明るさ絞りとの距離が短くなりすぎる。この場合、像面に入射する光線の入射角が大きくなる。すなわち、光学系の構成を像側にテレセントリックな構成、又はそれに近い構成にすることが困難になる。そのため、後群の製造誤差に対して結像性能が劣化しやすくなる。
条件式(1−1)に代えて、以下の条件式(1−1)’を満たすことが良い。
1.2≦fG3f/fG3r≦4 (1−1)’
条件式(1−1)に代えて、以下の条件式(1−1)’’を満たすことがより好ましい。
1.35≦fG3f/fG3r≦3.5 (1−1)’’
条件式(1−2)に代えて、以下の条件式(1−2)’を満たすことが良い。
0.2≦dG3fr/dG3r≦0.9 (1−2)’
条件式(1−2)に代えて、以下の条件式(1−2)’’を満たすことがより好ましい。
0.3≦dG3fr/dG3r≦0.8 (1−2)’’
条件式(1−1)を満足する場合、後群の屈折力は、前群の屈折力と等しいか、又は前群の屈折力よりも大きくなる。後群の屈折力を、前群の屈折力よりも大きくすることが好ましい。
ただし、後群の屈折力が大きくなると、後群は、製造誤差による影響を大きく受ける。製造誤差としては、偏心誤差がある。偏心誤差は、レンズのシフトやレンズチルトによって生じる。特に、偏心誤差が大きいと、結像性能の劣化が大きくなる。
偏心誤差による影響を小さくするためには、像面に対する主光線の入射角が小さくなるようにすることが望ましい。このようにすると、光学系の構成は像側にテレセントリックな構成、又はそれに近い構成になる。その結果、結像性能の劣化が少なくなる。
光学系の構成を像側にテレセントリックな構成にするためには、明るさ絞りから後群までの距離を、なるべく長くすることが好ましい。このようなことから、後群の屈折力を前群の屈折力よりも大きくした場合は、特に、上述の条件式(1−2)を満たすことが好ましい。
本実施形態の内視鏡用対物光学系によれば、Fナンバーが小さく、小型でかつ高い結像性能を有する内視鏡用対物光学系を実現することができる。また、製造誤差に強い内視鏡用対物光学系を実現することができる。すなわち、本実施形態の内視鏡用対物光学系では、製造時に発生する様々な誤差について、許容できる誤差量を大きくすることができる。
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系は、以下の条件式(2)を満たすことが好ましい。
0.42≦fG1/fG3r≦0.9 (2)
ここで、
fG1は、第1レンズ群の焦点距離、
fG3rは、後群の焦点距離、
である。
後群の屈折力は、前群の屈折力に対して比較的大きくすることが好ましい。ただし、この場合、第1レンズ群の屈折力を適切に設定しないと、像の周辺における収差を良好に補正できなくなる。このようなことから、条件式(2)を満たすことが好ましい。
条件式(2)の上限値を上回ると、第1レンズ群の屈折力が小さくなりすぎるか、又は、後群の屈折力が大きくなりすぎる。第1レンズ群の屈折力が小さくなりすぎると、光学系の全長が長くなってしまう。後群の屈折力が大きくなりすぎると、コマ収差や非点収差が悪化してしまう。
条件式(2)の下限値を下回ると、第1レンズ群の屈折力が大きくなりすぎるか、又は、後群の屈折力が小さくなりすぎる。第1レンズ群の屈折力が大きくなりすぎると、第1レンズ群における諸収差の発生量が大きくなりすぎてしまう。この場合、特に、コマ収差、非点収差及び倍率色収差を、第3レンズ群で補正できなくなってしまう。そのため、光学系全体での収差を良好に補正できなくなる。後群の屈折力が小さくなりすぎると、ピント調整時の誤差により、結像性能が劣化してしまう。
条件式(2)に代えて、以下の条件式(2)’を満たすことが良い。
0.45≦fG1/fG3r≦0.8 (2)’
条件式(2)に代えて、以下の条件式(2)’’を満たすことがより好ましい。
0.48≦fG1/fG3r≦0.7 (2)’’
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系は、以下の条件式(3)を満たすことが好ましい。
−2≦fG2/fG3f≦−1.05 (3)
ここで、
fG2は、第2レンズ群の焦点距離、
fG3fは、前群の焦点距離、
である。
前群の屈折力は、後群の屈折力に対して相対的に小さくなる。そのため、第2レンズ群の屈折力を適切に設定しないと、効果的に変倍ができなくなるか、又は、各収差でバランスが取れなくなってしまう。このようなことから、条件式(3)を満たすことが好ましい。
条件式(3)の上限値を上回ると、第2レンズ群の屈折力が大きくなりすぎるか、又は、後群の屈折力が小さくなりすぎる。第2レンズ群の屈折力が大きくなりすぎると、球面収差、コマ収差及び非点収差が悪化してしまう。後群の屈折力が小さくなりすぎると、ピント調整時の誤差により、結像性能が劣化してしまう。
条件式(3)の下限値を下回ると、第2レンズ群の屈折力が小さくなりすぎるか、又は、後群の屈折力が大きくなりすぎる。第2レンズ群の屈折力が小さくなりすぎると、第2レンズ群の移動量が大きくなる。その結果、光学系の全長が大きくなってしまう。後群の屈折力が大きくなりすぎると、コマ収差や非点収差が補正過剰になってしまう。
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系は、以下の条件式(4−1)、(4−2)を満たすことが好ましい。
−8≦fc/rc≦−2 (4−1)
−7≦fG2/fG3≦−2 (4−2)
ここで、
fcは、第3レンズ群の接合レンズの焦点距離、
rcは、第3レンズ群の接合レンズの接合面の曲率半径、
fG2は、第2レンズ群の焦点距離、
fG3は、第3レンズ群の焦点距離、
である。
第1レンズ群で倍率色収差が発生する場合、倍率色収差を別のレンズ群で補正する必要がある。第3レンズ群で倍率色収差を補正するためには、第3レンズ群に接合レンズを配置することが好ましい。
また、第3レンズ群で、ピント調整時の誤差感度を緩和できることが好ましい。そのために、第3レンズ群は、屈折力のバランスを変えつつ、光学系の全長が長くならないように構成することが好ましい。このようなことから、条件式(4−1)、(4−2)を満たすことが好ましい。
条件式(4−1)の上限値を上回ると、接合面での色収差、コマ収差が補正過剰になるか、又は、接合面の曲率半径が小さくなりすぎる。接合面の曲率半径が小さくなりすぎると、レンズの加工性が悪くなる。その結果、コストが増大してしまう。
条件式(4−1)の下限値を下回ると、接合による色補正効果が減ってしまう。そのため、倍率色収差が悪化してしまう。
条件式(4−2)の上限値を上回ると、第2レンズ群の屈折力が大きくなりすぎるか、バックフォーカスが取れなくなってしまうか、又は、第3レンズ群の屈折力が小さくなりすぎる。第2レンズ群の屈折力が大きくなりすぎると、球面収差、コマ収差及び非点収差が悪化してしまう。第3レンズ群の屈折力が小さくなりすぎると、光学系の全長が長くなるか、又は、第1レンズ群で発生するコマ収差や非点収差を補正できなくなってしまう。
条件式(4−2)の下限値を下回ると、第2レンズ群の屈折力が小さくなりすぎるか、又は、第3レンズ群の屈折力が大きくなりすぎる。第2レンズ群の屈折力が小さくなりすぎると、第2レンズ群の移動量が大きくなる。その結果、光学系の全長が長くなってしまう。第3レンズ群の屈折力が大きくなりすぎると、コマ収差や非点収差が悪化してしまう。
条件式(4−1)に代えて、以下の条件式(4−1)’を満たすことが良い。
−7≦fc/rc≦−2.2 (4−1)’
条件式(4−1)に代えて、以下の条件式(4−1)’’を満たすことがより好ましい。
−6≦fc/rc≦−2.4 (4−1)’’
条件式(4−2)に代えて、以下の条件式(4−2)’を満たすことが良い。
−5.5≦fG2/fG3≦−2.1 (4−2)’
条件式(4−2)に代えて、以下の条件式(4−2)’’を満たすことがより好ましい。
−4.5≦fG2/fG3≦−2.2 (4−2)’’
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系では、第1レンズ群は、最も物体側に配置された物体側負レンズを有し、以下の条件式(5−1)、(5−2)を満たすことが好ましい。
0.5≦fG1/fG23≦1 (5−1)
0.2≦f/rG1nr≦1 (5−2)
ここで、
fG1は、第1レンズ群の焦点距離、
fG23は、第2レンズ群と第3レンズ群の合成焦点距離、
fは、内視鏡用対物光学系の全系での焦点距離、
rG1nrは、物体側負レンズの像側面の曲率半径、
合成焦点距離と全系での焦点距離は、通常状態での焦点距離、
である。
第1レンズ群で発生する収差は、第2レンズ群や第3レンズ群で補正している。そのため、第1レンズ群で発生する収差の量が大きくなりすぎると、第2レンズ群や第3レンズ群で補正しきれなくなってしまう。第1レンズ群で発生する収差の増大を抑制するためには、条件式(5−1)、(5−2)を満たすことが好ましい。通常状態とは近接状態に対して遠点側に焦点があった状態とする。
条件式(5−1)の上限値を上回ると、第1レンズ群の屈折力が小さくなりすぎるか、又は、第2レンズ群と第3レンズ群の合成屈折力が大きくなりすぎる。第1レンズ群の屈折力が小さくなりすぎると、光学系の全長が長くなってしまう。第2レンズ群と第3レンズ群の合成屈折力が大きくなりすぎると、球面収差やコマ収差が補正過剰になってしまう。
条件式(5−1)の下限値を下回ると、第1レンズ群の屈折力が大きくなりすぎるか、又は、第2レンズ群と第3レンズ群の合成屈折力が小さくなりすぎる。第1レンズ群の屈折力が大きくなりすぎると、コマ収差や非点収差の発生が大きくなりすぎる。この場合、第2レンズ群や第3レンズ群で、これらの収差を補正しきれなくなってしまう。第2レンズ群と第3レンズ群の合成屈折力が小さくなりすぎると、光学系の全長が長くなってしまうか、又は、レンズ径が大きくなってしまう。
条件式(5−2)の上限値を上回ると、物体側負レンズの像側面における曲率半径が小さくなりすぎる。そのため、コマ収差や倍率色収差の発生が大きくなりすぎてしまう。条件式(5−2)の下限値を下回ると、光学系の全長が大きくなってしまうか、又は、物体側負レンズのレンズ径が大きくなってしまう。物体側負レンズのレンズ径が大きくなると、光学系を小型化することができなくなる。
条件式(5−1)に代えて、以下の条件式(5−1)’を満たすことが良い。
0.51≦fG1/fG23≦0.9 (5−1)’
条件式(5−1)に代えて、以下の条件式(5−1)’’を満たすことがより好ましい。
0.52≦fG1/fG23≦0.8 (5−1)’’
条件式(5−2)に代えて、以下の条件式(5−2)’を満たすことが良い。
0.4≦f/rG1nr≦0.9 (5−2)’
条件式(5−2)に代えて、以下の条件式(5−2)’’を満たすことがより好ましい。
0.55≦f/rG1nr≦0.85 (5−2)’’
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系では、前群は、接合レンズからなり、接合レンズは、前側正レンズを有し、後群は、後側正レンズからなり、以下の条件式(6)を満たすことが好ましい。
0.38≦fG3pf/fG3pr≦0.9 (6)
ここで、
fG3pfは、前側正レンズの焦点距離、
fG3prは、後側正レンズの焦点距離、
である。
前群を接合レンズで構成し、後群を単レンズで構成することで、製造誤差によるピントばらつきの影響をさらに小さくすることができる。後群を単レンズで構成すると共に、正の屈折力を大きくすることで、接合レンズを、主に倍率色収差の発生の抑制に用いることができる。その結果、高い結像性能を維持しつつ、製造誤差の影響も小さくすることができる。
第3レンズ群は、前側正レンズと後側正レンズとを有する。これらの正レンズは、収差性能や製造誤差の影響に関わる。そのため、前側正レンズの屈折力と後側正レンズの屈折力とで、バランスをとる必要がある。このようなことから、条件式(6)を満たすことが好ましい。
条件式(6)の上限値を上回ると、前側正レンズの屈折力が小さくなりすぎるか、又は、後側正レンズの屈折力が大きくなりすぎる。前側正レンズの屈折力が小さくなりすぎると、倍率色収差が補正不足になる。後側正レンズの屈折力が大きくなりすぎると、シフト方向のレンズ偏心の誤差による結像性能の劣化が大きくなってしまう。
条件式(6)の下限値を下回ると、前側正レンズの屈折力が大きくなりすぎるか、又は、後側正レンズの屈折力が小さくなりすぎる。前側正レンズの屈折力が大きくなりすぎると、球面収差やコマ収差が悪化してしまう。後側正レンズの屈折力が小さくなりすぎると、製造時のピント誤差による結像性能の劣化が発生してしまう。
条件式(6)に代えて、以下の条件式(6)’を満たすことが良い。
0.4≦fG3pf/fG3pr≦0.7 (6)’
条件式(6)に代えて、以下の条件式(6)’’を満たすことがより好ましい。
0.42≦fG3pf/fG3pr≦0.6 (6)’’
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系では、前群は、接合レンズからなり、接合レンズは、前側負レンズを有し、後群は、後側正レンズからなり、以下の条件式(7)を満たすことが好ましい。
−1.1≦fG3nf/fG3≦−0.5 (7)
ここで、
fG3nfは、前側負レンズの焦点距離、
fG3は、第3レンズ群の焦点距離、
である。
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系では、後群の屈折力は、前群の屈折力と等しいか、又は前群の屈折力よりも大きくなる。後群の屈折力を前群の屈折力よりも大きくすることで、前群の屈折力と後群の屈折力のバランスを変えることができる。この場合、前群に含まれる負レンズの焦点距離を適切に設定する必要がある。このようなことから、条件式(7)を満たすことが好ましい。
条件式(7)の上限値を上回ると、前側負レンズの屈折力が大きくなりすぎるか、又は、接合面の曲率半径が小さくなりすぎる。前側負レンズの屈折力が大きくなりすぎると、コマ収差や倍率色収差が補正過剰になる。接合面の曲率半径が小さくなりすぎると、レンズ加工が難しくなってしまう。
条件式(7)の下限値を下回ると、前側負レンズの屈折力が小さくなりすぎる。そのため、コマ収差や倍率色収差が補正不足になってしまう。
条件式(7)に代えて、以下の条件式(7)’を満たすことが良い。
−1≦fG3nf/fG3≦−0.55 (7)’
条件式(7)に代えて、以下の条件式(7)’’を満たすことがより好ましい。
−0.9≦fG3nf/fG3≦−0.6 (7)’’
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系では、前群は、接合レンズからなり、接合レンズは、前側正レンズを有し、後群は、後側正レンズからなり、以下の条件式(8)を満たすことが好ましい。
0≦(rG3pff+rG3pfr)/(rG3pff−rG3pfr)≦0.41 (8)
ここで、
rG3pffは、前側正レンズの物体側面の曲率半径、
rG3pfrは、前側正レンズの像側面の曲率半径、
である。
第3レンズ群では、第2レンズ群から入射した発散光線を収斂して、最終的に像面へ入射する主光線の入射角が小さくなるようにすることが望ましい。すなわち、光学系の構成を像側にテレセントリックな構成、又はそれに近い構成に近づけることが好ましい。
前群の接合レンズは、第2レンズ群から入射した光線を収斂するが、接合レンズでは色収差も補正しなければならない。そのため、この点も考慮して、前側正レンズの曲率半径を適切に設定する必要がある。このようなことから、条件式(8)を満たすことが好ましい。
条件式(8)の上限値を上回ると、前側正レンズの物体側面の曲率半径が大きくなりすぎるか、又は、像側面の曲率半径が小さくなりすぎる。物体側面の曲率半径が大きくなりすぎると、像面へ入射する主光線の入射角を小さくできない。すなわち、光学系の構成を像側にテレセントリックな構成、又はそれに近い構成に近づけることができない。この場合シフトなどのレンズ偏心時での性能が劣化してしまう。像側の曲率半径が小さくなりすぎると、色収差が補正過剰になってしまう。
条件式(8)の下限値を下回ると、前側正レンズの物体側の曲率半径が小さくなりすぎるか、又は、像側の曲率半径が大きくなりすぎる。物体側の曲率半径が小さくなりすぎると、コマ収差や非点収差の発生が大きくなる。その結果、結像性能が劣化してしまう。像側の曲率半径が大きくなりすぎると、色収差が補正不足になってしまう。
条件式(8)に代えて、以下の条件式(8)’を満たすことが良い。
0.15≦(rG3pff+rG3pfr)/(rG3pff−rG3pfr)≦0.41 (8)’
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系では、前群は、接合レンズからなり、接合レンズは、前側正レンズを有し、後群は、後側正レンズからなり、以下の条件式(9)を満たすことが好ましい。
−0.6≦rG3pff/rG3prr≦0 (9)
ここで、
rG3pffは、前側正レンズの物体側面の曲率半径、
rG3prrは、後側正レンズの像側面の曲率半径、
である。
上述のように、第3レンズ群では、最終的に像面へ入射する主光線の入射角が小さくなるようにすることが望ましい。すなわち、光学系の構成を像側にテレセントリックな構成、又はそれに近い構成に近づけることが好ましい。
ただし、このようにすると、第3レンズ群における光線高が高くなる。そのため、レンズ径も大きくなってしまう。レンズ径の増大を抑制するためには、前群において収斂作用を大きくすることが好ましい。このようなことから、条件式(9)を満たすことが好ましい。
条件式(9)の上限値を上回ると、前側正レンズの物体側面の曲率半径と後側正レンズの像側面の曲率半径のいずれかが、発散作用を生じるような曲率半径となるか、又は、コマ収差や非点収差が十分に補正できない。レンズ面における発散作用が大きくなると、レンズ径が大きくなってしまう。また、コマ収差や非点収差を補正しきれないと、結像性能が劣化する。
条件式(9)の下限値を下回ると、前側正レンズの物体側面の曲率半径が大きくなりすぎるか、又は、後側正レンズの像側面の曲率半径が小さくなりすぎる。前側正レンズの物体側面の曲率半径が大きくなりすぎると、第3レンズ群における光線高が高くなってしまう。その結果、第3レンズ群のレンズ径が大きくなる。後側正レンズの像側面の曲率半径が小さくなりすぎると、非点収差が悪化してしまう。
条件式(9)に代えて、以下の条件式(9)’を満たすことが良い。
−0.55≦rG3pff/rG3prr≦0 (9)’
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系では、前群と後群との間隔を変えて、組み立て時のピント調整を行うことが好ましい。
内視鏡用対物光学系の組み立てでは、各レンズを予め決められたレンズ枠に格納していく。このようにして最初に組み上げた状態では、各レンズにおけるニュートン誤差や肉厚誤差等により、像面の位置が設計時の位置からずれている。設計時の像位置には、例えば撮像素子が配置されている。像面の位置が設計時の位置からずれていると、撮像面上にピントの合った像が形成されない。そこで、ピント調整を行って、各レンズの位置決めを行う。
このピント調整は、前群と後群との間隔を変えることで行うことが好ましい。これにより、レンズの移動量に対して像位置の移動量が減る。その結果、組み立て時のピント調整がし易くなる。
また、レンズをレンズ枠に固定する際に、接着剤が使用される。レンズの移動量に対して像位置の移動量が減ると、接着が硬化するときにレンズの位置ずれが生じても、このずれによる結像性能の劣化を小さくすることができる。
後群を光軸と垂直方向に移動しても良い。このようにすることで、画角の左右差や画面周辺のピント位置のずれを、小さくすることができる。また、非対称な非点収差を補正することができる。
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系では、また、物体側負レンズについては、次のように構成することが好ましい。物体側負レンズの物体側面には、観察中に、汚れや血液などが付着する。この状態では、鮮明な観察が行えない。そこで、挿入部の先端にあるノズルから出る水によって、物体側負レンズの物体側面の洗浄が行われる。
物体側負レンズの物体側面が凸形状だと、洗浄の際に汚れが落ちにくくなる。また、物体側負レンズの物体側面が凹形状だと、水が溜まってしまう。特に、物体側負レンズの物体側面が凸形状だと、衝撃によるキズや割れが発生しやすくなる。よって、物体側負レンズの形状は平凹で、平面が物体側に向いていることが好ましい。
以下、各実施例について説明する。
(実施例1)
実施例1に係る内視鏡用対物光学系について説明する。図2は、実施例1に係る内視鏡用対物光学系のレンズ断面図であって、(a)は通常観察状態における断面図、(b)は近接観察状態における断面図である。
実施例1の内視鏡用対物光学系は、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、負屈折力の第2レンズ群G2と、正屈折力の第3レンズ群G3と、からなる。
第1レンズ群G1は、物体側が平面である平凹負レンズL1と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2と、平凸正レンズL3と、からなる。
第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4からなる。
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL5と、平凹負レンズL6と、両凸正レンズL7と、からなる。ここで、両凸正レンズL5と平凹負レンズL6とで、接合レンズを形成している。
前群は、両凸正レンズL5と、平凹負レンズL6と、で構成されている。後群は、両凸正レンズL7で構成されている。
明るさ絞りSは、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に配置されている。より詳しくは、明るさ絞りSは、平凸正レンズL3の像側面の近傍に配置されている。
平凹負レンズL1の像側には、赤外吸収フィルタF1が配置されている。第3レンズ群G3の像側には、カバーガラスF2と、CCDのカバーガラスF3と、が配置されている。カバーガラスF2とCCDのカバーガラスF3は接合されている。
合焦時、第2レンズ群G2は移動する。遠距離物点に合焦した状態から近距離物点に合焦するとき、第2レンズ群G2は像側に移動する。
図3(a)、(b)、(c)及び(d)は、それぞれ、実施例1の通常観察状態における球面収差(SA)、非点収差(AS)、歪曲収差(DT)、倍率色収差(CC)の収差図である。図3(e)、(f)、(g)及び(h)は、それぞれ、実施例1の拡大観察状態における球面収差(SA)、非点収差(AS)、歪曲収差(DT)、倍率色収差(CC)の収差図である。
各収差図において、横軸は収差量を表している。球面収差、非点収差及び倍率収差については、収差量の単位はmmである。また、歪曲収差については、収差量の単位は%である。また、FIYは像高で単位はmm、FNOはFナンバーである。また、収差曲線の波長の単位はnmである。これらは、他の実施例でも同じである。
(実施例2)
実施例2に係る内視鏡用対物光学系について説明する。図4は、実施例2に係る内視鏡用対物光学系のレンズ断面図であって、(a)は通常観察状態における断面図、(b)は近接観察状態における断面図である。
実施例2の内視鏡用対物光学系は、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、負屈折力の第2レンズ群G2と、正屈折力の第3レンズ群G3と、からなる。
第1レンズ群G1は、物体側が平面である平凹負レンズL1と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、からなる。
第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4からなる。
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL5と、平凹負レンズL6と、両凸正レンズL7と、からなる。ここで、両凸正レンズL5と平凹負レンズL6とで、接合レンズを形成している。
前群は、両凸正レンズL5と、平凹負レンズL6と、で構成されている。後群は、両凸正レンズL7で構成されている。
明るさ絞りSは、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に配置されている。より詳しくは、明るさ絞りSは、正メニスカスレンズL3の像側面の近傍に配置されている。
平凹負レンズL1の像側には、赤外吸収フィルタF1が配置されている。第3レンズ群G3の像側には、カバーガラスF2と、CCDのカバーガラスF3と、が配置されている。カバーガラスF2とCCDのカバーガラスF3は接合されている。
合焦時、第2レンズ群G2は移動する。遠距離物点に合焦した状態から近距離物点に合焦するとき、第2レンズ群G2は像側に移動する。
図5(a)、(b)、(c)及び(d)は、それぞれ、実施例2の通常観察状態における球面収差(SA)、非点収差(AS)、歪曲収差(DT)、倍率色収差(CC)の収差図である。図5(e)、(f)、(g)及び(h)は、それぞれ、実施例2の拡大観察状態における球面収差(SA)、非点収差(AS)、歪曲収差(DT)、倍率色収差(CC)の収差図である。
(実施例3)
実施例3に係る内視鏡用対物光学系について説明する。図6は、実施例3に係る内視鏡用対物光学系のレンズ断面図であって、(a)は通常観察状態における断面図、(b)は近接観察状態における断面図である。
実施例3の内視鏡用対物光学系は、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、負屈折力の第2レンズ群G2と、正屈折力の第3レンズ群G3と、からなる。
第1レンズ群G1は、物体側が平面である平凹負レンズL1と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2と、平凸正レンズL3と、からなる。
第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4からなる。
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL5と、平凹負レンズL6と、両凸正レンズL7と、からなる。ここで、両凸正レンズL5と平凹負レンズL6とで、接合レンズを形成している。
前群は、両凸正レンズL5と、平凹負レンズL6と、で構成されている。後群は、両凸正レンズL7で構成されている。
明るさ絞りSは、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に配置されている。より詳しくは、明るさ絞りSは、平凸正レンズL3の像側面の近傍に配置されている。
平凹負レンズL1の像側には、赤外吸収フィルタF1が配置されている。第3レンズ群G3の像側には、カバーガラスF2と、CCDのカバーガラスF3と、が配置されている。カバーガラスF2とCCDのカバーガラスF3は接合されている。
合焦時、第2レンズ群G2は移動する。遠距離物点に合焦した状態から近距離物点に合焦するとき、第2レンズ群G2は像側に移動する。
図7(a)、(b)、(c)及び(d)は、それぞれ、実施例3の通常観察状態における球面収差(SA)、非点収差(AS)、歪曲収差(DT)、倍率色収差(CC)の収差図である。図7(e)、(f)、(g)及び(h)は、それぞれ、実施例3の拡大観察状態における球面収差(SA)、非点収差(AS)、歪曲収差(DT)、倍率色収差(CC)の収差図である。
(実施例4)
実施例4に係る内視鏡用対物光学系について説明する。図8は、実施例4に係る内視鏡用対物光学系のレンズ断面図であって、(a)は通常観察状態における断面図、(b)は近接観察状態における断面図である。
実施例4の内視鏡用対物光学系は、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、負屈折力の第2レンズ群G2と、正屈折力の第3レンズ群G3と、からなる。
第1レンズ群G1は、物体側が平面である平凹負レンズL1と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2と、平凸正レンズL3と、からなる。
第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4からなる。
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL5と、平凹負レンズL6と、両凸正レンズL7と、からなる。ここで、両凸正レンズL5と平凹負レンズL6とで、接合レンズを形成している。
前群は、両凸正レンズL5と、平凹負レンズL6と、で構成されている。後群は、両凸正レンズL7で構成されている。
明るさ絞りSは、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に配置されている。より詳しくは、明るさ絞りSは、平凸正レンズL3の像側面の近傍に配置されている。
平凹負レンズL1の像側には、赤外吸収フィルタF1が配置されている。第3レンズ群G3の像側には、カバーガラスF2と、CCDのカバーガラスF3と、が配置されている。カバーガラスF2とCCDのカバーガラスF3は接合されている。
合焦時、第2レンズ群G2は移動する。遠距離物点に合焦した状態から近距離物点に合焦するとき、第2レンズ群G2は像側に移動する。
図9(a)、(b)、(c)及び(d)は、それぞれ、実施例4の通常観察状態における球面収差(SA)、非点収差(AS)、歪曲収差(DT)、倍率色収差(CC)の収差図である。図9(e)、(f)、(g)及び(h)は、それぞれ、実施例4の拡大観察状態における球面収差(SA)、非点収差(AS)、歪曲収差(DT)、倍率色収差(CC)の収差図である。
(実施例5)
実施例5に係る内視鏡用対物光学系について説明する。図10は、実施例5に係る内視鏡用対物光学系のレンズ断面図であって、(a)は通常観察状態における断面図、(b)は近接観察状態における断面図である。
実施例5の内視鏡用対物光学系は、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、負屈折力の第2レンズ群G2と、正屈折力の第3レンズ群G3と、からなる。
第1レンズ群G1は、物体側が平面である平凹負レンズL1と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2と、両凸正レンズL3と、からなる。
第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4からなる。
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL5と、平凹負レンズL6と、両凸正レンズL7と、からなる。ここで、両凸正レンズL5と平凹負レンズL6とで、接合レンズを形成している。
前群は、両凸正レンズL5と、平凹負レンズL6と、で構成されている。後群は、両凸正レンズL7で構成されている。
明るさ絞りSは、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に配置されている。より詳しくは、明るさ絞りSは、両凸正レンズL3の像側面の近傍に配置されている。
平凹負レンズL1の像側には、赤外吸収フィルタF1が配置されている。第3レンズ群G3の像側には、カバーガラスF2と、CCDのカバーガラスF3と、が配置されている。カバーガラスF2とCCDのカバーガラスF3は接合されている。
合焦時、第2レンズ群G2は移動する。遠距離物点に合焦した状態から近距離物点に合焦するとき、第2レンズ群G2は像側に移動する。
図11(a)、(b)、(c)及び(d)は、それぞれ、実施例5の通常観察状態における球面収差(SA)、非点収差(AS)、歪曲収差(DT)、倍率色収差(CC)の収差図である。図11(e)、(f)、(g)及び(h)は、それぞれ、実施例5の拡大観察状態における球面収差(SA)、非点収差(AS)、歪曲収差(DT)、倍率色収差(CC)の収差図である。
以下に、上記各実施例の数値データを示す。面データにおいて、rは各レンズ面の曲率半径、dは各レンズ面間の間隔、neは各レンズのe線の屈折率、νdは各レンズのアッベ数、である。
各種データにおいて、fはe線における焦点距離、FnoはFナンバー、ωは半画角、IHは像高である。
数値実施例1
単位 mm

面データ
面番号 r d ne νd
1 ∞ 0.2297 1.88815 40.76
2 0.8041 0.5732
3 ∞ 0.3828 1.52300 65.13
4 ∞ 0.3029
5 -2.2902 1.3872 1.48915 70.23
6 -1.5783 0.0296
7 2.3329 0.5694 1.65222 33.79
8 ∞ 0.0191
9(絞り) ∞ 可変
10 2.4190 0.2871 1.51977 52.43
11 1.3873 可変
12 2.3608 0.8614 1.77621 49.60
13 -1.4302 0.2871 1.93429 18.90
14 ∞ 0.3254
15 2.2688 0.6890 1.70042 48.52
16 -9.1628 0.3592
17 ∞ 0.4785 1.51825 64.14
18 ∞ 0.0100 1.51500 64.00
19 ∞ 0.3350 1.50700 63.26
20(撮像面) ∞

各種データ
通常観察状態 近接観察状態
f 0.613 0.633
Fno 2.99 3.10
ω 80.2 70.3
IH 0.6
d9 0.1626 0.4713
d11 0.7242 0.4155
数値実施例2
単位 mm

面データ
面番号 r d ne νd
1 ∞ 0.2297 1.88815 40.76
2 0.8044 0.9483
3 ∞ 0.3829 1.52300 65.13
4 ∞ 0.1471
5 -3.7942 1.2817 1.48915 70.23
6 -1.5278 0.0296
7 1.7274 0.3787 1.65222 33.79
8 7.5054 0.0191
9(絞り) ∞ 可変
10 2.1671 0.2872 1.58482 40.75
11 1.0977 可変
12 1.9205 0.8807 1.73234 54.68
13 -1.2825 0.2872 1.93429 18.90
14 ∞ 0.3430
15 3.8561 0.6595 1.88815 40.76
16 -3.8561 0.2840
17 ∞ 0.4786 1.51825 64.14
18 ∞ 0.0100 1.51500 64.00
19 ∞ 0.3400 1.50700 63.26
20(撮像面) ∞

各種データ
通常観察状態 近接観察状態
f 0.615 0.631
Fno 2.98 3.07
ω 80.2 72.0
IH 0.6
d9 0.1628 0.3078
d11 0.6289 0.4839
数値実施例3
単位 mm

面データ
面番号 r d ne νd
1 ∞ 0.2297 1.88815 40.76
2 0.8041 0.5253
3 ∞ 0.3828 1.52300 65.13
4 ∞ 0.3176
5 -1.8502 1.2432 1.48915 70.23
6 -1.5727 0.0296
7 1.9414 0.4374 1.65222 33.79
8 ∞ 0.0191
9(絞り) ∞ 可変
10 1.8021 0.2871 1.51977 52.43
11 1.1652 可変
12 2.9320 0.8614 1.77621 49.60
13 -1.2343 0.2871 1.93429 18.90
14 ∞ 0.3254
15 1.6266 0.6890 1.70042 48.52
16 -882.1583 0.3437
17 ∞ 0.4785 1.51825 64.14
18 ∞ 0.0096 1.51500 64.00
19 ∞ 0.3349 1.50700 63.26
20(撮像面) ∞

各種データ
通常観察状態 近接観察状態
f 0.626 0.643
Fno 3.00 3.10
2ω 79.4 70.3
IH 0.6
d9 0.1626 0.4829
d11 0.6268 0.3065
数値実施例4
単位 mm

面データ
面番号 r d ne νd
1 ∞ 0.2297 1.88815 40.76
2 0.8041 0.5688
3 ∞ 0.3828 1.52300 65.13
4 ∞ 0.2539
5 -2.8149 1.5598 1.48915 70.23
6 -1.5561 0.0296
7 2.5499 0.8444 1.65222 33.79
8 ∞ 0.0191
9(絞り) ∞ 可変
10 3.1315 0.2871 1.51977 52.43
11 1.4515 可変
12 2.2357 0.8614 1.77621 49.60
13 -1.4888 0.2871 1.93429 18.90
14 ∞ 0.3254
15 2.2538 0.6890 1.70042 48.52
16 -9.1628 0.3553
17 ∞ 0.4785 1.51825 64.14
18 ∞ 0.0100 1.51500 64.00
19 ∞ 0.3400 1.50700 63.26
20(撮像面) ∞

各種データ
通常観察状態 近接観察状態
f 0.616 0.641
Fno 3.03 3.17
2ω 80.2 69.1
IH 0.6
d9 0.1626 0.4424
d11 0.6794 0.3997
数値実施例5
単位 mm

面データ
面番号 r d ne νd
1 ∞ 0.2297 1.88815 40.76
2 0.8041 0.4744
3 ∞ 0.3828 1.52300 65.13
4 ∞ 0.2040
5 -2.2719 1.2668 1.48915 70.23
6 -2.4215 0.2297
7 3.4112 0.5550 1.65222 33.79
8 -3.1575 0.0191
9(絞り) ∞ 可変
10 2.4533 0.2871 1.51977 52.43
11 1.4938 可変
12 2.3944 0.8614 1.77621 49.60
13 -1.3554 0.2871 1.93429 18.90
14 ∞ 0.3254
15 2.3300 0.6890 1.70042 48.52
16 -9.1628 0.4097
17 ∞ 0.4785 1.51825 64.14
18 ∞ 0.0100 1.51500 64.00
19 ∞ 0.3400 1.50700 63.26
20(撮像面) ∞

各種データ
通常観察状態 近接観察状態
f 0.610 0.634
Fno 2.97 3.10
ω 80.2 69.3
IH 0.6
d9 0.1626 0.5820
d11 0.7775 0.3582
以下、実施例1〜実施例5に係る内視鏡用対物光学系における条件式(1)〜(9)の数値を示す。
条件式 実施例1 実施例2 実施例3
(1-1)fG3f/fG3r 1.59 1.74 2.82
(1-2)dG3fr/dG3r 0.47 0.52 0.47
(2)fG1/fG3r 0.61 0.51 0.66
(3)fG2/fG3f -1.63 -1.07 -1.15
(4-1)fc/rc -2.96 -3.07 -5.29
(4-2)fG2/fG3 -3.47 -2.26 -3.73
(5-1)fG1/fG23 0.72 0.53 0.65
(5-2)f/rG1nr 0.76 0.76 0.78
(6)fG3pf/fG3pr 0.48 0.53 0.53
(7)fG3nf/fG3 -0.77 -0.73 -0.66
(8)(rG3pff+rG3pfr)
/(rG3pff-rG3pfr) 0.25 0.20 0.41
(9)rG3pff/rG3prr -0.26 -0.50 0.00

条件式 実施例4 実施例5
(1-1)fG3f/fG3r 1.46 1.63
(1-2)dG3fr/dG3r 0.47 0.47
(2)fG1/fG3r 0.58 0.66
(3)fG2/fG3f -1.43 -1.85
(4-1)fc/rc -2.59 -3.27
(4-2)fG2/fG3 -2.87 -4.01
(5-1)fG1/fG23 0.69 0.79
(5-2)f/rG1nr 0.77 0.76
(6)fG3pf/fG3pr 0.48 0.46
(7)fG3nf/fG3 -0.83 -0.71
(8)(rG3pff+rG3pfr)
/(rG3pff-rG3pfr) 0.20 0.28
(9)rG3pff/rG3prr -0.24 -0.26
各実施例によれば、Fナンバーが小さく、小型でかつ高い結像性能を有し、製造誤差に強い内視鏡用対物光学系を提供できる。
以上、本発明の種々の実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態のみに限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、これら実施形態の構成を適宜組合せて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
以上のように、本発明は、Fナンバーが小さく、小型でかつ高い結像性能を有し、製造誤差に強い内視鏡用対物光学系に適している。
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
GF 前群
GR 後群
L1〜L7 レンズ
CL 接合レンズ
S 明るさ絞り
F1、F2、F3 平行平面板
I 像面
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る内視鏡用対物光学系は、
物体側から順に、
正の屈折力を有する第1レンズ群と、
負の屈折力を有する第2レンズ群と、
正の屈折力を有する第3レンズ群と、で構成され、
近距離物点へのフォーカシング時に、第1レンズ群と第3レンズ群は固定で、第2レンズ群は移動し、
第3レンズ群は、正の屈折力を有する前群と、正の屈折力を有する後群と、からなり、
前群と後群は、各々、1つの単レンズ又は1つの接合レンズで構成され、
以下の条件式(1−1)、(1−2)、(4−1)、(4−2)を満たすことを特徴とする。
1≦fG3f/fG3r≦5 (1−1)
0.1≦dG3fr/dG3r≦1 (1−2)
−8≦fc/rc≦−2 (4−1)
−7≦fG2/fG3≦−2 (4−2)
ここで、
fG3fは、前群の焦点距離、
fG3rは、後群の焦点距離、
dG3frは、前群の最も像側面から後群の最も物体側面までの光軸に沿った距離、
dG3rは、後群の光軸に沿った総厚、
fcは、第3レンズ群の接合レンズの焦点距離、
rcは、第3レンズ群の接合レンズの接合面の曲率半径、
fG2は、第2レンズ群の焦点距離、
fG3は、第3レンズ群の焦点距離、
である。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る内視鏡用対物光学系は、
物体側から順に、
正の屈折力を有する第1レンズ群と、
負の屈折力を有する第2レンズ群と、
正の屈折力を有する第3レンズ群と、で構成され、
近距離物点へのフォーカシング時に、第1レンズ群と第3レンズ群は固定で、第2レンズ群は移動し、
第3レンズ群は、正の屈折力を有する前群と、正の屈折力を有する後群と、からなり、
前群は1つの接合レンズ、後群は1つの単レンズで構成され、
以下の条件式(1−1)、(1−2)、(4−1)、(4−2)を満たすことを特徴とする。
1≦fG3f/fG3r≦5 (1−1)
0.1≦dG3fr/dG3r≦1 (1−2)
−8≦fc/rc≦−2 (4−1)
−7≦fG2/fG3≦−2 (4−2)
ここで、
fG3fは、前群の焦点距離、
fG3rは、後群の焦点距離、
dG3frは、前群の最も像側面から後群の最も物体側面までの光軸に沿った距離、
dG3rは、後群の光軸に沿った総厚、
fcは、合レンズの焦点距離、
rcは、合レンズの接合面の曲率半径、
fG2は、第2レンズ群の焦点距離、
fG3は、第3レンズ群の焦点距離、
である。
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、で構成され、近距離物点へのフォーカシング時に、第1レンズ群と第3レンズ群は固定で、第2レンズ群は移動し、第3レンズ群は、正の屈折力を有する前群と、正の屈折力を有する後群と、からなり、前群は1つの接合レンズ、後群は1つの単レンズで構成され、以下の条件式(1−1)、(1−2)を満たすことを特徴とする。
1≦fG3f/fG3r≦5 (1−1)
0.1≦dG3fr/dG3r≦1 (1−2)
ここで、
fG3fは、前群の焦点距離、
fG3rは、後群の焦点距離、
dG3frは、前群の最も像側面から後群の最も物体側面までの光軸に沿った距離、
dG3rは、後群の光軸に沿った総厚、
である。

Claims (10)

  1. 物体側から順に、
    正の屈折力を有する第1レンズ群と、
    負の屈折力を有する第2レンズ群と、
    正の屈折力を有する第3レンズ群と、で構成され、
    近距離物点へのフォーカシング時に、前記第1レンズ群と前記第3レンズ群は固定で、前記第2レンズ群は移動し、
    前記第3レンズ群は、正の屈折力を有する前群と、正の屈折力を有する後群と、からなり、
    前記前群と前記後群は、各々、1つの単レンズ又は1つの接合レンズで構成され、
    以下の条件式(1−1)、(1−2)を満たすことを特徴とする内視鏡用対物光学系。
    1≦fG3f/fG3r≦5 (1−1)
    0.1≦dG3fr/dG3r≦1 (1−2)
    ここで、
    fG3fは、前記前群の焦点距離、
    fG3rは、前記後群の焦点距離、
    dG3frは、前記前群の最も像側面から前記後群の最も物体側面までの光軸に沿った距離、
    dG3rは、前記後群の光軸に沿った総厚、
    である。
  2. 以下の条件式(2)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用対物光学系。
    0.42≦fG1/fG3r≦0.9 (2)
    ここで、
    fG1は、前記第1レンズ群の焦点距離、
    fG3rは、前記後群の焦点距離、
    である。
  3. 以下の条件式(3)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用対物光学系。
    −2≦fG2/fG3f≦−1.05 (3)
    ここで、
    fG2は、前記第2レンズ群の焦点距離、
    fG3fは、前記前群の焦点距離、
    である。
  4. 以下の条件式(4−1)、(4−2)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用対物光学系。
    −8≦fc/rc≦−2 (4−1)
    −7≦fG2/fG3≦−2 (4−2)
    ここで、
    fcは、前記第3レンズ群の接合レンズの焦点距離、
    rcは、前記第3レンズ群の接合レンズの接合面の曲率半径、
    fG2は、前記第2レンズ群の焦点距離、
    fG3は、前記第3レンズ群の焦点距離、
    である。
  5. 前記第1レンズ群は、最も物体側に配置された物体側負レンズを有し、
    以下の条件式(5−1)、(5−2)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用対物光学系。
    0.5≦fG1/fG23≦1 (5−1)
    0.2≦f/rG1nr≦1 (5−2)
    ここで、
    fG1は、前記第1レンズ群の焦点距離、
    fG23は、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の合成焦点距離、
    fは、前記内視鏡用対物光学系の全系での焦点距離、
    rG1nrは、前記物体側負レンズの像側面の曲率半径、
    前記合成焦点距離と前記全系での焦点距離は、通常状態での焦点距離、
    である。
  6. 前記前群は、接合レンズからなり、
    前記接合レンズは、前側正レンズを有し、
    前記後群は、後側正レンズからなり、
    以下の条件式(6)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用対物光学系。
    0.38≦fG3pf/fG3pr≦0.9 (6)
    ここで、
    fG3pfは、前記前側正レンズの焦点距離、
    fG3prは、前記後側正レンズの焦点距離、
    である。
  7. 前記前群は、接合レンズからなり、
    前記接合レンズは、前側負レンズを有し、
    前記後群は、後側正レンズからなり、
    以下の条件式(7)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用対物光学系。
    −1.1≦fG3nf/fG3≦−0.5 (7)
    ここで、
    fG3nfは、前記前側負レンズの焦点距離、
    fG3は、前記第3レンズ群の焦点距離、
    である。
  8. 前記前群は、接合レンズからなり、
    前記接合レンズは、前側正レンズを有し、
    前記後群は、後側正レンズからなり、
    以下の条件式(8)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用対物光学系。
    0≦(rG3pff+rG3pfr)/(rG3pff−rG3pfr)≦0.41 (8)
    ここで、
    rG3pffは、前記前側正レンズの物体側面の曲率半径、
    rG3pfrは、前記前側正レンズの像側面の曲率半径、
    である。
  9. 前記前群は、接合レンズからなり、
    前記接合レンズは、前側正レンズを有し、
    前記後群は、後側正レンズからなり、
    以下の条件式(9)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用対物光学系。
    −0.6≦rG3pff/rG3prr≦0 (9)
    ここで、
    rG3pffは、前記前側正レンズの物体側面の曲率半径、
    rG3prrは、前記後側正レンズの像側面の曲率半径、
    である。
  10. 前記前群と前記後群との間隔を変えて、組み立て時のピント調整を行うことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用対物光学系。
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