JPWO2017199392A1 - 医療用ステープラシステム - Google Patents

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洋 岡部
熊田 嘉之
嘉之 熊田
契介 釣本
契介 釣本
香由 木村
香由 木村
雅之 小林
雅之 小林
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Abstract

ステープルを変形させるのに必要な力量を低減して、術者にかかる負担を軽減することを目的として、本発明に係る医療用ステープラシステム(1)は、医療用ステープラ(2)と、ステープル(3)とを備え、医療用ステープラが、相互に開閉可能に設けられた第1把持部材(5)と第2把持部材(6)とを備え、第1把持部材が、ステープルを収容する収容部(9)と、収容部内のステープルを射出する射出孔(5b)とを備え、第2把持部材が、射出孔に対向する位置に配置され、射出されたステープルの針部(7b)を所定の方向に湾曲させる曲面を有するアンビル部(11)と、を備え、ステープルの針部は、針部の針先が曲面に突き当たる位置において、湾曲方向の外縁側の接線と曲面の接線とのなす第1角度と、湾曲方向の内縁側の接線と曲面の接線とのなす第2角度とが、針部を座屈荷重以下の荷重で湾曲開始させる角度に設定されている。

Description

本発明は、医療用ステープラシステムに関するものである。
組織の縫合と切断とを同時に行う処置具として医療用ステープラが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この医療用ステープラは、組織を把持する一対のジョーの内部に、多数のステープルと該ステープルを打ち出す機構と、打ち出されたステープルを変形させるアンビルとを備えている。
アンビルには、打ち出されてくるステープルに対向する位置に、所定の凹曲面形状のアンビルポケットが備えられ、打ち出されたステープルをアンビルポケットの凹曲面形状に倣って湾曲させることにより、組織を抱き込むように湾曲させて、縫合するようになっている。すなわち、ジョーから打ち出されたステープルは、アンビルポケットの凹曲面に突き当たった状態から座屈変形させられることによって所定の方向に湾曲された後に、アンビルポケットの凹曲面に倣って滑るように案内されて最終的な縫合時の湾曲形状に塑性変形させられる。
特許第5329956号公報
しかしながら、特許文献1の医療用ステープラでは、ステープルの湾曲開始時に座屈変形を伴うため、ステープルを打ち出すために大きな力量が必要である。1回の縫合作業で打ち出すステープルの数は多数であり、操作する術者にかかる負担は大きい。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、ステープルを変形させるのに必要な力量を低減して、術者にかかる負担を軽減することができる医療用ステープラシステムを提供することを目的としている。
本発明の一態様は、医療用ステープラと、該医療用ステープラにより打ち出されるステープルとを備え、前記医療用ステープラが、相互に開閉可能に設けられ、閉状態において間に組織を把持可能な第1把持部材と第2把持部材とを備え、前記第1把持部材が、前記ステープルを収容する収容部と、該収容部に収容されている前記ステープルを射出する射出孔とを備え、前記第2把持部材が、前記射出孔に対向する位置に配置され、射出された前記ステープルの針部を所定の方向に湾曲させる曲面を有するアンビル部と、を備え、前記ステープルの前記針部は、該針部の針先が前記アンビル部の前記曲面に突き当たる位置において、湾曲方向の外縁側の接平面と前記曲面の接平面とのなす第1角度と、前記湾曲方向の内縁側の接平面と前記曲面の接平面とのなす第2角度とが、前記針部を座屈荷重以下の荷重で湾曲開始させる角度に設定されている医療用ステープラシステムである。
本発明によれば、ステープルを変形させるのに必要な力量を低減して、術者にかかる負担を軽減することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る医療用ステープラシステムを示す縦断面図である。 図1の医療用ステープラシステムにより組織を把持する前の開状態を示す縦断面図である。 図1の医療用ステープラシステムにより組織を把持した閉状態を示す縦断面図である。 ステープルとアンビル部の溝底との関係を示す参考例を示す縦断面図である。 図1の医療用ステープラシステムにおけるステープルとアンビル部の溝底との関係の一例を示す縦断面図である。 図1の医療用ステープラシステムにおけるステープルとアンビル部の溝底との関係の他の例を示す縦断面図である。 図4から図6のステープルとアンビル部の溝底との関係における変形量と変形力量との関係を示すグラフである。
本発明の一実施形態に係る医療用ステープラシステム1について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る医療用ステープラシステム1は、図1に示されるように、医療用ステープラ2と、該医療用ステープラ2に装着されるステープル3とを備えている。
医療用ステープラ2は、揺動軸4回りに相互に揺動可能に設けられた第1把持部材(第1ジョー)5および第2把持部材(第2ジョー)6と、第2把持部材6を第1把持部材5に対して揺動軸4回りに揺動させる揺動機構7と、ステープル3を射出するとともに組織Aを切断する射出切断機構8とを備えている。
第1把持部材5と第2把持部材6とは、揺動機構7によって第2把持部材6を第1把持部材5に対して揺動軸4回りに揺動させることで、図2に示されるように相互に開いた開状態と、図3に示されるように相互に閉じられて間に組織Aを把持する閉状態との間で相対的に移動させられるようになっている。
第1把持部材5は、複数のステープル3を、例えば、第1把持部材5における組織Aを把持する把持面(第1接触面5a)において2列(図では1列のみ表示)に並べて収容するステープルカセット(収容部)9を収容可能なホルダ10を備えている。第1把持部材5は、ステープルカセット9がホルダ10に収容された状態において、第2把持部材6との間に挟まれた組織Aの一面に密着させられる第1接触面5aと、該第1接触面5aに開口し、ステープル3を射出させる射出孔5bとが設けられている。
ステープル3は、例えば、図5に示されるように、直線状のベース部3aと、該ベース部3aの一端からベース部3aの長尺方向に直交する方向に延びる単一の針部3bとを有する非対称形状を有している。針部3bは、ベース部3aを含む平面内において、ベース部3aから離れるに従ってベース部3aの他端に近接する方向に滑らかに湾曲する形状に形成されている。
さらに詳細には、針部3bは、図5に示されるように、同一方向に湾曲する外縁3dと内縁3eとを備え、外縁3dおよび内縁3eが、それぞれ連続的な曲率で構成された外側に凸の曲面、例えば、単一の円弧面により構成されている。
針部3bの針先3cは、外縁3dと内縁3eとが交差する位置に、組織Aに刺さり易い鋭利な形状に形成されている。
そして、複数のステープル3は、ステープルカセット9内において、列毎に、全てのステープル3のベース部3aが一直線上に配列され、かつ、全てのステープル3のベース部3aおよび針部3bが同一平面上に配置されるように間隔をあけて配列されている。各射出孔5b内のステープル3は、針部3bを射出孔5bの開口に近い側に向けて配置されている。
図1から図3は、列毎に3個のステープル3が、配列された例を模式的に示している。これにより、ステープルカセット9がホルダ10内に収容された状態で、ステープル3を射出させる射出孔5bも列毎に一列に並んで配置されるようになっている。
第2把持部材6は、閉状態に配置されたときに、第1把持部材5との間に挟まれた組織Aの他面に密着させられる第2接触面6aと、該第2接触面6aに設けられ、射出孔5bから射出された各ステープル3を所定の方向に湾曲させる溝を複数備えるアンビル部11とを備えている。
アンビル部11は、閉状態に配置されたときに、第1把持部材5に設けられた各射出孔5bに対向する位置に配置される溝部11aを備えている。図1から図3に示す例では、列毎に3個の射出孔5bに対向する位置に3個の溝部11aを備えている。
各溝部11aは、単一のステープル3を挿入可能な溝幅寸法を有するとともに、図5または図6に示されるように、射出孔5bから射出されたステープル3の針先3cを突き当てる溝底11bを有している。図5に示す例では、溝底11bは、平坦面と該平坦面に滑らかに接続する円弧面とを備えている。図6に示す例では、溝底11bは、溝部11a長手方向の途中位置において最も深くなるように滑らかに湾曲する凹状の曲面により構成されている。
図6に示される溝底11bは、溝部11aの長手方向において、連続する曲率の異なる2つの曲面により構成されている。2つの曲面は、当該2つの曲面の接続位置において、接平面を共有するように滑らかに接続されている。また、2つの曲面のそれぞれを比較すると、ステープル3の針先3cが最初に突き当たる位置における曲率のほうが、他方の曲率(針部3bの湾曲変形が進行するにつれて、針部3bの外縁3dが接触するようになる位置における曲率)よりも小さく設定されている。
また、本実施形態に係る医療用ステープラシステム1においては、アンビル部11の溝底11bにステープル3の針先3cが突き当たったときの針先3c位置において、針部3bの外縁3d側の曲面の接平面と、溝底11bを構成している曲面の接平面とのなす角度(第1角度)が53.5°未満であり、かつ、同じ位置における針部3bの内縁3e側の曲面の接平面と、溝底11bを構成している曲面の接平面とのなす角度(第2角度)が、第1角度より大きく、かつ、90°未満となるように設定されている。
図4は第1角度が53.5°、第2角度が90°の参考例である。
第1角度は、図5に示されるように、43.5°以下であることが好ましく、図6に示されるように、28.5°以下であることがさらに好ましい。
また、第2角度は、図5に示されるように、80°以下であることが好ましく、図6に示されるように、65°以下であることがさらに好ましい。
揺動機構7は、第1把持部材5に設けられた直線状の第1長孔7aと、第2把持部材6に設けられ、第1長孔7aに交差するように傾斜した直線状の第2長孔7bと、これら第1長孔7aおよび第2長孔7bの交差位置においてこれらの長孔7a,7bを貫通して配置されるスライダ部材7cと、該スライダ部材7cを第1長孔7aに沿う方向に押し引きする開閉駆動力伝達部材7dとを備えている。
開閉駆動力伝達部材7dによってスライダ部材7cを第1把持部材5の先端側に押圧すると、スライダ部材7cが、第1長孔7aおよび第2長孔7bに沿って移動させられることにより、第1長孔7aと第2長孔7bとの交差位置が変化する。これにより、第1把持部材5に対して第2把持部材6が揺動軸4回りに開状態に向かって揺動させられるようになっている。
逆に、開閉駆動力伝達部材7dによってスライダ部材7cを第1把持部材5の基端側に牽引すると、スライダ部材7cが、第1長孔7aおよび第2長孔7bに沿って移動させられ、第1把持部材5に対して第2把持部材6が揺動軸4回りに閉状態に向かって揺動させられるようになっている。
射出切断機構8は、第1把持部材5のホルダ10内において、ステープルカセット9におけるステープル3の配列方向に沿って直線移動可能に設けられたスライダ8aと、該スライダ8aに押圧力を印加するシャフト8bとを備えている。スライダ8aには、ステープル3のベース部3aに対してステープル3を射出孔5bから射出させる方向の射出力を作用させるスロープ8cと、第1接触面5aと第2接触面6aとの隙間に配置され、スライダ8aの移動によって、第1接触面5aと第2接触面6aとの間に把持した組織Aを切断するカッター8dとが固定されている。
シャフト8bに押圧力を印加することにより、スライダ8aを先端側に押し出すと、最も基端側のステープル3のベース部3aがスロープ8cに乗り上げてスロープ8cから射出力を受け、射出孔5bから射出されるようになっている。ステープル3は針先3cを射出孔5bの開口側に向けて配置されているので、射出孔5bから射出されるステープル3は、針部3bの針先3c側から、射出孔5bの外方に射出され、第1把持部材5と第2把持部材6との間に把持されている組織Aを針部3bによって厚さ方向に貫通するようになっている。
そして、スライダ8aをさらに先端側に押圧すると、組織Aを貫通したステープル3の針部3bの針先3cが第2把持部材6のアンビル部11の溝部11aの溝底11bに突き当たる。ステープル3の針先3cは、ベース部3aの他端に向かって倒れるように湾曲しているので、アンビル部11の溝底11bから湾曲を強める方向に外力を受けるようになっている。
そして、ステープル3がさらに射出されていくと、針部3bの針先3cは、アンビル部11の溝底11bを滑って移動し、大きく湾曲されて折り返され、組織Aに再度穿刺させられるようになっている。これにより、ステープル3の針部3bが組織Aを抱き込むように湾曲させられて、組織Aを適正に縫合することができるようになっている。
また、カッター8dは刃先を第1把持部材5の先端側に向けて配置されており、スライダ8aが先端側に移動することでステープル3が射出され、ステープル3によって縫合された後の組織Aをステープル3による縫合位置近傍において切断するようになっている。
このように構成された本実施形態に係る医療用ステープラシステム1の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る医療用ステープラシステム1を用いて組織Aを縫合および切断するには、揺動機構7の開閉駆動力伝達部材7dを介してスライダ部材7cを第1把持部材5の先端側に移動させる駆動力を加える。すると、スライダ部材7cが第1把持部材5に設けられた第1長孔7aに沿って先端側に移動する。スライダ部材7cは、第2把持部材6に設けられた第2長孔7bをも貫通しているので、第2長孔7bにおける貫通位置を変化させるように、第2長孔7bを移動させる。これにより、図2に示されるように、第2長孔7bが設けられている第2把持部材6が第1把持部材5に対して揺動軸4回りに揺動し、第1把持部材5および第2把持部材6が相互に開かれた開状態となる。
この状態で、図2に示されるように、第1把持部材5と第2把持部材6の第1接触面5aと第2接触面6aとの間に、縫合したい組織Aを配置し、揺動機構7の開閉駆動力伝達部材7dを介してスライダ部材7cを第1把持部材5の基端側に移動させる駆動力を加える。これにより、第2把持部材6が第1把持部材5に対して、揺動軸4回りに揺動して、図3に示されるように、相互に閉じられた閉状態となり、第1把持部材5の第1接触面5aと第2把持部材6の第2接触面6aとの間に組織Aが把持される。
次に、射出切断機構8のシャフト8bに押圧力を印加する。これにより、スライダ8aを先端側に押し出して、図4に示されるように、最も基端側のステープル3から、ベース部3aをスロープ8cに乗り上げてさせて射出孔5bから射出させる。針部3bの針先3cを射出孔5bの開口側に向けて配置されているステープル3は、射出孔5bから射出されると、第1把持部材5と第2把持部材6との間に把持されている組織Aを針部3bによって厚さ方向に貫通する。
組織Aの他面に接触している第2接触面6aには、組織Aを挟んで射出孔5bに対向する位置に溝部11aが設けられているので、組織Aを貫通した針部3bは、図5に示されるように、溝部11aに挿入されて、針先3cが溝底11bに突き当たる。
この場合において、本実施形態に係る医療用ステープラシステム1によれば、ステープル3の針先3cと溝部11aの溝底11bとの最初の接触位置において、針部3bの外縁3dが溝底11bと53.5°未満の相対角度をなすとともに、針部3bの内縁3eが溝底11bと90°未満の相対角度をなして接触するので、比較的小さい力量によって針部3bを湾曲させることができる。
例えば、図4の参考例の場合、図7に符号Aで示されるように、初期に大きな変形力量を加えなければ、針部3bの変形量が大きくならない。すなわち、図4の参考例の場合のように、針部3bの外縁3dが溝底11bと53.5°の相対角度をなすとともに、針部3bの内縁3eが溝底と90°の相対角度をなして接触する場合には、針部3bを座屈させるための大きな変形力量(座屈荷重)を加えなければ針部3bの湾曲が開始されない。
これに対し、上述したような、ステープル3の針先3cと溝部11aの溝底11bとの最初の接触位置において、針部3bの外縁3dが溝底11bと53.5°未満の相対角度をなすとともに、針部3bの内縁3eが溝底11bと90°未満の相対角度という条件を満たすことにより、湾曲を開始するための変形力量を低減することができる。
特に、図5において説明したステープル3のような針部3bの外縁3dが溝底11bと43.5°以下の相対角度をなすとともに、針部3bの内縁3eが溝底11bと80°以下の相対角度をなして接触する場合は図7の符号Bで示されるような曲線となり、また、図6において説明したステープル3のような、針部3bの外縁3dが溝底11bと28.5°以下の相対角度をなすとともに、針部3bの内縁3eが溝底11bと65°以下の相対角度をなして接触する場合は、図7の符号Cで示されるような曲線となる。このように、針部3bに対して当該針部3bの座屈荷重以上の力量を与えることなく、つまり、座屈荷重以下の力量の範囲内で、漸次増加する変形力量によって湾曲させ続けることができる。
すなわち、溝底11bに突き当たった針先3cには、接触位置において第2接触面6aに直交する方向にスロープ8cによって付与された外力が作用するが、針先3cにおいて針部3bの外縁3dが、溝底11bに対して浅い角度で接触し、かつ、第2接触面6aと針部3bの内縁3eが90°未満の角度となっているので、第2接触面6aから受ける反力によって針部3bを湾曲させる方向のモーメントを生じ、針先3cが溝底11bを滑る。その結果、針部3bに受ける荷重は座屈荷重以下となり、針部3bは座屈することなく接触当初から湾曲させられるので、座屈による変形力量の増大を防止することができる。
そして、針部3bは、溝底11bの形状によって湾曲を案内されて、組織A側に折り返されるように湾曲させられて、再度組織Aに穿刺させられる。これにより、ステープル3によって組織Aをしっかりと縫合することができる。
次いで、ステープル3を射出する動作に連動して、スライダ8aに設けられているカッター8dが、ステープル3によって縫合された部分に近接する組織Aを切断していく。これにより、シャフト8bを先端側に向けて押し出す操作によって、組織Aの縫合と切断とが順次繰り返され、ステープル3によって適正に縫合された状態の組織Aを切り離すことができる。
このように、本実施形態に係る医療用ステープラシステム1によれば、ステープル3が座屈することなく湾曲を開始するので、組織Aを縫合する際に必要な力量を低減することができ、多数のステープル3について順次湾曲させていく縫合作業においても、医師にかかる負担を大幅に軽減することができるという利点がある。
なお、本実施形態においては、図示および説明を簡易にするために、3個のステープル3が2列に配列されている場合を例示したが、列毎のステープル3の数および列数は任意でよい。
また、2つの把持部材5,6を揺動させる方式の医療用ステープラ2を例示したが、サーキュラタイプあるいはリニアタイプの医療用ステープラのように、多数のステープル3を一度に変形させる方式の医療用ステープラシステム1に適用してもよい。このようにすることで、多数のステープル3を一度に変形させる際の力量を大幅に低減して、医師にかかる負担の軽減効果を向上することができる。
1 医療用ステープラシステム
2 医療用ステープラ
3 ステープル
3b 針部
3c 針先
3d 外縁
3e 内縁
5 第1把持部材
5b 射出孔
6 第2把持部材
9 ステープルカセット(収容部)
11 アンビル部
A 組織

Claims (5)

  1. 医療用ステープラと、該医療用ステープラにより打ち出されるステープルとを備え、
    前記医療用ステープラが、相互に開閉可能に設けられ、閉状態において間に組織を把持可能な第1把持部材と第2把持部材とを備え、
    前記第1把持部材が、前記ステープルを収容する収容部と、該収容部に収容されている前記ステープルを射出する射出孔とを備え、
    前記第2把持部材が、前記射出孔に対向する位置に配置され、射出された前記ステープルの針部を所定の方向に湾曲させる曲面を有するアンビル部と、を備え、
    前記ステープルの前記針部は、該針部の針先が前記アンビル部の前記曲面に突き当たる位置において、湾曲方向の外縁側の接平面と前記曲面の接平面とのなす第1角度と、前記湾曲方向の内縁側の接平面と前記曲面の接平面とのなす第2角度とが、前記針部を座屈荷重以下の荷重で湾曲開始させる角度に設定されている医療用ステープラシステム。
  2. 前記針部の前記外縁が、連続的な曲率で構成された外側に凸の曲面からなる請求項1に記載の医療用ステープラシステム。
  3. 前記第1角度が53.5°未満であり、
    前記第2角度が90°未満である請求項1または請求項2に記載の医療用ステープラシステム。
  4. 前記第1角度が、43.5°以下であり、
    前記第2角度が80°以下である請求項3に記載の医療用ステープラシステム。
  5. 前記第1角度が、28.5°以下であり、
    前記第2角度が65°以下である請求項3に記載の医療用ステープラシステム。
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