JP2010148693A - 医療用ステープラ - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮バネをバネ力の強いものに替えなくても、医療用ステープル折り曲げ後にフォーンミングプレートをステープルから容易に離脱させて待機位置に確実にリターンさせる。
【解決手段】ステープル12の打ち出し部5上に、そのクラウン部12aの中央部を載置するアンビル11を形成し、アンビル11の上部には、下端に成形溝13を開口形成したフォーミングプレート8を上下動可能に配置し、アンビル11とフォーミングプレート8との間には、操作レバー2によりフォーミングプレート8が下方に移動してアンビル11上のステープル12のクラウン部12aの両側を成形溝13の内側に折り曲げて傷口を縫合した後のリターン作動をするときに成形溝13内のステープル12の戻りを止める戻り止め用突起27を設けたステープラにおいて、成形溝13を溝底部14から開口端にかけてゆるやかに広がる先開き形状とした。
【選択図】図3

Description

本発明は、傷口を縫合するために使用される医療用ステープラに関する。
一般に、外科手術等において傷口を縫合する手段として縫合糸のほかに医療用ステープルが使用されている。この医療用ステープルは、クラウン部とその両側端から弯曲部を介して略直角に折り曲った針先部とから構成されている。医療用ステープラは、複数の医療用ステープルを収納したヘッド部と先頭のステープルのクラウン部の両側を押し込んで内側に折り曲げるフォーミングプレートとを備えたステープラ本体に、操作レバーを回動可能に設けたもので、操作レバーを強く握り込んで回動させることにより、フォーミングプレートの下端で先頭のステープルのクラウン部の両側を押し込んでヘッド部の打ち出し部から突出させるとともに先頭ステープルを内側に折り曲げながら両側針先部を皮膚内に刺し込んで傷口を寄せて縫合するように構成されている。
ところで、ステープルの折り曲げは特許文献1に示されるように、フォーミングプレートの先端(下端)側に形成された成形溝と打ち出し部の中央に設けられたアンビルとによって行われている。成形溝は主に溝底部とその両側の溝壁部とから構成され、溝底部に対して溝壁部は直角に形成されている。また、アンビルは水平に、つまり打ち込み方向と直交するように設けられている。先頭のステープルはアンビル上に送られる。このとき、ステープルのクラウン部の両側はアンビルからはみ出ている。上記操作レバーによりフォーミングプレートを打ち出し方向に押し出すことによりステープルのはみ出し部を成形溝の両側部分で押し込むことにより、クラウン部の両側部分は成形溝の内側に折り曲げられる。このとき、クラウン部の中央部も弯曲する。そして、操作レバーを回動端まで握り込んだとき、成形溝の溝底部はステープルのクラウン部の中央弯曲部を押し込むので、ステープルのクラウン部は真直になり、その両側は成形溝の溝壁部によりクラウン部に対して略直角に折り曲げられる。傷口縫合後は、フォーミングプレートを待機位置にリターンさせつつ、ステープルをアンビルから外す。
ところで、ステープルを上述のように折り曲げたとき、折り曲げに対するスプリングバックが働くため、ステープルの折り曲げ部から針先部までの部分と成形溝の溝壁部との間に強い摩擦力が発生する。この状態で、傷口縫合後にフォーミングプレートを待機位置にリターンさせると、ステープルも一緒に戻ることになるため、特許文献2に示されるように、アンビルの上部には戻り止め用の突起が設けられている。ステープルのクラウン部は上記突起に係合するため、それ以上移動することはできず、フォーミングプレートだけがステープルから離脱して待機位置にリターンする。
なお、従来のフォーミングプレートの上部は、特許文献3に示されるように後方に直角に屈曲している。そして、屈曲部の上面は操作レバーに当接し、下面にはリターン用の圧縮バネの一端(上端)が当接配置されている。圧縮バネの他端(下端)はステープラ本体に設けられたバネ受け部に支持されている。したがって、操作レバーを握り込んだときは、圧縮バネは収縮し、操作レバーの握り込みを解除すると、圧縮バネのバネ力によって上記屈曲部は押し上げられ、これによってフォーミングプレートと操作レバーが押し戻されて待機位置にリターンするようになっている。
特開2006−305136号公報 特許第2552894号公報 特許第3054202号公報
しかしながら、上述のようにステープルの成形溝の溝壁部を溝底部に対して直角に形成する構成では、フォーミングプレートのリターン時には、成形されたステープルはフォーミングプレートの成形溝の内側にしっかりと抱え込まれた状態で溝壁部に沿ってその先端近くまでステープルの折り曲げ部が摺動し、それからフォーミングプレートとステープルが離脱することになる。摺動時には摩擦による摺動抵抗が働く。通常はフォーミングプレートをリターンさせる圧縮バネのバネ力の方がフォーミングプレートとステープルとの摺動時の摺動抵抗よりも大きいので、フォーミングプレートは所定の待機位置にリターン移動することができる。
ところが、例えば、折り曲げたステープルのスプリングバックが強いためにステープルと成形溝との摩擦力が非常に大きくなるとか、何らかの原因でフォーミングプレートが傾いたりしなったりしてフォーミングプレートとその摺動案内溝との間の摺動抵抗が強くなることがある。また、戻り止め用の突起の位置がわずかながら左右いずれかに片寄っている場合、フォーミングプレートとともにステープルが戻り移動したときに、ステープルはその中央からずれた位置で突起に当るので、回転モーメントが働き、ステープルが成形溝内で回動し、成形溝の内側に噛み込まれてロックしてしまうことがある。これらの場合、バネ力の小さい圧縮バネではフォーミングプレートはリターンすることができないだけでなく、ステープルもステープラから外れることができないので、皮膚に刺し込まれたままとなる。しかも、いったんフォーミングプレートにリターン不良が発生すると、それが連続して発生しやすい。
上記のような不具合が発生しないようにする対策として、リターン用の圧縮バネのバネ力の強くすることが考えられる。ところが、圧縮バネを強いものにすると、ステープラ自体が大型化せざるを得ないほか、操作レバーを握り込むために必要となる操作力も大きくなり、操作性が悪くなってしまう。さらに、従来の圧縮バネは、特許文献3に示されたように、フォーミングプレートの屈曲部の下面に圧縮バネが当接している。圧縮バネの力が強いと、リターン時に圧縮バネが屈曲部を押し上げるので、屈曲部が成形溝を有する本体部分に対して直角を保持することができず、鈍角になるように変形してしまい、バネ力がうまくフォーミングプレートに伝わりにくく、バネ荷重がロスしてしまう。そのため、屈曲部分に補強用のコーナーリブを付ける等の加工を施して変形しないようにしなければならず、コスト高になってしまう。
本発明は上記問題点を解消し、圧縮バネをバネ力の強いものに替えなくても、ステープル折り曲げ後にフォーンミングプレートをステープルから容易に離脱させて待機位置に確実にリターンさせることができる医療用ステープラを提供することをその課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、ステープラ本体に設けた医療用ステープルの打ち出し部上に、上記医療用ステープルのクラウン部の中央部を載置するアンビルを形成し、アンビルの上部には、下端に溝底部とその両側の溝壁部とからなる成形溝を開口形成したフォーミングプレートを上下動可能に配置し、上記アンビルとフォーミングプレートとの間には、操作レバーにより上記フォーミングプレートが下方に移動して上記アンビル上の医療用ステープルの上記クラウン部の両側を上記成形溝の内側に折り曲げて傷口を縫合した後のリターン作動をするときに上記成形溝内の医療用ステープルの戻りを止める戻り止め用突起を設けた医療用ステープラにおいて上記成形溝を上記溝底部から開口端にかけてゆるやかに広がる先開き形状としたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1において、上記成形溝に、上記溝底部側の第1の広がり領域と上記開口端側の第2の広がり領域とを連続的に形成し、第2の広がり領域における上記フォーミングプレートの中心線に対する溝壁部の角度を、第1の広がり領域における上記中心線に対する溝壁部の角度よりも大きく形成したことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2において、上記戻り止め用突起を、上記アンビル上に送られた医療用ステープルのクラウン部の両側上部位置に設けたことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれかにおいて、上記フォーミングプレートの上記成形溝の上部に開口部を形成し、この開口部の中央部に上記フォーミングプレートのリターン作動用の圧縮バネを配置し、この圧縮バネの下部を上記ステープラ本体に設けられたバネ受け部に支持させ、上記圧縮バネの上部の荷重作用点を、上記フォーミングプレートの中心とほぼ一致するように配置したことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、傷口縫合後に医療用ステープルを折り曲げ成形したフォーミングプレートがリターン作動をする際に、フォーミングプレートとの摩擦によって医療用ステープルが戻ろうとするときに、医療用ステープルは戻り用突起に当たるので、摩擦力に基づく摺動抵抗がフォーミングプレートのリターンの障害となる。ところが、フォーミングプレートの成形溝は、溝底部から開口端にかけてゆるやかに広がる先開き形状となっているので、フォーミングプレートの成形溝とステープルとの摩擦力はリターン作動の進展とともに急激に小さくなる。このため、ステープルは成形溝から容易に外れて離脱するから、圧縮バネをバネ力の強いものに替えなくても、フォーンミングプレートを待機位置に確実にリターンさせることができる。したがってまた、ステープラ全体を大型化する必要がないから、小型で持ちやすく、小さな操作力で縫合作業を行うことができる。
請求項2に係る発明によれば、上記成形溝に、上記溝底部側の第1の広がり領域と上記開口端側の第2の広がり領域とを連続的に形成し、第2の広がり領域における上記フォーミングプレートの中心線に対する溝壁部の角度を、第1の広がり領域における上記中心線に対する溝壁部の角度よりも大きくなるよう形成したので、第1の広がり領域では医療用ステープルを十分に折り曲げ、第2の広がり領域ではフォーミングプレートからの医療用ステープルの離脱を容易にすることができるから、折り曲げと離脱を効率よく実現することができる。
請求項3に係る発明によれば、医療用ステープルの戻り止め用突起を、アンビル上に送られた医療用ステープルのクラウン部の両側上部位置に設けたから、傷口縫合後に医療用ステープルを折り曲げ成形したフォーミングプレートがリターン作動をする際に、フォーミングプレートとの摩擦によって医療用ステープルが戻ろうとするときに、上記戻り止め用突起は医療用ステープルの両側上部に当たるので、医療用ステープルに回転モーメントは働かない。したがって、フォーミングプレートから外れて完全に抜けるまでに医療用ステープルの姿勢は安定するから、医療用ステープルが成形溝に引っ掛かることがなく、フォーミングプレートを確実にリターンさせることができる。
請求項4に係る発明によれば、フォーミングプレートの成形溝の上部に開口部を形成し、この開口部の中央部に上記フォーミングプレートのリターン作動用の圧縮バネを配置し、この圧縮バネの下部を上記ステープラ本体に設けられたバネ受け部に支持させ、上記圧縮バネの上部の荷重作用点を、上記フォーミングプレートの中心とほぼ一致するように配置したから、リターン作動時に圧縮バネの荷重はフォーミングプレートの中心方向に作用し、フォーミングプレートをリターン作動させる荷重のバラツキが少なくなる。したがって、バネ荷重のロスがほとんどなくなり、圧縮バネをバネ力の強いものに替えなくても、必要最小限のバネで十分に機能させることができる。
図1は本発明に係る医療用ステープラの一実施形態の斜視図、図2はその要部の拡大図、図3(a)(b)は医療用ステープラの要部の縦断面図及び要部の正面図である。
上図において符号1はステープラ本体、2は操作レバーを示す。ステープラ本体1及び操作レバー2はいずれも合成樹脂から構成されている。ステープラ本体1は縦断面が略倒立U字形に形成され、その前部内側には医療用ステープルを打ち出すヘッド部3が固定されている。
操作レバー2は、図3(a)(b)に示されるように支軸4が設けられ、この支軸4がステープラ本体1に設けられている不図示の軸支穴に支持されることで、支軸4を中心に上方向(閉じ方向)と下方向(開き方向)に回動可能にステープラ本体1に取り付けられている。また、操作レバー2の先端側部分2aはステープラ本体1の内側のスペース(収納部)内に収納配置されている。操作レバー2の後部にはグリップ部2bが形成されている。
また、操作レバー2が閉じ方向に回動するとき、その先端側部分2aは後述のフォーミングプレートをヘッド部3の先端に設けられた医療用ステープルの打ち出し部5に向けて押圧するように構成されている。
次に、ステープラ本体1のヘッド部3にはフェースプレート6とマガジン部7とが設けられ、フェースプレート6の裏側にはガイドブロック9が配置されている。ガイドブロック9の両側にはフォーミングプレート8の摺動案内溝10が形成され、下部には打ち出し部5が設けられている。打ち出し部5には、ステープルの中央部分を下から支持するアンビル11が配置されている。また、ヘッド部3の底面に沿ってマガジン部7が形成され、マガジン部7には数本から数十本の医療用のステープル12が装填され、図示しない付勢手段によって打ち出し部5の側へ向かって付勢されているプッシャ19によって先頭のものから順に打ち出し部5のアンビル11上に供給されるように構成されている。なお、6aは打ち出し部5の中心を指し示すガイドである。
フォーミングプレート8はステープル12のクラウン部を折り曲げるもので、打ち出し部5の上部に設けられ、摺動案内溝10にガイドされて上下方向に摺動可能に設けられている。図4(a)に示されるように、フォーミングプレート8の下端には成形溝13が開口形成されている。成形溝13の溝底部14の両側には上方に後退した逃げ溝16が形成されている。
ところで、成形溝13の溝壁部15は、図7に拡大して示されているように、溝底部14の中央部から開口端にかけてゆるやかに広がる先開き形状となっている。なお、逃げ溝16はステープル12の折り曲げ成形に直接には関与しない部分であるから、成形溝13の先開き形状は、溝壁部15のうち溝底部14の中央部の両側から成形溝13の開口端にかけて形成されている。
次に、フォーミングプレート8には開口部17が形成されている。開口部17の上部にはバネ受けコマ18が固定されている。バネ受けコマ18の中心には開口部17の上部を挟む割り溝20が形成され、割り溝20の中心に交差するように形成された凹部21から挿入されたネジ22によってフォーミングプレート8を挟持固定している。そして、開口部17の内側中央部にはフォーミングプレート8のリターン用の圧縮バネ23が配置されている。圧縮バネ23の上端部23aは開口部17の上縁部25の下端に係合している。また、圧縮バネ23はガイドブロック9の中央上部の開口溝9aの内部に配置され、その下端部23bはガイドブロック9の開口溝9a(図3(b)参照)の下縁24に支持されている。そして、圧縮バネ23の上部はバネ受けコマ18の筒状部26にゆるやかに支持されているから、圧縮バネ23の上端部のうち、その直径を通るように互いに反対側に位置する部位が開口部17の上縁部25に係合するように保持される。したがって、圧縮バネ23の上端部23aの作用点はフォーミングプレート8の中心とほぼ一致するようになっている。また、フォーミングプレート8は圧縮バネ23により常時上方の待機位置にあるように付勢されている。さらに、操作レバー2も圧縮バネ23により開き方向に付勢されている。
なお、バネ受けコマ18の上部は断面が半円状に形成され、その頂部18aはフォーミングプレート8の肉厚の中心とほぼ一致するように形成されている。そして、操作レバー2の先端側部分2aの下面は上記頂部18a又はその近傍に当接するように配置されている。したがって、操作レバー2の閉じ作動時の押圧力は上記バネ受けコマ18の頂部18aで、フォーミングプレート8の中心方向に加えられることになる。
次に、打ち出し部5のアンビル11の上部にはステープル12を受容する空間が形成されているが、さらにその上部両側には戻り止め用突起27が設けられている。これらの戻り止め用突起27は打ち出し部5の壁部5aから突出形成され、アンビル11上のステープル12のクラウン部12aの両側上部位置に配置されている。
なお、フォーミングプレート8が下死点まで打ち出されたとき、戻り止め用突起27はフォーミグプレートの成形溝13の逃げ溝16の内側に収納されるようになっている。
次に、上記構成の医療用ステープラの作動態様について説明すると、傷口を縫合するときは、ヘッド部3の先端を傷口両側の皮膚30の上に押し当て、操作レバー2のグリップ部2bを図5(a)(b)と図7(a)(b)に示されるように握り込むことにより、操作レバーの先端側部分2aはフォーミングプレート8の上端のバネ受けコマ18を下方に押し込む。これにより、フォーミングプレート8は圧縮バネ23のバネ力に抗して下方に押し出される。フォーミングプレート8の成形溝13の両側突片31の先端が、アンビル11上に載置された先頭ステープル12の両側部分を下方に押圧するから(図5(b)参照)、ステープル12のクラウン部12aの両側は成形溝13の内側に折り曲げられ、ステープル12の針先部12bはアンビル11の両端からその中心に近づくように曲がっていく(図6参照)その後、操作レバー2を移動端まで移動させていく中で針先部は皮膚内に刺し込まれ、その両側針先部12bは内側に折り曲げられながら互いに近づき、傷口を引き寄せて縫合す(図7(b)参照)。
その後、操作レバー2に対する操作力を解除すると、フォーミングプレート8の中央部に設けた圧縮バネ23のバネ力によってフォーミングプレート8が押し上げられて待機位置にリターンし、フォーミングプレート8のバネ受けコマ18に係合している操作レバー2も押し上げられるので、操作レバー2も開き方向に回動して待機位置に戻る。このとき、図8に示されるように、ステープル12は戻り止め用突起27に当って止まり、成形溝13から解放された後、ステープラを持ち上げるときにアンビル11の前方空間に移動してアンビル11から外れ、皮膚上に残る。
上述のように、操作レバー2でフォーミングプレート8を下方に押し込むとき、操作レバー2の先端側部分2aはフォーミングプレート8のバネ受けコマ18の頂部に当接する。図4(b)に示すように、バネ受けコマ18の頂部はフォーミングプレート8の肉厚の中心とほぼ一致するように形成されている。操作レバー2の作動時の押圧力はバネ受けコマ18の頂部に加えられてフォーミングプレート8の中心方向に押し下げるので、フォーミングプレート8が摺動するときに摺動案内溝10との摺動抵抗は大きく低減されるから、打ち込み時の荷重ロスはほとんどない。
同様に、フォーミングプレート8が圧縮バネ23のバネ力により上方の待機位置にリターン移動する場合も、圧縮バネ23の荷重の作用点はフォーミングプレート8の中心とほぼ一致するように形成されているから、圧縮バネ23のバネ荷重はフォーミングプレート8の中心方向に作用し、直接にフォーミングプレート8をリターンさせるように働くので、摺動案内溝10との間の摺動抵抗も小さく、フォーミングプレート8をリターンさせる荷重にバラツキが少なくなり、バネ荷重のロスもほとんどなくなる。したがって、圧縮バネ23をバネ力の強いものに交換しなくても、必要最小限のバネで十分にリターン機能を確保することができる。しかも、圧縮バネ23がフォーミングプレート8を変形させることがないので、フォーミングプレート8は常に円滑に摺動することができる。
また、成形時に成形溝13内のステープル12は溝壁部15と強く接しているので、フォーミングプレート8が圧縮バネ23のバネ力により上方の待機位置にリターン移動するとき、図8のようにステープル12も成形溝13とともに上方に戻り移動する。その途中でステープル12のクラウン部12aの上面は戻り止め用突起27に係合するので、それ以上は移動できない。圧縮バネ23のバネ力がステープル12と成形溝13との摩擦力に打ち勝ってフォーミングプレート8のみが上方にリターンする。このとき、戻り止め用突起27はアンビル11の中心を挟んで両側に2個あり、これらがステープル12のクラウン部12aの両側に係合するので、ステープル12を回転させるモーメントは発生しない。ステープル12の姿勢は安定しているので、ステープル12の折り曲げ部と成形溝13の両溝壁部15との摩擦も一方に片寄ることがなく、両側ともにほとんど同時に成形溝13から外れる。したがって、リターン時に縫合状態が影響を受けることがない。
ところで、ステープル12のクラウン部12aが戻り止め用突起27に係合したとき、ステープル12と成形溝13との間の摩擦力と圧縮バネ23のバネ力との大小関係が問題となるが、成形溝13は、図8に示されるように、その溝底部14から開口端にかけてゆるやかに広がる先開き形状となっているので、その構造上、ステープル12の成形時にステープル12が成形溝13内に強く噛み込まれてロックされにくい。また、仮にステープル12の成形時にステープル12が成形溝13内に噛み込まれたとしても、フォーミングプレート8が少し上方に移動しただけで成形溝13とステープル12との摩擦は急激に小さくなるから、ステープル12は成形溝13から容易に外れて離脱することができる。
次に、フォーミングプレート8の成形溝13はストレートの先広がり形状に限定されない。例えば、図9に示されるように、成形溝13に溝底部14側の第1の広がり領域13aと開口端側の第2の広がり領域13bとを連続的に形成し、第2の広がり領域13bにおけるフォーミングプレート8の中心線8aと平行を成している線分8bに対する溝壁部15aの角度θ2を、第1の広がり領域13aにおける中心線8aと平行を成している線分8cに対する溝壁部15bの角度θ1よりも大きくなるように形成してもよい。なお、線分8b、8cは図示上の便宜のための作図線であって、角度θ2、θ1はフォーミングプレート8の中心線8aとの成す角度を示している。
これにより、傾斜角度が小さい第1の広がり領域13aではステープル12を確実に折り曲げて傷口の縫合を確保し、傾斜角度が大きい第2の広がり領域13bにおいてはステープル(図示省略)がフォーミングプレート8の成形溝13から成形されたステープルをより容易かつ確実に離脱させることができる。
なお、第1の広がり領域13aと第2の広がり領域13bの境界は溝壁部15の約2分の1の位置に設定すればよい。
本発明に係る医療用ステープラの一実施形態の斜視図 上記医療用ステープラの要部の拡大図 (a)(b)は医療用ステープラの要部の縦断面図及び要部の正面図 (a)(b)は図3のフォーミングプレートとその周辺部材の正面図とその中央縦断面図 (a)(b)は成形初期のフォーミングプレートの状態を示す縦断面図及びその正面図 成形中のフォーミングプレートの状態を示す正面図 (a)(b)は成形終了時のフォーミングプレートの状態を示す縦断面図及びその正面図 フォーミングプレートのリターン時におけるステープルの状態を示す説明図 成形溝の他の形態を示すフォーミングプレートの拡大図
符号の説明
2 操作レバー
5 打ち出し部
8 フォーミングプレート
11 アンビル
12 ステープル
12a クラウン部
13 成形溝
14 溝底部
27 戻り止め用突起

Claims (4)

  1. ステープラ本体に設けた医療用ステープルの打ち出し部上に、上記医療用ステープルのクラウン部の中央部を載置するアンビルを形成し、アンビルの上部には、下端に溝底部とその両側の溝壁部とからなる成形溝を開口形成したフォーミングプレートを上下動可能に配置し、上記アンビルとフォーミングプレートとの間には、操作レバーにより上記フォーミングプレートが下方に移動して上記アンビル上の医療用ステープルの上記クラウン部の両側を上記成形溝の内側に折り曲げて傷口を縫合した後のリターン作動をするときに上記成形溝内の医療用ステープルの戻りを止める戻り止め用突起を設けた医療用ステープラにおいて、
    上記フォーミングプレートの成形溝を上記溝底部から開口端にかけてゆるやかに広がる先開き形状とした
    ことを特徴とする医療用ステープラ。
  2. 上記成形溝に、上記溝底部側の第1の広がり領域と上記開口端側の第2の広がり領域とを連続的に形成し、第2の広がり領域における上記フォーミングプレートの中心線に対する溝壁部の角度を、第1の広がり領域における上記中心線に対する溝壁部の角度よりも大きく形成したことを特徴とする、請求項1に記載の医療用ステープラ。
  3. 上記戻り止め用突起を、上記アンビル上に送られた医療用ステープルのクラウン部の両側上部位置に設けたことを特徴とする、請求項1又は2に記載の医療用ステープラ。
  4. 上記フォーミングプレートの上記成形溝の上部に開口部を形成し、この開口部の中央部に上記フォーミングプレートのリターン作動用の圧縮バネを配置し、この圧縮バネの下部を上記ステープラ本体に設けられたバネ受け部に支持させ、上記圧縮バネの上部の荷重作用点を、上記フォーミングプレートの中心とほぼ一致するように配置したことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の医療用ステープラ。
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