JPWO2017145244A1 - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

本発明に係る冷凍サイクル装置は、圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器および膨張弁を含む冷凍回路を備える。冷凍回路内に冷媒が封入されており、冷媒は、HFO1123と、R125およびR134aの少なくともいずれかと、R32と、を含有する。HFO1123、R125、R134aおよびR32の合計量に対して、HFO1123の比率が20質量%以上40質量%以下であり、R125およびR134aの合計の比率が30質量%以上50質量%以下であり、R32の比率が10質量%以上50質量%以下である。

Description

本発明は、冷凍サイクル装置に関する。
従来、空気調和機、冷凍機などに用いられる冷媒としては、クロロフルオロカーボン(CFC)、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)などが用いられていた。しかし、CFC、HCFCなどの塩素を含む冷媒は、成層圏のオゾン層への影響(地球温暖化への影響)が大きいため、現在、使用が規制されている。
このため、冷媒として、塩素を含まずオゾン層への影響が少ないハイドロフルオロカーボン(HFC)を用いるようになっている。このようなHFCとしては、例えば、ジフルオロメタン(フッ化メチレン、フロン32、HFC−32、R32などとも呼ばれる。以下、「R32」と呼ぶ。)などが知られている(例えば、特許文献1:特許第3956589号公報参照)。他のHFCとしては、テトラフルオロエタン、R125(1,1,1,2,2−ペンタフルオロエタン)なども知られている。特に、R410A(R32とR125の擬似共沸混合冷媒)は、冷凍能力が高いため広く使用されている。
しかし、2025年に施行されるフロン排出抑制法では、例えば、冷凍機に用いる冷媒の地球温暖化係数(GWP)を1500以下にすることが求められている。このため、GWPが2090であるR410Aなどの冷媒は使用できなくなる。したがって、R410Aの代替となるさらにGWPが低い冷媒(低GWP冷媒)の開発が望まれている。
低GWP冷媒としては、GWPが10未満である、R1234yf(2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン)、R1234ze(1,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン)などが知られている。また、他の低GWP冷媒の候補としては、GWPが略0であるトリフルオロエチレン(1,1,2−トリフルオロエテン、HFO1123、R1123などとも呼ばれる。以下、「HFO1123」と呼ぶ。)も知られている。
なお、これらの低GWP冷媒は、大気中のOHラジカルによって分解されやすい炭素−炭素二重結合を有しているため、オゾン層への影響が少ないと考えられている。また、これらの低GWP冷媒は、例えば、特許文献2(国際公開第2012/157764号)、特許文献3(国際公開第2015/115550号参照)などに記載されている。
特許第3956589号公報 国際公開第2012/157764号 国際公開第2015/115550号
上記の低GWP冷媒のうち、R1234yfおよびR1234zeは、蒸気密度が低く、蒸発潜熱が小さいため、伝熱性能が低い。このため、これらの低GWP冷媒を用いる場合、従来と同等の冷凍性能を得るためには、圧縮機の押しのけ量を増加させるために、圧縮機の容積、周波数等の設計変更が必要になるという問題がある。
これに対して、HFO1123は、蒸気密度が高く、蒸発潜熱が大きいため、伝熱性能が高い。したがって、蒸気密度の観点からは、低GWP冷媒として、HFO1123を用いることが望ましい。
しかし、HFO1123は、それだけでは不均化反応(自己分解反応)を生じてしまい、また、燃性を有している。これらの点から、単にHFO1123を冷媒に採用するだけでは、冷凍サイクル装置の信頼性が低下してしまう。したがって、不燃性冷媒を混合して用いる必要がある。
ただし、非共沸混合冷媒では、液相、気相では組成が異なる。このため、温度勾配が生じ、温度勾配が大きくなると、性能低下などが生じるという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、地球温暖化の影響が少なく、十分な性能と十分な信頼性を有する冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
本発明に係る冷凍サイクル装置は、圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器および膨張弁を含む冷凍回路を備える。冷凍回路内に冷媒が封入されており、冷媒は、HFO1123と、R32と、R125およびR134aの少なくともいずれかとを含有する。HFO1123、R32、R125およびR134aの合計量に対して、HFO1123の比率が20質量%以上40質量%以下であり、R125およびR134aの合計の比率が30質量%以上50質量%以下であり、R32の比率が10質量%以上50質量%以下である。
本発明によれば、地球温暖化の影響が少なく、十分な性能と十分な信頼性を有する冷凍サイクル装置を提供することができる。
実施形態1に係る冷媒の組成を示す三角組成図である。 実施形態1に係る冷媒(不燃冷媒=60%)における不燃冷媒の組成比とGWPとの関係を示すグラフである。 実施形態1に係る冷媒(不燃冷媒=60%)の温度勾配を示すグラフである。 実施形態1に係る冷媒(不燃冷媒=50%)の温度勾配を示すグラフである。 実施形態1に係る冷媒(不燃冷媒=40%)の温度勾配を示すグラフである。 実施形態1に係る冷媒(不燃冷媒=30%)の温度勾配を示すグラフである。 実施形態1の係る冷媒の組成を示す別の三角組成図である。 実施形態1に係る冷媒(不燃冷媒=50%)のCOP比を示すグラフである。 実施形態1に係る冷媒(不燃冷媒=40%)のCOP比を示すグラフである。 実施形態1に係る冷媒(不燃冷媒=30%)のCOP比を示すグラフである。 実施形態2に係る冷媒(不燃冷媒=50%)の耐圧を示すグラフである。 実施形態2に係る冷媒(不燃冷媒=40%)の耐圧を示すグラフである。 実施形態2に係る冷媒(不燃冷媒=30%)の耐圧を示すグラフである。 実施形態1に係る冷凍サイクル装置を示す概略構成図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
[実施形態1]
(冷凍サイクル装置)
まず、本実施形態の冷凍サイクル装置の概要について簡単に説明する。図15は、実施形態1に係る冷凍サイクル装置を示す概略構成図である。冷凍サイクル装置は、圧縮機1と、冷房時と暖房時の流れ方向を切替える流路切替弁2と、室外熱交換器3と、膨張弁4と、室内熱交換器5とを含む冷凍回路を備える。なお、冷房と暖房を切替える必要のない冷凍機などでは、流路切替弁2は必要ない。
冷房時、冷凍時等においては、圧縮機1で圧縮された高温高圧のガス状冷媒は、流路切替弁2(実線で示す流路)を経由して室外熱交換器3へと流入し、そこで凝縮する。室外熱交換器3で凝縮した液状冷媒は、膨張弁4を経由して室内熱交換器5に流入し、そこで蒸発(気化)する。最後に、室内熱交換器5にて蒸発したガス状冷媒は、流路切替弁2(実線で示す流路)を経由して圧縮機1へ戻る。このように、冷房時において、冷媒は、冷凍サイクル装置の冷凍回路内を図15に示す実線矢印の方向に循環する。なお、暖房時において、冷媒は、冷凍サイクル装置の冷凍回路内を図15に示す破線矢印の方向に循環する。
本実施形態の冷凍サイクル装置は、さらに、気液分岐器、レシーバー、アキュームレータ、高低圧熱交換器等の他の機器を備えていてもよい。
(冷媒)
次に、本実施形態において、冷凍回路内に封入される冷媒の特徴について説明する。なお、本明細書において、「比率」とは、特に言及しない限り、HFO1123、R32、R125およびR134aの合計量に対する質量比率を意味する。また、「%」は、冷媒の組成に関して用いる場合、「質量%」を意味する。
本実施形態に用いる冷媒は、HFO1123と、R32と、不燃冷媒(R125およびR134Aの少なくともいずれか)とを含んでいる。
本実施形態に用いる冷媒において、HFO1123の比率は、20%以上40%以下である。HFO1123の比率が40%を超えると、不均化反応が生じる可能性が高くなる。一方、HFO1123の比率が20%未満では、冷媒のGWPを十分に低下させることができなくなる。
また、不燃冷媒(R125およびR134a)の比率は、30%以上50%以下である。不燃冷媒の比率が60%以上の場合、後述するように、冷媒の温度勾配が従来の冷媒であるR407Cの温度勾配(7℃)より大きくなってしまう。一方、不燃冷媒の比率が30%未満の場合、冷媒の不燃性を十分に確保できない可能性がある。
また、R32の比率は、10%以上50%以下である。なお、このR32の比率範囲は、HFO1123と不燃冷媒(R125およびR134a)の比率によって決まる範囲である。
したがって、本実施形態に用いられる冷媒の組成は、図1の三角組成図に示す斜線部の範囲内にある。
なお、本実施形態において用いられる冷媒は、上記成分のみからなる(HFO1123、R32、R125およびR134a以外の成分を含まない)混合冷媒であってもよく、さらに他の冷媒成分を含んでいてもよい。他の冷媒成分としては、例えば、R290、R1270等または他のHFCが挙げられる。
他の成分の配合比率等は、本実施形態の主要な効果を妨げない範囲内において設定される。具体的には、冷媒全体の質量に対する上記成分の合計(HFO1123、R32、R125およびR134aの合計)の比率が、80%以上となるように、他の成分の配合比率を設定することが好ましい。
また、冷媒は、さらに冷凍機油を含有してもよい。冷凍機油としては、例えば、一般に用いられる冷凍機油(エステル系潤滑油、エーテル系潤滑油、フッ素系潤滑油、鉱物系潤滑油、炭化水素系潤滑油等)が挙げられる。その場合、冷媒との相溶性および安定性等の面で優れている冷凍機油を選択することが好ましい。
また、冷媒は、例えば過酷な使用条件において高度の安定性を要求される場合などには、必要に応じて安定剤をさらに含有してもよい。安定剤は熱および酸化に対する冷媒の安定性を向上させる成分である。安定剤としては、従来から冷凍サイクル装置に用いられる公知の安定剤、例えば、耐酸化性向上剤、耐熱性向上剤、金属不活性剤等が挙げられる。
また、冷媒は、さらに重合禁止剤を含んでいてもよい。重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、ハイドロキノンメチルエーテル、ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
(温度勾配)
次に、本実施形態に用いられる冷媒における不燃冷媒の比率の上限値の理由について、冷媒の温度勾配の観点から説明する。
本実施形態に用いる冷媒は、HFO1123の不均化反応および燃性を考慮して、HFO1123と不燃性冷媒等との混合冷媒としている。非共沸混合冷媒は、液相と気相で組成が異なるため、熱交換器での蒸発(または凝縮)の開始温度と終了温度が異なる。例えば、非共沸混合冷媒の圧力が一定である場合、凝縮器では出口に向かって冷媒温度が低下し、蒸発器では出口に向かって冷媒温度が上昇する。このため、飽和液と飽和蒸気との温度差が生じる。この温度差を「温度勾配」という。冷媒の温度勾配が大きくなると、送風機から送られる空気の温度と熱交換器の出口温度との差が少なくなるため、熱交換性能が低下するなどの問題が生じる可能性がある。
従来から使用されている冷媒のうち、特に温度勾配が大きい冷媒はR407C(R32、R125およびR134aの非共沸混合冷媒)である。R407Cの温度勾配は、7℃程度である。このため、既存の冷凍サイクル装置は、温度勾配が7℃以下の冷媒に対して、性能、信頼性などの問題が生じないように設計されていると考えられる。
しかし、既存の冷凍サイクル装置に対して、温度勾配が7℃より大きい冷媒を使用すると、上記の性能および信頼性の問題が生じ、装置の設計変更が必要となる可能性がある。したがって、冷媒の温度勾配は7℃以下であることが望ましい。
一方、冷媒の不燃性を確実にする観点からは、不燃冷媒の比率を高めることが望ましい。しかし、本発明者らの検討により、不燃冷媒の比率が60%以上になると、温度勾配が7℃より大きくなってしまうことが判明した。このため、不燃冷媒の比率は、60%未満である必要がある。
すなわち、本発明者らは、HFO1123と、R32と、不燃冷媒(R125およびR134Aの少なくともいずれか)とからなる冷媒について、各組成を変化させたときの冷媒組成と温度勾配との関係を確認した。
図3〜図6は、HFO1123と、R32と、不燃冷媒(R125およびR134Aの少なくともいずれか)とからなる冷媒について、不燃冷媒が60%、50%、40%および30%である場合について、各組成を変化させたときの冷媒組成と温度勾配との関係を示すグラフである。なお、図3〜図6の横軸は、各組成の冷媒のGWPを示している。
図2は、不燃冷媒が60%であり、HFO1123が30%であり、R32が10%であるときにおいて、不燃冷媒中のR125とR134aの比率(組成比率)と冷媒のGWPとの関係を示す図である。R125はR134aよりもGWPの値が大きいため、R125の比率が多い程、冷媒のGWPは高くなる。
このように、図3〜図6の横軸に示すGWPは、不燃冷媒中のR125とR134aの比率に対応しており、図3〜図6において、GWPが大きい程、不燃冷媒中のR125の比率が多く、R134aの比率が少ないことを示している。なお、後述する図8〜図13の横軸も同様である。
そして、図3〜図6において、温度勾配が横軸と平行な点線で示す7℃以下である範囲を、冷媒の各組成の比率で示すと、以下の表1に示す組成範囲であった。
Figure 2017145244
表1(図3)の結果から、不燃冷媒が60%である場合、全範囲で温度勾配は7℃より大きくなることが分かる。すなわち、不燃冷媒の比率が60%以上になると、不燃冷媒(R125およびR134a)中のR125およびR134aの組成比率を調整しても、温度勾配を7℃以下にすることはできないと考えられる。
なお、不燃冷媒(R125およびR134a)の比率が30%以下である場合、R125およびR134aのいずれか一方のみを用いる場合でも、温度勾配を7℃以下にすることはできる(表1、図6)。
ただし、冷媒の不燃性を確実にする観点からは、不燃冷媒の比率を高めることが望ましい。しかし、表1(図4、図5)の結果から、不燃冷媒の比率が40%以上50%以下である場合、温度勾配を7℃以下にするためには、不燃冷媒としてR125およびR134aの両方を使用し、かつ、R125の比率およびR134aの比率を特定の範囲に調整することが好ましいことが判明した。
すなわち、本実施形態に係る冷媒において、不燃冷媒の比率が40%以上50%以下である場合(図7の三角組成図に示す斜線部の組成範囲内にある場合)、R125の比率は、8%以上38%以下であることが好ましい。また、R134aの比率は、2%以上32%以下であることが好ましい。
なお、R125の比率は、より好ましくは25%以上28%以下である。また、R134aの比率は、より好ましくは22%以上25%以下である。R125の比率およびR134aの比率がこのような範囲内にある場合、不燃冷媒の比率が40%以上50%以下である場合において、確実に温度勾配を7℃以下にすることができると考えられる。
図8〜図10は、本実施形態1における冷媒(図1に示す組成範囲を有する冷媒)について、不燃冷媒が50%、40%および30%である場合について、各組成を変化させたときのエネルギー消費効率(COP)のR410AのCOPに対する比率(以下、「COP比率」と呼ぶ。)を示すグラフである。
図8〜図10の結果から、本実施形態に用いる冷媒は、いずれもCOP比率が約80%以上であり、従来の冷媒であるR410AのCOPとの差が小さいことが分かる。したがって、このような冷媒を用いた本実施形態の冷凍サイクル装置は、十分な性能を有している。このため、既存の冷凍サイクル装置の冷媒のみを低GWP冷媒に入れ替える方法(ドロップイン)を実施する場合でも、装置の設計変更等を行う必要がないと考えられる。
また、本実施形態の冷媒のGWPは、HFO1123のGWPが略0であるため、従来の冷媒であるR410A、R407Aなどに対して大幅に低減されたものとなる。したがって、本実施形態の冷凍サイクル装置は、地球温暖化への影響が少ない。
なお、HFO1123と、R32と、不燃冷媒(R125およびR134Aの少なくともいずれか)とを含む冷媒において、不燃冷媒が50%、40%および30%である場合に、GWPが1500以下となる組成範囲を、表2に示す。
Figure 2017145244
表2から、表1に示す不燃冷媒が50%、40%および30%である場合の組成範囲の全てにおいて、GWPが1500以下となっていることが分かる。したがって、本実施形態は、少なくとも冷凍用の冷凍サイクル装置(冷凍機)について、2025年に施行されるフロン排出抑制法に適合したものである。
以上のことから、本実施形態の冷凍サイクル装置は、地球温暖化の影響が少なく、十分な性能と十分な信頼性を有するものであることが分かる。
なお、冷凍用の冷凍サイクル装置(冷凍機)としては、例えば、冷蔵庫、冷水機、製氷機、ターボ冷凍機、チラー(チリングユニット)、スクリュー冷凍機、冷凍冷蔵ユニット、冷蔵ショーケース、冷凍ショーケース、自動販売機等が挙げられる。
[実施形態2]
本実施形態は、使用する冷媒に含まれる不燃冷媒中のR134aの比率を、冷凍サイクル装置の耐圧面での信頼性を維持できる範囲に限定する点で、実施形態1とは異なる。それ以外の点は実施形態1と同様であるため、重複する説明は省略する。
具体的には、本実施形態に用いられる冷媒において、R134aの比率は14%以上である。この場合、設計変更等を必要とせずに冷凍サイクル装置の耐圧面での信頼性を維持することができる。その理由について以下に説明する。
(耐圧性:作動圧力)
HFO1123は、作動圧力が高いという問題がある。なお、「作動圧力」とは、冷凍サイクル装置の運転時における冷凍回路内の(冷媒の)圧力である。冷媒の作動圧力が高くなると、冷凍サイクル装置の耐圧面での信頼性が低下するという問題がある。
なお、作動圧力が高い冷媒を用いた場合に耐圧面での信頼性を維持するには、冷凍サイクル装置の回路配管等の許容圧力(使用できる最大圧力)を高くするための設計変更などが必要になってしまう。
従来の冷凍サイクル装置に用いられていた主な冷媒のうち、特に作動圧力が高い冷媒はR410Aである。このため、既存の冷凍サイクル装置は、65℃における飽和圧力が4.3MPaA以下の冷媒に対して、耐圧面での信頼性の問題が生じないように設計されていると考えられる。
しかし、既存の冷凍サイクル装置に対して、R410Aより作動圧力が大きい冷媒を使用すると、耐圧面での信頼性の問題が生じ、装置の設計変更が必要となる可能性がある。したがって、既存の冷凍サイクル装置の冷媒のみを低GWP冷媒に入れ替える方法(ドロップイン)により、GWPの基準を満たすようにするためには、低GWP冷媒の作動圧力がR410Aの作動圧力に対して同等以下であることが望ましい。
そこで、本発明者らは、各冷媒について、運転時に予想される高圧部(圧縮機出口から膨張弁入口の間)での最大の作動圧力の指標として、冷凍保安規則関係例示基準で定められた基準凝縮温度のうち最も高い温度である65℃での冷媒の飽和圧力を確認した。その結果を図11〜図13(不燃冷媒の比率が50%、40%および30%の場合)に示す。なお、飽和圧力は、ゲージ圧と大気圧(0.101MPa)の和である絶対圧力(MPaA)で示している。また、図11〜図13では、R410Aの65℃での飽和圧力(4.3MPa)を示す基準線(横軸に平行な点線)を併せて示している。
そして、図11〜図13において、飽和温度が4.3MPaA以下である範囲を、冷媒の各組成の比率で示すと、以下の表3に示す組成範囲であった。
Figure 2017145244
表3(図11〜図13)の結果から、冷媒の組成が図1の三角組成図に示す斜線部の組成範囲内にある場合において、65℃の飽和圧力をR410Aと同等以下(4.3MPaA以下)にするためには、R134aの比率を14%以上にすることが好ましいことが分かる。
なお、R134aの比率は、より好ましくは27%以上である。この場合、図1の三角組成図に示す斜線部の範囲内の組成を有する冷媒において、確実に65℃の飽和圧力をR410Aと同等以下にすることができる。
以上のことから、本実施形態の冷凍サイクル装置は、実施形態1と同様の効果に加えて、耐圧性の面でも十分な信頼性を有するものであることが分かる。
1 圧縮機、2 流路切替弁、3 室外熱交換器、4 膨張弁、5 室内熱交換器。
そして、図11〜図13において、飽和圧力が4.3MPaA以下である範囲を、冷媒の各組成の比率で示すと、以下の表3に示す組成範囲であった。

Claims (4)

  1. 圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器および膨張弁を含む冷凍回路を備え、
    前記冷凍回路内に冷媒が封入されており、
    前記冷媒は、HFO1123と、R32と、R125およびR134aの少なくともいずれかと、を含有し、
    HFO1123、R32、R125およびR134aの合計量に対して、
    HFO1123の比率が20質量%以上40質量%以下であり、
    R125およびR134aの合計の比率が30質量%以上50質量%以下であり、
    R32の比率が10質量%以上50質量%以下である、冷凍サイクル装置。
  2. 前記冷媒は、R125およびR134aの両方を含有し、
    HFO1123、R32、R125およびR134aの合計量に対して、
    R125およびR134aの合計の比率が40質量%以上50質量%以下であり、
    R125の比率が8質量%以上38質量%以下であり、
    R134aの比率が2質量%以上32質量%以下である、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. HFO1123、R32、R125およびR134aの合計量に対して、
    R134aの比率が14質量%以上である、請求項1または2に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 冷凍機に用いられる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
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