JPWO2017141978A1 - フェライト焼結体、及びフェライトコア - Google Patents
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Abstract
フェライト焼結体は、48〜49mol%のFe2O3、15〜17mol%のNiO、及び35〜37mol%のZnOを含む。Cの含有量が0.003質量%以下であり、Sの含有量が0.015質量%以下であり、Fe2O3、NiO、及びZnOの合計量が99.8mol%以上である。
Description
本発明は、フェライト焼結体、及びフェライトコアに関する。
フェライト焼結体は、インダクタ、電源用トランス、電磁フィルタ等の電子部品において広範囲に使用されている。これらの電子部品においてコア(磁心)を形成するフェライト焼結体は、フェライトコアと呼ばれている(特許文献1及び2を参照)。
インダクタは高い精度が求められるセンシング機器におけるLC共振回路に使用される。しかしながら、従来のフェライトコアを用いたインダクタでは、外気温の変動に伴ってフェライトコアの磁気特性も変動してしまうため、広い温度領域で精度を保つことが困難であった。また、種々の応用分野でフェライト表面は絶縁性を有する必要があり、比抵抗は1×109Ω・cm以上であることが必要とされるが、従来のフェライトコアは比抵抗が低く、そのまま使用することが困難であった。例えば、インダクタにおいてフェライト表面に導体層を形成する場合、下地として絶縁層を設けるなどの絶縁処理が必要とされていた。
本発明は、上述の問題点に鑑み、広い温度領域で透磁率の変動が小さく、比抵抗の大きいフェライト焼結体及びフェライトコアを提供することを目的とする。
本発明のフェライト焼結体は、48〜49mol%のFe2O3、15〜17mol%のNiO、35〜37mol%のZnOを含み、Cの含有量が0.003質量%以下であり、Sの含有量が0.015質量%以下であり、Fe2O3、NiO、及びZnOの合計量が99.8mol%以上である。
また、本発明のフェライトコアは、48〜49mol%のFe2O3、15〜17mol%のNiO、35〜37mol%のZnOを含み、Cの含有量が0.003質量%以下であり、Sの含有量が0.015質量%以下であり、Fe2O3、NiO、及びZnOの合計量が99.8mol%以上である。
本発明によれば、広い温度範囲で透磁率の変動が小さく、比抵抗の大きいフェライト焼結体及びフェライトコアを提供することができる。
<フェライト焼結体>
本実施形態のフェライト焼結体は、48〜49mol%のFe2O3、15〜17mol%のNiO、35〜37mol%のZnOを含み、Cの含有量は0.003質量%以下であり、Sの含有量は0.015質量%以下であり、Fe2O3、NiO、及びZnOの合計量が99.8mol%以上である。このようなフェライト焼結体は、広い温度領域での透磁率の変動が小さく、比抵抗が大きい。
本実施形態のフェライト焼結体は、48〜49mol%のFe2O3、15〜17mol%のNiO、35〜37mol%のZnOを含み、Cの含有量は0.003質量%以下であり、Sの含有量は0.015質量%以下であり、Fe2O3、NiO、及びZnOの合計量が99.8mol%以上である。このようなフェライト焼結体は、広い温度領域での透磁率の変動が小さく、比抵抗が大きい。
上記フェライト焼結体において、Fe2O3、NiO、及びZnOの合計量が99.8mol%以上である。上記合計量は、99.9mol%以上であると好ましい。また、上記フェライト焼結体において、Cの含有量は、0.003質量%以下である。上記フェライト焼結体において、Cの含有量が0.001〜0.002質量%であると好ましく、Cを実質的に含まないことも可能である。さらに、上記フェライト焼結体において、Sの含有量は、0.015質量%以下である。上記フェライト焼結体において、Sの含有量が0.005〜0.010質量%であると好ましく、Sを実質的に含まないことも可能である。ここで、本明細書において、実質的に含まないとは、燃焼法による測定における検出限界値未満であることをいう。また、本実施形態のフェライト焼結体は、Fe2O3、NiO、及びZnO以外の成分を実質的に含まなくてもよい。
上記フェライト焼結体は、−20℃〜120℃での透磁率(比透磁率)の温度係数が25ppm/K以下であると好ましく、20ppm/K以下であるとより好ましく、10ppm/K以下であるとさらに好ましい。−20℃〜120℃での透磁率の温度係数が上記範囲であると、フェライト焼結体を高い精度が求められるセンシング機器で用いた際に外気温の変動の影響を受けにくく、広い温度領域で高精度なセンシング性能が得られる。ここで、透磁率の温度係数とは、ある温度領域での透磁率の最大値と最小値の差を温度変化で割ったものをいう。また、透磁率は例えば、インピーダンスアナライザにより、周波数1MHzで測定した値を言う。透磁率(比透磁率)の温度係数は5ppm/K以下であることもでき、3ppm/K以下であることもできる。
上記フェライト焼結体の電気抵抗値(比抵抗)は1×109Ω・cm以上であると好ましく、1×1010Ω・cm以上であるとより好ましい。フェライト焼結体の電気抵抗値(比抵抗)が上記範囲であると、使用時に絶縁処理を必要としない。
上記フェライト焼結体の焼結密度は、5.3〜5.5g/cm3であることが好ましい。このような密度であると、ボイドの発生率が小さく、外因(温度、湿度、圧力)による透磁率の変動が小となる傾向があるため好ましい。
本実施形態のフェライト焼結体は、不可避不純物として、Fe単体、又はCd、Co、Cu、Pb、Si、若しくはMnの酸化物を含んでいてもよい。フェライト焼結体における不可避不純物の合計量は、300molppm未満であることが好ましく、これらの不純物を実質的に含まないことが好ましい。
<フェライト焼結体の製造方法>
本実施形態におけるフェライト焼結体の製造方法について説明する。
まず、Fe2O3原料、NiO原料、及びZnO原料を、フェライト焼結体におけるFe2O3、NiO、及びZnOの含有量が上記範囲となるような組成比で混合して原料粉体を得る。Fe2O3原料としては、Fe2O3粉末、Fe3O4粉末等が挙げられる。NiO原料としては、NiO粉末が挙げられる。ZnO原料としては、ZnO粉末が挙げられる。Fe2O3原料、NiO原料、及びZnO原料の平均粒径は、0.1〜10μmであることが好ましい。また、Fe2O3原料、NiO原料、及びZnO原料の純度としては、金属不純物が100〜1000質量ppmであることが好ましい。上記不純物としては、Cd、Co、Cu、Pb、Si、若しくはMnが挙げられる。混合の方法は、湿式であっても乾式であってもよいが、不純物の残留することを防げる観点から、乾式であることが好ましい。
本実施形態におけるフェライト焼結体の製造方法について説明する。
まず、Fe2O3原料、NiO原料、及びZnO原料を、フェライト焼結体におけるFe2O3、NiO、及びZnOの含有量が上記範囲となるような組成比で混合して原料粉体を得る。Fe2O3原料としては、Fe2O3粉末、Fe3O4粉末等が挙げられる。NiO原料としては、NiO粉末が挙げられる。ZnO原料としては、ZnO粉末が挙げられる。Fe2O3原料、NiO原料、及びZnO原料の平均粒径は、0.1〜10μmであることが好ましい。また、Fe2O3原料、NiO原料、及びZnO原料の純度としては、金属不純物が100〜1000質量ppmであることが好ましい。上記不純物としては、Cd、Co、Cu、Pb、Si、若しくはMnが挙げられる。混合の方法は、湿式であっても乾式であってもよいが、不純物の残留することを防げる観点から、乾式であることが好ましい。
次に、上記原料粉体を仮焼成して仮焼成物を得る。仮焼成は、空気中で仮焼成温度800〜1200℃、仮焼成時間2〜50時間の条件で行うことが好ましい。仮焼成後、仮焼成物を粉砕する。次いで、粉砕された仮焼成物を成形し、成形体を得る。成形方法としては、特に制限されないが、一軸プレス、静水圧成形等が挙げられる。成形時の圧力としては50〜500MPaであると好ましい。仮焼成時の雰囲気は酸素量が1〜50体積%である(N2+O2)混合ガスでもよい。
ここで、成形体はバインダを含まないことが好ましい。成形体がバインダを実質的に含まない場合、後述の本焼成中に成形体中にボイドが発生することを抑制し、透磁率の温度係数をさらに向上させることができる。また、成形体がバインダを含まないことにより、フェライト焼結体におけるC及びSの含有量を上記範囲とすることができる。また、成形体は、CuOを実質的に含まないほうが好ましい。CuOを実質的に含まない場合、本焼成中に成形体中にボイドが発生することを抑制し、透磁率の温度係数をさらに向上させることができる。
得られた成形体を本焼成してフェライト焼結体を得る。本焼成は、空気中で本焼成温度1000〜1500℃、本焼成時間2〜50時間の条件で行うことが好ましい。本焼成の雰囲気は酸素量が1〜50体積%である(N2+O2)混合ガスでもよい。場合によってはH2を導入してもよい。
得られた焼結体を切削又は研磨して、所定の形状を有するフェライトコアを得る。フェライトコアの形状としては、特に限定されないが、棒状、板状等とすることができる。
本実施形態のフェライトコアは、広い温度範囲で透磁率の変動が小さく、比抵抗が小さい。そのため、高い精度が求められるセンシング機器におけるLC共振回路に、絶縁処理等を行うことなく好適に使用することができる。
純度99.9質量%、平均粒径0.5μmのFe2O3粉末、NiO粉末、ZnO粉末及びCuO粉末を表1に示す組成比で混合し、原料粉体を得た。原料粉体を1100℃で20時間、仮焼成した。次いで得られた仮焼成体を粉砕し、表1に示す条件(バインダの有無、成形方法)で成形した。ここで、成形方法Aは、CIP(冷間等方圧加圧法)を意味し、成形方法Bは、一軸プレスを意味する。得られた成形体を1350℃で20時間、本焼成し、焼結体を得た。得られた焼結体を切削し、外径:11mm、内径:6mm、厚さ:2mmのリング状の透磁率評価用サンプルと、長さ:55mm、幅:14mm、厚さ:4mmの角状の比抵抗評価用のサンプルを得た。
<測定方法>
上記透磁率評価用サンプルについて、燃焼法により、C及びSの含有量を測定した。また、金属顕微鏡により、評価用サンプルの表面における5μm以上の大きさのボイドの発生量(1cm2当たり)を測定した。さらに、インピーダンスアナライザを用いて、周波数1MHzで、室温での透磁率及び−20〜120℃の温度領域での透磁率の温度係数を測定した。測定結果を表1に示す。
上記透磁率評価用サンプルについて、燃焼法により、C及びSの含有量を測定した。また、金属顕微鏡により、評価用サンプルの表面における5μm以上の大きさのボイドの発生量(1cm2当たり)を測定した。さらに、インピーダンスアナライザを用いて、周波数1MHzで、室温での透磁率及び−20〜120℃の温度領域での透磁率の温度係数を測定した。測定結果を表1に示す。
また、上記比抵抗評価用サンプルについて、絶縁抵抗計を用いて絶縁抵抗と電極面積と電極間距離とを求め、比抵抗を算出した。測定結果を表1に示す。
Claims (2)
- 48〜49mol%のFe2O3、15〜17mol%のNiO、及び35〜37mol%のZnOを含むフェライト焼結体であって、
Cの含有量は0.003質量%以下であり、Sの含有量は0.015質量%以下であり、
Fe2O3、NiO、及びZnOの合計量が99.8mol%以上である、フェライト焼結体。 - 48〜49mol%のFe2O3、15〜17mol%のNiO、及び35〜37mol%のZnOを含むフェライトコアであって、
Cの含有量は0.003質量%以下であり、Sの含有量は0.015質量%以下であり、
Fe2O3、NiO、及びZnOの合計量が99.8mol%以上である、フェライトコア。
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JP2016028686 | 2016-02-18 | ||
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