JPWO2017138396A1 - 無段変速機 - Google Patents
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Abstract
Description
そのため、特許文献1の無段変速機では、無励磁状態における保持トルクの高いモータを採用して、このモータの高い係止力により変速比を維持している。
そのため、ベルトをクランプするクランプ力を発生できるようにすることが求められている。
第1モータと、
第2モータと、
第1プーリと、第2プーリと、前記第1プーリと前記第2プーリとに巻き掛けられたベルトと、を有するバリエータと、
を備え、
前記第1モータのトルクに基づき前記バリエータを変速させる一方、前記第2モータのトルクに基づき前記バリエータの変速比を固定する無段変速機とした。
図1は、実施の形態にかかるベルト式の無段変速機1の概略構成図である。
なお、図1においては、説明の便宜上、プライマリプーリ3とセカンダリプーリ4は、回転軸X1、X2の内側となる半分のみが図示されている。
このバリエータ2では、プライマリプーリ3とセカンダリプーリ4におけるベルト5の巻掛け半径を変更することで、バリエータ2の入力軸21の入力回転数と出力軸22の出力回転数の比(変速比)を無段階に変化させるようになっている。
図2に示すように、ネジ送り機構35、45は、固定プーリ31、41の軸部311、411に外挿された内側部材36、46と、この内側部材36、46の筒状部361、461に外挿された外側部材37、47と、を有している。
内側部材36、46は、回転軸X1、X2にそれぞれ直交するディスク部362、462と、ディスク部362、462の外周縁を全周に亘って囲む筒状部361、461とから、一体に形成されている。
押圧部371、471は、接続部373、473よりも当接部371b、471b側の領域が、ベアリングB2、B2を介して、可動プーリ32、42の軸部321、421で支持されており、押圧部371、471を有する外側部材37、47は、可動プーリ32、42に対して相対回転可能に設けられている。
そのため、外側部材37、47に回転が入力されると、外側部材37、47は、このネジ送り機構35、45により、回転軸X1、X2回りに回転しながら、回転軸X1、X2の軸方向に変位する。
ピニオンギアPの各々は、回転軸X回りに回転可能に設けられたピニオンキャリアPCで支持されていると共に、ピニオンキャリアPCにおいてピニオンギアPの各々は、回転軸Xに平行な自転軸Xc回りに回転可能に支持されている。
このギア64は、前記したネジ送り機構45の外側部材47に噛合しており、ピニオンキャリアPCが回転軸X回りに回転すると、このピニオンキャリアPCと一体に回転する回転伝達軸63とギア64とを介して、遊星歯車機構6の出力トルクがネジ送り機構45に入力される。
このギア62は、前記したネジ送り機構35の外側部材37に噛合しており、リングギアRが回転軸X回りに回転すると、遊星歯車機構6の出力トルクがネジ送り機構35にも入力される。
ここで、ネジ送り機構35、45に入力される回転量が大きいほど、可動プーリ32、42の変位量が多くなるので、可動プーリ32、42を回転軸X1、X2方向に変位させる際には、最大回転数の大きいモータ(変速用モータ7)の出力トルクを、ネジ送り機構35、45に入力するようにしている。
ここで、ネジ送り機構35、45に入力されるトルクが大きいほど、可動プーリ32、42の変位を規制する力が強くなるので、可動プーリ32、42を回転軸X1、X2方向の所定位置で保持する際には、最大出力トルクの大きいモータ(クランプ用モータ8)の出力トルクを、ネジ送り機構35、45に入力するようにしている。
制御装置9によるモータ(変速用モータ7、クランプ用モータ8)の制御態様として、(A)バリエータ2の変速比を変化させるための態様(通常変速モード)と、(B)バリエータ2の変速比を保持するための態様(変速比固定モード)と、(C)バリエータ2の変速比を速やかに変化させるための態様(変速アシストモード)と、が用意されている。
図4は、変速用の出力トルクを、遊星歯車機構6から出力させる態様でのトルクの伝達経路を説明する図である。
図5は、クランプ用の出力トルクを、遊星歯車機構6から出力させる態様でのトルクの伝達経路を説明する図である。
図3および図4に示すように、通常変速モードでは、制御装置9は、クランプ用モータ8で保持トルクを発生させると共に、変速用モータ7を駆動(正回転または逆回転)させる。つまり、ベルトの挟持力をクランプ用モータ8で発生させる一方、変速用モータ7のトルクに基づきバリエータ2の変速を行う。即ち、変速用モータ7のトルクを変動させることにより、プライマリプーリ3とセカンダリプーリ4との間に差推力を発生させることでバリエータ2の変速が行われる。
この場合には、変速用モータ7の出力トルク(出力回転)が、モータピニオン72と歯部61とを介してリングギアRに入力されて、リングギアRが回転軸X回りに回転する。
そうすると、リングギアRに連結された環状のギア62が、リングギアRと同じ方向に回転軸X回りに回転すると共に、リングギアRの内歯(図示せず)に噛合したピニオンギアPが、自転軸Xc回りに回転することになる。
そのため、リングギアRから伝達された出力回転でピニオンギアPが自転軸Xc回りに回転すると、ピニオンギアPを支持するピニオンキャリアPCは、リングギアRと同じ方向に回転軸X回りに回転することになる。
そうすると、ピニオンキャリアPCに、回転伝達軸63を介して連結されたギア64と、リングギアRに連結されたギア62とが、回転軸X回りの同方向に回転することになる。
これにより、プライマリプーリ3とセカンダリプーリ4でのベルト5の巻き掛け半径がそれぞれ変化して、バリエータ2の変速比が変速されることになる。
変速比固定モードは、変速の終了後に変速比を固定させるための推力を生じさせるために、実施される。
図3および図5に示すように、この変速比固定モードでは、制御装置9はクランプ用モータ8にて発生するトルク(保持トルク)に基づきバリエータ2の変速比を固定する。
なお、保持トルクを安定させるため、変速用モータ7でも所定のトルクを発生させておくことが好ましい。つまり、変速比固定モードでは、クランプ用モータ8及び変速用モータ7の双方にトルクが発生し、且つ、クランプ用モータ8及び変速用モータ7の双方とも回転しない状態(固定状態)となる。
この場合には、クランプ用モータ8の出力トルク(保持トルク)が、サンギアSに入力されて、サンギアSを介してトルクが伝達される。
そうすると、サンギアSの外歯(図示せず)に噛合したピニオンギアPにもトルクが伝達されることになる。
そのため、クランプ用モータ8の出力トルク(保持トルク)は、サンギアS、ピニオンギアP、ピニオンキャリアPCの順番で伝達されたのち、最終的にギア64に伝達される
その結果、ネジ送り機構35側の外側部材37には、押圧部371をシーブ部322から離間させる方向の応力が、可動プーリ32側から作用することになる。
そのため、このリングギアRに連結されたギア62には、当該ギア62を、矢印CW方向(ギア64の回転方向とは反対方向)に回転させる方向の保持トルクが作用している。
そのため、変速比固定モードでは、プライマリプーリ3の溝幅33とセカンダリプーリ4の溝幅43とが、変更されずに保持される。
そうすると、遊星歯車機構6からの出力トルクが増幅されて、ベルト5を保持する保持力が高くなるので、可動プーリ32、42の回転軸X1、X2方向の移動を確実に規制して、バリエータ2における変速比が保持される。
変速アシストモードは、変速用モータ7のトルクに基づきバリエータ2を変速させる際に、クランプ用モータ8を制御してプライマリプーリ3とセカンダリプーリ5との間の差推力を増加させ、変速速度を上昇させるモードである。具体的には、通常変速の場合と比較してクランプ用モータ8の保持トルクを減少させることにより、プライマリプーリ3とセカンダリプーリ4との間の差推力を増加させる。なお、変速速度の上昇が求められる制御指示として、例えば、キックダウン指示等がある。
この場合には、変速用モータ7の出力トルク(出力回転)が、モータピニオン72と歯部61とを介してリングギアRに入力されて、リングギアRが回転軸X回りに回転する。
そうすると、リングギアRの内歯(図示せず)に噛合したピニオンギアPが、自転軸Xc回りに回転することになる。
そのため、リングギアRから伝達された出力回転でピニオンギアPが自転軸Xc回りに回転して、ピニオンギアPを支持するピニオンキャリアPCが回転軸X回りに回転すると、サンギアSの逆方向の回転が、ピニオンギアPの自転をアシスト(促進)する方向に作用する結果、ピニオンキャリアPCの回転軸X回りの回転が進められる(アシストされる)ことになる。
その結果、ギア64、ギア62からネジ送り機構35、45の外側部材37、47に伝達される回転速度が速くなって、外側部材37、47の回転軸X1、X2方向への変位速度が上昇することになるので、変速用モータ7の出力トルクのみが遊星歯車機構6に入力されている場合よりも早く、V溝33、43の溝幅が変更されることになる。
よって、変速アシストモードの場合には、通常の変速モードよりも短時間で、V溝33,43の溝幅が、目的の変速比を実現する溝幅まで到達するので、変速比の変更をより短時間で行うことができるようになっている。
(1)変速用モータ7(第1モータ)と、
クランプ用モータ8(第2モータと、
プライマリプーリ3(第1プーリ)と、セカンダリプーリ4(第2プーリ)と、プライマリプーリ3とセカンダリプーリ4とに巻き掛けられたベルト5と、を有するバリエータ2と、
変速用モータ7の出力トルクに基づきバリエータ2を変速させる一方、クランプ用モータ8の出力トルクに基づきバリエータ2の変速比を固定する伝達機構(遊星歯車機構6、ネジ送り機構35、45)と、を有する構成の無段変速機1とした。
また、モータ(変速用モータ7、クランプ用モータ8)毎に出力トルクを伝達するための専用の伝達機構を設ける必要が無い。
共線図上での並び順に、リングギアR(第1要素)、ピニオンキャリアPC(第2要素)、サンギアS(第3要素)を有する遊星歯車機構6(トルク伝達機構)と、
遊星歯車機構6からの出力トルクを、プライマリプーリ3の推力に変換するネジ送り機構35と、
遊星歯車機構6からの出力トルクを、セカンダリプーリ4の推力に変換するネジ送り機構45と、を有し
変速用モータ7の出力トルクは、リングギアRへ伝達され、
クランプ用モータ8の出力トルクは、サンギアSへ伝達され、
ピニオンキャリアPCの出力トルクは、ネジ送り機構45へ伝達され、
リングギアRの出力トルクは、ネジ送り機構35へ伝達される構成とした。
回転軸X2(第2回転軸)方向から固定プーリ41(第2固定プーリ)の軸部411に外挿された可動プーリ42(可動プーリ42)が、固定プーリ41との相対回転が規制された状態で回転軸X2方向に移動可能に設けられており、固定プーリ41のシーブ部412と可動プーリ42のシーブ部422との間のV溝43の溝幅が、可動プーリ42の回転軸X2方向の位置に応じて変化するセカンダリプーリ4(第2プーリ)と、
プライマリプーリ3のV溝33とセカンダリプーリ4のV溝43に巻き掛けたベルト5と、を有するバリエータ2を備え、
プライマリプーリ3のV溝33とセカンダリプーリ4のV溝43の溝幅を変更して、プライマリプーリ3とセカンダリプーリ4におけるベルト5の巻き掛け半径を変更することで、プライマリプーリ3とセカンダリプーリ4との間での回転(トルク)の伝達を、所望の変速比で行うように構成されたベルト式の無段変速機1において、
変速用モータ7(第1モータ)と、
最大回転速度が変速用モータ7よりも小さく、最大出力トルクが変速用モータ7よりも大きいクランプ用モータ8(第2モータ)と、
変速用モータ7の出力トルクとクランプ用モータ8の出力トルクのうちの少なくとも一方を出力する遊星歯車機構6と、
遊星歯車機構6の出力トルクを、可動プーリ32をV溝33の溝幅を狭める方向に押圧する推力に変換可能なネジ送り機構35(第1変換機構)と、
遊星歯車機構6の出力トルクを、可動プーリ42をV溝43の溝幅を狭める方向に押圧する推力に変換可能なネジ送り機構45(第2変換機構)と、
変速用モータ7とクランプ用モータ8の駆動を制御する制御装置9(制御手段)と、を備え、
制御装置9は、
変速比を変更するために、可動プーリ32および可動プーリ42を回転軸X1、X2方向に変位させる際には、変速用モータ7の出力トルクを遊星歯車機構6から出力させ、
変速比を保持するために、可動プーリ32および可動プーリ42の回転軸X1、X2方向の位置を保持する際には、クランプ用モータ8の出力トルクを遊星歯車機構6から出力させる構成の無段変速機1とした。
よって、上記のように構成して、可動プーリ32および可動プーリ42をV溝33、43の溝幅を狭める方向に変位させる際には、変速用モータ7の出力トルクを遊星歯車機構6から出力させ、可動プーリ32および可動プーリ42の位置を保持する際には、クランプ用モータ8の出力トルクを遊星歯車機構6から出力させることで、目的に適した回転トルクを出力させることができる。
これに対して、最大回転数や、最大出力トルクに特化した専用のモータは、高性能モータよりも小型であるので、専用のモータが二つ必要となっても、無段変速機の変速機ケース内の限られたスペースに設置することは、大型のモータの場合よりも容易である。
よって、変速機ケースを大型化させることなく、可動プーリ32と可動プーリ42の位置の変位と保持とを行うことが可能になる。
これにより、無段変速機への搭載性が向上すると共に、モータの消費エネルギの低減が可能になるので、無段変速機を搭載する車両の燃費向上が期待される。
遊星歯車機構6では、
変速用モータ7の出力軸71との間で回転伝達可能なリングギアRと、クランプ用モータ8の出力軸81との間で回転伝達可能なサンギアSとが、共通の回転軸X上で相対回転可能に設けられていると共に、リングギアRの内歯とサンギアSの外歯とに噛み合うピニオンギアPを、回転軸Xに平行な自転軸Xc回りに自転可能に支持するピニオンキャリアPCが、回転軸X回りに回転可能に設けられており、
ネジ送り機構35は、リングギアRの出力トルクを、可動プーリ32をV溝33の溝幅を狭める方向に押圧する推力に変換可能であり、
ネジ送り機構45は、ピニオンキャリアPCの出力トルクを、可動プーリ42をV溝43の溝幅を狭める方向に押圧する推力に変換可能である構成とした。
よって、変速用モータ7とクランプ用モータ8の各々に、出力トルクをネジ送り機構35、45に伝達するための専用の機構を用意する必要が無い。
また、各ギア(サンギアS、ピニオンギアP、リングギアR)の歯数を設定することで、出力トルクから変換した推力の大きさを所望の大きさに調節できるので、無段変速機の種類毎に推力を最適化することが容易となる。
変速比を変更するために、可動プーリ32および可動プーリ42を回転軸X1、X2方向に変位させる際には、
変速用モータ7の出力トルクでリングギアRを回転させると共に、クランプ用モータ8の保持トルクでサンギアSの回転を規制して、変速用モータ7の出力トルクを遊星歯車機構6から出力させる構成とした。
そのため、変速用モータ7の出力トルクを変化させると、可動プーリ32に作用する推力と、可動プーリ42に作用する推力とのバランスが崩れて、V溝33、43の溝幅が、推力が釣り合う新たな溝幅へと速やかに変化するので、変速用モータ7の出力トルクを変化させるだけで、所望の変速比を実現できる。
また、変速用モータ7とクランプ用モータ8の駆動/停止を行うだけで、遊星歯車機構6から出力させる出力トルクを、目的に適した出力トルク(変速に適した出力トルク、変速比の保持に適した出力トルク)にすることができる。
よって、変速比の変更と保持を頻繁に行う無段変速機に適したバリエータ2となる。
変速比を変更するために、可動プーリ32および可動プーリ42を回転軸X1、X2方向に変位させる際には、
変速用モータ7の出力トルクでリングギアRを回転させると共に、クランプ用モータ8の出力トルクでサンギアSを、リングギアRの回転軸X回りの回転方向とは逆に回転させて、遊星歯車機構6から出力させる変速用モータ7の出力トルクを増幅する構成とした。
これにより、ピニオンキャリアPCの回転軸X回りの回転を進める(アシストする)方向に、クランプ用モータ8の出力トルクが作用するので、ピニオンキャリアPCに、回転伝達軸63を介して連結されたギア64と、ギア62とが、変速用モータ7のみでピニオンキャリアPCを回転させている場合よりも速い回転速度で、回転軸X回りに回転することになる。
よって、変速アシストモードの場合には、通常の変速モードよりも短時間で、V溝33、43の溝幅が、目的の変速比を実現する溝幅まで到達するので、変速比の変更をより短時間で行うことができる。
可動プーリ32および可動プーリ42の位置を保持する際には、変速用モータ7とクランプ用モータ8を、それぞれ出力トルク(保持トルク)を発生させた状態にして、変速用モータ7の保持トルクでリングギアRの回転を規制すると共に、クランプ用モータ8の保持トルクをサンギアSに入力する構成とし、サンギアSとピニオンギアPとピニオンキャリアPCとギア64とを介して、ネジ送り機構45に伝達されるクランプ用モータ8の保持トルクが、ネジ送り機構45により、セカンダリプーリ3の可動プーリ32をベルト5に押しつける方向に作用しつつ、稼動プーリ32の回転軸X2方向の移動を規制する変位力(推力)に変換されるようにした。
よって、変速比の変更と保持を頻繁に行う無段変速機に適したバリエータ2となる。
遊星歯車機構6の出力トルクで、プライマリプーリ3の回転軸X1回りに回転する外側部材37(第1外側部材)と、
回転軸X1方向の移動が規制された状態で、外側部材37の内側に配置された内側部材36(第1内側部材)と、
内側部材36の外周に設けられた螺旋状の凹溝361aと、外側部材37の内周に設けられた螺旋状の凹溝371aとに跨がって配置されて、外側部材37と内側部材36とを相対回転可能に支持する複数のボールBaと、を有すると共に、
回転軸X1回りに回転する外側部材37を、回転軸X1方向に変位させるボールネジ送り機構である構成とした。
遊星歯車機構6の出力トルクで回転軸X2回りに回転する外側部材47(第2外側部材)と、
回転軸X2方向の移動が規制された状態で、外側部材47の内側に配置された内側部材36(第2内側部材)と、
内側部材46の外周に設けられた螺旋状の溝461aと、外側部材47の内周に設けられた螺旋状の溝471aとに跨がって配置されて、外側部材47と内側部材46とを相対回転可能に支持する複数のボールBaと、を有すると共に、
回転軸X2回りに回転する外側部材47を回転軸X2方向に変位させるボールネジ送り機構である構成とした。
ネジ送り機構45では、遊星歯車機構6の出力トルクが、可動プーリ42をV溝43の溝幅を狭める方向に押圧する推力に変換された際に、可動プーリ42のシーブ部422に回転軸X1方向から当接してシーブ部422を押圧する押圧部471bが、外側部材37に設けられており、
前記ネジ送り機構35が、当接部371bをシーブ部322に当接させる方向に、外側部材37を変位させると、前記ネジ送り機構45が、押圧部471bをシーブ部422から離間させる方向に、外側部材47を変位させ、
前記ネジ送り機構35が、当接部371bをシーブ部322から離間させる方向に、外側部材37を変位させると、前記ネジ送り機構45が、押圧部471bをシーブ部422に当接させる方向に、外側部材47を変位させる構成とした。
そうすると、ギア64からネジ送り機構45に伝達される出力トルク(回転速度)が増速されつつ、遊星歯車機構6とバリエータ2との間で循環(ループ)することになるので、ベルト5を保持する保持力が、出力トルク(回転速度)が増速に伴って高くなる結果、可動プーリ32、42の回転軸X1、X2方向の移動を確実に規制して、バリエータ2における変速比が保持されることになる。
本発明は、この態様に限定されるものではなく、クランプ用モータ8の出力トルクがリングギアR(第1要素)に伝達されると共に、変速用モータ7の出力トルクがサンギアS(第3要素)に伝達されるように構成された遊星歯車機構としても良い。
本発明は、この態様に限定されるものではなく、遊星歯車機構は、サンギアと、サンギアに噛み合う内側ピニオンギアと、内側ピニオンギアに噛み合う外側ピニオンギアと、外側ピニオンギアと噛み合いサンギアと同軸上に配置されたリングギアと、内側ピニオンギアと外側ピニオンギアとを軸支するピニオンキャリアと、から構成されるダブルピニオン式の遊星歯車機構を採用しても良い。
さらに、複数の単純歯車の組合せで遊星歯車組と同様の共線図が描けるのであれば、複数の単純歯車の組み合わせであっても良い。また、複数の遊星歯車の組合せであっても良い。
Claims (6)
- 第1モータと、
第2モータと、
第1プーリと、第2プーリと、前記第1プーリと前記第2プーリとに巻きかけられたベルトと、を有するバリエータと、
を備え、
前記第1モータのトルクに基づき前記バリエータを変速させる一方、前記第2モータのトルクに基づき前記バリエータの変速比を固定する、無段変速機。 - 前記第1モータの最大回転速度は、前記第2モータの最大回転速度よりも高く、
前記第2モータの最大出力トルクは、前記第1モータの最大出力トルクよりも高い、請求項1に記載の無段変速機。 - 前記第1モータによる前記バリエータの変速中に、変速速度を高めるように前記第2モータのトルクを変動させる制御部を有する、請求項1または請求項2に記載の無段変速機。
- 前記第1モータと前記第2モータの双方に接続され、
前記第1モータのトルクに基づき前記バリエータを変速させる一方、前記第2モータのトルクに基づき前記バリエータの変速比を固定する伝達機構を有する、請求項1〜3の何れか一項に記載の無段変速機 - 前記伝達機構は、
共線図上での並び順に、第1要素、第2要素、第3要素を有するトルク伝達機構と、
トルクを前記第1プーリの推力に変換する第1変換機構と、
トルクを前記第2プーリの推力に変換する第2変換機構と、
を有し
前記第1モータのトルクは、前記第1要素へ伝達され、
前記第2モータのトルクは、前記第3要素へ伝達され、
前記第2要素のトルクは、前記第1変換機構に伝達され、
前記第1要素のトルクは、前記第2変換機構に伝達される、請求項4に記載の無段変速機。 - 前記トルク伝達機構は、前記第1要素としてのリングギアと、前記第2要素としてのピニオンキャリアと、前記第3要素としてのサンギアと、を有するシングルピニオン型の遊星歯車機構からなる、請求項5に記載の無段変速機。
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