JPWO2017119168A1 - 圧縮機 - Google Patents

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Abstract

圧縮機は、冷媒を圧縮する圧縮要素と、圧縮要素を駆動する電動要素と、電動要素と圧縮要素とを接続する回転軸と、圧縮された冷媒が吐出する圧縮要素の圧縮ガス吐出部を覆うカップマフラーと、これらを内包し底部に潤滑油が貯蔵される密閉容器とを有する圧縮機において、カップマフラーの圧縮ガス吐出部側、あるいは、カップマフラーに当接した状態で圧縮ガス吐出部と反対側、あるいは、カップマフラーの圧縮ガス吐出部側及びカップマフラーに当接した状態で圧縮ガス吐出部と反対側に、圧縮ガス吐出部から吐出される圧縮ガスに混入した空気の中の酸素により、可燃性冷媒又は潤滑油の、発火又は燃焼開始を助ける発火物が設置されているものである。

Description

本発明は、潤滑油、さらには可燃性の冷媒を使用する圧縮機に関するものである。
冷凍機には、圧縮機、凝縮器、膨張機構及び蒸発器を有し、これらを冷媒配管で接続したものが存在する。圧縮機は、冷媒を圧縮する圧縮要素、圧縮要素を駆動する電動要素と、電動要素と圧縮要素とを接続する回転軸、圧縮要素の圧縮ガス吐出部を覆うカップマフラー、これらを内包し底部に潤滑油が貯蔵される密閉容器を有する。冷凍機は、圧縮機に搭載されている電動機を駆動すると、圧縮機で冷媒が圧縮された後に吐出され、凝縮器で凝縮し、膨張機構で減圧され、蒸発器で蒸発し、再び圧縮機に吸入される。
このように、圧縮機の運転中において、冷凍機内の圧力は、圧縮機の吐出口から膨張機構の入口までの圧力は大気圧より高い正圧になり、膨張機構の出口から圧縮機の吸入口までの圧力は大気圧より低い負圧となる。
したがって、冷凍機の膨張機構の出口から圧縮機の吸入口までの冷媒の流路となる冷媒配管に腐食、溶接不良などによって穴が空いた場合、冷凍機の冷凍サイクルを構成する冷媒回路内に空気が吸い込まれる場合がある。
また、たとえば配管同士の接続位置が、冷凍機の組み立て、設置及び撤去などの作業といったような人為的な原因によって、予め設定されている位置からずれてしまう場合がある。このような場合にも、圧縮機の運転により冷凍機の冷凍サイクルを構成する冷媒回路内に空気が吸い込まれる場合がある。
このように、冷凍機の冷媒回路内に吸い込まれた空気は、圧縮機で圧縮され、蒸気、ミストなどになっている潤滑油と混合し、可燃性混合気を形成する。または、冷凍機の冷媒回路内に吸い込まれた空気は、冷媒として、たとえばイソブタン、プロパン、R32などといった可燃性の冷媒が採用されていると、これらの冷媒と混合して可燃性混合気を形成する。
ここで、上記のように形成された可燃性混合気に着火又は発火し、冷凍機全体に火炎伝播する可能性がある。すなわち、圧縮機の運転動作により、上記のように形成された可燃性混合気が高圧高温となって、着火又は発火し、圧縮機、さらには冷凍機が破損する可能性がある。
そこで、従来の冷凍機には、このような不具合を抑制するため、圧縮機と凝縮器と膨張機構と蒸発器を有する冷凍サイクルにおいて、還元鉄あるいは活性炭からなる酸素吸着剤と、酸素吸着剤を収納するケースと、冷凍サイクル内の酸素を透過し酸素吸着剤と冷凍サイクルを仕切る透過板を設けたものが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の冷凍機は、酸素吸着剤を収納するケースを冷媒回路に設けることで、冷媒と共に冷媒回路内を循環する空気に含まれる酸素を、吸着除去するように構成したものである。
特開2000−320911号公報
特許文献1に記載の技術は、収納される酸素吸着剤による吸着速度以上、あるいは吸着容量以上の酸素が、冷媒回路内に吸い込まれると、可燃性混合気が増大することを抑制できなくなる。すなわち、特許文献1に記載の技術では、酸素吸着剤を用いているものであり、高効率に可燃性混合気の酸素を冷媒回路から除去できないものであった。このため、冷媒回路内に除去できなくなった空気が増大し、形成された可燃性混合気が発火して、圧縮機、さらには冷凍機が破損する可能性があった。
さらに、特許文献1に記載の技術は、酸素吸収装置を凝縮器の出口の上部に接続して可燃性混合気の酸素を吸着除去しようとするものである。これに対し、出願人は、後述するように、冷凍機内に空気が吸い込まれた場合の発火、爆発現象を実験的に検証した。その結果、吸い込まれた空気と潤滑油の蒸気やミストと冷媒や可燃性混合気が圧縮機で圧縮されることで、高温高圧の可燃性混合気となり、圧縮機内部で可燃性混合気が着火して爆発が発生することを解明した。そして、圧縮機以外の冷媒回路に酸素吸着装置を設けても、着火、爆発の抑制効果は、全く効果が無いことを突き止めた。したがって、特許文献1に記載の技術では、形成された可燃性混合気が発火して、圧縮機、さらには冷凍機が破損する可能性があった。
本発明は、上記のような課題を解決するものであり、圧縮機内に吸い込まれ圧縮された空気と潤滑油や可燃性冷媒とにより形成される可燃性混合気が増大することを抑制し、可燃性混合気が発火した場合においても、破損しない圧縮機を提供することを目的としている。
本発明に係る圧縮機は、冷媒を圧縮する圧縮要素と、圧縮要素を駆動する電動要素と、電動要素と圧縮要素とを接続する回転軸と、圧縮された冷媒が吐出する圧縮要素の圧縮ガス吐出部を覆うカップマフラーと、これらを内包し底部に潤滑油が貯蔵される密閉容器とを有する圧縮機において、カップマフラーの圧縮ガス吐出部側、あるいは、カップマフラーに当接した状態で圧縮ガス吐出部と反対側、あるいは、カップマフラーの圧縮ガス吐出部側及びカップマフラーに当接した状態で圧縮ガス吐出部と反対側に、圧縮ガス吐出部から吐出される圧縮ガスに混入した空気の中の酸素により、可燃性冷媒又は潤滑油の、発火又は燃焼開始を助ける発火物が設置されているものである。
本発明に係る圧縮機によれば、上記構成を有しているため、圧縮機内に空気が吸い込まれた場合、圧縮機内部の圧縮ガス吐出部を覆うカップマフラーの圧縮ガス吐出部側、あるいはカップマフラーに当接した状態で圧縮ガス吐出部と反対側、あるいはカップマフラーの圧縮ガス吐出部側及びカップマフラーに当接した状態で圧縮ガス吐出部と反対側に備えられた発熱体が、吸い込まれた空気中の酸素と反応して発熱する。そして、酸素と反応して発熱した発熱体が、圧縮機内の圧力が高圧とならない低い圧力の間に、形成された可燃性混合気に着火することにより、爆発直前の圧力の数倍となる燃焼爆発により生じる圧力が低く抑えられ、圧縮機、さらには冷凍機の破損を抑制することができる。
本発明の実施の形態1による圧縮機を有する冷凍機の全体構成図である。 本発明の実施の形態1による圧縮機の縦断面図である。 本発明の実施の形態1による圧縮機のカップマフラーの平面図(a)とそのX−X方向断面図(b)である。 本発明の実施の形態1による圧縮機の他のカップマフラーの平面図(a)とそのX−X方向断面図(b)である。 本発明の実施の形態1による圧縮機のもう1つの他のカップマフラーの平面図(a)とそのX−X方向断面図(b)である。 本発明の実施の形態1による圧縮機において、圧縮機の運転による空気吸い込み中の時間経過にしたがった圧縮機内の各部の温度変化の実験結果の一例を示した説明図である。 本発明の実施の形態1による圧縮機において、圧縮機の内部に空気吸い込みを開始した後の時間経過にしたがった圧縮機内の混合気の圧力と温度と潤滑油の自己発火温度と酸化発熱体の温度との関係を示した説明図である。 本発明の実施の形態1による圧縮機の燃焼前圧力と燃焼後圧力の関係を示した説明図である。 本発明の実施の形態2による圧縮機のカップマフラーの平面図(a)とそのY−Y方向断面図(b)である。 本発明の実施の形態2による圧縮機の他のカップマフラーの平面図(a)とそのY−Y方向断面図(b)である。 本発明の実施の形態2による圧縮機のもう1つの他のカップマフラーの平面図(a)とそのY−Y方向断面図(b)である。 MnO、Mn、Mn、Ruの潤滑油分解特性の比較を示した図である。 酸化触媒MnOによる潤滑油の酸化時間経過を調べた結果を示した図である。 本発明の実施の形態2による圧縮機おいて、圧縮機の内部に空気吸い込みを開始した後の時間経過にしたがった圧縮機内の混合気の圧力と温度と潤滑油の自己発火温度との関係を示した説明図である。 本発明の実施の形態2による圧縮機の燃焼前圧力と燃焼後圧力の関係を示した説明図である。 本発明の実施の形態2による圧縮機の他のカップマフラーの平面図(a)とそのZ−Z方向断面図(b)である。 本発明の実施の形態2による圧縮機のもう1つの他のカップマフラーの平面図(a)とそのZ−Z方向断面図(b)である。 本発明の実施の形態2による圧縮機のさらにもう1つの他のカップマフラーの平面図(a)とそのZ−Z方向断面図(b)である。 本発明の実施の形態3による圧縮機のカップマフラーの平面図(a)とそのX−X方向断面図(b)である。 本発明の実施の形態4による圧縮機を有する冷凍機の全体構成図である。
以下、本発明の実施の形態による圧縮機について説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による圧縮機を有する冷凍機の全体構成図である。図2は、本発明の実施の形態1による圧縮機の縦断面図である。図3は、本発明の実施の形態1による圧縮機のカップマフラーの平面図(a)とそのX−X方向断面図(b)である。以下、図1〜図3を参照して本発明の実施の形態1による圧縮機、および、この圧縮機を有する冷凍機の構成について説明する。
[構成説明]
冷凍機100は、空気調和装置、冷蔵庫及び冷凍庫などの冷凍装置、給湯機などに利用されるものである。本発明の実施の形態1による圧縮機1を有する冷凍機100が空気調和装置に利用されている場合を例に説明する。
図1に示すように、冷凍機100は、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機1と、凝縮器又は蒸発器として機能する第1熱交換器2と、冷媒を減圧させる膨張弁3と、蒸発器又は凝縮器として機能する第2熱交換器4と、冷媒の流路を切り替える四方弁5と、圧縮機1から吐出された冷媒の脈動を低減させるマフラー6と、余剰冷媒を貯留することができるアキュムレータ7とを有している。
また、冷凍機100は、圧縮機1、第1熱交換器2、膨張弁3、第2熱交換器4、四方弁5、マフラー6及びアキュムレータ7などを接続する冷媒配管9を有している。また、冷媒配管9のうち、圧縮機1と第1熱交換器2とを接続するものを吐出冷媒配管9Aと称し、冷媒配管9のうち、アキュムレータ7と圧縮機1とを接続するものを吸入管7Aと称する。
ここで、圧縮機1、第1熱交換器2、膨張弁3、第2熱交換器4、四方弁5、マフラー6、アキュムレータ7及び冷媒配管9によって冷媒回路が構成され、冷媒が循環する。
[圧縮機1]
図2に示すように、圧縮機1は、底部に潤滑油が貯蔵され、冷媒を圧縮する機構などが搭載される密閉容器11と、密閉容器11に内包され、冷媒を圧縮する圧縮要素15と、圧縮要素15を駆動する電動要素13と、電動要素13と圧縮要素15とを接続する回転軸14と、圧縮された冷媒が吐出する圧縮要素15の圧縮ガス吐出部15aを覆うカップマフラー31と、を備えている。
[密閉容器11]
密閉容器11は、圧縮機1の外郭を構成するものである。密閉容器11内には、密閉容器11の内壁と当接して圧縮要素15が固定され、この圧縮要素15の上側に密閉容器11の内壁と当接して電動要素13が固定されている。
密閉容器11には、開口部である容器吐出口11a及び吸入口11bが形成されている。そして、密閉容器11の容器吐出口11aの形成位置に、圧縮要素15で圧縮された冷媒を密閉容器11内から吐出する吐出冷媒配管9Aが接続され、密閉容器11の吸入口11bの形成位置に、密閉容器11内に冷媒を供給する吸入管7Aが接続されている。
密閉容器11の底部には、潤滑油溜12が形成され、圧縮要素15における摺動摩擦を軽減することができる潤滑油が貯留される。なお、潤滑油溜12に貯留された潤滑油は、冷媒と共に圧縮要素15内に吸入され、圧縮要素15の摺動部などに供給される。
[電動要素13]
電動要素13は、回転軸14が固定され自身の回転を回転軸14に伝達する回転子17と、積層鉄心に複数相の巻線21を装着して構成される固定子16とを有している。
そして、電動要素13は、回転子17が回転軸14に接続されており、回転軸14を介して圧縮要素15を駆動できるようになっている。つまり、図示省略の電源から固定子16に電力が供給されることによって、回転子17が回転し、この駆動力を、回転軸14を介して圧縮要素15に伝達できるものである。これにより、圧縮要素15が駆動して冷媒を圧縮することができる。
回転子17は、回転子17の内周に回転軸14が接続されているものである。また、回転子17は、回転子17の外周面と、固定子16の内側面との間に予め設定された対向間隔が形成された状態で、回転軸14に支持されている。
固定子16は、回転子17を回転させるものであり、たとえば、複数の油戻し孔18が形成された鉄心19、及び複数相の巻線21などを有するものである。固定子16は、その外周面が密閉容器11の壁部(内周面)に固定されて設けられている。
なお、固定子16と回転子17との間には、予め設定された間隔が形成されている。このため、圧縮要素15から放出された高温・高圧の冷媒は、この間隔などを介して密閉容器11内の吐出冷媒配管9Aが接続されている側の空間に供給される。
[圧縮要素15]
圧縮要素15は、密閉容器11内に吸入された冷媒を圧縮するものであり、種々の機構(たとえば、ロータリー式、スクロール式、ベーン式など)のものを採用することができる。本発明の実施の形態1による圧縮機では、圧縮要素15が、ロータリー式である場合を例に説明する。
圧縮要素15は、シリンダ24と、回転軸14に接続されシリンダ24内に回転自在に設けられているローラ26と、このローラ26に接してシリンダ24内を分けるベーン27とを有している。さらに、圧縮要素15は、シリンダ24の開口を閉塞すると共に回転軸14を回転自在に支持する上軸受部28及び下軸受部29と、上軸受部28に取り付けられるカップマフラー31とを有している。
シリンダ24は、上下にそれぞれ開口部が形成されており、上軸受部28及び下軸受部29によって閉塞されている。すなわち、シリンダ24の上側には、回転軸14を回転自在に支持する上軸受部28が設けられており、シリンダ24の上側の端面(電動要素13側の端面)を閉塞している。また、シリンダ24の下側には、回転軸14を回転自在に支持する下軸受部29が設けられており、シリンダ24の下側の端面(潤滑油溜12側の端面)を閉塞している。
ローラ26は、回転軸14に接続され、回転軸14の回転とともに自身も回転し、シリンダ24内に供給された冷媒を圧縮できるものである。
ベーン27は、ローラ26に接してシリンダ24内を分けるものであり、シリンダ24に形成される図示省略の溝内を往復運動し、先端がローラ26と接しているものである。
そして、シリンダ24、ローラ26及びベーン27などにより、冷媒が圧縮される空間である圧縮室が形成される。この圧縮室は、ローラ26及びベーン27の回転に伴って小さくなっていき、圧縮室に供給された冷媒が圧縮されるようになっている。
圧縮要素15の上軸受部28には、圧縮要素15で圧縮された冷媒が吐出する圧縮ガス吐出部15aが形成されている。この圧縮ガス吐出部15aは貫通孔であり、圧縮ガス吐出部15aには、シリンダ24内が予め設定された圧力以上となった際に圧縮ガス吐出部15aを開く吐出弁30が、設けられている。
[回転軸14]
回転軸14は、上端側が電動要素13の回転子17に接続され、下端側が圧縮要素15の上軸受部28及び下軸受部29に回転自在に支持されているものである。そして、回転軸14は、鉛直方向に平行な軸を中心として回転し、圧縮要素15のローラ26を回転させることができる。なお、回転軸14は、ローラ26を偏心運動させる偏心部25を有しており、この偏心部25とローラ26とが接続されている。
[カップマフラー31]
カップマフラー31は、圧縮ガス吐出部15aを覆うように圧縮ガス吐出部15aの上方に設けられているものである。つまり、圧縮要素15で圧縮されて圧縮ガス吐出部15aから吐出された冷媒は、カップマフラー31内の空間に一旦吐出された後に、カップマフラー31のカップマフラー吐出口34から密閉容器11内に吐出される。その後、密閉容器11の容器吐出口11aに接続される吐出冷媒配管9Aを介して圧縮機1の外部に吐出される。
[酸化発熱体61]
図3及び図2に示すように、発火物である酸化発熱体61は、通気性部材62aに内包され、通気性固定部材62bによりカップマフラー31の圧縮ガス吐出部15a側に通気性部材62aを固定することで設置される。発火物である酸化発熱体61は、圧縮ガス吐出部15aから吐出される圧縮ガスに混入した空気の中の酸素と反応して発熱する発熱材料である。そして、酸化発熱体61は、圧縮ガス吐出部15aから吐出される圧縮ガスに混入した空気の中の酸素により、可燃性冷媒又は潤滑油の、発火又は燃焼開始を助けるものである。発火物である酸化発熱体61は、粉末の状態で設置されている。なお、酸化発熱体61は、カップマフラー31と圧縮ガス吐出部15aとの間の空間に位置するように設置してもよい。
図4は、本発明の実施の形態1による圧縮機の他のカップマフラーの平面図(a)とそのX−X方向断面図(b)である。図5は、本発明の実施の形態1による圧縮機のもう1つの他のカップマフラーの平面図(a)とそのX−X方向断面図(b)である。酸化発熱体61aは、図4に示すようにカップマフラー31に当接した状態で圧縮ガス吐出部15aと反対側に設置されてもよい。また、酸化発熱体61及び酸化発熱体61aは、図5に示すようにカップマフラー31の圧縮ガス吐出部15a側と、カップマフラー31に当接した状態で圧縮ガス吐出部15aと反対側の両方に設置されてもよい。なお、図4及び図5に示す酸化発熱体61a、通気性部材62c及び通気性固定部材62dは、酸化発熱体61、通気性部材62a及び通気性固定部材62bと設置位置が異なるだけであり、同一のものなので説明は省略する。
酸化発熱体61は、鉄粉、好ましくは粒径100μm以下の鉄粉であり、通気性部材62aは通気性のある袋であり、通気性固定部材62bは例えばパンチングメタルである。
ここで、通気性部材62aは、圧縮機が運転動作する温度以上、具体的には約200℃以上の耐熱性がある素材であるガラス、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリイミド、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、ポリエステル、シリカ、アルミナ等の繊維で構成される通気性のある袋である。
圧縮機1の製造時には、酸化発熱体61が空気に触れて発熱しないようにするため、酸化発熱体61である鉄粉と潤滑油とを混ぜて、鉄粉を潤滑油で被覆するように覆うことで、酸化発熱体61が、空気中の酸素と反応して発熱しないようにしている。酸化発熱体61である鉄粉を覆う潤滑油は、圧縮機1の運転により冷凍機100の冷凍サイクルを構成する冷媒回路内に空気が吸い込まれると、圧縮機1で圧縮され高温高圧となる。そのため、上記酸化発熱体61が高温となり、表面を覆う潤滑油が蒸発除去されて、吸い込まれた空気中の酸素と反応して発熱する。
また、製造時に酸化発熱体61が空気に触れて発熱しないようにするため、酸化発熱体61を圧縮機1に設置するときは、酸素が無い窒素雰囲気で設置する。あるいは、十分な空気に触れて発熱しないようにするため、図示しないが密封容器に納めていた酸化発熱体61を取り出し、圧縮機1に設置して圧縮機を組み立てた後は、新たな空気が混入しないように圧縮機を密封処理するようにしても良い。
[第1熱交換器2]
図1に戻り、第1熱交換器2は、冷凍機100が暖房運転を実施しているときには、蒸発器として機能し、冷凍機100が冷房運転を実施しているときには、凝縮器(放熱器)として機能する。
第1熱交換器2は、たとえば、複数並行に設けられたフィンと、このフィンに接続されるチューブとを有するプレートフィンアンドチューブ型熱交換器で構成するとよい。また、第1熱交換器2には、図示を省略しているが、第1熱交換器2に供給される冷媒と空気との熱交換を促進するのに利用される送風ファンなどが付設されてもよい。
[膨張弁3]
膨張弁3は、冷媒を減圧、膨張させるものであり、一方が第1熱交換器2に接続され、他方が第2熱交換器4に接続されているものである。なお、膨張弁3は、たとえば開度が可変である電子膨張弁、あるいは、キャピラリーチューブなどで構成するとよい。
[第2熱交換器4]
第2熱交換器4は、一方が四方弁5に接続され、他方が膨張弁3に接続され、第2熱交換器4に供給される冷媒と、空気との間で熱交換を行わせるものである。冷凍機100が暖房運転を実施しているときには、第2熱交換器4が凝縮器として機能し、冷凍機100が冷房運転を実施しているときには、蒸発器として機能する。
第2熱交換器4も、第1熱交換器2と同様に、たとえば、複数並行に設けられたフィンと、このフィンに接続されるチューブとを有するプレートフィンアンドチューブ型熱交換器で構成するとよい。また、第2熱交換器4には、図示を省略しているが、第1熱交換器2に供給される冷媒と空気との熱交換を促進し、空調対象空間(たとえば、室内、ビル、倉庫など)に空気を供給するのに利用される送風ファンなどが付設されてもよい。
[四方弁5]
四方弁5は、圧縮機1から吐出された冷媒の流路を、第1熱交換器2に冷媒が流入する流路、あるいは、第2熱交換器4に冷媒が流入する流路に切り替えるものである。たとえば、冷凍機100が暖房運転を実施する場合には、四方弁5が、圧縮機1から吐出された冷媒を第2熱交換器4に供給するように切り替えられる。
[マフラー6]
マフラー6は、吐出冷媒配管9Aに設けられており、圧縮機1から吐出された冷媒の脈動を低減させるものである。マフラー6は、冷媒流れ方向の上流側が圧縮機1の吐出側に接続されており、冷媒流れ方向の下流側が四方弁5に接続されている。
[アキュムレータ7]
アキュムレータ7は、四方弁5と圧縮機1との間の冷媒配管9に接続されており、第2熱交換器4から流出した冷媒を液状冷媒と蒸気状冷媒とに分離し、圧縮機1に液状冷媒が吸入されることを抑制するものである。
[動作説明]
このように構成された圧縮機1を有する冷凍機100の冷房運転時の動作について説明する。
圧縮機1で圧縮された冷媒は、吐出冷媒配管9Aへ吐出され、マフラー6を経てから第1熱交換器2へ流入する。そして、この冷媒は、第1熱交換器2で凝縮し、膨張弁3で減圧され、第2熱交換器4で蒸発する。蒸発した冷媒は、アキュムレータ7を通って圧縮機1に戻り、冷凍機100の冷媒回路内を循環する。このような動作によって、第2熱交換器4で生成される冷熱を、たとえば空調対象空間の冷房に利用することができる。
圧縮機1の運転中、冷凍機100の冷媒回路内の圧力は、圧縮機1から膨張弁3の入口までの圧力は大気圧より高い正圧になり、膨張弁3の出口から圧縮機1の吸入口11bまでの圧力は大気圧より低い負圧となる。
したがって、膨張弁3の出口から圧縮機1の吸入口11bまでの冷媒の流路となる冷媒配管9には、腐食、溶接不良などによって穴が空いてしまった場合には、冷凍機100の冷媒回路内に空気が吸い込まれる。
また、たとえば冷媒配管9と第2熱交換器4との接続位置が、冷凍機100の組み立て、設置及び撤去などの作業といったような人為的な原因によって、予め設定されている位置からずれてしまう場合がある。このような場合に、圧縮機1の運転により冷凍機100の冷凍サイクルを構成する冷媒回路内に空気が吸い込まれる場合がある。
潤滑油、さらには可燃性の冷媒を採用している圧縮機1においては、圧縮機1内に吸い込まれた空気が、潤滑油の蒸気、ミストなどと混合して可燃性の混合気を形成したり、可燃性の冷媒と混合して可燃性の混合気を形成したりする。
ここで、イソブタンの可燃範囲は、大気圧状態で1.8vol%〜8.4vol%であり、プロパンの可燃範囲は、大気圧状態で2.1vol%〜9.5vol%であり、R32の可燃範囲は大気圧状態で13.3vol%〜29.3vol%である。
また、圧縮機1で使用される潤滑油は、圧縮機1内部で蒸気、ミストの状態になるため、可燃性の冷媒が無くても、潤滑油の蒸気、ミストが空気と混合されると可燃性の混合気を形成する。
このように形成された可燃性の混合気が、圧縮機1の運転により、圧力と温度が上昇し、潤滑油の自己発火温度、冷媒の自己発火温度以上に達すると、圧縮機1内に形成される可燃性の混合気が発火する。出願人の実験調査の結果、この発火は、圧縮機1内の圧縮要素15の圧縮ガス吐出部15aを覆うカップマフラー31部で最初に発生することを突き止めている。
図6は、本発明の実施の形態1による圧縮機において、圧縮機の運転による空気吸い込み中の時間経過にしたがった圧縮機内の各部の温度変化の実験結果の一例を示した説明図である。具体的には、圧縮機1を運転し、吸入管7Aを大気解放して大気から空気を吸い込ませた時の圧縮機1内部の電動要素13の上の空間(圧縮機上空間)と下の空間(圧縮機下空間)とカップマフラー31に覆われた吐出弁30近傍(吐出弁)の温度の測定結果である。
この図から明らかなように、吐出弁30から吐出される可燃性の混合気あるいは冷媒が圧縮機1内で最も高温であり、このためカップマフラー31内部とその近傍の可燃性混合気とカップマフラー31自体が最も高温となっている。
カップマフラー31の圧縮ガス吐出部15a側、あるいはカップマフラー31と当接した状態で圧縮ガス吐出部15aと反対側に設置した場合以外の場所に酸化発熱体61を設置した場合には、酸化発熱体61より早くカップマフラー31内部の方が高温となる場合がある。この場合、従来の酸化発熱体を備えない圧縮機と同様となり、酸化発熱体を設置した効果が発揮されない恐れがある。したがって、圧縮機1においては、空気中の酸素と反応して自身が発熱する酸化発熱体61は最も早く高温となるカップマフラー31の圧縮ガス吐出部15a側に設置され、あるいはカップマフラー31に当接した状態で圧縮ガス吐出部15aと反対側に設置され、あるいはカップマフラー31の圧縮ガス吐出部15a側及びカップマフラー31に当接した状態で圧縮ガス吐出部15aと反対側の両方に設置するものである。図3では酸化発熱体61がカップマフラー31の圧縮ガス吐出部15a側に設置された場合を示して説明したが、図4に示すようにカップマフラー31に当接した状態で圧縮ガス吐出部15aと反対側に酸化発熱体61aを設置しても良く、同様の効果を奏する。また、図5に示すようにカップマフラー31の圧縮ガス吐出部15a側と、カップマフラー31に当接した状態で圧縮ガス吐出部15aと反対側の両方に設置しても良く、同様の効果を奏する。
圧縮機1で使用される潤滑油の自己発火温度は、一般的に公表されていない。出願人が、潤滑油の自己発火温度を調べたところ、潤滑油のミストが約400℃で自己発火した。可燃性冷媒イソブタンの自己発火温度は、大気圧状態では432〜470℃、プロパンでは430〜460℃、R32では648℃であり、圧力が高くなると、その分、自己発火温度は低くなる。潤滑油の種類によって自己発火温度は異なるが、潤滑油は、可燃性の冷媒よりも低い温度で自己発火する場合がある。
たとえば、圧縮機1にこの調べた潤滑油と、イソブタンを有する可燃性冷媒とが採用されている場合には、自己発火温度が低い方の潤滑油が先に自己発火することになる。
[酸化発熱体61の酸化反応について]
図7は、本発明の実施の形態1による圧縮機において、圧縮機の内部に空気吸い込みを開始した後の時間経過にしたがった圧縮機内の混合気の圧力と温度と潤滑油の自己発火温度と酸化発熱体の温度との関係を示した説明図である。
酸化発熱体61を備えない従来の圧縮機では、圧縮機の内部に空気が吸い込まれると、圧縮機の運転動作により圧縮機の内部の圧力が上昇するとともに温度が上昇する。一方、圧力の上昇に伴い、潤滑油の自己発火温度は低下する。圧縮機内の混合気の温度が潤滑油の自己発火温度を超えたところで圧縮機内の混合気が燃焼を開始する。
酸化発熱体61を備えた本発明の実施の形態1による圧縮機1では、圧縮機1の内部に空気が吸い込まれると、酸化発熱体61は、吸い込んだ空気中の酸素と反応して酸化し、発熱して温度上昇する。酸化発熱体61の温度上昇は、圧縮機1内の混合気の温度上昇より早く、酸化発熱体61の温度が潤滑油の自己発火温度以上になると、カップマフラー31内の酸化発熱体61に接する混合気が燃焼開始の起点となり、圧縮機1内の混合気が燃焼を開始する。
このように、酸化発熱体61を備えた本発明の実施の形態1による圧縮機1では、圧縮機1内の混合気が潤滑油の自己発火温度および冷媒の自己発火温度に達する以前の低い圧力と低い温度で燃焼を開始させることができる。そのため、燃焼後の圧力を低く抑えることができ、これにより圧縮機1が破損することを防止する効果を有している。
[燃焼前後の圧縮機1の圧力について]
図8は、本発明の実施の形態1による圧縮機の燃焼前圧力と燃焼後圧力の関係を示した説明図である。
圧縮機内の可燃性の混合気が自己発火を起こす条件は高圧高温であり、発火後の圧力は、燃焼前の数倍の高圧になり、圧縮機の耐圧を上回り、圧縮機が破損する。
しかし、本発明の実施の形態1による圧縮機1では、酸化発熱体61を有し、空気が吸い込まれると空気中の酸素による酸化発熱が生じる。そして、潤滑油の自己発火および冷媒の自己発火より低い圧力と低い温度で発火するため、燃焼後の圧力を低く抑えることができ、圧縮機1の破損を抑制することができる。
以上のように、本発明の実施の形態1による圧縮機1によれば、圧縮機内に空気が吸い込まれた場合、圧縮機内部の圧縮ガス吐出部を覆うカップマフラーの圧縮ガス吐出部側、あるいはカップマフラーに当接した状態で圧縮ガス吐出部と反対側、あるいはカップマフラーの圧縮ガス吐出部側及びカップマフラーに当接した状態で圧縮ガス吐出部と反対側に備えられた発熱体が、吸い込まれた空気中の酸素と反応して発熱する。そして、酸素と反応して発熱した発熱体が、圧縮機内の圧力が高圧とならない低い圧力の間に、形成された可燃性混合気に着火することにより、爆発直前の圧力の数倍となる燃焼爆発により生じる圧力が低く抑えられ、圧縮機、さらには冷凍機の破損を抑制することができる。
実施の形態2.
図9は、本発明の実施の形態2による圧縮機のカップマフラーの平面図(a)とそのY−Y方向断面図(b)である。本発明の実施の形態2による圧縮機1は、カップマフラー31の構成にかかわる点のみが本発明の実施の形態1による圧縮機1と異なっており、その他の構成は同様である。
[酸化触媒81]
図9及び図2に示すように、潤滑油の酸化触媒81は、通気性固定部材82によりカップマフラー31の圧縮ガス吐出部15a側に発火物として設置される。発火物である酸化触媒81は、可燃性の冷媒または潤滑油と酸素との燃焼反応を促進する酸化触媒である。そして、酸化触媒81は、圧縮ガス吐出部15aから吐出される圧縮ガスに混入した空気の中の酸素により、可燃性冷媒又は潤滑油の、発火又は燃焼開始を助けるものである。なお、酸化触媒81は、カップマフラー31と圧縮ガス吐出部15aとの間の空間に位置するように設置してもよい。
図10は、本発明の実施の形態2による圧縮機の他のカップマフラーの平面図(a)とそのY−Y方向断面図(b)である。図11は、本発明の実施の形態2による圧縮機のもう1つの他のカップマフラーの平面図(a)とそのY−Y方向断面図(b)である。
発火物である酸化触媒81aは、図10に示すように、カップマフラー31に当接した状態で圧縮ガス吐出部15aと反対側に設置されてもよい。また、酸化触媒81及び酸化触媒81aは、図11に示すように、カップマフラー31の圧縮ガス吐出部15a側及びカップマフラー31に当接した状態で圧縮ガス吐出部15aと反対側の両方に設置されてもよい。なお、図10及び図11に示す酸化触媒81a及び通気性固定部材82aは、酸化触媒81及び通気性固定部材82と設置位置が異なるだけであり、同一のものなので説明は省略する。
酸化触媒81は、マンガン酸化物を主成分とする材料である。酸化触媒81は、MnOの粉末、あるいはMnOを金属ハニカムやセラミックハニカムなどに担持したもの、あるいは耐熱性のガラス、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリイミド、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、ポリエステル、シリカ、アルミナ等の繊維で構成されるクロスあるいはマットにMnOの粉末を塗布したものである。通気性固定部材82は、例えばパンチングメタルである。なお、マンガン酸化物は、MnOが望ましいが、MnO、Mn、Mnのいずれかであってもよい。
酸化触媒81の粉末は、通気性部材、例えば通気性のある袋に内包して、カップマフラー31の圧縮ガス吐出部15a側、あるいは、カップマフラー31に当接した状態で圧縮ガス吐出部15aと反対側に粉末の状態で設置されてもよい。また、酸化触媒81の粉末は、カップマフラー31の圧縮ガス吐出部15a側及びカップマフラー31に当接した状態で圧縮ガス吐出部15aと反対側の両方に設置されてもよい。ここで、通気性のある袋としては、圧縮機1が運転動作する時の最高温度以上、具体的には約200℃以上の耐熱性がある素材であるガラス、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリイミド、耐熱ナイロン、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、シリカ、アルミナ等の繊維で構成される通気性のある袋である。
図12は、MnO、Mn、Mn、Ruの潤滑油分解特性の比較を示した図である。酸化触媒として貴金属の白金Pt、パラジウムPd、ロジウムRh、ルテニウムRuなどが知られているが、出願人は、マンガン触媒であるMnO、Mn、Mnと貴金属触媒であるRuについて雰囲気温度150℃での潤滑油の酸化分解特性を調べた結果を図12に示す。
この図からわかるように、圧縮機1の内部に空気を吸い込み、形成された可燃性の混合気が圧縮されて高温となり、自己発火する温度より低い温度条件150℃でMnO、Mn、Mnが潤滑油の酸化分解に優れた特性を示すこと、特にMnOが最も優れた酸化分解特性を示すことを見出した。
図13は、酸化触媒MnOによる潤滑油の酸化時間経過を調べた結果を示した図である。雰囲気温度が高くなるにしたがって、触媒による潤滑油の酸化が促進され、通常の油の自己発火温度の約400℃より低い175℃では発火に至り、MnOは潤滑油に対して非常に高い酸化促進効果がある。
[酸化触媒81の酸化反応について]
図14は、本発明の実施の形態2による圧縮機おいて、圧縮機の内部に空気吸い込みを開始した後の時間経過にしたがった圧縮機内の混合気の圧力と温度と潤滑油の自己発火温度との関係を示した説明図である。
酸化触媒81を備えない従来の圧縮機では、圧縮機の内部に空気が吸い込まれると、圧縮機の運転動作により圧縮機の内部の圧力が上昇するとともに温度が上昇する。一方、圧力の上昇に伴い、潤滑油の自己発火温度は低下する。圧縮機内の混合気の温度が潤滑油の自己発火温度を超えたところで圧縮機内の混合気が燃焼を開始する。
酸化触媒81を備えた本発明の実施の形態2による圧縮機1では、酸化触媒81による触媒効果により潤滑油の自己発火温度が低下し、酸化触媒81を備えていない場合より低い圧力と低い温度で燃焼を開始させることができる。そのため、燃焼後の圧力を低く抑えることができ、これにより圧縮機1が破損することを防止する効果を有している。
[燃焼前後の圧縮機1の圧力について]
図15は、本発明の実施の形態2による圧縮機の燃焼前圧力と燃焼後圧力の関係を示した説明図である。
圧縮機内の可燃性の混合気が自己発火を起こす条件は高圧高温であり、発火後の圧力は、燃焼前の数倍の高圧になり、圧縮機の耐圧を上回り、圧縮機が破損する。
しかし、本発明の実施の形態2による圧縮機1では、酸化触媒81を有し、触媒効果により潤滑油の自己発火温度が低下し、酸化触媒81を備えていない場合より低い圧力と低い温度で燃焼を開始させることができる。そのため、燃焼後の圧力を低く抑えることができ、圧縮機1の破損を抑制することができる。
図16は、本発明の実施の形態2による圧縮機の他のカップマフラーの平面図(a)とそのZ−Z方向断面図(b)である。本発明の実施の形態2による圧縮機の説明では、酸化触媒81に、MnOを金属ハニカムやセラミックハニカムなどに担持したものを使用した場合について示した。しかし、図16に示すように、金属製のカップマフラー31に直接MnO触媒83を担持してもよく、同様の効果を奏する。
図17は、本発明の実施の形態2による圧縮機のもう1つの他のカップマフラーの平面図(a)とそのZ−Z方向断面図(b)である。図18は、本発明の実施の形態2による圧縮機のさらにもう1つの他のカップマフラーの平面図(a)とそのZ−Z方向断面図(b)である。図16では金属製のカップマフラー31の圧縮ガス吐出部15a側のみにMnO触媒83を担持した場合を示した。しかし、図17に示すように圧縮ガス吐出部15a側の反対側のみにMnO触媒83aを担持してもよく、また、図18に示すようにカップマフラー31の両側にMnO触媒83とMnO触媒83aとを担持してもよい。なお、図17及び図18に示すMnO触媒83aは、図16に示すMnO触媒83と設置位置が異なるだけであり、同一のものなので説明は省略する。
なお、図16から図18において、MnO触媒83について説明したが、担持する酸化触媒はMnOが望ましいがこれに限定するものではなく、MnO、Mn、Mnのいずれか一つ以上を主成分とした酸化触媒をカップマフラー31に担持してもよい。
ここで、カップマフラー31に酸化触媒MnO、Mn、Mnを担持する方法について説明する。上記酸化触媒の紛末をTIOの紛末と、例えば、酸化触媒0.8、TIO0.2となる重量比で水にといて作製した混合スラリーをカップマフラー31に塗布し、自然乾燥後に、さらに高温炉で乾燥を行うことで担持する。あるいは、カップマフラー31の表面に例えば酸化アルミナなどのセラミックスを溶射し、これを担体にして付着させ、酸化触媒の粉末を担持するようにしてもよい。なお、上記は、カップマフラー31への酸化触媒担持方法の一例であり、上記以外の方法でカップマフラー31に酸化触媒MnO、Mn、Mnを担持してもよい。
酸化触媒を担持したカップマフラーにより、圧縮機内の圧力が高圧とならない低い圧力の間に、形成された可燃性混合気が着火し、爆発直前の圧力の数倍となる燃焼爆発により生じる圧力が低く抑えられ、圧縮機の破損を抑制することができる。
実施の形態3.
図19は、本発明の実施の形態3による圧縮機のカップマフラーの平面図(a)とそのX−X方向断面図(b)である。前記本発明の実施の形態1〜2に係る圧縮機1では、発火物として、酸化発熱体61と酸化触媒81をそれぞれ単独で個別に使用した場合を示した。これに対し、本発明の実施の形態3による圧縮機では、発火物が、酸化触媒81に加えて、酸素と反応して発熱する発熱材料である酸化発熱体61を備えるものである。例えば、酸化発熱体の鉄粉と酸化触媒MnOを混合したものをカップマフラー31と上軸受部28との間の空間に設置してもよい。なお、図19では、酸化触媒81及び酸化発熱体61が、カップマフラー31の圧縮ガス吐出部15a側に発火物として設置固定されている態様を示している。しかし、本発明の実施の形態1〜2に係る圧縮機のように、発火物である酸化触媒81及び酸化発熱体61が、カップマフラー31に当接した状態で圧縮ガス吐出部15aと反対側に設置されてもよい。また、発火物である酸化触媒81及び酸化発熱体61は、カップマフラー31の圧縮ガス吐出部15a側と、カップマフラー31に当接した状態で圧縮ガス吐出部15aと反対側の両方に設置されてもよい。
空気が吸い込まれると空気中の酸素により酸化発熱体61が酸化発熱すると共に、酸化触媒81による触媒効果により潤滑油の酸化も促進される。これらの相乗効果により、それぞれ単独で使用する場合よりも、さらに低い圧力と低い温度で燃焼を開始させることができる。そのため、燃焼後の圧力を低く抑えることができ、これにより圧縮機1が破損することを防止する効果を有している。
実施の形態4.
図20は、本発明の実施の形態4による圧縮機を有する冷凍機の全体構成図である。前記の本発明の実施の形態1〜3による圧縮機1において、さらに、酸化発熱体61又は酸化触媒81の温度を検出する温度センサー90と圧縮機を制御する制御装置91とを設けるものである。
圧縮機1の内部に空気が吸い込まれた場合には、酸化発熱体61又は酸化触媒81の温度の上昇速度が通常の運転時より大きくなる。そこで、温度センサー90で検出した酸化発熱体61又は酸化触媒81の温度の上昇速度が所定値T℃/sec以上になった場合に、制御装置91が圧縮機1の運転を停止するようにしてもよい。この場合には、燃焼が発生することなく、圧縮機が破損することを防止することができる。ここで、所定値T℃/secは、圧縮機の運転周波数と冷凍機の内容積に依存する。
図6に示した酸化発熱体も酸化触媒も備えていない従来の圧縮機で吸入管7Aから大気の空気を吸い込ませた時には、吐出弁近傍の温度上昇速度は0.15℃/secであり、空気を吸い込まない場合には、このような大きな温度上昇は発生しない。例えば、この場合の上記規定値Tは0<T<0.15となる範囲で設定すれば良い。
酸化発熱体や酸化触媒の温度を検出する温度センサー90による温度の時間変化から、形成された可燃性混合気が着火しない間に圧縮機の運転を停止して爆発を回避し、圧縮機の破損を抑制することができる。
1 圧縮機、2 第1熱交換器、3 膨張弁、4 第2熱交換器、5 四方弁、6 マフラー、7 アキュムレータ、7A 吸入管、9 冷媒配管、9A 吐出冷媒配管、11 密閉容器、11a 容器吐出口、11b 吸入口、12 潤滑油溜、13 電動要素、14 回転軸、15 圧縮要素、15a 圧縮ガス吐出部、16 固定子、17 回転子、18 油戻し孔、19 鉄心、21 巻線、24 シリンダ、25 偏心部、26 ローラ、27 ベーン、28 上軸受部、29 下軸受部、30 吐出弁、31 カップマフラー、34 カップマフラー吐出口、61 酸化発熱体、61a 酸化発熱体、62a 通気性部材、62b 通気性固定部材、62c 通気性部材、62d 通気性固定部材、81 酸化触媒、81a 酸化触媒、82 通気性固定部材、82a 通気性固定部材、83 MnO触媒、83a MnO触媒、90 温度センサー、91 制御装置、100 冷凍機。

Claims (11)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮要素と、前記圧縮要素を駆動する電動要素と、前記電動要素と前記圧縮要素とを接続する回転軸と、圧縮された冷媒が吐出する前記圧縮要素の圧縮ガス吐出部を覆うカップマフラーと、これらを内包し底部に潤滑油が貯蔵される密閉容器とを有する圧縮機において、
    前記カップマフラーの前記圧縮ガス吐出部側、あるいは、
    前記カップマフラーに当接した状態で前記圧縮ガス吐出部と反対側、あるいは、
    前記カップマフラーの前記圧縮ガス吐出部側及び前記カップマフラーに当接した状態で前記圧縮ガス吐出部と反対側に、
    前記圧縮ガス吐出部から吐出される圧縮ガスに混入した空気の中の酸素により、可燃性冷媒又は潤滑油の、発火又は燃焼開始を助ける発火物が設置されている圧縮機。
  2. 前記発火物が、粉末の状態で設置されている請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記発火物が、酸素と反応して発熱する発熱材料である請求項1または2に記載の圧縮機。
  4. 前記発火物が、粒径100μm以下の鉄粉である請求項3に記載の圧縮機。
  5. 前記発火物が、可燃性の冷媒または前記潤滑油と前記酸素との燃焼反応を促進する酸化触媒である請求項1または2に記載の圧縮機。
  6. 前記酸化触媒が、マンガン酸化物を主成分とする材料である請求項5に記載の圧縮機。
  7. 前記マンガン酸化物が、MnO、Mn、Mnのいずれかである請求項6に記載の圧縮機。
  8. 前記発火物が、前記酸化触媒に加えて、酸素と反応して発熱する発熱材料を備える請求項5〜7のいずれか一項に記載の圧縮機。
  9. 前記酸化触媒が、前記カップマフラーに付着する担体に担持された状態で設置されている請求項5〜8のいずれか一項に記載の圧縮機。
  10. 前記発火物が、通気性部材に包まれて設置される請求項1〜8のいずれか一項に記載の圧縮機。
  11. 前記発火物の温度を測定する温度センサーを備えた請求項1〜10のいずれか一項に記載の圧縮機。
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