JP2013238373A - 冷凍装置の室外ユニット - Google Patents

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Takayoshi Murono
孝義 室野
Katsuzo Kato
勝三 加藤
Yohei Nishide
洋平 西出
Koji Tanaka
宏治 田中
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Abstract

【課題】油貯留部における潤滑油の温度上昇を抑制することで、圧縮機の摺動部の信頼性の低下を抑制できる冷凍装置の室外ユニットを提供する。
【解決手段】本体ケーシングと、圧縮機101とを備える。圧縮機101は、冷媒を圧縮する圧縮機構と、圧縮機構を収容し底部に圧縮機構の摺動部分を含む摺動部に供給される潤滑油を貯留するための油貯留部が形成されている圧縮機ケーシング10と、を有し、本体ケーシング内に配置される。また、圧縮機101は、摺動部に供給された潤滑油の一部を油貯留部へと戻す返油管70と、圧縮機ケーシングの外面を覆う防音材14と、をさらに有する。返油管70は、圧縮機ケーシング10の外部であって防音材14よりも外側に位置している油冷却部74、を含んでいる。
【選択図】図3

Description

本発明は、冷凍装置の室外ユニットに関する。
従来、冷凍装置では、室外ユニットに設けられる圧縮機において圧縮機構の摺動部分を含む摺動部の潤滑性を高めるために、潤滑油が用いられている。この潤滑油は、圧縮機の底部に形成される油貯留部に溜められており、摺動部に給油されている。このように、圧縮機では、潤滑油が用いられているため、圧縮機構において圧縮された冷媒には、潤滑油が含まれている。しかし、潤滑油を含む冷媒が圧縮機の外部へ吐出される油上がりが生じると、圧縮機の摺動部の潤滑不良が起こることが懸念される。
そこで、従来の圧縮機では、例えば、特許文献1(特開2011−149315号公報)に開示の圧縮機のように、摺動部に給油された潤滑油を、油貯留部に戻すための、油通路(油戻し通路、副油戻し通路、及び、油流路)が形成されている。
特許文献1に開示の圧縮機では、圧縮機構で圧縮された冷媒と共に、その冷媒に含まれる潤滑油の温度が高くなることが想定される。特に、新冷媒(例えば、R32冷媒)を冷凍装置に用いた場合、圧縮機構で圧縮された冷媒の温度がさらに高くなってしまい、潤滑油の温度もさらに高くなってしまう。そして、特許文献1に開示の圧縮機では、温度上昇した潤滑油が、油通路を介して油貯留部に戻されている。このため、油貯留部における潤滑油が、温度上昇により、劣化したり、粘度が低下したりする問題が生じることが懸念される。また、このような潤滑油が摺動部に供給されると、摺動部の信頼性が低下することが懸念される。
そこで、本発明の課題は、油貯留部における潤滑油の温度上昇を抑制することで、圧縮機の摺動部の信頼性の低下を抑制できる冷凍装置の室外ユニットを提供することにある。
本発明の第1観点に係る冷凍装置の室外ユニットは、本体ケーシングと、圧縮機とを備える。圧縮機は、本体ケーシング内に配置される。また、圧縮機は、冷媒を圧縮する圧縮機構と、圧縮機構を収容し底部に圧縮機構の摺動部分を含む摺動部に供給される潤滑油を貯留するための油貯留部が形成されている圧縮機ケーシングと、を有する。また、圧縮機は、摺動部に供給された潤滑油の一部を油貯留部へと戻す返油管と、圧縮機ケーシングの外面を覆う防音材と、をさらに有する。返油管は、油冷却部を含んでいる。油冷却部は、圧縮機ケーシングの外部であって防音材よりも外側に位置している。
本発明では、圧縮機ケーシングの外部であって防音材よりも外側に位置している油冷却部が、例えば、返油管の大半(例えば、80%以上)を占めているとすれば、返油管の内部を流れる潤滑油を油冷却部において十分に冷却することが可能になる。よって、油貯留部に溜められる潤滑油の温度上昇を抑制でき、潤滑油の劣化や粘度低下を抑制できる。従って、圧縮機の摺動部の信頼性の低下を抑制できる。
本発明の第2観点に係る冷凍装置の室外ユニットは、本発明の第1観点に係る冷凍装置の室外ユニットであって、熱交換器と、ファンとをさらに備える。熱交換器は、本体ケーシング内に配置され、圧縮機から吐出された冷媒を冷却する。ファンは、本体ケーシング内に配置され、熱交換器を通過する空気流を生成する。そして、油冷却部は、空気流中に位置している。
本発明では、返油管の内部を流れる潤滑油の油冷却部における冷却効果をより高めることができる。
本発明の第3観点に係る冷凍装置の室外ユニットは、本発明の第1観点又は第2観点に係る冷凍装置の室外ユニットであって、返油管は、一方の端部が、圧縮機ケーシングの上部を貫通するように、且つ、他方の端部が、油貯留部に連通するように、配置されている。
本発明では、このように返油管が構成されていることにより、摺動部に供給された潤滑油の一部を油貯留部に戻すことができる。また、摺動部に供給された潤滑油の一部を油貯留部に戻す際に、油冷却部において冷却することができる。
本発明に係る冷凍装置の室外ユニットでは、油貯留部における潤滑油の温度上昇を抑制することで、圧縮機の摺動部の信頼性の低下を抑制できる。
本発明に係る室外ユニットを備える冷凍装置の一例としての空気調和装置の冷媒回路図。 防音材を省略した圧縮機の縦断面図。 防音材を示すための圧縮機ケーシングの周辺の概略の縦断面図(圧縮機ケーシングについては、ハッチングを省略)。 室外ユニットの内部の概略の平面模式図。 室外ユニットの内部の概略の正面模式図。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る室外ユニット2を備える冷凍装置の一例としての空気調和装置1について説明する。
(1)空気調和装置1
(1−1)構成
図1は、本発明に係る室外ユニット2を備える冷凍装置の一例としての空気調和装置1の冷媒回路図である。図2は、防音材14を省略した圧縮機101の縦断面図である。図3は、防音材14を示すための圧縮機ケーシング10の周辺の概略の縦断面図である。図4は、室外ユニット2の内部の概略の平面模式図である。図5は、室外ユニット2の内部の概略の正面模式図である。尚、以下の説明においては、図2に示す駆動モータ16の中心軸線O−Oに沿った方向を軸方向又は上下方向とし、軸方向に直交する方向を径方向とする。
空気調和装置1は、図1に示すように、冷房運転が可能となるように構成された冷媒回路5を有し、冷媒回路5内に冷媒を循環させることによって冷凍サイクルを行う。尚、本実施形態では、冷媒として、R32冷媒を使用している。冷媒回路5は、室外ユニット2が有する室外側冷媒回路5aと、室内ユニット4が有する室内側冷媒回路5bとから構成されている。室外側冷媒回路5aは、圧縮機101と、熱源側熱交換器102と、膨張機構103とを有している。室内側冷媒回路5bは、利用側熱交換器104を有している。室外ユニット2と室内ユニット4とは、冷媒連絡配管7,8によって接続されている。ここで、室外ユニット2は、側面及び背面から空気を吸い込んで上方へと吹き出す上吹出型のユニット(図4及び図5を参照)であり、略直方体形状の本体ケーシング20(図4及び図5を参照)の内部に、圧縮機101、熱源側熱交換器102、及び、膨張機構103が配置されるように、構成されている。尚、図4における下側が室外ユニット2の前面側であり、上側が室外ユニット2の背面側である。
圧縮機101は、冷媒を圧縮するために用いられるスクロール圧縮機である。圧縮機101は、高低圧ドーム型の圧縮機であって、互いに噛合する2つのスクロールの少なくとも一方のスクロールが自転することなく他方のスクロールに対して公転することにより、冷媒を圧縮する。尚、圧縮機101の具体的な構成については、後に詳述する。
熱源側熱交換器102は、図4に示すように、室外ユニット2の本体ケーシング20内において、背面及び側面に沿って配置され、平面視において、コの字形状を有している。熱源側熱交換器102は、冷却源としての空気と、熱源側熱交換器102内を流れる冷媒との間で熱交換を行わせ、圧縮機101から吐出された高圧の冷媒を冷却する凝縮器である。尚、熱源側熱交換器102を通過する空気流A(図4及び図5を参照)は、ファン105(図1及び図5を参照)によって生成されている。ファン105は、室外ユニット2の本体ケーシング20内の上方部分に配置されている。
膨張機構103は、例えば、電動膨張弁であり、熱源側熱交換器102において冷却された高圧の冷媒を、利用側熱交換器104に送る前に、冷凍サイクルにおける低圧付近まで減圧する。
利用側熱交換器104は、膨張機構103によって減圧された低圧の冷媒を加熱して蒸発させる蒸発器である。利用側熱交換器104は、加熱源としての空気と、利用側熱交換器104内を流れる冷媒との間で熱交換を行わせる。尚、利用側熱交換器104を通過する空気流れは、ファン106によって生成される。
(1−2)動作
以上のような冷媒回路5を有する空気調和装置1の冷房運転時の動作を、図1を用いて、冷媒回路5を循環する冷媒の流れに基づいて説明する。
まず、圧縮機101が駆動されると、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、圧縮機101に吸入される。圧縮機101に吸入された低圧の冷媒は、圧縮機101によって冷凍サイクルにおける高圧まで圧縮されて吐出される。圧縮機101から吐出された高圧の冷媒は、熱源側熱交換器102に送られる。熱源側熱交換器102に送られた高圧の冷媒は、熱源側熱交換器102内で外部の空気と熱交換されて冷却される。冷却された高圧の冷媒は、膨張機構103に送られる。膨張機構103に送られた高圧の冷媒は、膨張機構103を通過する際に減圧されて、冷凍サイクルにおける低圧且つ気液二相状態の冷媒となり、冷媒連絡配管7を通じて利用側熱交換器104に送られる。利用側熱交換器104に送られた低圧且つ気液二相状態の冷媒は、利用側熱交換器104内で外部の空気と熱交換されて加熱され蒸発する。加熱された低圧の冷媒は、冷媒連絡配管8を介して再び圧縮機101に吸入される。このようにして、空気調和装置1は、冷媒回路5内で冷媒を循環させて、冷房運転を行う。
(2)圧縮機101の詳細
(2−1)構成
圧縮機101は、室外ユニット2の本体ケーシング20内において、本体ケーシング20の底部を構成する底板20a(図4及び図5を参照)に載置されている。圧縮機101は、図2に示されるように、圧縮機ケーシング10と、防音材14(図3を参照)と、圧縮機構15と、ハウジング23と、上部軸受33と、オルダム継手39と、駆動モータ16と、下部軸受60と、油分離板65と、シャフト17と、ガスガイド58と、を有している。圧縮機101は、圧縮機ケーシング10の内部空間に、圧縮機構15、ハウジング23、上部軸受33、オルダム継手39、駆動モータ16、下部軸受60、油分離板65、シャフト17、及び、ガスガイド58が収容された密閉型構造を有している。以下、圧縮機101の構成要素について説明する。
(2−1−1)圧縮機ケーシング10及び防音材14
圧縮機ケーシング10は、軸方向に延びる縦型の円筒形状の容器であり、主として、略円筒状の筒状部11と、筒状部11の上端に気密状に溶接される椀状の上壁部12と、筒状部11の下端に気密状に溶接される椀状の底壁部13とから構成される。圧縮機ケーシング10には、吸入管18及び吐出管19が気密状に溶接されている。吸入管18は、上壁部12を貫通する管状部材であり、圧縮機ケーシング10の外部から圧縮機構15へ、冷媒回路内を循環する冷媒を導入するための部材である。吸入管18は、下端部が固定スクロール24に嵌入されている。吐出管19は、筒状部11に貫通する管状部材であり、高圧空間S1から圧縮機ケーシング10の外部へ、圧縮した冷媒を吐出するための部材である。
圧縮機ケーシング10の内部空間の底部には、潤滑油を貯留するための油貯留部Pが形成されている。潤滑油は、圧縮機101の運転中において、後述する圧縮機構の摺動部分を含む摺動部の潤滑性を良好に保つために、摺動部に供給されるものである。
また、圧縮機ケーシング10の外面の一部は、図3に示すように、防音材14によって覆われている。尚、図3においては、圧縮機ケーシング10のハッチングを省略している。防音材14は、圧縮機101の運転音が外部に伝わるのを抑制するために設けられており、圧縮機ケーシング10の外面の一部に密着するように設けられている。
防音材14は、圧縮機ケーシング10の側面を覆う側面カバー14aと、側面カバー14aを上側から覆うことにより圧縮機ケーシング10の上壁部12の上面も覆う上面カバー14bとを有している。側面カバー14aは、圧縮機ケーシング10の、筒状部11、上壁部12の側部及び底壁部13の側部を覆う。側面カバー14aは、径方向内側(圧縮機ケーシング10に近い側)に配置される吸音材としてのフェルトと、フェルトの径方向外側に配置されるゴムシートとから構成されている。上面カバー14bは、ゴムシートから構成されている。尚、防音材14には、圧縮機ケーシング10を覆った状態において、吸入管18、吐出管19、及び返油管70(後述する)を貫通させるための円形状の穴(図示せず)が形成されている。
(2−1−2)圧縮機構15
圧縮機構15は、低温低圧の冷媒を吸入し、低温低圧の冷媒を圧縮して高温高圧の冷媒とした後に吐出する。圧縮機構15は、図2に示すように、シャフト17の上端に連結されている。圧縮機構15は、主として、固定スクロール24と、可動スクロール26とを有している。
(2−1−2−1)固定スクロール24
固定スクロール24は、円板形状の第1鏡板24aと、第1鏡板24aの下面に接続され第1鏡板24aの下面に対して直交する渦巻形状(インボリュート状)の第1ラップ24bとを有している。固定スクロール24には、吸入孔(図示せず)が形成されている。吸入孔は、吸入管18の内部空間と、後述する圧縮室40とを連通する孔である。また、第1鏡板24aの中央部には、吐出孔41が形成されている。吐出孔41は、圧縮室40で圧縮された冷媒を吐出するための孔である。また、第1鏡板24aの上面には、吐出孔41と連通する拡大凹部42が形成されている。拡大凹部42は、第1鏡板24aの上面に凹設された水平方向に広がる空間である。固定スクロール24の上面には、この拡大凹部42を塞ぐように蓋体44がボルト44aにより締結固定されている。そして、拡大凹部42に蓋体44が覆い被せられることにより圧縮機構15の運転音を消音させる膨張室からなるマフラー空間45が形成されている。固定スクロール24と蓋体44とは、ガスケット(図示せず)を介して密着させることによりシールされている。また、固定スクロール24には、マフラー空間45と連通し、固定スクロール24の下面に開口する第1連絡通路46が形成されている。
(2−1−2−2)可動スクロール26
可動スクロール26は、第2鏡板26aと、第2鏡板26aの上面に接続され第2鏡板26aの上面に対して直交する渦巻形状(インボリュート状)の第2ラップ26bとを有している。第2鏡板26aの下面中央部には、シャフト17の上端部を軸支する軸受となる上端軸受26cが形成されている。第2鏡板26aには、給油細孔63が形成されている。給油細孔63は、第2鏡板26aの上面外周部と、上端軸受26cの内側の空間とを連通している。
以上のような構成を有する圧縮機構15では、固定スクロール24の第1ラップ24bと可動スクロール26の第2ラップ26bとが噛み合うことにより、第1鏡板24a、第1ラップ24b、第2鏡板26a及び第2ラップ26bによって囲まれる空間である圧縮室40が形成されている。圧縮室40では、可動スクロール26の公転運動によって容積が減少されることにより、冷媒が圧縮される。
(2−1−3)ハウジング23
ハウジング23は、圧縮機構15の下方に配置され、その外周面が圧縮機ケーシング10の内壁に気密状に接合されている。圧縮機ケーシング10の内部空間は、ハウジング23によって、ハウジング23よりも下方の高圧空間S1とハウジング23よりも上方の低圧空間S2とに区画されている。ハウジング23は、ボルト等で固定することによって固定スクロール24を載置し、後述するオルダム継手39を介して、固定スクロール24と共に可動スクロール26を挟持している。また、ハウジング23の外周部には、軸方向に貫通する孔が形成されており、この孔が、第2連絡通路48を形成している。第2連絡通路48は、第1連絡通路46及び高圧空間S1と連通している。
また、ハウジング23には、ハウジング23の上面中央部から下面中央部に向かって軸方向に延びるハウジング貫通孔31が形成されている。ハウジング23のハウジング貫通孔31を形成する貫通孔形成面31bには、上部軸受33が密着して固定されている。尚、上述した上端軸受26cは、ハウジング貫通孔31に位置するように、且つ、上部軸受33の上方に位置するように、形成されている。
(2−1−4)上部軸受33
上部軸受33は、内輪33a、複数の転動体33b及び外輪33cを有する転がり軸受であり、シャフト17を回転自在に軸支する。
(2−1−5)オルダム継手39
オルダム継手39は、可動スクロール26の自転運動を防止するための環状の部材である。オルダム継手39は、ハウジング23に形成されている長円形状のオルダム溝26dに嵌め込まれている。
(2−1−6)駆動モータ16
駆動モータ16は、シャフト17に連結されており、シャフト17を介して圧縮機構15を駆動するブラシレスDCモータである。駆動モータ16は、ハウジング23の下方に配置されている。駆動モータ16は、主として、圧縮機ケーシング10の筒状部11の内壁に固定されるステータ51と、このステータ51の径方向内側に回転自在に配置されるロータ52とを有している。ステータ51の内周面とロータ52の外周面との間には、僅かな間隙であるエアギャップが形成されている。
ステータ51は、導線が巻き付けられているコイル部(図示せず)と、コイル部の上方及び下方に形成されているコイルエンド53とを有している。また、ステータ51の外周面には、ステータ51の上端面から下端面に亘り、且つ、周方向に所定間隔をおいて、切欠形成されている複数のコアカット部(図示せず)が形成されている。このコアカット部は、筒状部11とステータ51との間に軸方向に延びるモータ冷却通路55を形成する。
ロータ52には、シャフト17が嵌めこまれている。具体的には、シャフト17は、上端部を除く部分の中心軸が、ロータ52の回転中心を通るように、すなわち、中心軸線O−Oと一致するように、ロータ52に嵌めこまれている。
(2−1−7)下部軸受60
下部軸受60は、駆動モータ16の下方に配設され、シャフト17の下部を軸支する軸受である。下部軸受60は、その外周面が、圧縮機ケーシング10の筒状部11の内壁に気密状に接合されている。
(2−1−8)油分離板65
油分離板65は、平板状の部材であり、下降する冷媒から潤滑油を分離する部材である。油分離板65は、下部軸受60の上端面に固定されている。
(2−1−9)シャフト17
シャフト17は、その上端部の軸心が、上端部を除く部分の軸心に対して、わずかに偏心している形状を有している。シャフト17は、上端部を除く部分の軸心が、中心軸線O−O上に位置する。また、シャフト17は、その上部が、上部軸受33に連結されている。また、シャフト17は、上部軸受33の下方且つ駆動モータ16の上方に位置する外周面において、バランスウェイト56が密着して固定されている。
シャフト17は、上から視て反時計回りに軸回転運動し、その外周面が、上端軸受26c、上部軸受33、及び、下部軸受60と摺動する。シャフト17は、その上端部が上端軸受26cの内側の空間に嵌入することで可動スクロール26と接続されている。
このように、シャフト17に、圧縮機構15(具体的には、可動スクロール26)と、駆動モータ16(具体的には、ロータ52)とが連結されていることによって、駆動モータ16に電流が流されると、まず、ロータ52が回転し、この回転駆動力がシャフト17に伝達されて、シャフト17が回転する。そして、シャフト17が回転することにより、シャフト17に連結される可動スクロール26(圧縮機構15)にロータ52(駆動モータ16)の回転駆動力が伝達されて、可動スクロール26が駆動するようになっている。
また、シャフト17は、内部に、軸方向に延びる給油孔61が形成される中空形状を有している。給油孔61は、油室83に連通している。油室83は、シャフト17の上端面と第2鏡板26aの下面とによって形成される空間である。油室83は、第2鏡板26aの給油細孔63を介して、固定スクロール24と可動スクロール26との摺動部分(本実施形態では、適宜、圧縮機構15の摺動部分という)に連通している。また、油室83は、圧縮室40を介して低圧空間S2に連通する。また、給油孔61は、シャフト17の下端が油貯留部Pに貯留された潤滑油に浸かっており、油貯留部Pにも連通している。
また、シャフト17には、軸方向に延びる給油孔61から分岐する第1給油横孔61a及び第2給油横孔61bが形成されている。第1給油横孔61a及び第2給油横孔61bは、給油孔61に対して直交して形成されている。第1給油横孔61aは、上端軸受26cとシャフト17の外周面との摺動部分に潤滑油が供給されるように形成されている。第2給油横孔61bは、下部軸受60とシャフト17の外周面との摺動部分に潤滑油が供給されるように形成されている。
(2−1−10)ガスガイド58
ガスガイド58は、第2連絡通路48を流れる圧縮冷媒を高圧空間S1に導くための部材である。ガスガイド58は、圧縮機ケーシング10の筒状部11に固定されており、筒状部11の内周面と共に、冷媒を高圧空間S1に導くための空間を形成する。
(2−2)動作
以下、圧縮機101内における冷媒の流れについて説明する。
まず、駆動モータ16が駆動されることによって、ロータ52が回転する。これにより、ロータ52に固定されているシャフト17が、軸回転運動を行う。シャフト17の回転駆動力は、上端軸受26cを介して可動スクロール26に伝達される。尚、シャフト17の上端部の軸心は、中心軸線O−Oに対して偏心し、且つ、可動スクロール26は、オルダム継手39によって自転が防止される。これにより、可動スクロール26は公転運動を行う。
圧縮前の低温低圧の冷媒は、吸入管18から吸入孔を経由して、圧縮機構15の圧縮室40に吸入される。可動スクロール26の公転運動により、圧縮室40は固定スクロール24の外周部から中心部へ向かって移動しながら、その容積が徐々に減少される。その結果、圧縮室40内の冷媒は圧縮されて圧縮冷媒となる。圧縮冷媒は、吐出孔41からマフラー空間45へ吐出された後、第1連絡通路46及び第2連絡通路48を経由して、高圧空間S1(具体的には、圧縮機構15と駆動モータ16との軸方向における間の空間)へ排出される。尚、圧縮冷媒の一部は、ガスガイド58と圧縮機ケーシング10の筒状部11との間の空間を下方に向かって流れる。そして、この圧縮冷媒は、モータ冷却通路55を通ってさらに下降し、駆動モータ16の下方の空間に到達する。その後、この圧縮冷媒は、流れの向きを反転させて、モータ冷却通路55やエアギャップを上昇し、圧縮機構15と駆動モータ16との軸方向における間の空間に再度流入する。そして、最終的に、圧縮冷媒は、吐出管19から圧縮機ケーシング10の外部に吐出される。
(3)潤滑油の冷却構造
従来、空気調和装置では、摺動部の潤滑性を高めるために、潤滑油が用いられている。この潤滑油は、圧縮機の底部に形成される油貯留部に溜められており、摺動部に供給されている。このように、圧縮機では、潤滑油が用いられているため、圧縮機構において圧縮された冷媒には、潤滑油が含まれている。しかし、潤滑油を含む冷媒が圧縮機の外部へ吐出される油上がりが生じると、圧縮機の摺動部の潤滑不良が起こることが懸念される。
そこで、従来の圧縮機では、例えば、特許文献1(特開2011−149315号公報)に開示の圧縮機のように、摺動部に給油された潤滑油を、油貯留部に戻すための、油通路(油戻し通路、副油戻し通路、及び、油流路)が形成されている。
特許文献1に開示の圧縮機では、圧縮機構で圧縮された冷媒と共に、その冷媒に含まれる潤滑油の温度が高くなることが想定される。特に、本実施形態のような新冷媒であるR32冷媒を空気調和装置に用いた場合、圧縮機構で圧縮された冷媒の温度が従来の冷媒(例えば、R410A冷媒)を用いた場合よりもさらに高くなってしまい、潤滑油の温度も従来の冷媒(例えば、R410A冷媒)を用いた場合よりもさらに高くなってしまう。そして、特許文献1に開示の圧縮機では、温度上昇した潤滑油が、油通路を介して油貯留部に戻されている。このため、油貯留部における潤滑油が、温度上昇により、劣化したり、粘度が低下したりする問題が生じることが懸念される。特に、本実施形態のようにR32冷媒を用いた場合は、この傾向が顕著になると考えられる。また、劣化や粘度低下が生じた潤滑油が摺動部に供給されると、摺動部の信頼性が低下することが懸念される。
そこで、本実施形態の圧縮機101では、潤滑油を冷却できる構造を有している。具体的には、圧縮機101は、上述した構成要素以外にも、さらに、返油管70(図2や図3を参照)を有している。以下、返油管70について説明する。
(3−1)返油管70
返油管70は、簡単にいうと、一部が、圧縮機ケーシング10の外部であって防音材14よりも外側に位置するように構成される配管である。
返油管70は、図2や図3に示すように、径方向視においてコの字形状を有し、主として、圧縮機ケーシング10の上部(具体的には、筒状部11の上部)を貫通し水平方向に延びる上部水平部71と、圧縮機ケーシング10の下部(具体的には、底壁部13の側部)を貫通し水平方向に延びる下部水平部72と、上部水平部71及び下部水平部72の径方向外端同士を連結し軸方向に延びる連結部73とを有している。連結部73は、圧縮機ケーシング10及び防音材14に接触していない。尚、圧縮機ケーシング10の上部(具体的には、筒状部11の上部)には、返油管70の上部水平部71を水平方向に貫通させるための円形状の返油管貫通穴11aが形成されている。また、圧縮機ケーシング10の底壁部13には、返油管70の下部水平部72を水平方向に貫通させるための円形状の返油管貫通穴13aが形成されている。
また、返油管70は、一端(上部水平部71の径方向内端)がハウジング23のハウジング貫通孔31に開口するように、一端部(上部水平部71の径方向内端部)が、ハウジング23の外周面から内周面に向かって貫通している。また、返油管70は、他端(下部水平部72の径方向内端)が油貯留部Pに位置するように構成されている。すなわち、返油管70は、その内部INが油貯留部Pに連通するように構成されている。
このように、返油管70は、その内部INを通じて、ハウジング23のハウジング貫通孔31と油貯留部Pとを連通させる機能を有している。よって、上端軸受26cとシャフト17の摺動部分を潤滑した潤滑油の一部は、返油管70の内部INへと排出され、油貯留部Pへと戻されるようになっている。すなわち、返油管70は、摺動部に供給された潤滑油の一部を油貯留部Pへと戻すことができている。尚、本実施形態での摺動部とは、圧縮機構15の摺動部分、上部軸受33とシャフト17との摺動部分、上端軸受26cとシャフト17の摺動部分、及び、下部軸受60とシャフト17の摺動部分を含む部分である。そして、摺動部に供給された潤滑油の一部とは、上述したように、上端軸受26cとシャフト17との摺動部分に供給された潤滑油のことである。
ここで、上部水平部71のうち圧縮機ケーシング10及び防音材14よりも外側に位置する部分と、連結部73と、下部水平部72のうち圧縮機ケーシング10及び防音材14よりも外側に位置する部分と、を、潤滑油を冷却するための「油冷却部74」という。すなわち、この油冷却部74は、返油管70のうち圧縮機ケーシング10の外部であって防音材14よりも外側に位置する部分であり、返油管70の外部の空気を冷却源として内部INを通る潤滑油を冷却する機能を有している。また、油冷却部74は、返油管70の80%以上を占めている。
また、返油管70は、図4に示すように、油冷却部74が、ファン105によって生成される空気流A中に位置するように、配置されている。尚、本実施形態の室外ユニット2では、本体ケーシング20内の全ての部分において、ファン105によって生成される空気流Aが通るようになっている。よって、図4では、返油管70は、圧縮機ケーシング10から背面側に突出するように配置されているが、返油管70は、どの方向に突出するように構成されていてもよい。
以上のように、本実施形態では、返油管70の一部(油冷却部74)を、圧縮機ケーシング10の外部であって防音材14よりも外側に位置するようにしており、しかも、その一部(油冷却部74)が返油管70の大半を占めていることによって、返油管70の内部INを流れる潤滑油を、油冷却部74において、圧縮機ケーシング10の外部の空気を冷却源として冷却することができている。また、ファン105によって生成される空気流A中に油冷却部74が位置するように返油管70を構成することによって、返油管70の内部INを流れる潤滑油の、油冷却部74における冷却効果をより高めることができている。
以下、このような返油管70を有する圧縮機101内の潤滑油の流れについて説明する。
(3−2)潤滑油の流れ
まず、駆動モータ16が駆動されることによって、ロータ52が回転する。これにより、ロータ52に固定されているシャフト17が、軸回転運動を行う。シャフト17の軸回転によって圧縮機構15が駆動し、高圧空間S1に圧縮冷媒が吐出されると、高圧空間S1の圧力が上昇する。ここで、シャフト17に形成される給油孔61は、油室83及び給油細孔63を介して低圧空間S2に連通している。これにより、給油孔61の上端部分と下端部分との間において、圧力差が発生する。その結果、給油孔61自体が差圧ポンプとして作用し、油貯留部Pに貯留される潤滑油が給油孔61に吸引されて給油孔61を上昇する。
給油孔61を上昇して油室83まで達した潤滑油は、給油細孔63を経由して、圧縮機構15の摺動部分に供給される。圧縮機構15の摺動部分を潤滑した潤滑油は、低圧空間S2及び圧縮室40に漏れ込む。このとき、元来高温高圧である潤滑油は、低圧空間S2及び圧縮室40に存在する圧縮前の冷媒を過熱する。また、潤滑油は、油滴の状態で圧縮冷媒に含有される。圧縮冷媒に含有される潤滑油は、圧縮冷媒と同じ経路を通って、圧縮室40から高圧空間S1へ吐出される。その後、潤滑油は、圧縮冷媒と共にモータ冷却通路55を下降した後に、一部が油分離板65に衝突する。このとき、油分離板65に付着した潤滑油は、高圧空間S1を落下して油貯留部Pに貯留される。
一方、油貯留部Pから吸引されて給油孔61を上昇する潤滑油の多くは、第1給油横孔61a及び第2給油横孔61bに分流される。第1給油横孔61aに分流される潤滑油及び油室83の潤滑油の一部は、シャフト17の上端部と上端軸受26cとの摺動部分を潤滑した後、一部が返油管70の内部INに排出され、残りが、シャフト17の上部と上部軸受33との摺動部分に供給される。そして、シャフト17の上部と上部軸受33との摺動部分に供給された潤滑油は、そのまま、油貯留部Pに戻される。他方、返油管70の内部INに排出された潤滑油は、返油管70を介して油貯留部Pへ戻される。このとき、返油管70の内部INを流れる潤滑油は、油冷却部74において、外部の空気によって冷却されることになる。第2給油横孔61bに分流される潤滑油は、シャフト17の下部と下部軸受60との摺動部分を潤滑して高圧空間S1に漏れ出した後、高圧空間S1を油貯留部Pまで落下する。
以上のように、油貯留部Pに貯留された潤滑油が摺動部に供給されて再度油貯留部Pへと戻るサイクルが繰り返されている。
(4)特徴
(4−1)
本実施形態では、圧縮機101の各摺動部に供給される潤滑油の一部を、油冷却部74を含んでいる返油管70によって、油貯留部Pへと戻している。そして、本実施形態では、圧縮機ケーシング10の外部であって防音材14よりも外側に位置する油冷却部74は、返油管70の大半(80%以上)を占めている。
このように、本実施形態では、返油管70の内部INを流れる潤滑油を、油冷却部74において、冷却することができる。具体的には、摺動部(圧縮機構15の摺動部分、上部軸受33とシャフト17との摺動部分、上端軸受26cとシャフト17との摺動部分、及び、下部軸受60とシャフト17との摺動部分)に供給された潤滑油のうち、上端軸受26cとシャフト17との摺動部分に供給された潤滑油を、返油管70の油冷却部74において冷却することができている。そして、摺動部に供給された潤滑油は油貯留部Pに戻ることになるが、本実施形態では、摺動部に供給された潤滑油の一部を返油管70において冷却することができるので、油貯留部Pに貯留される潤滑油の全体としての温度上昇を抑制できる。これにより、潤滑油の劣化や粘度低下を抑制できる。従って、圧縮機101の摺動部の信頼性の低下を抑制できる。
(4−2)
本実施形態では、返油管70は、油冷却部74が、ファン105によって生成される空気流A中に位置するように、配置されている。
これにより、返油管70の内部INを流れる潤滑油の油冷却部74における冷却効果をより高めることができる。
(4−3)
本実施形態では、返油管70の一方の端部が返油管貫通穴11aを介して圧縮機ケーシング10の上部(具体的には、筒状部11の上部)を外側から内側に向かって貫通することにより、返油管70の一端が圧縮機ケーシング10の内部空間に位置している。具体的には、返油管70の一端(上部水平部71の径方向内端)は、返油管70の内部INとハウジング23のハウジング貫通孔31とを連通するようにハウジング23に貫通されている。また、返油管70の他方の端部が返油管貫通穴13aを介して圧縮機ケーシング10の下部(具体的には、底壁部13の側部)を外部から内側に向かって貫通することにより、返油管70の他端が圧縮機ケーシング10の内部空間に位置している。具体的には、返油管70の他端は、油貯留部Pに位置している。
このように、返油管70が、ハウジング貫通孔31と油貯留部Pとを連通させる構成を有することにより、上端軸受26cとシャフト17との摺動部分を潤滑した後の潤滑油を返油管70の内部INへと導くことができる。そして、返油管70の内部INへ導いた潤滑油を、油冷却部74において冷却した後に、油貯留部Pへと戻すことができる。つまり、本実施形態では、ハウジング貫通孔31のように潤滑油が一時的に多く溜まるような箇所と返油管70の内部INとを連通させていることにより、摺動部を潤滑した潤滑油を、冷却させた後に油貯留部Pへと戻すことができている。よって、油貯留部Pに貯留される潤滑油の全体としての温度上昇を抑制でき、潤滑油の劣化や粘度低下を抑制できる。従って、圧縮機101の摺動部の信頼性の低下を抑制できる。
(5)変形例
(5−1)変形例A
上記実施形態では、室外ユニット2は、上吹出型のユニットであると説明したが、その他のタイプのユニットであってもよい。例えば、室外ユニット2は、本体ケーシングの内部が仕切板によってファン室と機械室とに分割される、いわゆるトランク型のユニットであってもよい。この場合、圧縮機は、機械室に配置され、ファンは、ファン室に配置されることになる。よって、返油管を、油冷却部がファン室におけるファンによって生成される空気流中に位置するように構成できるように、本体ケーシングや仕切板を、ファン室と機械室とを連通させるような構成にすることが好ましい。
(5−2)変形例B
上記実施形態では、圧縮機101として、固定スクロール24と可動スクロール26とを含み圧縮機構15を有するスクロール圧縮機を挙げて説明したが、スクロール圧縮機に限られるものではない。
具体的には、本発明は、潤滑油を用いて各摺動部分を潤滑する圧縮機、例えば、ロータリー式の圧縮機やスクリュー式の圧縮機、を備える冷凍装置の室外ユニットに適用できる。
さらに、上記実施形態では、圧縮機101として、高低圧ドーム型のスクロール圧縮機を例に挙げて説明したが、これに限られるものではない。
具体的には、本発明は、上部軸受の上方及び下方共に高圧状態となる高圧ドーム型の圧縮機であっても適用できるし、上部軸受の上方が高圧よりも低い圧力であって低圧よりも高い中間圧の状態となり、上部軸受の下方が高圧の状態となる圧縮機であっても適用できる。さらに、本発明は、低圧ドーム型の圧縮機にも適用できる。
(5−3)変形例C
上記実施形態では、冷凍装置として、冷房運転が可能な空気調和装置1を例に挙げて説明したがこれに限られるものではない。例えば、冷房運転と暖房運転とを切換可能な空気調和装置であってもよいし、ヒートポンプ式の給湯装置であってもよい。
(5−4)変形例D
上記実施形態では、返油管70の一端(下部水平部72の径方向内端)は、油貯留部Pに位置すると説明したが、返油管70は、内部INを流れる潤滑油を油貯留部Pへと戻すことができる構成であればいいので、下部水平部72の径方向内端が、軸方向視において、圧縮機ケーシング10の内面位置と同じになるように構成されていてもよい。つまり、下部水平部72は、油貯留部Pに位置せずに、油貯留部Pに連通するように構成されていてもよい。
(5−5)変形例E
上記実施形態では、上端軸受26cとシャフト17との摺動部分に供給された潤滑油を、返油管70を用いて油貯留部Pに戻すと説明したが、これに限られるものではない。例えば、返油管70の一端(上部水平部71の径方向内端)が、上部軸受33の下方(より具体的には、上部軸受33の下方であって駆動モータ16よりも上方部分)に位置するように返油管70を配置してもよい。この場合、上端軸受26cとシャフト17との摺動部分を潤滑して下方へと流れさらに上部軸受33とシャフト17との摺動部分を潤滑した潤滑油の一部を、返油管70の内部INへと流入させることができる。よって、上記実施形態よりも多くの潤滑油を冷却することができる。
本発明は、潤滑油を用いて各摺動部を潤滑する圧縮機、を備える冷凍装置の室外ユニットに適用できる。
1 空気調和装置(冷凍装置)
2 室外ユニット
10 圧縮機ケーシング
14 防音材
15 圧縮機構
20 本体ケーシング
70 返油管
74 油冷却部
101 圧縮機
102 熱源側熱交換器(熱交換器)
105 ファン
A 空気流
P 油貯留部
特開2011−149315号公報

Claims (3)

  1. 本体ケーシングと、
    冷媒を圧縮する圧縮機構(15)と、前記圧縮機構を収容し底部に前記圧縮機構の摺動部分を含む摺動部に供給される潤滑油を貯留するための油貯留部(P)が形成されている圧縮機ケーシング(10)と、を有し、前記本体ケーシング内に配置される圧縮機(101)と、
    を備え、
    前記圧縮機は、前記摺動部に供給された潤滑油の一部を前記油貯留部へと戻す返油管(70)と、前記圧縮機ケーシングの外面を覆う防音材(14)と、をさらに有し、
    前記返油管は、前記圧縮機ケーシングの外部であって前記防音材よりも外側に位置している油冷却部(74)、を含んでいる、
    冷凍装置(1)の室外ユニット(2)。
  2. 前記本体ケーシング内に配置され、前記圧縮機から吐出された冷媒を冷却する熱交換器(102)と、
    前記本体ケーシング内に配置され、前記熱交換器を通過する空気流を生成するファン(105)と、
    をさらに備え、
    前記油冷却部は、前記空気流(A)中に位置している、
    請求項1に記載の冷凍装置の室外ユニット。
  3. 前記返油管は、一方の端部が、前記圧縮機ケーシングの上部を貫通するように、且つ、他方の端部が、前記油貯留部に連通するように、配置されている、
    請求項1又は2に記載の冷凍装置の室外ユニット。
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