JP2018189312A - 冷凍装置 - Google Patents

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知厚 南田
知之 配川
Tomoyuki Haikawa
知之 配川
平良 繁治
Shigeji Taira
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Abstract

【課題】圧縮機の駆動に伴う振動の伝達を抑制すると共に冷媒の圧力損失を小さく抑えることが可能な冷凍装置を提供する。【解決手段】圧縮機21、圧縮機21の吸入側に接続された吸入管40と、圧縮機21の吐出側に接続された吐出管90と、を含む冷媒回路を有する空気調和装置であって、吸入管40と吐出管90の少なくともいずれかにおいて、圧縮機21の駆動軸であるクランク軸64と平行に伸びた吸入側平行配管部分41と吐出側平行配管部分91を有している。平行配管部分41、91は、可撓管42、92と、可撓管42、92の一端に接続された第1配管43、93と、可撓管42、92の他端に接続された第2配管44、94と、を有しており、可撓管42、92は、第1配管43、93及び/又は第2配管44、94の内径の80%以上の内径を有している。【選択図】図3

Description

本発明は、冷凍装置に関する。
昨今、地球温暖化を抑制するために、冷凍装置において環境への影響が少ない冷媒を採用することが求められている。ここで、従来より広く用いられているHFC(ハイドロフルオロカーボン)冷媒よりも環境への影響が少ない冷媒としては、GWP(地球温暖化係数)の低い冷媒が挙げられる。
しかし、GWPの低い冷媒は、燃焼性や毒性を小さく抑えるために、冷凍効果が低くなる傾向がある。
これに対して、例えば、特許文献1(特開2011−112327号公報)に記載の冷凍装置では、GWPの低い冷媒を用いた場合であっても効率を向上させることができるように、蒸発器に液冷媒のみを供給すること等により、冷媒回路における冷媒の圧力損失を低減させることが提案されている。
上述のように冷凍効果の低い冷媒を用いる場合において、冷凍効果の低さを補うためには、冷媒回路における冷媒循環量を増大させることが考えられる。
ところが、冷凍効果の低さを補うために冷媒回路における冷媒循環量を増大させるべく圧縮機の駆動周波数を増大させる場合には、圧縮機から伝達される振動の問題が顕著になってしまう。
この圧縮機からの振動の伝達を抑制するために、圧縮機の吐出側や吸入側に接続されている配管自体を複数回折り曲げて振動を吸収させる形状を採用することや配管長さを十分に長く確保することも考えられるが、配管の設置スペースが増大してしまうだけでなく、通過する冷媒が受ける圧力損失が増大してしまう。このように冷媒が受ける圧力損失が増大してしまうと、冷媒循環量の増加に支障をきたし、圧縮機の駆動周波数の更なる増大を余儀なくされ、消費電力が増大してしまう。
本願発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、本願発明の課題は、圧縮機の駆動に伴う振動の伝達を抑制すると共に冷媒の圧力損失を小さく抑えることが可能な冷凍装置を提供することにある。
第1観点に係る冷凍装置は、圧縮機と、圧縮機の吸入側に接続された吸入管と、圧縮機の吐出側に接続された吐出管と、を含む冷媒回路を備えた冷凍装置であって、平行配管部分と、を有している。平行配管部分は、吸入管と吐出管の少なくともいずれかにおいて、圧縮機の駆動軸と平行に伸びている。平行配管部分は、可撓管と、可撓管の一端に接続された第1配管と、可撓管の他端に接続された第2配管と、を有している。可撓管は、第1配管及び/又は第2配管の内径の80%以上の内径を有している。
なお、可撓管は、第1配管の内径の80%以上であって、かつ、第2配管の内径の80%以上である内径を有していることが好ましく、第1配管の内径の100%以上であって、かつ、第2配管の内径の100%以上である内径を有していることがより好ましい。
この冷凍装置では、圧縮機の吐出管か吸入管であって駆動軸と平行に伸びている平行配管部分において可撓管を用いることで、圧縮機の駆動による振動の伝達を抑制することが可能になっている。このため、振動を吸収させるために吐出管と吸入管を複数回折り曲げことや配管長を長く確保することを避けることが可能となり、配管長さを短く設計できるために圧力損失の増大も抑制できる。また、可撓管は、第1配管及び/又は第2配管の内径の80%以上の内径を有しているため、可撓管を採用する場合であっても、冷媒通過時の圧力損失を小さく抑えることが可能になる。
第2観点に係る冷凍装置は、第1観点に係る冷凍装置であって、冷媒回路には、R32よりも蒸発潜熱の小さい冷媒が充填されている。
この冷凍装置では、蒸発潜熱の小さい冷媒を採用しているために、冷凍効果を高める目的で循環量を増大させざるを得ないために、配管における冷媒の圧力損失が特に問題となりがちな場合であっても、圧力損失の増大を小さく抑えることが可能になる。
第3観点に係る冷凍装置は、第2観点に係る冷凍装置であって、冷媒回路には、R32よりもGWPが低い冷媒が充填されている。
ここで、R32よりもGWPの低い冷媒としては、例えば、R1234yf、R1234zd、R1234ze等のHFO冷媒単体や、当該HFO冷媒とR32、R125、R134a、R143a、R152a、R245fa等のHFC冷媒との混合冷媒等が挙げられる。
この冷凍装置では、GWPが低い冷媒が冷媒回路に充填されているため、地球の温暖化を抑制させつつ、圧力損失の増大を小さく抑えることが可能になる。
第4観点に係る冷凍装置は、第1観点から第3観点のいずれかに係る冷凍装置であって、可撓管は、径方向内側に凹んだ凹部と径方向外側に突出した凸部とが軸方向に交互に設けられている。凹部及び凸部が軸方向に沿ってらせん状に形成されているか、凹部及び凸部が軸方向に同心円状に並ぶように形成されている。
この冷凍装置では、可撓管が、凹部及び凸部が軸方向に並ぶように構成されている。このため、圧縮機の駆動に伴う軸方向における振動を十分に吸収することが可能になる。
第5観点に係る冷凍装置は、第1観点から第4観点のいずれかに係る冷凍装置であって、被覆材をさらに備えている。被覆材は、可撓管の冷媒流れ方向の一端側及び他端側において固定されており、可撓管を径方向外側から覆うように設けられている。
例えば、配管を流れる冷媒が受ける圧力損失を小さく抑えるために配管の内径を大きく設計すると、同時に、耐圧強度を確保するために肉厚を増大する必要が生じる。このように配管の肉厚を増大させた場合には、配管の断面効果が大きくなるため、配管の柔軟性が損なわれることになる。配管の柔軟性が損なわれると、圧縮機の駆動に伴う振動を配管において十分に吸収することが困難になるため、配管を通じて圧縮機の振動が周囲の機器にまで伝播してしまい、機器の信頼性を損ねるおそれが生じてしまう。
これに対して、この冷凍装置では、可撓管の上流側及び下流側において固定されており、可撓管を径方向外側から覆うように設けられた被覆材をさらに備えている。これにより、可撓管に冷媒圧力が作用する際の可撓管部分の軸方方向の伸びを抑制し、耐圧強度を確保することができる。このため、配管の内径を増大したとしても、配管の肉厚の増大化を抑制しつつ振動の伝達を抑制して、可撓管部分の耐圧強度を高めることが可能になっている。
第6観点に係る冷凍装置は、第5観点に係る冷凍装置であって、可撓管は、ステンレス、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金の少なくともいずれかを主として含んで構成されている。被覆材は、鋼、アラミド繊維、炭素繊維の少なくともいずれかを主として含んで構成されている。
なお、主として含むとは、複数種類の成分で構成されている場合には、最も質量割合の多い成分であることを意味する。
この冷凍装置では、圧縮機の駆動に伴う軸方向における振動をさらに十分に吸収することが可能になる。
第1観点に係る冷凍装置では、圧縮機の駆動に伴う振動の伝達を抑制すると共に冷媒の圧力損失を小さく抑えることが可能になる。
第2観点に係る冷凍装置では、配管における冷媒の圧力損失が特に問題となりがちな場合であっても、圧力損失の増大を小さく抑えることが可能になる。
第3観点に係る冷凍装置では、地球の温暖化を抑制させつつ、圧力損失の増大を小さく抑えることが可能になる。
第4観点に係る冷凍装置では、圧縮機の駆動に伴う軸方向における振動を十分に吸収することが可能になる。
第5観点に係る冷凍装置では、配管の肉厚の増大化を抑制して振動の伝達を抑制しつつ、可撓管部分の耐圧強度を高めることが可能になっている。
第6観点に係る冷凍装置では、圧縮機の駆動に伴う軸方向における振動をさらに十分に吸収することが可能になる。
本発明の一実施形態に係る空気調和装置の全体構成図。 コントローラの概略構成と、コントローラに接続される各部と、を模式的に示したブロック図。 圧縮機近傍の概略断面構造図。 吸入管の吸入側平行配管部分近傍の断面形状。 吐出管の吐出側平行配管部分近傍の断面形状。 変形例Bに係る吐出管の吐出側平行配管部分近傍の断面形状。 変形例Cに係る吐出管の吐出側平行配管部分近傍の断面形状。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る冷凍装置である空気調和装置100について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
(1)空気調和装置100
図1は、本発明の一実施形態に係る空気調和装置100の概略構成図である。空気調和装置100は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うことで、対象空間の空気を調和させる装置である。
空気調和装置100は、主として、室外ユニット2と、室内ユニット50と、室外ユニット2と室内ユニット50を接続する液冷媒連絡管6およびガス冷媒連絡管7と、入力装置および出力装置としての複数のリモコン50aと、空気調和装置100の動作を制御するコントローラ70と、を有している。
空気調和装置100では、冷媒回路10内に封入された冷媒が、圧縮され、冷却又は凝縮され、減圧され、加熱又は蒸発された後に、再び圧縮される、という冷凍サイクルが行われる。本実施形態では、冷媒回路10には、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うための冷媒としてR1234yfが充填されている。
(1−1)室外ユニット2
室外ユニット2は、液冷媒連絡管6およびガス冷媒連絡管7を介して室内ユニット50と接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。室外ユニット2は、主として、圧縮機21と、四路切換弁22と、室外熱交換器23と、室外膨張弁24と、室外ファン25と、液側閉鎖弁29と、ガス側閉鎖弁30と、を有している。
また、室外ユニット2は、冷媒回路10を構成する配管である吐出管90、吸入管40、室外ガス側配管33、室外液側配管32を有している。吐出管90は、圧縮機21の吐出側と四路切換弁22の第1接続ポートとを接続している。吸入管40は、圧縮機21の吸入側と四路切換弁22の第2続ポートとを接続している。室外ガス側配管33は、四路切換弁22の第3ポートとガス側閉鎖弁30とを接続している。室外液側配管32は、四路切換弁22の第4ポートから室外熱交換器23および室外膨張弁24を介して液側閉鎖弁29まで伸びている。
圧縮機21は、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒を高圧になるまで圧縮する機器である。ここでは、圧縮機21として、ロータリ式やスクロール式等の容積式の圧縮要素(図示省略)が圧縮機モータ67によって回転駆動される密閉式構造の圧縮機が使用されている。圧縮機モータ67は、容量を変化させるためのものであり、インバータにより運転周波数の制御が可能である。
四路切換弁22は、接続状態を切り換えることで、圧縮機21の吐出側と室外熱交換器23とを接続しつつ圧縮機21の吸入側とガス側閉鎖弁30とを接続する冷房運転接続状態と、圧縮機21の吐出側とガス側閉鎖弁30とを接続しつつ圧縮機21の吸入側と室外熱交換器23とを接続する暖房運転接続状態と、を切り換えることができる。
室外熱交換器23は、冷房運転時には冷凍サイクルにおける高圧の冷媒の放熱器として機能し、暖房運転時には冷凍サイクルにおける低圧の冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。
室外ファン25は、室外ユニット2内に室外の空気を吸入して、室外熱交換器23において冷媒と熱交換させた後に、外部に排出するための空気流れを生じさせる。室外ファン25は、室外ファンモータM25によって回転駆動される。
室外膨張弁24は、弁開度制御が可能な電動膨張弁であり、室外液側配管32の途中の室外熱交換器23と液側閉鎖弁29との間に設けられている。
液側閉鎖弁29は、室外液側配管32と液冷媒連絡管6との接続部分に配置された手動弁である。
ガス側閉鎖弁30は、室外ガス側配管33とガス冷媒連絡管7との接続部分に配置された手動弁である。
室外ユニット2には、各種センサが配置されている。
具体的には、室外ユニット2の圧縮機21周辺には、圧縮機21の吸入側における冷媒の温度である吸入温度センサ35と、圧縮機21の吸入側における冷媒の圧力である吸入圧力を検出する吸入圧力センサ36と、圧縮機21の吐出側における冷媒の圧力である吐出圧力を検出する吐出圧力センサ37と、が配置されている。
また、室外熱交換器23には、室外熱交換器23を流れる冷媒の温度を検出する室外熱交温度センサ38が設けられている。
さらに、室外熱交換器23又は室外ファン25の周辺には、室外ユニット2内に吸入される室外の空気の温度を検出する外気温度センサ39が配置されている。
室外ユニット2は、室外ユニット2を構成する各部の動作を制御する室外ユニット制御部20を有している。室外ユニット制御部20は、CPUやメモリ等を含むマイクロコンピュータを有している。室外ユニット制御部20は、各室内ユニット50の室内ユニット制御部57と通信線を介して接続されており、制御信号等の送受信を行う。また、室外ユニット制御部20は、吸入温度センサ35、吸入圧力センサ36、吐出圧力センサ37、室外熱交温度センサ38、外気温度センサ39とそれぞれ電気的に接続されており、各センサからの信号を受信する。
(1−2)室内ユニット50
室内ユニット50は、対象空間である室内の壁面や天井等に設置されている。室内ユニット50は、液冷媒連絡管6およびガス冷媒連絡管7を介して室外ユニット2と接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
室内ユニット50は、室内膨張弁54と、室内熱交換器52と、室内ファン53と、を有している。
また、室内ユニット50は、室内熱交換器52の液側端と液冷媒連絡管6とを接続する室内液冷媒管58と、室内熱交換器52のガス側端とガス冷媒連絡管7とを接続する室内ガス冷媒管59と、を有している。
室内膨張弁54は、弁開度制御が可能な電動膨張弁であり、室内液冷媒管58の途中に設けられている。
室内熱交換器52は、冷房運転時には冷凍サイクルにおける低圧の冷媒の蒸発器として機能し、暖房運転時には冷凍サイクルにおける高圧の冷媒の放熱器として機能する熱交換器である。
室内ファン53は、室内ユニット50内に室内の空気を吸入して、室内熱交換器52において冷媒と熱交換させた後に、外部に排出するための空気流れを生じさせる。室内ファン53は、室内ファンモータM53によって回転駆動される。
室内ユニット50には、各種センサが配置されている。
具体的には、室内ユニット50の内部には、室内ユニット50が設置されている空間における空気温度を検出する空気温度センサ81と、室内熱交換器52を流れる冷媒の温度を検出する室内熱交温度センサ82と、が配置されている。
また、室内ユニット50は、室内ユニット50を構成する各部の動作を制御する室内ユニット制御部57を有している。室内ユニット制御部57は、CPUやメモリ等を含むマイクロコンピュータを有している。室内ユニット制御部57は、室外ユニット制御部20と通信線を介して接続されており、制御信号等の送受信を行う。
室内ユニット制御部57は、空気温度センサ81、室内熱交温度センサ82がそれぞれ電気的に接続されており、各センサからの信号を受信する。
(1−3)リモコン50a
リモコン50aは、室内ユニット50のユーザが空気調和装置100の運転状態を切り換えるための各種指示を入力するための入力装置である。また、リモコン50aは、空気調和装置100の運転状態や所定の報知を行うための出力装置としても機能する。リモコン50aは、室内ユニット制御部57と通信線を介して接続されており、相互に信号の送受信を行っている。なお、リモコン50aには、スピーカが内蔵されている。
(2)コントローラ70の詳細
空気調和装置100では、室外ユニット制御部20と室内ユニット制御部57が通信線を介して接続されることで、空気調和装置100の動作を制御するコントローラ70が構成されている。
図2は、コントローラ70の概略構成と、コントローラ70に接続される各部と、を模式的に示したブロック図である。
コントローラ70は、室外ユニット2に含まれる各アクチュエータ(具体的には、圧縮機21(圧縮機モータ67)、室外膨張弁24、および室外ファン25(室外ファンモータM25))と、各種センサ(吸入温度センサ35、吸入圧力センサ36、吐出圧力センサ37、室外熱交温度センサ38、および外気温度センサ39等)と、電気的に接続されている。また、コントローラ70は、室内ユニット50に含まれるアクチュエータ(具体的には、室内ファン53(室内ファンモータM53)、室内膨張弁54)と電気的に接続されている。また、コントローラ70は、空気温度センサ81、室内熱交温度センサ82と、リモコン50aと、電気的に接続されている。
コントローラ70は、主として、記憶部71と、通信部72と、モード制御部73と、アクチュエータ制御部74と、出力制御部75と、を有している。なお、コントローラ70内におけるこれらの各部は、室外ユニット制御部20および/又は室内ユニット制御部57に含まれる各部が一体的に機能することによって実現されている。
(2−1)記憶部71
記憶部71は、例えば、ROM、RAM、およびフラッシュメモリ等で構成されており、揮発性の記憶領域と不揮発性の記憶領域を含む。記憶部71には、コントローラ70の各部における処理を定義した制御プログラムが格納されている。また、記憶部71は、コントローラ70の各部によって、所定の情報(例えば、各センサの検出値、リモコン50aに入力されたコマンド等)を、所定の記憶領域に適宜格納される。
(2−2)通信部72
通信部72は、コントローラ70に接続される各機器と、信号の送受信を行うための通信インターフェースとしての役割を果たす機能部である。通信部72は、アクチュエータ制御部74からの依頼を受けて、指定されたアクチュエータに所定の信号を送信する。また、通信部72は、各種センサ35〜39、81、82、リモコン50aから出力された信号を受けて、記憶部71の所定の記憶領域に格納する。
(2−3)モード制御部73
モード制御部73は、制御モードの切り換え等を行う機能部である。
(2−4)アクチュエータ制御部74
アクチュエータ制御部74は、制御プログラムに沿って、状況に応じて、空気調和装置100に含まれる各アクチュエータ(例えば圧縮機21等)の動作を制御する。
(2−5)出力制御部75
出力制御部75は、表示装置としてのリモコン50aの動作を制御する機能部である。
出力制御部75は、運転状態や状況に係る情報を管理者に対して表示すべく、リモコン50aに所定の情報を出力させる。
(3)通常運転モード
以下、通常運転モードについて説明する。
通常運転モードとしては、冷房運転モードと暖房運転モードとが設けられている。
コントローラ70は、リモコン50a等から受け付けた指示に基づいて、冷房運転モードか暖房運転モードかを判断し、実行する。
(3−1)冷房運転モード
空気調和装置100では、冷房運転モードでは、四路切換弁22の接続状態を圧縮機21の吐出側と室外熱交換器23とを接続しつつ圧縮機21の吸入側とガス側閉鎖弁30とを接続する冷房運転接続状態とし、冷媒回路10に充填されている冷媒を、主として、圧縮機21、室外熱交換器23、室外膨張弁24、室内膨張弁54、室内熱交換器52の順に循環させる。
より具体的には、冷房運転モードが開始されると、冷媒回路10内において、冷媒が圧縮機21に吸入されて圧縮された後に吐出される。ここで、冷凍サイクルにおける低圧は、吸入圧力センサ36によって検出される吸入圧力であり、冷凍サイクルにおける高圧は、吐出圧力センサ37によって検出される吐出圧力である。
圧縮機21では、室内ユニット50で要求される冷却負荷に応じた容量制御が行われる。具体的には、吸入圧力の目標値が室内ユニット50で要求される冷却負荷に応じて設定され、吸入圧力が目標値になるように圧縮機21の運転周波数が制御される。
圧縮機21から吐出されたガス冷媒は、吐出管90、四路切換弁22を経て、室外熱交換器23のガス側端に流入する。
室外熱交換器23のガス側端に流入したガス冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン25によって供給される室外側空気と熱交換を行って放熱して凝縮し、液冷媒となって室外熱交換器23の液側端から流出する。
室外熱交換器23の液側端から流出した液冷媒は、室外液側配管32、室外膨張弁24、液側閉鎖弁29、および液冷媒連絡管6を経て、室内ユニット50に流入する。なお、冷房運転モードでは、室外膨張弁24は全開状態となるように制御されている。
室内ユニット50に流入した冷媒は、室内液冷媒管58の一部を経て、室内膨張弁54に流入する。室内膨張弁54に流入した冷媒は、室内膨張弁54によって冷凍サイクルにおける低圧になるまで減圧された後、室内熱交換器52の液側端に流入する。なお、室内膨張弁54の弁開度は、冷房運転モードでは、圧縮機21の吸入冷媒の過熱度が所定の過熱度となるように制御される。ここで、圧縮機21の吸入冷媒の過熱度は、吸入温度センサ35による検出温度と吸入圧力センサ36による検出圧力とを用いてコントローラ70に算出される。室内熱交換器52の液側端に流入した冷媒は、室内熱交換器52において、室内ファン53によって供給される室内空気と熱交換を行って蒸発し、ガス冷媒となって室内熱交換器52のガス側端から流出する。室内熱交換器52のガス側端から流出したガス冷媒は、室内ガス冷媒管59を介して、ガス冷媒連絡管7に流れていく。
このようにして、ガス冷媒連絡管7を流れる冷媒は、ガス側閉鎖弁30、室外ガス側配管33、四路切換弁22、および吸入管40を経て、再び、圧縮機21に吸入される。
(3−2)暖房運転モード
空気調和装置100では、暖房運転モードでは、四路切換弁22の接続状態を圧縮機21の吐出側とガス側閉鎖弁30とを接続しつつ圧縮機21の吸入側と室外熱交換器23とを接続する暖房運転接続状態とし、冷媒回路10に充填されている冷媒を、主として、圧縮機21、室内熱交換器52、室内膨張弁54、室外膨張弁24、室外熱交換器23の順に循環させる。
より具体的には、暖房運転モードが開始されると、冷媒回路10内において、冷媒が圧縮機21に吸入されて圧縮された後に吐出される。ここで、冷凍サイクルにおける低圧は、吸入圧力センサ36によって検出される吸入圧力であり、冷凍サイクルにおける高圧は、吐出圧力センサ37によって検出される吐出圧力である。
圧縮機21では、室内ユニット50で要求される暖房負荷に応じた容量制御が行われる。具体的には、吐出圧力の目標値が室内ユニット50で要求される暖房負荷に応じて設定され、吐出圧力が目標値になるように圧縮機21の運転周波数が制御される。
圧縮機21から吐出されたガス冷媒は、吐出管90、四路切換弁22、室外ガス側配管33、ガス冷媒連絡管7を流れた後、室内ガス冷媒管59を介して室内ユニット50に流入する。
室内ユニット50に流入した冷媒は、室内ガス冷媒管59を経て、室内熱交換器52のガス側端に流入する。室内熱交換器52のガス側端に流入した冷媒は、室内熱交換器52において、室内ファン53によって供給される室内空気と熱交換を行って放熱して凝縮し、液冷媒となって室内熱交換器52の液側端から流出する。室内熱交換器52の液側端から流出した冷媒は、室内液冷媒管58、室内膨張弁54を介して、液冷媒連絡管6に流れていく。なお、室内膨張弁54の弁開度は、暖房運転モードでは全開状態となるように制御される。
このようにして、液冷媒連絡管6を流れる冷媒は、液側閉鎖弁29、室外液側配管32を介して、室外膨張弁24に流入する。
室外膨張弁24に流入した冷媒は、冷凍サイクルにおける低圧になるまで減圧された後、室外熱交換器23の液側端に流入する。なお、室外膨張弁24の弁開度は、暖房運転モードでは、圧縮機21の吸入冷媒の過熱度が所定の過熱度となるように制御される。
室外熱交換器23の液側端から流入した冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン25によって供給される室外空気と熱交換を行って蒸発し、ガス冷媒となって室外熱交換器23のガス側端から流出する。
室外熱交換器23のガス側端から流出した冷媒は、四路切換弁22、および吸入管40を経て、再び、圧縮機21に吸入される。
(4)圧縮機21の構造
図3に、圧縮機21の概略縦断面図を示す。
圧縮機21は、高低圧ドーム型のスクロール圧縮機であり、主として、縦長円筒状の密閉ドーム型の圧縮機ケーシング60、ピン軸受部65a、上部軸受部65b、下部軸受部65c、モータ67、吸入管40、吐出管90と、圧縮機構部61、駆動軸であるクランク軸64等を有して構成されている。
圧縮機ケーシング60は、縦長の密閉容器であり、主に、冷媒ガスを圧縮する圧縮機構部61と、圧縮機構部61の下方に配置されるモータ67とが収容されている。この圧縮機構部61とモータ67とは、鉛直方向に伸びたクランク軸64によって連結されている。なお、圧縮機構部61とモータ67との間は、高圧空間HPである。
ピン軸受部65aは、クランク軸64の上端のピン軸部64aを径方向外側から支持している。ピン軸受部65aは、後述する可動スクロール63の下方に向けて筒状に伸びたボス部63cの内側に嵌められたピン軸軸受メタルの内周面が、クランク軸64のピン軸部64aの外周面に接触するように設けられている。
上部軸受部65bは、圧縮機ケーシング60内の上方に固定されており、クランク軸64のピン軸部64aの下方の部分を径方向外側から支持している。上部軸受部65bは、後述する上部軸受ハウジング65baの内側に嵌め込まれた上部軸受メタルの内周面が、クランク軸64のうちピン軸部64aの下方の部分の外周面に接触するように設けられている。
下部軸受部65cは、圧縮機ケーシング60内の下方に固定されており、クランク軸64の下方の部分を径方向外側から支持している。下部軸受部65cは、下部軸受ハウジング65caの内側に嵌め込まれた下部軸受メタルの内周面が、クランク軸64の下方の部分の外周面に接触するように設けられている。
モータ67は、主に、圧縮機ケーシング60の内壁面に固定された環状の固定子67aと、固定子67aの内側に僅かな隙間をもって回転自在に収容された回転子67bとから構成されている。固定子67aには、上方および下方に銅線が巻回されている。固定子67aの外周面には、固定子67aの上端面から下端面に亘って鉛直方向に伸びる溝状のコアカット部67aaが、周方向に所定間隔をおいて複数個所に設けられている。そして、このコアカット部67aaにより、圧縮機ケーシング60の内周側と固定子67aの外周側との間に上下方向に伸びるモータ冷却通路が構成されている。回転子67bは、上下方向に伸びるように圧縮機ケーシング60の軸心に配置されたクランク軸64を介して圧縮機構部61の可動スクロール63に駆動連結されている。
吸入管40は、冷媒回路の冷媒を圧縮機構部61に導くための配管であって、圧縮機ケーシング60の上壁部に気密状に嵌入されている。吸入管40は、圧縮機ケーシング60内部の上方の空間である低圧空間LPを上下方向に貫通すると共に、下端部が固定スクロール62に嵌入されている。吸入管40のうち、圧縮機ケーシング60の上方外部に伸びだした部分は、クランク軸64の長手方向と平行である鉛直方向上方に伸びた吸入側平行配管部分41を有している。
吐出管90は、圧縮機ケーシング60内の冷媒を圧縮機ケーシング60外に吐出させるための配管であって、圧縮機ケーシング60の側方から気密状に嵌入されている。そして、この吐出管90の端部は、圧縮機ケーシング60の側面内周面からさらに内側に突き出した位置となるように設けられている。吐出管90のうち、圧縮機ケーシング60の側方外部に伸びだした部分は、圧縮機ケーシング60の径方向外側に伸びた後、クランク軸64の長手方向と平行である鉛直方向上方に伸びた吐出側平行配管部分91を有している。
圧縮機構部61は、主に、上部軸受ハウジング65baの上方に固定配置される固定スクロール62と、固定スクロール62に噛合する可動スクロール63とから構成されている。固定スクロール62は、平板状の鏡板62a、および、鏡板62aの下面から下方に伸びて形成された下面視が渦巻き状のラップ62bを有している。鏡板62aは、上面側の略軸中心において軸方向に貫通しており、圧縮室66に連通した吐出口66aを有している。吐出口66aのさらに上部には、圧縮機構部61の運転音を消音させる膨張室として機能するマフラー空間66bが形成されている。可動スクロール63は、鏡板63aと、鏡板63aの上面側に伸びるようにして形成された上面視が渦巻き状のラップ63bと、鏡板63aの下面側に円筒状に伸びるように形成されておりクランク軸64の上端を受けるピン軸受部を構成するボス部63cとを有している。可動スクロール63のボス部63cは、クランク軸64の上端近傍を構成するピン軸部64aを、径方向外側から覆っており、可動スクロール63とクランク軸64とが回転自在に連結されている。なお、可動スクロール63は、自転運動が防止されるようにして、上部軸受ハウジング65baの上面によって支持されている。可動スクロール63の上方に伸びるラップ63bは、固定スクロール62の下方に伸びるラップ62bと、径方向に重なるようにして、上下方向から噛み合わされ、各接触部分の間に圧縮室66が形成されている。クランク軸64が回転駆動することで、ピン軸部64aに対して回転駆動力が伝わるように連結されているボス部63cがクランク軸64からの力の作用を受けて、可動スクロール63は、自転することなく上部軸受ハウジング65ba内を公転する。その際に、可動スクロール63の公転に伴って、固定スクロール62のラップ62bと可動スクロール63のラップ63bとによって形成されている圧縮室66は、回転進行方向に進みながら吐出口66aとの径方向の距離が短くなっていくことで、容積が中心に向かいながら収縮される。
上部軸受ハウジング65baは、その外周面において周方向の全体に亘って圧縮機ケーシング60の側方内周面に対して圧入固定されており、圧縮機ケーシング60の内部を、上部軸受ハウジング65ba下方の高圧空間HPと上部軸受ハウジング65ba上方の低圧空間LPとに区画している。なお、上部軸受ハウジング65baの下方部分の筒状部分の内周には、上部軸受メタルが嵌め込まれており、この上部軸受メタルの内周面が、クランク軸64のピン軸部64aの下方の部分を径方向外側から回転自在に支持している。
クランク軸64は、モータ67の駆動力を圧縮機構部61へ伝達する駆動軸であり、圧縮機ケーシング60内を上下方向に伸びるように配置される。クランク軸64は、上部軸受部65bおよび下部軸受部65cによって圧縮機ケーシング60内部に回転自在に支持されている。クランク軸64の中間部分は、モータ67の回転子67bに同心状に連結されている。また、クランク軸64の上端には、クランク軸64の中間部分から偏心してピン軸部64aが設けられている。ピン軸部64aは、可動スクロール63のボス部63cの内周空間に向けて挿入されている。これにより、クランク軸64がモータ67の駆動力により回転することにより、可動スクロール63は公転運動をすることが可能である。
以上の構成の圧縮機21では、圧縮機構部61の吐出口66aから吐出された冷媒は、上述のように、マフラー空間66bを通過して、一部が、特定のコアカット部67aaを下方に向けて通過し、モータ67の下方周辺の空間に到達した後、別のコアカット部67aa等の通路を上方に向けて通過することで、高圧空間HPに送られる。他の一部が、ガスガイド(図示せず)の孔を通過して、高圧空間HPに送られる。そして、高圧空間HPに送られた冷媒ガスは、吐出管90から圧縮機ケーシング60外に吐出される。
(5)吸入管40の構造
図4に、吸入管40の吸入側平行配管部分41近傍の断面形状(吸入側ブレード45の投影位置も図示)を示す。
吸入管40は、圧縮機21の上端近傍部分から鉛直方向上方に向けて伸び出した吸入側平行配管部分41を有しており、吸入側平行配管部分41の上端では水平方向に折り曲げられた形状を有している。
吸入側平行配管部分41は、吸入側可撓管42と、吸入側第1配管43と、吸入側第2配管44と、を有しており、圧縮機21のクランク軸64と平行に伸びている。
吸入側第1配管43は、圧縮機21の上端部分から上方に伸び出した円筒形状の配管である。吸入側可撓管42は、吸入側第1配管43の上端に接続されており、軸方向が鉛直方向となるように伸びている。吸入側第2配管44は、吸入側可撓管42の上端部分から上方に伸び出した円筒形状の配管である。
吸入側可撓管42と、吸入側第1配管43と、吸入側第2配管44と、は、いずれも、ステンレス、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金の少なくともいずれかを主として含んで構成されており、同種金属によって構成されていることが好ましい。
吸入側可撓管42は、径方向内側に凹んだ凹部42bと、径方向外側に突出した凸部42aとが軸方向に交互に並ぶように設けられており、凹部42b及び凸部42aが軸方向に沿って同心円状に並ぶように形成されている。
吸入側可撓管42には、径方向外側が吸入側ブレード45によって覆われている。吸入側ブレード45は、吸入側可撓管42の冷媒流れ方向の一端と吸入側第1配管43との接続部分と冷媒流れ方向の他端と吸入側第2配管44との接続部分とにおいて、それぞれカシメリング48によって径方向外側からカシメられることにより固定されている。吸入側ブレード45は、特に限定されないが、例えば、鋼、アラミド繊維、炭素繊維の少なくともいずれかを主として含んで構成されており吸入側可撓管42の可撓性を阻害しない程度の柔軟性を備えた網目状部材であり、吸入側可撓管42が冷媒圧力によって軸方向に過度に伸びることを抑制させることが可能になっている。これにより、吸入側可撓管42の耐圧強度を高めることが可能になっている。
本実施形態では、吸入側第1配管43と吸入側第2配管44の内径は、いずれも内径Yで等しい。吸入側可撓管42の凹部42bの内径Xは、吸入側第1配管43や吸入側第2配管44の内径Yの80%以上が確保されるように構成されている。なお、本実施形態では、凸部42aの内径は、吸入側第1配管43や吸入側第2配管44の内径Yと同程度となるように構成されている。
また、吸入側可撓管42と、吸入側第1配管43と、吸入側第2配管44と、の肉厚は、いずれも同等である。
(6)吐出管90の構造
図5に、吐出管90の吐出側平行配管部分91近傍の断面形状(吐出側ブレード95の投影位置も図示)を示す。
吐出管90は、圧縮機21の側方近傍部分から水平方向に伸び出した後、鉛直方向上方に向けて曲げられ、鉛直方向上方に向けて伸び出した吐出側平行配管部分91を有している。
吐出側平行配管部分91は、吸入側平行配管部分41と同様であり、吐出側可撓管92と、吐出側第1配管93と、吐出側第2配管94と、を有しており、圧縮機21のクランク軸64と平行に伸びている。
吐出側第1配管93は、圧縮機21の側方近傍から水平方向に伸び出し、その後鉛直上方に曲がった配管であり、水平部分および鉛直部分はそれぞれ円筒形状の配管である。吐出側可撓管92は、吐出側第1配管93の上端に接続されており、軸方向が鉛直方向となるように伸びている。吐出側第2配管94は、吐出側可撓管92の上端部分から上方に伸び出した円筒形状の配管である。
吐出側可撓管92と、吐出側第1配管93と、吐出側第2配管94と、は、いずれも、ステンレス、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金の少なくともいずれかを主として含んで構成されており、同種金属によって構成されていることが好ましい。
吐出側可撓管92は、径方向内側に凹んだ凹部92bと、径方向外側に突出した凸部92aとが軸方向に交互に並ぶように設けられており、凹部92b及び凸部92aが軸方向に沿って同心円状に並ぶように形成されている。
吐出側可撓管92には、径方向外側が吐出側ブレード95によって覆われている。吐出側ブレード95は、吐出側可撓管92の冷媒流れ方向の一端と吐出側第1配管93との接続部分と冷媒流れ方向の他端と吐出側第2配管94との接続部分とにおいて、それぞれカシメリング98によって径方向外側からカシメられることにより固定されている。吐出側ブレード95は、特に限定されないが、例えば、吸入側ブレード45と同様に、鋼、アラミド繊維、炭素繊維の少なくともいずれかを主として含んで構成されており吐出側可撓管92の可撓性を阻害しない程度の柔軟性を備えた網目状部材であり、吐出側可撓管92が冷媒圧力によって軸方向に過度に伸びることを抑制させることが可能になっている。
本実施形態では、吐出側第1配管93と吐出側第2配管94の内径は、いずれも内径Wで等しい。吐出側可撓管92の凹部92bの内径Vは、吐出側第1配管93や吐出側第2配管94の内径Wの80%以上が確保されるように構成されている。なお、本実施形態では、凸部92aの内径は、吐出側第1配管93や吐出側第2配管94の内径Wと同程度となるように構成されている。
また、吐出側可撓管92と、吐出側第1配管93と、吐出側第2配管84と、の肉厚は、いずれも同等である。
(7)空気調和装置100の特徴
本実施形態の空気調和装置100では、冷媒回路10において冷媒としてR1234yfが充填されて用いられている。このR1234yfは、従来より用いられているR32よりも蒸発潜熱が小さく、単位重量当たりの冷凍効果が低い。このため、R32を用いる従来の空気調和装置と比べると、同程度の能力を確保するためには、冷媒回路10における冷媒の循環量である質量流量を増大させる必要があり、圧縮機21の駆動周波数を高める必要がある。
ところが、冷媒の循環量を増大させると、冷媒が受ける圧力損失が増大し、圧縮機21の効率が低下し、消費電力が増大してしまうことになる。
これに対して、圧力損失の増大を抑制するために吐出管90や吸入管40の内径を大きく設計する場合には、耐圧強度を確保するために従来の配管の肉厚よりもより大きな肉厚を確保する必要が生じる。
しかし、配管の肉厚を増大させてしまうと、配管の断面効果が大きくなり、配管の柔軟性が損なわれるため、圧縮機21の駆動に伴う振動を配管において十分に吸収することができず、配管を通じて圧縮機21の振動が周囲の機器にまで伝播してしまい、機器の信頼性を損ねるおそれがある。
これに対して、本実施形態の空気調和装置100では、圧縮機21の吐出管90において、圧縮機21の駆動軸であるクランク軸64と平行に伸びている吐出側平行配管部分91において吐出側可撓管92を採用している。
このため、吐出側可撓管92の代わりに平坦な円筒形状の配管を用いる場合と比べて、圧縮機21のクランク軸64が駆動することに伴う振動を吸収し、振動の伝達を抑制することが可能になっている。特に、吐出側可撓管92は、圧縮機21のクランク軸64と平行に伸びる部分に設けられているため、クランク軸64が駆動することに伴う振動の伝達の抑制効果を高めることが可能になっている。特に、蒸発潜熱が小さい冷媒を用いた場合に、蒸発潜熱の小ささを補うために冷媒回路10における冷媒循環量を増大させるべく圧縮機21の駆動周波数を増大させた場合であっても、振動の伝達を十分に抑制することが可能になる。
したがって、振動を吸収させるために吐出管90自体を複数回折り曲げた構造とする必要が無く、吐出管90の配管長を長く確保する必要も無いため、配管設置スペースを狭小化させることが可能になっている。
そして、吐出側可撓管92を採用することにより、振動を抑制するための吐出管90自体の配管長さを短く設計することが可能になるため、吐出管90の配管長が長くなることによる冷媒の圧力損失の増大を抑制することが可能になっている。ここで、吐出側可撓管92の内径Vは、吐出側第1配管93、吐出側第2配管94の内径Wの80%以上の内径を確保することができているため、圧縮機21の吐出側において可撓管を採用する場合であっても、冷媒通過時の冷媒の圧力損失を小さく抑えることが可能になっている。
そして、吐出管90において吐出側可撓管92を用いた場合であっても、さらに吐出側ブレード95が設けられていることで、吐出側可撓管92が冷媒圧力によって軸方向に過度に伸びることが抑制されているため、吐出側可撓管92において、内径を大きめに設計して冷媒の圧力損失を低減させた場合であっても、肉厚を増大させることなく振動吸収機能を備えたままで、耐圧強度を高めることが可能になっている。
なお、圧縮機21の吸入側の吸入管40においても、吐出管90と同様に圧力損失の低減および振動の吸収および伝達の抑制が可能になっている。
(8)変形例
上記実施形態は、以下の変形例に示すように適宜変形が可能である。なお、各変形例は、矛盾が生じない範囲で他の変形例と組み合わせて適用されてもよい。
(8−1)変形例A
上記実施形態では、冷媒回路10に封入されている冷媒がR1234yfである場合を例に挙げて説明した。
これに対して、冷媒回路10に封入される冷媒は、これに限定されるものではなく、例えば、R32よりも冷凍効果が小さいR1234yf以外の冷媒として、R1234yfとR32とR125の混合冷媒や、R1234yfとR1123とR32の混合冷媒や、R1234yfとR744とR32の混合冷媒や、R32よりも冷凍効果が小さいR171(アンモニア)を含有する混合冷媒等を用いてもよい。
また、R32よりも単位重量当たりのGWPの低いR1234yf以外の冷媒として、例えば、R1234zd、R1234ze等のHFO冷媒単体を用いてもよい。また、例えば、R1234yf、R1234zd、R1234ze等のHFO冷媒単体と、R32、R125、R134a、R143a、R152a、R245fa等のHFC冷媒と、の混合冷媒等を用いてもよい。このようにGWPの値が低い冷媒を用いることで、地球温暖化の抑制に寄与することが可能になる。
(8−2)変形例B
上記実施形態では、吐出管90の吐出側可撓管92の凹部92bの内径Vが、吐出側第1配管93や吐出側第2配管94の内径Wの80%以上である場合を例に挙げて説明した。
これに対して、例えば、図6に示す吐出管90aのように、吐出管90aの吐出側可撓管92の凹部92bの内径Vaが、吐出側第1配管93や吐出側第2配管94の内径Wの100%以上であるように構成してもよい。この場合には、吐出側可撓管92の部分を通過する冷媒の圧力損失をより十分に低減させることが可能になる。
(8−3)変形例C
上記実施形態では、吐出管90の吐出側可撓管92の凸部92aと凹部92bが軸方向において同心円状に並ぶように設けられている場合を例に挙げて説明した。
これに対して、例えば、図7に示す吐出管90bのように、吐出管90bの吐出側可撓管92xが有する各凸部92aや凹部92bが、軸方向に沿ってらせん状に設けられ、各凸部92aと凹部92bとが、吐出側可撓管92xの軸方向に交互に並んで配置されるように構成されていてもよい。この形状においても、上記実施形態と同様に、圧縮機21の振動を吸収することが可能になる。
なお、この形状を採用する場合においても上記実施形態と同様にカシメリング98で両端が固定された吐出側ブレード95を設けることで、肉厚を増大させることなく振動吸収機能を備えたままで、耐圧強度を高めることも可能になる。
(8−4)変形例D
上記実施形態では、吐出管90と吸入管40のいずれにおいても可撓管を用いる場合を例に挙げて説明した。
これに対して、可撓管を吐出管90側のみに設けて、吸入管40は通常の筒状配管としてもよい。
また、吐出管90においては、吐出側ブレード95を用いつつ、吸入管40においては、吸入側ブレード45を省略した構成としてもよい。
本発明は、冷凍装置に利用可能である。
2 :室外ユニット
10 :冷媒回路
20 :室外ユニット制御部
21 :圧縮機
23 :室外熱交換器
24 :室外膨張弁
25 :室外ファン
40 :吸入管
41 :吸入側平行配管部分
42 :吸入側可撓管(可撓管)
42a :凸部
42b :凹部
43 :吸入側第1配管(第1配管)
44 :吸入側第2配管(第2配管)
45 :吸入側ブレード(被覆材)
48 :カシメリング
50 :室内ユニット
52 :室内熱交換器
54 :室内膨張弁
57 :室内ユニット制御部
60 :圧縮機ケーシング
61 :圧縮機構部
62 :固定スクロール
63 :可動スクロール
64 :クランク軸(駆動軸)
66 :圧縮室
67 :モータ
70 :コントローラ
81 :空気温度センサ
82 :室内熱交温度センサ
90、90a、90b :吐出管
91 :吐出側平行配管部分
92、92x :吐出側可撓管(可撓管)
92a :凸部
92b :凹部
93 :吐出側第1配管(第1配管)
94 :吐出側第2配管(第2配管)
95 :吐出側ブレード(被覆材)
98 :カシメリング
100 :空気調和装置(冷凍装置)
HP :高圧空間
LP :低圧空間
特開2011−112327号公報

Claims (6)

  1. 圧縮機(21)と、前記圧縮機の吸入側に接続された吸入管(40)と、前記圧縮機の吐出側に接続された吐出管(90、90a、90b)と、を含む冷媒回路(10)を備えた冷凍装置(100)であって、
    前記吸入管と前記吐出管の少なくともいずれかにおいて、前記圧縮機の駆動軸と平行に伸びた平行配管部分(41、91)を有しており、
    前記平行配管部分(41、91)は、可撓管(42、92、92x)と、前記可撓管の一端に接続された第1配管(43、93)と、前記可撓管の他端に接続された第2配管(44、94)と、を有しており、
    前記可撓管は、前記第1配管及び/又は前記第2配管の内径の80%以上の内径を有している、
    冷凍装置。
  2. 前記冷媒回路には、R32よりも蒸発潜熱の小さい冷媒が充填されている、
    請求項1に記載の冷凍装置。
  3. 前記冷媒回路には、R32よりもGWPが低い冷媒が充填されている、
    請求項2に記載の冷凍装置。
  4. 前記可撓管は、径方向内側に凹んだ凹部(42b、92b)と径方向外側に突出した凸部(42a、92a)とが軸方向に交互に設けられており、前記凹部及び前記凸部が軸方向に沿ってらせん状に形成されているか、前記凹部及び前記凸部が軸方向に同心円状に並ぶように形成されている、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の冷凍装置。
  5. 前記可撓管の冷媒流れ方向の一端側及び他端側において固定されており、前記可撓管を径方向外側から覆うように設けられた被覆材(45、95)をさらに備えた、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の冷凍装置。
  6. 前記可撓管は、ステンレス、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金の少なくともいずれかを主として含んで構成されており、
    前記被覆材は、鋼、アラミド繊維、炭素繊維の少なくともいずれかを主として含んで構成されている、
    請求項5に記載の冷凍装置。
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