JP5195497B2 - 回転式流体機械 - Google Patents

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Description

本発明は、回転式流体機械に関し、低段側及び高段側の圧縮室を有する偏心回転式ピストン機構を備えた回転式流体機械に関するものである。
従来より、電動機と偏心回転式ピストン機構とを備えた回転式流体機械が知られている。この種の回転式流体機械の中には、特許文献1に示すように、上記偏心回転式ピストン機構が、上下二段に配置された圧縮室(上側に高段側圧縮室が位置し、該高段側圧縮室の下側に低段側圧縮室が位置している)を有しているものがある。
上記偏心回転式ピストン機構では、各圧縮室ごとに収容されたピストンが上記電動機の回転軸に設けられた偏心部に偏心して取り付けられている。そして、上記電動機を駆動させると、低段側及び高段側の圧縮室内でピストンが偏心回転し、各圧縮室の容積が周期的に変動することにより、該各圧縮室の流体を圧縮することができるようになっている。ここで、この特許文献1の回転式流体機械では、低段側圧縮室の吐出口と高段側圧縮室の吸入口とを連通させており、低段側圧縮室で圧縮した流体をさらに高段側圧縮室で圧縮する二段圧縮動作を行うことが可能に構成されている。
特開2007−23993号公報
ところで、上記偏心回転式ピストン機構は、圧縮室に流体を吸入するための吸入通路と圧縮室から流体を吐出するための吐出通路とを有している。これらの通路は、上記電動機の回転軸が1回転する度に、それぞれ1回づつ開放/閉鎖されている。この開放/閉鎖により各圧縮室に吸入/吐出する流体に圧力脈動が生じている。
一方、上記吸入通路及び吐出通路にはマフラが設けられている。このマフラにより、該各通路を通過する流体の通過音を小さくすることができるが、これとは別に、各通路を通過する流体の圧力脈動を低減する効果もある。しかしながら、各通路にマフラを設けたとしても、マフラと圧縮室との間で流体の圧力脈動が増幅してしまう場合があり、上記マフラだけでは圧力脈動を十分に低減できないという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、低段側圧縮室と高段側圧縮室とを有する偏心回転式ピストン機構を備えた回転式流体機械において、圧縮室とマフラとを接続する流体通路を流れる流体の圧力脈動の増幅を抑えることにある。
第1の発明は、電動機(4)と、該電動機(4)の運転周波数を調整する調整手段(72)と、内部に形成された低段側及び高段側の圧縮室(22,23)と該各圧縮室(22,23)ごとに収容されるとともに上記電動機(4)の回転軸(15)の偏心部(17,18)に偏心して取り付けられたピストン(20,21)とを有する偏心回転式ピストン機構(3)とを備えた回転式流体機械を前提としている。
そして、上記回転式流体機械が、上記低段側圧縮室(23)の吸入口から延びる低段側吸入通路(50)に接続された第1マフラ(10)と、上記低段側圧縮室(23)の吐出口から延びる低段側吐出通路(51)に接続された第2マフラ(11)と、上記高段側圧縮室(23)の吸入口から延びる高段側吸入通路(52)に接続された第3マフラ(12)とを有し、上記偏心回転式ピストン機構(3)で圧縮される流体の音速をc[m/s]とし、上記調整手段(72)で調整される電動機(4)の最大運転周波数をfmax[Hz]とした場合に、上記低段側吐出通路(51)の長さL2が、L2<c/(4×fmax)の関係を満たしていることを特徴としている。
ここで、上述したように上記電動機(4)の回転軸(15)が1回転する度に、上記各圧縮室(22,23)に接続された吐出及び吸入通路(51,50,52)が、それぞれ1回づつ開放/閉鎖される。このことから、上記電動機(4)の運転周波数と各通路(51,50,52)を流れる流体の圧力脈動の基本周波数とは、理論上、実質的には一致している。
そして、例えば上記調整手段(72)で調整した運転周波数、つまり上記圧力脈動の基本周波数が、上記低段側吐出通路(51)内の共鳴周波数と一致すると、上記低段側吐出通路(51)内で気柱共鳴が生じ、上記低段側圧縮室(23)の吐出側で流体の圧力脈動が増幅されてしまう。
第1の発明では、上記低段側吐出通路(51)内の一次の共鳴周波数が上記低段側吐出通路(51)で生じる圧力脈動の最大基本周波数よりも高くなるようにするため、上記低段側吐出通路(51)の長さL2をc/(4×fmax)よりも短くしている。ここで、上記最大基本周波数とは、上記調整手段(72)で調整可能な電動機(4)の運転周波数の最大値である。こうすると、上記低段側吐出通路(51)の共鳴周波数が、上記電動機(4)の運転周波数よりも常に高い状態となり、上記低段側吐出通路(51)内で気柱共鳴が生じなくなる。
第2の発明は、第1の発明において、上記調整手段(72)は、該調整手段(72)で調整可能な運転周波数の範囲内に運転周波数禁止帯を設定するとともに、その運転周波数禁止帯を避けて上記電動機(4)の運転周波数を調整するように構成され、上記低段側吸入通路(50)の長さL1が、L1≧c/(4×fmax)の関係にある場合に、上記運転周波数禁止帯の運転周波数f[Hz]が、0.84×n×fm1≦f≦1.16×n×fm1(ただし、fm1=c/(4×L1)、n=1、2、3、…(nは整数倍))の関係を満たしていることを特徴としている。
第2の発明では、上記低段側吸入通路(50)の長さL1をc/(4×fmax)よりも短くすることができない場合、つまり上記低段側吸入通路(50)の長さL1がc/(4×fmax)以上の場合には、上記調整手段(72)が、その低段側吸入通路(50)の長さL1に基づいて算出された該低段側吸入通路(50)の共鳴周波数fm1を避けながら、電動機(4)の運転周波数を調整する。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記調整手段(72)は、該調整手段(72)で調整可能な運転周波数の範囲内に運転周波数禁止帯を設定するとともに、その運転周波数禁止帯を避けて上記電動機(4)の運転周波数を調整するように構成され、上記高段側吸入通路(52)の長さL3が、L3≧c/(4×fmax)の関係にある場合に、上記運転周波数禁止帯の運転周波数f[Hz]が、0.84×n×fm3≦f≦1.16×n×fm3(ただし、fm3=c/(4×L3)、n=1、2、3、…(nは整数倍))の関係を満たしていることを特徴としている。
第3の発明では、上記高段側吸入通路(52)の長さL3をc/(4×fmax)よりも短くすることができない場合、つまり上記高段側吸入通路(52)の長さL3がc/(4×fmax)以上の場合には、上記調整手段(72)が、その高段側吸入通路(52)の長さL3に基づいて算出された該高段側吸入通路(52)の共鳴周波数fm3を避けながら、電動機(4)の運転周波数を調整する。
本発明によれば、上記低段側吐出通路(51)の長さL2をc/(4×fmax)よりも短くすることにより、低段側吐出通路(51)内の共鳴周波数を、常に上記電動機(4)の最大運転周波数よりも高い状態に設定することができる。これにより、上記低段側圧縮室(23)の吐出側の圧力脈動に起因して上記低段側吐出通路(51)内で気柱共鳴が生じなくなり、該低段側吐出通路(51)内での流体の圧力脈動の増幅を抑えることができる。
また、上記第2の発明によれば、上記低段側吸入通路(50)の長さL1がc/(4×fmax)以上の場合には、上記調整手段(72)が、上記低段側吸入通路(50)の共鳴周波数fm1付近を避けながら上記電動機(4)の運転周波数が調整される。これにより、上記低段側圧縮室(23)の吸入側の圧力脈動に起因して上記低段側吸入通路(50)内で気柱共鳴が生じなくなり、該低段側吸入通路(50)内での圧力脈動の増幅を抑えることができる。
また、上記第3の発明によれば、上記高段側吸入通路(52)の長さL3がc/(4×fmax)以上の場合には、上記調整手段(72)が、上記高段側吸入通路(52)の共鳴周波数fm3付近を避けながら、上記電動機(4)の運転周波数を調整している。これにより、上記高段側圧縮室(23)の吸入側の圧力脈動に起因して上記高段側吸入通路(52)内で気柱共鳴が生じなくなり、該高段側吸入通路(52)内での圧力脈動の増幅を抑えることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。まず、本発明の実施形態に係る回転式流体機械としての圧縮機について説明した後、この圧縮機を備えた冷凍装置について説明する。
〈圧縮機〉
図1は上記圧縮機の構成を示す縦断面図である。上記圧縮機(1)は、図1に示すように、そのケーシング(2)内に圧縮機構(3)と電動機(4)とを収容した、いわゆる全密閉型に構成されている。この圧縮機(1)は、後述する冷凍装置の冷媒回路(60)に接続されている。
上記ケーシング(2)は、円筒状の胴部(2a)と、該胴部(2a)の上端部に固定された上部鏡板(2b)と、該胴部(2a)の下端部に固定された下部鏡板(2c)とにより構成されている。上記胴部(2a)には、該胴部(2a)の下側部分を貫通して低段側吸入配管(5)と低段側吐出配管(6)と高段側吸入配管(7)とが取り付けられている。又、上記胴部(2a)には、該胴部(2a)の上側部分を貫通して吐出配管(8)が取り付けられている。上部鏡板(2b)の頂部には、該頂部を貫通してターミナル端子(9)が取り付けられている。このターミナル端子(9)には、電気配線を介してインバータ(調整手段)(72)が接続されている。
このインバータ(72)は、上記電気配線を介して圧縮機(1)へ電流を供給するとともに、その電流の周波数を所定範囲内で調整することが可能に構成されている。つまり、上記圧縮機(1)の運転容量は、上記インバータ(72)により、ある範囲内で自在に変更することが可能となっている。ここで、上記インバータ(72)の周波数調整範囲内には、運転周波数禁止帯が設けられている。本実施形態では、上記インバータ(72)が、この運転周波数禁止帯を避けて、圧縮機(1)へ供給する電流の周波数を調整する。上記運転周波数禁止帯については、詳しく後述する。
上記電動機(4)は、上記ケーシング(2)内の上部に配置されており、ステータ(13)とロータ(14)とを備えている。ステータ(13)は、上記ケーシング(2)における胴部(2a)の内周面に固定されている。尚、このステータ(13)は、円筒状の固定子コア(13a)と該固定子コア(13a)に巻装される3相の巻線とを備えている。この巻線と上記ターミナル端子(9)とが、図示しないリード線で接続されている。上記ロータ(14)は、ステータ(13)の内側に配置されている。ロータ(14)の中央部には、上下方向に延びるシャフト(15)の主軸部(16)が連結されている。上記シャフト(15)は、上記電動機(4)の回転軸を構成している。
このシャフト(15)の主軸部(16)には、下側から順に第1偏心部(17)と第2偏心部(18)とが形成されている。第1偏心部(17)及び第2偏心部(18)は、主軸部(16)よりも大径に且つ主軸部(16)の軸心から偏心して形成されている。又、第1偏心部(17)と第2偏心部(18)とでは、偏心量は同じで主軸部(16)の軸心に対する偏心方向が逆になっている。
上記圧縮機構(3)は、内部に低段側圧縮室(22)と高段側圧縮室(23)とが上下二段で形成されたシリンダ(24)と、低段側及び高段側のピストン(20,21)とを備えている。
図1に示すように、上記シリンダ(24)は、下側から順にリアヘッド(30)と低段側シリンダ本体部(31)とミドルプレート(32)と高段側シリンダ本体部(33)とフロントヘッド(34)とが積層されて構成されている。両方のシリンダ本体部(31,33)とミドルプレート(32)は、何れも円環状に形成されている。
そして、上記シャフト(15)は、上記リアヘッド(30)と上記フロントヘッド(34)と両方のシリンダ本体部(31,33)と円環状のミドルプレート(32)とを貫通している。そして、この貫通したシャフト(15)を回転自在に支持するために、上記リアヘッド(30)と上記フロントヘッド(34)との中央部分には軸受部(図示なし)が設けられている。
図2は、上記圧縮機構(3)における低段側と高段側の吸入部分の要部を示した横断面図である。図2に示すように、上記低段側及び高段側のピストン(20,21)は、共に円環状の本体部(25)と該本体部(25)から半径方向に突出したブレード(26)とが一体に形成されている。
上記低段側ピストン(20)は、上記低段側シリンダ本体部(31)の中空部分に位置するとともに、上記シャフト(15)の上記第1偏心部(17)に回転自在に嵌め込まれている。又、上記高段側ピストン(21)は、上記高段側シリンダ本体部(33)の中空部分に位置するとともに、上記シャフト(15)の上記第2偏心部(18)に回転自在に嵌め込まれている。
そして、上記低段側シリンダ本体部(31)の内周面と上記低段側ピストン(20)の外周面と上記リアヘッド(30)の上面と上記ミドルプレート(32)の下面とで区画された空間が低段側圧縮室(22)を構成している。又、上記高段側シリンダ本体部(33)の内周面と上記高段側ピストン(21)の外周面と上記フロントヘッド(34)の下面と上記ミドルプレート(32)の上面とで区画された空間が高段側圧縮室(23)を構成している。
又、上記低段側シリンダ本体部(31)には、該低段側シリンダ本体部(31)の外周面と内周面を径方向に貫通する低段側吸入ポート(35a)が形成されている。上記低段側吸入ポート(35a)における上記低段側シリンダ本体部(31)の内周面側の開口部が、上記低段側圧縮室(22)の第1室(36)に連通している。尚、この内周面側の開口部が上記低段側圧縮室(22)の吸入口を構成する。そして、上記低段側吸入ポート(35a)には、低段側吸入配管(5)が接続されている。
又、上記高段側シリンダ本体部(33)には、該高段側シリンダ本体部(33)の外周面と内周面を径方向に貫通する高段側吸入ポート(35b)が形成されている。上記高段側吸入ポート(35b)における上記高段側シリンダ本体部(33)の内周面側の開口部が、上記高段側圧縮室(23)の第1室(36)に連通している。尚、この内周面側の開口部が上記高段側圧縮室(23)の吸入口を構成する。そして、上記高段側吸入ポート(35b)には、高段側吸入配管(7)が接続されている。
上記低段側及び高段側シリンダ本体部(31,33)には、共に厚さ方向に延びる円柱状のブッシュ孔(38)が形成されている。このブッシュ孔(38)は、その側周面の一部が対応するシリンダ本体部(31,33)の中空部分に開口するように形成されている。
上記ブッシュ孔(38)には、断面がほぼ半円形の一対の揺動ブッシュ(39)が回転自在に嵌合している。この一対の揺動ブッシュ(39)の間に上記低段側ピストン(20)のブレード(26)が摺動自在に嵌め込まれている。この状態において、上記揺動ブッシュ(39)に対応する各ピストン(20,21)のブレード(26)が、上記圧縮室(22,23)を第1室(36)と第2室(37)とに区画している。
又、図1,図3に示すように、上記リアヘッド(30)は、リアヘッド本体部(40)と蓋部材(41)とを備えている。上記リアヘッド本体部(40)には、その下面側に開口するように凹陥部(43)が形成されている。そして、この凹陥部(43)の開口部を閉塞するように上記蓋部材(41)が上記リアヘッド(30)に取り付けられている。尚、上記リアヘッド本体部(40)と上記蓋部材(41)とで区画された凹陥部(43)の空間が低段側吐出室を構成する。
上記リアヘッド本体部(40)には、該リアヘッド本体部(40)を径方向に貫通する低段側吐出ポート(44)が形成されている。この低段側吐出ポート(44)の一端側が上記低段側吐出室(43)に開口している。そして、上記低段側吐出ポート(44)の他端側に低段側吐出配管(6)が接続されている。
又、上記リアヘッド本体部(40)には、該リアヘッド本体部(40)を厚さ方向に貫通する貫通路(45)が形成されている。この貫通路(45)の一端側は上記低段側吐出室(43)に開口し、他端側は上記低段側圧縮室(22)の第2室(37)に開口している。ここで、上記貫通路(45)の他端側の開口部分が上記低段側圧縮室(22)の吐出口を構成する。尚、上記リアヘッド本体部(40)には、上記貫通路(45)における低段側吐出室(43)の開口部を開閉する低段側吐出リード弁(46)が設けられている。
又、上記フロントヘッド(34)には、図示しないが、厚さ方向に貫通する高段側吐出通路が形成されている。この高段側吐出通路の一端側は上記高段側圧縮室(23)の第2室(37)に開口し、他端側は上記ケーシング(2)内に開口している。ここで、上記高段側吐出通路の一端側の開口部分が上記高段側圧縮室(23)の吐出口を構成する。尚、上記高段側吐出通路における他端側の開口部には、その開口部を開閉する高段側吐出リード弁(図示なし)が設けられている。
又、図1に示すように、上記圧縮機(1)には、第1から第3のマフラ(10,11,12)が接続されている。具体的に、上記低段側吸入配管(5)の端部に上記第1マフラ(10)の流出口が接続されている。上記低段側吐出配管(6)の端部に上記第2マフラ(11)の流入口が接続されている。上記高段側吸入配管(7)の端部に上記第3マフラ(12)の流出口が接続されている。上記第1から第3のマフラ(10,11,12)は、その内部に各マフラ(10,11,12)の流入口及び流出口に連通するマフラ室(10a,11a,12a)を有している。
ここで、上記低段側圧縮室(22)から上記低段側吸入ポート(35a)と上記低段側吸入配管(5)とを経て上記第1マフラ室(10a)に至るまでの通路が低段側吸入通路(50)を構成する。又、上記低段側圧縮室(22)から上記貫通路(45)と上記低段側吐出室(43)と低段側吐出ポート(44)と上記低段側吐出配管(6)とを経て上記第2マフラ室(11a)に至るまでの通路が低段側吐出通路(51)を構成する。又、上記高段側圧縮室(23)から上記高段側吸入ポート(35b)と上記高段側吸入配管(7)とを経て上記第3マフラ室(12a)に至るまでの通路が高段側吸入通路(52)を構成する。
そして、上記圧縮機(1)で圧縮される冷媒の音速をc[m/s]とし、上記インバータで調整される電動機(4)の最大運転周波数をfmax[Hz]とした場合に、上記低段側吸入通路(50)の長さL1、上記低段側吐出通路(51)の長さL2、及び上記高段側吸入通路(52)の長さL3は、L2<c/(4×fmax)≦L1、L3の関係を満たしている。
〈冷凍装置〉
次に、上記冷凍装置について説明する。この冷凍装置は、図4に示すように、上記圧縮機(1)と第1から第3のマフラ(10,11,12)とが接続された冷媒回路(60)と、該冷凍装置の運転制御を行うコントローラ(71)とを備えている。
上記冷媒回路(60)は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うように構成されており、該冷媒回路(60)内には冷媒として二酸化炭素が封入されている。上記冷媒回路(60)には、上記圧縮機(1)と第1から第3のマフラ(10,11,12)の他に、放熱器(61)、蒸発器(62)、過冷却熱交換器(63)、膨張弁(64)及び減圧弁(65)が接続されている。
上記放熱器(61)及び蒸発器(62)は、いずれもクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器で構成されている。又、上記放熱器(61)及び蒸発器(62)の近傍には、それぞれ送風ファン(図示なし)が設けられている。又、上記膨張弁(64)及び減圧弁(65)は、何れも開度が調節可能な電子膨張弁で構成されている。上記過冷却熱交換器(63)は、高温側通路(63a)と低温側通路(63b)とを備え、高温側通路(63a)を通過する冷媒と低温側通路(63b)を通過する冷媒とが熱交換するように構成されている。
上記圧縮機(1)の吐出配管(8)は上記放熱器(61)の一端に接続されている。上記放熱器(61)の他端から延びる第1冷媒配管(66)は分岐して、一方が減圧弁(65)を介して上記過冷却熱交換器(63)の低温側通路(63b)の入口側に接続され、他方が上記過冷却熱交換器(63)の高温側通路(63a)の入口側に接続されている。上記過冷却熱交換器(63)の低温側通路(63b)の出口側から延びる第2冷媒配管(67)は、上記第2マフラ(11)と上記第3マフラ(12)とを接続する第3冷媒配管(68)の途中に接続されている。
一方、上記過冷却熱交換器(63)の高温側通路(63a)の出口側から延びる第4冷媒配管(69)は上記膨張弁(64)を介して上記蒸発器(62)の一端に接続されている。上記蒸発器(62)の他端から延びる第5冷媒配管(70)は第1マフラ(10)の流入口に接続されている。
上記コントローラ(71)には、上記冷凍装置の各部に設けられたセンサ類(図示なし)が電気配線を介して接続されるとともに、上記圧縮機(1)、上記インバータ(72)、上記膨張弁(64)及び減圧弁(65)等の冷媒回路(60)を構成する機器が電気配線を介して接続されている。そして、上記コントローラ(71)は、上記センサ類からの検出信号に基づいて上記アクチュエータ類を制御するように構成されている。例えば、上記冷媒回路(60)の低圧圧力を検知する低圧センサ(図示なし)の検出信号に基づいて、上記冷媒回路(60)の低圧圧力が目標圧力となるように上記圧縮機(1)の運転容量を制御する。
具体的に、上記コントローラ(71)が、上記インバータ(72)に対して目標運転周波数を入力すると、該インバータ(72)は、その入力された目標運転周波数に応じて、上記圧縮機(1)へ供給する電流の周波数を調整する。これにより、上記圧縮機(1)の運転容量が調整される。
ここで、上記インバータ(72)には、上述したように、その調整範囲内に運転周波数禁止帯が設定されている。したがって、上記インバータ(72)は、上記コントローラ(71)から入力される目標運転周波数が上記運転周波数禁止帯の範囲内であれば、その運転周波数禁止帯の最小値よりも低い運転周波数となるように、上記電流の周波数を調整する。
尚、上記運転周波数禁止帯の運転周波数f[Hz]は、0.84×n×fm1≦f≦1.16×n×fm1(ただし、fm1=c/(4×L1)、n=1、2、3、…(nは整数倍))、及び0.84×n×fm3≦f≦1.16×n×fm3(ただし、fm3=c/(4×L3)、n=1、2、3、…(nは整数倍))の関係を満たしている。
−運転動作−
上記圧縮機(1)の動作について説明した後、冷凍装置の動作について詳細に説明する。
〈圧縮機〉
上記圧縮機(1)では、上記電動機(4)の回転軸(15)が回転すると、上記低段側圧縮室(22)で上記低段側ピストン(20)が偏心回転するとともに、上記高段側圧縮室(23)で上記高段側ピストン(21)が偏心回転し、上記各圧縮室(22,23)の容積が周期的に変動することにより、該各圧縮室(22,23)の冷媒を圧縮することができるようになっている。
図6は、低段側圧縮室(22)を偏心回転するピストン(20)を回転軸(15)の回転角ごとに簡略化して示した図である。 尚、上記高段側圧縮室(23)で上記高段側ピストン(21)が偏心回転する様子は、上記低段側圧縮室(22)内で低段側ピストン(20)が偏心回転する様子と同じであるため、低段側についてのみ説明し、高段側は省略する。
図6に示すように、上記回転軸(15)の回転角が0°の状態から僅かに回転して、上記低段側ピストン(20)の外周面と低段側圧縮室(22)の内周面との接触部分が、上記低段側吸入通路(50)の開口部を通過すると、上記低段側吸入通路(50)が開放状態となり、該低段側吸入通路(50)から第1室(36)へ冷媒が吸入され始める。上記回転軸(15)の回転角が90°、180°、270°と大きくなると、第1室(36)の容積が徐々に大きくなる。この第1室(36)の容積増加に伴って該第1室(36)に冷媒が吸入される。その後、上記回転軸(15)の回転角が360°になると、上記低段側吸入通路(50)が閉鎖状態となって上記第1室(36)への冷媒の吸入が完了する。
一方、上記第2室(37)では、上記回転軸(15)の回転角が90°、180°、270°と大きくなると、第1室(36)とは逆に、該第2室(37)の容積が徐々に小さくなる。この第2室(37)の容積減少に伴って該第2室(37)の冷媒が圧縮される。そして、上記第2室(37)内の冷媒圧力が所定圧力以上になると、該第2室(37)の吐出側に開口する上記貫通路(45)を閉鎖していた上記低段側吐出リード弁(46)が開いて該第2室(37)内の冷媒が吐出される。該冷媒が吐出されて、上記第2室(37)の冷媒圧力が所定圧力を下回ると、上記低段側吐出リード弁(46)が閉じる。その後、上記回転軸(15)の回転角が360°になると、上記第2室(37)からの冷媒の吐出が完了する。
このような動作が連続的に行われることで、上記低段側圧縮室(36)の冷媒が圧縮される。
ここで、図6からわかるように、上記電動機(4)の回転軸(15)が1回転する度に、j上記貫通路(45)を含む低段側吸入通路(50)と上記低段側吐出通路(51)とが、それぞれ1回づつ開放/閉鎖される。つまり、上記回転軸(15)の回転周期と各通路(50,51)の開放/閉鎖動作の周期とは一致している。そして、この各通路(50,51)の開放/閉鎖動作に合わせて、上記低段側吸入通路(50)を流れる冷媒と上記低段側吐出通路(51)を流れる冷媒とに圧力脈動が生じている。尚、これらの圧力脈動の基本周波数は、上記電動機(4)の運転周波数と一致している。
〈冷凍装置〉
次に、上記冷凍装置の運転動作について説明する。
上記圧縮機(1)の高段側圧縮室(23)で超臨界圧まで圧縮された高圧冷媒は該圧縮機(1)のケーシング(2)内に吐出される。そして、上記ケーシング(2)内で圧力脈動が減衰した高圧冷媒は、ケーシング(2)から流出した後で上記吐出配管(8)を経て上記放熱器(61)に流入する。上記放熱器(61)に流入した高圧冷媒は、上記送風ファンから送られる空気へ放熱した後、該放熱器(61)を流出する。上記放熱器(61)を流出した高圧冷媒は、上記第1冷媒配管(66)を経て分流し、一部が上記減圧弁(65)で所定圧力まで減圧されて中間圧冷媒となった後、上記過冷却熱交換器(63)の低温側通路(63b)に流入する。一方、残りの高圧冷媒は上記過冷却熱交換器(63)の高温側通路(63a)に流入する。
上記過冷却熱交換器(63)では、上記高温側通路(63a)の高圧冷媒と上記低温側通路(63b)の中間圧冷媒とが熱交換する。上記高圧冷媒は上記中間圧冷媒に放熱して冷却された後、上記高温側通路(63a)を流出する。一方、上記中間圧冷媒は上記高圧冷媒から吸熱した後、上記低温側通路(63b)を流出する。
上記低温側通路(63b)を流出した中間圧冷媒は、上記第2冷媒配管(67)を経て上記第3冷媒配管(68)を流れる中間圧冷媒と合流する。一方、上記高温側通路(63a)を流出した高圧冷媒は、上記第4冷媒配管(69)を経て上記膨張弁(64)に流入し、所定の圧力まで減圧されて二相状態の低圧冷媒となった後、上記膨張弁(64)を流出する。上記膨張弁(64)を流出した低圧冷媒は、上記蒸発器(62)に流入する。上記蒸発器(62)では、その低圧冷媒が該蒸発器(62)の近傍に配置された送風ファンの空気から吸熱して蒸発し、低圧ガス冷媒となった後、該蒸発器(62)を流出する。
上記蒸発器(62)を流出した低圧ガス冷媒は、上記第5冷媒配管(70)と上記第1マフラ(10)と上記低段側吸入配管(5)とを経て、上記圧縮機(1)の低段側圧縮室(22)に吸入される。ここで、この低圧ガス冷媒は、その圧力脈動が上記第1マフラ(10)を通過する際に減衰される。
上記低段側圧縮室(22)に吸入された低圧ガス冷媒は、該低段側圧縮室(22)で所定圧力まで圧縮されて中間圧のガス冷媒となった後、該低段側圧縮室(22)から吐出される。上記低段側圧縮室(22)から吐出された中間圧のガス冷媒は、上記低段側吐出配管(6)と上記第2マフラ(11)とを経て上記第3冷媒配管(68)を流れる。ここで、この中間圧のガス冷媒は、その圧力脈動が上記第2マフラ(11)を通過する際に減衰される。
上記第3冷媒配管(68)を流れる中間圧のガス冷媒は、その第3冷媒配管(68)の途中で、上述したように、上記過冷却熱交換器(63)の低温側通路(63b)から流出して上記第2冷媒配管(67)を流れる中間圧冷媒と合流する。この合流した中間圧ガス冷媒は、上記第3マフラ(12)と上記高段側吸入配管(7)を経て、上記圧縮機(1)の高段側圧縮室(23)に吸入される。ここで、この中間圧のガス冷媒は、その圧力脈動が上記第3マフラ(12)を通過する際に減衰される。
上記高段側圧縮室(23)に吸入された中間圧のガス冷媒は、再び該高段側圧縮室(23)で超臨界圧まで圧縮されて高圧冷媒となる。そして、その高圧冷媒は、上記圧縮機(1)のケーシング(2)内に吐出された後、上記ケーシング(2)から上記吐出配管(8)を経て上記放熱器(61)に流入する。このように冷媒が循環することにより、冷凍装置の運転が行われる。
−実施形態の効果−
本実施形態では、上記低段側吸入通路(50)の長さL1、上記低段側吐出通路(51)の長さL2、及び上記高段側吸入通路(52)の長さL3の関係が、L2<c/(4×fmax)≦L1、L3の関係を満たすように設定されている。又、上記インバータ(72)における運転周波数禁止帯の運転周波数f[Hz]は、0.84×n×fm1≦f≦1.16×n×fm1(ただし、fm1=c/(4×L1)、n=1、2、3、…(nは整数倍))、及び0.84×n×fm3≦f≦1.16×n×fm3(ただし、fm3=c/(4×L3)、n=1、2、3、…(nは整数倍))の関係を満たすように設定されている。
仮に、L1、L2、L3≧c/(4×fmax)に設定するとともに、上述した運転周波数禁止帯の範囲内で上記インバータ(72)を調整した場合の低段側又は高段側の圧縮室(22,23)の圧力脈動の様子を図7に示す。ここで、A線が上記低段側圧縮室(22)で吐出側となる第2室(37)の圧力脈動を示し、B線が上記低段側圧縮室(22)で吸入側となる第1室(36)の圧力脈動を示し、C線が上記高段側圧縮室(23)で吐出側となる第2室(37)(吐出側)の圧力脈動を示し、D線が上記高段側圧縮室(23)で吸入側となる第1室(36)の圧力脈動を示している。
図7からわかるように、上記低段側圧縮室(22)の吸入側と吐出側、及び上記高段側圧縮室(23)の吸入側で圧力脈動が大きくなっている。これは、上記冷媒回路(60)を流れる冷媒が、上記低段側吸入通路(50)、上記低段側吐出通路(51)、及び上記高段側吸入通路(52)を通過する際に気柱共鳴を起こし、各通路(50,51,52)の開放/閉鎖動作に合わせて生じる冷媒の圧力脈動の基本周波数が増幅されているからである。
本実施形態によれば、上記低段側吐出通路(51)の長さL2をc/(4×fmax)よりも短くすることにより、低段側吐出通路(51)内の共鳴周波数を、常に上記電動機(4)の最大運転周波数よりも高い状態に設定している。又、上記インバータ(72)が、上記低段側吸入通路(50)の共鳴周波数fm1付近及び上記高段側吸入通路(52)の共鳴周波数fm3付近を避けながら上記電動機(4)の運転周波数を調整している。
こうすると、上記冷媒回路(60)を流れる冷媒が、上記低段側吸入通路(50)、上記低段側吐出通路(51)、及び上記高段側吸入通路(52)を通過する際に気柱共鳴を起こさなくなり、図8に示すように、上記低段側圧縮室(22)の吸入側と吐出側、及び上記高段側圧縮室(23)の吸入側で圧力脈動が小さくなる。
ここで、本実施形態では、上記各通路(50,51,52)のうち、吐出側の通路(51)を短くすることによって気柱共鳴させないようにしている。又、吸入側の通路(50,52)は、上記インバータ(72)の制御によって気柱共鳴させないようにしている。
このように、吐出側と吸入側とで気柱共鳴を防ぐ手段が異なるのは、各圧縮室(22,23)の吐出側と吸入側とで、その圧力脈動の圧力波形が異なるためである。例えば、図8に示すように、吸入側の圧力波形よりも吐出側の圧力波形がいびつである。これは、上記吸入通路(50,52)は、回転軸(15)の回転角に応じて開放/閉鎖されるのに対して、上記吐出通路(51)は、第2室の冷媒圧力に応じて、吐出リード弁が開閉することにより開放/閉鎖されるからである。つまり、上記吐出通路(51)は、第2室の圧力が所定圧力まで上昇しないと、吐出リード弁が開かないため、圧力波形がいびつになってしまう。
吐出側で圧力波形がいびつになるということは、吸入側よりも吐出側の方が、高次の共鳴周波数を多く含んでいると考えられる。このことから、吐出側の通路(51)に対して上記インバータ(72)の制御を行おうとすると、上記運転周波数禁止帯の範囲が多くなり、共鳴周波数を避けるのが困難になる。以上より、上記吐出側の通路(51)に対しては、その長さを短くすることによって、圧力脈動の増幅を効果的に抑えている。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
本実施形態では、上記圧縮機構(3)が、円形状の形成された圧縮室(22,23)に円形状のピストン(20,21)を収容した構成であったが、これに限定されず、例えば、環状の圧縮室を有し該環状の圧縮室を内側と外側の圧縮室に区画するように環状のピストンを収容した構成であってもよい。
又、本実施形態では、上記低段側吸入通路(50)、上記低段側吐出通路(51)、及び上記高段側吸入通路(52)での冷媒の気柱共鳴を防ぐようにしたが、これに限定されず、3つの通路(50,51,52)のうち、少なくとも一つ以上で冷媒の気柱共鳴を防ぐようにしてもよい。
又、本実施形態では、上記低段側と高段側の吸入通路(50,51)が、それぞれ各圧縮室(22,23)の吸入口から各吸入ポート(35a,35b)と各吸入配管(5,7)とを経て各マフラ室(10a,12a)に至るまでの通路を構成していたが、これに限定されず、各圧縮室(22,23)の吐出口から各マフラ室(10a,12a)に至るまでの通路を構成してもよい。この構成は、圧縮室(22,23)も吸入通路(50,51)の一部として考慮している。
つまり、図2に示す各圧縮室(22,23)の半径をRとし、各圧縮室(22,23)の吸入口と吐出口との間の角度θとした場合に、低段側吸入通路の長さL1’は、L1+R×θとなり、高段側吸入通路の長さL3’は、L3+R×θとなる。
したがって、上記低段側吸入通路の共鳴周波数fm1’をc/(4×(L1+R×θ))とし、上記高段側吸入通路の共鳴周波数fm3’を、c/(4×(L3+R×θ))としてもよい。
又、本実施形態では、上記冷媒回路(60)において、上記第2マフラ(11)と上記第3マフラ(12)とを上記第3冷媒配管(68)で接続するのみであったが、これに限定されず、図5に示すように、上記第3冷媒配管(68)に中間圧のガス冷媒を冷却するインタークーラ(73)を設けてもよい。こうすると、上記インタークーラ(73)を設けない場合に比べて、上記圧縮機(1)の消費電力量を抑えることができる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、上下二段に配置された圧縮室を有する偏心回転式ピストン機構を備えた回転式流体機械について有用である。
本発明の実施形態に係る圧縮機の縦断面図である。 圧縮機構における低段側と高段側の吸入部分の要部を示す横断面図である。 圧縮機構における低段側の吐出部分の要部を示した横断面図である。 本発明の実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路図である。 その他の実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路図である。 圧縮機の低段側圧縮室内を偏心回転するピストンを回転軸の回転角ごとに簡略化して示した図である。 低段側又は高段側の圧縮室の圧力脈動を示す図である。 低段側又は高段側の圧縮室の圧力脈動を示す図である。
1 圧縮機
2 ケーシング
3 圧縮機構(偏心回転式ピストン機構)
4 電動機
10 第1マフラ
11 第2マフラ
12 第3マフラ
20 低段側ピストン
21 高段側ピストン
22 低段側圧縮室
23 高段側圧縮室
50 低段側吸入通路
51 低段側吐出通路
52 高段側吸入通路
60 冷媒回路
71 コントローラ
72 インバータ(調整手段)

Claims (3)

  1. 電動機(4)と、該電動機(4)の運転周波数を調整する調整手段(72)と、内部に形成された低段側及び高段側の圧縮室(22,23)と該各圧縮室(22,23)ごとに収容されるとともに上記電動機(4)の回転軸(15)の偏心部(17,18)に偏心して取り付けられたピストン(20,21)とを有する偏心回転式ピストン機構(3)とを備えた回転式流体機械であって、
    上記低段側圧縮室(23)の吸入口から延びる低段側吸入通路(50)に接続された第1マフラ(10)と、上記低段側圧縮室(23)の吐出口から延びる低段側吐出通路(51)に接続された第2マフラ(11)と、上記高段側圧縮室(23)の吸入口から延びる高段側吸入通路(52)に接続された第3マフラ(12)とを有し、
    上記偏心回転式ピストン機構(3)で圧縮される流体の音速をc[m/s]とし、上記調整手段(72)で調整される電動機(4)の最大運転周波数をfmax[Hz]とした場合に、
    上記低段側吐出通路(51)の長さL2が、
    L2<c/(4×fmax)の関係を満たしていることを特徴とする回転式流体機械。
  2. 請求項1において、
    上記調整手段(72)は、該調整手段(72)で調整可能な運転周波数の範囲内に運転周波数禁止帯を設定するとともに、その運転周波数禁止帯を避けて上記電動機(4)の運転周波数を調整するように構成され、
    上記低段側吸入通路(50)の長さL1が、
    L1≧c/(4×fmax)の関係にある場合に、
    上記運転周波数禁止帯の運転周波数f[Hz]が、
    0.84×n×fm1≦f≦1.16×n×fm1(ただし、fm1=c/(4×L1)、n=1、2、3、…(nは整数倍))の関係を満たしていることを特徴とする回転式流体機械。
  3. 請求項1又は2において、
    上記調整手段(72)は、該調整手段(72)で調整可能な運転周波数の範囲内に運転周波数禁止帯を設定するとともに、その運転周波数禁止帯を避けて上記電動機(4)の運転周波数を調整するように構成され、
    上記高段側吸入通路(52)の長さL3が、
    L3≧c/(4×fmax)の関係にある場合に、
    上記運転周波数禁止帯の運転周波数f[Hz]が、
    0.84×n×fm3≦f≦1.16×n×fm3(ただし、fm3=c/(4×L3)、n=1、2、3、…(nは整数倍))の関係を満たしていることを特徴とする回転式流体機械。
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