JP2009002297A - ロータリ圧縮機 - Google Patents

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Kenichi Yuasa
健一 湯浅
Masanori Yanagisawa
雅典 柳沢
Takehiro Kanayama
武弘 金山
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Abstract

【課題】吸入ガスの加熱による容積効率の低下を抑制しながらマフラ室における過圧縮を抑制することが可能なロータリ圧縮機を提供する。
【解決手段】ロータリ圧縮機は、端板部材40と、マフラカバー70とを備える。端板部材40とマフラカバー70との間に形成されたマフラ室70A内に障壁部が設けられ、該障壁部により、マフラ室70Aにおける他の部分と仕切られた淀み空間が端板部材40上に形成される。そして、マフラ室70A内における吐出口40Aの近傍からマフラ室70Aからの冷媒ガスの出口である連通穴40Bの近傍に向かう冷媒通路710が形成される。
【選択図】図9

Description

本発明は、ロータリ圧縮機に関し、特に、たとえば空気調和機や冷蔵庫などに用いられるロータリ圧縮機に関する。
従来のロータリ圧縮機としては、たとえば、特開平9−151888号公報(特許文献1)に記載されたものなどが挙げられる。特許文献1には、シリンダと、このシリンダの上下両端面を閉塞してシリンダ室(圧縮室)を形成する端板部材(上下両軸受部材)と、これら端板部材に軸支された電動要素のクランク軸の回転駆動により偏芯回転するピストンローラとを備え、このピストンローラの偏芯回転により吸気・圧縮された冷媒ガスを吐出ポートを介して高圧側に吐出させるようにしたロータリ圧縮機が記載されている。ここでは、端板部材とマフラカバー(蓋板)とにより、シリンダ室に連通するマフラ室が形成されている。
特開平9−151888号公報
特許文献1に記載のロータリ圧縮機では、シリンダ室から吐出された高温高圧の冷媒ガスは、端板部材とマフラカバーとによって形成されるマフラ室を通過するとき、シリンダ室における低温低圧の吸入室に重なる空間を通過することになる。この結果、低温低圧の吸入ガスが加熱され、容積効率が低下することになる。
ここで、マフラ室内に高温高圧の吐出ガスが進入しにくい淀み空間を設け、該淀み空間を、シリンダ室における吸入室に重なる領域に形成することで、低温低圧の吸入ガスが加熱されることを抑制し、容積効率の低下を抑制することができる。しかしながら、上記のような淀み空間をマフラ室内に設けることにより、マフラ室内での冷媒ガスの流れが悪くなり、過圧縮が生じやすくなるという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、容積効率の低下を抑制しながらマフラ室における過圧縮を抑制することが可能なロータリ圧縮機を提供することにある。
本発明に係るロータリ圧縮機は、外殻体と、外殻体内に設けられ、開口端を有するシリンダと、シリンダの開口端に取り付けられ、シリンダとともにシリンダ室を形成し、シリンダ室から冷媒ガスを吐出させる吐出口を有する端板部材と、端板部材に対してシリンダの反対側に取り付けられ、吐出口を介してシリンダ室と連通するマフラ室を端板部材とともに形成するマフラカバーと、シリンダ室内に突出するようにシリンダに支持されるブレードと、シリンダ室内に設けられ、ブレードとともにシリンダ室を冷媒ガスの吸入室と冷媒ガスの吐出室とに区画するとともにシリンダ室の中心軸のまわりを公転運動するローラとを備える。マフラ室内に設けられた障壁部により、マフラ室における他の部分と仕切られた淀み空間が端板部材上に形成される。淀み空間は、シリンダ室内に最も突出した状態のブレードの中心とシリンダ室の中心軸とを通る平面よりも、吸入室側に位置する。本発明に係るロータリ圧縮機は、マフラ室内における吐出口の近傍からマフラ室からの冷媒ガスの出口近傍に向かう冷媒通路をさらに備える。
上記構成においては、障壁部により形成される淀み空間がマフラ室内に設けられているので、シリンダ室からマフラ室に吐出された高温高圧のガスは、障壁部に邪魔されて、淀み空間内に進入しにくくなる。ここで、淀み空間は、吸入室側に重なるように形成されているため、シリンダ室内に吸入された低温低圧の冷媒ガスと、マフラ室に吐出された高温高圧のガスとが、互いに重なる領域を通過しにくくなり、両者間の熱交換が抑制される。したがって、シリンダ室に吸入された冷媒ガスの加熱が抑制され、容積効率の低下が抑制される。しかしながら、上記のように、マフラ室内に障壁部を形成することにより、マフラ室内において冷媒ガスの流れが悪くなり、過圧縮が増大することが懸念される。ここで、吐出口の近傍からマフラ室からの冷媒ガスの出口近傍に向かう冷媒通路が設けられることにより、マフラ室内における冷媒ガスの流れが整流され、過圧縮が低減される。このように、本発明に係るロータリ圧縮機によれば、吸入ガスの加熱による容積効率の低下を抑制しながらマフラ室における過圧縮を抑制することが可能である。
なお、上記「障壁部」は、淀み空間とマフラ室における他の部分とを完全に遮断するように仕切る必要はない。典型的な1つの例では、淀み空間とマフラ室における他の部分とは、若干連通するように仕切られる。
また、上記「淀み空間」は、必ずしもその全体が上述した「シリンダ室内に最も突出した状態のブレードの中心とシリンダ室の中心軸とを通る平面」よりも吸入室側に位置している必要はなく、当該平面よりも吸入室側に位置する部分を有していれば、上述の「吸入室側に位置」に該当する。
1つの実施形態に係るロータリ圧縮機では、上記冷媒通路は、板状のマフラカバーの一部を端板部材の反対側に膨らませることによって形成された部分を含む。
この実施形態のロータリ圧縮機によれば、プレス加工等によりマフラカバーを膨らませることで冷媒通路を形成することができるので、冷媒通路を簡単に形成することができる。
1つの実施形態に係るロータリ圧縮機では、上記冷媒通路は、マフラカバーに取り付けられた管状部材によって形成された部分を含む。
この実施形態のロータリ圧縮機によれば、マフラカバーに管状部材を取り付けることで冷媒通路を形成することができるので、冷媒通路を簡単に形成することができる。
1つの実施形態に係るロータリ圧縮機では、上記冷媒通路は、吐出口の近傍からマフラ室からの冷媒ガスの出口近傍に向かうにつれて通路断面積が小さくなるように形成される。
1つの実施形態に係るロータリ圧縮機では、上記冷媒通路は、吐出口の近傍からマフラ室からの冷媒ガスの出口近傍に向かうにつれて通路幅が狭くなるように形成される。
1つの実施形態に係るロータリ圧縮機では、上記冷媒通路は、吐出口の近傍からマフラ室からの冷媒ガスの出口近傍に向かうにつれて通路高さが低くなるように形成される。
これらの実施形態のロータリ圧縮機では、マフラ室からの冷媒ガスの出口近傍に向かう冷媒ガスの流れが形成されやすくなる。結果として、マフラ室における過圧縮がより効果的に抑制される。
本発明によれば、ロータリ圧縮機において、容積効率の低下を抑制しながらマフラ室における過圧縮を抑制することができる。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。また、以下に複数の実施の形態が存在する場合、特に記載がある場合を除き、各々の実施の形態の構成を適宜組合わせることは、当初から予定されている。
図1は、本発明の1つの実施の形態に係るロータリ圧縮機を示す縦断面図である。図1を参照して、本実施の形態に係るロータリ圧縮機は、密閉容器10と、シリンダ20と、端板部材30,40,50と、マフラカバー60,70,80と、偏心ピン90と、ローラ100とを含んで構成される。
シリンダ20、端板部材30,40,50、マフラカバー60,70,80、偏心ピン90およびローラ100は、密閉容器10内に設けられ、圧縮要素を構成する。密閉容器10内における圧縮要素の上側には、モータ1が設けられる。
モータ1は、シャフト1Aと、ロータ1Bと、ステータ1Cとを含んで構成される。ロータ1Bは、たとえば積層された電磁鋼板からなるロータ本体と、このロータ本体に埋設された磁石とを有する。ステータ1Cは、たとえば積層された電磁鋼板からなるステータ本体と、このステータ本体に巻回されたコイルとを有する。モータ1は、上記コイルに電流を流して電磁力を発生させ、該電磁力によってロータ1Bをシャフト1Aとともに回転させ、シャフト1Aを介して上記圧縮要素を駆動する。
密閉容器10には、冷媒ガスを吸入する吸入管3が接続され、吸入管3にはアキュムレータ2が連結されている。すなわち、密閉容器10には、アキュムレータ2から吸入管3を介して冷媒ガスが吸入される。なお、密閉容器10内に導かれる冷媒ガスは、図1に示されるロータリ圧縮機とともに、冷凍システムを構成する凝縮器、膨張機構、蒸発器(いずれも図示せず)を制御することによって得られる。
図1に示されるロータリ圧縮機は、シリンダ20内で圧縮した高温高圧の吐出ガスを密閉容器10の内部に満たすように構成されている。当該ガスは、吐出管4から外部に吐出される。また、密閉容器10の底部には、潤滑油5が貯留されている。
密閉容器10内におけるモータ1の下側では、端板部材30(上側端板部材)、シリンダ21(上側シリンダ)、端板部材50(中間端板部材)、シリンダ22(下側シリンダ)および端板部材40(下側端板部材)が、シャフト1Aの回転軸に沿って上から下に上記の順で並ぶように配設されている。
端板部材30,50は、上側のシリンダ21の上下の開口端にそれぞれ取り付けられている。また、端板部材50,70は、下側のシリンダ22の上下の開口端にそれぞれ取り付けられている。
上側のシリンダ21および端板部材30,50によって、上側のシリンダ室21Aが形成される。また、下側のシリンダ21および端板部材50,70によって、下側のシリンダ室22Aが形成される。
上側の端板部材30は、円板状の本体部31と、本体部31の中央部から上方に突出するように設けられたボス部32とを有する。本体部31には、シリンダ室21Aに連通する吐出口30Aが設けられている。
本体部31に対してシリンダ21の反対側に位置するように、吐出弁131が設けられている。吐出弁131は、吐出口30Aを開閉する。また、本体部31には、吐出弁131を覆うように、カップ状のマフラカバー60(第1マフラカバー)が取り付けられている。マフラカバー60は、ボルト等の固定部材によって、本体部31に固定されている。
マフラカバー60および端板部材30によって、マフラ室60A(第1マフラ室)が形成される。マフラ室60Aとシリンダ室21Aとは、吐出口30Aを介して連通されている。
下側の端板部材40は、円板状の本体部41と、本体部41の中央部から下方に突出するように設けられたボス部42とを有する。本体部41には、シリンダ室22Aに連通する吐出口(図1においては図示せず)が設けられている。
本体部41に対してシリンダ22の反対側に位置するように、吐出弁(図1においては図示せず)が設けられている。この吐出弁は、端板部材40に設けられた吐出口を開閉する。また、本体部41には、上記吐出弁を覆うように、平板状のマフラカバー70(第2マフラカバー)が取り付けられている。マフラカバー70は、ボルト等の固定部材によって、本体部41に固定されている。
マフラカバー70および端板部材40によって、マフラ室70A(第2マフラ室)が形成される。マフラ室70Aとシリンダ室22Aとは、端板部材40に設けられた吐出口を介して連通されている。
マフラカバー60の上側(端板部材30の反対側)には、カップ状のマフラカバー80(第3マフラカバー)が取り付けられる。マフラカバー60,80によって、マフラ室80A(第3マフラ室)が形成される。
マフラ室60Aとマフラ室80Aとは、マフラカバー60に設けられた穴部(図1においては図示せず)を介して連通されている。また、マフラ室70Aとマフラ室80Aとは、端板部材40、シリンダ22、端板部材50、シリンダ21および端板部材30に形成された穴部(図示せず)を介して連通されている。また、マフラ室80Aとマフラカバー80の外側の空間とは、マフラカバー80に形成された穴部(図示せず)を介して連通されている。
シリンダ20、端板部材30,40,50およびマフラカバー60,70,80は、ボルト等の固定部材によって、一体に固定されている。また、端板部材30は、溶接等によって、密閉容器10に固定されている。これにより、ロータリ圧縮機の圧縮要素が、密閉容器10に固定される。
シャフト1Aの一端部は、端板部材30,40に支持されている。すなわち、シャフト1Aは片持ち支持されている。シャフト1Aの一端部(支持端側)は、シリンダ室21A,22A内に進入している。
シャフト1Aには、上下の偏心ピン90(91,92)が取り付けられている。上側の偏心ピン91は、シリンダ室21A内に位置するように設けられている。また、下側の偏心ピン92は、シリンダ室22A内に位置するように設けられている。上下の偏心ピン90には、ローラ100(101,102)がそれぞれ嵌合されている。したがって、上側のローラ101は、シリンダ室21A内で公転運動し、下側のローラ102は、シリンダ室22A内で公転運動する。ローラ101,102の公転運動により、シリンダ室21A,22A内で冷媒ガスが圧縮されることになる。なお、上下の偏心ピン91,92は、シャフト1Aの回転軸に関して、互いに位相が180°ずれるように形成されている。
次に、図2を用いて、シリンダ21における圧縮作用について説明する。
図2に示すように、ローラ101とローラ101と一体に設けられたブレード111とによって、シリンダ室21Aが、吸入室211A(低圧室)と吐出室211B(高圧室)とに仕切られている。吸入室211Aには、吸入管3が連通し、吐出室211Bには、吐出口30A(図1参照)が連通する。ブレード111の両面には、2つの半円柱状のブッシュ111Aが密着している。ブッシュ111Aは、シリンダ21に保持されている。これにより、シリンダ室21Aがシールされる。なお、ブレード111とブッシュ111Aとの間、および、ブッシュ111Aとシリンダ21との間では、潤滑油5による潤滑が行なわれている。
偏心ピン91は、シャフト1Aの中心軸1A0に対して偏心しているため、シャフト1Aの回転に伴なって、偏心ピン91が偏心回転する。この結果、ローラ101は、シリンダ室21Aの内面に接しながら、公転運動する。ローラ101がシリンダ室21A内で公転運動するのに伴なって、ブレード111は、2つのブッシュ111Aに挟持されながら進退動する。以上の結果として、吸入管3から低圧の冷媒ガスが吸入室211Aに吸入され、吐出室211Bにおいて当該ガスが圧縮され、吐出口30A(図1参照)から高圧の冷媒ガスが吐出される。吐出口30Aから吐出された冷媒ガスは、マフラ室60A,80Aを経由した後、マフラカバー80の外側に排出される。
図2では、ブレード111がシリンダ室21A内に最も突出した状態を示している。この状態で、吸入室211Aは、ブレード111の中心とシャフト1Aの中心軸1A0とを通る平面S1に対して図2中の右側(吸入管側)に位置し、吐出室211Bは、平面S1に対して図2中の左側(吐出口側)に位置する。
吸入管3から吸入室211Aに吸入された冷媒ガスは、低温低圧の状態にある。他方、吐出口30Aからマフラ室60Aに吐出された冷媒ガスは、高温高圧の状態にある。シリンダ室21Aとマフラ室60Aとを仕切る端板部材30を介して、低温低圧の冷媒ガスと高温高圧の冷媒ガスとの間の熱交換が行なわれる。この熱交換により、シリンダ室21Aに吸入される冷媒ガスが加熱され、容積効率が低下することが懸念される。
図3は、本実施の形態に係るロータリ圧縮機のマフラ室60A付近の横断面図である。なお、図3では、図示および説明の便宜上、後述する淀み空間61Aに相当する部分にハッチングを付し、さらに、マフラカバー60を省略して描いている。
本実施の形態に係るロータリ圧縮機では、図3に示すように、マフラ室60Aは、シャフト1Aの中心軸1A0の周りを全周にわたって取り囲むように形成されている。そして、マフラ室60A内に、高温高圧の冷媒ガスが進入しにくい淀み空間61Aが設けられている。淀み空間61Aは、2つの障壁部121の間に形成される。2つの障壁部121は、それぞれ、端板部材30と一体に形成され、端板部材30の上面から上方に突出するように形成される。また、障壁部121は、端板部材30の中央部に位置するボス部32から端板部材30の径方向外方に向かって延びるように形成されている。このようにすることで、障壁部121は、端板部材30を補強するリブとしても機能する。
障壁部121とマフラカバー60とは、接触していてもよいし、離間していてもよい。すなわち、淀み空間61Aは、密閉または開放された空間である。淀み空間61Aが開放されているとは、換言すると、淀み空間61Aと密閉容器10内における他の空間とを連通させる通路が形成されているということである。このようにすることで、真空引きの際に密閉容器10内に空気が残存することを防止することができる。
淀み空間61Aは、上記平面S1に対して吸入管3側に位置するように設けられている。すなわち、淀み空間61Aは、シリンダ室21Aにおける吸入室211A(図2参照)と重なる部分に位置する。吐出口30Aからマフラ室60Aに吐出された高温高圧の冷媒ガスは、穴部60Bに向かって流れ、穴部60Bを通じてマフラ室60Aから流出する。ここで、上記のような淀み空間61Aが形成されることにより、高温高圧の冷媒ガスがシリンダ室21Aにおける吸入室211Aに重なる部分を通過しにくくなって、マフラ室60A内の高温高圧ガスとシリンダ室21Aに吸入されたばかりの低温低圧ガスとの熱交換が抑制される。この結果、容積効率の低下が抑制される。
図4は、シリンダ22における圧縮作用について説明するための図である。図4を参照して、下側のシリンダ22における圧縮作用についても、上側のシリンダ21における圧縮作用と同様である。すなわち、吸入管3から低圧の冷媒ガスをシリンダ室22Aにおける吸入室212Aに吸入し、シリンダ室22Aにおける吐出室212B内において冷媒ガスを圧縮して高圧にし、この高圧の冷媒ガスを、マフラ室70A,80Aを経由させた後、マフラカバー80の外側に排出する。
図4では、ブッシュ112Aに挟持されたブレード112がシリンダ室22A内に最も突出した状態を示している。この状態で、吸入室212Aは、ブレード112の中心とシャフト1Aの中心軸1A0とを通る平面S2に対して図4中の左側(吸入管側)に位置し、吐出室212Bは、平面S2に対して図4中の右側(吐出口側)に位置する。
図5は、端板部材40を示す図である。また、図6は、マフラ室70A付近の横断面図である。なお、図5,図6では、図示および説明の便宜上、後述する淀み空間71Aに相当する部分にハッチングを付し、さらに、マフラカバー70を省略して描いている。
図5,図6に示すように、端板部材40には、シリンダ室22Aからの冷媒ガスの吐出口を開閉する吐出弁132が取り付けられる。マフラ室70A内の冷媒ガスは、連通穴40Bを通じてマフラ室80Aに流入する。
下側のマフラ室70Aについても、上側のマフラ室60Aと同様に、シャフト1Aの中心軸1A0の周りを全周にわたって取り囲むように形成されている。さらに、下側のマフラ室70A内においても、上側のマフラ室60Aと同様に、高温高圧の冷媒ガスが進入しにくい淀み空間71Aが設けられている。淀み空間71Aは、2つの障壁部122の間に形成される。2つの障壁部122は、それぞれ、端板部材40と一体に形成され、端板部材40の下面から下方に突出するように形成される。また、障壁部122は、端板部材40の中央部に位置するボス部42から端板部材40の径方向外方に向かって延びるように形成されている。このようにすることで、障壁部122は、端板部材40を補強するリブとしても機能する。
障壁部122とマフラカバー70とは、接触していてもよいし、離間していてもよい。すなわち、淀み空間71Aは、密閉または開放された空間である。淀み空間71Aが開放されているとは、換言すると、淀み空間71Aと密閉容器10内における他の空間とを連通させる通路が形成されているということである。
淀み空間71Aは、上記平面S2に対して吸入管3側に位置するように設けられている。すなわち、淀み空間71Aは、シリンダ室22Aにおける吸入室212A(図4参照)と重なる部分に位置する。このような淀み空間71Aが形成されることにより、マフラ室70Aに吐出された高温高圧の冷媒ガスがシリンダ室22Aにおける吸入室212Aに重なる部分を通過しにくくなって、マフラ室70A内の高温高圧ガスとシリンダ室22Aに吸入されたばかりの低温低圧ガスとの熱交換が抑制される。この結果、容積効率の低下が抑制される。
上記のように、マフラ室60A,70A内にそれぞれ淀み空間61A,71Aを形成することにより、シリンダ室21A,22Aに吸入された冷媒ガスの加熱が抑制され、容積効率の低下が抑制される。他方、淀み空間61A,71Aを形成することにより、マフラ室60A,70A内において冷媒ガスの流れが悪くなり、過圧縮が増大することが懸念される。
本実施の形態では、マフラ室内に淀み空間を形成したロータリ圧縮機において、マフラ室内での冷媒ガスの流れを改善することが可能な構造が採用されている。
図7は、本実施の形態に係るロータリ圧縮機におけるマフラカバー70を示す図であり、図8,図9は、それぞれ、図7におけるVIII−VIII断面図、IX−IX断面図である。なお、図9では、説明の便宜上、端板部材40および吐出弁132も併せて図示している。図7〜図9を参照して、端板部材40に設けられた吐出穴40Aからマフラ室70A内に吐出された冷媒ガスは、マフラ室70A内を循環した後、連通穴40Bを通じてマフラ室70Aから流出する。すなわち、連通穴40Bは、マフラ室70Aからの冷媒ガスの出口に相当する。
本実施の形態に係るロータリ圧縮機では、板状のマフラカバー70の一部が端板部材40の反対側(下側)に曲面状に膨らまさせている。より具体的には、マフラカバー70における吐出口40Aの近傍に位置する部分から連通穴40Bの近傍に位置する部分が、下側に膨らむように加工されている。このようにすることで、吐出口40Aの近傍から連通穴40Bの近傍に向かう冷媒通路710が形成される。この結果、マフラ室70A内において、吐出口40Aの近傍から連通穴40Bの近傍に向かう冷媒ガスの流れ(矢印DR710)が形成されやすくなり、過圧縮が低減される。このように、本実施の形態に係るロータリ圧縮機によれば、マフラ室70A内に淀み空間71Aを設けたにもかかわらず、マフラ室70Aにおける過圧縮が抑制される。
図7〜図9の例では、プレス加工等によりマフラカバー70を膨らませることで冷媒通路710を形成することができるので、冷媒通路710を簡単に形成することができる。
図7に示すように、冷媒通路710の幅(B)は、吐出口40A近傍から連通穴40B近傍に向かうにつれて小さくなるように形成されている。また、図9に示すように、冷媒通路710の高さ(H)は、吐出口40A近傍から連通穴40B近傍に向かうにつれて低くなるように形成されている。すなわち、冷媒通路710は、吐出口40A近傍から連通穴40B近傍に向かうにつれて、その通路断面積が小さくなるように形成されている。このようにすることで、吐出口40A近傍から連通穴40B近傍に向かう冷媒ガスの流れが形成されやすくなる。
図10は、冷媒通路の変形例を示す図である。図10の例では、マフラカバー70上に管状部材を取り付けることによって、冷媒通路720が形成されている。図10のような形態であっても、図7〜図9の例と同様に、マフラ室70A内において、吐出口40Aの近傍から連通穴40Bの近傍に向かう冷媒ガスの流れが形成されやすくなり、過圧縮が低減される。
上述した内容について要約すると、以下のようになる。すなわち、本実施の形態に係るロータリ圧縮機は、「外殻体」としての密閉容器10と、密閉容器10内に設けられたシリンダ22と、シリンダ22に取り付けられ、シリンダ22とともにシリンダ室22Aを形成し、シリンダ室22Aから冷媒ガスを吐出させる吐出口40Aを有する端板部材40と、端板部材40に対してシリンダ22の反対側に取り付けられ、吐出口40Aを介してシリンダ室22Aと連通するマフラ室70Aを端板部材40とともに形成するマフラカバー70と、シリンダ室22A内に突出するようにシリンダ22に支持されるブレード112と、シリンダ室22A内に設けられ、ブレード112とともにシリンダ室22Aを冷媒ガスの吸入室212Aと冷媒ガスの吐出室212Bとに区画するとともにシリンダ室22Aの中心軸(シャフト1Aの中心軸1A0)のまわりを公転運動するローラ102とを備える。マフラ室70A内に設けられた障壁部122により、マフラ室70Aにおける他の部分と仕切られた淀み空間71Aが端板部材40上に形成される。淀み空間71Aは、シリンダ室22A内に最も突出した状態のブレード112の中心と中心軸1A0とを通る平面S2よりも、吸入室212A側に位置する。そして、本実施の形態に係るロータリ圧縮機は、マフラ室70A内における吐出口40Aの近傍からマフラ室70Aからの冷媒ガスの出口である連通穴40Bの近傍に向かう冷媒通路710(720)をさらに備える。
なお、上記の例では、下側のマフラ室70A内における冷媒ガスの流れを改善するための冷媒通路710,720を形成する例について説明したが、これと同様に、上側のマフラ室60A内における冷媒ガスの流れを改善するための冷媒通路が設けられてもよい。また、本発明の思想は、シリンダが1つのロータリ圧縮機にも当然に適用可能である。
また、上記の例では、ブレードとローラとが一体であるロータリ圧縮機について説明したが、本発明の思想は、ブレードとローラとが別体に形成されたロータリ圧縮機に対しても当然に適用可能である。
また、上記の例では、障壁部121,122を端板部材30,40から突出するように端板部材30,40と一体に設ける例について説明したが、障壁部121,122は、マフラカバー60,70から突出するようにマフラカバー60,70と一体に設けられてもよい。さらに、障壁部121,122は、端板部材30,40およびマフラカバー60,70とは別の部材により構成されてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の1つの実施の形態に係るロータリ圧縮機を示す縦断面図である。 図1に示されるロータリ圧縮機における上部シリンダ室における圧縮作用を説明するための図である。 図1に示されるロータリ圧縮機における上部マフラ室付近の横断面図である。 図1に示されるロータリ圧縮機における下部シリンダ室における圧縮作用を説明するための図である。 図1に示されるロータリ圧縮機における下部端板部材を示す図である。 図1に示されるロータリ圧縮機における下部マフラ室付近の横断面図である。 図1に示されるロータリ圧縮機における下部マフラ室を形成するマフラカバーを示す図である。 図7におけるVIII−VIII断面図である。 図7におけるIX−IX断面図である。 図7〜図9に示される冷媒通路の変形例を示す図である。
符号の説明
1 モータ、1A シャフト、1A0 中心軸、1B ロータ、1C ステータ、2 アキュムレータ、3 吸入管、4 吐出管、10 密閉容器、20,21,22 シリンダ、21A,22A シリンダ室、30,40,50 端板部材、30A,40A 吐出口、40B 連通穴、31,41 本体部、32,42 ボス部、60,70,80 マフラカバー、60A,70A,80A マフラ室、60B 穴部、61A,71A 淀み空間、90,91,92 偏心ピン、100,101,102 ローラ、111,112 ブレード、111A,112A ブッシュ、121,122 障壁部、131,132 吐出弁、211A,212A 吸入室、211B,212B 吐出室、710,720 冷媒通路。

Claims (6)

  1. 外殻体(10)と
    前記外殻体(10)内に設けられ、開口端を有するシリンダ(22)と、
    前記シリンダ(22)の前記開口端に取り付けられ、前記シリンダ(22)とともにシリンダ室(22A)を形成し、前記シリンダ室(22A)から前記冷媒ガスを吐出させる吐出口(40A)を有する端板部材(40)と、
    前記端板部材(40)に対して前記シリンダ(22)の反対側に取り付けられ、前記吐出口(40A)を介して前記シリンダ室(22A)と連通するマフラ室(70A)を前記端板部材(40)とともに形成するマフラカバー(70)と、
    前記シリンダ室(22A)内に突出するように前記シリンダ(22)に支持されるブレード(112)と、
    前記シリンダ室(22A)内に設けられ、前記ブレード(112)とともに前記シリンダ室(22A)を前記冷媒ガスの吸入室(212A)と前記冷媒ガスの吐出室(212B)とに区画するとともに前記シリンダ室(22A)の中心軸(1A0)のまわりを公転運動するローラ(102)とを備え、
    前記マフラ室(70A)内に設けられた障壁部(122)により、前記マフラ室(70A)における他の部分と仕切られた淀み空間(71A)が前記端板部材(40)上に形成され、
    前記淀み空間(71A)は、前記シリンダ室(22A)内に最も突出した状態の前記ブレード(112)の中心と前記シリンダ室(22A)の中心軸とを通る平面(S2)よりも、前記吸入室(212A)側に位置し、
    前記マフラ室(70A)内における前記吐出口(40A)の近傍から前記マフラ室(70A)からの前記冷媒ガスの出口(40B)近傍に向かう冷媒通路(710,720)をさらに備えた、ロータリ圧縮機。
  2. 前記冷媒通路(710)は、板状の前記マフラカバー(70)の一部を前記端板部材(40)の反対側に膨らませることによって形成された部分を含む、請求項1に記載のロータリ圧縮機。
  3. 前記冷媒通路(720)は、前記マフラカバー(70)に取り付けられた管状部材によって形成された部分を含む、請求項1に記載のロータリ圧縮機。
  4. 前記冷媒通路(710)は、前記吐出口(40A)の近傍から前記マフラ室(70A)からの前記冷媒ガスの出口(40B)近傍に向かうにつれて通路断面積が小さくなるように形成される、請求項1から請求項3のいずれかに記載のロータリ圧縮機。
  5. 前記冷媒通路(710)は、前記吐出口(40A)の近傍から前記マフラ室(70A)からの前記冷媒ガスの出口(40B)近傍に向かうにつれて通路幅(B)が狭くなるように形成される、請求項1から請求項3のいずれかに記載のロータリ圧縮機。
  6. 前記冷媒通路(710)は、前記吐出口(40A)の近傍から前記マフラ室(70A)からの前記冷媒ガスの出口(40B)近傍に向かうにつれて通路高さ(H)が低くなるように形成される、請求項1から請求項3のいずれかに記載のロータリ圧縮機。
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