JP5595324B2 - 圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、高段圧縮要素と低段圧縮要素の間に仕切り板を設け、高段圧縮要素と低段圧縮要素に適正な雰囲気圧力を設定した圧縮機に関する。
一般に2段圧縮式のローリングピストン型圧縮機では圧縮要素が格納された密閉容器内の圧力を中間圧、高圧のいずれかに設定している。しかし、高圧の場合には吸入ガスが高温となり、吸入加熱が増加し容積効率が悪化するという問題があり、中間圧の場合にはベーン背圧が不足し運転不能に陥ったり、吐出脈動が増加するためにノイズ、振動が大きいという問題があった。
このような従来技術の一例として、特許文献1などが挙がられる。図1(a)は、特許文献1の2段冷媒圧縮機の冷凍サイクル配管系統図であり、(b)は、同圧縮機の断面図であり、(c)は、図1(b)のA−A線に沿った高段圧縮要素9の断面図である。
特許文献1のローリングピストン型2段圧縮機は、密閉容器3の内部に電動機5とその電動機5により駆動される低段圧縮要素7と高段圧縮要素9とを配置し、低段圧縮要素7の吐出側と高段圧縮要素9の吸入側とを連通路55を介して直列接続したものである。
以下、従来技術を一例として説明するために、特許文献1の2段冷媒圧縮機を説明する。
図1(a)に示すように、アキュームレータ2を備えたローリングピストン型2段圧縮機1において、凝縮器13、第1膨張弁15、気液分離器17、第2膨張弁19、蒸発器21が順次接続されている。密閉容器3内の上部空間の電動機室8内には電動機5、その下部には2段圧縮機構4(上部高圧段、下部低圧段)を配置し、その外周部および底部が油溜35として構成されている。電動機5のステータモータ5aは密閉容器3の内壁に焼きばめ固定されている。2段圧縮機構4は、上部の高段圧縮要素9と下部の低段圧縮要素7と両圧縮要素(7、9)の間に配置された平板形状の中板36(両圧縮要素を閉鎖仕切るものではない)とから成り、低段圧縮要素7の吐出カバー37と中板36の外周部の数カ所で密閉容器3の内壁に溶接固定されている。
高段圧縮要素9の第2のシリンダブロック9aの上側面に取り付けられた上部軸受部材11と低段圧縮要素7の第1のシリンダブロック7aの下側面に取り付けられた下部軸受け部材12とに支持された駆動軸6は電動機5のロータモータ5bに連結固定されている。駆動軸6の第1クランク軸6a(低段)と第2クランク軸6b(高段)は、その偏心方向が互いに180度ずらされて配置されている。
第1ロータ7b(低段用)、第2ロータ9b(高段用)は駆動軸6の第1クランク軸6a、第2クランク軸6bに装着されている。38(図示せず)、39(図1(c)参照)は、それぞれ第1ロータ7bおよび第2ロータ9bの外周面に当接して低段圧縮要素7および高段圧縮要素9の各シリンダ内を吸入室と圧縮室とに区画するベーンであり、40(図示せず)、41は、ベーン38、39の背面を付勢するコイルバネである。低段圧縮要素7の吐出カバー37は下部軸受け部材12に取付けられて低段吐出室45を形成し、その底部は吐出室油溜46である。
吐出室油溜46は、吐出カバー37に固定され且つ複数の小穴を有する板によって低段吐出室45の上部空間と区画されると共に、その底部が吐出カバー37と下部軸受部材12に設けられた油戻し通路49を介してベーン38の背面室44に通じている。吐出カバー50は、上部軸受部材11の外周を囲むように配置されて高段吐出室51を形成している。
電動機5のロータモータ5bの端部に凹設された消音室52は、上部軸受部材11の突出部の外周を囲むカバー50の突出部との間の環状通路を介して高段吐出室51と連通すると共に、ロータモータ5bのエンドリング5cの内側面と吐出カバー50の突出部との間の環状通路を介して密閉容器3の内部空間に通じている。低段吐出室45と高段圧縮要素9の吸入室56とは、連通路55を介して通じている。
連通路55の一部は気液分離器17の下流側に通じており、冷媒インジェクション通路72を形成している。逆止弁装置71は、気液分離器17から連通路55へのみの流体流入を許容すべく構成されている。中板36には、油インジェクション通路61が設けられており、その上流側は、油溜35に、下流側は、ベーン38の背面室44と高段圧縮要素9の圧縮室とにそれぞれ間欠的に連通すべく設けられている。油インジェクション通路61の下流側通路61bと高段圧縮要素9の圧縮室とは、図1(c)の位置に開口している。気液分離器17の底部には第2膨張弁19に通じる管65が接続され、気液分離器17の胴体外表面にはポリエチレン発泡材67で保温処理が施されている。
以上のように構成された2段圧縮機とその冷凍サイクルについて、その動作を説明する。モータ5によって駆動軸6が回転駆動すると、低段圧縮要素7が吸入を開始してアキュームレータ2から、図1(b)のB部を介して、低段圧縮要素7の吸入室に流入する。クランク角度の進行に伴って低段吸入室容積が増加していく一方、低段圧縮室での圧縮作用も同時に進行し、圧縮冷媒ガス圧が次第に昇圧する。
圧縮冷媒ガスは、圧縮作用後、下部軸受部材12に設けられた吐出ポート(図示なし)から低段吐出室45に排出される。低段吐出室45に排出された冷媒ガスは、連通路55を経由して高段圧縮要素9の吸入室56に送出される。低段圧縮要素7の吸入開始後、図1(c)に見られるように、高段圧縮要素9も吸入・圧縮作用を開始する。高段圧縮要素9での圧縮作用後、高段吐出室51に排出された吐出冷媒ガスは、消音室52に流入し、その後、密閉容器3の内部空間に送出される。
上記特許文献1の従来技術では、低段圧縮要素と高段圧縮要素の雰囲気圧力が同じであって、このような比較的高圧の場合には吸入加熱が増加し容積効率が悪化するという問題や、圧力脈動が多く発生してノイズ・振動などの問題が生じていた。
特開平5−133366号公報
本発明は、上記問題に鑑み、高段圧縮要素と低段圧縮要素の間に仕切り板を設け、高段圧縮要素と低段圧縮要素に適正な雰囲気圧力を設定した圧縮機を提供するものである。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、密閉容器(3)、電動機(5)、並びに、該電動機により駆動される低段圧縮要素(7)及び高段圧縮要素(9)を具備し、前記密閉容器(3)の内部に、前記低段圧縮要素(7)、前記電動機(5)、高段圧縮要素(9)の順に配置された2段圧縮式のローリングピストン型圧縮機において、前記電動機(5)及び高段圧縮要素(9)が配置された高圧室(8、82)に対して、前記低段圧縮要素(7)の雰囲気圧を仕切り板(26、26−1〜26−3)で分離し、前記低段圧縮要素(7)からの冷媒ガスが吐出する中間圧室(81)を形成し、前記仕切り板(26)と前記低段圧縮要素(7)との間を分離する第1中板(36)を設けて、前記低段圧縮要素(7)が存在する側を低圧室(83)とし、前記第1中板(36)と前記仕切り板(26)との間を前記中間圧室(81)とし、前記低圧室(83)に、前記密閉容器(3)の外部から冷媒ガスを吸入させたことを特徴とする2段圧縮式のローリングピストン型圧縮機である。
これにより、高段圧縮要素と低段圧縮要素において、適正な雰囲気圧力(高段圧縮要素:高圧、低段圧縮要素:中間圧)に設定することができる。すなわち、圧縮要素毎に雰囲気圧力を変えて、吸入冷媒ガス圧を低下させることで吸入加熱量を低減できるとともに、中間圧室において、吐出マフラーとしての機能を発揮して、脈動の低減によるノイズ・振動低減効果を得ることが出来る。また、電動機室の高圧の潤滑油を、各圧縮要素のベーン背圧に導入し、広い圧力領域で運転可能とすることができる。電動機室の容積を利用したマフラー効果でノイズ、振動の低減も図ることができる。さらに、低圧室が設置されているので、低圧室がアキュームレータと同等の作用を奏して、一層の吸入加熱の低減や、吸入脈動の低減に効果を挙げることができる。低圧室を設置することで、圧縮機としての容積効率が向上する。
請求項2の発明は、密閉容器(3)、電動機(5)、並びに、該電動機により駆動される低段圧縮要素(7)及び高段圧縮要素(9)を具備し、前記密閉容器(3)の内部に、前記低段圧縮要素(7)、前記電動機(5)、高段圧縮要素(9)の順に配置された2段圧縮式のローリングピストン型圧縮機において、前記電動機(5)及び高段圧縮要素(9)が配置された高圧室(8、82)に対して、前記低段圧縮要素(7)の雰囲気圧を仕切り板(26、26−1〜26−3)で分離し、前記低段圧縮要素(7)からの冷媒ガスが吐出する中間圧室(81)を形成し、前記仕切り板(26−1〜26−3)の一部が、前記電動機(5)により前記低段圧縮要素(7)及び前記高段圧縮要素(9)を駆動する、駆動軸(6)の軸方向に延長され、かつ、該駆動軸(6)を含まないように隔壁部(26−3)を構成したことを特徴とする2段圧縮式のローリングピストン型圧縮機である。
請求項の発明は、請求項1又は2の発明において、前記低段圧縮要素(7)で圧縮され、前記中間圧室(81)を経由した冷媒ガスを、低段吐出口(24)において、前記密閉容器(3)の外部配管(24’)に吐出させ、該外部配管(24’)が連結された高段吸入口(25)から、前記高段圧縮要素(9)に吸入させたことを特徴とする。
請求項の発明は、請求項4の発明において、前記中間圧室(81)を2つに区分して、前記中間圧室(81)の一方とは分離され、前記密閉容器(3)の外部から冷媒ガスが吸入される低圧室(83)を形成したことを特徴とする。
これにより、請求項3の発明の同様な効果あげることができ、さらに、駆動軸との接合部に密封部品を設ける必要が無く、摺動損失やシール漏れが発生することがない。
請求項の発明は、請求項1からのいずれか1項記載の発明において、前記電動機(5)と前記高段圧縮要素(9)との間に第2中板(36’)を設けて、該第2中板(36’)と前記仕切り板(26)との間を電動機室(8)とし、該電動機室(8)に潤滑油を貯油するようにしたことを特徴とする。
請求項の発明は、請求項の発明において、前記電動機室(8)に貯油された高圧の潤滑油を前記低段圧縮要素(7)及び前記高段圧縮要素(9)の背圧室に供給したことを特徴とする。これにより、電動機室の高圧の潤滑油を、各圧縮要素のベーン背圧に導入し、広い圧力領域で運転可能とすることができる。
請求項の発明は、請求項1からのいずれか1項記載の発明において、前記2段圧縮式のローリングピストン型圧縮機が、横型であることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1からのいずれか1項記載の発明において、前記2段圧縮式のローリングピストン型圧縮機が、縦型であることを特徴とする。
なお、上記に付した符号は、後述する実施形態に記載の具体的実施態様との対応関係を示す一例である。
(a)は、特許文献1の2段冷媒圧縮機の冷凍サイクル配管系統図であり、(b)は、同圧縮機の断面図であり、(c)は、図1(b)のA−A線に沿った高段圧縮要素9aの断面図である。 本発明の一実施形態の冷媒圧縮機を組み込んだ冷凍サイクルの配管系統図である。 本発明の一実施形態の冷媒圧縮機の断面図である。 本発明の一実施形態の変形例の冷媒圧縮機の断面図である。 本発明の一実施形態を縦型にした変形例の冷媒圧縮機の断面図である。 本発明の一実施形態を従来技術と比較するための説明図であり、(a)は従来技術の模式図であり、(b)は、本発明の模式図である。 本発明の他の一実施形態の冷媒圧縮機の断面図である。 本発明の他の一実施形態の冷媒圧縮機の断面図である。 本発明の他の一実施形態の冷媒圧縮機の断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を説明する。各実施態様について、同一構成の部分には、同一の符号を付してその説明を省略する。従来技術に対する各実施態様の同一構成の部分には、同様に同一の符号を付してその説明を省略する。
図2は、本発明の一実施形態の冷媒圧縮機を組み込んだ冷凍サイクルの配管系統図である。図3は、本発明の一実施形態の冷媒圧縮機の断面図である。図4、5は、本発明の一実施形態の変形例の冷媒圧縮機の断面図である。
図2を参照して、まず、本発明の一実施形態の冷媒圧縮機(ローリングピストン型2段圧縮機)1を組み込んだ冷凍サイクルを説明する。
本実施形態の冷媒圧縮機1で圧縮されて高圧となった冷媒ガスは、高段吐出口28を出て、凝縮器(室内熱交換器)13、第1膨張弁15、気液分離器17、第2膨張弁19、蒸発器21(室外熱交換器)を経て、アキュームレータ2に流入する。なお、アキュームレータ2では、吸入加熱の低減や、吸入脈動の低減によるノイズ・振動低減効果が得られる。ヒートポンプとして暖房のみならず、冷房の場合であっても、本実施形態は適用可能である。
本実施形態の冷媒圧縮機1は、特許文献1の冷媒圧縮機とは、低段圧縮要素7と高段圧縮要素9の配置構成が大きく異なっており、電動機室8を挟んで、左右に低段圧縮要素7と高段圧縮要素9が配置されている。また、仕切り板26で、電動機5の電動機室8(高圧室)と低段圧縮要素7の中間圧室81とは分離されている。その他の基本構成は特許文献1と概ね同様であり、第1ロータ7b(低段用)、第2ロータ9b(高段用)は、駆動軸6の第1クランク軸6a、第2クランク軸6bに装着されて、ローリングピストン型2段圧縮機を構成している。
図3に見られるように、低段圧縮要素7は、仕切り板26とサイドプレート94ではさまれている。高段圧縮要素9は、第2中板36’とサイドプレート95ではさまれている。
仕切り板26と第2中板36’には、それぞれ、駆動軸6を両端で支持する軸受と、ベーン背圧連通孔91、92が形成されている。ベーン背圧連通孔91、92により、電動機室8の高圧を、低段圧縮要素7と高段圧縮要素9の双方のベーンの背圧室に容易に導入することができる。これにより、低段圧縮要素7に中間圧の背圧が供給されることがない。
冷媒ガスは、アキュームレータ2を通過した後、本実施形態の冷媒圧縮機1において、低段吸入口22から低段吸入ポート(図示せず)を経て低段圧縮要素7の吸入室に流入する。モータ5によって駆動軸6が回転駆動されて、低段圧縮室での圧縮が進行し、冷媒ガス圧が次第に昇圧する。その後、低段吐出孔(低段吐出ポート)23からリード弁を介して中間圧室81に吐出する。この中間圧室81においては、吐出マフラーとしての機能を発揮して、冷媒ガス加熱の低減や、脈動の低減によるノイズ・振動低減効果を得ることが出来る。
ローリングピストン型2段圧縮機は、一般に、それぞれをシングルピストンで駆動するため、それぞれの一回転につき1回の吐出脈動が出るため、スクロール型などに比べて吐出脈動は大きなものとなってしまうが、この中間圧室81の吐出マフラー機能が有効であり、高段へ流入する冷媒ガスの脈動の低減に大きく寄与する。
中間圧室81を経由して、低段吐出口24を出た冷媒ガスは、密閉容器3の外部の配管24’(図2)を通って、高段吸入口25から高段吸入ポート(図示せず)を経て高段圧縮要素9に吸入される。このとき、図2に見られるように、気液分離機17で分離された冷媒ガスが合流する。
高段吸入口25から吸入された冷媒ガスは、高段圧縮要素9で圧縮された後、高段吐出孔(高段吐出ポート)126からリード弁を通って高圧室82に吐出される。高圧室82から冷媒連通孔27を通過して、電動機室8に放出される。この際、冷媒連通孔27から流出した冷媒がモータ端子96やステータモータ5aのコイル等に衝突し、オイルが拡散されて壁面等に付着することで、冷媒とオイルが分離される。貯油部(油溜)88は高圧室の底部となり、横置きで油面を安定させるために、オイル連通孔93を設けている。図4のようにモータ端子96に冷媒ガスを当てない場合も実施形態の変形例として存在する。
電動機室を通過した冷媒ガスは、冷媒ガスの脈動がマフラー効果により低減されて、高段吐出口28から圧縮容器3の外部に流出して、図2の凝縮器13に導入される。
図5に示すように、本発明の一実施形態は、これまで説明した横型に限らず、縦型にした変形例としても成立する。この場合には、貯油部88は縦型の密閉容器3の底部となる。潤滑油の各部への供給は、外部配管などによって行うことになる。電動機室8に設けた別の貯油部から駆動軸6の内部通路を介して各部に供給しても良い。
以上説明した本発明の一実施形態によって、従来技術とは異なる次のような作用効果が生じる。図6は、本発明の一実施形態を従来技術と比較するための説明図であり、(a)は従来技術の模式図であり、(b)は、本発明の模式図である。
従来技術においては、高段圧縮要素と低段圧縮要素の雰囲気圧力はほぼ高圧であるため、吸入加熱が増加し容積効率が低下したりする。また、高圧の吐出は、ノイズ、振動の増大を招くことになる。これに対して、本発明においては、高段圧縮要素9と低段圧縮要素7の間に仕切り板を設けたものである。これにより、高段圧縮要素9と低段圧縮要素7において、適正な雰囲気圧力(高段圧縮要素:高圧、低段圧縮要素:中間圧)に設定することができる。すなわち、各圧縮要素毎に雰囲気圧力を変えて吸入加熱を低減でき、電動機室8の高圧の潤滑油をベーン背圧に導入し広い圧力領域で運転可能とすることができる。また、電動機室8の容積を利用したマフラー効果でノイズ、振動の低減も図れる。
次に、本発明の他の一実施形態について説明する。図7〜9は、本発明の他の一実施形態の冷媒圧縮機の断面図である。図7、8の実施形態は、中間圧室81を、第1中板36を設けたり、仕切り板26を複数の部材で構成したりして、低段圧縮要素7とは分離して設置している。これによって、密閉容器3の外部から冷媒ガスが吸入される低圧室83を形成することができる。
中間圧室81をさらに区画し、低圧室83を設定することにより、さらなる吸入加熱の低減や、吸入脈動の低減によるノイズ、振動低減効果が得られる。すなわち、低段圧縮要素の雰囲気圧力が低圧になり、雰囲気温度が低くなる。このため、雰囲気冷媒から低段圧縮要素への加熱が減少し、吸入加熱による効率悪化を低減させることができる。低圧室を設置することで、圧縮機としての容積効率も向上する。一例として理論上の計算による効果を算出すると、低圧室を設けることで5%程度の容積効率向上を見込むことができる。
また、低圧室のボリュームによるマフラー効果のため吸入脈動が低減し、配管への振動が減少することでノイズ、振動低減効果が得られる。ノイズ、振動低減効果は、車両用冷凍サイクルにとって重要であり、キャビンへのノイズを低減することができる。なお、低圧室83は、いわば、特許文献1のアキュームレータ2と同等の作用を奏するので、場合によっては、アキュームレータ2を省略することができる。
図3の一実施形態の場合では、低段圧縮要素7の左側のサイドプレート94に低段吐出孔23とリード弁が設けられていたが、図7の他の実施形態においては、中板36(図3の一実施形態の場合では、仕切り板26に相当)に低段吐出孔23とリード弁が設けられている。低段吐出孔23とリード弁から、中間圧室81に流入する。
図7の実施形態のように駆動軸6を跨いで仕切り板26を設けた場合には、駆動軸6との接合部に密封部品を設ける必要がある。図7の実施形態では、駆動軸6に対するシールを設置しているため、ここで若干の摺動損失やシール漏れが発生し得る。
一方、図8の実施形態の場合、仕切り部材は、第1仕切り部材26−1、第2仕切り部材26−2、隔壁部26−3で構成されている。仕切り板の一部(26−3)が、電動機5により駆動される駆動軸6の軸方向に延長され、かつ、駆動軸6を含まないように隔壁部26−3として設置されている。低段吐出孔23とリード弁を経由した冷媒ガスは、電動機室8とは分離されて、孔29から中間室81に流入するように、第2仕切り部26−2が設けられている。
このように、駆動軸6を跨がないように中間圧室81を設ければ、駆動軸6部を密封する必要が無く、構成が簡素になる。なお、図7、8の場合も、ベーン背圧連通孔91、92(91について図7では一部配管利用)が設置されている。
図7、8の他の実施形態のいずれの場合にも、吸入加熱低減や、ノイズ、振動低減の効果が得られるとともに、低圧室83が設置されているので、一層の吸入加熱の低減や、吸入脈動の低減に効果をあげることができる。
なお、密閉容器3の内部に、低段圧縮要素7、仕切り板26、高段圧縮要素9、電動機5の順に配置する場合も考えられる。この場合、低段圧縮要素7と中間圧室81を、図3のように密閉容器の左端部に設置して、中間圧室81から直接又は外部配管で高段圧縮要素9に吸入させれば、中間圧室81による本発明と同様な効果をあげることができる。
図9の他の実施形態では、高圧室82からの冷媒連通孔27において、図3のようなモータ端子96への衝突型でなく、遠心分離型のオイル分離機構97が設置されている。
3 密閉容器
5 電動機
7 低段圧縮要素
8 電動機室、高圧室
9 高段圧縮要素
26、26−1〜26−3 仕切り板
36 第1中板
36’ 第2中板
81 中間圧室
82 高圧室
83 低圧室

Claims (8)

  1. 密閉容器(3)、電動機(5)、並びに、該電動機により駆動される低段圧縮要素(7)及び高段圧縮要素(9)を具備し、前記密閉容器(3)の内部に、前記低段圧縮要素(7)、前記電動機(5)、高段圧縮要素(9)の順に配置された2段圧縮式のローリングピストン型圧縮機において、
    前記電動機(5)及び高段圧縮要素(9)が配置された高圧室(8、82)に対して、前記低段圧縮要素(7)の雰囲気圧を仕切り板(26、26−1〜26−3)で分離し、前記低段圧縮要素(7)からの冷媒ガスが吐出する中間圧室(81)を形成し
    前記仕切り板(26)と前記低段圧縮要素(7)との間を分離する第1中板(36)を設けて、前記低段圧縮要素(7)が存在する側を低圧室(83)とし、前記第1中板(36)と前記仕切り板(26)との間を前記中間圧室(81)とし、
    前記低圧室(83)に、前記密閉容器(3)の外部から冷媒ガスを吸入させたことを特徴とする2段圧縮式のローリングピストン型圧縮機。
  2. 密閉容器(3)、電動機(5)、並びに、該電動機により駆動される低段圧縮要素(7)及び高段圧縮要素(9)を具備し、前記密閉容器(3)の内部に、前記低段圧縮要素(7)、前記電動機(5)、高段圧縮要素(9)の順に配置された2段圧縮式のローリングピストン型圧縮機において、
    前記電動機(5)及び高段圧縮要素(9)が配置された高圧室(8、82)に対して、前記低段圧縮要素(7)の雰囲気圧を仕切り板(26、26−1〜26−3)で分離し、前記低段圧縮要素(7)からの冷媒ガスが吐出する中間圧室(81)を形成し、
    前記仕切り板(26−1〜26−3)の一部が、前記電動機(5)により前記低段圧縮要素(7)及び前記高段圧縮要素(9)を駆動する、駆動軸(6)の軸方向に延長され、かつ、該駆動軸(6)を含まないように隔壁部(26−3)を構成したことを特徴とする2段圧縮式のローリングピストン型圧縮機。
  3. 前記低段圧縮要素(7)で圧縮され、前記中間圧室(81)を経由した冷媒ガスを、
    低段吐出口(24)において、前記密閉容器(3)の外部配管(24’)に吐出させ、
    該外部配管(24’)が連結された高段吸入口(25)から、前記高段圧縮要素(9)に吸入させたことを特徴とする請求項1又は2に記載の2段圧縮式のローリングピストン型圧縮機。
  4. 前記中間圧室(81)を2つに区分して、前記中間圧室(81)の一方とは分離され、前記密閉容器(3)の外部から冷媒ガスが吸入される低圧室(83)を形成したことを特徴とする請求項に記載の2段圧縮式のローリングピストン型圧縮機。
  5. 前記電動機(5)と前記高段圧縮要素(9)との間に第2中板(36’)を設けて、該第2中板(36’)と前記仕切り板(26)との間を電動機室(8)とし、該電動機室(8)に潤滑油を貯油するようにしたことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の2段圧縮式のローリングピストン型圧縮機。
  6. 前記電動機室(8)に貯油された高圧の潤滑油を前記低段圧縮要素(7)及び前記高段圧縮要素(9)の背圧室に供給したことを特徴とする請求項に記載の2段圧縮式のローリングピストン型圧縮機。
  7. 前記2段圧縮式のローリングピストン型圧縮機が、横型であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の2段圧縮式のローリングピストン型圧縮機。
  8. 前記2段圧縮式のローリングピストン型圧縮機が、縦型であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の2段圧縮式のローリングピストン型圧縮機。
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