JPWO2017104144A1 - マイクロニードル及びマイクロニードルパッチ - Google Patents

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Abstract

個々の治療目的に特化し、効率的に治療効果を発現することのできるマイクロニードル、及びその製造方法を提供することを課題とする。本発明のマイクロニードルは、先端側から、薬剤含有層、中間層及び基底層を順次備えるマイクロニードルであって、薬剤含有層と中間層との境界部が、中間層側に膨らんだ形状で中間層の中央部の厚さが周縁部よりも薄いことを特徴とするマイクロニードルに関する。本発明のマイクロニードルは、従来のマイクロニードルと比較して中間層での破断が容易に行われるため、薬剤含有層を表皮、真皮内の特定の部位を適切に標的化して留置することができる。また、薬剤含有層の形状、被覆等により、薬剤含有層からの薬剤放出の精密な制御が可能となり、マイクロニードルパッチによる治療の適用範囲を広げることができる。

Description

本発明は、経皮的に真皮内に所定の薬剤を到達させるためのマイクロニードルにおいて、薬剤の投与の標的化と投与効率を向上させたマイクロニードル及びマイクロニードルパッチに関する。
近年、マイクロニードルが、医療に関する分野及び美容と健康、再生医療に関する分野で使用される機会が増えてきている。具体的には、複数のマイクロニードルが配置された一定の大きさを有するマイクロニードルパッチを用いて、例えば人の皮膚、粘膜などの体表面から、目的とする薬剤、ワクチン等を、表皮ないし真皮内に投与する試みが行われている。このようなマイクロニードルの作製方法としては、例えば、複数の凹部を持つメス型にスキージを用いてニードルの形成材料を充填し、その後乾燥及び硬化させて作製する方法(特許文献1)や、複数の凹部を持つメス型に、インクジェットプリンター用の噴出部を用いて、コンピューター制御でマイクロニードルの形成材料の液滴を吐出して前記メス型に充填し、その後乾燥及び硬化させて作製するインクジェット法(特許文献2)等が知られている。
マイクロニードルによる薬剤投与の目的としては、(1)真皮内自体を標的とすること、(2)真皮乳頭層の毛細血管網の血流の豊富な部位に薬剤を投与して、その部位の毛細血管から薬剤を吸収して全身の血管内に投薬すること、(3)表皮と真皮の境界部に投薬して免疫的作用等を期待すること、等を挙げることができる。しかしながら、マイクロニードルの用途がこのように多彩であるにも拘らず、現実的にそれぞれの分野に特化し、効率的に薬剤を標的部位に投与し、治療効果を発現するマイクロニードルの具体的な作製方法は未だ確立されていない。
特開2012−200572号公報 特開2015−136422号公報
本発明の課題は、個々の治療目的に特化し、効率的に治療効果を発現することのできるマイクロニードル及びマイクロニードルパッチを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討し、先端側から、薬剤含有層、中間層、及び基底層を順次備えるマイクロニードルであって、薬剤含有層と中間層との境界部が、中間層側に膨らんだ形状であることを特徴とするマイクロニードルが、薬剤を皮膚の真皮内の標的化した部位に限局して効率よく放出できること、及び時間を精度よく制御できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)先端側から、薬剤含有層、中間層及び基底層を順次備えるマイクロニードルであって、
薬剤含有層と中間層との境界部が、中間層側に膨らんだ形状であることを特徴とする、前記マイクロニードル。
(2)中間層の中央部の厚さが、周縁部より薄いことを特徴とする、上記(1)に記載のマイクロニードル。
(3)薬剤含有層と中間層との境界部が、中間層側に膨らんだドーム形状であることを特徴とする、上記(1)又は(2)に記載のマイクロニードル。
(4)中間層が、凹レンズ形状であることを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のマイクロニードル。
(5)中間層が、環形状であることを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のマイクロニードル。
(6)中間層の引張強度が、薬剤含有層の引張強度及び基底層の引張強度より低いことを特徴とする、上記(1)〜(5)のいずれかに記載のマイクロニードル。
(7)中間層の引張強度が、薬剤含有層の引張強度及び基底層の引張強度の0.9倍以下であることを特徴とする、上記(6)に記載のマイクロニードル。
(8)中間層と基底層との境界部が、平坦か、中間層側に膨らんだ形状であることを特徴とする、上記(1)〜(7)のいずれかに記載のマイクロニードル。
(9)中間層と基底層との境界部が、基底層側に膨らんだ形状であることを特徴とする、上記(1)〜(7)のいずれかに記載のマイクロニードル。
(10)薬剤含有層、中間層、基底層の各境界部の形状が、マイクロニードルの形成材料の粘度、界面活性度及び/又は凹型原版表面の撥水性によって制御されることを特徴とする、上記(1)〜(9)のいずれかに記載のマイクロニードル。
(11)薬剤含有層の先端側に、薬剤を含有しない先端層をさらに備えることを特徴とする、上記(1)〜(10)のいずれかに記載のマイクロニードル。
(12)先端層と薬剤含有層との境界部が、平坦か、先端層側に膨らんだ形状であることを特徴とする、上記(11)に記載のマイクロニードル。
(13)先端層と薬剤含有層との境界部の形状が、マイクロニードルの形成材料の粘度、界面活性度及び/又は凹型原版表面の撥水性によって制御されることを特徴とする、上記(11)又は(12)に記載のマイクロニードル。
(14)中間層が、体内において薬剤含有層が溶解した後に溶解することを特徴とする、上記(1)〜(13)のいずれかに記載のマイクロニードル。
(15)薬剤含有層が、薬剤含有層より体内での溶解度の低い難溶性の高分子形成材料で被覆されていることを特徴とする、上記(1)〜(14)のいずれかに記載のマイクロニードル。
(16)2又は3以上の薬剤含有層を備えることを特徴とする、上記(1)〜(15)のいずれかに記載のマイクロニードル。
(17)隣接する薬剤含有層が、薬剤を含有しない境界層によって隔てられていることを特徴とする、上記(16)に記載のマイクロニードル。
(18)外表面がコーティング材料で被覆されていることを特徴とする、上記(1)〜(17)のいずれかに記載のマイクロニードル。
(19)薬剤含有層の周囲に、難溶性の高分子形成材料からなる隔壁をさらに備え、
前記隔壁が、マイクロニードルの打ち込みの際に前記薬剤含有層が破砕されるのを防止し、前記薬剤含有層を標的とする部位に確実に集中して留置させるとともに、所定の時間遅延させて薬剤を放出させることを特徴とする、上記(1)〜(18)のいずれかに記載のマイクロニードル。
(20)薬剤含有層の溶解時間、難溶性の高分子形成材料からなる隔壁の溶解時間を制御することで、薬剤の放出開始時間と放出時間を制御し、当該薬剤のプログラムされた徐放化を実現することを特徴とする、上記(1)〜(19)のいずれかに記載のマイクロニードル。
(21)薬剤の標的化投与に用いることを特徴とする、上記(1)〜(20)のいずれかに記載のマイクロニードル。
(22)上記(1)〜(21)のいずれかに記載のマイクロニードルが基板上に複数備えられたことを特徴とするマイクロニードルパッチ。
本発明によれば、表皮、真皮内の特定の部位を適切に標的化して留置され、かつ投薬の時間を制御・調整可能なマイクロニードル、及び該マイクロニードルを備え、効率のよい薬剤の投与が可能なマイクロニードルパッチを提供することができるため、マイクロニードルパッチによる治療の適用範囲を広げることができる。
表面張力と接触角を示す図である。 マイクロニードル作製時の境界部の形状を示す図である。 真皮乳頭下層治療用のマイクロニードル5、6、7、真皮乳頭層治療用のマイクロニードル8、9、10、及び表皮、真皮上層用マイクロニードル11の、打ち込み後の状態を示す図である。便宜上、中間層の破断面を平面で示した。 真皮乳頭下層治療用のマイクロニードル5の作製方法(上段)及び使用状態(下段)を示す図である。 真皮乳頭下層治療用のマイクロニードル6の作製方法(上段)及び使用状態(下段)を示す図である。 真皮乳頭層治療用のマイクロニードル9の作製方法(上段)及び使用状態(下段)を示す図である。 真皮乳頭層治療用の薬剤徐放型マイクロニードル10の作製方法を示す図である。 真皮乳頭層治療用の薬剤徐放型マイクロニードル10の使用状態を示す図である。 表皮、真皮上層用マイクロニードル11の作製方法(上段)及び使用状態(下段)を示す図である。 マイクロニードルパッチを作製する場合の、基底層及び基板の態様を示す図である。 中間層の中央部において薬剤含有層と基底層が直接接し、中間層が環形状となるように形成したマイクロニードルを示す図である。 実施例1の、境界部の形状を変えて作製したマイクロニードルの、使用後の破断面を示す図である。Aは破断面が平坦であり、Bは破断面の中央部が陥凹しており、Cは破断面の中央部が突出している。 実施例1の、境界部の形状を変えて作製したマイクロニードルの、使用後の破断面を示す拡大図である。Aは破断面が平坦であり、Bは破断面の中央部が陥凹しており、Cは破断面の中央部が突出している。 実施例2の、真皮乳頭下層治療用の、中間層を持たないマイクロニードル(A)と、環形状の中間層を持つマイクロニードル(B)の破断面の拡大図である。Aは残存長さがまちまちであるのに対し、Bでは残存長さが均一になるように破断しているのが観察されるとともに、一部、破断面辺縁に環形状の中間層32が遺残しているのが観察された。
本発明は、薬剤の経皮投与用のマイクロニードルであって、先端側から、薬剤含有層、中間層及び基底層を順次備え、かつ薬剤含有層と中間層との境界部が、中間層側に膨らんだ形状であることを特徴とするマイクロニードルに関する。薬剤含有層と中間層との境界部を、中間層側に膨らんだ形状、好ましくはドーム形状、さらに好ましくは半紡錐形状にすることにより、マイクロニードルを皮膚に刺入し、基底層を斜め方向に引っ張った際に、中間層に応力がかかり易くなる。そのため、本発明のマイクロニードルを基板上に備えたマイクロニードルパッチを皮膚に適用し、基板を皮膚から取り除くことにより、マイクロニードルは中間層で容易に破断し、薬剤含有層が目的部位に確実に留置される。中間層と基底層との境界は、平坦であっても、中間層側又は基底層側に膨らんだ形状であってもよい。中間層の中央部を、周縁部より薄く設計することで、マイクロニードルを皮膚に刺入する際に垂直方向への応力に対しては強固な構造である反面、打ち込み後の横方向の応力が働いたときに中間層が楔のように働いて、マイクロニードルが中間層において容易に破断されるため好ましい。さらに好ましくは、中間層は、凹レンズ形状に設計される。また、中間層の中央部は極めて薄い層であってもよく、あるいは中間層の中央部において、薬剤含有層に基底層が直接接していてもよい。後者の場合は、中間層は、外側が厚い環形状となり、その内径としては、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上、さらに好ましくは50μm以上を例示することができる。
本発明のマイクロニードルは、薬剤含有層の先端側に、薬剤含有層の位置、形状、薬剤の放出時間の制御や、穿通性の向上のために、薬剤を含有しない先端層をさらに備えていてもよい。
本発明のマイクロニードルは、公知のいかなる方法を用いて製造してもよく、例えばマイクロニードルの形状を有する複数の凹部を備えた凹型原版を作製し、かかる凹型原版にディスペンサー、インクジェット装置、スキージ等を用いてマイクロニードル形成材料を充填する方法を挙げることができる。
本発明のマイクロニードルの先端層、薬剤含有層、中間層の形成材料としては、皮膚への打ち込み後に体内で分解し、薬剤を放出することのできるものであれば特に制限されず、例えばグルテン、ゼラチン等のタンパク質、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、アルギン酸、デンプン、デキストラン等の多糖、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、乳酸・グリコール酸共重合体、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシブチレート、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等から選択される生体分解性高分子を挙げることができ、薬剤と重合して生体分解性高分子の溶解度を制御することで薬剤の徐放化を可能とするものであってもよい。また、基底層は、上記生体分解性の形成材料で形成しても、生体非分解性の形成材料で形成してもよい。
本発明のマイクロニードルにおいて、中間層の引張強度は、好ましくは薬剤含有層及び基底層の引張強度よりも低く、例えば、薬剤含有層及び基底層の引張強度の0.9倍以下、0.8倍以下、0.7倍以下、0.6倍以下、0.5倍以下を挙げることができる。また、中間層は、薬剤含有層より体内で溶解しにくい材料で形成されることが好ましく、このような材料で形成された中間層は、体内において薬剤が目的部位以外の部位へと拡散するのを防ぐ隔壁として働く。中間層の厚さは、マイクロニードルの周縁部において好ましくは50〜200μm、より好ましくは80〜160μm、さらに好ましくは100〜150μmであり、マイクロニードルの中央部では好ましくは50μm、50μm未満、より好ましくは30μm以下、さらに好ましくは10μm以下で、0μmであってもよい。
薬剤含有層に含まれる薬剤としては、特に限定されるものではないが、例えば糖尿病治療剤、降圧剤、抗癌剤、抗アレルギー剤、ホルモン、増殖因子、ワクチン、モルヒネなどの鎮痛薬、鎮痛消炎剤、骨粗鬆治療薬、貧血治療薬、高コレステロール治療薬、生物学的製剤、遺伝子治療薬、アドレナリンなどの救急治療薬、アレルゲン検査用物質等を挙げることができる。特に、マイクロニードルを用いると、皮膚に形成される刺入孔を通して薬剤を真皮へと投与することができるため、皮下注射を必要とする薬剤を好ましく例示することができる。薬剤の含有量はその種類や形態に応じて、並びに徐放性等を考慮して、適宜決定することができる。
薬剤含有層の形状・先端部からの部位は、先端層と薬剤含有層との境界、薬剤含有層と中間層との境界、先端層及び薬剤含有層の長さ等を変化させることによって自在に制御することができ、棒状、三角錘形状、逆裁頭円錐形状、逆裁頭角錐形状、紡錐形状、傘状、ダンベル状、球状、円形平板状等を例示することができるが、その形状はこれらに限定されない。薬剤含有層が長いほど、側面の表面積が広くなり迅速に溶解して薬剤を放出することができ、かつ真皮層全体等の縦方向に広範な薬剤の投与が可能となる。一方で、薬剤含有層が上下方向に短いほど、側面の表面積が狭くなるため薬剤の徐放化に有利となり、かつ真皮乳頭層等の狭い部位に限局した薬剤の投与が可能となる。
先端層、薬剤含有層、中間層、基底層の各境界部の形状は、例えば凹型原版に形成材料を順次重層してマイクロニードルを作製する場合、先に凹型原版に注入する形成材料と、凹型原版との間の接触角1によって定まり(図1)、接触角1は形成材料の粘度、界面活性度及び/又は凹型原版表面の撥水性に依存する。図2に、境界部が平坦である状態2、突出した状態3、陥凹した状態4を示す。先に凹型原版に注入する形成材料の界面活性度が高ければ、境界部は先端側に膨らんだ形状となり、低ければ、基底層側に膨らんだ形状となる。また、先に凹型原版に注入する形成材料の粘度が高いほど、境界は基底層側に膨らんだ形状となる。凹型原版の素材によって境界部の形状を制御することもでき、凹型原版を撥水性の高い素材で作るほど、境界部が基底層側に膨らんだ接触角1が大きい形状となりやすく、撥水性の低い素材で作るほど、境界部が陥凹して接触角1が0ないし、マイナスとなる形状となる。凹型原版の素材としては、いかなる素材も用いることができ、シリコン、プラスティック、金属を好適に例示することができる。また、凹型原版の表面に、必要に応じて撥水加工や親水加工を施してもよい。マイクロニードルをインクジェット法により作製する場合には、形成材料の粘度や界面活性度に加えて、滴下量、滴下部位、滴下の間隔を制御することにより、より精密に境界部の形状を制御することができる。また、乾燥硬化の間隔を、マイクロニードルの使用目的に応じて制御することで、さらにその目的に最適な形状に作製できる。
マイクロニードルの形成材料の界面活性度は、形成材料に界面活性剤を添加することで制御することができる。ここで、本発明で用いることのできる界面活性剤としては、医薬品に添加することのできる界面活性剤であればよく、例えば非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤を挙げることができる。
マイクロニードルの形成材料の粘度は、形成材料に増粘剤ないし粘度降下剤を添加することで制御することができる。ここで、本発明で用いることのできる増粘剤としては、医薬品に添加することのできる増粘剤であればよく、例えばショ糖、ブドウ糖等の単糖類、二糖類及び少糖類や、ペクチン、カラギナン、グァーガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、キサンタンガム、カードラン、コンドロイチン硫酸、アルギン酸、デンプン、デキストラン等の多糖類、グルテン、ゼラチン等のタンパク質を挙げることができる。また、本発明で用いることのできる粘度降下剤としては、医薬品に添加することのできる粘度降下剤であればよく、例えば尿素、エタノール等の低級アルコール、乳化剤を挙げることができる。また、形成材料の濃度を低下させることで粘度を低下させることができる。
薬剤含有層を、薬剤含有層より体内での溶解度の低い難溶性の高分子形成材料で被覆することにより、体内での薬剤の放出時間を制御することができる。薬剤含有層の被覆は、薬剤含有層に隣接する先端層及び中間層を難溶性の高分子形成材料で形成する、マイクロニードルの作製後に、難溶性の高分子形成材料で薬剤含有層の周囲を被覆する、等の方法で行うことができる。また、凹型原版に形成材料を順次重層してマイクロニードルを作製する場合、先端層形成材料の注入・乾燥後、難溶性の高分子形成材料を先端層の上部及び凹型原版の壁面に噴霧又は塗布し、乾燥させた後に薬剤含有層形成材料を凹型原版の中央部に注入・乾燥し、難溶性の高分子形成材料をさらに重層することで、薬剤含有層を、難溶性の高分子形成材料により被覆することができる。この場合、難溶性の高分子形成材料の界面活性度を高めることで、難溶性の高分子形成材料と凹型原版との親和性が高まり、薬剤含有層の被覆が容易となる。
薬剤含有層は、1層のみであっても2層以上であってもよい。薬剤含有層が2層以上である場合には、含有される薬剤は同一であっても2種類以上の異なる薬剤であってもよく、隣接する薬剤含有層が、薬剤を含有しない境界層によって隔てられていてもよい。また、2層以上の薬剤含有層を、体内での溶解性の異なる材料によって形成することで、同一又は異なる薬剤を時間差を持って放出することができ、含有する2種類以上の薬剤による時間差薬物療法が可能なマイクロニードルを作製することができる。
本発明のマイクロニードルにおいて、先端層の硬度は、好ましくは薬剤含有層より高く、例えば、薬剤含有層の硬度の1.1倍以上、1.2倍以上、1.3倍以上、1.4倍以上、1.5倍以上を挙げることができる。先端層の硬度を高くすることで、マイクロニードルの穿通性が向上し、より確実に薬剤含有層を目的部位に到達させることができる。先端層の形成に用いられる材料は、薬剤を除く薬剤含有層の形成材料と同一であっても異なっていてもよく、同一である場合には、薬剤を含まない先端層の硬度は、薬剤を含む薬剤含有層と比較して高くなる。また、先端層の硬度は、形成材料に硬化剤を添加することで高めてもよい。
本発明において、マイクロニードルの穿通性を向上させるために、先端層のみの乾燥硬化の時間を長くして、乾燥度を高めてもよい。先端層のみの乾燥度を高めることによって、硬度を高め、先端の曲率半径を小さくすることができる。また、先端を牽引して延伸し、曲率半径を小さくしてもよい。本発明のマイクロニードルの先端の曲率半径は、10μm以下であることが好ましく、7μm以下であることがより好ましく、5μm以下であることがさらに好ましく、3μm以下であることが特に好ましい。先端層の断面は、円形に限定されるものではなく、楕円形、三角形、四角形、+形状、*形状等に加工されていてもよく、先端を斜めにカットすることで先鋭度を高めてもよい。また、マイクロニードルの外側にらせん状の溝を連続的に形成し、マイクロニードルが打ち込みにより回転するようにすることで、マイクロニードルの打ち込みが容易となり、かつ中間層におけるマイクロニードルの破断を促すことができる。
本発明のマイクロニードルの外表面は、表面を平滑にすると共に硬化させ穿通性を向上させるため、グルテン、ゼラチン等のタンパク質、コンドロイチン硫酸、アルギン酸、デンプン、デキストラン等の多糖、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、乳酸・グリコール酸共重合体、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシブチレート、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、シリコン系化合物等から選択される生体分解性高分子や、両性、アニオン性、カチオン性、及び非イオン性界面活性剤から選択される界面活性剤、エチルアルコール、生理食塩水、水等から選択されるコーティング材料によって被覆されていてもよい。コーティング材料による被覆は、公知のいかなる手法を用いて行うことができ、ディップコーティング法、インクジェット法、スプレーコーティング法等を例示することができる。コーティングの厚さとしては、例えば10μm以下、好ましくは5μm以下、さらに好ましくは3μm以下を挙げることができる。摩擦抵抗は、コーティング材料による被覆前と比較して5%以上低下することが好ましく、10%以上低下することがより好ましく、20%以上低下することが特に好ましい。コーティング材料に、硬化剤や、目的とする薬剤を含有させてもよい。また、薬剤の徐放化のため、体内での溶解性が薬剤含有層よりも低いコーティング材料で被覆してもよい。コーティング材料はマイクロニードルの穿通性を向上させるとともに製造後から使用までの保存期間、その尖鋭度を維持することのできる材料であることが望ましい。
本発明における硬化剤とは、マイクロニードルの硬度を高くすることのできる材料を意味し、例えば、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、多糖類、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、カルボキシポリマー、ポリアクリル酸、ポリ乳酸、ハイドロキシアパタイト、ポリエチレングリコール、フッ素系化合物、シリコン系化合物等を挙げることができる。これらの硬化剤は、マイクロニードルの形成材料に添加しても、コーティング材料に添加してもよく、その使用量は硬化剤の種類や使用目的に応じて適宜設定することができる。硬化剤が固形材料の場合には、粒子径を5μm以下、好ましくは3μm以下、より好ましくは1μm以下に形成したものを用いることが、マイクロニードルの表面を平滑にするうえで好ましい。また、硬化剤は、マイクロニードルの保形性を向上させるとともに製造後から使用までの保存期間、その尖鋭度を維持することのできる材料であることが望ましい。
本発明のマイクロニードルの全長は、薬剤の投与目的に応じて決定することができる。例えば、真皮内自体を標的とする薬剤投与の場合、真皮の深部の真皮網状層まで薬剤を投与することが望ましいので、マイクロニードルの全長としては400〜1000μmが好ましく、450〜800μmがより好ましく、500〜650μmがさらに好ましい。真皮乳頭層の毛細血管網の血流の豊富な部位に薬剤を投与して、その部位の毛細血管から薬剤を吸収して全身の血管内に投薬して効果等を期待する場合、真皮乳頭層、乳頭下層部に薬剤を投与できるよう、マイクロニードルの全長としては100〜600μmが好ましく、150〜500μmがより好ましく、200〜450μmがさらに好ましい。表皮と真皮の境界部に投薬して免疫的作用等を期待する場合、表皮と真皮の境界部に薬剤を投与できるよう、マイクロニードルの全長としては50〜300μmが好ましく、100〜250μmがより好ましく、150〜200μmがさらに好ましい。また、基底部の直径、長径、長辺の長さとしては、30〜1000μmであることが好ましく、150〜500μmであることがより好ましく、200〜350μmであることがさらに好ましい。
本発明において、マイクロニードルパッチとは、基板上に上記マイクロニードルを複数備えたパッチを意味する。ここで、基板としては、グルテン、ゼラチン等のタンパク質、コンドロイチン硫酸、アルギン酸、デンプン、デキストラン等の多糖、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、乳酸・グリコール酸共重合体、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシブチレート、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等から選択される生体分解性高分子や、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、フッ素系樹脂等から選択される生体非分解性高分子、紙、不織布、布からなるシートを例示することができる。また、本発明のマイクロニードルパッチは粘着面を有していてもよく、基板と基底層とが一体化した構造体となっていてもよい。このような構造体とすることで、マイクロニードルの中間層における確実な破断が可能となる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図3は、治療目的に応じたマイクロニードルを、真皮に打ち込んだ後の状態を示す図である。ここで、マイクロニードル5、6、7は、真皮乳頭下層104治療用のマイクロニードル、マイクロニードル8、9、10は、真皮乳頭層103の毛細血管網106から薬剤の吸収を目的としたマイクロニードル、マイクロニードル11は、表皮と真皮の境界部に薬剤を投与するためのマイクロニードルである。マイクロニードル5、6、7において、マイクロニードルは真皮乳頭層を超えた真皮の深くまで薬剤含有層14が到達するように打ち込まれるが、この際、真皮乳頭層103に存在する毛細血管網106からの薬剤の吸収を避けることが出来るため、薬剤含有層14は真皮内に長く留まり、所定の効果を発現しやすくなる。一方、マイクロニードル8、9、10は、真皮乳頭層103に存在する毛細血管網106を介して薬剤を全身投与することを目的として、薬剤含有層14を正確に真皮乳頭層103まで送達することができる。また、マイクロニードル11は表皮102と真皮乳頭層103との境界部周辺に限局して薬剤を投与して免疫反応の惹起を目的として、あるいはアレルゲン検査の目的で薬剤を送達できる。
以下、マイクロニードルのインクジェット法による作製方法を主体に記述するが、スキージ法等の他の方法を用いた場合であっても、インクジェット法と同様に撥水性を制御したマイクロニードル作製用凹型原型へのマイクロニードル形成材料の注入と乾燥の工程を行うことで、同様に境界部の形状を制御したマイクロニードルを作製することができる。図4上段は、真皮乳頭下層治療用のマイクロニードル5の、インクジェット法による作製方法を示す図である。マイクロニードル作製用凹型原型12に粘度が高く薬剤を含有した薬剤含有層形成材料13の吐出を繰り返して、境界部が突出した薬剤含有層14を作製する。尖端部を乾燥硬化させ、続いて表面張力が低く、界面活性作用を持つ中間層形成材料15を吐出して、境界部が陥凹した中間層16を形成する。乾燥硬化させ、さらに基底層形成材料17を吐出するとともに基板と一体化して、基底層18を作製する。
図4下段は、マイクロニードル5による治療を示す図である。マイクロニードル5を備えたマイクロニードルパッチをインパクトアプリケーターなどを用いて皮膚に打ち込むと、中間層16で破断面19a、19bが形成され、マイクロニードルパッチを取り除くと薬剤含有層14と中間層の一部20だけが真皮乳頭下層に留置される。その後、薬剤含有層14から、22で示すように薬剤が放出される。この際、刺入部21が閉鎖するまでの間、中間層の一部20が薬剤含有層14の表皮側に存在し、薬剤含有層14より遅れて溶解するため、薬剤の血管の豊富な真皮乳頭層への拡散や、刺入部21からの漏出を防止する。
図5上段は、真皮乳頭下層治療用のマイクロニードル6の、インクジェット法による作製方法を示す図である。マイクロニードル作製用凹型原型12に粘度が高く薬剤を含有した薬剤含有層形成材料13の吐出を繰り返して、境界部が突出した薬剤含有層14を作製する。乾燥した後に、薬剤含有層形成材料13の境界部の中央に吐出を繰り返し継続して行って境界部を大きく突出させ、薬剤含有層の中間層側の形状を半紡錐形状とする。薬剤含有層14を乾燥硬化させ、続いて表面張力が低く、界面活性作用を持つ中間層形成材料15を吐出して、境界部が陥凹した中間層16を形成する。さらに乾燥硬化させ、基底層形成材料17を吐出するとともに基板と一体化して、基底層18を作製する。
図5下段は、マイクロニードル6による治療を示す図である。マイクロニードル6を備えたマイクロニードルパッチをインパクトアプリケーターなどを用いて皮膚に打ち込むと、中間層16で破断面19a、19bが形成され、マイクロニードルパッチを取り除くと薬剤含有層14と中間層の一部20だけが真皮乳頭下層に留置される。その後、薬剤含有層14から、22に示すように薬剤が放出される。この際、刺入部21が閉鎖するまでの間、中間層の一部20が薬剤含有層14の表皮側に存在し、薬剤含有層14より遅れて溶解するため、薬剤の血管の豊富な真皮乳頭層への拡散や、刺入部21からの漏出を防止する。
図6上段は、真皮乳頭層治療用のマイクロニードル9の、インクジェット法による作製方法を示す図である。マイクロニードル作製用凹型原型12に粘度が低く、界面活性度の高い先端層形成材料23の吐出を繰り返して、境界部が陥凹した先端層24を作製する。中央が陥凹した境界部を乾燥硬化させた後に、粘度が高く薬剤を含有した、薬剤含有層形成材料25を吐出して、境界部が突出した薬剤含有層26を形成する。乾燥硬化させ、続いて表面張力が低く、界面活性作用を持つ中間層形成材料15を吐出して、境界部が陥凹した中間層16を形成する。さらに、基底層形成材料17を吐出するとともに基板と一体化して、基底層18を作製する。その際、薬剤含有層26の溶解度を制御することで徐放化を実現できる。
図6下段は、マイクロニードル9による治療を示す図である。マイクロニードル9を備えたマイクロニードルパッチをインパクトアプリケーターなどを用いて皮膚に打ち込むと、中間層16で破断面19a、19bが形成され、マイクロニードルパッチを取り除くと先端層24、薬剤含有層26と、中間層の一部20が真皮乳頭層に留置される。その後、先端層24は27に示すように早い段階で溶解し、薬剤含有層26から、28に示すように薬剤が放出される。この際、刺入部21が閉鎖するまでの間、中間層の一部20が薬剤含有層26の表皮側に存在し、薬剤含有層26より遅れて溶解するため、薬剤が刺入部21から漏出するのを防止する。これにより、投与された薬剤が、全身の血管内へ吸収されて効率的な治療を可能とする。なお、図6上段において、粘度が低く、界面活性度の高い先端層形成材料23に代えて、粘度が中等度で、界面活性の無い先端層形成材料を用いることにより、境界部が平坦な先端層24を備えたマイクロニードル8を作製する事ができる。
図7は、真皮乳頭層用の、薬剤含有層26が難溶性の高分子形成材料からなる隔壁30で被覆されたマイクロニードル10の、インクジェット法による作製方法を示す図である。マイクロニードル作製用凹型原型12に粘度が低く、界面活性度の高い先端層形成材料23の吐出を繰り返して、境界部が陥凹した先端部24を作製する。中央が陥凹した境界部を乾燥硬化させた後に、界面活性度が中等度ないし高く、体内での溶解速度が遅い難溶性の高分子形成材料29を吐出して、難溶性の高分子形成材料からなる隔壁30の下半を作製する。さらに、粘度が高く薬剤を含有した、薬剤含有層形成材料25を吐出して、境界部が突出した薬剤含有層26を形成する。引き続いて、界面活性度が中等度ないし高く、体内での溶解速度が遅い難溶性の高分子形成材料29を吐出して、難溶性の高分子形成材料からなる隔壁30の上半を作製する。乾燥硬化させ、続いて表面張力が低く、界面活性作用を持つ中間層形成材料15を吐出して、境界部が陥凹した中間層16を形成する。さらに、基底層形成材料17を吐出するとともに基板と一体化して、基底層18を作製する。
図8は、マイクロニードル10による治療を示す図である。マイクロニードル10を備えたマイクロニードルパッチをインパクトアプリケーターなどを用いて皮膚に打ち込むと、中間層16で破断面19a、19bが形成され、マイクロニードルパッチを取り除くと先端層24、難溶性の高分子形成材料からなる隔壁30で被覆された薬剤含有層26と中間層の一部20が真皮乳頭層に留置される。薬剤含有層26の溶解性を制御することと難溶性の高分子形成材料からなる隔壁30の溶解性を制御することにより、薬剤含有層26からの薬剤放出開始時間と放出時間の両者を制御することができるため、薬剤の投与を完全に制御することも可能となる。この際に、薬剤含有層26が隔壁30で被覆されているために、打ち込み時の薬剤含有層26の破砕が防止され、より限局した範囲の標的とした皮膚の深度に薬剤含有層26を確実に留置させることができる。また、薬剤含有層26の溶解時間、難溶性の高分子形成材料からなる隔壁30の溶解時間をそれぞれ独自に制御することで薬剤の放出開始時間と放出時間の制御が可能となり、当該薬剤のプログラムされた徐放化を実現できる。その後、薬剤含有層26から、28に示すように薬剤が放出される。難溶性の高分子形成材料からなる隔壁30により、薬剤含有層26からの薬剤放出時間を制御することができるため、薬剤の徐放化と遷延させた薬剤の投与が可能となる。この際、刺入部21が閉鎖するまでの間、中間層の一部20が薬剤含有層26の表皮側に存在し、薬剤含有層14より遅れて溶解するため、薬剤が刺入部21から漏出するのを防止する。これにより、投与された薬剤が、全身の血管内へ吸収されて効率的な治療を可能とする。
図9上段は、表皮、真皮上層用のマイクロニードル11の、インクジェット法による作製方法を示す図である。マイクロニードル作製用凹型原型12に粘度が低く、界面活性度の高い先端層形成材料23の吐出を繰り返して、境界部が陥凹した先端層24を作製する。中央が陥凹した境界部を乾燥硬化させた後に、粘度が高く薬剤を含有した、薬剤含有層形成材料25を吐出して、境界部が突出した薬剤含有層26を形成する。引き続いて、界面活性度が高く、体内での溶解速度が遅い難溶性の高分子形成材料29を吐出して、難溶性の高分子形成材料からなる隔壁30を作製する。続いて表面張力が低く、界面活性作用を持つ中間層形成材料25を吐出して、境界部が陥凹した中間層16を形成する。さらに、基底層形成材料を吐出するとともに基板と一体化して、基底層18を作製する。なお、この際、含有する薬剤の種類や投与目的により、隔壁30を作製する操作を省いてもよい。
図9下段は、マイクロニードル11による治療を示す図である。マイクロニードル11を備えたマイクロニードルパッチをインパクトアプリケーターなどを用いて皮膚に打ち込むと、中間層16で破断面19a、19bが形成され、マイクロニードルパッチを取り除くと先端部24、薬剤含有層26、難溶性の高分子形成材料からなる隔壁30と中間層の一部20が真皮乳頭層に留置される。その後、薬剤含有層26から薬剤が放出される。薬剤含有層26の溶解性を制御することと難溶性の高分子形成材料からなる隔壁30の溶解性を制御することにより、薬剤含有層26からの薬剤放出開始時間と放出時間の両者を制御することができるため、薬剤の投与を完全に制御することも可能となる。この際に、薬剤含有層26が隔壁30で被覆されているために投与時の薬剤含有層26の破砕が防止され、より限局した範囲の標的とした皮膚の深度に確実に薬剤含有層26を留置させることができるのみでなく、薬剤含有層26の溶解時間、難溶性の高分子形成材料からなる隔壁30の溶解時間をそれぞれ独自に制御することで薬剤の放出開始時間と放出時間の制御を可能とし、当該薬剤のプログラムされた徐放化を実現できる。この際、刺入部21が閉鎖するまでの間、中間層の一部20が薬剤含有層26の表皮側に存在し、薬剤含有層26より遅れて溶解するため、薬剤が刺入部21から漏出するのを防止する。
図10は、基底層と基板の形成方法を示す図である。インクジェット法でマイクロニードルアレイを作製する場合、基底層と基板とは別々に作製しても、一体として作製してもよい。Aに示すように基底層と基板とを別々に作製する場合、作製は容易であるが、基底層と基板の接着部でマイクロニードルの剥離が起き、マイクロニードルが倒壊しやすいことが欠点である。それに対して、Dに示すように基底層と基板とを一体として作製することで、かかる欠点を克服することができる。いずれの作製方法においても、中間層と基底層との境界部の形状は、Bで示すように平面であっても、Cに示すような陥凹面、A及びDに示すような突出面であってもよい。
図11は、中間層の中央部において薬剤含有層と基底層が直接接している態様を示す図である。A’は、基底層と基板とが別々に作製された態様、D’は、基底層と基板とが一体として作製された態様を示す。これらの態様において、中間層は、図11右の斜視図に示すように環形状を有する。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
本実施例1では、薬剤含有層及び基底層からなる2層マイクロニードルにおける、平坦な境界部、薬剤含有層が基底層側に突出した境界部、薬剤含有層が陥凹した境界部の作製方法を検討した。本実施例において、マイクロニードル形成材料としてはデキストランとコンドロイチン硫酸の混合材料、薬剤含有層にはデキストランとコンドロイチン硫酸の混合材料に塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)とショ糖の混合物を混合して用い、インクジェット法により作製した。
インクジェットを用いて、粘度が中等度で、界面活性の無いように調製した薬剤含有層形成材料(デキストランとコンドロイチン硫酸を2:2で混合)をマイクロニードル作製用凹型原型12内に吐出して境界部が平坦な薬剤含有層を作製し、乾燥させた後に基底層形成材料を薬剤含有層に重層することにより、境界部が平坦な薬剤含有層を備えたマイクロニードルAを作製した。インクジェットを用いて、粘度が高くなるように調製した薬剤含有層形成材料(デキストランとコンドロイチン硫酸を3:1で混合)をマイクロニードル作製用凹型原型12内に吐出して境界部が突出した薬剤含有層を作製し、乾燥させた後に基底層形成材料を薬剤含有層に重層することにより、境界部が突出した薬剤含有層を備えたマイクロニードルBを作製した。インクジェットを用いて、粘度が低く、界面活性度が高くなるように調製した薬剤含有層形成材料(デキストランとコンドロイチン硫酸に加えてポリエチレングリコール600を2:1:1で混合)をマイクロニードル作製用凹型原型12内に吐出して境界部が陥凹した薬剤含有層を作製し、乾燥させた後に基底層形成材料を薬剤含有層に重層することにより、境界部が陥凹した薬剤含有層を備えたマイクロニードルCを作製した。本実施例では薬剤含有量は1パッチ当たり1.2μgに設定した。
図12および図13に、マイクロニードルA、B、Cの、使用後の破断面を示す。Aは破断面が平坦であり、Bは破断面の中央部が陥凹しており、Cは破断面の中央部が突出していた。本実施例より、マイクロニードル作製用凹型原型12の撥水性、形成材料の粘度、界面活性度を制御することで、境界部の形状を制御できることが示された。
本実施例2では、中間層を持たないマイクロニードル(A)と、図11に示すような、中間層の中央部において薬剤含有層と基底層が直接接し、中間層が環形状となるように形成したマイクロニードル(B)の、使用後の破断面の状況を比較した。
中間層を持たないマイクロニードル(A)は、実施例1と同様に、インクジェットを用いて、粘度が中等度で、界面活性の無いように調製した薬剤含有層形成材料(デキストランとコンドロイチン硫酸を2:2で混合)をマイクロニードル作製用凹型原型12内に吐出して境界部が平坦な薬剤含有層を作製し、乾燥させた後に基底層形成材料を薬剤含有層に重層することにより作製した。
中間層の中央部において薬剤含有層と基底層が直接接し、中間層が環形状となるように形成したマイクロニードル(B)の作製においては、薬剤を含んだ粘度が高く、界面活性度が高い薬剤含有層形成材料(デキストランとコンドロイチン硫酸を3:1で混合)から成る液滴をマイクロニードル作製用凹型原型12内に噴霧して、中央部が突出した薬剤含有層を作製した。乾燥後に、少量の粘度が低く界面活性度が低い中間層形成材料(デキストランとコンドロイチン硫酸に加えてポリエチレングリコール600を2:1:1で混合)を噴霧して、環状形の中間層を作製した。充分に乾燥する直前に、粘度の高い基底層形成材料を重層し、環状の中間層を有する3層構造のマイクロニードルを作製した。これらのマイクロニードルは全てデキストランとコンドロイチン硫酸の混合材料を用い、インクジェット法により作製した。本実施例では薬剤含有量は1パッチ当たり1.8μgに設定した。
図14に中間層を持たないマイクロニードル(A)を備えたマイクロニードルパッチと、環形状の中間層を有するマイクロニードル(B)を備えたマイクロニードルパッチの打ち込み後の拡大写真を示した。Aでは隣り合ったマイクロニードルの破断部位が様々で均一性が認められなかったのに対し、Bでは破断面の位置ならびに形状の極めて高い均一性が認められるとともに、破断面の辺縁部に環形状の中間層32が遺残しているのが観察できた。
本発明のマイクロニードルは、従来のマイクロニードルと比較して中間層での破断が容易に行われるため、薬剤含有層を表皮、真皮内の特定の部位を適切に標的化して留置することができる。また、既知のいずれのマイクロニードル作成法にも応用可能であることに加えて、薬剤含有層の形状、被覆等により、薬剤含有層における薬剤含有位置と薬剤放出の精密な制御が可能となり、マイクロニードルパッチによる治療の適用範囲を広げることができるため、医療分野における産業上の有用性は高い。
1 接触角
2 平坦な境界部
3 突出した境界部
4 陥凹した境界部
5,6,7 真皮乳頭下層用のマイクロニードルの、打ち込み後の状態
8,9,10 真皮乳頭層用のマイクロニードルの、打ち込み後の状態
11 表皮、真皮上層用のマイクロニードルの、打ち込み後の状態
12 マイクロニードル作製用凹型原版
13 薬剤含有層形成材料の液滴
14 薬剤含有層
15 中間層形成材料の液滴
16 中間層
17 基底層形成材料の液滴
18 基板と一体化して作製された基底層
19 破断面
20 破断後の、中間層の一部
21 刺入孔
22 溶解して薬剤を放出している薬剤含有層
23 先端層形成材料の液滴
24 先端層
25 薬剤含有層形成材料の液滴
26 薬剤含有層
27 溶解している先端層
28 溶解して薬剤を放出している薬剤含有層
29 難溶性の高分子形成材料の液滴
30 難溶性の高分子形成材料からなる隔壁
31 難溶性の高分子形成材料からなる隔壁(溶解途中)
32 投与後に破断面辺縁に遺残した環状形の中間層
101 角層
102 表皮
103 真皮乳頭層
104 真皮乳頭下層
105 真皮網状層
106 真皮乳頭層の毛細血管網

Claims (22)

  1. 先端側から、薬剤含有層、中間層及び基底層を順次備えるマイクロニードルであって、
    薬剤含有層と中間層との境界部が、中間層側に膨らんだ形状であることを特徴とする、前記マイクロニードル。
  2. 中間層の中央部の厚さが、周縁部より薄いことを特徴とする、請求項1に記載のマイクロニードル。
  3. 薬剤含有層と中間層との境界部が、中間層側に膨らんだドーム形状であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のマイクロニードル。
  4. 中間層が、凹レンズ形状であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のマイクロニードル。
  5. 中間層が、環形状であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のマイクロニードル。
  6. 中間層の引張強度が、薬剤含有層の引張強度及び基底層の引張強度より低いことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のマイクロニードル。
  7. 中間層の引張強度が、薬剤含有層の引張強度及び基底層の引張強度の0.9倍以下であることを特徴とする、請求項6に記載のマイクロニードル。
  8. 中間層と基底層との境界部が、平坦か、中間層側に膨らんだ形状であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のマイクロニードル。
  9. 中間層と基底層との境界部が、基底層側に膨らんだ形状であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のマイクロニードル。
  10. 薬剤含有層、中間層、基底層の各境界部の形状が、マイクロニードルの形成材料の粘度、界面活性度及び/又は凹型原版表面の撥水性によって制御されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載のマイクロニードル。
  11. 薬剤含有層の先端側に、薬剤を含有しない先端層をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載のマイクロニードル。
  12. 先端層と薬剤含有層との境界部が、平坦か、先端層側に膨らんだ形状であることを特徴とする、請求項11に記載のマイクロニードル。
  13. 先端層と薬剤含有層との境界部の形状が、マイクロニードルの形成材料の粘度、界面活性度及び/又は凹型原版表面の撥水性によって制御されることを特徴とする、請求項11又は12に記載のマイクロニードル。
  14. 中間層が、体内において薬剤含有層が溶解した後に溶解することを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載のマイクロニードル。
  15. 薬剤含有層が、薬剤含有層より体内での溶解度の低い難溶性の高分子形成材料で被覆されていることを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載のマイクロニードル。
  16. 2又は3以上の薬剤含有層を備えることを特徴とする、請求項1〜15のいずれかに記載のマイクロニードル。
  17. 隣接する薬剤含有層が、薬剤を含有しない境界層によって隔てられていることを特徴とする、請求項16に記載のマイクロニードル。
  18. 外表面がコーティング材料で被覆されていることを特徴とする、請求項1〜17のいずれかに記載のマイクロニードル。
  19. 薬剤含有層の周囲に、難溶性の高分子形成材料からなる隔壁をさらに備え、
    前記隔壁が、マイクロニードルの打ち込みの際に前記薬剤含有層が破砕されるのを防止し、前記薬剤含有層を標的とする部位に確実に集中して留置させるとともに、所定の時間遅延させて薬剤を放出させることを特徴とする、請求項1〜18のいずれかに記載のマイクロニードル。
  20. 薬剤含有層の溶解時間、難溶性の高分子形成材料からなる隔壁の溶解時間を制御することで、薬剤の放出開始時間と放出時間を制御し、当該薬剤のプログラムされた徐放化を実現することを特徴とする、請求項1〜19のいずれかに記載のマイクロニードル。
  21. 薬剤の標的化投与に用いることを特徴とする、請求項1〜20のいずれかに記載のマイクロニードル。
  22. 請求項1〜21のいずれかに記載のマイクロニードルが基板上に複数備えられたことを特徴とするマイクロニードルパッチ。
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