JPWO2017094447A1 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

内腔側とタイヤゴム側とで、温度に対する感応性が異なるものとして区別されるシーラントゴム組成物が配置されており、ずり速度1s−1、30℃において、内腔側のシーラントゴム組成物の粘度η1、タイヤゴム側のシーラントゴム組成物の粘度η2において、η1/η2が1.6以上である、シーラント層が配置されている、重量増加を最小限に抑えながらも、パンク時に効果的な応急処置がなされる自己封止機能を有する空気入りタイヤが提供される。

Description

本発明は、シーラント材を用いた空気入りタイヤに関する。
乗用車用タイヤのようなタイヤにおいては、通常、絶対圧として250〜350kPa程度の内圧になるように内部に空気、窒素といった気体を封じ込めて、タイヤ骨格部に張力を発生させている。前記張力によって入力に対する変形や復元を可能としている。しかし裂傷が生ずると、内部に充填されていた気体が裂傷部分から外部に漏出し、タイヤの内圧が大気圧まで減少してしまい、タイヤはいわゆるパンク状態となる。
近年、車両の高速化に伴い、タイヤも高性能化への要求が一段と高まっている。一方、車両の軽量化要求からスペアタイヤを不要とできるよう、望まれている。パンクしても、少なくとも安全に処置ができる場所までは、継続して走行して移動可能なタイヤが要求されている。このようなタイヤはタイヤの充填内圧が低下して走行不能に至る場合にも、内圧低下を抑制し、即時の修理や交換といった処置をせず安全に処置ができる場所までは、継続して走行して移動可能なタイヤである。
そのようなタイヤの一つとして、タイヤ内部に、粘稠で適度な流動性を有するゴム組成物であるシーラント材を配置したものがある。タイヤに裂傷が生じた際に、タイヤの内圧を利用してシーラント材を裂傷に流し込むことにより、裂傷を封止し内圧の低下を防止する技術である。ここで、シーラント材が機能して封止できるかどうかは、シーラント材の滞留性、または固着性によるといえる。
なお、タイヤ使用中に釘のような鋭利な異物が突き刺さった場合、鋭利な異物は直ぐに抜け落ちることなく、タイヤ内に貫通した状態で留まることがある。このような状態では、すぐにタイヤ内の内圧が低下するわけではない。その後の走行中に、異物がタイヤ内部で刺さったまま揉まれるような力を受ける。このため、異物とタイヤとの接触面で擦れ合い、ある程度接触面が摩耗する事で接触面に隙間ができる。ある時突然、異物が脱離すると、内圧が低下し走行不能になる場合もある。このような場合に、シーラント材によって封止できるかどうかは、シーラント材の追従性または流動性によるといえる。
空気入りタイヤは、走行中、車両全体の荷重を支え、発熱しており、このため、外気温がいずれであっても、内部においては数十℃の温度に容易に到達する。一方、路面と接する最外部、すなわちトレッド部であるが、当然ながら、路面温度の影響を受ける。場合によっては、冬季に寒冷地域を走行する場合は、トレッド部は氷点下の温度にも曝され、タイヤ内外で100℃近い温度差が生じることが想定される。また、路面温度も年間での変化はやはり数十℃に達する。近年の交通網の発達や、車両の普及を鑑みると、温度差の大きい地域をまたぐ移動も増えている。そのためシーラント材入り空気入りタイヤも、そういった広範な温度域に対応できることが求められる。
シーラント材とするゴム組成物は、配合次第で、上記のような、滞留性、固着性、追従性、流動性といった性質を適宜変化させることが可能である。また、1種のシーラント材においても温度が変われば、上記の滞留性、固着性、追従性、流動性といった性質が変化する。したがって、使用環境の温度範囲によっては、1種のシーラント材で対処するのは難しくなる。実際には、この問題点を1種のシーラント材の量で補って解決してきたが、タイヤの重量増加を招き、エネルギー効率の悪化や、タイヤそのものへの負担の増大にもつながることになる。
1種の組成のシーラント層で対処してきたことに関しては、特許文献1のように周辺のタイヤそのものを形成する、ゴム層を加硫する際の熱により、過酸化物による解重合で、シーラント層を作成しているような例など、シーラント組成物をそもそも多種作り分けることが必ずしも容易ではない方法で作られている場合もある。
特開2006−152110号公報
シーラント材を用いた、パンクに対応できる空気入りタイヤにおいて、広範な温度変化がある使用環境への対策を、シーラント材の使用量に頼ることなく、効果的に機能できる、空気入りタイヤを提供する。
温度に対する感応性が異なるように配合された2種以上のシーラント材を配置した、シーラント層を有する空気入りタイヤであって、個々の配合によるシーラント材の層厚、および全層合せての層厚を抑制する一方で、パンクの封止効果に優れた空気入りタイヤ。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(3)に存する。
(1)タイヤ内に配置されるシーラント層を有し、該シーラント層に内腔側とタイヤゴム側とで、温度に対する感応性が異なるものとして区別されるシーラントゴム組成物が配置されており、ずり速度1s−1、30℃において、内腔側のシーラントゴム組成物の粘度η、タイヤゴム側のシーラントゴム組成物の粘度ηにおいて、η/ηが1.6以上であるシーラント層が配置されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
(2)前記シーラント層において、内腔側が第1シーラント層、タイヤゴム側が第2シーラント層として互いに独立して区別される、2種以上のシーラント層を有し、30℃において第1シーラント層の粘度ηPa・sと層厚tmm、第2シーラント層の粘度ηPa・sと層厚tmmであるとき、η/ηが1.6以上、厚さ平均化した粘度η=(η・t+η・t)/(t+t)が1400Pa・s以上であるシーラント層が配置されていることを特徴とする(1)に記載の空気入りタイヤ。
(3)前記2種以上の組成物によるシーラント層の、合計の厚さが4mm未満である、(1)または(2)に記載の空気入りタイヤ。
本発明によれば、温度に対する感応性が異なり、個々の層厚が薄くても、対応できる温度域では有効に機能できる、シーラント層を配置することにより、結果的にはシーラント層全体の層厚を削減し、重量や重量バランスの偏りの低減化により、空気入りタイヤにかかる負荷を低減化しつつ、パンク時にも効果的に機能するシーラント層を有するタイヤが提供できる。
本発明の実施形態の一例である空気入りタイヤのシーラント層配置の概略断面図である。
本発明においては、温度に対する感応性が異なる様に調製された、2種以上のシーラント材を2以上の多層に配置して、対応できる温度ごとに機能が分担されたシーラント層が配置されていることを特徴とする。
上記に示した通り、近年の交通事情からは、空気入りタイヤは、日本国内での状況から見積もっても、空気入りタイヤ内部と外部とで、100℃近い温度差に曝され得る。そのような温度差のある条件に応じて、高温〜中温〜低温を2以上、複数に分けた温度域それぞれで作動し易いシーラント材を層状に配置する。
空気入りタイヤにおいて、空気や窒素などの気体が、充填される空間が、空気入りタイヤを構成するゴム層との接触面であり、この接触面に挿入されるように、シーラント材が配置される。この気体との接触面側を、内腔側とし、一方タイヤのゴム層に直接接する方を、シーラント層としてみれば、径方向外側、つまり、タイヤの中心から遠ざかった方向側であるが、タイヤゴム側、或いは単にタイヤ側と呼び表すこととする。別の表現を用いると、タイヤゴム側は最外側ということもできる。内腔側はタイヤを取り付ける、ホイール側ともいえる。
それぞれの側に配置するシーラント層について、内腔3側のものを第1シーラント層1、タイヤゴム4側を第2シーラント層2と呼び表す。第1と第2シーラント層の間に、さらに中間域のシーラント層が配置されても構わない。また、第1シーラント層の粘度をηPa・s、第2シーラント層の粘度をηPa・sとする。なお、η、ηとも、30℃での値を指すものとする。
第1シーラント層から第2シーラント層というように、明確に区別できる2層が積層されている場合から、さらに第1シーラント層から第2シーラント層にかけて、段階的に変化する多層、さらには、漸次連続的に変化する層であってもよい。後者の場合、層に連番の番号を付番することはできないが、内腔側とタイヤゴム側の区別はでき、それぞれの粘度についても上記で定義したとおりに、内腔側がη、タイヤゴム側がηとして区別されるものを配置できる。
内腔側の粘度ηと、タイヤゴム側の粘度ηとの関係は、比η/ηが1.6以上である。1.7以上であることが好ましく、2以上が特に好ましい。
さらに上記で定義される、第1シーラント層、第2シーラント層の厚さをそれぞれtmm、tmmとする時、厚さについて平均化した粘度ηを定義することができる。すなわちη=(η・t+η・t)/(t+t)であるがこの粘度が1400Pa・s以上であることを満たす。1500Pa・s以上であることが好ましい。厚さについて平均化としているのは、第2シーラント層の方が外周にある分、同じ厚さでも体積が増加するので、体積や重量による平均化とは異なることを考慮している。但し、第1シーラント層も、第2シーラント層も、タイヤの中心からは十分離れた位置にあるため、周長による差は大きなものではなく、体積や、体積に概ね比例する重量で平均化しても代用できる程度である。
上記、詳細に粘度の範囲がそれぞれ示されているが、いずれにしてもη>ηであることを基本としている。すなわち、定性的な表現では、最も高温に曝される、内腔側に粘度ηの“粘い”ゴム組成物を配置し、比較的、低温に緩和されるタイヤゴム側には粘度ηの“緩い”ゴム組成物が配置されていればよい。緩いゴム組成物は、低温でも流動し易く、粘いゴムは、高温でも固着し易い。
タイヤに裂傷が生じたときの、それぞれのシーラントゴム組成物の挙動を考察する。裂傷が生じたとは、ゴム層を貫通する連通路が内腔側に到達した状態であるから、まず、内圧に押し出され移動させられるのは、内腔側のシーラントゴム組成物である。さらに内腔側のシーラントゴム組成物の流れに引きずられて、タイヤゴム側のシーラントゴム組成物が引き続いて移動させられることが期待される。
上記のように、内腔側が粘いシーラントゴム組成物であれば、十分に流動し易くなっている場合、粘いシーラントゴムが、連通路である裂傷に向って速やかに移動し閉塞させることになる。十分な流動に達していない場合は、より移動し易い、緩いシーラントゴムが移動して閉塞を担うこととなる。このように、分担した温度域に見合う流動性で以って機能する配置であるといえる。
逆に、内腔側に緩いシーラントゴム組成物を配置すると、適度に流動するようになっている場合は、うまく機能して閉塞するが、流動し易くなりすぎていると、噴出に至る。他方、タイヤゴム側に配置された粘い方のゴム組成物は、上記、緩いゴム組成物に引きずられての動きとなる。しかしながら、流動性が十分に達していないと、緩いゴムに十分に追従できず、噴出を止める作用も不十分となる。結果として、緩いシーラントゴムに代わり、閉塞に達するにも遅延が生じ易いと考えられる。
本発明のシーラントゴム層は、大きく分けて、高温側、低温側でそれぞれ担うべき温度範囲の異なる、シーラントゴム組成物を配置することで、結果的に総じて、使用量を削減することを目的としている。
高温側、低温側に作動領域を分割することにより、それぞれの層厚を4mm未満とすることができ、総じて層厚は3mm以下、さらに2mm以下に抑えることが好ましい。全体の層厚を抑えることで、個々のシーラントゴム組成物が流動すべき際に、応答性も向上し、削減による有利な効果も生じると考えられる。
本発明で得られたゴム組成物によるシーラント材は、空気入りタイヤの内部に配置するものであり、上記に定義したように、第1シーラント層はタイヤに充填された空気や窒素といった気体に接する、内腔部に配置される。図1を参照すると、気体が封入される空間である、タイヤ内腔部3に接するタイヤゴム部4の表面にまず第2シーラント層2を配置し、重ねて、中間層がある場合は中間層、最後に第1シーラント層1が配置される。以上の各層は概ね、塗布に近い手法で貼り付けられる。当然ながら、タイヤの裂傷が内腔部に達しない限り、気体の漏出による内圧低下は起こらないので、その位置に達して初めてシーラント材を機能させる必要が生じる、内腔部に配置するのは合理的である。
但し、内腔部に貼り付けているとはいえ、タイヤの製造過程や、ホイールへの装着時にシーラント材に機器、治具や工具が接するようなことがあると、依然、流動性を示す材料であるから、不便な場合もある。したがって、直接の接触が起こらないように、気体との接触面を覆ってもよい。また、適度な流動性を妨げない程度に、空隙を有する材料に含浸させて保持してもよい。いずれにしても、気体充填部にまで裂傷が到達した時には、漏出する気体により、裂傷部へのシーラント材の自律的な運搬がスムースになされることが必要である。
場合によっては、シーラント材層を保持し易くするため、被覆したり、含浸させたりといった処置を行ってもよいが、特に好ましいのは、被覆や含浸の保護措置をとらずとも、直接貼り付けで配置できれば、余計な重量増加といった問題も生じない。
次に、実施例、比較例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに制約されるものではない。
ゴム成分100質量部として、各々の成分を表1に示す質量部数で配合し、30℃での粘度が異なる、シーラント用ゴム組成物A〜Fを調製した。ゴム組成物BとCは主として可塑剤がプロセスオイルとポリブテンによる差異があり、付随した配合も変えたものであるが、粘度は近接しているので、次に表2で示す層配置による違いを検討する際には、Bのみを用いて検討した。粘度はJIS Z8803に基づいて、コーンプレート型粘度計を用いて、ずり速度1s−1、温度30℃で測定した。
Figure 2017094447
*1:エチレン−プロピレン−ジエンゴム:JSR社製、EP35
*2:ブロモブチルゴム:JSR社製、ブロモブチル2255
*3:カーボンブラック:N330
*4:液状ポリブテン:JX日鉱日石エネルギー社製、日石ポリブテンHV300
*5:プロセスオイル:出光興産社製、ダイナプロセスオイルNR26
*6:タッキファイヤー:日本ゼオン、クイントンA100
*7:加硫促進剤:テトラベンジルチウラムジスルフィド:三新化学工業社製、サンセラーTBZTD
表2に示す通り、Cを除くA〜Fまでのゴム組成物をシーラントゴムに用いて、表中に示した厚さで配置し、高温として60℃、室温として25℃、低温として−30℃のエアを用いて、それぞれの温度のエアシール性をa:シール成功、b:シール不完全、c:シール失敗、として評価した。
Figure 2017094447
いずれのゴム組成物も、1種類を1mmずつ重ねたもの、すなわち、単独組成を2mmの厚さで用いたことになる、比較例1、2、および4〜6のような場合は、高温〜室温〜低温の全温度域での封止はできなかった。単独組成で封止させるには、比較例3のように4mmの厚さが必要である。以上の比較例は、実施例との対比のために示したものであるが、封止に成功した温度域という点から見ると、Aは高温域、B〜Eが室温域、Fが低温域に適性があるシーラントゴムであるといえる。2種の組成を組合わせて、厚さについて平均化した粘度が条件を満たすが、粘度比が所定の値1.6に達していない比較例7は低温域での封止に失敗している。
厚さについて平均化した粘度、第1と第2シーラント層の粘度比が所定の条件を満たす2種のシーラントゴムを用いた、実施例1〜3はいずれも全温度域での封止に成功した。実施例4は、高温域で封止不完全であるが許容範囲である。さらに、第1シーラント層を2mmと厚くして配置した実施例5は全温度域で封止成功した。また、厚さについて平均化した粘度が条件を満たすが、粘度比が所定の値1.6に達していない比較例7、さらに粘度比が1にも達しない、すなわち、そもそも配置順が好適なものと反転している比較例8、9は封止には至らなかった。厚さについて平均化した粘度について同等の比較例5と実施例4から明らかなように、単に粘度だけで封止の成否は決まらない。比較例5と実施例5の層厚において、実施例5の層厚が大きい点は封止に有利であるが、より粘度が高いA、B、Dを用いている、比較例1、2、4も全温度では封止ができていないことを合せて考えると、やはり粘度だけでは封止の成否は決まらないといえる。
本発明を利用すれば、重量増加を最小限に抑えながらも、パンク時に効果的な応急処置がなされる自己封止機能を有する空気入りタイヤが得られる。
1 第1シーラント層
2 第2シーラント層
3 タイヤ内腔部
4 タイヤゴム部

Claims (3)

  1. タイヤ内に配置されるシーラント層を有し、該シーラント層に内腔側とタイヤゴム側とで、温度に対する感応性が異なるものとして区別されるシーラントゴム組成物が配置されており、ずり速度1s−1、30℃において、内腔側のシーラントゴム組成物の粘度η、タイヤゴム側のシーラントゴム組成物の粘度ηにおいて、η/ηが1.6以上であるシーラント層が配置されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記シーラント層において、内腔側が第1シーラント層、タイヤゴム側が第2シーラント層として互いに独立して区別される、2種以上のシーラント層を有し、30℃において第1シーラント層の粘度ηPa・sと層厚tmm、第2シーラント層の粘度ηPa・sと層厚tmmであるとき、η/ηが1.6以上、厚さ平均化した粘度η=(η・t+η・t)/(t+t)が1400Pa・s以上である、シーラント層が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記2種以上の組成物によるシーラント層の、合計の厚さが4mm未満である請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
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