JP2022102631A - 空気入りタイヤおよび空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】シーラント層への異物の付着およびシーラント層の劣化を抑制できる空気入りタイヤを提供する。【解決手段】空気入りタイヤ1は、トレッド部2を有する。空気入りタイヤ1は、トレッド部2のタイヤ半径方向内側に配された粘性シール剤を含むシーラント層10と、シーラント層10の内周面に配され、かつ、シーラント層を被覆するカバー層11とを備える。カバー層11は、カーボンブラックを含む粉体12が混合された混合物によって構成されている。【選択図】 図1
Description
本発明は、トレッド部のタイヤ半径方向内側にシーラント層が配された空気入りタイヤに関する。
従来から、内周面にシーラント剤が塗布されたタイヤが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記特許文献1に開示されたタイヤにあっては、タイヤ単体での保管時等において、シーラント剤の表面にゴミや虫等の異物が付着することがあった。このような異物の付着は、タイヤの商品価値の低下を招くことがある。さらに、紫外線によってシーラント剤が劣化する虞があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、シーラント層への異物の付着およびシーラント層の劣化を抑制できる空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明の第1発明は、トレッド部を有する空気入りタイヤであって、前記トレッド部のタイヤ半径方向内側に配された粘性シール剤を含むシーラント層と、前記シーラント層の内周面に配され、かつ、前記シーラント層を被覆するカバー層とを備え、前記カバー層は、カーボンブラックを含む粉体が混合された混合物によって構成されている。
本発明に係る前記空気入りタイヤにおいて、前記粉体には、カーボンブラックが0.5~5.0%の割合で含まれている、ことが望ましい。
本発明に係る前記空気入りタイヤにおいて、前記混合物は、シリコーン類および/または界面活性剤が混合されている、ことが望ましい。
本発明に係る前記空気入りタイヤにおいて、前記カバー層は、前記シーラント層の前記内周面の80%以上を被覆している、ことが望ましい。
本発明の第2発明は、空気入りタイヤの製造方法であって、生タイヤを加硫して加硫済みタイヤを成形する第1工程と、前記加硫済みタイヤのトレッド部のタイヤ半径方向内側に粘性シール剤を含むシーラント層を形成する第2工程と、前記シーラント層の内周面に、前記シーラント層を被覆するカバー層を形成する第3工程とを含み、前記第3工程は、カーボンブラックを含む粉体を混合することにより、混合物を生成する工程と、前記混合物を前記内周面に塗布又は噴霧する工程とを含む。
本発明に係る前記空気入りタイヤの製造方法において、前記第3工程では、0.5~5.0%の割合でカーボンブラックを含む粉体を混合する工程を含む、ことが望ましい。
本発明の前記空気入りタイヤでは、前記シーラント層の前記内周面が前記カバー層によって被覆されているので、前記シーラント層への異物の付着が抑制される。また、前記カバー層が、前記カーボンブラックを含む前記粉体が混合された前記混合物によって構成されているので、前記シーラント層の劣化が抑制される。
本発明の前記空気入りタイヤの製造方法では、前記第3工程で前記シーラント層の前記内周面が前記カバー層によって被覆されるので、前記シーラント層への前記異物の付着が抑制される。また、前記カバー層を構成する前記混合物が、カーボンブラックを含む粉体を混合することにより生成されるので、前記シーラント層の劣化が抑制される。さらに、前記混合物を塗布又は噴霧することにより、前記カバー層が容易かつ均一に形成される。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態の空気入りタイヤ1の子午断面図である。図1に示されるように、本実施形態の空気入りタイヤ1は、トレッド部2と、一対のサイドウォール部3と、一対のビード部4とを有している。
図1は、本実施形態の空気入りタイヤ1の子午断面図である。図1に示されるように、本実施形態の空気入りタイヤ1は、トレッド部2と、一対のサイドウォール部3と、一対のビード部4とを有している。
空気入りタイヤ1は、一対のビード部4間を延びるカーカス6と、トレッド部2に配されたベルト層7とを含む。
それぞれのビード部4には、ビードコア5が埋設されている。ビードコア5は、例えば、スチール製のビードワイヤ(図示省略)を多列多段に巻回した断面多角形状に形成されている。
カーカス6は、一対のビードコア5に跨るように配されている。カーカス6は、少なくとも1枚のカーカスプライを有する。カーカスプライは、例えば、カーカスコードの配列体がトッピングゴムで被覆されて形成されている。カーカスコードには、例えば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維等の有機繊維やスチールが適用される。
本実施形態のカーカス6は、カーカスプライ6Aを有している。カーカスプライ6Aは、トレッド部2と一対のサイドウォール部3を経て、一対のビードコア5に跨って配されている。
カーカスプライ6Aは、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビードコア5に至る本体部6Aaと、本体部6Aaに連なりかつビードコア5の廻りをタイヤ軸方向内側から外側に巻上げられてタイヤ半径方向の外側に延びる巻上げ部6Abとを有する。巻上げ部6Abは、サイドウォール部3で終端している。
ベルト層7は、カーカス6のタイヤ半径方向外側に配されている。ベルト層7は、少なくとも1枚、本実施形態では、タイヤ半径方向の内外に2枚のベルトプライ7A及び7Bから構成されている。ベルトプライ7A及び7Bは、例えば、ベルトコードの配列体がトッピングゴムで被覆されて形成されている。ベルトプライ7A及び7Bのベルトコードは、スチールコード等の高弾性のものが望ましい。
ベルト層7のタイヤ半径方向の外側には、バンド層(図示せず)が配されていてもよい。該バンド層は、有機繊維コードをタイヤ周方向に対して、例えば10度以下となるように、小さい角度で配列された少なくとも1枚のバンドプライで構成される。バンドプライには、バンドコード又はリボン状の帯状プライを螺旋状に巻き付けることにより形成されたジョイントレスバンドやプライをスプライスしたもののいずれでもよい。
ビードコア5のタイヤ半径方向外側には、ビードエイペックスゴム8が設けられている。ビードエイペックスゴム8は、タイヤ半径方向外側に向って先細となる断面略三角形状に形成されている。
なお、カーカス6の内側、すなわちタイヤ内腔面には、インナーライナー層9が形成されている。インナーライナー層9は、例えば、空気不透過性のゴムからなり、内圧を保持する。
本実施形態の空気入りタイヤ1は、トレッド部2にシーラント層10と、カバー層11とを備えている。
シーラント層10は、トレッド部2のタイヤ半径方向内側、より具体的には、インナーライナー層9のタイヤ半径方向内側に配されている。シーラント層10は、粘性シール剤を含んでいる。なお、空気入りタイヤ1の内腔でシーラント層10が形成されている領域では、インナーライナー層9が省略されていてもよい。
粘性シール剤は、粘着性を有するものであれば特に限定されず、例えば、タイヤのパンクシールに用いられる通常のゴム組成物を使用することができる。ゴム組成物の主成分を構成するゴム成分として、例えば、ブチル系ゴムが用いられる。ブチル系ゴムとしては、ブチルゴム(I I R ) の他、臭素化ブチルゴム( B r - I I R ) 、塩素化ブチルゴム( C l - I I R )などのハロゲン化ブチルゴム( X - I I R ) 等も挙げられる。なかでも、流動性等の観点から、ブチルゴム、若しくはハロゲン化ブチルゴムのどちらか一方、又は両方を好適に使用できる。
粘性シール剤中の液状ポリマーとして、液状ポリブテン、液状ポリイソブテン、液状ポリイソプレン、液状ポリブタジエン、液状ポリα - オレフィン、液状イソブチレン、液状エチレンα - オレフィン共重合体、液状エチレンプロピレン共重合体、液状エチレンブチレン共重合体等が挙げられる。なかでも、粘着性付与等の観点から、液状ポリブテンが好ましい。液状ポリブテンとしては、イソブテンを主体とし、更にノルマルブテンを反応させて得られる長鎖状炭化水素の分子構造を持った共重合体等が挙げられ、水素添加型液状ポリブテンも使用可能である。
硬化剤(架橋剤)としてとしては特に限定されず、従来公知の化合物を使用できるが、有機過酸化物が好ましい。有機過酸化物架橋系において、ブチル系ゴムや液状ポリマーを用いることで、粘着性、シール性、流動性、加工性が改善される。
有機過酸化物(架橋剤)の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは5質量部以上である。0.5質量部未満では、架橋密度が低くなり、粘性シール剤の流動が生じるおそれがある。該含有量は、好ましくは40質量部以下、より好ましくは20質量部以下、更に好ましくは15質量部以下である。40質量部を超えると、架橋密度が高くなり、粘性シール剤が硬くなり、シール性が低下するおそれがある。
上記原料を連続混練機(特に、二軸混練押出機)に順次供給することにより粘性シール剤が順次調製され、排出口に接続されたノズルから連続的に吐出され、粘性シール剤が順次タイヤの内周面に直接塗布される。これにより、生産性良く空気入りタイヤ1を製造できる。
シーラント層10の厚さは、特に限定されないが、好ましくは1.0mm以上、より好ましくは1.5mm以上、更に好ましくは2.0mm以上、特に好ましくは2.5mm以上であり、また、好ましくは10mm以下、より好ましくは8.0mm以下、更に好ましくは5.0mm以下である。1.0mm未満であると、空気入りタイヤ1がパンクした際にパンク穴を確実に塞ぐことが困難となる。また、10mmを超えても、パンク穴を塞ぐ効果はあまり変わらず、タイヤの重量が増加してしまうため好ましくない。
粘性シール剤には、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、タルク、マイカおよびこれらの混合物からなる群から選択される無機添加物を添加してもよい。
粘性シール剤は、例えば、ブチルゴム100質量部に対して、100~400質量部のポリブテン、1~15質量部の架橋剤及び1~15質量部の架橋助剤を含むことが望ましい。また、ポリブテンの平均分子量は、例えば、1000~4000であるのが望ましい。
カバー層11は、シーラント層10の内周面に配されている。カバー層11は、シーラント層10を被覆する。
カバー層11は、カーボンブラックを含む粉体が混合された混合物によって構成されている。これにより、タイヤ単体での保管時等において、シーラント層10の表面にゴミや虫等の異物が付着することが抑制される。
また、本実施形態のカバー層11は、粉体12が混合された混合物によって構成されている。「粉体」とは、乾燥後にトレッド部2の変形に相当する変形を加えると容易に切断され細分化されるもの、及び、乾燥後に粉状になるものを含んでいる。これにより、カバー層11がシート体によって形成されている形態または繊維が混合された混合物によって構成されている形態と比較して、シーラント層10を構成する粘性シール剤の流動性が十分に確保され、優れたパンクシール効果が得られる。
粉体12は、カーボンブラックを含んでいる。カーボンブラックは紫外線を吸収する作用を有している。従って、カーボンブラックを含む粉体12が混合されたカバー層11によってシーラント層10への紫外線の透過が抑制され、シーラント層10の劣化が抑制される。
粉体12には、カーボンブラックが0.5~5.0%の割合で含まれている、ことが望ましい。粉体12に含まれるカーボンブラックの割合が0.5%以上であることにより、シーラント層10への紫外線の透過が十分に抑制され、シーラント層10の劣化が抑制される。粉体12に含まれるカーボンブラックの割合が5.0%以下であることにより、シーラント層10を構成する粘性シール剤の流動性が十分に得られ、優れたパンクシール効果が維持される。
粉体12には、無機粉体が含まれていてもよい。この場合において、無機粉体には、炭酸カルシウム、タルク、マイカの何れか1つ以上を含むのが望ましい。
混合物は、シリコーン類および/または界面活性剤が混合されている、のが望ましい。界面活性剤の一例としては、ポリアルキレングリコール誘導体が挙げられる。入手性に優れ長期間に亘って、異物の付着作用を維持するために、離型剤またはそれをベースに構成された混合物が適用されてもよい。
図2は、空気入りタイヤ1の変形例である空気入りタイヤ1Aの断面図である。空気入りタイヤ1Aのうち、以下で説明されてない部分については、上述した空気入りタイヤ1の構成が採用されうる。
空気入りタイヤ1Aにおいて、カバー層11は、シーラント層10の内周面の一部を被覆している。すなわち、カバー層11の内周面の面積A2は、シーラント層10の内周面の面積A1よりも小さく形成されている。これにより、空気入りタイヤ1Aが容易に軽量化される。
空気入りタイヤ1Aにおいて、カバー層11は、シーラント層10の内周面の一部を被覆している。空気入りタイヤ1Aにおいて、カバー層11は、シーラント層10の内周面の80%以上を被覆している、のが望ましい。これにより、広範囲に亘って、シーラント層10への異物の付着及びシーラント層10の劣化が抑制される。カバー層11が被覆する範囲は、シーラント層10の内周面の面積、シーラント層10の内周面を展開して計算された面積、またはシーラント層10の内周面のタイヤ軸方向の長さを用いて計算される。
図3は、空気入りタイヤ1の製造方法100を示している。製造方法100は、第1工程S1ないし第3工程S3を含んでいる。
第1工程S1では、生タイヤを加硫金型等を用いて加硫することにより加硫済みタイヤが成形される。なお、第1工程S1に先だって、生タイヤは、既知の工法によって予め成形されている。
第2工程S2では、加硫済みタイヤのトレッド部のタイヤ半径方向内側に粘性シール剤を塗布することにより、シーラント層10が形成される。本実施形態では、インナーライナー層9の内周面に粘性シール剤がスパイラル状に塗布される。より具体的には、例えば、加硫済みタイヤを回転させながら、かつ、タイヤ軸方向に移動させつつ、粘性シール剤をノズルから吐出することによって、インナーライナー層9の内周面に粘性シール剤がスパイラル状に塗布される。なお、シーラント層10の厚さは、タイヤの回転速度、移動速度、ノズルの先端とインナーライナー層9の内周面との距離等を調整することにより調整することができる。
第3工程S3では、シーラント層10の内周面に、カバー層11が形成される。これにより、シーラント層10への異物の付着が抑制される。
図4は、第3工程S3の詳細を示している。第3工程S3は、混合物を生成する工程S31と、混合物を塗布又は噴霧する工程S32とを含んでいる。
工程S31では、カーボンブラックを含む粉体12を混合することにより、混合物が生成される。工程S31で生成される混合物は、例えば、粉体12が混ぜ込まれた液状であり、放置によって粉体12が沈殿する形態である。
工程S32では、混合物がシーラント層10の内周面に塗布又は噴霧される。これにより、工程S31及び工程S32を含む第3工程S3が実行されることにより、シーラント層10の内周面にカバー層11が形成される。カバー層11は、カーボンブラックを含む粉体12を混合することにより、シーラント層10の劣化が抑制される。さらに、混合物を塗布又は噴霧することにより、カバー層が容易かつ均一に形成される。
工程S31では、0.5~5.0%の割合でカーボンブラックを含む粉体が混合される、のが望ましい。これにより、シーラント層10の劣化が抑制され、粘性シール剤の流動性が十分に得られる。従って、優れたパンクシール効果が維持される。
以上、本発明の空気入りタイヤ1が詳細に説明されたが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施される。
図1、2の基本構造を有するサイズ:215/55R17の空気入りタイヤが表1の仕様に基づいて試作され、各種の性能が評価された。テスト方法は、以下の通りである。
<耐パンク性能>
各仕様のタイヤが、同一サイズのリムに組み込まれ、内圧250kPaが充填され、25℃の室内で50本の釘(JIS N150(直径:5.2mm))がトレッド部の溝底に打ち込まれ、1時間経過後に釘が引き抜かれ、エア漏れの有無が確認された。結果は、比較例1を100とする指数で表され、数値が大きいほど耐パンク性能に優れていることを示す。
各仕様のタイヤが、同一サイズのリムに組み込まれ、内圧250kPaが充填され、25℃の室内で50本の釘(JIS N150(直径:5.2mm))がトレッド部の溝底に打ち込まれ、1時間経過後に釘が引き抜かれ、エア漏れの有無が確認された。結果は、比較例1を100とする指数で表され、数値が大きいほど耐パンク性能に優れていることを示す。
<異物非付着性能>
各仕様のタイヤの内腔に、10個のピンポン球が投入され、タイヤをタイヤ軸方向廻りに3回転させた後に、タイヤを10回振り、内腔に残ったピンポン球の個数が計数された。結果は、比較例1を100とする指数で表され、数値が小さいほど異物の非付着性能に優れていることを示す。
各仕様のタイヤの内腔に、10個のピンポン球が投入され、タイヤをタイヤ軸方向廻りに3回転させた後に、タイヤを10回振り、内腔に残ったピンポン球の個数が計数された。結果は、比較例1を100とする指数で表され、数値が小さいほど異物の非付着性能に優れていることを示す。
<コスト性能>
各仕様のタイヤの製造コストが計算された。結果は、比較例1を100とする指数で表され、数値が小さいほど異物のコスト性能に優れていることを示す。
各仕様のタイヤの製造コストが計算された。結果は、比較例1を100とする指数で表され、数値が小さいほど異物のコスト性能に優れていることを示す。
<耐紫外線性能>
各仕様のタイヤが、単体で3月に亘って太陽光に暴露された後、上記と同様に耐パンク性能及び異物非付着性能が評価され、性能の低下度合いが総合的に評価された。結果は、実施例1を100とする指数で表され、数値が大きいほど耐紫外線性能に優れていることを示す。
各仕様のタイヤが、単体で3月に亘って太陽光に暴露された後、上記と同様に耐パンク性能及び異物非付着性能が評価され、性能の低下度合いが総合的に評価された。結果は、実施例1を100とする指数で表され、数値が大きいほど耐紫外線性能に優れていることを示す。
表1から明らかなように、実施例の空気入りタイヤは、比較例に比べて、特に異物非付着性能及び耐紫外線性能が有意に向上していることが確認できた。
1 空気入りタイヤ
1A 空気入りタイヤ
2 トレッド部
10 シーラント層
11 カバー層
12 粉体
100 製造方法
S1 第1工程
S2 第2工程
S3 第3工程
1A 空気入りタイヤ
2 トレッド部
10 シーラント層
11 カバー層
12 粉体
100 製造方法
S1 第1工程
S2 第2工程
S3 第3工程
Claims (6)
- トレッド部を有する空気入りタイヤであって、
前記トレッド部のタイヤ半径方向内側に配された粘性シール剤を含むシーラント層と、
前記シーラント層の内周面に配され、かつ、前記シーラント層を被覆するカバー層とを備え、
前記カバー層は、カーボンブラックを含む粉体が混合された混合物によって構成されている、
空気入りタイヤ。 - 前記粉体には、カーボンブラックが0.5~5.0%の割合で含まれている、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記混合物は、シリコーン類および/または界面活性剤が混合されている、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記カバー層は、前記シーラント層の前記内周面の80%以上を被覆している、請求項1ないし3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 空気入りタイヤの製造方法であって、
生タイヤを加硫して加硫済みタイヤを成形する第1工程と、
前記加硫済みタイヤのトレッド部のタイヤ半径方向内側に粘性シール剤を含むシーラント層を形成する第2工程と、
前記シーラント層の内周面に、前記シーラント層を被覆するカバー層を形成する第3工程とを含み、
前記第3工程は、カーボンブラックを含む粉体を混合することにより、混合物を生成する工程と、前記混合物を前記内周面に塗布又は噴霧する工程とを含む、
空気入りタイヤの製造方法。 - 前記第3工程では、0.5~5.0%の割合でカーボンブラックを含む粉体を混合する工程を含む、請求項5に記載の空気入りタイヤの製造方法。
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