JPWO2017090331A1 - タブ材受渡し装置及びタブ材受渡し方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このような紙容器の製造方法としては、飲み口となる開口部を有する空容器を成形したのち、開口部から液体内容物を充填し、その後、特許文献1に記載のように、開口部をタブ材でシールして密封(封止)する製造方法が知られている。
ここでタブ材については、例えば、特許文献1の図4のような帯状体の状態で空容器の近辺まで断続的に送られ、その帯状体をカットして目的のタブ形状に順次、成形される。その後に、その成形したタブ材を紙容器(空容器)の開口部位置に供給する。そして、供給されたタブ材は、例えば紙容器における開口部近傍に仮付けされる。
ここで、上記目的の形状に成形したシート状のタブ材を紙容器の開口部位置まで搬送する際、タブ材がシート材であることから、例えば特許文献2に記載のような吸着治具を備えた受渡し装置による搬送が一般的に採用される。
特に、液体飲料の分野において、紙容器への液体の充填及び開口部の密封は、製品を短時間で大量に製造する観点から、上記包装容器の開口部へのタブ材の搬送は短時間で行えることが好ましい。このため、開口部位置へのタブ材の受渡しは、例えば吸着治具をスイングするような移動形態で行うことが有効である。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、搬送してきたシート状のタブ材を、より確実に包装容器の開口部位置まで搬送可能にすることを目的とする。
吸着穴が形成されたタブ保持面を有するテーブルと、上記タブ保持面に対向する当接部を有し当該当接部が上記タブ保持面に接近・離隔する方向へ回動可能に第1の回転軸を介して上記テーブルに連結したクリップ体と、上記当接部が上記タブ保持面に当接する方向に、上記テーブルに対して上記クリップ体を付勢する付勢部と、上記テーブルを、タブ材が上記タブ保持面に載置される載置位置と、タブ材を上記包装容器の開口部位置に供給可能な供給位置との間を移動可能に支持する支持部と、上記テーブルが上記載置位置に位置している状態で、上記クリップ体を上記付勢部に抗して上記当接部がタブ保持面から離れる方向に押圧可能な規制部と、を有することを特徴とする。
<製造工程>
液体飲料などの内容物を充填した包装容器の製造工程は、例えば、図1に示すように、包装容器の形成工程A、タブ材仮付け工程B、内容物充填工程C、及び開口部封止工程Dを有する。
ここで、空容器に充填する内容物は、液体でなくても良く、ゼリー状の物体でも、粒体状や粉体状のものでも良い。また、空容器に充填する内容物は、人の口から取り入れる内容物以外の内容物であっても本発明は適用可能である。
本実施形態では、図2に示すような、円筒状の包装容器1を想定し、その上面(開口部形成面1a)に飲み口としての開口部2を有する場合を例に説明する。図2中、符号3がタブ材であり、符号4が封止する際のシール位置であり、符号5が仮付け位置である。
包装容器1の形成工程Aでは、例えば、帯状の包装積層材料を先ずチューブ状に成形してシールし、さらに折り目線などに沿って折り込むなどの処理が施されて、目的の包装容器1の立体形状に成形される。成形された包装容器1は、タブ材仮付け工程Bに搬送される。
タブ材仮付け工程Bでは、搬送されてきた包装容器1に対し、飲み口となる開口部2の位置近傍にタブ材3を仮付けする。仮付けの位置は、図2のように、シールしたタブ材3を最初に剥がす側の位置である。
このとき、包装容器1の搬送とは別に、シート状のタブ材用原反である帯状体から順次、タブ材3を目的のタブ形状に成形し、成形されたタブ材3が、タブ材受渡し装置によって開口部2位置に供給される。そして、供給されたタブ材3の一部が、不図示のシール装置で開口部2近傍に仮付けさせられる。このとき、タブ材3は、開口部2側に押し付けた場合に、開口部2を塞ぐことが可能な位置に仮付けさせられる。また、仮付け状態では、開口部2からタブ材3の本体が離れており、開口部2からの内容物の供給が可能な状態になっている。
このタブ材仮付け工程Bについては、後述する。
タブ材3が仮付けされた包装容器1は、内容物充填工程Cに搬送される。
内容物充填工程Cでは、空状態の包装容器1の殺菌処理を行った後に、開口部2から包装容器1内に内容物の充填が行われる。
(開口部封止工程D)
続いて、シール装置によって、タブ材3が開口部2側に押し付けられて開口部2の外縁全周に対しヒートシールが施されることで、タブ材3による開口部2の封止(密封)が完了する。
次に、タブ材仮付け工程Bについて、更に詳説する。
[参考例について]
まず、参考例の受渡し装置について、概念図である図3及び図4を参照して説明する。
この参考例は、吸着による保持機構を有する受渡し装置によって、タブ材3を供給する方法である。すなわち、この参考例は、容器を密封するためのタブ材3を吸着保持して容器開口位置まで搬送する機構の一例を示すものである。
図3に示すように、帯状のタブ材用原反10の先端部が、成形金型11の内部に設定したパスラインを通って、載置位置に位置しているテーブル12の上面(タブ保持面)に掛かるように設定される。
帯状のタブ材用原反10は、繰り出し機構13によって、タブ材3の一部がタブ保持面に載置するように、断続的に送られ、原反10が送られる毎に成形金型11でカットされることで、現在のタブ材3の成形が行われる。このとき、成形金型11によるカットは、例えば、図5のようなカット刃11aによって、現在のタブ材3の尾端部をカットして、現在のタブ材3を原反10から切り離すと共に、次にタブ材3となる部分の先端形状を成形するための切断処理も行う。
なお、原反10の一番最初の部分はタブ材3として使用できないので使用しない。
テーブル12のタブ保持面には、図3のように、複数の吸着穴12aが形成されており、タブ保持面に載置されたタブ材3を当該保持面に吸着されて保持可能となっている。なお、タブ材3の尾端側が保持面からはみ出しており、その尾端側の部分に仮付け部が設定される。
その後、テーブル12が所定の搬送動作をしてタブ材3を載置位置から紙容器の開口部位置まで搬送する。図4がその搬送動作の例を示し、短時間で搬送する場合には、一般に、テーブル12を旋回させることでタブ材3を開口部位置まで搬送する。
なお、図4に示すテーブル12の搬送動作では、載置されるタブ材3の厚さ方向(図4での上下方向)に旋回動作となっているので、タブ材3に吸着方向(タブ保持面の法線方向若しくはそれに近い方向)に外力が掛かる状態で、成形金型11から引き抜かれる。下記に説明する本実施形態の受渡し装置においても、テーブル12は同様な動作をするように支持部に支持される場合を例に説明する。尚、上記成形金型11及び繰り出し機構13については、本実施形態についても使用される。
次に、本実施形態の受渡し装置について説明する。
本実施形態の受渡し装置は、模式図である図6に示すように、テーブル22と、テーブル22のタブ保持面22bと対向配置された当接部14Aを有するクリップ体14と、付勢部を構成するバネ15と、支持部16と、規制部17とを備える。
テーブル22の基本構成は、上記参考例のテーブル12と同じであり、上面に複数の吸着穴22aを有するタブ保持面22bが形成されている。具体的には、テーブル22上面のうち前側(成形金型11側)の部分がタブ保持面22bを形成する。また本実施形態では、タブ保持面22bのうち吸着穴22aの前側が、当接部14Aが当接する位置とする。
その連結部の構造を説明すると、テーブル22の幅方向両側から一対の突設部が立設し、その対向する一対の突設部間に回転軸18が架設されている。この回転軸18が、一対の突設部間において、延在部14Bを幅方向に貫通する貫通穴を貫通する。これによって、延在部14Bは、回転軸18を介して、テーブル22に回動可能に支持される。
ここで、延在部14Bにおける、回転軸18よりも後方位置をレバー部14Baと呼ぶ。
本実施形態のテーブル22は、図7〜図9に示すように、テーブル本体31と、ブロック体32と、サイドプレート33とを有する。テーブル本体31は、タブ保持面22bを形成する部品である。そのテーブル本体31の後部側の左右の各側部にそれぞれ、ブロック体32とサイドプレート33が一体的に取り付けられている。ブロック体32とサイドプレート33は、回転軸18を支持する一対の突設部を構成する。又、ブロック体32に支持部16(図7では不図示)が取り付けられる。符号32aが、支持部16の軸を取り付けるための部分である。
回転軸からなる支持部16は、不図示の軸受によって軸回転可能に支持されていると共に、回転軸からなる支持部16の一端部側に、不図示の駆動装置が連結し、該駆動装置の駆動によって回転軸からなる支持部16が回動するように形成されている。駆動装置は、例えばステッピングモータである。
斜め下方の供給位置では、タブ保持面22bに保持されているタブの尾端部が、包装容器1の開口部形成位置(上面)における開口部2の近傍位置に接触するように設定されている。
図6のように、テーブル22が載置位置に設定されている状態では、上記レバー部14Baの上部に規制部17が位置する。
規制部17は、円筒部材であるローラ17Bと、そのローラ17Bの中心穴に遊挿された軸部材17Cと、その軸部材17Cの両端部を支持する支持体17Aと、を有する。ローラ17Bは、軸部材17Cに所定の遊びをもって回転自在に支持されている。
このローラ17Bは、PEEK樹脂(ポリエーテルエーテルケトン樹脂)などの樹脂製が好ましい。金属製に比べ樹脂製の場合には、メタルタッチが防止でき且つ回転性が良い。
上記構成の受渡し装置の動作その他について説明する。
テーブル22が水平状態の載置位置を、受渡し装置の初期位置とする(図11(a))。
テーブル22がこの載置位置に位置しているときに、上述のように、タブ材用の原反10が送られて、次にタブ材3となる部分がテーブル22前側のタブ保持面22bに載置されると共に、吸着穴22aからの真空引きによってタブ保持面22bに吸着する。吸着開始は、成形金型11による切断後であっても良い。
成形金型11によって現在のタブ材3を成形したら、駆動装置を駆動して、テーブル22を水平の載置位置から斜め下方の供給位置に向けて移動させる。
続けて、テーブル22の移動に伴い、タブ材3は、吸着と把持(クリップ)とによって保持された状態で、供給位置まで移動する。
そして、テーブル22が供給位置まで移動すると、図11(c)に示すように、保持されているタブ材3の尾端部が、包装容器1の開口部2近傍に押し付けられる。
仮付けが完了すると、テーブル22は、供給位置から載置位置に向けて上方に移動する。このとき、当接部14Aとタブ保持部とでタブ材3が把持状態となっているため、タブ材3は、テーブル22の上方への移動に伴い、テンションが掛かった状態で、当接部14Aとタブ保持部との間を摺動しながら抜けて行く。
なお、テーブル22は、供給位置から載置位置に向けて上方に移動する際に、吸着穴22aからの真空引きは、一時停止させた状態としても良いし、作動状態のままであっても良い。
(1)タブ材受渡し装置は、搬送されてきたシート状のタブ材3が載置される面であって吸着穴22aが形成されたタブ保持面22bを有するテーブル22と、タブ保持面22bに対向する当接部14Aを有し当接部14Aがタブ保持面22bに接近・離隔する方向へ回動可能に第1の回転軸18を介してテーブル22に連結したクリップ体14と、当接部14Aがタブ保持面22bに当接する方向に、テーブル22に対してクリップ体14を付勢するバネ15と、テーブル22を、タブ材3がタブ保持面22bに載置される載置位置とタブ材3を上記包装容器1の開口部位置に供給可能な供給位置との間を移動可能に支持する支持部16と、テーブル22が載置位置に位置している状態で、クリップ体14をバネ15に抗して当接部14Aがタブ保持面22bから離れる方向に押圧可能な規制部17と、を有する。
また、載置位置では、付勢部であるバネ15に抗する規制部17によって、当接部14Aがタブ保持面22bから離れているために、タブ保持面22b上にタブ材3を載置可能になっていると共に、テーブル22が載置位置から供給位置に移動すると、付勢部であるバネ15によって自動的にタブ材3を把持した状態とすることが可能となる。
この構成によれば、テーブル22がスイングすることで載置位置と供給位置との間を移動可能となる。
また、クリップ体14に当接する規制部17の部分をローラ17Bとすることで、テーブル22の移動に伴う、クリップ体14と規制部17との摺動を、ローラ17Bの回転によって少なくし、摺動による部品表面の劣化を抑制することが可能となる。
ここで、ローラ17Bをレバー部14Ba側に設けても構わない。
ローラ17Bは金属製であっても良いが、耐久性を考慮してクリップ体14を金属製とした場合に、メタルタッチとなって、摺動による切削粉が発生するおそれがある。
これに対し、ローラ17Bを樹脂製とすることでメタルタッチによる金属粉の発生が抑制され、金属粉が包装容器1に付着することが回避可能となる。
本実施形態では、構造を簡易とするために、クリップ体14を任意に開閉する駆動部を有さず、付勢部を構成するバネ15と規制部17を構成するローラ17Bによってクリップ体14の開閉を機械的に行うようにしている。
このため、テーブル22が供給位置から載置位置に戻る際には、テーブル22とクリップ体14によって把持状態になるが、本実施形態では、テーブル22を開口部形成面1aの法線方向に離隔させることで、仮付けしたタブ材3に、開口部2に対し開方向へのテンションを付与した状態でタブ材3をテーブル22から離脱させることが出来て、より確実に、仮付けしたタブ材3による開口部2の被さりを回避出来る。
また、本実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
1a 開口部形成面
2 開口部
3 タブ材
10 タブ材用原反
11 成形金型
11a カット刃
12 テーブル
12a 吸着穴
13 繰り出し機構
14 クリップ体
14A 当接部
14B 延在部
14Ba レバー部
14C 張出部
15 バネ
16 支持部
17 規制部
17A 支持体
17B ローラ
17C 軸部材
18 回転軸(第1の回転軸)
22 テーブル
22a 吸着穴
22b タブ保持面
22c 凹部(座面)
33 サイドプレート
40 ヒート装置
続けて、テーブル22の移動に伴い、タブ材3は、吸着と把持(クリップ)とによって保持された状態で、供給位置まで移動する。
そして、テーブル22が供給位置まで移動すると、図11(c)に示すように、保持されているタブ材3の尾端部が、包装容器1の開口部2近傍に押し付けられる。
仮付けが完了すると、テーブル22は、供給位置から載置位置に向けて上方に移動する。このとき、当接部14Aとタブ保持面とでタブ材3が把持状態となっているため、タブ材3は、テーブル22の上方への移動に伴い、テンションが掛かった状態で、当接部14Aとタブ保持面との間を摺動しながら抜けて行く。
なお、テーブル22は、供給位置から載置位置に向けて上方に移動する際に、吸着穴22aからの真空引きは、一時停止させた状態としても良いし、作動状態のままであっても良い。
Claims (6)
- 搬送されてきたシート状のタブ材を包装容器の開口部位置に供給するタブ材受渡し装置であって、
吸着穴が形成されたタブ保持面を有するテーブルと、
上記タブ保持面に対向する当接部を有し当該当接部が上記タブ保持面に接近・離隔する方向へ回動可能に第1の回転軸を介して上記テーブルに連結したクリップ体と、
上記当接部が上記タブ保持面に当接する方向に、上記テーブルに対して上記クリップ体を付勢する付勢部と、
上記テーブルを、タブ材が上記タブ保持面に載置される載置位置と、タブ材を上記包装容器の開口部位置に供給可能な供給位置との間を移動可能に支持する支持部と、
上記テーブルが上記載置位置に位置している状態で、上記クリップ体を上記付勢部に抗して上記当接部がタブ保持面から離れる方向に押圧する規制部と、
を有することを特徴とするタブ材受渡し装置。 - 上記支持部は、上記第1の回転軸に対し、上記テーブルにおける上記タブ保持面とは反対側部分を回転可能に支持することで、上記テーブルが上記載置位置と上記供給位置との間を移動可能となっており、
上記クリップ体は、上記第1の回転軸に対し上記当接部とは反対側に延在するレバー部を有し、
上記規制部は、上記載置位置で上記レバー部に転動可能に当接するローラを有することを特徴とする請求項1に記載したタブ材受渡し装置。 - 上記ローラは樹脂製であることを特徴とする請求項2に記載したタブ材受渡し装置。
- 上記テーブルは、上記包装容器における開口部が形成された面である開口部形成面の法線方向に対し接近・離隔する方向へ移動可能に、上記支持部に支持されることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載したタブ材受渡し装置。
- 搬送されてきたシート状のタブ材を包装容器の開口部位置に供給するタブ材受渡し方法であって、
タブ材が載置されるタブ保持面を有するテーブルを備えるタブ材受渡し装置を有し、
テーブルのタブ保持面に載置されたタブ材を、当該タブ保持面に吸着と把持とによって保持し、続いて、上記テーブルを、上記保持しているタブ材を上記包装容器の開口部位置に供給可能な供給位置に移動させることを特徴とするタブ材受渡し方法。 - 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載したタブ材受渡し装置を用い、
上記載置位置に位置する上記テーブルのタブ保持面に載置されたタブ材を、上記吸着穴によって上記タブ保持面に吸着し、
上記タブ保持面に吸着した状態で、上記テーブルが上記載置位置から上記供給位置に向けて移動するにつれて、上記クリップ体の当接部と上記タブ保持面とで当該タブ保持面に載置されているタブ材を把持し、
上記テーブルが供給位置まで移動すると、上記タブ材を包装容器における開口部近傍に仮付けすることを特徴とするタブ材受渡し方法。
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