JPWO2017082367A1 - 成果物生産システム、方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

複数の生産ジョブを纏めて実行する際に、処理対象物の形態又は生産処理条件の一致性に関わらず生産処理を効率よく実行可能な成果物生産システム、方法及びプログラムを提供する。成果物生産システム(10、10A、10B)の一部を構成する工程管理装置(16、20A、20B)は、成果物(D1、D2)の生産単位を示す生産ジョブに関する情報を含む複数の電子文書(72)を作成し、複数の電子文書(72)又は複数の出力物(26)の中から、選択された生産ジョブに紐付けられた生産処理条件及び処理対象物を特定可能な処理情報(Ir)を、電子文書(72)と対応する作業工程において実行される生産処理を生産処理装置(22、28、29)に行わせる。

Description

本発明は、処理対象物に応じた生産処理をそれぞれ実行可能である複数の生産処理装置を用いて、成果物を生産する成果物生産システム、方法及びプログラムに関する。
従来から、例えば印刷業者は、成果物の生産効率を高めるために、特定の作業工程にて生産処理条件が一致する複数の生産ジョブを集め、1つの作業として纏めて実行する場合がある。
特許文献1では、一括して記憶・管理された印刷ジョブを印刷条件毎に分類した後、印刷ジョブの入力状況や印刷装置の状態に応じて適時面付けする装置及び方法が提案されている。これにより、断続的に発生する不特定多数の印刷ジョブを効率よく印刷できる旨が記載されている。
特開2009−104454号公報([0005]〜[0007])
ところで、処理対象物の形態によっては、生産ジョブ毎の中間生成物として物理的に分離せずに、この形態を保ったまま次の作業工程を実行する方が効率的な場合もある。このとき、すべての生産ジョブに対して同一の生産処理条件を適用する可能性もあるし、生産ジョブ毎に異なる生産処理条件を適用する可能性もある。後者の場合では、作業者は、生産処理条件をその都度に選択しながら生産処理を順次実行しなければならない。
しかしながら、特許文献1に記載の装置及び方法では、上記した生産状況について何ら考慮がなされていない。このため、作業者は、誤設定を含む作業ミスを防止するために十分な確認作業を行う必要があり、思ったほどの効果を上げられない可能性もある。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、複数の生産ジョブを纏めて実行する場合であっても、処理対象物の形態又は生産処理条件の一致性に関わらず生産処理を効率よく実行可能な成果物生産システム、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る「成果物生産システム」は、処理対象物に対して生産処理条件に応じた生産処理の実行を行うことで成果物を生産することが可能となる複数の生産処理装置と、各々の前記生産処理装置に対して通信可能に接続され、前記生産処理条件のセットを記憶する工程管理装置と、を備え、前記工程管理装置は、各々の前記生産処理装置によって行われる前記生産処理の実行を含む作業工程に対応し、前記成果物の生産単位を示す生産ジョブに関する情報を含む電子文書を作成し、複数の前記電子文書又は複数の該電子文書の出力物の中から、選択された生産ジョブに紐付けられた前記生産処理条件及び前記処理対象物を特定可能な処理情報を、前記電子文書と対応する作業工程において実行される前記生産処理を前記生産処理装置に行わせることを特徴とする。
このような構成によって、複数の生産ジョブを纏めて実行する場合であっても、処理対象物の形態又は生産処理条件の一致性に関わらず生産処理を効率よく実行することができる。
また、前記工程管理装置は、各々の前記生産処理装置によって行われる前記生産処理の実行を含む作業工程に対応し、前記成果物の生産単位を示す生産ジョブに関する情報を含む電子文書を作成する文書作成部と、前記文書作成部により作成された複数の前記電子文書又は複数の該電子文書の出力物の中からの、作業者による1つ以上の生産ジョブが選択された旨の選択操作を受け付ける操作受付部と、前記操作受付部により前記選択操作を受け付けた後に、選択された生産ジョブに紐付けられた前記生産処理条件及び前記処理対象物を特定可能な処理情報を、前記電子文書と対応する作業工程において実行される前記生産処理を行う前記生産処理装置に向けて送信する情報送信部と、を有することが好ましい。
このような構成によって、作業者は、生産処理の実行を含む作業工程に対応する電子文書を用いて、複数の生産ジョブから1つ以上を選択する選択操作を行うことで、直近に使用される生産処理装置に対して所望の生産処理条件を供給できる。これにより、誤設定を含む作業ミスを防止するための確認作業を簡略化可能となり、複数の生産ジョブを纏めて実行する場合であっても、処理対象物の状態又は生産処理条件の一致性に関わらず効率よく生産処理を実行できる。
また、前記出力物の内容を光学的に読取可能である読取手段を更に備え、前記文書作成部は、少なくとも前記生産ジョブを特定可能な識別マークを含む前記電子文書を作成し、前記操作受付部は、前記読取手段により前記識別マークを読み取ったデータを取得することで前記選択操作を受け付けることが好ましい。読取手段を用いて識別マークを読み取る簡便な操作を行うだけで、直近に使用される生産処理装置に対して所望の生産処理条件を供給できる。
また、前記文書作成部は、前記識別マークとは別のマークを更に含む前記電子文書を作成し、前記情報送信部は、前記読取手段により前記別のマークを読み取った場合、前記生産処理を中断する旨又は既に中断した旨の報知信号を外部に向けて送信することが好ましい。読取手段を用いて識別マークとは別のマークを読み取る簡便な操作を行うだけで、実行中の生産処理を中断する旨又は既に中断した旨を速やかに報知可能となり、処理材又は処理エネルギーの消費を最小限に留めることができる。
また、前記工程管理装置は、各々の前記生産処理装置によって行われる前記生産処理の実行を含む作業工程に対応し、前記成果物の生産単位を示す生産ジョブに関する情報を含む電子文書を作成する文書作成部と、前記文書作成部により作成された複数の前記電子文書又は複数の該電子文書の出力物を、それぞれに紐付けられた前記生産処理条件及び前記処理対象物を特定可能な処理情報に基づいて並び替えて処理順を決定する処理順決定部と、前記電子文書又は前記出力物の前記処理情報を前記処理順に、前記生産処理を行う複数の前記生産処理装置に向けて送信する情報送信部と、を有することが好ましい。
このような構成によって、生産処理の実行を含む作業工程に対応する複数の電子文書を作成し、複数の当該電子文書の処理順を自動で決定し、直近に使用される生産処理装置に対して複数の生産処理条件を並行して供給できる。これにより、誤設定を含む作業ミスを防止するための確認作業を簡略化可能となり、複数の生産ジョブを纏めて実行する場合であっても、処理対象物の状態又は生産処理条件の一致性に関わらず効率よく生産処理を実行できる。
また、前記工程管理装置は、前記処理順決定部により決定された前記電子文書又は複数の該電子文書の出力物の処理順を入力する入力部を有し、前記情報送信部は、前記入力部によって入力された処理順に前記電子文書又は前記出力物の前記処理情報を、前記生産処理を行う複数の前記生産処理装置に向けて送信することが好ましい。
このような構成によって、作業者はいつでも入力部からの入力操作によって、電子文書又は電子文書の出力物の処理順を変更することができるようになる。
また、前記工程管理装置は、前記生産処理装置に対して通信可能に接続され、前記生産処理装置に送信するラスタライズイメージデータを生成するRIP装置を有することが好ましい。この構成によれば、RIP装置に生産処理装置の制御と工程管理装置としての機能を持たせることができるので、システム構成を最小限にすることができる。
また、前記工程管理装置は、前記生産処理条件のセットを記憶し、かつ前記文書作成部を有するサーバ装置と、前記サーバ装置に対して通信可能に接続されていると共に、各々の前記生産処理装置に対して通信可能に接続され、かつ前記処理順決定部及び前記情報送信部を有し、前記生産処理装置に送信するラスタライズイメージデータを生成する少なくとも1つのRIP装置と、を有する。この構成によれば、ワークフローに関する作業と、機器の制御に関する作業を別個の装置において実施させることができるので、生産システムにおける処理スピードが向上する。
また、前記情報送信部は、同一又は類似の前記成果物を過去に生産していた場合、過去に用いた生産処理条件を前記処理情報と併せて送信することが好ましい。過去の生産実績を提示することで、生産処理条件を選択する作業者の支援になる。
また、前記文書作成部は、前記電子文書として、作業工程毎の工程計画書を作成することが好ましい。作業者は、自ら担当する作業工程における各生産ジョブの存在を、工程計画書を基に確認できる。これにより、複数の生産ジョブを漏れなく確実に遂行するための支援になる。
また、前記文書作成部は、前記電子文書として、受注単位毎の指図書を作成することが好ましい。作業者は、受注単位を構成する複数の生産ジョブの存在を、指図書を基に確認できる。これにより、受注単位で納品を行う際、すべての生産ジョブを漏れなく確実に遂行するための支援になる。
また、前記文書作成部は、前記電子文書として、複数の受注単位にわたって前記成果物を集約した生産リストを作成することが好ましい。作業者は、複数の受注単位を構成するすべての生産ジョブの存在を、生産リストを基に確認できる。これにより、多品種少量生産を効率よく遂行するための支援になる。
また、前記処理対象物は、ロール状であることが好ましい。処理対象物がロール状である場合、全体の面積が大きい分だけ多数の生産ジョブを纏めて処理する傾向がある。すなわち、生産ジョブの取り扱い数が多いほど上記した効果が顕著に現れる。
本発明に係る「成果物生産方法」は、処理対象物に対して生産処理条件に応じた生産処理の実行を行うことで成果物を生産することが可能となる複数の生産処理装置と、各々の前記生産処理装置に対して通信可能に接続され、前記生産処理条件のセットを記憶する工程管理装置を備える成果物生産システムを用いた方法であって、各々の前記生産処理装置によって行われる前記生産処理の実行を含む作業工程に対応し、前記成果物の生産単位を示す生産ジョブに関する情報を含む電子文書を作成する作成ステップと、前記作成ステップの後において、作成された複数の前記電子文書又は複数の該電子文書の出力物の中からの、作業者による1つ以上の生産ジョブが選択された旨の選択操作を受け付ける受付ステップと、前記選択操作を受け付けた後に、選択された生産ジョブに紐付けられた前記生産処理条件及び前記処理対象物を特定可能な処理情報を、前記電子文書と対応する作業工程において実行される前記生産処理を行う前記生産処理装置に向けて送信する送信ステップ、又は、作成された複数の前記電子文書又は複数の該電子文書の出力物を、それぞれに紐付けられた前記生産処理条件及び前記処理対象物を特定可能な処理情報に基づいて並び替えて処理順を決定する決定ステップと、前記電子文書又は前記出力物の前記処理情報を前記処理順に、前記生産処理を行う複数の前記生産処理装置に向けて送信する送信ステップを前記工程管理装置に実行させる。
本発明に係る「成果物生産プログラム」は、処理対象物に対して生産処理条件に応じた生産処理の実行を行うことで成果物を生産することが可能となる複数の生産処理装置と、各々の前記生産処理装置に対して通信可能に接続され、前記生産処理条件のセットを記憶する工程管理装置を備える成果物生産システムに実行させるプログラムであって、各々の前記生産処理装置によって行われる前記生産処理の実行を含む作業工程に対応し、前記成果物の生産単位を示す生産ジョブに関する情報を含む電子文書を作成する作成ステップと、前記作成ステップの後において、作成された複数の前記電子文書又は複数の該電子文書の出力物の中からの、作業者による1つ以上の生産ジョブが選択された旨の選択操作を受け付ける受付ステップと、前記選択操作を受け付けた後に、選択された生産ジョブに紐付けられた前記生産処理条件及び前記処理対象物を特定可能な処理情報を、前記電子文書と対応する作業工程において実行される前記生産処理を行う前記生産処理装置に向けて送信する送信ステップ、又は、作成された複数の前記電子文書又は複数の該電子文書の出力物を、それぞれに紐付けられた前記生産処理条件及び前記処理対象物を特定可能な処理情報に基づいて並び替えて処理順を決定する決定ステップと、前記電子文書又は前記出力物の前記処理情報を前記処理順に、前記生産処理を行う複数の前記生産処理装置に向けて送信する送信ステップを前記工程管理装置に実行させる。
本発明に係る成果物生産システム、方法及びプログラムによれば、複数の生産ジョブを纏めて実行する場合であっても、処理対象物の形態又は生産処理条件の一致性に関わらず生産処理を効率よく実行できる。
第1の実施形態に係る成果物生産システムの全体構成図である。 図1に示す工程管理装置の電気的なブロック図である。 出力物の一形態である工程計画書の正面図である。 図1に示す成果物生産システムの動作説明に供されるフローチャートである。 生産ジョブを構成する各作業工程の内容を示すテーブル図である。 出力物の一形態である指図書及び指図書明細の正面図である。 出力物の一形態である検品リストの正面図である。 出力物の一形態である生産リストの正面図である。 出力物の一形態であるサンプルリストの正面図である。 第2の実施形態に係る成果物生産システムの全体構成図である。 図10に示すRIP装置の電気的なブロック図である。 図10に示す成果物生産システムの動作説明に供されるフローチャートである。 生産計画の作成の説明に供される概念図である。 指図書の割り込みの説明に供される概念図である。 指図書の面付けの説明に供される概念図である。 第3の実施形態に係る成果物生産システムの全体構成図である。
以下、本発明に係る成果物生産システムについて、成果物生産方法及び成果物生産プログラムとの関係において好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
<第1の実施形態>
[成果物生産システム10の全体構成]
図1は、この実施形態に係る成果物生産システム10の全体構成図である。成果物生産システム10は、任意の成果物D1(本図例では、スポーツ用ユニフォーム)を生産するためのシステムであり、構内ネットワーク12を介して相互に通信可能である複数の装置から構成される。
成果物生産システム10は、構内ネットワーク12の他、営業用端末14と、工程管理装置16と、ネットワークプリンタ18と、RIP(Raster Image Processor)装置20と、転写装置22と、無線アクセスポイント(以下、無線AP24という)とを含んで構成される。
営業用端末14は、成果物D1に関する受注情報Io(図2)を入力可能に構成されたコンピュータであり、この受注情報Ioを工程管理装置16に向けて送信可能である。工程管理装置16は、成果物D1の生産単位である生産ジョブの実行を統括するコンピュータであり、後述する処理情報Irを印刷装置28又は転写装置22に向けて送信可能である。ネットワークプリンタ18は、構内ネットワーク12に接続された装置(例えば、工程管理装置16)から供給された印刷用データに基づいて出力物26を印刷する。
RIP装置20は、ベクトル形式のコンテンツデータに対してラスタライズ処理を施すことで印刷用データを作成し、該印刷用データを印刷装置28に供給する。印刷装置28は、例えば昇華型インクを吐出可能なプリンタで構成され、未印刷の転写紙ロール30(処理対象物)に対して印刷処理を施すことで、印刷済みの転写紙ロール30aを出力する。昇華型の転写装置22は、印刷済みの転写紙ロール30aを加熱・圧接させながら未転写の布ロール32に対して転写処理を施すことで、転写済みの布ロール32aを出力する。
印刷装置28は1種類又は2種類以上の印刷条件に応じた印刷処理を、転写装置22は1種類又は2種類以上の転写条件に応じた転写処理をそれぞれ実行可能である。以下、1種類以上の「生産処理条件」に応じた生産処理を実行可能な装置(ここでは、印刷装置28及び転写装置22)のことを「生産処理装置」を総称する場合がある。
例えば、印刷装置28の生産処理条件(印刷条件)は、メディアの種類、インクの種類、印字モードの種類、カラープロファイルの種類、解像度、着弾ずれ補正量、搬送補正量を含む複数の条件項目の組み合わせからなる。また、転写装置22の生産処理条件(転写条件)は、圧力、温度、メディアの種類・厚さ、搬送速度を含む複数の条件項目の組み合わせからなる。
無線AP24は、WiFiを含む通信規格に準拠する無線通信機器を構内ネットワーク12に接続する中継機である。本図例では、出力物26の内容を光学的に読取可能であるバーコードリーダ34(読取手段)、及び、作業者が携行可能であるタブレット端末36が無線接続されている。
[工程管理装置16の電気的なブロック図]
図2は、図1に示す工程管理装置16の電気的なブロック図である。工程管理装置16は、制御部50と、通信I/F52と、入力部54と、出力部56と、記憶部58とを備えるコンピュータである。
通信I/F52は、外部装置に対して電気信号を送受信するインターフェースである。これにより、工程管理装置16は、通信I/F52を介して、成果物D1に関する受注情報Ioを営業用端末14(図1)から受信可能であり、生産処理に関する処理情報Ir(同図)を生産処理装置に向けて送信可能である。
入力部54は、マウス、キーボード、タッチパネル又はマイクロフォンを含んで構成される。出力部56は、ディスプレイ又はスピーカを含んで構成される。入力部54による入力機能及び出力部56による出力機能を組み合わせることで、グラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)を構築可能である。
記憶部58は、制御部50が各構成要素を制御するのに必要なプログラム及びデータ等を記憶している。記憶部58は、非一過性であり、かつ、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体で構成されてもよい。ここで、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM、フラッシュメモリ等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。また、この記憶媒体は、短時間にかつ動的にプログラムを保持するものであっても、一定時間だけプログラムを保持するものであってもよい。
制御部50は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro-Processing Unit)のプロセッサによって構成されている。制御部50は、記憶部58に格納されたプログラムを読み出し実行することで、データ処理部60、コード変換部62、文書作成部64、操作受付部66、及び情報送信部68の各機能を実現可能である。
ところで、工程管理装置16の内部(又は外部)には、受注情報Io及び生産情報Ipに関するデータベース(以下、生産情報DB70)が構築されている。受注情報Ioには、例えば、顧客情報、発送先、コンテンツデータ又は納期が含まれる。また、生産情報Ipには、受注情報Ioの他、生産日程、又は、作業工程毎の生産処理条件(以下、生産処理条件のセット)が含まれる。この「作業工程」は、1回の生産処理の実行を含む作業単位を意味する。
ここで、生産情報DB70には、作業工程毎の電子文書72及び/又は複数の作業工程にわたる電子文書72も併せて格納されている。電子文書72の種類には、例えば指図書、指図書明細、各種工程計画書、生産リスト、検品リスト、発送リスト又はサンプルリスト(いずれも後述する)が含まれる。
[出力物26の一形態]
図3は、出力物26の一形態である工程計画書80の正面図である。より詳しくは、転写工程における工程計画書80(つまり、転写工程計画書)の一例を示す。工程計画書80には、上から順に、標題欄81、検索用バーコード82、条件欄83、画像欄84、処理用バーコード85(識別マーク)、及び中断用バーコード86(別のマーク)がそれぞれ設けられている。
標題欄81には、電子文書72の種類、具体的には「転写工程計画書」が表記されている。条件欄83には、例えば、転写装置22の種類、使用メディアの種類、転写装置22の設定値(圧力、温度、搬送速度等)が表記されている。画像欄84には、成果物D1のサムネイル、具体的には前面及び背面の仕上がりを示す画像が表記されている。
検索用バーコード82は、工程計画書80に付与された「ID情報」を示す。処理用バーコード85は、[1]転写工程の開始、[2]使用メディアの登録、[3]転写条件の設定、[4]転写処理の実行、[5]転写工程の終了、のトリガ情報を示す複数(ここでは、5つ)のバーコードからなる。中断用バーコード86は、「転写工程の中断」のトリガ情報を示す。
[成果物生産システム10の動作]
この実施形態に係る成果物生産システム10は以上のように構成される。続いて、成果物生産システム10の動作について、工程管理装置16を中心として、図4のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1において、生産管理者は、成果物D1の受注状況に応じて、複数の生産ジョブを実行する手順を決定する。この決定に先立ち、工程管理装置16は、営業用端末14に入力された受注情報Ioを、構内ネットワーク12及び通信I/F52を経由して受信した後に、生産情報DB70に逐次格納させる。その後、生産管理者は、生産情報DB70に格納された受注情報Ioの内容を確認した後、品質・コスト・納期を考慮した生産計画を作成する。
その後、工程管理装置16のデータ処理部60は、生産管理者の操作に応じて、生産計画の内容が反映された生産情報Ipを生成した後、この生産情報Ipを生産情報DB70に格納させる。例えば、複数の生産ジョブを纏めて実行する場合、生産情報Ipには生産ジョブ毎の各種情報が含まれる。
ステップS2において、工程管理装置16の文書作成部64は、作業工程毎の電子文書72又は複数の作業工程にわたる電子文書72を作成する。この作成に先立ち、データ処理部60は、生産管理者の指示操作に応じて生産情報DB70を参照し、電子文書72の内容となる生産情報Ipを呼び出す。コード変換部62は、電子文書72のID情報に対して異なる追加情報をそれぞれ付加した上でコード生成処理を実行し、複数のバーコードデータを得る。
文書作成部64は、得られた生産情報Ip及びバーコードデータを所定のフォーマットに従って配置することで、工程計画書80(図3)を示す電子文書72を作成する。その後、文書作成部64は、生産管理者の印刷指示に応じて、通信I/F52及び構内ネットワーク12を経由しながら、この電子文書72をネットワークプリンタ18に向けて出力する。出力物26として得た工程計画書80は、作業者(オペレータ)に配布されると共に、各作業工程の管理に用いられる。
ステップS3において、工程管理装置16の操作受付部66は、作業者による所定の選択操作があったか否かを判定する。ここで、「選択操作」とは、生産ジョブが複数にわたる電子文書72又は出力物26の中から、1つ以上の生産ジョブを選択する作業者による操作を意味する。例えば、操作受付部66は、バーコードリーダ34を用いて処理用バーコード85を光学的に読み取る操作があったか否かを判定する。或いは、操作受付部66は、タブレット端末36により表示された電子文書72のうち、選択対象である生産ジョブを示すボタンをタッチする操作があったか否かを判定してもよい。
このように、文書作成部64は、少なくとも生産ジョブを特定可能な処理用バーコード85を含む電子文書72を作成すると共に、操作受付部66は、バーコードリーダ34により処理用バーコード85を読み取ったデータを取得することで選択操作を受け付けてもよい。バーコードリーダ34を用いて読み取る簡便な操作を行うだけで、直近に使用される生産処理装置に対して所望の生産処理条件を供給できる。
工程管理装置16は、いずれの操作の場合も、無線AP24、構内ネットワーク12及び通信I/F52を経由してスキャン情報を取得し、このスキャン情報が正常値であれば選択操作を受け付け(ステップS3:YES)、次のステップ(S4)に進む。一方、選択操作を未だ受け付けていない場合(ステップS3:NO)、選択操作があるまでステップS3に留まる。
ステップS4において、制御部50は、ステップS3で受け付けたスキャン情報に基づいて、直近に使用される生産処理装置を特定する。具体的には、コード変換部62は、スキャン情報を復号化することで、電子文書72のID情報及び追加情報を取得する。そして、データ処理部60は、生産情報DB70を参照することで、このID情報又は追加情報に紐付けられた1つ又は複数の生産処理装置を特定できる。
ステップS5において、情報送信部68は、ステップS4で特定された生産処理装置(以下、特定処理装置ともいう)に向けて所望の処理情報Irを送信する。送信に先立ち、データ処理部60は、選択された生産ジョブに紐付けられた生産処理条件及び処理対象物を抽出する。そして、情報送信部68は、生産処理条件及び処理対象物を特定可能な処理情報Irを、電子文書72と対応する作業工程に関与(具体的には、生産処理を実行)する特定処理装置に向けて送信する。図3例では、処理情報Irは未転写の布ロール32及びその転写条件を含み、特定処理装置は転写装置22である。
なお、同一又は類似の成果物D1を過去に生産していた場合、情報送信部68は、過去に用いた生産処理条件を処理情報Irと併せて送信してもよい。過去の生産実績を提示することで、生産処理条件を選択する作業者の支援になる。
ステップS6において、作業者は、処理情報Irにて特定される処理対象物の識別情報と、現物に添付された識別情報が一致する旨を確認した後、所望の生産処理を含む作業工程を行う。つまり、この作業工程では、ステップS4で特定された特定処理装置は、ステップS5で送信された生産処理条件に応じて生産処理を実行する。なお、ステップS3にて複数の生産ジョブが同時に選択された場合、同一の又は異なる生産処理条件を順次用いて実行される。
ところで、処理用バーコード85とは異なる別のマーク、ここでは中断用バーコード86が読み取られた場合、成果物生産システム10は、生産処理装置による生産処理を中断する動作を行ってもよい。具体的には、情報送信部68は、生産処理を中断する旨の報知信号を外部に向けて、例えば電子文書72が示す作業工程に関与する生産処理装置に向けて送信する。バーコードリーダ34を用いて中断用バーコード86を読み取る簡便な操作を行うだけで、実行中の生産処理を中断する旨を速やかに報知可能となり、処理材又は処理エネルギーの消費を最小限に留めることができる。
或いは、成果物生産システム10は、中断用バーコード86が読み取られた場合、生産処理装置による生産処理を既に中断した旨を、成果物D1の関与者に報知する動作を行ってもよい。具体的には、情報送信部68は、生産処理を既に中断した旨の報知信号を外部(例えば、工程管理装置16)に向けて送信する。バーコードリーダ34を用いて中断用バーコード86を読み取る簡便な操作を行うだけで、実行中の生産処理を既に中断した旨を速やかに報知可能となり、処理材又は処理エネルギーの消費を最小限に留めることができる。
ステップS7において、作業者は、成果物D1の生産に要するすべての作業工程を終了したか否かを確認する。未だ終了していない場合(ステップS7:NO)、次の作業工程に進む(ステップS8)。その後にステップS3に戻って、以下、ステップS3〜S8を順次繰り返す。
一方、すべての作業工程を終了した結果(ステップS7:YES)、複数の生産ジョブが同時に終了する。このように、複数の生産ジョブを並行して実行することで成果物D1の生産性が大きく向上し、高いレベルのQCD(品質・コスト・納期)が達成される。
[成果物生産システム10による効果]
以上のように、成果物生産システム10は、処理対象物(未印刷の転写紙ロール30、未転写の布ロール32)に対して生産処理条件に応じた生産処理の実行を行うことで成果物を生産することが可能となる複数の生産処理装置(転写装置22、印刷装置28)と、各々の生産処理装置に対して通信可能に接続され、生産処理条件のセット(生産情報Ip)を記憶する工程管理装置16を備える。
そして、工程管理装置16は、[1]各々の生産処理装置によって行われる生産処理の実行を含む作業工程に対応し、成果物D1の生産単位を示す生産ジョブに関する情報を含む電子文書72を作成する文書作成部64と、[2]作成された複数の電子文書72又は複数の電子文書72の出力物26の中からの、作業者による1つ以上の生産ジョブが選択された旨の選択操作を受け付ける操作受付部66と、[3]この選択操作を受け付けた後に、選択された生産ジョブに紐付けられた生産処理条件及び処理対象物を特定可能な処理情報Irを、電子文書72と対応する作業工程において実行される生産処理を行う生産処理装置に向けて送信する情報送信部68を有する。
この成果物生産システム10を用いた方法及びプログラムによれば、[1]成果物D1の生産単位を示す生産ジョブに関する情報を含む電子文書72を作成する作成ステップ(S2)と、作成された複数の電子文書72又は複数の出力物26の中からの、作業者によって1つ以上の生産ジョブが選択された旨の選択操作を受け付ける受付ステップ(S3)と、[3]この選択操作を受け付けた後に、選択された生産ジョブに紐付けられた生産処理条件及び処理対象物を特定可能な処理情報Irを、電子文書72と対応する作業工程において実行される生産処理を行う生産処理装置に向けて送信する送信ステップ(S5)を工程管理装置16に実行させる。
このような構成によって、作業者は、生産処理の実行を含む作業工程に対応する電子文書72を用いて、複数の生産ジョブから1つ以上を選択する選択操作を行うことで、直近に使用される生産処理装置に対して所望の生産処理条件を供給できる。これにより、誤設定を含む作業ミスを防止するための確認作業を簡略化可能となり、複数の生産ジョブを纏めて実行する場合であっても、処理対象物の状態又は生産処理条件の一致性に関わらず効率よく生産処理を実行できる。
[ワークフローの具体例]
続いて、この成果物生産システム10によるワークフローの具体例について、図5〜図9を参照しながら説明する。
図5は、生産ジョブを構成する各作業工程の内容を示すテーブル図である。成果物D1がスポーツ用ユニフォームである場合、生産ジョブは、[1]印刷工程、[2]転写工程、[3]裁断工程、[4]検品工程、[5]発送工程、の5つの作業工程からなる。実際には、転写済みのカット布地を縫い合わせる「裁縫工程」が裁断工程と検品工程の間に含まれるが、この裁縫工程を外部業者に委託する場合を想定する。
<1.印刷工程>
印刷工程の作業者は、生産管理者が発行した印刷工程計画書及び生産リスト120(図8)を受け取る。この印刷工程計画書は、工程計画書80の共通フォーマットに従って作成されるので、図1及び図3を用いて印刷工程の流れを説明する。
作業者は、印刷工程の進捗状況に応じて、工程計画書80の内容をバーコードリーダ34により順次読み取る。例えば、検索用バーコード82を読み取ることで、図示しない検索画面の条件検索欄の中に、工程計画書80のID情報を自動入力できる。また、特定の処理用バーコード85を読み取った時刻(具体的には、開始時刻及び終了時刻)を取得・保存することで、作業工程毎・作業者毎のリードタイムを把握できる。
また、構内ネットワーク12に接続された装置、例えば、工程管理装置16(出力部56)、営業用端末14又はタブレット端末36に、作業工程の進捗状況に関する可視情報を表示させてもよい。これにより、作業現場から離れた場所にいる営業担当者、生産管理者又は作業者であっても、生産工程全体をリアルタイムで確認することができる。
また、熟練した作業者は、印刷装置28の操作部を介して、本体固有の補正量(例えば着弾ずれ補正量)を微調整することで、メディアの種類・厚さに適した印刷条件を設定する場合がある。その後、作業者が「印刷開始」の処理用バーコード85を読み取る操作を行うと、RIP装置20は、工程管理装置16から所望の処理情報Irを取得する。
RIP装置20は、作業者による指示操作に応じて、成果物D1の描画内容を示すコンテンツデータに対してラスタライズ処理を実行した後、得られた印刷用データを印刷装置28に供給する。そうすると、印刷装置28は、所望の印刷条件を用いた印刷処理を開始する。
ここで、印刷条件が同一である複数の生産ジョブを纏めた場合、処理用バーコード85を1回読み取ることで、コンテンツデータを変更しながら、共通する印刷条件を用いて印刷処理を順次実行してもよい。一方、印刷条件が異なる複数の生産ジョブを纏めた場合、生産ジョブに応じた処理用バーコード85を読み取ることで、印刷条件を順次選択して印刷処理を実行してもよい。なお、中断用バーコード86を読み取ることで、実行中の印刷処理を既に中断した旨が速やかに報知される。
処理対象物がロール状である場合、全体の面積が大きい分だけ多数の生産ジョブを纏めて処理する傾向がある。すなわち、生産ジョブの取り扱い数が多いほど、印刷処理の効率性を高める効果が顕著に現れる。また、作業者は、自ら担当する作業工程における各生産ジョブの存在を、工程計画書80を基に確認できる。これにより、複数の生産ジョブを漏れなく確実に遂行するための支援になる。
印刷装置28による印刷処理が終了すると、RIP装置20は、実際に使用した印刷条件を工程管理装置16に向けて送信する。そうすると、情報送信部68は、今後、同一又は類似の成果物D1を生産しようとする場合、過去に用いた生産処理条件として参照可能となる。
このように、未印刷の転写紙ロール30及びコンテンツデータを「処理インプット」とし、印刷済みの転写紙ロール30aを「処理アウトプット」とする印刷工程が終了する。その後、作業者は、印刷済みの転写紙ロール30a及び生産リスト120を纏めて、次の転写工程に手渡す。
<2.転写工程>
転写工程の作業者は、印刷済みの転写紙ロール30a及び生産リスト120の他、生産管理者が発行した転写工程計画書を受け取る。
作業者は、転写工程の進捗状況に応じて、工程計画書80の処理用バーコード85をバーコードリーダ34により順次読み取る。作業者が「転写開始」の処理用バーコード85を読み取る操作を行うと、転写装置22は、工程管理装置16から所望の処理情報Irを取得する。熟練した作業者は、転写装置22の操作部を介して、メディアの種類・厚さに適した転写条件に変更してもよい。
転写装置22は、所望の転写条件を用いた転写処理を開始する。これにより、印刷済みの転写紙ロール30aのインクが未転写の布ロール32に転写され、転写済みの布ロール32を得る。
以上のように、未印刷の布ロール32及び印刷済みの転写紙ロール30aを「処理インプット」とし、転写済みの布ロール32aを「処理アウトプット」とする転写工程が終了する。その後、作業者は、転写済みの布ロール32a及び生産リスト120を纏めて、次の裁断工程に手渡す。
<3.裁断工程>
裁断工程の作業者は、転写済みの布ロール32a及び生産リスト120の他、生産管理者が発行した裁断工程計画書を受け取る。作業者は、裁断工程の進捗状況に応じて、工程計画書80の処理用バーコード85をバーコードリーダ34により順次読み取る。
図示しない裁断装置が構内ネットワーク12に接続されている場合、工程管理装置16は、印刷工程及び転写工程と同様の流れで、所望の処理情報Irを裁断装置に向けて送信する。一方、この裁断装置が構内ネットワーク12に接続されていない場合、当該裁断装置は、作業者の指示操作に応じて、転写済みの布ロール32aを所定のサイズに裁断する。
以上のように、転写済みの布ロール32aを「処理インプット」とし、図示しない転写済みのカット布地を「処理アウトプット」とする裁断工程が終了する。作業者は、転写済みのカット布地を委託した外部業者に手渡す。その後、裁縫工程を経て、ユニフォーム完成品が納品される。
<4.検品工程>
検品工程の作業者は、ユニフォーム完成品及び生産リスト120の他、生産管理者が発行した指図書90、指図書明細100、及び検品リスト110を受け取る。
図6(a)は、出力物26の一形態である指図書90の正面図である。この指図書90は、指示書と同義であり、業務内容を指示するための書類である。指図書90には、上から順に、標題欄91、検索用バーコード92、情報欄93、及び画像一覧94がそれぞれ設けられている。
標題欄91には、電子文書72の種類、具体的には「指図書」が表記されている。検索用バーコード92は、指図書90に付与された「ID情報」を示す。情報欄93には、例えば、納期、指図書名称、生産種別、営業担当者、顧客情報、納品先の住所、数量、発送品名が表記されている。画像一覧94には、生産ジョブ単位又は受注単位で纏めた成果物D1のサムネイルが表記されている。
図6(b)は、出力物26の一形態である指図書明細100の正面図である。この指図書明細100は、特定の成果物D1に関する詳細情報を示す書類である。指図書明細100には、上から順に、標題欄101、検索用バーコード102、画像欄103、条件欄104、105、106、及び情報欄107がそれぞれ設けられている。
標題欄101には、電子文書72の種類、具体的には「指図書明細」が表記されている。検索用バーコード102は、指図書明細100に付与された「ID情報」を示す。画像欄103には、成果物D1のサムネイルが表記されている。条件欄104〜106には、各作業工程にて使用される3つの生産処理条件、具体的には、印刷条件、転写条件及び裁断条件が表記されている。情報欄107には、例えば、納品先の住所、数量、発送品名が表記されている。
図7は、出力物26の一形態である検品リスト110の正面図である。検品リスト110には、上から順に、標題欄111、検索用バーコード112、処理用バーコード113(識別マーク)、及び画像一覧114がそれぞれ設けられている。なお、画像一覧114の各行には、検収用バーコード115が1つずつ印字されている。
標題欄111には、電子文書72の種類、具体的には「検品リスト」が表記されている。検索用バーコード112は、検品リスト110に付与された「ID情報」を示す。処理用バーコード113は、[1]検品工程の開始、[2]検品工程の中断、[3]検品工程の終了、[4]検品発送工程、の各トリガ情報を示す。
図8は、出力物26の一形態である生産リスト120の正面図である。生産リスト120には、上から順に、標題欄121、検索用バーコード122、条件欄123、及び画像一覧124がそれぞれ設けられている。なお、画像一覧124の各行には、検索用バーコード125が1つずつ印字されている。
標題欄121には、電子文書72の種類、具体的には「生産リスト」が表記されている。検索用バーコード122は、生産リスト120に付与された「ID情報」を示す。条件欄123には、特定の生産処理条件、例えば使用メディアの種類が表記されている。画像一覧124には、成果物D1のサムネイルの他、例えば、印刷処理の実行順、指図書明細100(図6(b)参照)のID情報、出力サイズ、数量が表記されている。なお、検索用バーコード125は、指図書明細100の単位で付与された「ID情報」を示す。
作業者は、検品工程の進捗状況に応じて、検品リスト110の処理用バーコード113をバーコードリーダ34により順次読み取る。成果物D1の内容及び数量を確認した後、検収用バーコード115を読み取る操作を行うと、この検収用バーコード115に対応する成果物D1が検収される。以上のように、ユニフォーム完成品を「処理インプット」とし、検査結果を「処理アウトプット」とする検品工程が終了する。
なお、作業者は、検品リスト110の代わりに生産リスト120を用いて、成果物D1の内容及び数量を確認してもよい。この場合、検索用バーコード125に代えて又はこれとは別に検収用バーコード(不図示)が生産リスト120に設けられると、作業者にとって便宜である。具体的には、作業者は、成果物D1の内容及び数量を確認した後、検収用バーコードを読み取る操作を行うことで、この検収用バーコードに対応する成果物D1を、指図書明細100の単位で一度に検収できる。
<5.発送工程>
検品工程の作業者は、ユニフォーム完成品、指図書90及び指図書明細100の他、生産管理者が発行した発送リストを受け取る。
作業者は、発送工程の進捗状況に応じて、発送リストの検収用バーコード(不図示)をバーコードリーダ34により順次読み取る。作業者は、梱包材を用いて成果物D1を梱包し、発送手続きを済ませた上で、「発送工程の終了」の処理用バーコード(不図示)を読み取り、タブレット端末36による終了操作を行うことで、発送工程が終了する。なお、検収用バーコードをバーコードリーダ34によって読み取らずに、直接タブレット端末36によって終了操作を行ってもよい。
ここで、受注単位毎の指図書90を準備することで、作業者は、受注単位を構成する複数の生産ジョブの存在を、この指図書90を基に確認できる。これにより、受注単位で納品を行う際、すべての生産ジョブを漏れなく確実に遂行するための支援になる。
また、複数の受注単位にわたって成果物D1を集約した生産リストを準備することで、作業者は、複数の受注単位を構成するすべての生産ジョブの存在を、生産リストを基に確認できる。これにより、多品種少量生産を効率よく遂行するための支援になる。
<応用例>
以上のように、図5に示すワークフローは、図1の成果物生産システム10により行われる。続いて、成果物生産システム10の応用例について説明する。
(第1例)サンプルリストの作成
営業担当者は、成果物D1の生産を行う前に、色を異ならせた複数のサンプルを顧客に対して提示する場合がある。このとき、生産管理者は、色違いのサンプルの一覧を示すサンプルリスト130を印刷する。
図9は、出力物26の一形態であるサンプルリスト130の正面図である。サンプルリスト130には、上から順に、標題欄131、検索用バーコード132(識別マーク)、処理用バーコード133、及び画像一覧134がそれぞれ設けられている。なお、画像一覧134の各行には、検収用バーコード135(識別マーク)が1つずつ印字されている。
作業者は、サンプル作製工程の進捗状況に応じて、サンプルリスト130の処理用バーコード133をバーコードリーダ34により順次読み取る。成果物D1のサンプルを確認した後、検収用バーコード135を読み取る操作を行うと、この検収用バーコード135に対応するサンプルが検収される。これにより、顧客(発注者)は、営業担当者から提示された複数のサンプルの中から好みの色を選択可能となる。
(第2例)複数の生産処理装置によるマルチ処理
同一の機種である複数の生産処理装置(例えば、印刷装置28)が、同一の生産拠点内に設置されている場合がある。このとき、工程管理装置16は、全体処理数を振り分けた上で、同一の生産処理条件を含む処理情報Irを複数の印刷装置28に向けて同時に送信してもよい。これにより、1つの作業工程を並行して実行可能となり、その分だけ成果物D1の生産性が向上する。
(第3例)複数の生産拠点によるマルチ処理
同一の機種である複数の生産処理装置(例えば、印刷装置28)が、複数の生産拠点内に設置されている場合がある。このとき、工程管理装置16は、全体処理数を振り分けた上で、同一の生産処理条件を含む処理情報Irを複数の印刷装置28に向けて同時に送信してもよい。これにより、1つの作業工程を並行して実行可能となり、その分だけ成果物D1の生産性が向上する。
[備考]
なお、この発明は、上述した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、この発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
例えば、成果物生産システム10は上記した形態に限られず、成果物D1に適した装置構成を採用してもよい。例えば、作業工程の数、生産処理装置の数・種類、処理対象物の種類・数を任意に変更してもよい。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態に係る成果物生産システム10Aについて説明する。以下では、第1の実施形態に係る成果物生産システム10と異なる構成についてのみ説明し、第1の実施形態に係る成果物生産システム10と同様の機能を有する構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図10に示すように、成果物生産システム10Aは、ネットワークプリンタ18と、RIP(Raster Image Processor)装置(工程管理装置)20Aと、生産処理装置(搬送装置29、印刷装置28)と、無線アクセスポイント(以下、無線AP24という)とを備えており、これらは構内ネットワーク12によって通信可能に接続されている。成果物生産システム10Aにおいては、第1の実施形態における成果物生産システム10の営業用端末14及び工程管理装置16の機能をRIP装置20Aが担っている。
RIP装置20Aは、成果物D2(本図例では、携帯端末用ケース)の生産に関する見積書の作成や、成果物D2に関する受注情報Io(図11参照)の入力を行うコンピュータである。また、RIP装置20Aは、成果物D2の生産単位である生産ジョブの実行を管理するコンピュータであり、処理情報Irを搬送装置29又は印刷装置28に向けて送信する。
RIP装置20Aには、所望の管理ソフトウェア及び機器制御用ソフトウェアがインストールされている。1つのRIP装置20Aに対して複数の印刷装置28、28・・・及び少なくとも1つの搬送装置29が、例えばUSBケーブル又はLANケーブルにより通信可能に接続されている。
搬送装置29は、成果物D2に関する処理情報Irを受信して、当該処理情報Irに基づき成果物D2に対応した被印刷物(処理対象物)30Aを印刷装置28に搬入し、印刷装置28での処理完了後に印刷装置28から印刷済みの被印刷物30B(以下、「印刷物」という。)を搬出する。ここで、本実施形態では、複数の被印刷物30Aをパレット31に載置した状態で印刷装置28に搬入し、処理完了後に複数の被印刷物30Bをパレットに載置した状態で印刷装置28から搬出する。なお、搬送装置29への被印刷物の運び入れは、作業者によって行われてもよく、又は、被印刷物がストックされている場所から搬送装置29により自動で運び込まれるようになっていてもよい。
図11は、図10に示すRIP装置20Aの詳細を示すブロック図である。RIP装置20Aは、制御部50Aと、通信I/F52と、入力部54と、出力部56と、記憶部58と、生産情報DB70と、を備えている。
制御部50Aは、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro-Processing Unit)のプロセッサによって構成されている。制御部50Aは、記憶部58に格納されたプログラムを実行することで、文書作成部160(見積書作成、指図書作成)、処理順決定部170(生産計画)及び情報送信部180(情報送信)としての各機能を実現可能である。
文書作成部160は、見積書、指図書や、各々の生産処理装置(搬送装置29、印刷装置28)によって行われる生産処理の実行を含む作業工程に対応し、成果物D2の生産単位を示す生産ジョブに関する情報を含む電子文書72を作成する。
処理順決定部170は、文書作成部160により作成された複数の電子文書72又は複数の電子文書72の出力物26を、それぞれに紐付けられた生産処理条件及び処理対象物を特定可能な処理情報Irに基づき並び替えて処理順を決定する。
情報送信部180は、生産処理を行う複数の生産処理装置(搬送装置29、印刷装置28)に向けて処理情報Irを処理順決定部170によって決定された処理順に送信する。
[成果物生産システム10Aの動作及びワークフローの具体例]
続いて、成果物生産システム10Aの動作について、RIP装置20Aを中心として、図12のフローチャートを参照しながら説明すると共に、この成果物生産システム10Aによる生産ジョブにおけるワークフローの具体例についても図10〜図12を参照して説明する。
図12は、成果物生産システムによる処理の流れを示すフローチャートである。成果物D2が携帯端末用ケースである場合、生産ジョブは、[1]印刷工程、[2]検品工程、[3]発送工程、の3つの作業工程からなる。以下では、印刷工程について焦点を当てて説明する。
<1.見積書作成工程>
ステップS1において、特定の成果物D2の生産に関する見積依頼を顧客から受けた営業担当者は、見積条件(例えば、材料、印刷データ、サイズ、個数、発送先、品質条件、希望納期)を抽出して、抽出した情報(成果物D2に関する情報)をRIP装置20Aに入力する。RIP装置20Aは、抽出した情報に基づいて仮見積書を作成する。この仮見積書は、RIP装置20Aを介して生産管理者と共有される。
RIP装置20Aは、生産管理者による操作入力を検出し、上記の仮見積書に記載の情報に基づき成果物D2の描画内容を示すコンテンツデータに対してラスタライズ処理を施し、得られたデータに基づいて、インク消費量、生産時間等の成果物D2に対する全体的なコストを算出する。算出された情報を生産管理者がRIP装置20Aに入力すると、RIP装置20Aは、当該情報に基づき仮見積書の情報を更新して最終的な見積書(例えば、見積番号、材料名、材料費、原価、印刷データ、印刷条件、工程、品質条件、設計費、データ加工費、数量、発送先、送料、発送方法、梱包方法、管理費、利益、人件費、見積金額、顧客情報、納期等)を作成する。
なお、顧客から、条件変更や、料金の交渉等があった場合、営業担当者は、RIP装置20Aに新たな情報を入力し、当該新たな情報に基づいてRIP装置20Aは、再度、見積書を作成する。
<2.指図書作成工程>
ステップS2において、顧客が見積書の内容に同意し、顧客から成果物D2の生産を正式に受注した場合、営業担当者は、仕事を受注した旨を生産管理者に通知する。次いで、生産管理者は、RIP装置20Aに受注した成果物D2の指図書90Aの作成を指示(操作入力)する。RIP装置20Aは、成果物D2の生産に必要な生産情報Ip(材料名、材料費、原価、印刷データ、印刷条件、工程、品質条件(品質優先:プリント1台で印刷、納期優先:複数プリンタで印刷)、設計費、データ加工費、数量、発送先、送料、発送方法、梱包方法(荷姿、入数、個数)、管理費、利益、人件費、見積金額、納期、)や、生産定義(同時印刷数)を生産情報DB70から読み込んで、指図書90Aを作成する。なお、指図書90Aを作成するに際して、生産管理者は、必要に応じて成果物D2に関するデータ加工、設計(データの並べ替え)を行うこともある。
<3.生産計画作成工程>
ステップS3において、生産管理者は、RIP装置20Aに対して生産計画の作成を指示(操作入力)する。具体的には、RIP装置20Aは、同じ顧客から既に受注済みの他の成果物に関する生産待ちの指図書や、他の顧客からの成果物に関する生産待ちの指図書の指図書群を所定のルールに基づいて自動で並べ替える(図13参照)。
ここで、「所定のルール」とは、製品の納期の早い順、受注した順、重要度の高い順等、生産管理者が予め設定しておくべきものである。また、「自動で並べ替える」とは、RIP装置20Aが、各指図書の成果物の生産情報Ipを生産情報DB70から読み込んで、当該生産情報Ip及び設定したルールに基づき生産の優先順位付けをして処理順を決定することである。
例えば、図13に示すように、処理待ちの指図書90B、90Cの後から、成果物の納期が指図書90B、90Cの納期よりも早い成果物に関する指図書90Aが作成された場合、RIP装置20Aは、指図書90Aを最優先に処理する生産計画を作成する。
<4.印刷工程>
印刷工程は、RIP装置20Aが、生産計画に基づいて印刷工程の実行を生産処理装置(搬送装置29、印刷装置28)に指示することにより開始される。ここでは、生産情報Ipの品質条件(複数の印刷装置28による印刷の要否)に応じて、例えば、複数の指図書90A〜90Cに紐付いた処理情報Irを、複数の印刷装置28、28・・・に同時に送信する場合、又は、1つの指図書90Aにおける成果物D2の全生産数を複数の印刷装置28、28・・・に振り分けるように処理装置Irを同時に複数の印刷装置28、28・・・に送信する場合を例にとって説明する。
ステップS4において、RIP装置20Aは、先行する印刷工程の進捗状況に応じて順次、生産計画に基づいて指図書90A〜90Cに紐付けられた処理情報Irを処理順に、まず、搬送装置29に送信する。この処理情報Irには、例えば材料、色、数量などを含めてどのような被印刷物30Aをどの印刷装置28、28・・・に搬入するかの情報が含まれている。RIP装置20Aから搬入指示を受けた搬送装置29は、指定された被印刷物30Aを指定された印刷装置28にそれぞれ搬入し、その後、RIP装置20Aに搬入終了の信号を送信する。なお、被印刷物30Aがセットされるパレットを印刷装置28に取り付ける作業は、作業者が予め適時行う。
ステップS5においては、搬送装置29による被印刷物30Aの搬入終了の信号を受信したRIP装置20Aが、生産計画に基づいて処理情報Irを印刷装置28、28・・・にそれぞれ送信する。処理情報Irを受信した各印刷装置28、28・・・は、処理情報Irに基づいて被印刷物30Aへの印刷を開始する。各印刷装置28、28・・・は、印刷終了後、RIP装置20Aに印刷終了の信号を送信する。なお、生産管理者又は作業者が、RIP装置20Aに中断の実行を指示(操作入力)することで、RIP装置20Aは、印刷装置28に印刷を停止させる信号を送信し、印刷処理を中断することができる。
ステップS6において、印刷装置28、28・・・における印刷終了後、RIP装置20Aは、搬送装置29に印刷物30Bの搬出を指示する信号を送信する。搬出指示信号を受信した搬送装置29は各印刷装置28、28・・・から印刷物30Bを搬出し、その後、RIP装置20Aに搬出終了の信号を送信する。搬送装置29は、印刷物30Bの搬出終了後、RIP装置20Aに搬出終了の信号を送信する。
このように、未印刷の被印刷物30A及びコンテンツデータを「処理インプット」とし、印刷済みの印刷物30Bを「処理アウトプット」とする印刷工程が終了する。少なくとも印刷工程が終了すると、RIP装置20Aは、実際に使用した印刷条件を生産情報DB70に格納する。かくして、RIP装置20Aは、今後、同一又は類似の成果物D2を生産しようとする場合、過去に用いた生産処理条件として参照可能となる。
ステップS7において、RIP装置20Aは、印刷物30Bが搬出された旨を、例えば出力部56を介して生産管理者又は作業者に通知する。通知を受けた生産管理者又は作業者は、ステップS8において、目視により印刷物Bにおける印刷不備や欠陥等の不良の有無を確認する。
例えば、指図書90AのBデータの成果物D2に不備を発見した場合(ステップS8:YES)、生産管理者又は作業者は、RIP装置20Aに入力部54を介して具体的な内容(不良品の数量、不良の内容)を入力して、Bデータのみの新たな指図書90Aの作成を指示する(ステップS2)。次いで、生産管理者は、新たな指図書90Aに基づいてRIP装置20Aに対して生産計画の作成を指示する(ステップS3)。
当然、新たな指図書90Aに基づく処理装置Irには、緊急処理案件である旨の情報が含まれており、当該処理情報Irに基づいてRIP装置20Aは、当該新たな指図書90AのBデータの成果物D2の生産を最優先に位置付ける。つまり、RIP装置20Aは、新たな指図書90Aを緊急処理案件として、生産待ちの指図書90D、90Eに割り込ませる(図14参照。)。
一方、生産管理者が不良品を発見しない場合(ステップS8:NO)、次の工程(裁断工程、検品工程、発送工程(第1の実施形態の該当する工程を参照。))に進み(ステップS9)、全作業工程が終了する。
以上のように、成果物生産システム10Aは、被印刷物30Aに対して生産処理条件に応じた生産処理の実行を行うことで成果物D2を生産することが可能となる複数の生産処理装置(印刷装置28、搬送装置29)に対して通信可能に接続され、生産処理条件のセット(生産情報Ip)を記憶するRIP装置20Aを備えている。このように、成果物生産システム10Aにおいては、同一の成果物D2又は異なる成果物の生産作業を、複数の印刷装置28、28・・・において並行して行うことができる。
このような成果物生産システム10Aを用いた方法及びプログラムにより、成果物D2の生産に関する見積、受注、生産計画、生産(生産ジョブ)、前後装置(搬送装置、検査装置等)との連係動作が容易になり、生産における自動化を促進することができ、成果物D2の生産性の向上が望める。特に、印刷工程においては、生産作業への人為的な干渉を減らすことができるので人為的なミスを抑えることができる。
RIP装置20Aは、見積書を作成する段階でベクトル形式のコンテンツデータに対してラスタライズ処理を施して印刷用データを既に作成しているので、インク消費量、作業時間などのコストを実際の生産前に算出することができる。また、RIP装置20Aは、生産情報DB70から過去の実績を読み込むことでコストを算出することもできる。さらに、同じ成果物D2を再受注した場合には、生産情報DB70から以前の見積書の情報を呼び出して参照することで迅速に新たな見積書を作成することができる。
RIP装置20Aは、受注した見積書に基づいて成果物D2の生産に必要な生産定義・品質条件(生産情報Ip)を設定した指図書90A、・・・を作成するので、成果物D2に関する仕様の間違いをなくすことができる。生産管理者は、RIP装置20Aを介して、生産開始前までの作業(データ加工、データの並べ替え(設計)など)の実績を指図書90A、・・・に反映することができる。指図書90A、・・・を含む電子文書72が生産情報DB70に格納されたり、指図書90の内容が更新されたりした場合、RIP装置20Aは、作業の発生、変更を作業者に遅滞なく通知することもできる。
RIP装置20Aは、作成された指図書90A、・・・に紐付けられた処理情報Irに基づいて、複数ある指図書90A、90B、90C・・・の群から、生産の優先順位を決定して効率的な生産計画を作成することができる(図13参照。)。
また、RIP装置20Aは、複数の指図書90A、90B、90C・・・の面付けを行った上で生産計画を作成することもできる。ここで、「面付け」について、図15を参照して説明する。例えば、処理順に並べられた複数の指図書90A、90B、90Cがあり、指図書90Aは、印刷したいデータとして3つのAデータと1つのBデータとを含み、指図書90Bは、印刷したいデータとして1つのCデータを含み、指図書90Cは、印刷したいデータとして1つのDデータと2つのEデータとを含んでいる。
このような場合、RIP装置20Aは、一方の印刷装置28において1つの被印刷物30Aに、指図書90AのAデータ、Bデータ、指図書90BのCデータ及び指図書90CのDデータの印刷を指示し、他方の印刷装置28において1つの被印刷物30Aに、指図書CのEデータの印刷を指示する。1つの被印刷物30Aに対して、複数のデータ又は複数の同じデータの印刷できるようにすることを「面付け」という。
RIP装置20Aは、生産状況に応じて生産計画を更新するので、例えば、後から作成された指図書90Aであっても緊急案件である場合には、当該指図書90Aを最優先に処理する生産計画を作成することができる(図14参照。)。また、当初生産を担う予定であった生産処理装置(印刷装置28)が故障した場合であっても、RIP装置20Aは、再度、生産計画を作成することにより、当該故障した生産処理装置に割り当てられていた生産処理を別の生産処理装置に割り当てることもできる。
生産管理者又は作業者は、RIP装置20Aを介して、例えば必要な処理対象物、個数、印刷画像を確認することができる。これにより、取り違え等のミスを防ぐことができる。さらに、RIP装置20Aが生産処理装置に処理情報Irを送信する段階において、コンテンツデータに対してラスタライズ処理を再度施す必要なく、印刷条件設定、印刷等を行うことができるので操作ミスを防ぐことができる。
RIP装置20Aには、処理情報Irに基づく成果物D2の生産予定数及び現在生産数が表示されるので、生産管理者又は作業者は、生産状況を正確に把握することができる。
以上のように、RIP装置20Aにおいては、少なくとも、見積書、指図書の作成、生産計画及び生産状況(被印刷物の種類、個数、印刷画像、現在の生産数)を一元的に管理するので、生産管理者又は作業者が介入する場面を最小限に抑えることができ、人為的なミスを防止することができる。RIP装置20Aが前後装置へ生産状態の情報を通知することにより、成果物生産システム10Aにおける各装置の連携を高めることができる。
さらに、RIP装置20Aは、処理対象物への印刷終了後に、インク消費量、メディア使用量、作業時間などのコスト情報を記録して、見積と生産実績とを比較することができる。これにより、比較結果を参考にすることで、次回の見積時に予実差を考慮した見積作成をすることができる。例えば、比較対象としては、例えば、コスト(原価、インク消費量、メディア使用量、人件費、送料等)、利益等が挙げられる。
また、RIP装置20Aには、リポート機能が備え付けられている。かくして、RIP装置20Aにより、日報(生産指図書番号、生産個数、不良個数、不良内容、稼働率)、週報、月報、年報(生産総数、不良個数、稼働率)を表示することができる。なお、RIP装置20Aは、一日の稼働時間及び稼働日を定義することで、印刷装置28の生産時間から印刷装置28の稼働率を計算することができる。
<応用例>
続いて、成果物生産システム10Aの応用例について説明する。
(第1例)
成果物生産システム10Aは、外部システム(図示せず)と連携するようになっていてもよい。これにより、[1]定型フォーマットに対応した、例えば、JDF、CSV等のファイルによる入力が可能になる。また、[2]見積データ、受注済みデータ、指図書データのように段階に応じたデータの取り込みが可能になり、外部システムにおける作業と同時並行して成果物生産システム10Aの作業を実施することもできる。さらに、[3]外部システム向けに生産結果等のデータを、定型フォーマットに対応したJDF、CSV等のファイルにより出力することができる。
(第2例)
RIP装置20Aに、バリアブル(可変)データ作成用のソフトウェアがインストールされていてもよい。ここで、「バリアブル(可変)データ」とは、例えばスポーツ用ユニフォームの場合、チームのロゴや、スポンサー名等、どのユニフォームにも印刷されるベースデータとは異なり、例えば選手名、番号等のように各ユニフォームにおいて異なるデータである。また、例えば携帯端末用ケースの場合の「バリアブルデータ(可変)データ」とは、印刷画像のベースとなる背景や外枠等のようにどのケースにも印刷されるベースデータと異なり、例えば印刷画像のメインとなる数字や写真データのように各ケースにおいて異なるデータのことである。
RIP装置20Aは、[1]指図書90Aにバリアブルデータの作成に必要なベース画像ファイルと差込みデータファイルとを登録するので、バリアブルデータを一元管理することができる。また、[2]バリアブルデータ作成ソフトウェアで作成されたファイルを、指図書に印刷データとして登録することができる。
(第3例)
RIP装置20Aに、生産状況通知機能を持たせてもよい。かくして、RIP装置20Aは、例えば、[1]指定時間ごとに生産状況の連絡、[2]生産完了の連絡、[3]エラー発生の連絡、を生産現場から生産現場の外部へメールにより行うことができる。これにより、生産現場以外でも、生産状況を把握することができるようになる。
(その他)
なお、RIP装置20Aと生産処理装置との間には、PLC(programmable logic controller)のような制御装置が配置されていてもよい。
また、作業者が、生産待ちの指図書群から生産に取りかかる指図書90A、・・・を選択して、処理対象物を準備し、その後、RIP装置20Aに対して印刷開始を指示してもよい。この場合、RIP装置20Aは、第1の実施形態における工程管理装置16の操作受付部66及び情報送信部68を備えるようになっていて、生産管理者又は作業者による、リモート操作/ローカル操作により印刷を開始するようになっている。
処理順決定後の工程においては生産管理者又は作業者が、処理順決定部170により決定された電子文書72又は複数の電子文書72の出力物26の処理順を、入力部54を介して入力してもよい。処理順の入力を受けたRIP装置20Aは、入力部54によって入力された処理順に電子文書72又は出力物26の処理情報Irを、生産処理を行う複数の生産処理装置28,29に向けて送信することを情報送信部180に指示する。なお、情報送信部180による処理情報Irの送信は、生産管理者又は作業者からの人為的な指示を待って行ってもよい。
生産計画は、処理順決定部170により自動に作成されるのではなく、作業者が、生産状況に合わせて指図書90A、・・・を選択して自由に作成してよい。生産計画の作成時に、作業者は、複数の指図書90A、・・・の面付け作業を行うことができる。
第2の実施形態においては、印刷データを直接被印刷物30Aに印刷する方法について説明したが、第1の実施形態と同様に転写工程を含むようにしてもよい。
印刷物30Bの検査は、目視に限られない。例えば、印刷物30Bを所定の搬送装置に載置して搬送しながら、カメラ等で印刷物30Bの搬送状態を撮像し、その撮像画像に基づいて人の目を介することなく自動で検査することも可能である。これにより、作業工程をより自動化することができる。
搬送装置29は、必須の構成要素でなくてもよい。搬送装置29を備えていない場合、被印刷物30A及び印刷物30Bの搬出入は、作業者が適宜行う。
生産管理者又は作業者は、RIP装置20Aに[1]梱包作業の実績(梱包数)の記録をすることができ、[2]梱包別の発送の記録(成果物D2の受注数量に対する発送済み数量の表示、発送状況(発送なし、一部発送済み、全て発送完了の表示))をすることができる。このように、成果物D2の梱包、発送状況をRIP装置20Aにより確認することができ、顧客からの出荷の問い合わせに迅速に回答することができる。
[備考]
なお、この発明は、上述した実施の形態及び変形例に限定されるものではなく、この発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
例えば、成果物生産システム10Aは上記した形態に限られず、成果物D2に適した装置構成を採用してもよい。例えば、作業工程の数、生産処理装置の数・種類、処理対象物の種類・数を任意に変更してもよい。また、成果物生産システム10、10Aを組み合わせることも可能である。
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態に係る成果物生産システム10Bについて説明する。以下、第2の実施形態に係る成果物生産システム10Aと異なる構成についてのみ説明し、第1の実施形態及び第2の実施形態に係る成果物生産システム10、10Aと同様の機能を有する構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図16に示すように、成果物生産システム10Bは、ネットワークプリンタ18と、工程管理装置と、生産処理装置(搬送装置29、印刷装置28)と、無線アクセスポイント(無線AP(図示せず))とを備えており、これらは構内ネットワーク12によって通信可能に接続されている。
成果物生産システム10Bにおいて工程管理装置は、RIP(Raster Image Processor)装置20Aと、サーバ装置20Bとを備える。第2の実施形態に係る成果物生産システム10AのRIP装置20Aが担っていた一部の機能(ワークフロー管理)を、サーバ装置20Bが担っている。
サーバ装置20Bは、生産処理条件のセットを記憶し、かつ成果物D2の生産に関する見積書の作成や、成果物D2に関する受注情報Io(図2参照)の入力を行うコンピュータである。つまり、サーバ装置20Bは、第2の実施形態に係る成果物生産システム10AのRIP装置20Aの文書作成部160を有する。成果物D2の生産単位である生産ジョブの実行を統括する機能は、RIP装置20Aが担う。
サーバ装置20Bには、所望の管理ソフトウェアがインストールされている。サーバ装置20Bに対しては、複数のRIP装置20A、20A・・・が、例えばUSBケーブル又はLANケーブルにより通信可能に接続されている。なお、成果物生産システム10Bにおいては、サーバ装置20Bに、バリアブル(可変)データ作成用のソフトウェアがインストールされていてもよい。
[成果物生産システム10Bの動作及びワークフローの具体例]
サーバ装置20Bが、第2の実施形態に係る成果物生産システム10AのRIP装置20Aが担っていた「見積書の作成」及び「指図書の作成」を担う。それ以外は、上述した成果物生産システム10Aの動作及びそのワークフローと同じである。
以上のように、成果物生産システム10Bがサーバ装置20Bを備えることにより、RIP装置20Aにおける作業処理の負担をサーバ装置20Bが分担するので、RIP装置20Aの作業負担が軽減される。このように、RIP装置20Aは、成果物D2の描画内容を示すコンテンツデータに対するラスタライズ処理や、処理装置Irの生産処理装置への送信等の処理を遅延することなく実行することができる。
なお、成果物生産システム10Bは、成果物生産システム10Aと同様の作用、効果を奏することは勿論である。
[備考]
なお、この発明は、上述した実施の形態及び変形例に限定されるものではなく、この発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
例えば、成果物生産システム10Bは上記した形態に限られず、成果物D2に適した装置構成を採用してもよい。例えば、作業工程の数、生産処理装置の数・種類、処理対象物の種類・数を任意に変更してもよい。また、成果物生産システム10、10A、10Bをそれぞれ組み合わせることも可能である。
10、10A、10B‥成果物生産システム 12‥構内ネットワーク
14‥営業用端末 16‥工程管理装置
18‥ネットワークプリンタ 20、20A‥RIP装置
20B‥サーバ装置 22‥転写装置(生産処理装置)
24‥無線AP 26‥出力物
28‥印刷装置(生産処理装置) 29 搬送装置
30‥未印刷の転写紙ロール(処理対象物)
30A‥被印刷物
32‥未転写の布ロール(処理対象物)
34‥バーコードリーダ(読取手段) 36‥タブレット端末
50‥制御部 60‥データ処理部
62‥コード変換部 64‥文書作成部
66‥操作受付部 68‥情報送信部
70‥生産情報DB 72‥電子文書
80‥工程計画書
81、91、101、111、121、131‥標題欄
82、92、102、112、122、125、132‥検索用バーコード
83、104〜106、123‥条件欄 84、103‥画像欄
85、113‥処理用バーコード(識別マーク)
86‥中断用バーコード(別のマーク) 90、90A〜90E‥指図書
93、107、133‥情報欄 94、124、134‥画像一覧
100‥指図書明細 110‥検品リスト
115、135‥検収用バーコード 120‥生産リスト
130‥サンプルリスト 160‥文書作成部
170‥処理順決定部 180‥情報送信部
D1、D2‥成果物 Io‥受注情報
Ip‥生産情報 Ir‥処理情報

Claims (15)

  1. 処理対象物に対して生産処理条件に応じた生産処理の実行を行うことで成果物を生産することが可能となる複数の生産処理装置と、
    各々の前記生産処理装置に対して通信可能に接続され、前記生産処理条件のセットを記憶する工程管理装置と、を備え、
    前記工程管理装置は、
    各々の前記生産処理装置によって行われる前記生産処理の実行を含む作業工程に対応し、前記成果物の生産単位を示す生産ジョブに関する情報を含む電子文書を作成し、複数の前記電子文書又は複数の該電子文書の出力物の中から、選択された生産ジョブに紐付けられた前記生産処理条件及び前記処理対象物を特定可能な処理情報を、前記電子文書と対応する作業工程において実行される前記生産処理を前記生産処理装置に行わせることを特徴とする成果物生産システム。
  2. 前記工程管理装置は、
    各々の前記生産処理装置によって行われる前記生産処理の実行を含む作業工程に対応し、前記成果物の生産単位を示す生産ジョブに関する情報を含む電子文書を作成する文書作成部と、
    前記文書作成部により作成された複数の前記電子文書又は複数の該電子文書の出力物の中からの、作業者による1つ以上の生産ジョブが選択された旨の選択操作を受け付ける操作受付部と、
    前記操作受付部により前記選択操作を受け付けた後に、選択された生産ジョブに紐付けられた前記生産処理条件及び前記処理対象物を特定可能な処理情報を、前記電子文書と対応する作業工程において実行される前記生産処理を行う前記生産処理装置に向けて送信する情報送信部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の成果物生産システム。
  3. 前記出力物の内容を光学的に読取可能である読取手段を更に備え、
    前記文書作成部は、少なくとも前記生産ジョブを特定可能な識別マークを含む前記電子文書を作成し、
    前記操作受付部は、前記読取手段により前記識別マークを読み取ったデータを取得することで前記選択操作を受け付ける
    ことを特徴とする請求項2に記載の成果物生産システム。
  4. 前記文書作成部は、前記識別マークとは別のマークを更に含む前記電子文書を作成し、
    前記情報送信部は、前記読取手段により前記別のマークを読み取った場合、前記生産処理を中断する旨又は既に中断した旨の報知信号を外部に向けて送信する
    ことを特徴とする請求項3に記載の成果物生産システム。
  5. 前記工程管理装置は、
    各々の前記生産処理装置によって行われる前記生産処理の実行を含む作業工程に対応し、前記成果物の生産単位を示す生産ジョブに関する情報を含む電子文書を作成する文書作成部と、
    前記文書作成部により作成された複数の前記電子文書又は複数の該電子文書の出力物を、それぞれに紐付けられた前記生産処理条件及び前記処理対象物を特定可能な処理情報に基づいて並び替えて処理順を決定する処理順決定部と、
    前記電子文書又は前記出力物の前記処理情報を前記処理順に、前記生産処理を行う複数の前記生産処理装置に向けて送信する情報送信部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の成果物生産システム。
  6. 前記工程管理装置は、前記処理順決定部により決定された前記電子文書又は複数の該電子文書の出力物の処理順を入力する入力部を有し、
    前記情報送信部は、前記入力部によって入力された処理順に前記電子文書又は前記出力物の前記処理情報を、前記生産処理を行う複数の前記生産処理装置に向けて送信することを特徴とする請求項5に記載の成果物生産システム。
  7. 前記工程管理装置は、前記生産処理装置に対して通信可能に接続され、前記生産処理装置に送信するラスタライズイメージデータを生成するRIP装置を有することを特徴とする請求項5又は6に記載の成果物生産システム。
  8. 前記工程管理装置は、
    前記生産処理条件のセットを記憶し、かつ前記文書作成部を有するサーバ装置と、
    前記サーバ装置に対して通信可能に接続されていると共に、各々の前記生産処理装置に対して通信可能に接続され、かつ前記処理順決定部及び前記情報送信部を有し、前記生産処理装置に送信するラスタライズイメージデータを生成する少なくとも1つのRIP装置と、
    を有することを特徴とする請求項5又は6に記載の成果物生産システム。
  9. 前記情報送信部は、同一又は類似の前記成果物を過去に生産していた場合、過去に用いた生産処理条件を前記処理情報と併せて送信することを特徴とする請求項2から6までのいずれか一項に記載の成果物生産システム。
  10. 前記文書作成部は、前記電子文書として、作業工程毎の工程計画書を作成することを特徴とする請求項2から6までのいずれか一項に記載の成果物生産システム。
  11. 前記文書作成部は、前記電子文書として、受注単位毎の指図書を作成することを特徴とする請求項2から6までのいずれか一項に記載の成果物生産システム。
  12. 前記文書作成部は、前記電子文書として、複数の受注単位にわたって前記成果物を集約した生産リストを作成することを特徴とする請求項11に記載の成果物生産システム。
  13. 前記処理対象物は、ロール状であることを特徴とする請求項2から4までのいずれか一項に記載の成果物生産システム。
  14. 処理対象物に対して生産処理条件に応じた生産処理の実行を行うことで成果物を生産することが可能となる複数の生産処理装置と、各々の前記生産処理装置に対して通信可能に接続され、前記生産処理条件のセットを記憶する工程管理装置とを備える成果物生産システムを用いた方法であって、
    各々の前記生産処理装置によって行われる前記生産処理の実行を含む作業工程に対応し、前記成果物の生産単位を示す生産ジョブに関する情報を含む電子文書を作成する作成ステップと、
    前記作成ステップの後において、
    作成された複数の前記電子文書又は複数の該電子文書の出力物の中からの、作業者による1つ以上の生産ジョブが選択された旨の選択操作を受け付ける受付ステップと、前記選択操作を受け付けた後に、選択された生産ジョブに紐付けられた前記生産処理条件及び前記処理対象物を特定可能な処理情報を、前記電子文書と対応する作業工程において実行される前記生産処理を行う前記生産処理装置に向けて送信する送信ステップ、又は、
    作成された複数の前記電子文書又は複数の該電子文書の出力物を、それぞれに紐付けられた前記生産処理条件及び前記処理対象物を特定可能な処理情報に基づいて並び替えて処理順を決定する決定ステップと、前記電子文書又は前記出力物の前記処理情報を前記処理順に、前記生産処理を行う複数の前記生産処理装置に向けて送信する送信ステップ、
    を前記工程管理装置に実行させることを特徴とする成果物生産方法。
  15. 処理対象物に対して生産処理条件に応じた生産処理の実行を行うことで成果物を生産することが可能となる複数の生産処理装置と、各々の前記生産処理装置に対して通信可能に接続され、前記生産処理条件のセットを記憶する工程管理装置とを備える成果物生産システムに実行させるプログラムであって、
    各々の前記生産処理装置によって行われる前記生産処理の実行を含む作業工程に対応し、前記成果物の生産単位を示す生産ジョブに関する情報を含む電子文書を作成する作成ステップと、
    前記作成ステップの後において、
    作成された複数の前記電子文書又は複数の該電子文書の出力物の中からの、作業者による1つ以上の生産ジョブが選択された旨の選択操作を受け付ける受付ステップと、前記選択操作を受け付けた後に、選択された生産ジョブに紐付けられた前記生産処理条件及び前記処理対象物を特定可能な処理情報を、前記電子文書と対応する作業工程において実行される前記生産処理を行う前記生産処理装置に向けて送信する送信ステップ、又は、
    作成された複数の前記電子文書又は複数の該電子文書の出力物を、それぞれに紐付けられた前記生産処理条件及び前記処理対象物を特定可能な処理情報に基づいて並び替えて処理順を決定する決定ステップと、前記電子文書又は前記出力物の前記処理情報を前記処理順に、前記生産処理を行う複数の前記生産処理装置に向けて送信する送信ステップ
    を前記工程管理装置に実行させることを特徴とする成果物生産プログラム。
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