JPWO2017064816A1 - 電力変換装置、および、それを備えた冷凍サイクル装置 - Google Patents

電力変換装置、および、それを備えた冷凍サイクル装置 Download PDF

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Abstract

電力変換装置は、減算器が出力した電流偏差を繰り返し制御部が出力した電流偏差と加算器にて加算する処理を一定周期毎に繰り返すものである。

Description

本発明は、三相全波整流方式の電力変換装置、および、それを備えた冷凍サイクル装置に関するものである。
冷凍空気調和装置の圧縮機およびファン等のモーターを駆動する大容量の電力変換装置において、従来、電源力率および電源電流高調波を改善した三相全波整流方式の電力変換装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1は、三相交流電源を整流する三相整流器と、リアクトル、スイッチング素子、および、逆流防止素子を備え、三相整流器の出力電圧をチョッピングにより昇圧する昇圧コンバーター部と、昇圧コンバーター部のスイッチング素子を制御するスイッチング制御部と、昇圧コンバーター部の出力を平滑する平滑コンデンサーと、昇圧コンバーター部の出力である直流電圧を交流電圧に変換し、交流電圧をモーターに供給するインバーター回路と、インバーター回路を駆動するインバーター駆動手段と、を備え、スイッチング制御部は、電源電流が矩形波となるように、スイッチング素子のオンデューティを制御するものである。
特許文献1では、電源電流が矩形波となるため、三相整流器の直後にDCリアクトルを用いる場合に比べ、特に電源電流高調波の5次調波成分が少なくなり、高調波規制の観点から優位である。
特開2010−187521号公報
特許文献1に記載の従来の電力変換装置では、三相整流器直後の電圧が昇圧コンバーター部の入力となる。一般的に三相整流器直後の電圧は、電源周波数の6倍の周波数(商用周波数60Hzでは360Hz)で脈動することが知られている。そして、その脈動により昇圧コンバーター部の入力電圧が一定値にならないことから、リアクトルの両端に印加される電圧、つまり、リアクトル電圧が一定値にならず、昇圧コンバーター部のリアクトル電流を一定値に制御することが困難である。
脈動が生じる中でリアクトル電流を一定値に制御するには、電流制御系の応答を十分高くする必要がある。そこで、電流制御系の応答を高くするためにキャリア周波数を高くすると、電力変換装置の損失の上昇およびノイズの増加等が発生するという課題があった。さらに、キャリア周波数を高くすると、制御周期が短くなるため、より限られた時間の中で演算を終了させる必要が生じてくる。そのため、高性能な制御装置が必要となり、コスト増大の原因となっていた。そこで、繰り返し制御を用いることでキャリア周波数を低減することが可能となるが、電源位相のずれが発生すると、過去の情報を用いて制御を行う繰り返し制御の制御性が悪化してしまうという課題があった。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、キャリア周波数を低減しつつ、電流制御性能を向上させた電力変換装置、および、それを備えた冷凍サイクル装置を提供することを目的としている。
本発明に係る電力変換装置は、三相交流電源の少なくとも一つの線間電圧または相電圧を検出する電圧検出器と、前記三相交流電源を整流する三相整流器と、リアクトルおよびスイッチング素子を有し、前記三相整流器の出力を昇圧または降圧するコンバーター部と、前記コンバーター部の出力電圧を平滑する平滑コンデンサーと、前記スイッチング素子を制御するスイッチング制御部と、前記電圧検出器により検出した電圧の電源位相角を計算する位相角算出部と、リアクトル電流を検出する電流検出器と、を備え、前記スイッチング制御部は、前記リアクトル電流から電流偏差を算出し、出力する減算器と、前記減算器が出力した前記電流偏差を蓄積し、前記電源位相角に基づくタイミングで前記電流偏差を出力する繰り返し制御部と、前記減算器が出力した前記電流偏差と前記繰り返し制御部が出力した前記電流偏差とを加算し、出力する加算器と、前記加算器が出力した値に基づいて前記スイッチング素子のON/OFF信号を生成するスイッチング信号決定部と、を備え、前記減算器が出力した前記電流偏差を前記繰り返し制御部が出力した前記電流偏差と前記加算器にて加算する処理を一定周期毎に繰り返すものである。
本発明に係る電力変換装置によれば、減算器が出力した電流偏差を繰り返し制御部が出力した電流偏差と加算器にて加算した後、スイッチング素子のON/OFF信号を生成するスイッチング信号決定部に入力する。そして、この処理を一定周期毎に繰り返すことにより、キャリア周波数を低減しつつ、電流制御性能を向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の構成図である。 本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の位相角算出部の構成図である。 本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の位相角算出部の動作説明図である。 本発明の実施の形態1に係る電力変換装置のスイッチング制御部の構成図である。 本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の昇圧コンバーター部周辺の構成図である。 本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の電流制御応答の特性を示す波形である。 本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の繰り返し制御の特性を示す波形である。 本発明の実施の形態2に係る電力変換装置の構成図である。 本発明の実施の形態2に係る電力変換装置のスイッチング制御部の構成図である。 本発明の実施の形態3に係る電力変換装置の構成図である。 本発明の実施の形態4に係る電力変換装置の位相角算出部の構成図である。 本発明の実施の形態7に係る空気調和機の構成図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の構成図である。
本実施の形態1に係る電力変換装置は、昇圧コンバーター部3の電流制御に、フィードバック制御手段として、繰り返し制御を行う繰り返し制御部24(後述する図4参照)と、繰り返し制御に用いる位相角算出部11と、を備えたものである。
電力変換装置は、図1に示すように、三相整流器2と、昇圧コンバーター部3と、平滑コンデンサー4と、インバーター5と、位相角算出部11と、スイッチング制御部10と、電圧検出器12、14と、電流検出器13と、を備えている。そして、電力変換装置には、入力として三相交流電源1が接続されており、負荷としてモーター6が接続されている。
昇圧コンバーター部3は、リアクトル7と、例えばIGBTのようなスイッチング素子8と、例えばファーストリカバリダイオードのような逆流防止素子9と、を備えている昇圧コンバーターである。昇圧コンバーター部3は、リアクトル7と逆流防止素子9とは直列に接続され、リアクトル7の一端が三相整流器2側と接続され、逆流防止素子9の一端が平滑コンデンサー4側と接続されている。そして、スイッチング素子8は、一端がリアクトル7と逆流防止素子9との間に接続され、かつ、平滑コンデンサー4と並列に接続されて構成されている。
なお、昇圧コンバーター部3のスイッチング素子8のスイッチングは、スイッチング制御部10によって行われる。
位相角算出部11は、電源電圧を検出する電圧検出器12からの電源電圧vrsを入力として、スイッチング制御部10に電源位相角θを出力する。スイッチング制御部10の入力は3つあり、位相角算出部11の出力の電源位相角θ、電流検出器13が検出するリアクトル7を流れる電流(以下、リアクトル電流iと称する)、および、電圧検出器14が検出する平滑コンデンサー4の両端に印加される電圧vdc(以下、平滑コンデンサー電圧vdcと称する)である。また、スイッチング制御部10の出力は、スイッチング素子8へのON/OFF信号である。
次に本実施の形態1に係る電力変換装置の動作について、図1を用いて説明する。
三相交流電源1から供給された交流電圧は、三相整流器2で整流されて直流電圧に変換される。その直流電圧は、スイッチング制御部10により昇圧コンバーター部3のスイッチング素子8のON/OFFが制御され、そのチョッピングにより任意の値に昇圧される。また、スイッチング素子8は、リアクトル電流iが一定値となるように制御される。最後に、インバーター5により直流電圧が交流電圧に逆変換され、その逆変換された交流電圧により、モーター6がドライブされる。
ここで、昇圧コンバーター部3において、スイッチング素子8がONした場合は、逆流防止素子9は導通が阻止され、リアクトル7には三相整流器2によって整流された電圧が印加される。一方、スイッチング素子8がOFFした場合は、逆流防止素子9は導通し、リアクトル7にはスイッチング素子8のON時とは逆向きの電圧が誘導される。このとき、エネルギーの観点からは、スイッチング素子8のON時にリアクトル7に蓄積されたエネルギーが、スイッチング素子8のOFF時に負荷であるインバーター5に移送されると見ることができる。したがって、スイッチング素子8のオンデューティを制御することで、昇圧コンバーター部3の出力電圧を制御することができる。
図2は、本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の位相角算出部11の構成図である。
位相角算出部11は、ゼロクロス検出部15と、制御周波数のクロック16と、位相カウンターA17と、カウンター最大値演算部18と、位相カウンターB19と、を備えている。位相角算出部11は、電圧検出器12から電源電圧vrsが入力され、スイッチング制御部10に電源位相角θを出力する。
なお、位相カウンターA17は本発明の「第一位相カウンター」に相当し、位相カウンターB19は本発明の「第二位相カウンター」に相当する。
図3は、本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の位相角算出部11の動作説明図である。
次に位相角算出部11の動作について、図2および図3を用いて説明する。
制御周波数のクロック16は、スイッチング素子8のオンデューティの演算に用いられる制御周期毎に動作するクロックである。ここで、制御周波数は、昇圧コンバーター部3のスイッチング素子8のオンデューティを演算する周波数であり、制御周期は、昇圧コンバーター部3のスイッチング素子8のオンデューティを演算する周期である。一方、キャリア周波数とは、演算されたオンデューティをパルス幅に変換(Pulse Width Modulation)する際の周波数で、キャリア周波数の周期でスイッチング素子8はON/OFFする。
一般的には、キャリア周波数18KHzとすると、制御周波数はキャリア周波数と同じ18KHzで演算することが多い。なお、キャリア周波数の倍の36KHz、キャリア周波数の半分の9KHzで演算することもある。また、図3内に示した制御周波数のクロック16は、カウンターの値が大きくなると理解しにくいので、簡単化のために現実の値から乖離するが400Hzとしている。
ゼロクロス検出部15は、出力信号であるゼロクロス信号zrsを、入力信号である電源電圧vrsの正負によって、(1)式のように決定する。
Figure 2017064816
ゼロクロス信号zrsの生成方法として、電源電圧vrsと零電圧とをコンパレータに入力する方法がある。これは、ハードウェアで構成する方法である。この手法とは別に、マイコン内に搭載されたA/Dコンバーターで電源電圧vrsの値を検出した後にプログラムで記述する方法がある。これは、ソフトウェアで構成する方法である。なお、電流の周期性を検出できればよく、ゼロクロス信号zrsの生成方法はこれらに限るものではない。
位相カウンターA17は、制御周波数のクロック16でカウントアップするカウンターである。ゼロクロス信号zrsが立ちあがったタイミングから、次の制御周期にて位相カウンターA17をリセットし、さらに次の制御周期からカウントアップする。
次に、カウンター最大値演算部18は、位相カウンターB19のリセット値を決定する。ゼロクロス信号zrsが立ちあがり、位相カウンターA17をリセットする前に演算する。つまり、ゼロクロス信号zrsが立ち上がったタイミングで、位相カウンターA17の出力であるカウンターA出力Nと、位相カウンターA17の出力の最大値から決定されるリセット値Nmaxとを比較して、(2)式のようにリセット値Nmaxを決定する。
Figure 2017064816
カウンターA出力Nの方がリセット値Nmaxよりも大きい場合は、リセット値Nmaxを1加算する。また、カウンターA出力Nとリセット値Nmaxとが同じ場合は、リセット値Nmaxを変更しない。また、カウンターA出力Nの方がリセット値Nmaxよりも小さい場合は、リセット値Nmaxを1減算する。
このように、カウンター最大値演算部18を用いることで、位相カウンターBのリセット値であるリセット値Nmaxの値を、少しずつ変化させている。
位相カウンターB19は、制御周波数のクロック16でカウントアップするカウンターである。位相カウンターB19のカウント値が、カウンター最大値演算部18によって演算されたリセット値Nmaxに到達したら、次の制御周期にて位相カウンターBをリセットする。
図4は、本発明の実施の形態1に係る電力変換装置のスイッチング制御部10の構成図である。
次にスイッチング制御部10の動作について、図4を用いて説明する。
スイッチング制御部10は、フィードバックループとして平滑コンデンサー電圧vdcを制御する電圧制御系と、マイナーループとしてリアクトル電流iを制御する電流制御系とから構成される。
電圧制御系は、電圧検出器14で検出した平滑コンデンサー電圧vdcと出力電圧指令値v dcとを入力とし、減算器20と、PID制御部21とを備えている。出力電圧指令値v dcは昇圧コンバーター部3が昇圧する電圧の目標値であり、平滑コンデンサー4の耐圧やモーターの仕様およびモーターの運転状態から出力電圧指令値v dcを決定するが、これに限るものではない。PID制御部21は、比例制御、積分制御、および、微分制御を組み合わせたものである。なお、PID制御部21は、比例制御のみでもよく、比例制御と積分制御および微分制御のいずれかを組み合わせたものでもよい。
電流制御系は、リアクトル電流指令値i を入力とし、減算器22と、PID制御部23と、繰り返し制御部24と、加算器25とを備えている。もちろん電流制御系においても、PID制御部23は、比例制御のみでもよく、比例制御と積分制御および微分制御のいずれかを組み合わせたものでもよい。
また、スイッチング制御部10は、スイッチング信号決定部26を備えている。
減算器20では、昇圧コンバーター部3に対する出力電圧指令値v dcと、電圧検出器14にて検出した昇圧コンバーター部3の出力電圧である平滑コンデンサー電圧vdcとから、電圧偏差を演算する。具体的には、出力電圧指令値v dcから平滑コンデンサー電圧vdcを減算する。そして、減算器20から出力された電圧偏差は、PID制御部21にてPID制御された後、リアクトル電流指令値i となり、減算器22に入力される。
減算器22では、リアクトル電流指令値i と、電流検出器13にて検出したリアクトル電流iとから、リアクトル7の電流偏差を演算する。具体的には、リアクトル電流指令値i からリアクトル電流iを減算する。そして、減算器22から出力された電流偏差は2つに分岐し、一方がPID制御部23にてPID制御された後加算器25に入力され、もう一方は繰り返し制御部24の誤差蓄積部29に入力される。つまり、スイッチング制御部10は、電流偏差が、繰り返し制御部24を経由せずにスイッチング信号決定部26に入力される第一経路61と、電流偏差が、繰り返し制御部24を経由してスイッチング信号決定部26に入力される第二経路62と、を備えている。
加算器25では、PID制御部23から出力された電流偏差と、誤差蓄積部29から出力された電流偏差とから、スイッチング信号決定部26に入力するオンデューティを演算する。具体的には、PID制御部23から出力された電流偏差と誤差蓄積部29から出力された電流偏差とを加算する。
スイッチング信号決定部26では、加算器25の出力であるオンデューティからスイッチング素子8のON/OFF信号Sを生成する。
繰り返し制御部24は、入力アドレス決定部27と、出力アドレス決定部28と、誤差蓄積部29とを備えている。誤差蓄積部29の内部は、複数の積分器30と、複数の積分器30から1つが選択され、入力側と接続される入力アドレス接続部31と、出力側と接続される出力アドレス接続部32とから構成される。繰り返し制御部24は、位相角算出部11から入力された電源位相角θに基づいて、減算器22から出力された電流偏差をいずれか一つの積分器30に蓄積し、いずれか一つの積分器30に蓄積された電流偏差を出力する、という動作を行うものである。
複数の積分器30は、積分器30毎にアドレスを有し、各位相角と各積分器30のアドレスとが対応付けられている。入力アドレス決定部27は、位相角算出部11から入力された電源位相角θから、減算器22から誤差蓄積部29に入力された電流偏差を蓄積する積分器30のアドレスを決定する。入力アドレス接続部31は、減算器22の出力側を、その決定したアドレスの積分器30の入力側に接続し、積分器30に蓄積させる。また、出力アドレス決定部28は、位相角算出部11から入力された電源位相角θから、蓄積した電流偏差を出力する積分器30のアドレスを決定する。出力アドレス接続部32は、決定したアドレスの積分器30の出力側を、加算器25の入力側に接続し、積分器30から出力させる。
電圧制御系とマイナーループに電流制御系を含む制御系の構成はごく普通な昇圧コンバーターの制御構成であるが、これに繰り返し制御部24を用いるのは特殊である。
図5は、本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の昇圧コンバーター部3周辺の構成図であり、図6は、本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の電流制御応答の特性を示す波形である。なお、図6(a)は、リアクトル7の電流制御系を高速に応答させる前の特性を示す波形であり、図6(b)は、リアクトル7の電流制御系を高速に応答させた後の特性を示す波形である。
三相整流器2の直後に昇圧コンバーター部3を用いる構成の場合、電流制御応答を高速にしなければリアクトル電流を一定に制御できない。そこで、この理由について図5および図6を用いて説明する。
三相整流器2直後の電圧を入力電圧vinとすると、入力電圧vinとリアクトル電流iとは図6(a)の波形となる。入力電圧vinは、各相の電源電圧の最大値と最小値との差が出力されるので、電圧が電源の位相角によって異なり、電源の6倍の周波数である、360Hz(電源周波数が60Hzの場合)で脈動が発生してしまう。
入力電圧vinに脈動が発生し、リアクトル7の両端に印加される電圧(以下、リアクトル電圧vと称する)が変化するため、図6(a)のようにリアクトル電流iにも360Hzの脈動が発生してしまう。そこで、これを防ぐため、リアクトル7の電流制御系を高速に応答させ、360Hzより十分高くすることが必須であった。電流制御応答を速くした場合は図6(b)となり、リアクトル電流iの脈動が小さくなっていることを確認できる。
リアクトル制御応答を速くしなければならないことから、キャリア周波数も高速に設定する必要があり、電力変換装置のスイッチングロスの増加に繋がる。
リアクトル制御応答を遅くしても、リアクトル電流iの脈動が小さくなる制御方式の開発が課題であった。これを解決する手段として、繰り返し制御部24を用いたリアクトル電流iの制御を適用する。
次に、繰り返し制御の動作原理について説明する。
電源電圧の1周期(以下、電源1周期と称する)を複数の電源位相角に分割し、繰り返し制御部24の複数の積分器30に対応させる。例えば制御周波数18000Hz、電源周波数60Hzとした場合、18000÷60=300となり、N=300個の積分器30を用意する。300個の積分器30は各電源位相角に対応させ、ここでは1個の積分器30あたり1.2deg(360deg÷300個)相当の電源位相角となる。
ここで、繰り返し制御の動作について、ある電源位相角αの場合について考える。
繰り返し制御部24は、電源位相角αに対応付けられた積分器30に電流偏差を蓄積する。そして、電源1周期後の電源位相角αのタイミングに合わせて、積分器30に蓄積された電流偏差を出力する。
そして、繰り返し制御部24から出力された電流偏差を加算器25にて、PID制御部23から出力された電源位相角αの電流偏差と足し合わせることで、電源1周期前の電源位相角αのタイミングよりも電流偏差を零に近付けることができる。
以上の処理が繰り返し制御であり、この繰り返し制御を電源電圧の周期(以下、電源周期と称する)毎に繰り返すことで、最終的に電流偏差は零となる。これをすべての電源位相角毎に別々の積分器30で実現することで、すべての電源位相角の電流偏差を零にすることができる。つまり、電流制御性能が向上するように、スイッチング素子8のON/OFF信号Sを生成するスイッチング信号決定部26に入力されるオンデューティを制御することができる。こうすることで、キャリア周波数を低減して電源位相のずれが発生したとしても、高精度な電流制御が実現できる。
次に繰り返し制御部24の制御ブロックについて説明する。
位相角算出部11によって算出した電源位相角θを入力アドレス決定部27および出力アドレス決定部28に入力する。そして、入力アドレス決定部27によって、入力された電流偏差を蓄積する積分器30のアドレスを決定し、入力アドレス接続部31によって、減算器22の出力側を、その決定したアドレスの積分器30に接続する。また、出力アドレス決定部28によって、蓄積した電流偏差を出力する積分器30のアドレスを決定し、出力アドレス接続部32によって、その決定したアドレスの積分器30の出力側を、加算器25の入力側に接続する。
次に入力アドレスと出力アドレスとの関係について述べる。繰り返し制御部24のアルゴリズムには遅延を考慮する必要がある。遅延は2種類あり、無駄時間による遅延と電流制御による遅延とがある。無駄時間による遅延は、マイコン等のコントローラの計算時間遅れに起因するもので、一般的に、制御周期の1回分に相当する。
次に電流制御による遅延について説明する。リアクトル電流iとリアクトル電圧vとの関係式は、(3)式の電圧方程式となる。リアクトル電流iは、リアクトル電圧vの積分で表わされる。したがって、昇圧コンバーター部3がリアクトル電圧vになるように出力しても、電流値として反映されるまで時間を要する。そのため制御周期の1回分の遅延を加味する必要がある。
Figure 2017064816
以上より、遅延は制御周期の2回分となるため、出力は入力に比べ2個先のアドレスを出力する。
誤差蓄積部29には、減算器22によりリアクトル電流指令値i からリアクトル電流iを減算した電流偏差が入力され、誤差蓄積部29内の各積分器30には、その算出した電流偏差が蓄積される。
そして、各積分器30に蓄積された値は、それぞれ電源1周期後に出力されるが、その繰り返し制御部24の出力を、加算器25によりPID制御部23から出力された電流偏差と足し合わせることで、繰り返し制御部24の結果を反映させる。
図7は、本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の繰り返し制御部24の特性を示す波形である。なお、図7は繰り返し制御の効果を示した図であり、上から順に電源電圧vrs、リアクトル電流i、繰り返し制御の制御量である繰り返し制御出力ierrorを示している。
図7に示すように、電源周期毎にリアクトル電流iの脈動が軽減されていることが確認できる。これは、繰り返し制御部24が電源1周期の脈動を各積分器30に蓄積して、次の電源周期、つまり、電源1周期後で誤差を打ち消しているためである。
以上より、本実施の形態1に係る電力変換装置では、繰り返し制御を行い、同じ電源位相角の電流偏差を足し合わせることにより、電流偏差が零に近付くため、リアクトル電流の脈動を軽減することができる。そのため、キャリア周波数を低減して電源位相のずれが発生したとしても、電流制御性能を向上させることができる。このためPID制御部23の制御応答を下げ、キャリア周波数を低減し、電力変換装置の損失を低減させ、ノイズを抑制することができる。また、キャリア周波数を低減することで制御周期が長くなるため、演算速度の遅い安価なマイコンに対して実装しやすくなる。
また、直流側のリアクトル7の電流偏差に対して繰り返し制御を適用し、電源1周期分の脈動を各積分器30に蓄積を行う。直流側のリアクトル電流の高調波成分は、電源周期と同じ周波数特性を持つことが特徴で、交流側で電源位相を監視することができる。したがって、電源電圧のゼロクロスを検出するような比較的簡易な方法でリアクトル電流の周期性を検出することができ、安価に回路を構成することが可能である。
また、電源電圧のゼロクロス検出にノイズが重畳して、電源電圧のゼロクロスを検出が正しく検知できない悪影響下においても、正しい電源位相を検出できる。このため高精度な電流制御が実現できる。また、対応するアドレス数を±1と限定することで、対応するアドレスが急変することを抑制でき、電源環境の影響を抑制することが可能となる。
さらに、制御系をPID制御+繰り返し制御のように構成したため、PID制御を外乱に対する耐力が向上するように、および、繰り返し制御を目標値へ追従するように、つまり高調波を抑制するように、制御ゲインをチューニングすることで、従来のPID制御のみの制御に比べて高精度な制御が実現可能となる。例えば、過去電源1周期分の誤差を使用する繰り返し制御では電流の周期性が重要となるが、周期性がなくなる電源環境の変動、例えば瞬停等に対し、前記のように制御ゲインをチューニングする。そうすることで、電源環境の変動時にはPID制御が主体的に動作し、電力変換装置は電源環境の変動に対する耐力を向上させることができる。
実施の形態2.
以下、本実施の形態2について説明するが、実施の形態1と重複するものについては省略し、実施の形態1と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付す。
図8は、本発明の実施の形態2に係る電力変換装置の構成図である。
本実施の形態2では、回路構成を変更し、マルチレベルコンバーターを適用した例である。
電力変換装置は、三相整流器2と、マルチレベルコンバーター部33と、平滑コンデンサー4と、インバーター5と、位相角算出部11と、スイッチング制御部39と、電圧検出器12、14と、電流検出器13と、を備えている。そして、電力変換装置には、入力として三相交流電源1が接続されており、負荷としてモーター6が接続されている。
マルチレベルコンバーター部33は、リアクトル7と、2つのスイッチング素子34、35と、2つの逆流防止素子36、37と、中間コンデンサー38と、から構成されているマルチレベルコンバーターである。マルチレベルコンバーター部33は、2つのスイッチング素子34、35と2つ逆流防止素子36、37とは直列に接続され、かつ、平滑コンデンサー4と並列に接続されている。そして、リアクトル7は、一端が三相整流器2側に接続され、他端がスイッチング素子34と逆流防止素子37との間に接続されている。また、中間コンデンサー38は、一端がスイッチング素子34とスイッチング素子35との間に接続され、他端が逆流防止素子36と逆流防止素子37との間に接続されて構成されている。
マルチレベルコンバーター部33のスイッチング素子34、35のスイッチングは、スイッチング制御部39によって行われる。スイッチング制御部39の入力は4つあり、位相角算出部11の出力の電源位相角θ、電流検出器13が検出するリアクトル電流i、電圧検出器14が検出する平滑コンデンサー4の両端に印加されるvdc、および、新たに追加した電圧検出器40が検出する中間コンデンサー38の両端に印加される電圧v(以下、中間コンデンサー電圧vと称する)である。また、スイッチング制御部39の出力は、スイッチング素子34、35へのON/OFF信号である。
マルチレベルコンバーター部33の基本機能は昇圧コンバーター部3と同じであるが、マルチレベルコンバーター部33は、スイッチング制御部39への入力電圧レベルが3レベルとなるのが特徴ある。具体的には、中間コンデンサー38の電圧を、平滑コンデンサー電圧vdcの半分である1/2vdcに制御すると、マルチレベルコンバーター部33は、0、1/2vdc、vdcの3レベルの電圧で出力できる。そのため、スイッチング損失を小さくでき、リアクトル7のキャリアリプル電流が小さくなるため、電力変換装置を高効率にできる。
位相角算出部11の構成は、実施の形態1と同じ構成であり、図2に示すものである。位相角算出部11は、ゼロクロス検出部15と、制御周波数のクロック16と、位相カウンターA17と、カウンター最大値演算部18と、位相カウンターB19と、を備えている。位相角算出部11は、電圧検出器12から電源電圧vrsが入力され、スイッチング制御部10に電源位相角θを出力する。
図9は、本発明の実施の形態2に係る電力変換装置のスイッチング制御部39の構成図である。
次にスイッチング制御部39の動作について、図9を用いて説明する。
本実施の形態2に係るスイッチング制御部39は、実施の形態1と比較すると、中間コンデンサー38の電圧制御系が追加されているが、その他については同一の構成である。
以下、本実施の形態2で新たに追加された中間コンデンサー38の両端に印加される電圧である、中間コンデンサー電圧vの制御系について説明する。
中間電圧制御系は、中間コンデンサー電圧指令値v を入力とし、減算器41と、PID制御部42とから構成される。なお、PID制御部42は、比例制御のみの制御器でもよく、比例制御と積分制御および微分制御のいずれかを組み合わせた制御器でもよい。
減算器41では、中間コンデンサー電圧指令値v と、電圧検出器40にて検出した中間コンデンサー電圧vとから、電圧偏差を演算する。具体的には、中間コンデンサー電圧指令値v から中間コンデンサー電圧vを減算する。そして、減算器41から出力された電圧偏差は、PID制御部42にてPID制御された後、オンデューティとなり減算器43に入力される。
減算器43では、電流制御系より得られたオンデューティDと、中間電圧制御系の出力とを演算する。具体的には、加算器25から出力されたオンデューティDから、PID制御部42から出力されたオンデューティを減算して、スイッチング素子34のオンデューティD1を算出する。
加算器44では、減算器43と同様に、電流制御系より得られたオンデューティDと、中間電圧制御系の出力とを演算する。具体的には、加算器25から出力されたオンデューティDと、PID制御部42から出力されたオンデューティとを加算して、スイッチング素子35のオンデューティD2を算出する。
スイッチング信号決定部45では、減算器43の出力であるオンデューティD1および加算器44の出力であるオンデューティD2から、スイッチング素子34、35のON/OFF信号S、Sを生成する。
本実施の形態2に係る電力変換装置では、繰り返し制御を行うことで、実施の形態1と同様に、リアクトル電流の脈動を軽減することができる。そのため、キャリア周波数を低減して電源位相のずれが発生したとしても、電流制御性能を向上させることができる。このため、PID制御部23の制御応答を下げ、キャリア周波数を低減し、電力変換器の損失を低減させ、ノイズを抑制することができる。また、キャリア周波数を低減することで制御周期が長くなるため、演算速度の遅い安価なマイコンに対して実装しやすくなる。
また、直流側のリアクトル7の電流偏差に対して繰り返し制御を適用し、電源1周期分の脈動を各積分器30に蓄積を行う。直流側のリアクトル電流の高調波成分は、電源周期と同じ周波数特性を持つことが特徴で、交流側で電源位相を監視することができる。したがって、電源電圧のゼロクロスを検出するような比較的簡易な方法でリアクトル電流の周期性を検出することができ、安価に回路を構成することが可能である。
また、電源電圧のゼロクロス検出にノイズが重畳して、電源電圧のゼロクロスを検出が正しく検知できない悪影響下においても、正しい電源位相を検出できる。このため高精度な電流制御が実現できる。また、対応するアドレス数を±1と限定することで、対応するアドレスが急変することを抑制でき、電源環境の影響を抑制することが可能となる。
さらに、制御系をPID制御+繰り返し制御のように構成したため、PID制御を外乱に対する耐力が向上するように、および、繰り返し制御を目標値へ追従するように、つまり高調波を抑制するように、制御ゲインをチューニングすることで、従来のPID制御のみの制御に比べて高精度な制御が実現可能となる。例えば、過去電源1周期分の誤差を使用する繰り返し制御では電流の周期性が重要となるが、周期性がなくなる電源環境の変動、例えば瞬停等に対し、前記のように制御ゲインをチューニングする。そうすることで、電源環境の変動時にはPID制御が主体的に動作し、電力変換装置は電源環境の変動に対する耐力を向上させることができる。
また、本実施の形態2では、中間コンデンサー電圧vを、平滑コンデンサー電圧vdcの半分である1/2vdcに制御することで、マルチレベルコンバーター部33は、0、1/2vdc、vdcの3レベルの電圧で出力できるため、スイッチング損失を小さくでき、リアクトル7のキャリアリプル電流が小さくなるため、電力変換装置を高効率にできる。
実施の形態3.
以下、本実施の形態3について説明するが、実施の形態1および2と重複するものについては省略し、実施の形態1および2と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付す。
図10は、本発明の実施の形態3に係る電力変換装置の構成図である。
本実施の形態3では、回路構成を変更し、降圧コンバーターを適用した例である。
電力変換装置は、三相整流器2と、降圧コンバーター部46と、平滑コンデンサー4と、インバーター5と、位相角算出部11と、スイッチング制御部49と、電圧検出器12、14と、電流検出器13と、を備えている。そして、電力変換装置には、入力として三相交流電源1が接続されており、負荷としてモーター6が接続されている。
降圧コンバーター部46は、リアクトル7と、スイッチング素子47と、逆流防止素子48と、から構成されている降圧コンバーターである。降圧コンバーター部46は、スイッチング素子47とリアクトル7とは直列に接続され、スイッチング素子47の一端が三相整流器2側と接続され、リアクトル7の一端が平滑コンデンサー4側と接続されている。そして、逆流防止素子48は、一端がスイッチング素子47とリアクトル7との間に接続され、かつ、平滑コンデンサー4と並列に接続されて構成されている。
実施の形態1では、昇圧コンバーター部3を備え、電圧を昇圧する機能を持っていたが、本実施の形態3では、降圧コンバーター部46を備え、電圧を降圧する機能を持つ。このような変換器構成においても、実施の形態1と同じ図2の位相角算出部11と、図4に示す制御ブロックを用いることができる。
本実施の形態3に係る電力変換装置では、繰り返し制御を行うことで、実施の形態1と同様に、リアクトル電流の脈動を軽減することができる。そのため、キャリア周波数を低減して電源位相のずれが発生したとしても、電流制御性能を向上させることができる。このため、PID制御部23の制御応答を下げ、キャリア周波数を低減し、電力変換器の損失を低減させ、ノイズを抑制することができる。また、キャリア周波数を低減することで制御周期が長くなるため、演算速度の遅い安価なマイコンに対して実装しやすくなる。
また、直流側のリアクトル7の電流偏差に対して繰り返し制御を適用し、電源1周期分の脈動を各積分器30に蓄積を行う。直流側のリアクトル電流の高調波成分は、電源周期と同じ周波数特性を持つことが特徴で、交流側で電源位相を監視することができる。したがって、電源電圧のゼロクロスを検出するような比較的簡易な方法でリアクトル電流の周期性を検出することができ、安価に回路を構成することが可能である。
また、電源電圧のゼロクロス検出にノイズが重畳して、電源電圧のゼロクロスを検出が正しく検知できない悪影響下においても、正しい電源位相を検出できる。このため高精度な電流制御が実現できる。
さらに、制御系をPID制御+繰り返し制御のように構成したため、PID制御を外乱に対する耐力が向上するように、および、繰り返し制御を目標値へ追従するように、つまり高調波を抑制するように、制御ゲインをチューニングすることで、従来のPID制御のみの制御に比べて高精度な制御が実現可能となる。例えば、過去電源1周期分の誤差を使用する繰り返し制御では電流の周期性が重要となるが、周期性がなくなる電源環境の変動、例えば瞬停等に対し、前記のように制御ゲインをチューニングする。そうすることで、電源環境の変動時にはPID制御が主体的に動作し、電力変換装置は電源環境の変動に対する耐力を向上させることができる。
実施の形態4.
以下、本実施の形態4について説明するが、実施の形態1〜3と重複するものについては省略し、実施の形態1〜3と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付す。
本実施の形態4では、実施の形態1と同じ昇圧コンバーター部3を備えた回路構成とし、図1の回路図を用いる。なお、回路の動作説明は実施の形態1と同じため省略する。
図11は、本発明の実施の形態4に係る電力変換装置の位相角算出部11の構成図である。
本実施の形態4に係る電力変換装置の構成は実施の形態1と同様であるため、図1に示されるが、位相角算出部11の中身の構成が図11に示されるように一部異なっている。
本実施の形態4に係る位相角算出部11は、ゼロクロス検出部15と、制御周波数のクロック16と、位相カウンターA17と、カウンター最大値演算部18と、位相カウンターB19と、減算器50と、PID制御部51と、を備えている。
位相角算出部11は、カウンター最大値演算部18の出力から先の構成が実施の形態1と異なっており、位相カウンターB19のリセット値はリセット値指令値N maxの固定値でリセットされる。なお、ゼロクロス検出部15、制御周波数のクロック16、位相カウンターA17、カウンター最大値演算部18は実施の形態1と同じ動作となる。
位相角算出部11は、電圧検出器12から電源電圧vrsが入力され、スイッチング制御部10に電源位相角θを出力する。さらに、減算器50にて、カウンター最大値演算部18の出力であるリセット値Nmaxとリセット値指令値N maxとを演算する。具体的には、リセット値指令値N maxからリセット値Nmaxを減算し、リセット値偏差を演算する。そして、減算器50から出力されたリセット値偏差は、PID制御部51にてPID制御された後、制御周波数fとなって出力される。リセット値指令値N maxはN max決定手段63により決定される。地域により電源周波数は異なるため、N maxは地域により異なる値となるため、電源投入時等にN maxを調査する。例えば、電源周波数60Hzの地域の場合、制御周波数18000Hzとすると、N maxは18000÷60=300となる。
つまり、PID制御部51により、Nmax=N maxとなるように制御周波数fを制御し、制御周波数fの値に基づいて、制御周波数のクロック16を発生させる。
なお、PID制御部51は比例制御と積分制御と微分制御の制御器である。なお、PID制御部51は、比例制御のみの制御器でもよく、比例制御と積分制御および微分制御のいずれかを組み合わせた制御器でもよい。
また、PID制御部51は、本発明の「比例制御部」に相当する。
制御周波数をキャリア周波数とした場合、リセット値指令値N max=300とすれば、キャリア周波数fは電源周波数fとN maxとから(4)式にて算出することができる。
Figure 2017064816
電源周波数f=60Hzの場合、制御周波数はf=18kHzとなる。
制御周波数とキャリア周波数とを同じに設計することが一般的であるが、キャリア周波数は制御周波数のfの1/2倍のf=9kHzや、2倍の36kHz、1/3倍の6kHz、3倍の54kHzにすることもできる。
制御周波数とキャリア周波数とは関係性を持っており、制御周波数を制御することは、キャリア周波数を制御することになる。
スイッチング制御部10の中身の構成も実施の形態1と同じく、図4に示される。ただし、キャリア周波数が変化することを留意し、スイッチング信号決定部26を動作させる必要がある。
本実施の形態4に係る電力変換装置では、繰り返し制御を行うことで、実施の形態1と同様に、リアクトル電流の脈動を軽減することができる。そのため、キャリア周波数を低減して電源位相のずれが発生したとしても、電流制御性能を向上させることができる。このため、PID制御部23の制御応答を下げ、キャリア周波数を低減し、電力変換器の損失を低減させ、ノイズを抑制することができる。また、キャリア周波数を低減することで制御周期が長くなるため、演算速度の遅い安価なマイコンに対して実装しやすくなる。
また、直流側のリアクトル7の電流偏差に対して繰り返し制御を適用し、電源1周期分の脈動を各積分器30に蓄積を行う。直流側のリアクトル電流の高調波成分は、電源周期と同じ周波数特性を持つことが特徴で、交流側で電源位相を監視することができる。したがって、電源電圧のゼロクロスを検出するような比較的簡易な方法でリアクトル電流の周期性を検出することができ、安価に回路を構成することが可能である。
また、電源電圧のゼロクロス検出にノイズが重畳して、電源電圧のゼロクロスを検出が正しく検知できない悪影響下においても、正しい電源位相を検出できる。このため高精度な電流制御が実現できる。
さらに、制御系をPID制御+繰り返し制御のように構成したため、PID制御を外乱に対する耐力が向上するように、および、繰り返し制御を目標値へ追従するように、つまり高調波を抑制するように、制御ゲインをチューニングすることで、従来のPID制御のみの制御に比べて高精度な制御が実現可能となる。例えば、過去電源1周期分の誤差を使用する繰り返し制御では電流の周期性が重要となるが、周期性がなくなる電源環境の変動、例えば瞬停等に対し、前記のように制御ゲインをチューニングする。そうすることで、電源環境の変動時にはPID制御が主体的に動作し、電力変換装置は電源環境の変動に対する耐力を向上させることができる。
実施の形態5.
以下、本実施の形態5について説明するが、実施の形態1〜4と重複するものについては省略し、実施の形態1〜4と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付す。
本実施の形態5では、実施の形態4の電源位相角θの算出方式を、マルチレベルコンバーターに適用する。
本実施の形態5に係る電力変換装置の回路構成は、図8に示す実施の形態2と同じ構成である。また、位相角算出部11の構成は、図11に示す実施の形態4と同じ構成である。なお、電力変換装置の動作は、実施の形態2および4と同じであるため、説明を省略する。
本実施の形態5に係る電力変換装置では、繰り返し制御を行うことで、リアクトル電流の脈動を軽減することができる。そのため、キャリア周波数を低減して電源位相のずれが発生したとしても、電流制御性能を向上させることができる。このため、PID制御部23の制御応答を下げ、キャリア周波数を低減し、電力変換器の損失を低減させ、ノイズを抑制することができる。また、キャリア周波数を低減することで制御周期が長くなるため、演算速度の遅い安価なマイコンに対して実装しやすくなる。
また、直流側のリアクトル7の電流偏差に対して繰り返し制御を適用し、電源1周期分の脈動を各積分器30に蓄積を行う。直流側のリアクトル電流の高調波成分は、電源周期と同じ周波数特性を持つことが特徴で、交流側で電源位相を監視することができる。したがって、電源電圧のゼロクロスを検出するような比較的簡易な方法でリアクトル電流の周期性を検出することができ、安価に回路を構成することが可能である。
また、電源電圧のゼロクロス検出にノイズが重畳して、電源電圧のゼロクロスを検出が正しく検知できない悪影響下においても、正しい電源位相を検出できる。このため高精度な電流制御が実現できる。
さらに、制御系をPID制御+繰り返し制御のように構成したため、PID制御を外乱に対する耐力が向上するように、および、繰り返し制御を目標値へ追従するように、つまり高調波を抑制するように、制御ゲインをチューニングすることで、従来のPID制御のみの制御に比べて高精度な制御が実現可能となる。例えば、過去電源1周期分の誤差を使用する繰り返し制御では電流の周期性が重要となるが、周期性がなくなる電源環境の変動、例えば瞬停等に対し、前記のように制御ゲインをチューニングする。そうすることで、電源環境の変動時にはPID制御が主体的に動作し、電力変換装置は電源環境の変動に対する耐力を向上させることができる。
実施の形態6.
以下、本実施の形態6について説明するが、実施の形態1〜5と重複するものについては省略し、実施の形態1〜5と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付す。
本実施の形態6では、実施の形態4の電源位相角θの算出方式を、降圧コンバーターに適用する。
本実施の形態6に係る電力変換装置の回路構成は、図10に示す実施の形態3と同じ構成である。また、位相角算出部11の構成は、図11に示す実施の形態4と同じ構成である。なお、電力変換装置の動作は、実施の形態3および4と同じであるため、説明を省略する。
本実施の形態6に係る電力変換装置では、繰り返し制御を行うことで、リアクトル電流の脈動を軽減することができる。そのため、キャリア周波数を低減して電源位相のずれが発生したとしても、電流制御性能を向上させることができる。このため、PID制御部23の制御応答を下げ、キャリア周波数を低減し、電力変換器の損失を低減させ、ノイズを抑制することができる。また、キャリア周波数を低減することで制御周期が長くなるため、演算速度の遅い安価なマイコンに対して実装しやすくなる。
また、直流側のリアクトル7の電流偏差に対して繰り返し制御を適用し、電源1周期分の脈動を各積分器30に蓄積を行う。直流側のリアクトル電流の高調波成分は、電源周期と同じ周波数特性を持つことが特徴で、交流側で電源位相を監視することができる。したがって、電源電圧のゼロクロスを検出するような比較的簡易な方法でリアクトル電流の周期性を検出することができ、安価に回路を構成することが可能である。
また、電源電圧のゼロクロス検出にノイズが重畳して、電源電圧のゼロクロスを検出が正しく検知できない悪影響下においても、正しい電源位相を検出できる。このため高精度な電流制御が実現できる。また、対応するアドレス数を±1と限定することで、対応するアドレスが急変することを抑制でき、電源環境の影響を抑制することが可能となる。
さらに、制御系をPID制御+繰り返し制御のように構成したため、PID制御を外乱に対する耐力が向上するように、および、繰り返し制御を目標値へ追従するように、つまり高調波を抑制するように、制御ゲインをチューニングすることで、従来のPID制御のみの制御に比べて高精度な制御が実現可能となる。例えば、過去電源1周期分の誤差を使用する繰り返し制御では電流の周期性が重要となるが、周期性がなくなる電源環境の変動、例えば瞬停等に対し、前記のように制御ゲインをチューニングする。そうすることで、電源環境の変動時にはPID制御が主体的に動作し、電力変換装置は電源環境の変動に対する耐力を向上させることができる。
実施の形態7.
以下、本実施の形態7について説明するが、実施の形態1〜6と重複するものについては省略し、実施の形態1〜6と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付す。
本実施の形態7では、実施の形態1〜6に係る電力変換装置を、圧縮機101および空気調和機に適用した例について説明する。
(空気調和機の構成および動作)
図12は、本発明の実施の形態7に係る空気調和機の構成図である。
以下、実施の形態1〜6に係る電力変換装置を圧縮機101および空気調和機に適用した場合について、図12を用いて説明する。
図12で示される電力変換装置100は、実施の形態1〜6に係る電力変換装置であり、三相交流電源1から電力供給を受け、モーター6に供給して回転駆動させるものである。このモーター6は、圧縮要素101aに連結されており、モーター6および圧縮要素101aによって、冷媒を圧縮する圧縮機101が構成されている。
本実施の形態7に係る空気調和機は、圧縮機101、四方弁102、室外熱交換器103、膨張装置104、室内熱交換器105、四方弁102、そして、圧縮機101の順に冷媒配管によって接続され、冷凍サイクルが構成されている。このうち、室外機106は、電力変換装置100、圧縮機101、四方弁102、室外熱交換器103および膨張装置104を備えて構成され、室内機107は、室内熱交換器105を備えて構成されている。
なお、室外熱交換器103は、本発明の「蒸発器」に相当する。
次に、本実施の形態7に係る空気調和機の動作について、冷房運転を例に説明する。
なお、冷房動作をするに際し、四方弁102は、予め、圧縮機101から吐出された冷媒が室外熱交換器103へ向かうように、かつ、室内熱交換器105から流出した冷媒が圧縮機101へ向かうように流路を切り替えているものとする。
電力変換装置100によって圧縮機101のモーター6が回転駆動することによって、モーター6に連結した圧縮機101の圧縮要素101aが冷媒を圧縮し、圧縮機101は高温高圧冷媒を吐出する。圧縮機101から吐出した高温高圧冷媒は、四方弁102を経由して、室外熱交換器103へ流入し、室外熱交換器103において外部の空気と熱交換を実施して放熱する。室外熱交換器103から流出した冷媒は、膨張装置104によって膨張および減圧され、低温低圧の気液二相冷媒となり、室内熱交換器105へ流入し、空調対象空間の空気と熱交換を実施して蒸発し、低温低圧のガス冷媒となって、室内熱交換器105から流出する。室内熱交換器105から流出したガス冷媒は、四方弁102を経由して、圧縮機101に吸入され、再び圧縮される。以上の動作が繰り返される。
なお、図12においては、空気調和機の圧縮機101に、実施の形態1〜6に係る電力変換装置を適用した例を示したが、これに限定されるものではなく、空気調和機の他、ヒートポンプ装置、冷凍装置その他の冷凍サイクル装置一般に適用できるのは言うまでもない。
本実施の形態7を用いることで、実施の形態1〜6に係る電力変換装置を圧縮機101および空気調和機に適用することができ、キャリア周波数や電流制御応答を小さくしても、高精度な電流制御を実現し、電力変換器の損失が少なく、低ノイズの電力変換装置となる。
1 三相交流電源、2 三相整流器、3 昇圧コンバーター部、4 平滑コンデンサー、5 インバーター、6 モーター、7 リアクトル、8 スイッチング素子、9 逆流防止素子、10 スイッチング制御部、11 位相角算出部、12 電圧検出器、13 電流検出器、14 電圧検出器、15 ゼロクロス検出部、16 制御周波数のクロック、17 位相カウンターA、18 カウンター最大値演算部、19 位相カウンターB、20 減算器、21 PID制御部、22 減算器、23 PID制御部、24 繰り返し制御部、25 加算器、26 スイッチング信号決定部、27 入力アドレス決定部、28 出力アドレス決定部、29 誤差蓄積部、30 積分器、31 入力アドレス接続部、32 出力アドレス接続部、33 マルチレベルコンバーター部、34 スイッチング素子、35 スイッチング素子、36 逆流防止素子、37 逆流防止素子、38 中間コンデンサー、39、 スイッチング制御部、40 電圧検出器、41 減算器、42 PID制御部、43 減算器、44 加算器、45 スイッチング信号決定部、46 降圧コンバーター部、47 スイッチング素子、48 逆流防止素子、49 スイッチング制御部、50 減算器、51 PID制御部、61 第一経路、62 第二経路、63 N max決定手段、100 電力変換装置、101 圧縮機、101a 圧縮要素、102 四方弁、103 室外熱交換器、104 膨張装置、105 室内熱交換器、106 室外機、107 室内機。
本発明に係る電力変換装置は、三相交流電源の少なくとも一つの線間電圧または相電圧を検出する電圧検出器と、前記三相交流電源を整流する三相整流器と、リアクトルおよびスイッチング素子を有し、前記三相整流器の出力を昇圧または降圧するコンバーター部と、前記コンバーター部の出力電圧を平滑する平滑コンデンサーと、前記スイッチング素子を制御するスイッチング制御部と、前記電圧検出器により検出した電圧の電源位相角を計算する位相角算出部と、リアクトル電流を検出する電流検出器と、を備え、前記スイッチング制御部は、前記リアクトル電流から電流偏差を算出し、出力する減算器と、前記電流偏差を蓄積する積分器と、前記減算器が出力した前記電流偏差を前記積分器に蓄積し、前記電源位相角に基づくタイミングで前記積分器から前記電流偏差を出力する繰り返し制御部と、前記減算器が出力した前記電流偏差と前記繰り返し制御部が出力した前記電流偏差とを加算し、出力する加算器と、前記加算器が出力した値に基づいて前記スイッチング素子のON/OFF信号を生成するスイッチング信号決定部と、を備え、前記減算器が出力した前記電流偏差を前記繰り返し制御部が出力した前記電流偏差と前記加算器にて加算する処理を一定周期毎に繰り返すものである。

Claims (11)

  1. 三相交流電源の少なくとも一つの線間電圧または相電圧を検出する電圧検出器と、
    前記三相交流電源を整流する三相整流器と、
    リアクトルおよびスイッチング素子を有し、前記三相整流器の出力を昇圧または降圧するコンバーター部と、
    前記コンバーター部の出力電圧を平滑する平滑コンデンサーと、
    前記スイッチング素子を制御するスイッチング制御部と、
    前記電圧検出器により検出した電圧の電源位相角を計算する位相角算出部と、
    リアクトル電流を検出する電流検出器と、を備え、
    前記スイッチング制御部は、
    前記リアクトル電流から電流偏差を算出し、出力する減算器と、
    前記減算器が出力した前記電流偏差を蓄積し、前記電源位相角に基づくタイミングで前記電流偏差を出力する繰り返し制御部と、
    前記減算器が出力した前記電流偏差と前記繰り返し制御部が出力した前記電流偏差とを加算し、出力する加算器と、
    前記加算器が出力した値に基づいて前記スイッチング素子のON/OFF信号を生成するスイッチング信号決定部と、を備え、
    前記減算器が出力した前記電流偏差を前記繰り返し制御部が出力した前記電流偏差と前記加算器にて加算する処理を一定周期毎に繰り返すものである
    電力変換装置。
  2. 前記位相角算出部は、
    前記コンバーター部の制御周期をクロックとする第一位相カウンターおよび第二位相カウンターを有し、
    前記第一位相カウンターは、前記クロック毎にカウントアップした値を出力し、該カウントアップした値は、前記電圧検出器の出力から生成されるゼロクロス信号の1周期毎にリセットされるものであり、
    前記第二位相カウンターは、前記クロック毎にカウントアップした値を前記電源位相角として出力し、該カウントアップした値は、前記第一位相カウンターの出力の最大値から決定されるリセット値と同じになったらリセットされるものである
    請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記リセット値と、前記第一位相カウンターがリセットされる1クロック前の前記第一位相カウンターの値とを比較し、
    前記リセット値の方が大きかった場合は、前記リセット値を1減算し、
    前記リセット値の方が小さかった場合は、前記リセット値を1加算する
    請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記位相角算出部は、
    リセット値指令値から前記リセット値を減算して求めた偏差から制御周波数を出力する比例制御部を備え、
    前記比例制御部は、
    前記リセット値指令値と前記リセット値とが等しくなるように前記制御周波数を制御し、前記制御周波数に基づいて前記クロックを発生させるものである
    請求項2または3に記載の電力変換装置。
  5. 前記繰り返し制御部は、
    前記電源位相角とアドレスが対応付けられた複数の積分器と、
    入力された前記電源位相角から、入力された前記電流偏差を蓄積する前記積分器のアドレスを決定する入力アドレス決定部と、該積分器に前記電流偏差を蓄積させる入力アドレス接続部と、
    入力された前記電源位相角から、蓄積した前記電流偏差を出力する前記積分器のアドレスを決定する出力アドレス決定部と、該積分器から前記電流偏差を出力させる出力アドレス接続部と、を備えた
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  6. 前記繰り返し制御部は、
    電源位相角αのアドレスに対応付けられた前記積分器に蓄積された前記電流偏差を、前記三相交流電源の1周期後の前記電源位相角αのタイミングで出力するものである
    請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 前記スイッチング制御部は、
    前記減算器が出力した前記電源位相角αの前記電流偏差を前記三相交流電源の1周期後の前記電源位相角αのタイミングで前記積分器から出力した前記電流偏差と加算するものである
    請求項6に記載の電力変換装置。
  8. 前記コンバーター部は、
    前記リアクトルと、
    前記スイッチング素子と、
    逆流防止素子と、を備え、
    前記リアクトルと前記逆流防止素子とは直列に接続され、
    前記リアクトルの一端が前記三相整流器側と接続され、前記逆流防止素子の一端が前記平滑コンデンサー側と接続され、
    前記スイッチング素子は、一端が前記リアクトルと前記逆流防止素子との間に接続され、かつ、前記平滑コンデンサーと並列に接続されて構成されている昇圧コンバーターである
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  9. 前記コンバーター部は、
    前記リアクトルと、
    互いに直列に接続された二つの前記スイッチング素子と、
    互いに直列に接続された二つの逆流防止素子と、
    中間コンデンサーと、を備え、
    二つの前記スイッチング素子と二つの前記逆流防止素子とは直列に接続され、かつ、前記平滑コンデンサーと並列に接続され、
    前記リアクトルは、一端が前記三相整流器側に接続され、他端が前記スイッチング素子と前記逆流防止素子との間に接続され、
    前記中間コンデンサーは、一端が二つの前記スイッチング素子の間に接続され、他端が二つの前記逆流防止素子の間に接続されて構成されているマルチレベルコンバーターである
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  10. 前記コンバーター部は、
    前記リアクトルと、
    前記スイッチング素子と、
    逆流防止素子と、を備え、
    前記スイッチング素子と前記リアクトルとは直列に接続され、
    前記スイッチング素子の一端が前記三相整流器側と接続され、前記リアクトルの一端が前記平滑コンデンサー側と接続され、
    前記逆流防止素子は、一端が前記スイッチング素子と前記リアクトルとの間に接続され、かつ、前記平滑コンデンサーと並列に接続されて構成されている降圧コンバーターである
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  11. 圧縮機、凝縮器、膨張装置、および、蒸発器が冷媒配管で環状に接続された冷媒回路と、
    前記圧縮機に電力を供給して駆動する請求項1〜10のいずれか一項に記載の電力変換装置と、を備えた
    冷凍サイクル装置。
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