JPWO2017057739A1 - オフセット印刷用複合材、並びに、これを用いた粘着シート、はがき、及びウィンドウフィルム - Google Patents

オフセット印刷用複合材、並びに、これを用いた粘着シート、はがき、及びウィンドウフィルム Download PDF

Info

Publication number
JPWO2017057739A1
JPWO2017057739A1 JP2017543650A JP2017543650A JPWO2017057739A1 JP WO2017057739 A1 JPWO2017057739 A1 JP WO2017057739A1 JP 2017543650 A JP2017543650 A JP 2017543650A JP 2017543650 A JP2017543650 A JP 2017543650A JP WO2017057739 A1 JPWO2017057739 A1 JP WO2017057739A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
offset printing
ink
composite material
acid
adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017543650A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6698673B2 (ja
Inventor
光洋 足利
光洋 足利
槙 諸岡
槙 諸岡
律子 吉川
律子 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yupo Corp
Original Assignee
Yupo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yupo Corp filed Critical Yupo Corp
Publication of JPWO2017057739A1 publication Critical patent/JPWO2017057739A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6698673B2 publication Critical patent/JP6698673B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B27/00Layered products comprising a layer of synthetic resin
    • B32B27/32Layered products comprising a layer of synthetic resin comprising polyolefins
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B27/00Layered products comprising a layer of synthetic resin
    • B32B27/40Layered products comprising a layer of synthetic resin comprising polyurethanes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B42BOOKBINDING; ALBUMS; FILES; SPECIAL PRINTED MATTER
    • B42DBOOKS; BOOK COVERS; LOOSE LEAVES; PRINTED MATTER CHARACTERISED BY IDENTIFICATION OR SECURITY FEATURES; PRINTED MATTER OF SPECIAL FORMAT OR STYLE NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; DEVICES FOR USE THEREWITH AND NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; MOVABLE-STRIP WRITING OR READING APPARATUS
    • B42D15/00Printed matter of special format or style not otherwise provided for
    • B42D15/02Postcards; Greeting, menu, business or like cards; Letter cards or letter-sheets
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21HPULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D21H27/00Special paper not otherwise provided for, e.g. made by multi-step processes
    • D21H27/30Multi-ply

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

インキの転移性及び密着性に優れる、オフセット印刷用複合材、並びに、これを用いた粘着シート、はがき、及びウィンドウフィルム等を提供する。本発明のオフセット印刷用複合材11は、支持体21と、該支持体21の少なくとも一方の表面21a側に設けられたインキ被着層31とを備え、前記インキ被着層31は、水酸基変性オレフィン系接着剤及び/又は酸価が1〜50mgKOH/gの酸変性オレフィン系接着剤を含有する。前記インキ被着層31は、白色顔料、ウレタン系樹脂、及び水酸基変性オレフィン系接着剤を少なくとも含有することが好ましい。

Description

本発明は、オフセット印刷用複合材、並びに、これを用いた粘着シート、はがき、及びウィンドウフィルムに関する。
近年、インクジェット記録法、粉体トナーを用いた電子写真法、オフセット印刷法等の各種印刷プロセスにおいて、デジタル化が急速に進展している。とりわけ、デジタルオフセット印刷は、デジタルデータから印刷までの間に中間体となるプリプレスを作製する工程を必要とせず、事実上の完全無版なデジタルプロセスで、上記インクジェット記録法や電子写真法を上回る画質の印刷が可能であることから、高精細な印刷方法として、幅広く用いられている。
このようなデジタルオフセット印刷においては、交換可能な弾性ブランケットで覆われたオフセットシリンダーを採用することにより、デジタルデータから生成したインキイメージを保持するプレートの磨耗を防止しつつ、そのインキイメージを、例えば、紙、プラスチック、その他の素材等から構成される印刷メディアへ転写することも可能である。
オフセット印刷に用いる印刷メディアとして、本出願人らは、ポリオレフィン樹脂やポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂フィルムからなる支持体の表面に、共重合成分としてポリエチレンイミン系の変性体等を含むアクリル系共重合体を含有する塗工液を塗布乾燥した記録用紙を提案している(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−077791号公報
ところで近年、各種印刷プロセスにおいて、デジタルカラー印刷における高画質化に拍車がかかっている。具体的には、デジタルデータから生成されるインキのドットサイズや細線幅がより狭小化され、特に、ハーフトーンドットのエッジや微小なテキスト表示におけるシャープさが顕著に向上されつつある。
かかるドットサイズや細線幅の狭小化にともない、オフセットシリンダーから印刷メディアへのインキの転移性(転写性)が低下するとともに、転移後の印刷メディアとのインキの密着性も低下する傾向にある。そのため、高画質化の観点から、印刷メディア側において、さらなる改善が求められていた。
一方、商業施設やオフィスのウィンドウ、ショーケース、パーティション等において、ウィンドウ装飾の需要が高まってきている。しかしながら、上述した高画質化に対応し、且つ、多様なカラーバリエーションやグラフィック表現を実現可能なウィンドウフィルムは未だ報告されていない。
本発明は、かかる背景技術に鑑みてなされたものである。その目的は、インキの転移性及び密着性に優れる、オフセット印刷用複合材を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、インキの転移性及び密着性に優れるオフセット印刷用複合材の粘着シート及びはがき等を提供することにある。
さらに、本発明の別の目的は、インキの転移性及び密着性、並びに透明性に優れ、且つ、オフセット印刷用の印刷メディアとして好適な給排紙性能を有する、オフセット印刷用複合材を提供することにある。また、本発明の別の目的は、透明性に優れるのみならず、多様なカラーバリエーションやグラフィック表現を高画質で実現可能な、ウィンドウフィルム等を提供することにある。
なお、ここでいう目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも、本発明の他の目的として位置づけることができる。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、意外なことに、従来において各種金属板やプラスチックフィルムの接着等に用いられている特定の接着剤をインキ被着層に用いることで、上記の課題が解決されることを見出し、本発明のオフセット印刷用複合材を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下に示す種々の具体的態様を提供する。
[1]支持体と、該支持体の少なくとも一方の表面側に設けられたインキ被着層とを備え、前記インキ被着層は、水酸基変性オレフィン系接着剤及び/又は酸価が1〜50mgKOH/gの酸変性オレフィン系接着剤を含有することを特徴とする、オフセット印刷用複合材。
[2]前記インキ被着層は、白色顔料、ウレタン系樹脂、並びに、前記水酸基変性オレフィン系接着剤及び/又は前記酸変性オレフィン系接着剤を少なくとも含有する、上記[1]に記載のオフセット印刷用複合材。
[3]前記インキ被着層は、固形分換算で、5〜40質量%の白色顔料、5〜40質量%のウレタン系樹脂、並びに、30〜80質量%の前記水酸基変性オレフィン系接着剤及び/又は前記酸変性オレフィン系接着剤を少なくとも含有する、上記[2]に記載のオフセット印刷用複合材。
[4]前記インキ被着層の固形分量が、片面あたり0.5〜10g/mである、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載のオフセット印刷用複合材。
[5]前記白色顔料は、酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、及び酸化亜鉛よりなる群から選ばれる一種以上を含む、上記[2]〜[4]のいずれか一項に記載のオフセット印刷用複合材。
[6]前記水酸基変性オレフィン系接着剤は、オレフィン系(共)重合体の水酸基変性物であり、前記オレフィン系(共)重合体は、エチレン、プロピレン、ブテン−1、4−メチル−1−ペンテン、ヘキセン−1、オクテン−1、スチレン、及び共役ジエンよりなる群から選ばれる一種以上のモノマーの単独重合体又は共重合体である、上記[1]〜[5]のいずれか一項に記載のオフセット印刷用複合材。
[7]前記酸変性オレフィン系接着剤が、オレフィン系(共)重合体の酸変性物であり、前記オレフィン系(共)重合体は、エチレン、プロピレン、ブテン−1、4−メチル−1−ペンテン、ヘキセン−1、オクテン−1、スチレン、及び共役ジエンよりなる群から選ばれる一種以上のモノマーの単独重合体又は共重合体である上記[1]〜[6]のいずれか一項に記載のオフセット印刷用複合材。
[8]前記インキ被着層が、アンチブロッキング剤をさらに含有する上記[1]〜[7]のいずれか一項に記載のオフセット印刷用複合材。
[9]前記支持体は、熱可塑性樹脂と、無機フィラー及び有機フィラーよりなる群から選ばれる一種以上とを少なくとも含有する、上記[1]〜[8]のいずれか一項に記載のオフセット印刷用複合材。
[10]上記[1]〜[9]のいずれか一項に記載のオフセット印刷用複合材と、該オフセット印刷用複合材の少なくとも一方の表面側に設けられた粘着剤層と、を備える、粘着シート。
[11]上記[10]に記載の粘着シートと、該粘着シートの前記粘着剤層を介して設けられた記録紙とを備える、はがき。
[12]前記支持体が、ポリエステル系樹脂を含む透明支持体であり、前記インキ被着層が、前記水酸基変性オレフィン系接着剤及び/又は前記酸変性オレフィン系接着剤と、ポリイソシアネート化合物とを含有し、JIS−P8149:2000に準拠して測定した不透明度が10%以下である、上記[1]〜[8]のいずれか一項に記載のオフセット印刷用複合材。
[13]上記[12]に記載のオフセット印刷用複合材を備えることを特徴とする、ウィンドウフィルム。
本発明によれば、インキの転移性及び密着性に優れる、オフセット印刷用複合材等を提供することができる。また、本発明によれば、インキの転移性及び密着性に優れるオフセット印刷用複合材の粘着シート及びはがき等を提供することができる。さらに、本発明によれば、インキの転移性及び密着性、並びに透明性に優れ、オフセット印刷用の印刷メディアとして好適な耐ブロッキング性を有する、オフセット印刷用複合材等を提供することもできる。
とりわけ、本発明のオフセット印刷用複合材等は、平均粒子径が0.5〜4μmのインキ粒子を含む液体インキを用いたデジタルオフセット印刷にも対応可能なインキの転移性及び密着性を有していることから、従来のインクジェット記録法、従来の粉体トナーを用いた電子写真法、従来のオフセット印刷法等を凌駕する高画質な印刷を実現することができる。また、上記本発明のオフセット印刷用複合材を用いることで、不透明な粘着シート、不透明なはがき、透明性に優れるのみならず、多様なカラーバリエーションやグラフィック表現を高画質で実現可能な、ウィンドウフィルム等を提供することができる。
本発明の一実施形態のオフセット印刷用複合材を示す模式断面図である。 本発明の第一実施形態の粘着シートを示す模式断面図である。 本発明の一実施形態のはがきを示す模式断面図である。
以下、本発明の各実施形態を、図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明はその実施の形態のみに限定されるものではない。また、以降においては特に断らない限り、上下左右等の位置関係は、図面に示す位置関係に基づくものとする。また、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。なお、本明細書において、例えば「1〜100」との数値範囲の表記は、その下限値「1」及び上限値「100」の双方を包含するものとする。また、他の数値範囲の表記も同様である。
[オフセット印刷用複合材]
図1は、本発明の一実施形態のオフセット印刷用複合材11の層構成を示す模式断面図である。オフセット印刷用複合材11は、支持体21と、この支持体21の少なくとも一方の表面21a側に設けられたインキ被着層31とを備えている。このオフセット印刷用複合材11は、オフセット印刷のための用紙(複合シート)として使用可能なものである。
[支持体]
ここで用いる支持体21は、インキ被着層31を支持し、オフセット印刷用複合材11に機械的強度やコシ等の印刷適性を付与するものである。支持体21は、公知のものを用いることができ、その種類は特に限定されない。例えば、有機繊維、無機繊維、又はこれらを組み合わせた複合材料等からなる不織布材料;熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、又はこれらを組み合わせた複合材料等をフィルム化した樹脂フィルム(合成紙);パルプ紙、金属蒸着紙、又は樹脂ラミネート紙等の紙材料;等が挙げられる。
これらの中でも、支持体21としては、紙の風合いに近似するものが好ましく、また、耐水性に優れるものが好ましい。かかる観点からは、合成紙、パルプ紙、金属蒸着紙、又は樹脂ラミネート紙等の耐水性支持体が好ましい。
[合成紙]
とりわけ、剛度や引裂耐性等の機械的強度、平滑性や不透明度等の物理的特性や、耐水性や耐薬品性等の化学的特性の調整が容易である観点から、支持体21としては、熱可塑性樹脂をシート状に成形した合成紙がより好ましい。熱可塑性樹脂をシート状に成形した合成紙は、延伸処理によって容易に薄膜状に成形でき、機械的強度や印刷適性のみならず、耐水性及び耐薬品性に優れるものが得られ易い。なお、支持体21として熱可塑性樹脂をシート状に成形した合成紙を用いる場合、無延伸、一軸延伸、二軸延伸の樹脂フィルムのいずれでも用いることができる。
上記の熱可塑性樹脂の具体例としては、エチレン系樹脂(高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等)、プロピレン系樹脂、ポリメチル−1−ペンテン、エチレン−環状オレフィン共重合体等のポリオレフィン系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体の金属塩(アイオノマー)、エチレン−アクリル酸アルキルエステル共重合体、エチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体、マレイン酸変性ポリエチレン、マレイン酸変性ポリプロピレン等の官能基含有ポリオレフィン系樹脂;ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6,10、ナイロン−6,12等のポリアミド系樹脂;芳香族ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート及びその共重合体、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、脂肪族ポリエステル(ポリブチレンサクシネート、ポリ乳酸等)等の熱可塑性ポリエステル系樹脂;芳香族ポリカーボネート、脂肪族ポリカーボネート等のポリカーボネート樹脂;アタクティックポリスチレン、シンジオタクティックポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン(AS)共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)共重合体等のポリスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル樹脂;ポリフェニレンスルフィド;等が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、上述した機械的強度、物理的特性、化学的特性、生産性等の観点から、高密度ポリエチレン、プロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、官能機含有ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂が好ましい。とりわけ、上述した諸物性のバランスに優れるとの観点から、高密度ポリエチレン、プロピレン系樹脂、プロピレン系樹脂と高密度又は低密度のポリエチレンがより好ましく、プロピレン系樹脂、プロピレン系樹脂と高密度又は低密度のポリエチレンとの混合物がさらに好ましい。
また、支持体21は、内部に微細な空孔(発泡セルや空隙等)を多数有する、多孔質支持体であることが好ましい。支持体21内部の空孔は、例えば発泡法、内部紙化法、又は溶剤抽出法等により形成することができる。また、多孔質支持体の好ましい作製方法としては、内部紙化法が挙げられる。この内部紙化法では、熱可塑性樹脂と、空孔形成の核となる無機フィラー又は有機フィラー等とを混合した樹脂組成物を公知の方法でシートを形成し、得られたシートを一軸又は二軸延伸することにより、内部に微細な空孔を多数形成する。これにより、支持体21を白色化、不透明化、軽量化させることができる。以下、多孔質支持体として、内部紙化法による合成紙を一例として挙げて詳述する。
内部紙化法による合成紙は、熱可塑性樹脂と、空孔形成の核となり得る無機フィラー又は有機フィラー等を少なくとも含む。合成紙は、単一の層のみからなるものでも、複数の層が積層された積層体のいずれであってもよい。また、合成紙が積層体からなる場合、空孔の形成箇所は、一層のみであっても、複数層であっても、すべての層であってもよい。合成紙の積層体の具体例としては、無機フィラー又は有機フィラー等を含有する二軸延伸の熱可塑性樹脂層を基材層とし、その少なくとも片面に無機フィラー又は有機フィラー等を含有する一軸延伸の熱可塑性樹脂層が紙状層として積層されたものが挙げられる。
[熱可塑性樹脂]
合成紙が含有する熱可塑性樹脂の具体例は、上述したとおりであり、ここでの重複した説明は省略する。特に好適に用いられるプロピレン系樹脂としては、例えば、アイソタクティック乃至シンジオタクティック及び種々の程度の立体規則性を示すプロピレン単独重合体(ホモポリプロピレン);主成分となるプロピレンと、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィンとの共重合体;が挙げられる。この共重合体は、モノマー成分が2元系でも3元系以上の多元系でもよく、またランダム共重合体でもブロック共重合体でもよい。また、プロピレン系樹脂に、プロピレン単独重合体よりも融点が低い樹脂を2〜25質量%配合して使用することが特に好ましい。そのような融点が低い樹脂として、高密度又は低密度のポリエチレンを例示することができる。
合成紙の総量に対する熱可塑性樹脂の含有割合は、特に限定されないが、固形分換算で、25〜100質量%が好ましく、より好ましくは30〜95質量%、さらに好ましくは35〜92質量%であり、特に好ましくは45〜90質量%である。上記好ましい範囲とすることで、好適な機械的強度及び耐水性等が得られ易い傾向にある。
[無機フィラー及び有機フィラー]
合成紙は、上述したとおり空孔形成の核となり得る無機フィラーを含有していてもよい。無機フィラーを含有させることにより、合成紙を白色化或いは不透明化させることができる。これにより、印刷の視認性を高めることができ、印刷用紙としてより好適なものとすることができる。
無機フィラーとしては、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、焼成クレイ、タルク、珪藻土、酸化チタン、硫酸バリウム、アルミナ、シリカ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、白土、ゼオライト、マイカ、セリサイト、ベントナイト、セピオライト、バーミキュライト、ドロマイト、ワラストナイト、ガラスファイバー、中空ガラスビーズ等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらの中でも、空孔成形性及びコストの観点から、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、焼成クレイ、タルクが好ましく、より好ましくは重質炭酸カルシウムである。
分散性を高める等の観点から、必要に応じて、無機フィラーに表面処理を施してもよい。無機フィラーの表面処理方法は、特に限定されない。例えば、特開平5−43815号公報、特開平5−139728号公報、特開平7−300568号公報、特開平10−176079号公報、特開平11−256144号公報、特開平11−349846号公報、特開2001−158863号公報、特開2002−220547号公報、特開2002−363443号公報、特開2010−66512号公報に記載された方法が知られている。
無機フィラーの表面処理剤としては、高級脂肪酸、高分子界面活性剤等が知られており、要求性能に応じて、当業界で公知の表面処理剤を適宜選択して用いることができる。無機フィラーの表面処理剤としては、脂肪酸、有機酸、硫酸エステル型陰イオン界面活性剤、スルホン酸型陰イオン界面活性剤、樹脂酸若しくは石油樹脂酸又はこれらの塩(例えば、ナトリウム塩やカリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩等)、帯電防止剤、又はアルミニウムの酸化物若しくは水酸化物等の他、ジエン系ポリマー、非イオン系界面活性剤、不活性無機酸化物、チタネート系カップリング剤、シラン系カップリング剤、燐酸系カップリング剤、脂肪酸エステル、樹脂酸エステル、ワックス、パラフィン等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
脂肪酸としては、カプロン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ヘベン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸等を例示することができる。有機酸としては、マレイン酸、ソルビン酸等を例示することができる。
硫酸エステル型陰イオン界面活性剤としては、長鎖アルコール硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル若しくは硫酸化油又はこれらの塩等を例示することができる。スルホン酸型陰イオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、パラフィンスルホン酸、α−オレフィンスルホン酸若しくはアルキルスルホコハク酸又はこれらの塩等を例示することができる。
ジエン系ポリマーとしては、ポリブタジエン、イソプレン等を例示することができる。非イオン系界面活性剤としては、ポリエチレングリコールエステル型界面活性剤等例示することができる。不活性無機酸化物としては、アルミナ、シリカ等を例示することができる。
合成紙は、上述したとおり空孔形成の核となり得る有機フィラーを含有していてもよい。有機フィラーを含有させることにより、合成紙を白色化或いは不透明化させることができる。これにより、印刷の視認性を高めることができ、印刷用紙としてより好適なものとすることができる。
ここで用いる有機フィラーは、合成紙の構成母材となる上記の熱可塑性樹脂とは異なる種類の樹脂であって、その融点又はガラス転移点が、合成紙を構成する当該熱可塑性樹脂の融点又はガラス転移点よりも高い樹脂であることが好ましい。このような有機フィラーを用いると、合成紙の構成母材の熱可塑性樹脂に対する非相溶性を高めることができ、延伸成形する際の空孔形成性を向上させることができる。
例えば、合成紙の構成母材となる熱可塑性樹脂として、プロピレン系樹脂を用いる場合、好ましい有機フィラーとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスチレン、環状オレフィン単独重合体、エチレン−環状オレフィン共重合体、ポリエチレンサルファイド、ポリイミド、ポリメタクリレート、ポリエチルエーテルケトン、ポリエチレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィド、メラミン樹脂粒子であって、構成母材のプロピレン系樹脂の融点よりも高い融点(例えば170〜300℃)又はガラス転移温度(例えば170〜280℃)を有し、かつ構成母材のプロピレン系樹脂に非相溶のものを例示することができる。
無機フィラーの平均粒子径及び有機フィラーの平均分散粒径は、所望性能に応じて適宜選択すればよく、特に限定されない。安定したフィルム延伸や均一な空孔形成の観点から、0.01〜15μmが好ましく、より好ましくは0.02〜8μm、さらに好ましくは0.03〜4μm、特に好ましくは0.05〜1.5μm、最も好ましくは0.1〜1.3μmである。無機フィラーの平均粒子径及び有機フィラーの平均分散粒径が0.01μm以上であると、延伸成形の際に空孔が得られやすく、また、不透明化を達成し易い傾向がある。一方、無機フィラーの平均粒子径及び有機フィラーの平均分散粒径が15μm以下であると、機械的強度が低下し難い傾向にある。
なお、本明細書において、無機フィラーの平均粒子径は、合成紙の切断面を電子顕微鏡により観察し、無作為に抽出した100個の無機フィラーのそれぞれの一次粒子径を測定し、これに基づいて算出した平均値を意味する。一次粒子径は、粒子の輪郭上の2点間の距離の最大値(最大径)から決定する。
また同様に、本明細書において、有機フィラーの平均分散粒径は、合成紙の切断面を電子顕微鏡により観察し、無作為に抽出した100個の有機フィラーのそれぞれの分散粒子径を測定し、これに基づいて算出した平均値を意味する。分散粒子径は、粒子の輪郭上の2点間の距離の最大値(最大径)から決定する。
合成紙は、1種の無機フィラーを単独で又は2種以上の無機フィラーを組み合わせて含んでいてもよい。また、合成紙は、1種の有機フィラーを単独で又は2種以上の有機フィラーを組み合わせて含んでいてもよい。さらに、合成紙は、1種類上の無機フィラーと、1種以上の有機フィラーとを組み合わせて含んでいてもよい。
[その他の添加剤]
合成紙が無機フィラー及び有機フィラーの少なくとも一方を含む場合、合成紙の総量に対する、無機フィラー及び有機フィラーの総量の配合割合(無機フィラー及び有機フィラーの添加量と称する場合がある。)は、特に限定されないが、固形分換算で、5〜75質量%が好ましく、より好ましくは8〜65質量%、さらに好ましくは10〜55質量%である。上記好ましい範囲とすることで、延伸成形の際に空孔が得られ易く、不透明化を達成し易い傾向にある。また、好適な機械的強度及び耐水性等が得られ易い傾向にある。
合成紙は、上記の3成分(熱可塑性樹脂、無機フィラー及び有機フィラー)以外に、熱安定剤(酸化防止剤)、光安定剤、紫外線吸収剤、分散剤、滑剤、脂肪酸アミド等のスリップ剤、アンチブロッキング剤、練込型の帯電防止剤、染料、顔料、可塑剤、結晶核剤、離型剤、難燃剤等の公知の添加剤を含んでもよい。オフセット印刷用複合材を例えばポスター用紙のように屋外で用いる場合、耐久性を高める観点から、酸化防止剤や光安定剤等を添加するのが好ましい。
熱安定剤としては、立体障害フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤等の熱安定剤等を例示することができる。熱安定剤の添加量は、特に限定されないが、上述した熱可塑性樹脂に対する固形分換算で、0.001〜1質量%が好ましい。
光安定剤としては、立体障害アミン系光安定剤、ベンゾトリアゾール系光安定剤、ベンゾフェノン系光安定剤、イオウ系光安定剤等を例示することができる。光安定剤の添加量は、特に限定されないが、上述した熱可塑性樹脂に対する固形分換算で、0.001〜1質量%が好ましい。
分散剤は、例えば、上述した熱可塑性樹脂を含むフィルム層中に無機フィラーを高分散させる目的で用いられる。分散剤としては、シランカップリング剤、オレイン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸、金属石鹸、ポリアクリル酸若しくはポリメタクリル酸又はこれらの塩等を例示することができる。分散剤の添加量は、特に限定されないが、上述した熱可塑性樹脂に対する固形分換算で、0.01〜4質量%が好ましい。
[合成紙の成形方法]
熱可塑性樹脂を含む合成紙の成形方法は、特に限定されない。例えば、スクリュー型押出機に接続された単層又は多層のTダイやIダイを使用して溶融した熱可塑性樹脂をシート状に押し出すキャスト成形、カレンダー成形、圧延成形、インフレーション成形等の各種公知の成形方法により、熱可塑性樹脂を含む合成紙を成形することができる。また、熱可塑性樹脂と有機溶媒やオイルとの混合物をキャスト成形又はカレンダー成形した後、溶媒やオイルを除去する方法を用いて、熱可塑性樹脂を含む合成紙を成形することもできる。
[合成紙の多層化]
合成紙は、単層構造であっても、2層以上の多層構造であってもよい。合成紙を多層構造にする場合、従来公知の種々の方法を用いることができ、特に限定されない。例えば、フィードブロック、マルチマニホールドを使用した多層ダイス方式、複数のダイスを使用する押出しラミネーション方式等が挙げられる。また、多層ダイスと押出しラミネーションを組み合わせて使用することも可能である。
オフセット印刷用複合材11の支持体21として、合成紙の好ましい様態の1つは、多層構造であって、各層に所望の特性を付与したものが挙げられる。例えば合成紙を表層/基層/表層の3層構造とし、基層にオフセット印刷用紙として好適な剛度、不透明性、軽量性等を付与し、一方の表層はインキ被着層31を設けるに適した表面構造とし、他方の表層は粘着剤層を設けるに適した表面構造とすることで、ラベル用紙として好適なオフセット印刷用複合材11を得ることができる。また、多層化することにより、表層に筆記性、印刷適性、耐擦過性、2次加工適性等の様々な機能を付加することが可能である。さらに、一方の表層と他方の表層の組成や厚さ等を適宜設計することで、合成紙は言うに及ばず、オフセット印刷用紙やラベル用紙の様態となっても、カールを特定範囲内に制御することが可能となる。また、合成紙を多層構造とし、これにベタ印刷層や顔料含有層等の隠蔽層を含有させることにより、オフセット印刷用紙に高い不透明性を付与し、ポスター用紙等に用いた場合に片面の印刷が背面から透けて見えることもなく、さらに両面に設けた個々の印刷の視認性を向上させることもできる。
[合成紙の延伸成形]
合成紙の延伸成形方法は、従来公知の種々の方法を用いることができ、特に限定されない。例えば、ロール群の周速差を利用した縦延伸、テンターオーブンを使用した横延伸、圧延、テンターオーブンとリニアモーターの組み合わせによる同時二軸延伸、テンターとパンタグラフとの組み合わせによる同時二軸延伸、又はこれらの組合せを用いて、延伸することができる。また。インフレーションフィルムの延伸成形方法として、チューブラー法による同時二軸延伸方法を用いることもできる。
合成紙を延伸成形する際の延伸倍率は、特に限定されず、用いる熱可塑性樹脂の特性等を考慮して、適宜決定すればよい。例えば、熱可塑性樹脂としてプロピレンの単独重合体又はその共重合体を用い、一軸方向に延伸する場合には、延伸倍率は約1.2〜12倍が好ましく、より好ましくは2〜10倍であり、二軸方向に延伸する場合には、延伸倍率は、面積倍率で1.5〜60倍が好ましく、より好ましくは10〜50倍である。また熱可塑性樹脂として高密度ポリエチレン又はポリエチレンテレフタレートを用い、一軸方向に延伸する場合には、延伸倍率は約1.2〜10倍が好ましく、より好ましくは2〜5倍であり、二軸方向に延伸する場合には、延伸倍率は、面積倍率で1.5〜20倍が好ましく、より好ましくは4〜12倍である。上記の好ましい範囲とすることで、安定した延伸成形ができ、また、所望の空孔が得られ易く、不透明性が向上し易い傾向にある。
合成紙を延伸成形する際の延伸温度は、特に限定されないが、構成母材となる熱可塑性樹脂の延伸に好適な温度範囲内で実施することが好ましい。例えば、熱可塑性樹脂が非結晶性樹脂の場合には、延伸温度は、同熱可塑性樹脂のガラス転移点温度以上であることが好ましい。また、熱可塑性樹脂が結晶性樹脂の場合には、同熱可塑性樹脂の非結晶部分のガラス転移点以上であって、同熱可塑性樹脂の結晶部分の融点以下であることが好ましい。一般的には、合成紙の延伸温度は、使用する熱可塑性樹脂の融点よりも2〜60℃低い温度が好ましい。
より具体的には、熱可塑性樹脂がプロピレンの単独重合体(融点155〜167℃)である場合には、延伸温度は100〜165℃が好ましい。また、熱可塑性樹脂が高密度ポリエチレン(融点121〜136℃)である場合には、延伸温度は70〜134℃が好ましい。さらに、熱可塑性樹脂がポリエチレンテレフタレート(融点246〜252℃)である場合には、延伸温度は104〜115℃が好ましい。なお、延伸処理後に、必要に応じて、より高温での熱処理を施してもよい。
合成紙を延伸成形する場合の延伸速度は、特に限定されないが、安定した延伸成形の観点から、20〜350m/分が好ましい。
合成紙が複数の層から構成される場合は、少なくともその一層が延伸されていることが好ましい。複数層を延伸する場合は、各層を積層する前に個別に延伸しておいてもよいし、各層を積層した後にまとめて延伸してもよい。また、延伸した層を積層後に再び延伸しても差し支えない。合成紙の好ましい製造方法の1つは、これを構成する複数の層を積層した後にまとめて延伸する工程を含むものである。別個に延伸して積層する場合に比して、簡便であり製造コストも安くなる傾向にある。
合成紙が複数の層から構成される場合、これを構成する各層の延伸軸数は、無延伸や未延伸であっても、一軸延伸であっても二軸延伸であってもよい。例えば合成紙を表層/基層/表層の3層構造とした場合の各層の延伸軸数は、無延伸/無延伸/無延伸、無延伸/一軸/無延伸、無延伸/二軸/無延伸、無延伸/一軸/一軸、無延伸/一軸/二軸、無延伸/二軸/一軸、無延伸/二軸/二軸、一軸/一軸/一軸、一軸/一軸/二軸、一軸/二軸/一軸、一軸/二軸/二軸、二軸/二軸/二軸等、任意に組み合わせることができる。
[合成紙の表面処理]
成形後の合成紙は、その表面にインキ被着層31を設けてオフセット印刷用複合材11とする前に、その表面に表面酸化処理を行って表面改質を行うことが好ましい。表面酸化処理を施すことによって、合成紙とインキ被着層31との密着性をより向上させることができる。
表面酸化処理としては、例えば、コロナ放電処理、フレーム処理、プラズマ処理、グロー放電処理、オゾン処理等を例示することができる。これらは、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて行うことができる。表面酸化処理を実施する場合、その効果の高さから、コロナ放電処理又はフレーム処理を実施することが好ましい。
[合成紙の厚さ]
合成紙の厚さは、オフセット印刷用複合材11の機械的強度(例えば剛度や引裂強度等)や重さに影響する要素である。合成紙の厚さは、JIS P8118に準じて測定することができる。合成紙の厚さは、所望性能に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、20μm以上であることが好ましく、より好ましくは30μm以上、さらに好ましくは50μm以上である。合成紙の厚さが20μm以上であれば、オフセット印刷用複合材を大型の印刷物として屋外掲示する際にも十分な機械的強度が得られ易い傾向にある。一方、合成紙の厚さは、500μm以下であることが好ましく、より好ましくは400μm以下、さらに好ましくは300μm以下である。合成紙の厚さが500μm以下であれば、オフセット印刷用複合材11が重くなりすぎず、取り扱い易い傾向にある。
[合成紙の空孔率]
合成紙が内部に空孔を有する場合、上述したとおり不透明性や軽量性を付与しやすい。合成紙中に占める空孔の割合は空孔率で表すことができる。合成紙の空孔率は、不透明性を得る観点から、10%以上であることが好ましく、より好ましくは12%以上、さらに好ましくは15%以上、特に好ましくは20%以上である。一方、合成紙の空孔率は、機械的強度を維持する観点から、45%以下であることが好ましく、より好ましくは44%以下、さらに好ましくは42%以下、特に好ましくは40%以下である。
合成紙の空孔率の測定方法は、合成紙の切断面を電子顕微鏡で観察し、観察領域において空孔が占める面積の比率から求めることができる。具体的には、合成紙試料の任意の一部を切り取り、エポキシ樹脂で包埋して固化させた後、ミクロトームを用いて合成紙の面方向に垂直な切断面を作製し、切断面が観察面となるように観察試料台に貼り付け、その観察面に金ないしは金−パラジウム等を蒸着し、電子顕微鏡にて観察しやすい任意の倍率(例えば、500倍〜3000倍の拡大倍率)における切断面の空孔を観察し、さらに観察した領域を画像データとして取り込み、その画像を画像解析装置にて画像処理を行い、空孔部分の面積率を求めて、空孔率とすることができる。この場合、任意の10箇所以上の観察における測定値の平均を、空孔率とすることができる。
このような合成紙は、例えば特公昭46−40794号公報、特開昭57−149363号公報、特開昭57−181829号公報等に記載されている。また、株式会社ユポ・コーポレーションの市販品(商品名:ユポ)を使用することができる。
[透明支持体]
また、透明性が要求される用途においては、支持体21は透明支持体であることがより好ましい。この透明な支持体21としては、ポリエステル系樹脂を含む合成樹脂フィルムが好ましく用いられる。寸法安定性、機械的強度及び軽量化等の観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系フィルムが好ましい。とりわけ、延伸フィルム、特に二軸延伸ポリエステル系フィルムは、機械的強度及び寸法安定性に優れるため特に好ましい。なお、透明な支持体21は、ポリエステル系樹脂を含む合成樹脂フィルムからなる単層構造であっても、これに他の合成樹脂フィルムを積層させた2層以上の多層構造であってもよい。
なお、透明な支持体21は、熱安定剤(酸化防止剤)、光安定剤、紫外線吸収剤、分散剤、滑剤、脂肪酸アミド等のスリップ剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、染料、顔料、有機或いは無機繊維、有機或いは無機フィラー、可塑剤、結晶核剤、離型剤、難燃剤等の公知の添加剤を含んでもよい。オフセット印刷用複合材11を例えば屋外で用いる場合、耐久性を高める観点から、透明な支持体21は、酸化防止剤や光安定剤等を含有していることが好ましい。
透明な支持体21の透明度は、光学透明である限り特に限定されないが、オフセット印刷用複合材11全体の透明性を高くする観点から、全光線透過率が85%以上であることが好ましく、より好ましくは88%以上、さらに好ましくは90%以上である。
透明な支持体21の厚さは、オフセット印刷用複合材11の機械的強度(例えば剛度や引裂強度等)や重さに影響する要素である。透明な支持体21の厚さは、JIS P8118に準じて測定することができる。透明な支持体21の厚さは、要求性能及び用途に応じて適宜設定でき、特に限定されないが、20μm以上であることが好ましく、より好ましくは30μm以上、さらに好ましくは40μm以上である。透明な支持体21の厚さが20μm以上であれば、湿式電子写真用紙を大型の印刷物として屋外掲示する際にも十分な機械的強度が得られ易い傾向にある。一方、透明な支持体21の厚さは、500μm以下であることが好ましく、より好ましくは400μm以下、さらに好ましくは300μm以下である。透明な支持体21の厚さが500μm以下であれば、オフセット印刷用複合材11が重くなりすぎず、取り扱い易い傾向にある。
[インキ被着層]
インキ被着層31は、支持体21の少なくとも一方の表面21a側に設けられている。このインキ被着層31は、支持体21とは反対側の表面(最表面)に、インキ(インキイメージ膜)が付着、転移、転写等されることにより、印刷メディアの表示面として機能する。このインキ被着層31は、必須成分として水酸基変性オレフィン系接着剤及び/又は酸価が1〜50mgKOH/gの酸変性オレフィン系接着剤を含有する。なお、水酸基変性オレフィン系接着剤及び酸変性オレフィン系接着剤は、それぞれ単独で用いることができ、また、水酸基変性オレフィン系接着剤と酸変性オレフィン系接着剤とを組み合わせて用いることもできる。
[水酸基変性オレフィン系接着剤、酸変性オレフィン系接着剤]
ここで用いる水酸基変性オレフィン系接着剤は、α−オレフィンを原料として含むオレフィン系(共)重合体の水酸基変性物である。また、酸変性オレフィン系接着剤、α−オレフィンを原料として含むオレフィン系(共)重合体の酸変性物(カルボン酸変性物、スルホン酸変性物、リン酸変性物、及びこれらの酸無水物等)である。ここで、(共)重合体とは、単独重合体、共重合体の双方を含む概念である。また、α−オレフィン共重合体とは、少なくとも1種以上のα−オレフィンと、これとは別のコモノマーとを共重合させたものである。すなわち、オレフィン系(共)重合体の水酸基変性物又は酸変性物は、分子鎖内に水酸基又は酸基で修飾された部位を有するオレフィン系(共)重合体を意味する。このような水酸基変性又は酸変性オレフィン系接着剤は、各種印刷法で使用されるインキ、特に液体インキや液体静電インキと高い親和性を有し、これらをインキ被着層31に用いることで、インキの転移性及び密着性に優れる、オフセット印刷用複合材11が実現される。
α−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、2−メチルブテン−1、3−メチルブテン−1、ヘキセン−1、3−メチルペンテン−1、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチルブテン−1、ヘプテン−1、メチルヘキセン−1、ジメチルペンテン−1、トリメチルブテン−1、エチルペンテン−1、オクテン−1、メチルペンテン−1、ジメチルヘキセン−1、トリメチルペンテン−1、エチルヘキセン−1、メチルエチルペンテン−1、ジエチルブテン−1、プロピルペンテン−1、デセン−1、メチルノネン−1、ジメチルオクテン−1、トリメチルヘプテン−1、エチルオクテン−1、メチルエチルヘプテン−1、ジエチルヘキセン−1、ドデセン−1、テトラデセン−1、ヘキサデセン−1、オクタデセン−1、エイコサン−1等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらの中でも、炭素数2〜20のα−オレフィンが好ましく、炭素数2〜15のα−オレフィンがより好ましい。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
α−オレフィンの共重合成分としては、スチレン、ブタジエン、アクリロニトリル、塩化ビニル、臭化ビニル、水添スチレン、ペンタジエン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
オレフィン重合体の具体例としては、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン−1共重合体、プロピレン・ブテン−1共重合体、プロピレン・ブテン−1・エチレン共重合体、エチレン・オクテン共重合体、エチレン・ブテン−1・スチレン共重合体等を挙げることができる。また、オレフィン共重合体の具体例としては、エチレン及び/又は1−ブテン等のオレフィンとスチレンとを含むオレフィン−スチレン共重合体を挙げることができる。
オレフィン系(共)重合体の水酸基変性物は、例えば、α−オレフィン系(共)重合体の主鎖末端や側鎖に水酸基を導入することにより得ることができる。水酸基の導入方法は、公知の方法により行うことができ、特に限定されない。典型的には、オレフィン系(共)重合体に、水酸基含有エチレン性不飽和化合物を(グラフト)共重合させることによって、水酸基変性物を得ることができる。ここで導入される水酸基は、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基のいずれでも構わないが、液体インキの転移性や密着性がより優れる点から、アルコール性水酸基が好ましい。
水酸基含有エチレン性不飽和化合物としては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、テトラメチロールエタンモノ(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−(6−ヒドロキシヘキサノイルオキシ)エチルアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル、10−ウンデセン−1−オール、1−オクテン−3−オール、2−メタノールノルボルネン、ヒドロキシスチレン、N−メチロールアクリルアミド、2−(メタ)アクロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、グリセリンモノアリルエーテル、アリルアルコール、アリロキシエタノール、2−ブテン−1,4−ジオール、グリセリンモノアルコール等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
水酸基の導入量は、水酸基変性オレフィン系接着剤の使用量、使用するインキ等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されない。例えば、上述した水酸基含有エチレン性不飽和化合物を用いる場合、得られる共重合体中における含有量が、通常は0.05〜25重量%、好ましくは1〜10重量%となるように、前記オレフィン系共重合体に導入すればよい。
また、水酸基変性オレフィン系接着剤の水酸基価は、特に限定されないが、液体インキの転移性や密着性がより優れる点から、30〜60mgKOH/gが好ましく、より好ましくは35〜55mgKOH/gである。なお、水酸基変性オレフィン系接着剤は、水酸基価が異なる2種以上を混合して用いることができる。市販の水酸基変性オレフィン系接着剤としては、例えば、三井化学株式会社製の商品名「ユニストールP−801」、「ユニストールP−901」等が挙げられる。このとき、水酸基価が30mgKOH/g未満の水酸基変性オレフィン系接着剤と、水酸価が60mgKOH/gを超える水酸基変性オレフィン系接着剤とを混合して、上記好ましい数値範囲内に調整することもできる。
オレフィン系(共)重合体と水酸基含有エチレン性不飽和化合物との共重合体は、溶媒の存在下、ラジカル重合開始剤を用いて行うことができる。グラフト共重合を行う方法としては、例えば、トルエン等の不活性な有機溶媒中でラジカル重合開始剤の存在下、前記オレフィン系(共)重合体と前記水酸基含有エチレン性不飽和化合物とを加え、加熱攪拌してグラフト共重合反応させる方法が挙げられる。このときの反応温度は、通常50℃以上、好ましくは80〜200℃であり、反応時間は2〜10時間程度が目安とされる。また、反応の方式は、特に制限されず、回分式及び連続式のいずれの方式で行ってもよい。特に、グラフト共重合を均一に行うことができる点では、回分式が好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、有機ペルオキシド、有機ペルエステル等の有機過酸化物、又はアゾビスイソブチロニトリル、ジメチルアゾイソブチロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらの中でも、特に有機ペルオキシド、有機ペルエステルが好ましく用いられる。有機ペルオキシド又は有機ペルエステルの具体例としては、ベンゾイルペルオキシド、ジクロルベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ペルオキシベンゾエート)ヘキシン−3、1,4−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチルペルアセテート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシド)ヘキサン、tert−ブチルベンゾエート、tert−ブチルペルフェニルアセテート、tert−ブチルペルイソブチレート、tert−ブチルペル−sec−オクトエート、tert−ブチルペルピパレート、クミルペルピパレート及びtert−ブチルペルジエチルアセテート等が挙げられる。これらの中でも、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,4−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン等のジアルキルペルオキシドが好ましい。
共重合乃至グラフト共重合反応を行う際に用いる有機溶媒は、特に限定されない。有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族系炭化水素;シクロヘキサン、シクロヘキセン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素;エタノール、イソプロパノール等の脂肪族アルコール;アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;トリクロルエチレン、トリクロロエタン、ジクロルエチレン、クロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素;等を挙げることができるが、これらに特に限定されない。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、芳香族系炭化水素が好ましく、特に、アルキル置換芳香族炭化水素が好ましい。
水酸基変性オレフィン系接着剤の使用量は、所望性能に応じて、適宜設定すればよく、特に限定されない。インキとの密着性、印刷適性等の観点から、インキ被着層31の総量に対する固形分換算で、30〜80質量%が好ましく、より好ましくは32〜75質量%である。
オレフィン系(共)重合体の酸変性物は、例えば、α−オレフィン系(共)重合体の主鎖末端や側鎖に酸基を導入することにより得ることができる。ここで導入される酸基は、特に限定されず、例えばカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、及びこれらの酸無水物基、のいずれでも構わないが、液体インキの転移性や密着性がより優れる点から、カルボキシル基、カルボン酸の無水物基が好ましい。なお、本明細書の変性オレフィン系接着剤において、フェノール性水酸基による変性物は、上述した水酸基変性オレフィン系接着剤に該当し、酸変性オレフィン系接着剤には該当しないものとする。酸基の導入方法は、公知の方法により行うことができ、特に限定されない。例えば、オレフィン系(共)重合体に、アクリル酸やメタクリル酸等のカルボン酸基含有エチレン性不飽和化合物、又は、無水マレイン酸等のカルボン酸無水物を、(グラフト)共重合させることによって、カルボン酸変性物を得ることができる。また、オレフィン系(共)重合体に、アクリル酸メチルやメタクリル酸エチル等の不飽和カルボン酸エステル、又は、メタクリルアミドやマレイン酸ジアミド等の不飽和カルボン酸アミドを、(グラフト)共重合させることによって、カルボン酸変性物を得ることもできる。
カルボン酸基含有エチレン性不飽和化合物としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、カルボン酸無水物としては、例えば、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらの導入方法は、上述した水酸基変性オレフィン系接着剤におけるラジカル重合及びグラフト重合を適用でき、ここでの重複した説明は省略する。
酸基の導入量は、酸変性オレフィン系接着剤の使用量、使用するインキ等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されない。例えば、上述したカルボン酸基含有エチレン性不飽和化合物又はカルボン酸無水物を用いる場合、得られる共重合体中における含有量が、通常は0.05〜25質量%、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは1〜5質量%となるように、前記オレフィン系共重合体に導入すればよい。
また、酸変性オレフィン系接着剤の酸価は、特に限定されないが、液体インキの転移性や密着性がより優れる点から、1〜50mgKOH/gが好ましく、より好ましくは3〜40mgKOH/g、さらに好ましくは5〜30mgKOH/gである。市販の酸変性オレフィン系接着剤としては、例えば、三菱化学株式会社製の商品名「サーフレンP−1000」、「アドマーOF551」、「アドマーNF550」;三菱樹脂株式会社製の商品名「モディックS525」等が挙げられる。なお、酸変性オレフィン系接着剤は、酸価が異なる2種以上を混合して用いることができる。このとき、酸価が50mgKOH/g未満の酸変性オレフィン系接着剤と、酸価が50mgKOH/gを超える酸変性オレフィン系接着剤とを混合して、上記好ましい数値範囲内に調整することもできる。
インキ被着層31中の水酸基変性オレフィン系接着剤及び酸変性オレフィン系接着剤の含有量は、所望性能に応じて、適宜設定すればよく、特に限定されない。インキ密着性や印刷適性等と耐ブロッキング性とのバランスの観点から、インキ被着層31の総量に対する固形分換算で、合計で50〜98質量%が好ましく、より好ましくは60〜95質量%であり、さらに好ましく70〜90質量%である。
なお、メディアを重ね合わせた際にインキが剥がれ落ち難くなるという耐ブロッキング性、隠蔽性、印刷特性、色度及び色相等をより好適なものにする観点からは、インキ被着層31は、水酸基変性オレフィン系接着剤及び/又は酸変性オレフィン系接着剤の他に、白色顔料やウレタン系樹脂を含むことが好ましい。一方、インキ被着層31の透明性を過度に損なうことなく、製膜後のベトツキを抑制し、オフセット印刷用複合材11を重ね合わせた際の耐ブロッキング性を高める観点からは、インキ被着層31は、水酸基変性オレフィン系接着剤及び/又は酸変性オレフィン系接着剤の他に、ポリイソシアネート化合物を含むことが好ましい。以下、これらの各成分について詳述する。
[白色顔料]
白色顔料としては、各種公知のものを用いることができ、特に限定されない。白色顔料を併用することにより、隠蔽性が高められ、インキ被着層31の透視性を低減させることができる。また、白色顔料を併用することにより、白色度及び色相を改善することもできる。印刷用紙として求められる隠蔽性を考慮すると、酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛が好ましく用いられる。とりわけ、酸化チタンは、高い隠蔽性を有し、白色度及び色相にも優れるため、特に好ましく用いられる。酸化チタンとしては、ルチル型(正方晶高温型)、アナターゼ型(正方晶低温型)、ブルッカイト型(斜方晶)のいずれを用いてもよい。市販の各種製品としては、例えば、石原産業社製酸化チタン粒子(商品名:タイペーク)等が入手可能である。また、酸化チタンは、硫酸法と塩素法で一般的に製造されるが、白色度の観点から塩素法で製造された顔料の方が、白色度が高く優れているため好ましい。また、酸化チタンとして、アルミナ表面処理やシリカ表面処理が施された表面改質酸化チタンを用いることができる。
白色顔料の平均粒子径(凝集体を形成している場合には、凝集体の粒子径、いわゆる二次粒子径)は、顔料分散性、隠蔽性、粗大突起形成抑制、印刷特性、色度及び色相等の所望性能に応じて、適宜設定すればよく、特に限定されない。例えば酸化チタンであれば、好ましくは0.01〜1μm、より好ましくは0.1〜0.5μmである。なお、ここでいう平均粒子径は、所謂メジアン径D50を意味する。メジアン径D50は、公知のレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置によって測定することが可能である。
また、白色顔料の含有割合も、上記と同様の理由により、所望性能に応じて、適宜設定すればよく、特に限定されない。白色度や隠蔽性、支持体21との密着性、インキとの密着性、粗大突起形成抑制等の観点から、インキ被着層31の総量に対する固形分換算で、5〜40質量%が好ましく、より好ましくは10〜35質量%である。
[ウレタン系樹脂]
ウレタン系樹脂は、ポリオール化合物とジイソシアネート化合物とを、縮合反応により共重合した化合物である。ウレタン系樹脂は、分子内にウレタン結合等の極性の高い基を多数有しており、その分子間力により、各種の熱可塑性樹脂に対し優れた接着性を有する。水酸基変性オレフィン系接着剤の使用量等によっても異なるが、ウレタン系樹脂を併用することにより、ベタツキが緩和されて、耐ブロッキング性が高められる傾向にある。また、ウレタン系樹脂を併用することにより、支持体21との密着性も高められる傾向にある。さらに、白色顔料を併用する場合には、ウレタン系樹脂は分散マトリックスとして白色顔料の保持・固定化にも寄与する。
インキ被着層31に配合するウレタン系樹脂は、特に限定されるものではないが、インキ被着層31を容易に構成するために、溶媒分散性又は溶媒可溶性のものが好ましい。具体的には、平均分子量が10,000〜300,000のウレタン系樹脂が好ましく、平均分子量が50,000〜200,000のウレタン系樹脂がより好ましい。このような特徴を有するウレタン系樹脂は、塗料用途やインキ用途向けとして好適である。
ウレタン系樹脂は、従来から既知の方法で製造でき、その製造方法は特に制限されない。例えば、特開昭62−153366号公報、特開昭62−153367号公報、特開平1−236289号公報、特開平2−64173号公報、特開平2−64174号公報、特開平2−64175号公報等に開示されている方法により得ることができる。具体的には、ポリオール化合物とジイソシアネート化合物とを、イソシアネート基分量が過剰となる割合で混合し、適切な溶剤中、例えば、ノントルエン系グラビアインキ用の溶剤として通常用いられる、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール等のアルコール系溶剤;メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶剤;あるいはこれらの混合溶剤の中で縮合反応させて末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを調整し、次いでこれに鎖延長剤や、反応停止剤を反応させる二段法が挙げられる。あるいは、ポリオール化合物、ジイソシアネート化合物、鎖伸長剤を上記の適切な溶剤中で一度に反応させる一段法が挙げられる。二段法は分子量を調整しやすく、均一な重合体溶液が得られやすい点で好ましい。
ウレタン系樹脂の合成に使用するポリオール化合物としては、ウレタン系樹脂の製造に一般的に用いられる各種公知のポリオール化合物を用いることができる。ポリオール化合物としては、例えば、酸化メチレン、酸化エチレン、テトラヒドロフラン等の重合体又は共重合体のポリエーテルポリオール類(1);エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,4−ブチンジオール、1,4−ブチレンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ソルビトール、ペンタエスリトール等の飽和又は不飽和の低分子ポリオール類(2);これらの低分子ポリオール類(2)と、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、こはく酸、しゅう酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の多価カルボン酸あるいはこれらの無水物とを脱水縮合又は重合させて得られるポリエステルポリオール類(3);環状エステル化合物、例えばポリカプロラクトン、ポリバレロラクトン、ポリ(β−メチル−γ−バレロラクトン)等のラクトン類、を開環重合して得られるポリエステルポリオール類(4);前記低分子ポリオール類(2)等と、例えばジメチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、ホスゲン等との反応によって得られるポリカーボネートポリオール類(5);ポリブタジエングリコール類(6);ビスフェノールAに酸化エチレン又は酸化プロピレンを付加して得られるグリコール類(7);1分子中に1個以上のヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロプル、アクリルヒドロキシブチル等、或いはこれらの対応するメタクリル酸誘導体等と、例えばアクリル酸、メタクリル酸又はそのエステルとを共重合することによって得られるアクリルポリオール(8)等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、前記ポリエステルポリオール類(3)のなかで、ジオール類(グリコール類)と二塩基酸とから得られる高分子ジオールは、ジオール類のうち5モル%までを前記水酸基を3つ以上有する低分子ポリオール類(2)に置換することができる。
ウレタン系樹脂の合成に使用するジイソシアネート化合物としては、ウレタン系樹脂の製造に一般的に用いられる各種公知の芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート等を用いることができる。例えば、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4‘−ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ビス−クロロメチル−ジフェニルメタン−ジイソシアネート、2,6−ジイソシアネート−ベンジルクロライド、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジメリールジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、ダイマー酸のカルボキシル基をイソシアネート基に転化したダイマージイソシアネート等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ウレタン系樹脂の合成に使用する鎖伸長剤としては、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン等の他に、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピルジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシピロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシピロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン等分子内に水酸基を有するアミン類等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、反応停止を目的とした反応停止剤としては、例えば、一価の活性水素含有化合物を用いることができる。具体的には、ジ−n−ブチルアミン等のジアルキルアミン類やエタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類等が挙げられるが、これらに特に限定されない。また、特にポリウレタン系樹脂中にカルボキシル基を導入したいときには、グリシン、L−アラニン等のアミノ酸を反応停止剤として用いることができる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ウレタン系樹脂の使用量は、所望性能に応じて、適宜設定すればよく、特に限定されない。支持体12との密着性、耐ブロッキング性等の観点から、インキ被着層31の総量に対する固形分換算で、5〜40質量%が好ましく、より好ましくは7〜35質量%である。
[ポリイソシアネート化合物]
ポリイソシアネート化合物は、分子内にイソシアネート基を少なくとも2以上有する多官能ポリイソシアネート化合物である。水酸基変性オレフィン系接着剤や酸変性オレフィン系接着剤の使用量等によっても異なるが、このポリイソシアネート化合物を、上述した水酸基変性又は酸変性のオレフィン系接着剤と併用することで、インキ被着層31の透明性を過度に損なうことなく、製膜後のベトツキが抑制されて、オフセット印刷用複合材11を重ね合わせた際の耐ブロッキング性が高められる傾向にある。
上記ポリイソシアネート化合物は、大別すると、脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート等に分類される。芳香族ポリイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、ジフェニルジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等が挙げられるが、これらに特に限定されない。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、プロピレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられるが、これらに特に限定されない。
脂環族ポリイソシアネートとしては、シクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジメリールジイソシアネート等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
インキ被着層31中のポリイソシアネート化合物の含有量は、所望性能に応じて、適宜設定すればよく、特に限定されない。耐ブロッキング性とインキ密着性や印刷適性等とのバランスの観点から、インキ被着層31の総量に対する固形分換算で、2〜45質量%が好ましく、より好ましくは5〜35質量%であり、さらに好ましく7〜30質量%である。
[アンチブロッキング剤]
ポリイソシアネート化合物を用いる場合、インキ被着層31は、アンチブロッキング剤をさらに含有していてもよい。アンチブロッキング剤を併用することで、オフセット印刷用複合材11を重ね合わせた際の耐ブロッキング性がより一層高められる傾向にある。ここで用いるアンチブロッキング剤としては、凝集シリカや球状シリカ等のシリカ微粒子やポリマービーズ等の公知のアンチブロッキング剤を使用することができ、特に限定されない。これらの中でも、アンチブロッキング剤としての均質性、インキ被着層31からの脱落、インキ被着層31の透明性等の観点から、ポリマービーズが好ましい。
ポリマービーズとしては、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂、フッ素系樹脂等の微粒子が挙げられるが、これらに特に限定されない。とりわけ、水酸基変性オレフィン系接着剤又は酸変性オレフィン系接着剤と併用する際の混和性、これら接着剤との屈折率差等の観点から、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂が好ましく、(メタ)アクリル系樹脂がより好ましい。(メタ)アクリル系樹脂の中でも、架橋又は未架橋の(メタ)アクリル系樹脂の微粒子が特に好ましい。なお、本明細書において、(メタ)アクリル系樹脂とは、アクリル系樹脂及びメタクリル系樹脂の双方が含まれる。
アンチブロッキング剤の平均粒子径は、所望性能に応じて、適宜設定すればよく、特に限定されない。耐ブロッキング性とインキ密着性や印刷適性等とのバランスの観点から、0.1〜10.0μmが好ましく、より好ましくは0.5〜8.0μmであり、さらに好ましくは1.0〜6.0μmである。なお、本明細書において、アンチブロッキング剤の平均粒子径は、レーザー回折/散乱法によって求められる所謂メジアン径D50を意味する。この平均粒子径は、公知のレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置によって測定することができる。
インキ被着層31中のアンチブロッキング剤の含有量は、所望性能に応じて、適宜設定すればよく、特に限定されない。分散性や光散乱等の観点から、インキ被着層31の総量に対する固形分換算で、0.05〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜8.0質量%であり、さらに好ましく0.2〜5.0質量%である。
[助剤]
また、インキ被着層31は、上述した水酸基変性オレフィン系接着剤、酸変性オレフィン系接着剤、白色顔料やウレタン系樹脂、ポリイソシアネート化合物、アンチブロッキング剤の他に、必要に応じて、印刷適性を大きく損なわない範囲で、当業界で公知の各種助剤を含んでもよい。助剤としては、例えば、熱安定剤(酸化防止剤)、光安定剤、分散剤、インキ吸着材、帯電防止剤、紫外線吸収剤、染料、顔料、可塑剤、離型剤、難燃剤、インキ吸着材、帯電防止剤、耐光剤(紫外線安定剤)、レベリング剤等が挙げられるが、これらに特に限定されない。オフセット印刷用複合材11を例えばポスター用紙のように屋外で用いる場合、耐久性を高める観点から、酸化防止剤や光安定剤等を含有していることが好ましい。
熱安定剤としては、立体障害フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤等の熱安定剤等を例示することができる。熱安定剤の添加量は、特に限定されないが、上述した熱可塑性樹脂に対する固形分換算で、0.001〜1質量%が好ましい。
光安定剤としては、立体障害アミン系光安定剤、ベンゾトリアゾール系光安定剤、ベンゾフェノン系光安定剤、イオウ系光安定剤等を例示することができる。光安定剤の添加量は、特に限定されないが、上述した熱可塑性樹脂に対する固形分換算で、0.001〜1質量%が好ましい。
分散剤は、例えば、上述した熱可塑性樹脂を含むフィルム層中に無機フィラーを高分散させる目的で用いられる。分散剤としては、シランカップリング剤、オレイン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸、金属石鹸、ポリアクリル酸若しくはポリメタクリル酸又はこれらの塩等を例示することができる。分散剤の添加量は、特に限定されないが、上述した熱可塑性樹脂に対する固形分換算で、0.01〜4質量%が好ましい。
[インキ被着層の形成方法]
インキ被着層31の形成方法は、特に限定されるものではないが、インキ被着層31を構成する上記各成分を、溶媒に溶解させて塗工液を調製する工程と、調製された塗工液を支持体21の少なくとも一方の面(図1では、表面21a)に塗工する工程と、塗工された塗工液を乾燥固化させる工程とを有する方法によって、インキ被着層31を形成することが好ましい。このとき、支持体21の表面に、各種のプライマー層や接着剤層を設け、これらの層上にインキ被着層31を設けてもよい。これにより、オフセット印刷用複合材11をロール・ツゥ・ロールで製造することもでき、生産性を向上させることができる。また、このように塗布液を乾燥固化させることにより、透明性が求められる用途においては比較的に透明性を保ったまま、インキ密着性や耐ブロッキング性に優れるインキ被着層31が得られ易い傾向にある。さらに、インキ被着層31の厚さを比較的容易に調整することができるので、印刷適性を維持しながら塗工層の厚さを調整する等、所望の白色度や風合いのオフセット印刷用複合材11を製造することができる。なお、乾燥固化の際の条件は、使用する材料や配合量、所望の透明性、インキ密着性、耐ブロッキング性等に応じて適宜設定でき、特に限定されないが、生産性等の観点から、30〜70℃、1秒〜30分程度が好ましい。
インキ被着層31の形成は、成形ライン中において支持体21の成形と併せて実施してもよく、或いは、支持体21の成形とは別個のラインで実施してもよい。また、例えば支持体21上へ塗工液を塗工する際には、ダイコーター、バーコーター、ロールコーター、リップコーター、グラビアコーター、スプレーコーター、ブレードコーター、リバースコーター、エアーナイフコーター等の塗工装置を用いることができる。
塗工液を調製する際に用いる溶媒は、特に限定されるものではないが、有機溶剤であることが好ましい。例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール等のアルコール系溶剤;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;或いはこれらの混合溶剤;等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
塗工液の固形分濃度は、使用する塗工装置、取扱性、生産性等を考慮して適宜設定すればよく、特に限定されないが、塗工液の総量に対して、5〜40質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜35質量%である。
[塗工量]
インキ被着層31の塗工量は、製膜性(塗工ムラ)、生産性、使用する支持体21との密着性、使用するインキとの密着性等を考慮して、適宜設定すればよい。インキ被着層31の塗工量は、乾燥後の固形分換算で、片面あたり0.5〜10g/mが好ましく、より好ましくは0.6〜8.0g/m、さらに好ましくは0.7〜5.0g/mである。
なお、インキ被着層31の製膜に先立って、支持体21に表面酸化処理を行い、表面改質を行うことが好ましい。表面酸化処理を施すことによって、支持体21とインキ被着層31との密着性をより向上させることができる。表面酸化処理としては、例えば、コロナ放電処理、フレーム処理、プラズマ処理、グロー放電処理、オゾン処理等を例示することができる。これらは、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて行うことができる。表面酸化処理を実施する場合、その効果の高さから、コロナ放電処理又はフレーム処理を実施することが好ましい。
コロナ放電処理を実施する場合、その処理量は、特に限定されないが、好ましくは600J/m(10W・分/m)以上、より好ましくは1,200J/m(20W・分/m)以上であり、また、好ましくは12,000J/m(200W・分/m)以下、より好ましくは10,800J/m(180W・分/m)以下である。フレーム処理を実施する場合、その処理量は、特に限定されないが、好ましくは8,000J/m以上、より好ましくは20,000J/m以上であり、また、好ましくは200,000J/m以下、より好ましくは100,000J/m以下である。
[インキ]
インキ被着層31に付着(或いは、転移、転写等)されるインキの種類は、特に限定されない。オフセット印刷用のインキのみならず、インクジェット記録用のインキや電子写真用の粉体トナー等も適用可能である。とりわけ、オフセット印刷用複合材11は、インキの転移性及び密着性に優れるインキ被着層31を採用していることから、従来よりも遥かに微細な、例えば平均粒子径が0.5〜4μmのインキ粒子を含有する液体静電インキ(代表的には、Hewlett-Packard社のエレクトロインキ)を用いた場合に、インキの転移性及び密着性の向上効果が顕在化する。これはすなわち、インキ粒子の超微細化にともないインキの転写漏れやインキの脱落が発生し易くなることに起因する。したがって、かかる観点から、実施形態のオフセット印刷用複合材11は、平均粒子径が0.5〜4μmのインキ粒子を含有する液体インキを用いたオフセット印刷、より好ましくは平均粒子径が1〜2μmのインキ粒子を含有する液体エレクトロインキを用いたデジタルオフセット印刷において、殊に有用なものと言える。
[粘着剤層]
なお、オフセット印刷用複合材11は、その最外層の一方の面に粘着剤層41を設けることで、被着体に貼り付け可能な粘着シート51の態様を採り得る。例えば、図2に示すように、支持体21の、インキ被着層31を設けた面(表面21a)とは反対面(表面21b)側に粘着剤層41を設けることで、インキ被着層31、支持体21、及び粘着剤層41がこの順に積層された粘着シート51とすることができる。
この粘着剤層41は、例えば、一般に用いられる溶剤系又は水系の粘着剤を塗工し、必要に応じてスムージング工程や乾燥工程を行うことで、形成することができる。粘着剤層41に使用する粘着剤の種類、粘着剤層41の厚み(塗工量)は、被着体の種類、使用環境、粘着強度等に応じて、種々選択が可能である。粘着剤としては、例えば、天然ゴム系、合成ゴム系、アクリル系等の合成高分子粘着剤を使用することができる。粘着剤を塗工する際には、必要に応じて、有機溶剤に溶解した溶液、水系溶媒に分散したディスパージョン、エマルジョン等の形態で使用することができる。また、オフセット印刷用複合材11の不透明度を向上させるため、粘着剤にチタンホワイト等の顔料を含有させてもよい。
さらに、粘着剤層41は、溶液状態で剥離シートや工程紙のシリコーン処理面上に塗工して形成し、これをオフセット印刷用複合材11上に転写して設けることもできる。或いは、オフセット印刷用複合材11に直接に塗工して形成することもできる。なお、粘着剤の塗工は、ダイコーター、バーコーター、ロールコーター、リップコーター、グラビアコーター、スプレーコーター、ブレードコーター、リバースコーター、エアーナイフコーター等の公知の塗工装置を用いることができる。粘着剤層の厚みは、適宜設定でき、特に限定されないが、通常2〜30μmが好ましく、より好ましくは5〜20μmである。
[剥離シート]
また、上述した粘着剤層41の表面41aに、さらに剥離シートを設けてもよい。剥離シートを設けることで、不使用時において粘着剤層41を保護することができる。また、オフセット印刷時には剥離シートを設けたままとし、被着体への貼着時に剥離シートを除去して使用することもできる。剥離シートとしては、当業界で公知のものを使用することができ、その種類は特に限定されない。例えば、上質紙やクラフト紙をそのまま又はカレンダー処理、樹脂塗工若しくはフィルムラミネートしたもの、グラシン紙、コート紙、プラスチックフィルム等にシリコーン処理を施したもの等を使用することができる。ここで用いる剥離シートは、オフセット印刷用複合材11に貼付使用するに際して粘着剤層41との剥離性を良好にするため、粘着剤層41と接触する面にシリコーン処理を施したものを用いるのが一般的である。
[はがき用途]
一方、オフセット印刷用複合材11及び粘着シート51は、はがきサイズの合成紙やパルプ紙やインクジェット記録紙等の記録紙61と貼着させることにより、はがき71(インクジェット記録用はがき、写真付きはがき等)の態様を採り得る。例えば、図3に示すように、支持体21の、インキ被着層31を設けた面(表面21a)とは反対面(表面21b)側に粘着剤層41を設け、この粘着剤層41の表面41aに記録紙61を貼り付けることで、インキ被着層31、支持体21、粘着剤層41及び記録紙61がこの順に積層されたはがき71とすることができる。
[不透明度]
上記のはがき等の不透明印刷用途において、オフセット印刷用複合材11の不透明度は、93%以上であることが好ましく、より好ましくは95%以上、さらに好ましくは97%以上である。これは以下の理由による。すなわち、このオフセット印刷用複合材11は、インキ被着層31の表面にインキが付着することで、各種の情報が印刷及び/又は印字され、各種の用途に用いられる。このため、オフセット印刷用複合材11に印刷及び/又は印字された文字等が、オフセット印刷用複合材11の背景に関わらず判読できることが望ましい。オフセット印刷用複合材11の不透明度が93%以上であれば、背景が透けて見えることが抑えられ、印刷面に印刷された文字等の判読性が向上する傾向にある。そして、例えば、このオフセット印刷用複合材11をはがき等に貼着した場合、はがきの夾雑物やざらつきが透けて見えるのを抑制することができる。ここで、本明細書において、「不透明度」は、JIS P8149:2000に規定されている「紙及び板紙−不透明度試験方法(紙の裏当て)−拡散照明法」に準拠して測定される値を意味する。
[白色度]
このとき、オフセット印刷用複合材11の白色度は、80%以上であることが好ましく、より好ましくは90%以上である。オフセット印刷用複合材11の白色度が80%以上であることにより、インキ被着層31表面に印刷された印刷内容の視認性が向上する傾向にある。ここで、本明細書において、「白色度」は、JIS L1015:1999に規定されている「白色度のハンターの方法(C法)」に準拠し、ハンター型色差計を用いて測定されたL,a,b値から算出される値を意味する。なお、ハンター型色差計としては、例えば、スガ試験機社製のSMカラーメーター SM−Tを用いることができる。
[色相]
また、オフセット印刷用複合材11の色相としては、Lが85〜100、aが−10〜+10、bが−15〜+7であることが好ましい。ここで、L,a,bは、JIS−Z8730:2009に規定されているハンター表色系の色の表示方法で表示した、明度指数L及びクロマティクネス指数a、bである。各パラメータは、上記白色度の測定の際に用いたハンター型色差計で測定することができる。Lは、87〜99であることがより好ましく、さらに好ましくは90〜98である。また、aは、−7〜+7であることがより好ましく、さらに好ましくは−5〜+5である。さらに、bは、−10〜+5であることがより好ましく、さらに好ましくは−7〜+3である。これらの好ましい数値範囲にあることで、印画紙調の白色度が得られ、印刷内容の視認性が向上する傾向にある。
[ウィンドウフィルム用途]
なお、オフセット印刷用複合材11は、その最外層の一方の面に粘着剤層を設けることで、被着体に貼り付け可能なウィンドウフィルムの態様を採ることができる。例えば、透明な支持体21の、インキ被着層31を設けた面(表面21a)とは反対面側に粘着剤層を設けることで(図2参照)、インキ被着層31、透明支持体21、及び粘着剤層がこの順に積層されたウィンドウフィルムとすることができる。なお、ここで用いる粘着剤層は、特に限定されるものではなく、上述した粘着材層41と同様のものを用いることができる。また、上述した粘着剤層の表面(露出面)に、上述した剥離シートをさらに設けてもよい。剥離シートを設けることで、不使用時において粘着剤層を保護することができる。
[不透明度]
上記のウィンドウフィルム等の透明印刷用途において、オフセット印刷用複合材11の不透明度は10%以下であることが好ましく、より好ましくは8%以下、さらに好ましくは6%以下である。オフセット印刷用複合材11の不透明度が10%以下であることにより、ウィンドウフィルム等として用いた場合に光透過が過度に妨げられることがなく、多様なカラーバリエーションやグラフィック表現の実現が容易となる。ここで、本明細書において、「不透明度」は、JIS P8149:2000に規定されている「紙及び板紙−不透明度試験方法(紙の裏当て)−拡散照明法」に準拠して測定される値を意味する。
なお、透明性が求められる用途における好ましい態様の1つとして、インキ被着層31は、無機フィラーを実質的に含有しないことが好ましい。ここで、「実質的に含有しない」とは、無機フィラーの含有量が、インキ被着層31の総量に対する固形分換算で、0.0〜3.0質量%であることを意味する。より好ましくは0.0〜1.0質量%であり、さらに好ましくは0.0〜0.5質量%であり、特に好ましくは0.0〜0.01質量%である。水酸基変性オレフィン系接着剤及び変性オレフィン系接着剤の少なくとも一種と、ポリイソシアネート化合物とを併用した場合、無機フィラーレスの態様であっても、インキの転移性及び密着性並びに透明性に優れ、その上さらにオフセット印刷用の印刷メディアとして好適な耐ブロッキング性を有する、オフセット印刷用複合材11を実現可能である。
以下、調製例及び実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(支持体の製造)
[支持体の製造例A1]
プロピレン単独重合体(商品名「ノバテックPP MA−8」、融点:164℃、日本ポリプロ社製)67質量%、高密度ポリエチレン(商品名「ノバテックHD HJ580」、融点:134℃、日本ポリエチレン社製)10質量%、及び平均粒子径1.5μmの炭酸カルシウム粉末23質量%を含有する樹脂組成物(a)を、押出機を用いて260℃で溶融混練し、ダイよりフィルム状に押し出し、50℃までフィルムを冷却した。このフィルムを140℃に再度加熱したのち、ロール群の周速差を利用して縦方向に5倍延伸して、基層となる一軸延伸フィルムを得た。
一方、プロピレン単独重合体(商品名「ノバテックPP MA−3」、日本ポリプロ社製)51.5質量%、高密度ポリエチレン(商品名「ノバテックHD HJ580」、日本ポリエチレン社製)3.5質量%、平均粒子径1.5μmの炭酸カルシウム粉末42質量%、及び平均粒子径0.8μmの酸化チタン粉末3質量%を含有する樹脂組成物(b)を、別の2台の押出機を用いて250℃で溶融混練し、これを上記一軸延伸フィルムの両面にそれぞれダイよりフィルム状に押し出し、積層して、表層/基層/表層の三層構造の積層体(b/a/b)を得た。
この三層構造の積層体をテンターオーブンに導き、155℃に加熱した後、テンターを用いて横方向に8倍延伸し、次いで164℃で熱セット(アニーリング)して、さらに55℃迄冷却し、耳部をスリットして、厚さ110μmの熱可塑性樹脂フィルムを得て、これを支持体とした。同支持体の空孔率は34%であった。
[支持体の製造例A2]
製造例1の樹脂組成物(a)を、押出機を用いて260℃で溶融混練し、ダイよりフィルム状に押し出し、50℃までフィルムを冷却した。このフィルムを140℃に再度加熱したのち、ロール群の周速差を利用して縦方向に5倍延伸、横方向に8倍延伸して、樹脂組成物(a)の基層のみの単層構造を有する2軸延伸フィルムを得た。
この2軸延伸フィルムを、製造例1と同様に164℃で熱セットし、さらに55℃迄冷却し、耳部をスリットして、厚さ80μmの熱可塑性樹脂フィルムを得て、これを支持体とした。同支持体の空孔率は40%であった。
[支持体の製造例A3]
樹脂組成物(a)に代えて、プロピレン単独重合体(商品名「ノバテックPP MA−8」、融点164℃、日本ポリプロ社製)87質量%、高密度ポリエチレン(商品名「ノバテックHD HJ580」、融点134℃、日本ポリエチレン社製)13質量%を含有する樹脂組成物を用いる以外は、製造例2と同様に行って、2軸延伸の厚さ50μmの熱可塑性樹脂フィルムを得て、これを支持体とした。同支持体の空孔率は0%であった。
[支持体の例A4]
ポリエステル系樹脂を含む透明支持体として、市販の二軸延伸PETフィルム(商品名「E5200」、厚さ75μm、東洋紡社製)を使用した。
[調製例A1]
トルエン12質量部、メチルエチルケトン20質量部を混合し、この混合溶媒に、オレフィン系共重合体の水酸基変性物を含む接着剤(商品名「ユニストールP−801」、三井化学社製)50質量部を加え、ディソルバーにて混合し、インキ被着層の塗工液を得た。
[調製例A2]
シリカ(商品名「サイリシア350」、富士シリシア化学社製)4.4質量部、ポリウレタン系樹脂(商品名「TA24−412A」、日立化成社製)19質量部、トルエン12質量部、メチルエチルケトン20質量部をディソルバーにて混合し、この混合液にオレフィン系共重合体の水酸基変性物を含む接着剤(商品名「ユニストールP−801」、三井化学社製)50質量部を加え、ディソルバーにて混合し、インキ被着層の塗工液を得た。
[調製例A3]
二酸化チタン(商品名「CR−67」、石原産業社製)4.2質量部、シリカ(商品名「サイリシア350」、富士シリシア化学社製)2.5質量部、ポリウレタン系樹脂(商品名「TA24−412A」、日立化成社製)12質量部、トルエン12質量部、メチルエチルケトン20質量部をディソルバーにて混合した後、サンドミルにて分散を行い、顔料分散体50質量部を得た。この顔料分散体にオレフィン系共重合体の水酸基変性物を含む接着剤(商品名「ユニストールP−801」、三井化学社製)50質量部を加え、ディソルバーにて混合し、インキ被着層の塗工液を得た。
[調製例A4]
ポリウレタン系樹脂(商品名「TA24−412A」、日立化成社製)13.3質量部、トルエン12質量部、メチルエチルケトン20質量部をディソルバーにて混合し、この混合液にオレフィン系共重合体の水酸基変性物を含む接着剤(商品名「ユニストールP−801」、三井化学社製)50質量部を加え、ディソルバーにて混合し、インキ被着層の塗工液を得た。
[調製例A5]
ポリウレタン系樹脂(商品名「TA24−412A」、日立化成社製)13.3質量部、トルエン12質量部、メチルエチルケトン20質量部をディソルバーにて混合し、この混合液にオレフィン系共重合体の水酸基変性物を含む接着剤(商品名「ユニストールP−801」、三井化学社製)50質量部を加え、ディソルバーにて混合した。次いで、得られた混合物にポリイソシアネート化合物(商品名「VMハードナー」、東洋インキ社製)1.6質量部を配合し、この混合物をさらに5分間撹拌混合して、インキ被着層の塗工液を得た。
表1に、使用した各材料の詳細を示す。
Figure 2017057739
[実施例A1]
製造例A1で得た支持体の両面に、30W・分/mの強度でコロナ放電処理を施した。次いで、処理後の同支持体に、片面あたり乾燥後のインキ被着層の固形分量が2.0g/mとなるように、調製例A1の塗工液をロールコーターにて塗工した。その後、60℃のオーブンを用いて乾燥させてインキ被着層を設けることにより、実施例A1のオフセット印刷用複合材を得た。
[実施例A2]
調製例A1の塗工液に代えて、調製例A2の塗工液を用いること以外は、実施例A1と同様に行い、実施例A2のオフセット印刷用複合材を得た。
[実施例A3]
調製例A1の塗工液に代えて、調製例A3の塗工液を用いること以外は、実施例A1と同様に行い、実施例A3のオフセット印刷用複合材を得た。
[実施例A13]
調製例A1の塗工液に代えて、調製例A4の塗工液を用いること以外は、実施例A1と同様に行い、実施例A13のオフセット印刷用複合材を得た。
[実施例A14]
調製例A1の塗工液に代えて、調製例A5の塗工液を用いること以外は、実施例A1と同様に行い、実施例A14のオフセット印刷用複合材を得た。
[比較例A1〜A3]
表1及び表2に記載の原料及び配合割合で、インキ被着層の塗工液をそれぞれ調製した。調製例A1の塗工液に代えて、これらのインキ被着層の塗工液をそれぞれ用いること以外は、実施例A1と同様に行って、インキ被着層を設け、比較例A1〜A3のオフセット印刷用複合材を得た。
[比較例A4]
表1及び表2に記載の原料及び配合割合で、インキ被着層の塗工液を調製した。調製例A1の塗工液に代えて、このインキ被着層の塗工液を用い、コロナ放電処理を省略すること以外は、実施例A1と同様に行って、インキ被着層を設け、比較例A4のオフセット印刷用複合材を得た。
表2に、各塗工液の配合割合及び塗工量を示す。
Figure 2017057739
表3に、実施例A1〜A3及びA13〜A14、並びに比較例A1〜A4の液体インキの適性評価についての評価結果を示す。
Figure 2017057739
表4に、各オフセット印刷用複合材の構成を示す。また、表5に、これらの紙質評価についての評価結果を示す。
Figure 2017057739
Figure 2017057739
[実施例A4〜A7]
表1及び表6に記載の原料及び配合割合で、インキ被着層の塗工液をそれぞれ調製した。実施例A3のインキ被着層の塗工液に代えて、これらのインキ被着層の塗工液をそれぞれ用いること以外は、実施例A3と同様に行って、インキ被着層を設け、実施例A4〜A7のオフセット印刷用複合材を得た。
[実施例A8、A9]
実施例A3において表6に記載の塗工量(片面あたり乾燥後のインキ被着層の固形分量)に変更してインキ被着層を設けること以外は、実施例A3と同様に行い、実施例A8、A9のオフセット印刷用複合材を得た。
[実施例A10]
実施例A7において表6に記載の塗工量(片面あたり乾燥後のインキ被着層の固形分量)に変更してインキ被着層を設けること以外は、実施例A7と同様に行い、実施例A10のオフセット印刷用複合材を得た。
[実施例A11]
製造例A1の支持体に代えて製造例A2の支持体を用いること以外は、実施例A3と同様に行い、実施例A11のオフセット印刷用複合材を得た。
[実施例A12]
製造例A1の支持体に代えて製造例A3の支持体を用い、表6に記載の塗工量(片面あたり乾燥後のインキ被着層の固形分量)に変更してインキ被着層を設けること以外は、実施例A3と同様に行い、実施例A12のオフセット印刷用複合材を得た。
[粘着シート]
厚さ60μmのポリプロピレンフィルム(商品名「パイレンP2761」、東洋紡績社製)の片面にシリコーン処理を施し、剥離シートとした。次に、各実施例及び比較例のオフセット印刷用複合材の片面に、粘着剤層として溶剤系アクリル系粘着剤(商品名「オリバインBPS1109」、東洋インキ化学工業社製)を、乾燥後の塗工量が30g/mとなるようにコンマコーターで塗工し、乾燥して、粘着剤付きオフセット印刷用複合材(オフセット印刷用複合材+粘着剤層)とした。
この粘着剤付きオフセット印刷用複合材の粘着剤層面と上記の剥離シートのシリコーン塗布面とが接する様に両者を積層し、粘着シート(粘着加工したオフセット印刷用複合材)を得た。
[はがき]
上記粘着シートの剥離シートを剥がし、粘着剤層を露出させ、その露出面にはがきサイズの印画紙用紙を貼着して、オフセット印刷用複合材が貼着されたはがきを得た。
表6に、各塗工液の配合割合及び塗工量を示す。
Figure 2017057739
表7に、実施例A1〜A14及び比較例A1〜A4の評価結果を示す。
Figure 2017057739
[評価手法]
調整例A群、実施例A群及び比較例A群におけるオフセット印刷用複合材、粘着シート、及びはがきの評価は、以下の方法で行った。
[液体インキに対する適性評価]
各実施例、比較例で得られたオフセット印刷用複合材において、液体インキを用いた電子写真式オフセット印刷機(機器名「Indigo 5600」、日本ヒューレット・パッカード社製)を用いて、以下の印刷適性の評価を行った。
[液体インキ転移性]
上記印刷機を用いて、各実施例、比較例のオフセット印刷用複合材の片面に濃度100%の墨ベタ及び濃度30%の墨の網点絵柄を印刷した。印刷されたオフセット印刷用複合材から印画の状態をルーペで拡大して目視により判定し、以下の基準で3段階評価を行った。
◎:良好(鮮明な画像が得られる)
○:可 (画像や文字にわずかなかすれが生じるが問題はない)
×:不可(画像や文字にかすれが生じる)
[液体インキ密着性]
上記印刷機を用いて、各実施例、比較例のオフセット印刷用複合材の片面にブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各4色及び4つの色を重ねた重色について、ベタ印字の画像を印刷し、各色のベタ印刷部についてテープ剥離試験を実施した。テープ剥離試験は、各色の印刷部に幅18mmのセロハン粘着テープ(商品名「セロテープ(登録商標)CT−18」、ニチバン社製)をむらがないように貼り付け、180度剥離で約5mm/秒の速さでゆっくりとテープを剥がした。剥離後の液体インキの複合材への定着度合いを目視により判定し、以下の基準で3段階評価を行った。
◎:良好(インキの剥離は認められない)
○:可 (インキがわずかに剥離する)
×:不可(セロハンテープ剥離部分の3割以上のインキの剥離が認められる)
(オフセット印刷用複合材 紙質評価)
[不透明度]
各実施例、比較例で得られたオフセット印刷用複合材の不透明度を、JIS P8149:2000に記載の方法に準拠して測定した。不透明度は、複合材試料背面に黒色板をあてて測定した単一シート視感反射率を、同試料背面に白色板をあてて測定した固有視感反射率で除した数値を百分率で表示したものである。
[色相及び白色度]
各実施例、比較例で得られたオフセット印刷用複合材の色相、すなわち、ハンター表色系の明度指数L及びクロマティクネス指数a、bを、ハンター型色差計(商品名「SMカラーメーター SM−T」、スガ試験機社製)を用いて測定した。白色度は、JIS L1015:1999に記載の方法に準拠して算出したものである。
[耐ブロッキング性]
まず、得られたオフセット印刷用複合材を100mm長さ×15mm幅にカットし、試験片を作製した。得られた試験片2枚を、長さ方向に20mmずらした状態で、インキ被着層塗工面と非塗工面とが接するように重ね合わせ、その後、油圧式プレス機(商品名「ハイプレッシャージャッキJ−15」、アズワン社製)を用いて10.3MPaの圧力で10分間加圧することにより、評価サンプルを作製した。
次いで、引張試験器(商品名「RTM−250」、オリエンテック社製)を用いて、評価サンプルの長さ方向の両端をそれぞれ把持し、200mm/minの速度で引っ張り、このときの最大荷重を測定し、これをブロッキング値とした。このブロッキング値に基づいて、耐ブロッキング性を下記の基準で評価した。なお、オフセット印刷用複合材のブロッキング値は、12000gf以下であることが好ましく、6000gf以下であることがより好ましく、さらに好ましくは3000gf以下である。オフセット印刷用複合材のブロッキング値が12000gf以下であれば、各種オフセット印刷機における給排紙が容易であり、6000gf以下であれば、殊に良好なものとなる。
◎:3000gf以下
○:3001〜6000gf
△:6001〜12000gf
×:12001gf以上
[耐水性評価Wet rub]
まず、液体インキを用いた電子写真式オフセット印刷機(機器名「Indigo 5600」、日本ヒューレット・パッカード社製)を用いて、得られたオフセット印刷用複合材のインキ被着層側に、濃度100%の墨ベタ絵柄を印刷した。その後、これら印刷物を、摩擦試験機(機器名「FR−2」、スガ試験機社製)に固定した。摩擦試験機の摩擦部に水道水を40μl浸みこませた綿布を取り付け、215gの重りで荷重をかけながら印刷物を100回擦り、インキの剥離具合を目視判定し、以下の基準で3段階評価を行った。
◎:インキの90%以上がオフセット印刷用複合材上に残存する
○:インキの70%以上、90%未満がオフセット印刷用複合材上に残存する
△:インキの60%以上、70%未満がオフセット印刷用複合材上に残存する
×:インキの60%未満がオフセット印刷用複合材上に残存する
[はがきの外観評価]
粘着シートが備えられたはがきの外観を判定し、以下の基準で4段階評価を行った。
◎:良好(はがきの夾雑物やざらつきがほとんど見えない)
○:良好(はがきの夾雑物やざらつきがわずかに見える)
△:可 (はがきの夾雑物やざらつきが見えるが、画像や文字を見る際に
支障がない)
×:不可(はがきの夾雑物やざらつきが見え、画像や文字と重なり見にくい)
(実施例B1〜B9及び比較例B1〜B3)
[透明支持体の準備]
ポリエステル系樹脂を含む透明支持体として、市販の二軸延伸PETフィルム(商品名「E5200」、厚さ75μm、東洋紡社製)を使用した。
[インキ被着層用塗工液の調製]
実施例B1〜B9のインキ被着層用塗工液は、以下の手順で調製した。まず、トルエン/メチルエチルケトンの混合溶媒(商品名「LP402溶剤S」、東洋インキ社製)に、所定量の水酸基変性オレフィン系接着剤(商品名「ユニストールP−801」、三井化学社製)又は酸変性オレフィン系接着剤(商品名「サーフレンP−1000」、三菱化学社製)を配合した。この混合物を、マグネチックスターラー(商品名「REMIX RSH−6DN」、アズワン社製)を用いて500rpmで5分間撹拌混合した。
次いで、ポリイソシアネート化合物を加える場合は、得られた混合物に所定量のポリイソシアネート化合物(商品名「VMハードナー」、東洋インキ社製)を配合し、この混合物を、上記マグネチックスターラーを用いて500rpmでさらに5分間撹拌混合した。
アンチブロッキング剤を加える場合は、上記混合液に所定量のポリメタクリル酸メチル樹脂ビーズ(商品名「ユニパウダーNMB−0220C」、平均粒子径2μm、又は、「ユニパウダーNMB−0520C」、平均粒子径5μm、いずれもJX日鋼日石社製)をさらに配合し、マグネチックスターラーを用いて500rpmでさらに5分間撹拌混合した。
一方、比較例B1〜B3のインキ被着層用塗工液は、以下の手順で調製した。水酸基変性オレフィン系接着剤、酸変性オレフィン系接着剤、アンチブロッキング剤のいずれか1のみを上記のトルエン/メチルエチルケトンの混合溶媒に配合し、この混合物を、上記マグネチックスターラーを用いて500rpmで5分間撹拌混合した。
なお、インキ被着層用塗工液は、いずれも総固形分濃度が10質量%となるように調製した。
[オフセット印刷用複合材の作製]
上記透明支持体のコロナ処理面上に、上記インキ被着層用の塗工液を、バーコーター(商品名「PI−1210フィルムコーター」、テスター産業社製)を用いて、所定の乾燥塗工量となるようにそれぞれ塗工し、入江式熱風乾燥器(商品名「MO−S−450」、温度設備研究所製)にて50℃で1分間乾燥させて、実施例B1〜B9及び比較例B1〜B3のオフセット印刷用複合材を作製した。
表8に、各原材料の詳細を示す。
Figure 2017057739
表9に、各配合成分の配合比率、乾燥塗工量、及びインキ密着性について評価結果を示す。
Figure 2017057739
表9から明らかなとおり、水酸基変性オレフィン系接着剤又は酸価が1〜50mgKOH/gの酸変性オレフィン系接着剤を含有するインキ被着層をポリエステル系透明支持体上に設けた実施例B1〜B9のオフセット印刷用複合材は、比較例B1〜B3に比して、インキ密着性のバランスに優れることが裏付けられた。また、実施例B1〜B7及びB9と比較例B1〜B3との対比から、水酸基変性オレフィン系接着剤又は酸価が1〜50mgKOH/gの酸変性オレフィン系接着剤とポリイソシアネート化合物とを併用することで、Dry条件のインキ密着性を損なうことなく、Wet条件のインキ密着性が向上されることが裏付けられた。
表10に、各オフセット印刷用複合材の構成及び評価結果を示す。
Figure 2017057739
表10から明らかなとおり、水酸基変性オレフィン系接着剤又は酸価が1〜50mgKOH/gの酸変性オレフィン系接着剤を含有するインキ被着層を支持体上に設けた実施例B1〜B9のオフセット印刷用複合材は、比較例B1〜B3に比して、耐ブロッキング性及び耐水性のバランスに優れることが裏付けられた。また、水酸基変性オレフィン系接着剤又は酸価が1〜50mgKOH/gの酸変性オレフィン系接着剤とポリイソシアネート化合物とを併用することで、とりわけ、水酸基変性オレフィン系接着剤又は酸価が1〜50mgKOH/gの酸変性オレフィン系接着剤とポリイソシアネート化合物とを含有するインキ被着層をポリエステル系透明支持体上に設けた実施例B1〜B7のオフセット印刷用複合材は、いずれも透明度が高く、耐ブロッキング性及び耐水性、並びにインキ密着性のバランスに優れることが裏付けられた。
これに対し、水酸基変性オレフィン系接着剤又は酸価が1〜50mgKOH/gの酸変性オレフィン系接着剤とポリイソシアネート化合物とを併用していない比較例B1〜B3では、耐ブロッキング性と耐水性とを両立させることができなかった。
[評価手法]
実施例B群及び比較例B群のオフセット印刷用複合材における諸性能の測定方法及び評価基準は、以下のとおりである。
[インキ密着性(Dry条件)]
まず、液体インキを用いた電子写真式オフセット印刷機(機器名「Indigo 5600」、日本ヒューレット・パッカード社製)を用いて、得られたオフセット印刷用複合材のインキ被着層側に、濃度100%の墨ベタ絵柄を印刷した。
次いで、これら印刷物の印刷面に、セロハンテープ(商品名「セロテープ」(登録商標)CT−18、ニチバン社製)の粘着面を貼り付け、指で3回擦って十分に密着させた。その後、印刷物からセロハンテープを180度方向に高速で手剥離し、インキの剥離具合を目視判定し、以下の基準で3段階評価を行った。なお、この試験におけるオフセット印刷用複合材のインキの残存量は、70%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。インキの残存量が70%以上であれば、オフセット印刷用複合材のインキ密着性は十分であり、90%以上であれば、インキが容易に剥がれ難い、すなわち強固な印刷物であるといえる。
◎:インキの90%以上がオフセット印刷用複合材上に残存する
○:インキの70%以上、90%未満がオフセット印刷用複合材上に残存する
×:インキの70%未満がオフセット印刷用複合材上に残存する
[インキ密着性(Wet条件)]
上記のインキ密着性(Dry条件)評価と同様に、得られたオフセット印刷用複合材のインキ被着層側に、濃度100%の墨ベタ絵柄を印刷した。その後、これら印刷物を、23℃のイオン交換水中に漬け込んだ。
24時間経過後、水中から印刷物を取り出した。印刷物の表面の水分を、ティッシュペーパー(商品名「JKワイパー」、キンバリークラーク社製)で軽く拭き取った後、これら印刷物の印刷面に、セロハンテープ(商品名「セロテープ(登録商標)CT−18」、ニチバン社製)の粘着面を貼り付け、指で3回擦って十分に密着させた。その後、印刷物からセロハンテープを180度方向に高速で手剥離し、インキの剥離具合を目視判定し、Dyr条件と同様に、以下の基準で3段階評価を行った。
◎:インキの90%以上がオフセット印刷用複合材上に残存する
○:インキの70%以上、90%未満がオフセット印刷用複合材上に残存する
×:インキの70%未満がオフセット印刷用複合材上に残存する
[不透明度]
オフセット印刷用複合材の不透明度は、JIS P8149:2000に規定される「紙及び板紙−不透明度試験方法(紙の裏当て)−拡散照明法」に準拠し、カラーメーター(商品名「SMカラーメーター SM−T」、スガ試験機社製)を用いて測定した。
具体的には、得られたオフセット印刷用複合材の一方の面に黒色標準板をあてて単一シート視感反射率を測定し、これとは別に、同試料の一方の面に白色標準板をあてて固有視感反射率を測定し、これら反射率の比(単一シート視感反射率/固有視感反射率)を百分率として求め、これを不透明度(%)とした。
[耐ブロッキング性]
まず、得られたオフセット印刷用複合材を100mm長さ×15mm幅にカットし、試験片を作製した。得られた試験片2枚を、長さ方向に20mmずらした状態で、インキ被着層塗工面と非塗工面とが接するように重ね合わせ、その後、油圧式プレス機(商品名「ハイプレッシャージャッキJ−15」、アズワン社製)を用いて10.3MPaの圧力で10分間加圧することにより、評価サンプルを作製した。
次いで、引張試験器(商品名「RTM−250」、オリエンテック社製)を用いて、評価サンプルの長さ方向の両端をそれぞれ把持し、200mm/minの速度で引っ張り、このときの最大荷重を測定し、これをブロッキング値とした。このブロッキング値に基づいて、耐ブロッキング性を下記の基準で評価した。なお、オフセット印刷用複合材のブロッキング値は、12000gf以下であることが好ましく、6000gf以下であることがより好ましく、さらに好ましくは3000gf以下である。オフセット印刷用複合材のブロッキング値が12000gf以下であれば、各種オフセット印刷機における給排紙が容易であり、6000gf以下であれば、殊に良好なものとなる。
◎:3000gf以下
○:3001〜6000gf
△:6001〜12000gf
×:12001gf以上
[耐水性評価Wet rub]
まず、液体インキを用いた電子写真式オフセット印刷機(機器名「Indigo 5600」、日本ヒューレット・パッカード社製)を用いて、得られたオフセット印刷用複合材のインキ被着層側に、濃度100%の墨ベタ絵柄を印刷した。その後、これら印刷物を、摩擦試験機(機器名「FR−2」、スガ試験機社製)に固定した。摩擦試験機の摩擦部に水道水を40μl浸みこませた綿布を取り付け、215gの重りで荷重をかけながら印刷物を100回擦り、インキの剥離具合を目視判定し、以下の基準で3段階評価を行った。
◎:インキの90%以上がオフセット印刷用複合材上に残存する
○:インキの70%以上、90%未満がオフセット印刷用複合材上に残存する
△:インキの60%以上、70%未満がオフセット印刷用複合材上に残存する
×:インキの60%未満がオフセット印刷用複合材上に残存する
[実施例B10]
以下の手順で、ウィンドウフィルムを作製した。
[透明支持体の準備]
ポリエステル系樹脂を含む透明支持体として、市販の二軸延伸PETフィルム(商品名「東洋紡エステルフィルム E5200」、厚さ75μm、東洋紡社製)を使用した。
[インキ被着層用塗工液の調製]
インキ被着層用塗工液は、以下の手順で調製した。まず、トルエン/メチルエチルケトンの混合溶媒(商品名「LP402溶剤S」、東洋インキ社製)50質量部に、水酸基変性オレフィン系接着剤(商品名「ユニストールP−801」、三井化学社製)を100質量部配合した。この混合物を、マグネチックスターラー(商品名「REMIX RSH−6DN」、アズワン社製)を用いて500rpmで5分間撹拌混合した。次いで、得られた混合物にポリイソシアネート化合物(商品名「VMハードナー」、東洋インキ社製)20質量部を配合し、この混合物を、上記マグネチックスターラーを用いて500rpmでさらに5分間撹拌混合し、インキ被着層用塗工液を得た。
[オフセット印刷用複合材の成形]
上記透明支持体のコロナ放電処理面上に、上記インキ被着層用塗工液を、バーコーター(商品名「PI−1210フィルムコーター」、テスター産業社製)を用いて、乾燥後の固形分量が質量2.0g/m(乾燥塗工量)となるように塗工し、入江式熱風乾燥器(商品名「MO−S−450」、温度設備研究所製)にて50℃で1分間乾燥させ、インキ被着層を積層し、オフセット印刷用複合材を得た。
[粘着剤塗工液の調製]
粘着剤塗工液は、以下の手順で調製した。まず、粘着剤(商品名「サイアバインSH−101」、トーヨーケム社製)100質量部、硬化剤(商品名「サイアバインT−501B」、トーヨーケム社製)5質量部、溶媒(トルエン、和光純薬工業社製)200質量部を配合した。この混合物を、攪拌機(商品名「ポータブルミキサーA640」佐竹化学機械工業株製、)で攪拌して、粘着剤塗工液を得た。
[ウィンドウフィルムの成形]
上記オフセット印刷用複合材の成形にて得たオフセット印刷用複合材の、インキ被着層を積層した面とは反対の面に、バーコーター(商品名「PI−1210フィルムコーター」、テスター産業社製)を用いて、上記粘着剤塗工液を乾燥後の固形分量が30g/mとなるように塗工した。その後、入江式熱風乾燥器(商品名「MO−S−450」、温度設備研究所製)にて70℃で5分間、粘着剤塗工液を乾燥させ、粘着剤層を積層し、ウィンドウフィルムを得た。得られたウィンドウフィルムの粘着剤層の面には、剥離シートとして、厚さ60μmのポリプロピレンフィルム(商品名「パイレンP2761」、東洋紡績社製)の片面にシリコーン処理を施し、粘着剤層の面と剥離シートのシリコーン処理を施した面とが接する様に積層した。
[ウィンドウフィルムのサンプルの作成]
次に、剥離シートを積層したウィンドウフィルムをA3サイズに断裁し、液体インキを用いた電子写真式オフセット印刷機(機器名「Indigo5600」、日本ヒューレット・パッカード社製)を用いて、インキ被着層を設けた面に、ISO 12640−1:1997(JIS X 9201:2001のN5)の絵柄を印刷し、ウィンドウフィルムのサンプルを得た。
[ウィンドウフィルムの外観評価]
上記サンプルから剥離シートを剥がし、平滑、且つ垂直なガラスの面に、ウィンドウフィルムの粘着剤層の面が接するようにして、ウィンドウフィルムとガラス面を貼着させた。ガラス面に貼着したウィンドウフィルムは、垂直なガラス面から脱落することなく、貼着した位置を保持しており、ウィンドウフィルムとして良好な外観と機能を有することが確認された。
11 オフセット印刷用複合材
21 支持体又は透明支持体
21a 表面
21b 表面
31 インキ被着層
41 粘着剤層
41a 表面
51 粘着シート
61 記録紙
71 はがき

Claims (13)

  1. 支持体と、該支持体の少なくとも一方の表面側に設けられたインキ被着層とを備え、
    前記インキ被着層は、水酸基変性オレフィン系接着剤及び/又は酸価が1〜50mgKOH/gの酸変性オレフィン系接着剤を含有する
    ことを特徴とする、オフセット印刷用複合材。
  2. 前記インキ被着層は、白色顔料、ウレタン系樹脂、並びに、前記水酸基変性オレフィン系接着剤及び/又は前記酸変性オレフィン系接着剤を少なくとも含有する、
    請求項1に記載のオフセット印刷用複合材。
  3. 前記インキ被着層は、固形分換算で、5〜40質量%の前記白色顔料、5〜40質量%の前記ウレタン系樹脂、並びに、30〜80質量%の前記水酸基変性オレフィン系接着剤及び/又は前記酸変性オレフィン系接着剤を少なくとも含有する、
    請求項2に記載のオフセット印刷用複合材。
  4. 前記インキ被着層の固形分量が、片面あたり0.5〜10g/mである、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のオフセット印刷用複合材。
  5. 前記白色顔料は、酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、及び酸化亜鉛よりなる群から選ばれる一種以上を含む、
    請求項2〜4のいずれか一項に記載のオフセット印刷用複合材。
  6. 前記水酸基変性オレフィン系接着剤は、オレフィン系(共)重合体の水酸基変性物であり、
    前記オレフィン系(共)重合体は、エチレン、プロピレン、ブテン−1、4−メチル−1−ペンテン、ヘキセン−1、オクテン−1、スチレン、及び共役ジエンよりなる群から選ばれる一種以上のモノマーの単独重合体又は共重合体である、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載のオフセット印刷用複合材。
  7. 前記酸変性オレフィン系接着剤が、オレフィン系(共)重合体の酸変性物であり、
    前記オレフィン系(共)重合体は、エチレン、プロピレン、ブテン−1、4−メチル−1−ペンテン、ヘキセン−1、オクテン−1、スチレン、及び共役ジエンよりなる群から選ばれる一種以上のモノマーの単独重合体又は共重合体である
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のオフセット印刷用複合材。
  8. 前記インキ被着層が、アンチブロッキング剤をさらに含有する
    請求項1〜7のいずれか一項に記載のオフセット印刷用複合材。
  9. 前記支持体は、熱可塑性樹脂と、無機フィラー及び有機フィラーよりなる群から選ばれる一種以上とを少なくとも含有する、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載のオフセット印刷用複合材。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のオフセット印刷用複合材と、該オフセット印刷用複合材の少なくとも一方の表面側に設けられた粘着剤層と、を備える、
    粘着シート。
  11. 請求項10に記載の粘着シートと、該粘着シートの前記粘着剤層を介して設けられた記録紙とを備える、
    はがき。
  12. 前記支持体が、ポリエステル系樹脂を含む透明支持体であり、
    前記インキ被着層が、前記水酸基変性オレフィン系接着剤及び/又は前記酸変性オレフィン系接着剤と、ポリイソシアネート化合物とを含有し、
    JIS−P8149:2000に準拠して測定した不透明度が10%以下である、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載のオフセット印刷用複合材。
  13. 請求項12に記載のオフセット印刷用複合材を備える
    ことを特徴とする、ウィンドウフィルム。
JP2017543650A 2015-10-02 2016-09-30 オフセット印刷用複合材、並びに、これを用いた粘着シート、はがき、及びウィンドウフィルム Active JP6698673B2 (ja)

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015196680 2015-10-02
JP2015196680 2015-10-02
JP2015206493 2015-10-20
JP2015206493 2015-10-20
JP2015251312 2015-12-24
JP2015251312 2015-12-24
PCT/JP2016/079140 WO2017057739A1 (ja) 2015-10-02 2016-09-30 オフセット印刷用複合材、並びに、これを用いた粘着シート、はがき、及びウィンドウフィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017057739A1 true JPWO2017057739A1 (ja) 2018-07-19
JP6698673B2 JP6698673B2 (ja) 2020-05-27

Family

ID=58423830

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017543650A Active JP6698673B2 (ja) 2015-10-02 2016-09-30 オフセット印刷用複合材、並びに、これを用いた粘着シート、はがき、及びウィンドウフィルム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6698673B2 (ja)
WO (1) WO2017057739A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7438402B2 (ja) 2020-11-25 2024-02-26 株式会社ユポ・コーポレーション 積層体、インクジェット用紙及び粘着ラベル

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05490A (ja) * 1991-02-01 1993-01-08 Oji Yuka Synthetic Paper Co Ltd 鉛筆筆記性及び印刷性に優れた合成紙
JPH10119209A (ja) * 1996-10-22 1998-05-12 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シート
JPH11240123A (ja) * 1998-02-24 1999-09-07 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シートおよびその製造方法
JPH11352888A (ja) * 1998-04-06 1999-12-24 Oji Yuka Synthetic Paper Co Ltd インモ―ルド成形用ラベル
JP2002113771A (ja) * 2000-07-24 2002-04-16 Yupo Corp インモールド成形用ラベル
JP2002361812A (ja) * 2001-06-12 2002-12-18 Yupo Corp 多層樹脂延伸フイルム
JP2005194507A (ja) * 2003-12-10 2005-07-21 Sanyo Chem Ind Ltd 変性ポリオレフィンの製造法
JP2015054497A (ja) * 2013-09-13 2015-03-23 ユニチカ株式会社 デジタルオフセット印刷用フィルム積層体

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5141786B2 (ja) * 2011-03-31 2013-02-13 Dic株式会社 インクジェット記録媒体の製造方法及びインクジェット記録媒体
JP6146083B2 (ja) * 2012-09-25 2017-06-14 大日本印刷株式会社 化粧シート
JP2016047598A (ja) * 2013-01-18 2016-04-07 株式会社ユポ・コーポレーション インモールドラベル、樹脂成形品及びその製造方法
TWI622609B (zh) * 2013-07-23 2018-05-01 東洋紡股份有限公司 含空洞聚丙烯膜

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05490A (ja) * 1991-02-01 1993-01-08 Oji Yuka Synthetic Paper Co Ltd 鉛筆筆記性及び印刷性に優れた合成紙
JPH10119209A (ja) * 1996-10-22 1998-05-12 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シート
JPH11240123A (ja) * 1998-02-24 1999-09-07 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シートおよびその製造方法
JPH11352888A (ja) * 1998-04-06 1999-12-24 Oji Yuka Synthetic Paper Co Ltd インモ―ルド成形用ラベル
JP2002113771A (ja) * 2000-07-24 2002-04-16 Yupo Corp インモールド成形用ラベル
JP2002361812A (ja) * 2001-06-12 2002-12-18 Yupo Corp 多層樹脂延伸フイルム
JP2005194507A (ja) * 2003-12-10 2005-07-21 Sanyo Chem Ind Ltd 変性ポリオレフィンの製造法
JP2015054497A (ja) * 2013-09-13 2015-03-23 ユニチカ株式会社 デジタルオフセット印刷用フィルム積層体

Also Published As

Publication number Publication date
JP6698673B2 (ja) 2020-05-27
WO2017057739A1 (ja) 2017-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101345529B1 (ko) 화장 시트
JP4803441B2 (ja) 化粧シート
JP2012224091A (ja) 建材用化粧シート
WO2018051984A1 (ja) 積層シートとその製造方法
US20040081776A1 (en) Thermoplastic film label composite with a printable, untreated, cavitated surface
WO2018235782A1 (ja) 化粧シート
JP5023494B2 (ja) 化粧シート
JP6698673B2 (ja) オフセット印刷用複合材、並びに、これを用いた粘着シート、はがき、及びウィンドウフィルム
JP7006393B2 (ja) 化粧シートおよび化粧部材
JP4888834B2 (ja) 化粧シート
JP5217105B2 (ja) 化粧シート
JP2011207019A (ja) 化粧シート及び化粧材
JP2009107143A (ja) 化粧シート
JP4830906B2 (ja) 化粧シート
JP5521886B2 (ja) 鏡面化粧シート
JP2020019184A (ja) 積層フィルム及びそれを用いた印刷媒体
JP4649143B2 (ja) プロピレン系樹脂フィルム
JP2000136360A (ja) 粘着シ―ト
JP2010158798A (ja) 化粧シート
JP2005297377A (ja) 化粧シート
EP4035887A1 (en) Laminate, and hot-melt adhesive label
US7498291B2 (en) Sublimation thermal transfer image receiving medium
JP2023079117A (ja) 積層フィルム、コートフィルム及び粘着ラベル
JP2021187136A (ja) 化粧シート
JPH10119209A (ja) 化粧シート

Legal Events

Date Code Title Description
A524 Written submission of copy of amendment under article 19 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A527

Effective date: 20180123

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190418

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191217

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200421

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200428

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6698673

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250