JPWO2017037949A1 - 作業機 - Google Patents

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Abstract

部品実装機では、搬送装置により搬送される回路基板200の下方に、カットアンドクリンチユニットが配設されており、そのユニットは、移動装置によって任意の位置に移動可能とされている。そして、撮像装置によって回路基板のフィデューシャルマーク202が撮像される際に、ユニットに配設された認識補助シール117がフィデューシャルマークの背景となるように、ユニットが移動される。なお、回路基板のフィデューシャルマークの周囲の色は、白色系であり、認識補助シールの色は、黒色系である。これにより、フィデューシャルマークの輪郭が明確となり、撮像データに基づいてフィデューシャルマークを適切に認識することが可能となる。

Description

本発明は、基板に対する作業を実行する作業機に関するものである。
基板に対する作業を実行する作業機では、一般的に、基板が搬送装置によって作業位置まで搬送され、その位置において保持される。また、基板には、フィデューシャルマークとして、貫通穴が形成されており、作業位置で保持された基板の貫通穴が撮像装置により撮像される。そして、その撮像データに基づいて貫通穴の位置が認識されることで、基板の保持位置が演算され、演算された保持位置に基づいて、基板に対する作業が実行される。下記特許文献には、貫通穴の撮像データに基づいて基板の保持位置を演算するための技術が記載されている。
特開平8−288695号公報 特開昭62−158395号公報 特開2003−194522号公報
上記特許文献の技術によれば、貫通穴の撮像データに基づいて貫通穴の位置を認識し、基板の保持位置を演算することが可能となる。しかしながら、例えば、基板の貫通穴の周囲の色と、その貫通穴を介して撮像される背景の色とが、同じ色の場合には、貫通穴の輪郭が明確とならず、撮像データに基づいて貫通穴を適切に認識できない虞がある。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、撮像データに基づいて貫通穴を適切に認識することである。
上記課題を解決するために、本発明に記載の作業機は、貫通穴が形成された基板を搬送する搬送装置と、前記搬送装置により搬送される基板を上方から撮像する撮像装置と、前記搬送装置により搬送される基板の下方に配設された移動体を、任意の位置に移動させる移動装置と、制御装置とを備えた作業機であって、前記制御装置が、前記撮像装置によって前記基板の貫通穴が撮像される際に、前記移動体に配設された背景部が前記貫通穴の背景となるように、前記移動体を前記移動装置によって移動させる移動制御部と、前記撮像装置によって撮像された前記基板の貫通穴の撮像データに基づいて、前記搬送装置により搬送された基板の位置を演算する演算部とを有することを特徴とする。
本発明に記載の作業機では、搬送装置により搬送される基板の下方に、移動体が配設されており、その移動体は、移動装置によって任意の位置に移動可能とされている。そして、撮像装置によって基板の貫通穴が撮像される際に、移動体に配設された背景部が貫通穴の背景となるように、移動体が移動される。これにより、例えば、背景部の色を、基板の貫通穴の周囲の色と異なる色にすることで、貫通穴の輪郭が明確となり、撮像データに基づいて貫通穴を適切に認識することが可能となる。
部品実装機を示す斜視図である 搬送装置およびカットアンドクリンチ装置を示す斜視図である。 部品装着装置を示す斜視図である。 カットアンドクリンチ装置を示す斜視図である。 カットアンドクリンチユニットを示す斜視図である。 制御装置を示すブロック図である。 基板の貫通穴を示す平面図である。 基板の貫通穴を示す平面図である。
以下、本発明を実施するための形態として、本発明の実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。
<部品実装機の構成>
図1に、部品実装機10を示す。部品実装機10は、回路基板に対する部品の実装作業を実行するための装置である。部品実装機10は、装置本体20、搬送装置22、部品装着装置24、マークカメラ26、パーツカメラ28、部品供給装置30、ばら部品供給装置32、カットアンドクリンチ装置(図4参照)34、制御装置(図6参照)36を備えている。
装置本体20は、フレーム部40と、そのフレーム部40に上架されたビーム部42とによって構成されている。搬送装置22は、フレーム部40の前後方向の中央に配設されており、図2に示すように、コンベア装置45とクランプ装置46とを備えている。コンベア装置45は、1対のレール保持部48を有し、それら1対のレール保持部48は、概して水平方向に延びるとともに、互いに対向するように配設されている。各レール保持部48は、第1コンベアベルト49と第2コンベアベルト50とシャトル搬送部51とを含む。第1コンベアベルト49は、レール保持部48の上流側に配設されており、電磁モータ(図6参照)52により周回する。第2コンベアベルト50は、レール保持部48の下流側に配設されており、電磁モータ(図6参照)53により周回する。シャトル搬送部51は、レール保持部48の上端部において、第1コンベアベルト49の上方と、第2コンベアベルト50の上方との間で、レール54によりスライド可能に保持されている。そして、シャトル搬送部51は、電磁モータ(図6参照)55によりレール54に沿ってスライドする。なお、シャトル搬送部51の下端面には、下方に延び出すように、ピン56が配設されている。
また、クランプ装置46は、レール保持部48の上端部において、第1コンベアベルト49と第2コンベアベルト50との間に配設されており、上下方向に移動可能とされている。そして、電磁モータ(図6参照)57の作動により昇降する。このような構造により、搬送装置22は、回路基板を搬送するとともに、所定の位置において、回路基板をクランプする。詳しくは、回路基板が、部品実装機10内に搬入され、第1コンベアベルト49によって支持される。次に、回路基板は、第1コンベアベルト49の周回により下流側に搬送される。そして、シャトル搬送部51が、下流側に向かってスライドされることで、シャトル搬送部51のピン56が回路基板に係合する。これにより、回路基板が、第1コンベアベルト49の上から下流側に搬送され、クランプ装置46の下方まで搬送される。回路基板がクランプ装置46の下方まで搬送されると、クランプ装置46が下降される。これにより、回路基板がクランプされる。そして、クランプされた回路基板に対して、作業が実行される。回路基板に対する作業が終了すると、クランプ装置46が上昇され、回路基板のクランプが解除される。次に、シャトル搬送部51が、下流側に向かってスライドされ、ピン56に係合した回路基板が、第2コンベアベルト50の上方まで搬送される。そして、第2コンベアベルト50が周回されることで、回路基板が、部品実装機10から搬出される。なお、コンベア装置45による回路基板の搬送方向をX方向と称し、その方向に直角な水平の方向をY方向と称し、鉛直方向をZ方向と称する。
また、1対のレール保持部48の一方は、他方に向かって接近・離間可能とされており、電磁モータ(図6参照)58の作動により移動する。つまり、1対のレール保持部48の間の距離を、任意に変更することが可能となっている。これにより、回路基板の寸法に応じて、1対のレール保持部48の間の距離を変更することで、種々の寸法の回路基板を搬送することが可能である。
部品装着装置24は、図1に示すように、ビーム部42に配設されており、2台の作業ヘッド60,62と作業ヘッド移動装置64とを有している。各作業ヘッド60,62の下端面には、図3に示すように、吸着ノズル66が設けられており、その吸着ノズル66によって部品を吸着保持する。また、作業ヘッド移動装置64は、X方向移動装置68とY方向移動装置70とZ方向移動装置72とを有している。そして、X方向移動装置68とY方向移動装置70とによって、2台の作業ヘッド60,62は、一体的にフレーム部40上の任意の位置に移動させられる。また、各作業ヘッド60,62は、スライダ74,76に着脱可能に装着されており、Z方向移動装置72は、スライダ74,76を個別に上下方向に移動させる。つまり、作業ヘッド60,62は、Z方向移動装置72によって、個別に上下方向に移動させられる。
マークカメラ26は、下方を向いた状態でスライダ74に取り付けられており、作業ヘッド60とともに、X方向,Y方向およびZ方向に移動させられる。これにより、マークカメラ26は、フレーム部40上の任意の位置を撮像する。パーツカメラ28は、図1に示すように、フレーム部40上の搬送装置22と部品供給装置30との間に、上を向いた状態で配設されている。これにより、パーツカメラ28は、作業ヘッド60,62の吸着ノズル66に把持された部品を撮像する。
部品供給装置30は、フレーム部40の前後方向での一方側の端部に配設されている。部品供給装置30は、トレイ型部品供給装置78とフィーダ型部品供給装置(図6参照)80とを有している。トレイ型部品供給装置78は、トレイ上に載置された状態の部品を供給する装置である。フィーダ型部品供給装置80は、テープフィーダ、スティックフィーダ(図示省略)によって部品を供給する装置である。
ばら部品供給装置32は、フレーム部40の前後方向での他方側の端部に配設されている。ばら部品供給装置32は、ばらばらに散在された状態の複数の部品を整列させて、整列させた状態で部品を供給する装置である。つまり、任意の姿勢の複数の部品を、所定の姿勢に整列させて、所定の姿勢の部品を供給する装置である。
カットアンドクリンチ装置34は、図2に示すように、搬送装置22の下方に配設されており、カットアンドクリンチユニット100とユニット移動装置102とを有している。カットアンドクリンチユニット100は、図4及び図5に示すように、ユニット本体110と、1対のスライド体112と、1対の支持体114とを含む。ユニット本体110と1対の支持体114とは、所定の間隔をおいて対向した状態で配設されており、各支持体114は、下端部においてユニット本体110に固定されている。1対のスライド体112は、ユニット本体110と支持体114とによって挟まれた状態で、ユニット本体110および支持体114の上端面から延び出すように配設されており、接近・離間する方向にスライド可能とされている。そして、電磁モータ(図6参照)116の作動により、1対のスライド体112が接近・離間し、それらの間の距離が制御可能に変更される。
なお、ユニット本体110の上面は、金属の削り面とされているが、その上面の一部を覆うように、認識補助シール117が貼付されている。認識補助シール117は、黒色のシールである。また、支持体114の上面も、金属の削り面とされているが、その上面全体を覆うように、認識補助シール118が貼付されている。この認識補助シール118も、認識補助シール117と同様に、黒色のシールである。
また、1対のスライド体112の各々は、図5に示すように、本体部120と可動部122とを含む。可動部122は、本体部120によりスライド可能に保持されており、電磁モータ(図6参照)128の作動により、可動部122が制御可能にスライドする。また、本体部120の上端部は、先細形状とされており、その上端部を上下方向に貫通するように、第1挿入穴(図示省略)が形成されている。なお、第1挿入穴の本体部120の上端面への開口縁は、固定刃とされている。
また、可動部122の上端部も、先細形状とされており、その上端部には、L字型に屈曲された屈曲部133が形成されている。屈曲部133は、本体部120の上端面の上方に延び出しており、屈曲部133と本体部120の上端とは、僅かなクリアランスを介して対向している。また、本体部120の上端面に開口する第1挿入穴は、屈曲部133によって覆われているが、屈曲部133には、第1挿入穴と対向するように、第2挿入穴136が形成されている。第2挿入穴136は、屈曲部133を上下方向に貫通する貫通穴であり、第1貫通穴と連通している。また、第2挿入穴136の屈曲部133の下端面への開口縁は、可動刃とされている。
また、ユニット移動装置102は、図4に示すように、X方向移動装置150とY方向移動装置152とZ方向移動装置154と自転装置156とを有している。X方向移動装置150は、1対のスライドレール160とXスライダ162とを含む。スライドレール160は、X方向に延びるように配設されており、Xスライダ162は、スライドレール160にスライド可能に保持されている。そして、Xスライダ162は、電磁モータ(図6参照)164の駆動により、X方向に移動する。Y方向移動装置152は、1対のスライドレール166とYスライダ168とを含む。スライドレール166は、Y方向に延びるようにXスライダ162に配設されており、Yスライダ168は、スライドレール166にスライド可能に保持されている。そして、Yスライダ168は、電磁モータ(図6参照)170の駆動により、Y方向に移動する。Z方向移動装置154は、1対のスライドレール(図では1方のみ図示されている)172とZスライダ174とを含む。スライドレール172は、Z方向に延びるようにYスライダ168に配設されており、Zスライダ174は、スライドレール172にスライド可能に保持されている。そして、Zスライダ174は、電磁モータ(図6参照)176の駆動により、Z方向に移動する。なお、スライドレール172は、図5に示すように、カットアンドクリンチユニット100の背面側に延び出している。そして、カットアンドクリンチユニット100の支持体114が、スライドレール172によってスライド可能に支持されている。
また、自転装置156は、概して円盤状の回転テーブル178を有している。回転テーブル178は、それの軸心を中心に回転可能にZスライダ174に支持されており、電磁モータ(図6参照)180の駆動により、回転する。そして、回転テーブル178の上に、カットアンドクリンチユニット100が配設されている。このような構造により、カットアンドクリンチユニット100は、X方向移動装置150、Y方向移動装置152、Z方向移動装置154によって、任意の位置に移動するとともに、自転装置156によって、任意の角度に自転する。これにより、カットアンドクリンチユニット100の第2挿入穴136を、クランプ装置46によって保持された回路基板の下方において、任意の位置に位置決めすることが可能となる。
制御装置36は、図6に示すように、コントローラ190、複数の駆動回路192、画像処理装置196を備えている。複数の駆動回路192は、上記作業ヘッド60,62、作業ヘッド移動装置64、トレイ型部品供給装置78、フィーダ型部品供給装置80、ばら部品供給装置32、電磁モータ52,53,55,57,116,128,164,170,176,180に接続されている。コントローラ190は、CPU,ROM,RAM等を備え、コンピュータを主体とするものであり、複数の駆動回路192に接続されている。これにより、搬送装置22、部品装着装置24等の作動が、コントローラ190によって制御される。また、コントローラ190は、画像処理装置196にも接続されている。画像処理装置196は、マークカメラ26およびパーツカメラ28によって得られた画像データを処理するものであり、コントローラ190は、画像データから各種情報を取得する。
<部品実装機の作動>
部品実装機10では、上述した構成によって、搬送装置22に保持された回路基板に対して部品の装着作業が行われる。部品実装機10では、種々の部品を回路基板に装着することが可能であるが、リードを有する部品(以下、「リード部品」と略して記載する場合がある)を回路基板に装着する場合について、以下に説明する。
具体的には、回路基板が、作業位置まで搬送され、その位置において、クランプ装置46によって固定的に保持される。次に、マークカメラ26が、回路基板の上方に移動し、回路基板を撮像する。これにより、回路基板の保持位置等に関する情報が得られる。詳しくは、図7に示すように、回路基板200には、フィデューシャルマーク202が形成されている。フィデューシャルマーク202は、回路基板200を上下方向に貫通する貫通穴であり、クランプ装置46によって保持された回路基板200のフィデューシャルマーク202が、マークカメラ26によって撮像される。そして、その撮像データが、コントローラ190によって分析され、回路基板200の保持位置が演算される。
ただし、フィデューシャルマーク202の周囲の色と、そのフィデューシャルマーク202を介して撮像される背景の色とが、同じ色の場合には、フィデューシャルマーク202の輪郭が明確とならず、撮像データによってフィデューシャルマーク202を適切に認識できない虞がある。特に、回路基板200は、白色系のものが多く存在し、フィデューシャルマーク202の下方に、カットアンドクリンチユニット100のユニット本体110が位置している場合に、ユニット本体110の上面の金属削り面が、フィデューシャルマーク202を介して背景として撮像されると、フィデューシャルマーク202の周囲の色と、フィデューシャルマーク202の背景色とが、似た色となり、フィデューシャルマーク202の輪郭が不明確となる虞がある。また、ユニット本体110の上面の金属削り面が、フィデューシャルマーク202を介して背景として撮像される際に、その削り面により撮像時のフラッシュ光が反射し、フィデューシャルマーク202の輪郭が不明確となる虞がある。
このようなことに鑑みて、部品実装機10では、フィデューシャルマーク202がマークカメラ26によって撮像される際に、複数の認識補助シール117,118のうちの1の認識補助シールがフィデューシャルマーク202の背景となるように、カットアンドクリンチユニット100がユニット移動装置102によって移動される。つまり、フィデューシャルマーク202の撮像時に、複数の認識補助シール117,118のうちの1の認識補助シールと、フィデューシャルマーク202とが、マークカメラ26の撮像方向において、1直線上に位置するように、その1の認識補助シールが移動される。これにより、図8に示すように、フィデューシャルマーク202の背景が、認識補助シール117,118となる。認識補助シール117,118は、上述したように、黒色のシールである。このため、フィデューシャルマーク202の周囲の色と、フィデューシャルマーク202の背景色とが、反対色となり、フィデューシャルマーク202の輪郭が明確となる。また、認識補助シール117,118が、フィデューシャルマーク202を介して背景として撮像される際に、撮像時のフラッシュ光は認識補助シール117,118において殆ど反射しない。これにより、反射光によるフィデューシャルマーク202の輪郭の不明確さを回避することが可能となる。
このように、部品実装機10では、フィデューシャルマーク202の撮像時に、認識補助シール117,118がフィデューシャルマーク202の背景となるように、カットアンドクリンチユニット100の位置が制御されることで、適切に回路基板200の保持位置を認識することが可能となる。そして、回路基板200の保持位置が認識されると、作業ヘッド60,62の何れかが、部品供給装置30若しくは、ばら部品供給装置32による部品の供給位置の上方に移動し、吸着ノズル66によってリード部品を保持する。
続いて、リード部品を保持した作業ヘッド60,62が、パーツカメラ28の上方に移動し、パーツカメラ28によって、吸着ノズル66に保持されたリード部品が撮像される。これにより、部品の保持位置等に関する情報が得られる。続いて、リード部品を保持した作業ヘッド60,62が、回路基板200の上方に移動し、回路基板200の保持位置の誤差,部品の保持位置の誤差等を補正する。そして、吸着ノズル66により吸着保持されたリード部品のリードが、回路基板200に形成された貫通穴に挿入される。この際、回路基板200の下方には、カットアンドクリンチユニット100が移動されている。なお、カットアンドクリンチユニット100は、可動部122の第2挿入穴136のXY方向での座標と、回路基板200の貫通穴のXY方向での座標とが一致するように、移動されている。
そして、吸着ノズル66により吸着保持されたリード部品のリードが、回路基板200の貫通穴に挿入されると、そのリードの先端部は、カットアンドクリンチユニット100の可動部122の第2挿入穴136を経て、本体部120の第1挿入穴に挿入される。次に、リードの先端部が、本体部120の第1挿入穴に挿入されると、可動部122が本体部120に対してスライドされる。これにより、リードが、第1挿入穴の固定刃と第2挿入穴136の可動刃とによって切断される。そして、切断によるリードの新たな先端部は、可動部122のスライドに伴って、可動部122の屈曲部133の上面に沿って屈曲する。これにより、リードの貫通穴からの抜けが防止された状態で、リード部品が回路基板200に装着される。
このように、部品実装機10では、フィデューシャルマーク202の撮像時に、認識補助シール117,118がフィデューシャルマーク202の背景とされることで、適切に回路基板200の保持位置が認識され、適切な位置への部品装着が担保される。また、部品実装機10では、既存のカットアンドクリンチユニット100の上面に、認識補助シール117,118を貼付するだけで、フィデューシャルマーク202を明確に認識することが可能となり、低コストで非常に高い効果を奏する。さらに、カットアンドクリンチユニット100には、複数の認識補助シール117,118が貼付されている。このため、複数の認識補助シール117,118のうちのカットアンドクリンチユニット100の移動距離の少ないものを、フィデューシャルマーク202の背景とすることが可能となる。
なお、制御装置36のコントローラ190は、図6に示すように、撮像部210と移動制御部212と演算部214とを有している。撮像部210は、マークカメラ26によってフィデューシャルマーク202を撮像するための機能部である。移動制御部212は、フィデューシャルマーク202の撮像時に、認識補助シール117,118がフィデューシャルマーク202の背景となるように、カットアンドクリンチユニット100を移動させるための機能部である。演算部214は、フィデューシャルマーク202の撮像データに基づいて、回路基板200の保持位置を演算するための機能部である。
また、部品実装機10は、作業機の一例である。搬送装置22は、搬送装置の一例である。マークカメラ26は、撮像装置の一例である。制御装置36は、制御装置の一例である。カットアンドクリンチユニット100は、移動体および、対基板作業装置の一例である。ユニット移動装置102は、移動装置の一例である。認識補助シール117,118は、背景部の一例である。回路基板200は、基板の一例である。フィデューシャルマーク202は、貫通穴の一例である。移動制御部212は、移動制御部の一例である。演算部214は、演算部の一例である。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することが可能である。具体的には、例えば、上記実施例では、フィデューシャルマーク202の撮像時において、フィデューシャルマーク202の背景として、黒色の認識補助シール117,118が採用されているが、他の色の認識補助シールを採用することが可能である。ただし、フィデューシャルマーク202の周囲の色、つまり、白色系と異なる色の認識補助シールを採用する必要がある。また、フィデューシャルマーク202の周囲と異なる色相の認識補助シールだけでなく、フィデューシャルマーク202の周囲と異なる明度,彩度等の認識補助シール、つまり、フィデューシャルマーク202の周囲と異なる色の特性の認識補助シールを採用することが可能である。
また、フィデューシャルマーク202の周囲と異なる色の特性の認識補助シールだけでなく、フィデューシャルマーク202の周囲と異なる蛍光特性,光の反射率等の認識補助シールを採用することが可能である。さらに言えば、フィデューシャルマーク202の背景として、認識補助シールでなく、光源を採用することも可能である。つまり、フィデューシャルマーク202の下方に光源を配設し、フィデューシャルマーク202の撮像時にフィデューシャルマーク202の下方から上方に向かって光を照射することで、フィデューシャルマーク202の輪郭を明確にすることが可能である。つまり、フィデューシャルマーク202の背景として、フィデューシャルマーク202の周囲と異なる光学的特性の背景部を採用することで、フィデューシャルマーク202の輪郭を明確にすることが可能となる。
また、フィデューシャルマーク202の背景として、フィデューシャルマーク202の周囲と異なる光学的特性の背景部が採用される場合には、その光学的特性を変更することが可能である。つまり、例えば、フィデューシャルマーク202の背景として、表示パネルを採用し、その表示パネルに、フィデューシャルマーク202の周囲と異なる色を表示することが可能である。具体的には、例えば、フィデューシャルマーク202の周囲の色が白色系の色である場合には、表示パネルに黒色の画面を表示し、フィデューシャルマーク202の周囲の色が黒色系の色である場合には、表示パネルに白色の画面を表示することが可能である。
また、上記実施例では、背景部として機能する認識補助シール117,118がカットアンドクリンチユニット100に設けられているが、搬送装置22の下方で任意の位置に移動可能な装置であれば、種々の装置に背景部を設けることが可能である。具体的には、例えば、溶融はんだを噴流する噴流装置等に、背景部を設けることが可能である。
10:部品実装機(作業機) 22:搬送装置 26:マークカメラ(撮像装置) 36:制御装置 100:カットアンドクリンチユニット(移動体)(対基板作業装置) 102:ユニット移動装置(移動装置) 117:認識補助シール(背景部) 118:認識補助シール(背景部) 200:回路基板(基板) 202:フィデューシャルマーク(貫通穴) 212:移動制御部 214:演算部

Claims (5)

  1. 貫通穴が形成された基板を搬送する搬送装置と、
    前記搬送装置により搬送される基板を上方から撮像する撮像装置と、
    前記搬送装置により搬送される基板の下方に配設された移動体を、任意の位置に移動させる移動装置と、
    制御装置と
    を備えた作業機であって、
    前記制御装置が、
    前記撮像装置によって前記基板の貫通穴が撮像される際に、前記移動体に配設された背景部が前記貫通穴の背景となるように、前記移動体を前記移動装置によって移動させる移動制御部と、
    前記撮像装置によって撮像された前記基板の貫通穴の撮像データに基づいて、前記搬送装置により搬送された基板の位置を演算する演算部と
    を有することを特徴とする作業機。
  2. 前記移動体が、
    前記搬送装置により搬送される基板に対する作業を行うための対基板作業装置であることを特徴とする請求項1に記載の作業機。
  3. 前記背景部が、
    前記搬送装置により搬送される基板の貫通穴の周囲の色相と異なる色相であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の作業機。
  4. 前記背景部が、
    前記移動体に複数、配設されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の作業機。
  5. 前記背景部が、
    光学的特性を変更することが可能なものであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の作業機。
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