JPWO2017033219A1 - 観察支援ユニットおよびこれを用いた試料観察方法、荷電粒子線装置 - Google Patents

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Abstract

利便性良く含水試料を大気雰囲気またはガス雰囲気または所望の圧力下で観察するために、本発明では、荷電粒子線を発生する荷電粒子光学鏡筒の内部空間から隔膜によって隔離された非真空空間に配置された試料に対して荷電粒子線を照射して観察するための観察支援ユニットを提供する。当該観察支援ユニットは、試料(6)が観察される観察領域を形成する穴部(501a)と前記試料を蓋う本体部(502b)とを備え、前記試料(6)と前記隔膜の間であって、前記試料上に直接載置される。

Description

本発明は、試料を大気圧下、所望のガス圧下またはガス種下で観察可能な荷電粒子線装置および当該荷電粒子線装置向けの観察支援ユニットに関する。
物体の微小な領域を観察するために、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)などが用いられる。一般的に、これらの装置では試料を配置するための筐体を真空排気し、試料雰囲気を真空状態にして試料を撮像する。しかしながら、生物試料や液体試料などの含水試料の場合は真空によってダメージを受け、または状態が変わってしまう。一方で、このような試料を電子顕微鏡で観察したいというニーズは大きいため、観察対象試料を大気圧下や所望のガス圧下またはガス種下で観察可能なSEM装置が強く望まれている。
そこで、近年、電子光学系と試料の間に電子線が透過可能な隔膜や微小穴を設けて電子線が飛来する真空状態と試料雰囲気下を仕切ることによって、大気圧下や所望のガス圧下またはガス種下に試料が配置可能なSEM装置が知られている。特許文献1では、隔膜直下に配備された試料ステージを使って隔膜と試料とが非接触な状態で大気圧下の試料をSEM観察することおよび観察のために試料の位置を調整することが開示されている。
特開2012−221766号公報(米国特許出願公開第2014/0021347号明細書)
特許文献1に記載の荷電粒子線装置では、観察のために隔膜と試料との間の距離が非常に小さく調整されることが必要であるが、観察対象が含水試料の場合、試料表面上に存在する水滴が隔膜と試料との間に入り、試料観察が困難になる場合がある。特に、観察したい部位や隔膜直下に水滴がない状態であっても、隔膜に試料を接近させると隔膜を保持する部材に水滴が接触したことによって、隔膜側に液滴が押し寄せるといった問題があった。そのため、従来の装置では含水試料を観察することが困難であった。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたもので、利便性良く含水試料を大気雰囲気またはガス雰囲気または所望の圧力下で観察することが可能な試料観察方法及びこれに用いる観察支援ユニットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、荷電粒子線を発生する荷電粒子光学鏡筒の内部空間から隔膜によって隔離された非真空空間に配置された試料に対して荷電粒子線を照射して観察するための観察支援ユニットを提供する。当該観察支援ユニットは、試料が観察される観察領域を形成する穴部と試料を蓋う本体部とを備える。また、当該観察支援ユニットは試料と隔膜の間であって、試料上に直接載置される。
また、本観察支援ユニットを用いた試料観察方法として、当該観察支援ユニットを直接試料上に搭載するステップと、当該観察支援ユニットが搭載された状態の試料を隔膜に接近させるステップと、を有する試料観察方法を提供する。
本発明によれば、隔膜と試料間に観察支援ユニットとしてのカバーを配置することによって、余分な液滴が隔膜に接触する確率を大幅に低減させることができる。その結果、含水試料の画像を利便性良く明瞭に取得することができる。また、液滴が隔膜に接触する確率が大幅に低減することによって、隔膜交換の頻度を低減しランニングコストを抑えることができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
実施例1の荷電粒子顕微鏡の全体構成図。 カバーを用いない場合の隔膜と含水試料近傍の説明図。 実施例1における隔膜およびカバーの説明図。 実施例1におけるカバーを用いた場合の試料近傍の説明図。 実施例1において光学顕微鏡を用いてカバーを配置するときの操作の説明図。 実施例1におけるカバーを用いて荷電粒子顕微鏡を操作するときの説明図。 実施例1におけるカバーを用いるための操作手順の説明図。 実施例1におけるカバーの形状を説明する図。 実施例2の荷電粒子顕微鏡の全体構成図。 実施例2におけるカバーを用いて荷電粒子顕微鏡を操作するときの説明図。 水滴の乾燥時間と蒸発時間の関係。 実施例2における、カバー及び封止部材を用いた時の含水試料近傍の説明図。 実施例2における、カバー及び封止部材を用いた時の含水試料近傍の説明図。 実施例2における、カバー及び封止部材を用いた時の含水試料近傍の説明図。 実施例2における、カバー及び封止部材を用いた時の含水試料近傍の説明図。 実施例2における、カバー及び封止部材を用いるための操作手順の説明図。
以下、図面を用いて各実施形態について説明する。
以下では、荷電粒子線装置の一例として、荷電粒子線顕微鏡について説明する。ただし、これは本発明の単なる一例であって、本発明は以下説明する実施の形態に限定されるものではない。本発明は、走査電子顕微鏡、走査イオン顕微鏡、走査透過電子顕微鏡、これらと試料加工装置との複合装置、またはこれらを応用した解析・検査装置にも適用可能である。
また、本明細書において「大気圧」とは大気雰囲気または所定のガス雰囲気であって、大気圧または若干の負圧状態の圧力環境のことを意味する。具体的には約105Pa(大気圧)から103Pa程度である。また、この圧力範囲を「非真空」と称することもある。
本実施例では、基本的な実施形態について説明する。図1には、本実施例の荷電粒子顕微鏡の全体構成図を示す。なお、以下の実施例は走査電子顕微鏡を意図して説明するが、上記の通り本発明はこれに限らない。
図1に示される荷電粒子顕微鏡は、荷電粒子光学鏡筒の内部空間から隔膜によって隔離された非真空空間に配置された試料に対して荷電粒子線を照射して観察する装置である。図1に示される荷電粒子顕微鏡は、主として、荷電粒子線を発生する荷電粒子光学鏡筒2、荷電粒子光学鏡筒2と接続されこれを支持する筐体(真空室)7、大気雰囲気下に配置される試料ステージ5、およびこれらを制御する制御系によって構成される。荷電粒子顕微鏡の使用時には荷電粒子光学鏡筒2と筐体7の内部は真空ポンプ4により真空排気される。真空ポンプ4の起動・停止動作も制御系により制御される。図中、真空ポンプ4は一つのみ示されているが、二つ以上あってもよい。荷電粒子光学鏡筒2及び筺体7は図示しない柱によって支えられているとする。
荷電粒子光学鏡筒2は、荷電粒子線を発生する荷電粒子源8、発生した荷電粒子線を集束して鏡筒下部へ導き、一次荷電粒子線として試料6を走査する光学レンズ1などの要素により構成される。荷電粒子源の寿命等の問題から、一般に荷電粒子源周辺の雰囲気は10-1Pa以下の気圧(以下、高真空とする)となっている。荷電粒子光学鏡筒2は筐体7内部に突き出すように設置されており、真空封止部材123を介して筐体7に固定されている。荷電粒子光学鏡筒2の端部には、上記一次荷電粒子線の照射により得られる二次的荷電粒子(二次電子または反射電子)を検出する検出器3が配置される。検出器3で得られた信号に基づいて試料の画像を取得する。検出器3は荷電粒子光学鏡筒2の外部にあっても内部にあってもよい。荷電粒子光学鏡筒には、これ以外に他のレンズや電極、検出器を含んでもよいし、一部が上記と異なっていてもよく、荷電粒子光学鏡筒に含まれる荷電粒子光学系の構成はこれに限られない。
本実施例の荷電粒子顕微鏡は、制御系として、装置使用者が使用するコンピュータ35、コンピュータ35と接続され通信を行う上位制御部36、上位制御部36から送信される命令に従って真空排気系や荷電粒子光学系などの制御を行う下位制御部37を備える。コンピュータ35は、装置の操作画面(GUI)が表示されるモニタと、キーボードやマウスなどの操作画面への入力手段を備える。上位制御部36、下位制御部37およびコンピュータ35は、各々通信線43、44により接続される。
下位制御部37は真空ポンプ4、荷電粒子源8や光学レンズ1などを制御するための制御信号を送受信する部位であり、さらには検出器3の出力信号をディジタル画像信号に変換して上位制御部36へ送信する。図では検出器3からの出力信号をプリアンプなどの増幅器154を経由して下位制御部37に接続している。もし、増幅器が不要であればなくてもよい。
上位制御部36と下位制御部37ではアナログ回路やディジタル回路などが混在していてもよく、また上位制御部36と下位制御部37が一つに統一されていてもよい。荷電粒子顕微鏡には、このほかにも各部分の動作を制御する制御部が含まれていてもよい。上位制御部36や下位制御部37は、専用の回路基板によってハードウェアとして構成されていてもよいし、コンピュータ35で実行されるソフトウェアによって構成されてもよい。ハードウェアにより構成する場合には、処理を実行する複数の演算器を配線基板上、または半導体チップまたはパッケージ内に集積することにより実現できる。ソフトウェアにより構成する場合には、コンピュータに高速な汎用CPUを搭載して、所望の演算処理を実行するプログラムを実行することで実現できる。
筐体7には、一端が真空ポンプ4に接続された真空配管16が接続され、内部を真空状態に維持できる。同時に、筐体内部を大気開放するためのリークバルブ14を備え、メンテナンス時などに、筐体7の内部を大気開放することができる。リークバルブ14は、なくてもよいし、二つ以上あってもよい。また、筐体7におけるリークバルブ14の配置箇所は、図1に示された場所に限られず、筐体7上の別の位置に配置されていてもよい。
なお、図1に示す制御系の構成は一例に過ぎず、制御ユニットやバルブ、真空ポンプまたは通信用の配線などの変形例は、本実施例で意図する機能を満たす限り、本実施例のSEMないし荷電粒子線装置の範疇に属する。
筐体下面には上記荷電粒子光学鏡筒2の直下になる位置に隔膜10を備える。この隔膜10は、荷電粒子光学鏡筒2の下端から放出される一次荷電粒子線を透過または通過させることが可能であり、一次荷電粒子線は、隔膜10を通って最終的に試料台506に搭載された試料6に到達する。隔膜10によって試料載置空間から隔離されて構成される閉空間(すなわち、荷電粒子光学鏡筒2および筐体7の内部)は真空排気可能である。本実施例では、隔膜10によって真空排気される空間の気密状態が維持されるので、荷電粒子光学鏡筒2を真空状態に維持できかつ試料6周囲の雰囲気を大気圧に維持して観察することができる。また、荷電粒子線が照射されている状態でも試料が設置された空間が大気雰囲気であるまたは大気雰囲気の空間と連通しているため、観察中、試料6を自由に交換できる。
隔膜10は隔膜保持部材9上に成膜または蒸着されている。隔膜10はカーボン材、有機材、金属材、シリコンナイトライド、シリコンカーバイド、酸化シリコンなどである。隔膜保持部材159は例えばシリコンや金属部材のような部材である。隔膜10部は複数配置された多窓であってもよい。一次荷電粒子線を透過または通過させることが可能な隔膜の厚みは数nm〜数μm程度である。隔膜は大気圧と真空を分離するための差圧下で破損しないことが必要である。そのため、隔膜10の面積は数十μmから大きくとも数mm程度の大きさである。
隔膜10を支持する固定部材155は隔膜保持部材159上に具備されている。図示しないが、固定部材155と隔膜保持部材159は後術する固定部材155等に真空シールが可能なOリングやパッキンや接着剤や両面テープなどによって接着されているものとする。隔膜保持部材159は、筐体7の下面側に真空封止部材124を介して脱着可能に固定される。隔膜10は、荷電粒子線が透過する要請上、厚さ数nm〜数μm程度以下と非常に薄いため、経時劣化または観察準備の際に破損する可能性がある。また、隔膜10及びそれを支持する土台9は小さいので、直接ハンドリングすることが非常に困難である。そのため、本実施例のように、隔膜10および固定部材155を隔膜保持部材159と一体化し、固定部材155を直接ではなく隔膜保持部材159を介してハンドリングできるようにすることで、隔膜10及び固定部材155の取扱い(特に交換)が非常に容易となる。つまり、隔膜10が破損した場合には、固定部材155全体を交換すればよい。仮に隔膜10を直接交換しなければならない場合でも、固定部材155全体を装置外部に取り出し、隔膜10と一体化された固定部材155から隔膜10を取り外すことで、隔膜10の取り外し作業を装置外部で交換することができる。
本荷電粒子顕微鏡の試料は試料ステージ5上に配置される。試料ステージ5は少なくともZ軸駆動機構を有する。Z軸方向とは荷電粒子線光軸の方向54を指す。このZ軸駆動機構は試料6と隔膜10との距離を任意に調整するために使用する機構である。また、荷電粒子顕微鏡の試料ステージ5はXY平面駆動機構を有していてもよい。XY平面とは前述のZ軸に垂直な平面を指す。このXY平面移動機構は、試料ステージ上の任意の部位を観察するために使用する機構である。これにより、試料上で任意の観察対象部位を探して視野中心に移動することができる。
大気圧下において観察可能な荷電粒子顕微鏡においては、荷電粒子線の散乱を極力抑え、なおかつ隔膜を試料との接触により破損させないために、隔膜10と試料6の観察対象部位の距離を数百μmから数十μmまたは数μm程度に調整する必要がある。この操作は非常に繊細であり、隔膜と試料とを近接させる作業を利便性良くすることは大気圧下で観察を行う荷電粒子顕微鏡の利便性向上に大きく寄与する。
また、図示しないが、試料6の直下または近傍に試料が観察可能な光学顕微鏡を配置してもよい。この場合は、隔膜10が試料上側にあり、光学顕微鏡は試料下側から観察することになる。そのため、この場合は、試料台52は光学顕微鏡の光に対して透明である必要がある。透明な部材としては、透明ガラス、透明プラスチック、透明の結晶体などである。より一般的な試料台としてスライドグラス(又はプレパラート)やディッシュ(又はシャーレ)などの透明試料台などがある。
また、温度ヒータや試料中に電界を発生可能な電圧印加部を備えてもよい。この場合、試料が加熱または冷却していく様子や、試料に電界が印加されている様子を観察することが可能となる。
また、図1では検出器3は真空空間11内にあるが、透過信号を検出することが可能な透過検出器が試料直下または近傍にあってもよい。
隔膜は2つ以上配置してもよい。例えば、荷電粒子光学鏡筒2の内部に隔膜があってもよい。あるいは、真空と大気とを分離する第一の隔膜の下側に、第二の隔膜を備え第二の隔膜と試料ステージとの間に試料が内包されていてもよい。
本発明では隔膜の数や種類は問わず、本実施例で意図する機能を満たす限り、本実施例のSEMないし荷電粒子線装置の範疇に属する。
(カバーの説明)
図1の装置を用いると、試料が大気中に配置することが可能であるために、水分を含んだ状態の試料の荷電粒子顕微鏡観察することが可能であった。しかしながら、多量の水分を含んだ試料を観察することはこれまでに困難であった。この理由について図2を用いて説明する。試料6に多くの水分が含まれている場合、試料表面上にも液滴がつくことがよくある。この状態で、隔膜10に試料6を接近させると、試料表面上の液滴500が観察される。荷電粒子線の物質内部への侵入深さ(または平均自由行程)は短いために、観察したい試料部位に液滴がついていると、試料6表面まで荷電粒子線が到達することができない。このため、水滴が残っている試料表面の観察が困難といった問題が発生する。
このような場合、液滴が付着していない試料部位6aを観察することが可能であるように思えるが、実際は液滴500が試料部位6a上に付着していない場合でも観察が困難な場合が多い。例えば、観察したい試料部位6aに液滴がなく、隔膜10の窓長Dmの範囲以外に液滴500が存在している場合を考える。このような状況下で試料6を隔膜10に接近した時に、隔膜を保持する土台159に液滴500が接触する(接触部位508)。荷電粒子顕微鏡から放出される荷電粒子線は隔膜10の窓長Dmの範囲しか観察できないため、接触部位508を観察することができないため、装置操作者は、土台159に液滴500が接触したことが認識できない。その結果、装置操作者は隔膜保持部材159に液滴500が接触したことを知らない状態で、さらに、隔膜10に試料6を接近させる。その後、液滴500が広がっていき、隔膜10に到達する。液滴が存在している部位(図中A部)は荷電粒子線が試料6まで到達しないために、A部の試料表面は観察できないことになる。このように、観察したい試料部位6aに液滴がなくても、隔膜10の窓長Dmの範囲以外に液滴500が存在している場合には観察が困難となる。
これを解決する方法としては、隔膜保持部材159の幅Dwの範囲内に液滴が試料6上にない必要があるが、一般的には隔膜保持部材159の幅Dwは数mm〜数十mm角といった大きさなので(図3(a)に隔膜形状を図示)、多量な水分を多く含んだ含水試料でこのような状況をつくることは大変困難である。
この問題を解決するために、図3(b)で示したような部材を観察支援ユニット(以下、カバー)として用いる。例えば、図3(b)で示されるカバー501は外径Doで内径Diの穴が開いた厚みtのリング形状の部品である。カバーの本体部501b直下の試料は観察できないが、穴部501a経由で試料が観察可能となっている。カバー501は試料上に直接載置される。カバー501が試料上に載置されたとき、カバー501の穴部501aは試料を観察するための観察領域を形成し、カバー本体部501bは試料を蓋う部分となる。このカバーによって、試料と隔膜とは非接触の状態に保たれる。
図4を用いて、カバー501の使い方を説明する。カバー501の本体部501bをピンセット等で持って、カバー501の穴501aの直下に観察したい試料部位6aを持ってくる(図4(a))。次に、試料6上にカバー501を搭載する。試料6上に液滴500があった場合、液滴500はカバーの穴501aの内部に広がる液滴500bと、カバーの本体部501bと試料6との間に広がる液滴500aとに分かれる(図4(b))。次に、液滴500bは荷電粒子顕微鏡観察の妨げとなるため、液滴500bを濾紙502等で除去する。または、空気圧をかけて液滴500bを吹きとばしてもよい。こうすると、カバーの穴501aで開口された部分の試料表面だけに液滴が存在しない状態を作ることができる(図4(c))。一般的に含水試料は全ての水分を除去しようとすると試料が乾燥してしまうため観察に適さない。例えば、濾紙等で含水試料の表面の液滴を除去すると含水試料は乾燥しすぎてしまう。一方で、このようにカバー501を用いると、カバー501下には水分が残った状態で、観察したい領域だけの液滴を除去することが可能となり、乾燥を防止された状態で試料の荷電粒子顕微鏡観察が可能である。
以上をまとめると、カバーの穴501aが観察領域となり、カバー501の本体部501bが非観察領域となる。ここで観察領域とは、試料を観察する際に観察窓として使用される領域のことをいい、非観察領域とは、試料を蓋う部分であって観察目的対象物である試料が観察できない領域のことをいう。
図3(b)では穴部が一か所であるリング形状を例にしたが、本実施例の変形例として、例えばカバーの穴部501aは一か所でなくてもよく、メッシュ形状のように穴部が複数あってもかまわない。また、シートの外形は円形でなくてもよく、シート状のカバーを2枚以上並べることによって、その隙間を観察領域501aとしてもよい。この場合には複数のシートを組み合わせて一つのカバーを形成しているということもできる。このように複数の部材を組み合わせてカバーを形成する場合も含め、観察支援ユニットと称する。(光学顕微鏡の説明)
後述するように、荷電粒子顕微鏡にて観察したい領域は小さいので、カバーの穴501aは隔膜の窓面積と同等か若干大きいぐらいの大きさであることが望ましい。そのため、観察したい試料部位6aに正確にカバーの穴501aをあわせるために、カバー501を試料6上へ搭載する作業は光学顕微鏡下で行うことが望ましい。
図5に光学顕微鏡にてカバー501を配置する様子を示す。図5(a)が試料を光学顕微鏡に設置した直後の様子で、図5(b)がカバー501を搭載して余分な液滴501bを除去した後の様子である。光学顕微鏡402は、光を集光可能な対物レンズ412と、光学顕微鏡の位置を駆動することが可能な位置駆動機構部406と土台407を有する。土台407は試料台506が搭載可能な試料配置部401を備える。試料配置部401に試料台506を設置した後で試料を試料台に搭載する。その後、光学顕微鏡で観察しながら、観察したい試料6aにカバーの穴501aが位置するようにカバー501を配置する。
(接近の説明)
図6に荷電粒子顕微鏡装置の中にカバー501が搭載された試料6を設置した様子を図示する。最初は図6(a)のように観察したい試料部位6aは隔膜10の直下にないことがある。そのため、図中白矢印方向に試料を動かす必要がある。その際は、隔膜10と試料6とが接触しないで十分離れている位置(距離h1)で試料を図中横方向(荷電粒子線の光軸に垂直な平面内)に動かす。観察したい試料部位6aが隔膜10の直下に来た様子を図6(b)に示す。その後、隔膜10に試料6を接近させることによって、荷電粒子線が試料6に照射され、試料6から放出される二次電子や反射電子などの荷電粒子線やX線や発光などの放射線を検出することで顕微鏡画像を取得可能となる。
カバー501の厚みtが既知であるので、カバー501は隔膜10と試料6との距離を制限するために距離制限部材としての機能を持つ。荷電粒子線は物質内部の侵入深さ(または平均自由行程)が短い。一般的な荷電粒子線顕微鏡装置の荷電粒子線の加速電圧の場合には数μmから1mm以下程度である。例えば、加速電圧15kVの電子線が大気圧中に照射された場合の平均自由行程(Mean Free Pass:MFP)は数十μm程度である。そこで、カバーの厚みを前記値(観察条件での荷電粒子線の平均自由工程)と同等かそれ以下にしておく。
MFP ≧t ・・・式1
式1を満たすような厚さのカバーであれば、カバー501の下にある試料と隔膜10が接触するよりも前に、荷電粒子線が試料表面に到達するようになる。つまり、カバー501と隔膜保持部材159に接触した状態では平均自由工程以下に隔膜10に試料を接近させることができる。そのため、本発明におけるカバー501は安全に試料6と隔膜10を接近させるといった目的でも使用することができる。なお、ここで、カバーの厚みとは、カバーの穴部周囲(少なくとも隔膜保持部材に対向する部分)の厚みのことであり、カバー全体の厚みである必要はない。
また、もし試料が簡単に変形するような材質の場合、隔膜保持部材159とカバー501を接触した後に、さらに試料6と隔膜10を近づけようと試料ステージ15を動かすと、カバー501と試料ホルダの間に挟まれて試料6が変形することもある。そのような場合、隔膜10と試料6接触する可能性もある。この時、カバーの穴部501から観察される観察したい試料部位6aの位置が横方向に動くか、形状がつぶれるような動きを観察される。そのため、試料6を観察しているときに形状がつぶれるまたは広がるような動きが観察されたら、試料ステージを駆動するのを停止するなどすることで、隔膜10と試料6とが接触することを防止することができる。
なお、上記の理由からカバーの厚みtは荷電粒子線の平均自由行程の長さと同等かそれ以下にする必要があるので非常に薄いため、カバー501はピンセットなどで操作する必要がある。この薄いカバーをピンセットにより正確に操作するためにも、図5で示したように光学顕微鏡下で実施することがより望ましい。
(材料に関して)
また、本実施例におけるカバー501は試料6とは異種材料であることが望ましい。図6(a)を用いてカバー501と観察したい試料6との材料が異なる場合の効果について説明する。隔膜10直下にカバーの穴501aがない場合、操作者は荷電粒子顕微鏡内で隔膜直下にカバーの穴501aが位置するように試料ステージを用いて調整する必要がある。ここで、カバー501と試料6とが異種材料の場合はカバー501と試料6とが異なるコントラストの顕微鏡画像となる。つまりカバー501の本体部は試料の主成分と異なる材料からなることが好ましい。より具体的には、カバー501と試料6とが異種材料の場合、一次荷電粒子線PE1がカバーの穴501aを経由して試料6に照射して発生した二次的荷電粒子線506と、一次荷電粒子線PE2がカバー501に照射して発生した二次的荷電粒子線507では信号量が異なる。例えば、試料6が生体試料などの有機材料で、カバー501が金属材料の場合は、二次的荷電粒子線506よりも二次的荷電粒子線507のほうが多いため、荷電粒子顕微鏡画像はカバー501部のほうが明るく観察される。つまり、明るさの違いがわかる程度の距離(h1)まで隔膜10と試料6と接近させて、試料ステージ5を用いてXY平面方向に動かすことで暗く観察される試料部分(つまりカバーの穴部501a)を探しやすくなる。ここでカバー501の本体部全体が試料と異種の材料からなる必要はなく、例えばカバーの穴部周辺部分だけが試料と異なる材料からできていてもよい。なお、カバーの穴部方向がわかるように、カバーの穴部方向を指示するための、異種材料でできたマーキングがあってもよい。あるいは、カバーの穴部方向を指示する加工などがカバーにされていてもよい。こうすることで、穴部が観察されない位置にある場合に、穴部を探すことが容易となる。
例えば、動物の生体組織や植物組織材料、動植物を原料とした食品などの加工材料、水分を含むことが可能な有機材料またはソフトマテリアル、試料内に液体成分を含むまたは試料表面に液体成分が付着した状態の無機材料、ペースト、ゾル、ゲルなどの粘性が高い有機または無機材料などの場合には、カバー501は金属材料がよい。この場合、カバーの材料としては特に、アルミ、モリブデン、タングステン、白金、銅、鉄、SUSなどの金属がよい。反対に、試料が金属や半導体などの場合は、カバー部材501はプラスチックなどの有機材料とするのがよい。したがって、異なる材料からなる複数のカバーを用意し、観察対象とする試料によってカバーを使い分けるのがよい。なお、前述の通りカバー501の厚みtは非常に薄いので、簡単に破損することなく柔軟性のある材料であることが好ましい。
(各ステップの説明)
図7を用いて、本実施例の観察支援ユニットを用いて観察する手順について説明する。初めに、試料台506に試料6を搭載する。次のステップでは、試料台506が搭載可能で光学顕微鏡402に具備される台401に試料台506を搭載する。前記二つのステップの順番は反対でも構わない。次のステップでは、光学顕微鏡に具備される高さ調整機構406を用いて光学顕微鏡402の対物レンズ412の焦点位置408を試料6に合わせて観察を開始する。この状態は図5(a)に示されている。次のステップでは、光学顕微鏡にて観察したい試料部位6aを見つける。この時に、光学顕微鏡に具備される図示しない試料ステージを用いてもよいし、ピンセット等で試料を動かしてもよいし、試料台506に具備される試料位置を変更することが可能な駆動機構を用いてもよい。なお、試料を試料台に搭載するステップを光学顕微鏡下で実施してもよい。最初から観察したい試料部位6aが光学顕微鏡下で観察できるようにするために、試料台506上に図示しないマークが予めマーキングされていてもよい。次のステップでは、カバー501を観察したい試料6a上に配置する。このときに、カバー501の本体部501bをピンセット等で持って、カバー501の穴501aの直下に観察したい試料部位6aを配置するようにする。ここまでの一連の作業は光学顕微鏡をもちいておこなわれることが好ましい。次に、カバー穴501a部から露出している試料表面にある余分な液滴500を濾紙等で除去する。この状態を図5(b)に示す。
この後に、試料台506ごと荷電粒子顕微鏡装置に配置して観察を開始する。次に、カバー部(カバー本体部)とカバー穴部から露出した試料部の荷電粒子顕微鏡画像におけるコントラスト(明るさ)の違いを使って穴部501aを識別し、試料ステージを移動することで隔膜直下に穴部501aを配置する。次に、カバーが搭載された状態の試料を、カバーの形状またはカバーの穴部501a部の位置が確認できる程度の距離(h1)まで隔膜10に近づけることによって、試料部位6aを観察することができる。隔膜10と試料6との距離を近づけるステップにおいて、カバー501と隔膜保持部材159を接触させてもよい。つまり、カバー500と隔膜保持部材159との距離h2をゼロにしてもよい。カバー500の厚みをtとすると、カバーの穴501aよりも突出した試料部位の高さが厚みtよりも小さければ隔膜10に試料が接触することはない。
(接触認識手段)
隔膜10と試料6との距離を近づけてカバー501と隔膜保持部材159が接触することを認識する手段として、前述の通り試料が簡単に変形するような材質の場合は、画像を見ながら試料と隔膜を近づけることで、カバー501と隔膜保持部材159が接触したときに試料が横方向に動くまたは形状が変化する様子が観察される。これによって、カバー501と隔膜保持部材159が接触したことを認識できる。コンピュータにより自動的に認識する場合には、取得される画像をリアルタイムにモニタリングし画像中の試料形状の変化を検知した場合にアラートをディスプレイに表示することも可能である。
もし、試料が簡単に変形しない材質であれば、カバー501と隔膜保持部材159を接触させたあとは試料ステージ5にてZ軸方向に動かすことができなくなることで接触を認識できる。または、カバー501が隔膜保持部材159を押すことによって隔膜10が隔膜保持部材159ごと上下左右のいずれかに動くので、その様子を観察することでカバー501と隔膜保持部材159とが接触したことが認識できる。この場合にも上記の通り画像をモニタリングすることで、コンピュータにより自動的に認識することが可能である。(各サイズに関して)
以下では、各サイズに関しては、各部材が円形と仮定して説明しているが、円形でない場合にはそれぞれ対角線の長さまたは外接円の直径など、各部材の形状の大きさを代表する数値に読み替えればよい。例えば、以下の式や説明では直径や窓長と記載しているが、面積と読み替えることも可能である。
まず、隔膜10の窓長Dm(荷電粒子線が透過する部分を「窓」と称する)よりカバーの穴部500aの直径Diが小さいと視野が狭くなってしまうので、Di≧Dmが好ましい。ただし、隔膜10の窓長Dmよりもカバーの穴部500aの直径Diが大きすぎると除去しなければならない液滴500が多くなるので、カバーの穴部500aの直径Diは隔膜10の窓長Dmより若干大きいぐらいがよい。少なくとも隔膜保持部材の長さDwより小さいことが好ましい。
また、カバー501の外径Do(すなわちカバー本体部の直径)が隔膜保持部材159の長さDwよりも小さいと、液滴500がカバー501の外径より外側から隔膜保持部材159に接触する可能性があるので、カバー501の外径Doは隔膜保持部材159の長さDwより大きいことが望ましい。
その結果、おおざっぱには以下式が成り立つのが望ましい。この様子を図8に示す。
Do>Dw>Di≧Dm ・・・式2
また、ピンセットでのカバー500の操作をより簡単にするために、カバー501の外径Doは例えば数mm以上の大きさであることが望ましい。
また、ピンセットでの操作性も考えて、カバー501にカバー501の本体部501bよりも硬いまたは厚い材料であるカバー保持用部材508がカバー501の外周に具備されていると、操作性向上のため好ましい。このカバー保持用部材508の厚みは隔膜10へのカバー501の接近の際に邪魔になるようなサイズであってはならない。例えば、隔膜保持部材159を支持する固定部材155と隔膜10との距離t2よりも、カバー保持用部材508の厚みt1は薄いほうがのぞましい。
t1>t2 ・・・(式3)
なお、カバー保持用部材508はカバー本体部と別個に設けられた部品でなくてもよい。例えばカバー本体部の外周部がカバー本体部のカバー穴部周囲より厚いまたは硬い材料でできていてもよい。
また、観察領域である穴部501aの近傍の非観察領域501b(カバー本体部)の厚みは少なくとも厚みtで一定である必要がある。こうすることで、隔膜10と観察試料6との距離を一定に保ちながら観察を実施することが可能となる。
実施例1で述べたとおり、観察試料として含水試料を観察するため、観察したい部位6a上に液滴が存在することも多い。このような場合で、濾紙等で観察したい試料部位6a上の水滴を除去することが難しい場合は、見たい部位の表面だけの水滴を蒸発させて観察することが望ましい。そこで、本実施例では観察したい試料部位6aの水滴を乾燥させることが可能な装置及び方法について説明する。図9に、本実施例に用いられる荷電粒子顕微鏡を示す。
図9に、本実施例の荷電粒子顕微鏡の全体構成図を示す。本実施例の荷電粒子顕微鏡では、荷電粒子光学鏡筒2、該荷電粒子光学鏡筒を装置設置面に対して支持する第1筐体(真空室)7、第1筐体7に挿入して使用される第2筐体(アタッチメント)121、制御系などによって構成される。
本実施例の荷電粒子顕微鏡の場合、第2の空間の少なくとも一つの側面(第2筐体121の開放面)を蓋部材122で蓋うことができるようになっており、種々の機能が実現できる。以下ではそれについて説明する。
本実施例の荷電粒子顕微鏡においては、試料が配置される空間12を真空ポンプ103を用いて大気圧(約10Pa)ないし約10Paに設定された圧力よりも若干真空の減圧条件下にすることができる。荷電粒子光学鏡筒2の下端から放出された荷電粒子線は、高真空に維持された第1の空間11を通って、図9に示す隔膜10を通過し、更に、大気圧または所望の圧力状態やガス状態に維持された第2の空間12に侵入する。第2の空間の雰囲気は大気圧または大気圧と同程度の圧力である。荷電粒子線は気体分子によって散乱されるため、平均自由行程は短くなる。つまり、隔膜10と試料6の距離が大きいと荷電粒子線が試料まで届かなくなる。以上の理由から、本実施例の荷電粒子顕微鏡では、蓋部材122に真空配管100の取り付け部を設けている。真空配管100は連結部102により真空ポンプ103と連結されており、これにより第2の空間12内を減圧することが可能となる。真空配管100の途中には、ガス制御用バルブ101が配置されており、管内を排気するガス流量を制御できる。このため、ガス制御用バルブ101から下位制御部37に信号線が伸びており、装置ユーザは、コンピュータ35のモニタ上に表示される操作画面で、排気量を制御できる。また、ガス制御用バルブ101は手動にて操作して開閉してもよい。なお、図示した真空ポンプ103は、荷電粒子顕微鏡に備え付けられる場合もあれば、装置ユーザが事後的に取り付ける場合もある。
このように本実施例では、試料が載置された空間を大気圧(約10Pa)から約10 Paまでの任意の真空度に制御することができる。従来のいわゆる低真空走査電子顕微鏡では、電子線カラムと試料室が連通しているので、試料室の真空度を下げて大気圧に近い圧力とすると電子線カラムの中の圧力も連動して変化してしまい、大気圧(約10Pa)〜約10Paの圧力に試料室を制御することは困難であった。本実施例によれば、第2の空間と第1の空間を薄膜により隔離しているので、第2の筐体121および蓋部材122に囲まれた第2の空間の中の雰囲気の圧力およびガス種は自由に制御することができる。したがって、これまで制御することが難しかった大気圧(約10Pa)〜約10 Paの圧力に試料室を制御することができる。さらに、大気圧(約10Pa)での観察だけでなく、その近傍の圧力に連続的に変化させて試料の状態を観察することが可能となる。
次に、試料6の位置調整方法について説明する。本実施例の荷電粒子顕微鏡は、観察視野の移動手段として試料ステージ5を備えている。試料ステージ5には、面内方向へのXY駆動機構および高さ方向へのZ軸駆動機構を備えている。蓋部材122には試料ステージ5を支持する底板となる支持板107が取り付けられており、試料ステージ5は支持板107に固定されている。支持板107は、蓋部材122の第2筐体121への対向面に向けて第2筐体121の内部に向かって延伸するよう取り付けられている。Z軸駆動機構およびXY駆動機構からはそれぞれ支軸が伸びており、各々操作つまみ108および操作つまみ109と繋がっている。装置ユーザは、これらの操作つまみ108および109を操作することにより、試料6の第2筐体121内での位置を調整する。
次に、試料6の交換のための機構について説明する。本実施例の荷電粒子顕微鏡は、第1筐体7の底面および蓋部材122の下面に、蓋部材用支持部材19、底板20をそれぞれ備える。蓋部材122は第2筐体121に真空封止部材125を介して取り外し可能に固定される。一方、蓋部材用支持部材19も底板20に対して取り外し可能に固定されており、図9に示すように、蓋部材122および蓋部材用支持部材19を丸ごと第2筐体121から取り外すことが可能である。なお、本図では電気配線などは省略している。
底板20には、取り外しの際にガイドとして使用される図示しない支柱18を備える。通常の観察時の状態では、支柱18は底板20に設けられた格納部に格納されており、取り外しの際に蓋部材122の引出し方向に延伸するように構成される。同時に、支柱18は蓋部材用支持部材19に固定されており、蓋部材122を第2筐体121から取り外した際に、蓋部材122と荷電粒子顕微鏡本体とが完全には分離しないようになっている。これにより、試料ステージ5または試料6の落下を防止することができる。
第2筐体121内に試料を搬入する場合には、まず試料ステージ5のZ軸操作つまみを回して試料6を隔膜10から遠ざける。その後、第2筐体内部が減圧状態または極端な与圧状態になっていないことを確認後、蓋部材122を装置本体とは反対側に引き出す。これにより試料6を交換可能な状態となる。試料交換後は、蓋部材122を第2筐体121内に押し込み、図示しない締結部材にて蓋部材122を合わせ部132に固定後、必要に応じて置換ガスを導入する。以上の操作は、電子光学鏡筒2内部の光学レンズ2に高電圧を印加している状態や荷電粒子線源8から電子線が放出している状態の時にも実行することができる。そのため、本実施例の荷電粒子顕微鏡は、試料交換後、迅速に観察を開始することができる。
以上説明したように、本実施例では、試料ステージ5およびその操作つまみ108、109、真空配管100、圧力調整弁104が全て蓋部材122に集約して取り付けられている。従って装置ユーザは、上記操作つまみ108、109の操作、試料の交換作業、または真空配管100、圧力調整弁104の脱着作業を第1筐体の同じ面に対して行うことができる。よって、上記構成物が試料室の他の面にバラバラに取り付けられている構成の荷電粒子顕微鏡に比べて、大気圧下での観察用の状態と高真空下での観察用の状態とを切替える際の操作性が非常に向上している。
ここで図10(a)で示したように観察したい部位6aに水滴500bが付いている状態を考える。この場合は、実施例1で説明したようにカバー501では水滴を除去できないため、濾紙502を観察部位6aに接触させて水滴を除去することが考えられる。しかし、濾紙を試料に観察したい部位6aに接触させたくない場合もある。その場合、水滴を除去するために、図9の装置を用いるとよい。つまり、試料6を隔膜10の近傍にある状態で第二の空間12を真空ポンプ103で真空引きする。ここで真空引きとは1気圧より若干減圧の状態のことをいう。
図11に、実際に水滴が蒸発する圧力と時間の関係を取得した実験例を示す。アルミ台上に水を一滴(10μL)をのせて、それがどの程度の時間で蒸発するかを室温条件で実験した結果である。1気圧(100kPa)で10μLの水滴が蒸発するのに要した時間は約120分であるが、0.3気圧(30kPa)では10μLの水滴が蒸発するのに要した時間は約20minである。このように、大気圧(1気圧)よりも減圧のほうが、水滴が蒸発する時間は短い。また、0.1気圧(10kPa)以下では水滴が急激に蒸発するか、水滴が蒸発する気化熱により凍結するなどの現象がみられる。これは室温では飽和上気圧が0.03気圧(3000Pa)程度であるため非常に早いスピードで蒸発がすすんだためである。このため、0.1気圧(10kPa)以上で水滴を蒸発させるのが望ましい。上記のように1.0気圧以下の状態にすることが可能な図9の装置を用いてカバーが搭載された状態の試料が載置された空間を真空引きすると、試料に直接接触せずに、カバー穴部に露出している試料6a表面の液滴を図10(b)で示したように除去することが可能である。
一方で、1気圧以下の減圧下の状態では水分の蒸発スピードが速いため、試料のサイズや種類によっては試料内部の水分やカバー501下の液滴500aも無くなってしまうこともある。この状態を図10(c)に示す。この問題を解決するために、図12(a)のようにカバー501に試料6からの水分蒸発を制限させる封止部材503を設ける。封止部材503を設けると、カバー501下面にある液滴500aの蒸発が制限され、カバー501の穴部からのみ蒸発が進むため、試料6aに付着している水滴が最初に蒸発する(図12(b))。一方で、空間13は封止部材503によって空間12と直接的にはつながっていないため、蒸発速度は遅い。その結果、観察したい試料部位6aの表面に水滴がついていない状態で且つ試料6全体が乾燥や収縮しない状態で観察したい部位を観察することができる。
この封止部材503はカバー501と試料台506とに接触または密着して、カバー本体部と試料台との間の空間を封止する。これにより試料とその周辺の水滴を内部に格納する。封止部材503は両面テープのようにカバー501と試料台506と封止部材503とが密着させることが可能な接着性の材料であってもよい。または、図13(a)に示すように、例えば接着剤のように固形化する部材を使ってもよい。または、図示されないねじやクランプなどで試料台とカバー501を固定する部位を有してもよい。図12及び図13(a)では図中試料台506の上面と封止部材503が接触しているが、図13(b)のように試料台506の側面または下面と接触させてもよい。こうすると、より空間13と空間12の隔離が可能となる。
なお、空間12と空間13の隔離をしすぎて、空間12と空間13に圧力差が生じると、カバー501の穴部からのみ水分が蒸発することになる。その結果、観察したい部位6aの水分500bが常に残るといった問題が起こる。この空間12と空間13に圧力差が発生することを防ぐために、封止部材503には、図13(b)のように通気口507を設けてもよい。通気口507はカバー501の穴部501aよりも面積またはコンダクタンスが小さい。通気口507は複数あってもよいし、カバー501と封止部材503と試料台506との間に通気口507を設けてもよい。すなわち通気口507はカバー501と試料台506と封止部材503で囲まれた空間から、外部に連通するカバーの穴部以外の孔であればよい。
図14のように封止部材504はカバー501よりも上側にあってもよい。ただし、この場合は、カバー501よりも上側に出ている部分が隔膜10と試料6とを接近させる時に隔膜保持部材159や土台155に接触しないことが必要である。例えば、図で示したように隔膜10を保持している隔膜保持部材159が土台155に具備されている場合、カバー501より上側に出ている部分の厚みt1は隔膜保持部材159の厚みt0よりも薄いことが必要である。
t0≧t1 ・・・式4
なお、カバー501は電子線の平均自由工程よりも短い厚みでできているため、カバー501が図15のように試料台506側にたわんでいてもよい(図中507部)。この場合カバー501上面が封止部504の上面と同等か上側に配置することができるので、この場合、式4を必ずしも満たす必要はない。
図16を用いて本実施例における封止部503または504を用いる方法について説明する。初めに、試料台506に試料6を搭載する。次のステップでは、試料台506が搭載可能で光学顕微鏡402に具備される台401に試料台506を搭載する。前記二つのステップの順番は反対でも構わない。次のステップでは、光学顕微鏡に具備される高さ調整機構406を用いて光学顕微鏡402の対物レンズ412の焦点位置408を試料6の表面に合わせて観察を開始する。次のステップでは、光学顕微鏡にて観察したい試料部位6aを見つける。次のステップでは、カバー501を観察したい試料6a上に配置する。ここで必要に応じて、カバー穴501a部にある余分な液滴501bを濾紙等で除去する。次のステップでは、封止部材503または504を取り付ける。なお、封止部材503または504は最初から試料台やカバー501に取り付けられていてもかまわない。この後のステップは図7と同様である。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。
各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、光ディスク等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1:光学レンズ、2:荷電粒子光学鏡筒、3:検出器、4:真空ポンプ、5:試料ステージ、6:試料、7:筐体、8:荷電粒子源、9:土台、10:隔膜、11:第1の空間、12:第2の空間、13:空間、14:リークバルブ、15:開放面、16:真空配管、35:コンピュータ、36:上位制御部、37:下位制御部、43,44:通信線、52:試料台、53:荷電粒子線顕微鏡、54:荷電粒子線の光軸、56:接触防止部材、60:導入ポート、61:ニードルバルブ、62:オリフィス、63:ニードルバルブ、64:バルブ、100:真空配管、101:ガス制御用バルブ、102:連結部、103:真空ポンプ、104:圧力調整弁、107:支持板、108,109:操作つまみ、121:第2筐体、122:蓋部材、123,124,126:真空封止部材、131:本体部、132:合わせ部、154:信号増幅器、155固定部材、159:隔膜保持部材、401:位置決め構造、402:光学顕微鏡、406:光学顕微鏡位置駆動機構、407:土台、408:焦点位置、412:対物レンズ、
500:液滴、500a:カバー下の液体、501:カバー、501a:カバー穴部、501b:カバー本体部、502:濾紙、503:封止部材、504:封止部材、505:カバーと試料の接触部、506:試料台、507:たわんでいる部位、508:カバー保持用部材

Claims (18)

  1. 荷電粒子線を発生する荷電粒子光学鏡筒の内部空間から隔膜によって隔離された非真空空間に配置された試料に対して荷電粒子線を照射して観察するための観察支援ユニットであって、
    前記試料が観察される観察領域を形成する穴部と前記試料を蓋う本体部とを備え、
    当該観察支援ユニットは前記試料と前記隔膜の間であって、前記試料上に直接載置されることを特徴とする観察支援ユニット。
  2. 請求項1に記載の観察支援ユニットにおいて、
    当該観察支援ユニットは、前記隔膜と前記試料とを非接触の状態に保つことを特徴とする観察支援ユニット。
  3. 請求項1に記載の観察支援ユニットにおいて、
    前記穴部の大きさは、前記隔膜の荷電粒子線が透過する部分である窓部の大きさ以上であることを特徴とする観察支援ユニット。
  4. 請求項1に記載の観察支援ユニットにおいて、
    前記本体部の大きさは、前記隔膜を保持する隔膜保持部材の大きさより大きいことを特徴とする観察支援ユニット。
  5. 請求項1に記載の観察支援ユニットにおいて、
    前記穴部は前記隔膜を保持する隔膜保持部材の大きさより小さいことを特徴とする観察支援ユニット。
  6. 請求項1に記載の観察支援ユニットにおいて、
    前記本体部の前記穴部周囲の厚みが一定であることを特徴とする観察支援ユニット。
  7. 請求項1に記載の観察支援ユニットにおいて、
    前記本体部の前記穴部周囲の厚みが、前記荷電粒子線による観察条件における当該荷電粒子線の平均自由工程よりも小さいことを特徴とする観察支援ユニット。
  8. 請求項1に記載の観察支援ユニットにおいて、
    当該観察支援ユニットの外周部が、前記本体部の前記穴部周囲より厚いまたは硬いことを特徴とする観察支援ユニット。
  9. 請求項1に記載の観察支援ユニットにおいて、
    前記本体部と前記試料が載置される試料台との間の空間を封止する封止部材を備えることを特徴とする観察支援ユニット。
  10. 請求項9に記載の観察支援ユニットにおいて、
    前記封止部材によって封止された前記本体部と前記試料が載置される試料台との間の空間は、前記穴部より面積が小さい孔によって当該空間の外部と連通されていることを特徴とする観察支援ユニット。
  11. 請求項1に記載の観察支援ユニットにおいて、
    前記本体部の少なくとも一部は前記試料の主成分とは異なる材料からなることを特徴とする観察支援ユニット。
  12. 荷電粒子線を発生する荷電粒子光学鏡筒の内部空間から隔膜によって隔離された非真空空間に配置された試料に対して荷電粒子線を照射して観察する試料観察方法であって、
    前記試料上に、前記試料が観察される観察領域を形成する穴部と前記試料を蓋う本体部とを備えた観察支援ユニットを直接搭載するステップと、
    前記観察支援ユニットが搭載された状態の試料を前記隔膜に接近させるステップと、を有することを特徴とする試料観察方法。
  13. 請求項12に記載の試料観察方法において、
    前記隔膜と前記試料とは非接触の状態に保たれることを特徴とする試料観察方法。
  14. 請求項12に記載の試料観察方法において、
    光学顕微鏡を用いて、前記観察支援ユニットの穴部を前記試料上の観察したい部位に位置合わせするステップを有することを特徴とする試料観察方法。
  15. 請求項12に記載の試料観察方法において、
    前記穴部から露出した試料部と前記本体部の荷電粒子顕微鏡画像における明るさの違いを識別して前記試料が載置された試料ステージを移動させることによって、前記穴部を前記隔膜の直下に配置するステップを有することを特徴とする試料観察方法。
  16. 請求項12に記載の試料観察方法において、
    前記本体部と前記試料が載置される試料台との間の空間を封止することを特徴とする試料観察方法。
  17. 請求12に記載の試料観察方法において、
    前記観察支援ユニットが搭載された状態において前記穴部に露出している前記試料の表面に存在する液滴を除去することを特徴とする試料観察方法。
  18. 請求項17に記載の試料観察方法において、
    前記観察支援ユニットが搭載された状態の試料が載置された空間を真空引きすることにより、前記穴部に露出している前記試料の表面に存在する液滴を除去することを特徴とする試料観察方法。
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