JPWO2017002362A1 - 光硬化性樹脂組成物、表示素子シール剤、液晶シール剤、液晶表示パネル及び液晶表示パネルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、例えば液晶シール剤として用いた際に、可視光に対する硬化性が高く、かつ液晶汚染を高度に抑制できる光硬化性樹脂組成物を提供することである。本発明の光硬化性樹脂組成物は、分子内にエチレン性不飽和二重結合を有する硬化性化合物Aと、分子内にアントラキノン骨格又はチオキサントン骨格と、1以上のNHCO基とを有し、式(I)で表されるNHCO基当量が350g/eq以下である化合物Bとを含む。NHCO基当量(g/eq)=分子量/1分子に含まれるNHCO基の数・・・式(I)

Description

本発明は、光硬化性樹脂組成物、表示素子シール剤、液晶シール剤、液晶表示パネル及び液晶表示パネルの製造方法に関する。
近年、携帯電話やパーソナルコンピュータをはじめとする各種電子機器の画像表示パネルとして、液晶や有機EL等の表示パネルが広く使用されている。例えば、液晶表示パネルは、表面に電極が設けられた2枚の透明基板と、それらの間に挟持された枠状のシール部材と、該シール部材で囲まれた領域内に封入された液晶材料とを有する。
液晶表示パネルは、例えば液晶滴下工法で製造されうる。液晶滴下工法による液晶表示パネルの製造は、(1)透明な基板の内縁に液晶シール剤を塗布して液晶を充填するための枠を形成し、(2)該枠内に液晶を滴下し、(3)液晶シール剤が未硬化状態のままで2枚の基板を高真空下で重ね合わせた後、(4)液晶シール剤を硬化させて行う。
このように、液晶滴下工法では、未硬化の液晶シール剤と液晶材料とが接触した状態で光硬化又は熱硬化を行う。そのため、液晶シール剤は、高い硬化性を有するだけでなく、液晶材料の汚染を低減できることが求められる。
液晶滴下工法に用いられる液晶シール剤として、分子内に(メタ)アクリロイル基を有する化合物と、光重合開始剤としてアントラキノン誘導体とを含む光硬化性樹脂組成物が提案されている(例えば特許文献1)。また、光重合性オリゴマーと、光重合開始剤としてヒドロキシチオキサントンと分子内に2以上のエポキシ基を有する化合物とを反応させて得られる化合物Bとを含む光硬化性樹脂組成物が提案されている(例えば特許文献2)。さらに、硬化性樹脂と、光重合開始剤としてオキシムエステルと多官能イソシアネートとを反応させて得られる化合物とを含む液晶表示素子用シール剤が提案されている(例えば特許文献3)。
国際公開第2007/074782号 国際公開第2012/077720号 特開2014−98763号公報
しかしながら、特許文献3に示される組成物は、可視光領域の光の吸収性が低い光重合開始剤を含むため、可視光領域の光に対する硬化性が低かった。特許文献1及び2に示される組成物は、アントラキノン骨格又はチオキサントン骨格を有する光重合開始剤を含むため、可視光領域の光に対する硬化性は良好であるが、光重合開始剤の液晶材料への溶出をより低減できることが求められている。このように、可視光領域の光に対する硬化性が高く、且つ液晶汚染を高度に抑制できる光硬化性樹脂組成物を提供できることが望まれている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、例えば表示素子シール剤、特に液晶シール剤として用いた際に、可視光に対する硬化性が高く、且つ液晶汚染を高度に抑制できる光硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
[1] 分子内にエチレン性不飽和二重結合を有する硬化性化合物Aと、分子内にアントラキノン骨格又はチオキサントン骨格と、NHCO基とを有し、式(I)で表されるNHCO基当量が350g/eq以下である化合物Bと、を含む、光硬化性樹脂組成物。
NHCO基当量(g/eq)=分子量/1分子に含まれるNHCO基の数・・・式(I)
[2] 前記化合物Bが、分子内に3以上のNHCO基を有する、[1]に記載の光硬化性樹脂組成物。
[3] 前記化合物Bが、分子内にビューレット骨格又はアロファネート骨格を有する、[1]又は[2]に記載の光硬化性樹脂組成物。
[4] 前記化合物Bは、下記式(4)又は式(5)で表される、[1]〜[3]のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物。
Figure 2017002362
(式(4)及び(5)において、Lは、それぞれ独立に単結合、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数1〜10のアルキレンオキシ基、炭素数1〜10のアルキレンチオ基、炭素数6〜10のアリーレン基、炭素数6〜10のアリーレンオキシ基又は炭素数6〜10のアリーレンチオ基を表し、Xは、分子内に少なくともp個のイソシアネート基を有する化合物から誘導される有機基を表し、pは、1〜5の整数を表す)
[5] 前記化合物Bが、分子内にエチレン性不飽和二重結合をさらに有し、且つ前記硬化性化合物Aが、アントラキノン骨格又はチオキサントン骨格を有しない、[1]〜[4]のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物。
[6] 前記化合物Bの含有量が、前記硬化性化合物Aに対して0.01〜10質量%である、[1]〜[5]のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物。
[7] 前記硬化性化合物Aが、分子内にエポキシ基をさらに有する、[1]〜[6]のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物。
[8] 分子内にエポキシ基を有する熱硬化性化合物Cと、熱硬化剤Dとをさらに含み、且つ前記熱硬化性化合物Cは、前記硬化性化合物Aとは異なる、[1]〜[7]のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物。
[9] 前記熱硬化剤Dが、ジヒドラジド系熱潜在性硬化剤、イミダゾール系熱潜在性硬化剤、アミンアダクト系熱潜在性硬化剤、及びポリアミン系熱潜在性硬化剤からなる群より選ばれる1以上である、[8]に記載の光硬化性樹脂組成物。
[10] [1]〜[9]のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物からなる、表示素子シール剤。
[11] [1]〜[9]のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物からなる、液晶シール剤。
[12] 液晶滴下工法用の液晶シール剤である、[11]に記載の液晶シール剤。
[13] [11]又は[12]に記載の液晶シール剤を用いて、一方の基板にシールパターンを形成する工程と、前記シールパターンが未硬化の状態において、前記シールパターンの領域内、又は前記一方の基板と対になる他方の基板に液晶を滴下する工程と、前記一方の基板と前記他方の基板とを、前記シールパターンを介して重ね合わせる工程と、前記シールパターンを硬化させる工程と、を含む、液晶表示パネルの製造方法。
[14] 前記シールパターンを硬化させる工程は、前記シールパターンに光を照射して前記シールパターンを硬化させる工程を含む、[13]に記載の液晶表示パネルの製造方法。
[15] 前記シールパターンに照射する光は、可視光領域の光を含む、[14]に記載の液晶表示パネルの製造方法。
[16] 前記シールパターンを硬化させる工程は、光が照射された前記シールパターンを加熱して硬化させる工程をさらに含む、[14]又は[15]に記載の液晶表示パネルの製造方法。
[17] 一対の基板と、前記一対の基板の間に配置された枠状のシール部材と、前記一対の基板の間の前記シール部材で囲まれた空間に充填された液晶層とを含み、前記シール部材が、[11]又は[12]に記載の液晶シール剤の硬化物である、液晶表示パネル。
本発明によれば、例えば表示素子シール剤、特に液晶シール剤として用いた際に、可視光に対する硬化性が高く、且つ液晶汚染を高度に抑制できる光硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
1.光硬化性樹脂組成物
本発明の光硬化性樹脂組成物は、硬化性化合物Aと、化合物Bとを含み、必要に応じて熱硬化性化合物Cと、熱硬化剤Dとをさらに含みうる。
1−1.硬化性化合物A
本発明の光硬化性樹脂組成物に含まれる硬化性化合物Aは、分子内にエチレン性不飽和二重結合を有する化合物である。分子内にエチレン性不飽和二重結合を有する化合物は、分子内に(メタ)アクリロイル基を有する化合物であることが好ましい。1分子あたりの(メタ)アクリロイル基の数は、1又は2以上である。分子内に(メタ)アクリロイル基を有する化合物は、モノマー、オリゴマー又はポリマーのいずれであってもよい。(メタ)アクリロイル基は、アクリロイル基又はメタクリロイル基を意味し、(メタ)アクリレートは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。但し、硬化性化合物Aは、アントラキノン骨格又はチオキサントン骨格を有しない。
1分子内に1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物の例には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸2―ヒドロキシエチルエステル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが含まれる。
1分子内に2以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の例には、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のジ(メタ)アクリレート;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレート;ネオペンチルグリコール1モルに4モル以上のエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート;ビスフェノールA1モルに2モルのエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのジ若しくはトリ(メタ)アクリレート;ビスフェノールA1モルに4モル以上のエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、又はそのオリゴマー;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート又はそのオリゴマー;ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート;トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート;カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート;カプロラクトン変性トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート;アルキル変性ジペンタエリスリトールのポリアクリレート又はポリメタクリレート;カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールのポリアクリレート又はポリメタクリレート;ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート又はジメタクリレート;カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート;エチレンオキサイド変性リン酸アクリレート又はジメタクリレート;エチレンオキサイド変性アルキル化リン酸(メタ)アクリレート;ネオペンチルグルコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールのオリゴ(メタ)アクリレート等が含まれる。
硬化性化合物Aは、分子内にエポキシ基をさらに有してもよい。1分子あたりのエポキシ基の数は1又は2以上である。硬化性化合物Aが分子内に(メタ)アクリロイル基だけでなくエポキシ基をさらに有していれば、それを含む光硬化性樹脂組成物に光硬化性と熱硬化性とを付与しうる。それにより、硬化物の硬化性を高めることができる。
分子内に(メタ)アクリロイル基とエポキシ基とを有する化合物は、例えばエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸とを塩基性触媒の存在下で反応させて得られる(メタ)アクリル酸グリシジルエステルでありうる。
反応させるエポキシ化合物は、分子内に2以上のエポキシ基を有する多官能のエポキシ化合物であればよく、架橋密度が高まりすぎて光硬化性樹脂組成物の硬化物の接着性が低下するのを抑制する観点では、2官能のエポキシ化合物が好ましい。2官能のエポキシ化合物の例には、ビスフェノール型エポキシ化合物(ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、2,2’−ジアリルビスフェノールA型、ビスフェノールAD型、及び水添ビスフェノール型等)、ビフェニル型エポキシ化合物、及びナフタレン型エポキシ化合物が含まれる。中でも、塗布性が良好である観点から、ビスフェノールA型及びビスフェノールF型のビスフェノール型エポキシ化合物が好ましい。ビスフェノール型エポキシ化合物は、ビフェニルエーテル型エポキシ化合物と比べて塗布性に優れる等の利点がある。
分子内に(メタ)アクリロイル基とエポキシ基とを有する化合物は、一種類であってもよいし、二種類以上の組み合わせであってもよい。
分子内に(メタ)アクリロイル基を有し、エポキシ基を有しない化合物A1と、分子内に(メタ)アクリロイル基とエポキシ基とを有する化合物A2とを組み合わせてもよい。それにより、光硬化性樹脂組成物が、熱硬化性化合物Cとしてエポキシ化合物をさらに含む場合に、当該エポキシ化合物と、分子内に(メタ)アクリロイル基を有し、エポキシ基を有しない化合物A1との相溶性を高め得る。また、光硬化性樹脂組成物が、適度な親水性を有する化合物Bを含むので、化合物A2よりも疎水性を示す化合物A1を含んでいても、光硬化性樹脂組成物の、表示素子、特に液晶への溶出を抑制し得る。化合物A2と化合物A1との含有質量比は、例えばA2/A1=1/0.4〜1/0.6とし得る。
分子内に(メタ)アクリロイル基とエポキシ基とを有する化合物A2の含有量は、特に制限されないが、例えば硬化性化合物Aに対して30質量%以上でありうる。
硬化性化合物Aの重量平均分子量は、310〜1000程度であることが好ましい。硬化性化合物Aの重量平均分子量は、例えばゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算にて測定することができる。
硬化性化合物Aの含有量は、光硬化性樹脂組成物に対して40〜80質量%であることが好ましく、50〜75質量%であることがより好ましい。
1−2.化合物B
本発明の光硬化性樹脂組成物に含まれる化合物Bは、分子内にアントラキノン骨格又はチオキサントン骨格と、NHCO基とを有する。
化合物Bに含まれるアントラキノン骨格又はチオキサントン骨格は、可視光領域の光を良好に吸収して励起し、硬化性化合物Aからの水素引き抜き反応を生じうる。化合物Bに含まれるNHCO基は、適度な親水性を示すことから、化合物Bの液晶材料への溶出を好ましく抑制できる。従って、化合物Bは、表示素子シール剤、特に液晶シール剤として用いられる光硬化性樹脂組成物の光重合開始剤として好ましく機能しうる。
1分子あたりのアントラキノン骨格又はチオキサントン骨格の数は、1又は2以上である。化合物Bの含有量が少なくても、可視光領域の光に対する十分な硬化性を得る観点では、1分子あたりのアントラキノン骨格又はチオキサントン骨格の数は、2以上であることが好ましい。
1分子あたりのNHCO基の数は、1又は2以上である。化合物Bの液晶材料への溶出を高度に抑制する観点では、1分子あたりのNHCO基の数は、2以上であることが好ましく、3以上であることがより好ましい。化合物Bは、1分子あたりのNHCO基の数を多くしやすい点から、ビューレット骨格(−NHCO(N−)CONH−)又はアロファネート骨格(−NHCO(N−)COO−)を有することが好ましい。
化合物Bは、分子内にエチレン性不飽和二重結合をさらに有してもよい。化合物Bが、分子内にエチレン性不飽和二重結合をさらに有していると、例えば硬化時に化合物Bと硬化性化合物Aとが重合反応し、化合物Bの液晶材料への溶出がより抑制されやすい。
化合物Bは、「分子内にヒドロキシ基を有するアントラキノン化合物b1又は分子内にヒドロキシ基を有するチオキサントン化合物b2」と「分子内にイソシアネート基を有する化合物b3」とを反応させて得られる。
「分子内にヒドロキシ基を有するアントラキノン化合物b1」は、下記式(1)で表される。「分子内にヒドロキシ基を有するチオキサントン化合物b2」は、下記式(2)で表される。
Figure 2017002362
式(1)及び(2)のLは、それぞれ独立に単結合又は2価の有機基である。2価の有機基は、炭素数1〜10のアルキレン基(例えばメチレン基、エチレン基等)、炭素数1〜10のアルキレンオキシ基(例えばメチレンオキシ基、エチレンオキシ基等)、炭素数1〜10のアルキレンチオ基(例えばメチレンチオ基(−S−CH−)、エチレンチオ基(−S−CHCH−)等)、炭素数6〜10のアリーレン基(例えばフェニレン基)、炭素数6〜10のアリーレンオキシ基(例えばフェニレンオキシ基)又は炭素数6〜10のアリーレンチオ基(例えばフェニレンチオ基)でありうる。中でも、アントラキノン骨格やチオキサントン骨格にチオエーテル基(−S−)が結合していると、長波長側の光を吸収しやすいことから、炭素数1〜10のアルキレンチオ基又は炭素数6〜10のアリーレンチオ基が好ましい。
式(1)及び(2)のmは、1以上の整数であり、好ましくは1である。−(L−OH)は、アントラキノン骨格又はチオキサントン骨格の1位〜8位の炭素原子のいずれと結合していてもよいが、2位又は7位の炭素原子と結合していることが好ましい。
式(1)で表される化合物は、下記式(1’)で表されることが好ましく;式(2)で表される化合物は、下記式(2’)で表されることが好ましい。
Figure 2017002362
式(1’)及び(2’)の−L−OHは、アントラキノン骨格又はチオキサントン骨格の1位〜8位の炭素原子のいずれと結合していてもよいが、2位又は7位の炭素原子と結合していることが好ましい。
「分子内にイソシアネート基を有する化合物b3」は、分子内に1又は2以上のイソシアネート基を有する化合物である。得られる化合物BのNHCO基当量を一定以下に調整しやすい点では、分子内に2以上のイソシアネート基を有する化合物が好ましい。1分子あたりのイソシアネート基の数は、特に制限されないが、化合物BのNHCO基当量を一定以下にしやすい点から、2〜4であることが好ましく、2〜3であることがより好ましい。
分子内に2以上のイソシアネート基を有する化合物は、分子内にNHCO基を有することが好ましく、ビューレット骨格(−NHCO(N−)CONH−)、アロファネート骨格(−NHCO(N−)COO−)又はウレタン骨格を有することがより好ましく、ビューレット骨格又はアロファネート骨格を有することが更に好ましい。即ち、分子内に2以上のイソシアネート基を有する化合物は、例えば下記式(3a)又は(3b)で表されうる。
Figure 2017002362
式(3a)のR及び式(3b)のRは、それぞれNHCO基を有してもよい、直鎖状、分岐状又は環状の飽和脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基である。R及びRに含まれるNHCO基の数は、0又は1以上であり、2以上であることが好ましい。R及びRは、下記式(α)、(β)又は(γ)で表される構造を含むことが好ましく;下記式(α)又は式(β)で表される構造を有することがより好ましい。
Figure 2017002362
(式(γ)のRは、後述するポリオールに由来する飽和脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を示し、nは1以上の整数である)
分子内に2以上のイソシアネート基を有する化合物は、例えばジイソシアネートから得られるビューレット体又はアロファネート体、或いはポリイソシアネートとポリオールとを反応させて得られ、且つ分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーでありうる。
ビューレット体又はアロファネート体の原料となるジイソシアネートの例には、テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の炭素数1〜10の脂肪族ジイソシアネート;シクロヘキシレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の炭素数6〜15の脂環族ジイソシアネート;及びトリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の炭素数6〜15の芳香族ジイソシアネートが含まれる。
ウレタンプレポリマーの原料となるポリイソシアネートは、多官能の脂肪族、脂環族又は芳香族のイソシアネートであり、その例には、前述のジイソシアネートが含まれる。ウレタンプレポリマーの原料となるポリオールの例には、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ペンタエリスリトール等の脂肪族ポリオール;1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジオール、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF等の脂環族ポリオール;フェノールA、ビスフェノールF等の芳香族ポリオール等が含まれる。
化合物Bは、「式(1’)又は式(2’)で表される化合物」と「分子内に2以上のイソシアネート基を有する化合物」とを反応させて得られることが好ましく;「式(1’)又は式(2’)で表される化合物」と「式(3a)又は(3b)で表される化合物(好ましくはR又はRがNHCO基を有するもの)」とを反応させて得られることがより好ましい。
下記反応スキームは、式(1’)で表される化合物と式(3b)で表される化合物とを反応させて化合物Bを得る例を示す。
Figure 2017002362
また、「式(1’)又は式(2’)で表される化合物」と「分子内に2以上のイソシアネート基を有する化合物」との反応に加えて、「ヒドロキシ基含有化合物b4」をさらに反応させてもよい。
「ヒドロキシ基含有化合物b4」は、分子内にヒドロキシ基を有する化合物である。分子内にヒドロキシ基を有する化合物のヒドロキシ基は、「分子内に2以上のイソシアネート基を有する化合物」のイソシアネート基と反応して、―O―CONH―をさらに形成しうる。分子内にヒドロキシ基を有する化合物の例には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、1-オクタデカノール等の炭素数1〜20のモノアルコールが含まれる。
分子内にヒドロキシ基を有する化合物は、エチレン性不飽和二重結合をさらに有してもよい。それにより、化合物Bにエチレン性不飽和二重結合を導入することができる。分子内にエチレン性不飽和二重結合を有するヒドロキシ基含有化合物の例には、4-ヒドロキシブチルアクリレート等のヒドロキシ基で置換された(メタ)アクリレートが含まれる。
中でも、化合物Bは、下記式(4)又は(5)で表されることが好ましい。
Figure 2017002362
式(4)及び(5)のLは、式(1)及び式(2)のLとそれぞれ同義である。
式(4)及び(5)のXは、分子内に少なくともp個のイソシアネート基を有する化合物から誘導される有機基を表す。分子内に少なくともp個のイソシアネート基を有する化合物から誘導される基は、前述の分子内に2以上のイソシアネート基を有する化合物から誘導される基であることが好ましく、式(3a)で表される化合物から誘導される2価の基又は式(3b)で表される化合物から誘導される3価の基であることがより好ましい。
式(4)及び(5)のpは、1〜5の整数を表し、好ましくは2又は3である。
−L−O−Xで表される基は、アントラキノン骨格又はチオキサントン骨格の1位〜8位の炭素原子のいずれと結合していてもよいが、2位又は7位の炭素原子と結合していることが好ましい。
化合物Bの具体例には、2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-9,10-アントラキノンとヘキサメチレンジイソシアネートビウレット変性体とを反応させて得られる化合物、2-ヒドロキシメチルアントラキノンとヘキサメチレンジイソシアネートビウレット変性体とを反応させて得られる化合物、2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-9,10-アントラキノンとヘキサメチレンジイソシアネートアロファネート変性体とを反応させて得られる化合物、2-ヒドロキシチオキサントンとヘキサメチレンジイソシアネートビウレット変性体とを反応させて得られる化合物、2-ヒドロキシチオキサントンとヘキサメチレンジイソシアネートアロファネート変性体とを反応させて得られる化合物、2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-チオキサンテン−9−オンとヘキサメチレンジイソシアネートビウレット変性体とを反応させて得られる化合物、2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-チオキサンテン−9−オンとヘキサメチレンジイソシアネートアロファネート変性体とを反応させて得られる化合物、及びこれらの化合物にオクタデカノール又は4−ヒドロキシブチルアクリレートをさらに反応させて得られる化合物等が含まれる。
化合物Bによる液晶材料の汚染を抑制するためには、化合物Bの分子量を大きくすることも考えられる。しかしながら、化合物Bの分子量を大きくするだけでは、光吸収に寄与するアントラキノン骨格やチオキサントン骨格の1分子あたりの含有割合が相対的に少なくなる場合がある。その結果、一定以上の光吸収性を得るためには、化合物Bの含有量を多くすることが必要となり、かえって液晶材料の汚染を生じる場合がある。従って、本発明では、1分子あたりに含まれるNHCO基の割合を一定以上にすること(NHCO基当量を一定以下とすること)が好ましい。
即ち、化合物BのNHCO基当量は、350g/eq以下であることが好ましい。化合物BのNHCO基当量が350g/eq以下であると、化合物Bに含まれるNHCO基の数が比較的多いため、親水性が適度に高められ、光硬化性樹脂組成物を液晶シール剤として用いた際に化合物Bの液晶材料への溶出を抑制できる。化合物BのNHCO基当量は、200〜350g/eqであることがより好ましく、230〜330g/eqであることがさらに好ましい。化合物BのNHCO基当量が200g/eq以上であると、光硬化性樹脂組成物の硬化物の耐湿性が損なわれにくい。化合物BのNHCO基当量は、下記式(I)で定義される。
NHCO基当量(g/eq)=分子量/1分子に含まれるNHCO基の数・・・式(I)
化合物BのNHCO基当量を上記範囲とするためには、前述の通り、「式(1’)又は式(2’)で表される化合物」と「分子内に2以上のイソシアネート基を有する化合物」とを反応させることが好ましく;「式(1’)又は式(2’)で表される化合物」と「式(3a)又は(3b)で表される化合物(好ましくはR又はRがNHCO基を有するもの)」とを反応させることが好ましい。
化合物Bの分子量は、例えば500以上5000以下であることが好ましい。化合物Bの「分子量」は、下記条件で高速液体クロマトグラフィー(HPLC:High Performance Liquid Chromatography)を行った際に、メインピークが検出される場合は該メインピークの分子構造の「相対分子質量」とし;メインピークが検出されない場合は「重量平均分子量」とする。
具体的には、化合物BをTHF(テトラヒドロフラン)に溶解して試料液を調製し、下記測定条件で高速液体クロマトグラフィー(HPLC)測定を行う。そして、検出波長400nmで検出されたピークにおいて、メインピーク(主検出ピーク)の有無を確認する。「メインピーク(主検出ピーク)」とは、検出波長400nmで検出された全ピークのうち、最も強度が大きいピーク(ピークの高さが最も高いピーク)をいう。
(HPLC測定条件)
装置:waters製 Acquity TM UPLC H-Class system
カラム:Acquity UPLC BEH C18、2.1mmID×100mm 粒子径:1.7μm
移動相:A:アセトニトリル
B:5mM酢酸アンモニウム水溶液
A/B = 60/40(0〜4分)
95/5(4〜9分)
95/5(9〜10分)
流速:0.4mL/分
PDA検出器:測定波長:190〜500nm、抽出波長:400nm
次いで、検出されたメインピークの、ピーク頂点に対応する相対分子質量を、液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS:Liquid Chromatography Mass Spectrometry)により測定する。
(LC/MS測定条件)
装置:waters製 Acquity TM H-Class system / SQ Detector
カラム:Acquity UPLC BEH C18、2.1mmID×100mm 粒子径:1.7μm
移動相:A:アセトニトリル
B:5mM酢酸アンモニウム水溶液
A/B = 60/40(0〜4分)
95/5(4〜9分)
95/5(9〜10分)
流速:0.4mL/分
イオン化:ESI(エレクトロスプレーイオン化)、正・負イオン測定
PDA検出器:測定波長:190〜500nm、抽出波長:400nm
化合物Bの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により標準ポリスチレン換算にて測定することができる。
化合物Bの分子量が500以上であると、液晶に溶解しにくいことから、液晶汚染を低減しやすい。化合物Bの分子量が5000以下であると、硬化性化合物Aとの相溶性が損なわれにくい。化合物Bの分子量は、500以上3000以下であることがより好ましく、700以上1500以下であることがさらに好ましい。
化合物BのNHCO基当量は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)及び液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)と、NMR測定又はIR測定とを組み合わせることによって確認することができる。具体的には、以下の手順で行うことができる。
1)光硬化性樹脂組成物をテトラヒドロフラン(THF)に溶解させた溶液を、遠心分離機により遠心分離し、シリカ粒子や熱可塑性樹脂粒子等の粒子成分を沈降させる。得られた溶液をフィルターで濾過して粒子成分を除去し、試料液を得る。
2)前記1)で得られた試料液について、高速液体クロマトグラフフィー(HPLC)測定を行う。HPLCの測定方法・条件は、化合物Bの分子量の測定におけるHPLCの測定方法・条件と同様である。
次いで、HPLC測定において、アントラキノン骨格又はチオキサントン骨格に特徴的な波長400nmの検出器で検出されたメインピークの、ピーク頂点に対応する相対分子質量と組成式を、液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)により測定する。LC/MSの測定方法・条件は、化合物Bの分子量の測定におけるLC/MSの測定方法・条件と同様である。
3)一方、前記1)で得られた試料液について、NMR測定又はIR測定を行う。それにより、アントラキノン骨格又はチオキサントン骨格やNHCO基に特徴的なスペクトルの有無を確認し、化学構造を特定する。
4)前記2)で得られた分子量と前記3)で得られたNHCO基の数とを、前述の式(I)に当てはめて、NHCO基当量(g/eq)を求める。
化合物Bは、一種類であってもよいし、二種類以上の組み合わせであってもよい。例えば、分子内にアントラキノン骨格を有する化合物と、分子内にチオキサントン骨格を有する化合物とを組み合わせてもよい。
化合物Bの含有量は、硬化性化合物Aに対して0.01〜10質量%であることが好ましい。化合物Bの含有量が0.01質量%以上であると、十分な光硬化性が得られやすい。化合物Bの含有量が10質量%以下であると、液晶材料への溶出が生じにくく、十分な光硬化性が得られやすい。
特に、化合物Bが、分子内にアントラキノン骨格を有する化合物である場合、化合物Bの含有量は、硬化性化合物Aに対して0.1〜5質量%であることがより好ましく、0.1〜3質量%であることがさらに好ましく、0.1質量%以上2質量%未満であることが特に好ましい。
また、化合物Bが、分子内にチオキサントン骨格を有する化合物である場合、化合物Bの含有量は、硬化性化合物Aに対して0.1〜6質量%であることがより好ましく、0.1質量%以上4質量%未満であることがさらに好ましい。
1−3.熱硬化性化合物C
熱硬化性化合物Cは、分子内にエポキシ基を有するエポキシ化合物であることが好ましい。但し、熱硬化性化合物Cは、硬化性化合物Aとは異なるものである。熱硬化性化合物Cは、分子内に(メタ)アクリロイル基を有さないエポキシ化合物であることがより好ましい。エポキシ化合物は、モノマー、オリゴマー又はポリマーのいずれであってもよい。エポキシ化合物は、例えば光硬化性樹脂組成物を液晶シール剤として用いた際に、液晶に対する溶解性や拡散性が低く、得られる液晶パネルの表示特性を良好とするだけでなく、硬化物の耐湿性を高めうる。
エポキシ化合物は、重量平均分子量が500〜10000、好ましくは1000〜5000の芳香族エポキシ化合物でありうる。エポキシ化合物の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算にて測定することができる。
芳香族エポキシ化合物の例には、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールF、ビスフェノールAD等で代表される芳香族ジオール類及びそれらをエチレングリコール、プロピレングリコール、アルキレングリコール変性したジオール類と、エピクロルヒドリンとの反応で得られた芳香族多価グリシジルエーテル化合物;フェノール又はクレゾールとホルムアルデヒドとから誘導されたノボラック樹脂、ポリアルケニルフェノールやそのコポリマー等で代表されるポリフェノール類と、エピクロルヒドリンとの反応で得られたノボラック型多価グリシジルエーテル化合物;キシリレンフェノール樹脂のグリシジルエーテル化合物類等が含まれる。 中でも、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、トリフェノールメタン型エポキシ化合物、トリフェノールエタン型エポキシ化合物、トリスフェノール型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物、ジフェニルエーテル型エポキシ化合物及びビフェニル型エポキシ化合物が好ましい。エポキシ化合物は、一種類であってもよいし、二種類以上の組み合わせであってもよい。
エポキシ化合物は、液状であってもよいし、固形であってもよい。硬化物の耐湿性を高めやすい点では、固形のエポキシ化合物が好ましい。固形のエポキシ化合物の軟化点は、40℃以上150℃以下であることが好ましい。軟化点は、JIS K7234に規定する環球法によって測定することができる。
熱硬化性化合物Cの含有量は、光硬化性樹脂組成物に対して3〜20質量%であることが好ましい。熱硬化性化合物Cの光硬化性樹脂組成物に対する含有量が3質量%以上であると、光硬化性樹脂組成物の硬化物の耐湿性を良好に高めやすい。熱硬化性化合物Cの光硬化性樹脂組成物に対する含有量が20質量%以下であると、光硬化性樹脂組成物の粘度の過剰な上昇を抑制しうる。熱硬化性化合物Cの含有量は、光硬化性樹脂組成物に対して3〜15質量%であることがより好ましく、4〜15質量%であることがさらに好ましい。
熱硬化性化合物Cの含有量は、硬化性化合物Aに対して3.8〜50質量%であることが好ましく、5〜30質量%であることがより好ましい。熱硬化性化合物Cの硬化性化合物Aに対する含有量が5質量%以上であると、硬化物の耐湿性やガラス基板への接着強度をさらに高めやすく、30質量%以下であると、製造時に硬化性化合物Aとの相溶性がさらに良好となりやすい。
1−4.熱硬化剤D
熱硬化剤Dは、通常の保存条件下(室温、可視光線下等)では熱硬化性化合物Cを硬化させないが、熱を与えられると当該化合物を硬化させる化合物である。熱硬化剤Dを含有する光硬化性樹脂組成物は、保存安定性に優れ、且つ熱硬化性に優れる。熱硬化剤Dは、エポキシ硬化剤であることが好ましい。
エポキシ硬化剤は、光硬化性樹脂組成物の粘度安定性を高め、且つ硬化物の耐湿性を損なわない観点から、熱硬化温度にもよるが、融点が50℃以上250℃以下であるエポキシ硬化剤であることが好ましく、融点が100℃以上200℃以下であるエポキシ硬化剤であることがより好ましく、融点が150℃以上200℃以下であるエポキシ硬化剤であることがさらに好ましい。
エポキシ硬化剤の例には、有機酸ジヒドラジド系熱潜在性硬化剤、イミダゾール系熱潜在性硬化剤、ジシアンジアミド系熱潜在性硬化剤、アミンアダクト系熱潜在性硬化剤、及びポリアミン系熱潜在性硬化剤が含まれる。
有機酸ジヒドラジド系熱潜在性硬化剤の例には、アジピン酸ジヒドラジド(融点181℃)、1,3-ビス(ヒドラジノカルボエチル)-5-イソプロピルヒダントイン(融点120℃)、7,11-オクタデカジエン-1,18-ジカルボヒドラジド(融点160℃)、ドデカン二酸ジヒドラジド(融点190℃)、及びセバシン酸ジヒドラジド(融点189℃)等が含まれる。イミダゾール系熱潜在性硬化剤の例には、2,4-ジアミノ-6-[2'-エチルイミダゾリル-(1')]-エチルトリアジン(融点215〜225℃)、及び2-フェニルイミダゾール(融点137〜147℃)等が含まれる。ジシアンジアミド系熱潜在性硬化剤の例には、ジシアンジアミド(融点209℃)等が含まれる。アミンアダクト系熱潜在性硬化剤は、触媒活性を有するアミン系化合物と任意の化合物とを反応させて得られる付加化合物からなる熱潜在性硬化剤であり、その例には、味の素ファインテクノ(株)製アミキュアPN−40(融点110℃)、味の素ファインテクノ(株)製アミキュアPN−23(融点100℃)、味の素ファインテクノ(株)製アミキュアPN−31(融点115℃)、味の素ファインテクノ(株)製アミキュアPN−H(融点115℃)、味の素ファインテクノ(株)製アミキュアMY−24(融点120℃)、及び味の素ファインテクノ(株)製アミキュアMY−H(融点131℃)等が含まれる。ポリアミン系熱潜在性硬化剤は、アミンとエポキシとを反応させて得られるポリマー構造を有する熱潜在性硬化剤であり、その例には、(株)ADEKA製アデカハードナーEH4339S(軟化点120〜130℃)、及び(株)ADEKA製アデカハードナーEH4357S(軟化点73〜83℃)等が含まれる。中でも、ジヒドラジド系熱潜在性硬化剤、イミダゾール系熱潜在性硬化剤、アミンアダクト系熱潜在性硬化剤及びポリアミン系熱潜在性硬化剤が好ましい。エポキシ硬化剤は一種類のみであってもよいし二種以上の組み合わせであってもよい。
熱硬化剤Dの含有量は、光硬化性樹脂組成物に対して3〜30質量%であることが好ましく、3〜20質量%であることがより好ましく、5〜20質量%であることがさらに好ましい。熱硬化剤Dを含む光硬化性樹脂組成物は、一液硬化性樹脂組成物となりうる。一液硬化性樹脂組成物は、使用に際して主剤と硬化剤を混合する必要がないことから、作業性に優れる。
熱硬化剤Dの含有量は、硬化性化合物Aに対して3.8〜75質量%であることが好ましく、3.8〜50質量%であることがより好ましく、10〜40質量%であることがさらに好ましい。熱硬化剤Dの硬化性化合物Aに対する含有量が10質量%以上であると、加熱時の硬化性化合物Aの硬化性をさらに高めやすく、40質量%以下であると、液晶の汚染をさらに抑制しやすい。
熱硬化性化合物Cと熱硬化剤Dの合計含有量は、光硬化性樹脂組成物に対して6〜50質量%であることが好ましく、6〜35質量%であることがより好ましく、6〜30質量%であることがさらに好ましい。
1−5.その他の成分E
1−5−1.熱可塑性ポリマー微粒子
本発明の光硬化性樹脂組成物は、必要に応じて熱可塑性ポリマー微粒子をさらに含んでいてもよい。熱可塑性ポリマー微粒子は、環球法により測定される軟化点温度が50〜120℃、好ましくは70〜100℃の熱可塑性ポリマーを含み、且つ数平均粒子径が0.05〜5μm、好ましくは0.1〜3μmでありうる。そのような熱可塑性ポリマー微粒子を含む光硬化性樹脂組成物は、硬化物に発生する収縮応力を緩和できる。また、数平均粒子径を上限値以下とすることにより、線幅の細いシール部材を形成する際に、熱可塑性ポリマー微粒子によって、塗工安定性が低下することを防ぐことができる。数平均粒子径は、乾式粒度分布計で測定されうる。
熱可塑性ポリマー微粒子の例には、エポキシ基と二重結合基とを含む樹脂を、ラジカル重合可能なモノマーと懸濁重合して得られる微粒子が含まれる。エポキシ基と二重結合基とを含む樹脂の例には、ビスフェノールF型エポキシ樹脂とメタアクリル酸を三級アミン存在下で反応させた樹脂が含まれる。ラジカル重合可能なモノマーの例には、ブチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、及びジビニルベンゼンが含まれる。
熱可塑性ポリマー微粒子の含有量は、光硬化性樹脂組成物に対して5〜40質量%であることが好ましく、7〜30質量%であることがより好ましい。熱可塑性ポリマー微粒子の含有量が上記範囲であると、熱可塑性ポリマー微粒子が光硬化性樹脂組成物の加熱硬化の際の収縮応力を好ましく緩和でき、目的とする線幅でシール部材を形成しやすい。
1−5−2.充填剤
本発明の光硬化性樹脂組成物は、必要に応じて充填剤をさらに含んでいてもよい。充填剤を含む光硬化性樹脂組成物は、粘度や硬化物の強度、及び線膨張性等が良好でありうる。
充填剤の例には、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸ジルコニウム、酸化鉄、酸化チタン、窒化チタン、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、チタン酸カリウム、カオリン、タルク、ガラスビーズ、セリサイト活性白土、ベントナイト、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等の無機充填剤が含まれる。中でも、二酸化ケイ素及びタルクが好ましい。
充填剤の形状は、球状、板状、針状等の定形状であってもよいし、非定形状であってもよい。充填剤が球状である場合、充填剤の平均一次粒子径は、1.5μm以下であることが好ましく、且つ比表面積が0.5〜20m/gであることが好ましい。充填剤の平均一次粒子径は、JIS Z8825−1に記載のレーザー回折法により測定することができる。充填剤の比表面積は、JIS Z8830に記載のBET法により測定することができる。
充填剤の含有量は、光硬化性樹脂組成物に対して1〜45質量%であることが好ましい。充填剤の含有量が1質量%以上であると、光硬化性樹脂組成物の硬化物の耐湿性を高めやすく、45質量%以下であると、光硬化性樹脂組成物の塗工安定性が損なわれにくい。充填剤の含有量は、光硬化性樹脂組成物に対して10〜30質量%であることがより好ましい。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、必要に応じて熱ラジカル重合開始剤、シランカップリング剤等のカップリング剤、イオントラップ剤、イオン交換剤、レベリング剤、顔料、染料、増感剤、可塑剤及び消泡剤等の添加剤をさらに含んでいてもよい。
シランカップリング剤の例には、ビニルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等が含まれる。シランカップリング剤の含有量は、硬化性化合物Aに対して0.01〜5質量%でありうる。シランカップリング剤の含有量が0.01質量%以上であると、光硬化性樹脂組成物の硬化物が十分な接着性を有しやすい。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、液晶表示パネルのギャップを調整するためのスペーサー等をさらに含んでいてもよい。
その他の成分Eの合計含有量は、光硬化性樹脂組成物に対して1〜50質量%であることが好ましい。その他の成分Eの合計含有量が50質量%以下であると、光硬化性樹脂組成物の粘度が過度に上昇しにくく、塗工安定性が損なわれにくい。
1−6.光硬化性樹脂組成物の物性
本発明の光硬化性樹脂組成物の、E型粘度計の25℃、2.5rpmにおける粘度は、200〜450Pa・sであることが好ましく、300〜400Pa・sであることがより好ましい。粘度が上記範囲にあると、光硬化性樹脂組成物のディスペンサーによる塗布性が良好となる。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、例えばシール剤として用いることができる。シール剤は、液晶表示素子、有機EL素子、LED素子等の表示素子の封止に用いられる表示素子シール剤であることが好ましい。表示素子シール剤は、本発明の光硬化性樹脂組成物が液晶汚染を良好に抑制し得ることから、特に液晶シール剤であることが好ましく、液晶滴下工法用の液晶シール剤であることがより好ましい。
本発明の光硬化性樹脂組成物に含まれる化合物Bは、長波長の光に対しても良好に光吸収性を示すので、液晶層への光によるダメージを少なくしつつ、短時間での硬化が可能となる。また、化合物Bは、1分子あたりにNHCO基を比較的多く含むので、適度な親水性を有し、液晶材料への溶出を高度に抑制しうる。
2.液晶表示パネル及びその製造方法
本発明の表示素子パネルは、一対の基板と、該一対の基板の間に配置される表示素子と、該表示素子を封止するシール部材とを含む。シール部材を、本発明の表示素子シール剤の硬化物とし得る。本発明の表示素子シール剤は、本発明の光硬化性樹脂組成物からなる。
表示素子の例には、液晶表示素子、有機EL素子及びLED素子等が含まれる。中でも、本発明の光硬化性樹脂組成物が液晶汚染を良好に抑制し得る点から、液晶表示素子が好ましい。
即ち、本発明の液晶表示パネルは、表示基板と、それと対になる対向基板と、表示基板と対向基板との間に配置される枠状のシール部材と、表示基板と対向基板との間のシール部材で囲まれた空間に充填された液晶層とを含む。シール部材を、本発明の液晶シール剤の硬化物としうる。本発明の液晶シール剤は、本発明の光硬化性樹脂組成物からなる。
表示基板及び対向基板は、いずれも透明基板である。透明基板の材質は、ガラス、または、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン及びPMMA等のプラスチックでありうる。
表示基板又は対向基板の表面には、マトリックス状のTFT、カラーフィルタ、ブラックマトリクス等が配置されうる。表示基板又は対向基板の表面には、さらに配向膜が配置されうる。配向膜には、公知の有機配向剤や無機配向剤が含まれる。
液晶表示パネルは、本発明の液晶シール剤を用いて製造される。液晶表示パネルの製造方法には、一般に、液晶滴下工法と、液晶注入工法とがあるが、本発明の液晶表示パネルは、液晶滴下工法で製造されることが好ましい。
液晶滴下工法による液晶表示パネルの製造方法は、
1)一方の基板に、本発明の液晶シール剤のシールパターンを形成する工程と、
2)シールパターンが未硬化の状態において、該基板のシールパターンで囲まれた領域内、又はシールパターンで囲まれた領域に対向する他方の基板の領域に、液晶を滴下する工程と、
3)一方の基板と他方の基板とをシールパターンを介して重ね合わせる工程と、
4)シールパターンを硬化させる工程とを含む。
2)の工程において、シールパターンが未硬化の状態とは、液晶シール剤の硬化反応がゲル化点までは進行していない状態を意味する。このため、2)の工程では、液晶シール剤の液晶への溶解を抑制するために、シールパターンを光照射又は加熱して半硬化させてもよい。一方の基板及び他方の基板は、それぞれ表示基板又は対向基板である。
4)の工程では、光照射による硬化のみを行ってもよいが、光照射による硬化を行った後、加熱による硬化を行ってもよい。光照射による硬化を行うことで、液晶シール剤を短時間で硬化させることができるので、液晶への溶解を抑制できる。光照射による硬化と加熱による硬化とを組み合わせることで、光照射による硬化のみの場合と比べて光による液晶層へのダメージを少なくすることができる。
照射する光は、波長370〜450nmの光であることが好ましい。上記波長の光は、液晶材料や駆動電極に与えるダメージが比較的少ないからである。光の照射は、紫外線や可視光を発する公知の光源を使用できる。可視光を照射する場合、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、蛍光灯等を使用できる。
光照射エネルギーは、硬化性化合物Aを硬化させうる程度のエネルギーであればよい。光硬化時間は、液晶シール剤の組成にもよるが、例えば10分程度である。
熱硬化温度は、液晶シール剤の組成にもよるが、例えば120℃であり、熱硬化時間は2時間程度である。
本発明の液晶シール剤は、液晶への溶解が低減されている。従って、本発明の液晶シール剤の硬化物を有する液晶表示パネルは、液晶による汚染が少なく、高品質の表示性能を有しうる。
以下において、実施例を参照して本発明をより詳細に説明する。これらの実施例によって、本発明の範囲は限定して解釈されない。
1.化合物B及び比較用化合物の合成・評価
(1)合成
(合成例1)
攪拌機、窒素ガス導入管、還流冷却管、温度計を備えた4つ口フラスコ中へ、ヘキサメチレンジイソシアネートビウレット変性体(三井化学社製、タケネートD-165N、イソシアネート当量179.5g/eq)3.16gと、トルエン40gとを加えて80℃で撹拌した。次いで、2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-9,10-アントラキノン2.50g(8.80×10−3モル)をトルエン100gに溶解させた溶液を加え、ジブチル錫を触媒として1滴添加した後、そのまま窒素雰囲気下80℃で1時間撹拌した。
薄層クロマトグラフィー(TLC)にて、2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-9,10-アントラキノンの消失を確認した後、4-ヒドロキシブチルアクリレート(東京化成工業社製)1.27gをトルエン5gに溶解させた溶液をさらに滴下して加え、大気下80℃で1時間撹拌した。反応終了後、4つ口フラスコを室温にて放冷し、析出した結晶成分を分離した。得られた結晶成分を再びトルエンと混合し、100℃で1時間撹拌した後、再度氷冷して不純成分を除去した。回収した結晶成分をオーブンで十分に乾燥させて、化合物B−1を得た。
(合成例2)
攪拌機、窒素ガス導入管、還流冷却管、温度計を備えた4つ口フラスコ中へ、2-ヒドロキシメチルアントラキノン(純正化学社製)0.5g(2.1×10−3モル)とトルエン20gとを加えて90℃で撹拌した後、ジブチル錫を触媒として1滴添加した。次いで、ヘキサメチレンジイソシアネートビウレット変性体(三井化学社製、タケネートD-165N、イソシアネート当量179.5g/eq)0.45gをトルエン10gに溶解させた溶液を20分かけて滴下した後、そのまま窒素雰囲気下80℃で2時間撹拌した。反応終了後、4つ口フラスコを氷浴で冷却し、析出した結晶成分を分離した。得られた結晶成分を再びトルエンと混合し、90℃で1時間撹拌した後、再度氷冷して不純成分を除去した。回収した結晶成分をオーブンで十分に乾燥させて、化合物B−2を得た。
(合成例3)
攪拌機、窒素ガス導入管、還流冷却管、温度計を備えた4つ口フラスコ中へ、2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-9,10-アントラキノン5.00g1.76×10−2モル)とトルエン150gとを加えて80℃で撹拌した後、ジブチル錫を触媒として1滴添加した。次いで、ヘキサメチレンジイソシアネートビウレット変性体(三井化学社製、タケネートD-165N、イソシアネート当量179.5g/eq)3.79gをトルエン10gに溶解させた溶液を30分かけて滴下した。滴下終了後、窒素雰囲気下80℃で3時間撹拌した後、イソプロピルアルコール10.6gを添加し、そのまま2時間撹拌した。反応終了後、4つ口フラスコを氷浴で冷却し、結晶成分を分離した。得られた結晶成分を再びトルエンと混合し、100℃で1時間撹拌した後、再度氷冷して不純成分を除去した。回収した結晶成分をオーブンで十分に乾燥し、化合物B−3を得た。
(合成例4)
攪拌機、窒素ガス導入管、還流冷却管、温度計を備えた4つ口フラスコ中へ、2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-9,10-アントラキノン3.0g(1.06×10−2モル)とトルエン100gとを加えて110℃で撹拌した後、ジブチル錫を触媒として1滴添加した。次いで、ヘキサメチレンジイソシアネートビウレット変性体(三井化学社製、タケネートD-165N、イソシアネート当量179.5g/eq)2.95gをトルエン10gに溶解させた溶液を30分かけて滴下した。
薄層クロマトグラフィー(TLC)にて、2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-9,10-アントラキノンの消失を確認した後、1-オクタデカノール(東京化成工業社製)1.43gをトルエン10gに溶解させた溶液をさらに滴下して加え、窒素雰囲気下110℃で2時間撹拌した。反応終了後、4つ口フラスコを氷浴で冷却し、析出した結晶成分を分離した。得られた結晶成分を再びトルエンと混合し、100℃で1時間撹拌した後、再度氷冷して不純成分を除去した。ろ過により回収した結晶成分をオーブンで十分に乾燥させて、化合物B−4を得た。
(合成例5)
攪拌機、窒素ガス導入管、還流冷却管、温度計を備えた4つ口フラスコ中へ、2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-9,10-アントラキノン5.0g(1.76×10−2モル)とトルエン150gとを加えて、80℃で撹拌した後、ジブチル錫を触媒として1滴添加した。次いで、ヘキサメチレンジイソシアネートアロファネート変性体(三井化学社製、タケネートD-178NL、イソシアネート当量216.1g/eq)3.98gをトルエン10gに溶解させた溶液を30分かけて滴下した後、そのまま窒素雰囲気下80℃で2時間撹拌した。反応終了後、4つ口フラスコを氷浴で冷却し、析出した結晶成分を分離した。得られた結晶成分を再びトルエンと混合し、100℃で1時間撹拌した後、再度氷冷して不純成分を除去した。回収した結晶成分をオーブンで十分に乾燥し、化合物B−5を得た。
(合成例6)
攪拌機、窒素ガス導入管、還流冷却管、温度計を備えた4つ口フラスコ中へ、2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-9,10-アントラキノン1.0g(3.52×10−3モル)と酢酸エチル70gとを加えて70℃で撹拌した後、ジブチル錫を触媒として1滴添加した。次いで、ヘキサメチレンジイソシアネート(東京化成工業社製)0.28gを酢酸エチル10gに溶解させた溶液を10分かけて滴下した後、そのまま窒素雰囲気下70℃で1時間撹拌した。反応終了後、4つ口フラスコを室温にて放冷し、析出した結晶成分を分離した。得られた結晶成分を再び酢酸エチルと混合し、80℃で1時間撹拌した後、氷冷して不純成分を除去した。回収した結晶成分をオーブンで十分に乾燥させて、化合物R−1を得た。
(合成例7)
攪拌機、窒素ガス導入管、還流冷却管、温度計を備えた4つ口フラスコ中へ、2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-9,10-アントラキノン10.0g(3.52×10−2モル)とメチルイソブチルケトン150gとを加えて80℃で撹拌した後、ジブチル錫を触媒として1滴添加した。次いで、ジシクロヘキシルメタン4,4'-ジイソシアナート(東京化成工業社製)5.53gをメチルイソブチルケトン25gに溶解させた溶液を30分かけて滴下した後、そのまま窒素雰囲気下80℃で3時間撹拌した。反応終了後、4つ口フラスコを氷浴で冷却し、析出した結晶成分を分離した。得られた結晶成分を再びトルエンと混合し、100℃で1時間撹拌した後、再度氷冷して、不純成分を除去した。回収した結晶成分をオーブンで十分に乾燥させて、化合物R−2を得た。
(合成例8)
攪拌機、窒素ガス導入管、還流冷却管、温度計を備えた4つ口フラスコ中へ、2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-9,10-アントラキノン5.0g(1.76×10−2モル)とトルエン150gとを加えて80℃で撹拌した後、ジブチル錫を触媒として1滴添加した。次いで、1,1-(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート(昭和電工社製、カレンズBEI)5.25g(2.20×10−2モル)をトルエン10gに溶解させた溶液を30分かけて滴下後、そのまま窒素雰囲気下80℃で2時間撹拌した。反応終了後、エバポレーターを用いてトルエンを留去した。残渣にトルエン70gと酢酸エチル20gを加えて均一溶解し、超純水40gにて10回洗浄した。水洗後、再度エバポレーターを用いて溶媒を留去し、化合物R−3を得た。
(合成例9)
攪拌機、窒素ガス導入管、還流冷却管、温度計を備えた4つ口フラスコ中へ、2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-9,10-アントラキノン3.43g(1.21×10−2モル)と1液型ポリウレタン樹脂(三井化学社製、タケネートM−631N、NCO%=4.58%、重量平均分子量17000、溶剤:酢酸エチル/メチルエチルケトン)12.15gを加えて80℃で撹拌した後、さらにメチルエチルケトン30gを添加して均一な溶解液とした。次いで、トルエンに溶解させたジブチル錫を触媒として滴下し、窒素雰囲気下80℃で2時間撹拌した。反応終了後、4つ口フラスコを氷浴で冷却し、析出した結晶成分を分離した。得られた結晶成分を再びトルエンと混合し、100℃で1時間撹拌した後、再度氷冷して不純成分を除去した。回収した結晶成分をオーブンで十分に乾燥させて、化合物R−4を得た。
(合成例10)
5.6g(0.0225モル)の2−クロロチオキサントンと、2.6g(0.0225モル)の2−メルカプトエタノールのカリウム塩とを、20mlのN,N−ジメチルアセトアミド中で、100℃で18時間攪拌した。次いで、得られた反応混合物を、2N塩酸に添加し、酢酸エチルで抽出した。抽出物を慣用の後処理及びクロマトグラフィー精製後、3.5gの2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-チオキサンテン−9−オンを得た。
(合成例11)
攪拌機、窒素ガス導入管、還流冷却管、温度計を備えた4つ口フラスコ中へ、合成例10で合成した2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-チオキサンテン−9−オン5.00g(1.74×10−2モル)とトルエン50gとを加えて80℃で撹拌した後、ジブチル錫を触媒として1滴添加した。次いで、ヘキサメチレンジイソシアネートビウレット変性体(三井化学社製、タケネートD-165N、イソシアネート当量179.5g/eq)2.08gをトルエン10gに溶解させた溶液を30分かけて滴下し、そのまま窒素雰囲気下80℃で3時間撹拌した。
薄層クロマトグラフィー(TLC)にて、2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-チオキサントンの消失を確認した後、4-ヒドロキシブチルアクリレート(東京化成工業社製)0.84gをトルエン5gに溶解させた溶液をさらに滴下して加え、大気下80℃で1時間撹拌した。反応終了後、4つ口フラスコを室温にて放冷し、析出した固体成分を分離した。回収した固体成分をオーブンで十分に乾燥し、化合物B−6を得た。
(合成例12)
攪拌機、窒素ガス導入管、還流冷却管、温度計を備えた4つ口フラスコ中へ、合成例10で合成した2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-チオキサンテン−9−オン5.00g(1.74×10−2モル)とトルエン50gとを加えて80℃で撹拌した後、ジブチル錫を触媒として1滴添加した。次いで、ヘキサメチレンジイソシアネートビウレット変性体(三井化学社製、タケネートD-165N、イソシアネート当量179.5g/eq)3.74gをトルエン10gに溶解させた溶液を30分かけて滴下した。滴下終了後、窒素雰囲気下80℃で3時間撹拌した後、イソプロピルアルコール1.04gを添加し、そのまま2時間撹拌した。反応終了後、4つ口フラスコを室温で放冷し、固体成分を分離した。回収した固体成分をオーブンで十分に乾燥し、化合物B−7を得た。
(合成例13)
攪拌機、窒素ガス導入管、還流冷却管、温度計を備えた4つ口フラスコ中へ、合成例10で合成した2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-チオキサンテン−9−オン5.00g(1.74×10−2モル)とトルエン50gとを加えて80℃で撹拌した後、ジブチル錫を触媒として1滴添加した。次いで、ヘキサメチレンジイソシアネートビウレット変性体(三井化学社製、タケネートD-165N、イソシアネート当量179.5g/eq)2.08gをトルエン10gに溶解させた溶液を30分かけて滴下し、そのまま窒素雰囲気下80℃で3時間撹拌した。
薄層クロマトグラフィー(TLC)にて、2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-チオキサントンの消失を確認した後、1-オクタデカノール(東京化成工業社製)1.57gをトルエン5gに溶解させた溶液をさらに滴下して加え、大気下80℃で1時間撹拌した。反応終了後、4つ口フラスコを室温にて放冷し、析出した固体成分を分離した。回収した固体成分をオーブンで十分に乾燥し、化合物B−8を得た。
(合成例14)
攪拌機、窒素ガス導入管、還流冷却管、温度計を備えた4つ口フラスコ中へ、合成例10で合成した2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-チオキサンテン−9−オン5.00g(1.74×10−2モル)とトルエン50gとを加えて80℃で撹拌した後、ジブチル錫を触媒として1滴添加した。次いで、ヘキサメチレンジイソシアネートアロファネート変性体(三井化学社製、タケネートD-178NL、イソシアネート当量216.1g/eq)4.51gをトルエン10gに溶解させた溶液を30分かけて滴下し、そのまま窒素雰囲気下80℃で3時間撹拌した。反応終了後、4つ口フラスコを室温で放冷し、固体成分を分離した。回収した固体成分をオーブンで十分に乾燥し、化合物B−9を得た。
(合成例15)
攪拌機、窒素ガス導入管、還流冷却管、温度計を備えた4つ口フラスコ中へ、合成例10で合成した2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-チオキサンテン−9−オン5.00g(1.74×10−2モル)と酢酸エチル50gとを加えて80℃で撹拌した後、ジブチル錫を触媒として1滴添加した。次いで、ヘキサメチレンジイソシアネート(東京化成工業社製)1.46gを酢酸エチル10gに溶解させた溶液を10分かけて滴下した後、そのまま窒素雰囲気下70℃で1時間撹拌した。反応終了後、4つ口フラスコを室温にて放冷し、析出した固体成分を分離した。回収した固体成分をオーブンで十分に乾燥し、化合物R−5を得た。
(合成例16)
攪拌機、窒素ガス導入管、還流冷却管、温度計を備えた4つ口フラスコ中へ、合成例10で合成した2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-チオキサンテン−9−オン5.00g(1.74×10−2モル)とメチルイソブチルケトン50gとを加えて80℃で撹拌した後、ジブチル錫を触媒として1滴添加した。次いで、ジシクロヘキシルメタン4,4'-ジイソシアナート(東京化成工業社製)2.28gをメチルイソブチルケトン25gに溶解させた溶液を30分かけて滴下した後、そのまま窒素雰囲気下80℃で3時間撹拌した。反応終了後、4つ口フラスコを室温にて放冷し、析出した固体成分を分離した。回収した固体成分をオーブンで十分に乾燥し、化合物R−6を得た。
(合成例17)
攪拌機、窒素ガス導入管、還流冷却管、温度計を備えた4つ口フラスコ中へ、合成例10で合成した2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-チオキサンテン−9−オン5.00g(1.74×10−2モル)とメチルイソブチルケトン50gとを加えて80℃で撹拌した後、ジブチル錫を触媒として1滴添加した。次いで、1,1-(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート(昭和電工社製、カレンズBEI)4.58g(1.91×10−2モル)をトルエン10gに溶解させた溶液を30分かけて滴下後、そのまま窒素雰囲気下80℃で2時間撹拌した。反応終了後、エバポレーターを用いてトルエンを留去した。残渣にトルエン70gと酢酸エチル20gを加えて均一溶解し、超純水40gにて10回洗浄した。水洗後、再度エバポレーターを用いて溶媒を留去し、化合物R−7を得た。
合成例1〜5で用いた構成材料を表1に、合成例6〜9で用いた構成材料を表2に、合成例11〜14で用いた構成材料を表3に、合成例10及び15〜17で用いた構成材料を表4にそれぞれ示す。
Figure 2017002362
Figure 2017002362
Figure 2017002362
Figure 2017002362
(2)評価
(実験例1〜9、比較実験例1〜10)
合成例1〜5及び合成例11〜14で得られた化合物B−1〜B−9、合成例6〜9及び合成例15〜17で得られた化合物R−1〜R−7、2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-9,10-アントラキノン、2-ヒドロキシメチル-9,10-アントラキノン(HMAQ)、及び合成例10で得られた2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-チオキサンテン−9−オンの分子量、液晶の電圧保持率及び液晶のN-I点降下を、以下の方法で評価した。
(分子量)
1)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)測定
上記化合物について、それぞれテトラヒドロフラン(THF)に溶解した試料液を調製し、下記測定条件で高速液体クロマトグラフフィー(HPLC)測定を行った。
(HPLC測定条件)
装置:waters製 Acquity TM UPLC H-Class system
カラム:Acquity UPLC BEH C18、2.1mmID×100mm 粒子径:1.7μm
移動相:A:アセトニトリル
B:5mM酢酸アンモニウム水溶液
A/B = 60/40(0〜4分)
95/5(4〜9分)
95/5(9〜10分)
流速:0.4mL/分
PDA検出器:測定波長:190〜500nm、抽出波長:400nm
検出波長400nmで検出された全ピークのうち、最も強度が大きいピーク(ピークの高さが最も高いピーク)を「メインピーク」とし、メインピークの有無を確認した。その結果、化合物B−1〜B−9、化合物R−1〜R−3、R−5〜R−7、2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-9,10-アントラキノン、2-ヒドロキシメチル-9,10-アントラキノン(HMAQ)及び2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-チオキサンテン−9−オンについては、メインピークが検出された。一方、化合物R−4については、メインピークが検出されなかった。
2)液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)測定
メインピークが検出された化合物について、検出されたメインピークのピーク頂点に対応する相対分子質量を、液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)により測定した。
(LC/MS測定条件)
装置:waters製 Acquity TM H-Class system / SQ Detector
カラム:Acquity UPLC BEH C18、2.1mmID×100mm 粒子径:1.7μm
移動相:A:アセトニトリル
B:5mM酢酸アンモニウム水溶液
A/B = 60/40(0〜4分)
95/5(4〜9分)
95/5(9〜10分)
流速:0.4mL/分
イオン化:ESI(エレクトロスプレーイオン化)、正・負イオン測定
PDA検出器:測定波長:190〜500nm、抽出波長:400nm
(液晶の電圧保持率)
0.1gの上記化合物と、1gの液晶(MLC-7021-000、メルク社製)とをバイアル瓶に投入し、120℃で1時間加熱して液晶混合物を得た。次いで、この液晶混合物を取り出して、透明電極が予め形成されたガラスセル(KSSZ-10/B111M1NSS05、EHC社製)に注入し、電圧1Vを印加し、60Hzでの電圧保持率を6254型測定装置(東陽テクニカ製)により測定した。
電圧保持率が95%以上である場合を◎、90%以上95%未満である場合を○、90%未満である場合を×とした。
電圧保持率が高いほど、液晶の汚染性が抑制されていることを意味する。
(液晶のN-I点降下)
0.1gの上記化合物と、1gの液晶(MLC-7021-000、メルク社製)とをバイアル瓶に投入し、120℃で1時間加熱して液晶混合物を得た。次いで、この液晶混合物を、アルミ製オープンパン(エポリードサービス社製)に10mg入れ、DTA-TG装置(セイコーインスツル社製)によりN-I点を測定した。測定は、昇温速度2℃/minで、55℃から150℃まで液晶混合物を加熱して行った。
液晶のN-I点に対する変化量が2℃未満である場合を◎、2℃以上5℃未満の場合を○、5℃以上である場合を×とした。
実験例1〜9の測定結果を表5に、比較実験例1〜10の測定結果を表6にそれぞれ示す。表5及び6における「分子量」として、化合物R−4ではHPLC測定でメインピークが検出されなかったため、「重量平均分子量」を記載した。その他の化合物はHPLC測定でメインピークが検出されたので、メインピークの頂点に対応する「相対分子質量」(LC/MSで測定される分子量)を記載した。
Figure 2017002362
Figure 2017002362
表5及び6に示されるように、NHCO基当量が350g/eq以下である実験例1〜5の化合物B−1〜B−5は、NHCO基当量が350g/eq超である比較実験例1〜4の化合物R−1〜R−4や、分子内にNHCO基を含まない比較実験例5の2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-9,10-アントラキノン、及び比較実験例6の2-ヒドロキシメチル-9,10-アントラキノン(HMAQ)よりも、液晶の電圧保持率が高く、且つN−I点降下が少ないことがわかる。
同様に、NHCO基当量が350g/eq以下である実験例6〜9の化合物B−6〜B−9は、NHCO基当量が350g/eq超である比較実験例7〜9の化合物R−5〜R−7よりも、N−I点降下が少ないことがわかる。
2.光硬化性樹脂組成物の調製と評価
(硬化性化合物A)
硬化性化合物A−1:
以下の方法で、メタアクリル酸変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂(95%部分メタアクリル化物)を合成した。
160gの液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エポトートYDF-8170C、新日鉄住金化学社製、エポキシ当量160g/eq)、重合禁止剤として0.1gのp-メトキシフェノール、触媒として0.2gのトリエタノールアミン、及び81.7gのメタアクリル酸をフラスコ内に仕込み、乾燥空気を送り込んで90℃で還流攪拌しながら5時間反応させた。得られた化合物を、超純水にて20回洗浄し、メタアクリル酸変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂(硬化性樹脂A-1)を得た。
共栄社化学製ライトアクリレート14EG-A:
下記式で表されるポリエチレングリコールジアクリレート(分子量600)
Figure 2017002362
(化合物B)
合成例1〜5及び合成例11〜14で得られた化合物B−1〜B−9
(比較用化合物)
合成例6〜9及び合成例15〜17で得られた化合物R−1〜R−7
2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-9,10-アントラキノン
2-ヒドロキシメチル-9,10-アントラキノン(HMAQ)
合成例10で得られた2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-チオキサンテン−9−オン
(熱硬化性化合物C)
三菱化学社製jER樹脂1004(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量875〜975g/eq、分子量1650、軟化点97℃)
(熱硬化剤D)
日本化成社製ADH(アジピン酸ジヒドラジド、融点177〜184℃)
(その他成分E)
シリカ粒子S-100((株)日本触媒製)
微粒子ポリマーF351(熱可塑性樹脂粒子、アイカ工業社製、軟化点120℃、平均粒子径0.3μm)
信越化学工業社製KBM-403(γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、シランカップリング剤)
(実施例1)
硬化性化合物Aとして、上記合成した硬化性化合物A−1を430質量部及び共栄社化学製ライトアクリレート14EG-Aを200質量部と、化合物Bとして合成例1で得られた化合物B−1を10質量部と、熱硬化性化合物Cとして三菱化学社製jER樹脂1004を50質量部と、熱硬化剤Dとして日本化成社製ADHを90質量部と、その他成分Eとして(株)日本触媒製シリカ粒子S-100を130質量部、アイカ社製微粒子ポリマーF351を70質量部、及び信越化学工業社製シランカップリング剤KBM−403を20質量部とを三本ロールミルを用いて均一な液となるように十分に混合して、光硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例2〜9、比較例1〜10)
表7又は8に示される組成に変更した以外は実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を得た。
得られた光硬化性樹脂組成物の表示特性を、以下の方法で評価した。
(液晶表示パネル表示特性テスト)
得られた光硬化性樹脂組成物を、ディスペンサー(ショットマスター、武蔵エンジニアリング製)を用いて、透明電極と配向膜が予め形成された40mm×45mmガラス基板(RT-DM88-PIN、EHC社製)上に、メインシールとして35mm×40mmの四角形のシールパターン(断面積3500μm)と、その外周に38mm×43mmの四角形のシールパターンとを形成した。
次いで、貼り合せ後のパネル内容量に相当する液晶材料(MLC-7021-000、メルク社製)を、メインシールの枠内にディスペンサーを用いて精密に滴下した。次いで、対になるガラス基板を減圧下で貼り合せた後、大気開放して貼り合わせた。そして、貼り合わせた2枚のガラス基板を3分間遮光ボックス内で保持した後、メインシールを36mm×41mmの四角形のブラックマトリックスを塗布した基板でマスクした状態で、3000mJ/cmの可視光を含む光(波長370〜450nmの光)を照射し、さらに120℃で1時間加熱して、メインシールを硬化させた。その後、得られた液晶セルの両面に偏光フィルムを貼り付けて、液晶表示パネルを得た。
得られた液晶表示パネルのメインシール際まで液晶が配向されて色ムラが全くない場合を○;メインシール際の近傍に1mm未満の範囲にわたり色ムラが発生している場合を△;メインシール際近傍から1mm以上の範囲にわたり色ムラが発生している場合を×とした。〇以上を本発明とした。
(液晶表示パネル通電時の表示特性テスト)
液晶表示パネル表示特性テストと同様にして液晶表示パネルを作製し、直流電源を用いて5Vの印加電圧で駆動させた。その際に、メインシール近傍の白ムラがなく、液晶表示機能が十分に発揮できている場合を○;メインシール近傍に1mm未満の範囲にわたり白ムラが発生する場合を△;メインシール近傍から1mm以上の範囲にわたり白ムラが発生して正常に駆動しない場合を×とした。〇以上を本発明とした。
実施例1〜9の評価結果を表7に示し;比較例1〜10の評価結果を表8に示す。
Figure 2017002362
Figure 2017002362
表7及び8に示されるように、NHCO基当量が350g/eq以下である化合物Bを含む実施例1〜9の光硬化性樹脂組成物は、通電時と無通電時のいずれにおいても良好な表示特性を示すことがわかる。
これに対して、NHCO基当量が350g/eq超である比較用化合物を含む比較例1〜4及び比較例7〜9の光硬化性樹脂組成物やNHCO基を含まない比較例5、6及び10の光硬化性樹脂組成物は、いずれも表示特性が劣ることがわかる。これは、比較用化合物が有する親水性のNHCO基が少ないか、又は有しないことから、液晶汚染を十分には抑制できなかったためと考えられる。
本出願は、2015年6月30日出願の特願2015−131160及び2016年1月27日出願の特願2016−013332に基づく優先権を主張する。当該出願明細書に記載された内容は、すべて本願明細書に援用される。
本発明は、例えば表示素子シール剤、特に液晶シール剤として用いた際に、可視光に対する硬化性が高く、かつ液晶汚染を高度に抑制できる光硬化性樹脂組成物を提供できる。
充填剤の例には、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸ジルコニウム、酸化鉄、酸化チタン、窒化チタン、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、チタン酸カリウム、カオリン、タルク、ガラスビーズ、セリサイト活性白土、ベントナイト、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等の無機充填剤が含まれる。中でも、二酸化ケイ素及びタルクが好ましい。
(合成例3)
攪拌機、窒素ガス導入管、還流冷却管、温度計を備えた4つ口フラスコ中へ、2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-9,10-アントラキノン5.00g1.76×10−2モル)とトルエン150gとを加えて80℃で撹拌した後、ジブチル錫を触媒として1滴添加した。次いで、ヘキサメチレンジイソシアネートビウレット変性体(三井化学社製、タケネートD-165N、イソシアネート当量179.5g/eq)3.79gをトルエン10gに溶解させた溶液を30分かけて滴下した。滴下終了後、窒素雰囲気下80℃で3時間撹拌した後、イソプロピルアルコール10.6gを添加し、そのまま2時間撹拌した。反応終了後、4つ口フラスコを氷浴で冷却し、結晶成分を分離した。得られた結晶成分を再びトルエンと混合し、100℃で1時間撹拌した後、再度氷冷して不純成分を除去した。回収した結晶成分をオーブンで十分に乾燥し、化合物B−3を得た。
合成例1〜5で用いた構成材料を表1に、合成例6〜9で用いた構成材料を表2に、合成例11〜14で用いた構成材料を表3に、合成例10及び15〜17で用いた構成材料を表4にそれぞれ示す。
Figure 2017002362
Figure 2017002362
Figure 2017002362
Figure 2017002362

Claims (17)

  1. 分子内にエチレン性不飽和二重結合を有する硬化性化合物Aと、
    分子内にアントラキノン骨格又はチオキサントン骨格と、NHCO基とを有し、式(I)で表されるNHCO基当量が350g/eq以下である化合物Bと、を含む、光硬化性樹脂組成物。
    NHCO基当量(g/eq)=分子量/1分子に含まれるNHCO基の数・・・式(I)
  2. 前記化合物Bが、分子内に3以上のNHCO基を有する、請求項1に記載の光硬化性樹脂組成物。
  3. 前記化合物Bが、分子内にビューレット骨格又はアロファネート骨格を有する、請求項1に記載の光硬化性樹脂組成物。
  4. 前記化合物Bは、下記式(4)又は式(5)で表される、請求項1に記載の光硬化性樹脂組成物。
    Figure 2017002362
    (式(4)及び(5)において、
    は、それぞれ独立に単結合、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数1〜10のアルキレンオキシ基、炭素数1〜10のアルキレンチオ基、炭素数6〜10のアリーレン基、炭素数6〜10のアリーレンオキシ基又は炭素数6〜10のアリーレンチオ基を表し、
    Xは、分子内に少なくともp個のイソシアネート基を有する化合物から誘導される有機基を表し、
    pは、1〜5の整数を表す)
  5. 前記化合物Bが、分子内にエチレン性不飽和二重結合をさらに有し、且つ
    前記硬化性化合物Aが、アントラキノン骨格又はチオキサントン骨格を有しない、請求項1に記載の光硬化性樹脂組成物。
  6. 前記化合物Bの含有量が、前記硬化性化合物Aに対して0.01〜10質量%である、請求項1に記載の光硬化性樹脂組成物。
  7. 前記硬化性化合物Aが、分子内にエポキシ基をさらに有する、請求項1に記載の光硬化性樹脂組成物。
  8. 分子内にエポキシ基を有する熱硬化性化合物Cと、
    熱硬化剤Dとをさらに含み、且つ
    前記熱硬化性化合物Cは、前記硬化性化合物Aとは異なる、請求項1に記載の光硬化性樹脂組成物。
  9. 前記熱硬化剤Dが、ジヒドラジド系熱潜在性硬化剤、イミダゾール系熱潜在性硬化剤、アミンアダクト系熱潜在性硬化剤、及びポリアミン系熱潜在性硬化剤からなる群より選ばれる1以上である、請求項8に記載の光硬化性樹脂組成物。
  10. 請求項1に記載の光硬化性樹脂組成物からなる、表示素子シール剤。
  11. 請求項1に記載の光硬化性樹脂組成物からなる、液晶シール剤。
  12. 液晶滴下工法用の液晶シール剤である、請求項11に記載の液晶シール剤。
  13. 請求項11に記載の液晶シール剤を用いて、一方の基板にシールパターンを形成する工程と、
    前記シールパターンが未硬化の状態において、前記シールパターンの領域内、又は前記一方の基板と対になる他方の基板に液晶を滴下する工程と、
    前記一方の基板と前記他方の基板とを、前記シールパターンを介して重ね合わせる工程と、
    前記シールパターンを硬化させる工程と、を含む、液晶表示パネルの製造方法。
  14. 前記シールパターンを硬化させる工程は、前記シールパターンに光を照射して前記シールパターンを硬化させる工程を含む、請求項13に記載の液晶表示パネルの製造方法。
  15. 前記シールパターンに照射する光は、可視光領域の光を含む、請求項14に記載の液晶表示パネルの製造方法。
  16. 前記シールパターンを硬化させる工程は、光が照射された前記シールパターンを加熱して硬化させる工程をさらに含む、請求項14に記載の液晶表示パネルの製造方法。
  17. 一対の基板と、
    前記一対の基板の間に配置された枠状のシール部材と、
    前記一対の基板の間の前記シール部材で囲まれた空間に充填された液晶層とを含み、
    前記シール部材が、請求項11に記載の液晶シール剤の硬化物である、液晶表示パネル。
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