JPWO2016208460A1 - 脂質ペプチド型化合物を含有するスティック状基材の硬度調整方法 - Google Patents
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Abstract
Description
水性固形状組成物としては従来、水と脂肪酸石鹸と油分と粉末を含有する固形状水中油型メーキャップ化粧料(特許文献1)、アルキル及び/またはアルケニルオリゴグリコシド、油性物質、及びノニオン性乳化剤を含有するスティック状の水性化粧品(特許文献2)等が提案されている。
そこで、本発明の目的は、簡単な手段により、水性ゲルの破断強度を高める方法、すなわち、脂質ペプチド型化合物を含有するスティック状の皮膚外用固形基材等の硬度を所望水準にまで調整することができる方法を提供することである。
第1観点として、界面活性剤及び水と、下記式(1)乃至式(3)で表される化合物又はその薬学的に使用可能な塩のうちの少なくとも一種からなる脂質ペプチド型化合物とを含みゲル化された皮膚外用固形基材の硬度を調整する方法であって、
該皮膚外用固形基材が溶解された溶液に、あるいは界面活性剤及び水と、下記式(1)乃至式(3)で表される化合物又はその薬学的に使用可能な塩のうちの少なくとも一種からなる脂質ペプチド型化合物とを含む溶液に、pH調整剤を添加して、該溶液のpHを弱酸性ないし中性の範囲にする工程、及び
その後、該溶液をゲル化して、皮膚外用固形基材を形成する工程
を含むことを特徴とする方法に関する。
第3観点として、前記pH調整剤が酢酸、塩酸、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又はアンモニア水である、第1観点又は第2観点に記載の方法に関する。
第4観点として、前記皮膚外用固形基材が化粧品又は医薬用である、第1観点乃至第3観点のいずれか1つに記載の方法に関する。
第5観点として、前記皮膚外用固形基材がスティック状である、第1観点乃至第4観点のいずれか1つに記載の方法に関する。
また、本発明の方法により、硬度が調整された皮膚外用固形基材は様々な用途に用いることができる。その中でも、化粧品用途や医薬用途に特に適している。
本発明の皮膚外用固形基材の硬度を調整する方法は、pH調製工程及び皮膚外用固形基材の形成工程を含む。
pH調製工程は、界面活性剤及び水と、下記式(1)乃至式(3)で表される化合物又はその薬学的に使用可能な塩のうちの少なくとも一種からなる脂質ペプチド型化合物とを含みゲル化された皮膚外用固形基材が溶解された溶液のpHあるいは界面活性剤及び水と、下記式(1)乃至式(3)で表される化合物又はその薬学的に使用可能な塩のうちの少なくとも一種からなる脂質ペプチド型化合物とを含む溶液のpHを、pH調整剤の添加により、弱酸性ないし中性の範囲にする工程である。
また、上記皮膚外用固形基材が溶解された溶液をゲル化して形成された皮膚外用固形基材のpHも同様に、本明細書では、界面活性剤及び水と、上記式(1)乃至式(3)で表される化合物又はその薬学的に使用可能な塩のうちの少なくとも一種からなる脂質ペプチド型化合物とを含みゲル化された皮膚外用固形基材が溶解された溶液のpHと実質的に同じである。
また、pH調整剤又はpH調整剤を溶解させた溶液は、一括で添加してもよく(一括添加)、また少量ずつに分けて添加してもよい(分割添加)。
なお、本明細書において、中性である場合のpHは7.0に限定されるものではなく、例えば、6.5ないし7.5であり得る。
形成工程は、上記pH調整工程により、pHが弱酸性ないし中性の範囲に調整された溶液をゲル化して、皮膚外用固形基材を形成する工程である。
pHが弱酸性ないし中性の範囲である溶液をゲル化する方法としては、該溶液がゲル化すれば特に限定されず、例えば、該溶液を冷却する方法、該溶液を濃縮する方法又は該溶液を水等の溶媒に添加して加熱・冷却する方法などの公知の方法が挙げられる。
以下に本発明の方法により、硬度が調整される皮膚外用固形基材について説明する。
皮膚外用固形基材は、界面活性剤及び水と、下記式(1)乃至式(3)で表される化合物又はその薬学的に使用可能な塩のうちの少なくとも一種からなる脂質ペプチド型化合物とを含む。
上記皮膚外用固形基材において用いる脂質ペプチド型化合物としては、下記式(1)乃至式(3)で表される化合物(脂質ペプチド)又はその薬学的に使用可能な塩(疎水性部位である脂質部と親水性部位であるペプチド部とを有する低分子化合物)を用いることができる。
R1は及び隣接するカルボニル基で構成される脂質部(アシル基)の具体例としては、ラウロイル基、ドデシルカルボニル基、ミリストイル基、テトラデシルカルボニル基、パルミトイル基、マルガロイル基、オレオイル基、エライドイル基、リノレオイル基、ステアロイル基、バクセノイル基、オクタデシルカルボニル基、アラキドイル基、エイコシルカルボニル基、ベヘノイル基、エルカノイル基、ドコシルカルボニル基、リグノセイル基、ネルボノイル基等を挙げることができ、特に好ましいものとして、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、マルガロイル基、ステアロイル基、オレオイル基、エライドイル基及びベヘノイル基が挙げられる。
上記炭素原子数1若しくは2の分岐鎖を有し得る炭素原子数1乃至4のアルキル基とは、主鎖の炭素原子数が1乃至4であり、かつ炭素原子数1若しくは2の分岐鎖を有し得るアルキル基を意味し、その具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基又はtert−ブチル基などが挙げられる。
上記R2は好ましくは、水素原子、又は炭素原子数1の分岐鎖を有し得る炭素原子数1乃至3のアルキル基であり、より好ましくは水素原子である。
炭素原子数1の分岐鎖を有し得る炭素原子数1乃至3のアルキル基とは、主鎖の炭素原子数が1乃至3であり、かつ炭素原子数1の分岐鎖を有し得るアルキル基を意味し、その具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、i−ブチル基又はsec−ブチル基などが挙げられ、好ましくはメチル基、i−プロピル基、i−ブチル基又はsec−ブチル基である。
上記R3を表す−(CH2)n−X基において、Xは好ましくはアミノ基、グアニジノ基、カルバモイル基(−CONH2基)、ピロール基、イミダゾール基、ピラゾール基又はインドール基であり、より好ましくはイミダゾール基である。また、上記−(CH2)n−X基において、nは好ましくは1又は2であり、より好ましくは1である。
従って、上記−(CH2)n−X基は、好ましくはアミノメチル基、2−アミノエチル基、3−アミノプロピル基、4−アミノブチル基、カルバモイルメチル基、2−カルバモイルエチル基、3−カルバモイルブチル基、2−グアニジノエチル基、3−グアニジノブチル基、ピロールメチル基、4−イミダゾールメチル基、ピラゾールメチル基、又は3−インドールメチル基を表し、より好ましくは4−アミノブチル基、カルバモイルメチル基、2−カルバモイルエチル基、3−グアニジノブチル基、4−イミダゾールメチル基又は3−インドールメチル基を表し、さらに好ましくは4−イミダゾールメチル基である。
上記式(2)において、R5乃至R7は、それぞれ独立して、水素原子、又は炭素原子数1若しくは2の分枝鎖を有し得る炭素原子数1乃至4のアルキル基、又は−(CH2)n−X基を表し、好ましくはR5乃至R7のうち少なくとも一つ以上が−(CH2)n−X基を表す。nは1乃至4の数を表し、Xはアミノ基、グアニジノ基、−CONH2基、又は窒素原子を1乃至3個有し得る5員環基若しくは6員環基、又は5員環と6員環から構成される縮合複素環基を表す。ここでR5乃至R7の好ましい具体例としては、前出のR2及びR3で定義したものと同じ基が挙げられる。
上記式(3)において、R9乃至R12は、それぞれ独立して、水素原子、又は炭素原子数1若しくは2の分枝鎖を有し得る炭素原子数1乃至4のアルキル基、又は−(CH2)n−X基を表し、好ましくはR9乃至R12のうち少なくとも一つ以上が−(CH2)n−X基を表す。nは1乃至4の数を表し、Xはアミノ基、グアニジノ基、−CONH2基、又は窒素原子を1乃至3個有し得る5員環基若しくは6員環基、又は5員環と6員環から構成される縮合複素環基を表す。ここでR9乃至R12の好ましい具体例としては、前出のR2及びR3で定義したものと同じ基が挙げられる。
なお、皮膚外用固形基材において用いられる脂質ペプチド型化合物は、上記式(1)乃至式(3)で表される化合物(脂質ペプチド)又はその薬学的な使用可能な塩のうちの少なくとも一種からなり、ヒドロゲル化剤としてこれら化合物を単独で、或いは二種以上を組み合わせて用いることができる。
上記皮膚外用固形基材において使用する界面活性剤として、分子内に親水部と疎水部を有し、かつ該親水部がベタイン構造を有する化合物(以下、ベタイン系化合物とも称する)、エチレングリコールアルキルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、或いはポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルを好適に用いることができる。
また、上記ベタイン系化合物として、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセロール、ジホスファチジルグリセロール(カルジオリピン)、ホスファチジン酸などのグリセロリン脂質;リゾホスファチジルコリン(リゾレシチン)、リゾホスファチジルエタノールアミン、リゾホスファチジルセリン、リゾホスファチジルイノシトール、リゾホスファチジルグリセロール、リゾホスファチジン酸などのリゾグリセロリン脂質;スフィンゴミエリンなどのスフィンゴリン脂質;およびこれらの水素添加物などが挙げられる。これらのリン脂質は、大豆、卵黄などの動植物由来のものでもよく、化学的もしくは酵素的方法により合成されたものでもよい。
上記ベタイン系化合物の中でも、好ましくは、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ステアリルベタイン、リゾホスファチジルコリン(リゾレシチン)、リゾホスファチジルエタノールアミン、リゾホスファチジルセリン、リゾホスファチジルイノシトール、リゾホスファチジルグリセロール、リゾホスファチジン酸などが挙げられ、さらに好ましくは、リゾホスファチジルコリン(リゾレシチン)が挙げられる。
このような界面活性剤としては、例えばイソステアリン酸ソルビタン、ステアレス−8、ベヘネス−10、ラウレス−5、セテス−7、オレス−8、イソステアリン酸PEG−8グリセリル、コレス−10、イソステアリン酸PEG−10BG、トリイソステアリン酸PEG−30グリセリル、トリイソステアリン酸PEG−30グリセリル、トリオレイン酸PEG−30グリセリル、トリイソステアリン酸PEG−30トリメチロールプロパン、ラウリン酸PEG−30水添ヒマシ油、PCAイソステアリン酸PEG−30水添ヒマシ油、オクチルドデセス−10、ジラウリン酸PEG−12、テトラオレイン酸ソルベス−40、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−10、ジイソステアリン酸PEG−20グリセリル、イソステアリン酸PEG−8、イソステアリン酸PEG−10グリセリル、トリイソステアリン酸PEG−60水添ヒマシ油、PPG−2−デセス−7、オレス−10、水添ダイマージリノレス−20、ヤシ脂肪酸ソルビタン、イソステアレス−10、ステアレス−11、トリミリスチン酸PEG−30トリメチロールプロパン、イソステアリン酸PEG−40水添ヒマシ油、PCAイソステアリン酸PEG−40水添ヒマシ油、ラウレス−7、イソセテス−10、セテス−10、イソステアリン酸PEG−10、ステアリン酸PEG−10、オレイン酸PEG−10、ステアリン酸PEG−10グリセリル、オレス−12、デシルテトラデセス−15、コレス−15、ジラウリン酸PEG−16、PEG−30水添ヒマシ油、トリイソステアリン酸PEG−40グリセリル、トリオレイン酸PEG−40グリセリル、トリイソステアリン酸PEG−40トリメチロールプロパン、ラウリン酸PEG−40水添ヒマシ油、ラウリン酸PEG−12などが挙げられる。
なお、本発明において用いられる界面活性剤は、上述の界面活性剤群の少なくとも一種であり、これら界面活性剤を単独で、或いは二種以上を組み合わせて用いることができる。
上記皮膚外用固形基材は、1,2−アルカンジオール及び1,3−アルカンジオールを含んでいてもよい。1,2−アルカンジオール及び1,3−アルカンジオールは前記脂質ペプチド型化合物の溶解性を促進させる働きをもつ。
前記1,2−アルカンジオールの具体例としては、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール及び1,2−デカンジオールなどが挙げられる。好ましくは、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオールが挙げられる。さらに好ましくは、1,2−ペンタンジオール又は1,2−ヘキサンジオールである。本発明で使用する1,2−アルカンジオールは上述の1,2−アルカンジオール群の少なくとも一種であり、これら1,2−アルカンジオールを単独で、或いは二種以上を組み合わせて用いることができる。
前記1,3−アルカンジオールの具体例としては、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール及び1,3−ブタンジオールなどが挙げられる。好ましくは、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールである。本発明で使用する1,3−アルカンジオールは上述の1,3−アルカンジオール群の少なくとも一種であり、これら1,3−アルカンジオールを単独で、或いは二種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明において、1,2−アルカンジオール、1,3−アルカンジオール又はグリセリンの配合量は、得られる皮膚外用固形基材の総質量に対して、例えば1乃至20質量%、好ましくは、1乃至10質量%、より好ましくは1乃至5質量%である。
上記皮膚外用固形基材は、脂肪酸をさらに含んでいてもよい。本発明において使用される脂肪酸は、好ましくは炭素原子数10乃至20の飽和脂肪酸及び不飽和脂肪酸並びにそれら脂肪酸の塩からなる群から選択される少なくとも1種であり、例えば脂肪酸としてはカプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸が挙げられる。さらに好ましくは、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸が挙げられ、なかでもステアリン酸が好ましい。
本発明において、使用される脂肪酸の配合量は、得られる皮膚外用固形基材の総質量に対して、例えば0.1乃至2.0質量%、好ましくは0.2乃至1.0質量%である。
なお、本発明において用いられる脂肪酸は、上記脂肪酸群から選択される少なくとも1種であり、これら脂肪酸を単独で、或いは二種以上を組み合わせて用いることができる。
上記皮膚外用固形基材はさらに油性基剤を含んでいてもよい。本発明において使用される油性基剤としては、セタノール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、ラウリルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、ホホバアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール、ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ダイマージオール等の高級(多価)アルコール類;ベンジルアルコール等のアラルキルアルコール及びその誘導体;イソステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、イソヘキサデカン酸、アンテイソヘンイコサン酸、長鎖分岐脂肪酸、ダイマー酸、水素添加ダイマー酸等;流動パラフィン(ミネラルオイル)、重質流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、α−オレフィンオリゴマー、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、ポリブテン、スクワラン、オリーブ由来スクワラン、スクワレン、ワセリン、固形パラフィン等の炭化水素類;キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、みつろう、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム、フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス、エチレン・プロピレンコポリマー等のワックス類;ヤシ油、パーム油、パーム核油、サフラワー油、オリーブ油、ヒマシ油、アボカド油、ゴマ油、茶油、月見草油、小麦胚芽油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、ククイナッツ油、ローズヒップ油、メドウフォーム油、パーシック油、ティートリー油、ハッカ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、小麦胚芽油、アマニ油、綿実油、大豆油、落花生油、コメヌカ油、カカオ脂、シア脂、水素添加ヤシ油、水素添加ヒマシ油、ホホバ油、水素添加ホホバ油等の植物油脂類;牛脂、乳脂、馬脂、卵黄油、ミンク油、タートル油等の動物性油脂類;鯨ロウ、ラノリン、オレンジラッフィー油等の動物性ロウ類;液状ラノリン、還元ラノリン、吸着精製ラノリン、酢酸ラノリン、酢酸液状ラノリン、ヒドロキシラノリン、ポリオキシエチレンラノリン、ラノリン脂肪酸、硬質ラノリン脂肪酸、ラノリンアルコール、酢酸ラノリンアルコール、酢酸(セチル・ラノリル)エステル等のラノリン類;コレステロール、ジヒドロコレステロール、ラノステロール、ジヒドロラノステロール、フィトステロール、コール酸等のステロール類;サポゲニン類;サポニン類;酢酸コレステリル、ノナン酸コレステリル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル/オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、N−ラウロイルサルコシンイソプロピル等のアシルサルコシンアルキルエステル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリル、マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル、イソステアリン酸フィトステリル、軟質ラノリン脂肪酸コレステリル、硬質ラノリン脂肪酸コレステリル、長鎖分岐脂肪酸コレステリル、長鎖α−ヒドロキシ脂肪酸コレステリル等のステロールエステル類;リン脂質・コレステロール複合体、リン脂質・フィトステロール複合体等の脂質複合体;ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸ヘキシルデシル、イソステアリン酸オクチルドデシル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸オクチルドデシル、オクタン酸セチル、オクタン酸ヘキシルデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸オクチル、イソノナン酸イソトリデシル、ネオペンタン酸イソデシル、ネオペンタン酸イソトリデシル、ネオペンタン酸イソステアリル、ネオデカン酸オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、リシノレイン酸オクチルドデシル、ラノリン脂肪酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、エルカ酸オクチルドデシル、イソステアリン酸硬化ヒマシ油、オレイン酸エチル、アボカド油脂肪酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソプロピル、ラノリン脂肪酸イソプロピル、セバチン酸ジエチル、セバチン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジブチルオクチル、アジピン酸ジイソブチル、コハク酸ジオクチル、クエン酸トリエチル等のモノアルコールカルボン酸エステル類;乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、モノイソステアリン酸水添ヒマシ油等のオキシ酸エステル類;トリオクタン酸グリセリル(トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル)、トリオレイン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル、水添ロジントリグリセリド(水素添加エステルガム)、ロジントリグリセリド(エステルガム)、ベヘン酸エイコサン二酸グリセリル、トリオクタン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ジオレイン酸プロピレングリコール、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、水素添加ロジンペンタエリスリチル、トリエチルヘキサン酸ジトリメチロールプロパン、(イソステアリン酸/セバシン酸)ジトリメチロールプロパン、トリエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、テトライソステアリン酸ポリグリセリル、ノナイソステアリン酸ポリグリセリル−10、デカ(エルカ酸/イソステアリン酸/リシノレイン酸)ポリグリセリル−8、(ヘキシルデカン酸/セバシン酸)ジグリセリルオリゴエステル、ジステアリン酸グリコール(ジステアリン酸エチレングリコール)、ジネオペンタン酸3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジネオペンタン酸2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール等の多価アルコール脂肪酸エステル類;ダイマージリノール酸ジイソプロピル、ダイマージリノール酸ジイソステアリル、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)、ダイマージリノール酸(フィトステリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル、ジイソステアリン酸ダイマージリノレイル、ダイマージリノレイル水添ロジン縮合物、ダイマージリノール酸硬化ヒマシ油、ヒドロキシアルキルダイマージリノレイルエーテル等のダイマー酸若しくはダイマージオールの誘導体;ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド(コカミドMEA)、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(コカミドDEA)、ラウリン酸モノエタノールアミド(ラウラミドMEA)、ラウリン酸ジエタノールアミド(ラウラミドDEA)、ラウリン酸モノイソプロパノールアミド(ラウラミドMIPA)、パルミチン酸モノエタノールアミド(パルタミドMEA)、パルミチン酸ジエタノールアミド(パルタミドDEA)、ヤシ油脂肪酸メチルエタノールアミド(コカミドメチルMEA)等の脂肪酸アルカノールアミド類;ジメチコン(ジメチルポリシロキサン)、高重合ジメチコン(高重合ジメチルポリシロキサン)、シクロメチコン(環状ジメチルシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン(単にシクロペンタシロキサンとも))、フェニルトリメチコン、ジフェニルジメチコン、フェニルジメチコン、ステアロキシプロピルジメチルアミン、(アミノエチルアミノプロピルメチコン/ジメチコン)コポリマー、ジメチコノール、ジメチコノールクロスポリマー、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、アミノプロピルジメチコン及びアモジメチコン等のアミノ変性シリコーン、カチオン変性シリコーン、ジメチコンコポリオール等のポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、糖変性シリコーン、カルボン酸変性シリコーン、リン酸変性シリコーン、硫酸変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、アルキルエーテル変性シリコーン、アミノ酸変性シリコーン、ペプチド変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、カチオン変性及びポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性及びポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性及びポリエーテル変性シリコーン、ポリシロキサン・オキシアルキレン共重合体等のシリコーン類;パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類が、好ましいものとして挙げられる。
なお、本発明において用いられる上記油性基剤は上述の油性基剤群の少なくとも一種であり、これら油性基剤を単独で、或いは二種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明において、ポリエチレングリコールの配合量は、得られる皮膚外用固形基材の総質量に対して、例えば1乃至20質量%、好ましくは、1乃至10質量%である。
上記皮膚外用固形基材には、必要に応じて一般的に化粧品用添加剤、医薬部外品用添加剤及び医薬用添加剤として使用可能な添加剤を配合することができる。化粧品、医薬部外品又は医薬等の皮膚外用剤に配合される生理活性物質及び機能性物質等の添加成分としては、例えば保湿剤、感触向上剤、上記以外の界面活性剤、高分子、増粘・ゲル化剤、溶剤、噴射剤、酸化防止剤、還元剤、酸化剤、キレート剤、粉体、無機塩、紫外線吸収剤、美白剤、ビタミン類及びその誘導体類、育毛用薬剤、血行促進剤、刺激剤、ホルモン類、抗しわ剤、抗老化剤、ひきしめ剤、冷感剤、温感剤、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、植物・動物・微生物エキス、角質剥離・溶解剤、制汗剤、清涼剤、収れん剤、酵素、核酸、香料、色素、着色剤、染料、顔料、消炎剤、抗炎症剤、抗喘息、抗慢性閉塞性肺疾患、抗アレルギー、免疫調整剤等が挙げられる。
これらその他添加剤の配合量は、その種類によって種々変化し得るが、得られる皮膚外用固形基材の総質量に対して、例えば0.1乃至20質量%、あるいは0.5乃至10質量%程度とすることができる。
等のリン脂質類;シリコーン系両性界面活性剤等;高分子界面活性剤としては、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、デンプン誘導体、トラガントガム、アクリル酸・メタアクリル酸アルキル共重合体;シリコーン系各種界面活性剤が好ましいものとして挙げられる。
上記皮膚外用固形基材は、前記式(1)乃至式(3)で表される化合物又はその薬学的に使用可能な塩のうちの少なくとも一種からなる脂質ペプチド化合物と界面活性剤及び水、更に所望によりその他の成分とを用いて、加熱しながら混合、撹拌した後、静置放冷することによって製造され得る。
Gly:グリシジン
His:ヒスチジン
(pH測定)
各例における皮膚外用固形基材を形成する溶液のpHは、Twin pH B−212((株)堀場製作所社製)を用いて、室温(およそ25℃)で測定した。なお、皮膚外用固形基材を形成する溶液のpHを皮膚外用固形基材のpHとした。
(破断強度測定方法)
皮膚外用固形基材の破断強度は、YAMADEN RHEONER II CREEP METER RE2−33005B((株)山電)にて、測定速度:0.5mm/秒、測定歪率:20%、格納ピッチ:0.10秒、治具:30349−3を用いて測定した。
本実施例においてゲル化剤として用いた脂質ペプチドを以下に示す方法で合成した。
500mLの4つ口フラスコに、ヒスチジン14.2g(91.6mmol)、N−パルミトイル−Gly−メチル30.0g(91.6mmol)、トルエン300gを投入し、塩基であるナトリウムメトキサイド 28%メタノール溶液35.3g(183.2mmol)を加え、油浴で60℃に加熱し1時間撹拌を続けた。その後、油浴を外し、25℃まで放冷し、この溶液をアセトン600gで再沈殿させ、ろ取した。ここで得られた固体を、水600gとメタノール750gの混合溶液に溶解し、ここに6規定塩酸30.5mL(183.2mmol)を加えて中和し固体を析出させ、ろ過した。次に、得られた固体をテトラヒドロフラン120gと水30gの混合液に60℃で溶解させ、酢酸エチル150gを加え、60℃から30℃まで冷却した。その後、析出した固体をろ過した。さらに得られた固体を、テトラヒドロフラン120gとアセトニトリル60g溶剤中に溶解し、60℃に加熱し、1時間撹拌した後に冷却し、ろ過した。ここで得られた固体を水120gで洗浄し、ろ過後に減圧乾燥を行いN−パルミトイル−Gly−Hisフリー体(以下、単にPal−GHとも称する)の白色の結晶、26.9g(収率65%)を得た。
サンプル瓶に、Pal−GH5g、1,2−ヘキサンジオール2g、ポリオキシエチレンラウリルエーテル4g、ステアリン酸0.5g、精製水88.5gを加えて、全量を100gとし、80℃に加熱して全成分を均一に溶解させた。得られた溶液を室温にて静置放冷し、皮膚外用固形基材を得た。
次に上記の(破断強度測定方法)で、得られた皮膚外用固形基材の破断強度を測定した。その結果を図1に示す。
サンプル瓶に、上記例1で得られた皮膚外用固形基材と水を加え、80℃で加熱して再溶解させた後、1規定の塩化水素水溶液1mLを加え、均一にした後、室温にて静置放冷し、皮膚外用固形基材を得た。
得られた皮膚外用固形基材の破断強度を、上記(破断強度測定方法)と同様に測定した。その結果を図1に示す。
サンプル瓶に、上記例2で得られた皮膚外用固形基材と水を加え、80℃で加熱して再溶解させた後、1規定の水酸化ナトリウム水溶液1mLを加え、均一にした後、室温にて静置放冷し、皮膚外用固形基材を得た。
得られた皮膚外用固形基材の破断強度を、上記(破断強度測定方法)と同様に測定した。その結果を図1に示す。
これに対し、例2において、皮膚外用固形基材のpHが酸性になると、その破断強度は低下し、固形基材として求められる十分な値が得られなかった。
しかしながら、中和して再び皮膚外用固形基材のpHを弱酸性にした例3においては、皮膚外用固形基材の破断強度が回復し、該破断強度は固形基材として求められる十分な値であった。
サンプル瓶に、Pal−GH5g、1,2−ヘキサンジオール2g、ポリオキシエチレンラウリルエーテル4g、ステアリン酸0.5g、精製水88.5gを加えて、全量を100gとし、80℃に加熱して全成分を均一に溶解させた。得られた溶液を室温にて静置放冷し、皮膚外用固形基材を得た。尚、例4の皮膚外用固形基材は上記例1の皮膚外用固形基材と全くの同一成分である。
次に上記の(破断強度測定方法)で、得られた皮膚外用固形基材の破断強度を測定した。その結果を図2に示す。
サンプル瓶に、上記例4で得られた皮膚外用固形基材と水を加え、80℃で加熱して再溶解させた後、1規定の水酸化ナトリウム水溶液1mLを加え、均一にした後、室温にて静置放冷し、皮膚外用固形基材を得た。
得られた皮膚外用固形基材の破断強度を、上記(破断強度測定方法)と同様に測定した。その結果を図2に示す。
サンプル瓶に、上記例5で得られた皮膚外用固形基材と水を加え、80℃で加熱して再溶解させた後、1規定の塩化水素水溶液1mLを加え、均一にした後、室温にて静置放冷し、皮膚外用固形基材を得た。
得られた皮膚外用固形基材の破断強度を、上記(破断強度測定方法)と同様に測定した。その結果を図2に示す。
これに対し、例5において、皮膚外用固形基材のpHが塩基性になると、その破断強度は低下し、固形基材として求められる十分な値が得られなかった。
しかしながら、中和して再び皮膚外用固形基材のpHを弱酸性にした例6においては、皮膚外用固形基材の破断強度が回復し、該破断強度は固形基材として求められる十分な値であった。
サンプル瓶に、Pal−GH5g、2−エチル1,3−ヘキサンジオール2g、ポリオキシエチレンラウリルエーテル4g、ステアリン酸0.25g、精製水88.75g加えて、全量を100gとし、80℃に加熱して全成分を均一に溶解させた。得られた溶液を室温にて静置放冷し、皮膚外用固形基材を得た。
次に上記の(破断強度測定方法)で、得られた皮膚外用固形基材の破断強度を測定した。その結果を図3に示す。
サンプル瓶に、上記例7で得られた皮膚外用固形基材と水を加え、80℃で加熱して再溶解させた後、1規定の塩化水素水溶液1mLを加え、均一にした後、室温にて静置放冷し、皮膚外用固形基材を得た。
得られた皮膚外用固形基材の破断強度を、上記(破断強度測定方法)と同様に測定した。その結果を図3に示す。
サンプル瓶に、上記例8で得られた皮膚外用固形基材と水を加え、80℃で加熱して再溶解させた後、1規定の水酸化ナトリウム水溶液1mLを加え、均一にした後、室温にて静置放冷し、皮膚外用固形基材を得た。
得られた皮膚外用固形基材の破断強度を、上記(破断強度測定方法)と同様に測定した。その結果を図3に示す。
これに対し、例8において、皮膚外用固形基材のpHが酸性になると、その破断強度は低下し、固形基材として求められる十分な値が得られなかった。
しかしながら、中和して再び皮膚外用固形基材のpHを弱酸性にした例9においては、皮膚外用固形基材の破断強度が回復し、該破断強度は固形基材として求められる十分な値であった。
サンプル瓶に、Pal−GH5g、2−エチル1,3−ヘキサンジオール2g、ポリオキシエチレンラウリルエーテル4g、ステアリン酸0.25g、精製水88.75gを加え、全量を100gとし、80℃に加熱して全成分を均一に溶解させた。得られた溶液を室温にて静置放冷し、皮膚外用固形基材を得た。尚、例10の皮膚外用固形基材は上記例7の皮膚外用固形基材と全くの同一成分である。
次に上記の(破断強度測定方法)で、得られた皮膚外用固形基材の破断強度を測定した。その結果を図4に示す。
サンプル瓶に、上記例10で得られた皮膚外用固形基材と水を加え、80℃で加熱して再溶解させた後、1規定の水酸化ナトリウム水溶液1mLを加え、均一にした後、室温にて静置放冷し、皮膚外用固形基材を得た。
得られた皮膚外用固形基材の破断強度を、上記(破断強度測定方法)と同様に測定した。その結果を図4に示す。
サンプル瓶に、上記例11で得られた皮膚外用固形基材と水を加え、80℃で加熱して再溶解させた後、1規定の塩化水素水溶液1mLを加え、均一にした後、室温にて静置放冷し、皮膚外用固形基材を得た。
得られた皮膚外用固形基材の破断強度を、上記(破断強度測定方法)と同様に測定した。その結果を図4に示す。
これに対し、例11において、皮膚外用固形基材のpHが塩基性になると、その破断強度は低下し、固形基材として求められる十分な値が得られなかった。
しかしながら、中和して再び皮膚外用固形基材のpHを弱酸性にした例12においては、皮膚外用固形基材の破断強度が回復し、該破断強度は固形基材として求められる十分な値であった。
下記表1に示すA相の組成物25gを80℃で加熱して全成分を均一に溶解させた。これに、80℃に保った状態でB相のセタノール1gを加え、溶解させた。そして、あらかじめ80℃に加熱しておいたC相を、A相とB相を溶解させた溶液の全量が100gとなるように該溶液に少しずつ加えて希釈し、撹拌して均一にした。得られた溶液をスクリュー管No.7(マルエム社製)に40g入れ、蓋をして室温にて静置放冷し、スティック状の皮膚外用固形基材を得た。
得られた皮膚外用固形基材の破断強度を、上記(破断強度測定方法)と同様に測定した。その結果を図5に示す。
サンプル瓶に、上記例13で得られた皮膚外用固形基材と水を加え、80℃で加熱して再溶解させた後、1規定の塩化水素水溶液1mLを加え、均一にした後、室温にて静置放冷し、皮膚外用固形基材を得た。
得られた皮膚外用固形基材の破断強度を、上記(破断強度測定方法)と同様に測定した。その結果を図5に示す。
サンプル瓶に、上記例14で得られた皮膚外用固形基材と水を加え、80℃で加熱して再溶解させた後、1規定の水酸化ナトリウム水溶液1mLを加え、均一にした後、室温にて静置放冷し、皮膚外用固形基材を得た。
得られた皮膚外用固形基材の破断強度を、上記(破断強度測定方法)と同様に測定した。その結果を図5に示す。
これに対し、例14において、皮膚外用固形基材のpHが酸性になると、その破断強度は低下し、固形基材として求められる十分な値が得られなかった。
しかしながら、中和して再び皮膚外用固形基材のpHを弱酸性にした例15においては、皮膚外用固形基材の破断強度が回復し、該破断強度は固形基材として求められる十分な値であった。
Claims (5)
- 界面活性剤及び水と、下記式(1)乃至式(3)で表される化合物又はその薬学的に使用可能な塩のうちの少なくとも一種からなる脂質ペプチド型化合物とを含みゲル化された皮膚外用固形基材の硬度を調整する方法であって、
該皮膚外用固形基材が溶解された溶液に、あるいは界面活性剤及び水と、下記式(1)乃至式(3)で表される化合物又はその薬学的に使用可能な塩のうちの少なくとも一種からなる脂質ペプチド型化合物とを含む溶液に、pH調整剤を添加して、該溶液のpHを弱酸性ないし中性の範囲にする工程、及び
その後、該溶液をゲル化して、皮膚外用固形基材を形成する工程
を含むことを特徴とする方法。
- 前記弱酸性ないし中性の範囲にした溶液のpHが3.0ないし7.5である、請求項1に記載の方法。
- 前記pH調整剤が酢酸、塩酸、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又はアンモニア水である、請求項1又は請求項2に記載の方法。
- 前記皮膚外用固形基材が化粧品又は医薬用である、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記皮膚外用固形基材がスティック状である、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の方法。
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