以下に、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態という)について説明する。なお、説明は、以下の順序で行う。
1.受信機の構成
2.TLVパケットについて
3.信号線について
4.クロック信号は変化し、バリッド信号は変化しない場合
5.クロック信号は停止され、バリッド信号は変化しない場合
6.クロック信号は常時発振、バリッド信号は適宜落とす場合
7.8ビットパラレル伝送時のパケット内、パケット間のギャップ時の信号について
8.1ビットシリアル伝送時のパケット内、パケット間のギャップ時の信号について
9.エラー信号の伝送について
10.NTPの処理について
11.データの第1の出力パターンについて
12.データの第2の出力パターンについて
13.データの第3の出力パターンについて
14.データの第4の出力パターンについて
15.データの第5の出力パターンについて
16.NTPが一定間隔で出力されることについて
17.ケーブル再送信への適用
18.ALPへの適用
19.本技術を適用したコンピュータの説明
以下に説明する本技術は、放送システムを構成する受信機に適用できるため、ここでは、放送システムにおける受信機を例に挙げて説明を続ける。
図1は、放送システムの構成を示す図である。図1に示した放送システムは、送信機10、受信機11、ネットワーク12から構成されている。送信機10は、放送局で作成されたコンテンツを送信する側の装置である。送信機10から送信された放送波は、受信機11に受信される。
送信機10からネットワーク12を介して受信機11に、放送波が、送信されることも可能な構成とされている。また、ネットワーク12を介した送信は、放送されているコンテンツに係わる情報の送信とすることもできる。
送信機10からの放送波は、MPEG Media Transport(MMT)・Type Length Value(TLV)と称される方式で送信され、受信機11に受信される場合を例に挙げて説明する。MMT・TLV方式は、IP(Internet Protocol)パケットの中に、映像信号や音声信号、制御信号を格納して伝送する方式である。これにより、伝送路としての放送と通信の区別がなくなることになる。
この方式によれば、放送用電波と通信路を同時に利用することも可能となり、放送用電波では不特定多数の視聴者向けのメイン・カメラの映像、通信路(ネットワーク12経由)では、視聴者個人が選んだサブ・カメラの映像をそれぞれ伝送する、というような放送形態を実施することも可能となる。
<受信機の構成>
本技術は、上記したようなMMT・TLV方式による放送波を受信し、処理する受信機11に適用できるため、受信機11の構成について説明を加える。図2は、本技術を適用した受信機11の一実施の形態の構成を示す図である。
受信機11を含む受信システムは、アンテナ31、受信機11、およびディスプレイ32を含む構成とされている。受信機11は、チューナ41、復調処理部42、処理部43を含む構成とされている。復調処理部42は、復調部51と誤り訂正部52を含む構成とされている。処理部43は、多重分離部53とデコーダ54を含む構成とされている。
アンテナ31は、例えば、送信機10から送信されてきたTLV方式のデジタル放送波を受信し、その結果得られる受信信号を、受信機11に供給する。受信機11は、アンテナ31からの受信信号から、TLVを復元して処理し、映像や音声を取り出し、ディスプレイ32に出力する。
誤り訂正部52は、復調部51からの復調信号の誤り訂正を行い、その結果得られるTLV等の信号を、処理部43に供給する。処理部43は、例えばSOC(System-on-a-chip)で構成することができる。処理部43は、デマックス処理、例えば、動画コンテンツを、映像部分、音声部分、字幕部分などに分ける処理を行う。
処理部43には、復調部51が出力する出力信号であるシンク信号、バリッド信号、データ信号、および、クロック信号が供給される。
処理部43の多重分離部53は、データ信号中に含まれる例えば、映像データや音声データを分離し、デコーダ54は、映像データを映像信号にデコードしたり、音声データを音声信号にデコードしたりすることで、映像や音声の信号を生成し、ディスプレイ32に出力する。
<TLVパケットについて>
次に図3を参照し、送信機10から送信され、受信機11で受信され、処理される放送波について説明を加える。
送信機10から送信される放送波は、図3に示すような1フレーム単位とされている。1フレームには、複数のTLVストリームが含まれている。図3に示した例では、TLVストリーム#1、TLVストリーム#2、およびTLVストリーム#3が含まれている。TLVストリーム#1、TLVストリーム#2、およびTLVストリーム#3は、例えば、放送局Aのコンテンツ、放送局Bのコンテンツ、放送局Cのコンテンツのストリームである。
1フレーム内が、同一の放送局のストリームだけで構成されていても良いし、1フレーム内に異なる放送局のストリームが含まれていても良い。また、図3では、3本のストリームが1フレームに含まれる例を挙げて説明したが、1フレームに含まれるストリームの本数は、3本に限定を示す記載ではない。なお、1フレームに含まれるストリームの上限は、例えば、ARIB STD-B44で、16と規定されているため、この規定に基づく場合には16本以内に収められている。
また1フレームは、120個のスロットから構成されている。図3に示した例では、スロット#1乃至#40は、TLVストリーム#1に含まれ、スロット#41乃至#80は、TLVストリーム#2に含まれ、スロット#81乃至#120は、TLVストリーム#3に含まれている例を示した。
ここでは1フレームに120個のスロットが含まれる場合を例に挙げて説明しているが、120個のスロットに限定を示す記載ではない。なお、1フレームに含まれるスロットの上限は、例えば、ARIB STD-B44で、120スロットで固定と規定されているため、この規定に基づく場合には120個のスロットで固定される。
1スロットには、1または複数のTLVパケットが含まれる。TLVパケットは、後述するように可変長であるため、1スロット内に含まれるパケット数は、スロット毎に異なっていても良い。
スロットのなかには(TLVパケットのなかには)、NTP(Network Time Protocol)を含むパケットがある。NTPは、時刻情報であり、TLVストリームID毎に割り当てられている。NTPは、受信機11側で、受信したNTP形式の時刻情報に基づくクロックを再生、保持することができるように用いられる。
NTPは、同一のTLVストリームIDを有するストリーム中の1フレーム内に1カ所に配置されている。図3中、NTPは、三角形で示すマークのところに配置されている。すなわち図3に示した例では、TLVストリーム内の先頭のTLVパケットにNTPが含まれている例を示している。
1フレーム内で1放送局のスロットが分散して存在しているような場合であっても、1フレーム内のTLVストリーム内の所定の一カ所に、NTPは配置されている。
図4は、TLVストリームを構成するTLVパケットの構成を示す図である。
TLVパケットは、図4上部に示すように、2ビットおよび6ビットで構成されるパケットヘッダの領域、8ビットのパケット種別の領域、16ビットのデータ長の領域、および可変長のデータの領域から構成される。
パケット種別の領域は、TLVに格納するパケットの種別を識別するために使用する領域として割り当てられており、その割り当ては、図4下部に示すようになっている。
データ長の領域は、これより後ろに続くデータビット数が書き込まれる領域とされている。データの領域(データ領域)は、8×Nビットであり、可変長の領域とされ、データが書き込まれる領域とされている。
例えば、パケット種別の領域に“0x01”という値が記載されている場合、データ領域のデータ形式は、IPv4パケットである。データ領域のデータ形式が、IPv4パケットである場合、データ領域内のIPパケットは、図5の2段目に示すような構造になっている。
図5の2段目を参照するに、データ領域内のIPパケットは、IPv4ヘッダ部、UDPヘッダ部、およびデータ部から構成される。
例えば、パケット種別の領域に“0x02”という値が記載されている場合、データ領域のデータ形式は、IPv6パケットである。データ領域のデータ形式が、IPv6パケットである場合、データ領域内のIPパケットは、図5の3段目に示すような構造になっている。
図5の3段目を参照するに、データ領域内のIPパケットは、IPv6ヘッダ部、UDPヘッダ部、およびデータ部から構成される。
例えば、パケット種別の領域に“0x03”という値が記載されている場合、データ領域のデータ形式は、ヘッダが圧縮されたIPパケットである。データ領域のデータ形式が、ヘッダが圧縮されたIPパケットである場合、データ領域内のIPパケットは、図5の4段目に示すような構造になっている。
図5の4段目を参照するに、データ領域内のIPパケットは、ヘッダ部とデータ部から構成される。
このように、TLVパケットには、IPパケットが含まれる。
<信号線について>
ところで、従来の受信機11として、例えば、TS(Transport Stream)パケットを処理する機器があった。そのような機器においても、TLVパケットが処理できるようにするために、また、新たな機器としてTLVパケットを処理するために、以下に説明する処理が行われる。
図6は、復調処理部42と処理部43との間に設けられている信号線について説明するための図である。
復調処理部42は、復調処理を扱うLSIとすることができる。また処理部43は、デマックス処理を扱うLSIとすることができる。復調処理部42と処理部43は、1つのLSIで構成することもできるし、異なるLSIとして構成することもできる。異なるLSIで構成される場合、復調処理部42は、後段の処理部43が処理することができる(処理部43が要求する条件を満たす)ように、データを出力する必要がある。
本技術によれば、復調処理部42は、処理部43が要求する条件を満たす形で復調したデータを供給することができる。
以下の説明では、復調処理部42と処理部43は、異なるLSIとして構成されている場合を例に挙げて説明する。図6上図を参照するに、復調処理部42と処理部43との間には、4本の信号線(シリアル伝送の場合)が配置されている。
4本の信号線のうち、1本は、シンク(SYNC)信号を伝送する1ビットの信号線とされ、1本は、バリッド(VALID)信号を伝送する1ビット信号線とされ、1本は、クロック(CLK)信号を伝送する1ビット信号線とされ、1本は、データ(DATA)信号を伝送する1ビットの信号線とされている。データ信号線は、1ビットから8ビットに対応し、1乃至8本の信号線で構成される可能性がある。
例えば、シリアル伝送の場合、データ信号線は1本で構成され、8ビットのパラレル伝送の場合、データ信号線は、8本で構成される。パラレル伝送は、8ビットに限らず、何ビットでも良く、そのビット数に合った信号線が配線される。以下に説明するように、本技術によれば、データ信号線の本数(クロック信号の1周期で伝送するビット数)に応じて、シンク信号、バリッド信号、クロック信号をそれぞれ制御することができる。
また、図6下図に示すように、エラー(ERR)の発生を示すエラー情報を伝送する1ビットの信号線をさらに備える構成としても良い。ここで示した信号線は、一例であり、他の信号を伝送する信号線が、復調処理部42と処理部43との間に設けられていても勿論良い。
図7に、クロック信号、シンク信号、バリッド信号、およびデータ信号の基本的な出力波形を示す。なおここで基本的な出力波形としたのは、各信号の役割について説明するためであり、これらの信号の波形は、後述するように、処理部43が要求する条件を満たすように、また消費電力を低減させるなどのために、適切に変更される。
クロック信号は、TLVを構成するデータの出力タイミングを表す信号である。クロック信号は、LレベルとHレベルとを交互に繰り返すパルス状の信号である。
シンク信号は、TLVに含まれるパケットの先頭のタイミングを表す。シンク信号は、例えば、パケットの先頭のタイミングだけ、一時的に、L(Low)レベルからH(High)レベルになる。
バリッド信号は、TLVにおいて、パケットが存在する区間(有効区間)を表す。バリッド信号は、例えば、有効区間で、Hレベルになり、有効以外の区間(無効区間)で、Lレベルになる。
データ信号は、TLVの信号であり、TLVパケットの全てまたは一部が含まれる。パケットは、データ長(パケット長)が、例えば、4乃至65535バイトのパケットである。
図示していないが、エラー信号線が設けられている場合、エラー信号も伝送される。エラー信号は、エラーが発生しているときにHレベルになり、エラーが発生していないときにLレベルになる。
データ信号として、復調処理部42から処理部43に供給されるのは、TLVパケットの全てまたは一部である。図8を参照し、復調処理部42から処理部43に供給されるデータについて説明する。
図8は、図4、図5に示したTLVパケットの構成と同様の図であるが、復調処理部42から処理部43に供給されるデータの部分を太線で囲った点が異なる。太線で囲まれたデータを伝送データと記述する。
伝送データAは、TLVパケットの全てのデータである。この場合、復調処理部42から処理部43には、TLVパケットのパケットヘッダからデータの領域まで、TLVパケット内の全てのデータが供給される。
伝送データBは、TLVパケットのパケットヘッダを除く全てのデータである。この場合、復調処理部42から処理部43には、TLVパケットのパケット種別の領域内のデータ、データ長の領域内のデータおよびデータ領域内のデータが供給される。
伝送データCは、TLVパケット内のデータ領域内のデータである。この場合、復調処理部42から処理部43には、TLVパケットのデータ領域内のデータが供給される。
伝送データDは、TLVパケット内のデータ領域内のデータが、IPv4パケットであり、そのIPv4パケット内のIPv4ヘッダ部以外のデータである。この場合、復調処理部42から処理部43には、IPv4パケット内のUDPヘッダ部内のデータとデータ部内のデータが供給される。
伝送データEは、TLVパケット内のデータ領域内のデータが、IPv4パケットであり、そのIPv4パケット内のデータ部(UDPパケットのペイロード)である。この場合、復調処理部42から処理部43には、IPv4パケットのUDPパケットのペイロードが供給される。
伝送データFは、TLVパケット内のデータ領域内のデータが、IPv6パケットであり、そのIPv6パケット内のIPv6ヘッダ部以外のデータである。この場合、復調処理部42から処理部43には、IPv6パケット内のUDPヘッダ部内のデータとデータ部内のデータが供給される。
伝送データGは、TLVパケット内のデータ領域内のデータが、IPv6パケットであり、そのIPv6パケット内のデータ部(UDPパケットのペイロード)である。この場合、復調処理部42から処理部43には、IPv6パケットのUDPパケットのペイロードが供給される。
伝送データHは、TLVパケット内のデータ領域内のデータが、圧縮IPパケットであり、その圧縮IPパケット内のデータ部(ペイロード)である。この場合、復調処理部42から処理部43には、圧縮IPパケットのペイロードが供給される。
例えば、TLVパケット全体の供給を要求する処理部43の場合、復調処理部42からは、伝送データAが伝送される。また例えば、TLVパケットの一部の供給を要求する処理部43の場合、要求されているデータに応じ、復調処理部42からは、伝送データB乃至Hのいずれかのデータが伝送される。
このように、復調処理部42から処理部43には、TLVパケットの全てまたは一部が供給される。TLVパケットは、可変長パケットであり、上記したようにIPパケットを含むパケットである。そのようなTLVパケットが、復調処理部42から処理部43との間で授受される。
また、その供給は、図7を参照して説明したクロック信号、シンク信号、およびバリッド信号に基づいたタイミングで行われる。ここで、これらの信号と、データの供給のタイミングについて、説明を加える。
上記したように、データ信号線は、1乃至8本(1乃至8ビット)で構成される可能性がある。以下の説明では、データ信号線が1本であり、1ビットのシリアル伝送である場合、データ信号線が2本であり、2ビットのパラレル伝送である場合、データ信号線が4本であり、4ビットのパラレル伝送である場合、およびデータ信号線が8本であり、8ビットのパラレル伝送である場合を例に挙げて説明する。
なお、これら以外の例えば、3ビットのパラレル伝送などに対しても、本技術を適用でき、ここで例に挙げた場合に限定されることを示す記載ではない。
<クロック信号は変化し、バリッド信号は変化しない場合>
まず図9乃至図12を参照し、クロック信号は変化し、バリッド信号は変化しないデータ伝送について説明する。なお、図9乃至図12には、シンク信号を図示していないが、図7を参照して説明した場合と同じく、TLVに含まれるパケットの先頭のタイミングを表す信号として、復調処理部42から処理部43に供給されている。
図9は、8ビットパラレル伝送のときのクロック信号、データ信号、およびバリッド信号の波形を示す図である。8ビットパラレル伝送であるため、復調処理部42と処理部43との間には、8本のデータ信号線が配置され、図9に示すように、8ビットのデータが、1周期のクロック信号で伝送される。バリッド信号は、常にHレベル、すなわち、この場合、パケットが存在する有効区間であることを示す信号とされている。
処理部43は、クロック信号の立ち上がりで、データ信号のデータを受け取る(ラッチする)ようにすることができる。なおここでは、クロック信号の立ち上がりで、データをラッチするとして説明を続けるが、クロック信号の立ち下がりで、データをラッチするように構成することも可能である。
図9に示したクロック信号は、ライジングエッジモード(Rising edge mode)である場合を示したが、フォーリングエッジモード(Falling edge mode)でも良い。以下の説明、および他の信号においても同様であり、特に断りのない場合、ライジングエッジモードの場合を例に挙げて説明するが、フォーリングエッジモードの場合であっても、ライジングエッジモードの場合と同様に本技術を適用できる。
図10は、4ビットパラレル伝送のときのクロック信号、データ信号、およびバリッド信号の波形を示す図である。4ビットパラレル伝送であるため、復調処理部42と処理部43との間には、4本のデータ信号線が配置され、図10に示すように、4ビットのデータが、1周期のクロック信号で伝送され、2周期のクロック信号で、8ビットのデータが伝送される。バリッド信号は、常にHレベルの信号とされている。
図11は、2ビットパラレル伝送のときのクロック信号、データ信号、およびバリッド信号の波形を示す図である。2ビットパラレル伝送であるため、復調処理部42と処理部43との間には、2本のデータ信号線が配置され、図11に示すように、2ビットのデータが、1周期のクロック信号で伝送され、4周期のクロック信号で、8ビットのデータが伝送される。バリッド信号は、常にHレベルの信号とされている。
図12は、1ビットシリアル伝送のときのクロック信号、データ信号、およびバリッド信号の波形を示す図である。1ビットシリアル伝送であるため、復調処理部42と処理部43との間には、1本のデータ信号線が配置され、図12に示すように、1ビットのデータが、1周期のクロック信号で伝送され、8周期のクロック信号で、8ビットのデータが伝送される。バリッド信号は、常にHレベルの信号とされている。
このように、バリッド信号は、有効区間を表すHレベルが維持され、クロック信号は、一度に伝送されるビット数に応じて、その周波数が異なるようにして、データが伝送される。
例えば、復調処理部42と処理部43と間にデータ信号線が、8本ある場合、図9に示したようなクロック信号とバリッド信号に基づき、データが伝送される。また例えば、復調処理部42と処理部43と間にデータ信号線が、1本ある場合、図12に示したようなクロック信号とバリッド信号に基づき、データが伝送される。
図9乃至図12を参照して説明したクロック信号の場合、クロック信号の周波数は、1周期で伝送するビット数により可変である。例えば、処理部43が処理できるクロック信号の周波数に応じて、復調処理部42は、図9乃至図12を参照して説明したいずれかの制御を行うことで、TLVの授受を行える。
図9に示した8ビットパラレル伝送時のクロック信号の周波数と、図12に示した1ビットシリアル伝送時のクロック信号の周波数とを比較するに、明らかに、図12に示した1ビットシリアル伝送時のクロック信号の周波数の方が、図9に示した8ビットパラレル伝送時のクロック信号の周波数よりも高い。
クロック信号の1周期で伝送するビット数が少ない、換言すれば信号線が少ない、さらに換言すれば、処理部43を構成するLSIのピンのうち、データ伝送に用いられるピン数が少なければ、クロック信号の周波数は高くなる。一方で放送は、さらなる高解像度になる傾向にあるが、高解像度になれば、復調処理部42から処理部43に伝送すべきデータのデータ量も多くなる。
より多くのデータを伝送するためには、クロック信号の周波数を高くする必要があるが、クロック信号を高くするのには限界があり、また、消費電力を抑制するといった観点からも、クロック信号の周波数を高くするだけの対応では限界がある。
例えば、クロック周波数を高くせずに、多くのデータを伝送するには、LSIのピン数を増やし、例えば、8ビットパラレル伝送を行えば良い。しかしながら、LSIのピン数を増加させないことも望まれている。
このようなことを考慮すると、例えば、図10に示した4ビットパラレル伝送を行うために、処理部43のデータ伝送に係わるピン数を4本とし、周波数が比較的低くても良いようにする。本技術によれば、このような4ピンなど、ピン数に適したクロック信号を用いたデータ伝送を行うことが可能となり、その伝送は、TLVの伝送にも対応できる。
<クロック信号は停止され、バリッド信号は変化しない場合>
次に、図13乃至図16を参照し、伝送するビット数(信号線の本数)にかかわらずクロック信号は同じ周波数であるが、データの無効区間は停止し、バリッド信号は変化しないデータ伝送について説明する。
図13は、8ビットパラレル伝送のときのクロック信号、データ信号、およびバリッド信号の波形を示す図である。8ビットパラレル伝送であるため、図13に示すように、8ビットのデータが、1周期のクロック信号で伝送される。
処理部43は、クロック信号の立ち上がりで、データ信号のデータをラッチするため、1周期経過後から次のデータの伝送タイミングになるまで(バイトギャップの間)、クロック信号は停止される(落とされる)。バリッド信号は、常にHレベル、すなわち、この場合、パケットが存在する有効区間であることを示す信号とされている。
図14は、4ビットパラレル伝送のときのクロック信号、データ信号、およびバリッド信号の波形を示す図である。4ビットパラレル伝送であるため、図14に示すように、4ビットのデータが、1周期のクロック信号で伝送され、2周期のクロック信号で、8ビットのデータが伝送される。バリッド信号は、常にHレベルの信号とされている。
2周期で8ビットのデータが伝送され、処理部43も、その2周期で8ビットのデータをラッチできるため、2周期経過後から次のデータの伝送タイミングになるまで(バイトギャップの間)、クロック信号は停止される(落とされる)。
図15は、2ビットパラレル伝送のときのクロック信号、データ信号、およびバリッド信号の波形を示す図である。2ビットパラレル伝送であるため、図15に示すように、2ビットのデータが、1周期のクロック信号で伝送され、4周期のクロック信号で、8ビットのデータが伝送される。バリッド信号は、常にHレベルの信号とされている。
4周期で8ビットのデータが伝送され、処理部43も、その4周期で8ビットのデータをラッチできるため、4周期経過後から次のデータの伝送タイミングになるまで(バイトギャップの間)、クロック信号は停止される(落とされる)。
図16は、1ビットシリアル伝送のときのクロック信号、データ信号、およびバリッド信号の波形を示す図である。1ビットシリアル伝送であるため、図16に示すように、1ビットのデータが、1周期のクロック信号で伝送され、8周期のクロック信号で、8ビットのデータが伝送される。バリッド信号は、常にHレベルの信号とされている。
8周期で8ビットのデータが伝送され、処理部43も、その8周期で8ビットのデータをラッチできるため、8周期経過後から次のデータの伝送タイミングになるまで(バイトギャップの間)、クロック信号は停止される(落とされる)。
このように、バリッド信号は、有効区間を表すHレベルが維持され、クロック信号は、一度に伝送されるビット数によらず、その周波数が同一とされ、伝送後から次の伝送タイミングの間は、停止された状態とされる。
例えば、復調処理部42と処理部43と間にデータ信号線が、8本ある場合、図13に示したようなクロック信号とバリッド信号に基づき、データが伝送される。また例えば、復調処理部42と処理部43と間にデータ信号線が、1本ある場合、図16に示したようなクロック信号とバリッド信号に基づき、データが伝送される。
図13乃至図16を参照して説明したクロック信号の場合、クロック信号の周波数は、1周期で伝送するビット数によらず一定である。例えば、処理部43が処理できるクロック信号に設定し、その設定されている周波数で、復調処理部42は、図13乃至図16を参照して説明したいずれかの制御を行うことで、TLVの授受を行える。
また、バイトギャップの間、クロック信号を停止させることで、クロック周波数にかかる電力を低減させることが可能となり、受信機11の低電力化を進めることが可能となる。
<クロック信号は常時発振、バリッド信号は適宜落とす場合>
次に、図17乃至図20を参照し、伝送するビット数(信号線の本数)にかかわらずクロック信号は同じ周波数であり、かつ常に発振し、バリッド信号はデータ無効区間では落とされるデータ伝送について説明する。
図17は、8ビットパラレル伝送のときのクロック信号、データ信号、およびバリッド信号の波形を示す図である。8ビットパラレル伝送であるため、図17に示すように、8ビットのデータが、1周期のクロック信号で伝送され、その1周期のときだけ、バリッド信号は有効区間であることを示すHレベルの信号とされる。
クロック信号の1周期で8ビットのデータの伝送が完了するため、1周期経過後から次のデータの伝送タイミングになるまで(バイトギャップの間)、バリッド信号は停止される(落とされる)。
図18は、4ビットパラレル伝送のときのクロック信号、データ信号、およびバリッド信号の波形を示す図である。4ビットパラレル伝送であるため、図18に示すように、2周期のクロック信号で、8ビットのデータが伝送され、その間、バリッド信号は、Hレベルの信号とされている。バイトギャップの間は、バリッド信号は停止される(落とされる)。
図19は、2ビットパラレル伝送のときのクロック信号、データ信号、およびバリッド信号の波形を示す図である。2ビットパラレル伝送であるため、図19に示すように、4周期のクロック信号で、8ビットのデータが伝送され、その間、バリッド信号は、Hレベルの信号とされている。バイトギャップの間は、バリッド信号は停止される(落とされる)。
図20は、1ビットシリアル伝送のときのクロック信号、データ信号、およびバリッド信号の波形を示す図である。1ビットシリアル伝送であるため、図20に示すように、8周期のクロック信号で、8ビットのデータが伝送され、その間、バリッド信号は、Hレベルの信号とされている。バイトギャップの間は、バリッド信号は停止される(落とされる)。
このように、バリッド信号は、有効区間の間だけHレベルとされ、クロック信号は、一度に伝送されるビット数によらず、常に発振された状態とされる。
例えば、復調処理部42と処理部43と間にデータ信号線が、8本ある場合、図17に示したようなクロック信号とバリッド信号に基づき、データが伝送される。また例えば、復調処理部42と処理部43と間にデータ信号線が、1本ある場合、図20に示したようなクロック信号とバリッド信号に基づき、データが伝送される。
図17乃至図20を参照して説明したクロック信号の場合、クロック信号の周波数は、1周期で伝送するビット数によらず一定である。例えば、処理部43が処理できるクロック信号に設定し、その設定されている周波数で、復調処理部42は、図17乃至図20を参照して説明したいずれかの制御を行うことで、TLVの授受を行える。
また、クロック信号の供給を停止すると、正常な動作が確保できないような処理部43に対しても有効である。
<8ビットパラレル伝送時のパケット内、パケット間のギャップ時の信号について>
図9乃至図20を参照し、8ビットのデータを伝送するときのクロック信号やバリッド信号について説明した。さらに可変長のパケットデータを伝送するときのクロック信号やバリッド信号について説明を加える。可変長のパケットデータを伝送するとき、パケット内ギャップやパケット間ギャップが発生するときがある。
パケット内ギャップは、常に発生する分けではないが、例えば、パリティ(parity)の部分やスロットを跨ぐ部分などで発生するギャップである。パケット間ギャップは、パケットとパケットの間で、伝送するデータが存在しないときに発生するギャップであり、ヌル(Null)パケットが存在する部分などで発生するギャップである。
そのようなパケット内ギャップやパケット間ギャップが発生した部分において、クロック信号を止めることについて説明する。
図21、図22を参照し、8ビットパラレル伝送のときであり、ギャップが発生した区間で、クロック信号を停止する場合について説明する。図21は、クロック信号がライジングエッジモードのときであり、図22は、フォーリングエッジモードのときである。
図21は、8ビットパラレル伝送のときのクロック信号、データ信号、およびバリッド信号の波形を示す図である。図21の上図は、クロック信号を常時発振している場合を表し、図21の下図は、クロック信号をギャップ発生時に停止する場合を表す。
シンク信号は、TLVに含まれるパケットの先頭のタイミングを表し、パケットの先頭のタイミングだけ、一時的に、L(Low)レベルからH(High)レベルになる信号である。クロック信号は、図21の上図に示した例では常時発振されている。
バリッド信号は、パケットが存在する区間(有効区間)である場合、Hレベルになり、有効以外の区間(無効区間)では、Lレベルになる。8ビットパラレル伝送であるため、バリッド信号がHレベルのとき、1周期のクロック信号で1パケット内の8ビットのデータが伝送される。なお図21では、データ信号として、8ビット分は図示しおらず、1ビット分だけ図示してある。後述する図22も同様に図示してある。
図21の上図を参照するに、バリッド信号は、パケット内ギャップが発生したときには、無効区間であることを示すために、HレベルからLレベルに反転される。同じく、バリッド信号は、パケット間ギャップが発生したときには、無効区間であることを示すために、HレベルからLレベルに反転される。
図21の上図に示した例では、パケット内ギャップやパケット間ギャップが発生したか否かに係わらず、換言すれば、バリッド信号が有効区間(無効区間)を表しているか否かに係わらず、クロック信号は発振を継続している。
処理部43が、クロック信号の停止を許容していない場合などに、図21の上図に示したように、クロック信号が常時発振した状態が維持される制御が行われる。
処理部43が、クロック信号の停止を許容している場合、図21の下図に示したように、ギャップが発生したときには、クロック信号の発振は停止される。
図21の下図を参照するに、パケット内ギャップが発生しているとき、換言すれば、バリッド信号が、無効区間を表しているとき、クロック信号の発振は停止される(クロック信号は落とされる)。また、パケット間ギャップが発生しているときも、換言すれば、バリッド信号が、無効区間を表しているとき、クロック信号の発振は停止される(クロック信号は落とされる)。
このように、ギャップが発生している区間ではクロック信号を停止することで、消費電力を低減させることが可能となる。
なお、図21の下図に示した例では、クロック信号が停止されている区間は、バリッド信号も無効区間を表すLレベルに設定されている例を示した。この例は一例であり、クロック信号が停止される区間は、バリッド信号が無効区間を表すLレベルに設定されていても良いし、有効区間を表すHレベルに設定されていても良い。
バリッド信号が有効区間を表していても、クロック信号が停止されていることで、処理部43が、データをラッチすることはない。よってギャップが発生し、データが無効であるときに、クロック信号を停止するようにした場合、バリッド信号は、有効区間であることを示すHレベルが維持されるようにしても良いし、無効区間であることを示すLレベルに落とされるようにしても良い。
後述する図22乃至26においても、クロック信号が停止されている区間は、バリッド信号も無効区間を表すLレベルに設定されている例を示し、説明を行うが、クロック信号が停止されている区間のバリッド信号のレベルは、Hレベルであっても、Lレベルであっても、どちらでも良い。
バイトギャップが発生しているときにも、クロック信号を停止するようにしても良い。バイトギャップが発生しているときにクロック信号を停止するようにした場合、図13を参照して説明したような制御を適用することができる。
図22は、8ビットパラレル伝送のときのクロック信号、データ信号、およびバリッド信号の波形を示す図である。図22の上図は、クロック信号を常時発振している場合を表し、図22の下図は、クロック信号をギャップ発生時に停止する場合を表す。
図22に示したクロック信号は、フォーリングエッジモードの場合である場合を示し、この点以外は、図21に示したクロック信号がライジングエッジモードの場合と同様であるため、その説明は省略する。
本技術は、クロック信号が、ライジングエッジモードであるか、フォーリングエッジモードであるかに係わらず適用できる。また、図21、図21を参照して説明した実施の形態と、図9乃至図20を参照して説明した実施の形態は、適宜組み合わせて適用することが可能である。
図21、図22を参照した説明においては、8ビットパラレル伝送を例に挙げて説明したが、他のビット数のパラレル伝送、例えば、4ビットや2ビットのパラレル伝送においても、上記した8ビットパラレル伝送と同様に、クロック信号の発振が制御されるようにすることは可能である。すなわち、8ビットパラレル伝送以外のパラレル伝送においても、本技術を適用できる。
<1ビットシリアル伝送時のパケット内、パケット間のギャップ時の信号について>
図23、図24を参照し、1ビットシリアル伝送のときであり、ギャップが発生した区間で、クロック信号を停止する場合についてについて説明する。図23は、クロック信号がライジングエッジモードのときであり、図24は、フォーリングエッジモードのときである。
図23は、1ビットシリアル伝送のときのクロック信号、データ信号、およびバリッド信号の波形を示す図である。図23の上図は、クロック信号を常時発振している場合を表し、図23の下図は、クロック信号をギャップ発生時に停止する場合を表す。
1ビットシリアル伝送であるため、バリッド信号がHレベルのとき、1周期のクロック信号で1パケット内の1ビットのデータが伝送され、8周期で、8ビットのデータが伝送される。パケットが存在する区間(有効区間)である場合、バリッド信号は、Hレベルになり、有効以外の区間(無効区間)では、Lレベルになる。よって、バリッド信号は、パケット内ギャップ、パケット間ギャップの区間においては、無効区間表すLレベルとされる。また、バイトギャップが発生した場合には、そのギャップ区間も、バリッド信号は、無効区間表すLレベルとされる。
図23の上図の場合も、図21の上図を参照して説明した場合と同じく、パケット内ギャップやパケット間ギャップが発生したか否かに係わらず、換言すれば、バリッド信号が有効区間(無効区間)を表しているか否かに係わらず、クロック信号は発振を継続している。
処理部43が、クロック信号の停止を許容していない場合などに、図23の上図に示したように、クロック信号が常時発振した状態が維持される制御が行われる。
処理部43が、クロック信号の停止を許容している場合、図23の下図に示したように、ギャップが発生したときには、クロック信号の発振は停止される。
図23の下図を参照するに、パケット内ギャップが発生しているとき、またはパケット間ギャップが発生しているとき、換言すれば、バリッド信号が、無効区間を表しているとき(バイトギャップにおける無効区間は除く)、クロック信号の発振は停止される(クロック信号は落とされる)。
このように、パケット内ギャップやパケット間ギャップが発生している区間ではクロック信号を停止することで、消費電力を低減させることが可能となる。
図24は、1ビットシリアル伝送のときのクロック信号、データ信号、およびバリッド信号の波形を示す図である。図24の上図は、クロック信号を常時発振している場合を表し、図24の下図は、クロック信号をギャップ発生時に停止する場合を表す。
図24に示したクロック信号は、フォーリングエッジモードの場合である場合を示し、この点以外は、図23に示したクロック信号がライジングエッジモードの場合と同様であるため、その説明は省略する。
本技術は、クロック信号が、ライジングエッジモードであるか、フォーリングエッジモードであるかに係わらず適用できる。
図23、図24では、バイトギャップが発生しているときには、クロック信号の発振を停止させない場合について説明したが、バイトギャップのときも、クロック信号の発振を停止させるようにしても良い。
図25、図26を参照し、1ビットシリアル伝送のときのクロック信号を停止する他の場合について説明する。図25は、クロック信号がライジングエッジモードのときであり、図26は、フォーリングエッジモードのときである。
図25は、1ビットシリアル伝送のときのクロック信号、データ信号、およびバリッド信号の波形を示す図である。図25の上図は、クロック信号をバイトギャップ以外の区間では常時発振している場合を表し、図25の下図は、クロック信号をギャップ発生時に停止する場合を表す。
パケットが存在する区間(有効区間)である場合、バリッド信号は、Hレベルになり、有効以外の区間(無効区間)では、Lレベルになるが、図25上図、および下図に示した例では、バイトギャップの発生時には、Hレベルのままであり、パケット内ギャップとパケット間ギャップの発生時には、Lレベルに設定される例を示している。
図25に示した例は、図16を参照して説明した場合を適用したときであり、パケット内ギャップとパケット間ギャップの発生時以外の区間では、バリッド信号はHレベルが維持され、バイトギャップの発生時には、クロック信号は停止される場合を示している。
図25の上図の場合、パケット内ギャップやパケット間ギャップが発生したか否かに係わらず、換言すれば、バリッド信号が有効区間(無効区間)を表しているか否かに係わらず、クロック信号は発振を継続されているが、バイトギャップが発生したときだけ、クロック信号は停止されている。
図25の下図を参照するに、パケット内ギャップが発生しているとき、またはパケット間ギャップが発生しているとき、換言すれば、バリッド信号が、無効区間を表しているとき、クロック信号の発振は停止される(クロック信号は落とされる)。
また、バイトギャップが発生しているときであるが、バリッド信号は、有効区間を表しているとき、クロック信号の発振は停止される(クロック信号は落とされる)。
このように、パケット内ギャップ、パケット間ギャップ、およびバイトギャップが発生している区間ではクロック信号を停止することで、消費電力を低減させることが可能となる。
図26は、1ビットシリアル伝送のときのクロック信号、データ信号、およびバリッド信号の波形を示す図である。図26の上図は、クロック信号を常時発振している場合を表し、図26の下図は、クロック信号をギャップ発生時に停止する場合を表す。
図26に示したクロック信号は、フォーリングエッジモードの場合である場合を示し、この点以外は、図25に示したクロック信号がライジングエッジモードの場合と同様であるため、その説明は省略する。
本技術は、クロック信号が、ライジングエッジモードであるか、フォーリングエッジモードであるかに係わらず適用できる。また、図23乃至図26を参照して説明した実施の形態と、図9乃至図20を参照して説明した実施の形態は、適宜組み合わせて適用することが可能である。
<エラー信号の伝送について>
次にエラー信号の伝送について説明する。
従来の復調処理部42は、TSパケットを扱っていたが、そのTSパケットにはデータ内にエラーがあるか否かを示すトランスポートエラーインジケータという情報が含まれていた。図27に、TSパケット(MPEG2-TSパケット)の構造を示す。図27に示したパケット内のパケットヘッダ内の同期情報が書き込まれる領域の次の領域に、1ビットのトランスポートエラーインジケータという情報が含まれている。
このようなトランスポートエラーインジケータで示されるエラー情報は、復調処理部42と処理部43との間で、例えば、専用の信号線を介して伝送される。図6の下図を再度参照する。図6の下図に示した復調処理部42と処理部43の間には、信号線が5本配置されており、そのうちの1本が、エラー信号を伝送するエラー信号線とされている。
このような構成の場合、エラーが発生していることを示すデータは、復調処理部42から処理部43にエラー信号線を介して伝送される。
復調処理部42と処理部43との間で、TLVパケットを扱えるように構成した場合、トランスポートエラーインジケータに相当する情報を、TLVパケット内に含ませるようにし、エラー情報を、復調処理部42から処理部43に伝送できるようにすることができる。
ここで、再度、図4を参照する。図4は、TLVパケットの構成を示す図であった。TLVパケットのパケットヘッダは、2ビットの領域と6ビットの領域に分けられ、全体として8ビットの領域とされている。この8ビットの領域のうちの1ビットを、トランスポートエラーインジケータに該当するエラーインジゲータとして用いるようにすることができる。
また、図4の下図を参照するに、パケット種別の領域のうち、パケット種別の値として、“0x00”と“0x04−0xFD”は、未定義とされている。この未定義の領域をエラーインジケータに割り当てることで、トランスポートエラーインジケータに該当するエラーインジゲータとして用いるようにすることができる。
このように、TLVパケット内に、エラーインジケータが含まれるようにした場合、復調処理部42が、エラーインジケータで表されるエラー情報(エラーが発生している、または発生していないという情報)を、処理部43に伝送することができるようになる。すなわち、TLVパケットを扱う場合においても、エラー情報を伝送することが可能となる。
エラー情報の伝送は、上記した場合と同じく、エラー信号線が配置されている場合には、そのエラー信号線を用いて、復調処理部42から処理部43に伝送されるように構成することができる。
またエラー信号線が配置されていないような場合、例えば、図6の上図に示したような構成の場合、データ信号線で、データとしてエラー情報を伝送するように構成することができる。
エラー情報の伝送は、図28に示すように、誤り訂正符号単位で行っても良いし、可変長パケット単位で行っても良い。図28を参照する。図28に上部に示すように、誤り訂正符号が正常に行われた区間(BCH OK1)、誤り訂正符号にエラーが発生した区間(BCH ERR1)、誤り訂正符号にエラーが発生した区間(BCH ERR2)、誤り訂正符号が正常に行われた区間(BCH OK2)、誤り訂正符号にエラーが発生した区間(BCH ERR3)の順で誤り訂正が行われたとする。
また、(BCH ERR1)区間と、(BCH ERR2)区間は、可変長パケット出力#1の区間にあり、(BCH ERR2)区間は、可変長パケット出力#2の区間にもあり、(BCH ERR3)区間は、可変長パケット出力#4の区間にあるとする。
このような状況下において、誤り訂正符号単位でエラー情報を出力するようにした場合、図28のERR1として示した波形のように、エラー情報は出力される。すなわち、(BCH ERR1)区間、(BCH ERR2)区間、および(BCH ERR3)区間の間だけ、エラー情報は出力され(エラー信号はHレベルとされ)、他の区間、すなわちエラーが発生していない区間は、エラー情報は出力されない(エラー信号はLレベルとされる)。
可変長パケット単位で、エラー情報を出力するようにした場合、まず(BCH ERR1)区間は、可変長パケット出力#1の区間にあるため、可変長パケット出力#1の区間の間、エラー信号は出力され続ける(エラー信号はHレベルが維持される)。
(BCH ERR2)区間は、可変長パケット出力#1の区間と可変長パケット出力#2の区間にあるため、可変長パケット出力#1の区間の間と可変長パケット出力#2の区間の間、エラー信号は出力され続ける(エラー信号はHレベルが維持される)。
(BCH ERR3)区間は、可変長パケット出力#4の区間にあるため、可変長パケット出力#4の区間の間、エラー信号は出力され続ける(エラー信号はHレベルが維持される)。
このように、エラー情報は、誤り訂正符号単位で変化するように出力されるように構成しても良いし、可変長パケット単位で変化するように出力されるように構成しても良い。
<NTPの処理について>
次に、NTPの処理について説明する。図3を参照して説明したように、TLVパケットには、TLVストリームID毎に、所定の位置に、時刻情報であるNTPが配置されている。このNTPは、MPEG2-TSにおけるPCR(Program Clock Reference)と同様の役割を果たす情報として用いることが可能な情報である。ここで、簡便にPCRについて説明を加える。
PCRを送出する側は、一定周期毎にPCRデータを独立パケットやビデオやオーディオPESに含ませて受信機側に送出する。PCRは、送出側の27MHzクロックでカウントされた42ビットの値STC(System Time Clock)が入っている。
受信機側は、PMTの中の記述から、PCRデータがどこにあるのかを知り、PCRデータ中のSTC値をクロック再生部にてロードする。クロック再生部は、TSのPCRからロードされたSTC値と、27MHzの発振器にてカウントされたカウント値を比較し、その差分が0になるように制御を行う。その結果、送出側のクロックに対して、ある程度の精度で、ロックをかけることができるように構成されている。
このような制御に用いられるPCRは、TLVパケットにおいては、NTPに該当する。NTPは、上記したように、送出側(送信機10)で、所定の間隔でTLVパケットに含ませられ、受信機11に送信されてくる。受信機11では、所定の間隔を、NTPを用いて再現し、送信側のクロックと同期をとる必要がある。
図29乃至図33を参照し、復調処理部42から処理部43へのデータの出力について説明を加える。復調処理部42から処理部43に出力されるデータは、図8を参照して説明したように、伝送データA乃至Hのいずれかである。
図29乃至図33を参照して説明するようなデータの出力が行われた場合に、NTPは、所定の間隔を保持して出力されることを、図34を参照して後述する。
図29乃至図33において、上部の4段に示した図は、共通であり、データ抽出までの処理について説明するための図である。図29乃至図33に示した例では、1フレームに、放送局A、放送局B、放送局C、・・・、放送局XからのTLVストリームが含まれている場合を示している。ここでは、放送局BからのTLVストリームを処理する場合を例に挙げて説明する。
放送局BからのTLVストリームの一部を構成するスロット#6乃至#10までのTLVストリームは、16APSK方式で復調され、スロット#11乃至#15までのTLVストリームは、16APSK方式で復調され、スロット#16乃至#20までのTLVストリームは、QPSK方式で復調されている。このように、1フレーム内に含まれるTLVストリームは、異なる方式で復調されているストリームが含まれる場合もある。
このようなTLVストリームが送信機10から受信機11に送信されたとする。受信機11では、復調方式に対応した復号方式で、受信されたTLVストリームを復号する。また復号されたTLVストリームの内、所望の放送局、この場合、放送局BからのTLVストリームが抽出される。
さらに、TLVストリーム中から、TLVパケットが抽出される。図29では、TLVパケットとして、TLVパケット#1乃至#12が抽出されたとする。
図29に、斜線(塗りつぶし)の部分は、上述した説明において、パケット内ギャップまたはパケット間ギャップに相当する部分である。また斜線(塗りつぶし)の部分は、放送局Aなど、放送局BからのTLVストリームではなく、無信号の区間であることを表している。
パケット内ギャップは、パリティなどの部分であるため、図29に示した例では、スロット毎に存在している。パケット間ギャップは、例えば、スロット10がヌルパケットである場合などに発生する。
TLVパケット#1は、スロット#6から抽出されたパケットである。TLVパケット#2は、スロット#6、スロット#7、およびスロット#8から抽出されたパケットである。TLVパケット#2は、3つのスロットにまたがっているため、パケット内ギャップが2箇所(スロット#6とスロット#7の間、スロット#7とスロット#8の間)発生している。
TLVパケット#3は、スロット#8から抽出されたパケットである。TLVパケット#4は、スロット#8とスロット#9から抽出されたパケットである。TLVパケット#4は、2つのスロットにまたがっているため、パケット内ギャップが1箇所(スロット#8とスロット#9の間)発生している。
TLVパケット#5は、スロット#9とスロット#11から抽出されたパケットである。TLVパケット#5は、スロット#9乃至#11の3つのスロットにまたがっているが、スロット#10は、ヌルパケットのため、パケット内ギャップとパケット間ギャップが発生している。
TLVパケット#6は、スロット#11とスロット#12から抽出されたパケットである。TLVパケット#6は、2つのスロットにまたがっているため、パケット内ギャップが1箇所(スロット#11とスロット#12の間)発生している。TLVパケット#7は、スロット#12から抽出されたパケットである。
TLVパケット#8は、スロット#12とスロット#13から抽出されたパケットである。TLVパケット#8は、2つのスロットにまたがっているため、パケット内ギャップが1箇所(スロット#12とスロット#13の間)発生している。TLVパケット#9は、スロット#13から抽出されたパケットである。
TLVパケット#10は、スロット#13とスロット#14から抽出されたパケットである。TLVパケット#10は、2つのスロットにまたがっているため、パケット内ギャップが1箇所(スロット#13とスロット#14の間)発生している。
TLVパケット#11は、スロット#16から抽出されたパケットである。TLVパケット#12は、スロット#16とスロット#17から抽出されたパケットである。TLVパケット#12は、2つのスロットにまたがっているため、パケット内ギャップが1箇所(スロット#16とスロット#17の間)発生している。
<データの第1の出力パターンについて>
このようなTLVパケットを、復調処理部42から処理部43にデータ信号線(図6)で伝送する場合、パケットを抽出したタイミングで、出力するパターン(以下、第1の出力パターンとする)を、図29の最下段に示した。
シンク信号は、TLVパケットの先頭でHレベルにされるため、図29の最下段に示したように、TLVパケット#1乃至#12のそれぞれの先頭のタイミングでHレベルにされる。
バリッド信号は、ギャップが発生した箇所でLレベルにされる。このようなシンク信号とバリッド信号に合わせて、TLVパケット#1乃至#12が順次伝送される。その伝送のタイミング(伝送区間)は、TLVパケットが抽出されたタイミング(抽出区間)とほぼ同一とされる。
このように、復調処理部42で復調された時点で、データを出力するようにすることで、復調処理部42で一旦データを記憶するといった処理を行わなくても良く、出力のためのバッファなどを有しない構成とすることが可能となる。
<データの第2の出力パターンについて>
図30を参照して、フレーム全体を通して、TLVパケットを出力するパターン(第2の出力パターンと記述する)について説明する。
図30においても、図29を参照して説明した場合と同じ状況であり、TLVパケット#1乃至#12が抽出された状況である場合を例に挙げて説明する。
図30に示した例では、1フレームの区間で、TLVパケット#1乃至#12を出力する。このようにした場合も、シンク信号は、TLVパケットの先頭でHレベルにされるため、図30の最下段に示したように、TLVパケット#1乃至#12のそれぞれの先頭のタイミングでHレベルにされる。
なお、図30では、TLVパケット#1乃至#12が抽出されたフレーム#2(frame#2)のところに、TLVパケット#1乃至#12を説明のために図示した。実際の処理においては、フレーム#2からTLVパケット#1乃至#12が抽出され、フレーム#3が処理されているときに、TLVパケット#1乃至#12は、1フレーム区間かけて伝送される。
バリッド信号は、1フレームの間、TLVパケットが出力されるため、有効区間を表すHレベルが維持された状態である。よって、バリッド信号は、基本的に常時Hレベルが維持されている状態となる。
このように、1フレームの区間をかけて、1フレーム内から抽出されたTLVパケットを伝送するようにしても良い。このようにした場合、復調処理部42は、1フレーム分のデータを一旦記憶するバッファなどを備える構成とし、1フレーム分のデータを記憶した後、1フレーム分の時間を、蓄積されたデータ量に応じて分割し、クロック信号を制御して、処理部43へと伝送する。
よって、クロック信号を比較的遅い周波数に設定することが可能となる。このことにより、例えば、シリアル伝送または低ビットでのパラレル伝送でも対応できるようになり、処理部43のピン数を低減させることが可能となる。
<データの第3の出力パターンについて>
図31を参照して、パケット内ギャップをない状態でTLVパケットを出力するパターン(第3の出力パターンと記述する)について説明する。
図31においても、図29を参照して説明した場合と同じ状況であり、TLVパケット#1乃至#12が抽出された状況である場合を例に挙げて説明する。
図31に示した例では、パケット内ギャップが発生しないように、適宜、データの出力を調整し、TLVパケット#1乃至#12を順次出力する。このようにした場合も、シンク信号は、TLVパケットの先頭でHレベルにされるため、図31の最下段に示したように、TLVパケット#1乃至#12のそれぞれの先頭のタイミングでHレベルにされる。
バリッド信号は、パケット間ギャップ以外の区間は、有効区間を表すHレベルが維持された状態である。例えば、TLVパケット#2は、図29を参照して説明した第1の出力パターンにおいては、2箇所のパケット内ギャップが発生するため、そのパケット内ギャップの区間で、バリッド信号は、無効区間であることを示すLレベルに落とされていた。
第3の出力パターンにおいては、図31の最下段に示したように、TLVパケット#2の出力される区間は、バリッド信号は有効区間を示すHレベルが維持された状態である。図31の最下段に示したTLVパケット#2内の点線は、パケット内ギャップが発生していたところであるが、そのようなパケット内ギャップを無くして、TLVパケット内ではバリッド信号が落ちないように制御される。
第3の出力パターンにおいては、TLVパケット内では、バリッド信号が落ちないように、データの出力が制御される。
第3の出力パターンの場合、復調処理部42は、TLVパケットを一旦記憶するバッファなどを備える構成とする必要があるが、そのデータ量は小さいため、バッファの容量は小さくても良い。また、復調処理部42でデータを一旦蓄積してから出力することで、低周波数のクロック信号で処理部43へのデータ伝送を行うように制御することも可能となる。
このことにより、例えば、シリアル伝送または低ビットでのパラレル伝送でも対応できるようになり、処理部43のピン数を低減させることが可能となる。
<データの第4の出力パターンについて>
図32を参照して、TLVパケットが抽出された複数のスロット区間に、その区間にバッファに記憶されたデータを、一定レートでスムージングして出力するパターン(第4の出力パターンと記述する)について説明する。
図32においても、図29を参照して説明した場合と同じ状況であり、TLVパケット#1乃至#12が抽出された状況である場合を例に挙げて説明する。
図32に示した例では、スロット#6からTLVパケット#1が抽出され、スロット#7からTLVパケット#2が抽出され、スロット#8からTLVパケット#2、TLVパケット#3、およびTLVパケット#4が抽出され、スロット#9からTLVパケット#4とTLVパケット#5が抽出されている。このような場合、スロット#6乃至#10の5スロット区間の間に、TLVパケット#1乃至#5がバッファに記憶される。
よってこの場合、スロット#6乃至#10の5スロット区間の間に、TLVパケット#1乃至#5を一定のレートでスムージングされて出力される。
他の区間も同じく、図32に示した例では、5スロットの区間内で抽出されたTLVパケットが、一定レートでスムージングされて出力される。
なおここで、5スロットを単位としたのは、5スロット毎に変調方式が変わっても良いことが、例えば、高度BSでは許容されている。よってここでも、5スロットを単位として、一定レートでTLVパケットがスムージングされる例を挙げて説明した。
図32の例だと、スロット#6乃至#10と、スロット#11乃至#15は、16APSK復調であるが、スロット#16乃至#20は、QPSK復調である。このような場合、スロット#6乃至#10での出力レートと、スロット#16乃至#20での出力レートは異なる場合もあり、そのような出力レートの変化は、第4の出力パターンに含まれる実施の形態である。
また、図32に示した例では、パケット内ギャップやパケット間ギャップが発生していない例を示したが、第4の出力パターンを適用した場合、5スロット毎に、パケット内ギャップやパケット間ギャップが発生する可能性はある。
第4の出力パターンの場合も、シンク信号は、TLVパケットの先頭でHレベルにされるため、図32の最下段に示したように、TLVパケット#1乃至#12のそれぞれの先頭のタイミングでHレベルにされる。
バリッド信号は、パケット内ギャップやパケット間ギャップが無ければ、有効区間を表すHレベルが維持された状態である(図32に示した状態)。ギャップが発生したときには、バリッド信号を無効区間を表すLレベルに落とすようにしても良いし、クロック信号を停止させても良い。
なおここでは、上記したように、クロック信号は可変で常時発信されている場合を例に挙げて説明したが、他の制御で、第4の出力パターンを実現することもできる。
図示はしないが、バリッド信号は、有効区間を示すHレベルが維持され、クロック信号は、必要に応じて停止されるように制御されることで、TLVパケットが出力されている間は、バリッド信号が落ちないように制御されるようにしても良い。この場合、例えば、パケット内ギャップが発生している区間では、クロック信号が停止されるが、バリッド信号がHレベルを維持した状態とされる。
また、1フレーム(120スロット内)で、例えば、放送局Bのスロットが連続して配置されず、途中に、放送局Cのスロットが配置されているような場合もある。そのような場合、放送局Cのスロットに対応する区間は、クロック信号を停止し、バリッド信号はHレベルのままを維持するといった制御を行うことでも、放送局BのTLVパケットが出力されている間は、バリッド信号が落ちないように制御することができる。
第4の出力パターンの場合、復調処理部42は、TLVパケットを一旦記憶するバッファなどを備える構成とする必要があるが、復調処理部42でデータを一旦蓄積してから出力することで、低周波数のクロック信号で処理部43へのデータ伝送を行うようにすることも可能となる。
このことにより、例えば、シリアル伝送または低ビットでのパラレル伝送でも対応できるようになり、処理部43のピン数を低減させることが可能となる。
<データの第5の出力パターンについて>
図33を参照して、TLVパケットが抽出されたスロットをスムージングし、クロック信号の周波数を固定として、TLVパケットを出力するパターン(第5の出力パターンと記述する)について説明する。
第5の出力パターンを適用したときのクロック信号の周波数は、第1の出力パターンを適用したときのクロック信号の周波数よりも遅い周波数となる。第5の出力パターンは、クロック信号の周波数を落としたいときなどに用いることができる。
図33においても、図29を参照して説明した場合と同じ状況であり、TLVパケット#1乃至#12が抽出された状況である場合を例に挙げて説明する。
図33に示した例では、TLVパケット#1が抽出されたスロット#6の先頭から、TLVパケット#5が抽出されたスロット#9の終端までの区間内で、一定のレートでスムージングされ、スロット#6乃至#9から抽出されたTLVパケット#1乃至#5が出力される。
同じく、TLVパケット#5が抽出されたスロット#11の先頭から、TLVパケット#10が抽出されたスロット#14の終端までの区間内で、一定のレートでスムージングされ、スロット#11乃至#14から抽出されたTLVパケット#5乃至#10が出力される。
同じく、TLVパケット#11が抽出されたスロット#16の先頭から、TLVパケット#12が抽出されたスロット#17の終端までの区間内で、一定のレートでスムージングされ、スロット#16乃至#17から抽出されたTLVパケット#11乃至#12が出力される。
このようにした場合も、シンク信号は、TLVパケットの先頭でHレベルにされるため、図33の最下段に示したように、TLVパケット#1乃至#12のそれぞれの先頭のタイミングでHレベルにされる。
第5の出力パターンにおいては、単一のスロットでスムージングされ、クロック信号の周波数は固定でデータの出力が制御される。
このようにした場合、復調処理部42は、TLVパケットを一旦記憶するバッファなどを備える構成とする必要があるが、復調処理部42でデータを一旦蓄積してから出力することで、上記したように、低周波数のクロック信号で処理部43へのデータ伝送を行うようにすることも可能となる。
このことにより、例えば、シリアル伝送または低ビットでのパラレル伝送でも対応できるようになり、処理部43のピン数を低減させることが可能となる。
<NTPが一定間隔で出力されることについて>
第1乃至第5の出力パターンを説明したが、これらの第1乃至第5の出力パターンのいずれのパターンにおいても、時刻情報であるNTPの出力間隔が保たれることについて、図34を参照して説明する。
図34の1段目は、受信機11で受信されるTLVストリームを示している。図34では、1フレームに、放送局A、放送局B、放送局CのTLVストリームが含まれている。このようなストリームから、放送局BのTLVストリームが抽出される場合を例に挙げて説明する。
図34の2段目は、誤り訂正復号が行われた後のTLVストリームを表している。図中、縦線は、復号されたスロット内のデータを表し、処理部43に伝送の候補であるデータを示す。特に、図中太線(塗りつぶされた四角形)は、NTPが含まれるスロットを表す。
図3を参照して説明したように、NTPは、TLVストリームの所定の位置、ここでは、TLVストリームの先頭のスロットに含まれている。また、NTPは、TLVストリームID毎に1箇所配置されているため、例えば、図34に示した例では、放送局AからのTLVストリームの先頭のスロット、放送局BからのTLVストリームの先頭のスロット、および放送局CからのTLVストリームの先頭のスロットに、それぞれNTPが配置されている。
なお、例えば、図29乃至図33に示した例のように、例えば、1フレームに異なる復調方式(図では、16APSK復調方式と、QPSK方式)で復調された放送局BのTLVストリームが含まれていた場合、スロット#6、またはスロット#16のどちらかに、NTPが配置される。
なおここでは、TLVストリームの先頭のスロットにNTPが配置されるとして説明を続けるが、NTPが配置されるスロットは、TLVストリームの所定の位置であれば良く、先頭のスロットに、その配置位置が限定されることを示す記載ではない。
図34を参照した説明に戻る。誤り訂正復号が施されたTLVストリームの内、放送局BからのTLVストリームが抽出される。フレーム毎に放送局BからのTLVストリームが抽出されるため、図34の3段目に示したように、フレーム(frame)#1、フレーム#2、フレーム#3のそれぞれから放送局BのTLVストリームが抽出される。また抽出されたそれぞれのTLVストリームの先頭スロットには、NTPが配置されている。
図34の4段目乃至8段目は、それぞれ第1乃至第5の出力パターンでデータを出力したときの波形を示している。それぞれの出力パターンについては、図29乃至33を参照して説明したので、図34においては、NTPに係わる説明を加える。
図34の4段目乃至8段目を参照するに、NTPは、フレーム#1、フレーム#2、フレーム#3内に、それぞれ1箇所存在する。フレーム#1内のNTPをNTP#1、フレーム#2内のNTPをNTP#2、フレーム#3内のNTPをNTP#3とする。
図34の4段目に示した第1の出力パターンにおいて、NTP#1が出力される時刻とNTP#2が出力される時刻との差分(NTP#1とNTP#2の間隔)と、NTP#2とNTP#3との間隔は、同一の間隔となっている。また、その間隔は、1フレーム分の間隔となっている。
NTPは、TLVストリームの先頭のスロットに配置されているため、1フレーム毎に、同一の箇所に配置されていることになる。よって、第1の出力パターンのように、復号されたタイミングで出力する場合、NTPが出力される間隔も、一定間隔で出力される。よって、第1の出力パターンにおいては、NTPを所定の間隔で、復調処理部42から処理部43に供給でき、処理部43において、クロックリカバリが可能となる。
図34の5段目に示した第2の出力パターンにおいても、NTP#1とNTP#2の間隔と、NTP#2とNTP#3との間隔は、同一の間隔となっている。また、その間隔は、1フレーム分の間隔となっている。
第2の出力パターンは、1フレーム区間を用いてTLVパケットを出力するため、1フレームの先頭の出力タイミングで、NTPが出力されることになる。よって、第2の出力パターンにおいても、NTPが出力される間隔は一定間隔となり、その一定の間隔で、復調処理部42から処理部43にNTPを供給でき、処理部43において、クロックリカバリが可能となる。
図34の6段目に示した第3の出力パターンにおいても、NTP#1とNTP#2の間隔と、NTP#2とNTP#3との間隔は、同一の間隔となっている。また、その間隔は、1フレーム分の間隔となっている。
第3の出力パターンは、TLVパケット内でバリッド信号が落ちないように、出力するパターンである。この第3の出力パターンにおいても、NTPが出力される間隔は一定間隔となり、その一定の間隔で、復調処理部42から処理部43にNTPを供給でき、処理部43において、クロックリカバリが可能となる。
なお、第3の出力パターンは、復調処理部42で、一旦TLVパケットを記憶し、パケット内ギャップがないように出力タイミングが制御されるため、NTPの出力間隔を微調整し、その間隔が正確に一定の間隔となるように制御するように構成することも可能である。このことは、第2の出力パターにおいても同様である。
図34の7段目に示した第4の出力パターンにおいても、NTP#1とNTP#2の間隔と、NTP#2とNTP#3との間隔は、同一の間隔となっている。また、その間隔は、1フレーム分の間隔となっている。
第4の出力パターンは、スロット内でスムージングされ、出力レートが可変である出力パターンである。TLVストリームの先頭のスロットに配置されているNTPが復号されたタイミングで、復調処理部42から処理部43にNTPが出力されるため、第4の出力パターンにおいても、NTPの出力間隔は、1フレーム分の間隔となり、一定の間隔となる。この第4の出力パターンにおいても、一定の間隔で、復調処理部42から処理部43にNTPを供給できるため、処理部43において、クロックリカバリが可能となる。
図34の8段目に示した第5の出力パターンにおいても、NTP#1とNTP#2の間隔と、NTP#2とNTP#3との間隔は、同一の間隔となっている。また、その間隔は、1フレーム分の間隔となっている。
第5の出力パターンは、スロット内でスムージングされ、出力レートが固定である出力パターンである。TLVストリームの先頭のスロットに配置されているNTPが復号されたタイミングで、復調処理部42から処理部43にNTPが出力されるため、第5の出力パターンにおいても、NTPの出力間隔は、1フレーム分の間隔となり、一定の間隔となる。この第5の出力パターンにおいても、一定の間隔で、復調処理部42から処理部43にNTPを供給できるため、処理部43において、クロックリカバリが可能となる。
このように、第1乃至第5の出力パターンのどの出力パターンにおいても、一定の間隔で、復調処理部42から処理部43にNTPを供給できるため、処理部43において、クロックリカバリが可能となる。
<ケーブル再送信への適用>
上記した実施の形態においては、TLVパケットを扱う場合を例に挙げて説明したが、本技術は、GSE(Generic Stream Encapsulation)、GSE−Lite(DVB)、IPパケットなどのパケットを扱う場合にも適用できる。
ここで、上記した実施の形態を、デジタルケーブルテレビ放送に適用した場合を例に挙げ、さらに本技術について説明を加える。
図35は、デジタルケーブルテレビ放送に関わるシステムの構成を示す図である。衛星放送を受信するアンテナ101、送信機10、および受信機11を含む構成とされている。
アンテナ101で受信された衛星放送は、送信機10に供給される。送信機10は、衛星チューナ121とケーブル再送信変換部122を含む構成とされている。送信機10は、デジタルケーブルテレビ放送を行う放送局側の装置であり、アンテナ101で受信された衛星放送の放送波をデジタルケーブルテレビ放送の放送波に変換し、受信機11側に所定のケーブルを介して送信する。
受信機11は、図2に示した受信機11と同様の構成を有している(よって、同様の符号を付し、その説明は省略する)。ただし、図35に示した受信機11のチューナ41は、ケーブルを介して送信されてきたデジタル放送波を受信し、処理する。
衛星放送は、上記したように、TLV方式のデジタル放送波として放送され、アンテナ101に受信される。送信機10は、TLV方式のデジタル放送波を、デジタルケーブルテレビ放送の放送波、例えば、分割TLVパケットに変換して送信する(第1の変換方式とする)、またはGSEパケットに変換して送信する(第2の変換方式とする)。
第1の変換方式は、ISDB−C規格でケーブル再送信が行われる場合である。第1の変換方式の場合、図36に示したように、送信機10は、受信されたTLVパケットを、分割TLVパケットに変換する処理を実行する。送信機10に供給される放送波は、可変長なTLVパケットの集合であり、その可変長なTLVパケットが、固定長の分割TLVパケットに変換される。
分割TLVパケットは、188バイトの固定長のパケットであり、188バイトのうち、3バイトがヘッダとされ、185バイトがペイロードとされている。図36では、TLVパケットとして、TLVパケット1とTLVパケット2を示し、分割TLVパケットとして、分割TLVパケット1乃至3を示している。
図36に示した例では、TLVパケット1は、分割TLVパケット1、分割TLVパケット2、および分割TLVパケット3に分割されている。またTLVパケット2の一部は、分割TLVパケット3に分割されている。
分割TLVパケット3は、TLVパケット1とTLVパケット2のデータを含むパケットとされている。このように、分割TLVパケットのペイロードには、分割された複数のTLVパケットが含まれることもある。
分割TLVパケットは、図36に示したように、同期バイト、トランスポートエラーインジケータ、TLVパケット開始インジケーター、PID、およびペイロードから構成されている。ペイロードには、先頭TLV指示が含まれる場合がある。同期バイトは、例えば、“0x47”とされる。
トランスポートエラーインジケーターは、分割TLVパケット内のビットエラーの有無を示すフラグであり、例えば、“1”のとき、少なくとも1ビットの訂正不可能なエラーが分割TLVパケットに存在することを示す。
TLVパケット開始インジケーターは、“1”のとき、この分割TLVパケットのペイロード内にTLVパケットの先頭が含まれていることを示す。例えば、分割TLVパケット2は、TLVパケット1しか含まず、TLVパケット1の先頭も含まれていないため、分割TLVパケット2のTLVパケット開始インジケーターは、“0”とされる。また、例えば、分割TLVパケット3は、TLVパケット1とTLVパケット2を含み、TLVパケット2の先頭を含むため、分割TLVパケット3のTLVパケット開始インジケーターは、“1”とされる。
PIDは、ペイロードのデータがTLVデータであることを識別するために使用される領域である。
先頭TLV指示は、TLVパケット開始インジケーターが“1”のときに用いるペイロードの先頭1バイトである。先頭TLV指示の値により、ペイロードの何バイト目にTLVパケットの先頭位置があるかが示される。これにより受信側では、分割TLVパケットのペイロード内に含まれるTLVパケットの先頭位置を検知できる。TLVパケット開始インジケーターが“0”のときには、先頭TLV指示は、ペイロードに挿入されない。
送信機10では、TLVパケットを分割TLVパケットに変換し、ケーブル変調をかけ、受信機11側にケーブルを介して送信する。
受信機11は、分割TLVパケットを受信する。受信機11は、受信された分割TLVパケットをTLVパケットに変換する。例えば、復調処理部42により、分割TLVパケットは、元のTLVパケットに復元される。例えば、図36に示したような状態の場合、復調処理部42は、分割TLVパケット1乃至3を受信し、TLVパケット1とTLVパケット2(の一部)を復元する。
例えば、分割TLVパケット3のTLVパケット開始インジケーターは、“1”とされ、ペイロードには、先頭TLV指示が挿入されている。受信機11側では、分割TLVパケット3を受信したとき、その分割TLVパケット3のTLVパケット開始インジケーターが”1”になっていることを読み取ると、TLVパケット2の先頭が、ペイロードに挿入されている先頭TLV指示で指示されるバイトにあることを認識し、そのバイト以降をTLVパケット2とし、TLVパケット2を復元する。
このようにして、復調処理部42は、分割TLVパケットからTLVパケットを取得する。よって、復調処理部42からはTLVパケットが処理部43に出力される。復調処理部42からTLVパケットが処理部43に出力されるのは、上記した実施の形態と同じであり、その出力に関わる処理などは、上記した実施の形態を適用することができる。
なお、ISDB−C規格でケーブル再送信が行われる場合、誤り訂正は、リードソロモン(RS)符号が用いられるため、上記した実施の形態を適用するとき、誤り訂正符号に関わる処理は、リードソロモン符号に置き換える必要がある。
例えば、図28を参照して説明したエラー情報の伝送において、誤り訂正符号が正常に行われた区間(BCH OK)は、リードソロモン符号による訂正符号が正常に行われた区間(RS OK)と読み替え、誤り訂正符号にエラーが発生した区間(BCH ERR)は、リードソロモン符号による訂正符号にエラーが発生した区間(RS ERR)と読み替えることで、ISDB−C規格でケーブル再送信が行われる場合においても、上記した実施の形態を適用することができる。
次に、第2の変換方式でケーブルネットワークへの放送波が変換される場合について説明する。第2の変換方式は、J.382規格でケーブル再送信が行われる場合である。
第2の変換方式の場合、図37または図38に示したように、送信機10は、受信されたTLVパケットを、GSEパケットに変換し、さらにBB(ベースバンド)フレームに変換する処理を実行する。GSEパケットは、DVB(Digital Video Broadcasting)-GSE(Generic Stream Encapsulation)に準拠したパケットである。
TLVパケットは、図37に示したように、また詳細は図4に示したように、パケットヘッダ(TLV Header)とデータ(TLV Data)から構成されている。送信機10は、TLVパケットを、1又は複数のGSEパケットに変換する。図37、図38に示した例では、TLVパケット1は、GSEパケット1に変換され、TLVパケット2は、GSEパケット2に変換され、TLVパケット3は、GSEパケット3とGSEパケット4に変換される例を示している。
図37に示した例では、GSEパケット4は、GSEヘッダとGSEデータとから構成されるGSEパケット4に変換される例を示した。図38に示した例では、GSEパケット4は、GSEデータから構成されるGSEパケット4に変換される例を示した。GSEパケット4のように、TLVパケットからGSEパケットに変換されるとき、GSEヘッダが付加されないGSEパケットに変換されるようにすることもできる。
さらに送信機10は、1または複数個のGSEパケットをデータフィールド(BB Frame Data Field)に配置し、BB(Base Band)ヘッダを付加したBBフレーム(Base Band Frame)を構成し、所定のケーブルを介して受信機11側に送信する。図37、図38に示した例では、BBフレーム1には、GSEパケット1乃至3が含まれ、BBフレーム2には、GSEパケット4が含まれる例を示している。
ここで、図39、図40を参照し、TLVパケットからGSEパケットの変換に関わる処理、特に、ヘッダの変換について説明を加える。図39においては、パケット変換前のTLVパケットにおけるTLVヘッダと、パケット変換後のGSEパケットにおけるGSEヘッダとの関係が示されている。図39では、図中の上側にTLVヘッダ、図中の下側にGSEヘッダを図示している。
TLVヘッダにおける先頭から2ビットの“01”と、それに続く、6ビットの予約領域(Reserved)は、パケット変換後のGSEヘッダでは不要であるため、使用しないことになる。一方、GSEヘッダには、スタートインジケータ(S)、エンドインジケータ(E)、及び、ラベルタイプ(LT)を配置する必要があるので、所定のビットが配置される。
ここでは、スタートインジケータ(S)とエンドインジケータ(E)には、GSEパケットに応じたビットが配置されるが、ラベルタイプ(LT)には、例えば、放送を示す“10”であるビットが配置される。
また、TLVヘッダのパケット種別(Type)と、GSEヘッダのプロトコルタイプ(Protocol Type)は対応している。ただし、TLVヘッダのパケット種別(Type)は1バイト(B)であるが、GSEヘッダのプロトコルタイプ(Protocol Type)は2バイト(B)であるため、サイズを合わせるための変換が必要となる。ここでは、例えば、図40に示すような、タイプ用の変換テーブルを用いることができる。
この変換テーブルを用いることで、例えば、IPv4のパケットを伝送する際に、TLVヘッダのパケット種別(Type)として配置されていた"0x01"が、"0x0800"に変換され、GSEヘッダのプロトコルタイプ(Protocol Type)に対応することになる。
同様にして、IPv6のパケットが伝送される場合には、"0x02"であるパケット種別が、"0x86DD"であるプロトコルタイプに変換される。また、IP圧縮のパケットが伝送される場合、"0x03"であるパケット種別が、"0x22F2"であるプロトコルタイプに変換される。また、伝送制御信号パケットが伝送される場合、"0xFF"であるパケット種別が、"0x0087"であるプロトコルタイプに変換される。なお、NULLパケットの場合、パケット種別として、"0xFF"が配置されるが、NULLであるため再送は不要であり、特に変換は行われないことになる。なお、パケット種別(Type)が追加された場合には、変換用のプロトコルタイプ(Protocol Type)の値が新たに定義されることになる。
図39に戻り、TLVヘッダのデータ長(Length)は、GSEヘッダのGSE長(GSE Length)と、全体長(Total Length)に対応している。すなわち、データ長は、その直後からのTLVパケットのサイズをバイト単位で表すものであるが、GSEパケットのPDUを断片化せずに、1個のGSEパケットにカプセル化される場合には、このデータ長に対応した値が、GSEヘッダのGSE長(GSE Length)に配置される。
以上のようにして、“01”、予約領域(Reserved)、パケット種別(Type)、及び、データ長(Length)が配置されるTLVヘッダを、スタートインジケータ(S)、エンドインジケータ(E)、ラベルタイプ(LT)、GSE長(GSE Length)、フラグID(Frag ID)、全体長(Total Length)、及び、GSE長(GSE Length)が配置されるGSEヘッダに変換して、ペイロードに付加することで、GSEパケットが構成される。これにより、TLVパケットがGSEパケットに変換されることになる。
このようなGSEパケットが1または複数個含まれるBBフレームが、受信機11側で受信される。受信機11の復調処理部42(図35)は、BBフレームから、GSEパケット(内のデータ)を抽出し、処理部43に対して出力する。
復調処理部42からはGSEパケットが処理部43に出力されるようにした場合も、基本的に、復調処理部42からはTLVパケットが処理部43に出力されるようにした場合と同じ処理で、出力に関わる処理を行うことができ、上記した実施の形態を適用することができる。
また、復調処理部42から、GSEパケットを出力するのではなく、さらに、GSEパケットをTLVパケットに変換し、TLVパケットが処理部43に出力されるように構成することも可能である。復調処理部42は、BBフレームから、GSEパケット(内のデータ)を抽出し、その抽出されたGSEパケットをTLVパケットに変換し、処理部43に対して出力する。
GSEパケットからTLVパケットに変換する際、図39、図40を参照して説明した逆の処理を行うことで、GSEパケットヘッダをTLVパケットヘッダに変換することができる。よって、TLVパケットヘッダも、復調処理部42から処理部43に出力する場合、GSEパケットヘッダをTLVパケットヘッダに変換する処理が行われる。
図8を参照して説明したように、TLVパケットのうち、パケットヘッダを除く伝送データB乃至伝送データHのうちのいずれかを処理部43に出力する構成とすることもできるため、そのようにした場合、GSEパケットヘッダをTLVパケットヘッダに変換する処理は省略しても良い。
このようにして、復調処理部42は、GSEパケットからTLVパケットを取得する。よって、復調処理部42からはTLVパケットが処理部43に出力される。復調処理部42からTLVパケットが処理部43に出力されるのは、上記した実施の形態と同じであり、その出力に関わる処理などは、上記した実施の形態を適用することができる。
このように、本技術は、デジタルケーブルテレビ放送に対しても適用することができる。
<ALPへの適用>
上記した本技術は、ATSC(Advanced Television Systems Committee)方式にも適用できる。以下、本技術をATSC方式に適用した場合を例に挙げて説明する。図41は、ATSC方式で授受されるALPパケットの構造を示す図である。
図41に示すように、ALPパケットは、ALPヘッダと、データが配置されるペイロードから構成される。また、ALPヘッダは、ベースヘッダ(Base Header)のほか、拡張ヘッダ(Additional Header)とオプショナルヘッダ(Optional Header)を配置することができる。
ALPヘッダ(ベースヘッダ)の先頭には、3ビットのタイプ情報(Packet Type)が設定される。タイプ情報には、図42に示すように、ALPパケットのペイロードに配置されるデータのタイプに関する情報が設定される。
すなわち、ペイロードにIPv4のIPパケット(IP/UDPパケット)が配置される場合、タイプ情報には、“000”が設定される。また、ペイロードに、圧縮されたIPパケット(IP/UDPパケット)が配置される場合、タイプ情報には、“010”が設定される。
また、ペイロードに、LLS(Link Layer Signaling)パケットが配置される場合には、タイプ情報は、“100”が設定される。このLLSパケットは、LLSシグナリングを伝送するためのパケットである。LLSシグナリングは、放送ネットワークにおけるストリームやサービスの構成を示す情報を含んでいる。また、このLLSパケットを利用して、例えば、レイヤ2のシグナリングであるL2シグナリングを伝送することができる。
また、ペイロードに、拡張パケット(Packet Type Extension)が配置される場合、タイプ情報には、“110”が設定される。さらにペイロードに、MPEG2-TS方式のTSパケットが配置される場合、タイプ情報には、“111”が設定される。
なお、図42において、“001”、“011”、“101”のタイプ情報は、将来の拡張のための未定義(Reserved)の領域となっている。
図41の説明に戻り、ALPパケットのALPヘッダ(ベースヘッダ)において、タイプ情報の次には、1ビットのパケット設定情報(PC:Packet Configuration)が配置される。パケット設定情報として、“0”が設定された場合、その次に配置される1ビットのヘッダモード(HM:Header Mode)に応じて、シングルパケットモード(Single packet mode)となって、ALPヘッダには、11ビットのレングス情報(Length)や拡張ヘッダ(Additional header)が配置される。
なお、シングルパケットモードにおいて、拡張ヘッダが配置されないALPパケットは、ノーマルパケット(normal packet)と称される。一方、拡張ヘッダが配置されるALPパケットは、ロングパケット(long packet)と称される。
一方、パケット設定情報(PC)として、“1”が設定された場合、その次に配置される1ビットのS/C(Segmentation/Concatenation)に応じて、セグメンテーションモード(Segmentation mode)又は連結モード(Concatenation mode)となって、ALPヘッダには、11ビットのレングス情報(Length)や拡張ヘッダ(Additional header)が配置される。
そして、ALPパケットにおいては、以上のように構成されるALPヘッダに続いて、ペイロードが配置される。このペイロードには、ALPヘッダ(ベースヘッダ)のタイプ情報に応じて、例えば、IPv4のIPパケット(IP/UDPパケット)やLLSパケットなどを配置することができる。
このような構造を有するALPパケットが受信機11(図2または図35)で処理される場合、復調処理部42から処理部43には、ALPパケットが出力される。ALPパケットが、復調処理部42で復調され、処理部43に出力される場合も、基本的に、復調処理部42からはTLVパケットが処理部43に出力されるようにした場合と同じ処理で、出力に関わる処理を行うことができ、上記した実施の形態を適用することができる。
しかしながら、ALPパケットには、エラー発生時に、エラーが発生していることを伝送するエラー情報が含まれていない。ここで、図27を再度参照する。図27は、TSパケット(MPEG2-TSパケット)の構造を示す図であった。図27に示したパケット内のパケットヘッダ内の同期情報が書き込まれる領域の次の領域に、1ビットのトランスポートエラーインジケータという情報が含まれている。
このトランスポートエラーインジケータは、TSパケット内のビットエラーの有無を示すフラグであり、例えば、“1”のとき、少なくとも1ビットの訂正不可能なエラーがTSパケット内に存在することを示す。
これに対して、図41に示したALPパケットには、トラスポートエラーインジケータに対応する情報は含まれていない。よって復調処理部42から処理部43にALPパケットを出力するようにした場合に、トランスポートエラーインジケータに対応する情報を、復調処理部42と処理部43の間で授受できない。換言すれば、ALPパケット内に、少なくとも1ビットの訂正不可能なエラーが存在していても、そのことを伝送するための情報が、ALPパケットには含まれていない。
そこで、復調処理部42から処理部43にALPパケットを出力するようにし、エラー情報も出力できるようにするための方法について説明する。
まずエラー情報の出力に関わる第1の方法として、エラーインジケータ(EI)をALPパケットに含ませる方法について説明する。図42を再度参照する。図42に示したように、タイプ情報としては、未定義(Reserved)を除くと、IPv4のIPパケット(IPv4 packet)、圧縮されたIPパケット(Compressed IP packet)、LLSパケット(Link layer Signaling packet)、拡張パケット(Packet Type Extension)、およびMPEG2-TS方式のTSパケット(MPEG-2 Transport Stream)の5種類のパケットが定義されている。また、タイプ情報は、3ビットの情報とされている。
3ビットのタイプ情報を、2ビットの情報とし、残りの1ビットをエラーインジケータとして用いるようにする。タイプ情報を2ビットの情報とした場合、4種類のパケットを定義することができる。しかしながら、図42を参照して説明したタイプ情報は、5種類のパケットが定義されている。5種類のパケットのうち、使用頻度が少ないと想定されるパケットを、5種類のパケットから除外し、4種類のパケットとする。
例えば、図43に示すようにタイプ情報を規定する。図43のAに示したタイプ情報に基づくと、ペイロードにIPv4のIPパケット(IPv4 packet)が配置される場合、タイプ情報には、“00”が設定される。また、ペイロードに、圧縮されたIPパケット(Compressed IP packet)が配置される場合、タイプ情報には、“01”が設定される。
また、ペイロードに、拡張パケット(Packet Type Extension)が配置される場合、タイプ情報には、“10”が設定される。さらにペイロードに、MPEG2-TS方式のTSパケット(MPEG2 Transport Stream)が配置される場合、タイプ情報には、“11”が設定される。
または、図43のBに示すように、タイプ情報が規定されるようにしても良い。図43のBに示したタイプ情報に基づくと、ペイロードにIPv4のIPパケット(IPv4 packet)が配置される場合、タイプ情報には、“00”が設定される。また、ペイロードに、圧縮されたIPパケット(Compressed IP packet)が配置される場合、タイプ情報には、“01”が設定される。
また、ペイロードに、LLSパケット(Link Layer Signaling packet)が配置される場合には、タイプ情報は、“10”が設定される。また、ペイロードに、拡張パケット(Packet Type Extension)が配置される場合、タイプ情報には、“11”が設定される。
図43のA、図43のBのどちらに基づいてタイプ情報が規定されても良い。
IPv4のIPパケット(IPv4 packet)と圧縮されたIPパケット(Compressed IP packet)は使用頻度が高く、重要と考えられるため、除外されることなく残される。また、拡張パケット(Packet Type Extension)も、IPv4のIPパケットや圧縮されたIPパケットと同程度に重要であると考えられるため、除外されることなく残される。図43に示したタイプ情報は、このような考えに基づき設定されたタイプ情報である。
タイプ情報としては、IPv4のIPパケット、圧縮されたIPパケット、拡張パケット、またはLLSパケットのうちの4つのタイプを識別する情報とすることができる。
図43に示したタイプ情報は、一例であり、他のタイプ情報が規定されても良い。現時点では、IPv4のIPパケット、圧縮されたIPパケット、および拡張パケットは、重要度が高いため残しているが、将来、重要度に変更があった場合などには、他の規定に基づいてタイプ情報が規定されても良い。
また、新たな形式のパケットを扱えるようにするために、図43に示したタイプ情報以外のタイプ情報が規定されても良い。また、上記した実施の形態では、タイプ情報としては、IPv4のIPパケット、圧縮されたIPパケット、拡張パケット、またはLLSパケットのうちの4つのタイプを識別する情報とするとしたが、3つのタイプを識別する情報とし、1つはReservedとしておいても良い。
このように、2ビットでタイプ情報が規定された場合、ALPパケットは、図44に示すような構造となる。
図42に示したALPパケットと同じく、図44に示したALPパケットも、ALPヘッダと、データが配置されるペイロードから構成される。図44に示したALPパケットのALPヘッダ(ベースヘッダ)の先頭には、2ビットのタイプ情報(Packet Type)が設定される。タイプ情報には、図43に示した規定に基づき、ALPパケットのペイロードに配置されるデータのタイプに関する情報が設定される。
タイプ情報の次には1ビットのエラーインジケータ(EL)が配置される。この1ビットのエラーインジケータは、例えば、図27に示したTSパケット内のパケットヘッダ内の1ビットのトランスポートエラーインジケータと同様に、ALPパケット内にエラーが発生している、または発生していないという情報を表すエラー情報として用いることができる。
このように、エラーインジケータをALPヘッダに含ませることで、復調処理部42から処理部43にエラー情報を伝送することができる。よって、ALPパケットを扱う場合においても、エラー情報を伝送することが可能となる。
次にエラー情報の出力に関わる第2の方法として、特殊シグナルでエラー発生の有無を示す方法について説明する。
まず、図45を参照し、エラーが発生していないときの各種信号について説明する。図45に、クロック信号、シンク信号、バリッド信号、およびデータ信号の基本的な出力波形を示す。なおここで基本的な出力波形としたのは、これらの信号の波形は、上記したように、処理部43が要求する条件を満たすように、また消費電力を低減させるなどのために、適切に変更することができるためである。
クロック信号(ALP CLK)は、ALPを構成するデータの出力タイミングを表す信号である。クロック信号は、LレベルとHレベルとを交互に繰り返すパルス状の信号である。
シンク信号(ALP SYNC)は、ALPに含まれるパケットの先頭のタイミングを表す。シンク信号は、例えば、パケットの先頭のタイミングだけ、一時的に、L(Low)レベルからH(High)レベルになる。
バリッド信号(ALP VALID)は、ALPにおいて、パケットが存在する区間(有効区間)を表す。バリッド信号は、例えば、有効区間で、Hレベルになり、有効以外の区間(無効区間)で、Lレベルになる。
データ信号(ALP DATA)は、ALPの信号であり、ALPパケットの全てまたは一部が含まれる。パケットは、データ長(パケット長)が、例えば、3乃至65539バイトのパケットである。
図45において枠Xで囲んだ部分を参照するに、シンク信号とバリッド信号は、同時に立っている。このように、エラーが発生していないときのALPパケットの伝送においては、シンク信号とバリッド信号は同時に立つ。
図46に、エラーが発生しているときの各種信号について説明する。エラーが発生しているときも、基本的な波形は、エラーが発生していないときと同様であるが、枠Yで囲んだ部分において、シンク信号とバリッド信号が同時に立たない点が異なる。
すなわち、図46の枠Yで囲んだ部分を参照するに、エラーが発生しているときには、特殊シグナルとして、シンク信号は立つが、バリッド信号は立たない信号とされる。このように、エラーが発生しているときのALPパケットの伝送は、シンク信号とバリッド信号が同時に立たないように制御される。
このように、例えば、処理部43(図2または図35)は、シンク信号が立ったときに、バリッド信号も同時に立っていれば、エラーは発生していないと判定し、シンク信号が立ったときに、バリッド信号は立っていなければ、エラーが発生していると判定することができる。
このように、特殊なシグナルを用いてエラー情報を伝送するようにしても良い。
特殊シグナルを用いてエラー情報を伝送するようにした場合も、復調処理部42から処理部43にエラー情報を伝送することができる。よって、ALPパケットを扱う場合においても、エラー情報を伝送することが可能となる。
また、ALPパケットが、復調処理部42で復調され、処理部43に出力される場合も、基本的に、復調処理部42からはTLVパケットが処理部43に出力されるようにした場合と同じ処理で、出力に関わる処理を行うことができ、上記した実施の形態を適用することができる。
<本技術を適用したコンピュータの説明>
ところで、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
図47は、汎用のパーソナルコンピュータの構成例を示している。このパーソナルコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)1001を内蔵している。CPU1001にはバス1004を介して、入出力インタ-フェイス1005が接続されている。バス1004には、ROM(Read Only Memory)1002およびRAM(Random Access Memory)1003が接続されている。
入出力インタ-フェイス1005には、ユーザが操作コマンドを入力するキーボード、マウスなどの入力デバイスよりなる入力部1006、処理操作画面や処理結果の画像を表示デバイスに出力する出力部1007、プログラムや各種データを格納するハードディスクドライブなどよりなる記憶部1008、LAN(Local Area Network)アダプタなどよりなり、インターネットに代表されるネットワークを介した通信処理を実行する通信部1009が接続されている。また、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini Disc)を含む)、もしくは半導体メモリなどのリムーバブルメディア1011に対してデータを読み書きするドライブ1010が接続されている。
CPU1001は、ROM1002に記憶されているプログラム、または磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリ等のリムーバブルメディア1011ら読み出されて記憶部1008にインストールされ、記憶部1008からRAM1003にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM1003にはまた、CPU1001が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU1001が、例えば、記憶部1008に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース1005およびバス1004を介して、RAM1003にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
コンピュータ(CPU1001)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア1011に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。
コンピュータでは、プログラムは、リムーバブルメディア1011をドライブ1010に装着することにより、入出力インタフェース1005を介して、記憶部1008にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部1009で受信し、記憶部1008にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM1002や記憶部1008に、あらかじめインストールしておくことができる。
ここで、本明細書において、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に行われる必要はない。すなわち、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含む。
また、プログラムは、1のコンピュータ(プロセッサ)により処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであっても良い。
さらに、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、全ての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、および、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
なお、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
例えば、本技術は、1つの機能をネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
また、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)
復調処理を行う復調処理部と、
デマックス処理を行う処理部と、
前記復調処理部と前記処理部との間に配置された、データ信号線、クロック信号線、シンク信号線、バリッド信号線と
を備え、
前記データ信号線、前記クロック信号線、前記シンク信号線、前記バリッド信号線を用いて、前記復調処理部と前記処理部との間で、可変長パケットを伝送する
信号処理装置。
(2)
前記可変長パケットは、IP(Internet Protocol)パケットである
前記(1)に記載の信号処理装置。
(3)
前記可変長パケットは、TLV(Type Length Value)パケットである
前記(1)に記載の信号処理装置。
(4)
前記復調処理部から、前記データ信号線を介して前記処理部に伝送される前記可変長パケットは、TLVパケットの少なくとも一部である
前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の信号処理装置。
(5)
前記可変長パケットは、TLV、GSE、GSE−Lite、ALP、またはIPのいずれかである
前記(1)に記載の信号処理装置。
(6)
前記データ信号線は、1乃至8本配線され、配線されている本数に応じたシリアル伝送またはパラレル伝送を行う
前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の信号処理装置。
(7)
前記可変長パケットの伝送は、1乃至8ビットの任意のビット幅で行われる
前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の信号処理装置。
(8)
前記クロック信号線は、クロック信号を伝送し、
前記シンク信号線は、パケットの先頭位置を表すシンク信号を伝送し、
前記バリッド信号線は、データの有効区間を表すバリッド信号を伝送する
前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の信号処理装置。
(9)
前記処理部は、前記復調処理部からのデータを、前記クロック信号の立ち上がり、または立ち下がりでラッチする
前記(8)に記載の信号処理装置。
(10)
前記バリッド信号は、常時、データが有効であることを示す信号とされ、
前記クロック信号は、前記データ信号線のビット幅に応じた周波数に設定されている
前記(8)または(9)に記載の信号処理装置。
(11)
前記バリッド信号は、常時、データが有効であることを示す信号とされ、
前記クロック信号は、バイトギャップが発生しているときに発振を停止される
前記(8)または(9)に記載の信号処理装置。
(12)
前記クロック信号は、所定の周波数で常時発振され、
前記バリッド信号は、バイトギャップが発生しているときには落とされる
前記(8)または(9)に記載の信号処理装置。
(13)
前記クロック信号は、パケット内ギャップまたはパケット間ギャップが発生しているときには、発振を停止される
前記(8)乃至(12)のいずれかに記載の信号処理装置。
(14)
前記可変長パケットは、TLVパケットであり、前記TLVパケットのパケットヘッダ領域に、パケットにエラーがあるか否かを表すエラー情報が含まれている
前記(1)乃至(13)のいずれかに記載の信号処理装置。
(15)
前記可変長パケットは、TLVパケットであり、前記TLVパケットに含まれるパケットの種別に関する情報が書き込まれている領域に、パケットにエラーがあるか否かを表すエラー情報が含まれている
前記(1)乃至(13)のいずれかに記載の信号処理装置。
(16)
前記エラー情報を伝送するエラー信号線をさらに備える
前記(14)または(15)に記載の信号処理装置。
(17)
前記エラー情報は、誤り訂正符号単位で伝送する、または可変長パケット単位で伝送する
前記(14)乃至(16)のいずれかに記載の信号処理装置。
(18)
前記復調処理部は、ISDB−C規格の分割TLVパケットをTLVパケットに変換し、前記処理部に伝送する
前記(1)乃至(17)のいずれかに記載の信号処理装置。
(19)
前記復調処理部は、J.382規格のGSEパケットを、前記処理部に伝送する
前記(1)乃至(17)のいずれかに記載の信号処理装置。
(20)
前記復調処理部は、J.382規格のGSEパケットをTLVパケットに変換し、前記処理部に伝送する
前記(1)乃至(17)のいずれかに記載の信号処理装置。
(21)
前記復調処理部は、ATSC規格のALPパケットを、前記処理部に伝送する
前記(1)乃至(17)のいずれかに記載の信号処理装置。
(22)
前記ALPパケットのヘッダには、ペイロードに配置されるデータのタイプに関する情報として、2ビットのタイプ情報と、パケット内にエラーが発生しているか否かを表す1ビットのエラー情報が、少なくとも含まれる
前記(21)に記載の信号処理装置。
(23)
前記タイプ情報は、IPv4のIPパケット、圧縮されたIPパケット、LLSパケット、拡張パケット、およびMPEG2-TS方式のTSパケットの5種類のパケットのうち、4種類のパケットを識別する情報である
前記(22)に記載の信号処理装置。
(24)
パケット内にエラーがある場合、前記シンク信号線で伝送されるシンク信号と前記バリッド信号線で伝送されるバリッド信号は、同時に立たない
前記(21)に記載の信号処理装置。
(25)
復調処理を行う復調処理部と、
デマックス処理を行う処理部と、
前記復調処理部と前記処理部との間に配置された、データ信号線、クロック信号線、シンク信号線、バリッド信号線と
を備える信号処理装置の信号処理方法において、
前記データ信号線、前記クロック信号線、前記シンク信号線、前記バリッド信号線を用いて、前記復調処理部と前記処理部との間で、可変長パケットを伝送する
ステップを含む信号処理方法。
(26)
復調処理を行う復調処理部と、
デマックス処理を行う処理部と、
前記復調処理部と前記処理部との間に配置された、データ信号線、クロック信号線、シンク信号線、バリッド信号線と
を備える信号処理装置を制御するコンピュータに、
前記データ信号線、前記クロック信号線、前記シンク信号線、前記バリッド信号線を用いて、前記復調処理部と前記処理部との間で、可変長パケットを伝送する
ステップを含む処理を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。