JPWO2016194695A1 - 発光素子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

高輝度で発光する発光素子を提供する。陽極と、陰極と、燐光性の発光層と、陰極及び発光層の間に設けられ、陰極と隣接した電子輸送層(B)と、発光層及び電子輸送層(B)の間に設けられた電子輸送層(A)とを有する発光素子であって、陰極に1重量%以上含まれる金属材料の中で最も小さい仕事関数:P(eV)、発光層に5重量%以上含まれる化合物の中で最も小さい電子親和力:Q(eV)、電子輸送層(A)に5重量%以上含まれる化合物のうち最も小さい電子親和力:RA(eV)、及び、電子輸送層(B)に5重量%以上含まれる化合物のうち最も小さい電子親和力:RB(eV)が、式(1A)〜式(4A)を満たす、発光素子。P > 3.5 (1A)Q < 2.7 (2A)P > RB > Q (3A)RB > RA (4A)

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子等の発光素子に関する。
発光素子の特性を向上させるため、発光層と電極との間に様々な層を挿入する検討がなされている。例えば、発光層と電極との間に、単層の電子輸送層を有する発光素子が知られている(特許文献1)。
特表2003−530676号公報
しかし、上記発光素子の輝度は十分なものではない。
そこで、本発明は、高輝度で発光する発光素子を提供することを目的とする。
本発明は、以下の[1]〜[12]を提供する。
[1]
陽極と、
陰極と、
陽極及び陰極の間に設けられた燐光性の発光層と、
陰極及び発光層の間に設けられ、陰極と隣接した電子輸送層(B)と、
発光層及び電子輸送層(B)の間に設けられた電子輸送層(A)とを有する発光素子であって、
電子輸送層(B)が有機化合物を含有し、
陰極に1重量%以上含まれる金属材料の中で最も小さい仕事関数:P(eV)が、式(1A)を満たし、
発光層に5重量%以上含まれる化合物の中で最も小さい電子親和力:Q(eV)が、式(2A)を満たし、
前記P(eV)、前記Q(eV)、電子輸送層(A)に5重量%以上含まれる化合物のうち最も小さい電子親和力:RA(eV)、及び、電子輸送層(B)に5重量%以上含まれる化合物のうち最も小さい電子親和力:RB(eV)が、式(3A)及び式(4A)を満たす、発光素子。

P > 3.5 (1A)
Q < 2.7 (2A)
P > RB > Q (3A)
RB > RA (4A)

[2]
RB(eV)、及び、RA(eV)が、下記式(5A)を満たす、[1]に記載の発光素子。
RB − RA ≧ 0.2 (5A)
[3]
Q(eV)、及び、RA(eV)が、下記式(6A)を満たす、[1]又は[2]に記載の発光素子。
RA − Q ≧ 0.2 (6A)
[4]
陰極に1重量%以上含まれる金属材料が、Al、Au、Ag、Cu、ZnO、ITO、又は、IZOである、[1]〜[3]のいずれかに記載の発光素子。
[5]
電子輸送層(A)に5重量%以上含まれる化合物、及び、電子輸送層(B)に5重量%以上含まれる化合物の少なくとも一方が、芳香族高分子化合物である、[1]〜[4]のいずれかに記載の発光素子。
[6]
芳香族高分子化合物が、下記式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物である、[5]に記載の発光素子。
Figure 2016194695
[式(ET−1)中、
1は、式(2)、式(3)又は式(4)で表される基を表す。R1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
nE1は、1以上の整数を表す。
ArE1は、芳香族炭化水素基又は複素環基を表す。
式(ET−1)で表される構成単位は、R1以外の置換基を有していてもよい。]

−R3−{(Q1n1−Y1(M1a1(Z1b1m2 (2)
[式(2)中、
3は、単結合、炭化水素基、複素環基又は−O−R3’を表し(R3’は、炭化水素基又は複素環基を表す。)、これらの基は置換基を有していてもよい。
1は、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Q1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
1は、−CO2 -、−SO3 -、−SO2 -又は−PO3 2-を表す。Y1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
1は、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン又はアンモニウムカチオンを表し、このアンモニウムカチオンは置換基を有していてもよい。M1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
1は、F-、Cl-、Br-、I-、OH-、B(Raa4 -、RaaSO3 -、RaaCOO-、NO3 -、SO4 2-、HSO4 -、PO4 3-、HPO4 2-、H2PO4 -、BF4 -又はPF6 -を表す。Raaは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Z1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
n1は0以上の整数を表し、a1は1以上の整数を表し、b1は0以上の整数を表し、m2は1以上の整数を表す。n1、a1及びb1が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。但し、R3が単結合である場合、m2は1である。また、a1及びb1は、式(2)で表される基の電荷が0となるように選択される。]

−R4−{(Q2n2−Y2(M2a2(Z2b2m3 (3)
[式(3)中、
4は、単結合、炭化水素基、複素環基又は−O−R4’を表し(R4’は、炭化水素基又は複素環基を表す。)、これらの基は置換基を有していてもよい。
2は、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Q2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
2は、−C+c 2、−N+c 3、−P+c 3、−S+c 2又は−I+c 2を表す。Rcは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRcは、同一でも異なっていてもよい。Y2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
2は、F-、Cl-、Br-、I-、OH-、B(Rb4 -、RbSO3 -、RbCOO-、BF4 -、SbCl6 -又はSbF6 -を表す。Rbは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Rbが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。M2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
2は、アルカリ金属カチオン又はアルカリ土類金属カチオンを表す。Z2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
n2は0以上の整数を表し、a2は1以上の整数を表し、b2は0以上の整数を表し、m3は1以上の整数を表す。n2、a2及びb2が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。但し、R4が単結合である場合、m3は1である。また、a2及びb2は、式(3)で表される基の電荷が0となるように選択される。]

−R5−{(Q3n3−Y3m4 (4)
[式(4)中、
5は、単結合、炭化水素基、複素環基又は−O−R5’を表し(R5’は、炭化水素基又は複素環基を表す。)、これらの基は置換基を有していてもよい。
3は、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Q3が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
3は、式(5)又は式(6)で表される基を表す。Y3が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
n3は0以上の整数を表し、m4は1以上の整数を表す。n3が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。但し、R5が単結合である場合、m4は1である。]

−O−(R’O)a3−R’’ (5)
Figure 2016194695
[式(5)及び(6)中、
R’は、アルキレン基、シクロアルキレン基又はアリーレン基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R’が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
R’’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
R’’’は、炭化水素基を表し、この炭化水素基は置換基を有していてもよい。
a3は1以上の整数を表す。]
[7]
前記式(2)で表される基が、式(2’)で表される基である、[6]に記載の発光素子。
Figure 2016194695
[式(2’)中、
6は、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
n1、a1、b1、m2、Q1、Y1、M1、Z1、n3、m4、Q3及びY3は、前記と同じ意味を表す。]
[8]
前記式(3)で表される基が、式(3’)で表される基である、[6]に記載の発光素子。
Figure 2016194695
[式(3’)中、
7は、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
n2、a2、b2、m3、Q2、Y2、M2、Z2、n3、m4、Q3及びY3は、前記と同じ意味を表す。]
[9]
電子輸送層(A)に5重量%以上含まれる化合物、及び、電子輸送層(B)に5重量%以上含まれる化合物の少なくとも一方が、芳香族複素環を有する化合物である、[1]〜[8]のいずれかに記載の発光素子。
[10]
前記芳香族複素環を有する化合物が、下記式(H−1)で表される化合物である[9]に記載の発光素子。
Figure 2016194695
[式中、
ArH1及びArH2は、それぞれ独立に、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
H1及びnH2は、それぞれ独立に、0又は1を表す。nH1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。複数存在するnH2は、同一でも異なっていてもよい。
H3は、0以上の整数を表す。
H1は、アリーレン基、2価の複素環基、又は、−[C(RH112]nH11−で表される基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。LH1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
H11は、1以上10以下の整数を表す。RH11は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRH11は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。
H2は、−N(−LH21−RH21)−で表される基を表す。LH2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
H21は、単結合、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RH21は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
[11]
前記式(H−1)で表される化合物が、式(H−2)で表される化合物である、[10]に記載の発光素子。
Figure 2016194695
[式中、ArH1、ArH2、nH3及びLH1は、前記と同じ意味を表す。]
[12]
電子輸送層(A)、電子輸送層(B)、及び、陰極からなる群から選ばれる少なくとも1つを塗布により形成する工程を含む、[1]に記載の発光素子の製造方法。
本発明の発光素子は、高輝度で発光する。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
<共通する用語の説明>
本明細書で共通して用いられる用語は、特記しない限り、以下の意味である。
Meはメチル基、Etはエチル基、Buはブチル基、i-Prはイソプロピル基、t-Buはtert-ブチル基を表す。
水素原子は、重水素原子であっても、軽水素原子であってもよい。
金属錯体を表す式中、中心金属との結合を表す実線は、共有結合又は配位結合を意味する。
「高分子化合物」とは、分子量分布を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が1×103〜1×108である重合体を意味する。
高分子化合物は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよいし、その他の態様であってもよい。
高分子化合物の末端基は、重合活性基がそのまま残っていると、高分子化合物を発光素子の作製に用いた場合に発光特性又は輝度寿命が低下する可能性があるので、好ましくは安定な基である。この末端基としては、好ましくは主鎖と共役結合している基であり、例えば、炭素−炭素結合を介してアリール基又は1価の複素環基と結合している基が挙げられる。
「低分子化合物」とは、分子量分布を有さず、分子量が1×104以下の化合物を意味する。
「構成単位」とは、高分子化合物中に1個以上存在する単位を意味する。
「アルキル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。分岐のアルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。
アルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、2-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、2-エチルブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、3-プロピルヘプチル基、デシル基、3,7-ジメチルオクチル基、2-エチルオクチル基、2-ヘキシルデシル基、ドデシル基、及び、これらの基における水素原子が、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基が挙げられ、例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、3-フェニルプロピル基、3-(4-メチルフェニル)プロピル基、3-(3,5-ジ-ヘキシルフェニル)プロピル基、6-エチルオキシヘキシル基が挙げられる。
「シクロアルキル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。
シクロアルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基が挙げられる。
「アリール基」は、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団を意味する。アリール基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜20であり、より好ましくは6〜10である。
アリール基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アントラセニル基、2-アントラセニル基、9-アントラセニル基、1-ピレニル基、2-ピレニル基、4-ピレニル基、2-フルオレニル基、3-フルオレニル基、4-フルオレニル基、2-フェニルフェニル基、3-フェニルフェニル基、4-フェニルフェニル基、及び、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
「アルコキシ基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルコキシ基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜40であり、好ましくは4〜10である。分岐のアルコキシ基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜40であり、好ましくは4〜10である。
アルコキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2-エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7-ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基、及び、これらの基における水素原子が、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
「シクロアルコキシ基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜40であり、好ましくは4〜10である。
シクロアルコキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、シクロヘキシルオキシ基が挙げられる。
「アリールオキシ基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜48である。
アリールオキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチルオキシ基、1-アントラセニルオキシ基、9-アントラセニルオキシ基、1-ピレニルオキシ基、及び、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
「p価の複素環基」(pは、1以上の整数を表す。)とは、複素環式化合物から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうちp個の水素原子を除いた残りの原子団を意味する。p価の複素環基の中でも、芳香族複素環式化合物から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうちp個の水素原子を除いた残りの原子団である「p価の芳香族複素環基」が好ましい。
「芳香族複素環式化合物」は、オキサジアゾール、チアジアゾール、チアゾール、オキサゾール、チオフェン、ピロール、ホスホール、フラン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、カルバゾール、ジベンゾホスホール等の複素環自体が芳香族性を示す化合物、及び、フェノキサジン、フェノチアジン、ジベンゾボロール、ジベンゾシロール、ベンゾピラン等の複素環自体は芳香族性を示さなくとも、複素環に芳香環が縮環されている化合物を意味する。
1価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2〜60であり、好ましくは4〜20である。
1価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、チエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、ピペリジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、及び、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基等で置換された基が挙げられる。
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。
「アミノ基」は、置換基を有していてもよく、置換アミノ基が好ましい。アミノ基が有する置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基が好ましい。
置換アミノ基としては、例えば、ジアルキルアミノ基、ジシクロアルキルアミノ基及びジアリールアミノ基が挙げられる。
アミノ基としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビス(4-メチルフェニル)アミノ基、ビス(4-tert-ブチルフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)アミノ基が挙げられる。
「アルケニル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルケニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2〜30であり、好ましくは3〜20である。分岐のアルケニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜30であり、好ましくは4〜20である。
「シクロアルケニル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜30であり、好ましくは4〜20である。
アルケニル基及びシクロアルケニル基は、置換基を有していてもよく、例えば、ビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、3-ペンテニル基、4-ペンテニル基、1-ヘキセニル基、5-ヘキセニル基、7-オクテニル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられる。
「アルキニル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。アルキニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常2〜20であり、好ましくは3〜20である。分岐のアルキニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常4〜30であり、好ましくは4〜20である。
「シクロアルキニル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常4〜30であり、好ましくは4〜20である。
アルキニル基及びシクロアルキニル基は、置換基を有していてもよく、例えば、エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基、3-ペンチニル基、4-ペンチニル基、1-ヘキシニル基、5-ヘキシニル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられる。
「アリーレン基」は、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた残りの原子団を意味する。アリーレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜30であり、より好ましくは6〜18である。
アリーレン基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、ナフタセンジイル基、フルオレンジイル基、ピレンジイル基、ペリレンジイル基、クリセンジイル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられ、好ましくは、式(A-1)〜式(A-20)で表される基である。アリーレン基は、これらの基が複数結合した基を含む。
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
[式中、R及びRaは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表す。複数存在するR及びRaは、各々、同一でも異なっていてもよく、Ra同士は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよい。]
2価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2〜60であり、好ましくは、3〜20であり、より好ましくは、4〜15である。
2価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、ピリジン、ジアザベンゼン、トリアジン、アザナフタレン、ジアザナフタレン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾシロール、フェノキサジン、フェノチアジン、アクリジン、ジヒドロアクリジン、フラン、チオフェン、アゾール、ジアゾール、トリアゾールから、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうち2個の水素原子を除いた2価の基が挙げられ、好ましくは、式(AA-1)〜式(AA-34)で表される基である。2価の複素環基は、これらの基が複数結合した基を含む。
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[式中、R及びRaは、前記と同じ意味を表す。]
「架橋基」とは、加熱、紫外線照射、近紫外線照射、可視光照射、赤外線照射、ラジカル反応等に供することにより、新たな結合を生成することが可能な基であり、好ましくは、式(B-1)-(B-17)のいずれかで表される基である。これらの基は、置換基を有していてもよい。
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「置換基」とは、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基又はシクロアルキニル基を表す。置換基は架橋基であってもよい。
<発光素子>
本発明の発光素子は、上述のとおり、P(eV)が式(1A)を満たし、Q(eV)が式(2A)を満たし、P(eV)、Q(eV)、RA(eV)、及び、RB(eV)が、式(3A)及び式(4A)を満たす。
P(eV)は、陰極の安定性が優れるので、好ましくは3.6以上であり、より好ましくは4.0以上であり、特に好ましくは4.3以上である。P(eV)の上限は、通常、5.5であり、好ましくは5.0である。
Q(eV)は、燐光性の発光層の発光輝度が優れるので、好ましくは2.5以下であり、より好ましくは2.4eVであり、更に好ましくは2.3以下であり、特に好ましくは2.0以下である。Q(eV)の下限は、通常、1.5である。
RA(eV)と、RB(eV)とは、発光素子の発光輝度が優れるので、式(5A)を満たすことが好ましい。
RA(eV)と、Q(eV)とは、発光素子の発光輝度が優れるので、式(6A)を満たすことが好ましい。
本発明の発光素子の好ましい実施形態は、
基板上に陽極が設けられ、その上層に発光層が積層され、その上層に式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物又は式(H−1)で表される化合物を含有する層が積層され、その上層に式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物又は式(H−1)で表される化合物を含有する層が積層され、更にその上層に陰極が積層された発光素子、ならびに、
基板上に陰極が設けられ、その上層に式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物又は式(H−1)で表される化合物を含有する層が積層され、その上層に式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物又は式(H−1)で表される化合物を含有する層が積層され、その上層に発光層が積層され、更にその上層に陽極が積層された発光素子である。
これらの実施形態において、更に、保護層、バッファー層、反射層、封止層(封止膜、封止基板等)等の他の機能を有する層を設けてもよい。また、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物又は式(H−1)で表される化合物をを含有する層は、単層であっても多層であってもよい。
本発明の発光素子は、ボトムエミッションタイプ、トップエミッションタイプ、両面採光型のいずれであってもよい。
本発明の発光素子は、正孔注入性及び正孔輸送性の観点からは、陽極と発光層との間に、正孔注入層及び正孔輸送層の少なくとも1層を有することが好ましい。
電子輸送層の材料としては、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物又は式(H−1)で表される化合物の他、各々、電子輸送材料が挙げられる。
正孔輸送層、正孔注入層、及び、発光層の材料としては、各々、正孔輸送材料、正孔注入材料、及び、発光材料が挙げられる。
正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、及び、発光材料は、発光素子の作製において、各々、正孔輸送層、電子輸送層、及び、発光層に隣接する層の形成時に使用される溶媒に溶解する場合、該溶媒に該材料が溶解することを回避するために、該材料が架橋基を有することが好ましい。架橋基を有する材料を用いて各層を形成した後、該架橋基を架橋させることにより、該層を不溶化させることができる。
本発明の発光素子において、発光層、正孔輸送層、電子輸送層、正孔注入層等の各層の形成方法としては、低分子化合物を用いる場合、例えば、粉末からの真空蒸着法、溶液又は溶融状態からの成膜による方法が挙げられ、高分子化合物を用いる場合、例えば、溶液又は溶融状態からの成膜による方法が挙げられる。これらの中でも、各層の形成方法としては、溶液からの成膜による方法(ここで用いられる溶液を一般的に「インク」と言うことがある。)が好ましい。
積層する層の順番、数、及び、厚さは、発光効率及び素子寿命を勘案して調整すればよい。
溶液からの成膜に用いる溶媒は、各層の形成に用いられる材料を溶解又は均一に分散できる溶媒である。溶媒としては、例えば、1,2-ジクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、クロロベンゼン、o-ジクロロベンゼン等の塩素系溶媒;THF、ジオキサン、アニソール、4-メチルアニソール等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、ペンチルベンゼン、ヘキシルベンゼン、ヘプチルベンゼン、オクチルベンゼン、ノニルベンゼン、デシルベンゼン、ウンデシルベンゼン、ドデシルベンゼンシクロヘキシルベンゼン、トリメチルベンゼン、3-フェノキシトルエン等の芳香族炭化水素系溶媒;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n-ペンタン、n-ヘキサン、n-へプタン、n-オクタン、n-ノナン、n-デカン、n-ドデカン、ビシクロヘキシル等の脂肪族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート、安息香酸メチル、酢酸フェニル等のエステル系溶媒;エチレングリコール、グリセリン、1,2-ヘキサンジオール等の多価アルコール系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、tert−ブチルアルコール、シクロヘキサノール等のアルコール系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール、1,1,1−トリフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロブタノール、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−2−ペンタノール、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−ヘキサノール、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプタノール等のフッ素化アルコール溶媒、水が挙げられる。溶媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
溶媒を二種以上併用する場合、以下の組み合わせが挙げられる。
4-メチルアニソール/3-フェノキシトルエン、4-メチルアニソール/ドデシルベンゼン、4-メチルアニソール/デシルベンゼン、アニソール/3-フェノキシトルエン、アニソール/ドデシルベンゼン、アニソール/デシルベンゼン、トルエン/3-フェノキシトルエン、トルエン/ドデシルベンゼン、トルエン/デシルベンゼン、キシレン/3-フェノキシトルエン、キシレン/ドデシルベンゼン、キシレン/デシルベンゼン、トリメチルベンゼン/3-フェノキシトルエン、トリメチルベンゼン/ドデシルベンゼン、トリメチルベンゼン/デシルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン/3-フェノキシトルエン、シクロヘキシルベンゼン/ドデシルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン/デシルベンゼン、4-メチルアニソール/ヘキシルベンゼン、4-メチルアニソール/へプチルベンゼン、4-メチルアニソール/オクチルベンゼン、4-メチルアニソール/ノニルベンゼン、4-メチルアニソール/ウンデシルベンゼン、アニソール/ヘキシルベンゼン、アニソール/へプチルベンゼン、アニソール/オクチルベンゼン、アニソール/ノニルベンゼン、アニソール/ウンデシルベンゼン、トルエン/ヘキシルベンゼン、トルエン/へプチルベンゼン、トルエン/オクチルベンゼン、トルエン/ノニルベンゼン、トルエン/ウンデシルベンゼン、キシレン/ヘキシルベンゼン、キシレン/へプチルベンゼン、キシレン/オクチルベンゼン、キシレン/ノニルベンゼン、キシレン/ウンデシルベンゼン、トリメチルベンゼン/ヘキシルベンゼン、トリメチルベンゼン/へプチルベンゼン、トリメチルベンゼン/オクチルベンゼン、トリメチルベンゼン/ノニルベンゼン、トリメチルベンゼン/ウンデシルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン/ヘキシルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン/へプチルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン/オクチルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン/ノニルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン/ウンデシルベンゼン、4-メチルアニソール/シクロヘキシルベンゼン/デシルベンゼン、4-メチルアニソール/シクロヘキシルベンゼン/ドデシルベンゼン、4-メチルアニソール/3-フェノキシトルエン/デシルベンゼン、アニソール/シクロヘキシルベンゼン/デシルベンゼン、アニソール/シクロヘキシルベンゼン/ドデシルベンゼン、アニソール/3-フェノキシトルエン/デシルベンゼン、トルエン/シクロヘキシルベンゼン/デシルベンゼン、トルエン/シクロヘキシルベンゼン/ドデシルベンゼン、トルエン/3-フェノキシトルエン/デシルベンゼン、キシレン/シクロヘキシルベンゼン/デシルベンゼン、キシレン/シクロヘキシルベンゼン/ドデシルベンゼン、キシレン/3-フェノキシトルエン/デシルベンゼン、トリメチルベンゼン/シクロヘキシルベンゼン/デシルベンゼン、トリメチルベンゼン/シクロヘキシルベンゼン/ドデシルベンゼン、トリメチルベンゼン/3-フェノキシトルエン/デシルベンゼン、4-メチルアニソール/ペンチルベンゼン/デシルベンゼン、4-メチルアニソール/ペンチルベンゼン/ドデシルベンゼン、4-メチルアニソール/ヘキシルベンゼン/デシルベンゼン、4-メチルアニソール/ヘキシルベンゼン/ドデシルベンゼン、4-メチルアニソール/ヘプチルベンゼン/デシルベンゼン、4-メチルアニソール/ヘプチルベンゼン/ドデシルベンゼン、4-メチルアニソール/シクロヘキシルベンゼン/ヘキシルベンゼン、4-メチルアニソール/3-フェノキシトルエン/ヘキシルベンゼン、4-メチルアニソール/シクロヘキシルベンゼン/ヘプチルベンゼン、4-メチルアニソール/3-フェノキシトルエン/ヘプチルベンゼン、4-メチルアニソール/シクロヘキシルベンゼン/オクチルベンゼン、4-メチルアニソール/3-フェノキシトルエン/オクチルベンゼン、4-メチルアニソール/シクロヘキシルベンゼン/ノニルベンゼン、4-メチルアニソール/3-フェノキシトルエン/ノニルベンゼン、4-メチルアニソール/シクロヘキシルベンゼン/ウンデシルベンゼン、4-メチルアニソール/3-フェノキシトルエン/ウンデシルベンゼン、4-メチルアニソール/ペンチルベンゼン/ヘキシルベンゼン、4-メチルアニソール/ペンチルベンゼン/ヘプチルベンゼン、4-メチルアニソール/ペンチルベンゼン/オクチルベンゼン、4-メチルアニソール/ペンチルベンゼン/ノニルベンゼン、4-メチルアニソール/ペンチルベンゼン/ウンデシルベンゼン、4-メチルアニソール/ヘキシルベンゼン/ヘプチルベンゼン、4-メチルアニソール/ヘキシルベンゼン/オクチルベンゼン、4-メチルアニソール/ヘキシルベンゼン/ノニルベンゼン、4-メチルアニソール/ヘキシルベンゼン/ウンデシルベンゼン、4-メチルアニソール/ヘプチルベンゼン/オクチルベンゼン、4-メチルアニソール/ヘプチルベンゼン/ノニルベンゼン、4-メチルアニソール/ヘプチルベンゼン/ウンデシルベンゼン、アニソール/ペンチルベンゼン/デシルベンゼン、アニソール/ペンチルベンゼン/ドデシルベンゼン、アニソール/ヘキシルベンゼン/デシルベンゼン、アニソール/ヘキシルベンゼン/ドデシルベンゼン、アニソール/ヘプチルベンゼン/デシルベンゼン、アニソール/ヘプチルベンゼン/ドデシルベンゼン、アニソール/シクロヘキシルベンゼン/ヘキシルベンゼン、アニソール/3-フェノキシトルエン/ヘキシルベンゼン、アニソール/シクロヘキシルベンゼン/ヘプチルベンゼン、アニソール/3-フェノキシトルエン/ヘプチルベンゼン、アニソール/シクロヘキシルベンゼン/オクチルベンゼン、アニソール/3-フェノキシトルエン/オクチルベンゼン、アニソール/シクロヘキシルベンゼン/ノニルベンゼン、アニソール/3-フェノキシトルエン/ノニルベンゼン、アニソール/シクロヘキシルベンゼン/ウンデシルベンゼン、アニソール/3-フェノキシトルエン/ウンデシルベンゼン、アニソール/ペンチルベンゼン/ヘキシルベンゼン、アニソール/ペンチルベンゼン/ヘプチルベンゼン、アニソール/ペンチルベンゼン/オクチルベンゼン、アニソール/ペンチルベンゼン/ノニルベンゼン、アニソール/ペンチルベンゼン/ウンデシルベンゼン、アニソール/ヘキシルベンゼン/ヘプチルベンゼン、アニソール/ヘキシルベンゼン/オクチルベンゼン、アニソール/ヘキシルベンゼン/ノニルベンゼン、アニソール/ヘキシルベンゼン/ウンデシルベンゼン、アニソール/ヘプチルベンゼン/オクチルベンゼン、アニソール/ヘプチルベンゼン/ノニルベンゼン、アニソール/ヘプチルベンゼン/ウンデシルベンゼン、トルエン/ペンチルベンゼン/デシルベンゼン、トルエン/ペンチルベンゼン/ドデシルベンゼン、トルエン/ヘキシルベンゼン/デシルベンゼン、トルエン/ヘキシルベンゼン/ドデシルベンゼン、トルエン/ヘプチルベンゼン/デシルベンゼン、トルエン/ヘプチルベンゼン/ドデシルベンゼン、トルエン/シクロヘキシルベンゼン/ヘキシルベンゼン、トルエン/3-フェノキシトルエン/ヘキシルベンゼン、トルエン/シクロヘキシルベンゼン/ヘプチルベンゼン、トルエン/3-フェノキシトルエン/ヘプチルベンゼン、トルエン/シクロヘキシルベンゼン/オクチルベンゼン、トルエン/3-フェノキシトルエン/オクチルベンゼン、トルエン/シクロヘキシルベンゼン/ノニルベンゼン、トルエン/3-フェノキシトルエン/ノニルベンゼン、トルエン/シクロヘキシルベンゼン/ウンデシルベンゼン、トルエン/3-フェノキシトルエン/ウンデシルベンゼン、トルエン/ペンチルベンゼン/ヘキシルベンゼン、トルエン/ペンチルベンゼン/ヘプチルベンゼン、トルエン/ペンチルベンゼン/オクチルベンゼン、トルエン/ペンチルベンゼン/ノニルベンゼン、トルエン/ペンチルベンゼン/ウンデシルベンゼン、トルエン/ヘキシルベンゼン/ヘプチルベンゼン、トルエン/ヘキシルベンゼン/オクチルベンゼン、トルエン/ヘキシルベンゼン/ノニルベンゼン、トルエン/ヘキシルベンゼン/ウンデシルベンゼン、トルエン/ヘプチルベンゼン/オクチルベンゼン、トルエン/ヘプチルベンゼン/ノニルベンゼン、トルエン/ヘプチルベンゼン/ウンデシルベンゼン、キシレン/ペンチルベンゼン/デシルベンゼン、キシレン/ペンチルベンゼン/ドデシルベンゼン、キシレン/ヘキシルベンゼン/デシルベンゼン、キシレン/ヘキシルベンゼン/ドデシルベンゼン、キシレン/ヘプチルベンゼン/デシルベンゼン、キシレン/ヘプチルベンゼン/ドデシルベンゼン、キシレン/シクロヘキシルベンゼン/ヘキシルベンゼン、キシレン/3-フェノキシトルエン/ヘキシルベンゼン、キシレン/シクロヘキシルベンゼン/ヘプチルベンゼン、キシレン/3-フェノキシトルエン/ヘプチルベンゼン、キシレン/シクロヘキシルベンゼン/オクチルベンゼン、キシレン/3-フェノキシトルエン/オクチルベンゼン、キシレン/シクロヘキシルベンゼン/ノニルベンゼン、キシレン/3-フェノキシトルエン/ノニルベンゼン、キシレン/シクロヘキシルベンゼン/ウンデシルベンゼン、キシレン/3-フェノキシトルエン/ウンデシルベンゼン、キシレン/ペンチルベンゼン/ヘキシルベンゼン、キシレン/ペンチルベンゼン/ヘプチルベンゼン、キシレン/ペンチルベンゼン/オクチルベンゼン、キシレン/ペンチルベンゼン/ノニルベンゼン、キシレン/ペンチルベンゼン/ウンデシルベンゼン、キシレン/ヘキシルベンゼン/ヘプチルベンゼン、キシレン/ヘキシルベンゼン/オクチルベンゼン、キシレン/ヘキシルベンゼン/ノニルベンゼン、キシレン/ヘキシルベンゼン/ウンデシルベンゼン、キシレン/ヘプチルベンゼン/オクチルベンゼン、キシレン/ヘプチルベンゼン/ノニルベンゼン、キシレン/ヘプチルベンゼン/ウンデシルベンゼン、トリメチルベンゼン/ペンチルベンゼン/デシルベンゼン、トリメチルベンゼン/ペンチルベンゼン/ドデシルベンゼン、トリメチルベンゼン/ヘキシルベンゼン/デシルベンゼン、トリメチルベンゼン/ヘキシルベンゼン/ドデシルベンゼン、トリメチルベンゼン/ヘプチルベンゼン/デシルベンゼン、トリメチルベンゼン/ヘプチルベンゼン/ドデシルベンゼン、トリメチルベンゼン/シクロヘキシルベンゼン/ヘキシルベンゼン、トリメチルベンゼン/3-フェノキシトルエン/ヘキシルベンゼン、トリメチルベンゼン/シクロヘキシルベンゼン/ヘプチルベンゼン、トリメチルベンゼン/3-フェノキシトルエン/ヘプチルベンゼン、トリメチルベンゼン/シクロヘキシルベンゼン/オクチルベンゼン、トリメチルベンゼン/3-フェノキシトルエン/オクチルベンゼン、トリメチルベンゼン/シクロヘキシルベンゼン/ノニルベンゼン、トリメチルベンゼン/3-フェノキシトルエン/ノニルベンゼン、トリメチルベンゼン/シクロヘキシルベンゼン/ウンデシルベンゼン、トリメチルベンゼン/3-フェノキシトルエン/ウンデシルベンゼン、トリメチルベンゼン/ペンチルベンゼン/ヘキシルベンゼン、トリメチルベンゼン/ペンチルベンゼン/ヘプチルベンゼン、トリメチルベンゼン/ペンチルベンゼン/オクチルベンゼン、トリメチルベンゼン/ペンチルベンゼン/ノニルベンゼン、トリメチルベンゼン/ペンチルベンゼン/ウンデシルベンゼン、トリメチルベンゼン/ヘキシルベンゼン/ヘプチルベンゼン、トリメチルベンゼン/ヘキシルベンゼン/オクチルベンゼン、トリメチルベンゼン/ヘキシルベンゼン/ノニルベンゼン、トリメチルベンゼン/ヘキシルベンゼン/ウンデシルベンゼン、トリメチルベンゼン/ヘプチルベンゼン/オクチルベンゼン、トリメチルベンゼン/ヘプチルベンゼン/ノニルベンゼン、トリメチルベンゼン/ヘプチルベンゼン/ウンデシルベンゼン。
溶液からの成膜方法としては、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビア印刷法、グラビア印刷法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スリットコート法、キャップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、ノズルコート法等の塗布法が挙げられる。
溶液からの成膜において、溶液の粘度は、印刷法の種類によって調整すればよいが、インクジェットプリント法等の溶液が吐出装置を経由する印刷法に適用する場合には、吐出時の目づまりと飛行曲がりが起こりづらいので、好ましくは25℃において1〜20mPa・sである。
溶液からの成膜に用いられる溶液において、溶媒の配合量は、各層の形成に用いられる材料100重量部に対して、通常、1000〜100000重量部であり、好ましくは2000〜20000重量部である。
本発明の発光素子の好ましい層構成としては、例えば、下記の構成が挙げられる。
(a)陽極−発光層−電子輸送層(2層)−陰極
(b)陽極−正孔注入層−発光層−電子輸送層(2層)−陰極
(c)陽極−正孔注入層−正孔輸送層−発光層−電子輸送層(2層)−陰極
本発明の発光素子は、界面の密着性向上や混合の防止等のために正孔輸送層、電子輸送層又は発光層の界面に薄いバッファー層を挿入してもよい。積層する層の順番や数、及び各層の厚さは、発光効率や素子寿命を勘案して調整すればよい。
次に、本発明の発光素子の構成について、詳しく説明する。
<電子輸送層>
電子輸送層(A)に5重量%以上含まれる化合物、及び、電子輸送層(B)に5重量%以上含まれる化合物の少なくとも一方は、発光素子の発光輝度が優れるので、芳香族高分子化合物であることが好ましい。
芳香族高分子化合物は、発光素子の発光輝度が優れるので、ヘテロ原子を含む基を側鎖に有する構成単位を含む高分子化合物であることが好ましく、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物であることがより好ましい。
<式(ET−1)で表される構成単位>
式(ET−1)で表される構成単位が有していてもよい、R1以外の置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はアリール基が挙げられ、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、好ましくはアルキル基、アルコキシ基又はアリール基であり、より好ましくはアルキル基、アルコキシ基である。
ArE1で表される芳香族炭化水素基としては、例えば、前記アリーレン基からnE1個の水素原子を除いた基が挙げられ、フェニレン基からnE1個の水素原子を除いた基、ナフタレンジイル基からnE1個の水素原子を除いた基、又は、フルオレンジイル基からnE1個の水素原子を除いた基が好ましく、フルオレンジイル基からnE1個の水素原子を除いた基がより好ましい。
ArE1で表される複素環基としては、例えば、前記2価の複素環基からnE1個の水素原子を除いた基が挙げられる。
nE1は、通常1〜10の整数であり、好ましくは1〜8の整数であり、より好ましくは1又は2である。
1としては、式(2)で表される基又は式(3)で表される基が好ましく、式(2)で表される基がより好ましい。
[式(2)で表される基]
n1は、通常0〜10の整数であり、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、好ましくは0〜8の整数であり、より好ましくは0〜2の整数である。
a1は、通常1〜10の整数であり、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の電子輸送性が優れるので、好ましくは1〜5の整数であり、より好ましくは1又は2である。
b1は、通常0〜10の整数であり、本発明の発光素子の寿命が優れるので、好ましくは0〜4の整数であり、より好ましくは0又は1である。
a1及びb1は、式(2)で表される基の電荷が0となるように選択される。
m2は、通常1〜5の整数であり、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、好ましくは1又は2であり、より好ましくは1である。但し、R3が単結合である場合、m2は1である。
3が−O−R3’の場合、式(2)で表される基は、下記式で表される基である。
−O−R3’−{(Q1n1−Y1(M1a1(Z1b1m2
3で表される炭化水素基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜20であり、好ましくは1〜10であり、より好ましくは1〜6である。
3で表される炭化水素基は、脂肪族炭化水素基であっても芳香族炭化水素基であってもよいが、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の電子輸送性が優れるので、芳香族炭化水素基であることが好ましい。
3で表される炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基等の炭素原子数1〜20のアルキル基から、炭素原子に直接結合する水素原子m2個を除いた基;フェニル基、ナフチル基等の炭素原子数6〜30のアリール基から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子m2個を除いた基が挙げられ、これらの基は置換基を有していてもよい。
3で表される複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2〜60であり、好ましくは3〜20であり、より好ましくは3〜15である。
3で表される複素環基は、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、芳香族複素環基であることが好ましい。
3で表される複素環基としては、例えば、ピリジン、ジアザベンゼン、トリアジン、アザナフタレン、ジアザナフタレン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾシロール、フェノキサジン、フェノチアジン、アクリジン、ジヒドロアクリジン、フラン、チオフェン、アゾール、ジアゾール、トリアゾール等の炭素原子数2〜13の複素環式化合物から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうち1個の水素原子を除いた1価の複素環基から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子m2個を除いた基が挙げられ、これらの基は置換基を有していてもよい。
3で表される−O−R3’の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜20であり、好ましくは1〜12であり、より好ましくは1〜6である。
3’は、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、炭化水素基であることが好ましい。R3’表される炭化水素基は、脂肪族炭化水素基であっても芳香族炭化水素基であってもよいが、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、芳香族炭化水素基であることが好ましい。
3で表される−O−R3’としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロへキシルオキシ基等の炭素原子数1〜50のアルコキシ基から、炭素原子に直接結合する水素原子m2個を除いた基;フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチルオキシ基、1-アントラセニルオキシ基、9-アントラセニルオキシ基、1-ピレニルオキシ基等の炭素原子数6〜48のアリールオキシ基から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子m2個を除いた基;チエニルオキシ基、ピロリルオキシ基、フリルオキシ基、ピリジルオキシ基、ピペリジニルオキシ基、キノリニルオキシ基、イソキノリニルオキシ基、ピリミジニルオキシ基、トリアジニルオキシ基等の炭素原子数2〜60の複素環オキシ基から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子m2個を除いた基が挙げられ、これらの基は置換基を有していてもよい。
3で表される−O−R3’としては、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、好ましくはアルコキシ基又はアリールオキシ基であり、より好ましくはアルコキシ基である。
3は、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、炭化水素基又は複素環基であることが好ましく、炭化水素基であることがより好ましく、芳香族炭化水素基であることが更に好ましく、フェニル基から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子m2個を除いた基であることが特に好ましい。
1で表されるアルキレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。
1で表されるシクロアルキレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。
1で表されるアルキレン基又はシクロアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、1,2−プロピレン基、1,3−プロピレン基、1,2−ブチレン基、1,3−ブチレン基、1,4−ブチレン基、1,5−ペンチレン基、1,6−ヘキシレン基、1,9−ノニレン基、1,12−ドデシレン基、1,4−シクロヘキシレン基が挙げられ、これらの基は置換基を有していてもよい。
1で表されるアリーレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜30であり、より好ましくは6〜18である。
1で表されるアリーレン基としては、例えば、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、1,4−ナフチレン基、1,5−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基、ビフェニル−4,4’−ジイル基が挙げられ、これらの基は置換基を有していてもよい。
1は、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、好ましくはアルキレン基、アリーレン基又は酸素原子であり、より好ましくはアルキレン基又は酸素原子である。
1は、本発明の発光素子の寿命が優れるので、好ましくは−CO2 -、−SO2 -又は−PO3 2-であり、より好ましくは−CO2 -である。
1で表されるアルカリ金属カチオンとしては、例えば、Li+、Na+、K+、Rb+、Cs+が挙げられ、本発明の発光素子の駆動電圧が低減するので、好ましくはK+、Rb+、Cs+であり、より好ましくはCs+である。
1で表されるアルカリ土類金属カチオンとしては、例えば、Be2+、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+が挙げられ、本発明の発光素子の駆動電圧が低減するので、好ましくはMg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+であり、より好ましくはBa2+である。
1で表されるアンモニウムカチオンが有していてもよい置換基は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基であり、より好ましくはアルキル基である。
1は、本発明の発光素子の寿命が優れるので、好ましくはアルカリ金属カチオン又はアルカリ土類金属カチオンであり、より好ましくはアルカリ金属カチオンである。
1で表されるB(Raa4 -、RaaSO3 -及びRaaCOO-におけるRaaは、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、好ましくはアルキル基又はアリール基であり、より好ましくはアルキル基である。
1は、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、好ましくはF-、Cl-、Br-、I-、OH-、B(Raa4 -、RaaSO3 -、RaaCOO-、NO3 -であり、より好ましくはF-、Cl-、Br-、I-、OH-、RaaSO3 -、RaaCOO-である。
式(2)で表される基としては、例えば、下記式で表される基が挙げられる。
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
[式中、M+は、Li+、Na+、K+、Rb+、Cs+又はN+(CH34を表す。M+が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
[式(3)で表される基]
n2は、通常0〜10の整数であり、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、好ましくは0〜8の整数であり、より好ましくは0〜2の整数である。
a2は、通常1〜10の整数であり、本発明の発光素子の寿命が優れるので、好ましくは1〜5の整数であり、より好ましくは1又は2である。
b2は、通常0〜10の整数であり、本発明の発光素子の寿命が優れるので、好ましくは0〜4の整数であり、より好ましくは0又は1である。
a2及びb2は、式(3)で表される基の電荷が0となるように選択される。
m3は、通常1〜5の整数であり、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、好ましくは1又は2であり、より好ましくは1である。但し、R4が単結合である場合、m3は1である。
4が−O−R4’の場合、式(3)で表される基は、下記式で表される基である。
−O−R4’−{(Q2n2−Y2(M2a2(Z2b2m3
4で表される炭化水素基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜20であり、好ましくは1〜10であり、より好ましくは1〜6である。
4で表される炭化水素基は、脂肪族炭化水素基であっても芳香族炭化水素基であってもよいが、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、芳香族炭化水素基であることが好ましい。
4で表される炭化水素基の例は、R3で表される炭化水素基の例と同じである。
4で表される複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2〜60であり、好ましくは3〜20であり、より好ましくは3〜15である。
4で表される複素環基は、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、芳香族複素環基であることが好ましい。
4で表される複素環基の例は、R3で表される複素環基の例と同じである。
4で表される−O−R4’の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜20であり、好ましくは1〜12であり、より好ましくは1〜6である。
4’は、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、炭化水素基であることが好ましい。R4’表される炭化水素基は、脂肪族炭化水素基であっても芳香族炭化水素基であってもよいが、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、芳香族炭化水素基であることが好ましい。
4で表される−O−R4’の例は、R3で表される−O−R3’の例と同じである。
4で表される−O−R4’としては、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、好ましくはアルコキシ基又はアリールオキシ基であり、より好ましくはアルコキシ基である。
は、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、炭化水素基又は複素環基であることが好ましく、炭化水素基であることがより好ましく、芳香族炭化水素基であることが更に好ましく、フェニル基から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子m3個を除いた基であることが特に好ましい。
2で表されるアルキレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。
2で表されるシクロアルキレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。
2で表されるアルキレン基及びシクロアルキレン基の例は、Q1で表されるアルキレン基及びシクロアルキレン基の例と同じである。
2で表されるアリーレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜30であり、より好ましくは6〜18である。
2で表されるアリーレン基の例は、Q1で表されるアリーレン基の例と同じである。
2は、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、好ましくはアルキレン基、アリーレン基又は酸素原子であり、より好ましくはアルキレン基又は酸素原子である。
2で表される−C+c 2、−N+c 3、−P+c 3、−S+c 2、−I+c 2におけるRcは、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、好ましくは水素原子、アルキル基、又はアリール基であり、より好ましくは水素原子又はアルキル基である。
2は、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易であり、かつ、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の安定性が優れるので、好ましくは−C+c 2、−N+c 3、−P+c 3又は−S+c 2であり、より好ましくは−N+c 3である。
2で表されるB(Rb4 -、RbSO3 -、RbCOO-におけるRbは、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、好ましくはアルキル基、又はアリール基であり、より好ましくはアルキル基である。
2は、本発明の発光素子の寿命が優れるので、好ましくはF-、Cl-、Br-、I-、B(Rb4 -、RbSO3 -、RbCOO-、BF4 -、又はSbF6-であり、より好ましくはBr-、I-、B(Rb4 -、RbCOO-又はSbF6-である。
2で表されるアルカリ金属カチオンとしては、例えば、Li+、Na+、K+、Rb+、Cs+が挙げられ、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易であるので、好ましくはLi+、Na+、K+である。
2で表されるアルカリ土類金属カチオンとしては、例えば、Be2+、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+が挙げられ、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易であるので、好ましくはMg2+、Ca2+である。
2は式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、好ましくはアルカリ金属カチオンである。
式(3)で表される基としては、例えば、下記式で表される基が挙げられる。
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
[式中、X-は、F-、Cl-、Br-、I-、B-(C654、CH3COO-又はCF3SO3 -を表す。]
[式(4)で表される基]
n3は、通常0〜30の整数であり、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、好ましくは0〜20の整数であり、より好ましくは0〜8の整数である。
m4は、通常1〜5の整数であり、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易であるので、好ましくは1又は2であり、より好ましくは1である。但し、R5が単結合である場合、m4は1である。
5で表される炭化水素基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜20であり、好ましくは1〜10であり、より好ましくは1〜6である。
5で表される炭化水素基は、脂肪族炭化水素基であっても芳香族炭化水素基であってもよいが、本発明の高分子化合物の電子輸送性が優れるので、芳香族炭化水素基であることが好ましい。
5で表される炭化水素基の例は、R3で表される炭化水素基の例と同じである。
5で表される複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2〜60であり、好ましくは3〜20であり、より好ましくは3〜15である。
5で表される複素環基は、本発明の高分子化合物の電子輸送性が優れるので、芳香族複素環基であることが好ましい。
5で表される複素環基の例は、R3で表される複素環基の例と同じである。
5で表される−O−R5’の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜20であり、好ましくは1〜12であり、より好ましくは1〜6である。
5’は、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易であるので、炭化水素基であることが好ましい。R5’で表される炭化水素基は、脂肪族炭化水素基であっても芳香族炭化水素基であってもよいが、本発明の高分子化合物の電子輸送性が優れるので、芳香族炭化水素基であることが好ましい。
5で表される−O−R5’の例は、R3で表される−O−R3’の例と同じである。
5で表される−O−R’としては、好ましくはアルコキシ基又はアリールオキシ基であり、より好ましくはアルコキシ基である。
は、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、炭化水素基又は複素環基であることが好ましく、炭化水素基であることがより好ましく、芳香族炭化水素基であることが更に好ましく、フェニル基から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子m4個を除いた基であることが特に好ましい。
3で表されるアルキレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。
3で表されるシクロアルキレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。
3で表されるアルキレン基及びシクロアルキレン基の例は、Q1で表されるアルキレン基及びシクロアルキレン基の例と同じである。
3で表されるアリーレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜30であり、より好ましくは6〜18である。
3で表されるアリーレン基の例は、Q1で表されるアリーレン基の例と同じである。
3は、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易であるので、好ましくはアルキレン基、アリーレン基、酸素原子であり、より好ましくはアルキレン基、酸素原子である。
[式(5)又は式(6)で表される基]
a3は、通常1〜20の整数であり、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易であるので、好ましくは3〜10の整数であり、より好ましくは5〜10の整数である。
R’で表されるアルキレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜10であり、好ましくは2〜10であり、より好ましくは2〜6であり、更に好ましくは2〜4である。
R’で表されるシクロアルキレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。
R’で表されるアルキレン基又はシクロアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基、1,2−ブチレン基、1,3−ブチレン基、1,4−ブチレン基、1,4−シクロヘキシレン基が挙げられ、これらの基は置換基を有していてもよい。
R’で表されるアリーレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜30であり、より好ましくは6〜18である。
R’で表されるアリーレン基としては、例えば、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、1,4−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基が挙げられ、これらの基は置換基を有していてもよい。
R’は、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易であるので、好ましくはアルキレン基又はアリーレン基であり、より好ましくはアルキレン基である。
R’’で表されるアルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜50であり、好ましくは1〜10であり、より好ましくは1〜3である。
R’’で表されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基シクロヘキシル基が挙げられ、これらの基は置換基を有していてもよい。
R’’で表されるシクロアルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。
R’’で表されるシクロアルキル基としては、例えば、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基が挙げられ、これらの基は置換基を有していてもよい。
R’’で表されるアリール基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜20であり、より好ましくは6〜10である。
R’’で表されるアリール基としては、例えば、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アントラセニル基、2-アントラセニル基、9-アントラセニル基、1-ピレニル基、2-ピレニル基、4-ピレニル基、2-フルオレニル基、3-フルオレニル基、4-フルオレニル基、2-フェニルフェニル基、3-フェニルフェニル基、4-フェニルフェニル基、及び、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基が挙げられ、これらの基は置換基を有していてもよい。
R’’は、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の有機溶媒に対する溶解性が優れるので、好ましくはアルキル基又はシクロアルキル基であり、より好ましくはアルキル基であり、更に好ましくはメチル基又はエチル基である。
R’’’で表される炭化水素基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜20であり、好ましくは1〜10であり、より好ましくは2〜10である。
R’’’で表される炭化水素基は、脂肪族炭化水素基であっても芳香族炭化水素基であってもよいが、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易であるので、脂肪族炭化水素基であることが好ましい。
R’’’で表される炭化水素基としては、例えば、メタントリイル基、エタントリイル基、1,2,3−プロパントリイル基、1,2,4−ブタントリイル基、1,2,5−ペンタントリイル基、1,3,5−ペンタントリイル基、1,2,6−ヘキサントリイル基、1,3,6−ヘキサントリイル基等の炭素原子数1〜20のアルカントリイル基;1,2,3−ベンゼントリイル基、1,2,4−ベンゼントリイル基、1,3,5−ベンゼントリイル基等の炭素原子数6〜30のアレーントリイル基等が挙げられ、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の有機溶媒に対する溶解性が優れるので、好ましくはメタントリイル基、エタントリイル基、1,2,4−ベンゼントリイル基又は1,3,5−ベンゼントリイル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
3は、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易であるので、好ましくは式(5)で表される基である。
3で表される式(5)又は式(6)で表される基としては、例えば、下記式で表される基が挙げられる。
Figure 2016194695
Figure 2016194695
式(4)で表される基としては、例えば、下記式で表される基が挙げられる。
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
[式(2’)で表される基]
式(2)で表される基は、本発明の発光素子の駆動電圧が低減するので、前記式(2’)で表される基であることが好ましい。
6で表される芳香族炭化水素基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜30であり、好ましくは6〜18であり、より好ましくは6〜10である。
6で表される芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アントラセニル基、2-アントラセニル基、9-アントラセニル基、1-ピレニル基、2-ピレニル基、4-ピレニル基、2-フルオレニル基、3-フルオレニル基、4-フルオレニル基、2-フェニルフェニル基、3-フェニルフェニル基、4-フェニルフェニル基等の炭素原子数6〜30のアリール基から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子(m2+m4)個を除いた基が挙げられ、これらの基は置換基を有していてもよい。
6で表される複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜30であり、好ましくは3〜20であり、より好ましくは3〜15である。
6で表される複素環基は、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易であるので、芳香族複素環基であることが好ましい。
6で表される複素環基としては、例えば、チエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、ピペリジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基等の炭素原子数3〜30の1価の複素環基から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子(m2+m4)個を除いた基が挙げられ、これらの基は置換基を有していてもよい。
6は、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易であるので、好ましくは芳香族炭化水素基であり、より好ましくはフェニル基から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子(m2+m4)個を除いた基である。
式(2’)で表される基としては、例えば、上述した式(2−9)〜式(2−16)で表される基が挙げられる。
[式(3’)で表される基]
式(3)で表される基は、本発明の発光素子の駆動電圧が低減するので、前記式(3’)で表される基であることが好ましい。
7で表される芳香族炭化水素基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜30であり、好ましくは6〜18であり、より好ましくは6〜10である。
7で表される芳香族炭化水素基の例は、R6で表される芳香族炭化水素基の例と同じである。
7で表される複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜30であり、好ましくは3〜20であり、より好ましくは3〜15である。
7で表される複素環基は、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易であるので、芳香族複素環基であることが好ましい。
7で表される複素環基の例は、R6で表される複素環基の例と同じである。
7は、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易であるので、好ましくは芳香族炭化水素基であり、より好ましくはフェニル基から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子(m2+m4)個を除いた基である。
式(3’)で表される基としては、例えば、上述した式(3−10)〜式(3−17)で表される基が挙げられる。
<式(1)で表される構成単位>
式(ET−1)で表される構成単位は、本発明の発光素子がより高輝度で発光するため、式(1)で表される構成単位であることが好ましい。
Figure 2016194695
[式(1)中、
m1は0以上の整数を表す。
1’は、前記式(2)又は前記式(3)で表される基を表す。
2は、前記式(4)で表される基を表す。R2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
式(1)で表される構成単位は、R1’及びR2以外の置換基を有していてもよい。]
式(1)で表される構成単位が有していてもよい、R1’及びR2以外の置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はアリール基が挙げられ、式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、好ましくはアルキル基、アルコキシ基又はアリール基であり、より好ましくはアルキル基、アルコキシ基である。
式(1)で表される構成単位は、式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物の安定性が優れるので、好ましくは前記式(7)で表される構成単位であり、より好ましくは前記式(7’)で表される構成単位である。
Figure 2016194695
[式(7)中、
m1、R1’及びR2は、前記と同じ意味を表す。
式(7)で表される構成単位は、R1’及びR2以外の置換基を有していてもよい。]
Figure 2016194695
[式(7’)中、
1’及びR2は、前記と同じ意味を表す。
式(7’)で表される構成単位は、R1’及びR2以外の置換基を有していてもよい。]
式(7)又は式(7’)で表される構成単位が有していてもよい、R1’及びR2以外の置換基の例及び好ましい範囲は、式(1)で表される構成単位が有していてもよいR1’及びR2以外の置換基の例及び好ましい範囲と同じである。
<式(ET−1)で表される構成単位の好ましい形態>
式(ET−1)で表される構成単位としては、例えば、下記式で表される構成単位が挙げられる。
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
[式中、M+は、前記と同じ意味を表す。M+が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
式(ET−1)で表される構成単位の含有量は、高分子化合物に含まれる全構成単位の含有量に対して、通常30〜100モル%であり、発光素子の駆動電圧が低減するので、好ましくは50〜100モル%であり、より好ましくは70〜100モル%である。
式(ET−1)で表される構成単位は、高分子化合物中に、1種単独で含まれていてもよく、2種以上が含まれていてもよい。
<その他の構成単位>
式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物は、更に、式(Y)で表される構成単位及び式(X)で表される構成単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の構成単位を含んでいてもよい。
Figure 2016194695
[式中、ArY1は、アリーレン基、2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
ArY1で表されるアリーレン基は、より好ましくは、式(A-1)、式(A-2)、式(A-6)-(A-10)、式(A-19)又は式(A-20)で表される基であり、更に好ましくは、式(A-1)、式(A-2)、式(A-7)、式(A-9)又は式(A-19)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArY1で表される2価の複素環基は、より好ましくは、式(AA-1)-(AA-4)、式(AA-10)-(AA-15)、式(AA-18)-(AA-21)、式(AA-33)又は式(AA-34)で表される基であり、更に好ましくは、式(AA-4)、式(AA-10)、式(AA-12)、式(AA-14)又は式(AA-33)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArY1で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基における、アリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲は、それぞれ、前述のArY1で表されるアリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲と同様である。
「少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基」としては、例えば、下記式で表される基が挙げられ、これらは置換基を有していてもよい。
Figure 2016194695
[式中、RXXは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
XXは、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArY1で表される基が有してもよい置換基は、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(Y)で表される構成単位としては、例えば、式(Y-1)-(Y-10)で表される構成単位が挙げられ、発光素子の輝度寿命の観点からは、好ましくは式(Y-1)-(Y-3)で表される構成単位であり、電子輸送性の観点からは、好ましくは式(Y-4)-(Y-7)で表される構成単位であり、正孔輸送性の観点からは、好ましくは式(Y-8)-(Y-10)で表される構成単位である。
Figure 2016194695
[式中、RY1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY1は、同一でも異なっていてもよく、隣接するRY1同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
Y1は、好ましくは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(Y-1)で表される構成単位は、好ましくは、式(Y-1')で表される構成単位である。
Figure 2016194695
[式中、RY11は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY11は、同一でも異なっていてもよい。]
Y11は、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、より好ましくは、アルキル基又はシクロアルキル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 2016194695
[式中、RY1は前記と同じ意味を表す。XY1は、−C(RY2)2−、−C(RY2)=C(RY2)−又は−C(RY2)2−C(RY2)2−で表される基を表す。RY2は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY2は、同一でも異なっていてもよく、RY2同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
Y2は、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y1において、−C(RY2)2−で表される基中の2個のRY2の組み合わせは、好ましくは両方がアルキル基、両方がアリール基、両方が1価の複素環基、又は、一方がアルキル基で他方がアリール基若しくは1価の複素環基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。2個存在するRY2は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよく、RY2が環を形成する場合、−C(RY2)2−で表される基としては、好ましくは式(Y-A1)-(Y-A5)で表される基であり、より好ましくは式(Y-A4)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 2016194695
Y1において、−C(RY2)=C(RY2)−で表される基中の2個のRY2の組み合わせは、好ましくは両方がアルキル基もしくはシクロアルキル基、又は、一方がアルキル基もしくはシクロアルキル基で他方がアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y1において、−C(RY2)2−C(RY2)2−で表される基中の4個のRY2は、好ましくは置換基を有していてもよいアルキル基又はシクロアルキル基である。複数あるRY2は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよく、RY2が環を形成する場合、−C(RY2)2−C(RY2)2−で表される基は、好ましくは式(Y-B1)-(Y-B5)で表される基であり、より好ましくは式(Y-B3)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 2016194695
[式中、RY2は前記と同じ意味を表す。]
式(Y-2)で表される構成単位は、式(Y-2')で表される構成単位であることが好ましい。
Figure 2016194695
[式中、RY1及びXY1は前記と同じ意味を表す。]
Figure 2016194695
[式中、RY1及びXY1は前記と同じ意味を表す。]
式(Y-3)で表される構成単位は、式(Y-3')で表される構成単位であることが好ましい。
Figure 2016194695
[式中、RY11及びXY1は前記と同じ意味を表す。]
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
[式中、RY1は前記と同じ意味を表す。RY3は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
Y3は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(Y-4)で表される構成単位は、式(Y-4')で表される構成単位であることが好ましく、式(Y-6)で表される構成単位は、式(Y-6')で表される構成単位であることが好ましい。
Figure 2016194695
[式中、RY1及びRY3は前記と同じ意味を表す。]
Figure 2016194695
[式中、RY1は前記を同じ意味を表す。RY4は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
Y4は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(Y)で表される構成単位としては、例えば、式(Y-101)-(Y-121)で表されるアリーレン基からなる構成単位、式(Y-201)-(Y-206)で表される2価の複素環基からなる構成単位、式(Y-301)-(Y-304)で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基からなる構成単位が挙げられる。
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
式(Y)で表される構成単位であって、ArY1がアリーレン基である構成単位は、発光素子の輝度寿命が優れるので、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5〜80モル%であり、より好ましくは30〜60モル%である。
式(Y)で表される構成単位であって、ArY1が2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基である構成単位は、発光素子の電荷輸送性が優れるので、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5〜30モル%であり、より好ましくは3〜20モル%である。
式(Y)で表される構成単位は、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物中に、1種のみ含まれていてもよく、2種以上含まれていてもよい。
Figure 2016194695
[式中、aX1及びaX2は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。ArX1及びArX3は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArX2及びArX4は、それぞれ独立に、アリーレン基、2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArX2及びArX4が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。RX1、RX2及びRX3は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RX2及びRX3が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
X1は、発光素子の輝度寿命が優れるので、好ましくは2以下であり、より好ましくは1である。
X2は、発光素子の輝度寿命が優れるので、好ましくは2以下であり、より好ましくは0である。
X1、RX2及びRX3は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1及びArX3で表されるアリーレン基は、より好ましくは式(A-1)又は式(A-9)で表される基であり、更に好ましくは式(A-1)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1及びArX3で表される2価の複素環基は、より好ましくは式(AA-1)、式(AA-2)又は式(AA-7)-(AA-26)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1及びArX3は、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
ArX2及びArX4で表されるアリーレン基としては、より好ましくは式(A-1)、式(A-6)、式(A-7)、式(A-9)-(A-11)又は式(A-19)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX2及びArX4で表される2価の複素環基のより好ましい範囲は、ArX1及びArX3で表される2価の複素環基のより好ましい範囲と同じである。
ArX2及びArX4で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基における、アリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲は、それぞれ、ArX1及びArX3で表されるアリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲と同様である。
ArX2及びArX4で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基としては、式(Y)のArY1で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基と同様のものが挙げられる。
ArX2及びArX4は、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有してもよい置換基としては、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(X)で表される構成単位は、好ましくは式(X-1)-(X-7)で表される構成単位であり、より好ましくは式(X-1)-(X-6)で表される構成単位であり、更に好ましくは式(X-3)-(X-6)で表される構成単位である。
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
[式中、RX4及びRX5は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、1価の複素環基又はシアノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRX4は、同一でも異なっていてもよい。複数存在するRX5は、同一でも異なっていてもよく、隣接するRX5同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
式(X)で表される構成単位は、発光素子の輝度寿命が優れるので、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.1〜50モル%であり、より好ましくは1〜40モル%であり、更に好ましくは5〜30モル%である。
式(X)で表される構成単位としては、例えば、式(X1-1)-(X1-11)で表される構成単位が挙げられ、好ましくは式(X1-3)-(X1-10)で表される構成単位である。
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
式(X)で表される構成単位は、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物中に、1種のみ含まれていても、2種以上含まれていてもよい。
本発明の高分子化合物としては、例えば、表1に示す高分子化合物P-1〜P-14が挙げられる。ここで、「その他」の構成単位とは、式(ET−1)、式(X)及び式(Y)で表される構成単位以外の構成単位を意味する。
Figure 2016194695

[表中、p’、q’、r’、s’、t’及びu’は、各構成単位のモル比率を示す。p’+q’+r’+s’+t’+u’=100であり、かつ、100≧p’+q’+r’+s’+t’≧70である。]
電子輸送層(A)又は電子輸送層(B)に含まれる芳香族高分子化合物としては、前記構成単位の選択と、モル比を調整することにより、電子親和力RA(eV)、電子親和力RB(eV)を調整することができる。
電子輸送層(A)に含まれる芳香族化合物としては、
式(ET−1)で表される構成単位と、式(Y-1')で表される構成単位、式(Y-2'')で表される構成単位、式(Y-3')で表される構成単位、式(Y-4'')で表される構成単位及び式(Y-6'')で表される構成単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の構成単位とを含む芳香族高分子化合物であることが好ましく、
式(ET−1)で表される構成単位と、式(Y-1')で表される構成単位、式(Y-2'')で表される構成単位及び式(Y-3')で表される構成単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の構成単位とを含む芳香族高分子化合物であることがより好ましく、
式(ET−1)で表される構成単位と、式(Y-1')で表される構成単位とを含む芳香族高分子化合物であることが更に好ましい。
Figure 2016194695
[式中、RY11及びXY1は前記と同じ意味を表す。]
Figure 2016194695
[式中、RY11及びRY3は前記と同じ意味を表す。]
電子輸送層(A)に含まれる芳香族高分子化合物としては、上記高分子化合物のうち、電子親和力RA(eV)がより小さくなるので、P−1、P−2、P−4〜P−6、P−8〜P−14が好ましく、P−1、P−2、P−6、P−8、P−12がより好ましい。
電子輸送層(B)に含まれる芳香族高分子化合物としては、上記高分子化合物のうち、電子親和力RB(eV)がより大きくなるので、P−1、P−3〜5、P−7、P−9、P−11、P−13、P−14が好ましく、P−1、P−3、P−5、P−7、P−9、P−11、P−13、P−14がより好ましい。
本発明の高分子化合物は、特開2012−033845号公報、ケミカル レビュー(Chem.Rev.),第109巻,897−1091頁(2009年)等に記載の公知の重合方法、例えば、Suzuki反応、Yamamoto反応、Buchwald反応、Stille反応、Negishi反応及びKumada反応等の遷移金属触媒を用いるカップリング反応により重合させる方法によって製造することができる。
電子輸送層(A)に5重量%以上含まれる化合物、及び、電子輸送層(B)に5重量%以上含まれる化合物の少なくとも一方は、芳香族複素環を有する化合物であることが好ましく、電子輸送層(A)に5重量%以上含まれる化合物は、芳香族複素環を有する化合物であることがより好ましい。芳香族複素環を有する化合物としては、カルバゾール構造を有する化合物、アザカルバゾール構造を有する化合物、ジアザカルバゾール構造を有する化合物、ベンズイミダゾール構造を有する化合物、オキサゾール構造を有する化合物、トリアジン構造を有する化合物等が挙げられる。
芳香族複素環を有する化合物は、発光素子の発光輝度が優れるので、式(H−1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2016194695
ArH1及びArH2は、フェニル基、フルオレニル基、スピロビフルオレニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、チエニル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフリル基、ジベンゾフリル基、ピロリル基、インドリル基、アザインドリル基、カルバゾリル基、アザカルバゾリル基、ジアザカルバゾリル基、フェノキサジニル基又はフェノチアジニル基であることが好ましく、フェニル基、スピロビフルオレニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフリル基、カルバゾリル基又はアザカルバゾリル基であることがより好ましく、フェニル基、ピリジル基、カルバゾリル基又はアザカルバゾリル基であることが更に好ましく、下記式(TDA−1)又は(TDA−3)で表される基であることが特に好ましく、下記式(TDA−3)で表される基であることがとりわけ好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArH1及びArH2が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基が好ましく、アルキル基、シクロアルコキシ基、アルコキシ基又はシクロアルコキシ基がより好ましく、アルキル基又はシクロアルコキシ基が更に好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
H1は、好ましくは1である。nH2は、好ましくは0である。
H3は、通常、0以上10以下の整数であり、好ましくは0以上5以下の整数であり、更に好ましくは1以上3以下の整数であり、特に好ましくは1である。
H11は、好ましくは1以上5以下の整数であり、より好ましく1以上3以下の整数であり、更に好ましく1である。
H11は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であることが好ましく、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基であることがより好ましく、水素原子又はアルキル基であることが更に好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
H1は、アリーレン基又は2価の複素環基であることが好ましい。
H1は、式(A−1)〜(A−3)、式(A−8)〜(A−10)、式(AA−1)〜(AA−6)、式(AA−10)〜(AA−21)又は式(AA−24)〜(AA−34)で表される基であることが好ましく、式(A−1)、式(A−2)、式(A−8)、式(A−9)、式(AA−1)〜(AA−4)、式(AA−10)〜(AA−15)又は式(AA−29)〜(AA−34)で表される基であることがより好ましく、式(A−1)、式(A−2)、式(A−8)、式(A−9)、式(AA−2)、式(AA−4)、式(AA−10)〜(AA−15)で表される基であることが更に好ましく、式(A−1)、式(A−2)、式(A−8)、式(AA−2)、式(AA−4)、式(AA−10)、式(AA−12)又は式(AA−14)で表される基であることが特に好ましく、式(A−1)、式(A−2)、式(AA−2)、式(AA−4)又は式(AA−14)で表される基であることがとりわけ好ましい。
H1が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基が好ましく、アルキル基、アルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基がより好ましく、アルキル基、アリール基又は1価の複素環基が更に好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
H21は、単結合又はアリーレン基であることが好ましく、単結合であることがより好ましく、このアリーレン基は置換基を有していてもよい。
H21で表されるアリーレン基又は2価の複素環基の定義及び例は、LH1で表されるアリーレン基又は2価の複素環基の定義及び例と同様である。
H21は、アリール基又は1価の複素環基であることが好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
H21で表されるアリール基及び1価の複素環基の定義及び例は、ArH1及びArH2で表されるアリール基及び1価の複素環基の定義及び例と同様である。
H21が有していてもよい置換基の定義及び例は、ArH1及びArH2が有していてもよい置換基の定義及び例と同様である。
式(H−1)で表される化合物は、式(H−2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2016194695
式(H−1)で表される化合物としては、下記式(H−101)〜(H−121)で表される化合物が例示される。
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
本発明の発光素子において、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物、式(H−1)で表される化合物以外の電子輸送材料としては、公知のものが使用でき、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレン誘導体、ベンゾキノン及びその誘導体、ナフトキノン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、テトラシアノアントラキノジメタン及びその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン及びその誘導体、ジフェノキノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、有機シラン誘導体、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体、ポリキノリン及びその誘導体、ポリキノキサリン及びその誘導体、ポリフルオレン及びその誘導体等が挙げられる。これらのうち、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、ベンゾキノン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、並びに8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体、ポリキノリン及びその誘導体、ポリキノキサリン及びその誘導体、ポリフルオレン及びその誘導体が好ましい。
電子輸送材料は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
電子輸送層(A)に5重量%以上含まれる化合物、及び、電子輸送層(B)に5重量%以上含まれる化合物の組合せとしては、
電子輸送層(A)及び電子輸送層(B)の双方に芳香族高分子化合物が含まれる組合せ、電子輸送層(A)及び電子輸送層(B)の双方に芳香族複素環を有する化合物が含まれる組合せ、又は、電子輸送層(A)及び電子輸送層(B)の一方に芳香族高分子化合物が含まれ、他方に芳香族複素環を有する化合物が含まれる組合せが好ましく、
電子輸送層(A)及び電子輸送層(B)の双方に芳香族高分子化合物が含まれる組合せ、電子輸送層(A)及び電子輸送層(B)の双方に芳香族複素環を有する化合物が含まれる組合せ、又は、電子輸送層(A)に芳香族複素環を有する化合物が含まれ、電子輸送層(B)に芳香族高分子化合物が含まれる組合せがより好ましく、
電子輸送層(A)に芳香族複素環を有する化合物が含まれ、電子輸送層(B)に芳香族高分子化合物が含まれる組合せが更に好ましい。
ここで、芳香族高分子化合物としては、式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物が好ましく、芳香族複素環を有する化合物としては、式(H−1)で表される化合物が好ましい。
電子輸送層を2層以上、塗布法にて形成する際は、下層が後から塗布する層の溶液に含まれる溶媒に溶解しないように、異なる溶媒を用いることが好ましい。
電子輸送層を2層以上、塗布法にて形成する際に、下層が後から塗布する層の溶液に含まれる溶媒に溶解する場合は、正孔注入層の成膜方法での例示と同様の方法で下層を溶媒不溶化することができる。
電子輸送層の各層の厚さは、通常、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、より好ましくは5nm〜100nmである。電子輸送層(A)及び電子輸送層(B)の厚さは、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。
[発光層]
本発明の発光素子において、発光材料は、単独で使用してもよいが、通常、ホスト材料と組み合わせて使用する。ホスト材料は、発光材料の凝集による発光効率の低下を抑制する目的、電荷を輸送し駆動電圧の低下を達成する目的等のための材料である。
本発明の発光素子において、発光材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。発光材料は、架橋基を有していてもよい。
低分子化合物としては、例えば、ナフタレン及びその誘導体、アントラセン及びその誘導体、ペリレン及びその誘導体、並びに、イリジウム、白金又はユーロピウムを中心金属とする三重項発光錯体が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基、フルオレンジイル基、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、式(X)で表される基、カルバゾールジイル基、フェノキサジンジイル基、フェノチアジンジイル基、アントラセンジイル基、ピレンジイル基等を含む高分子化合物が挙げられる。
発光材料は、低分子化合物及び高分子化合物を含んでいてもよく、好ましくは、三重項発光錯体及び高分子化合物を含む。
三重項発光錯体としては、式Ir-1〜Ir-5で表される金属錯体等のイリジウム錯体が好ましい。
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
[式中、
D1〜RD8、RD11〜RD20、RD21〜RD26及びRD31〜RD37は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基又はハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RD1〜RD8、RD11〜RD20、RD21〜RD26及びRD31〜RD37が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
−AD1---AD2−は、アニオン性の2座配位子を表し、AD1及びAD2は、それぞれ独立に、イリジウム原子と結合する炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表し、これらの原子は環を構成する原子であってもよい。−AD1---AD2−が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
D1は、1、2又は3を表し、nD2は、1又は2を表す。]
式Ir-1で表される金属錯体において、好ましくはRD1〜RD8の少なくとも1つは式(D-A)で表される基である。
式Ir-2で表される金属錯体において、好ましくはRD11〜RD20の少なくとも1つは式(D-A)で表される基である。
式Ir-3で表される金属錯体において、好ましくはRD1〜RD8及びRD11〜RD20の少なくとも1つは式(D-A)で表される基である。
式Ir-4で表される金属錯体において、好ましくはR21〜RD26の少なくとも1つは式(D-A)で表される基である。
式Ir-5で表される金属錯体において、好ましくはRD31〜RD37の少なくとも1つは式(D-A)で表される基である。
Figure 2016194695
[式中、
DA1、mDA2及びmDA3は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
DAは、窒素原子、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArDA1、ArDA2及びArDA3は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1、ArDA2及びArDA3が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
DAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるTDAは、同一でも異なっていてもよい。]
DA1、mDA2及びmDA3は、通常10以下の整数であり、好ましくは5以下の整数であり、より好ましくは0又は1である。mDA1、mDA2及びmDA3は、同一の整数であることが好ましい。
DAは、好ましくは式(GDA-11)〜(GDA-15)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 2016194695
[式中、
*、**及び***は、各々、ArDA1、ArDA2、ArDA3との結合を表す。
DAは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は更に置換基を有していてもよい。RDAが複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
DAは、好ましくは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はシクロアルコキシ基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArDA1、ArDA2及びArDA3は、好ましくは式(ArDA-1)〜(ArDA-3)で表される基である。
Figure 2016194695
[式中、
DAは前記と同じ意味を表す。
DBは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RDBが複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
DAは、好ましくは式(TDA-1)〜(TDA-3)で表される基である。
Figure 2016194695
[式中、RDA及びRDBは前記と同じ意味を表す。]
式(D-A)で表される基は、好ましくは式(D-A1)〜(D-A3)で表される基である。
Figure 2016194695
[式中、
p1、Rp2及びRp3は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はハロゲン原子を表す。Rp1及びRp2が複数ある場合、それらはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
np1は、0〜5の整数を表し、np2は0〜3の整数を表し、np3は0又は1を表す。複数あるnp1は、同一でも異なっていてもよい。]
np1は、好ましくは0〜3の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、更に好ましくは1である。np2は、好ましくは0又は1であり、より好ましくは0である。np3は好ましくは0である。
p1、Rp2及びRp3は、好ましくはアルキル基又はシクロアルキル基である。
−AD1---AD2−で表されるアニオン性の2座配位子としては、例えば、下記式で表される配位子が挙げられる。
Figure 2016194695
[式中、*は、Irと結合する部位を表す。]
式Ir-1で表される金属錯体としては、好ましくは式Ir-11〜Ir-13で表される金属錯体である。式Ir-2で表される金属錯体としては、好ましくは式Ir-21で表される金属錯体である。式Ir-3で表される金属錯体としては、好ましくは式Ir-31〜Ir-33で表される金属錯体である。式Ir-4で表される金属錯体としては、好ましくは式Ir-41〜Ir-43で表されるイリジウム錯体である。式Ir-5で表される金属錯体としては、好ましくは式Ir-51〜Ir-53で表されるイリジウム錯体である。
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
[式中、nD2は、1又は2を表す。Dは、式(D-A)で表される基を表す。複数存在するDは、同一でも異なっていてもよい。RDCは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRDCは、同一でも異なっていてもよい。RDDは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRDDは、同一でも異なっていてもよい。]
三重項発光錯体としては、例えば、以下に示す金属錯体が挙げられる。
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
発光材料は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
ホスト材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。
発光材料に金属錯体を用いる場合、ホスト材料は、発光素子の外部量子効率が優れるので、最低励起三重項状態(T1)が、金属錯体の有する最低励起三重項状態(T1)以上のエネルギー準位を有する化合物であることが好ましい。
発光材料に金属錯体を用いる場合、ホスト材料は、発光素子を塗布法で作製できるので、金属錯体を溶解可能な溶媒に対して溶解性を示す化合物であることが好ましい。
ホスト材料に用いられる低分子化合物としては、前記正孔輸送材料として例示した低分子化合物、前記電子輸送材料として例示した低分子化合物(すなわち、式(H−1)で表される化合物、式(H−2)で表される化合物)等が挙げられ、併用する発光材料の励起状態エネルギーよりも高い励起状態エネルギーを有する化合物が好ましい。発光材料が最低励起三重項状態からの発光を利用するものである場合は、ホスト材料の最低励起三重項状態のエネルギーが発光材料の最低励起三重項状態のエネルギー以上であることが好ましい。
これらの中でも、ホスト材料に用いられる低分子化合物としては、カルバゾール構造を有する化合物、トリアリールアミン構造を有する化合物、フェナントロリン構造を有する化合物、トリアリールトリアジン構造を有する化合物、アゾール構造を有する化合物、ベンゾチオフェン構造を有する化合物、ベンゾフラン構造を有する化合物、フルオレン構造を有する化合物、スピロフルオレン構造を有する化合物が好ましい。ホスト材料に用いられる低分子化合物としては、例えば、以下の化合物が挙げられる。
Figure 2016194695
Figure 2016194695
ホスト材料に用いられる高分子化合物(以下、「高分子ホスト」と言う。)としては、例えば、正孔輸送材料又は電子輸送材料として記載した高分子化合物が挙げられる。
高分子ホストとしては、前記式(X)又は前記式(Y)で表される構成単位を含む高分子化合物が好ましい。式(X)又は式(Y)で表される構成単位を含む高分子化合物の説明及び例は、前記と同じである。
式(X)又は式(Y)で表される構成単位は、高分子ホスト中に、それぞれ、1種のみ含まれていてもよく、2種以上含まれていてもよい。
高分子ホストは、ケミカル レビュー(Chem.Rev.),第109巻,897−1091頁(2009年)等に記載の公知の重合方法、例えば、Suzuki反応、Yamamoto反応、Buchwald反応、Stille反応、Negishi反応及びKumada反応等の遷移金属触媒を用いるカップリング反応により重合させる方法によって製造することができる。
前記重合方法において、単量体を仕込む方法としては、単量体全量を反応系に一括して仕込む方法、単量体の一部を仕込んで反応させた後、残りの単量体を一括、連続又は分割して仕込む方法、単量体を連続又は分割して仕込む方法等が挙げられる。
遷移金属触媒としては、例えば、パラジウム触媒、ニッケル触媒が挙げられる。
重合反応の後処理は、公知の方法、例えば、分液により水溶性不純物を除去する方法、メタノール等の低級アルコールに重合反応後の反応液を加えて、析出させた沈殿を濾過した後、乾燥させる方法等を単独又は組み合わせて行う。高分子ホストの純度が低い場合、例えば、晶析、再沈殿、ソックスレー抽出器による連続抽出、カラムクロマトグラフィー等の通常の方法にて精製することができる。
発光材料とホスト材料とを組み合わせて用いる場合、発光材料の含有量は、発光材料とホスト材料との合計を100重量部とした場合、通常、0.01〜80重量部であり、好ましくは0.05〜40重量部であり、より好ましくは0.1〜20重量部であり、更に好ましくは1〜20重量部である。
発光層は、発光材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
発光層に続いて、電子輸送層等の有機層を塗布法にて形成する際に、下層が後から塗布する層の溶液に含まれる溶媒に溶解する場合は、正孔注入層の成膜方法での例示と同様の方法で下層を溶媒不溶化することができる。
発光層の厚さは、通常、5nm〜1μmであり、好ましくは10nm〜500nmであり、より好ましくは30nm〜200nmである。
[正孔注入層]
本発明の発光素子において、正孔注入材料としては、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレン誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、スターバースト型アミン、フタロシアニン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)誘導体、有機シラン誘導体、及びこれらを含む重合体;酸化バナジウム、酸化タンタル、酸化タングステン、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化アルミニウム等の導電性金属酸化物;ポリアニリン、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子及びオリゴマー;ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)・ポリスチレンスルホン酸、ポリピロール等の有機導電性材料及びこれらを含む重合体;アモルファスカーボン;テトラシアノキノジメタン誘導体(例えば、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン)、1,4−ナフトキノン誘導体、ジフェノキノン誘導体、ポリニトロ化合物等のアクセプター性有機化合物;オクタデシルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤が好適に使用できる。
正孔注入材料は一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。正孔注入層は、前記材料のみからなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
正孔注入層の形成方法は上述したとおりであるが、高分子化合物バインダーと低分子有機材料を分散させた混合溶液を用いて正孔注入層を成膜することもできる。
混合する高分子化合物バインダーとしては、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また可視光に対する吸収が強くない化合物が好適に用いられる。この高分子化合物バインダーとしては、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)及びその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)及びその誘導体、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサンが例示される。
正孔注入層に続いて、正孔輸送層、発光層等の有機化合物層を形成する場合、特に、両方の層を塗布法によって形成する場合には、先に塗布した層が後から塗布する層の溶液に含まれる溶媒に溶解して積層構造の作製が困難になることがある。この場合には、下層を溶媒不溶化する方法を用いることができる。溶媒不溶化する方法としては、高分子化合物に架橋基を付け、架橋させて不溶化する方法、芳香族ビスアジドに代表される芳香環を有する架橋基を持った低分子化合物を架橋剤として混合し、架橋させて不溶化する方法、アクリレート基に代表される芳香環を有しない架橋基を持った低分子化合物を架橋剤として混合し、架橋させて不溶化する方法、下層を紫外光に感光させて架橋させ、上層の製造に用いる有機溶媒に対して不溶化する方法、下層を加熱して架橋させ、上層の製造に用いる有機溶媒に対して不溶化する方法等が挙げられる。下層を加熱する場合の温度は、通常、100℃〜300℃であり、時間は、通常、1分〜1時間である。
架橋以外で下層を溶解させずに積層する方法としては、隣り合う層の製造に異なる極性の溶液を用いる方法があり、例えば、下層に水溶性の高分子化合物を用い、上層に油溶性の高分子化合物を用いて、塗布しても下層が溶解しないようにする方法等がある。
正孔注入層の厚さは、通常、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、より好ましくは10nm〜100nmである。
[正孔輸送層]
本発明の発光素子において、正孔輸送材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類され、好ましくは高分子化合物であり、より好ましくは架橋基を有する高分子化合物である。
高分子化合物としては、例えば、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体;側鎖又は主鎖に芳香族アミン構造を有するポリアリーレン及びその誘導体が挙げられる。高分子化合物は、電子受容性部位が結合された化合物でもよい。電子受容性部位としては、例えば、フラーレン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、テトラシアノエチレン、トリニトロフルオレノン等が挙げられ、好ましくはフラーレンである。
正孔輸送材料は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
正孔輸送層に続いて、発光層等の有機層を塗布法にて形成する際に、下層が後から塗布する層の溶液に含まれる溶媒に溶解する場合は、正孔注入層の成膜方法での例示と同様の方法で下層を溶媒不溶化することができる。
正孔輸送層の厚さは、通常、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、より好ましくは5nm〜100nmである。
[陽極]
陽極の材料としては、例えば、導電性の金属酸化物、半透明の金属が挙げられ、好ましくは、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ;インジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等の導電性化合物;銀とパラジウムと銅との複合体(APC);NESA、金、白金、銀、銅である。
陽極は、これらの材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
陽極の作製方法としては、公知の方法が利用でき、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法、溶液からの成膜による方法(高分子バインダーとの混合溶液を用いてもよい)等が挙げられる。
陽極の厚さは、通常10nm〜10μmであり、好ましくは40nm〜500nmである。
陽極は上記方法にて作製した後に、陽極に接する層との電気的接続を改善するために、UVオゾン、シランカップリング剤、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン等の電子受容性化合物を含む溶液等で表面処理を行ってもよい。
陽極は、単層構造であってもよいし多層構造としてもよい。
[陰極]
陰極の材料としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、亜鉛、インジウム等の金属;それらのうち2種以上の合金;それらのうち1種以上と、銀、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1種以上との合金;並びに、グラファイト及びグラファイト層間化合物が挙げられる。合金としては、例えば、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金、金属ナノ粒子、金属ナノワイヤー、導電性金属酸化物のナノ粒子が挙げられる。
陰極に1重量%以上含まれる金属材料は、好ましくは、Al、Au、Ag、Cu、ZnO、ITO、又は、IZOであり、より好ましくは、Au、Ag、Cu、ZnO、ITO、IZOであり、更に好ましくはAgである。
陰極の作製方法としては、公知の方法が利用でき、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、溶液からの成膜による方法(高分子バインダーとの混合溶液を用いてもよい)が例示される。陰極が金属ナノ粒子、金属ナノワイヤー、導電性金属酸化物ナノ粒子である場合には、溶液からの成膜による方法が用いられる。
陰極の厚さは、通常、1〜1000nmであり、好ましくは10〜500nmである。
陰極は、単層構造であってもよいし多層構造としてもよい。
[基板]
本発明の発光素子が有し得る基板は、電極を形成し、有機層を形成する際に化学的に変化しないものであればよく、例えば、ガラス、プラスチック、高分子フィルム、金属フィルム、シリコン等の基板、これらを積層した基板が用いられる。
[その他の構成要素]
本発明の発光素子は、発光層等を挟んで基板と反対側に、封止部材を有していてもよい。その他にも、カラーフィルター、蛍光変換フィルター等のフィルター、画素の駆動に必要な回路及び配線等の、ディスプレイ装置を構成するための任意の構成要素を有していてもよい。
[製造方法]
本発明の発光素子は、例えば、基板上に各層を順次積層することにより製造することができる。具体的には、基板上に陽極を設け、その上に正孔注入層、正孔輸送層等の層を設け、その上に発光層を設け、その上に電子輸送層等の層を設け、更にその上に、陰極を積層することにより、発光素子を製造することができる。他の製造方法としては、基板上に陰極を設け、その上に電子輸送層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層等の層を設け、更にその上に、陽極を積層することにより、発光素子を製造することができる。更に他の製造方法としては、陽極又は陽極上に各層を積層した陽極側基材と陰極又は陰極上に各層を積層させた陰極側基材とを、対向させて接合することにより製造することができる。本発明の発光素子は、その製造において、電子輸送層(A)、電子輸送層(B)及び陰極からなる群から選ばれる少なくとも1つを塗布により形成する工程を含んでいてもよい。
[用途]
発光素子を用いて面状の発光を得るためには、面状の陽極と陰極が重なり合うように配置すればよい。パターン状の発光を得るためには、面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマスクを設置する方法、非発光部にしたい層を極端に厚く形成し実質的に非発光とする方法、陽極もしくは陰極、又は両方の電極をパターン状に形成する方法がある。これらのいずれかの方法でパターンを形成し、いくつかの電極を独立にON/OFFできるように配置することにより、数字、文字等を表示できるセグメントタイプの表示装置が得られる。ドットマトリックス表示装置とするためには、陽極と陰極を共にストライプ状に形成して直交するように配置すればよい。複数の種類の発光色の異なる高分子化合物を塗り分ける方法、カラーフィルター又は蛍光変換フィルターを用いる方法により、部分カラー表示、マルチカラー表示が可能となる。ドットマトリックス表示装置は、パッシブ駆動も可能であるし、TFT等と組み合わせてアクティブ駆動も可能である。これらの表示装置は、コンピュータ、テレビ、携帯端末等のディスプレイに用いることができる。面状の発光素子は、液晶表示装置のバックライト用の面状光源、又は、面状の照明用光源として好適に用いることができる。フレキシブルな基板を用いれば、曲面状の光源、及び、表示装置としても使用できる。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例において、高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)及びポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、移動層にテトラヒドロフランを用い、下記のサイズエクスクルージョンクロマトグラフィー(SEC)により求めた。なお、SECの測定条件は、次のとおりである。
測定する高分子化合物を約0.05重量%の濃度でテトラヒドロフランに溶解させ、SECに10μL注入した。移動相は、0.6mL/分の流量で流した。カラムとして、TSKguardcolumn SuperAW−Hと、TSKgel Super AWM−Hと、TSKgel SuperAW3000(いずれも東ソー製)の各1本を直列につないで用いた。検出器にはUV−VIS検出器(東ソー製、商品名:UV−8320GPC)を用いた。
NMRは、下記の方法で測定した。
5〜10mgの測定試料を約0.5mLの重クロロホルム(CDCl3)、重テトラヒドロフラン、重ジメチルスルホキシド、重アセトン、重N,N-ジメチルホルムアミド、重トルエン、重メタノール、重エタノール、重2−プロパノール又は重塩化メチレンに溶解させ、NMR装置(Agilent製、商品名:INOVA300又はMERCURY 400VX)を用いて測定した。
化合物の純度の指標として、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)面積百分率の値を用いた。この値は、特に記載がない限り、HPLC(島津製作所製、商品名:LC−20A)でのUV=254nmにおける値とする。この際、測定する化合物は、0.01〜0.2重量%の濃度になるようにテトラヒドロフラン又はクロロホルムに溶解させ、濃度に応じてHPLCに1〜10μL注入した。HPLCの移動相には、アセトニトリル/テトラヒドロフランの比率を100/0〜0/100(容積比)まで変化させながら用い、1.0mL/分の流量で流した。カラムは、Kaseisorb LC ODS 2000(東京化成工業製)又は同等の性能を有するODSカラムを用いた。検出器には、フォトダイオードアレイ検出器(島津製作所製、商品名:SPD−M20A)を用いた。
化合物の電子親和力は、後述のイオン化ポテンシャル(eV)の値から、紫外・可視・近赤外分光装置で測定して得られた、化合物の吸収波長の長波長側の吸収端のエネルギー(eV)の値を差し引いて求めた。
化合物のイオン化ポテンシャルは、大気中、光電子分光装置(理研計器株式会社製、商品名:AC2)で測定した。
金属の仕事関数は、大気中、光電子分光装置(理研計器株式会社製、商品名:AC2)で測定した。吸収波長は、紫外・可視・近赤外分光装置(Varian社製、Cary 5E)で測定した。
測定用の試料は化合物の1重量%溶液を調製し、回転数1000rpmで30秒間、石英基板上にスピンコートし、100℃で15分間乾燥させて作成した。
<合成例1> 燐光発光性化合物MC1及びMC2の合成
燐光発光性化合物MC1及びMC2は、下記文献に記載された方法に従って合成し、99.5%以上のHPLC面積百分率値を示したものを用いた。
燐光発光性化合物MC1は、国際公開第2009/131255号記載の方法に従って合成した。燐光発光性化合物MC1の電子親和力は、2.8eVである。
燐光発光性化合物MC2は、特開2013−147551号公報記載の方法に従って合成した。燐光発光性化合物MC2の電子親和力は、2.4eVである。
Figure 2016194695
<合成例2> 単量体CM1〜CM9の合成
単量体CM1、CM1’、CM2〜CM9は、下記文献に記載された方法に従って合成し、99.5%以上のHPLC面積百分率値を示したものを用いた。
単量体CM1及びCM1’は、特開2012−033845号公報記載の方法に従って合成した。
単量体CM2は、特開2010−189630号公報記載の方法に従って合成した。
単量体CM3は、国際公開第2013/191088号記載の方法に従って合成した。
単量体CM4は、国際公開第2012/086671号記載の方法に従って合成した。
単量体CM5は、特開2011−174061号公報記載の方法に従って合成した。
単量体CM6は、国際公開第2002/045184号記載の方法に従って合成した。
単量体CM7は、特開2008−106241号公報記載の方法に従って合成した。
単量体CM8は、特開2003−226744号公報記載の方法に従って合成した。
単量体CM9は、特開2010−189630号公報記載の方法に従って合成した。
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
Figure 2016194695
<合成例3> 高分子化合物1の合成
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、単量体CM1(9.23g)、単量体CM2(4.58g)、ジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(8.6mg)及びトルエン(175mL)を加え、105℃に加熱した。
(工程2)その後、そこに、12重量%炭酸ナトリウム水溶液(40.3mL)を滴下し、29時間還流させた。
(工程3)その後、そこに、フェニルボロン酸(0.47g)及びジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(8.7mg)を加え、14時間還流させた。
(工程4)その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。得られた反応液を冷却後、メタノールに滴下したところ、沈澱が生じた。沈殿物をろ取し、メタノール、水で洗浄後、乾燥させることにより得た固体をクロロホルムに溶解させ、予めクロロホルムを通液したアルミナカラム及びシリカゲルカラムに順番に通すことにより精製した。得られた精製液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿が生じた。沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物P1(7.15g)を得た。高分子化合物P1のMnは3.2×104、Mwは6.0×104であった。
高分子化合物P1は、仕込み原料の量から求めた理論値では、単量体CM1から誘導される構成単位と、単量体CM2から誘導される構成単位とが、50:50のモル比で構成されてなる共重合体である。
(工程5)反応容器内をアルゴンガス雰囲気下とした後、高分子化合物P1(3.1g)、テトラヒドロフラン(130mL)、メタノール(66mL)、水酸化セシウム一水和物(2.1g)及び水(12.5mL)を加え、60℃で3時間撹拌した。
(工程6)その後、そこに、メタノール(220mL)を加え、2時間攪拌した。得られた反応混合物を濃縮した後、イソプロピルアルコールに滴下し、攪拌したところ、沈殿が生じた。沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物1(3.5g)を得た。高分子化合物1の1H-NMR解析により、高分子化合物P1中のエチルエステル部位のシグナルが消失し、反応が完結したことを確認した。
高分子化合物1は、高分子化合物P1の仕込み原料の量から求めた理論値では、下記式で表される構成単位と、単量体CM2から誘導される構成単位とが、50:50のモル比で構成されてなる共重合体である。高分子化合物1の電子親和力は、2.57eVであった。
Figure 2016194695
<合成例4> 高分子化合物2の合成
高分子化合物1の合成における(工程1)を、「反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、単量体CM1(0.55g)、単量体CM1’(0.61g)、トリフェニルホスフィンパラジウム(10mg)及びトルエン(10mL)を加え、105℃に加熱した。」とする以外は、高分子化合物1の合成と同様にして、高分子化合物P2(0.5g)を得た。高分子化合物P2のMnは5.2×104、Mwは1.5×105であった。
高分子化合物P2は、仕込み原料の量から求めた理論値では、単量体CM1から誘導される構成単位と、単量体CM1’から誘導される構成単位とが、50:50のモル比で構成されてなる共重合体である。
高分子化合物1の合成における(工程5)を、「反応容器内をアルゴンガス雰囲気下とした後、高分子化合物P2(0.2g)、テトラヒドロフラン(20mL)、メタノール(20mL)、水酸化セシウム一水和物(0.2g)及び水(2mL)を加え、55℃で6時間撹拌した。」とする以外は、高分子化合物1の合成と同様にして、高分子化合物2(150mg)を得た。高分子化合物2の1H-NMR解析により、高分子化合物P2中のエチルエステル部位のシグナルが消失し、反応が完結したことを確認した。
高分子化合物2は、高分子化合物P2の仕込み原料の量から求めた理論値では、下記式で表される構成単位からなる重合体である。高分子化合物2の電子親和力は、2.84eVであった。
Figure 2016194695
<合成例5> 高分子化合物HT1の合成
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、単量体CM5(185g)、単量体CM6(35.9g)、単量体CM7(20.1g)、単量体CM8(104g)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(177mg)及びトルエン(4.3kg)を加え、100℃に加熱した。そこへ、20重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(873g)を加えた後、100℃で5時間撹拌した。そこへ、フェニルボロン酸(3.08g)及びトルエン(120g)を加え、100℃で14時間撹拌した。
(工程2)反応液から水層を除去した後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液及びトルエンを加え、40℃で3時間撹拌した。その後、室温まで冷却した後、水層を除去することにより、有機層を得た。得られた有機層を10重量%塩酸で2回、3重量%アンモニア水溶液で2回、イオン交換水で2回洗浄した。洗浄した有機層を、アルミナカラム及びシリカゲルカラムに順番に通すことにより精製した。得られた精製液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿が生じたので、沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物HT1(204g)を得た。高分子化合物HT1のMnは6.7×104であり、Mwは2.3×105であった。
高分子化合物HT1は、仕込み原料の量から求めた理論値では、単量体CM5から誘導される構成単位と、単量体CM6から誘導される構成単位と、単量体CM7から誘導される構成単位と、単量体CM8から誘導される構成単位とが、50:12.5:7.5:30のモル比で構成されてなる共重合体である。
<合成例6> 高分子化合物HP1の合成
不活性ガス雰囲気下、単量体CM2(8.182g)、単量体CM4(8.508g)、単量体CM9(2.097g)、及び、トルエン(250mL)を混合し、加熱しながら攪拌した。そこに、酢酸パラジウム(3.7mg)、及び、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン(23.2mg)を加え、100℃に加熱した。得られた溶液に、20重量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(61.3g)を滴下し、8時間加熱還流させた。
次にフェニルホウ酸(0.20g)、酢酸パラジウム(3.7mg)、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン(23.3mg)、及び、20重量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(58.3g)を加え、15時間加熱還流させた。
反応液から水層を除いた後、N,N−ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム三水和物(9.31g)、及び、イオン交換水(60mL)を加え、40℃で3時間攪拌した。
反応液の有機層を水層と分離した後、有機層をイオン交換水で1回、10重量%塩酸で2回、3重量%アンモニア水溶液で2回、イオン交換水で2回の順番で洗浄した。
有機層を、あらかじめトルエンを通液したシリカゲル及びアルミナを充填したカラムに通液し、通過した溶液をメタノールに滴下し沈殿物を析出させた。沈殿物を濾取した後乾燥し、高分子化合物(以下、「高分子化合物HP1」と言う。)を9.80g得た。高分子化合物HP1のMnは9.2×10であり、Mwは2.3×105であった。
高分子化合物HP1は、仕込み原料の量から求めた理論値では、単量体CM2から誘導される構成単位と、単量体CM4から誘導される構成単位と、単量体CM9から誘導される構成単位とが、50:40:10のモル比で構成されてなる共重合体である。高分子化合物HP1の電子親和力は、2.65eVであった。
<合成例7> 高分子化合物HP2の合成
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、単量体CM2(2.2g)、単量体CM3(1.3g)、ジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(2.3mg)、及びトルエン(55mL)を加え、105℃に加熱した。
(工程2)その後、そこに、20重量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(9.1g)を滴下し、4時間還流させた。
(工程3)その後、そこに、2−イソプロピルフェニルボロン酸(0.47g)及びジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(2.2mg)を加え、16時間還流させた。
(工程4)その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、85℃で5時間撹拌した。得られた反応液を冷却後、塩酸、アンモニア水、イオン交換水で洗浄し、得られた有機層をメタノールに滴下したところ、沈澱が生じた。沈殿物をろ取し、乾燥させることにより得た固体をトルエンに溶解させ、予めトルエンを通液したアルミナカラム及びシリカゲルカラムに順番に通すことにより精製した。得られた精製液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿が生じた。沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物HP2(2.3g)を得た。高分子化合物HP2のMnは7.4×104、Mwは2.3×105であった。高分子化合物HP2の電子親和力は2.59eV以下であった。
高分子化合物HP2は、仕込み原料の量から求めた理論値では、単量体CM2から誘導される構成単位と、単量体CM3から誘導される構成単位とが、50:50のモル比で構成されてなる共重合体である。
<合成例8> 高分子化合物3の合成
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、単量体CM1(0.43g)、単量体CM1’(0.70g)、2,6−ジブロモピリジン(0.072g)、ビス(トリオルトアニシルホスフィン)ジクロロパラジウム(0.66mg)、メチルトリオクチルアンモニウムクロライド(アルドリッチ製、商品名Aliquat336(登録商標))(7.6mg)、17.5重量%炭酸ナトリウム水溶液(10mL)及びトルエン(20mL)を加え、105℃で6時間反応させた。
(工程2)その後、そこに、ビス(トリオルトアニシルホスフィン)ジクロロパラジウム(0.66mg)、17.5重量%炭酸ナトリウム水溶液(3mL)、トルエン(3mL)及びフェニルボロン酸(37mg)を加えて3時間攪拌した。
(工程3)その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。反応液を冷却後、メタノールに滴下したところ、沈澱が生じた。沈殿物をろ取し、メタノール、水で洗浄後、乾燥させることにより得た固体をクロロホルムに溶解させ、予めクロロホルムを通液したアルミナカラム及びシリカゲルカラムに順番に通すことにより精製した。得られた精製液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿が生じた。沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物P3を575mg得た。高分子化合物P3のMnは2.2×10であり、Mwは6.3×10であった。
高分子化合物P3は、仕込み原料の量から求めた理論値では、単量体CM1から誘導される構成単位と、単量体CM1’から誘導される構成単位と、下記式:
Figure 2016194695
で表される構成単位とが、30:50:20のモル比で構成されてなる共重合体である。
(工程4)反応容器内をアルゴンガス雰囲気下とした後、高分子化合物P3(500mg)、テトラヒドロフラン(20mL)、メタノール(10mL)、水酸化セシウム一水和物(522mg)及び水(0.4mL)を加え、65℃で1時間半撹拌した。
(工程5)その後、そこに、メタノール(20mL)を加え、2時間半攪拌した。得られた反応混合物を濃縮した後、イソプロピルアルコールに滴下し、攪拌したところ、沈殿が生じた。沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物3(580mg)を得た。高分子化合物3の1H-NMR解析により、高分子化合物P3中のエチルエステル部位のシグナルが消失し、反応が完結したことを確認した。
高分子化合物3は、高分子化合物P3の仕込み原料の量から求めた理論値では、下記式:
Figure 2016194695
で表される構成単位と、下記式:
Figure 2016194695
で表される構成単位とが、80:20のモル比で構成されてなる共重合体である。高分子化合物3の電子親和力は、2.91eVであった。
<合成例9> 高分子化合物HP3の合成
高分子化合物HP3は、特開2012−036381号公報記載の方法に従って合成した。
高分子化合物HP3は、高分子化合物HP3の仕込み原料の量から求めた理論値では、下記式:
Figure 2016194695
で表される構成単位と、下記式:
Figure 2016194695
で表される構成単位と、下記式:
Figure 2016194695
で表される構成単位とが、50:20:30のモル比で構成されてなる共重合体である。高分子化合物HP3の電子親和力は、1.94eVであった。
<合成例10> 低分子化合物1の合成
低分子化合物1(3,3’−ジ(4−ジベンゾチオフェニル)−1、1’−ビフェニル)は、The Journal of Physical Chemistry C 2004,118,2375−2384の記載に従って合成した。低分子化合物1の電子親和力は、2.60eVであった。
Figure 2016194695
<合成例11> 低分子化合物2の合成
低分子化合物2(2,8−ビス(9H−カルバゾール−9−イル)ジベンゾチオフェン)は、Journal of Materials Chemistry 2011,21,14604−10609の記載に従って合成した。低分子化合物2の電子親和力は、2.61eVであった。
Figure 2016194695
<実施例D1> 発光素子D1の作製と評価
(陽極及び正孔注入層の形成)
ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けることにより陽極を形成した。陽極上に、ポリチオフェン・スルホン酸系の正孔注入材料(AQ−1200、Plextronics社製)をスピンコート法により60nmの厚さで成膜し、大気雰囲気下、ホットプレート上で170℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
(正孔輸送層の形成)
キシレンに、高分子化合物HT1を0.7重量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上に、スピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより正孔輸送層を形成した。
(発光層の形成)
キシレンに高分子化合物HP1及び燐光発光性化合物MC1(高分子化合物HP1/燐光発光性化合物MC1=70重量%/30重量%)を1.5重量%の濃度で溶解させ、キシレン溶液を調製した。このキシレン溶液を用いて、正孔輸送層の上にスピンコート法により70nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより発光層を形成した。
(電子輸送層(A)の形成)
2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノールに高分子化合物1を0.2重量%の濃度で溶解させて得られた溶液を用いて、発光層の上に、スピンコート法で10nmの厚さとなるように成膜し、窒素ガス雰囲気下、130℃、10分間加熱することにより電子輸送層(A)を形成した。
(電子輸送層(B)の形成)
メタノールに高分子化合物2を0.2重量%の濃度で溶解させて得られた溶液を用いて、発光層の上に、スピンコート法で10nmの厚さとなるように成膜し、窒素ガス雰囲気下、130℃、10分間加熱することにより電子輸送層(B)を形成した。
電子輸送層(B)が形成された基板を蒸着機内に置いて、1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、電子輸送層(B)の上に、陰極として、銀(仕事関数:4.5eV)を100nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子D1を作製した。
(発光素子の評価)
発光素子D1に電圧を印加することにより、主に燐光発光性化合物MC1に由来するEL発光が観測された。10V印加時における輝度は691cd/m2であった。この結果を表2に示す。
<実施例D3> 発光素子D3の作製と評価
実施例D1において、高分子化合物2の代わりに、高分子化合物3を用いた以外は、実施例D1と同様にして、発光素子D3を作製した。発光素子D3に電圧を印加することにより主に燐光発光性化合物MC1に由来するEL発光が観測された。発光素子D3が示す10V印加時における輝度は680cd/m2であった。この結果を表2に示す。
<実施例D4> 発光素子D4の作製と評価
実施例D1において、
2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノールに高分子化合物1を0.2重量%の濃度で溶解させて得られた溶液を用いて、発光層の上に、スピンコート法で10nmの厚さとなるように成膜し、窒素ガス雰囲気下、130℃、10分間加熱することにより電子輸送層(A)を形成する代わりに、発光層が形成された基板を蒸着機内に置いて、1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、発光層の上に、低分子化合物1を10nm蒸着することにより電子輸送層(A)を形成した以外は、
実施例D1と同様にして、発光素子D4を作製した。発光素子D4に電圧を印加することにより主に燐光発光性化合物MC1に由来するEL発光が観測された。発光素子D4が示す10V印加時における輝度は1147cd/m2であった。この結果を表2に示す。
<比較例CD1> 発光素子CD1の作製と評価
実施例D1において、電子輸送層(B)を形成しなかった以外は、実施例D1と同様にして、発光素子CD1を作製した。発光素子CD1に電圧を印加することにより主に燐光発光性化合物MC1に由来するEL発光が観測された。発光素子CD1が示す10V印加時における輝度は304cd/m2であった。この結果を表2に示す。
<実施例D2> 発光素子D2の作製
実施例D1において、
キシレンに高分子化合物HP1及び燐光発光性化合物MC1(高分子化合物HP1/燐光発光性化合物MC1=70重量%/30重量%)を1.5重量%の濃度で溶解させて調製したキシレン溶液の代わりに、キシレンに高分子化合物HP2及び燐光発光性化合物MC2(高分子化合物HP2/燐光発光性化合物MC2=64重量%/36重量%)を1.5重量%の濃度で溶解させて調製したキシレン溶液を用いた以外は、
実施例D1に準じて発光素子D2を作製した。発光素子D2に電圧を印加することにより主に燐光発光性化合物MC2に由来するEL発光が観測された。発光素子D2が示す10V印加時における輝度は26cd/m2であった。この結果を表2に示す。
<比較例CD2> 発光素子CD2の作製と評価
実施例D2において、電子輸送層(B)を形成しなかった以外は、実施例D2と同様にして、発光素子CD2を作製した。発光素子CD2に電圧を印加することにより主に燐光発光性化合物MC2に由来するEL発光が観測された。発光素子CD2が示す10V印加時における輝度は18cd/m2であった。この結果を表2に示す。
<実施例D5> 発光素子D5の作製と評価
実施例D2において、キシレンに高分子化合物HP2及び燐光発光性化合物MC2(高分子化合物HP2/燐光発光性化合物MC2=64重量%/36重量%)を1.5重量%の濃度で溶解させて調製したキシレン溶液の代わりに、キシレンに低分子化合物2及び燐光発光性化合物MC2(低分子化合物2/燐光発光性化合物MC2=64重量%/36重量%)を1.5重量%の濃度で溶解させて調製したキシレン溶液を用い、
さらに、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノールに高分子化合物1を0.2重量%の濃度で溶解させて得られた溶液を用いて、発光層の上に、スピンコート法で10nmの厚さとなるように成膜し、窒素ガス雰囲気下、130℃、10分間加熱することにより電子輸送層(A)を形成する代わりに、発光層が形成された基板を蒸着機内に置いて、1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、発光層の上に、低分子化合物1を10nm蒸着することにより電子輸送層(A)を形成した以外は、
実施例D2と同様にして、発光素子D5を作製した。発光素子D5に電圧を印加することにより主に燐光発光性化合物MC2に由来するEL発光が観測された。発光素子D5が示す10V印加時における輝度は163cd/m2であった。この結果を表2に示す。
<実施例D6> 発光素子D6の作製と評価
実施例D2において、
キシレンに高分子化合物HP2及び燐光発光性化合物MC2(高分子化合物HP2/燐光発光性化合物MC2=64重量%/36重量%)を1.5重量%の濃度で溶解させて調製したキシレン溶液の代わりに、キシレンに高分子化合物HP3及び燐光発光性化合物MC2(高分子化合物HP3/燐光発光性化合物MC2=64重量%/36重量%)を1.5重量%の濃度で溶解させて調製したキシレン溶液を用いた以外は、
実施例D2と同様にして、発光素子D6を作製した。発光素子D6に電圧を印加することにより主に燐光発光性化合物MC2に由来するEL発光が観測された。発光素子D6が示す10V印加時における輝度は3750cd/m2であった。この結果を表2に示す。
Figure 2016194695

Claims (12)

  1. 陽極と、
    陰極と、
    陽極及び陰極の間に設けられた燐光性の発光層と、
    陰極及び発光層の間に設けられ、陰極と隣接した電子輸送層(B)と、
    発光層及び電子輸送層(B)の間に設けられた電子輸送層(A)とを有する発光素子であって、
    電子輸送層(B)が有機化合物を含有し、
    陰極に1重量%以上含まれる金属材料の中で最も小さい仕事関数:P(eV)が、式(1A)を満たし、
    発光層に5重量%以上含まれる化合物の中で最も小さい電子親和力:Q(eV)が、式(2A)を満たし、
    前記P(eV)、前記Q(eV)、電子輸送層(A)に5重量%以上含まれる化合物のうち最も小さい電子親和力:RA(eV)、及び、電子輸送層(B)に5重量%以上含まれる化合物のうち最も小さい電子親和力:RB(eV)が、式(3A)及び式(4A)を満たす、発光素子。

    P > 3.5 (1A)
    Q < 2.7 (2A)
    P > RB > Q (3A)
    RB > RA (4A)
  2. RB(eV)、及び、RA(eV)が、下記式(5A)を満たす、請求項1に記載の発光素子。
    RB − RA ≧ 0.2 (5A)
  3. Q(eV)、及び、RA(eV)が、下記式(6A)を満たす、請求項1又は2に記載の発光素子。
    RA − Q ≧ 0.2 (6A)
  4. 陰極に1重量%以上含まれる金属材料が、Al、Au、Ag、Cu、ZnO、ITO、又は、IZOである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発光素子。
  5. 電子輸送層(A)に5重量%以上含まれる化合物、及び、電子輸送層(B)に5重量%以上含まれる化合物の少なくとも一方が、芳香族高分子化合物である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発光素子。
  6. 芳香族高分子化合物が、下記式(ET−1)で表される構成単位を含む高分子化合物である、請求項5に記載の発光素子。
    Figure 2016194695
    [式(ET−1)中、
    1は、式(2)、式(3)又は式(4)で表される基を表す。R1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    nE1は、1以上の整数を表す。
    ArE1は、芳香族炭化水素基又は複素環基を表す。
    式(ET−1)で表される構成単位は、R1以外の置換基を有していてもよい。]

    −R3−{(Q1n1−Y1(M1a1(Z1b1m2 (2)
    [式(2)中、
    3は、単結合、炭化水素基、複素環基又は−O−R3’を表し(R3’は、炭化水素基又は複素環基を表す。)、これらの基は置換基を有していてもよい。
    1は、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Q1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    1は、−CO2 -、−SO3 -、−SO2 -又は−PO3 2-を表す。Y1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    1は、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン又はアンモニウムカチオンを表し、このアンモニウムカチオンは置換基を有していてもよい。M1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    1は、F-、Cl-、Br-、I-、OH-、B(Raa4 -、RaaSO3 -、RaaCOO-、NO3 -、SO4 2-、HSO4 -、PO4 3-、HPO4 2-、H2PO4 -、BF4 -又はPF6 -を表す。Raaは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Z1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    n1は0以上の整数を表し、a1は1以上の整数を表し、b1は0以上の整数を表し、m2は1以上の整数を表す。n1、a1及びb1が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。但し、R3が単結合である場合、m2は1である。また、a1及びb1は、式(2)で表される基の電荷が0となるように選択される。]

    −R4−{(Q2n2−Y2(M2a2(Z2b2m3 (3)
    [式(3)中、
    4は、単結合、炭化水素基、複素環基又は−O−R4’を表し(R4’は、炭化水素基又は複素環基を表す。)、これらの基は置換基を有していてもよい。
    2は、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Q2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    2は、−C+c 2、−N+c 3、−P+c 3、−S+c 2又は−I+c 2を表す。Rcは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRcは、同一でも異なっていてもよい。Y2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    2は、F-、Cl-、Br-、I-、OH-、B(Rb4 -、RbSO3 -、RbCOO-、BF4 -、SbCl6 -又はSbF6 -を表す。Rbは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Rbが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。M2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    2は、アルカリ金属カチオン又はアルカリ土類金属カチオンを表す。Z2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    n2は0以上の整数を表し、a2は1以上の整数を表し、b2は0以上の整数を表し、m3は1以上の整数を表す。n2、a2及びb2が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。但し、R4が単結合である場合、m3は1である。また、a2及びb2は、式(3)で表される基の電荷が0となるように選択される。]

    −R5−{(Q3n3−Y3m4 (4)
    [式(4)中、
    5は、単結合、炭化水素基、複素環基又は−O−R5’を表し(R5’は、炭化水素基又は複素環基を表す。)、これらの基は置換基を有していてもよい。
    3は、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Q3が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    3は、式(5)又は式(6)で表される基を表す。Y3が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    n3は0以上の整数を表し、m4は1以上の整数を表す。n3が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。但し、R5が単結合である場合、m4は1である。]

    −O−(R’O)a3−R’’ (5)
    Figure 2016194695
    [式(5)及び(6)中、
    R’は、アルキレン基、シクロアルキレン基又はアリーレン基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R’が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    R’’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    R’’’は、炭化水素基を表し、この炭化水素基は置換基を有していてもよい。
    a3は1以上の整数を表す。]
  7. 前記式(2)で表される基が、式(2’)で表される基である、請求項6に記載の発光素子。
    Figure 2016194695
    [式(2’)中、
    6は、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    n1、a1、b1、m2、Q1、Y1、M1、Z1、n3、m4、Q3及びY3は、前記と同じ意味を表す。]
  8. 前記式(3)で表される基が、式(3’)で表される基である、請求項6に記載の発光素子。
    Figure 2016194695
    [式(3’)中、
    7は、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    n2、a2、b2、m3、Q2、Y2、M2、Z2、n3、m4、Q3及びY3は、前記と同じ意味を表す。]
  9. 電子輸送層(A)に5重量%以上含まれる化合物、及び、電子輸送層(B)に5重量%以上含まれる化合物の少なくとも一方が、芳香族複素環を有する化合物である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の発光素子。
  10. 前記芳香族複素環を有する化合物が、下記式(H−1)で表される化合物である請求項9に記載の発光素子。
    Figure 2016194695
    [式中、
    ArH1及びArH2は、それぞれ独立に、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    H1及びnH2は、それぞれ独立に、0又は1を表す。nH1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。複数存在するnH2は、同一でも異なっていてもよい。
    H3は、0以上の整数を表す。
    H1は、アリーレン基、2価の複素環基、又は、−[C(RH112]nH11−で表される基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。LH1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    H11は、1以上10以下の整数を表す。RH11は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRH11は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。
    H2は、−N(−LH21−RH21)−で表される基を表す。LH2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    H21は、単結合、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RH21は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
  11. 前記式(H−1)で表される化合物が、式(H−2)で表される化合物である、請求項10に記載の発光素子。
    Figure 2016194695
    [式中、ArH1、ArH2、nH3及びLH1は、前記と同じ意味を表す。]
  12. 電子輸送層(A)、電子輸送層(B)、及び、陰極からなる群から選ばれる少なくとも1つを塗布により形成する工程を含む、請求項1に記載の発光素子の製造方法。
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