JPWO2016190046A1 - シートベルト装置 - Google Patents

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Abstract

ガイド部材の長さを必要な最小長さとし、且つガイド部材のハウジングからの抜けを防止することができるシートベルト装置を提供する。プリテンショナー(19)は、一端がラップアンカー(21)に接続されたケーブル(23)を引き込み可能に収容するハウジング(30)と、を備える。ハウジング(30)は、ケーブル(23)をハウジング(30)内に導くケーブル導入路(31)と、ケーブル導入路(31)に設置されてケーブル(23)をガイドするダンパ(40)と、を備える。ダンパ(40)がケーブル導入路(31)に取り付けられるとき、ダンパ(40)の少なくとも一部が弾性変形して入り込むことが可能な溝部(37)をケーブル導入路(31)に備える。

Description

本発明は、シートベルト装置に関し、より詳細には、プリテンショナーをラップアンカー部及びバックル部の少なくとも一方に備えるシートベルト装置に関する。
従来、車両衝突等の緊急時にシートベルトの弛みをとってシートベルトを緊張させ、衝突時の慣性力によって乗員が移動する量を少なくして、乗員を迅速に拘束保護するプリテンショナー付きシートベルト装置が知られている。プリテンショナーは、車両衝突時に火薬を燃焼させ、高圧力のガスを発生させてピストンを作動し、ケーブルを介してラップアンカー、或いはバックルを引き込むことで、ピストンの移動分程度のシートベルトの弛みを除去する。
特に、乗員がダウンジャケットを着ている、或いは乗っていないなど、シートベルトに弛みが多い状態のときにプリテンショナーが作動すると、ラップアンカーまたはバックルが勢いよく引き込まれて、ラップアンカーやバックルが、ハウジングに激突して止まることになる。このようなラップアンカーやバックルとハウジングとの激突を防止するために、ラップアンカーやバックルの引き込み時に当接する衝撃吸収部材(ガイド部材)を設けて、ラップアンカーやバックルの運動エネルギを吸収するようにしたシートベルト装置が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
衝撃吸収部材として、例えば、一端部にラップアンカーやバックルが接続されたケーブルに挿通され、ハウジングに圧入される円筒形状のダンパが知られている。このようなダンパは、プリテンショナー作動時の衝撃エネルギ吸収に加え、ケーブルが大きく曲げられた際にハウジングとの摺動を防止して、ケーブルを摩耗などの損傷から保護する効果も有する。
また、特許文献1に記載のシートベルト装置は、鉄またはアルミニウム等の金属からなる薄肉長円形状の筒状部材からなる運動エネルギ吸収部材を、ブラケットとバックルとの間に配設して、ラップアンカーまたはバックルの底突き時の運動エネルギを吸収するようにしている。
また、特許文献2に記載のバックルプリテンショナは、ピストンとベルトバックルとを連結するトラクション伝達装置、およびトラクション伝達装置を支持する支持部分を囲むアルミニウム製のスリーブが、ベルトバックル側のシリンダ端壁上に設置されている。そして、拘束時に推進薬が点火されて、ピストン、支持部分、トラクション伝達装置およびベルトバックルが移動したとき、ベルトバックルがスリーブに当って塑性変形させることでエネルギの一部を吸収している。
日本国特開2005−225476号公報 日本国特開平11−208416号公報
ところで、端部がラップアンカーやバックルに接続されているケーブルは、乗員の動きによって大きく動かされ易く、レイアウトによっては、ハウジングへのケーブル入口付近でケーブルが大きく曲げられる。このため、ダンパの圧入長さが短いと、ケーブルが曲げられることでハウジングから抜け出てしまうので、衝撃吸収やケーブル保護に必要な長さ以上に長いダンパをハウジングに圧入しなくてはならなかった。また、ダンパを必要最小長さにするには、効果的な抜け対策を要し、改善の余地があった。
特許文献1及び2に記載のシートベルト装置は、上記のようなダンパについて記載するものではない。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ガイド部材の長さを必要な最小長さとし、且つガイド部材のハウジングからの抜けを防止することができるシートベルト装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 乗員を拘束するシートベルトを緊急時に引っ張るプリテンショナーがラップアンカー部及びバックル部の少なくとも一方に設けられたシートベルト装置であって、
前記プリテンショナーは、
一端部がラップアンカーまたはバックルに直接的に、又は他の部材を介して接続されるケーブルと、
前記ケーブルを引き込み可能に収容するハウジングと、
を備え、
前記ハウジングは、前記ケーブルを前記ハウジング内に導くケーブル導入路と、該ケーブル導入路に設置されて前記ケーブルをガイドするガイド部材と、を備え、
前記ガイド部材が前記ケーブル導入路に取り付けられたとき、前記ガイド部材の少なくとも一部が弾性変形して入り込むことが可能な溝部を前記ケーブル導入路に備えることを特徴とするシートベルト装置。
(2) 前記ガイド部材は、前記ケーブル導入路のうち、前記ハウジングのケーブル入口付近に設置されることを特徴とする(1)に記載のシートベルト装置。
(3) 前記ガイド部材は、前記ラップアンカーまたは前記バックルの引き込み時の衝撃を吸収するダンパであることを特徴とする(1)または(2)に記載のシートベルト装置。
(4) 前記ガイド部材は、前記ラップアンカーまたは前記バックルの引き込み時に、当該ラップアンカーまたは前記バックルと前記ハウジングとが接触することを避けることができる保護部材であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のシートベルト装置。
(5) 前記溝部は、前記ケーブル導入路の壁面に形成され、且つ、前記ガイド部材の下端部近傍に相当する位置に形成されることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載のシートベルト装置。
(6) 前記ガイド部材は、弾性変形可能な樹脂材またはゴム材により形成されることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載のシートベルト装置。
(7) 前記ガイド部材は、前記ケーブル導入路に装着される前において、円環状に形成されており、
前記ケーブル導入路は、前記ガイド部材が弾性変形して圧入可能なように形成されることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載のシートベルト装置。
(8) 前記ケーブル導入路は、前記ハウジングが車体に取り付けられた際の車幅方向に開口する開口部を備え、
前記開口部の開口幅は、前記ガイド部材の外径よりも小さくなるように形成されていることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載のシートベルト装置。
本発明のシートベルト装置によれば、プリテンショナーは、一端部がラップアンカーまたはバックルに直接的に、又は他の部材を介して接続されるケーブルと、ケーブルを引き込み可能に収容するハウジングと、を備え、ハウジングは、ケーブルをハウジング内に導くケーブル導入路と、該ケーブル導入路に設置されてケーブルをガイドするガイド部材と、を備える。ガイド部材がケーブル導入路に取り付けられたとき、ガイド部材の少なくとも一部が弾性変形して入り込むことが可能な溝部をケーブル導入路に備える。したがって、乗員の動きによってケーブルがケーブル導入路内で曲げられてもガイド部材がハウジングから抜け出すことが防止される。これにより、ガイド部材の機能を確保しつつ、ガイド部材を必要最小長さにすることができ、別部品を用いることなく、従来のものよりガイド部材を短くすることができる。
本発明に係るシートベルト装置を説明するための図である。 図1に示すシートベルト装置のプリテンショナーの斜視図である。 図2の要部拡大図である。 ケーブルが挿通されたダンパが、ハウジングのダンパ収容部に組み付けられた状態を示す要部側面図である。 ダンパ収容部に装着される前のダンパの斜視図である。 (a)はダンパ収容部の斜視図、(b)はダンパ収容部の平面図である。 (a)はダンパ収容部に圧入されたダンパが弾性変形して溝部に係合する状態を示す平面図、(b)は、(a)のVII−VII線に沿った断面図である。 左座席用プリテンショナーの図3相当の要部拡大図である。 本発明の変形例に係るシートベルト装置を説明するための図である。 図9に示すシートベルト装置のプリテンショナーの斜視図である。
以下、本発明に係るシートベルト装置の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態のシートベルト装置10は、シート12の車体外側寄りに固定され、乗員11をシート12に拘束するシートベルト13の一端側が固着されるリトラクター部14と、シートベルト13を乗員11の肩近傍で折り返すスルーアンカ部15と、シートベルト13の他端部を車体に固定するラップアンカー部16と、シート12の車体内側寄りに固定され、シートベルト13に移動可能に支持されるタングプレート17が係合可能なバックル部18と、を含んで構成される。図1は、右座席側に配置されるシートベルト装置10を示しており、左座席側にも不図示のシートベルト装置が同様に配設されている。以下、右座席側のシートベルト装置10のラップアンカー部16について説明する。
また、以下の説明において、前後方向、鉛直方向、及び幅方向とは、ラップアンカー部16が車体に固定された状態での車体に対する方向を表し、例えば、前後方向とは、シリンダ24の延在方向と略一致する方向である。
ラップアンカー部16には、プリテンショナー19が設けられており、シートベルト13の他端部がラップアンカー21に取り付けられ、プリテンショナー19を介して車体に固定される。なお、リトラクター部14にもプリテンショナー(図示せず)が設けられている。
図2及び図3に示すように、プリテンショナー19は、ラップアンカー21と、ケーブル(ワイヤーケーブル)23と、ピストン22と、シリンダ24と、ガスジェネレータ25と、ハウジング30と、ナット26と、ガイド部材としてのダンパ40と、を備える。
ケーブル23は、ラップアンカー21と一端部にて接続され、ハウジング30に形成された略U字形のケーブル導入路31内を配索され(図4参照)、ピストン22と他端部にて接続される。
シリンダ24は、ピストン22及びケーブル23の他端側を収容し、ピストン22をストローク可能に且つ気密に配置する。また、シリンダ24内部には、作動後のピストン22の戻りを防止するクラッチ機構(図示せず)が設けられている。
ガスジェネレータ25は、ピストン22を移動させるようにシリンダ24内に高圧ガスを供給する。
ナット26は、右座席側のラップアンカー部16のプリテンショナー19においては、頭部26aが車体外側に位置するように配置され、ハウジング30に対して車体内側に配置された金属製カバー28とともにハウジング30を挟持している。また、ナット26内には、ボルト29(図1参照)が挿通され、ボルト29によってハウジング30を車体或いはシート12に固定する。
ダンパ40は、図5に示すように、弾性変形可能な樹脂材またはゴム材によって形成された管状部材であり、ラップアンカー21の引き込み時の衝撃を吸収する。ダンパ40は、ケーブル23の直径d1より僅かに大きい内径dを有し、挿通されたケーブル23を移動可能に案内する。また、ダンパ40は、ケーブル導入路31のうち、ハウジング30のケーブル入口付近に形成されたダンパ収容部32に装着されてケーブル23を支持する。
ハウジング30は、例えば、亜鉛ダイキャストで成形される。また、ハウジング30には、シリンダ24の一端部が接続され、また、上述したダンパ収容部32及びケーブル導入路31によって、ケーブル23を引き込み可能に収容する。ケーブル導入路31は、ケーブル23のハウジング30への入口付近であるダンパ収容部32からシリンダ24に連続するように、側面視において略U字形に湾曲された溝によって形成される。
また、本実施形態では、ガスジェネレータ25が装着され、ガスが通過するガス挿通路を持ったガスジェネレータ装着部がハウジング30に設けられ、ケーブル導入路31は、ガス挿通路を介して、シリンダ24と連通してもよい。また、ガスジェネレータ装着部は、ハウジング30と別体としてもよい。
ダンパ40が装着されるダンパ収容部32は、ハウジング30が車体に取り付けられた際の鉛直方向に対してシリンダ24側に傾斜して形成されている。この実施形態のラッププリテンショナでは、ケーブル23がシリンダ24に対して鋭角(約60°)になるように取り付けられているが、ラッププリテンショナのケーブル23の角度は、必ずしも鋭角でなくてもよく、例えば、略直角(約90°)に形成したり、鈍角(約115°)などに形成されてもよい。図6に示すように、ダンパ収容部32は、ハウジング30の側面に開口する開口部33と、開口部33から連続して形成された非円形の穴部34とを有し、断面略U字形に形成されている。
ダンパ収容部32の開口部33の開口幅Wは、ケーブル23の直径d1より大きく、且つダンパ40の外径Dより小さくなっている。また、穴部34の最大幅W1は、開口部33の開口幅Wより大きく、且つダンパ40の外径Dより小さくなっている。さらに、穴部34は、短軸方向がダンパ40の径よりも小さい略楕円形状によって形成されている(図6(b)参照)。したがって、ハウジング30には、開口部33を規定する前後方向における対向面が、穴部34の最大幅W1を狭めるように該前後方向で内側に突出する2つの突起部35によって形成される。また、穴部34の内壁面34aとハウジング30の上面30aとが交差する稜線部には、開口部33の幅方向反対側からシリンダ24側に亘って徐々に大きくなる曲面状の面取り36が施されている。
さらに、図7も参照して、ダンパ収容部32の底部、即ち、ケーブル導入路31の壁面において、ダンパ40の下端部近傍に相当する位置には、穴部34の内壁面34aから開口部33にかけて、溝部37がケーブル導入路31及びダンパ収容部32の延在方向と直交する方向に沿って形成されている。また、ダンパ収容部32の長さ(溝部37までの深さ)Lは、ダンパ40がハウジング30の上面30aから突出するように、ダンパ40の長さL1より短く形成されている。
これにより、ケーブル23は、ケーブル導入路31の形状に合わせて略U字形に湾曲させて、ハウジング30の側方からケーブル導入路31及びダンパ収容部32に組み付けられる。また、ケーブル23が挿通されたダンパ40をケーブル23に沿わせて下方に移動させ、ハウジング30の上面30aに設けられた面取り36で案内しつつ、穴部34に圧入しながら挿入される。
組付けられたケーブル23は、ケーブル23が直線状に戻ろうとする復元力によって穴部34の内壁面34a(図6(b)において左内壁面)に押し付けられている。また、左内側面に押し付けられたケーブル23は、突起部35によって、開口部33方向への抜け出しが抑えられ、ダンパ40の組付けが容易となる。
ダンパ収容部32に圧入されたダンパ40は、非円形の穴部34に圧入されることで、開口部33側に突出して断面略3角形状に弾性変形する。また、ダンパ40の下端部は、ダンパ収容部32の底部(溝部37)に達すると、圧縮されていたダンパ40の下端部が溝部37内で広がって膨出部40aを形成する。これにより、ダンパ40の膨出部40aが溝部37によって係止され、ダンパ40はダンパ収容部32からの抜けが防止された状態で装着される。
このように構成されるプリテンショナー19では、車両衝突時に、ガスジェネレータ25が作動して、高圧ガスがシリンダ24内に送り込まれ、ピストン22がシリンダ24内をストロークする。これにより、ピストン22に接続されるケーブル23がラップアンカー21を引き込み、ピストン22の移動分程度のシートベルト13の弛みを除去して、乗員11を迅速に拘束保護することができる。
その際、ケーブル23によって引き込まれるラップアンカー21は、ハウジング30の上面30aから突出するダンパ40に当接してダンパ40が弾性変形することで、ラップアンカー21の引き込み時の衝撃エネルギを吸収する。
また、プリテンショナー19が非作動の通常時には、乗員11の動きによってケーブル23がダンパ収容部32近傍で大きく曲げられても、ケーブル23とハウジング30(ダンパ収容部32)との直接の接触がダンパ40によって抑制され、また、ケーブル23がダンパ40を介して面取り36に沿って変形するので、ケーブル23の損傷が防止される。なお、乗員11の動きによるケーブル23の傾きは、基本的に、ナット26とは反対方向となる車体内側方向であり、さらに、開口部33の外部への開口幅は、ナット26の頭部26aにより狭められているので、ケーブル23がダンパ収容部32から抜け出すことはない。
さらに、ダンパ40の膨出部40aが溝部37に係止されているので、ダンパ40とダンパ収容部32との嵌合長さが短くても、ダンパ40がダンパ収容部32から抜け出ることが抑制される。従って、ダンパ40の長さL1は、ラップアンカー21の引き込み時の衝撃エネルギを吸収するのに必要な最小長さにすることが可能となる。
なお、上述した右座席側のラップアンカー部16のプリテンショナー19では、ハウジング30に対して車体外側にナット26の頭部26aが配置され、車体内側に金属製カバー28が配置されている。一方、左座席側のラップアンカー部16のプリテンショナー19では、図8に示すように、ハウジング30に対して車体外側にナット26の頭部26aが配置され、車体内側に金属製カバー28が配置されており、金属製カバー28によってダンパ収容部32の開口部33を完全に塞いでいる。即ち、右座席側と左座席側のラップアンカー部16で共通のハウジング30が使用されている。
左座席側のラップアンカー部16では、乗員11の動きによってケーブル23がダンパ収容部32から抜け出る方向に傾きやすいが、突起部35によって規制され、且つ、金属製カバー28により開口部33が塞がれているので、ケーブル23がダンパ収容部32から抜け出すことはない。
以上説明したように、本実施形態のシートベルト装置10によれば、プリテンショナー19は、一端部がラップアンカー21に接続されたケーブル23と、ケーブル23を引き込み可能に収容するハウジング30と、を備え、ハウジング30は、ケーブル23をハウジング30内に導くケーブル導入路31と、該ケーブル導入路31に設置されてケーブル23をガイドするダンパ40と、を備える。ダンパ40がケーブル導入路31に取り付けられたとき、ダンパ40の少なくとも一部が弾性変形して入り込むことが可能な溝部37をケーブル導入路31に備える。したがって、乗員11の動きによってケーブル23がケーブル導入路31内で曲げられてもダンパ40がハウジング30から抜け出すことが防止される。これにより、ダンパ40によるプリテンショナー作動時の衝撃エネルギ吸収、及びケーブル23が大きく曲げられたときのケーブル保護の機能を確保しつつ、ダンパ40を必要最小長さにすることができ、別部品を用いることなく、従来のものよりダンパ40を短くすることができる。
また、ダンパ40は、ケーブル導入路31のうち、ハウジング30のケーブル入口付近に設置されるので、ダンパ40をハウジング30の上面30aから突出させることで、ケーブル23によって引き込まれるラップアンカー21は、ダンパ40に当接してダンパ40が弾性変形することで、ラップアンカー21の引き込み時の衝撃エネルギを吸収することができる。したがって、ダンパ40は、ラップアンカー21の引き込み時に、ラップアンカー21とハウジング30とが接触することを避けることができる保護部材でもある。
また、溝部37は、ケーブル導入路31の壁面に形成され、且つ、ダンパ40の下端部近傍に相当する位置、即ち、ダンパ収容部32の下端部に形成されるので、ダンパ40をダンパ収容部32に圧入するだけで、ダンパ40に形成された膨出部40aを溝部37に係合させることができ、ダンパ40をダンパ収容部32に容易に装着することができる。
また、ダンパ40は、弾性変形可能な樹脂材またはゴム材により形成され、非装着時には円環状であり、ケーブル導入路31のダンパ収容部32は、非円形に形成されているので、小さな力でダンパ40を変形させながらケーブル導入路31のダンパ収容部32に圧入して組み付けることができる。
また、ケーブル導入路31のダンパ収容部32は、車幅方向に開口する開口部33の開口幅Wが、ダンパ40の外径Dよりも小さいので、ケーブル導入路31のダンパ収容部32に装着されたダンパ40の抜けを、確実に防止することができる。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、上記実施形態では、ダンパ収容部32は、非円形の穴部34と開口部33とによって形成されているが、ダンパ40を圧入させ、溝部37にダンパ40の一部が入り込むように収容されるものであればよく、穴部34や開口部33の形状は変形可能であり、楕円形や開口部が狭く(角が丸い)略三角形状などであってもよい。
また、上記実施形態のケーブル導入路31は、ダンパ収容部32が非円形に形成されているが、本発明はこれに限らず、ガイド部材が弾性変形して圧入される構成であれば、円形であってもよい。
また、上記実施形態では、プリテンショナー19がラップアンカー部16に配置されたものとして説明したが、これに限定されず、プリテンショナー19aは、図9及び図10に示すように、ケーブル23の一端部がバックルに接続されたバックル部18に備えられるようにしてもよい。或いは、プリテンショナー19、19aは、ラップアンカー部16及びバックル部18の両方に備えてもよい。
また、上記実施形態では、プリテンショナー19がラップアンカー部16やバックル部に配置される場合、ケーブル23の一端部が、ラップアンカー21やバックル部18に直接的に接続されているが、本発明はこれに限らず、ケーブル23の一端部が、アンカープレートやバックルステー(いずれも図示せず)などの他の部材を介してラップアンカー21やバックル部18に接続されてもよい。
さらに、上記実施形態では、右座席側と左座席側のラップアンカー部16(バックルアンカー部)で共通のハウジング30が使用されているが、必ずしも共用でなくてもよく、左右座席それぞれ別々に設計されたものであっても本発明を適用可能である。
なお、本発明は、2015年5月26日出願の日本特許出願(特願2015−106040)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
10 シートベルト装置
11 乗員
13 シートベルト
18 バックル部
19、19a プリテンショナー
21 ラップアンカー
23 ケーブル
30 ハウジング
31 ケーブル導入路
32 ダンパ収容部
33 開口部
37 溝部
40 ダンパ(ガイド部材)
D ダンパの外径
W 開口部の開口幅
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 乗員を拘束するシートベルトを緊急時に引っ張るプリテンショナーがラップアンカー部及びバックル部の少なくとも一方に設けられたシートベルト装置であって、
前記プリテンショナーは、
一端部がラップアンカーまたはバックルに直接的に、又は他の部材を介して接続されるケーブルと、
前記ケーブルを引き込み可能に収容するハウジングと、
を備え、
前記ハウジングは、前記ケーブルを前記ハウジング内に導くケーブル導入路と、該ケーブル導入路に設置されて前記ケーブルをガイドするガイド部材と、を備え、
前記ガイド部材が前記ケーブル導入路に取り付けられたとき、前記ガイド部材の少なくとも一部が弾性変形して入り込むことが可能な溝部を前記ケーブル導入路に備え
前記ケーブルが前記ケーブル導入路に組み付けられたとき、前記ガイド部材は、当該溝部に達すると当該溝部内で広がる膨出部を形成することを特徴とするシートベルト装置。
(2) 乗員を拘束するシートベルトを緊急時に引っ張るプリテンショナーがラップアンカー部及びバックル部の少なくとも一方に設けられたシートベルト装置であって、
前記プリテンショナーは、
一端部がラップアンカーまたはバックルに直接的に、又は他の部材を介して接続されるケーブルと、
前記ケーブルを引き込み可能に収容するハウジングと、
前記ハウジングに一端部が接続され、前記ケーブルの他端側を収容するシリンダと、
を備え、
前記ハウジングは、前記ケーブルを前記ハウジング内に導くケーブル導入路と、該ケーブル導入路に設置されて前記ケーブルをガイドするガイド部材と、を備え、
前記ガイド部材が前記ケーブル導入路に取り付けられたとき、前記ガイド部材の少なくとも一部が弾性変形して入り込むことが可能な溝部を前記ケーブル導入路に備え、
前記ガイド部材は、前記ケーブル導入路のうち、前記ハウジングのケーブル入口付近に設置され、
前記ハウジングのケーブル入口付近には、前記シリンダ側に曲面状の面取りが施されることを特徴とするシートベルト装置。
(3) 乗員を拘束するシートベルトを緊急時に引っ張るプリテンショナーがラップアンカー部及びバックル部の少なくとも一方に設けられたシートベルト装置であって、
前記プリテンショナーは、
一端部がラップアンカーまたはバックルに直接的に、又は他の部材を介して接続されるケーブルと、
前記ケーブルを引き込み可能に収容するハウジングと、
を備え、
前記ハウジングは、前記ケーブルを前記ハウジング内に導くケーブル導入路と、該ケーブル導入路に設置されて前記ケーブルをガイドするガイド部材と、を備え、
前記ガイド部材が前記ケーブル導入路に取り付けられたとき、前記ガイド部材の少なくとも一部が弾性変形して入り込むことが可能な溝部を前記ケーブル導入路に備え、
前記ケーブル導入路は、前記ハウジングが車体に取り付けられた際の車幅方向に開口する開口部を備え、
前記開口部の開口幅は、前記ガイド部材の外径よりも小さくなるように形成されていることを特徴とするシートベルト装置。
(4) 前記ガイド部材は、前記ケーブル導入路のうち、前記ハウジングのケーブル入口付近に設置されることを特徴とする(1)又は(3)に記載のシートベルト装置。
(5) 前記ガイド部材は、前記ラップアンカーまたは前記バックルの引き込み時の衝撃を吸収するダンパであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のシートベルト装置。
(6) 前記ガイド部材は、前記ラップアンカーまたは前記バックルの引き込み時に、当該ラップアンカーまたは前記バックルと前記ハウジングとが接触することを避けることができる保護部材であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載のシートベルト装置。
(7) 前記溝部は、前記ケーブル導入路の壁面に形成され、且つ、前記ガイド部材の下端部近傍に相当する位置に形成されることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載のシートベルト装置。
(8) 前記ガイド部材は、弾性変形可能な樹脂材またはゴム材により形成されることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載のシートベルト装置。
(9) 前記ガイド部材は、前記ケーブル導入路に装着される前において、円環状に形成されており、
前記ケーブル導入路は、前記ガイド部材が弾性変形して圧入可能なように形成されることを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載のシートベルト装置。
本発明のシートベルト装置によれば、プリテンショナーは、一端部がラップアンカーまたはバックルに直接的に、又は他の部材を介して接続されるケーブルと、ケーブルを引き込み可能に収容するハウジングと、を備え、ハウジングは、ケーブルをハウジング内に導くケーブル導入路と、該ケーブル導入路に設置されてケーブルをガイドするガイド部材と、を備える。ガイド部材がケーブル導入路に取り付けられたとき、ガイド部材の少なくとも一部が弾性変形して入り込むことが可能な溝部をケーブル導入路に備え、ケーブルがケーブル導入路に組み付けられたとき、ガイド部材は、当該溝部に達すると当該溝部内で広がる膨出部を形成する。したがって、乗員の動きによってケーブルがケーブル導入路内で曲げられてもガイド部材がハウジングから抜け出すことが防止される。これにより、ガイド部材の機能を確保しつつ、ガイド部材を必要最小長さにすることができ、別部品を用いることなく、従来のものよりガイド部材を短くすることができる。

Claims (8)

  1. 乗員を拘束するシートベルトを緊急時に引っ張るプリテンショナーがラップアンカー部及びバックル部の少なくとも一方に設けられたシートベルト装置であって、
    前記プリテンショナーは、
    一端部がラップアンカーまたはバックルに直接的に、又は他の部材を介して接続されるケーブルと、
    前記ケーブルを引き込み可能に収容するハウジングと、
    を備え、
    前記ハウジングは、前記ケーブルを前記ハウジング内に導くケーブル導入路と、該ケーブル導入路に設置されて前記ケーブルをガイドするガイド部材と、を備え、
    前記ガイド部材が前記ケーブル導入路に取り付けられたとき、前記ガイド部材の少なくとも一部が弾性変形して入り込むことが可能な溝部を前記ケーブル導入路に備えることを特徴とするシートベルト装置。
  2. 前記ガイド部材は、前記ケーブル導入路のうち、前記ハウジングのケーブル入口付近に設置されることを特徴とする請求項1に記載のシートベルト装置。
  3. 前記ガイド部材は、前記ラップアンカーまたは前記バックルの引き込み時の衝撃を吸収するダンパであることを特徴とする請求項1または2に記載のシートベルト装置。
  4. 前記ガイド部材は、前記ラップアンカーまたは前記バックルの引き込み時に、当該ラップアンカーまたは前記バックルと前記ハウジングとが接触することを避けることができる保護部材であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシートベルト装置。
  5. 前記溝部は、前記ケーブル導入路の壁面に形成され、且つ、前記ガイド部材の下端部近傍に相当する位置に形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のシートベルト装置。
  6. 前記ガイド部材は、弾性変形可能な樹脂材またはゴム材により形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のシートベルト装置。
  7. 前記ガイド部材は、前記ケーブル導入路に装着される前において、円環状に形成されており、
    前記ケーブル導入路は、前記ガイド部材が弾性変形して圧入可能なように形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のシートベルト装置。
  8. 前記ケーブル導入路は、前記ハウジングが車体に取り付けられた際の車幅方向に開口する開口部を備え、
    前記開口部の開口幅は、前記ガイド部材の外径よりも小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のシートベルト装置。
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