JPWO2016143565A1 - 積層体の製造方法、積層体および光硬化性組成物 - Google Patents
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Abstract
基材の表面に硬化物層を形成する際には必要とされ、硬化物層を形成した後には不要とされる機能を、硬化物層を形成する際には発揮でき、硬化物層を形成した後には硬化物層の表面から除くことができる積層体の製造方法;該製造方法で得られた積層体;および該製造方法に好適な光硬化性組成物の提供。(a)重合性官能基、および酸またはフッ化物イオンによって脱離し得る機能性官能基を有する化合物(A)と、光重合開始剤(C)とを含む光硬化性組成物を、基材12の表面に形成し、光硬化性組成物に光を照射し、光硬化性組成物を硬化させて、硬化物層16を基材12の表面に形成する工程と、(b)硬化物層16の表面に酸またはフッ化物イオンを接触させて、硬化物層16の表面から機能性官能基を脱離させる工程とを有する積層体1の製造方法。
Description
本発明は、積層体の製造方法、積層体および光硬化性組成物に関する。
光学部材、記録メディア、半導体デバイス等の製造において微細パターンを短時間で形成する方法として、該微細パターンの反転パターンを表面に有するモールドを、基材の表面に形成された光硬化性組成物に押しつけ、該光硬化性組成物に光を照射し、該光硬化性組成物を硬化させて、微細パターンを有する硬化物層を基材の表面に形成する方法(インプリント法)が知られている。
しかし、該方法においては、硬化物層がモールドに密着するため、硬化物層とモールドとを分離しにくい。そのため、モールドの表面に離型剤を塗布する必要がある。しかし、離型剤自体の膜厚、離型剤の塗布ムラ等によって、モールドの反転パターンを精密に転写することは困難となる。
モールドとの離型性のよい硬化物層を形成できる光硬化性組成物としては、重合性官能基および含フッ素有機基を有する化合物と、光重合開始剤とを含む光硬化性組成物が提案されている(特許文献1〜7参照)。
ところで、インプリント法によって形成された硬化物層の表面に、さらに他の組成物を塗布して他の層(プライマ層、保護層等)を形成する場合がある。しかし、特許文献1〜7に記載された光硬化性組成物を硬化させて形成される硬化物層の表面には、含フッ素有機基が存在する。そのため、該硬化物層の表面に他の組成物を塗布した場合、硬化物層の表面で他の組成物がはじかれて他の層を形成できない、または、他の層を形成できても硬化物層と他の層との接着性が悪い、という問題がある。
本発明は、基材の表面に硬化物層を形成する際には必要とされ、硬化物層を形成した後には不要とされる機能を、硬化物層を形成する際には発揮でき、硬化物層を形成した後には硬化物層の表面から除くことができる積層体の製造方法;基材の表面に硬化物層を形成する際には必要とされたが、硬化物層を形成した後には不要とされる機能が硬化物層の表面から除かれているため、その利用に制限が少ない積層体;および前記製造方法に好適な光硬化性組成物を提供する。
本発明は、下記の態様を有する。
[1]下記工程(a)および下記工程(b)を有する、積層体の製造方法。
(a)重合性官能基、および酸またはフッ化物イオンによって脱離し得る機能性官能基を有する化合物(A)と、光重合開始剤(C)とを含む光硬化性組成物を、基材の表面に形成し、前記光硬化性組成物に光を照射し、前記光硬化性組成物を硬化させて、硬化物層を前記基材の表面に形成する工程。
(b)前記工程(a)よりも後に、前記硬化物層の表面に酸またはフッ化物イオンを接触させて、前記硬化物層の表面から前記機能性官能基を脱離させる工程。
[2]前記機能性官能基が、含フッ素有機基である、[1]の積層体の製造方法。
[3]前記化合物(A)が、下式(m1)で表される化合物である、[1]または[2]の積層体の製造方法。
[1]下記工程(a)および下記工程(b)を有する、積層体の製造方法。
(a)重合性官能基、および酸またはフッ化物イオンによって脱離し得る機能性官能基を有する化合物(A)と、光重合開始剤(C)とを含む光硬化性組成物を、基材の表面に形成し、前記光硬化性組成物に光を照射し、前記光硬化性組成物を硬化させて、硬化物層を前記基材の表面に形成する工程。
(b)前記工程(a)よりも後に、前記硬化物層の表面に酸またはフッ化物イオンを接触させて、前記硬化物層の表面から前記機能性官能基を脱離させる工程。
[2]前記機能性官能基が、含フッ素有機基である、[1]の積層体の製造方法。
[3]前記化合物(A)が、下式(m1)で表される化合物である、[1]または[2]の積層体の製造方法。
ただし、Rは、水素原子またはメチル基であり、Qは、(a+b)価の連結基であり、Aは、アルキル基であり、Xは、水素原子またはフッ素原子であり、aは、1〜6の整数であり、bは、1〜3の整数であり、mは、1、2または3であり、nは、0、1または2であり、n+mは、3であり、rは、0〜4の整数であり、sは、4〜8の整数である。
[4]前記光硬化性組成物が、重合性官能基を有する化合物(B)(ただし、前記化合物(A)を除く。)をさらに含む、[1]〜[3]のいずれかの積層体の製造方法。
[5]下記工程(c)をさらに有する、[1]〜[4]のいずれかの積層体の製造方法。
(c)前記工程(b)よりも後に、前記硬化物層の表面に他の層を形成する工程。
[6]前記工程(a)が、下記工程(a1)、下記工程(a2)、下記工程(a3)および下記工程(a4)を有する、[1]〜[5]のいずれかの積層体の製造方法。
(a1)前記光硬化性組成物を、基材の表面に形成する工程。
(a2)前記工程(a1)よりも後に、微細パターンの反転パターンを表面に有するモールドを、該モールドの反転パターンが前記光硬化性組成物に接するように、前記光硬化性組成物に押しつける工程。
(a3)前記工程(a2)よりも後に、前記モールドを前記光硬化性組成物に押しつけた状態で、前記光硬化性組成物に光を照射し、前記光硬化性組成物を硬化させて、前記微細パターンを表面に有する硬化物層を前記基材の表面に形成する工程。
(a4)前記工程(a3)よりも後に、前記硬化物層から前記モールドを分離する工程。
[7]前記[1]〜[6]のいずれかの積層体の製造方法で得られた、基材と、該基材に接する硬化物層とを有する、積層体。
[8]重合性官能基、および酸またはフッ化物イオンによって脱離し得る機能性官能基を有する化合物(A)と、光重合開始剤(C)とを含む、光硬化性組成物。
[9]前記機能性官能基が、含フッ素有機基である、[8]の光硬化性組成物。
[10]前記化合物(A)が、下式(m1)で表される化合物である、[8]または[9]の光硬化性組成物。
[5]下記工程(c)をさらに有する、[1]〜[4]のいずれかの積層体の製造方法。
(c)前記工程(b)よりも後に、前記硬化物層の表面に他の層を形成する工程。
[6]前記工程(a)が、下記工程(a1)、下記工程(a2)、下記工程(a3)および下記工程(a4)を有する、[1]〜[5]のいずれかの積層体の製造方法。
(a1)前記光硬化性組成物を、基材の表面に形成する工程。
(a2)前記工程(a1)よりも後に、微細パターンの反転パターンを表面に有するモールドを、該モールドの反転パターンが前記光硬化性組成物に接するように、前記光硬化性組成物に押しつける工程。
(a3)前記工程(a2)よりも後に、前記モールドを前記光硬化性組成物に押しつけた状態で、前記光硬化性組成物に光を照射し、前記光硬化性組成物を硬化させて、前記微細パターンを表面に有する硬化物層を前記基材の表面に形成する工程。
(a4)前記工程(a3)よりも後に、前記硬化物層から前記モールドを分離する工程。
[7]前記[1]〜[6]のいずれかの積層体の製造方法で得られた、基材と、該基材に接する硬化物層とを有する、積層体。
[8]重合性官能基、および酸またはフッ化物イオンによって脱離し得る機能性官能基を有する化合物(A)と、光重合開始剤(C)とを含む、光硬化性組成物。
[9]前記機能性官能基が、含フッ素有機基である、[8]の光硬化性組成物。
[10]前記化合物(A)が、下式(m1)で表される化合物である、[8]または[9]の光硬化性組成物。
ただし、Rは、水素原子またはメチル基であり、Qは、(a+b)価の連結基であり、Aは、アルキル基であり、Xは、水素原子またはフッ素原子であり、aは、1〜6の整数であり、bは、1〜3の整数であり、mは、1、2または3であり、nは、0、1または2であり、n+mは、3であり、rは、0〜4の整数であり、sは、4〜8の整数である。
[11]重合性官能基を有する化合物(B)(ただし、前記化合物(A)を除く。)をさらに含む、[8]〜[10]のいずれかの光硬化性組成物。
本発明の積層体の製造方法によれば、基材の表面に硬化物層を形成する際には必要とされ、硬化物層を形成した後には不要とされる機能を、硬化物層を形成する際には発揮でき、硬化物層を形成した後には硬化物層の表面から除くことができる。
特に、前記[5]の積層体の製造方法によれば、基材の表面に硬化物層を形成する際には離型性を発揮でき、硬化物層を形成した後には硬化物層の表面に他の層を形成できる。
本発明の積層体は、基材の表面に硬化物層を形成する際には必要とされたが、硬化物層を形成した後には不要とされる機能が硬化物層の表面から除かれているため、その利用に制限が少ない。
本発明の光硬化性組成物は、本発明の積層体の製造方法に用いられることによって、本発明の積層体の製造方法の効果を発揮できる。
特に、前記[5]の積層体の製造方法によれば、基材の表面に硬化物層を形成する際には離型性を発揮でき、硬化物層を形成した後には硬化物層の表面に他の層を形成できる。
本発明の積層体は、基材の表面に硬化物層を形成する際には必要とされたが、硬化物層を形成した後には不要とされる機能が硬化物層の表面から除かれているため、その利用に制限が少ない。
本発明の光硬化性組成物は、本発明の積層体の製造方法に用いられることによって、本発明の積層体の製造方法の効果を発揮できる。
本明細書において、式(m1)で表される化合物を「化合物(m1)」とも記す。他の式で表される基についても同様に記す。
以下の用語の定義は、本明細書および特許請求の範囲にわたって適用される。
「重合性官能基」とは、光重合開始剤等から発生する化学種(ラジカル、カチオン等)によって重合反応する官能基を意味する。
「機能性官能基」とは、基材の表面に硬化物層を形成する際に、光硬化性組成物の塗膜またはこれが硬化した硬化物層に所定の機能を付与できる官能基を意味する。
「有機基」とは、炭素原子を有する基を意味する。有機基は、炭素原子以外の原子(水素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ハロゲン原子等)を有していてもよい。
「含フッ素有機基」とは、有機基の水素原子の一部またはすべてがフッ素原子に置換された基を意味する。
「フルオロアルキル基」とは、アルキル基の水素原子の一部がフッ素原子に置換された基を意味する。
「ペルフルオロアルキル基」とは、アルキル基の水素原子のすべてがフッ素原子に置換された基を意味する。
「光重合開始剤」とは、光を吸収することによって、重合性官能基を重合反応させる化学種(ラジカル、カチオン等)を発生し得る化合物を意味する。
「(メタ)アクリロイルオキシ基」は、アクリロイルオキシ基およびメタクリロイルオキシ基の総称である。
「(メタ)アクリロイルアミノ基」は、アクリロイルアミノ基およびメタクリロイルアミノ基の総称である。
「(メタ)アクリレート」は、アクリレートおよびメタクリレートの総称である。
「(メタ)アクリルアミド」は、アクリルアミドおよびメタクリルアミドの総称である。
「光」とは、紫外線、可視光線、赤外線、電子線および放射線の総称である。
以下の用語の定義は、本明細書および特許請求の範囲にわたって適用される。
「重合性官能基」とは、光重合開始剤等から発生する化学種(ラジカル、カチオン等)によって重合反応する官能基を意味する。
「機能性官能基」とは、基材の表面に硬化物層を形成する際に、光硬化性組成物の塗膜またはこれが硬化した硬化物層に所定の機能を付与できる官能基を意味する。
「有機基」とは、炭素原子を有する基を意味する。有機基は、炭素原子以外の原子(水素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ハロゲン原子等)を有していてもよい。
「含フッ素有機基」とは、有機基の水素原子の一部またはすべてがフッ素原子に置換された基を意味する。
「フルオロアルキル基」とは、アルキル基の水素原子の一部がフッ素原子に置換された基を意味する。
「ペルフルオロアルキル基」とは、アルキル基の水素原子のすべてがフッ素原子に置換された基を意味する。
「光重合開始剤」とは、光を吸収することによって、重合性官能基を重合反応させる化学種(ラジカル、カチオン等)を発生し得る化合物を意味する。
「(メタ)アクリロイルオキシ基」は、アクリロイルオキシ基およびメタクリロイルオキシ基の総称である。
「(メタ)アクリロイルアミノ基」は、アクリロイルアミノ基およびメタクリロイルアミノ基の総称である。
「(メタ)アクリレート」は、アクリレートおよびメタクリレートの総称である。
「(メタ)アクリルアミド」は、アクリルアミドおよびメタクリルアミドの総称である。
「光」とは、紫外線、可視光線、赤外線、電子線および放射線の総称である。
<光硬化性組成物>
本発明の光硬化性組成物は、下記化合物(A)と、光重合開始剤(C)とを必須成分として含み、必要に応じて他の成分(下記化合物(B)、添加剤(D)等)をさらに含む。
化合物(A):重合性官能基、および酸またはフッ化物イオンによって脱離し得る機能性官能基を有する化合物。
化合物(B):重合性官能基を有する化合物(ただし、化合物(A)を除く)。
本発明の光硬化性組成物は、下記化合物(A)と、光重合開始剤(C)とを必須成分として含み、必要に応じて他の成分(下記化合物(B)、添加剤(D)等)をさらに含む。
化合物(A):重合性官能基、および酸またはフッ化物イオンによって脱離し得る機能性官能基を有する化合物。
化合物(B):重合性官能基を有する化合物(ただし、化合物(A)を除く)。
本発明の光硬化性組成物の25℃における粘度は、3〜1000mPa・sが好ましく、5〜700mPa・sがより好ましい。光硬化性組成物の粘度が該範囲であれば、特別な操作(たとえば、光硬化性組成物を高温に加熱して低粘度にする操作等)を行うことなく、光硬化性組成物を基材の表面に塗布できる。また、光硬化性組成物とモールドの反転パターンを有する表面との接触を容易に行える。
(化合物(A))
化合物(A)は、重合性官能基、および酸またはフッ化物イオンによって脱離し得る機能性官能基を有する化合物である。
化合物(A)は、重合性官能基、および酸またはフッ化物イオンによって脱離し得る機能性官能基を有する化合物である。
重合性官能基としては、ラジカル重合性官能基、カチオン重合性官能基等が挙げられる。ラジカル重合性官能基としては、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルアミノ基、ビニル基、アリル基等が挙げられる。カチオン重合性官能基としては、オキシラニル基、オキセタニル基等が挙げられる。重合性官能基としては、化合物(A)同士の重合性および化合物(A)と化合物(B)との共重合性の点から、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルアミノ基が好ましい。
機能性官能基としては、硬化物層に離型性、表面平滑性、撥液性(すなわち、撥水性、撥油性等)等を付与できる官能基が挙げられる。インプリント法によって微細パターンを表面に有する硬化物層を形成する際の離型性の点、または、単なる平坦な硬化物層を形成する際の表面平滑性の点から、硬化物層に離型性または表面平滑性を付与できる官能基が好ましい。
硬化物層に離型性、表面平滑性または撥液性を付与できる官能基としては、含フッ素有機基、ジメチルポリシロキサン構造を有する基が挙げられる。離型性および表面平滑性の点から、含フッ素有機基が好ましい。含フッ素有機基としては、フルオロアルキル基、ペルフルオロアルキル基、フルオロシクロアルキル基、フルオロアリール基等が挙げられる。離型性および表面平滑性の点から、フルオロアルキル基またはペルフルオロアルキル基を有する基が好ましい。
機能性官能基は、酸またはフッ化物イオンによって脱離し得るように化合物(A)に導入されている。具体的には、酸またはフッ化物イオンによって機能性官能基を脱離可能とする連結基によって、化合物(A)に導入されている。該連結基としては、Si−O結合を有する基、Si−N結合を有する基等が挙げられる。機能性官能基が脱離した後に、親液性および極性(反応性)の高いSi−OH基が生成することによって、硬化物層の表面に他の組成物を塗布しやすく、かつ硬化物層と他の層との接着性が高くなる点から、Si−O−結合を有する基が好ましく、Si(−O−)3結合を有する基がより好ましい。
化合物(A)としては、硬化物層を形成する際にはフルオロアルキル基によって離型性、表面平滑性を充分に発揮でき、硬化物層を形成した後にはフルオロアルキル基を有する基が酸またはフッ化物イオンによって容易に脱離し、フルオロアルキル基を有する基が脱離した後にSi−OH基が生成する点から、化合物(m1)が好ましい。
Rは、水素原子またはメチル基である。
Qは、(a+b)価の連結基である。Qとしては、(a+b)価の炭化水素基;各種結合(エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、ウレア結合、チオエーテル結合等)と炭化水素基とを組み合わせた(a+b)価の有機基等が挙げられる。(a+b)価の炭化水素基としては、アルキレン基、アルカン−トリイル基、アルカン−テトライル基、アリーレン基等が挙げられる。Qとしては、化合物(m1)を合成しやすい点から、アルキレン基が好ましく、炭素数2〜6のアルキレン基がより好ましい。
Qは、(a+b)価の連結基である。Qとしては、(a+b)価の炭化水素基;各種結合(エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、ウレア結合、チオエーテル結合等)と炭化水素基とを組み合わせた(a+b)価の有機基等が挙げられる。(a+b)価の炭化水素基としては、アルキレン基、アルカン−トリイル基、アルカン−テトライル基、アリーレン基等が挙げられる。Qとしては、化合物(m1)を合成しやすい点から、アルキレン基が好ましく、炭素数2〜6のアルキレン基がより好ましい。
Aは、アルキル基である。Aとしては、化合物(m1)を合成しやすい点から、炭素数1〜8のアルキル基が好ましい。
Xは、水素原子またはフッ素原子である。Xとしては、離型性および表面平滑性の点から、フッ素原子が好ましい。
Xは、水素原子またはフッ素原子である。Xとしては、離型性および表面平滑性の点から、フッ素原子が好ましい。
aは、1〜6の整数である。aとしては、化合物(m1)を合成しやすい点から、1が好ましい。
bは、1〜3の整数である。bとしては、化合物(m1)を合成しやすい点から、1が好ましい。
mは、1、2または3である。mとしては、離型性および表面平滑性の点から、3が好ましい。
nは、0、1または2である。nとしては、離型性および表面平滑性の点から、0が好ましい。
n+mは、3である。
rは、0〜4の整数である。rとしては、化合物(m1)を合成しやすい点から、1〜3の整数が好ましい。
sは、4〜8の整数である。sとしては、離型性および表面平滑性の点および環境への影響が少ない点から、4または6が好ましい。
bは、1〜3の整数である。bとしては、化合物(m1)を合成しやすい点から、1が好ましい。
mは、1、2または3である。mとしては、離型性および表面平滑性の点から、3が好ましい。
nは、0、1または2である。nとしては、離型性および表面平滑性の点から、0が好ましい。
n+mは、3である。
rは、0〜4の整数である。rとしては、化合物(m1)を合成しやすい点から、1〜3の整数が好ましい。
sは、4〜8の整数である。sとしては、離型性および表面平滑性の点および環境への影響が少ない点から、4または6が好ましい。
化合物(m1)としては、離型性の点から、化合物(m11)が好ましい。
ただし、Rは、水素原子またはメチル基であり、Xは、水素原子またはフッ素原子であり、rは、0〜4の整数であり、sは、4〜8の整数であり、tは、2〜6の整数である。
化合物(A)は、米国特許第4743106号明細書等に記載された公知の製造方法によって製造できる。
化合物(A)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
化合物(A)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(化合物(B))
化合物(B)は、重合性官能基を有する化合物(ただし、化合物(A)を除く。)である。
化合物(B)は、重合性官能基を有する化合物(ただし、化合物(A)を除く。)である。
化合物(B)の重合性官能基は、化合物(A)の重合性官能基がラジカル重合性官能基である場合、ラジカル重合性官能基であり、化合物(A)の重合性官能基がカチオン重合性官能基である場合、カチオン重合性官能基である。重合性官能基としては、化合物(B)同士の重合性および化合物(A)と化合物(B)との共重合性の点から、(メタ)アクリロイルオキシ基が好ましい。
化合物(B)は、他の成分を溶解させたり、光硬化性組成物の感度を向上させたりする成分である。特に、各成分の相溶性を向上させる効果がある。各成分の相溶性がよければ、光硬化性組成物の調製時の泡立ちが抑えられ、フィルタを通しやすくなる等、光硬化性組成物の調製が容易となり、また、均一な光硬化性組成物が得られる。さらに、均質な硬化物が得られることによって、離型性、機械的強度を充分に発揮できる。また、化合物(B)の種類によっては、光硬化性組成物の硬化物のドライエッチング耐性、ウェットエッチング耐性、透明性、粘度、屈折率、硬度、機械強度、柔軟性、基材との密着性等の諸物性を調整できる。
化合物(B)としては、フッ素原子を有し、重合性官能基を1つ以上有する化合物(B1)、およびフッ素原子を有さず、重合性官能基を1つ以上有する化合物(B2)が挙げられる。
化合物(B1)としては、フルオロ(メタ)アクリレート類、フルオロジエン類、フルオロビニルエーテル類、フルオロ環状モノマー類等が挙げられ、相溶性の点から、フルオロ(メタ)アクリレート類が好ましい。
フルオロ(メタ)アクリレート類としては、たとえば、国際公開第2010/064609号において化合物(B)として例示されたものが挙げられ、好ましい態様も同様である。
化合物(B1)を含むことによって、光硬化性組成物が基材やモールドに濡れ広がりやすくなる。また、光硬化性組成物の硬化物とモールドとの離型が容易になる。
フルオロ(メタ)アクリレート類としては、たとえば、国際公開第2010/064609号において化合物(B)として例示されたものが挙げられ、好ましい態様も同様である。
化合物(B1)を含むことによって、光硬化性組成物が基材やモールドに濡れ広がりやすくなる。また、光硬化性組成物の硬化物とモールドとの離型が容易になる。
化合物(B2)としては、下記の化合物が挙げられる。
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシピロピル(メタ)アクリレート、フェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ化o−フェニルフェノールアクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、3−(トリメトキシシリル)プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−1−アダマンチル(メタ)アクリレート、1−アダマンチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、2−(tert−ブチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、4−tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、炭酸ビニレン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド塩化メチル4級塩、(メタ)アクリロイルモルフォリン、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート(エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAグリセロレートジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAプロポキシレートグリセロレートジ(メタ)アクリレート等)、エトキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、フルオレンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート(エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAグリセロレートジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAプロポキシレートグリセロレートジ(メタ)アクリレート等)、エトキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセロール1,3−ジグリセロレートジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールエトキシレートジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールプロポキシレートジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピオネートジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールプロポキシレートジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールグリセロレートジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールグリセロレートジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパンベンゾエートジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアリル酸、トリメチロールプロパンエトキシレートメチルエーテルジ(メタ)アクリレート、3−(トリメトキシシリル)−1−プロパノール(メタ)アクリレート、3−(トリエトキシシリル)−1−プロパノール(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート(新中村化学工業社製のUA−4200、U−4HA、UA−122P、共栄社化学社製のUA−510H、UA−306I、UA−306T、UA−306H、AH−600、ジウレタンジ(メタ)アクリレート等)、フルオレン骨格を有するジ(メタ)アクリレート(9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン等)、1,3−ビス(3−メタクリロイロキシプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、ポリエーテルトリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、シリコーンジ(メタ)アクリレート、シリコーンヘキサ(メタ)アクリレート、芳香族ウレタントリ(メタ)アクリレート、芳香族ウレタンテトラ(メタ)アクリレート、芳香族ウレタンヘキサ(メタ)アクリレート、N−(2−ヒドロキシメチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、(アクリロイルアミノ)ヒドロキシ酢酸、(Z)−3−アミノ−2−シアノ−3−ヒドロキシアクリルアミド、ヒドロキシチオアクリルアミド、N−(2−ヒドロキシプロピル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(2,2ジメトキシ−1−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N,N'−(1,2−ジヒドロキシエチレン)ビスアクリルアミド、(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、4−(3−(メタ)アクリロイロキシ−N−プロピロキシ)安息香酸、3−((メタ)アクリロイロキシ)プロパン酸、4−{[2−((メタ)アクリロイロキシ)エトキシ]カルボニル}ベンゼン−1,3−ジカルボン酸、4−(6−((メタ)アクリロイロキシ)ヘキシロキシ)安息香酸等。
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシピロピル(メタ)アクリレート、フェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ化o−フェニルフェノールアクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、3−(トリメトキシシリル)プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−1−アダマンチル(メタ)アクリレート、1−アダマンチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、2−(tert−ブチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、4−tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、炭酸ビニレン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド塩化メチル4級塩、(メタ)アクリロイルモルフォリン、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート(エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAグリセロレートジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAプロポキシレートグリセロレートジ(メタ)アクリレート等)、エトキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、フルオレンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート(エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAグリセロレートジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAプロポキシレートグリセロレートジ(メタ)アクリレート等)、エトキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセロール1,3−ジグリセロレートジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールエトキシレートジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールプロポキシレートジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピオネートジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールプロポキシレートジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールグリセロレートジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールグリセロレートジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパンベンゾエートジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアリル酸、トリメチロールプロパンエトキシレートメチルエーテルジ(メタ)アクリレート、3−(トリメトキシシリル)−1−プロパノール(メタ)アクリレート、3−(トリエトキシシリル)−1−プロパノール(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート(新中村化学工業社製のUA−4200、U−4HA、UA−122P、共栄社化学社製のUA−510H、UA−306I、UA−306T、UA−306H、AH−600、ジウレタンジ(メタ)アクリレート等)、フルオレン骨格を有するジ(メタ)アクリレート(9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン等)、1,3−ビス(3−メタクリロイロキシプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、ポリエーテルトリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、シリコーンジ(メタ)アクリレート、シリコーンヘキサ(メタ)アクリレート、芳香族ウレタントリ(メタ)アクリレート、芳香族ウレタンテトラ(メタ)アクリレート、芳香族ウレタンヘキサ(メタ)アクリレート、N−(2−ヒドロキシメチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、(アクリロイルアミノ)ヒドロキシ酢酸、(Z)−3−アミノ−2−シアノ−3−ヒドロキシアクリルアミド、ヒドロキシチオアクリルアミド、N−(2−ヒドロキシプロピル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(2,2ジメトキシ−1−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N,N'−(1,2−ジヒドロキシエチレン)ビスアクリルアミド、(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、4−(3−(メタ)アクリロイロキシ−N−プロピロキシ)安息香酸、3−((メタ)アクリロイロキシ)プロパン酸、4−{[2−((メタ)アクリロイロキシ)エトキシ]カルボニル}ベンゼン−1,3−ジカルボン酸、4−(6−((メタ)アクリロイロキシ)ヘキシロキシ)安息香酸等。
化合物(B)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(光重合開始剤(C))
光重合開始剤(C)としては、光を吸収することによってラジカルを発生する光ラジカル重合開始剤(C1)、光を吸収することによってカチオンを発生する光カチオン重合開始剤(C2)等が挙げられる。化合物(A)同士の重合性、化合物(B)同士の重合性、および化合物(A)と化合物(B)との共重合性の点から、光ラジカル重合開始剤(C1)が好ましい。
光重合開始剤(C)としては、光を吸収することによってラジカルを発生する光ラジカル重合開始剤(C1)、光を吸収することによってカチオンを発生する光カチオン重合開始剤(C2)等が挙げられる。化合物(A)同士の重合性、化合物(B)同士の重合性、および化合物(A)と化合物(B)との共重合性の点から、光ラジカル重合開始剤(C1)が好ましい。
光ラジカル重合開始剤(C1)としては、アルキルフェノン系光重合開始剤、アシルホスフィンオキシド系光重合開始剤、チタノセン系光重合開始剤、オキシムエステル系光重合開始剤、オキシフェニル酢酸エステル系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、ベンジル−(o−エトキシカルボニル)−α−モノオキシム、グリオキシエステル、3−ケトクマリン、2−エチルアンスラキノン、カンファーキノン、テトラメチルチウラムスルフィド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシド、ジアルキルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシピバレート等が挙げられる。感度および相溶性の点から、アルキルフェノン系光重合開始剤、アシルホスフィンオキシド系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤またはベンゾフェノン系光重合開始剤が好ましい。
アルキルフェノン系光重合開始剤としては、下記の化合物が挙げられる。
アセトフェノン、p−(tert−ブチル)1',1',1'−トリクロロアセトフェノン、クロロアセトフェノン、2',2'−ジエトキシアセトフェノン、ヒドロキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2-ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル-プロパン−1−オン、2−アミノアセトフェノン、ジアルキルアミノアセトフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン等。
アセトフェノン、p−(tert−ブチル)1',1',1'−トリクロロアセトフェノン、クロロアセトフェノン、2',2'−ジエトキシアセトフェノン、ヒドロキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2-ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル-プロパン−1−オン、2−アミノアセトフェノン、ジアルキルアミノアセトフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン等。
アシルホスフィンオキシド系光重合開始剤としては、下記の化合物が挙げられる。
2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド等。
2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド等。
チタノセン系光重合開始剤としては、下記の化合物が挙げられる。
ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム等。
ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム等。
オキシムエステル系光重合開始剤としては、下記の化合物が挙げられる。
1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9-エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等。
1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9-エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等。
オキシフェニル酢酸エステル系光重合開始剤としては、下記の化合物が挙げられる。
オキシフェニル酢酸、2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルエステルの混合物等。
オキシフェニル酢酸、2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルエステルの混合物等。
ベンゾイン系光重合開始剤としては、下記の化合物が挙げられる。
ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール等。
ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール等。
ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、下記の化合物が挙げられる。
ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、メチル−o−ベンゾイルベンゾエート、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ヒドロキシプロピルベンゾフェノン、アクリルベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等。
ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、メチル−o−ベンゾイルベンゾエート、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ヒドロキシプロピルベンゾフェノン、アクリルベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等。
光カチオン重合開始剤(C2)としては、光の照射を受けてカチオン(酸)を発生する光酸発生剤等が挙げられる。
光酸発生剤としては、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩等が挙げられる。
光酸発生剤としては、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩等が挙げられる。
光重合開始剤(C)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(添加剤(D))
光硬化性組成物は、化合物(A)、化合物(B)および光重合開始剤(C)以外の添加剤(D)を含んでいてもよい。
添加剤(D)としては、含フッ素界面活性剤、酸化防止剤(耐熱安定剤)、チクソトロピック剤、消泡剤、耐光安定剤、ゲル化防止剤、光増感剤、樹脂、金属酸化物微粒子、炭素化合物、金属微粒子、シランカップリング剤、他の有機化合物等が挙げられる。
光硬化性組成物は、化合物(A)、化合物(B)および光重合開始剤(C)以外の添加剤(D)を含んでいてもよい。
添加剤(D)としては、含フッ素界面活性剤、酸化防止剤(耐熱安定剤)、チクソトロピック剤、消泡剤、耐光安定剤、ゲル化防止剤、光増感剤、樹脂、金属酸化物微粒子、炭素化合物、金属微粒子、シランカップリング剤、他の有機化合物等が挙げられる。
含フッ素界面活性剤は、光硬化性組成物の塗布時の泡を消す効果と硬化物の離型性を向上させる効果がある。さらに塗膜を保持させる効果もある。
含フッ素界面活性剤としては、フッ素含有量が10〜70質量%の含フッ素界面活性剤が好ましく、フッ素含有量が10〜40質量%の含フッ素界面活性剤がより好ましい。含フッ素界面活性剤は、水溶性であってもよく、脂溶性であってもよく、光硬化性組成物における相溶性および硬化物における分散性の点から、脂溶性が好ましい。
含フッ素界面活性剤としては、フッ素含有量が10〜70質量%の含フッ素界面活性剤が好ましく、フッ素含有量が10〜40質量%の含フッ素界面活性剤がより好ましい。含フッ素界面活性剤は、水溶性であってもよく、脂溶性であってもよく、光硬化性組成物における相溶性および硬化物における分散性の点から、脂溶性が好ましい。
含フッ素界面活性剤としては、光硬化性組成物における相溶性、および硬化物における分散性の点から、ノニオン性含フッ素界面活性剤が好ましい。
ノニオン性含フッ素界面活性剤としては、ポリフルオロアルキルアミンオキシド、またはポリフルオロアルキル・アルキレンオキシド付加物が好ましい。
ノニオン性含フッ素界面活性剤としては、ポリフルオロアルキルアミンオキシド、またはポリフルオロアルキル・アルキレンオキシド付加物が好ましい。
ノニオン性含フッ素界面活性剤の具体例としては、下記のものが挙げられる。
AGCセイミケミカル社製のサーフロン(登録商標)S−242、S−243、S−386、S−420、S−611、S−650、S−651、S−145、S−393、KH−20、KH−40等。
スリーエムジャパン社製のフロラード(登録商標)FC−170、FC−430等。
DIC社製のメガファック(登録商標)F−552、F−553、F−554、F−556等。
含フッ素界面活性剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
AGCセイミケミカル社製のサーフロン(登録商標)S−242、S−243、S−386、S−420、S−611、S−650、S−651、S−145、S−393、KH−20、KH−40等。
スリーエムジャパン社製のフロラード(登録商標)FC−170、FC−430等。
DIC社製のメガファック(登録商標)F−552、F−553、F−554、F−556等。
含フッ素界面活性剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
酸化防止剤としては、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、BASF社製のIRGANOX(登録商標)1076、1135、1035、1098、1010、1520L等が挙げられる。酸化防止剤を添加することによって、耐熱性が向上し、黄変しにくくなる。
チクソトロピック剤としては、楠本化成社製のDISPARLON(登録商標)308、301、6500、6700等が挙げられる。チクソトロピック剤を添加することによって、静置時における光硬化性組成物の液だれを抑止したり、光硬化性組成物を増粘したりできる。
消泡剤としては、フルオロシリコーン類(トリメチル末端トリフルオロプロピルメチルシロキサン等)、シリコーンオイル等が挙げられる。消泡剤を添加することによって、塗膜におけるはじきを抑制したり、泡のコンタミネーションを防止したりできる。
耐光安定剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(BASF社製のTINUVIN(登録商標) PS、384−2等)、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(BASF社製のTINUVIN(登録商標)405、479等)、ヒンダードアミン系光安定剤(BASF社製のTINUVIN(登録商標)123、144等)等が挙げられる。耐光安定剤を添加することによって、耐光性が向上し、特に500nm以下の光が長時間照射されても黄変しにくくなる。
ゲル化防止剤としては、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、4−tert−ブチルカテコール、3,5−ジブチル−4−ヒドロキシトルエン、BASF社製のIRGASTAB(登録商標) UV10、UV22等が挙げられる。ゲル化防止剤を添加することによって、硬化時に照射する光量によって硬化と未硬化の領域を制御することが容易になる。
光増感剤としては、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、アリルチオ尿素、s−ベンジスイソチウロニウム−p−トルエンスルフィネート、トリエチルアミン、ジエチルアミノエチルメタクリレート、トリエチレンテトラミン、4,4'−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン等のアミン化合物が挙げられる。光増感剤を添加することによって、硬化させ得る波長を変えることができる。
樹脂としては、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリエステルオリゴマー、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。樹脂を添加することによって、硬化収縮を抑制したり、熱膨張を抑制したり、機械強度を付与したりできる。
金属酸化物微粒子としては、チタニア、シリカ、ジルコニア等が挙げられる。金属酸化物微粒子を添加することによって、エッチング耐性の向上や屈折率の向上を図ることができる。
炭素化合物としては、カーボンナノチューブ、フラーレン、カーボンブラック等が挙げられる。金属微粒子としては、銅、白金等が挙げられる。炭素化合物や金属微粒子を添加することによって、導電性の付与や触媒の担持を行うことができる。
シランカップリング剤としては、(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシランカップリング剤が好ましい。(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシランカップリング剤としては、信越シリコーン社製のKBM−502(3−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン)、KBM−503(3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン)、KBE−502(3−メタクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン)、KBE−503(3−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン)、KBM−5103(3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン)等が挙げられる。シランカップリング剤を加えることによって、ガラス等の基材との密着性を付与できる。
他の有機化合物としては、ポルフィリン、金属内包ポリフィリン、イオン性液体(1−メチルイミダゾリウムクロリド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムクロリド、トリブチルメチルアンモニウムメチルサルフェート等)、色素等が挙げられる。これらの添加剤を加えることによって、着色を施したり、帯電防止を施したりできる。
添加剤(D)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(溶剤)
本発明の光硬化性組成物は、溶剤を含んでもよい。特に膜厚500nm以下の硬化物層を形成する際には溶剤を含んでいることが好ましい。
溶剤とは、化合物(A)および光重合開始剤(C)を溶解させる能力を有する化合物であり、常圧における沸点が230℃以下の化合物である。溶剤は、化合物(B)および添加剤(D)のいずれかを溶解させる能力を有することが好ましい。
本発明の光硬化性組成物は、溶剤を含んでもよい。特に膜厚500nm以下の硬化物層を形成する際には溶剤を含んでいることが好ましい。
溶剤とは、化合物(A)および光重合開始剤(C)を溶解させる能力を有する化合物であり、常圧における沸点が230℃以下の化合物である。溶剤は、化合物(B)および添加剤(D)のいずれかを溶解させる能力を有することが好ましい。
溶剤としては、常圧における沸点が80〜230℃の溶剤が好ましい。溶剤の種類としては、化合物(A)および光重合開始剤(C)を溶解可能な溶剤であればいずれも用いることができるが、好ましくはエステル構造、ケトン構造、水酸基、エーテル構造のいずれか1種以上を有する溶剤である。具体的に好ましい溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、ガンマブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチルから選ばれる単独あるいは混合溶剤であり、塗布均一性の観点から、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロペンタノンを含む溶剤が最も好ましい。
本発明において溶剤を使用する場合、光硬化性組成物中における前記溶剤の含有量は、溶剤を除く成分の粘度、塗布性、目的とする膜厚によって最適に調整されるが、塗布性改善の観点から、溶剤を除く光硬化性組成物(100質量%)に対して25〜900質量%が好ましく、25〜400質量%がさらに好ましい。特に膜厚500nm以下の硬化物層を形成する際には25〜900質量%が好ましく、25〜800質量%がさらに好ましく、25〜400質量%が特に好ましい。
(光硬化性組成物の各成分の割合)
化合物(A)の割合は、溶剤を除く光硬化性組成物の100質量%のうち、0.1〜10質量%が好ましく、0.2〜5質量%がより好ましい。化合物(A)の割合が前記下限値以上であれば、硬化物層を形成する際に必要とされる機能(すなわち、離型性、表面平滑性等)を、硬化物層を形成する際に充分に発揮できる。化合物(A)の割合が前記上限値以下であれば、他の成分(化合物(B)、光重合開始剤(C)、添加剤(D))による効果が充分に発揮される。
化合物(A)の割合は、溶剤を除く光硬化性組成物の100質量%のうち、0.1〜10質量%が好ましく、0.2〜5質量%がより好ましい。化合物(A)の割合が前記下限値以上であれば、硬化物層を形成する際に必要とされる機能(すなわち、離型性、表面平滑性等)を、硬化物層を形成する際に充分に発揮できる。化合物(A)の割合が前記上限値以下であれば、他の成分(化合物(B)、光重合開始剤(C)、添加剤(D))による効果が充分に発揮される。
光重合開始剤(C)の割合は、溶剤を除く光硬化性組成物の100質量%のうち、0.03〜3質量%が好ましく、0.1〜2質量%がより好ましい。光重合開始剤(C)の割合が前記下限値以上であれば、加熱等の操作を行うことなく、容易に硬化物層を形成できる。光重合開始剤(C)の割合が前記上限値以下であれば、均一に混合することができることから、硬化物層に残存する光重合開始剤(C)が少なくなり、硬化物層の物性の低下が抑えられる。
化合物(B)の割合は、溶剤を除く光硬化性組成物の100質量%のうち、82〜99質量%が好ましく、90〜99質量%がより好ましい。化合物(B)の割合が前記下限値以上であれば、化合物(B)による効果(具体的には、光硬化性組成物の感度、各成分の相溶性)が充分に発揮される。化合物(B)の割合が前記上限値以下であれば、他の成分(化合物(A)、光重合開始剤(C)、添加剤(D))による効果が充分に発揮される。
添加剤(D)の割合は、溶剤を除く光硬化性組成物の100質量%のうち、0〜5質量%が好ましく、0〜3質量%がより好ましい。添加剤(D)の割合が前記下限値以上であれば、光硬化性組成物を均一に混合でき、均質な光硬化性組成物が得られる。
(作用機序)
以上説明した本発明の光硬化性組成物にあっては、重合性官能基、および酸またはフッ化物イオンによって脱離し得る機能性官能基を有する化合物(A)と、光重合開始剤(C)とを含むため、基材の表面に硬化物層を形成する際に必要とされる機能を、光硬化性組成物の塗膜またはこれが硬化した硬化物層に付与できる。また、該機能が不要になった際には、硬化物層の表面に酸またはフッ化物イオンを接触させて、硬化物層の表面から機能性官能基を脱離させることも可能である。
特に、化合物(A)が、機能性官能基として含フッ素有機基を有する場合、基材の表面に硬化物層を形成する際に離型性や表面平滑性を光硬化性組成物の塗膜またはこれが硬化した硬化物層に付与できる。また、離型性や表面平滑性が不要になった際には、硬化物層の表面に酸またはフッ化物イオンを接触させて、硬化物層の表面から含フッ素有機基を脱離させることも可能である。
また、化合物(A)が、化合物(m1)である場合、含フッ素有機基を脱離させた後の硬化物層の表面に、親液性および極性(反応性)の高いSi−OH基が生成する。そのため、硬化物層の表面に、さらに他の層を形成する場合、その層の形成用の他の組成物を塗布しやすく、かつ硬化物層と他の層との接着性が高くなる。
以上説明した本発明の光硬化性組成物にあっては、重合性官能基、および酸またはフッ化物イオンによって脱離し得る機能性官能基を有する化合物(A)と、光重合開始剤(C)とを含むため、基材の表面に硬化物層を形成する際に必要とされる機能を、光硬化性組成物の塗膜またはこれが硬化した硬化物層に付与できる。また、該機能が不要になった際には、硬化物層の表面に酸またはフッ化物イオンを接触させて、硬化物層の表面から機能性官能基を脱離させることも可能である。
特に、化合物(A)が、機能性官能基として含フッ素有機基を有する場合、基材の表面に硬化物層を形成する際に離型性や表面平滑性を光硬化性組成物の塗膜またはこれが硬化した硬化物層に付与できる。また、離型性や表面平滑性が不要になった際には、硬化物層の表面に酸またはフッ化物イオンを接触させて、硬化物層の表面から含フッ素有機基を脱離させることも可能である。
また、化合物(A)が、化合物(m1)である場合、含フッ素有機基を脱離させた後の硬化物層の表面に、親液性および極性(反応性)の高いSi−OH基が生成する。そのため、硬化物層の表面に、さらに他の層を形成する場合、その層の形成用の他の組成物を塗布しやすく、かつ硬化物層と他の層との接着性が高くなる。
<積層体>
本発明の積層体は、後述する本発明の積層体の製造方法で得られたものである。
本発明の積層体は、基材と、該基材に接する硬化物層とを有する。また、本発明の積層体は、基材と硬化物層との間に硬化物層に接する他の層を有していてもよい。
本発明の積層体は、後述する本発明の積層体の製造方法で得られたものである。
本発明の積層体は、基材と、該基材に接する硬化物層とを有する。また、本発明の積層体は、基材と硬化物層との間に硬化物層に接する他の層を有していてもよい。
(基材)
基材としては、無機材料製基材または有機材料製基材が挙げられる。
無機材料としては、シリコンウェハ、ガラス、石英ガラス、金属(アルミニウム、ニッケル、銅等)、金属酸化物(サファイア、酸化インジウムスズ等)、窒化珪素、窒化アルミニウム、LTCC(Low Temperature Co−fired Ceramics)、ニオブ酸リチウム等が挙げられる。
有機材料としては、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリアミド、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン樹脂、ポリフェニレンサルファイド、トリアセチルセルロース、環状ポリオレフィン等が挙げられる。
基材としては、無機材料製基材または有機材料製基材が挙げられる。
無機材料としては、シリコンウェハ、ガラス、石英ガラス、金属(アルミニウム、ニッケル、銅等)、金属酸化物(サファイア、酸化インジウムスズ等)、窒化珪素、窒化アルミニウム、LTCC(Low Temperature Co−fired Ceramics)、ニオブ酸リチウム等が挙げられる。
有機材料としては、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリアミド、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン樹脂、ポリフェニレンサルファイド、トリアセチルセルロース、環状ポリオレフィン等が挙げられる。
基材としては、硬化物層との密着性に優れる点から、表面処理された基材を用いてもよい。表面処理としては、プライマ塗布処理、UVオゾン処理、プラズマエッチング処理等が挙げられる。プライマとしては、ポリメチルメタクリレート、シランカップリング剤、シラザン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
(硬化物層)
硬化物層は、微細パターンを表面に有する硬化物層であってもよく、単なる平坦な硬化物層であってもよい。
硬化物層は、微細パターンを表面に有する硬化物層であってもよく、単なる平坦な硬化物層であってもよい。
微細パターンは、微細な凸部および/または凹部を有する。
凸部としては、硬化物層の表面に延在する長尺の凸条、表面に点在する突起等が挙げられる。
凹部としては、硬化物層の表面に延在する長尺の溝、表面に点在する穴等が挙げられる。
凸部としては、硬化物層の表面に延在する長尺の凸条、表面に点在する突起等が挙げられる。
凹部としては、硬化物層の表面に延在する長尺の溝、表面に点在する穴等が挙げられる。
凸条または溝の形状としては、直線、曲線、折れ曲がり形状等が挙げられる。凸条または溝は、複数が平行に存在して縞状をなしていてもよい。
凸条または溝の、長手方向に直交する方向の断面形状としては、長方形、台形、三角形、半円形等が挙げられる。
突起または孔の形状としては、三角柱、四角柱、六角柱、円柱、三角錐、四角錐、六角錐、円錐、半球、多面体等が挙げられる。
凸条または溝の、長手方向に直交する方向の断面形状としては、長方形、台形、三角形、半円形等が挙げられる。
突起または孔の形状としては、三角柱、四角柱、六角柱、円柱、三角錐、四角錐、六角錐、円錐、半球、多面体等が挙げられる。
凸条または溝の幅は、平均で1nm〜500μmが好ましく、10nm〜100μmがより好ましく、15nm〜10μmがさらに好ましい。凸条の幅とは、長手方向に直交する方向の断面における底辺の長さを意味する。溝の幅とは、長手方向に直交する方向の断面における上辺の長さを意味する。
突起または孔の幅は、平均で1nm〜500μmが好ましく、10nm〜100μmがより好ましく、15nm〜10μmがさらに好ましい。突起の幅とは、底面が細長い場合、長手方向に直交する方向の断面における底辺の長さを意味し、そうでない場合、突起の底面における最大長さを意味する。孔の幅とは、開口部が細長い場合、長手方向に直交する方向の断面における上辺の長さを意味し、そうでない場合、孔の開口部における最大長さを意味する。
凸部の高さは、平均で1nm〜500μmが好ましく、10nm〜100μmがより好ましく、15nm〜10μmがさらに好ましい。
凹部の深さは、平均で1nm〜500μmが好ましく、10nm〜100μmがより好ましく、15nm〜10μmがさらに好ましい。
凹部の深さは、平均で1nm〜500μmが好ましく、10nm〜100μmがより好ましく、15nm〜10μmがさらに好ましい。
微細パターンが密集している領域において、隣接する凸部(または凹部)間の間隔は、平均で1nm〜500μmが好ましく、1nm〜50μmがより好ましい。隣接する凸部間の間隔とは、凸部の断面の底辺の終端から、隣接する凸部の断面の底辺の始端までの距離を意味する。隣接する凹部間の間隔とは、凹部の断面の上辺の終端から、隣接する凹部の断面の上辺の始端までの距離を意味する。
凸部の最小寸法は、1nm〜500μmが好ましく、10nm〜100μmがより好ましく、15nm〜10μmがさらに好ましい。最小寸法とは、凸部の幅、長さおよび高さのうち最小の寸法を意味する。
凹部の最小寸法は、1nm〜500μmが好ましく、10nm〜100μmがより好ましく、15nm〜10μmがさらに好ましい。最小寸法とは、凹部の幅、長さおよび深さのうち最小の寸法を意味する。
凹部の最小寸法は、1nm〜500μmが好ましく、10nm〜100μmがより好ましく、15nm〜10μmがさらに好ましい。最小寸法とは、凹部の幅、長さおよび深さのうち最小の寸法を意味する。
(他の層)
他の層としては、プライマ層、保護層、潤滑剤層等の機能層が挙げられる。
他の層としては、プライマ層、保護層、潤滑剤層等の機能層が挙げられる。
(第1実施形態)
図1は、積層体の第1実施形態を示す断面図である。
積層体1は、基材12と、基材12に接する、微細パターン14を表面に有する硬化物層16と、硬化物層16に接する他の層18とを有する。
図1は、積層体の第1実施形態を示す断面図である。
積層体1は、基材12と、基材12に接する、微細パターン14を表面に有する硬化物層16と、硬化物層16に接する他の層18とを有する。
積層体1の用途としては、選択される硬化物層16の種類、機能に応じて、たとえば、下記のものが挙げられる。
光学素子:レンズ、マイクロレンズアレイ、光導波路素子、光スイッチング素子(グリッド偏光素子、波長板等)、フレネルゾーンプレート素子、バイナリー素子、ブレーズ素子、フォトニック結晶等。
ディスプレイ用光学フィルム:反射防止フィルム、指紋付着抑止フィルム等。
コート部材:反射防止コート部材、指紋付着防止コート部材、耐薬品性コート部材等。
チップ類:バイオチップ、μ−TAS(Micro−Total Analysis Systems)用のチップ、マイクロリアクターチップ等。
その他:記録メディア、バンク等のディスプレイ材料、触媒担持体、フィルタ、センサー部材、半導体デバイス(MEMSを含む。)やLED素子の製造に用いられるレジスト、電鋳用(ニッケル電鋳等)のレプリカモールド(マザーモールド)、インプリント用のレプリカモールド(ドーターモールド)等。
光学素子:レンズ、マイクロレンズアレイ、光導波路素子、光スイッチング素子(グリッド偏光素子、波長板等)、フレネルゾーンプレート素子、バイナリー素子、ブレーズ素子、フォトニック結晶等。
ディスプレイ用光学フィルム:反射防止フィルム、指紋付着抑止フィルム等。
コート部材:反射防止コート部材、指紋付着防止コート部材、耐薬品性コート部材等。
チップ類:バイオチップ、μ−TAS(Micro−Total Analysis Systems)用のチップ、マイクロリアクターチップ等。
その他:記録メディア、バンク等のディスプレイ材料、触媒担持体、フィルタ、センサー部材、半導体デバイス(MEMSを含む。)やLED素子の製造に用いられるレジスト、電鋳用(ニッケル電鋳等)のレプリカモールド(マザーモールド)、インプリント用のレプリカモールド(ドーターモールド)等。
(第2実施形態)
図2は、積層体の第2実施形態を示す断面図である。
積層体2は、基材22と、基材22に接する平坦な硬化物層26と、硬化物層26に接する他の層28とを有する。
図2は、積層体の第2実施形態を示す断面図である。
積層体2は、基材22と、基材22に接する平坦な硬化物層26と、硬化物層26に接する他の層28とを有する。
積層体2の用途としては、選択される硬化物層26の種類、機能に応じて、たとえば、下記のものが挙げられる。
コート部材:ハードコート部材、耐薬品性コート部材等。
光学部材:ディスプレイ用光学補償部材、反射防止部材等。
コート部材:ハードコート部材、耐薬品性コート部材等。
光学部材:ディスプレイ用光学補償部材、反射防止部材等。
(作用機序)
以上説明した本発明の積層体にあっては、後述する本発明の積層体の製造方法で得られたものであるため、基材の表面に硬化物層を形成する際には必要とされたが、硬化物層を形成した後には不要とされる機能が硬化物層の表面から除かれている。そのため、積層体の利用(たとえば、後加工、用途等)に制限が少ない。
以上説明した本発明の積層体にあっては、後述する本発明の積層体の製造方法で得られたものであるため、基材の表面に硬化物層を形成する際には必要とされたが、硬化物層を形成した後には不要とされる機能が硬化物層の表面から除かれている。そのため、積層体の利用(たとえば、後加工、用途等)に制限が少ない。
<積層体の製造方法>
本発明の積層体の製造方法は、工程(a)および工程(b)を有する。また、その一実施態様においては、工程(a)、工程(b)および工程(c)を有する。
(a)重合性官能基、および酸またはフッ化物イオンによって脱離し得る機能性官能基を有する化合物(A)と、光重合開始剤(C)とを含む光硬化性組成物を、基材の表面に形成し、光硬化性組成物に光を照射し、光硬化性組成物を硬化させて、硬化物層を基材の表面に形成する工程。
(b)工程(a)よりも後に、硬化物層の表面に酸またはフッ化物イオンを接触させて、硬化物層の表面から機能性官能基を脱離させる工程。
(c)必要に応じて、工程(b)よりも後に、硬化物層の表面に他の層を形成する工程。
本発明の積層体の製造方法は、工程(a)および工程(b)を有する。また、その一実施態様においては、工程(a)、工程(b)および工程(c)を有する。
(a)重合性官能基、および酸またはフッ化物イオンによって脱離し得る機能性官能基を有する化合物(A)と、光重合開始剤(C)とを含む光硬化性組成物を、基材の表面に形成し、光硬化性組成物に光を照射し、光硬化性組成物を硬化させて、硬化物層を基材の表面に形成する工程。
(b)工程(a)よりも後に、硬化物層の表面に酸またはフッ化物イオンを接触させて、硬化物層の表面から機能性官能基を脱離させる工程。
(c)必要に応じて、工程(b)よりも後に、硬化物層の表面に他の層を形成する工程。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態の積層体1を製造する方法について説明する。
以下、第1実施形態の積層体1を製造する方法について説明する。
工程(a):
図3(a)に示すように、微細パターン14を表面に有する硬化物層16を基材12の表面に形成する。
硬化物層16は、たとえば、以下に示す、工程(a1)、工程(a2)、工程(a3)および工程(a4)を経て形成される。
図3(a)に示すように、微細パターン14を表面に有する硬化物層16を基材12の表面に形成する。
硬化物層16は、たとえば、以下に示す、工程(a1)、工程(a2)、工程(a3)および工程(a4)を経て形成される。
(a1)光硬化性組成物を、基材12の表面に形成する工程。
(a2)工程(a1)よりも後に、微細パターンの反転パターンを表面に有するモールド30を、モールド30の反転パターン34が光硬化性組成物に接するように、光硬化性組成物に押しつける工程。
(a3)工程(a2)よりも後に、モールド30を光硬化性組成物に押しつけた状態で、光硬化性組成物に光を照射し、光硬化性組成物を硬化させて、微細パターン14を表面に有する硬化物層16を基材12の表面に形成する工程。
(a4)工程(a3)よりも後に、硬化物層16からモールド30を分離する工程。
(a2)工程(a1)よりも後に、微細パターンの反転パターンを表面に有するモールド30を、モールド30の反転パターン34が光硬化性組成物に接するように、光硬化性組成物に押しつける工程。
(a3)工程(a2)よりも後に、モールド30を光硬化性組成物に押しつけた状態で、光硬化性組成物に光を照射し、光硬化性組成物を硬化させて、微細パターン14を表面に有する硬化物層16を基材12の表面に形成する工程。
(a4)工程(a3)よりも後に、硬化物層16からモールド30を分離する工程。
工程(a1):
光硬化性組成物の形成方法としては、インクジェット法、ポッティング法(ディスペンス法)、スピンコート法、ロールコート法、キャスト法、ディップコート法、ダイコート法、ラングミュラープロジェット法、真空蒸着法等が挙げられる。
光硬化性組成物は、基材12の全面に形成してもよく、基材12の表面の一部に形成してもよい。
光硬化性組成物の形成方法としては、インクジェット法、ポッティング法(ディスペンス法)、スピンコート法、ロールコート法、キャスト法、ディップコート法、ダイコート法、ラングミュラープロジェット法、真空蒸着法等が挙げられる。
光硬化性組成物は、基材12の全面に形成してもよく、基材12の表面の一部に形成してもよい。
(モールド)
モールドとしては、非透光材料製モールドまたは透光材料製モールドが挙げられる。
非透光材料としては、シリコンウェハ、ニッケル、銅、ステンレス、チタン、SiC、マイカ等が挙げられる。
透光材料としては、石英ガラス、ガラス、ポリジメチルシロキサン、環状ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、透明フッ素樹脂等が挙げられる。
基材およびモールドのうち少なくとも一方は、光重合開始剤(C)が作用する波長の光を40%以上透過する材料であることが好ましい。
モールドとしては、非透光材料製モールドまたは透光材料製モールドが挙げられる。
非透光材料としては、シリコンウェハ、ニッケル、銅、ステンレス、チタン、SiC、マイカ等が挙げられる。
透光材料としては、石英ガラス、ガラス、ポリジメチルシロキサン、環状ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、透明フッ素樹脂等が挙げられる。
基材およびモールドのうち少なくとも一方は、光重合開始剤(C)が作用する波長の光を40%以上透過する材料であることが好ましい。
モールドは、反転パターンを表面に有する。反転パターンは、硬化物層の表面の微細パターンに対応した反転パターンである。反転パターンの好ましい形状、寸法等は、硬化物層の表面の微細パターンを反転したこと以外は、硬化物層の表面の微細パターンの好ましい形状、寸法等と同様である。
基材12の表面に薄膜の状態で光硬化性組成物を形成するために、溶剤で光硬化性組成物を希釈した希釈液を基材12の表面に形成した後、溶剤を除去してもよい。
溶剤としては、エステル類(酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、酢酸ネオペンチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等)、ケトン類(アセトン、シクロヘキサンノン等)、エーテル類(テトラヒドロフラン等)、アルコール類(イソプロピルアルコール、エタノール、ブタノール等)が挙げられる。溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
溶剤としては、エステル類(酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、酢酸ネオペンチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等)、ケトン類(アセトン、シクロヘキサンノン等)、エーテル類(テトラヒドロフラン等)、アルコール類(イソプロピルアルコール、エタノール、ブタノール等)が挙げられる。溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
溶剤を除去する方法としては、加熱による方法、減圧にして除去する方法等が挙げられ、加熱による方法が好ましい。
加熱温度は、30〜120℃が好ましく、40〜80℃がより好ましい。
加熱温度は、30〜120℃が好ましく、40〜80℃がより好ましい。
工程(a2):
モールド30を光硬化性組成物に押しつける際のプレス圧力(ゲージ圧)は、0超、50MPa以下が好ましく、0.1〜5MPaがより好ましい。
モールド30を光硬化性組成物に押しつける際の温度は、0〜110℃が好ましく、10〜80℃がより好ましい。
工程(a2)においては、アライメントマークによってモールド30と基材12との位置調整を行ってもよい。
モールド30を光硬化性組成物に押しつける際のプレス圧力(ゲージ圧)は、0超、50MPa以下が好ましく、0.1〜5MPaがより好ましい。
モールド30を光硬化性組成物に押しつける際の温度は、0〜110℃が好ましく、10〜80℃がより好ましい。
工程(a2)においては、アライメントマークによってモールド30と基材12との位置調整を行ってもよい。
工程(a3):
光を照射する方法としては、モールド30として透光材料製モールドを用い、該モールド側から光照射する方法、基材12として透光材料製基材を用い、該基材側から光照射する方法、モールド30および基材12の隙間から光照射する方法が挙げられる。光の波長は、200〜500nmが好ましい。光を照射する際には、光硬化性組成物を加熱して硬化を促進してもよい。
光を照射する際の温度は、0〜110℃が好ましく、10〜80℃がより好ましい。
光を照射する方法としては、モールド30として透光材料製モールドを用い、該モールド側から光照射する方法、基材12として透光材料製基材を用い、該基材側から光照射する方法、モールド30および基材12の隙間から光照射する方法が挙げられる。光の波長は、200〜500nmが好ましい。光を照射する際には、光硬化性組成物を加熱して硬化を促進してもよい。
光を照射する際の温度は、0〜110℃が好ましく、10〜80℃がより好ましい。
工程(a4):
硬化物層16からモールド30を分離する際の温度は、0〜110℃が好ましく、10〜80℃がより好ましい。
硬化物層16からモールド30を分離した場合、モールド30の反転パターン34が転写された表面を有する硬化物層16と基材12とからなる、表面に微細パターン14を有する積層体が得られる。
硬化物層16からモールド30を分離する際の温度は、0〜110℃が好ましく、10〜80℃がより好ましい。
硬化物層16からモールド30を分離した場合、モールド30の反転パターン34が転写された表面を有する硬化物層16と基材12とからなる、表面に微細パターン14を有する積層体が得られる。
工程(b):
図3(b)に示すように、硬化物層16と基材12とからなる積層体を、酸またはフッ化物イオンを含む処理液40に浸漬して、硬化物層16の表面に酸またはフッ化物イオンを接触させて、硬化物層16の表面から機能性官能基を脱離させる。
図3(b)に示すように、硬化物層16と基材12とからなる積層体を、酸またはフッ化物イオンを含む処理液40に浸漬して、硬化物層16の表面に酸またはフッ化物イオンを接触させて、硬化物層16の表面から機能性官能基を脱離させる。
硬化物層16の表面に酸またはフッ化物イオンを接触させる方法は、図示例のような積層体を処理液40に浸漬する方法に限定されず、硬化物層16の表面に処理液40を噴霧する方法、硬化物層16の表面に処理液40を流す方法等が挙げられる。
処理液40としては、酸(塩酸、リン酸、酢酸等)の水溶液、フッ化物(フッ化セシウム、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム、フッ化水素−ピリジン、トリエチルアミン三フッ化水素塩等)の溶液等が挙げられる。
処理液40中の酸またはフッ化物イオンの濃度は、0.01〜10モル/Lが好ましく、0.5〜5モル/Lがより好ましい。
処理液40中の酸またはフッ化物イオンの濃度は、0.01〜10モル/Lが好ましく、0.5〜5モル/Lがより好ましい。
硬化物層16の表面に処理液40を接触させる際の温度は、10〜100℃が好ましく、20〜60℃がより好ましい。
硬化物層16の表面に処理液40を接触させる時間は、0.05〜24時間が好ましく、0.1〜2時間がより好ましい。
硬化物層16の表面に処理液40を接触させる時間は、0.05〜24時間が好ましく、0.1〜2時間がより好ましい。
硬化物層16の表面に処理液40を接触させた後、硬化物層16の表面を水洗することが好ましい。
硬化物層16の表面を水洗した後、硬化物層16の表面を乾燥することが好ましい。
硬化物層16の表面を水洗した後、硬化物層16の表面を乾燥することが好ましい。
工程(c):
図3(c)に示すように、酸またはフッ化物イオンを接触させた後の硬化物層16の表面に、所望の機能層である他の層18を形成する。
図3(c)に示すように、酸またはフッ化物イオンを接触させた後の硬化物層16の表面に、所望の機能層である他の層18を形成する。
他の層18は、たとえば、液状の他の層18形成用の組成物を硬化物層16の表面に形成し、他の組成物を固化および/または硬化させることによって形成できる。
他の組成物としては、プライマを含む組成物、保護層形成用樹脂を含む組成物、潤滑剤を含む組成物等が挙げられる。
他の組成物としては、プライマを含む組成物、保護層形成用樹脂を含む組成物、潤滑剤を含む組成物等が挙げられる。
他の組成物の形成方法としては、上述した工程(a1)における形成方法と同様な方法が挙げられる。
他の組成物の固化方法または硬化方法としては、加熱による方法、光照射による方法等が挙げられる。
他の組成物の固化方法または硬化方法としては、加熱による方法、光照射による方法等が挙げられる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態の積層体2を製造する方法について説明する。
以下、第2実施形態の積層体2を製造する方法について説明する。
工程(a):
図4(a)に示すように、平坦な硬化物層26を基材22の表面に形成する。
硬化物層26は、たとえば、光硬化性組成物を基材22の表面に形成し、光硬化性組成物に光を照射し、光硬化性組成物を硬化させることによって形成される。
図4(a)に示すように、平坦な硬化物層26を基材22の表面に形成する。
硬化物層26は、たとえば、光硬化性組成物を基材22の表面に形成し、光硬化性組成物に光を照射し、光硬化性組成物を硬化させることによって形成される。
光硬化性組成物の形成方法としては、上述した工程(a1)における形成方法と同様な方法が挙げられる。
光を照射する方法としては、上述した工程(a3)における光を照射する方法と同様な方法が挙げられる。光を照射する際の条件も、上述した工程(a3)と同様である。
光を照射する方法としては、上述した工程(a3)における光を照射する方法と同様な方法が挙げられる。光を照射する際の条件も、上述した工程(a3)と同様である。
工程(b):
図4(b)に示すように、硬化物層26と基材22とからなる積層体を、酸またはフッ化物イオンを含む処理液40に浸漬して、硬化物層26の表面に酸またはフッ化物イオンを接触させて、硬化物層26の表面から機能性官能基を脱離させる。
工程(b)は、第1実施形態の工程(b)と同様に行えばよい。
図4(b)に示すように、硬化物層26と基材22とからなる積層体を、酸またはフッ化物イオンを含む処理液40に浸漬して、硬化物層26の表面に酸またはフッ化物イオンを接触させて、硬化物層26の表面から機能性官能基を脱離させる。
工程(b)は、第1実施形態の工程(b)と同様に行えばよい。
工程(c):
図4(c)に示すように、酸またはフッ化物イオンを接触させた後の硬化物層26の表面に、所望の機能層である他の層28を形成する。
工程(c)は、第1実施形態の工程(c)と同様に行えばよい。
図4(c)に示すように、酸またはフッ化物イオンを接触させた後の硬化物層26の表面に、所望の機能層である他の層28を形成する。
工程(c)は、第1実施形態の工程(c)と同様に行えばよい。
(作用機序)
以上説明した本発明の積層体の製造方法にあっては、重合性官能基、および酸またはフッ化物イオンによって脱離し得る機能性官能基を有する化合物(A)と、光重合開始剤(C)とを含む光硬化性組成物を用いているため、基材の表面に硬化物層を形成する際には必要とされ、硬化物層を形成した後には不要とされる機能を、硬化物層を形成する際には発揮でき、硬化物層を形成した後には硬化物層の表面から除くことができる。
特に、機能性官能基が含フッ素有機基である場合、基材の表面に硬化物層を形成する際には含フッ素有機基による離型性を発揮でき、硬化物層を形成した後には含フッ素有機基を脱離させることによって硬化物層の表面に他の層を形成できる。
また、化合物(A)が、化合物(m1)である場合、含フッ素有機基を脱離させた後の硬化物層の表面に、親液性および極性(反応性)の高いSi−OH基が生成する。そのため、硬化物層の表面に他の組成物を塗布しやすく、かつ硬化物層と他の層との接着性が高くなる。
以上説明した本発明の積層体の製造方法にあっては、重合性官能基、および酸またはフッ化物イオンによって脱離し得る機能性官能基を有する化合物(A)と、光重合開始剤(C)とを含む光硬化性組成物を用いているため、基材の表面に硬化物層を形成する際には必要とされ、硬化物層を形成した後には不要とされる機能を、硬化物層を形成する際には発揮でき、硬化物層を形成した後には硬化物層の表面から除くことができる。
特に、機能性官能基が含フッ素有機基である場合、基材の表面に硬化物層を形成する際には含フッ素有機基による離型性を発揮でき、硬化物層を形成した後には含フッ素有機基を脱離させることによって硬化物層の表面に他の層を形成できる。
また、化合物(A)が、化合物(m1)である場合、含フッ素有機基を脱離させた後の硬化物層の表面に、親液性および極性(反応性)の高いSi−OH基が生成する。そのため、硬化物層の表面に他の組成物を塗布しやすく、かつ硬化物層と他の層との接着性が高くなる。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
例1〜4は実施例であり、例5、6は比較例である。
なお、得られた各例のサンプルについての評価、測定結果は、以下の通りに行ない、それぞれの結果については表1に示した。
例1〜4は実施例であり、例5、6は比較例である。
なお、得られた各例のサンプルについての評価、測定結果は、以下の通りに行ない、それぞれの結果については表1に示した。
(離型性)
工程(a)においてモールドを硬化物層から分離した際に、モールドへの硬化物の付着の有無を確認し、下記基準にて評価した。
○:モールドへの硬化物の付着がない。
×:モールドへの硬化物の付着がある。
工程(a)においてモールドを硬化物層から分離した際に、モールドへの硬化物の付着の有無を確認し、下記基準にて評価した。
○:モールドへの硬化物の付着がない。
×:モールドへの硬化物の付着がある。
(水接触角)
例1〜6のサンプルについて、接触角計(協和界面科学社製、CA−X150型)を用い、4μLの水を硬化物層の非パターン領域表面に着滴させて、水接触角を測定した。水接触角については、該当する工程(a)後、工程(b)後、または工程(c)後のそれぞれについて測定し、その結果について表1の水接触角の欄に示した。
例1〜6のサンプルについて、接触角計(協和界面科学社製、CA−X150型)を用い、4μLの水を硬化物層の非パターン領域表面に着滴させて、水接触角を測定した。水接触角については、該当する工程(a)後、工程(b)後、または工程(c)後のそれぞれについて測定し、その結果について表1の水接触角の欄に示した。
(化合物(A))
化合物(m1−1)の合成:
50mLの3つ口フラスコに1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロ−1−n−オクタノール(1.8g、5.0mmol)とトリエチルアミン(0.50g、5.0mmol)とトルエン(8mL)を加え、0℃で15分撹拌した。さらに3−メタクリロイルオキシプロピルクロロジメチルシラン(1.0g、4.5mmol)を入れて0℃で3時間反応させた。反応終了後、ろ過により塩を除去し、溶媒を留去することによって、化合物(A)として、化合物(m1−1)を得た。この化合物(m1−1)は、以下の通り。
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ6.10(s,1H),5.55(s,1H),4.11(t,J=6.9Hz,2H),3.90(t,J=6.7Hz,2H),2.43−2.26(m,2H),1.94(s,3H),1,76−1.63(m,2H),0.67−0.61(m,2H),0.14(s,6H)。
化合物(m1−1)の合成:
50mLの3つ口フラスコに1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロ−1−n−オクタノール(1.8g、5.0mmol)とトリエチルアミン(0.50g、5.0mmol)とトルエン(8mL)を加え、0℃で15分撹拌した。さらに3−メタクリロイルオキシプロピルクロロジメチルシラン(1.0g、4.5mmol)を入れて0℃で3時間反応させた。反応終了後、ろ過により塩を除去し、溶媒を留去することによって、化合物(A)として、化合物(m1−1)を得た。この化合物(m1−1)は、以下の通り。
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ6.10(s,1H),5.55(s,1H),4.11(t,J=6.9Hz,2H),3.90(t,J=6.7Hz,2H),2.43−2.26(m,2H),1.94(s,3H),1,76−1.63(m,2H),0.67−0.61(m,2H),0.14(s,6H)。
化合物(m1−2)の合成:
50mLの3つ口フラスコに1H,1H,2H,2H−ノナフルオロ−1−n−ヘキサノール(1.4g、5.4mmol)とトリエチルアミン(0.55g、5.4mmol)とトルエン(8mL)を加え、0℃で15分撹拌した。さらに3−メタクリロイルオキシプロピルクロロジメチルシラン(1.0g、4.5mmol)を入れて0℃で3時間反応させた。反応終了後、ろ過により塩を除去し、溶媒を留去することによって、化合物(A)として、化合物(m1−2)を得た。この化合物(m1−2)は、以下の通り。
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ6.10(s,1H),5.45(s,1H),4.13−4.07(m,2H),3.89(t,J=6.9Hz,2H),2.43−2.26(m,2H),1.94(s,3H),1,76−1.63(m,2H),0.67−0.61(m,2H),0.14(s,6H)。
50mLの3つ口フラスコに1H,1H,2H,2H−ノナフルオロ−1−n−ヘキサノール(1.4g、5.4mmol)とトリエチルアミン(0.55g、5.4mmol)とトルエン(8mL)を加え、0℃で15分撹拌した。さらに3−メタクリロイルオキシプロピルクロロジメチルシラン(1.0g、4.5mmol)を入れて0℃で3時間反応させた。反応終了後、ろ過により塩を除去し、溶媒を留去することによって、化合物(A)として、化合物(m1−2)を得た。この化合物(m1−2)は、以下の通り。
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ6.10(s,1H),5.45(s,1H),4.13−4.07(m,2H),3.89(t,J=6.9Hz,2H),2.43−2.26(m,2H),1.94(s,3H),1,76−1.63(m,2H),0.67−0.61(m,2H),0.14(s,6H)。
化合物(m11−3)の合成:
50mLの3つ口フラスコに1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロ−1−n−オクタノール(5.0g、13.8mmol)とトリエチルアミン(1.3g、12.6mmol)とトルエン(6mL)を加え、0℃で15分撹拌した。さらに3−メタクリロイルオキシプロピルトリクロロシラン(1.0g、3.8mmol)を入れて0℃で3時間反応させた。反応終了後、ろ過により塩を除去し、溶媒を留去することによって、化合物(A)として、化合物(m11−3)を得た。この化合物(m11−3)は、以下の通り。
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ6.09(s,1H),5.55(s,1H),4.14−4.06(m,8H),2.46−2.30(m,6H),1.93(s,3H),1.82−1.62(m,2H),0.75−0.70(m,2H)。
50mLの3つ口フラスコに1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロ−1−n−オクタノール(5.0g、13.8mmol)とトリエチルアミン(1.3g、12.6mmol)とトルエン(6mL)を加え、0℃で15分撹拌した。さらに3−メタクリロイルオキシプロピルトリクロロシラン(1.0g、3.8mmol)を入れて0℃で3時間反応させた。反応終了後、ろ過により塩を除去し、溶媒を留去することによって、化合物(A)として、化合物(m11−3)を得た。この化合物(m11−3)は、以下の通り。
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ6.09(s,1H),5.55(s,1H),4.14−4.06(m,8H),2.46−2.30(m,6H),1.93(s,3H),1.82−1.62(m,2H),0.75−0.70(m,2H)。
化合物(m11−4)の合成:
50mLの3つ口フラスコに1H,1H,2H,2H−ノナフルオロ−1−n−ヘキサノール(3.3g、12.6mmol)とトリエチルアミン(1.3g、12.6mmol)とトルエン(6mL)を加え、0℃で15分撹拌した。さらに3−メタクリロイルオキシプロピルトリクロロシラン(1.0g、3.8mmol)を入れて0℃で3時間反応させた。反応終了後、ろ過により塩を除去し、溶媒を留去することによって、化合物(A)として、化合物(m11−4)を得た。この化合物(m11−4)は、以下の通り。
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ6.09(s,1H),5.55(s,1H),4.14−4.05(m,8H),2.46−2.30(m,6H),1.93(s,3H),1.82−1.72(m,2H),0.75−0.70(m,2H)。
50mLの3つ口フラスコに1H,1H,2H,2H−ノナフルオロ−1−n−ヘキサノール(3.3g、12.6mmol)とトリエチルアミン(1.3g、12.6mmol)とトルエン(6mL)を加え、0℃で15分撹拌した。さらに3−メタクリロイルオキシプロピルトリクロロシラン(1.0g、3.8mmol)を入れて0℃で3時間反応させた。反応終了後、ろ過により塩を除去し、溶媒を留去することによって、化合物(A)として、化合物(m11−4)を得た。この化合物(m11−4)は、以下の通り。
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ6.09(s,1H),5.55(s,1H),4.14−4.05(m,8H),2.46−2.30(m,6H),1.93(s,3H),1.82−1.72(m,2H),0.75−0.70(m,2H)。
(化合物(B))
IBXA:イソボルニルアクリレート(大阪有機化学工業社製)、
TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート(大阪有機化学工業社製、ビスコート(登録商標)#295)。
IBXA:イソボルニルアクリレート(大阪有機化学工業社製)、
TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート(大阪有機化学工業社製、ビスコート(登録商標)#295)。
(光重合開始剤(C))
光重合開始剤(C−1):1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、IRGACURE(登録商標)184)。
光重合開始剤(C−1):1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、IRGACURE(登録商標)184)。
(添加剤(D))
S−386:重合物タイプのノニオン性含フッ素界面活性剤(AGCセイミケミカル社製、サーフロン(登録商標)S−386)。
S−386:重合物タイプのノニオン性含フッ素界面活性剤(AGCセイミケミカル社製、サーフロン(登録商標)S−386)。
(プライマ)
プライマ(1):シランカップリング剤(信越化学工業社製、KBM−503、3−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン)の0.05質量%イソプロピルアルコール溶液。
プライマ(1):シランカップリング剤(信越化学工業社製、KBM−503、3−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン)の0.05質量%イソプロピルアルコール溶液。
(他の組成物)
他の層である機能層形成用の組成物として、プライマ(2):シランカップリング剤(信越化学工業社製、KBM−903、3−アミノプロピルトリエトキシシラン)の0.05質量%イソプロピルアルコール溶液。
他の層である機能層形成用の組成物として、プライマ(2):シランカップリング剤(信越化学工業社製、KBM−903、3−アミノプロピルトリエトキシシラン)の0.05質量%イソプロピルアルコール溶液。
(例1)
バイヤル容器に、化合物(B)として、IBXAおよびTMPTAを、IBXA/TMPTA=46/54モル比となるように入れ、さらに化合物(m1−1)および光重合開始剤(C−1)を、光硬化性組成物中のそれぞれの濃度が1質量%となるように加え、0.2μmのポリテトラフルオロエチレン製のフィルタにてろ過して、光硬化性組成物を得た。
バイヤル容器に、化合物(B)として、IBXAおよびTMPTAを、IBXA/TMPTA=46/54モル比となるように入れ、さらに化合物(m1−1)および光重合開始剤(C−1)を、光硬化性組成物中のそれぞれの濃度が1質量%となるように加え、0.2μmのポリテトラフルオロエチレン製のフィルタにてろ過して、光硬化性組成物を得た。
基材として、プライマ(1)で表面処理された合成石英ガラス(旭硝子社製、AQ)を用意した。
工程(a):
光硬化性組成物を、スピンコータ(ミカサ社製、MS−A150)にて厚さが約1μmになるように基材の表面に塗布した。
石英製モールド(NTTアドバンステクノロジ社製、NIM−PH350)を光硬化性組成物に0.2MPa(ゲージ圧)で押しつけながら、紫外線照射装置(東芝ライテック社製、TOSCURE 752、167mW/cm2)からの光を窒素ガス雰囲気下にて室温で60秒間照射し、光硬化性組成物を硬化させた。その後、モールドを硬化物層から分離した。離型性の結果を表1に示す。また、このサンプルにおいて、硬化物層の表面の水接触角を測定した。この水接触角を「工程(a)後」として、表1に示す。
光硬化性組成物を、スピンコータ(ミカサ社製、MS−A150)にて厚さが約1μmになるように基材の表面に塗布した。
石英製モールド(NTTアドバンステクノロジ社製、NIM−PH350)を光硬化性組成物に0.2MPa(ゲージ圧)で押しつけながら、紫外線照射装置(東芝ライテック社製、TOSCURE 752、167mW/cm2)からの光を窒素ガス雰囲気下にて室温で60秒間照射し、光硬化性組成物を硬化させた。その後、モールドを硬化物層から分離した。離型性の結果を表1に示す。また、このサンプルにおいて、硬化物層の表面の水接触角を測定した。この水接触角を「工程(a)後」として、表1に示す。
工程(b):
工程(a)で得られた積層体を、0.1モル/Lの塩酸に60分間浸漬した。積層体を水洗し、乾燥させた。硬化物層の表面の水接触角を測定した。この水接触角を「工程(b)後」として表1に示す。
工程(a)で得られた積層体を、0.1モル/Lの塩酸に60分間浸漬した。積層体を水洗し、乾燥させた。硬化物層の表面の水接触角を測定した。この水接触角を「工程(b)後」として表1に示す。
(例2)
化合物(m1−1)を化合物(m1−2)に変更した以外は、例1と同様にして工程(a)および工程(b)を実施した。このサンプルの評価、測定結果を、例1と同様に表1に示す。
化合物(m1−1)を化合物(m1−2)に変更した以外は、例1と同様にして工程(a)および工程(b)を実施した。このサンプルの評価、測定結果を、例1と同様に表1に示す。
(例3)
化合物(m1−1)を化合物(m11−3)に変更した以外は、例1と同様にして工程(a)および工程(b)を実施し、さらに下記工程(c)を実施した。このサンプルの離型性の評価結果を表1に示す。
化合物(m1−1)を化合物(m11−3)に変更した以外は、例1と同様にして工程(a)および工程(b)を実施し、さらに下記工程(c)を実施した。このサンプルの離型性の評価結果を表1に示す。
工程(c):
プライマ(2)を、スピンコータ(ミカサ社製、MS−A150)にて硬化物層の表面に塗布し、100℃で10分間加熱した。プライマ(2)を塗布した面の水接触角を測定した。
工程(a)後、工程(b)後、および工程(c)後のそれぞれについて、水接触角を測定した結果を表1に示す。
プライマ(2)を、スピンコータ(ミカサ社製、MS−A150)にて硬化物層の表面に塗布し、100℃で10分間加熱した。プライマ(2)を塗布した面の水接触角を測定した。
工程(a)後、工程(b)後、および工程(c)後のそれぞれについて、水接触角を測定した結果を表1に示す。
(例4)
化合物(m1−1)を化合物(m11−4)に変更した以外は、例1と同様にして工程(a)および工程(b)を実施した。このサンプルの離型性の評価結果、工程(a)後、工程(b)後のそれぞれについて、水接触角を測定した結果を表1に示す。
化合物(m1−1)を化合物(m11−4)に変更した以外は、例1と同様にして工程(a)および工程(b)を実施した。このサンプルの離型性の評価結果、工程(a)後、工程(b)後のそれぞれについて、水接触角を測定した結果を表1に示す。
(例5)
化合物(m11−3)を添加剤(D)の界面活性剤としてS−386に変更した以外は、例3と同様にして工程(a)、工程(b)および工程(c)を実施した。すなわち、含フッ素界面活性剤を含ませた組成である。このサンプルの離型性の評価結果、工程(a)後、工程(b)後、および工程(c)のそれぞれについて、水接触角を測定した結果を表1に示す。
化合物(m11−3)を添加剤(D)の界面活性剤としてS−386に変更した以外は、例3と同様にして工程(a)、工程(b)および工程(c)を実施した。すなわち、含フッ素界面活性剤を含ませた組成である。このサンプルの離型性の評価結果、工程(a)後、工程(b)後、および工程(c)のそれぞれについて、水接触角を測定した結果を表1に示す。
(例6)
化合物(m11−3)を添加しない以外は、例3と同様にして工程(a)、工程(b)および工程(c)を実施した。すなわち、化合物(A)および含フッ素界面活性剤を含まない組成である。このサンプルの離型性の評価結果、工程(a)後、工程(b)後、および工程(c)のそれぞれについて、水接触角を測定した結果を表1に示す。
化合物(m11−3)を添加しない以外は、例3と同様にして工程(a)、工程(b)および工程(c)を実施した。すなわち、化合物(A)および含フッ素界面活性剤を含まない組成である。このサンプルの離型性の評価結果、工程(a)後、工程(b)後、および工程(c)のそれぞれについて、水接触角を測定した結果を表1に示す。
例6の光硬化性組成物は、化合物(A)および含フッ素界面活性剤を含まないため、工程(b)にて酸と接触させた後であっても、硬化物層の表面の水接触角に変化はなかった。また、水接触角が80゜であり、撥液性が高いため、工程(c)にてプライマ(2)がはじかれて、硬化物層の表面にプライマ(2)を塗布できなかった。そのため、工程(c)の後であっても、硬化物層の表面の水接触角にほとんど変化はなかった。
例1〜4は、化合物(A)を含むため、工程(b)の後に硬化物層の表面の水接触角が大きく低下した。化合物(A)および含フッ素界面活性剤を含まない例6に比べても工程(b)の後に硬化物層の表面の水接触角が大きく低下していることから、親液性の高いSi−OH基が生成していることが確認された。そして、工程(c)にてプライマ(2)がはじかれることなく、硬化物層の表面にプライマ(2)を塗布できた。工程(c)の後にも、プライマ(2)に含まれるアミノ基によって硬化物層の表面の水接触角がさらに低下した。
例5の光硬化性組成物は、含フッ素界面活性剤を含むため、工程(a)の後の硬化物層の表面の水接触角は高かった。工程(b)の後に硬化物層の表面の水接触角が低下しているが、例6と同程度であるため、単に、工程(b)にて硬化物層の表面の含フッ素界面活性剤が洗い流された結果であると推測される。そして、水接触角が82゜であり、撥液性が高いため、工程(c)にてプライマ(2)がはじかれて、硬化物層の表面にプライマ(2)を塗布できなかった。そのため、工程(c)の後であっても、硬化物層の表面の水接触角にほとんど変化はなかった。
本発明の製造方法で得られる積層体は、光学素子、ディスプレイ用光学フィルム(たとえば、反射防止部材、指紋付着抑止部材、光学補償部材等)、バイオチップ、マイクロリアクターチップ、記録メディア、触媒担持体、半導体デバイス等の製造におけるエッチングマスク用のレジスト、インプリント用のレプリカモールド、電鋳用のレプリカモールド等として有用である。
なお、2015年3月12日に出願された日本特許出願2015−049452号の明細書、特許請求の範囲、図面および要約書の全内容をここに引用し、本発明の開示として取り入れるものである。
なお、2015年3月12日に出願された日本特許出願2015−049452号の明細書、特許請求の範囲、図面および要約書の全内容をここに引用し、本発明の開示として取り入れるものである。
1:積層体、 2:積層体、 12:基材、 14:微細パターン、 16:硬化物層、 18:他の層、 22:基材、 26 硬化物層、 28:他の層、 30:モールド、 34:反転パターン、 40 処理液。
Claims (11)
- 下記工程(a)および下記工程(b)を有する、積層体の製造方法。
(a)重合性官能基、および酸またはフッ化物イオンによって脱離し得る機能性官能基を有する化合物(A)と、光重合開始剤(C)とを含む光硬化性組成物を、基材の表面に形成し、前記光硬化性組成物に光を照射し、前記光硬化性組成物を硬化させて、硬化物層を前記基材の表面に形成する工程。
(b)前記工程(a)よりも後に、前記硬化物層の表面に酸またはフッ化物イオンを接触させて、前記硬化物層の表面から前記機能性官能基を脱離させる工程。 - 前記機能性官能基が、含フッ素有機基である、請求項1に記載の積層体の製造方法。
- 前記光硬化性組成物が、重合性官能基を有する化合物(B)(ただし、前記化合物(A)を除く。)をさらに含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
- 下記工程(c)をさらに有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
(c)前記工程(b)よりも後に、前記硬化物層の表面に他の層を形成する工程。 - 前記工程(a)が、下記工程(a1)、下記工程(a2)、下記工程(a3)および下記工程(a4)を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
(a1)前記光硬化性組成物を、基材の表面に形成する工程。
(a2)前記工程(a1)よりも後に、微細パターンの反転パターンを表面に有するモールドを、該モールドの反転パターンが前記光硬化性組成物に接するように、前記光硬化性組成物に押しつける工程。
(a3)前記工程(a2)よりも後に、前記モールドを前記光硬化性組成物に押しつけた状態で、前記光硬化性組成物に光を照射し、前記光硬化性組成物を硬化させて、前記微細パターンを表面に有する硬化物層を前記基材の表面に形成する工程。
(a4)前記工程(a3)よりも後に、前記硬化物層から前記モールドを分離する工程。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の積層体の製造方法で得られた、基材と、該基材に接する硬化物層とを有する、積層体。
- 重合性官能基、および酸またはフッ化物イオンによって脱離し得る機能性官能基を有する化合物(A)と、光重合開始剤(C)とを含む、光硬化性組成物。
- 前記機能性官能基が、含フッ素有機基である、請求項8に記載の光硬化性組成物。
- 重合性官能基を有する化合物(B)(ただし、前記化合物(A)を除く。)をさらに含む、請求項8〜10のいずれか一項に記載の光硬化性組成物。
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