JP6880793B2 - インプリント用光硬化性組成物、微細パターンを表面に有する物品およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、インプリント用光硬化性組成物、インプリント用光硬化性組成物を用いた微細パターンを表面に有する物品およびその製造方法に関する。
光学部材、記録メディア、半導体デバイス等の製造においてピッチがナノメートルオーダーの微細パターンを短時間で形成する方法として、インプリント法が知られている。このインプリント法は、微細パターンの反転パターンを表面に有するモールドを、基材の表面に配置された光硬化性組成物に押し付け、光硬化性組成物に紫外線を照射して硬化させることによって、微細パターンを表面に有する硬化物層を基材の表面に形成する方法である。
しかし、インプリント法においては、光硬化性組成物の硬化物がモールドに密着するため、硬化物層とモールドとを分離しにくい。
モールドとの離型性のよい硬化物層を形成できる光硬化性組成物としては、たとえば、下記のものが提案されている。
フッ素原子を有し、かつ炭素−炭素不飽和二重結合を1つ以上有する化合物と、水酸基を有するアクリルアミド類と、炭素−炭素不飽和二重結合を1つ以上有する化合物と、光重合開始剤とを含む、インプリント用光硬化性組成物(特許文献1)。
特開2013−245229号公報
ところで、微細パターンを表面に有する物品の用途によっては、微細パターンを表面に有する硬化物層が水や水溶液をはじくことなく、水や水溶液で濡れやすいこと(硬化物層の表面が親水性であること)が求められることがある。
しかし、特許文献1の光硬化性組成物は、フッ素原子を有し、かつ炭素−炭素不飽和二重結合を1つ以上有する化合物を含むため、その硬化物は疎水性である。
本発明は、モールドとの離型性に優れ、かつ親水性を有する硬化物層を形成できるインプリント用光硬化性組成物;モールドとの離型性に優れ、かつ親水性を有する硬化物層を有する物品およびその製造方法を提供する。
本発明は、下記の態様を有する。
<1>(メタ)アクリルアミド基を1つ有する化合物(A)と、(メタ)アクリルアミド基を2つ以上有する化合物(B)と、含フッ素界面活性剤と、光重合開始剤とを含む、インプリント用光硬化性組成物。
<2>前記化合物(A)と前記化合物(B)との質量比((A)/(B))が、80/20〜20/80である、前記<1>のインプリント用光硬化性組成物。
<3>前記化合物(A)と前記化合物(B)との合計の割合が、前記インプリント用光硬化性組成物に含まれるすべての重合反応性の炭素−炭素二重結合を有する化合物の100質量%のうち、80〜100質量%である、前記<1>または<2>のインプリント用光硬化性組成物。
<4>フッ素原子を有し、かつ重合反応性の炭素−炭素二重結合を有する化合物を含まない、前記<1>〜<3>のいずれかのインプリント用光硬化性組成物。
<5>基材と;複数の凸部および複数の凹部のいずれか一方または両方を有し、かつ前記凸部間または前記凹部間のピッチが1000nm以下である微細パターンが表面に形成された、前記<1>〜<4>のいずれかのインプリント用光硬化性組成物の硬化物からなる硬化物層とを有する、微細パターンを表面に有する物品。
<6>前記<5>の微細パターンを表面に有する物品を製造する方法であり;基材の表面に前記インプリント用光硬化性組成物を配置し;前記微細パターンの反転パターンを表面に有するモールドを、該モールドの反転パターンが前記インプリント用光硬化性組成物に接するように、前記インプリント用光硬化性組成物に接触させ;前記インプリント用光硬化性組成物を硬化させて硬化物層を形成し;前記硬化物層と前記モールドとを分離する、微細パターンを表面に有する物品の製造方法。
<7>前記<5>の微細パターンを表面に有する物品を製造する方法であり;基材の表面に、(メタ)アクリルアミド基を有するシランカップリング剤を含むプライマを接触させてプライマ層を形成し;前記プライマ層の表面に前記インプリント用光硬化性組成物を配置し;前記微細パターンの反転パターンを表面に有するモールドを、該モールドの反転パターンが前記インプリント用光硬化性組成物に接するように、前記インプリント用光硬化性組成物に接触させ;前記インプリント用光硬化性組成物を硬化させて硬化物層を形成し;前記硬化物層と前記モールドとを分離する、微細パターンを表面に有する物品の製造方法。
本発明のインプリント用光硬化性組成物によれば、モールドとの離型性に優れ、かつ親水性を有する硬化物層を形成できる。
本発明の微細パターンを表面に有する物品は、モールドとの離型性に優れ、かつ親水性を有する硬化物層を有する。
本発明の微細パターンを表面に有する物品の製造方法によれば、モールドとの離型性に優れ、かつ親水性を有する硬化物層を有する物品を製造できる。
本発明の微細パターンを表面に有する物品の一例を示す断面図である。 本発明の微細パターンを表面に有する物品の他の例を示す断面図である。 本発明の微細パターンを表面に有する物品の製造方法の一例を示す断面図である。 本発明の微細パターンを表面に有する物品の製造方法の他の例を示す断面図である。 モールドの表面の反転パターンの原子間力顕微鏡像におけるピラー状の孔の断面形状である。 例1で得られた物品の表面の微細パターンの原子間力顕微鏡像におけるピラー状の突起の断面形状である。
本明細書において式(A1)で表される化合物は、化合物(A1)と記す。他の式で表される化合物についても同様である。
数値範囲における「〜」は、特段の定めがない限り、その前後に記載される数値を下限値および上限値として含むことを示す。
図1〜図4における寸法比は、説明の便宜上、実際のものとは異なったものである。
以下の用語の定義は、本明細書および特許請求の範囲にわたって適用される。
「親水性を有する硬化物層」とは、該硬化物層を形成するための硬化性組成物を用いて、表面に平坦部を有する硬化膜を形成したとき、この平坦部における水接触角が40°以下となる硬化物層を意味する。該平坦部における水接触角は、35°以下が好ましい。
「(メタ)アクリルアミド基」とは、CH=CH−C(O)NH−、CH=C(CH)−C(O)NH−、CH=CH−C(O)N<またはCH=C(CH)−C(O)N<で表される基を意味する。
「(メタ)アクリロイルオキシ基」は、アクリロイルオキシ基(CH=CH−C(O)O−)またはメタクリロイルオキシ基(CH=C(CH)−C(O)O−)を意味する。
「(メタ)アクリレート」は、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。
「(メタ)アクリルアミド」は、アクリルアミドまたはメタクリルアミドを意味する。
「光」とは、紫外線、可視光線、赤外線、電子線および放射線の総称である。
<光硬化性組成物>
本発明のインプリント用光硬化性組成物(以下、光硬化性組成物とも記す。)は、(メタ)アクリルアミド基を1つ有する化合物(A)と、(メタ)アクリルアミド基を2つ以上有する化合物(B)と、含フッ素界面活性剤と、光重合開始剤とを含む。
本発明の光硬化性組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて化合物(A)および化合物(B)以外の重合反応性の炭素−炭素二重結合を有する化合物(以下、化合物(C)とも記す。)を含んでもよい。
本発明の光硬化性組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて含フッ素界面活性剤および光重合開始剤以外の他の添加剤を含んでもよい。
(化合物(A))
化合物(A)は、(メタ)アクリルアミド基を1つ有する化合物である。
化合物(A)としては、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド塩化メチル4級塩、化合物(A1)、化合物(A2)、化合物(A3)等が挙げられる。化合物(A)としては、入手容易性および親水性の点から、化合物(A1)、化合物(A2)および化合物(A3)からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
Figure 0006880793
は、水素原子またはメチル基である。Rとしては、重合反応性が良好である点から、水素原子が好ましい。
は、アルキレン基である。Rとしては、化合物(A1)を入手しやすい点から、プロピレン基が好ましい。
Lは、加水分解性基である。加水分解性基は、加水分解反応によって水酸基となる基である。加水分解性基としては、アルコキシ基、ハロゲン原子、アシル基、イソシアネート基等が挙げられる。Lとしては、化合物(A1)の保存安定性が良好である点から、アルコキシ基が好ましく、加水分解反応の速度が速い点から、メトキシ基がより好ましい。
は、1価の炭化水素基である。1価の炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基等が挙げられる。Rとしては、化合物(A1)を入手しやすい点から、アルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
nは、1〜3の整数である。nとしては、原料を入手しやすい点から、2または3が好ましく、3がより好ましい。
は、水素原子またはメチル基である。Rとしては、重合反応性が良好である点から、水素原子が好ましい。
pは、2〜8の整数である。pとしては、化合物(A2)を入手しやすい点から、2または3が好ましい。
は、水素原子またはメチル基である。Rとしては、重合反応性が良好である点から、水素原子が好ましい。
は、エーテル性酸素原子を有してもよい炭素数2以上のアルキレン基である。Rとしては、化合物(A3)を入手しやすい点から、−CHCHOCHCH−が好ましい。
化合物(A1)の具体例としては、化合物(A1−1)、化合物(A1−2)、化合物(A1−3)、化合物(A1−4)、化合物(A1−5)、化合物(A1−6)、化合物(A1−7)等が挙げられる。
Figure 0006880793
化合物(A2)の具体例としては、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシプロピル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシブチル)アクリルアミド等が挙げられる。
化合物(A3)の具体例としては、アクリロイルモルフォリン(別名:N,N−(オキシビスエチレン)アクリルアミド)、N,N−(オキシビスプロピレン)アクリルアミド等が挙げられる。
化合物(A)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(化合物(B))
化合物(B)は、(メタ)アクリルアミド基を2つ以上有する化合物である。
化合物(B)としては、特開2014−118442号公報に記載の各種多官能(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミド基を2つ以上有するシランカップリング剤(後述する化合物(P−2)等)等が挙げられる。化合物(B)としては、親水性、硬化後の架橋密度の点から、化合物(B1)、化合物(B2)および化合物(B3)からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
Figure 0006880793
11は、水素原子またはメチル基である。R11としては、重合反応性が良好である点から、水素原子が好ましい。
12は、単結合または炭素数1〜3のアルキレン基である。R12としては、化合物(B1)を入手しやすい点から、メチレン基が好ましい。
rは、1〜6の整数である。rとしては、化合物(B1)を入手しやすい点から、1が好ましい。
13は、炭素数1〜3のアルキレン基である。R13としては、化合物(B1)を入手しやすい点から、メチレン基が好ましい。
14は、水素原子またはメチル基である。R14としては、重合反応性が良好である点から、水素原子が好ましい。
15は、水素原子またはメチル基である。R15としては、重合反応性が良好である点から、水素原子が好ましい。
16は、単結合または炭素数1〜3のアルキレン基である。R16としては、化合物(B2)を入手しやすい点から、プロピレン基が好ましい。
sは、0〜6の整数である。sとしては、化合物(B2)を入手しやすい点から、3が好ましい。
17は、炭素数1〜3のアルキレン基である。R17としては、化合物(B2)を入手しやすい点から、メチレン基が好ましい。
18は、水素原子またはメチル基である。R18としては、重合反応性が良好である点から、水素原子が好ましい。
19は、水素原子またはメチル基である。R19としては、重合反応性が良好である点から、水素原子が好ましい。
20は、単結合または炭素数1〜6のアルキレン基である。R20としては、化合物(B3)を入手しやすい点から、エチレン基が好ましい。
21は、水素原子またはメチル基である。R21としては、重合反応性が良好である点から、水素原子が好ましい。
tは、1〜6の整数である。tとしては、化合物(B3)を入手しやすい点から、1または2が好ましい。
22は、水素原子またはメチル基である。R22としては、重合反応性が良好である点から、水素原子が好ましい。
化合物(B1)の具体例としては、化合物(B1−1)、化合物(B1−2)等が挙げられる。
Figure 0006880793
化合物(B2)の具体例としては、化合物(B2−1)、化合物(B2−2)、化合物(B2−3)、化合物(B2−4)、化合物(B2−5)、化合物(B2−6)等が挙げられる。
Figure 0006880793
化合物(B3)の具体例としては、化合物(B3−1)、化合物(B3−2)等が挙げられる。
Figure 0006880793
化合物(B1−1)の市販品としては、富士フイルム社製のFAM−401が挙げられる。
化合物(B2−1)の市販品としては、富士フイルム社製のFAM−201が挙げられる。
化合物(B3−1)の市販品としては、富士フイルム社製のFAM−301が挙げられる。
化合物(B3−2)の市販品としては、富士フイルム社製のFAM−402が挙げられる。
化合物(B)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(含フッ素界面活性剤)
含フッ素界面活性剤は、撥水部位のフッ素部位と親水部位から構成され、光硬化性組成物の塗布時の泡を消す効果と硬化物の離型性を向上させる効果を有する。さらに塗膜を保持させる効果も有する。
含フッ素界面活性剤としては、フッ素含有量が10〜70質量%の含フッ素界面活性剤が好ましく、フッ素含有量が10〜40質量%の含フッ素界面活性剤がより好ましい。
含フッ素界面活性剤としては、化合物(A)、化合物(B)および化合物(C)との相溶性との点から、ノニオン性含フッ素界面活性剤が好ましい。
ノニオン性含フッ素界面活性剤としては、ポリフルオロアルキルアミンオキシド、またはポリフルオロアルキル・アルキレンオキシド付加物が好ましい。
ノニオン性含フッ素界面活性剤の市販品としては、下記のものが挙げられる。
AGCセイミケミカル社製のサーフロン(登録商標)S−242、S−243、S−386、S−420、S−611、S−650、S−651、S−145、S−393、KH−20、KH−40。
3M社製のフロラード(登録商標)FC−170、FC−430。
DIC社製のメガファックF−552、F−553、F−554、F−556。
含フッ素界面活性剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(光重合開始剤)
光重合開始剤としては、アルキルフェノン系光重合開始剤、アシルホスフィンオキシド系光重合開始剤、チタノセン系光重合開始剤、オキシムエステル系光重合開始剤、オキシフェニル酢酸エステル系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、ベンジル−(o−エトキシカルボニル)−α−モノオキシム、グリオキシエステル、3−ケトクマリン、2−エチルアンスラキノン、カンファーキノン、テトラメチルチウラムスルフィド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシド、ジアルキルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシピバレート等が挙げられる。光重合開始剤としては、感度および相溶性の点から、アルキルフェノン系光重合開始剤、アシルホスフィンオキシド系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤が好ましい。
アルキルフェノン系光重合開始剤としては、下記の化合物が挙げられる。
アセトフェノン、p−(tert−ブチル)1’,1’,1’−トリクロロアセトフェノン、クロロアセトフェノン、2’,2’−ジエトキシアセトフェノン、ヒドロキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2-ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル-プロパン−1−オン、2−アミノアセトフェノン、ジアルキルアミノアセトフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン等。
アシルホスフィンオキシド系光重合開始剤としては、下記の化合物が挙げられる。
2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド等。
チタノセン系光重合開始剤としては、下記の化合物が挙げられる。
ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム等。
オキシムエステル系光重合開始剤としては、下記の化合物が挙げられる。
1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9-エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等。
オキシフェニル酢酸エステル系光重合開始剤としては、下記の化合物が挙げられる。
オキシフェニル酢酸、2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルエステルの混合物等。
ベンゾイン系光重合開始剤としては、下記の化合物が挙げられる。
ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール等。
ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、下記の化合物が挙げられる。
ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、メチル−o−ベンゾイルベンゾエート、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ヒドロキシプロピルベンゾフェノン、アクリルベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等。
光重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(化合物(C))
化合物(C)は、重合反応性の炭素−炭素二重結合を有する化合物(ただし、化合物(A)および化合物(B)を除く。)である。
重合反応性の炭素−炭素二重結合としては、(メタ)アクリロイルオキシ基、ビニル基、オキシラニル基、アリル基等が挙げられる。重合反応性の炭素−炭素二重結合としては、化合物(A)および化合物(B)との共重合性の点から、(メタ)アクリロイルオキシ基が好ましい。
化合物(C)としては、下記の化合物が挙げられる。
(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、4−(3−(メタ)アクリロイロキシ−N−プロピロキシ)安息香酸、3−((メタ)アクリロイロキシ)プロパン酸、4−{[2−((メタ)アクリロイロキシ)エトキシ]カルボニル}ベンゼン−1,3−ジカルボン酸、4−(6−((メタ)アクリロイロキシ)ヘキシロキシ)安息香酸、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシピロピル(メタ)アクリレート、フェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ化o−フェニルフェノールアクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、3−(トリメトキシシリル)プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−1−アダマンチル(メタ)アクリレート、1−アダマンチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、2−(tert−ブチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、4−tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、炭酸ビニレン、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート(エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAグリセロレートジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAプロポキシレートグリセロレートジ(メタ)アクリレート等)、エトキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、フルオレンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセロール1,3−ジグリセロレートジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールエトキシレートジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールプロポキシレートジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピオネートジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールプロポキシレートジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールグリセロレートジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールグリセロレートジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパンベンゾエートジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアリル酸、トリメチロールプロパンエトキシレートメチルエーテルジ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート(新中村化学工業社製のUA−4200、U−4HA、UA−122P、共栄社化学社製のUA−510H、UA−306I、UA−306T、UA−306H、AH−600、ジウレタンジ(メタ)アクリレート等)、フルオレン骨格を有するジ(メタ)アクリレート(9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン等)、1,3−ビス(3−メタクリロイロキシプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、ポリエーテルトリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、シリコーンジ(メタ)アクリレート、シリコーンヘキサ(メタ)アクリレート、芳香族ウレタントリ(メタ)アクリレート、芳香族ウレタンテトラ(メタ)アクリレート、芳香族ウレタンヘキサ(メタ)アクリレート等。
化合物(C)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(他の添加剤)
他の添加剤としては、シランカップリング剤、酸化防止剤(耐熱安定剤)、チクソトロピック剤、消泡剤、耐光安定剤、ゲル化防止剤、光増感剤、樹脂、金属酸化物微粒子、炭素化合物、金属微粒子、他の有機化合物等が挙げられる。
酸化防止剤としては、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、BASF社製のIRGANOX(登録商標)1076、1135、1035、1098、1010、1520L等が挙げられる。酸化防止剤を添加することによって、硬化物の耐熱性が向上し、硬化物が黄変しにくくなる。
チクソトロピック剤としては、楠本化成社製のDISPARLON(登録商標)308、301、6500、6700が挙げられる。チクソトロピック剤を添加することによって、静置時における光硬化性組成物の液だれを抑止したり、光硬化性組成物を増粘したりできる。
消泡剤としては、フルオロシリコーン類(トリメチル末端トリフルオロプロピルメチルシロキサン等)、シリコーンオイル等が挙げられる。消泡剤を添加することによって、塗膜における弾きを抑制したり、塗膜への泡のコンタミを防止したりできる。
耐光安定剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(BASF社製のTINUVIN(登録商標)PS、384−2等)、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(BASF社製のTINUVIN(登録商標)405、479等)、ヒンダードアミン系光安定剤(BASF社製のTINUVIN(登録商標)123、144等)等が挙げられる。耐光安定剤を添加することによって、硬化物の耐光性が向上し、特に500nm以下の光が長時間照射されても硬化物が黄変しにくくなる。
ゲル化防止剤としては、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、4−tert−ブチルカテコール、3,5−ジブチル−4−ヒドロキシトルエン、BASF社製のIRGASTAB(登録商標)UV10、UV22等が挙げられる。ゲル化防止剤を添加することによって、硬化時に照射する光量によって硬化と未硬化の領域を制御することが容易になる。
光増感剤としては、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、アリルチオ尿素、s−ベンジスイソチウロニウム−p−トルエンスルフィネート、トリエチルアミン、ジエチルアミノエチルメタクリレート、トリエチレンテトラミン、4,4’−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン等のアミン化合物が挙げられる。光増感剤を添加することによって、光硬化性組成物を硬化させ得る波長を変えることができる。
樹脂としては、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリエステルオリゴマー、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。樹脂を添加することによって、硬化物の硬化収縮を抑制したり、硬化物の熱膨張を抑制したり、硬化物に機械的強度を付与したりできる。
金属酸化物微粒子としては、チタニア、シリカ、ジルコニア等が挙げられる。金属酸化物微粒子を添加することによって、硬化物のエッチング耐性の向上や硬化物の屈折率の向上を図ることができる。
炭素化合物としては、カーボンナノチューブ、フラーレン、カーボンブラック等が挙げられる。金属微粒子としては、銅、白金等が挙げられる。炭素化合物や金属微粒子を添加することによって、硬化物への導電性の付与や触媒の担持を行うことができる。
他の有機化合物としては、ポルフィリン、金属内包ポリフィリン、イオン性液体(1−メチルイミダゾリウムクロリド、1-エチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムクロリド、トリブチルメチルアンモニウムメチルサルフェート等)、色素等が挙げられる。これらの添加剤を加えることによって、着色を施したり、帯電防止を施したりできる。
他の添加剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(各成分の割合)
化合物(A)と化合物(B)との質量比((A)/(B))は、80/20〜20/80が好ましく、30/70〜70/30がより好ましく、30/70〜60/40がさらに好ましい。(A)/(B)が前記範囲の下限値以上であれば、硬化物が脆くなりにくく、硬化物層の割れを抑えることができる。(A)/(B)が前記範囲の上限値以下であれば、硬化物の水への溶解性が抑えられ、硬化物層に水や水溶液が接触しても、硬化物層が水や水溶液に溶解しにくい。
化合物(A)と化合物(B)との合計の割合は、化合物(A)、化合物(B)および化合物(C)の合計の100質量%のうち、80〜100質量%が好ましく、90〜100質量%がより好ましく、95〜100質量%がさらに好ましい。化合物(A)と化合物(B)との合計の割合が前記範囲の下限値以上であれば、硬化物層が充分な親水性を有する。
光重合開始剤の配合量は、化合物(A)、化合物(B)および化合物(C)の合計の100質量部に対して、0.1〜5質量部が好ましく、0.5〜5がより好ましく、1〜4がさらに好ましい。光重合開始剤の配合量が前記範囲の下限値以上であれば、容易に硬化物を得ることができる。光重合開始剤の配合量が前記範囲の上限値以下であれば、硬化物に残存する光重合開始剤が少なくなり、硬化物の透過率低下が抑えられる。
含フッ素界面活性剤の配合量は、化合物(A)、化合物(B)および化合物(C)の合計の100質量部に対して、0.1〜5質量部が好ましく、0.2〜3がより好ましく、0.5〜2がさらに好ましい。含フッ素界面活性剤の配合量が前記範囲の下限値以上であれば、硬化物層の離型性が向上する。含フッ素界面活性剤の配合量が前記範囲の上限値以下であれば、光硬化性組成物の硬化の阻害が抑えられ、また、硬化物の相分離が抑えられる。
他の添加剤の配合量は、化合物(A)、化合物(B)および化合物(C)の合計の100質量部に対して、5質量部以下が好ましく、3質量部以下がより好ましく、2質量部以下がさらに好ましい。
本発明の光硬化性組成物は、フッ素原子を有し、かつ重合反応性の炭素−炭素二重結合を有する化合物を含まないことは好ましい。光硬化性組成物が、フッ素原子を有し、かつ重合反応性の炭素−炭素二重結合を有する化合物を含まなければ、硬化物層が充分な親水性を有する。
本発明の光硬化性組成物は、実質的に溶媒を含まないことが好ましい。光硬化性組成物が実質的に溶媒を含まなければ、光の照射を除く特別な操作(たとえば、光硬化性組成物を高温に加熱して溶媒を除去する操作等)を行うことなく、光硬化性組成物の硬化を容易に行うことができる。
溶媒とは、化合物(A)、化合物(B)、化合物(C)、含フッ素界面活性剤、光重合開始剤および他の添加剤を溶解または分散させる能力を有する化合物であり、25℃において液体である化合物である。
実質的に溶媒を含まないとは、光硬化性組成物の100質量%のうち溶媒が1質量%以下である。
(作用機序)
以上説明した本発明の光硬化性組成物にあっては、親水性の高いアクリルアミド基を1つ有する化合物(A)および親水性の高いアクリルアミド基を2つ以上有する化合物(B)を含むため、親水性を有する硬化物層を形成できる。また、アクリルアミド基を有する化合物として化合物(A)のみを含む場合は、硬化物の水への溶解性が高くなり、硬化物層に水や水溶液が接触した場合に硬化物層が水や水溶液に溶解してしまうが、化合物(A)と化合物(B)とを併用しているため、硬化物の架橋密度が向上することによって硬化物の水への溶解性が抑えられ、硬化物層に水や水溶液が接触しても、硬化物層が水や水溶液に溶解しにくい。また、アクリルアミド基を有する化合物として化合物(B)のみを含む場合は、硬化物が脆くなり、硬化物層が割れやすくなるが、化合物(A)と化合物(B)とを併用しているため、硬化物の硬化収縮が抑制されることによって硬化物が脆くなりにくく、硬化物層の割れを抑えることができる。
また、以上説明した本発明の光硬化性組成物にあっては、含フッ素界面活性剤と、含フッ素界面活性剤との相溶性の低い化合物(A)および化合物(B)とを含むため、光硬化性組成物を基材に塗布して形成された塗膜において、含フッ素界面活性剤と化合物(A)および化合物(B)とが相分離し、含フッ素界面活性剤のフッ素部位が塗膜の表面に偏在する。そのため、含フッ素界面活性剤のフッ素部位が硬化物の表面に偏在することになり、硬化物がモールドとの離型性に優れる。一方、本発明の光硬化性組成物の硬化物上は水と接触すると含フッ素界面活性剤のフッ素部位が硬化物側に偏析し、含フッ素界面活性剤の親水部位が水と接触する側に偏析することにより親水性が保たれていると考えられる。
<微細パターンを表面に有する物品>
本発明の微細パターンを表面に有する物品は、基材と、硬化物層とを有する。
本発明の微細パターンを表面に有する物品は、必要に応じて、基材と硬化物層との間に設けられたプライマ層をさらに有していてもよい。
図1は、本発明の微細パターンを表面に有する物品の一例を示す断面図である。
物品40は、基材30と、基材30の表面に最表層として設けられた、微細パターン44を表面に有する硬化物層42とを有する。
図2は、本発明の微細パターンを表面に有する物品の他の例を示す断面図である。
物品40は、基材30と、基材30の表面に設けられたプライマ層32と、プライマ層32の表面に最表層として設けられた、微細パターン44を表面に有する硬化物層42とを有する。
(基材)
基材としては、無機材料製基材または有機材料製基材が挙げられる。
無機材料としては、ガラス(強化されたガラスや結晶化ガラスも含む)、石英ガラス、シリコンウェハ、金属(アルミニウム、ニッケル、銅等)、金属酸化物(サファイア、酸化インジウムスズ(ITO)等)、窒化珪素、窒化アルミニウム、ニオブ酸リチウム等が挙げられる。
有機材料としては、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリアミド、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン樹脂、ポリフェニレンサルファイド、トリアセチルセルロース、環状ポリオレフィン等が挙げられる。
基材としては、透明性、表面平坦性および光学的等方性の点から、ガラスが好ましい。
基材としては、光硬化性組成物の硬化物との密着性に優れる点から、表面処理された基板を用いてもよい。表面処理としては、UVオゾン処理、プラズマエッチング処理等が挙げられる。
(プライマ層)
プライマ層は、公知のプライマからなる層である。
プライマとしては、ポリメチルメタクリレート、シランカップリング剤、シラザン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。プライマとしては、基材がガラスの場合、基材や光硬化性組成物の硬化物との密着性に優れる点から、シランカップリング剤が好ましい。シランカップリング剤としては、プライマ層の表面での親水性の高い化合物(A)および化合物(B)を含む本発明の光硬化性組成物のはじきが抑えられ、プライマ層が本発明の光硬化性組成物で濡れやすい点から、(メタ)アクリルアミド基を有するシランカップリング剤が好ましく、(メタ)アクリルアミド基を有し、(メタ)アクリロイルオキシ基を有しないシランカップリング剤がより好ましい。(メタ)アクリルアミド基を有するシランカップリング剤としては、化合物(P)が挙げられる。
Figure 0006880793
は、水素原子またはメチル基である。Rとしては、重合反応性が良好である点から、水素原子が好ましい。
は、アルキレン基である。Rとしては、化合物(P)の原料を入手しやすい点から、mが0のときはプロピレン基が好ましく、mが1のときはエチレン基が好ましい。
は、水素原子またはメチル基である。Rとしては、重合反応性が良好である点から、水素原子が好ましい。
は、アルキレン基である。Rとしては、化合物(P)の原料を入手しやすい点から、プロピレン基が好ましい。
mは、0〜2の整数である。mとしては、化合物(P)の原料を入手しやすい点から、0または1が好ましい。
Lは、加水分解性基である。加水分解性基は、加水分解反応によって水酸基となる基である。加水分解性基としては、アルコキシ基、ハロゲン原子、アシル基、イソシアネート基等が挙げられる。Lとしては、化合物(P)の保存安定性が良好である点から、アルコキシ基が好ましく、加水分解の速度の点から、メトキシ基がより好ましい。
は、1価の炭化水素基である。1価の炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリル基等が挙げられる。Rとしては、化合物(P)の原料を入手しやすい点から、アルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
nは、1〜3の整数である。nとしては、原料の入手しやすさの点から、2または3が好ましく、3がより好ましい。
化合物(P)としては、化合物(P)の原料を入手しやすい点から、下式で表される化合物(P−1)(化合物(A1−1)と同じ)、化合物(P−2)が好ましい。
Figure 0006880793
(硬化物層)
硬化物層は、本発明の光硬化性組成物の硬化物からなる層である。
硬化物層は、複数の凸部および複数の凹部のいずれか一方または両方を有し、かつ凸部間または凹部間のピッチが1000nm以下である微細パターンを表面に有する。
凸部としては、硬化物層の表面に延在する長尺の凸条、表面に点在する突起等が挙げられる。
凹部としては、硬化物層の表面に延在する長尺の溝、表面に点在する孔等が挙げられる。
凸条または溝の形状としては、直線、曲線、折れ曲がり形状等が挙げられる。凸条または溝は、複数が平行に存在して縞状をなしていてもよい。
凸条または溝の、長手方向に直交する方向の断面形状としては、長方形、台形、三角形、半円形等が挙げられる。
突起または孔の形状としては、三角柱、四角柱、六角柱、円柱、三角錐、四角錐、六角錐、円錐、半球、多面体等が挙げられる。
凸条または溝の幅は、1〜1000nmが好ましく、10〜1000nmがより好ましく、15〜1000nmがさらに好ましい。凸条の幅とは、長手方向に直交する方向の断面における底辺の長さを意味する。溝の幅とは、長手方向に直交する方向の断面における上辺の長さを意味する。
突起または孔の幅は、1〜1000nmが好ましく、10〜1000nmがより好ましく、15〜1000nmがさらに好ましい。突起の幅とは、底面が細長い場合、長手方向に直交する方向の断面における底辺の長さを意味し、そうでない場合、突起の底面における最大長さを意味する。孔の幅とは、開口部が細長い場合、長手方向に直交する方向の断面における上辺の長さを意味し、そうでない場合、孔の開口部における最大長さを意味する。
凸部の高さは、1〜1000nmが好ましく、10〜1000nmがより好ましく、15〜1000nmがさらに好ましい。
凹部の深さは、1〜1000nmが好ましく、10〜1000nmがより好ましく、15〜1000nmがさらに好ましい。
微細パターンが密集している領域において、隣接する凸部(または凹部)間のピッチ(中心間距離)は、1000nm以下であり、1〜1000nmが好ましく、10〜1000nmがより好ましく、15〜1000nmがさらに好ましい。
(作用機序)
以上説明した本発明の微細パターンを表面に有する物品にあっては、硬化物層が本発明の光硬化性組成物の硬化物からなるため、硬化物層がモールドとの離型性に優れ、かつ親水性を有する。
本発明の微細パターンを表面に有する物品は、硬化物層が親水性を有するため、防曇性、帯電防止性等を有する。また、硬化物層の表面に塗膜を形成しやすい。また、硬化物層が水や水溶液をはじくことなく、水や水溶液で濡れやすい。
<微細パターンを表面に有する物品の製造方法>
本発明の微細パターンを表面に有する物品の製造方法は、下記の工程(a)〜(e)を有する。
工程(a):必要に応じて、基材の表面にプライマを接触させてプライマ層を形成する工程。
工程(b):図3または図4に示すように、基材30またはプライマ層32の表面に本発明の光硬化性組成物20を配置する工程。
工程(c):図3または図4に示すように、微細パターンの反転パターン12を表面に有するモールド10を、モールド10の反転パターン12が光硬化性組成物20に接するように、光硬化性組成物20に接触させる工程。
工程(d):光硬化性組成物20を硬化させて硬化物層とする工程。
工程(e):硬化物層とモールド層とを分離する工程。
(モールド)
モールドとしては、非透光材料製モールドまたは透光材料製モールドが挙げられる。
非透光材料製モールドとしては、シリコンウェハ、ニッケル、銅、ステンレス、チタン、SiC、マイカ等が挙げられる。
透光材料製モールドとしては、石英ガラス、ガラス、ポリジメチルシロキサン、環状ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、透明フッ素樹脂等が挙げられる。透光材料製モールドは、複数の材料から構成されてもよい。たとえば、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に微細パターンを有する透明フッ素樹脂から構成されていてもよい。
基材およびモールドのうち少なくとも一方は、光重合開始剤が作用する波長の光を40%以上透過する材料であることが好ましい。
モールドは、表面に反転パターンを有する。反転パターンは、物品の表面の微細パターンに対応した反転パターンである。
(工程(a))
プライマ層は、たとえば、基材がガラスであり、プライマがシランカップリング剤を含む場合、下記の方法によって形成できる。
ガラスの表面にプライマを接触させ、余分なプライマを洗浄によって除去した後、加熱等によってガラスの表面にシランカップリング剤の加水分解性シリル基を反応させる方法。
基材の表面にプライマを接触させる方法としては、インクジェット法、ポッティング法(ディスペンス法)、スピンコート法、ロールコート法、キャスト法、ディップコート法、ダイコート法、ラングミュラープロジェット法、真空蒸着法等が挙げられる。
(工程(b))
基材またはプライマ層の表面に光硬化性組成物を配置する方法としては、インクジェット法、ポッティング法(ディスペンス法)、スピンコート法、ロールコート法、キャスト法、ディップコート法、ダイコート法、ラングミュラープロジェット法、真空蒸着法等が挙げられる。
光硬化性組成物は、基材またはプライマ層の全面に配置してもよく、基材またはプライマ層の表面の一部に配置してもよい。
基材またはプライマ層の表面に薄膜の状態で光硬化性組成物を配置するために、溶媒で光硬化性組成物を希釈した希釈液を基材またはプライマ層の表面に配置した後、溶媒を除去してもよい。
溶媒としては、エステル(酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、酢酸ネオペンチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等)、ケトン(アセトン、シクロヘキサンノン等)、エーテル(テトラヒドロフラン等)、アルコール(イソプロピルアルコール、エタノール、ブタノール等)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチ−2−ピロリドン等が挙げられる。溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
溶媒を除去する方法としては、加熱による方法、減圧にして除去する方法等が挙げられ、加熱による方法が好ましい。
加熱温度は、30〜120℃が好ましく、40〜80℃がより好ましい。
(工程(c))
モールドを光硬化性組成物に押しつける際のプレス圧力(ゲージ圧)は、0超〜10MPa以下が好ましく、0.1〜5MPaがより好ましい。
モールドを光硬化性組成物に押しつける際の温度は、0〜110℃が好ましく、10〜80℃がより好ましい。
工程(c)においては、アライメントマークによってモールドと基材との位置調整を行ってもよい。
(工程(d))
光硬化性組成物を硬化させる方法としては、光硬化性組成物に光を照射する方法が挙げられる。
光を照射する方法としては、透光材料製モールドを用い該モールド側から光照射する方法、透光材料製基材を用い該基材側から光照射する方法、モールドおよび基材の隙間から光照射する方法が挙げられる。光の波長は、200〜500nmが好ましい。光を照射する際には、光硬化性組成物を加熱して硬化を促進してもよい。
光を照射する際の温度は、0〜110℃が好ましく、10〜80℃がより好ましい。
(工程(e))
硬化物層とモールドとを分離する際の温度は、0〜110℃が好ましく、10〜80℃がより好ましい。
(作用機序)
以上説明した本発明の微細パターンを表面に有する物品の製造方法にあっては、本発明の光硬化性組成物を用いているため、モールドとの離型性に優れ、かつ親水性を有する硬化物層を有する物品を製造できる。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
例1〜6は実施例であり、例7〜11は比較例である。
(サンプルの作製)
水接触角の測定および密着性の評価用のサンプルは、下記のようにして作製した。
10cm角のガラス板(旭硝子社製、無アルカリガラスAN100)の表面に、アクリルアミド基を有するシランカップリング剤(化合物(A1−1))を含むプライマを、スピンコート法にて塗布した。ガラス板のプライマを塗布した表面をイソプロピルアルコールおよび水で洗浄した。ガラス板を100℃で30分間加熱し、ガラス板の表面にプライマ層を形成した。
ガラス板のプライマ層の表面に光硬化性組成物をスピンコート法にて厚さが500nmとなるように塗布した。窒素雰囲気下で光硬化性組成物に高圧水銀灯から1500mJ/cmの光を照射し、表面が平坦な硬化物層を形成し、サンプルを得た。
(水接触角)
接触角計(協和界面科学社製、CA−X150型)を用い、4μLの水をサンプルの硬化物層の表面に着滴させて水接触角を測定した。
(密着性)
サンプルにおけるプライマ層と硬化物層との界面の密着性は、JIS規格:JIS K 5600−5−6:1999(対応国際規格ISO 2409:1992)に準拠したクロスカット法にて評価した。評価基準は下記の通りである。
○:JIS規格の分類における0。
×:JIS規格の分類における1〜5。
(離型性)
前記「サンプルの作製」と同様の方法でガラス板の表面にプライマ層を形成した。
ガラス板のプライマ層の表面に光硬化性組成物をスピンコート法にて厚さが500nmとなるように塗布した。5cm角の領域に複数のピラー状の孔を有する10cm角のモールド(孔の間のピッチ:486nm、孔の深さ:449nm)を光硬化性組成物に3MPa(ゲージ圧)で押し付けながら、高圧水銀灯から6000mJ/cmの光を照射し、光硬化性組成物を硬化させた。硬化物層とモールドとを分離し、モールドへの硬化物の付着の有無を確認し、下記基準にて評価した。
○:分離後のモールドに硬化物が付着していない。
×:分離後のモールドに硬化物が付着している。
(微細パターンの評価)
モールドの表面を原子間力顕微鏡(SIIナノテクノロジ社製、L−trace)で観察し、ピラー状の孔の深さ、ピッチを測定した。
離型性について評価した後の硬化物層の表面を同じく原子間力顕微鏡で観察し、ピラー状の突起の高さ、突起の間のピッチを測定した。
(化合物(A))
化合物(A1−1)の合成:
3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、KBM−903)にアクリロイルクロライドを反応させて、化合物(A1−1)を得た。
化合物(A2−1):N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド(KJケミカルズ社製)。
化合物(A3−1):アクリロイルモルフォリン(KJケミカルズ社製)。
化合物(A’−1):2−ヒドロキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業社製)。
化合物(A’−2):3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、KBM−5103)。
(化合物(B))
化合物(B1−1):富士フイルム社製のFAM−401。
化合物(B2−1):富士フイルム社製のFAM−201。
化合物(B3−1):富士フイルム社製のFAM−301。
化合物(B3−2):富士フイルム社製のFAM−402。
化合物(B’−1):エトキシ化グリセリントリアクリレート(エチレンオキシド9モル付加)(新中村化学工業社製、A−GLY−9E)。
(含フッ素界面活性剤)
含フッ素界面活性剤(D−1):AGCセイミケミカル社製のS−242。
(光重合開始剤)
光重合開始剤(E−1):BASF社製のIrgacure(登録商標)TPO。
(例1)
化合物(A1−1)の50質量部、化合物(B1−1)の50質量部、含フッ素界面活性剤(D−1)の0.6質量部、光重合開始剤(E−1)の3質量部を混合し、0.2μmのテトラフルオロエチレン製のフィルタにてろ過して、光硬化性組成物を得た。評価結果を表1に示す。
(例2〜11)
化合物(A)および化合物(B)を表1に示すものに変更した以外は、例1と同様にして光硬化性組成物を得た。評価結果を表1に示す。
Figure 0006880793
例1〜6では、光硬化性組成物が化合物(A)および化合物(B)を含むため、硬化物層の表面は親水性を示した。
例7〜10では、光硬化性組成物が化合物(B)を含まない、または化合物(A)および化合物(B)を含まないため、硬化物層の表面は親水性を示さなかった。
例11は、化合物(B)と、従来のシランカップリング剤である化合物(A’−2)とが相溶しなかった。
図5に、モールドの表面の反転パターンの原子間力顕微鏡像におけるピラー状の孔の断面形状を示し、図6に、例1で得られた物品の表面の微細パターンの原子間力顕微鏡像におけるピラー状の突起の断面形状を示す。モールドの孔の深さは449nm、孔の間のピッチは486nmであった。硬化物層の突起の高さは460nmであり、突起の間のピッチは492nmであった。インプリントによって精度よく、モールドの反転パターンが硬化物層の表面に微細パターンとして転写されていることが確認された。
本発明のインプリント用光硬化性組成物を用いて得られた微細パターンを表面に有する物品は、光学素子、ディスプレイ用光学フィルム(反射防止部材、指紋付着抑止部材等)、バイオチップ、マイクロリアクターチップ、記録メディア、触媒担持体、半導体デバイス等の製造におけるエッチングマスク用のレジスト付きの基板等として有用である。
10 モールド、
12 反転パターン、
20 光硬化性組成物、
30 基材、
32 プライマ層、
40 物品、
42 硬化物層、
44 微細パターン。

Claims (6)

  1. (メタ)アクリルアミド基を1つ有する化合物(A)と、
    (メタ)アクリルアミド基を2つ以上有する化合物(B)と、
    含フッ素界面活性剤と、
    光重合開始剤と
    を含むインプリント用光硬化性組成物であって、
    前記化合物(A)が、下式(A1)で表される化合物、下式(A2)で表される化合物、および下式(A3)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、
    前記化合物(B)が、下式(B1)で表される化合物、下式(B2)で表される化合物、および下式(B3)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含み、
    前記化合物(A)と前記化合物(B)との合計の割合が、前記インプリント用光硬化性組成物に含まれるすべての重合反応性の炭素−炭素二重結合を有する化合物の100質量%のうち、80〜100質量%である、インプリント用光硬化性組成物。
    Figure 0006880793
    (ただし、前記式(A1)〜(A3)中、Rは、水素原子またはメチル基である。Rは、アルキレン基である。Lは、加水分解性基である。Rは、1価の炭化水素基である。nは、1〜3の整数である。Rは、水素原子またはメチル基である。pは、2〜8の整数である。Rは、水素原子またはメチル基である。Rは、エーテル性酸素原子を有してもよい炭素数2以上のアルキレン基である。)
    Figure 0006880793
    (ただし、前記式(B1)〜(B3)中、R 11 は、水素原子またはメチル基である。R 12 は、単結合または炭素数1〜3のアルキレン基である。rは、1〜6の整数である。R 13 は、炭素数1〜3のアルキレン基である。R 14 は、水素原子またはメチル基である。R 15 は、水素原子またはメチル基である。R 16 は、単結合または炭素数1〜3のアルキレン基である。sは、0〜6の整数である。R 17 は、炭素数1〜3のアルキレン基である。R 18 は、水素原子またはメチル基である。R 19 は、水素原子またはメチル基である。R 20 は、単結合または炭素数1〜6のアルキレン基である。R 21 は、水素原子またはメチル基である。tは、1〜6の整数である。R 22 は、水素原子またはメチル基である。)
  2. 前記化合物(A)と前記化合物(B)との質量比((A)/(B))が、80/20〜20/80である、請求項1に記載のインプリント用光硬化性組成物。
  3. フッ素原子を有し、かつ重合反応性の炭素−炭素二重結合を有する化合物を含まない、請求項1または2に記載のインプリント用光硬化性組成物。
  4. 基材と、
    複数の凸部および複数の凹部のいずれか一方または両方を有し、かつ前記凸部間または前記凹部間のピッチが1000nm以下である微細パターンが表面に形成された、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインプリント用光硬化性組成物の硬化物からなる硬化物層と
    を有する、微細パターンを表面に有する物品。
  5. 請求項4に記載の微細パターンを表面に有する物品を製造する方法であり、
    基材の表面に前記インプリント用光硬化性組成物を配置し、
    前記微細パターンの反転パターンを表面に有するモールドを、該モールドの反転パターンが前記インプリント用光硬化性組成物に接するように、前記インプリント用光硬化性組成物に接触させ、
    前記インプリント用光硬化性組成物を硬化させて硬化物層を形成し、
    前記硬化物層と前記モールドとを分離する、微細パターンを表面に有する物品の製造方法。
  6. 請求項4に記載の微細パターンを表面に有する物品を製造する方法であり、
    基材の表面に、(メタ)アクリルアミド基を有するシランカップリング剤を含むプライマを接触させてプライマ層を形成し、
    前記プライマ層の表面に前記インプリント用光硬化性組成物を配置し、
    前記微細パターンの反転パターンを表面に有するモールドを、該モールドの反転パターンが前記インプリント用光硬化性組成物に接するように、前記インプリント用光硬化性組成物に接触させ、
    前記インプリント用光硬化性組成物を硬化させて硬化物層を形成し、
    前記硬化物層と前記モールドとを分離する、微細パターンを表面に有する物品の製造方法。
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