JPWO2016135926A1 - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、交流給電だけでなく、直流給電にも対応した冷凍サイクル装置を提供することを目的としている。本発明に係る冷凍サイクル装置(100)は、圧縮機、凝縮器、減圧装置、及び、蒸発器が冷媒配管で接続された冷媒回路と、少なくとも1つの補機系機器と、前記凝縮器及び前記蒸発器の少なくとも1つに付設されている送風機と、を有し、直流電源及び交流電源の双方からの給電によって動作可能に構成されたものである。本発明に係る冷凍サイクル装置によれば、一次電源として直流電源を使用することができるので、大幅なシステムの効率向上を図ることが可能になる。

Description

本発明は、直流給電を受けて動作する冷凍サイクル装置に関するものである。
従来、空気調和装置等の冷凍サイクル装置は、商用電源や発電機などから三相交流電源が供給されて動作するようになっている(例えば、特許文献1参照)。また、一般的に、冷凍サイクル装置を構成する電気部品(例えば、圧縮機のモーター、送風機のモーター、あるいは電磁弁等)は、三相AC200V、単相AC200V、DC12Vなどを一次電源として動作する。そのため、このような冷凍サイクル装置においては、一次電源としての三相AC200Vから、その他の電圧を生成している。
また、特許文献1に記載されている冷凍サイクル装置等では、圧縮機及び送風機等のモーターを駆動するために、大容量のインバータ装置が一般的に用いられている(例えば、特許文献2参照)。このようなインバータ装置では、三相又は二相の交流を整流してインバータ駆動用の直流母線電圧を生成する方式が一般に用いられている。
また一方で、大容量のICT(Information and Communication Technology)装置を備えるデータセンターなどでは、給電系を交流から高電圧の直流に置き換えることで大幅なシステムの効率UPを図る動きがある(例えば、非特許文献1参照)。このような構成の場合、冷凍サイクル装置に用いられるインバータ装置の駆動用の直流としては、供給される高電圧の直流電圧をそのまま利用することができる。これにより、冷凍サイクル装置の構成の簡略化および冷凍サイクル装置の高効率化が狙える。
AC入力式の冷凍サイクル装置(以下、交流冷凍サイクル装置1000と称する)の電気回路の代表的なものについて説明する。図7は、交流冷凍サイクル装置1000の電気回路の概略を示す回路構成である。交流冷凍サイクル装置1000は、圧縮機モーター1002、DC/AC変換機1003、平滑コンデンサ1004、リレー1005、突入防止抵抗回路1006、三相全波整流回路1007、ゼロクロスセンサー1014を備えている。
圧縮機モーター1002は、図示省略の圧縮機を駆動するものである。
DC/AC変換機1003は、圧縮機モーター1002を駆動するものである。
平滑コンデンサ1004は、DC/AC変換機1003に供給される電流を平滑化するものである。
リレー1005及び突入防止抵抗回路1006は、平滑コンデンサ1004に流れ込む突入電流を抑制するためのものである。
三相全波整流回路1007は、交流電流を直流電流に整流するものである。
ゼロクロスセンサー1014は、交流電圧の存在を検知するものである。
交流冷凍サイクル装置1000の動作について説明する。
交流冷凍サイクル装置1000には、交流系統1009から供給される電圧が、系統インピーダンス1011及びAC遮断器1008を通して取り込まれる。交流冷凍サイクル装置1000に取り込まれた系統電圧は、三相全波整流回路1007にて交流から直流に変換される。
三相全波整流回路1007で直流化された電圧は、リレー1005および突入防止抵抗回路1006を通して平滑コンデンサ1004に供給される。そして、平滑コンデンサ1004で平滑化された直流母線電圧が、DC/AC変換機1003に入力される。こうして、圧縮機モーター1002を駆動する。ここで、リレー1005および突入防止抵抗回路1006は、AC遮断器1008から電源が投入された際に、AC系統から平滑コンデンサ1004に流れ込む突入電流を抑制するために設けられている。
交流冷凍サイクル装置1000は、AC遮断器1008から電源が投入されるときには、リレー1004を開状態とし、系統から突入防止抵抗を通して低電流で平滑コンデンサ1004をゆっくりと充電する。その後、交流冷凍サイクル装置1000は、平滑コンデンサ1004に直流電圧が十分に充電された後に、リレー1005を閉とし、DC/AC変換機1003による圧縮機モーター1002の駆動が開始される。
一般的な交流冷凍サイクル装置1000では、運転中何らかの原因でAC遮断器1008が開状態となり、再突入時に過大な突入電流が流れるのを防止するために、AC遮断器1008の開状態を判定するいくつかの機能を設け、そして突入防止リレー1005を開とするようにしている。
そのうちの1つとしては、平滑コンデンサ1004の電圧が所定の値以下となった場合にAC遮断器1008が開になったと判定するという機能がある。所定の値は、許容系統電圧の下限値より小さい値に設定される。例えば、運転継続が必要なAC400V系統の−10%ダウンの直流電圧は509V程度となるが、それよりも低い値に開状態判定レベルを設定しておくことにより、AC遮断器1008が開になった後に平滑コンデンサ1004の電圧が低下した際、AC遮断器1008の開状態を判定できる。
そのうちの1つとしては、交流冷凍サイクル装置1000に入力される交流電圧の存在をゼロクロスセンサー1014で把握し、交流電圧にゼロを横切るポイントがない場合には交流が存在しない、すなわちAC遮断機1008が開状態であると判定するという機能がある。
これらの遮断機開状態判定機能を用いることにより、AC遮断機1008が一度開となり、その後閉となった場合でも遮断機1008が開となった直後にリレー1005を開とできるため、その後の再投入時に突入電流を防止することができる。
また、交流冷凍サイクル装置1000では、交流系統1009にて瞬時電圧低下が起き、その後電圧が復帰した場合にも平滑コンデンサ1004への大きな充電電流が流れるが、系統インピーダンス11により電流が幾分か抑制されるようになっている。そのため、平滑コンデンサ1004などの設計を工夫することにより、大きな充電電流による交流冷凍サイクル装置1000への影響を回避することが可能である。
次に、DC入力式の冷凍サイクル装置(以下、直流冷凍サイクル装置2000と称する)の電気回路の代表的なものについて説明する。図8は、直流冷凍サイクル装置2000の電機回路の概略を示す回路構成である。直流冷凍サイクル装置2000は、圧縮機モーター2002、DC/AC変換機2003、平滑コンデンサ2004、リレー2005、突入防止抵抗回路2006を備えている。これらは、交流冷凍サイクル装置1000に備えた圧縮機モーター1002、DC/AC変換機1003、平滑コンデンサ1004、リレー1005、突入防止抵抗回路1006と同様に機能する。
直流冷凍サイクル装置2000には、交流系統2009の電圧を直流に変換するAC/DC用変換器2013、直流を開閉する遮断機2011を介して、直流電圧が供給される。なお、AC/DC用変換器2013の出力側には、バッテリー2012が設置されている。このバッテリー2012は、高圧の直流を安定化するために設置されている。
直流冷凍サイクル装置2000の動作について説明する。
直流冷凍サイクル装置2000には、交流系統2009から供給される電圧が、AC/DC変換器2013で高圧の直流(AC400V系統の場合は、約380VDC)に変換され、その後DC遮断機2011を通して取り込まれる。直流冷凍サイクル装置2000に取り込まれた直流電圧は、リレー2005および突入防止抵抗回路2006を通し、さらに平滑コンデンサ2004に供給される。そして平滑コンデンサ2004で平滑化された直流電圧が、DC/AC変換機2003に入力される。こうして、圧縮機モーター2002を駆動する。
また、このような構成とすることで、データセンター向けの空調システムに適用した場合においても、非特許文献1に示されているように無停電電源装置側のDC/AC変換機1台分と負荷側のAC/DC変換機1台分が不要となり、電力損失の低減ができる。
なお、バッテリー2012は、直流電圧の安定化を図るだけでなく、交流系統2009が停電等で供給されなくなった場合のバックアップとして機能する。しかしながら、バッテリー2012の出力電圧は、充電状態(残量)によって変化し、一般に最大出力電圧に対して最低出力電圧が約70%程度まで低下してしまう。具体的には、交流系統2009がAC400V系統の場合には、高圧直流電圧は380V程度に設定されるが、その際のバッテリー2012の最低出力電圧は270V程度となってしまう。
特開2011−89737号公報 特開2009−232591号公報
http://www.ntt−f.co.jp/news/heisei23/h23−1110.html
しかしながら、特許文献1に開示されているような冷凍サイクル装置においては、一次電源が三相交流電源を想定した機器構成であり、DC380Vで代表される高電圧直流電源を一次電源として使用することができないといった問題点があった。
また、一次電源を、接触器を介し電動機(例えば、圧縮機のモーター、送風機のモーター)に給電して使用する回路構成を採用した場合、高電圧直流により動作する電動機が汎用的に使われていないなどの問題点があった。つまり、交流電源からの給電で動作する冷凍サイクル装置が普及しているため、高電圧直流で動作する部品の市場入手性が難しい。高電圧直流で動作する部品が入手できたとしても、DC電源駆動とすることにより冷凍サイクル装置の大型化が必要になり、冷凍サイクル装置への実装に制約が発生してしまうという問題点もある。また、既存の冷凍サイクル装置と比較してコストアップしてしまうという問題点もある。
本発明は、上記の問題点のうち少なくとも1つを解決するためになされたもので、交流給電だけでなく、直流給電にも対応した冷凍サイクル装置を提供することを目的としている。
本発明に係る冷凍サイクル装置は、圧縮機、凝縮器、減圧装置、及び、蒸発器が冷媒配管で接続された冷媒回路と、少なくとも1つの補機系機器と、前記凝縮器及び前記蒸発器の少なくとも1つに付設されている送風機と、を有し、直流電源及び交流電源の双方からの給電によって動作可能に構成されたものである。
本発明に係る冷凍サイクル装置によれば、一次電源として直流電源を使用することができるので、大幅なシステムの効率向上を図ることが可能になる。
本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の構成を概略的に示す概略回路図である。 本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の給電構成の一例を概略的に示すシステム構成図である。 本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の給電構成の他の一例を概略的に示すシステム構成図である。 本発明の実施の形態2に係る冷凍サイクル装置の給電構成の更に他の一例を概略的に示すシステム構成図である。 本発明の実施の形態2に係る冷凍サイクル装置の給電構成の更に他の一例を概略的に示すシステム構成図である。 本発明の実施の形態3に係る冷凍サイクル装置の給電構成の更に他の一例を概略的に示すシステム構成図である。 AC入力式の冷凍サイクル装置の電気回路の概略を示す回路構成である。 DC入力式の冷凍サイクル装置の電機回路の概略を示す回路構成である。
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態について説明する。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、図1を含め、以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一又はこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することとする。さらに、明細書全文に表わされている構成要素の形態は、あくまでも例示であって、これらの記載に限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置100の構成を概略的に示す概略回路図である。図1に基づいて、冷凍サイクル装置100の機器構成について説明する。なお、ここで説明する冷凍サイクル装置100は、あくまでも冷凍サイクルを備えた装置の一例であり、ここで示す冷凍サイクル装置100だけに本発明が適用されるものではない。例えば、室外ユニット(熱源ユニット)及び室内ユニット(負荷側ユニット)の台数を限定するものではないし、それらに搭載されている構成機器の個数も限定するものではない。また、冷凍サイクル装置100の用途に応じて、構成機器の搭載ユニットを決定すればよい。
[機器構成]
図1で示されるように、冷凍サイクル装置100は、室内ユニット60と、室外ユニット50と、を備えている。室内ユニット60と室外ユニット50とは、冷媒配管10,11で接続されている。
<室内ユニット60>
室内ユニット60には、膨張弁3と利用側熱交換器4と圧縮機1とが直列に接続されて搭載されている。室内ユニット60には、室内電磁弁5が圧縮機1と並列に接続されて搭載され、圧縮機1の吐出側には圧力開閉器9が搭載されている。また、室内ユニット60には、ファンモーター8aで回転する室内送風機8が搭載されている。さらに、室内ユニット60には、室内制御装置40が備えられている。
膨張弁3は、冷媒を減圧膨張させる減圧装置として機能するものであり、開度が可変に制御可能な電子膨張弁で構成するとよい。
利用側熱交換器4は冷房運転時には蒸発器、暖房時には凝縮器として機能するものである。利用側熱交換器4の近傍には、空気を供給するための遠心ファンや多翼ファン等で構成される室内送風機8が付設されている。室内送風機8は、例えばインバータにより回転数が制御され風量制御されるタイプのもので構成されている。つまり、利用側熱交換器4は、室内送風機8から供給される空気と冷媒との間で熱交換を行ない、冷媒を蒸発ガス化または凝縮液化するものである。
圧縮機1は、冷媒を吸入し、その冷媒を圧縮して高温・高圧の状態にするものであり、たとえばインバータにより回転数が制御され容量制御されるタイプのもので構成されている。
また、圧縮機1には、冷媒の寝込みを防止するためのベルトヒーター1aが取り付けられている。
室内電磁弁5は、開閉が制御されることで、圧縮機1から吐出された冷媒の一部の導通を許容するものである。
圧力開閉器9は、保護装置として機能し、冷媒回路101内に封入されて冷媒の圧力が所定の圧力に達したことを検出するものである。
室内制御装置40は、汎用のCPU、データバス、入出力ポート、不揮発メモリ、タイマーなどを備えた演算装置41を有している。この室内制御装置40は、運転情報(室内空気温度、設定温度、冷媒配管温度、冷媒圧力など)によって、膨張弁3の開度、室内送風機8の回転数、圧縮機1の駆動周波数、室内電磁弁5の開閉などに対し所定の制御を行う。また、室内制御装置40は、後述の室外制御装置20と伝送線(図示せず)にて接続され、情報の送受信を行うことを可能にしている。
<室外ユニット50>
室外ユニット50には、熱源側熱交換器2が搭載されている。ここでは、熱源側熱交換器2が並列に2台接続されて搭載されている状態を例に示している。室外ユニット50には、1台の熱源側熱交換器2と直列に室外電磁弁6が搭載されている。また、室外ユニット50には、ファンモーター7aで回転する室外送風機7が搭載されている。さらに、室外ユニット50には、室外制御装置20が備えられている。
熱源側熱交換器2は、冷房運転時には凝縮器、暖房運転時には蒸発器として機能するものである。熱源側熱交換器2の近傍には、空気を供給するための遠心ファンや多翼ファン等で構成される室外送風機7が付設されている。室外送風機7は、例えばインバータにより回転数が制御され風量制御されるタイプのもので構成されている。つまり、熱源側熱交換器2は、室外送風機7から供給される空気と冷媒との間で熱交換を行ない、冷媒を蒸発ガス化または凝縮液化するものである。
室外電磁弁6は、開閉が制御されることで、1台の熱源側熱交換器2に対して冷媒の一部の導通を許容するものである。
室外制御装置20は、汎用のCPU、データバス、入出力ポート、不揮発メモリ、タイマーなどを備えた演算装置21を有している。この室外制御装置20は、室内ユニット60からの運転情報(室内空気温度、設定温度、冷媒配管温度、冷媒圧力など)によって、室外送風機7の回転数、室外電磁弁6の開閉などに対し所定の制御を行う。また、室外制御装置20は、室内制御装置40と伝送線(図示せず)にて接続され、情報の送受信を行うことを可能にしている。
そして、圧縮機1、熱源側熱交換器2、膨張弁3、利用側熱交換器4が、冷媒配管10,11で順次接続されて冷凍サイクルを構成している。
すなわち、冷凍サイクル装置100は、圧縮機1、熱源側熱交換器2、膨張弁3、利用側熱交換器4による冷凍サイクルにより構成された冷媒回路101を有している。
[動作]
次に、冷凍サイクル装置100の動作について説明する。
ここでは、冷凍サイクル装置100が実行する冷房運転を中心に説明する。冷凍サイクル装置100の冷媒回路101には冷媒が封入されている。冷媒回路101において、この冷媒は、圧縮機1で高温・高圧にされ、圧縮機1から吐出して、熱源側熱交換器2に流入する。熱源側熱交換器2に流入した冷媒は、室外送風機7から供給される空気と熱交換して凝縮液化する。すなわち、冷媒は放熱して液体に状態変化するのである。凝縮液化した冷媒は、冷媒配管10を導通し、膨張弁3に流入する。
膨張弁3に流入した冷媒は、減圧され膨張して、液とガスの低温・低圧の気液二相状態の冷媒に状態変化する。この気液二相冷媒は、利用側熱交換器4に流入する。利用側熱交換器4に流入した気液二相冷媒は、室内送風機8から供給される空気と熱交換して蒸発ガス化する。すなわち、空気から吸熱して(空気を冷却して)、気体に状態変化するのである。蒸発ガス化した冷媒は、利用側熱交換器4から流出し、冷媒配管11を導通し、圧縮機1に再度吸入される。
利用側熱交換器4に供給される空気は、この利用側熱交換器4に流入した冷媒の蒸発熱により冷却され、室内送風機8によって室内ユニット60が設置されている冷却対象域に供給され、その冷却対象域や設置されている発熱機器等を冷却することで温度が上昇することになる。そして、温度上昇した空気は、室内送風機8によって利用側熱交換器4に再度供給され、冷媒の蒸発熱で冷却される。このように、空気(例えば、室内空気)が循環しているのである。
室内制御装置40では、室内ユニット60への吸込み温度または室内ユニット60からの吹出し温度とその目標値である設定温度との差によって、能力の要否を判断し、圧縮機1の運転を停止するサーモオフ制御がなされる。
一旦、サーモオフとなった後、室内ユニットへの吸込み温度または室内ユニットからの吹出し温度とその目標値である設定温度との差によって、能力の要否を判断し、圧縮機1の運転を開始するサーモオン制御がなされる。
[冷凍サイクル装置100の給電構成の一例]
図2は、冷凍サイクル装置100の給電構成の一例を概略的に示すシステム構成図である。図2に基づいて、冷凍サイクル装置100の給電構成の一例について説明する。
冷凍サイクル装置100は、直流電源及び交流電源の両方からの給電を受けて動作することが可能に構成されている。
なお、直流電源からの給電を受けて動作する機器(圧縮機1及びファンモーター(ファンモーター7a及びファンモーター8a))の電気的な接続状態は、図8に示した通りである。
図2に示すように、室外ユニット50及び室内ユニット60のそれぞれに、外部に設けられている直流電源装置200及び交流電源装置300が接続されている。つまり、室外ユニット50及び室内ユニット60のそれぞれに、直流電源装置200からの直流電源及び交流電源装置300からの交流電源が給電されるようになっている。
一般的に、冷凍サイクル装置の消費電力は、冷凍サイクル装置に搭載される構成機器のうち、圧縮機(具体的には圧縮機モーター)及び送風機(具体的には送風機のファンモーター)で、その大半が消費される。圧縮機及び送風機等をパワー系機器と称する。
一方、冷凍サイクル装置に搭載される構成機器のうち、電磁弁、圧力開閉器及びベルトヒーターでは、圧縮機及び送風機と比べて比較的消費電力が少ない。なお、電磁弁(室内電磁弁5、室外電磁弁6)、圧力開閉器9及びベルトヒーター1a等を補機系機器と総称する。
そこで、冷凍サイクル装置100では、パワー系機器は、直流電源装置200からの直流電源を直接的に給電して駆動するようにしている。
また、冷凍サイクル装置100では、補機系機器は、交流電源装置300から給電される交流電源を利用して駆動するようにしている。
つまり、直流電源による消費電力をWdc、交流電源による消費電力をWacとすると、Wdc>Wacという関係が成立する。
直流電源装置200と冷凍サイクル装置100は、通信線201により接続されている。これにより、冷凍サイクル装置100は、直流電源装置200から給電される直流電圧やバッテリー残量等の電源情報を入手することができる。そして、冷凍サイクル装置100は、入手した電源情報をもとに、圧縮機1やファンモーター(ファンモーター7a及びファンモーター8a)の出力制御に利用する。直流電源装置200から給電される直流電源の電圧は、200V以上としている。
なお、交流電源装置300と冷凍サイクル装置100も、通信線301により接続されている。
図3は、冷凍サイクル装置100の給電構成の他の一例を概略的に示すシステム構成図である。図3に基づいて、冷凍サイクル装置100の給電構成の他の一例について説明する。
図2では、室外ユニット50及び室内ユニット60のそれぞれに直流電源装置200及び交流電源装置300が接続されている例を示したが、図3では、室外ユニット50に直流電源装置200及び交流電源装置300が接続されている例を示している。そして、室内ユニット60には、室外ユニット50を介して直流電源装置200からの直流電源及び交流電源装置300からの交流電源が給電されるようになっている。
なお、ここでは、室外ユニット50に直流電源装置200及び交流電源装置300が接続されている例を示しているが、室内ユニット60に直流電源装置200及び交流電源装置300を接続する構成としてもよい。この場合、室外ユニット50には、室内ユニット60を介して直流電源装置200からの直流電源及び交流電源装置300からの交流電源が給電されるようになる。
また、ここでは、室外ユニット50に直流電源装置200及び交流電源装置300の双方が接続されている例を示しているが、いずれかの電源装置を一方のユニットに接続し、他方のユニットに中継するような構成としてもよい。
また、ここでは、ファンモーター7a及びファンモーター8aに対して直流電源装置200からの直流電源を給電するようにした場合を例に説明したが、熱源側熱交換器2及び利用側熱交換器4の構成によっては、送風機が付設されていない場合も想定できる。そのため、ファンモーター7a及びファンモーター8aの少なくとも1つに対して直流電源装置200からの直流電源を給電できればよい。
以上のように、冷凍サイクル装置100によれば、一次電源として高電圧直流電源(直流電源装置200)を使用することができる。つまり、冷凍サイクル装置100に用いられるインバータ装置の駆動用の直流としては、供給される高電圧の直流電圧をそのまま利用することができる。そのため、冷凍サイクル装置100では、大幅なシステムの効率UPを図ることが可能になる。これにより、冷凍サイクル装置100の構成の簡略化および冷凍サイクル装置100の高効率化が図れる。
なお、室外制御装置20及び室内制御装置40には、いずれの電源装置から給電を行ってもよいが、実施の形態2で説明する無停電電源装置(UPS Uninterruptible Power Supply)が接続されている電源装置から給電を行うようにしておくとよい。
実施の形態2.
図4は、本発明の実施の形態2に係る冷凍サイクル装置100Aの給電構成の更に他の一例を概略的に示すシステム構成図である。図4に基づいて、冷凍サイクル装置100Aの給電構成の更に他の一例について説明する。
なお、冷凍サイクル装置100Aの給電構成以外の構成については、実施の形態1で説明した通りである。
実施の形態1では、室外ユニット50及び室内ユニット60のそれぞれに直流電源装置200及び交流電源装置300が接続されている例を示したが、実施の形態2では、電源装置として直流電源装置200のみを利用できる例について示している。
図4に示すように、室外ユニット50及び室内ユニット60のそれぞれには、直流電源装置200が接続されている。ただし、室外ユニット50及び室内ユニット60のそれぞれには、交流電源で駆動する機器(電磁弁(室内電磁弁5、室外電磁弁6)、圧力開閉器9及びベルトヒーター1a等)が存在している。そこで、直流電源装置200から給電される直流電源を交流電源に変換できるDC/ACコンバータ装置400を、直流電源装置200と室外ユニット50及び室内ユニット60との間に接続している。
これにより、実施の形態1と同様に、冷凍サイクル装置100Aでは、電磁弁(室内電磁弁5、室外電磁弁6)、圧力開閉器9及びベルトヒーター1aへは、交流電源を給電でき、駆動可能としている。
なお、DC/ACコンバータ装置400の下流側にUPS500を接続しておくとよい。UPSとは、電源が給電されなくなった場合も、一定時間、接続されている機器に対して、停電することなく給電を継続できるものである。
特に、室外制御装置20及び室内制御装置40は、汎用のCPU、データバス、入出力ポート、不揮発メモリ、タイマーなどを有し、構成機器を制御する機能を有しているため、電源が給電されなくなるといった事態を少しでも回避したい。そこで、UPS500を、室外制御装置20及び室内制御装置40が接続されている通信線であって、DC/ACコンバータ装置400の下流側かつ室外制御装置20及び室内制御装置40の上流側に接続し、給電を継続可能にしておくとよい。
室外制御装置20及び室内制御装置40が、本発明の「制御装置」に相当する。
図5は、冷凍サイクル装置100Aの給電構成の更に他の一例を概略的に示すシステム構成図である。図5に基づいて、冷凍サイクル装置100Aの給電構成の更に他の一例について説明する。
図4では、直流電源装置200からDC/ACコンバータ装置400に直接給電される構成を例に示したが、図5では、直流電源装置200において直流電圧を所定の値に降圧させてからDC/ACコンバータ装置400に供給する例を示している。つまり、直流電源装置200に降圧回路202を備え、室外ユニット50及び室内ユニット60に供給される直流電源の電圧(例えば、DC380V)と、DC/ACコンバータ装置400に供給される直流電源の電圧(例えば、DC48V)とは、異なった電圧値となっている。
以上のように、冷凍サイクル装置100Aによれば、一次電源として高電圧直流電源(直流電源装置200)を使用することができる。つまり、冷凍サイクル装置100Aに用いられるインバータ装置の駆動用の直流としては、供給される高電圧の直流電圧をそのまま利用することができる。そのため、冷凍サイクル装置100Aでは、大幅なシステムの効率UPを図ることが可能になる。これにより、冷凍サイクル装置100Aの構成の簡略化および冷凍サイクル装置100Aの高効率化が図れる。また、冷凍サイクル装置100Aの構成によれば、室外ユニット50、室内ユニット60を迅速かつ簡便に増設することができ、拡張性が向上する。
実施の形態3.
図6は、本発明の実施の形態3に係る冷凍サイクル装置100Bの給電構成の更に他の一例を概略的に示すシステム構成図である。図6に基づいて、冷凍サイクル装置100Bの給電構成の更に他の一例について説明する。
なお、冷凍サイクル装置100Bの給電構成以外の構成については、実施の形態1で説明した通りである。
実施の形態2では、電源装置として直流電源装置200のみを利用し、DC/ACコンバータ装置400を直流電源装置200と室外ユニット50及び室内ユニット60との間に接続した例について示したが、実施の形態3では、DC/ACコンバータ装置400を室外ユニット50に搭載した例を示している。
図6に示すように、室外ユニット50及び室内ユニット60のそれぞれには、直流電源装置200が接続されている。ただし、室外ユニット50及び室内ユニット60のそれぞれには、交流電源で駆動する機器(電磁弁(室内電磁弁5、室外電磁弁6)、圧力開閉器9及びベルトヒーター1a等)が存在している。これらは、直流電源装置200から給電される直流電源では動作しない。そこで、直流電源装置200から給電される直流電源を交流電源に変換できるDC/ACコンバータ装置400を、室外ユニット50に搭載している。そして、DC/ACコンバータ装置400で変換した交流電源を、室外ユニット50の機器に給電して駆動可能とするとともに、室内ユニット60にも送り、室内ユニット60の機器に給電して駆動可能としている。
これにより、実施の形態1と同様に、冷凍サイクル装置100Bでは、電磁弁(室内電磁弁5、室外電磁弁6)、圧力開閉器9及びベルトヒーター1aへは、交流電源を給電でき、駆動可能としている。
なお、ここでは、DC/ACコンバータ装置400を室外ユニット50に搭載した場合を例に説明したが、これに限定するものではなく、DC/ACコンバータ装置400を室内ユニット60に搭載し、室内ユニット60から室外ユニット50に交流電源を送るようにしてもよい。また、図5に示したように直流電源装置200において直流電圧を所定の値に降圧させてからDC/ACコンバータ装置400に供給する構成としてもよい。
以上のように、冷凍サイクル装置100Bによれば、一次電源として高電圧直流電源(直流電源装置200)を使用することができる。つまり、冷凍サイクル装置100Bに用いられるインバータ装置の駆動用の直流としては、供給される高電圧の直流電圧をそのまま利用することができる。そのため、冷凍サイクル装置100Bでは、大幅なシステムの効率UPを図ることが可能になる。これにより、冷凍サイクル装置100Bの構成の簡略化および冷凍サイクル装置100Bの高効率化が図れる。
以上、本発明に係る冷凍サイクル装置を実施の形態1〜3に分けて説明したが、例えば、直流電源装置200が既設なデータセンターなどの施設に据え付けられる空気調和装置として適用する等、幅広く応用することができる。
1 圧縮機、1a ベルトヒーター、2 熱源側熱交換器、3 膨張弁、4 利用側熱交換器、5 室内電磁弁、6 室外電磁弁、7 室外送風機、7a ファンモーター、8
室内送風機、8a ファンモーター、9 圧力開閉器、10 冷媒配管、11 冷媒配管、20 室外制御装置、21 演算装置、40 室内制御装置、41 演算装置、50
室外ユニット、60 室内ユニット、100 冷凍サイクル装置、100A 冷凍サイクル装置、100B 冷凍サイクル装置、101 冷媒回路、200 直流電源装置、201 通信線、202 降圧回路、300 交流電源装置、301 通信線、400 DC/ACコンバータ装置。
本発明に係る冷凍サイクル装置は、圧縮機、凝縮器、減圧装置、及び、蒸発器が冷媒配管で接続された冷媒回路と、少なくとも1つの補機系機器と、前記凝縮器及び前記蒸発器の少なくとも1つに付設されている送風機と、を有し、直流電源及び交流電源の双方からの給電によって動作可能に構成されており、前記圧縮機、前記凝縮器、前記減圧装置、及び、前記蒸発器のいずれかが搭載される室内ユニットと、前記圧縮機、前記凝縮器、前記減圧装置、及び、前記蒸発器のうち前記室内ユニットに搭載されない機器が搭載される室外ユニットと、を有し、前記交流電源は、前記直流電源と前記室外ユニット及び前記室内ユニットとの間に接続され、前記直流電源から給電される直流電圧を交流電圧に変換するDC/ACコンバータ装置であり、前記DC/ACコンバータ装置は、前記室内ユニットまたは前記室外ユニットに設けられた電磁弁、圧力開閉器、及び、ベルトヒータの少なくとも1つである前記補機系機器に給電し、前記直流電源は、前記室内ユニット又は前記室外ユニットに設けられた前記圧縮機又は前記送風機の少なくとも1つであるパワー系機器に給電するものである。

Claims (10)

  1. 圧縮機、凝縮器、減圧装置、及び、蒸発器が冷媒配管で接続された冷媒回路と、
    少なくとも1つの補機系機器と、
    前記凝縮器及び前記蒸発器の少なくとも1つに付設されている送風機と、を有し、
    直流電源及び交流電源の双方からの給電によって動作可能に構成された
    冷凍サイクル装置。
  2. 前記直流電源は、
    外部に設けられている直流電源装置から給電されるものである
    請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記交流電源は、
    外部に設けられている交流電源装置から給電されるもの、
    又は、
    前記直流電源からコンバートさせたものである
    請求項1又は2に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記圧縮機及び前記送風機の少なくとも一つは、
    前記直流電源で駆動させ、
    前記補機系機器の少なくとも一つは、
    前記交流電源を利用して駆動させる
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記直流電源装置から給電される直流電源の電圧を200V以上としている
    請求項2に記載の冷凍サイクル装置。
  6. 前記圧縮機、前記減圧装置、前記送風機の動作を制御する制御装置を有し、
    前記制御装置に前記直流電源からコンバートさせた前記交流電源を給電するものにおいて、
    前記制御装置の上流側に無停電電源装置を接続している
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。
  7. 前記圧縮機、前記凝縮器、前記減圧装置、及び、前記蒸発器のいずれかが搭載される室内ユニットと、
    前記圧縮機、前記凝縮器、前記減圧装置、及び、前記蒸発器のうち前記室内ユニットに搭載されない機器が搭載される室外ユニットと、を有し、
    前記直流電源及び前記交流電源の双方を前記室内ユニット及び前記室外ユニットのそれぞれに給電する
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。
  8. 前記圧縮機、前記凝縮器、前記減圧装置、及び、前記蒸発器のいずれかが搭載される室内ユニットと、
    前記圧縮機、前記凝縮器、前記減圧装置、及び、前記蒸発器のうち前記室内ユニットに搭載されない機器が搭載される室外ユニットと、を有し、
    前記直流電源及び前記交流電源の双方を前記室内ユニット及び前記室外ユニットの少なくとも一方に給電し、給電したユニットを介して他方のユニットに給電する
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。
  9. 前記直流電源装置が既設されている施設に据え付けられる
    請求項2に記載の冷凍サイクル装置。
  10. 前記施設がデータセンターである
    請求項9に記載の冷凍サイクル装置。
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