JP2012026620A - Dc非常用蓄熱空調システム及びその装置 - Google Patents

Dc非常用蓄熱空調システム及びその装置 Download PDF

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Abstract

【課題】データセンターの空調システムにおいて、空調機の停電、機能ダウン等の非常時に、非常用電源が立ち上がるまでの数分間、最小限の容量の潜熱蓄熱材及びこの潜熱蓄熱材の放熱を促進させるファンを用いて、収容されている機器等が支障を来さない最小限度の空調を行う。
【解決手段】サーバールーム1に収容しているサーバー、その他の電子機器の発熱量を算出し、この発熱量に、空調機3の停電から非常用電源が立ち上がるまでの時間を乗じて総発熱量を予め算出し、この総発熱量に対応した蓄冷熱容量を有する潜熱蓄熱材8を前記空調機3の冷風領域に置いて、前記空調機3の冷風により当該潜熱蓄熱材8を凝固させておき、前記空調機3の停電時に、ファン8aを作動させて前記潜熱蓄熱材8に送風し、前記潜熱蓄熱材8を融解させて蓄冷熱を前記時間内にほとんど放出させる。
【選択図】 図1

Description

この発明はDC(データセンター)における空調システムにおいて、特に非常時に対処可能な蓄熱空調システム及びその装置に関するものである。
DC等のサーバールームでは、多数のサーバー、その他の電子機器、電源装置等が高密度化され、それらの排熱が増加傾向にある。そのような状況下で空調が停止すると、室内の温度が急激に上昇する。そして、サーバー等は動作環境の上限温度を超えると、障害を発生する可能性が高くなる。また、機種によっては、自ら動作を停止することもある。従って、利用者に多大な損害を与えるおそれがあり、非常時も含めた安定運用上その熱対策が重要となっている。
特に、停電等の非常時においては、空調機の電源が切れた場合でも、サーバー、その他の電子機器は運転していることが多く、その場合、非常用発電機から空調機に電源供給が行われるまでの時間、サーバールームはサーバー、その他の電子機器、電源装置等からの排熱で温度が上昇していく。排熱が増加傾向にある現状では、この様な非常時にサーバー等の動作環境の上限温度を超えることにより障害を発生する可能性が高まることから、利用者に多大な損害を与えるおそれがある。そこで、このような空調機の停電時にもサーバールーム又はサーバー等の温度の上昇を抑える方策が要望されている。
前記の問題を解決する方法として考えられるものは、非常用発電機の始動時間の短縮をする方法が考えられる。また、特許文献1に示すように、空調機用のUPS(無停電電源装置)の導入が考えられる。さらにまた、空気容量の拡大(熱容量の拡大)による温度上昇の抑制が考えられる。
しかしながら、前記非常用発電機の始動時間の短縮をする方法では、停電等から当該発電機の始動時間までには、必ずタイムラグがあり、これを短縮するには莫大な開発費用がかかる。始動時間の早い小型の非常用発電機を設置する場合、設置台数が非常に多くなり、機器コストの増加、設置スペースの拡大による問題や建設コスト増加が考えられる。また、空調機用のUPSの導入については、これによると空調設備費の増加、UPSの設置スペースの確保の必要、電力変換ロスによる消費電力の増加、電力変換ロスによる排熱の増加等の問題がある。また、空気容量の拡大(熱容量の拡大)による温度上昇の抑制については1サーバー当たりの空気容量を拡大するためには、サーバールーム容積を拡大する必要があり、建設コストが増加する問題がある。
また、この様な空調機の停電や電源ダウン等の非常時にデータセンターの空調を補うものとして、特許文献2に示すように、常時、潜熱蓄熱材を冷風路に設置しておき、非常時に当該潜熱蓄熱材からの放熱により、一定時間サーバー等の通信機器の顕熱負荷を処理する方法が考えられている。
特開平11−225835号公報 特開2003−35441号公報
しかし、特許文献2では通信機器室の空調機により、常時通信機器の顕熱負荷を処理する冷風を通信機器室に送り、この冷風により潜熱蓄熱材を凝固させており、この通信機器室の温度が上がり、潜熱蓄熱材の融解点を超えると自然に潜熱蓄熱材が融解し、通信機器の顕熱を吸収することを考えているものであり、具体的な処理方法乃至は構成が解決されていない。
そこで、この発明はデータセンターの空調システムにおいて、空調機の停電、機能ダウン等の非常時に、非常用電源が立ち上がるまでの数分間、最小限の容量の潜熱蓄熱材及びこの潜熱蓄熱材の放熱を促進させるファンを用いて、収容されている機器等が支障を来さない最小限度の空調を行う、蓄熱空調システム及びその装置を提供することを目的としたものである。
請求項1の発明は、データセンターの空調システムにおいて、サーバールームに収容しているサーバー、その他の電子機器の発熱量を算出し、この発熱量に、空調機の停電から非常用電源が立ち上がるまでの時間を乗じて総発熱量を予め算出し、この総発熱量に対応した蓄冷熱容量を有する潜熱蓄熱材を前記空調機の冷風領域に置いて、前記空調機の冷風により当該潜熱蓄熱材を凝固させておき、前記空調機の停電時に、ファンを作動させて前記潜熱蓄熱材に送風し、前記潜熱蓄熱材を融解させて蓄冷熱を前記時間内にほとんど放出させる、DC非常用蓄熱空調システムとした。
また、請求項2の発明は、前記潜熱蓄熱材の蓄冷熱容量は、蓄熱材の種類とその量により決定し、これにより決定した潜熱蓄熱材の表面積に対応してファンの送風量を決定する、請求項1に記載のDC非常用蓄熱空調システムとした。
また、請求項3の発明は、データセンターの空調装置において、サーバールームに収容しているサーバー、その他の電子機器の発熱量を算出し、この発熱量に、空調機の停電から非常用電源が立ち上がるまでの時間を乗じて総発熱量を予め算出しておき、この総発熱量に対応した蓄冷熱容量を有し、かつ、前記空調機の冷風により凝固する潜熱蓄熱材を前記空調機の冷風領域に置き、当該潜熱蓄熱材に送風するファンを設け、当該ファンは前記空調機の停電を検知するセンサーにより作動する制御部を具備し、かつ当該ファンは前記潜熱蓄熱材の蓄冷熱を前記時間内に全て放出させる送風能力を有する構成である、DC非常用蓄熱空調装置とした。
請求項1及び3の発明によれば、当該データセンターの空調機の停電時の、最小限の蓄冷熱容量の潜熱蓄熱材を用意し、この潜熱蓄熱材を常時の空調機の冷風で凝固させておけばよく、また、停電時に連動して作動し、所定時間で前記潜熱蓄熱材を融解させるファンを設けておけば良く、構成を出来るだけコンパクトに、また、低コストにでき、ファンを回転させる小容量の電力消費で済む、省エネタイプの非常用蓄熱空調システムとなる。
また、請求項2の発明によれば、総発熱量に対応した蓄冷熱容量の潜熱蓄熱材の選定にあたって、潜熱蓄熱材の種類によってその量が決まり、また、これによって決定した潜熱蓄熱材の表面積が大きければ放冷熱のためのファンの風量を小さくすることができ、また、潜熱蓄熱材の表面積が小さければ放冷熱のためのファンの風量を大きくすることにより、前記請求項1の発明の効果を奏するための装置の効率をより良くすることができる。
この発明は、データセンターの空調システムにおいて、サーバールームに収容しているサーバー、その他の電子機器の発熱量を算出し、この発熱量に、空調機の停電から非常用電源が立ち上がるまでの時間を乗じて総発熱量を予め算出し、この総発熱量に対応した蓄冷熱容量を有する潜熱蓄熱材を前記空調機の冷風領域に置いて、前記空調機の冷風により当該潜熱蓄熱材を凝固させておき、前記空調機の停電時に、ファンを作動させて前記潜熱蓄熱材に送風し、前記潜熱蓄熱材を融解させて蓄冷熱を前記時間内にほとんど放出させる、DC非常用蓄熱空調システムであり、これにより、極めて簡単な構成で空調機の停電時の空調を補うことができ、当該時のUPSが不要となる。
以下、この発明の実施例1を図に基づいて説明する。実施例1はこの発明をデータセンターのサーバールームに適用した場合であり、図1はこの発明のサーバールームの概略構成図、図2はこの発明に使用する潜熱蓄熱材の斜視図である。
サーバールーム1には、複数のサーバー(図示省略)が収容された複数のサーバーラック2が設置されている。これらの各サーバーラック2の一方の側面が開口し、これが吸気口2aとなりサーバーに連通する。また、サーバーラック2の他方の側面も全面開口し、これが排気口2bとなり、サーバーに連通する。これらのサーバーラック2等からの排熱によるサーバールーム1の温度上昇を抑えるため、空調機3が設置されている。この空調機3は前記サーバーの電源と異なる電源を用いている。
また、このサーバールーム1の床は二重構造になっており、床4の下に給気プレナム5が形成されている。この床4にはグレーチング6が備わり、前記空調機3からの冷気は給気プレナム5を通って、サーバーラック2の吸気口2aの近傍の床4に設けられたグレーチング6から給気され、サーバーラック2の吸気口2aに流入する。この冷気の流入は、各サーバーラック2に収納されたサーバーに内蔵された内蔵ファン(図示省略)により吸気されて行われる。各サーバーラック2内ではサーバーからの排熱が前記冷気により処理され、排気口2bからでて、室内を通って前記空調機3に戻る構成となっている。
前記グレーチング6の床4の上の隣接する2つのサーバーラック2は各吸気口2aが向かい合っており、前記グレーチング6から給気された冷気により、この2つのサーバーラック2の間はコールドアイル7を形成している。また、当該グレーチング6の下の給気プレナム5には潜熱蓄熱材8が設けられている。また、この潜熱蓄熱材8には、当該潜熱蓄熱材8に送風するファン8aが設けられている。また、前記サーバーラック2の排気口2bの脇下の床4にもグレーチング6´が設けられ、このグレーチング6´の下にはファン8cが設けられている。これらのファン8a及び8cは適宜の電池を電源としている。
この様に、サーバールーム1ではサーバーや電源等の排熱により、温度が上昇し、サーバー等の動作環境の上限温度にならないよう、常時は空調機3によりサーバーラック2に冷気が供給され、各サーバーラック2の周囲の温度上昇を抑えている。また、前記潜熱蓄熱材8は給気プレナム5内に設置されているため、空調機3からの冷気に晒されて蓄熱(凝固)している。また、この状態ではファン8a及び8cは作動しない。または、商用電源により作動させておくこともできる。空調機3の電源と同じ商用電源とすることにより、空調機3の停電を検知することもできる。
この様な状況で、前記空調機3が停電により停止した場合、空調機3から冷気が供給されなくなる。そこで、室内及び、コールドアイル7の温度が上昇し始めるが、前記空調機3の停電を制御部で検知してファン8a及びファン8cは作動を開始し、ファン8aが潜熱蓄熱材8に送風する。これにより、潜熱蓄熱材8は潜熱により冷気を放出し、当該冷気はその真上のグレーチング6を通って前記コールドアイル7に給気され、各吸気口2aからサーバーラック2内に入る。
また、サーバーラック2の排気口2bから出てきた排熱は、前記グレーチング6´の下のファン8cに吸引され、当該グレーチング6´から給気プレナム5に入り、潜熱蓄熱材8を通って熱が吸収され、再び冷気となって当該潜熱蓄熱材8の真上のグレーチッグ6を通り、前記コールドアイル7に給気される。この様にして、空調機3の非常用電源が立ち上がるまでの一定時間(約数分間)、潜熱蓄熱材8により冷気をサーバーラック2に供給することができる。従って、費用のかかるUPSを設置しなくても、停電時等に排熱による温度上昇を抑えることができる。
この様な潜熱蓄熱材8とファン8a又はファン8cによってサーバーラック2内のサーバーの顕熱負荷を一定時間処理するものであるが、当該サーバールーム1の全体に対しては、当該サーバールーム1に収容しているサーバー、その他の電子機器の通常における発熱量を算出し、この発熱量に、空調機3の停電から非常用電源が立ち上がるまで時間を乗じて総発熱量を予め算出しておき、この総発熱量に対応した蓄冷熱容量を有する潜熱蓄熱材8を選定する。
そして、これを前記給気プレナム5の前記グレーチング6の真下に置いておき、前記空調機3の冷風で潜熱蓄熱材8を凝固させておく。そして、前記空調機3の停電時に、ファン8aを作動させて前記潜熱蓄熱材8に送風し、前記潜熱蓄熱材8を融解させて蓄冷熱を前記時間内にほとんど放出させるものである。
従って、ここで使用する潜熱蓄熱材8は、前記総発熱量に対応した蓄冷熱容量のもので良く、それ以上の容量は不要である。この潜熱蓄熱材8の蓄冷熱容量は、実際には、潜熱蓄熱材の種類によって異なり、その種類に合わせてその量が決定される。その際、潜熱蓄熱材8の相変化温度は、前記空調機3の冷風により凝固するものであり、また、停電時のサーバールーム1の温度上昇により融解するものでなければならない。
また、ファン8aの風量は前記空調機3の停電から非常用電源が立ち上がるまで時間(約数分間)で前記潜熱蓄熱材8の潜熱をほぼ使い切るような風量を設定すべきである。これには潜熱蓄熱材8の表面積に対応してファンの風量が設定される。潜熱蓄熱材の表面積が大きければ放冷熱のためのファンの風量を小さくし、一方、潜熱蓄熱材の表面積が小さければ放冷熱のためのファンの風量を大きくしなければならない。
また、前記潜熱蓄熱材8は、塩化カルシウム水和物やパラフィン等が利用可能であり、これらはポリエチレン製の薄型の密閉容器8bに収納されている。そして、図2に示すように、多数の密閉容器8bは間隔をあけて並べられ、これらの密閉容器8bの間を冷気が通るように構成されている。
また、図3〜図5はそれぞれ、前記サーバールーム1における潜熱蓄熱材8の設置場所の具体例を示す図である。
図3は、前記図1と同じ設置個所であり、図(a)はその平面図、(b)は蓄熱時の側面図であり、前記コールドアイル7の下の給気プレナム5に潜熱蓄熱材8を設け、この潜熱蓄熱材8にはファン8aを備えている。また、サーバーラック2の排気口2bの下の床にはグレーチング6´が設けられ、このグレーチング6´の下にファン8cが設けられている。
通常時は図(b)に示すように、図外の空調機からの冷気は給気プレナム5を通り、潜熱蓄熱材8を通ってグレーチング6からコールドアイル7に給気され、相対向するサーバーラック2の吸気口2aから各サーバーラック2内に入り排熱を処理して、各サーバーラック2の排気口2bから排気される。従って、常時は,潜熱蓄熱材8は給気プレナム5を通る冷気で蓄熱される。また、前記ファン8a及びファン8cにはファン用の電源装置が接続されており、この電源装置の商用運転でファン8aは最低限のファン風量で運転しているか、又は停止している。また、ファン8cは停止している。
そこで、前記空調機が停電等で停止した場合、図(c)に示すように、空調機の停電による停止又は故障による機能低下を検知して前記電源装置がバッテリー運転し、ファン8a及びファン8cが作動する。これにより潜熱蓄熱材8から冷気が放出され、コールドアイル7を通して前記と同様に各サーバーラック2の吸気口2aに導入される。そして、サーバーラック2の排気口2bからの排熱は、ファン8cの吸引によりグレーチング6´を通って給気プレナム5に戻り、これらが循環する。
図4は、図(a)の平面図、及び図(b)の側面図に示すように、相対向するサーバーラック2の一方のサーバーラック2内の下部にファン8d付きの潜熱蓄熱材8を具備した潜熱蓄熱室を設け、また、隣接するサーバーラック2の間にインロウ型のファン8d付きの潜熱蓄熱材8を具備した潜熱蓄熱室を設置している。この場合の、通常時は図(b)に示すように、空調機(図示省略)からの冷気は給気プレナム5を通り、グレーチング6を通ってコールドアイル7に入り、各サーバーラック2の相対向する吸気口2aから各サーバーラック2に入る。これと同時に、インロウ型の潜熱蓄熱室内に設けられたファン8dの吸引により、給気プレナム5内の空気は、サーバーラック2に面した、又は前記インロウ型の潜熱蓄熱室の下端に面したグレーチング6aを通って潜熱蓄熱室内に入り、潜熱蓄熱材8の間を通って、コールドアイル7に入り、各サーバーラックの吸気口2aからラック内に入る。この時点では前記ファン8dは、接続された電源装置の商用電源により運転している。
そして、前記空調機からの冷気が止まった場合、図(c)に示すように、電源装置はバッテリー運転に切り替わり、前記グレーチング6aに面したファン8dは止まり、サーバーラック2の排気口2bと並んだ、すなわちホットアイルに面したファン8eは運転を開始し、サーバーラック2の排気口2bから排熱をこれらのファン8eが吸引し、潜熱蓄熱室内の潜熱蓄熱材8の間を通り冷気となって、コールドアイル7に給気され、各サーバーラック2の吸気口2aからサーバーラック2に入る。これらが一定時間繰り返される。
図5は、図(a)の平面図及び図(b)の側面図で示すように、各列のサーバーラック2内の下部にファン8d付きの潜熱蓄熱材8を具備した潜熱蓄熱室を設置している。この場合、通常時は図(b)に示すように、空調機(図示省略)からの冷気は給気プレナム5を通り、グレーチング6を通ってコールドアイル7に入り、各サーバーラック2の相対向する吸気口2aから各サーバーラック2に入る。これと同時に、サーバーラック2の下部の潜熱蓄熱室内に設けられたファン8dの吸引により、給気プレナム5内の空気は、サーバーラック2の下端に面したグレーチング6aを通って潜熱蓄熱室内に入り、潜熱蓄熱材8の間を通って、コールドアイル7に入り、各サーバーラックの吸気口2aからラック内に入る。この時点では前記ファン8dは、接続された電源装置の商用電源により運転している。
そして、前記空調機からの冷気が止まった場合、図(c)に示すように、電源装置はバッテリー運転に切り替わり、前記グレーチング6aに面したファン8dは止まり、サーバーラック2の排気口2bと並んだ、すなわちホットアイルに面したファン8eは運転を開始し、サーバーラック2の排気口2bから排熱をこれらのファン8eが吸引し、潜熱蓄熱室内の潜熱蓄熱材8の間を通り冷気となって、コールドアイル7に給気され、各サーバーラック2の吸気口2aからサーバーラック2に入る。これらが一定時間繰り返される。
以下に、この発明の効果について検証試験を実施した結果を示す。図6及び図7は、検証試験装置の構成図であり、図6は平面断面図、図7は縦断面図である。
この試験装置10は、横長のダクト本体11から成り、このダクト本体11内の中央部に、潜熱蓄熱材12を間隔をあけて7列並べて設け、ダクト本体11の入口側11a内に、順にダクトヒータ13、風量・風速計14、チェッキダンパ15を設け、また、出口側11b内であって、前記最後列の潜熱蓄熱材12の後方に、チェッキダンパ16、吸引ファン17を順に並べている。また、各所に設置した温度計の温度、風量・風速計14の値等をデータロガー18で集計するよう構成されている。なお、この潜熱蓄熱材12は前記潜熱蓄熱材8と同じものである。
この試験装置10を恒温恒湿室内に設置し、図8に示すように、室内をサーバールームの通常運用時の空調機吹き出し温度(18〜22°C)及び湿度50%RHに設定し、試験装置10の潜熱蓄熱材12に蓄熱を行う。蓄熱完了後、前記ダクトヒータ13をオンにし、装置給気温度を2分間でサーバー等の動作環境の上限温度(本例では35°Cを想定)にする。その状態で装置出口温度の温度変化を確認する。そして、2分経過後、前記ダクトヒータ13をオフにした。試験は、主成分を塩化カルシウムとし、融解熱を189KJ/Kgとし、相変化点25°Cの潜熱蓄熱材を用いたものを試験(1)及び主成分を塩化カルシウムとし、融解熱を188KJ/Kgとし、相変化点23°Cの潜熱蓄熱材を用いたものを試験(2)として行った。
この結果を図9及び図10に示す。図9は、前記相変化点25°Cの潜熱蓄熱材を用いた試験結果(1)の、ヒータをオンにした経過時間による最前列の熱蓄熱材12の手前、各潜熱蓄熱材12間及び最後列の潜熱蓄熱材12の後方の各箇所の測定温度を示すグラフ図である。また、図10は前記相変化点23°Cの潜熱蓄熱材を用いた試験結果(2)の、ヒータをオンにした経過時間による前記同各箇所の測定温度を示すグラフ図である。相変化点25°Cの潜熱蓄熱材の場合、前熱蓄熱材12が少なくとも2列あると、停電後、25°C以下に保持できることが実証された。また、相変化点23°Cの潜熱蓄熱材の場合、潜熱蓄熱材12が少なくとも3列あると、停電後、20°C以下に保持できることが実証された。従って、潜熱蓄熱材の容量を調整することにより、サーバールームにおいて、停電時等に温度の上昇があっても室内をサーバー等の動作環境上限の想定温度以下に抑えることができることが分かった。
次に、一定の発熱量を有するサーバーラックの発熱に対して、所定量の潜熱蓄熱材を設置した場合の温度抑制シミュレーションを行った。このモデルを表1及び図11〜図15に示す。なお、これらの表1及び図11〜図15において、「PCM」は潜熱蓄熱材を示す。
表1は、このシミュレーションにおける潜熱蓄熱材の有無、蓄熱容量(充填量)、表面積、風量など、各設定条件を示す。ケース1は潜熱蓄熱材がない場合、ケース2からケース4はファン付き潜熱蓄熱材1を設置した場合を模擬している。図11は、前記図1と同様の、サーバールームのサーバー2の配列、構成を示し、(A)図は、潜熱蓄熱材がない場合の、空調機停電時の気流の流れを示す。(B)図は,潜熱蓄熱材がある場合の、空調機停電時の気流の流れを示す。
Figure 2012026620


図12は、ケース1における空調機停電時のラック入口空気温温度上昇を示すグラフ図である。ラック入口空気温度は、停電から120秒後には、サーバー等の動作環境上限の想定温度35°Cを超えている。一方、図13は、ケース2における空調機停電時のラック入口空気温温度上昇を示すグラフ図である。この場合、ラック入口空気温は同120秒後に30°C付近である。また、図14は、ケース3における空調機停電時のラック入口空気温温度上昇を示すグラフ図である。この場合、ラック入口空気温は同120秒後に32°C付近、同180秒後に35°C付近である。また、図15は、ケース4における空調機停電時のラック入口空気温温度上昇を示すグラフ図である。この場合、ラック入口空気温は同120秒後に32°C付近である。なお、図13及び図15におけるラック入口空気温(PCMなし)は図11の(B)図におけるサーバーラックの排気口の温度を示す。
ケース2とケース3から、同じ蓄熱容量であってもファンによる風量を変えることにより、サーバー等の動作環境上限の想定温度35°Cを下回っている時間をのばすことができ、より信頼性の高い空調補完が実現できることが分かった。また、ケース2とケース4から、蓄熱容量を半分にしたケース4において、停電から120秒後においてラック入口空気温が約32°Cであり、35°Cを下回っている。すなわち、発熱量(面積当たり)2600W/m、発熱量(ラック当たり)15000W/個、ラック設置戸数0.173個/mのサーバールームに対し、表面積2.14m、充填量0.2kg/mの潜熱蓄熱材を用いることにより、コンパクトで低コストの空調補完が実現できることが分かった。
いずれの場合も、潜熱蓄熱材の蓄冷熱を決められた時間内に使い切ることを特徴としたこの発明により、信頼性の高い、あるいは、コンパクトで低コストの空調補完システムの実現が可能となる。
この発明の実施例1のサーバールームの概略構成断面図である。 この発明の実施例1のサーバールームに設置する潜熱蓄熱材の斜視図である。 この発明の実施例1のサーバールームへの潜熱蓄熱材の設置場所の例を示す説明図であり、(A)図は側面図、(B)図は平面図、(C)図は蓄熱時の状態の側面図、(D)図は放熱時の状態の側面図である。 この発明の実施例1のサーバールームへの潜熱蓄熱材の設置場所の例を示す説明図であり、(A)図は側面図、(B)図は平面図、(C)図は蓄熱時の状態の側面図、(D)図は放熱時の状態の側面図である。 この発明の実施例1のサーバールームへの潜熱蓄熱材の設置場所の例を示す説明図であり、(A)図は側面図、(B)図は平面図、(C)図は蓄熱時の状態の側面図、(D)図は放熱時の状態の側面図である。 この発明の実施例1の検証試験装置の平面断面図ある。 この発明の実施例1の検証試験装置の縦断面図である。 この発明の実施例1の検証試験の実施手順と温度変化を示すグラフ図である。 この発明の実施例1の検証試験(1)の結果を示す経過時間と温度変化を示すグラフ図である。 この発明の実施例1の検証試験(2)の結果を示す経過時間と温度変化を示すグラフ図である。 この発明の潜熱蓄熱材によるラック入口空気温の温度変化についてのシミュレーションにおける、気流の流れを示す説明図であり、(A)図は潜熱蓄熱材を設置しない場合の説明図、(B)図は潜熱蓄熱材を設置した場合の説明図である。 この発明の潜熱蓄熱材によるラック入口空気温の温度変化についてのシミュレーションにおける、ケース1のラック入口空気温の温度上昇を示すグラフ図である。 この発明の潜熱蓄熱材によるラック入口空気温の温度変化についてのシミュレーションにおける、ケース2のラック入口空気温の温度上昇を示すグラフ図である。 この発明の潜熱蓄熱材によるラック入口空気温の温度変化についてのシミュレーションにおける、ケース3のラック入口空気温の温度上昇を示すグラフ図である。 この発明の潜熱蓄熱材によるラック入口空気温の温度変化についてのシミュレーションにおける、ケース4のラック入口空気温の温度上昇を示すグラフ図である。
1 サーバールーム 2 サーバーラック
2a 吸気口 2b 排気口
3 空調機 4 床
5 給気プレナム 6 グレーチング
6´ グレーチング 6a グレーチング
7 コールドアイル 8 潜熱蓄熱材
8a ファン 8b 密閉容器
8c ファン 8d ファン
8e ファン 10 試験装置
11 ダクト本体 11a 入口側
11b 出口側 12 潜熱蓄熱材
13 ダクトヒータ 14 風量・風速計
15 チェッキダンパ 16 チェッキダンパ
17 吸引ファン 18 データロガー

Claims (3)

  1. データセンターの空調システムにおいて、サーバールームに収容しているサーバー、その他の電子機器の発熱量を算出し、この発熱量に、空調機の停電から非常用電源が立ち上がるまでの時間を乗じて総発熱量を予め算出し、この総発熱量に対応した蓄冷熱容量を有する潜熱蓄熱材を前記空調機の冷風領域に置いて、前記空調機の冷風により当該潜熱蓄熱材を凝固させておき、前記空調機の停電時に、ファンを作動させて前記潜熱蓄熱材に送風し、前記潜熱蓄熱材を融解させて蓄冷熱を前記時間内にほとんど放出させることを特徴とする、DC非常用蓄熱空調システム。
  2. 前記潜熱蓄熱材の蓄冷熱容量は、蓄熱材の種類とその量により決定し、これにより決定した潜熱蓄熱材の表面積に対応してファンの送風量を決定することを特徴とする、請求項1に記載のDC非常用蓄熱空調システム。
  3. データセンターの空調装置において、サーバールームに収容しているサーバー、その他の電子機器の発熱量を算出し、この発熱量に、空調機の停電から非常用電源が立ち上がるまでの時間を乗じて総発熱量を予め算出しておき、この総発熱量に対応した蓄冷熱容量を有し、かつ、前記空調機の冷風により凝固する潜熱蓄熱材を前記空調機の冷風領域に置き、当該潜熱蓄熱材に送風するファンを設け、当該ファンは前記空調機の停電を検知するセンサーにより作動する制御部を具備し、かつ当該ファンは前記潜熱蓄熱材の蓄冷熱を前記時間内に全て放出させる送風能力を有する構成である、DC非常用蓄熱空調装置。

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