JPWO2016093334A1 - 耐熱耐久性に優れた網状構造体 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)繊維径が0.1〜3.0mmのオレフィンブロック共重合体からなるポリオレフィン系熱可塑性エラストマー連続線状体で構成された三次元ランダムループ接合構造を持つ網状構造体であって、見掛け密度が0.005〜0.20g/cm3であり、70℃での圧縮残留歪が30%以下である網状構造体。
(2)繊維径が0.1〜3.0mmのオレフィンブロック共重合体からなるポリオレフィン系熱可塑性エラストマー連続線状体で構成された三次元ランダムループ接合構造を持つ網状構造体であって、見掛け密度が0.005〜0.20g/cm3であり、50℃、95%RHでの圧縮残留歪が20%以下である網状構造体。
(3)繊維径が0.1〜3.0mmのオレフィンブロック共重合体からなるポリオレフィン系熱可塑性エラストマー連続線状体で構成された三次元ランダムループ接合構造を持つ網状構造体であって、見掛け密度が0.005〜0.20g/cm3であり、80℃、95%RHでの圧縮残留歪が35%以下である網状構造体。
(4)オレフィンブロック共重合体が、エチレン/α−オレフィンブロック共重合体である(1)〜(3)のいずれかに記載の網状構造体。
(5)エチレン/α−オレフィンブロック共重合体が、エチレンを50〜95mol%、炭素数3以上のα−オレフィンを5〜50mol%含むブロック共重合体である(4)に記載の網状構造体。
(6)α−オレフィンが1−オクテンである(4)または(5)に記載の網状構造体。
(7)網状構造体の厚みが10〜200mmであり、25%圧縮時硬度が1.5〜30N/φ50mm以下である(1)〜(6)のいずれかに記載の網状構造体。
(8)連続線状体の断面形状が中空断面である(1)〜(7)のいずれかに記載の網状構造体。
(9)網状構造体を構成する樹脂をパルスNMR法により測定して得られた界面相の比率が40%以下である(1)〜(8)のいずれかに記載の網状構造体。
本発明の網状構造体は、オレフィンブロック共重合体からなるポリオレフィン系熱可塑性エラストマー連続線状体を使用することが必要である。連続線状体で構成される網状構造と、連続線状体の素材である樹脂が有するゴム弾性との特徴を用いることで、クッション性を得ることが出来る。この網状構造体に対し、適切な樹脂、紡糸条件、後処理条件を採用することで、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーからなる網状構造体であっても、高温下、高湿熱下で圧縮残留歪が小さい、高い耐久性(耐へたり性)を持つ網状構造体を得ることが可能となる。また、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを用いることで、再溶融により再生が可能となるため、リサイクルも容易となる。
なお、本発明における「オレフィンブロック共重合体」とは、マルチブロックまたはセグメント共重合体であり、線状に接合された2つまたはそれ以上の化学的に異なる領域またはセグメント(「ブロック」ともいう)を含む重合体、すなわち重合されたエチレン官能基に対して、ペンダント的またはグラフト的様式ではなく、末端同士で結合される、化学的に区別される単位を含む重合体をいう。
スピンースピン緩和時間T2が分子運動性の尺度となる理由は、分子運動の相関時間τcとT2の関係から理解される。τcは、ある運動状態にある分子が分子衝突を起こす平均的な時間を表し、T2の値はτcの増加と逆比例して短くなることが知られている。これは分子運動性が低下するにつれてT2が短くなることを示す。
界面相とは、ハードセグメントとソフトセグメントの界面であり、界面相の分率が少ないことは、ハードセグメントとソフトセグメントの界面が明確であること、およびハードセグメントとソフトセグメントの界面の数が少ないことを示している。
本発明の網状構造体を構成するエチレン/α−オレフィンからなるマルチブロック共重合体のように、密度が所定の範囲である、すなわち結晶構造を有する樹脂であり、ハードセグメントとソフトセグメントの界面相の比率が少ない樹脂は、界面相の比率が多い樹脂と比べて、結晶構造が十分な大きさで形成されていることを示している。この結果、高い融点、大きい比熱を有している、と考えられる。下限は特に限定されないが、エチレン/α−オレフィンからなるマルチブロック共重合体においては、通常、10質量%以上である。
なお、本発明における70℃圧縮残留歪とは、網状構造体を10cm×10cmの大きさに切断し、厚みを計測(処理前厚み:a)し、この厚みに対して50%圧縮状態にして70℃環境下に22時間放置した後、圧縮状態を開放し室温で30分間冷却して再度厚みを計測(処理後厚み:b)して、式{(a)−(b)}/(a)×100より算出される値である。この値が小さいほど、ヒーターや湯たんぽ等によって高温となる環境において使用しても網状構造体の厚みの減少(へたり)がおこりにくいと言える。つまり、高温環境で使用した際の厚み変化(へたり)の指標である。
なお、本発明における50℃、95RH%圧縮歪とは、網状構造体を10cm×10cmの大きさに切断し、厚みを計測(処理前厚み:a)し、この厚みに対して50%圧縮状態にして温度50℃、湿度95RH%の環境下に22時間放置した後、圧縮状態を開放し室温で30分間冷却して再度厚みを計測(処理後厚み:b)して、式{(a)−(b)}/(a)×100より算出される値である。この値が小さいほど、通常のカーシートや車両用シート、布団内やこたつ内などの、高温で高湿度の環境において使用しても網状構造体の厚みの減少(へたり)がおこりにくいと言える。つまり、暖かく湿度のある環境で使用した際の厚み変化(へたり)の指標である。
なお、本発明における8万回繰返し圧縮後硬度保持率とは、50%定変位繰返し圧縮後の25%圧縮時硬度保持率のことであり、この値が大きいほど繰返し変形による網状構造体の耐久性(へたり)がおこりにくいと言える。
なお、本発明における80℃、95RH%圧縮残留歪とは、網状構造体を10cm×10cmの大きさに切断し、厚みを計測(処理前厚み:a)し、この厚みに対して50%圧縮状態にして温度80℃、湿度95%の環境下に22時間放置した後、圧縮状態を開放し室温で30分間冷却して再度厚みを計測(処理後厚み:b)して、式{(a)−(b)}/(a)×100より算出される値である。80℃、95RH%は夏場におけるカーシートや車両用シートなどで使用される上限の温度・湿度の環境と考えられ、この値が日常生活下において想定される使用時の、厚みの減少(へたり)の限界値であると言える。つまり、高温で高湿度の環境で使用した際の厚み変化(へたり)の限界の指標である。
特に中空断面や異型断面を用いた際に、中空率や異型度を高くすると同一の圧縮特性を有する場合であっても、軽量化が可能となる可能性があり、自動車等の座席に用いると省エネルギ−化ができ、布団などの場合は、上げ下ろし時の取扱性が向上するなど、好ましい実施形態である。
試料を5cm×5cmの大きさに切断し、網状構造体からランダムに線状体を切り出した。採集した線状体の輪切り方向での繊維断面を、光学顕微鏡を適当な倍率で観察することで、繊維径を測定した(n=10の平均値)。
試料を20cm×20cmの大きさに切断し、その試料よりランダムに20本の線状体を取り出した。線状体を輪切りにし、繊維軸方向に立てた状態でカバーガラスに載せ、光学顕微鏡で輪切り方向の繊維断面を観察し、繊維の外周面積(a)と中空面積(b)を算出した。中空率は次式により算出し、20本の平均値とした。
(中空率)=(b)/(a)(単位%)
この際、線状体の断面形状が中空形状のものを中空断面形状線状体と見なし、断面形状が中実断面形状線状体の場合は、中空断面形状線状体のみの平均値を求めた。
試料を8cm×10cmの大きさに4サンプル切り出し、無荷重で24時間放置した。その後、高分子計器製FD−80N型測厚器にて面積15cm2の円形測定子を使用し、各サンプル1か所の高さを測定し、その平均値を試料厚みとした。試料重さは、上記試料を電子天秤により計測した。見掛け密度は、試料厚みから体積を求め、試料の重さを体積で除した値で示した。(n=4の平均値)
TAインスツルメント社製 示差走査熱量計Q200を使用し、室温から昇温速度20℃/分で測定した吸発熱曲線から吸熱ピーク(融解ピーク)温度を求めた。
TAインスツルメント社製 示差走査熱量計Q200を使用し、JIS−K7123 に準拠する方法で求めた。10℃で10min保持した後、10℃/minで70℃まで昇温し、70℃で10min保持し、ベースラインを合わせ、25℃における空のアルミパンとサンプルのヒートフローの差(H)と、25℃における空のアルミパンと基準物質のヒートフローの差(h)およびサンプルの重量(M)と基準物質の重量(m)より以下の式を用いて測定を行った。
比熱(J/g・℃)=(H/h)×(m/M)×(基準物質の比熱)
基準物質にはα-アルミナを用いて測定を行った。
「ASTM D1238」の測定法により、190℃、荷重2160gの条件下で測定を行った。
「ASTM D792」に準拠する方法で測定を行った。
共鳴周波数125MHzの13C−NMR測定にて行った。測定装置にはBRUKER製AVANCE500を用い、溶媒には重ベンゼン/o−ジクロロベンゼン(20/80
vol%)を使用した。前述した溶媒に、試料を125℃以上で十分に溶解した後、110℃で測定を行った。積算回数は512回以上、繰り返し時間は1sec以上とした。
日本電子製パルスNMR測定装置(JNM−MU25)を用いて測定した。観測核は1H、測定磁場強度は0.58テスラ、観測周波数は25MHz、パルスモードはSolid−Echo法、RPパルス幅(Pw1)は2.0μs、パルス間隔(Pi1)は8.0μs、パルス繰り返し時間は500msで測定を行った。このようにして測定して得られた自動誘導減衰信号を最小二乗法によって長い成分から順に差し引いて3成分で解析を行い、緩和時間の短い成分を結晶相、長い成分を非晶相、中間の成分を界面相であると定義し、結晶相の緩和時間を求めた。
日本電子製パルスNMR測定装置(JNM−MU25)を用いて測定した。観測核は1H、測定磁場強度は0.58テスラ、観測周波数は25MHz、パルスモードはSolid−Echo法、RPパルス幅(Pw1)は2.0μs、パルス間隔(Pi1)は8.0μs、パルス繰り返し時間は500msで測定を行った。このようにして測定して得られた自動誘導減衰信号を最小二乗法によって長い成分から順に差し引いて3成分で解析を行い、緩和時間の短い成分を結晶相、長い成分を非晶相、中間の成分を界面相であると定義し、界面相の分率を求めた。
試料を8cm×10cmの大きさに切断し、20℃±2℃の環境下に無荷重で24時間放置した後、20℃±2℃の環境下にあるオリエンテック社製テンシロンRTM250(1kNロードセル使用)にてφ50mm、厚み3mmの加圧板を用いて、試料の中心部を10mm/minの速度で圧縮を開始し、荷重が0.3Nになる時の厚みを計測し、硬度計厚みとする。この時の加圧板の位置をゼロ点として、速度100mm/minで硬度計厚みの75%まで圧縮した後、速度100mm/minにて加圧板をゼロ点まで戻す。引き続き速度100mm/minで硬度計厚みの25%まで圧縮し、その際の荷重を25%圧縮時硬度とした:単位N/φ50mm(n=3の平均値)。
試料を8cm×10cmの大きさに切断し、20℃±2℃の環境下に無荷重で24時間放置した後、20℃±2℃の環境下にあるオリエンテック社製テンシロンRTM250(1kNロードセル使用)にてφ50mm、厚み3mmの加圧板を用いて、試料の中心部を10mm/minの速度で圧縮を開始し、荷重が0.3Nになる時の厚みを計測し、硬度計厚みとする。この時の加圧板の位置をゼロ点として、速度100mm/minで硬度計厚みの75%まで圧縮した後、速度100mm/minにて加圧板をゼロ点まで戻す。引き続き速度100mm/minで硬度計厚みの65%まで圧縮し、その際の荷重を65%圧縮時硬度とした:単位N/φ50mm(n=3の平均値)。
試料を20cm×20cmの大きさに切断し、20±2℃の環境下に無荷重で24時間放置した後、20℃±2℃の環境下にあるオリエンテック社製テンシロンRTM250(1kNロードセル使用)にてφ50mm、厚み3mmの加圧板を用いて、試料の中心部を10mm/minの速度で圧縮を開始し、荷重が0.3Nになる時の厚みを計測し、初期厚みとする。初期厚み測定後のサンプルを20±2℃の環境下にあるオリエンテックス社製テンシロンRTM250(1kNロードセル使用)にてφ150mm、厚み20mmの圧縮板を用いて、50mm/minの速度で初期厚みの75%まで圧縮した後、ホールドタイム無しで、同速度で元の位置まで圧縮板を戻し(一回目の応力歪み曲線)、続けてホールドタイム無しで同作業(圧縮と戻し)を繰り返す(二回目の応力歪み曲線)。二回目の圧縮時応力曲線の示す圧縮エネルギー(WC)、二回目の除圧時応力曲線の示す圧縮エネルギー(WC‘)とし、下記式に従ってヒステリシスロスを求める。(n=3の平均値)
ヒステリシスロス(%)=(WC−WC‘)/WC×100
WC=∫PdT(0%から75%まで圧縮したときの仕事量)
WC‘=∫PdT(75%から0%まで除圧したときの仕事量)
試料を8cm×10cmの大きさに切断し、(3)に記載の方法で処理前の厚み(a)を測定する。厚みを測定したサンプルを厚み(a)の50%圧縮状態に厚みを保持できる冶具に挟み、温度70℃、湿度23%に設定した乾燥機に入れ、22時間放置する。その後サンプルを取り出し、冷却して圧縮歪みを除き30分後に(3)に記載の方法で厚み(b)を求め、処理前の厚み(a)とから、式{(a)−(b)}/(a)×100より算出する:単位%(n=3の平均値)。
試料を8cm×10cmの大きさに切断し、(3)に記載の方法で処理前の厚み(c)を測定する。厚みを測定したサンプルを厚み(c)を50%圧縮状態に保持できる冶具に挟み、温度50℃、湿度95RH%に設定した恒温恒湿槽に入れ、22時間放置する。その後サンプルを取り出し、冷却して圧縮歪みを除き30分後に(3)に記載の方法で厚み(d)を求め、処理前の厚み(c)とから、式{(c)−(d)}/(c)×100より算出する:単位%(n=3の平均値)。
試料を8cm×10cmの大きさに切断し、(3)に記載の方法で処理前の厚み(c)を測定する。厚みを測定したサンプルを厚み(e)を50%圧縮状態に保持できる冶具に挟み、温度80℃、湿度95RH%に設定した恒温恒湿槽に入れ、22時間放置する。その後サンプルを取り出し、冷却して圧縮歪みを除き30分後に(3)に記載の方法で厚み(f)を求め、処理前の厚み(e)とから、式{(e)−(f)}/(e)×100より算出する:単位%(n=3の平均値)。
試料を30cm×30cmの大きさに切断し、(3)に記載の方法で処理前の厚みを測定する。厚みを測定したサンプルの25%圧縮時硬度を(11)に記載の方法で測定し、その値を処理前荷重(g)とする。その後、25%圧縮時硬度を測定したサンプルを、安田精機製作所のフォームラバー繰返し圧縮試験機で、20℃±2℃環境下にて30cm×30cm、厚み20mmの加圧板の間に挟み、処理前の厚みの50%の厚みまで1Hzのサイクルで圧縮回復を8万回繰り返す。8万回繰返し圧縮後の試料をフォームラバー繰返し圧縮試験機から取り出し、30分静置後、25%圧縮時硬度を(11)に記載の方法で測定し、その値を処理後荷重(h)とする。式(h)/(g)×100より8万回繰返し圧縮後硬度保持率を算出する:単位%(n=3の平均値)。
幅方向96mm、厚み方向の幅31.2mmのノズル有効面にオリフィスの形状は外径1mm、内径0.6mmのトリプルブリッジ中空形成性断面としたオリフィスを孔間ピッチ6mmの千鳥配列としたノズルを用いた。オレフィンブロック共重合体からなるポリオレフィン系熱可塑性エラストマーとしてエチレン/α−オレフィンからなるマルチブロック共重合体であるINFUSE D9530.05(ダウ・ケミカルズ社製)を100重量%使用し、紡糸温度240℃にて、単孔吐出量を1.0g/minとなる条件でノズル下方に吐出させた。ノズル面下18cmの距離に冷却水を配し、冷却水の温度を20℃とし、引き取りとしては、幅300mmのステンレス製エンドレスネットを有する引き取り装置を、コンベアの一部が水面上に一部出るように配した。コンベアの間隔は平行に幅20mmとし、溶融状態の吐出線状を曲がりくねらせル−プを形成して接触部分を融着させつつ3次元網状構造を形成させた。3次元網状構造体の両面を引き取りコンベアで挟み込みつつ、引き取り速度を0.75m/minで冷却水中へ引込み固化させ、両面をフラット化した後、所定の大きさに切断し、105℃熱風にて30分間アニーリング処理した。得られたポリオレフィン系熱可塑性エラストマーからなる網状構造体の特性を表1に示す。
なお、網状構造体を構成する樹脂の樹脂組成は、上記に記載の共鳴周波数125MHzの13C−NMR測定による方法にて行い、樹脂組成であるエチレンと1−オクテンのmol比率は以下の方法で測定した。
1−オクテンの共重合mol比率の決定は、以下の方法で決定した。
溶媒に使用したo−ジクロロベンゼンのピークは120〜140ppm付近に観測されるが、その内一番低磁場側に検出される1,2位の13Cピークを133.1ppmとする。その際、10.0〜50ppm付近に検出されるピークが1−オクテン共重合ポリエチレンに対応するピークである。さらに、その内、3級炭素のピークが38.2〜38.4ppmおよび35.9〜36.1ppmに、1級炭素のピークが14.0〜14.2ppmに、それ以外は2級炭素のピークに該当する。解析には、3級炭素のピーク(積分値の和=Aとする)と2級炭素のピーク(積分値の和=Bとする)を用い、以下の式で1-オクテン共重合mol比率(下式のX)を算出した。
A×100/{A+(B−A×6)/2}=X(mol%)
エチレンの共重合mol比率は以下の式により求めた。
Y=100−X(mol%)
以下の実施例においても、同様にして樹脂組成、共重合mol比率を測定した。
得られた網状構造体は、連続線状体の断面形状が円形の中空断面で中空率が30%、繊維径が0.78mmであった。得られた網状構造体は、本発明の要件を満たし、特に高温、高湿下での耐久性に優れた網状構造体であった。
アニーリング温度を70℃にした以外は実施例1に従った。得られた網状構造体の特性を表1に示す。
得られた網状構造体は、連続線状体の断面形状が円形の中空断面で中空率が29%、繊維径が0.76mmであった。得られた網状構造体は、本発明の要件を満たし、特に高温、高湿下での耐久性に優れた網状構造体であった。
使用するオレフィンブロック共重合体からなるポリオレフィン系熱可塑性エラストマーとして、エチレン/α−オレフィンからなるマルチブロック共重合体であるINFUSE
D9817.15(ダウ・ケミカルズ社製)を100重量%使用し、紡糸温度を220℃とした以外は実施例1に従った。得られた網状構造体の特性を表1に示す。
得られた網状構造体は、連続線状体の断面形状が円形の中空断面で中空率が25%、繊維径が0.68mmであった。得られた網状構造体は、本発明の要件を満たし、特に高温、高湿下での耐久性に優れた網状構造体であった。
アニーリング温度を70℃にした以外は実施例3に従った。得られた網状構造体の特性を表1に示す。
得られた網状構造体は、連続線状体の断面形状が円形の中空断面で中空率が24%、繊維径が0.65mmであった。得られた網状構造体は、本発明の要件を満たし、特に高温、高湿下での耐久性に優れた網状構造体であった。
使用するオレフィンブロック共重合体からなるポリオレフィン系熱可塑性エラストマーとして、エチレン/α−オレフィンからなるマルチブロック共重合体であるINFUSE
D9807.15(ダウ・ケミカルズ社製)を100重量%使用し、紡糸温度、単孔吐出量を表1に記載した条件に変更した以外は実施例1に従った。得られた網状構造体の特性を表1に示す。
得られた網状構造体は、連続線状体の断面形状が円形の中空断面で中空率が26%、繊維径が0.67mmであった。得られた網状構造体は、本発明の要件を満たし、特に高温、高湿下での耐久性に優れた網状構造体であった。
紡糸温度を200℃にした以外は実施例1に従った。得られた網状構造体の特性を表1に示す。
得られた網状構造体は、連続線状体の断面形状が円形の中空断面で中空率が40%、繊維径が0.95mmであった。得られた網状構造体は、接点強度が若干弱くなるため、8万回繰返し圧縮後硬度保持率が少し劣る網状構造体であった。
使用するポリオレフィン系熱可塑性エラストマーとして、エチレン/オクテンランダム共重合体であるENGAGE 8401(ダウ・ケミカルズ社製)を100重量%使用し、紡糸温度を190℃とした以外は実施例1に従った。得られた網状構造体の特性を表1に示す。
得られた網状構造体は、連続線状体の断面形状が円形の中空断面で中空率が11%、繊維径が0.5mmであった。得られた網状構造体は、圧縮残留歪が大きく、高温、高湿下での耐久性が悪い網状構造体であった。
冷却後の熱処理(アニーリング)の条件を表1に記載した条件に変更した以外は比較例1に従った。得られた網状構造体の特性を表1に示す。
得られた網状構造体は、アニール時の条件により網状構造を維持できなかった。
幅方向1050mm、厚み方向の幅50mmのノズル有効面にオリフィスの形状は外径2mm、内径1.6mmでトリプルブリッジの中空形成性断面としたオリフィスを孔間ピッチ5mmの千鳥配列としたノズルに、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーとしてメタロセン化合物を触媒として共重合されたエチレン/ヘキセンランダム共重合体であるニポロン(登録商標)−Z7P55A(東ソー株式会社製)を100重量%使用し、紡糸温度210℃にて、単孔当たり2.0g/minの速度でノズル下方に吐出させ、ノズル面26cm下に冷却水を配し、幅150cmのステンレス製エンドレスネットを平行に開口幅40mm間隔で一対の引取りコンベアを水面上に一部出るように配して、該溶融状態の吐出線状を曲がりくねらせループを形成して接触部分を融着させつつ3次元網状構造を形成させた。3次元網状構造体の両面を引取りコンベアで挟み込みつつ毎分1.15mの速度で冷却水中へ引込み固化させ両面をフラット化した後、ニップローラーで毎分1.1mの速度、すなわち速度比率4.3%で引き取り、所定の大きさに切断して70℃熱風にて30分間乾燥熱処理して、網状構造体を得た。得られた網状構造体の特性を表1に示す。
得られた網状構造体は、連続線状体の断面形状が中空断面で中空率が28%、繊維径が1.2mmであった。得られた網状構造体は、高温、高湿下での圧縮残留歪が大きく、耐久性が悪い網状構造体であった。
エアギャップを50cmにした以外は実施例1に従った。エアギャップを広くしたため、繊維が接点を形成する前に固化し、接点を形成できず、網状構造体を得ることができなかった。
Claims (9)
- 繊維径が0.1〜3.0mmのオレフィンブロック共重合体からなるポリオレフィン系熱可塑性エラストマー連続線状体で構成された三次元ランダムループ接合構造を持つ網状構造体であって、見掛け密度が0.005〜0.20g/cm3であり、70℃での圧縮残留歪が30%以下である網状構造体。
- 繊維径が0.1〜3.0mmのオレフィンブロック共重合体からなるポリオレフィン系熱可塑性エラストマー連続線状体で構成された三次元ランダムループ接合構造を持つ網状構造体であって、見掛け密度が0.005〜0.20g/cm3であり、50℃、95%RHでの圧縮残留歪が20%以下である網状構造体。
- 繊維径が0.1〜3.0mmのオレフィンブロック共重合体からなるポリオレフィン系熱可塑性エラストマー連続線状体で構成された三次元ランダムループ接合構造を持つ網状構造体であって、見掛け密度が0.005〜0.20g/cm3であり、80℃、95%RHでの圧縮残留歪が35%以下である網状構造体。
- オレフィンブロック共重合体が、エチレン/α−オレフィンブロック共重合体である請求項1〜3のいずれかに記載の網状構造体。
- エチレン/α−オレフィンブロック共重合体が、エチレンを50〜95mol%、炭素数3以上のα−オレフィンを5〜50mol%含むブロック共重合体である請求項4に記載の網状構造体。
- α−オレフィンが1−オクテンである請求項4または5に記載の網状構造体。
- 網状構造体の厚みが10〜200mmであり、25%圧縮時硬度が1.5〜30N/φ50mm以下である請求項1〜6のいずれかに記載の網状構造体。
- 連続線状体の断面形状が中空断面である請求項1〜7のいずれかに記載の網状構造体。
- 網状構造体を構成する樹脂をパルスNMR法により測定して得られた界面相の比率が40%以下である請求項1〜8のいずれかに記載の網状構造体。
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