JPWO2016084898A1 - 切削インサート、工具ボデーおよび切削工具 - Google Patents

切削インサート、工具ボデーおよび切削工具 Download PDF

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Abstract

切削加工中の切削インサートのずれ動きを抑制できる切削インサートを提供する。第1および第2の端面と周側面とを備える切削インサートであって、少なくとも1つの円弧状切れ刃を含む切れ刃と、第2の端面に形成された当接面部とを備える。第1の端面の中央を通ると共に第1の端面と垂直な基準軸線Aを定め、平面視で、第1の円弧状切れ刃を円弧として含むように仮想円を定めたとき、仮想円の中心Eは基準軸線Aから離れる。基準軸線Aを含むと共に仮想円の中心を通る第1の基準平面Bを定め、基準軸線Aと垂直な方向に延びる第2の基準平面Cを定め、第1の基準平面Bと第2の基準平面Cとの両方に直交し、第1の円弧状切れ刃と交差すると共に当接面部を横断するように延びる仮想平面Dを定めたとき、仮想平面Dにおいて、当接面部は、一端側から他端側に向かうに従い第2の基準平面Cから漸次遠ざかるように傾斜する部分を有する。

Description

本発明は、切削工具へ着脱自在に装着される切削インサートと、その切削インサートを装着する工具ボデーおよび切削工具に関する。
円弧状の切れ刃を有する切削インサートを用いる切削工具は、3次元的な形状加工などに適するため、広く利用されている。このような切削工具として、ボールエンドミルやラジアスエンドミルなどが知られている。回転切削工具に限らず、旋盤用の切削工具でも、円弧状の切れ刃を有する切削インサートを用いると、ならい加工などに適する。円弧状の切れ刃を有する切削インサートは、周側面が切れ刃の円弧形状に対応した曲面を有する。
したがって、複数の円弧状切れ刃を設けると、工具ボデーのチップ座の壁面と接触する切削インサートの周側面の部分が、切れ刃の円弧形状に対応した曲面になる場合がある。この場合、切削インサートの固定が不安定になりやすく、切削加工中に切削インサートが回転方向にずれ動くおそれがある。切削インサートの回転方向の回転止め対策として、例えば特許文献1の切削インサートおよび切削工具が考案されている。特許文献1の切削インサートは、2つの円形の端面と周側面とを備え、2つの端面と周側面との交差稜線部に円弧状の切れ刃が形成される。周側面の一部に複数の平坦部が設けられ、この平坦部をチップ座の壁面と接触させることで、切削インサートが回転方向にずれ動くことを抑制する。
従来の切削インサートおよび切削工具には、特許文献2のようなものもある。特許文献2の切削インサートは、第1の端面と、第2の端面と、周側面とを備え、第1の端面と周側面との交差稜線部に複数の切れ刃が形成される。一実施形態の切削インサートは、第1および第2の端面を貫通する中心軸線に対して、120°回転対称、すなわち3回回転対称な形状などとされる。第2の端面はチップ座への着座面とされる。第2の端面に複数の当接面部が形成される。側面視において、切れ刃は、第2の端面に近づくように傾斜する部分を有する。側面視において、当接面部は、切れ刃の傾斜部分と、同じ方向に傾斜している部分を有する。
特表2012−525268号公報 国際公開第2013/039090号パンフレット
周側面の当接面として平坦部を設ける特許文献1の切削インサートおよび切削工具は、切削加工中の切削インサートのずれ動きを抑制する一定の効果がある。しかし、切削インサートの周側面に平坦部を設けるため、平坦部の上下の部分で、切れ刃周辺の肉厚が薄い部分が生じる。このため、大きな負荷が加わる加工では、切れ刃が欠損しやすくなる場合があり、改善の余地がある。特許文献2の切削インサートおよび切削工具も、切削中の切削インサートのずれ動きを抑制する一定の効果がある。しかし、切削インサートの回転方向へのずれ動きについては、当接面部とは別に、回転止めのための構成を必要とするため、改善の余地がある。切削加工中に切削インサートがずれ動くと、切削インサートが異常損傷を起こすおそれがある。または、被加工物の加工精度が低下するおそれがある。
本発明は、切れ刃周辺の肉厚を損なわずに切削加工中の切削インサートのずれ動きをしっかりと抑制できる切削インサートを提供することを目的とする。また本発明は、本発明の切削インサートが着脱自在に装着可能な工具ボデーおよび切削工具も提供することを目的とする。
本発明の切削インサートは、第1および第2の端面と、第1および第2の端面の間に延在する周側面とを備え、第1の端面と周側面との交差稜線部の少なくとも一部に形成された切れ刃を備える切削インサートであって、少なくとも1つの円弧状切れ刃を含む切れ刃と、第2の端面に形成された当接面部とを備える。第1の端面の中央を通ると共に第1の端面と垂直な基準軸線Aを定め、円弧状切れ刃の1つを第1の円弧状切れ刃とし、第1の端面に対向する方向からみて、第1の円弧状切れ刃を円弧として含むように仮想円を定めたとき、仮想円の中心は基準軸線Aから離れる。基準軸線Aを含むと共に仮想円の中心を通るように延びる第1の基準平面Bを定め、基準軸線Aと垂直な方向に延びると共に第2の端面より第1の端面側に配置される第2の基準平面Cを定め、第1の基準平面Bと第2の基準平面Cとの両方に直交し、第1の円弧状切れ刃と交差すると共に当接面部を横断するように延びる仮想平面Dを定めたとき、仮想平面Dにおいて、当接面部は、一端側から他端側に向かうに従い第2の基準平面Cから漸次遠ざかるように傾斜する部分を有する。
本発明の工具ボデーは、本発明の切削インサートを装着する工具ボデーであって、少なくとも1つのチップ座を備える。チップ座は、少なくとも1つの当接面部と接触する保持面部を有する。
本発明の切削工具は、少なくとも1つのチップ座を備える工具ボデーと、チップ座に着脱自在に装着される切削インサートとを備える。切削インサートは、本発明の切削インサートである。チップ座は、少なくとも1つの当接面部と接触する保持面部を有する。
本発明の切削インサートは、工具ボデーのチップ座の底面に接触可能な第2の端面の当接面部が、切削インサートの回転方向に対して傾斜するように形成されている。当接面部と当接するチップ座の底面の保持面部も対応するように傾斜する。したがって切削加工中に切削抵抗を受けたとき、切削インサートの当接面部とチップ座の保持面部との間で切削インサートをずれ動かそうとする方向の力の発生を抑制し、切削インサートがずれ動くことを抑制することができる。すなわち、切削インサートの異常損傷を防止できる。または、被加工物の加工精度を向上できる。
図1は、本発明の実施形態における切削インサートの斜視図である。 図2は、図1の切削インサートを装着した本発明の実施形態における切削工具の斜視図である。 図3は、図2の切削工具から切削インサートを取り外したチップ座周辺の部分拡大斜視図である。 図4は、図1の切削インサートの平面図である。 図5は、図4の切削インサートの正面図である。 図6は、図4の切削インサートの右側面図である。 図7は、図4の切削インサートの下面図である。 図8は、図7のVIII−VIII切断線における切断面図である。 図9は、図4のIX−IX切断線における切断面図である。 図10は、図2の切削工具の切削インサート付近の部分拡大斜視図である。 図11は、図10のXI−XI切断線における切断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を適宜参照しながら説明する。本実施形態の切削インサート1は図1および図4から図9に示されている。図9は図4のIX−IX切断線における断面図である。図4の平面図において、後述する第1の円弧状切れ刃5a1の円弧の中心を中心Eとし、基準軸線Aを含み、なおかつ第1の円弧状切れ刃5a1の中心Eを通る第1の基準平面Bを定めるとき、IX−IX切断線は、第1の基準平面Bを切断面とする。図5および図6に示すように、基準軸線Aと直交する仮想平面を、第2の基準平面Cと定める。図8は図7のVIII−VIII切断線における断面図である。第1の基準平面Bと第2の基準平面Cとの両方に直交し、後述する第1の円弧状切れ刃5a1と交差すると共に、後述する当接面部6を横断するように延びる仮想平面を仮想平面Dと定めるとき、VIII−VIII切断線は、仮想平面Dを切断面とする。すなわち、VIII−VIII切断線は、図4において長手方向と直交する方向である短手方向の切断線である。切削インサート1の背面図および左側面図は、それぞれ正面図および右側面図と同様であるため省略する。
本実施形態の切削インサート1は、図4に示すように、平面視で略長円形となっている。略長円形とは、2つの略半円状部分を有し、その半円状部分の各々が中心を共有しないため、2つの略半円状部分を2つの略直線状部分でつないだ形状であることを意味する。各々の略半円状部分と略直線状部分とは、なめらかに正接する。ここでは長円形の長手方向を、平面視において、基準軸線Aから、略半円部分に沿った曲線を円弧として有する仮想円の中心(以下、半円の円弧の中心と呼ぶ)へ向かう方向のこととする。別の表現をすると、長円形の長手方向とは、平面視において、一方の半円の円弧の中心から他方の半円の円弧の中心へ向かう方向とする。
切削インサート1は、実質的に対向する、つまり互いに対して実質的に反対側にある2つの端面2、3と、それらの間に延在する周側面4とを備えている。切削インサート1は、2つの端面2、3を貫通する基準軸線Aに対して、180°回転対称な形状、すなわち2回回転対称な形状に形成されている。すなわち平面視において、2つの略半円状部分の各々の円弧の中心Eは、基準軸線Aから同じ距離だけ正反対の方向に離間している。なおかつ、2つの略半円状部分の円弧の曲率半径Rは同一である。基準軸線Aは、第1および第2の端面2、3の、各々の中央を通る。これら2つの端面2、3を貫通するように延びる取り付け穴7が形成されていて、取り付け穴7の中心軸線は、切削インサート1の基準軸線Aと一致するように配置されている。基準軸線Aは、第1の端面2と垂直に延びる。第1の端面2と第2の端面3とは平行に配置される。したがって基準軸線Aは、第2の端面3に対しても垂直に延びる。切削インサート1は、2つの端面2、3を入れ替えるように、基準軸線Aと直交する軸線周りに180°回転させたときにも、同一の形状になるように形成されている。
ここでは、説明を容易にするため、2つの端面2、3のうちの一方の端面(本発明の第1端面に相当)2を以下「上面」と称し、2つの端面2、3のうちの他方の端面(本発明の第2端面に相当)3を以下「下面」と称する。加えて、基準軸線A方向において下面3から上面2に向かう方向を「上方向」、基準軸線A方向において上面2から下面3に向かう方向を「下方向」と称する。しかし、「上」および「下」という用語は、本発明を限定するものではなく、これら用語に基づいて本発明が限定的に解釈されることを意図しない。
本実施形態の切削インサート1において、上面2と周側面4との交差稜線部には、それに沿って、切れ刃5が形成されている。すなわち、上面2にすくい面が形成され、周側面4に逃げ面が形成され、すくい面と逃げ面との交差稜線部に切れ刃5が形成されている。切れ刃5は、2つの部分5a、5bから概してなる。前述のとおり、上面2の輪郭形状は、略半円状部分と略直線状部分とを有する。切れ刃5において、平面視で略半円状部分に対応する切れ刃5の部分を円弧状切れ刃5aと呼び、略直線状部分に対応する切れ刃5の残りの部分を直線状切れ刃5bと呼ぶ。直線状切れ刃5bは、第2の切れ刃5bと呼ばれることもできる。平面視において、円弧状切れ刃5aの、それに沿った長さは、直線状切れ刃5bの、その長さよりも長くなるように形成される。すなわち切れ刃5は、円弧状切れ刃5aが主体的に機能するように構成される。この実施形態の切削インサート1において、円弧状切れ刃5aの円弧の曲率半径Rは、平面視において約4mmとされる。つまり、円弧状切れ刃5aの、それに沿った長さは、約12mmとされる。直線状切れ刃5bの長さは、平面視において約5mmとされる。しかし、これらの長さに限定されない。切れ刃5の各寸法は、被加工物の形状などに応じて適時調整される。また、この実施形態の切削インサート1は、上面2と周側面4との交差稜線部の全域に切れ刃5が形成されるが、これに限定されない。切れ刃5は、交差稜線部の一部のみに形成されても構わない。図示しないが、切れ刃5が上面2および下面3と周側面4との交差稜線部の一部のみに形成される場合は、残りの交差稜線部に、各々の切れ刃5の間をなめらかにつなぐ曲線接続部が形成されるとよい。
ここで切削インサート1の平面視(図4)に着目する。略半円状部分を1つの円弧として、その円弧を有する仮想円の中心を点Eとして定めるとき、前述のとおり、この点Eを通りかつ基準軸線Aを含む仮想平面を第1の基準平面Bとして定めることができる。なお中心の点Eを求めた略半円状部分に対応する円弧状切れ刃5aの1つを、特に第1の円弧状切れ刃5a1と呼ぶことにする。次に、基準軸線Aと垂直な方向に延びると共に下面3より上面2側に配置される仮想平面を第2の基準平面Cとして定めることができる。図5および図6に示すように、ここでは第2の基準平面Cを、上面2と下面3との中央、すなわち切削インサート1を略2等分する位置に定めている。この実施形態の切削インサート1において、第2の基準平面Cは、周側面4を通過するが、上面2および下面3のいずれの面とも交差しない。さらに、第1の基準平面Bと第2の基準平面Cとの両方に直交し、第1の円弧状切れ刃5a1と交差すると共に、後述する当接面部6を横断するように延びる仮想平面を仮想平面Dとして定めることができる。すなわち少なくとも1つの当接面部6は、第1の円弧状切れ刃5a1に対応するすくい面の裏側に形成されている。
仮想平面Dと対向する方向から第1の円弧状切れ刃5a1を含む切れ刃5をみた図5の側面視(正面図)において、第1の円弧状切れ刃5a1は、全体的に、第2の基準平面Cに対して傾斜するように形成される。すなわち図5の右上側に、第1の円弧状切れ刃5a1が第2の基準平面Cから最も離れる頂点部を有する。第1の円弧状切れ刃5a1は、その頂点部から第1の基準平面Bに近づくに従い、第2の基準平面Cに漸次近づく傾斜部分を有する。同時に第1の円弧状切れ刃5a1は、その頂点部から直線状切れ刃5bに近づくに従い、第2の基準平面Cに漸次近づく傾斜部分を有する。そして、図5における第1の円弧状切れ刃5a1の傾斜角度は第1の基準平面Bを横切る部分で最大になり、その両側で第2の基準平面Cに略平行に近づく。したがって図5において、第1の円弧状切れ刃5a1は、頂点部で最も外方(上方向)に突き出るように、略S字状に湾曲する。
右側面図である図6において、第1の円弧状切れ刃5a1は、頂点部から直線状切れ刃5bに近づくに従い、第2の基準平面Cに近づくように傾斜する。すなわち、第1の円弧状切れ刃5a1は、図6においても第2の基準平面Cに対して傾斜するように形成される。この実施形態の切削インサート1は、第2の基準平面Cが下面3と平行であるため、第1の円弧状切れ刃5a1は、頂点部から直線状切れ刃5bに近づくに従い、下面3に近づくように傾斜する。この実施形態の切削インサート1は、直線状切れ刃5bも図6において、第2の基準平面Cに対して傾斜するように形成される。より詳しくは、直線状切れ刃5bは、第1の円弧状切れ刃5a1から離れるに従い、第2の基準平面Cに近くづくように傾斜する。また図6において、1つの切れ刃5は、円弧状切れ刃5aと直線状切れ刃5bとが同一方向に連続して傾くように傾斜し、隣の切れ刃5に向けて延びる。
本実施形態の切削インサート1は、上面2側に2組の、すなわち2つの切れ刃5が形成されている。したがって円弧状切れ刃5aおよび直線状切れ刃5bは、それぞれ2つずつ形成されている。本実施形態の切削インサート1は、下面3と周側面4との交差稜線部にも、上面2側と同様に、切れ刃5が形成されている。すなわち、下面3にもすくい面が形成されている。それぞれの切れ刃5は、上面2と下面3とを入れ替えるように、基準軸線Aと直交する軸線周りに180°回転させたときに、同一の形状になるように形成されている。つまり、切れ刃5は合計4組が形成されている。したがって、この切削インサート1は、上面2側で2回、裏返した下面3側で2回の、少なくとも4回使用できる経済的な切削インサート1である。以下の説明では、上面2側の1つの切れ刃5を使用する場合に関してのみ説明し、他の3つの切れ刃5を使用する場合に関する説明は、同様であるため省略する。説明で使用する作用切れ刃の円弧状切れ刃5aは、前述の第1の円弧状切れ刃5a1とする。したがって、ここまで円弧状切れ刃5aの内の1つである第1の円弧状切れ刃5a1について、その形状を説明したが、残り3つの円弧状切れ刃5aについても同様であるため、説明を省略する。なお、本発明に係る切削インサートの切れ刃の形状は、切削インサート1のこれらの形状に限定されない。切れ刃5の傾斜の有無や傾斜角度などは、被削材や切削条件に応じて適宜調整されるとよい。
切削インサート1の下面3は、基準軸線Aに対して回転対称に配置された複数の当接面部6を備えている。図10および図11に示すように、当接面部6は、切削工具20に切削インサート1を装着する際に、チップ座22と接触させるための面である。すなわち、当接面部6は、工具ボデー21のチップ座22への着座面である。この実施形態の切削インサート1の当接面部6は、上面2および下面3にそれぞれ2つずつ、合計4つ形成されている。4つの当接面部6の各々は、略平坦な面を有している。より詳しくは、ここで各々の当接面部6は平面である。図4および図7に示されているように、当接面部6は、取り付け穴7の周囲にそれを囲むように形成されている。図示しないが、下面3の2つの当接面部6を延長することで定められる2つの仮想平面の交差線は、基準軸線Aと交差し、なおかつ第2の基準平面Cと平行に延在する。ここでは、下面3の当接面部6の内、第1の円弧状切れ刃5a1側に形成される当接面部6を第1の当接面部6aと呼ぶ。すなわち、第1の円弧状切れ刃5a1に対応するすくい面の裏側(下側)に、第1の当接面部6aが形成されている。
図8に示すように、当接面部6を延長することで定められる仮想平面は、第2の基準平面Cに対して鋭角の傾斜角度θで交差している。すなわち当接面部6は、仮想平面Dで切断された断面図、すなわち短手方向の断面図において、第2の基準平面Cと鋭角をなしている。つまり当接面部6は、第2の基準平面Cに対して傾斜している。この実施形態の切削インサート1の第2の基準平面Cは、上面2および下面3と平行な平面である。したがって当接面部6は、下面3の一部であるが、下面3の中で傾斜している部分である。前述のように図5および図6の側面視において、円弧状切れ刃5aは、第2の基準平面Cおよび下面3に対して傾斜するように形成されている。特に図5において、上面2側の第1の円弧状切れ刃5a1に着目すると、示されていないが、同一切れ刃5における直線状切れ刃5bは図5の右側に位置する。よって図5において、第1の円弧状切れ刃5a1は、概して、同一切れ刃5における直線状切れ刃5bから離れるに従い、第2の基準平面Cに近づくように湾曲する。このように、円弧状切れ刃5aは、第2の基準平面Cおよび下面3に対して傾斜するように形成されている。
ここで、上面2側の第1の円弧状切れ刃5a1を含む切れ刃5と、この第1の円弧状切れ刃5a1に関連するすくい面の裏側(下側)の第1の当接面部6aとに着目する。第1の円弧状切れ刃5a1は、図5において、同一切れ刃5における直線状切れ刃5bから離れるに従い、該第1の円弧状切れ刃5a1の前記頂点部からは第2の基準平面Cに近づくように傾斜する。一方、ここで、図5および図8に着目すると、第1の当接面部6aは、第1の円弧状切れ刃5a1の傾斜と同じように、切削インサート1の短手方向において、第1の円弧状切れ刃5a1と対の直線状切れ刃5b側から離れるに従い、第2の基準平面Cから遠ざかるように傾斜している。
つまり図5に示すように、仮想平面Dと対向する方向からみた側面視、すなわち正面図において、切れ刃5は第2の基準平面Cと鋭角をなすように傾斜する傾斜部分を有する。これに対して、図示しないが、正面図における切れ刃5の傾斜部分の形状を図8の断面図に投影するとき、第1の当接面部6aの傾斜方向は、切れ刃5の傾斜部分の傾斜方向と同じ方向である。すなわち図8の断面図に投影するとき、切れ刃5の傾斜部分の傾斜方向も、左側に向かうに従い下側に向かう方向である。
図9に示すように、当接面部6は、第1の基準平面Bで切断された断面図、すなわち長手方向の断面図において、基準軸線Aとほぼ直角に、すなわち第2の基準平面Cとほぼ平行に形成されている。
切削インサート1の材料は、少なくともその切れ刃5付近が、超硬合金、サーメット、セラミックスおよび立方晶窒化ほう素を含む焼結体等の硬質材料、またはそれら硬質材料の表面にPVDまたはCVDコーティング膜を施された材料、または単結晶ダイヤモンド或いはダイヤモンドを含む焼結体などとされる。なお切れ刃5付近以外の部分の材料も、同様の硬質材料などとされることが好ましい。
上記構成を備える切削インサート1は、本実施形態の切削工具20の工具ボデー21のチップ座22に対して、機械的取り付け手段であるクランプ部材30を用いて着脱自在に装着される。図2、図3および図9を参照して、切削インサート1が装着される切削工具20に関してさらに説明する。この実施形態の切削工具20は、クランプ部材30として締め付けねじ30を用いる。
切削工具20は、複数(ここでは2つ)のチップ座22が設けられた工具ボデー21を備える。各チップ座22には、それぞれ1つの切削インサート1を着脱自在に装着することができる。なお本発明は、図示しないが、たった1つのチップ座が設けられた工具ボデーを備える切削工具を排除しない。
工具ボデー21は、先端部26から後端部27にかけて工具ボデー21を通るように定められる工具回転中心軸線Gの周りに回転するように構成されている。すなわち工具ボデー21は、全体として略円柱状に形成されている。工具ボデー21の先端部26の周囲には2つのチップ座22が等間隔に配設されている。この切削工具20で用いられる複数の切削インサート1は、すべて同じ構成を有し、同一形状を有する。したがって、工具ボデー21に配設される複数のチップ座22も、すべて同一形状とされる。この実施形態の切削工具20は、回転切削工具である。より詳しくは、この実施形態の切削工具20は、前述の切削インサート1を用いるラジアスエンドミルである。
工具ボデー21の各々のチップ座22には、工具回転中心軸線周りの工具回転方向前方に上面2または下面3が向くように、切削インサート1が装着される。各々のチップ座22は、底面23と、壁面24とを有し、工具ボデー21の先端部26側および外周側に向けて開いている。ここでは、切削インサート1の上面2または下面3が接触可能な面をチップ座22の底面23と呼び、また切削インサート1の周側面4が接触可能な面を壁面24と呼ぶ。したがって底面23は、工具回転中心軸線G周りの工具回転方向前方を向いている。
チップ座22には、切削インサート1の1つの切れ刃5が使用可能になるように、切削インサート1が配置されて、締め付けねじ30で固定される。以下、前述の第1の円弧状切れ刃5a1が使用可能になるように切削インサート1がチップ座22に取り付けられる場合を例に、チップ座22の構成を具体的に説明する。図2に示す切削工具20では、第1の円弧状切れ刃5a1を含む切れ刃5を作用切れ刃として、チップ座22に切削インサート1が装着されている。なお前述のとおり、残りの3組の切れ刃5を作用切れ刃として切削インサート1をチップ座に取り付ける場合も同様であるため、説明を省略する。
図3に示すように、チップ座22の底面23には、保持面部23aおよびねじ穴25が形成されている。保持面部23aは、実質的に平面とされ、工具回転中心軸線から離れて外周部に向かうに従い、隆起するように傾斜している傾斜面とされる。すなわち保持面部23aは、工具回転中心軸線から離れて外周部に向かうに従い、工具回転方向前方に向かうように傾斜して配置されている。チップ座22の壁面24は、切削インサート1の周側面4に適合する形状を有している。すなわち、チップ座22の壁面24は、曲面部分と平面部分とが組み合わされた形状とされる。前述のとおり、この実施形態の切削インサート1の周側面4は、曲面が主体であるため、これと接触するチップ座22の壁面24も曲面を主体として構成されている。ねじ穴25は、底面23に対してほぼ垂直に形成されている。したがって、ねじ穴25に対して保持面部23aは傾斜している。しかし、これらに限定されない。チップ座22の形状は、少なくとも1つの当接面部6と保持面部23aとが接触し、切削インサート1を固定できる形状であればどのような形状でも構わず、様々な従来技術が適用できる。なお、図3のねじ穴25は、簡略化されて描かれている。実際のねじ穴25の内面には、めねじが形成されている。
さらに、チップ座22の底面23には、ねじ穴25を挟んで、保持面部23aの反対側に副保持面部23bが形成されている、保持面部23aは工具ボデー21において副保持面部23bよりも先端部26側に位置し、作用切れ刃5に関連するすくい面の裏側の第1の当接面部6aが接触可能に構成されている。副保持面部23bは、下面3側の第1の当接面部6a以外の残りの当接面部6が当接可能に、この残りの当接面部6の傾斜に合わせて構成されている。
ここまでに説明された切削インサート1およびそれが装着される切削工具20の作用および効果に関して以下に説明する。
第1の円弧状切れ刃5a1を含む切れ刃5を作用切れ刃にするようにチップ座22に切削インサート1が取り付けられたとき、第1の当接面部6aは保持面部23aに当接する。第1の当接面部6aの傾斜方向は、前述のとおり、作用切れ刃の第1の円弧状切れ刃5a1の傾斜方向と関係付けられている。切削インサート1は、作用切れ刃の逃げ面に適切な逃げ角が与えられるように切削工具20へ装着される。したがって切削加工時の切削抵抗は、逃げ面の外方に向かう方向で作用切れ刃に作用する。仮に当接面部および保持面部が切削インサートの上面および下面と平行に形成されると、切削インサートには、切削インサートをチップ座の外方に引きずり出そうとする力が作用する。この実施形態の切削インサート1は、上面2および下面3に対して、第1の当接面部6aおよび保持面部23aを傾斜させることで、切削抵抗により切削インサート1をチップ座22の外方に向かわせる力を抑制し、さらに内方に向かわせる力へ変換することができる。加えて、チップ座22において、切削インサート1は保持面部23aと壁面24との間の略V形状部に嵌まるようになる。この嵌まり込みは、ねじ30を締め込む動きで促される。そして、この嵌まり込む動きおよび方向は、切削加工中に切削インサートが回転しようとする方向と一致する。したがって、この実施形態における切削インサート1および切削工具20によれば、切削加工中の切削インサート1のずれ動きをしっかりと抑制できることができる。
さらに、このように着座面となる第2の端面3の形状を特徴付けることで、切削インサート1の回転をしっかりと抑制できるので、切削インサート1の周側面4に特別な凹部などを形成する必要がない。よって、切れ刃5周辺の肉厚の減少による強度低下を抑制することができる。
以下、さらに詳しく説明する。なお、以下では、上記実施形態の作用効果の説明に加えて、好ましい変形をも説明する。
前述のように、この実施形態の切削インサート1は、円弧状切れ刃5aと直線状切れ刃5bとを有するため、ラジアスエンドミルまたはボールエンドミル用の切削インサートに適する。すなわち、円弧状切れ刃5aが主切れ刃として主体的に使用されるが、直線状切れ刃5bも主切れ刃の一部を構成するように使用することができる。この場合、直線状切れ刃5bは、回転切削工具20の外周側に配置されることが好ましい。この好ましい実施形態の切削工具20では、切削工具20の後端部27側から先端部26側に向かう方向は、切削インサート1の第1の基準平面Bの延びる方向(長手方向)に対応し、切削工具20の工具回転中心軸線Gから外周側に向かう方向は、仮想平面Dの延びる方向(短手方向)に対応する。したがって切削インサート1の好ましい形態、および対応する保持面部23aの好ましい形態は、次のとおりである。
切削インサート1は、上面2および下面3の各々において、基準軸線Aに対して回転対称に配置された複数の当接面部6を備えている。そして当接面部6は、短手方向の断面図において、基準軸線Aと直交する第2の基準平面Cに対して所定の傾斜角度θで傾いて形成されている。当接面部6の傾斜角度θは、3°以上、かつ15°以下の範囲内が好ましい。傾斜角度θは、切削加工中の切削抵抗によって切削インサート1がチップ座22の外方に引きずりだされる力を抑制する必要があるため、3°未満では効果が得られない。傾斜角度θが15°を超えると、切削抵抗の主分力に対して、当接面部6による固定が不安定になる。すなわち傾斜角度θが15°を超えると、保持面部23aの保持面部としての機能が低下し、チップ座22の壁面24に過度な負担がかかる。この実施形態の切削インサート1の傾斜角度θは、約7°とされた。なお、図9に示した長手方向の断面図における当接面部6の傾斜角度は、0°以上、かつ7°以下の範囲内が好ましい。前述のとおり、基本的には、長手方向の傾斜角度も、周側面4に近づくに従い、上面2に近づくように傾斜することが好ましいが、長手方向に傾斜させなくても構わない。長手方向の傾斜角度は、切れ刃5の傾斜に応じて、適時調整されるとよい。
第1の当接面部6aはチップ座22の対応する保持面部23aと接触可能に構成されている。このようなチップ座22に切削インサート1の基準軸線Aとねじ穴27の中心軸線とがほぼ平行になるように切削インサート1が配置され、締め付けねじ30が取り付け穴7を通してねじ穴25にねじ込まれることで切削インサート1が固定される。したがって、チップ座22に取り付けられた切削インサート1において、着座面における当接面部6は、ねじ穴25に対しても傾いて形成されている。締め付けねじ30が切削インサート1を押さえつける力は、第1の当接面部6aを保持面部23aにしっかりと押さえつける。そのとき、切削インサート1は下向きに、すなわちチップ座22の底面23に向かって押さえられると同時に、基準軸線A周りの回転方向、すなわち横向きにもしっかりと押さえられる。なお、この切削インサート1を固定する力を高めるためには、切削インサート1がチップ座22の壁面24と保持面部23aとの間にしっかりと挟まれるようにすると、より効果的である。保持面部23aは、チップ座22の壁面24から離れるに従い、隆起するように傾くことが好ましい。すなわち保持面部23aは、チップ座22の壁面24の方を向くことが好ましい。チップ座22の壁面24は、主に切削工具20の外周側を向いている。したがって保持面部23aは、切削工具20の工具回転中心軸線から離れる方向、すなわち外周側に向かうに従い、工具回転方向前方へ隆起するように傾斜することが好ましい。
本発明は、当接面部6および保持面部23aが逆方向に傾斜する実施形態も可能である。すなわち、保持面部23aは、チップ座22の壁面24から離れるに従い、陥没するように傾く実施形態も可能である(図示しない)。その場合は、保持面部が切削インサートの回転方向に対して、障害物あるいは壁面として作用することで、切削インサート1の回転を抑制する。
チップ座22の壁面24には、切削工具20の先端側を向く壁面部分もある。前述のように、当接面部6は、長手方向の断面図において、第2の基準平面Cとほぼ平行に配置されている。しかし、これに限定されない。図示しないが、当接面部6は、長手方向の断面図において傾斜するように配置されても構わない。例えば、チップ座22の壁面24と接触する周側面4に対して内角で鋭角になるように、当接面部6を長手方向に傾斜させると、切削インサート1の固定がより一層安定し、切削加工中に切削インサート1がずれ動きにくくなる。下面3側の当接面部6の長手方向の傾斜は、周側面4に近づくに従い、第2の基準平面Cに近づくように傾斜することが好ましい。そのように当接面部6が傾斜すると、当接面部6と先端側を向く壁面部分との間に略V形状部が形成され、切削インサート1を嵌むことができる。なお、この実施形態の切削インサート1の当接面部6は、図8に示した傾斜角度θで短手方向に傾斜しているため、長手方向の断面図で傾斜させなくても、必要十分な固定の安定性を得られている。
直線状切れ刃5bの長さが、円弧状切れ刃5aの長さよりも長い場合は、チップ座22の壁面24と、この直線状切れ刃5bにつづく周側面4の平面状部分とを積極的に接触させることで、回転方向のずれ動きを防止することができる。したがって本発明は、円弧状切れ刃5aの長さが、直線状切れ刃5bの長さよりも長いときに、特に効果が高い。なお、この実施形態の切削インサート1は、平面視で略半円状部分の全体が円弧状切れ刃5aとされたが、これに限定されない。円弧状切れ刃5aは、直線状切れ刃5bと接続する略1/4円弧(円を4等分したときの円弧)の範囲に少なくとも形成されれば、ボールエンドミルやラジアスエンドミルなどとして十分な機能を得られる。つまり、切削インサート1の上面2の輪郭形状は、2つの略1/4円弧状部分と2つの略直線状部分からなる非対称形状とされても構わない。2つの略円弧状部分の長さは、異なるようにされても構わない。これは、ボールエンドミルなどに2つ以上の切削インサートを用いる場合、工具回転中心軸線を横切る切れ刃を有する1つの切削インサートを配置すると、他の切削インサートは、干渉のため、工具回転中心軸線を横切る切れ刃を配置できないためである。略1/4円弧状部分を2つ以上有し、略1/4円弧状部分の長さが少し異なる場合があり得る。略1/4円弧状部分を有する非対称形状とされる場合、上面2と下面3とは鏡像対称な輪郭形状となる場合がある。したがって、下面3側にも切れ刃5を設ける場合、形成される切れ刃5の勝手が逆になる場合がある。この実施形態の切削インサート1のように、上面2および下面3を略長円形状とすると、同じ右勝手または左勝手の切れ刃5を合計4つ設けることができるため経済的である。前述のとおり、切れ刃5が第1および第2の端面2、3の交差稜線部の一部のみに形成される場合は、残りの交差稜線部に、各々の切れ刃5の間をなめらかにつなぐ曲線接続部が形成されるとよい。その場合の本発明は、平面視で、円弧状切れ刃5aの長さが、曲線接続部の長さよりも長いときに、特に効果が高い。
複数の当接面部6に対応するように、保持面部23aに加えて、すくなくとも1つの副保持面部23bを設けることができる。副保持面部23bは、複数設けられても構わない。切削工具20は、切削インサート1の周側面4と当接面部6の内の1つだけがチップ座22と接触する形態でも、切削インサート1をしっかりと固定することができる。すなわち当接面部6と保持面部23aとの1箇所の接触のみでも、切削インサート1をしっかりと固定することができる。しかし、少なくとも1つの当接面部6と保持面部23aとを接触させつつ、少なくとも1つの当接面部6と副保持面部23bとを同時に接触させると、切削加工中に切削インサート1がずれ動くことを、より効果的に抑制できる。さらに、複数の副保持面部23bを複数の当接面部6と接触させることができれば、固定性が一層安定する。その場合、複数の副保持面部は、様々な方向を向くことがより好ましい。図3に示すように、この実施形態の切削工具20は、副保持面部23bを1つ有する。これは切削インサート1の下面3が2つの当接面部6を有するため、これに対応する保持面部23a、23bも合計2つであることが好ましいからである。なお、この実施形態の切削工具20のように、切削インサート1の周側面4がチップ座22の壁面24と接触する場合、保持面部23aおよび副保持面部23bのそれぞれを切削インサート1の対応する当接面部6と接触させるには、保持面部23a、副保持面部23bおよび当接面部6を、研削加工などにより高い形状精度で製造することが好ましい。もしもチップ座22または切削インサート1の形状精度が高くないと、当接面部6は、どこか1つしかチップ座22と接触しない場合がある。つまり、周側面4と、当接面部6の内のどれか1つが接触した状態で3点接触が成立し、切削インサート1は固定される場合がある。このような状態で、副保持面部23bが複数設けられると、どの副保持面部23bが作用するか安定せず、かえって固定状態が不安定となる。この実施形態の切削工具20は、副保持面部23bが1つのみ形成されたため、切削インサート1の当接面部6を研削加工ほどの高精度にしなくても、保持面部23aおよび副保持面部23bと2つの当接面部6とを同時に接触させることができる。すなわち、この実施形態の切削工具20は、切削インサートが2つの当接面部6を有し、チップ座22がそれぞれ1つずつの保持面部23aおよび副保持面部23bを有することで、切削インサート1が粉末加圧成形および焼結のみで成形されても、チップ座22への固定状態が安定する。
前述のとおり、側面視において、円弧状切れ刃5aは、直線状切れ刃5bから離れるに従い、第2の基準平面Cおよび下面3に近づくように傾斜する。すなわち、円弧状切れ刃5aは、第2の基準平面Cに対して傾斜するように形成される。直線状切れ刃5bも、側面視において、第2の基準平面Cに対して傾斜するように形成される。当接面部6は、仮想平面Dで切断された断面図(図8)において、側面視における切れ刃5の傾斜部分の形状を図8の断面図に投影するときの傾斜方向と同じ方向であることが好ましい。切れ刃5の傾斜方向と、裏側にあたる当接面部6の傾斜方向とを同じ方向に揃えると、切削インサート1の厚さの変化を抑制できる。したがって、切削インサート1に薄い部分が発生することを抑制し、全体の厚さを良好に調整できる。切削インサート1に、薄すぎる部分も厚すぎる部分も生じないため、切削加工時に切削インサート1が欠損しにくく、また切削インサート1が製造しやすいため製造コストも抑制できる。図示しないが、切れ刃5の傾斜部分の図8の断面図への投影形状と、当接面部6の形状とは、略平行またはオフセット形状に形成されることが、さらに好ましい。切れ刃5の傾斜部分と当接面部6とが略平行またはオフセット形状に形成されると、切削インサート1の厚さが最も均等化される。なおオフセット形状とは、2つの曲線が一定の距離を保ったまま並んでいる形状のことである。
本発明の切削インサート1は、基準軸線Aと、平面視における第1の円弧状切れ刃5a1の円弧の中心Eと、を通過する方向を長手方向と定めた。しかし、これは便宜上の定義であり、切れ刃5の円弧の中心を明確に定められることが要件ではない。切れ刃5の形状が、複数の円弧を組み合わせたような形状など、単一の円弧で近似できないような場合にも、作用切れ刃の中から一部分の略円弧状部分だけ選択して第1の円弧状切れ刃5a1とし、これを円弧へ近似して中心Eを定めて構わない。切削インサート1が切削加工中に回転することを防止するように、回転方向に対して当接面部6を傾斜させる方向を考慮して、第1の基準平面Bを定義し、第1の基準平面Bを垂直に横切る仮想平面Dにおいて、第2の基準平面Cに対して当接面部6を傾斜させればよい。
前述のとおり、本発明の切削工具20は、クランプ部材30として締め付けねじ30を用いる。クランプ部材30は、くさびや押さえ駒など、既知の技術が適用できる。ただし、切削インサート1を用いるラジアスエンドミルやボールエンドミルの場合、被加工物を3次元形状に加工するため、切りくず排出性を高めることが好まれる場合がある。また、びびりの発生を防止するため、切削抵抗を低くすることが好まれる場合もある。あるいは、使用できる工具径に制限があり、小径の回転切削工具20が好まれる場合もある。これらの要望に対して、本発明の切削工具20は、締め付けねじ30を用いることが好ましい。締め付けねじ30を用いると、切れ刃5に対して当接面部6が低い、いわゆる芯上がりの切削インサート1を、容易に装着できる。また、すくい面側にくさびや押さえ駒などの障害物がないため、切りくず排出性を高めることができる。さらに、構成が簡単なため、小型化するときに有利であり、小径側に適用できる範囲が広い。
これらの切削工具は、工作機械に装着されることにより、鋼材などの切削加工に利用できる。
以上、本発明の切削インサート、工具ボデーおよび切削工具について実施形態を例に説明したが、本発明の実施形態は上記のものに限定されない。
例えば、円弧状切れ刃5aは、略半円状や略1/4円弧状に限定されない。また略円柱状のエンドミルに限定されず、正面フライスや円盤状のサイドカッタなどにも適用可能である。本発明は上記実施形態のような転削工具だけでなく、旋削工具や穴あけ工具等のその他の形態の切削工具にも適用可能である。
前述した実施形態およびその変形例等では本発明をある程度の具体性をもって説明したが、本発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではない。本発明については、請求の範囲に記載された発明の精神や範囲から離れることなしに、さまざまな改変や変更が可能であることは理解されなければならない。すなわち、本発明には、請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が含まれる。
1 切削インサート
2 第1の端面(上面)
3 第2の端面(下面)
4 周側面
5 切れ刃
5a 円弧状切れ刃
5a1 第1の円弧状切れ刃
5b 直線状切れ刃(第2の切れ刃)
6 当接面部
6a 第1の当接面部
7 取り付け穴
20 切削工具
21 工具ボデー
22 チップ座
23 チップ座の底面
23a 保持面部
23b 副保持面部
24 チップ座の壁面
25 ねじ穴
26 先端部
27 後端部
30 クランプ部材(締め付けねじ)
A 切削インサートの基準軸線
B 第1の基準平面
C 第2の基準平面
D 切断面
E 第1の円弧状切れ刃の円弧の中心
R 円弧状切れ刃の円弧の曲率半径
θ 傾斜角度
G 工具回転中心軸線
本発明の切削インサートは、互いに対向する第1および第2の端面と、第1および第2の端面の間に延在する周側面とを備え、第1の端面と周側面との交差稜線部の少なくとも一部に切れ刃を備える切削インサートであって、少なくとも1つの円弧状切れ刃を含む切れ刃と、第2の端面の少なくとも一部を構成する当接面部とを備える。第1の端面および第2の端面の中央を通る基準軸線Aを定め、円弧状切れ刃の1つを第1の円弧状切れ刃とし、第1の端面に対向する方向からみて、第1の円弧状切れ刃を円弧として含むように仮想円を定めたとき、仮想円の中心は基準軸線Aから離れる。基準軸線Aを含むと共に仮想円の中心を通るように延びる第1の基準平面B、基準軸線Aと垂直な方向に延びる第2の基準平面C、第1の基準平面Bに直交し、第1の円弧状切れ刃と交差すると共に当接面部を横断するように延びる仮想平面Dと、を定めたとき、仮想平面Dにおいて、当接面部は、一端側から他端側に向かうに従い第2の基準平面Cから漸次遠ざかるように傾斜する部分を有する。
そして、本発明の切削インサートは、第1の端面と周側面との交差稜線部には、隣り合う切れ刃の間をつなぐ曲線接続部が形成され、円弧状切れ刃の長さは、曲線接続部の長さよりも長い
この構成に代えて、仮想平面と対向する方向から第1の円弧状切れ刃が属する切れ刃をみた側面視において、切れ刃は、第2の基準平面Cに対して傾斜する傾斜部分を有し、仮想平面Dにおける当接面部の傾斜方向は、側面視における切れ刃の傾斜部分の形状を仮想平面Dに投影するときの傾斜方向と同じ方向であってもよい。
以上の2つの構成に代えて、切削インサートは、複数の円弧状切れ刃と、複数の当接面部とを備え、複数の円弧状切れ刃および複数の当接面部は基準軸線Aに対して回転対称に配置してもよい。
本発明の切削インサートは、互いに対向する第1および第2の端面と、第1および第2の端面の間に延在する周側面とを備え、第1の端面と周側面との交差稜線部の少なくとも一部に切れ刃を備える切削インサートであって、少なくとも1つの円弧状切れ刃を含む切れ刃と、第2の端面の少なくとも一部を構成する当接面部とを備える。第1の端面および第2の端面の中央を通る基準軸線Aを定め、円弧状切れ刃の1つを第1の円弧状切れ刃とし、第1の端面に対向する方向からみて、第1の円弧状切れ刃を円弧として含むように仮想円を定めたとき、仮想円の中心は基準軸線Aから離れる。基準軸線Aを含むと共に仮想円の中心を通るように延びる第1の基準平面Bと、基準軸線Aと垂直な方向に延びる第2の基準平面Cと、第1の基準平面Bに直交し、第1の円弧状切れ刃と交差すると共に当接面部を横断するように延びる仮想平面Dと、を定めたとき、仮想平面Dにおいて、当接面部は、一端側から他端側に向かうに従い第2の基準平面Cから漸次遠ざかるように傾斜する部分を有する。
そして、本発明の切削インサートは、第1の端面と周側面との交差稜線部には、隣り合う切れ刃の間をつなぐ曲線接続部が形成され、円弧状切れ刃の長さは、曲線接続部の長さよりも長い。
この構成に代えて、仮想平面と対向する方向から第1の円弧状切れ刃が属する切れ刃をみた側面視において、切れ刃は、第2の基準平面Cに対して傾斜する傾斜部分を有し、仮想平面Dにおける当接面部の傾斜方向は、側面視における切れ刃の傾斜部分の形状を仮想平面Dに投影するときの傾斜方向と同じ方向であってもよい

Claims (19)

  1. 第1および第2の端面(2、3)と、該第1および第2の端面(2、3)の間に延在する周側面(4)とを備え、前記第1の端面(2)と前記周側面(4)との交差稜線部の少なくとも一部に形成された切れ刃(5)を備える切削インサート(1)であって、
    少なくとも1つの円弧状切れ刃(5a)を含む前記切れ刃(5)と、前記第2の端面(3)に形成された当接面部(6)とを備え、
    前記第1の端面(2)の中央を通ると共に該第1の端面(2)と垂直な基準軸線(A)
    を定め、
    前記円弧状切れ刃(5a)の1つを第1の円弧状切れ刃(5a1)とし、前記第1の端面(2)に対向する方向からみて、該第1の円弧状切れ刃(5a1)を円弧として含むように仮想円を定めたとき、
    該仮想円の中心(E)は前記基準軸線(A)から離れ、
    前記基準軸線(A)を含むと共に前記仮想円の中心(E)を通るように延びる第1の基準平面(B)を定め、
    前記基準軸線(A)と垂直な方向に延びると共に前記第2の端面(3)より前記第1の端面(2)側に配置される第2の基準平面(C)を定め、
    前記第1の基準平面(B)と前記第2の基準平面(C)との両方に直交し、前記第1の円弧状切れ刃(5a1)と交差すると共に前記当接面部(6)を横断するように延びる仮想平面(D)を定めたとき、
    該仮想平面(D)において、前記当接面部(6)は、一端側から他端側に向かうに従い前記第2の基準平面(C)から漸次遠ざかるように傾斜する部分を有する切削インサート。
  2. 前記当接面部(6)は、前記仮想平面(D)において、前記第2の基準平面(C)と鋭角をなすように傾斜し、その傾斜角度(θ)は、3°以上、かつ15°以下の範囲とされる請求項1に記載の切削インサート。
  3. 該切削インサート(1)は、複数の前記円弧状切れ刃(5a)と、複数の前記当接面部(6)とを備え、
    複数の該円弧状切れ刃(5a)および複数の該当接面部(6)は、前記基準軸線(A)
    に対して回転対称に配置される請求項1または2に記載の切削インサート。
  4. 該切削インサート(1)は、2つの前記円弧状切れ刃(5a)を備える請求項1から3のいずれか一項に記載の切削インサート。
  5. 前記切れ刃(5)は、第2の切れ刃(5b)を含み、
    該第2の切れ刃(5b)は、直線状に形成され、
    前記円弧状切れ刃(5a)の長さは、該第2切れ刃(5b)の長さよりも長くなるように、前記切れ刃(5)は形成されている請求項1から4のいずれか一項に記載の切削インサート。
  6. 前記第1の端面(2)と前記周側面(4)との交差稜線部には、隣り合う前記切れ刃(5)の間をなめらかにつなぐ曲線接続部が形成され、
    前記円弧状切れ刃(5a)の長さは、該曲線接続部の長さよりも長くなるように形成されている請求項1から5のいずれか一項に記載の切削インサート。
  7. 前記当接面部(6)は、略平坦面として形成されている請求項1から6のいずれか一項に記載の切削インサート。
  8. 前記仮想平面(D)と対向する方向から前記第1の円弧状切れ刃(5a1)が属する前記切れ刃(5)をみた側面視において、該切れ刃(5)は前記第2の基準平面(C)と鋭角をなすように傾斜する傾斜部分を有し、
    前記仮想平面(D)における前記当接面部(6)の傾斜方向は、該側面視における該切れ刃(5)の傾斜部分の形状を該仮想平面(D)に投影するときの傾斜方向と、同じ方向である請求項1から7のいずれか一項に記載の切削インサート。
  9. 前記仮想平面(D)において、前記当接面部(6)は、該仮想平面(D)に投影された前記切れ刃(5)の前記傾斜部分と略平行またはオフセットされた形状に形成される請求項8に記載の切削インサート。
  10. 前記第2の端面(3)と前記周側面(4)との交差稜線部に形成された少なくとも1つの前記切れ刃(5)を備える請求項1から9のいずれか一項に記載の切削インサート。
  11. 前記第1および第2の端面(2、3)を貫通する取り付け穴(7)を備え、
    前記基準軸線(A)は、該取り付け穴(7)の中心軸線に一致する請求項1から10のいずれか一項に記載の切削インサート。
  12. 前記第1の端面(2)の少なくとも一部がすくい面として機能するように構成されている請求項1から11のいずれか一項に記載の切削インサート。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載の切削インサート(1)を装着する工具ボデー(21)であって、
    少なくとも1つのチップ座(22)を備え、
    前記チップ座(22)は、少なくとも1つの前記当接面部(6)と接触する保持面部(23a)を有する工具ボデー。
  14. 回転切削工具(20)の工具ボデー(21)であって、
    前記保持面部(23a)は、該回転切削工具(20)の工具回転中心軸線(G)から離間するに従い、工具回転方向前方へ向かうように傾斜する請求項13に記載の工具ボデー。
  15. 少なくとも1つのチップ座(22)を備える工具ボデー(21)と、該チップ座(22)に着脱自在に装着される切削インサート(1)とを備え、
    該切削インサート(1)は、請求項1から12のいずれか一項に記載の切削インサート(1)であり、
    前記チップ座(22)は、少なくとも1つの前記当接面部(6)と接触する保持面部(23a)を有する切削工具。
  16. 前記切削インサート(1)は、取り付け穴(7)を備え、
    該切削工具(20)は、該取り付け穴(7)と接触する締め付けねじ(30)を備え、
    前記工具ボデー(21)の前記チップ座(22)は、該締め付けねじ(30)を螺入するねじ穴(25)を有する請求項15に記載の切削工具。
  17. 前記切削インサート(1)の前記切れ刃(5)は、第2の切れ刃(5b)を含み、
    該切削インサート(1)を前記第1の端面(2)と対向する方向からみて、前記第2の切れ刃(5b)は略直線状であり、
    該第2の切れ刃(5b)が前記工具ボデー(21)の外周面に沿うように、前記切削インサート(1)は前記チップ座(22)に配置される請求項15または16に記載の切削工具。
  18. 該切削工具(20)は回転切削工具とされ、
    前記切削インサート(1)の前記切れ刃(5)は、第2の切れ刃(5b)を含み、
    該切削インサート(1)を前記第1の端面(2)と対向する方向からみて、前記第2の切れ刃(5b)は略直線状であり、
    該切削工具(20)の側面視において、前記第2の切れ刃(5b)が工具回転中心軸線(G)と略平行になるように、前記切削インサート(1)は前記チップ座(22)に配置される請求項15から17のいずれか一項に記載の切削工具。
  19. ラジアスエンドミルまたはボールエンドミルとされる請求項15から18のいずれか一項に記載の切削工具。
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