JPWO2016080018A1 - ガス絶縁開閉装置 - Google Patents

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Abstract

接地タンクが振動した際に金属異物が位置ずれを起こしても、金属異物と非線形抵抗膜との接触部で部分放電が発生するのを抑制できるガス絶縁開閉装置を提供すること。絶縁ガスが充填された接地タンク(2)と、接地タンクの内部に配置され、電圧が印加される中心導体(3)と、中心導体を絶縁支持する絶縁支持部材(4)と、接地タンクの少なくとも鉛直下側の内表面に配置され、絶縁材料(51)に非線形抵抗材料(52)が含有されてなる非線形抵抗部(5)とを備え、非線形抵抗部(5)にかかる電界が、運転時における非線形抵抗部と接地タンク内に混入した金属異物(6)との接触点近傍の電界値より高いとき、非線形抵抗部(5)の中心導体側の表面における抵抗率は、放電遅れ時間と電界緩和時定数が等しくなる抵抗率より小さくする。

Description

この発明は、高電圧が印加される中心導体を接地タンク内部に収容し、接地タンク内部に充填した絶縁ガスで中心導体と接地タンクとを絶縁したガス絶縁開閉装置に関するものである。
ガス絶縁開閉装置は、高電圧が印加される中心導体を金属製の接地タンクに収納し、接地タンクと中心導体の間の空間に絶縁ガスを封入することで絶縁性能を確保している。ただし、製作時や現地での据付作業時に異物(ちり・繊維・導電性または半導電性の固体等)が接地タンク内に混入し、絶縁性能が低下する恐れがある。混入した異物は通電時に発生する電界によって帯電し、接地タンクの内表面から浮上する方向に静電気力を受ける。静電気力が異物に働く重力より大きくなると異物は浮上し、中心導体に向かって移動する。異物周囲で電界は集中するため、異物が中心導体に接近したり付着したりすると局所的に高電界となり、装置の耐電圧性能が低下する恐れがある。特に異物が金属製でかつ線状の場合は異物先端で強く電界集中するため、絶縁性能の低下が大きい。
この金属異物の問題に対し、例えば特許文献1に示される従来のガス絶縁開閉装置では、タンク内表面に非直線抵抗特性を有する非線形抵抗膜を設けることで、金属異物周囲の部分放電を抑制して金属異物の帯電を防止し、金属異物の浮上を抑制している。
特開2010−207047号公報(図1)
しかし、特許文献1に示された従来の技術では、遮断器の投入や地震等で接地タンクが振動した際に金属異物が位置ずれを起こした場合、金属異物と非線形抵抗膜の接触部近傍で部分放電が発生し、金属異物が帯電する恐れがある。これにより、金属異物の電荷に作用する静電力が金属異物に働く重力を上回ると金属異物が浮上を開始し、ガス絶縁開閉装置の絶縁性能を大きく低下させることになる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、接地タンクが振動した場合でも金属異物周辺の部分放電を抑制しつつ、接地タンクから金属異物への電荷流入も抑制できるガス絶縁開閉装置を提供することを目的とする。
この発明に係るガス絶縁開閉装置は、絶縁ガスが充填された接地タンクと、接地タンクの内部に配置され、電圧が印加される中心導体と、接地タンクに取付けられ、中心導体を絶縁支持する絶縁支持部材と、接地タンクの少なくとも鉛直下側の内表面に配置され、絶縁材料に非線形抵抗材料が含有されてなる非線形抵抗部とを備え、非線形抵抗部にかかる電界が、運転電圧印加時において電界緩和が発生する前の非線形抵抗部と接地タンク内に混入した金属異物との接触点近傍の電界値より高いとき、非線形抵抗部の抵抗率は、放電遅れ時間と電界緩和時定数が等しくなる抵抗率より小さくしたものである。
この発明の構成とすることにより、接地タンクの振動により金属異物の位置ずれが発生しても、金属異物と接地タンクの接触部近傍で部分放電が発生する前に接触部近傍における電界を緩和でき、金属異物の帯電を抑制できる、という効果を奏する。
この発明の実施の形態1に係わるガス絶縁開閉装置の軸方向断面図である。 図1内に示したA部の拡大図である。 実施の形態1における非線形抵抗膜において、電界に対する抵抗特性を示す図である。 放電の時間遅れと放電発生の累積確率の関係を示す図である。 一般的な絶縁膜と実施の形態1における非線形抵抗膜を比較した金属異物と膜の接触点近傍の電界を示す図である。 この発明の実施の形態2に係るガス絶縁開閉装置の軸方向断面図である。 図6内に示したB部の拡大図である。 この発明の実施の形態3に係るガス絶縁開閉装置の軸方向断面図である。 図8内に示したC部の拡大図である。 この発明の実施の形態3の非線形抵抗膜の厚さ方向における非線形抵抗材料の含有率分布を示す図である。 この発明の実施の形態3において非線形抵抗膜の厚さ方向における非線形抵抗材料の含有率分布を示す別の図である。 この発明の実施の形態4に係るガス絶縁開閉装置の軸方向断面図である。 図12内に示したD部の拡大図である。 この発明の実施の形態4の非線形抵抗膜の厚さ方向における非線形抵抗材料の含有率分布を示す図である。 この発明の実施の形態5の非線形抵抗膜を接地タンクに塗装した直後で硬化前の状態における断面図である。 この発明の実施の形態5の非線形抵抗膜を接地タンクに塗装した後で硬化後の状態における断面図である。 この発明の実施の形態6に係るガス絶縁開閉装置の軸方向断面図である。 図17内に示したE部の拡大図である。 第一の非線形抵抗膜と第二の非線形抵抗膜の非線形抵抗特性を説明する図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1に係るガス絶縁開閉装置を図1から図5に基づいて詳細に説明する。
図1は実施の形態1に係るガス絶縁開閉装置の軸方向断面図、図2は図1内に示したA部の拡大図、図3は実施の形態1における非線形抵抗膜において、電界に対する抵抗特性を示す図、図4は放電の時間遅れと放電発生の累積確率を示す図、図5は一般的な絶縁膜と実施の形態1における非線形抵抗膜において、金属異物と膜の接触点近傍の電界を示す図である。
図1および図2において、ガス絶縁開閉装置1は、圧力容器である金属製で円筒状の接地タンク2と、接地タンク2の内部に配置され、高電圧が印加される中心導体3と、接地タンク2に取付けられ、中心導体3を絶縁支持する絶縁支持部材4とを備えている。中心導体3は固体絶縁物からなる絶縁支持部材4で接地タンク2と同軸中心の位置に固定されている。なお、図1は、ガス絶縁開閉装置1の一部を示したものであり、ガス絶縁開閉装置1は以上述べた構成要素の他、遮断器、断路器、計器用変流器等の装置を備えている。
接地タンク2と中心導体3との間には、両者を絶縁するための絶縁ガス(図示せず)が充填されている。絶縁ガスとして、例えばSF6・乾燥空気・N2・CO2・O2・CF3Iなどの単体ガスが挙げられる。また、上記ガスを2種類もしくはそれ以上の種類で混合させたものを用いても良い。
接地タンク2の内表面には非線形抵抗膜5(非線形抵抗部)が配置されている。非線形抵抗膜5は、例えば接地タンク2の少なくとも鉛直下側の内表面に配置されている。非線形抵抗膜5は樹脂を主成分とする絶縁材料51の中に非線形抵抗材料52(例えば炭化ケイ素)を含有している。非線形抵抗材料52は、低電界領域での抵抗値は大きいが、高電界領域では抵抗値が小さくなる特性を有する。
非線形抵抗特性を示す材料52としては、炭化ケイ素以外に、例えば酸化亜鉛・窒化ガリウム・ダイヤモンドが挙げられる。これら非線形特性材料は1種類のみ使用してもよいし、複数種類の材料を混合して使用してもよい。特に、複数種類の材料を混合する場合は、低電界領域での抵抗値・高電界領域での抵抗値・低電界領域から高電界領域に遷移する電界値を自由に調整することができる。また、絶縁材料51としては熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂が考えられ、熱可塑性樹脂であれば塩化ビニル系・ポリエステル系・ナイロン系等の樹脂が、熱硬化性樹脂であればエポキシ系・ウレタン系・アクリル系等の樹脂が使用される。また、非線形抵抗膜5の形成方法としては、はけ塗り・スプレー塗装・静電塗装(静電気を粉体に与えて目標物に付着させる)等が挙げられる。
非線形抵抗膜5が非線形抵抗特性を示し、かつ実用上問題とならないためには、非線形抵抗材料52の含有率が規定値の範囲内にある必要がある。例えば非線形抵抗材料52として炭化ケイ素を用いた場合、非線形抵抗材料52の充填率は体積分率で例えば30〜80%の範囲にある必要がある。このうち、下限値は炭化ケイ素同士の接触に必要な分量から規定され、上限値は非線形抵抗膜5が脆くならない条件から規定される。すなわち、この規定値の範囲は、非線形抵抗膜5が非線形抵抗特性を示しかつ非線形抵抗膜5の強度を確保するための条件から決めることができる。
図3は実施の形態1における非線形抵抗膜5の電界に対する抵抗特性を示したグラフである。図3に示す通り、高電界領域における中心導体3側の非線形抵抗膜5の抵抗率は、電界緩和時定数と放電の時間遅れとが等しくなる抵抗率ρより小さいものとする。ここで、電界緩和時定数Tは以下の式(1)で表される。
T=εερ (1)
ここで、εは非線形抵抗膜5の比誘電率、
εは真空の誘電率8.85×10−12−3kg−1
ρは非線形抵抗膜5の抵抗率である。
また、放電の時間遅れは、電圧が印加されてから放電のタネとなる初期電子が発生するまでの統計遅れ時間と、初期電子が発生してから放電に成長するまでの形成遅れ時間の和である。図4は横軸を放電遅れ時間、縦軸を放電発生の累積確率とした図であり、文献(電力中央研究所 研究報告:T99036 「方形波インパルスによるSF中準平等電界ギャップの短時間V−t特性の解明」)中に示されている図を引用したものである。RIによる照射で初期電子を供給し、統計遅れ時間が無視できる条件で球−平板電極系で放電遅れ時間を測定した場合、放電遅れ時間が短くなる正極性印加の場合でも、99%以上の確率で放電遅れ時間は50nsより大きくなることがわかる。そこで、放電の時間遅れ=電界緩和時定数を50ns、非線形抵抗膜5の比誘電率を10として(1)式に代入すると、非線形抵抗膜5の抵抗率は1.1×103Ωmとなる。なお、非線形抵抗膜5の比誘電率が10と異なる場合は、(1)式に照らし合わせて「真空の誘電率×非線形抵抗膜5の比誘電率×非線形抵抗膜5の抵抗率」が50nsより小さくなるよう非線形抵抗膜5の抵抗率を調整する。
一方、低電界領域における非線形抵抗膜5の抵抗率は、絶縁物として機能するぐらいに高い抵抗率を保つようになっている。図3において、領域R1は高電界時の目標抵抗率領域を示し、領域R2は低電界時の目標抵抗率領域を示している。また、E1は耐電圧試験時の金属異物6周囲の電界値を、E2は運転電圧印加時において電界緩和が発生する前の非線形抵抗膜5と接地タンク2内に混入した金属異物6との接触点近傍の電界値を示している。
次に、実施の形態1における非線形抵抗膜5の作用について説明する。ここで、図1では接地タンク2内に微小な金属異物6が混入し、非線形抵抗膜5上に存在するものとする。
中心導体3に印加される電圧が低い場合、または中心導体3から発生する電界が低い場合、非線形抵抗膜5内の非線形抵抗材料52は絶縁物として機能する。このため、接地タンク2から金属異物6への電荷の流入が遮断され、金属異物6はほとんど帯電しない。従って、中心導体3から発生した電界による電気的吸引力が金属異物6の自重より大きくなって金属異物6が浮上することはない。
一方、中心導体3に印加される電圧が高い場合、または中心導体3から発生する電界が高い場合、非線形抵抗膜5内の非線形抵抗材料52の抵抗値は小さくなる。これにより、非線形抵抗膜5の中心導体3に近い部分は導電性を示す。
図5は、一般的な絶縁膜と実施の形態1における非線形抵抗膜5において、金属異物6の周囲電界に対する金属異物6と非線形抵抗膜5の接触点近傍の局所電界の依存性を示す図である。
図5に示す通り非線形抵抗膜5と金属異物6の接触点近傍における電界集中が緩和されて部分放電が発生しにくくなり、仮に部分放電が発生したとしても電荷は非線形抵抗膜5の中心導体3に面する部分を流れて逃げてしまい、金属異物6の帯電は抑制される。一方、非線形抵抗膜5のうち接地タンク2に近い部分は高い抵抗値を保つため、接地タンク2の内表面から金属異物6への電荷の移動による金属異物6の帯電は抑制される。以上より、中心導体3から発生した電界による電気的吸引力が金属異物6の自重より大きくなって金属異物6が浮上することはない。
また、高電界印加時における中心導体側の非線形抵抗膜5の抵抗率ρが、電界緩和時定数と放電の時間遅れとが等しくなる抵抗率ρより小さいから、接地タンク2の振動によって金属異物6の位置ずれが発生しても、金属異物6と非線形抵抗膜5との接触部近傍で部分放電が発生する前に電界緩和が起こるため、部分放電は発生しない。
上記のように非線形抵抗膜5の中心導体側の表面における抵抗率は、非線形抵抗膜5にかかる電界が、運転時における非線形抵抗膜5と接地タンク2内に混入した金属異物6との接触点近傍の電界値より高いとき、放電遅れ時間と電界緩和時定数が等しくなる抵抗率より小さく構成すれば、接地タンク2の振動により金属異物6の位置ずれが発生しても、金属異物6と接地タンク2の接触部近傍で部分放電が発生する前に接触部近傍における電界を緩和でき、部分放電の発生を抑制できる。また、非線形抵抗膜5の抵抗率は、103Ωmより小さくする(非線形抵抗膜5の比誘電率が10のとき)ことで、一層効果がある。
実施の形態2.
次にこの発明の実施の形態2に係るガス絶縁開閉装置を図6及び図7に基づいて説明する。
図6は実施の形態2におけるガス絶縁開閉装置の軸方向断面図であり、図7は図6内に示したB部の拡大図である。なお、図6及び図7において、図1および図2に示した構成要素と同一または相当する部分の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
実施の形態1では、接地タンク2の内表面に非線形抵抗膜5のみを配置していたが、実施の形態2では、接地タンク2と非線形抵抗膜5との間に高抵抗の絶縁膜7を設けたものである。その他の構成は実施の形態1と同じに付き、説明を省略する。
前述の通り、中心導体3に印加される電圧が低い場合、または中心導体3から発生する電界が低い場合、非線形抵抗膜5は絶縁物として機能する。ただし、非線形抵抗膜5単独では絶縁膜より抵抗値が小さいため、高電圧を長時間印加した場合は接地タンク2から金属異物6に流入する電荷が次第に大きくなる。実施の形態2では接地タンク2と非線形抵抗膜5との間に高抵抗の絶縁膜7を設けているため、接地タンク2から金属異物6への電荷の流入が遮断され、時間が経過しても金属異物6はほとんど帯電しない。
上記のように接地タンク2と非線形抵抗膜5との間に高抵抗の絶縁膜7を設けた構成のガス絶縁開閉装置1にすれば、高電圧を長時間印加した場合でも接地タンク2から金属異物6への電荷の流入を抑制でき、金属異物6の帯電を防止することで金属異物6の挙動を抑制できる。
実施の形態3.
次にこの発明の実施の形態3に係るガス絶縁開閉装置を図8から図11に基づいて説明する。
図8は実施の形態3におけるガス絶縁開閉装置の軸方向断面図であり、図9は図8内に示したC部の拡大図である。図10は実施の形態3において、非線形抵抗膜の厚さ方向における非線形抵抗材料の含有率分布を示す図、図11は実施の形態3において、図10とは異なる非線形抵抗膜の厚さ方向における非線形抵抗材料の含有率分布を示す図である。
なお、図8及び図9において、図1および図2に示した構成要素と同一または相当する部分の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
実施の形態2では、接地タンク2の内表面と非線形抵抗膜5との間に絶縁膜7を設けたが、実施の形態3では、非線形抵抗膜5における非線形抵抗材料52の含有率が、接地タンク2から中心導体3に向かうにつれて大きくなるように形成している。
図9に示すように、非線形抵抗膜5の中心導体に面した部分における非線形抵抗材料52の含有率は、前述した規定値の範囲内におさめる。一方、非線形抵抗膜5の接地タンク2に近い部分における非線形抵抗材料52の含有率は前述の規定下限値を下回ってよく、ほぼ絶縁材料51で占められていてもよい。また、高電界印加時における非線形抵抗膜5の中心導体3に面した部分における抵抗率は、電界緩和時定数と放電の時間遅れとが等しくなる抵抗率より小さいものとする。
上記のように非線形抵抗膜5を構成すれば、実施の形態2の場合と同様に、高電圧を長時間印加した場合でも接地タンク2から金属異物6への電荷の流入を抑制でき、金属異物6の帯電を防止することで金属異物6の挙動を抑制できる。
次に、接地タンク2から中心導体3に向かうにつれて非線形抵抗材料52の含有率が増大するように非線形抵抗膜5を形成する方法について述べる。
そのような方法として、例えば絶縁材料51と非線形抵抗材料52の割合を少しずつ変え、複数回に分けて塗装することが考えられる。すなわち、絶縁材料51は絶縁性の塗装材料であり、非線形抵抗膜5は塗装膜である。
図10は、実施の形態3において非線形抵抗膜5の厚さ方向における非線形抵抗材料52の含有率分布を示す図である。接地タンク2の内表面に形成した1層目は、ほぼ絶縁材料51のみで構成される。1層目の上に形成した2層目は、1層目より非線形抵抗材料52を多く含む。同様に、3層目は2層目より非線形抵抗材料52を多く含む。以下、これを繰り返して非線形抵抗膜5を形成する。ただし、最も高電圧の中心導体3に近い層における非線形抵抗材料52の含有率は前述した規定値の範囲内であるものとする。このように、非線形抵抗膜5は、非線形抵抗材料52の含有率を変えながら複数回塗装して形成された複数層から構成することができる。
上記のように非線形抵抗膜5を構成すれば、接地タンク2に近い領域は抵抗値の高い絶縁材料51の割合が高いため高い抵抗値を維持でき、高電圧を長時間印加した場合でも接地タンク2から金属異物6への電荷の流入を抑制でき、金属異物6の帯電を防止することで金属異物6の挙動を抑制できる。また、中心導体3に近い側では非線形抵抗材料52の含有率が規定値の範囲内にあるため、非線形抵抗材料52により金属異物6付近の電界を緩和でき、部分放電の発生を抑制できる。
また、実施の形態3に係るガス絶縁開閉装置1では、非線形抵抗膜5に含まれる非線形抵抗材料52の割合を接地タンク2から中心導体3に向けて少しずつ大きくしているため、以下の効果も得ることもできる。
すなわち、一般に、ガス絶縁開閉装置は、周囲環境の温度変化と通電時に発生するジュール熱により、温度上昇と下降を繰り返すヒートサイクルが起こる。このため、熱膨張係数の異なる材料の界面に対し、界面から離れる方向に応力が働き界面剥離が起こる場合がある。剥離が起こると剥離層で部分放電が発生し、放電により絶縁被覆が劣化し、被覆の絶縁機能を低下させる恐れがある。しかし、実施の形態3では、接地タンク2と接している層から中心導体3に面する層まで非線形抵抗膜5の組成が少しずつ変化しているため、各層間の熱膨張係数の差が小さく、界面剥離を防止できる。
さらに、実施の形態3に係るガス絶縁開閉装置1では、非線形抵抗膜5に含まれる非線形抵抗材料52の割合を接地タンク2から中心導体3に向けて少しずつ大きくしているため、以下の効果も得ることもできる。
すなわち、一般に、中心導体3に通電した場合、接地タンク2に電流が流れることにより接地タンク2の温度が上昇する。また、接地タンク2への日射によっても接地タンク2の温度が上昇する。ここで、実施の形態1のように、接地タンク2の表面に直接非線形抵抗膜5を設けると、非線形抵抗膜内の非線形抵抗材料52の抵抗率が温度上昇によって低下してしまう。しかし、実施の形態3では、接地タンク2と接している層は熱伝導率が非線形抵抗材料52より小さい絶縁材料51で実質構成されているため、接地タンク2の温度が上昇しても、非線形抵抗材料52の温度上昇は抑えられ、非線形抵抗膜5の抵抗率の低下を抑制ことができる。なお、一般的な非線形抵抗材料52の熱伝導率は、炭化ケイ素が150W/mK、酸化亜鉛が25W/mK、窒化ガリウムが130W/mK、ダイヤモンドが1000W/mKである。また、一般的な絶縁材料51であるエポキシ樹脂の熱伝導率は0.3W/mKである。
また、実施の形態3では、非線形抵抗膜5内における非線形抵抗材料52の含有率分布を自由に調整できる。このため、(1)界面剥離を起こさず、(2)接地タンク2側からの電流の流入を抑制でき、(3)金属異物6近傍における部分放電も抑制できるような非線形抵抗材料52の含有率分布になるよう調整できる。また、一度そのような含有率分布を見いだせば、その分布を精度高く再現可能である。
なお、実施の形態3において、接地タンク2から中心導体3に向かうにつれて次第に非線形抵抗材料52の含有率が増大するよう非線形抵抗膜5を形成したが、非線形抵抗膜5の内層(接地タンク2側)より外層(中心導体3側)の方が非線形抵抗材料52の含有率が低下するような部分があっても良い。
図11は、実施の形態3において非線形抵抗膜5の厚さ方向における非線形抵抗材料52の含有率が、図10とは異なる含有率分布を示す図であり、接地タンク2から3層目の部位は2層目の部位より非線形抵抗材料52の含有率が小さい。ただし、この場合は層間の非線形抵抗材料52の含有率の違いが図10の場合と比較して大きくなるため、界面剥離を防止する効果は小さくなる。
また、上記に関連して、中心導体3に最も近い層(最外層)よりも非線形抵抗材料52の含有率が高い部分が内層に存在しても良い。ただし、最内層から最外層への全ての層で非線形抵抗材料52の含有率は規定上限値を超えないものとする。
実施の形態4.
次にこの発明の実施の形態4に係るガス絶縁開閉装置を図12から図14に基づいて説明する。
図12は実施の形態4に係るガス絶縁開閉装置の軸方向断面図であり、図13は図12内に示したD部の拡大図である。図14は実施の形態4の非線形抵抗膜の厚さ方向における非線形抵抗材料の含有率分布を示す図である。なお、図12では、図1に示した構成要素と同一または相当する部分の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
実施の形態3では、非線形抵抗材料52の含有率を少しずつ変えながら複数回塗装することで、接地タンク2側より中心導体3側の方が非線形抵抗材料52の含有率が高い非線形抵抗膜5を得ていた。実施の形態4では、絶縁材料81と非線形抵抗材料82の含有率を厚さ方向に変化させた非線形抵抗シート8を接地タンク2の内表面に設置するようにしたものである。
非線形抵抗シート8は絶縁材料81と非線形抵抗材料82から構成され、厚さ方向で非線形抵抗材料82の含有率が異なっており、接地タンク2に接する面は絶縁材料81の含有率が大きく、中心導体3に面する面は非線形抵抗材料82の含有率が大きくなるようにする。
非線形抵抗シート8の厚さ方向における非線形抵抗材料82の含有率(充填率)分布は、図14に示すように単調に増加していても良いが、接地タンク2側(外周側)より中心導体3側(内周側)の方が非線形抵抗材料82の含有率が小さくなる部分が含まれていても良い。非線形抵抗シート8の中心導体3に面した部分における非線形抵抗材料82の含有率は、前述した規定値の範囲内にあるものとする。また、高電界領域における非線形抵抗シート8の中心導体3に面した部分における抵抗率は、電界緩和時定数と放電の時間遅れとが等しくなる抵抗率より小さいものとする。
図12に示すように、接地タンク2には複数枚の非線形抵抗シート8を敷き詰める。非線形抵抗シート8は隣り合う非線形抵抗シート8と端部がラップするように設置し、接地タンク2の内表面で、非線形抵抗シート8の敷かれていない部分が露出しないようにする。
次に、厚さ方向に非線形抵抗材料82の含有率が上記分布を持つ非線形抵抗シート8の作製方法について述べる。
非線形抵抗材料82の含有率に上記分布を持たせる方法として、例えば遠心力によって絶縁材料81と非線形抵抗材料82の比率を連続的に変化させる方法が挙げられる。絶縁材料81に非線形抵抗材料82を加えた状態で遠心力をかけると、回転軸から遠い部分は非線形抵抗材料82が多く、回転軸から近い部分は非線形抵抗材料82が少なくなり、非線形抵抗材料82の含有率が連続的に分布する。非線形抵抗材料82の含有率分布の形状は、例えば単位時間当たりの回転数や回転時間によって調整できる。
上記のような非線形抵抗シート8を用いれば、接地タンク2に近い領域は抵抗値の高い絶縁材料81の含有率が大きいため高い抵抗値を維持でき、高電圧を長時間印加した場合でも接地タンク2から金属異物6への電荷の流入を抑制でき、金属異物6の帯電を防止することで金属異物6の挙動を抑制できる。また、中心導体3に近い側では非線形抵抗材料82の含有率が上述した規定値の範囲内にあるため、非線形抵抗材料82により金属異物6付近の電界を緩和でき、部分放電の発生を抑制できる。
また、実施の形態3における非線形抵抗膜5では接地タンク2側から中心導体3側に向かって非線形抵抗材料52の含有率が階段状に変化していたが、実施の形態4では、接地タンク2側から中心導体3側に向かって非線形抵抗材料82の含有率が連続的に変化しているため、実施の形態3と比較しても非線形抵抗シート8内部の界面剥離の防止効果が大きい。
また、実施の形態3では非線形抵抗膜5を形成するために複数回塗装する必要があったが、実施の形態4では出来上がった非線形抵抗シート8を設置するだけでよいため、接地タンク2への非線形抵抗部の形成時間を短縮できる。
実施の形態5.
次にこの発明の実施の形態5に係るガス絶縁開閉装置を図15および図16に基づいて説明する。
図15は非線形抵抗膜を接地タンクに塗装した直後で硬化前の状態における断面図で、図16は硬化後の状態における断面図である。
実施の形態3では、非線形抵抗材料52の含有率を少しずつ変えながら複数回塗装することで、接地タンク2に近い領域では絶縁材料51の割合が大きく、中心導体3に近い領域では非線形抵抗材料52の含有率が大きい非線形抵抗膜5を得ていた。
一方、この実施の形態5では、絶縁材料51と比較して比重の小さい非線形抵抗材料52の非線形抵抗膜5を用いることで、接地タンク2に塗装した直後で硬化前の状態においては、図15のように非線形抵抗材料52と絶縁材料51が万遍なく混在しているが、硬化後の状態においては、図16のように実施の形態3と同様に接地タンク2に近い領域では絶縁材料51の割合が大きく、中心導体3に近い領域では非線形抵抗材料52の含有率が大きい非線形抵抗膜5を得ることができる。
図15では、非線形抵抗材料52は非線形抵抗膜5内の厚さ方向に均一に分布しているが、そうでなくとも良い。非線形抵抗材料52と絶縁材料51は、非線形抵抗材料52の比重が絶縁材料51の比重より小さくなるような組み合わせを選択する。
なお、一般的な非線形抵抗材料52の比重は、炭化ケイ素が3.22g/cm、酸化亜鉛が5.6g/cm、窒化ガリウムが6.1g/cm、ダイヤモンドが3.52g/cmである。
一方、絶縁材料51として一般的に用いられるエポキシ樹脂の比重は1〜1.2g/cmである。このため、実施の形態5を用いるには、エポキシよりも比重の大きい絶縁材料51を採用する必要がある。また、非線形抵抗膜5の中心導体3に面した部分における非線形抵抗材料52の含有率を前述した規定値の範囲に収めるため、硬化条件を調整する必要がある。
上記のように非線形抵抗材料52と絶縁材料51を選択すれば、塗装してから硬化が完了するまでの間に非線形抵抗材料52が上方(中心導体3に近い側)に、絶縁材料51が下方(接地タンク2に近い側)に移動するため、実施の形態3、4と同様に接地タンク2に近い領域では絶縁材料51の割合が大きく、中心導体3に近い側では非線形抵抗材料52の割合が大きい非線形抵抗膜5を得ることができる。
上記のように非線形抵抗膜5を構成すれば、接地タンク2に近い領域は抵抗値の高い絶縁材料51の割合が大きいため、高い抵抗値を維持でき、高電圧を長時間印加した場合でも接地タンク2から金属異物6への電荷の流入を抑制でき、金属異物6の帯電を防止することで金属異物6の挙動を抑制できる。また、中心導体3に近い側では非線形抵抗材料52の含有率が上述した規定値の範囲内にあるため、金属異物6付近の電界を緩和でき、部分放電の発生を抑制できる。
また、実施の形態5の方法では、非線形抵抗膜5を一度で形成することができるため、実施の形態3の方法と比較して非線形抵抗膜5の形成に要する加工時間・費用を低減できる。
また、実施の形態3における非線形抵抗膜5では接地タンク2側から中心導体3側に向かって非線形抵抗材料52の含有率が階段状に変化していたが、実施の形態5では、接地タンク2側から中心導体3側に向かって非線形抵抗材料52の含有率が連続的に変化しているため、実施の形態3と比較しても界面剥離の防止効果が大きい。
実施の形態6.
次にこの発明の実施の形態6に係るガス絶縁開閉装置を図17から図19に基づいて説明する。
図17は実施の形態6に係るガス絶縁開閉装置の軸方向断面図であり、図18は図17内に示したE部の拡大図である。図19は実施の形態6の第一の非線形抵抗膜と第二の非線形抵抗膜の非線形抵抗特性を説明する図である。なお、図17および図18では、図1および図2に示した構成要素と同一または相当する部分の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
実施の形態1〜5では1種類の非線形抵抗材料52、82を使用していたが、実施の形態6では抵抗率が変化する電界強度の異なる2種類の非線形抵抗材料を用いた2層の非線形抵抗膜5を形成したものである。
図18に示すように、接地タンク2の内表面に、第一の絶縁材料51aに第一の非線形抵抗材料52aが含有されてなる第一の非線形抵抗膜5a(第一の非線形抵抗部)を配置する。さらに、第一の非線形抵抗膜5aの表面上に、第二の絶縁材料51bに第二の非線形抵抗材料52bが含有されてなる第二の非線形抵抗膜5b(第二の非線形抵抗部)を配置する。第一の絶縁材料51aと第二の絶縁材料51bは同じであっても異なっていても良いが、同じである場合の方が、第一の非線形抵抗膜5aと第二の非線形抵抗膜5bの密着性は高くなる。
第一の非線形抵抗膜5aと第二の非線形抵抗膜5bの非線形抵抗特性は、図19のようになっており、第一の非線形抵抗膜5aは、第二の非線形抵抗膜5bと比較して、抵抗率が変化する電界強度が高いようにする。すなわち、第一の非線形抵抗材料52aは、第二の非線形抵抗材料52bと比較して、抵抗率が変化する電界強度が高いようにし、第一の非線形抵抗膜5aは、第二の非線形抵抗膜5bと比較して、より高電界領域で抵抗率が低下するようにする。ここで、抵抗率が変化(低下)する電界強度は、非線形抵抗膜が絶縁性から導電性に変化する電界強度である。なお、第一の絶縁材料51aにおける第一の非線形抵抗材料52aの含有率は、例えば、第二の絶縁材料51bにおける第二の非線形抵抗材料52bの含有率に等しい。
また、抵抗率が変化(低下)する前の低電界領域において、第一の非線形抵抗膜5aの抵抗率は、第二の非線形抵抗膜5bと同等か、より大きくなるようにすることが好ましい。すなわち、自己の抵抗率が変化(低下)する電界強度よりも低電界領域における第一の非線形抵抗膜5aの抵抗率は、自己の抵抗率が変化(低下)する電界強度よりも低電界領域における第二の非線形抵抗膜5bの抵抗率と同等か、より高くなるようにすることが好ましい。
上記のように第一の非線形抵抗膜5aと第二の非線形抵抗膜5bを構成すると、金属異物6周囲の電界強度が低い段階では、第二の非線形抵抗膜5bのみ抵抗率が小さくなり、非線形抵抗膜の表面方向に電荷を逃がすことで金属異物6の帯電を抑制できる。このとき、第一の非線形抵抗膜5aは高抵抗を維持しているため、接地タンク2から金属異物6への電荷流入を抑制することができる。
上記のように第一の非線形抵抗膜5aと第二の非線形抵抗膜5bを構成すれば、金属異物6周囲の部分放電を抑制できるとともに、接地タンク2から金属異物6への電荷の流入も抑制でき、金属異物の帯電を防止できる。
また、第一の非線形抵抗膜5aと第二の非線形抵抗膜5bで非線形抵抗特性を示す電界領域をずらしたことで、幅広い領域で非線形抵抗特性を有することになり、従来技術と比較して膜厚等のバラツキを許容しやすくなる。
以上、この発明の実施の形態を記述したが、この発明は実施の形態に限定されるものではなく、種々の設計変更を行うことが可能であり、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
1:ガス絶縁開閉装置、 2:接地タンク、 3:中心導体、 4:絶縁支持部材、 5、5a、5b:非線形抵抗膜、 6:金属異物、 7:絶縁膜、 8:非線形抵抗シート、 51、51a、51b、81:絶縁材料、 52、52a、52b、82:非線形抵抗材料。

Claims (17)

  1. 絶縁ガスが充填された接地タンクと、前記接地タンクの内部に配置され、電圧が印加される中心導体と、前記接地タンクに取付けられ、前記中心導体を絶縁支持する絶縁支持部材と、前記接地タンクの少なくとも鉛直下側の内表面に配置され、絶縁材料に非線形抵抗材料が含有されてなる非線形抵抗部とを備え、
    前記非線形抵抗部にかかる電界が、運転電圧印加時において電界緩和が発生する前の前記非線形抵抗部と前記接地タンク内に混入した金属異物との接触点近傍の電界値より高いとき、前記非線形抵抗部の抵抗率は、放電遅れ時間と電界緩和時定数が等しくなる抵抗率より小さいことを特徴とするガス絶縁開閉装置。
  2. 前記接地タンクと前記非線形抵抗部との間に絶縁膜を有することを特徴とする請求項1に記載のガス絶縁開閉装置。
  3. 前記中心導体側における前記非線形抵抗部の抵抗率は、真空の誘電率と非線形抵抗膜の比誘電率と非線形抵抗膜の抵抗率との積が50nsより小さくなる値であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガス絶縁開閉装置。
  4. 前記非線形抵抗部は、前記接地タンク側と比較して前記中心導体側により多くの前記非線形抵抗材料を含有することを特徴とする請求項1に記載のガス絶縁開閉装置。
  5. 前記中心導体側における前記非線形抵抗材料の含有率は、前記非線形抵抗部が非線形抵抗特性を示しかつ前記非線形抵抗部の強度を確保するための条件から決まる範囲内であることを特徴とする請求項4に記載のガス絶縁開閉装置。
  6. 前記非線形抵抗部は、前記絶縁材料としての絶縁性の塗装材料に前記非線形抵抗材料が含有されてなる塗装膜であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のガス絶縁開閉装置。
  7. 前記塗装膜は、前記非線形抵抗材料の含有率を変えながら複数回塗装して形成された複数層からなることを特徴とする請求項6に記載のガス絶縁開閉装置。
  8. 前記非線形抵抗材料の含有率は、前記接地タンク側から前記中心導体側に向かうにつれて階段状に増大することを特徴とする請求項7に記載のガス絶縁開閉装置。
  9. 前記非線形抵抗材料の比重は、前記絶縁材料の比重よりも小さいことを特徴とする請求項6に記載のガス絶縁開閉装置。
  10. 前記非線形抵抗材料の含有率は、前記接地タンク側から前記中心導体側に向かうにつれて連続的に増大することを特徴とする請求項9に記載のガス絶縁開閉装置。
  11. 前記非線形抵抗部は、前記絶縁材料としての絶縁性の塗装材料に前記非線形抵抗材料が含有されてなる非線形抵抗シートであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のガス絶縁開閉装置。
  12. 前記非線形抵抗材料の含有率は、前記接地タンク側から前記中心導体側に向かうにつれて連続的に増大することを特徴とする請求項11に記載のガス絶縁開閉装置。
  13. 前記非線形抵抗材料の熱伝導率は、前記絶縁材料の熱伝導率より高いことを特徴とする請求項6または請求項11に記載のガス絶縁開閉装置。
  14. 絶縁ガスが充填された接地タンクと、前記接地タンクの内部に配置され、電圧が印加される中心導体と、前記接地タンクに取付けられ、前記中心導体を絶縁支持する絶縁支持部材と、前記接地タンクの少なくとも鉛直下側の内表面に配置され、第一の絶縁材料に第一の非線形抵抗材料が含有されてなる第一の非線形抵抗部と、前記第一の非線形抵抗部の表面上に配置され、第二の絶縁材料に第二の非線形抵抗材料が含有されてなる第二の非線形抵抗部とを備え、
    前記第一の非線形抵抗部は、前記第二の非線形抵抗部よりも、抵抗率が変化する電界強度が高いことを特徴とするガス絶縁開閉装置。
  15. 自己の抵抗率が変化する電界強度よりも低電界領域における前記第一の非線形抵抗部の抵抗率は、自己の抵抗率が変化する電界強度よりも低電界領域における前記第二の非線形抵抗部の抵抗率よりも高いことを特徴とする請求項14に記載のガス絶縁開閉装置。
  16. 前記非線形抵抗材料は、炭化ケイ素または酸化亜鉛であることを特徴とする請求項1から請求項15のいずれか1項に記載のガス絶縁開閉装置。
  17. 前記非線形抵抗材料は、炭化ケイ素・酸化亜鉛・窒化ガリウム・ダイヤモンドの中から複数種類を混合させたものであることを特徴とする請求項1から請求項15のいずれか1項に記載のガス絶縁開閉装置。
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