JPH11283443A - 絶縁物 - Google Patents

絶縁物

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JPH11283443A
JPH11283443A JP10087013A JP8701398A JPH11283443A JP H11283443 A JPH11283443 A JP H11283443A JP 10087013 A JP10087013 A JP 10087013A JP 8701398 A JP8701398 A JP 8701398A JP H11283443 A JPH11283443 A JP H11283443A
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JP
Japan
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insulator
oxide
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additive
adhesive
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Application number
JP10087013A
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English (en)
Inventor
Satoshi Matsumoto
松本  聡
Toshiaki Inohara
俊明 猪原
Masahiro Hanai
正広 花井
Eiji Kaneko
英治 金子
Shinichi Menju
新一 毛受
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁物の帯電や絶縁物と金具との間における
電界集中を防止することにより、より小形で高性能を有
する絶縁物を提供する。 【解決手段】 絶縁物1と金具2とを接着するために、
接着剤の固有抵抗率よりも低い固有抵抗率を有する添加
剤を加えた添加剤入り接着剤4が使用される。一般的に
は、エポキシ系接着剤に対して、酸化クロム(Cr2
3 )、四三酸化鉄(Fe3 4 )、フタロシアニングリ
ーン、ベンゾトリアゾール(BTA)、炭化ケイ素(S
iC)、酸化亜鉛(ZnO)、カーボン(C)、炭酸カ
ルシウム(CaCO3 )、酸化カルシウム(CaO)、
フッ化マグネシウム(MgF2)、酸化アンチモン、酸
化スズ、からなるグループの中から選択された材料が加
えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高電圧機器一般に
使用される絶縁物に関する。特に、ガス絶縁機器に使用
されるエポキシ絶縁物やポリテトラフルオロエチレン、
ならびに電力ケーブルに使用される架橋ポリエチレン等
を使用した絶縁物を対象とする。
【0002】
【従来の技術】近年、高電圧機器の絶縁技術の進歩は目
覚ましく、機器の小形化・高性能化が益々進んでいる。
また、その適用範囲についても、従来の交流機器は勿論
のこと、直流機器へと広がりを見せている。この場合、
機器の小形化は、電気的には機器内部における設計電界
の上昇を意味しており、高電圧機器に使用される絶縁物
は、機器の運転時において従来よりも高い電界に晒され
るようになっている。
【0003】こうした状況は、従来の電界設計ではあま
り問題とならなかった絶縁物自体の帯電による絶縁性能
の低下を引き起こす場合があり、絶縁物の設計上、帯電
防止に関して特に注意を要するようになってきている。
また、直流電圧が絶縁物に印加された場合には、交流電
圧の場合よりも静電気による帯電が促進されることが知
られている。
【0004】このような絶縁物の帯電を防止するため、
例えば、米国特許第4,688,142号公報において
は、絶縁物の表面に酸化クロムあるいは酸化鉄を添加し
たコーティング材を塗布する方法が開示されている。
【0005】また、直流と交流では、同じ電圧が印加さ
れたとしても、機器の構造や絶縁物の材料物性により、
電圧分担が異なる。例えば、図5の(a)に示すよう
に、交流においては電圧分担が誘電率分布により決まる
ので、接地電極側の等電位線は接地金具の内部にある絶
縁物にはあまり入り込まない。これに対して、図5の
(b)に示すように、直流においては電圧分担が最終的
に抵抗によって決定されることになるので、等電位線は
接地金具の内部の絶縁物内部まで入り込むことになる。
このため、直流機器においては、交流機器の絶縁設計と
は異なった観点からの絶縁設計が要求される。
【0006】図4は、高電圧機器に使用される従来の絶
縁物の一例を示している。この図4において、絶縁物1
は金具2によって支持されており、絶縁物1と金具2と
の間は接着剤3により接着されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図4に示す
ような絶縁物において、絶縁物1と金具2との接着部に
は、絶縁物1と金具2の熱膨張係数が異なることや、機
械的応力が加わることなどの理由により、剥離やクラッ
クなどの微小ギャップが生じることがある。そして、こ
のように剥離やクラックが生じた部位に電圧が印加され
た場合には、周囲の誘電率や抵抗率が異なるため、これ
ら微小ギャップ部分に電界集中が発生する。その結果、
微小ギャップが形成されている金具部分からの電荷の放
出や絶縁物への電荷注入が発生し、絶縁物が帯電する。
また、微小ギャップが直接絶縁破壊の原因となることも
ある。こうした現象は、絶縁物の絶縁信頼性の低下を引
き起こすため、問題となっている。
【0008】このような現象は、前述した理由により、
直流電圧が印加される場合に特に顕著となるため、直流
機器の絶縁設計時には注意深い検討が必要である。ま
た、交流機器でも、現地試験時やガス絶縁開閉装置の断
路器の開閉操作に伴って直流電圧が機器に印加される場
合には同様の現象が起こる可能性があるため、交流機器
の絶縁設計時にも、直流機器と同様に注意深い検討が必
要となっている。
【0009】このように、機器の小形化に伴う設計電界
の上昇ならびに直流機器への適用拡大は、従来はあまり
問題とされなかった絶縁物の帯電、あるいは絶縁物と金
具との接着部における電界集中を引き起こすため、高電
圧機器の絶縁信頼性を低下させる恐れがあり、その発生
の防止と対策が望まれている。
【0010】特に、ガス絶縁機器においては、絶縁物が
絶縁性能に優れたSF6 ガス中で使用されることから設
計電界が高く、かつ、絶縁物の表面抵抗あるいは体積抵
抗も大きいため、ガス絶縁機器の絶縁信頼性向上のため
に、絶縁物の帯電防止ならびに絶縁物と金具との接着部
における電界緩和に対して一層の改善が望まれている。
【0011】したがって、本発明の目的は、高電圧機器
に使用される絶縁物において、絶縁物の帯電や絶縁物と
金具との間における電界集中を防止することにより、よ
り小形で高性能を有する絶縁物を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、絶縁物の表面に使用する接着剤や塗装
材料あるいは絶縁物自体に、低い固有抵抗率を有する添
加剤を加えることにより、絶縁物の帯電を防止するもの
である。
【0013】請求項1記載の発明は、絶縁物とこれを支
持する金具との接着に使用される接着剤に、この接着剤
より低い固有抵抗率を有する添加剤が加えられたことを
特徴としている。この構成によれば、絶縁物と金具との
接着部における導電性を上げることができるため、この
接着部に生じる微小ギャップ部の電界上昇を抑制するこ
とができる。したがって、帯電を引き起こす原因となる
電荷の供給を抑制することができる。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の絶
縁物において、添加剤の材料を具体的に限定したもので
ある。すなわち、請求項1記載の絶縁物に使用する添加
剤の具体的な材料は適宜選択可能であるが、一般的に
は、請求項2に記載しているように、酸化クロム(Cr
2 3 )、四三酸化鉄(Fe3 4 )、フタロシアニン
グリーン、ベンゾトリアゾール(BTA)、炭化ケイ素
(SiC)、酸化亜鉛(ZnO)、カーボン(C)、炭
酸カルシウム(CaCO3 )、酸化カルシウム(Ca
O)、フッ化マグネシウム(MgF2 )、酸化アンチモ
ン、酸化スズ、からなるグループの中から選択された材
料を使用することが望ましい。このグループの中から選
択された単独の材料あるいは複数の材料の組み合わせを
適宜添加することにより、絶縁物と金具との接着部にお
ける導電性を上げることができるため、帯電を引き起こ
す原因となる電荷の供給を抑制することができる。
【0015】請求項3記載の発明は、絶縁物の表面が、
この絶縁物より低い固有抵抗率を有する塗装材料によっ
てコーティングされたことを特徴としている。この構成
によれば、絶縁物表面の導電性を上げることができるた
め、帯電を引き起こす原因となる電荷を除去することが
できる。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項3記載の絶
縁物において、塗装材料を具体的に限定したものであ
る。すなわち、請求項3記載の絶縁物に使用する具体的
な塗装材料は適宜選択可能であるが、一般的には、請求
項4に記載しているように、フタロシアニングリーン、
ベンゾトリアゾール(BTA)、炭化ケイ素(Si
C)、酸化亜鉛(ZnO)、カーボン(C)、炭酸カル
シウム(CaCO3 )、酸化カルシウム(CaO)、フ
ッ化マグネシウム(MgF2 )、酸化アンチモン、酸化
スズ、からなるグループの中から選択された材料を添加
したエポキシ樹脂を使用することが望ましい。このグル
ープの中から選択された単独の材料あるいは複数の材料
の組み合わせを適宜添加したエポキシ樹脂を使用するこ
とにより、絶縁物表面の導電性を上げることができるた
め、帯電を引き起こす原因となる電荷を除去することが
できる。
【0017】請求項5記載の発明は、絶縁物に、この絶
縁物の母材となるレジンよりも低い固有抵抗率を有する
添加剤が加えられたことを特徴としている。この構成に
よれば、絶縁物自体の導電性を上げることができるた
め、絶縁物自体の帯電を防止することができる。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項5記載の絶
縁物において、添加剤の材料を具体的に限定したもので
ある。すなわち、請求項5記載の絶縁物に使用する添加
剤の具体的な材料は適宜選択可能であるが、一般的に
は、請求項6に記載しているように、酸化クロム(Cr
2 3 )、四三酸化鉄(Fe3 4 )、フタロシアニン
グリーン、ベンゾトリアゾール(BTA)、炭化ケイ素
(SiC)、酸化亜鉛(ZnO)、カーボン(C)、炭
酸カルシウム(CaCO3 )、酸化カルシウム(Ca
O)、フッ化マグネシウム(MgF2 )、酸化アンチモ
ン、酸化スズ、からなるグループの中から選択された材
料を使用することが望ましい。このグループの中から選
択された単独の材料あるいは複数の材料の組み合わせを
適宜添加することにより、絶縁物自体の導電性を上げる
ことができるため、絶縁物自体の帯電を防止することが
できる。
【0019】請求項7記載の発明は、請求項1〜6記載
のいずれか一つの絶縁物において、絶縁物自体の材料を
具体的に限定したものである。すなわち、請求項1〜6
記載の絶縁物自体の具体的な材料は適宜選択可能である
が、一般的には、請求項7に記載しているように、酸化
アルミナ(Al2 3 )および二酸化ケイ素(Si
2 )の少なくとも一方を充填剤として用いたエポキシ
樹脂、ガラス繊維強化プラスチックス(FRP)、ポリ
エチレン(PE)、架橋ポリエチレン(XLPE)、ポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)、からなるグル
ープの中から選択された材料を使用することが望まし
い。このグループの中から選択された絶縁物を使用し
て、請求項1〜6記載のような帯電防止策を施すことに
より、絶縁物の帯電を有効に防止できる。
【0020】
【発明の実施の形態】上記のような本発明を適用した複
数の実施の形態について、図1〜図3を参照して具体的
に説明する。
【0021】[1.第1の実施の形態]図1は、請求項
1記載の発明を適用した場合の一つの実施の形態を示し
ている。すなわち、図1に示す形態においては、絶縁物
1と金具2とを接着するために、接着剤の固有抵抗率よ
りも低い固有抵抗率を有する添加剤を加えた添加剤入り
接着剤4が使用されている。この構成によれば、絶縁物
1と金具2との接着部に何らかの原因、例えば剥離やク
ラック等により微小ギャップが形成されたとしても、固
有抵抗率の低い添加剤を含む接着剤4そのものの体積抵
抗率がそのような添加剤を含まない従来の接着剤より低
くなり、接着部の導電性が上がるため、絶縁物1と金具
2との間に形成された微小ギャップ部に電界集中が生じ
ることはない。その結果、接着剤による絶縁物1への電
荷の供給を抑制することができる。したがって、絶縁物
1の帯電を抑制できると共に接着部の微小ギャップ部に
おける放電の発生を抑制できるため、耐電圧性能を向上
できる。
【0022】下記の表1は、より具体的に、請求項2記
載の発明を適用して、エポキシ系接着剤のみの体積抵抗
率と、エポキシ系接着剤にこの接着剤より低い固有抵抗
率を有する各種の添加剤を加えた場合の体積抵抗率を調
べた結果を示している。すなわち、従来例は、添加剤を
加えていないエポキシ系接着剤のみの体積抵抗率であ
り、実施例1〜6は、エポキシ系接着剤に対して、酸化
クロム(Cr2 3 )、四三酸化鉄(Fe3 4 )、フ
タロシアニングリーン、ベンゾトリアゾール(BT
A)、酸化亜鉛(ZnO)、カーボン(C)をそれぞれ
適量添加した場合の体積抵抗率である。
【0023】
【表1】
【0024】この表1の従来例と実施例1を比較すれば
明らかなように、エポキシ系接着剤のみの体積抵抗率
が、4.6×1016Ω・cmと高いのに比べて、エポキ
シ系接着剤に酸化クロム(Cr2 3 )を50wt%添
加した接着剤の体積抵抗率は、1.3×1014Ω・cm
と、著しく低下している。また、表1の実施例2〜6に
示すように、他の添加剤を加えた場合の体積抵抗率も、
添加剤を加えていない従来例に比べて著しく低下してい
る。
【0025】さらに、他の添加剤として、炭化ケイ素
(SiC)、炭酸カルシウム(CaCO3 )、酸化カル
シウム(CaO)、フッ化マグネシウム(MgF2 )、
酸化アンチモン、酸化スズ、等を加えた場合にも、同様
に体積抵抗率を低下させることができる。また、ここで
挙げたような添加剤は、前記実施例1〜6について説明
したように、単独で加えてもよいが、複数種類の添加剤
を適宜組み合わせて加えてもよい。いずれの場合でも、
接着剤の体積抵抗率を低下させることができ、絶縁物1
の帯電を防止できるため、耐電圧性能を向上できる。
【0026】[2.第2の実施の形態]図2は、請求項
3記載の発明を適用した場合の一つの実施の形態を示し
ている。すなわち、図2に示す形態においては、絶縁物
1の表面に、塗装材料の固有抵抗率よりも低い固有抵抗
率を有する添加剤を加えた塗装材料を用いた添加剤入り
塗装5が施されている。この構成によれば、固有抵抗率
の低い添加剤入り塗装5によって絶縁物1の表面の抵抗
を低くすることができる。したがって、絶縁物1の帯電
を未然に防止できるため、耐電圧性能を向上できる。
【0027】より具体的に、請求項4記載の発明を適用
すれば、添加剤入り塗装材料として、フタロシアニング
リーン、ベンゾトリアゾール(BTA)、炭化ケイ素
(SiC)、酸化亜鉛(ZnO)、カーボン(C)、炭
酸カルシウム(CaCO3 )、酸化カルシウム(Ca
O)、フッ化マグネシウム(MgF2 )、酸化アンチモ
ン、酸化スズ、等を添加したエポキシ樹脂を使用するこ
とにより、絶縁物1の表面の抵抗を低くすることができ
る。また、ここで挙げたような添加剤は、塗装材料に対
して単独で加えてもよいが、複数種類の添加剤を適宜組
み合わせて加えてもよい。いずれの場合でも、塗装材料
の体積抵抗率を低下させることができ、絶縁物1の帯電
を未然に防止できるため、耐電圧性能を向上できる。
【0028】[3.第3の実施の形態]図3は、請求項
5記載の発明を適用した場合の一つの実施の形態を示し
ている。すなわち、図3に示す形態においては、絶縁物
の母材となるレジンよりも低い固有抵抗率を有する添加
剤を加えた含浸レジンを用いて、添加剤入り絶縁物6が
成形されている。この構成によれば、絶縁物自体の体積
抵抗率を低くすることができる。したがって、絶縁物自
体の帯電を防止することができるため、耐電圧性能を向
上できる。
【0029】より具体的に、請求項6記載の発明を適用
すれば、絶縁物への添加剤として、酸化クロム(Cr2
3 )、四三酸化鉄(Fe3 4 )、フタロシアニング
リーン、ベンゾトリアゾール(BTA)、炭化ケイ素
(SiC)、酸化亜鉛(ZnO)、カーボン(C)、炭
酸カルシウム(CaCO3 )、酸化カルシウム(Ca
O)、フッ化マグネシウム(MgF2 )、酸化アンチモ
ン、酸化スズ、等を加えることにより、絶縁物自体の体
積抵抗率を低くすることができる。また、ここで挙げた
ような添加剤は、絶縁物の母材となるレジンに対して単
独で加えてもよいが、複数種類の添加剤を適宜組み合わ
せて加えてもよい。いずれの場合でも、絶縁物自体の体
積抵抗率を低下させることができ、絶縁物1の帯電を防
止できるため、耐電圧性能を向上できる。
【0030】[4.他の実施の形態]なお、本発明は、
前記実施の形態に限定されるものではなく、他にも多種
多様な変形例が実施可能である。例えば、前記複数の実
施の形態を適宜組み合わせることにより、帯電防止の相
乗効果が得られ、耐電圧性能をより向上できる。
【0031】また、本発明において、絶縁物の具体的な
材料は適宜選択可能であるが、一般的には、請求項7に
記載のように、酸化アルミナ(Al2 3 )および二酸
化ケイ素(SiO2 )の少なくとも一方を充填剤として
用いたエポキシ樹脂、ガラス繊維強化プラスチックス
(FRP)、ポリエチレン(PE)、架橋ポリエチレン
(XLPE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)、等を使用することが望ましい。これらの絶縁物を
使用して、前記実施の形態で説明したような帯電防止策
を施すことにより、絶縁物の帯電防止に有効であり、耐
電圧性能を向上できる。
【0032】さらに、本発明で使用可能な接着剤は、エ
ポキシ系接着剤に限定されるものではないが、一般的に
はエポキシ系接着剤の使用が望ましい。より具体的に、
本発明において使用可能な市販の接着剤としては、3M
社のエポキシ接着剤(製品名DP−190)あるいはセ
メダインスーパーX等が挙げられる。これらの接着剤に
前述したような添加剤を適宜加えた場合にも、同様な効
果が得られることが確認されている。
【0033】同様に、本発明で使用可能な塗装材料は、
エポキシ樹脂に限定されるものではないが、一般的には
エポキシ樹脂の使用が望ましい。
【0034】一方、前記複数の実施の形態においては、
いずれも、同じ構造の絶縁物に対して本発明を適用した
場合について説明したが、本発明は、絶縁物の表面に使
用する接着剤や塗装材料あるいは絶縁物自体の材料に特
徴を有するものであるため、本発明の適用対象となる絶
縁物の具体的な構造は、図1〜図3に示す構造に限定さ
れるものではない。すなわち、本発明は、高電圧機器に
使用される各種の構造を持つ絶縁物に同様に適用可能で
あり、同様に優れた効果が得られるものである。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、絶
縁物の表面に使用する接着剤や塗装材料あるいは絶縁物
自体に低い固有抵抗率を有する添加剤を加えることによ
り、絶縁物の帯電や絶縁物と金具との間における電界集
中を防止できるため、より小形で高性能を有する絶縁物
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施の形態に係る絶縁物を
示す説明図である。
【図2】本発明による第2の実施の形態に係る絶縁物を
示す説明図である。
【図3】本発明による第3の実施の形態に係る絶縁物を
示す説明図である。
【図4】従来技術に係る絶縁物を示す説明図である。
【図5】本発明の対象となる絶縁物の使用環境の一例を
示す図であり、(A)は誘電率分布を示す説明図、
(B)は抵抗率分布を示す説明図である。
【符号の説明】
1:絶縁物 2:金具 3:接着剤 4:添加剤入り接着剤 5:添加剤入り塗装 6:添加剤入り絶縁物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 英治 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 毛受 新一 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高電圧機器に使用される絶縁物におい
    て、 前記絶縁物とこれを支持する金具との接着に使用される
    接着剤に、この接着剤より低い固有抵抗率を有する添加
    剤が加えられたことを特徴とする絶縁物。
  2. 【請求項2】 前記添加剤が、酸化クロム(Cr
    2 3 )、四三酸化鉄(Fe3 4 )、フタロシアニン
    グリーン、ベンゾトリアゾール(BTA)、炭化ケイ素
    (SiC)、酸化亜鉛(ZnO)、カーボン(C)、炭
    酸カルシウム(CaCO3 )、酸化カルシウム(Ca
    O)、フッ化マグネシウム(MgF2 )、酸化アンチモ
    ン、酸化スズ、からなるグループの中から選択された材
    料であることを特徴とする請求項1記載の絶縁物。
  3. 【請求項3】 高電圧機器に使用される絶縁物におい
    て、 前記絶縁物の表面が、この絶縁物より低い固有抵抗率を
    有する塗装材料によってコーティングされたことを特徴
    とする絶縁物。
  4. 【請求項4】 前記塗装材料が、フタロシアニングリー
    ン、ベンゾトリアゾール(BTA)、炭化ケイ素(Si
    C)、酸化亜鉛(ZnO)、カーボン(C)、炭酸カル
    シウム(CaCO3 )、酸化カルシウム(CaO)、フ
    ッ化マグネシウム(MgF2 )、酸化アンチモン、酸化
    スズ、からなるグループの中から選択された材料を添加
    したエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項3記載
    の絶縁物。
  5. 【請求項5】 高電圧機器に使用される絶縁物におい
    て、 前記絶縁物に、この絶縁物の母材となるレジンよりも低
    い固有抵抗率を有する添加剤が加えられたことを特徴と
    する絶縁物。
  6. 【請求項6】 前記添加剤が、酸化クロム(Cr
    2 3 )、四三酸化鉄(Fe3 4 )、フタロシアニン
    グリーン、ベンゾトリアゾール(BTA)、炭化ケイ素
    (SiC)、酸化亜鉛(ZnO)、カーボン(C)、炭
    酸カルシウム(CaCO3 )、酸化カルシウム(Ca
    O)、フッ化マグネシウム(MgF2 )、酸化アンチモ
    ン、酸化スズ、からなるグループの中から選択された材
    料であることを特徴とする請求項5記載の絶縁物。
  7. 【請求項7】 前記絶縁物が、酸化アルミナ(Al2
    3 )および二酸化ケイ素(SiO2 )の少なくとも一方
    を充填剤として用いたエポキシ樹脂、ガラス繊維強化プ
    ラスチックス(FRP)、ポリエチレン(PE)、架橋
    ポリエチレン(XLPE)、ポリテトラフルオロエチレ
    ン(PTFE)、からなるグループの中から選択された
    材料であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか
    一つに記載の絶縁物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010093873A (ja) * 2008-10-03 2010-04-22 Mitsubishi Electric Corp 絶縁スペーサ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010093873A (ja) * 2008-10-03 2010-04-22 Mitsubishi Electric Corp 絶縁スペーサ

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