JPWO2016063739A1 - 制御装置、蓄電装置、制御方法および記録媒体 - Google Patents

制御装置、蓄電装置、制御方法および記録媒体 Download PDF

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Abstract

制御装置は、電力需給調整処理の特性を示す情報を受け付ける受付部と、電力需給調整処理の特性を示す情報に基づいて、所定装置から受信した調節電力量に関する指標または電力系統の状態を、当該調整処理に用いる使用情報として決定する決定部とを含む。

Description

本発明は、制御装置、蓄電装置、制御方法およびプログラムに関し、特には、電力需給の調整処理に関連する制御装置、蓄電装置、制御方法およびプログラムに関する。
電力系統での電力の需要と供給を調整するために、電池等の電力需給調整装置を用いて電力需給の調整処理を行う手法が知られている。
特許文献1には、蓄電池を制御して電力需給調整処理を実行する電力系統蓄電システムが記載されている。特許文献1に記載の電力系統蓄電システムは、電力需給調整処理として、GF(Governor Free:ガバナフリー)調整処理やLFC(Load Frequency Control:負荷周波数制御)調整処理を実行する。
GF調整処理は、発電所側が行っているGFに対応する処理である。発電所側が行っているGFでは、電力系統の周波数(以下「系統周波数」とも称する)における秒〜十数秒の変動周期に応じて、発電機が自動的に出力を調整する。GF調整処理では、系統周波数における秒〜十数秒の変動周期に応じた電力需給のアンバランスを補償するために、蓄電池の充電や放電が調整される。
LFC調整処理は、発電所側が行っているLFCに対応する処理である。発電所側が行っているLFCでは、系統周波数における分〜十数分の変動周期に応じて発電機の出力を調整するために、制御信号を用いて発電機の出力が制御される。LFC調整処理では、系統周波数における分〜十数分の変動周期に応じた電力需給のアンバランスを補償するために、蓄電池の充電や放電が調整される。
特開2012−50211号公報
GF調整処理とLFC調整処理のような異なる電力需給調整処理では、電池等の電力需給調整装置を制御する手法が異なる。
このため、特許文献1に記載された電力系統蓄電システムでは、電力需給調整処理に応じた電力需給調整装置の制御手法を実現できない場合、適切に電力需給調整処理を行うことができないという課題があった。
本発明の目的は、上記課題を解決可能な制御装置、蓄電装置、制御方法およびプログラムを提供することである。
本発明の制御装置は、電力需給調整処理の特性を示す情報を受け付ける受付部と、前記電力需給調整処理の特性を示す情報に基づいて、所定装置から受信した調節電力量に関する指標または電力系統の状態を、当該調整処理に用いる使用情報として決定する決定部とを含む。
本発明の別の制御装置は、電力需給調整処理に用いる使用情報を特定する通知情報を受信する通信部と、前記通知情報にて特定される使用情報を用いて電力需給調整装置を制御する制御部と、を含む。
本発明の蓄電装置は、電力系統に接続される電池と、電力系統の状態を検出する検出部と、外部装置からから受信した調節電力量に関する指標を受信する通信部と、前記電池を用いた電力需給調整処理の特性を示す情報を受け付ける受付部と、前記電力需給調整処理の特性を示す情報にて特定される調整処理に応じて、前記電力系統の状態、または、前記指標を、当該調整処理に用いる使用情報として決定する決定部と、前記使用情報に基づいて前記電池を制御して前記調整処理を実行する制御部と、を含む。
本発明の制御方法は、電力需給調整処理の特性を示す情報を受け付け、前記電力需給調整処理の特性を示す情報に基づいて、所定装置から受信した調節電力量に関する指標または電力系統の状態を、当該調整処理に用いる使用情報として決定する。
本発明の別の制御方法は、電力需給調整処理に用いる使用情報を特定する通知情報を受信し、前記通知情報にて特定される使用情報を用いて電力需給調整装置を制御する。
本発明の記録媒体は、コンピュータに、電力需給調整処理の特性を示す情報を受け付ける受付手順と、前記電力需給調整処理の特性を示す情報に基づいて、所定装置から受信した調節電力量に関する指標または電力系統の状態を、当該調整処理に用いる使用情報として決定する決定手順と、を実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明の別の記録媒体は、コンピュータに、電力需給調整処理に用いる使用情報を特定する通知情報を受信する受信手順と、前記通知情報にて特定される使用情報を用いて電力需給調整装置を制御する制御手順と、を実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明によれば、適切に電力需給調整処理を実行することが可能になる。
本発明の第1実施形態の制御装置Aを示した図である。 制御装置Aの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態の機器制御装置Bを示した図である。 機器制御装置Bの動作を説明するためのフローチャートである。 LFC動作制御情報の一例を示した図である。 GF動作制御情報の一例を示した図である。 通信部B3が特定情報と指標i1と動作制御情報とを受信する機器制御装置BBを示した図である。 蓄電池R2が内蔵されている機器制御装置Bを示した図である。 蓄電池R2が内蔵されている機器制御装置BBを示した図である。 本発明の第3実施形態の電力制御装置Cを示した図である。 電力制御装置Cの動作を説明するためのフローチャートである。 機器制御装置Dの動作を説明するためのフローチャートである。 蓄電池R2が内蔵されている機器制御装置Dを示した図である。 本発明の第4実施形態の制御装置Eを示した図である。 制御装置Eの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第5実施形態の機器制御装置Fを示した図である。 機器制御装置Fの動作を説明するためのフローチャートである。 第1LFC動作制御情報の一例を示した図である。 BL動作制御情報の一例を示した図である。 MO動作制御情報の一例を示した図である。 通信部F2が特定情報と各指標と各動作制御情報とを受信する機器制御装置FFを示した図である。 蓄電池R2が内蔵されている機器制御装置Fを示した図である。 蓄電池R2が内蔵されている機器制御装置FFを示した図である。 本発明の第6実施形態の電力制御装置Gを示した図である。 電力制御装置Gの動作を説明するためのフローチャートである。 機器制御装置Hの動作を説明するためのフローチャートである。 蓄電池R2が内蔵されている機器制御装置Hを示した図である。 本発明の第7実施形態を採用した電力制御システム1000を示した図である。 給電指令部2と電力制御装置7と複数の機器制御装置8の一例を示した図である。 放電時の蓄電池分配率曲線202aの一例を表す図である。 充電時の蓄電池分配率曲線202bの一例を表す図である。 DR1垂下特性線の一例を示した図である。 DR2充放電利得線の一例を示した図である。 DR3充放電利得線の一例を示した図である。 機器制御装置8が使用情報を決定する動作を説明するためのフローチャートである。 PES導出動作を説明するためのシーケンス図である。 DR1把握動作を説明するためのシーケンス図である。 DR1分担動作を説明するためのシーケンス図である。 ローカル垂下特性線400Cの一例を示した図である。 充放電制御動作を説明するためのシーケンス図である。 DR2把握動作を説明するためのシーケンス図である。 DR2分担動作を説明するためのシーケンス図である。 第1ローカル充放電利得線800Aの一例を示した図である。 充放電制御動作を説明するためのシーケンス図である。 DR3把握動作を説明するためのシーケンス図である。 DR3分担動作を説明するためのシーケンス図である。 第2ローカル充放電利得線800Bの一例を示した図である。 充放電制御動作を説明するためのシーケンス図である。 発電計画の一例を示した図である。 SOCの分布を示した図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1Aは、本発明の第1実施形態の制御装置Aを示した図である。
制御装置Aは、受付部A1と、決定部A2と、を含む。
受付部A1は、LFC調整処理を特定するLFC識別情報と、GF調整処理を特定するGF識別情報と、を受け付ける。
LFC調整処理は、系統周波数における分〜十数分の変動周期に応じた電力需給のアンバランスを補償するために、蓄電池の充電や放電を調整する処理である。
GF調整処理は、系統周波数における秒〜十数秒の変動周期に応じた電力需給のアンバランスを補償するために、蓄電池の充電や放電を調整する処理である。
LFC調整処理とGF調整処理の各々は、電力需給の調整処理の一例である。以下、LFC調整処理とGF調整処理を「電力需給調整処理」とも称する。
LFC識別情報とGF識別情報の各々は、電力需給調整処理の特性を示す情報または特定情報の一例である。以下、LFC識別情報とGF識別情報を「特定情報」とも称する。LFC識別情報は、例えば、LFC調整処理の名称または識別子である。GF識別情報は、例えば、GF調整処理の名称または識別子である。
LFC調整処理やGF調整処理といった電力需給調整処理に用いられる蓄電池は、電力需給調整装置の一例である。電力需給調整装置は、蓄電池に限らず適宜変更可能である。例えば、電力需給調整装置として、エアコンなどの電気機器や、電気温水器や、ヒートポンプ給湯器や、ポンプや、電気自動車が用いられてもよい。
蓄電池は、電力系統に連系される。電力系統は、連系線によって他の電力系統と接続されている。
決定部A2は、特定情報にて特定される電力需給調整処理に応じて、電力系統の周波数、または、所定装置から受信した調節電力量に関する指標(以下、単に「指標i1」と称する)を、その電力需給調整処理に用いる使用情報として決定する。なお、指標i1は、所定装置から送信された電力状態に関する指標としても機能する。
所定装置は、外部装置または制御装置Aである。
電力系統の周波数は、電力需給のバランス状態に応じて変動する。電力系統の周波数は、例えば、電力需給調整処理を実行する実行装置(以下、単に「実行装置」とも称する)にて検出される。電力系統の周波数は、電力系統の状態の一例である。電力系統の状態は、電力系統の周波数に限らず、電力系統の電圧等適宜変更可能である。
指標i1は、例えば所定装置にて生成される。指標i1は、電力系統の周波数と連系線の潮流などに基づいて決定されたものである。
指標i1は、例えば、以下のようにして決定される。
(A)連系線を介して電力が電力系統から他の電力系統に供給されている場合:
電力系統の周波数(系統周波数)の基準周波数(例えば50Hz)からの偏差(系統周波数−基準周波数;以下「周波数偏差」と称する)が算出される。連系線を介して電力系統から他の電力系統に供給されている電力に、所定係数(正の値)が乗算される。この乗算結果と周波数偏差との加算値の積分値が、指標i1として決定される。なお、加算値は、周波数偏差を連系線での潮流にて補正した補正周波数偏差を意味する。
(B)連系線を介して電力が他の電力系統から電力系統に供給されている場合:
周波数偏差が算出される。連系線を介して他の電力系統から電力系統に供給されている電力に、上述した所定係数が乗算される。この乗算結果を周波数偏差から減算した値の積分値が、指標i1として決定される。なお、減算値は、周波数偏差を連系線での潮流で補正した補正周波数偏差を意味する。
指標i1は、例えば、実行装置にて受信される。実行装置は、片方向通信を用いて指標i1を受信する。なお、実行装置は、双方向通信(例えば、1対Nの双方向通信)を用いて指標i1を受信してもよい。
次に、本実施形態の動作を説明する。
図1Bは、制御装置Aの動作を説明するためのフローチャートである。
受付部A1は、特定情報を受け付ける(ステップS101)。続いて、受付部A1は、特定情報を決定部A2に出力する。
続いて、決定部A2は、特定情報を受け付ける。
続いて、決定部A2は、特定情報にて特定される電力需給調整処理に応じて、電力系統の周波数、または、指標i1を、使用情報として決定する(ステップS102)。
ステップS102では、決定部A2は、受付部A1がLFC識別情報を受け付けた場合、指標i1を使用情報として決定する。一方、受付部A1がGF識別情報を受け付けた場合、決定部A2は、電力系統の周波数を使用情報として決定する。このため、決定部A2は、電力需給調整処理に応じて、電力需給調整処理で使用される使用情報を変更する。
LFC調整処理の場合、受信したLFC信号(例えば指標i1)に応じて、蓄電池の充放電が制御される。一般的に、LFC調整処理を担っている需要家や事業者であれば、送信されてくるLFC信号は共通である。そのため、受信したLFC信号と蓄電池の充放電動作が対応していることを確認することで、当該蓄電池がLFC調整処理を行っていることを確認することができる。
GF調整処理の場合、電力系統の周波数変動に応じて、蓄電池の充放電が制御される。そのため、電力系統の周波数変動と蓄電池の充放電動作とが対応していることを確認することで、当該蓄電池がGF調整処理を行っていることを確認することができる。
またDR(Demand Response)を実施したときにインセンティブを払う必要があり、実施内容のログを取るなど履歴が残る。充放電の応答性(制御周期等)をログ等で確認すれば、何のアプリに対して充放電したか判明することができる。
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態では、受付部A1は、特定情報を受け付ける。決定部A2は、特定情報にて特定される電力需給調整処理に応じて、電力系統の周波数、または、所定装置から送信された指標i1を、使用情報として決定する。
このため、電力需給調整処理に応じて、電力需給調整処理で使用される使用情報を変更可能になる。したがって、電力需給調整処理に適した使用情報を用いて電力需給調整処理を実行可能になる。よって、適切に電力需給調整処理を実行することが可能になる。
決定部A2は、特定情報にて特定される電力需給調整処理がLFC調整処理である場合、所定装置から送信された指標i1を使用情報として決定する。このため、所定装置が定めた指標i1に応じてLFC調整処理を実行可能になる。
また、指標i1が、電力系統の状態と連系線の潮流とに基づいて決定されたものである場合、連系線が接続された電力系統におけるLFC調整処理を、より適切に実行可能になる。
決定部A2は、特定情報にて特定される電力需給調整処理がGF調整処理である場合、電力系統の周波数を使用情報として決定する。このため、電力系統の周波数に応じてGF調整処理を実行可能になる。したがって、GF調整処理を適切に実行可能になる。
つまり、本実施形態によれば、調整処理の特性に応じて使用情報を選択するため、GF調整処理やLFC調整処理など高速性が必要とされる調整処理を適切に実行することができる。
次に、本実施形態の変形例を説明する。
制御装置Aが実行装置として機能してもよい。この場合、指標i1を送信する所定装置は、外部装置(制御装置Aとは異なる装置)となる。制御装置Aは、電力系統の周波数と指標i1のいずれか(使用情報)と、特定情報にて特定される電力需給調整処理に応じた動作制御情報と、に基づいて、電力需給調整装置を制御することが望ましい。
制御装置Aが、実行装置に、使用情報を特定する通知情報(例えば、使用情報の名称または識別子)と、特定情報と、を通知してもよい。この場合、実行装置は、通知情報を用いて使用情報を特定する。実行装置は、使用情報と、特定情報にて特定される電力需給調整処理に応じた動作制御情報と、に基づいて、電力需給調整装置を制御する。この場合、制御装置Aは、例えば、アグリゲータやPPS(Power Producer and Supplier:特定規模電気事業者)によって管理されてもよい。また、制御装置Aが所定装置として機能してもよい。
本実施形態では、指標i1を導出する例も示したが、指標i1としては、本実施形態で示した手法での導出に限らず、給電指令部にて別の手法で導出された指標が用いられてもよい。例えば、米国のISO(Independent System Operator)であるPJMが配信しているLFC信号などと類似の指標が挙げられる。
換言すると、PJMは北米最大の地域送電機関(RTO)として知られ、米国13州とワシントンDC地域の電力システムを管轄しながら、卸電力市場も運営する独立系統運用機関(ISO)である。つまり電力会社などの給電指令部に限らず、送電網を管理する送電機関から指標は取得されてもいい(受け付けてもよい)。
なお、指標は、LFC調整処理だけで用いられるのではなく、例えば、同時同量処理で用いられてもよい。同時同量処理で用いられる指標は、例えば、電力の需要と供給との差分に基づいて設定されてもよい。
(第2実施形態)
図2Aは、本発明の第2実施形態の機器制御装置Bを示した図である。図2Aにおいて、図1Aに示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。
第2実施形態では、第1実施形態に示した制御装置Aが有する機能を備えた機器制御装置Bが、電力需給調整処理を実行する。以下、第2実施形態について第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
機器制御装置Bは、制御装置および実行装置の一例である。機器制御装置Bは、電力系統R1に接続された蓄電池R2の充電や放電を制御することによって電力需給調整処理を実行する。
機器制御装置Bは、決定部A2と、検出部B1と、通信部B2およびB3と、制御部B4と、を含む。
検出部B1は、電力系統R1の周波数を検出する。電力系統R1は、連系線R3を介して他の電力系統R4と接続されている。
通信部B2は、外部装置から送信された指標i1を受信する。外部装置は、例えば、電力会社やPPSなどの発電を実施する給電指令部である。
通信部B3は、受付部の一例である。通信部B3は、外部装置から送信された特定情報(LFC識別情報やGF識別情報)を受信する。
決定部A2は、検出部B1にて検出された電力系統R1の周波数、または、通信部B2にて受信された指標i1を、特定情報にて特定される電力需給調整処理に応じて、使用情報として決定する。
また、決定部A2は、特定情報にて特定される電力需給調整処理を蓄電池R2に実行させるための動作制御情報も、使用情報として決定する。各電力需給調整処理に対応する各動作制御情報は、対応する電力需給調整処理に応じた蓄電池R2の制御手法を規定する。各動作制御情報は、需給調整装置(蓄電池)の状態や、蓄電池の充放電可能容量や、電力調整量に基づいて決定される全体の調整量における各蓄電池の分担量に応じて変更されてもよい。
制御部B4は、決定部A2にて決定された使用情報に基づいて、蓄電池R2の動作(充電や放電)を制御する。制御部B4は、例えば外部装置から通信部B2を介して動作制御情報を受け取る。
次に、機器制御装置Bの動作を説明する。なお、特定情報には、その特定情報にて特定される電力需給調整処理を実行する実行時間帯を示す時間帯情報が付加されている。
図2Bは、機器制御装置Bの動作を説明するためのフローチャートである。
通信部B3は、時間帯情報付き特定情報を受信する(ステップS201)。続いて、通信部B3は、時間帯情報付き特定情報を決定部A2に出力する。
決定部A2は、時間帯情報付き特定情報を受け付けると、特定情報にて特定される電力需給調整処理に応じて、電力系統R1の周波数または指標i1と、動作制御情報と、を使用情報として決定する(ステップS202)。
ステップS202では、決定部A2は、特定情報がLFC識別情報である場合、指標i1と、LFC調整処理に応じたLFC動作制御情報と、を使用情報として決定する。一方、特定情報がGF識別情報を受け付けた場合、決定部A2は、電力系統R1の周波数と、GF調整処理に応じたGF動作制御情報と、を使用情報として決定する。
続いて、決定部A2は、使用情報の決定結果と時間帯情報とを制御部B4に出力する。
制御部B4は、使用情報の決定結果と時間帯情報とを受け付けると、使用情報の決定結果と時間帯情報とを保持する。
そして、現在時刻が時間帯情報の示す実行時間帯の開始時刻になると(ステップS203)、制御部B4は、使用情報の決定結果が示す使用情報を取得する(ステップS204)。
ステップS204では、使用情報が指標i1とLFC動作制御情報である場合、制御部B4は、通信部B2が受信した最新の指標i1および最新のLFC動作制御情報を取得する。一方、使用情報が電力系統R1の周波数とGF動作制御情報である場合、制御部B4は、検出部B1が検出した最新の電力系統R1の周波数と、通信部B2が受信した最新のGF動作制御情報と、を取得する。
ここで、通信部B2と検出部B1の動作について説明する。
通信部B2は、周期T1LFCでLFC動作制御情報を受信する。また、通信部B2は、周期T1GFでGF動作制御情報を受信する。検出部B1は、周期T2で電力系統R1の周波数を検出する。通信部B2は、周期T3で指標i1を受信する。
周期T1LFCは周期T3よりも長い。周期T1GFは周期T2よりも長い。周期T1LFCは周期T1GFよりも長い。周期T3は周期T2よりも長い。
周期T2は、例えば0.5秒〜1秒である。周期T3は、例えば数秒〜十数秒である。周期T1GFは、例えば数分〜十数分である。周期T1LFCは、例えば数分〜十数分である。
続いて、制御部B4は、使用情報に基づいて蓄電池R2の動作(充電や放電)を制御する(ステップS205)。
ステップS205では、使用情報が指標i1とLFC動作制御情報である場合、制御部B4は、指標i1とLFC動作制御情報とに基づいて蓄電池R2の動作を制御する。この制御によりLFC調整処理が実行される。
図2Cは、LFC動作制御情報の一例を示した図である。図2Cに示したようにLFC動作制御情報が、指標i1と、蓄電池R2での調整電力量(LFC調整電力量)と、の関係を表す場合、制御部B4は、以下のように動作する。なお、正の値のLFC調整電力量は、蓄電池R2での充電を意味する。また、負の値のLFC調整電力量は、蓄電池R2での放電を意味する。
制御部B4は、まず、LFC動作制御情報を用いて、指標i1に対応するLFC調整電力量(以下「対応LFC調整電力量」と称する)を特定する。続いて、制御部B4は、対応LFC調整電力量が正の値である場合、蓄電池R2に対して対応LFC調整電力量の充電を実行する。一方、対応LFC調整電力量が負の値である場合、制御部B4は、蓄電池R2に対して対応LFC調整電力量の放電を実行する。
また、ステップS205において、使用情報が電力系統R1の周波数とGF動作制御情報である場合、制御部B4は、電力系統R1の周波数とGF動作制御情報とに基づいて蓄電池R2の動作を制御する。この制御によりGF調整処理が実行される。
図2Dは、GF動作制御情報の一例を示した図である。図2Dに示したようにGF動作制御情報が、電力系統R1での周波数偏差と、蓄電池R2での調整電力量(GF調整電力量)と、の関係を表す場合、制御部B4は、以下のように動作する。なお、正の値のGF調整電力量は、蓄電池R2での充電を意味する。また、負の値のGF調整電力量は、蓄電池R2での放電を意味する。
制御部B4は、まず、GF動作制御情報を用いて、電力系統R1での周波数偏差に対応するGF調整電力量(以下「対応GF調整電力量」と称する)を特定する。続いて、制御部B4は、対応GF調整電力量が正の値である場合、蓄電池R2に対して対応GF調整電力量の充電を実行する。一方、対応GF調整電力量が負の値である場合、制御部B4は、蓄電池R2に対して対応GF調整電力量の放電を実行する。
続いて、制御部B4は、現在時刻が時間帯情報の示す実行時間帯の終了時刻でないと(ステップS206)、処理をステップS204に戻す。
一方、ステップS206で現在時刻が終了時刻になると、制御部B4は、蓄電池R2の制御(電力需給調整処理)を終了する。
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態では、決定部A2は、検出部B1にて検出される電力系統の周波数、または、通信部B2にて受信される指標i1を、特定情報にて特定される電力需給調整処理に応じて、使用情報として決定する。
このため、機器制御装置Bが検出する情報(電力系統R1の周波数)と、機器制御装置Bが受信する情報(指標i1)と、のいずれかを、電力需給調整処理に用いる情報(使用情報)として決定することが可能になる。
また、機器制御装置Bは、異なる情報(電力系統の周波数と指標i1)を異なる手法で受け取ることが可能になる。このため、機器制御装置Bは、情報を、該情報に適した手法で受け取ることが可能になる。
例えば、指標i1が、電力系統R1の周波数と連系線R3の潮流とに基づいて決定されたものである場合、指標i1は、電力系統R1を調べても入手できない情報である。このため、機器制御装置Bは、外部装置から送信された指標i1を受信することで、電力系統R1を調べても入手できない指標i1を受け取ることが可能になる。
決定部A2は、特定情報にて特定される電力需給調整処理がLFC調整処理である場合、指標i1とLFC動作制御情報とを使用情報として決定する。
このため、LFC調整処理に適した使用情報を用いてLFC調整処理を実行可能になる。よって、適切にLFC調整処理を実行可能になる。
決定部A2は、特定情報にて特定される電力需給調整処理がGF調整処理である場合、電力系統R1の周波数とGF動作制御情報とを使用情報として決定する。
このため、GF調整処理に適した使用情報を用いてGF調整処理を実行可能になる。よって、適切にGF調整処理を実行可能になる。
次に、本実施形態の変形例を説明する。
通信部B2またはB3が、特定情報と指標i1と動作制御情報とを受信してもよい。
図2Eは、通信部B3が特定情報と指標i1と動作制御情報とを受信する機器制御装置BBを示した図である。図2Eにおいて、図2Aに示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。以下、図2Eに示した機器制御装置BBについて、図2Aに示した機器制御装置Bと異なる点を中心に説明する。
図2Eにおいて、通信部B3は、電力制御装置Tから送信された特定情報を受信する。電力制御装置Tは、外部装置の一例である。通信部B3は、特定情報を決定部A2に出力する。
また、通信部B3は、電力制御装置Tから送信された指標i1および動作制御情報(LFC動作制御情報とGF動作制御情報)も受信する。通信部B3は、指標i1および動作制御情報を制御部B4に出力する。通信部B3での指標i1および動作制御情報の各々の受信周期は、通信部B2での指標i1および動作制御情報の各々の受信周期と同様である。
機器制御装置BB内の決定部A2、検出部B1および制御部B4の動作は、図2Aに示した機器制御装置B内の決定部A2、検出部B1および制御部B4の動作と同様である。
機器制御装置BBでは、通信部B3が、特定情報と指標i1と動作制御情報とを受信する。このため、機器制御装置BBは、特定情報と、指標i1および動作制御情報と、を別々の通信部で受信する機器制御装置Bに比べて構成の簡略化を図ることが可能になる。
通信部B2またはB3が特定情報と指標i1と動作制御情報とを受信する場合は、例えば以下のような受信手法が用いられてもよい。
LFC調整処理の場合、通信部B2またはB3は、指標i1を周期T3で受信し、LFC動作制御情報を周期T1LFCで受信する。そのため、通信部B2またはB3は、(i1,i1,・・・・,i1+LFC動作制御情報)というように、周期T3の間隔で指標i1を連続的に受信し、指標i1の受信が所定回数に達するタイミング(T1LFCのタイミング)になると、指標i1とLFC動作制御情報を一緒に受信する。
その後、通信部B2またはB3は、上記と同様に周期T3の間隔で指標i1を連続的に受信して、周期T1LFCを経過するタイミングになると、指標i1とLFC動作制御情報を一緒に受信するという通信を行う。
GF調整処理の場合、周期T2という短い間隔で電力系統の周波数を検出し、周期T1GFを経過するタイミングに達すると、GF動作制御情報を受信する、という動作が実行される。
電力制御装置Tは、機器制御装置BBが制御する蓄電池R2の状態(温度や電圧、蓄電残量など)に応じて、LFC動作制御情報やGF動作制御情報を変更してもよい。
例えば、電力制御装置Tは、機器制御装置BBから蓄電池R2の充放電可能容量(蓄電池保有者が契約等により供出する蓄電池の容量やPCS(パワーコンディショナ)の出力などの仕様を含む)を受け取る。蓄電池R2の充放電可能容量は、蓄電池R2の状態の一例である。
続いて、電力制御装置Tは、蓄電池R2の充放電可能容量に応じて、LFC動作制御情報やGF動作制御情報を生成する。例えば、LFC調整処理やGF調整処理における蓄電池R2での調整電力量(図2Cや図2D参照)が、蓄電池R2の充放電可能容量以下になるように、電力制御装置Tは、LFC動作制御情報やGF動作制御情報を生成する。
また、電力制御装置Tは、電力制御装置Tが受け持つ電力調整量(例えば、電力会社から委任された電力調整量や、電力市場で落札した電力調整量)に応じて、LFC動作制御情報やGF動作制御情報を変更してもよい。
例えば、電力制御装置Tは、LFC調整処理やGF調整処理における蓄電池R2での調整電力量(図2Cや図2D参照)が、電力制御装置Tの受け持つ電力調整量に合うように、LFC動作制御情報やGF動作制御情報を生成する。
なお、電力制御装置Tが複数の機器制御装置BBを制御する場合、電力制御装置Tは、LFC調整処理における各蓄電池R2での調整電力量の総量が複数の機器制御装置BB全体で電力制御装置Tの受け持つ電力調整量に合うように、機器制御装置BBごとにLFC動作制御情報を生成してもよい。
また、電力制御装置Tが複数の機器制御装置BBを制御する場合、電力制御装置Tは、GF調整処理における各蓄電池R2での調整電力量の総量が複数の機器制御装置BB全体で電力制御装置Tの受け持つ電力調整量に合うように、機器制御装置BBごとにGF動作制御情報を生成してもよい。
図2Aや図2Eでは、機器制御装置の外部に蓄電池R2が設けられているが、蓄電池R2は、機器制御装置に内蔵されてもよい。
図2Fは、蓄電池R2が内蔵されている機器制御装置Bを示した図である。
図2Gは、蓄電池R2が内蔵されている機器制御装置BBを示した図である。
蓄電池R2が内蔵されている機器制御装置BまたはBBは、蓄電装置の一例である。
(第3実施形態)
図3Aは、本発明の第3実施形態の電力制御装置Cを示した図である。図3Aにおいて、図1A、2A、2Eに示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。
第3実施形態では、第1実施形態に示した制御装置Aが有する機能を備えた電力制御装置Cが、使用情報を特定する通知情報を、実行装置として機能する各機器制御装置Dに通知する。
第3実施形態の電力制御装置Cと第1実施形態の制御装置Aとの主な相違点は、第3実施形態の電力制御装置Cが通信部C1を備える点である。以下、第3実施形態について第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
電力制御装置Cは、制御装置の一例である。電力制御装置Cは、機器制御装置Dに電力需給調整処理を実行させるために、使用情報を特定する通知情報を機器制御装置Dに送信する。
電力制御装置Cは、受付部A1と、決定部A2と、通信部C1と、を含む。
本実施形態では、決定部A2は、特定情報がLFC識別情報である場合、指標i1とLFC動作制御情報とを使用情報として決定する。一方、特定情報がGF識別情報を受け付けた場合、決定部A2は、電力系統R1の周波数とGF動作制御情報とを使用情報として決定する。
通信部C1は、通知部の一例である。通信部C1は、決定部A2が決定した使用情報を特定する通知情報(例えば、各使用情報の名称または識別子)を、各機器制御装置Dに通知する。
機器制御装置Dは、検出部B1と、通信部B2と、制御部B4と、通信部D1と、を含む。
通信部D1は、電力制御装置Cから通知情報を受信する。
次に、第3実施形態の動作を説明する。
まず、電力制御装置Cの動作を説明する。特定情報には、その特定情報にて特定される電力需給調整処理を実行する実行時間帯を示す時間帯情報が付加されている。
図3Bは、電力制御装置Cの動作を説明するためのフローチャートである。
受付部A1は、時間帯情報付き特定情報を受信する(ステップS301)。続いて、受付部A1は、時間帯情報付き特定情報を決定部A2に出力する。
決定部A2は、時間帯情報付き特定情報を受け付けると、特定情報にて特定される電力需給調整処理に応じて、電力系統R1の周波数または指標i1と、動作制御情報と、を使用情報として決定する(ステップS302)。
ステップS302では、決定部A2は、特定情報がLFC識別情報である場合、指標i1とLFC動作制御情報とを使用情報として決定する。一方、特定情報がGF識別情報を受け付けた場合、決定部A2は、電力系統R1の周波数とGF動作制御情報とを使用情報として決定する。
続いて、決定部A2は、使用情報の決定結果と時間帯情報とを通信部C1に出力する。
通信部C1は、使用情報の決定結果と時間帯情報を受け付けると、使用情報を特定する通知情報と、時間帯情報を、各機器制御装置Dに送信する(ステップS303)。
次に、機器制御装置Dの動作を説明する。
図3Cは、機器制御装置Dの動作を説明するためのフローチャートである。図3Cにおいて、図2Bに示した処理と同様の処理には同一符号を付してある。
通信部D1は、電力制御装置Cから通知情報と時間帯情報を受信する(ステップS304)。
続いて、通信部D1は、通知情報と時間帯情報を制御部B4に出力する。
制御部B4は、通知情報と時間帯情報を受け付けると、ステップS203を実行する。以下、ステップS204〜ステップS206が実行される。
次に、本実施形態の効果を説明する。
電力制御装置Cの決定部A2は、特定情報にて特定される電力需給調整処理に応じて、電力系統R1の周波数、または、指標i1を、使用情報として決定する。そして、通信部C1は、使用情報を特定する通知情報を、機器制御装置Dに通知する。
このため、機器制御装置Dに、電力需給調整処理に適した使用情報を用いた電力需給調整処理を実行させることが可能になる。
また、機器制御装置Dの通信部D1は、通知情報を受信する。制御部D2は、通知情報にて特定される使用情報を用いて蓄電池R2を制御する。
このため、機器制御装置Dは、電力需給調整処理に適した使用情報を用いて電力需給調整処理を実行可能になる。
次に、本実施形態の変形例を説明する。
電力制御装置Cが、LFC動作制御情報やGF動作制御情報を機器制御装置Dに送信してもよい。この場合、電力制御装置Cは、LFC動作制御情報やGF動作制御情報を生成してもよい。
また、電力制御装置Cは、電力制御装置Tと同様に、機器制御装置Dが制御する蓄電池R2の状態(温度や電圧、蓄電残量など)に応じて、LFC動作制御情報やGF動作制御情報を変更してもよい。
また、電力制御装置Cは、電力制御装置Tと同様に、電力制御装置Cが受け持つ電力調整量(例えば、電力会社から委任された電力調整量や、電力市場で落札した電力調整量)に応じて、LFC動作制御情報やGF動作制御情報を変更してもよい。
また、電力制御装置Cは、充放電可能容量(蓄電池保有者が契約等により供出する蓄電池の容量やPCSの出力などの仕様を含む)に応じて、LFC動作制御情報やGF動作制御情報を変更してもよい。
図3Aでは、機器制御装置Dの外部に蓄電池R2が設けられているが、蓄電池R2は、機器制御装置Dに内蔵されてもよい。
図3Dは、蓄電池R2が内蔵されている機器制御装置Dを示した図である。なお、蓄電池R2が内蔵されている機器制御装置Dは、蓄電装置の一例である。
(第4実施形態)
図4Aは、本発明の第4実施形態の制御装置Eを示した図である。
第4実施形態と第1実施形態との主な相違点は、第4実施形態では、制御装置Eが5種類の電力需給調整処理(GF調整処理と、第1LFC調整処理と、第2LFC調整処理と、差分調整処理と、瞬時調整処理)に応じて使用情報を決定する点である。
ここで、第1LFC調整処理は、連系線が接続されていない電力系統におけるLFC調整処理(島嶼部のような連系線そのものが無い場合や、連系線があってもFFC(Flat Frequency Control)手法で周波数調整が行われているような電力系統の周波数を用いるが連系線の潮流を用いないLFC調整処理)を意味する。
第2LFC調整処理は、連系線が接続されている電力系統におけるLFC調整処理(連系線潮流量が大きくTBC(Tie Line Bias)手法で周波数調整が行われているような電力系統の周波数と連系線の潮流とを用いるLFC調整処理)を意味する。
差分調整処理は、所定期間における目標値と、該所定期間における電力の供給量または需要量と、の差分を調整する電力需給調整処理を意味する。例えば、差分調整処理は、所定の時間間隔で分割した時間内において、需要と供給との差分を所定量に収めるように制御を行う電力需給調整処理を意味する。
差分調整処理の一例として、同時同量(balancing)処理が挙げられる。同時同量処理は、所定期間における目標値と、該所定期間における電力の供給量または需要量とを一致させる電力需給調整処理を意味する。例えば、同時同量処理は、30分の時間帯での目標値である計画値と、その時間帯での実際の電力供給量と、を一致させる処理である。なお、同時同量処理として、30分の時間帯での目標値である実際の電力供給量と、その時間帯での実際の電力需要量と、を一致させる処理が用いられてもよい。30分の時間帯は所定期間の一例である。所定期間は、30分の時間帯に限らない。例えば、所定期間は、1分の時間帯でもよく適宜変更可能である。なお、差分調整処理は、同時同量処理に限らず適宜変更可能である。
瞬時調整処理は、例えば、緊急時に蓄電池に放電を実行させる電力需給調整処理である。
以下、第4実施形態について第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
制御装置Eは、受付部E1と、決定部E2と、を含む。
受付部E1は、GF識別情報と、第1LFC識別情報と、第2LFC識別情報と、同時同量識別情報と、瞬時識別情報と、を受け付ける。
GF識別情報、第1LFC識別情報、第2LFC識別情報、同時同量識別情報、瞬時識別情報は、それぞれ、GF調整処理の識別情報、第1LFC調整処理の識別情報、第2LFC調整処理の識別情報、同時同量処理の識別情報、瞬時調整処理の識別情報である。
GF識別情報、第1LFC識別情報、第2LFC識別情報、同時同量識別情報、瞬時識別情報の各々は、電力需給調整処理の特性を示す情報または特定情報の一例である。以下、GF識別情報、第1LFC識別情報、第2LFC識別情報、同時同量識別情報、瞬時識別情報を「特定情報」とも称する。
受付部E1は、特定情報を決定部E2に出力する。
決定部E2は、特定情報にて特定される電力需給調整処理に応じて使用情報を決定する。
決定部E2は、GF識別情報を受け付けた場合、電力系統の周波数を使用情報として決定する。
決定部E2は、第1LFC識別情報を受け付けた場合、電力系統の周波数を使用情報として決定する。
決定部E2は、第2LFC識別情報を受け付けた場合、所定装置から双方向通信または片方向通信で送信された指標i1を使用情報として決定する。所定装置は、制御装置Eまたは外部装置(制御装置Eとは異なる装置)である。決定部E2は、第2LFC識別情報を受け付けた場合、所定装置から1対Nの双方向通信で送信された指標i1を使用情報として決定してもよい。
決定部E2は、同時同量識別情報を受け付けた場合、所定装置から1対Nの双方向通信で送信された指標i2を、使用情報として決定する。
指標i2は、所定期間(例えば30分の時間帯)における計画給電量(目標値)と、該所定期間における実際の電力の供給量と、の差に応じて決定された指標である。所定期間は30分に限らず適宜変更可能である。指標i2は、電力状態に関する指標の一例である。指標i2は、所定期間における計画給電量から、その所定期間における電力の実際の給電量を減算することによって生成される。
指標i2を決定するために使用される計画給電量としては、PPS(Power Producer and Supplier、新電力)がPPSの顧客に供給する給電量の計画値が用いられる。指標i2を決定するために使用される実際の給電量は、PPSが保有する発電機での発電量の実測値やPPSが契約により調達できる発電量の実測値が用いられる。なお、PPSが保有する発電機での発電量の実測値とPPSが契約により調達できる発電量の実測値とを合算した値が、指標i2を決定するために使用される実際の給電量として使用されてもよい。特に指標i2が大きくなる状況としては、PPSの供給力を担う発電構成での発電の大部分が、太陽光や風力などの再生可能エネルギーによって担われている場合が該当する。
なお、決定部E2は、同時同量識別情報を受け付けた場合、所定装置から双方向通信または片方向通信で送信された指標i2を使用情報として決定してもよい。
決定部E2は、瞬時識別情報を受け付けた場合、電力系統の周波数を使用情報として決定する。
次に、本実施形態の動作を説明する。
図4Bは、制御装置Eの動作を説明するためのフローチャートである。
受付部E1は、特定情報を受け付ける(ステップS401)。続いて、受付部E1は、特定情報を決定部E2に出力する。
続いて、決定部E2は、特定情報を受け付ける。
続いて、決定部E2は、特定情報にて特定される電力需給調整処理に応じて、電力系統の周波数、指標i1、または、指標i2を、使用情報として決定する(ステップS402)。
ステップS402では、決定部E2は、以下のように動作する。
決定部E2は、GF識別情報、第1LFC識別情報または瞬時識別情報を受け付けた場合、電力系統の周波数を使用情報として決定する。
決定部E2は、第2LFC識別情報を受け付けた場合、外部装置から双方向通信または片方向通信で送信された指標i1を使用情報として決定する。
決定部E2は、同時同量識別情報を受け付けた場合、外部装置から1対Nの双方向通信で送信された指標i2を使用情報として決定する。
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態では、受付部E1は、特定情報を受け付ける。決定部E2は、特定情報にて特定される電力需給調整処理に応じて、電力系統の周波数、指標i1または指標i2を使用情報として決定する。
このため、電力需給調整処理に応じて、電力需給調整処理で使用される使用情報を変更可能になる。したがって、電力需給調整処理に適した使用情報を用いて電力需給調整処理を実行可能になる。よって、適切に電力需給調整処理を実行することが可能になる。
決定部E2は、特定情報にて特定される電力需給調整処理が第1LFC調整処理である場合、電力系統の周波数を使用情報として決定する。また、決定部E2は、特定情報にて特定される電力需給調整処理が第2LFC調整処理である場合、指標i1を使用情報として決定する。
このため、連系線潮流情報の使用、不使用の状況に応じて、LFC調整処理に用いる情報(使用情報)を適切に切り替えることが可能になる。よって、適切に第1LFC調整処理および第2LFC調整処理を実行可能になる。
決定部E2は、特定情報にて特定される電力需給調整処理が同時同量処理である場合、指標i2を使用情報として決定する。
このため、同時同量処理に応じた情報(指標i2)を使用して同時同量処理を実行可能になる。よって、適切に同時同量処理を実行可能になる。
決定部E2は、特定情報にて特定される電力需給調整処理が瞬時調整処理である場合、電力系統の周波数を使用情報として決定する。
このため、瞬時調整処理に応じた情報(電力系統の周波数)を使用して瞬時調整処理を実行可能になる。よって、適切に瞬時調整処理を実行可能になる。
次に、本実施形態の変形例を説明する。
制御装置Eが実行装置として機能してもよい。この場合、指標i1およびi2を送信する所定装置は、外部装置(制御装置Eとは異なる装置)となる。制御装置Eは、特定情報にて特定される電力需給調整処理に応じた動作制御情報と、使用情報と、に基づいて、電力需給調整装置を制御することが望ましい。
制御装置Eが、実行装置に、使用情報を特定する通知情報と特定情報とを通知してもよい。実行装置は、通知情報を用いて使用情報を特定する。実行装置は、使用情報と、特定情報にて特定される電力需給調整処理に応じた動作制御情報と、に基づいて、電力需給調整装置を制御する。この場合、制御装置Eは、例えば、アグリゲータやPPSによって管理されてもよい。
(第5実施形態)
図5Aは、本発明の第5実施形態の機器制御装置Fを示した図である。図5Aにおいて、図2A、図4Aに示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。
第5実施形態では、第4実施形態に示した制御装置Eが有する機能を備えた機器制御装置Fが、電力需給調整処理を実行する。以下、第5実施形態について第4実施形態と異なる点を中心に説明する。
機器制御装置Fは、制御装置および実行装置の一例である。機器制御装置Fは、電力系統R1に接続された蓄電池R2の充電や放電を制御することによって電力需給調整処理を実行する。
機器制御装置Fは、決定部E2と、検出部B1と、通信部F1およびF2と、制御部F3と、を含む。
通信部F1は、外部装置から送信された指標i1および指標i2を受信する。
通信部F2は、受付部の一例である。通信部F2は、外部装置から送信された特定情報(GF識別情報、第1LFC識別情報、第2LFC識別情報、同時同量識別情報、瞬時識別情報)を受信する。
決定部E2は、検出部B1にて検出された電力系統R1の周波数、または、通信部F1にて受信された指標i1および指標i2のいずれかを、特定情報にて特定される電力需給調整処理に応じて、使用情報として決定する。
また、決定部E2は、特定情報にて特定される電力需給調整処理を蓄電池R2に実行させるための動作制御情報も、使用情報として決定する。
制御部F3は、決定部E2にて決定された使用情報に基づいて、蓄電池R2の動作(充電や放電)を制御する。制御部F3は、例えば外部装置から通信部F1を介して動作制御情報を受け取る。
次に、機器制御装置Fの動作を説明する。なお、特定情報には、その特定情報にて特定される電力需給調整処理を実行する実行時間帯を示す時間帯情報が付加されている。
図5Bは、機器制御装置Fの動作を説明するためのフローチャートである。
通信部F2は、時間帯情報付き特定情報を受信する(ステップS501)。続いて、通信部F2は、時間帯情報付き特定情報を決定部E2に出力する。
決定部E2は、時間帯情報付き特定情報を受け付けると、特定情報にて特定される電力需給調整処理に応じて、電力系統R1の周波数と指標i1と指標i2のいずれかと、動作制御情報と、を使用情報として決定する(ステップS502)。
ステップS502では、特定情報がGF識別情報である場合、決定部E2は、電力系統R1の周波数とGF動作制御情報とを使用情報として決定する。
特定情報が第1LFC識別情報である場合、決定部E2は、電力系統R1の周波数と、第1LFC調整処理に応じた第1LFC動作制御情報と、を使用情報として決定する。
特定情報が第2LFC識別情報である場合、決定部E2は、指標i1と、第2LFC調整処理に応じた第2LFC動作制御情報と、を使用情報として決定する。
特定情報が同時同量識別情報である場合、決定部E2は、指標i2と、同時同量処理に応じた動作制御情報(以下「BL動作制御情報」と称する)と、を使用情報として決定する。
特定情報が瞬時識別情報である場合、決定部E2は、電力系統R1の周波数と、瞬時調整処理に応じた動作制御情報(以下「MO動作制御情報」と称する)と、を使用情報として決定する。
続いて、決定部E2は、使用情報の決定結果と時間帯情報とを制御部F3に出力する。
制御部F3は、使用情報の決定結果と時間帯情報とを受け付けると、使用情報の決定結果と時間帯情報とを保持する。
そして、現在時刻が時間帯情報の示す実行時間帯の開始時刻になると(ステップS503)、制御部F3は、使用情報の決定結果が示す使用情報を取得する(ステップS504)。
ステップS504では、使用情報が電力系統R1の周波数とGF動作制御情報である場合、制御部F3は、検出部B1が検出した最新の電力系統R1の周波数と、通信部F1が受信した最新のGF動作制御情報と、を取得する。
また、使用情報が電力系統R1の周波数と第1LFC動作制御情報である場合、制御部F3は、検出部B1が検出した最新の電力系統R1の周波数と、通信部F1が受信した最新の第1LFC動作制御情報と、を取得する。
また、使用情報が指標i1と第2LFC動作制御情報である場合、制御部F3は、通信部F1が受信した最新の指標i1および最新の第2LFC動作制御情報を取得する。
また、使用情報が指標i2とBL動作制御情報である場合、制御部F3は、通信部F1が受信した最新の指標i2および最新のBL動作制御情報を取得する。
また、使用情報が電力系統R1の周波数とMO動作制御情報である場合、制御部F3は、検出部B1が検出した最新の電力系統R1の周波数と、通信部F1が受信した最新のMO動作制御情報を取得する。
ここで、通信部F1と検出部B1の動作について説明する。
通信部F1は、周期T1GFでGF動作制御情報を受信する。
通信部F1は、周期T1第1LFCで第1LFC動作制御情報を受信する。
通信部F1は、周期T1第2LFCで第2LFC動作制御情報を受信する。
通信部F1は、周期T1BLでBL動作制御情報を受信する。
通信部F1は、周期T1MOでMO動作制御情報を受信する。
検出部B1は、使用情報が電力系統R1の周波数とGF動作制御情報である場合、制御部F3からの動作指示に応じて、周期T2GFで電力系統R1の周波数を検出する。
検出部B1は、使用情報が電力系統R1の周波数と第1LFC動作制御情報である場合、制御部F3からの動作指示に応じて、周期T2第1LFCで電力系統R1の周波数を検出する。
検出部B1は、使用情報が電力系統R1の周波数とMO動作制御情報である場合、制御部F3からの動作指示に応じて、周期T2MOで電力系統R1の周波数を検出する。
通信部F1は、周期T3第2LFCで指標i1を受信する。
通信部F1は、周期T3BLで指標i2を受信する。
ここで、周期T1GFは、周期T2GFよりも長い。
周期T1第1LFCは、周期T2第1LFCよりも長い。
周期T1第2LFCは、周期T3第2LFCよりも長い。
周期T1BLは、周期T3BLよりも長い。
周期T1MOは、周期T2MOよりも長い。
なお、上述した周期の大小関係が維持されれば、各周期は可変であってもよい。
また、周期T1第1LFCは周期T1第2LFCと同じでもよい。周期T2第1LFCは周期T3第2LFCと同じでもよい。
続いて、制御部F3は、使用情報に基づいて蓄電池R2の動作(充電や放電)を制御する(ステップS505)。
ここで、ステップS505について説明する。
まず、使用情報が電力系統R1の周波数とGF動作制御情報(例えば図2Dに示したGF動作制御情報)である場合の動作を説明する。
この場合、制御部F3は、電力系統R1の周波数とGF動作制御情報とに基づいて、蓄電池R2の動作を制御する。この制御によりGF調整処理が実行される。
例えば、図2Dに示したようにGF動作制御情報が、電力系統R1での周波数偏差と蓄電池R2でのGF調整電力量との関係を表す場合、制御部F3は、図2Aに示した制御部B4と同様に蓄電池R2の動作を制御する。
次に、使用情報が電力系統R1の周波数と第1LFC動作制御情報である場合の動作を説明する。
この場合、制御部F3は、電力系統R1の周波数と第1LFC動作制御情報とに基づいて蓄電池R2の動作を制御する。この制御により第1LFC調整処理が実行される。
図5Cは、第1LFC動作制御情報の一例を示した図である。図5Cに示したように第1LFC動作制御情報が、周波数偏差の積分値と蓄電池R2でのLFC調整電力量との関係を表す場合、制御部F3は、以下のように動作する。なお、正の値のLFC調整電力量は蓄電池R2での充電を意味する。また、負の値のLFC調整電力量は蓄電池R2での放電を意味する。
制御部F3は、まず、第1LFC動作制御情報を用いて、電力系統R1での周波数偏差の積分値に対応するLFC調整電力量(対応LFC調整電力量)を特定する。続いて、制御部F3は、対応LFC調整電力量が正の値である場合、蓄電池R2に対して対応LFC調整電力量の充電を実行する。一方、対応LFC調整電力量が負の値である場合、制御部F3は、蓄電池R2に対して対応LFC調整電力量の放電を実行する。
次に、使用情報が指標i1と第2LFC動作制御情報(例えば、図2Cに示したLFC動作制御情報)である場合の動作を説明する。
この場合、制御部F3は、指標i1と第2LFC動作制御情報とに基づいて蓄電池R2の動作を制御する。この制御により第2LFC調整処理が実行される。
例えば、図2Cに示したように第2LFC動作制御情報が、指標i1と蓄電池R2でのLFC調整電力量との関係を表す場合、制御部F3は、図2Aに示した制御部B4と同様に蓄電池R2の動作を制御する。
次に、使用情報が指標i2とBL動作制御情報である場合の動作を説明する。
この場合、制御部F3は、指標i2とBL動作制御情報とに基づいて、蓄電池R2の動作を制御する。この制御により同時同量処理が実行される。
図5Dは、BL動作制御情報の一例を示した図である。図5Dに示したようにBL動作制御情報が、指標i2と蓄電池R2での同時同量調整電力量との関係を表す場合、制御部F3は、以下のように動作する。なお、正の値の同時同量調整電力量は蓄電池R2での充電を意味する。また、負の値の同時同量調整電力量は蓄電池R2での放電を意味する。
制御部F3は、まず、BL動作制御情報を用いて、指標i2に対応する同時同量調整電力量(以下では「対応同時同量調整電力量」と称する)を特定する。続いて、制御部F3は、対応同時同量調整電力量が正の値である場合、蓄電池R2に対して対応同時同量調整電力量の充電を実行する。一方、対応同時同量調整電力量が負の値である場合、制御部F3は、蓄電池R2に対して対応同時同量調整電力量の放電を実行する。
次に、使用情報が電力系統R1の周波数とMO動作制御情報である場合の動作を説明する。
この場合、制御部F3は、電力系統R1の周波数とMO動作制御情報とに基づいて、蓄電池R2の動作を制御する。この制御により瞬時調整処理が実行される。
図5Eは、MO動作制御情報の一例を示した図である。図5Eに示したようにMO動作制御情報が、電力系統R1の周波数と蓄電池R2での瞬時調整電力量との関係を表す場合、制御部F3は、以下のように動作する。
制御部F3は、まず、MO動作制御情報を用いて、電力系統R1の周波数に対応する瞬時調整電力量(対応瞬時調整電力量)を特定する。なお、図5Eに示すMO動作制御情報が用いられた場合、制御部F3は、電力系統R1の周波数が既定時間(例えば5秒)下限値以下であった際に、対応瞬時調整電力量を特定する。
続いて、制御部F3は、対応瞬時調整電力量を特定した場合、蓄電池R2に対して対応瞬時調整電力量の放電を実行する。
ステップS505に続いて、制御部F3は、現在時刻が時間帯情報の示す実行時間帯の終了時刻でないと(ステップS506)、処理をステップS504に戻す。
一方、ステップS506で現在時刻が終了時刻になると、制御部F3は、蓄電池R2の制御(電力需給調整処理)を終了する。
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態では、決定部E2は、検出部B1にて検出された電力系統の周波数、または、通信部F1にて受信された指標i1および指標i2のいずれかを、特定情報にて特定される電力需給調整処理に応じて、使用情報として決定する。
このため、機器制御装置Fが検出した情報(電力系統の周波数)と、機器制御装置Fが受信した情報(指標)と、のいずれかを、電力需給調整処理に用いる情報として決定することが可能になる。
また、機器制御装置Fは、異なる使用情報を異なる手法で受け取ることが可能になる。このため、機器制御装置Fは、使用情報を、使用情報に適した手法で受け取ることが可能になる。
制御部F3は、特定情報にて特定される電力需給調整処理がGF調整処理である場合、電力系統R1の周波数とGF動作制御情報とに基づいてGF調整処理を実行する。
このため、GF調整処理に適した情報(電力系統R1の周波数およびGF動作制御情報)を用いてGF調整処理を実行可能になる。よって、適切にGF調整処理を実行可能になる。
制御部F3は、特定情報にて特定される電力需給調整処理が第1LFC調整処理である場合、電力系統R1の周波数と第1LFC動作制御情報とに基づいて第1LFC調整処理を実行する。
このため、第1LFC調整処理に適した情報(電力系統R1の周波数と第1LFC動作制御情報)を用いて第1LFC調整処理を実行可能になる。よって、適切に第1LFC調整処理を実行可能になる。
制御部F3は、特定情報にて特定される電力需給調整処理が第2LFC調整処理である場合、指標i1と第2LFC動作制御情報とに基づいて第2LFC調整処理を実行する。
このため、第2LFC調整処理に適した情報(指標i1と第2LFC動作制御情報)を用いて第2LFC調整処理を実行可能になる。よって、適切に第2LFC調整処理を実行可能になる。
制御部F3は、特定情報にて特定される電力需給調整処理が同時同量処理である場合、指標i2とBL動作制御情報とに基づいて同時同量処理を実行する。
このため、同時同量処理に適した情報(指標i2とBL動作制御情報)を用いて同時同量処理を実行可能になる。よって、適切に同時同量処理を実行可能になる。
制御部F3は、特定情報にて特定される電力需給調整処理が瞬時調整処理である場合、電力系統R1の周波数とMO動作制御情報とに基づいて瞬時調整処理を実行する。
このため、瞬時調整処理に適した情報(電力系統R1の周波数とMO動作制御情報)を用いて瞬時調整処理を実行可能になる。よって、適切に瞬時調整処理を実行可能になる。
次に、本実施形態の変形例を説明する。
通信部F1またはF2が、特定情報と各指標と各動作制御情報を受信してもよい。
通信部F1またはF2が特定情報と指標i1およびi2と動作制御情報とを受信する場合は、例えば以下のような受信手法が用いられてもよい。
第2LFC調整処理の場合、通信部F1またはF2は、指標i1を周期T3第2LFCで受信し、第2LFC動作制御情報を周期T1第2LFCで受信する。そのため、通信部F1またはF2は、(i1,i1,・・・・,i1+第2LFC動作制御情報)というように、周期T3第2LFCの間隔で指標i1を連続的に受信し、指標i1の受信が所定回数に達するタイミング(T1第2LFC のタイミング)になると、指標i1と第2LFC動作制御情報を一緒に受信する。
その後、通信部F1またはF2は、上記と同様に周期T3第2LFCの間隔で指標i1を連続的に受信して、周期T1第2LFC を経過するタイミングになると、指標i1と第2LFC動作制御情報を一緒に受信するという通信を行う。
同時同量処理の場合、通信部F1またはF2は、指標i2を周期T3BLで受信し、BL動作制御情報を周期T1BLで受信する。そのため、通信部F1またはF2は、(i2,i2,・・・・,i2+BL動作制御情報)というように、周期T3BLの間隔で指標i2を連続的に受信し、指標i2の受信が所定回数に達するタイミング(T1BL のタイミング)になると、指標i2とBL動作制御情報を一緒に受信する。
その後、通信部F1またはF2は、上記と同様に周期T3BLの間隔で指標i2を連続的に受信して、周期T1BL を経過するタイミングになると、指標i2とBL動作制御情報を一緒に受信するという通信を行う。
なお、GF調整処理の場合、周期T2GFという短い間隔で電力系統の周波数を検出し、周期T1GFを経過するタイミングに達すると、GF動作制御情報を受信する、という動作が実行される。
また、第1LFC調整処理の場合、周期T2第1LFCという短い間隔で電力系統の周波数を検出し、周期T1第1LFCを経過するタイミングに達すると、第1LFC動作制御情報を受信する、という動作が実行される。
また、瞬時調整処理の場合、周期T2MOという短い間隔で電力系統の周波数を検出し、周期T1MOを経過するタイミングに達すると、MO動作制御情報を受信する、という動作が実行される。
図5Fは、通信部F2が特定情報と各指標と各動作制御情報とを受信する機器制御装置FFを示した図である。図5Fにおいて、図5Aに示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。以下、図5Fに示した機器制御装置FFについて、図5Aに示した機器制御装置Fと異なる点を中心に説明する。
図5Fにおいて、通信部F2は、電力制御装置T1から送信された特定情報を受信する。電力制御装置T1は、外部装置の一例である。通信部F2は、特定情報を決定部E2に出力する。
また、通信部F2は、電力制御装置T1から送信された指標i1および指標i2と各動作制御情報も受信する。通信部F2は、指標i1および指標i2と各動作制御情報を制御部F3に出力する。なお、通信部F2での各指標および各動作制御情報の受信周期は、通信部F1での各指標および各動作制御情報の受信周期と同様である。
機器制御装置FF内の決定部E2、検出部B1および制御部F3の動作は、図5Aに示した機器制御装置F内の決定部E2、検出部B1および制御部F3の動作と同様である。
機器制御装置FFでは、通信部F2が特定情報と各指標と各動作制御情報とを受信する。このため、機器制御装置FFは、特定情報と、各指標および各動作制御情報と、を別々の通信部で受信する機器制御装置Fに比べて構成の簡略化を図ることが可能になる。
電力制御装置T1は、機器制御装置FFが制御する蓄電池R2の状態(温度や電圧、蓄電残量など)に応じて、GF動作制御情報、第1LFC動作制御情報、第2LFC動作制御情報、BL動作制御情報およびMO動作制御情報を変更してもよい。
例えば、電力制御装置T1は、機器制御装置FFから蓄電池R2の充放電可能容量(蓄電池保有者が契約等により供出する蓄電池の容量やPCSの出力などの仕様を含む)を受け取る。
続いて、電力制御装置T1は、蓄電池R2の充放電可能容量に応じて、GF動作制御情報、第1LFC動作制御情報、第2LFC動作制御情報、BL動作制御情報およびMO動作制御情報を生成する。例えば、各電力需給調整処理における蓄電池R2での調整電力量が、蓄電池R2の充放電可能容量以下になるように、電力制御装置T1は、各動作制御情報を生成する。
また、電力制御装置T1は、電力制御装置T1が受け持つ電力調整量(例えば、電力会社から委任された電力調整量や、電力市場で落札した電力調整量)に応じて、各動作制御情報を変更してもよい。
例えば、電力制御装置T1は、各電力需給調整処理における蓄電池R2での調整電力量が、電力制御装置T1の受け持つ電力調整量に合うように、各動作制御情報を生成する。
なお、電力制御装置T1が複数の機器制御装置FFを制御する場合、電力制御装置T1は、以下のように動作制御情報を生成してもよい。
電力制御装置T1は、電力需給調整処理ごとに、電力需給調整処理における各蓄電池R2での調整電力量の総量が電力制御装置T1の受け持つ電力調整量に合うように、機器制御装置FFごとに動作制御情報を生成する。
また、電力制御装置T1は、蓄電池R2の状態と、N(Nは1以上の数)個の蓄電池R2全体に分担されている電力量と、の両方に基づいて、動作制御情報を生成してもよい。
例えば、各電力需給調整処理での蓄電池R2での調整電力量が蓄電池R2の充放電可能容量以下で、電力需給調整処理での各蓄電池R2での調整電力量の総量が電力制御装置T1の受け持つ電力調整量に合うように、電力制御装置T1は動作制御情報を生成する。
図5Aや図5Fでは、機器制御装置の外部に蓄電池R2が設けられているが、蓄電池R2は、機器制御装置に内蔵されてもよい。
図5Gは、蓄電池R2が内蔵されている機器制御装置Fを示した図である。
図5Hは、蓄電池R2が内蔵されている機器制御装置FFを示した図である。
蓄電池R2が内蔵されている機器制御装置FまたはFFは、蓄電装置の一例である。
(第6実施形態)
図6Aは、本発明の第6実施形態の電力制御装置Gを示した図である。図6Aにおいて、図4A、5A、5Fに示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。
第6実施形態では、第4実施形態に示した制御装置Eが有する機能を備えた電力制御装置Gが、使用情報を特定する通知情報を、実行装置として機能する機器制御装置Hに通知する。
第6実施形態の電力制御装置Gと第4実施形態の制御装置Eとの主な相違点は、第6実施形態の電力制御装置Gが通信部G1を備える点である。以下、第6実施形態について第4実施形態と異なる点を中心に説明する。
電力制御装置Gは、制御装置の一例である。電力制御装置Gは、機器制御装置Hに電力需給調整処理を実行させるために、使用情報を特定する通知情報を機器制御装置Hに送信する。
電力制御装置Gは、受付部E1と、決定部E2と、通信部G1と、を含む。
決定部E2は、図5Aに示した決定部E2と同様の機能を有する。
通信部G1は、通知部の一例である。通信部G1は、決定部E2が決定した使用情報を特定する通知情報(例えば、使用情報の名称または識別子)を、各機器制御装置Hに通知する。
機器制御装置Hは、検出部B1と、通信部F1と、制御部F3と、通信部H1と、を含む。
通信部H1は、電力制御装置Gから通知情報を受信する。
次に、第6実施形態の動作を説明する。
まず、電力制御装置Gの動作を説明する。なお、特定情報には、その特定情報にて特定される電力需給調整処理を実行する実行時間帯を示す時間帯情報が付加されている。
図6Bは、電力制御装置Gの動作を説明するためのフローチャートである。
受付部E1は、時間帯情報付き特定情報を受信する(ステップS601)。続いて、受付部E1は、時間帯情報付き特定情報を決定部E2に出力する。
決定部E2は、時間帯情報付き特定情報を受け付けると、特定情報にて特定される電力需給調整処理に応じて、指標i1〜i2と電力系統R1の周波数のうちのいずれかと、該電力需給調整処理に応じた動作制御情報と、を使用情報として決定する(ステップS602)。ステップS602の動作は、図5Bに示したステップS502の動作と同様であるので、その説明を割愛する。
決定部E2は、使用情報を決定すると、使用情報の決定結果と時間帯情報を通信部G1に出力する。
通信部G1は、使用情報の決定結果と時間帯情報を受け付けると、使用情報を特定する通知情報と、時間帯情報を、各機器制御装置Hに送信する(ステップS603)。
次に、機器制御装置Hの動作を説明する。
図6Cは、機器制御装置Hの動作を説明するためのフローチャートである。図6Cにおいて、図5Bに示した処理と同様の処理には同一符号を付してある。
通信部H1は、電力制御装置Gから通知情報と時間帯情報を受信する(ステップS604)。
続いて、通信部H1は、通知情報と時間帯情報を制御部F3に出力する。
制御部F3は、通知情報と時間帯情報を受け付けると、ステップS503を実行する。以下、ステップS504〜ステップ506が実行される。
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態では、電力制御装置Gでは、決定部E2は、特定情報にて特定される電力需給調整処理に応じて、電力系統R1の周波数、指標i1および指標i2のいずれかを、使用情報として決定する。そして、通信部G1は、使用情報を特定する通知情報を、機器制御装置Hに通知する。
このため、電力制御装置Gは、機器制御装置Hに、電力需給調整処理に適した使用情報を用いた電力需給調整処理を実行させることが可能になる。
また、機器制御装置Hでは、通信部H1は、通知情報を受信する。制御部H2は、通知情報にて特定される使用情報を用いて、蓄電池R2を制御する。
このため、機器制御装置Hは、電力需給調整処理に適した使用情報を用いて電力需給調整処理を実行可能になる。
次に、本実施形態の変形例を説明する。
電力制御装置Gが、各動作制御情報を機器制御装置Hに送信してもよい。この場合、電力制御装置Gは、各動作制御情報を生成してもよい。また、電力制御装置Gは、機器制御装置Hが制御する蓄電池R2の状態(温度や電圧、蓄電残量など)に応じて各動作制御情報を変更してもよい。
例えば、電力制御装置G内の決定部E2は、通信部G1を介して、機器制御装置Hから蓄電池R2の充放電可能容量を受け取る。
続いて、決定部E2は、蓄電池R2の充放電可能容量(蓄電池保有者が契約等により供出する蓄電池の容量やPCSの出力などの仕様を含む)に応じて、各動作制御情報を生成する。例えば、各電力需給調整処理における蓄電池R2での調整電力量が、蓄電池R2の充放電可能容量以下になるように、決定部E2は、各動作制御情報を生成する。
また、決定部E2は、電力制御装置Gが受け持つ電力調整量(例えば、電力会社から委任された電力調整量や、電力市場で落札した電力調整量)に応じて、各動作制御情報を変更してもよい。
例えば、決定部E2は、各電力需給調整処理における蓄電池R2での調整電力量が、電力制御装置Gの受け持つ電力調整量に合うように、各動作制御情報を生成する。
なお、電力制御装置Gが複数の機器制御装置Hを制御する場合、決定部E2は、各電力需給調整処理において、各蓄電池R2での調整電力量の総量が電力制御装置Gの受け持つ電力調整量に合うように、機器制御装置Hごとに動作制御情報を生成してもよい。
図6Aでは、機器制御装置Hの外部に蓄電池R2が設けられているが、蓄電池R2は、機器制御装置Hに内蔵されてもよい。
図6Dは、蓄電池R2が内蔵されている機器制御装置Hを示した図である。なお、蓄電池R2が内蔵されている機器制御装置Hは、蓄電装置の一例である。
(第7実施形態)
図7は、本発明の第7実施形態を採用した電力制御システム1000を示した図である。以下、第7実施形態について上述した実施形態と異なる点を中心に説明する。
電力制御システム1000は、火力発電機1と、給電指令部2と、電力系統3と、連系線4と、配電用変圧器5と、電力線6と、電力制御装置7と、複数の機器制御装置8と、複数の蓄電池9と、複数の負荷10と、を含む。
火力発電機1、給電指令部2、電力系統3、連系線4、配電用変圧器5および電力線6は、電力会社に保有されている。
電力制御装置7は、PPSに保有されている。なお、電力制御装置7はアグリゲータに保有されてもよい。
機器制御装置8、蓄電池9および負荷10は、各需要家に保有されている。
火力発電機1、配電用変圧器5および電力線6は、電力系統3に含まれている。電力系統3には、再生可能電源(太陽光発電機)111と再生可能電源(風力発電機)112が接続されている。
図7では、1つの再生可能電源111および1つの再生可能電源112が示されているが、実際には、複数の再生可能電源111および複数の再生可能電源112が電力系統3に接続されている。
検出部111aは、再生可能電源111の発電量を検出する。通信部111bは、検出部111aの検出結果を、電力制御装置7に通知する。検出部111aと通信部111bは、再生可能電源111ごとに設けられている。
検出部112aは、再生可能電源112の発電量を検出する。通信部112bは、検出部112aの検出結果を、電力制御装置7に通知する。検出部112bと通信部112bは、再生可能電源112ごとに設けられている。
蓄電池9は、電力需給調整装置の一例である。蓄電池9は、電力系統3に接続されている。負荷10は、例えば家電機器である。
まず、電力制御システム1000が有する機能の概要について説明する。
電力会社側の給電指令部2は、電力需給調整処理の要求(デマンド)を、PPS側の電力制御装置7に送信する。給電指令部2は、複数種類のデマンドを、電力制御装置7に送信する。
本実施形態では、電力会社のデマンドとして、GF要求、第1LFC要求、第2LFC要求、瞬時調整要求(以下「MO要求」)が用いられる。電力会社のデマンドは、上記に限らず適宜変更可能である。
PPS側の電力制御装置7は、給電指令部2から電力会社のデマンドを受け付ける。また、電力制御装置7は、PPSにおける電力需給調整処理の要求(以下「PPSのデマンド」と称する)を受け付ける。
本実施形態では、PPSのデマンドとして、同時同量要求(以下「BL要求」と称する)が用いられる。PPSのデマンドは、上記に限らず適宜変更可能である。
電力制御装置7は、蓄電池9を制御するための動作制御情報を機器制御装置8ごとに作成する。
例えば、電力制御装置7は、蓄電池9の状態(例えば、残り容量やSOC(State of Charge))と、デマンドに応じた電力需給調整処理の内容と、を反映した動作制御情報を作成する。
デマンドが「GF要求」である場合、電力制御装置7は、電力系統3の周波数偏差を用いて蓄電池9を制御するGF調整処理(以下「DRアプリ1」とも称する)を実行するためのGF動作制御情報を生成する。
デマンドが「第1LFC要求」である場合、電力制御装置7は、電力系統3の周波数偏差の積分値を用いて蓄電池9の動作を制御する第1LFC調整処理(以下「DRアプリ2」とも称する)を実行するための第1LFC動作制御情報を生成する。
デマンドが「第2LFC要求」である場合、電力制御装置7は、指標i1を用いて蓄電池9の動作を制御する第2LFC調整処理(以下「DRアプリ3」とも称する)を実行するための第2LFC動作制御情報を生成する。
デマンドが「BL要求」である場合、電力制御装置7は、指標i2を用いて蓄電池9の動作を制御する同時同量(BL)調整処理(以下「DRアプリ4」とも称する)を実行するためのBL動作制御情報を生成する。
デマンドが「MO要求」である場合、電力制御装置7は、電力系統3の周波数を用いて蓄電池9の動作を制御する瞬時調整処理(以下「DRアプリ5」とも称する)を実行するためのMO動作制御情報を生成する。
以下では、各蓄電池9は、DRアプリ1〜5に割り当てられているとする。
電力制御装置7は、受け付けたデマンドを機器制御装置8に送信する。デマンドは、特定情報の一例である。
電力制御装置7は、機器制御装置8に対して、動作制御情報を、時間間隔をあけて繰り返し送信する。
電力制御装置7は、機器制御装置8に対して、指標i1〜i2を、時間間隔をあけて繰り返し送信する。ここで、指標i1〜i2は、第4実施形態で示した指標i1〜i2と同様である。
動作制御情報の送信間隔は、指標i1〜i2の送信間隔よりも長い。
機器制御装置8は、デマンドを受信すると、そのデマンドに応じて、そのデマンドに対応する電力需給調整処理に用いる使用情報(電力系統3の周波数と指標i1と指標i2とのうちのいずれと、デマンドに応じた動作制御情報)を決定する。
機器制御装置8は、使用情報を用いて蓄電池9の動作を制御することで、デマンドに応じた電力需給調整処理(DRアプリ1〜5)を実行する。デマンドに応じた電力需給調整処理は、デマンドに対する応答(以下「レスポンス」とも称する)を意味する。
次に、電力制御システム1000の構成について説明する。
火力発電機1は、発電機の一例である。給電指令部2は、電力制御装置7と通信する。給電指令部2は、デマンド(GF要求、第1LFC要求、第2LFC要求、MO要求)を電力制御装置7に送信する。電力系統3は、電力を需要家側へ供給するシステムである。電力系統3は、火力発電機1から出力された発電電力の電圧を配電用変圧器5で所定電圧に変圧する。電力系統3は、所定電圧で電力を需要家側へ供給する。
連系線4は、電力系統3と他の電力系統13とを接続する。
電力制御装置7は、給電指令部2から電力会社のデマンド(GF要求、第1LFC要求、第2LFC要求、MO要求)を受信する。また、電力制御装置7は、PPSの機器からPPSのデマンド(BL要求)を受信する。
電力制御装置7は、DRアプリ1〜5の各々について動作制御情報を作成する。
電力制御装置7は、受け付けたデマンドを機器制御装置8に送信する。電力制御装置7は、機器制御装置8に対して、動作制御情報を、時間間隔をあけて繰り返し送信する。電力制御装置7は、機器制御装置8に対して、指標i1〜i2を、時間間隔をあけて繰り返し送信する。
機器制御装置8は、電力制御装置7から受信したデマンドに応じて、そのデマンドに対応する電力需給調整処理に用いる使用情報を決定する。機器制御装置8は、使用情報を用いて蓄電池9の動作を制御する。
図8は、給電指令部2と電力制御装置7と複数の機器制御装置8の一例を示した図である。図8において、図7に示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。図8では、通信ネットワーク12が省略されている。図8では、機器制御装置8に蓄電池9が内蔵されているが、機器制御装置8に蓄電池9が内蔵されていなくてもよい。蓄電池9が内蔵された機器制御装置8は、蓄電装置の一例となる。
まず、機器制御装置8について説明する。
機器制御装置8は、蓄電池9の動作を制御する。機器制御装置8は、検出部801および802と、通信部803と、決定部804と、制御部805と、を含む。
検出部801は、蓄電池9のSOCを検出する。蓄電池9のSOCは、0〜1までの範囲内の値をとる。蓄電池9のSOCは、蓄電池9の状態を表す。蓄電池9の状態は、蓄電池9のSOCに限らず、適宜変更可能である。例えば、蓄電池9のセル温度、電流量や電圧が用いられてもよい。
検出部802は、電力系統3の周波数を検出する。検出部802は、機器制御装置8の内部にあってもよいし、外部にあってもよい。検出部802が機器制御装置8の外部にある場合、制御部805は、検出部802の検出結果を受け付けることによって電力系統3の周波数を検出(受信)する。
通信部803は、受付部、受信部または送受信部の一例である。通信部803は、電力制御装置7と通信する。
通信部803は、電力制御装置7から、デマンドと、動作制御情報と、指標i1と、指標i2を受信する。
例えば、通信部803は、電力制御装置7から双方向通信、例えば、MQTT(Message Queuing Telemetry Transport)を用いて送信されたデマンドを受信する。なお、通信部803は、電力制御装置7からブロードキャスト等の片方向通信で送信されたデマンドを受信してもよい。
通信部803は、電力制御装置7からブロードキャスト等の片方向通信で送信された指標i1を受信する。なお、通信部803は、電力制御装置7から双方向通信、例えば、MQTTを用いて送信された指標i1を受信してもよい。
通信部803は、電力制御装置7から双方向通信、例えばMQTTを用いて送信された指標i2を受信する。
通信部803は、電力制御装置7から双方向通信、例えばMQTTを用いて送信された動作制御情報を受信する。
決定部804は、通信部803が受信したデマンドに応じて使用情報を決定する。
制御部805は、決定部804が決定した使用情報を用いて、蓄電池9の充放電動作を制御する。
制御部805は、電力制御装置7から動作制御情報を得る情報入手動作(送受信処理)と、動作制御情報を用いて蓄電池9の充放電動作を制御する制御動作(電池動作制御処理)と、を実行する。
制御部805は、情報入手動作を時間間隔をあけて繰り返し実行する。
制御部805は、制御動作を情報入手動作の時間間隔より短い時間間隔をあけて繰り返し実行する。
例えば、制御部805は、情報入手動作を周期Tで繰り返し実行し、制御動作を周期Tl(ただし、T>Tl)で繰り返し実行する。周期Tは、所定時間間隔の一例である。また、例えば、電力系統3の周波数の検出および指標i1〜i2の送信と受信も周期Tlで繰り返し実行される。
なお、情報入手動作の動作時間間隔および制御動作の動作時間間隔、または両者のいずれかは、一定でなくてもよく、情報入手動作の各動作時間間隔のうちの最短時間が、制御動作の各動作時間間隔のうちの最長時間よりも長ければよい。
機器制御装置8、蓄電池9および負荷10は、各需要家に保有されている。なお、機器制御装置8と蓄電池9は電力制御装置7を備えるPPSやアグリゲータが保有しており、それを各需要家の負荷10に利用できるように接続して配置してもいい。この場合、実質的な機器制御装置8と蓄電池9の所有者であるPPSやアグリゲータは機器制御装置8や蓄電池9を自由に制御可能であるが、所定の契約を結ぶことによって需要家も負荷10の制御などに機器制御装置8や蓄電池9を利用することができる。
次に、電力制御装置7について説明する。
電力制御装置7は、N台の機器制御装置8およびN個の蓄電池9を管理下に置いている。例えば、N台の機器制御装置8およびN個の蓄電池9は、PPSから電力が供給される需要家にて保持されている。ここで、Nは1以上の整数である。電力制御装置7は、通信部701と、データベース702と、把握部703と、制御部704と、を含む。
通信部701は、各機器制御装置8、給電指令部2、通信部111bおよび通信部112bと通信する。例えば、通信部701は、各機器制御装置8から蓄電池9のSOCおよびID(Identification)を受信する。また、通信部701は、通信部111bおよび112bから再生可能電源111および112の発電量を示す情報を受信する。
データベース702は、各蓄電池9の情報を格納する。
また、データベース702は、通信部701が受信した蓄電池9のSOCから蓄電池9の充放電可能容量を求めるために用いられる蓄電池分配率曲線を保持する。また、データベース702は、充放電可能容量を求めるために用いられる各蓄電池9の定格出力P(n)も保持する。蓄電池9の定格出力P(n)としては、蓄電池9に接続された不図示のパワーコンディショナー(AC/DCコンバータ)の定格出力が用いられる。
図9A、9Bは、蓄電池分配率曲線の一例を示した図である。図9Aは、放電時の蓄電池分配率曲線202aの一例を表す。図9Bは、充電時の蓄電池分配率曲線202bの一例を表す。
把握部703は、DRアプリ1〜3の各々について、電力系統3での電力量を調整するために電力制御装置7の管理下にあるN個の蓄電池9に分担されている電力量(以下、「DR1分担電力量」〜「DR3分担電力量」と称する)を把握する。各分担電力量は、電力系統の状況の一例である。
把握部703は、以下のようにDR1分担電力量を把握する。
把握部703は、データベース702内の蓄電池分配率曲線を用いて、N個の蓄電池9のSOCからN個の蓄電池9にて構成される蓄電池群(以下、単に「蓄電池群」と称する)の充放電可能容量を導出する。以下、蓄電池群の充放電可能容量を「調整可能総容量PES」と称する。
把握部703は、調整可能総容量PESを通信部701から給電指令部2に送信する。その後、把握部703は、調整可能総容量PESが反映されたDR1分担電力量を表すDR1分担電力量情報を、給電指令部2から通信部701を介して受信する。把握部703は、DR1分担電力量情報を用いてDR1分担電力量を把握する。
本実施形態では、DR1分担電力量情報として、DR1垂下特性線が用いられる。DR1垂下特性線は、DR1最大分担電力量を表すGF割り当て容量GFES-DR1と、周波数偏差の最大値(閾値)+fmaxと- fmax(以後、簡単のため±をまとめてfmaxと称する)を表す。
“周波数偏差の最大値”は、系統周波数の基準周波数(例えば、50Hz)に対するずれ量(周波数偏差)の閾値として用いられる。系統周波数の基準周波数は、制御部805に記憶されている。
また、“周波数偏差の最大値”は、DRアプリ1を実行するN個の蓄電池9の総出力GF ESで対応できる“周波数偏差の最大の振れ量”を意味する。周波数偏差が、周波数偏差の最大値(閾値)以上の値になった場合は、GF ES-DR1での対応が困難になる。
図10Aは、DR1垂下特性線の一例を示した図である。DR1垂下特性線の詳細については後述する。
DR1垂下特性線は、周波数偏差fと、蓄電池群の出力(DRアプリ1を実行するN個の蓄電池9の総出力)と、の関係を示す。
制御部704は、DR1垂下特性線が示す周波数偏差と蓄電池群の出力との関係が満たされるように、DRアプリ1を実行する各蓄電池9のDR1分担情報を生成する。DR1分担情報は、GF動作制御情報の一例でもある。
本実施形態では、制御部704は、DRアプリ1を実行する各蓄電池9と、DR1垂下特性線と、に基づいて、DRアプリ1を実行する各蓄電池9のDR1分担情報(DR1分担係数K1と周波数偏差の最大値fmax)を生成する。制御部704は、DR1分担情報を通信部701から、DRアプリ1を実行する各機器制御装置8に送信する。DR1分担係数K1は、DRアプリ1を実行する蓄電池9への分担割合が高くなるほど大きくなる。
把握部703は、以下のようにDR2分担電力量を把握する。
把握部703は、データベース702内の蓄電池分配率曲線を用いて、蓄電池群の充放電可能容量(調整可能総容量PES)を導出する。ここで用いる蓄電池分配率曲線は、DR1分担電力量を導出する際に用いられた蓄電池分配率曲線と必ずしも同じでなくてもよい。
把握部703は、調整可能総容量PESを通信部701から給電指令部2に送信する。その後、把握部703は、調整可能総容量PESが反映されたDR2分担電力量を表すDR2分担電力量情報を、給電指令部2から通信部701を介して受信する。把握部703は、DR2分担電力量情報を用いてDR2分担電力量を把握する。
本実施形態では、DR2分担電力量情報として、DR2充放電利得線が用いられる。DR2充放電利得線は、DR2最大分担電力量を表すLFC割り当て容量LFCES-DR2と、周波数偏差の積分値の最大値(閾値)Δfmax(±Δfmaxがあるが、以後簡単のため±を省略する)と、を表す。
“周波数偏差の積分値の最大値”は、系統周波数の基準周波数に対するずれ量(周波数偏差)の積分値の閾値として用いられる。
また“周波数偏差の積分値の最大値”は、DRアプリ2を実行するN個の蓄電池9の総出力LFCES-DR2で対応できる“周波数偏差の積分値の最大の振れ量”を意味する。周波数偏差の積分値が、周波数偏差の積分値の最大値(閾値)以上の値になった場合、LFCES-DR2での対応が困難になる。
図10Bは、DR2充放電利得線の一例を示した図である。DR2充放電利得線の詳細については後述する。
DR2充放電利得線は、周波数偏差の積分値と、蓄電池群の出力(DRアプリ2を実行するN個の蓄電池9の総出力)と、の関係を示す。
制御部704は、DR2充放電利得線が示す周波数偏差の積分値と蓄電池群の出力との関係が満たされるように、DRアプリ2を実行する各蓄電池9のDR2分担情報を生成する。DR2分担情報は、第1LFC動作制御情報の一例でもある。
本実施形態では、制御部704は、DRアプリ2を実行する蓄電池9のSOCと、DR2充放電利得線と、に基づいて、DRアプリ2を実行する各蓄電池9のDR2分担情報(DR2分担係数K2と周波数偏差の積分値の最大値Δfmax)を生成する。制御部704は、DR2分担情報を通信部701から、DRアプリ2を実行する各機器制御装置8に送信する。DR2分担係数K2は、DRアプリ2を実行する蓄電池9への分担割合が高くなるほど大きくなる。
把握部703は、以下のようにDR3分担電力量を把握する。
把握部703は、データベース702内の蓄電池分配率曲線を用いて、蓄電池群の充放電可能容量(調整可能総容量PES)を導出する。ここで用いる蓄電池分配率曲線は、DR1分担電力量やDR2分担電力量を導出する際に用いられた蓄電池分配率曲線と必ずしも同じでなくてもよい。
把握部703は、調整可能総容量PESを通信部701から給電指令部2に送信する。その後、把握部703は、調整可能総容量PESが反映されたDR3分担電力量を表すDR3分担電力量情報を、給電指令部2から通信部701を介して受信する。把握部703は、DR3分担電力量情報を用いてDR3分担電力量を把握する。
本実施形態では、DR3分担電力量情報として、DR3充放電利得線が用いられる。DR3充放電利得線は、DR3最大分担電力量を表すLFC割り当て容量LFCES-DR3と、指標i1の最大値(閾値)i1max(±i1maxがあるが、以後簡単のため±を省略する)と、を表す。
“指標i1の最大値”は、指標i1の閾値として用いられる。
また、“指標i1の最大値”は、DRアプリ3を実行するN個の蓄電池9の総出力LFCES-DR3で対応できる“指標i1の最大の振れ量”を意味する。指標i1が、指標i1の最大値(閾値)以上の値になった場合、LFCES-DR3での対応が困難になる。
図10Cは、DR3充放電利得線の一例を示した図である。DR3充放電利得線の詳細については後述する。
DR3充放電利得線は、指標i1と、蓄電池群の出力(DRアプリ3を実行するN個の蓄電池9の総出力)と、の関係を示す。
制御部704は、DR3充放電利得線が示す指標i1と蓄電池群の出力との関係が満たされるように、DRアプリ3を実行する各蓄電池9のDR3分担情報を生成する。DR3分担情報は、第2LFC動作制御情報の一例でもある。
本実施形態では、制御部704は、DRアプリ3を実行する蓄電池9のSOCと、DR3充放電利得線と、に基づいて、DRアプリ3を実行する各蓄電池9のDR3分担情報(DR3分担係数K3と指標i1の最大値i1max)を生成する。制御部704は、DR3分担情報を通信部701から、DRアプリ3を実行する各機器制御装置8に送信する。DR3分担係数K3は、DRアプリ3を実行する蓄電池9への分担割合が高くなるほど大きくなる。
また、制御部704は、通信部111bおよび112bから受信した情報(再生可能電源111および112の発電量)を用いて、指標i2を生成する。
次に、給電指令部2について説明する。
給電指令部2は、周波数計201と、潮流検出部202と、通信部203と、制御部204と、を含む。
周波数計201は、電力系統3の周波数を検出する。
潮流検出部202は、連系線4での潮流を検出する。
通信部203は、電力制御装置7と通信する。
例えば、通信部203は、電力制御装置7から調整可能総容量PESを受信する。また、通信部203は、DR1垂下特性線、DR2充放電利得線およびDR3充放電利得線を電力制御装置7に送信する。
制御部204は、給電指令部2の動作を制御する。
例えば、制御部204は、通信部203を介して電力制御装置7に種々のデマンドを送信する。
また、制御部204は、周波数計201の検出結果と潮流検出部202の検出結果を用いて指標i1を生成する。指標i1の生成手法は、第1実施形態で説明した手法と同様である。制御部204は、指標i1を通信部203から電力制御装置7に送信する。電力制御装置7では、制御部704は、通信部701を介して指標i1を受信すると、指標i1を通信部701から各機器制御装置8へ送信する。
また、制御部204は、以下のようにして、DR1垂下特性線、DR2充放電利得線およびDR3充放電利得線を生成する。
まず、DR1垂下特性線(DR1分担電力量情報)の生成手法について説明する。
電力系統3の周波数偏差を「ある周波数偏差の範囲」に収めるために必要なGF容量に関して、まず制御部204は、調整可能総容量PESを、通信部203から入手する。制御部204は、予め定められた周波数偏差の最大値(閾値)fmaxと、調整可能総容量PESと、を用いて、蓄電池群へのGF容量GFES-DR1とDR1垂下特性線を生成する。ただし、GFES-DR1<=PESである。制御部204は、DR1垂下特性線を通信部203から電力制御装置7に送信する。
なお、制御部204は、GF容量を火力発電機1と蓄電池群とに割り振る比率(既定値)に従って、GF容量を火力発電機1と電池群とに割り振ってもよい。その場合は、DR1垂下特性線は、比率に応じて異なるものになる。
次に、DR2充放電利得線(DR2分担電力量情報)の生成手法について説明する。
制御部204は、周波数計201にて検出された系統周波数を用いて、発電所の出力補正量である地域要求量(Area Requirement:AR)を計算する。制御部204は、地域要求量ARと、制御対象となる火力発電機1のLFC調整容量と、調整可能総容量PESと、を用いて、LFC容量を導出する。制御部204は、火力発電機1のLFC調整容量を不図示の火力発電機制御部から入手する、調整可能総容量PESは、通信部203から制御部204に供給される。
制御部204は、火力発電機1には、LFC容量のうち急な変動成分を除いた容量を割り当てる。制御部203は、蓄電池群へは、残りのLFC容量LFCES-DR2(ただし、LFCES-DR2<=PES)を割り当てる。例えば、制御部204は、LFC容量のうち周期が10秒以下の変動成分を通し周期が10秒よりも長い変動成分を通さないハイパスフィルタを用いて、LFC容量から急な変動成分(容量LFCES-DR2)を抽出する。
もしくは、制御部204は、LFC容量を火力発電機1と蓄電池群とに割り振る比率(既定値)に従って、LFC容量を火力発電機1と蓄電池群とに割り振る。
制御部204は、容量LFCES-DR2をLFC割り当て容量LFCES-DR2として扱う。
制御部204は、LFC割り当て容量LFCES-DR2と、予め定められた周波数偏差の積分値の最大値(閾値)Δfmaxと、を表すDR2充放電利得線(図10B参照)を生成する。
制御部204は、DR2充放電利得線を、通信部202から電力制御装置7に送信する。
次に、DR3充放電利得線(DR3分担電力量情報)の生成手法について説明する。
DR3充放電利得線(DR3分担電力量情報)の生成手法は、DR2充放電利得線(DR2分担電力量情報)の生成手法と同様である。
次に、動作を説明する。
[1]機器制御装置8が使用情報を決定する動作
図11は、機器制御装置8が使用情報を決定する動作を説明するためのフローチャートである。
電力制御装置7内の制御部704は、給電指令部2からデマンド(電力会社のデマンド)を受信すると、または、不図示のPPS入力部がデマンド(PPSのデマンド)を受け付けると、そのデマンドを通信部701から機器制御装置8に送信する。
機器制御装置8では、通信部803は、デマンドを受信すると(ステップS1101)、そのデマンドを決定部804に出力する。
なお、各デマンドには、デマンドが要求するDRアプリの実行時間帯を示す時間帯情報が付加されている。
決定部804は、デマンドを受け付けると、該デマンドに応じて、該デマンドにて特定されるDRアプリで使用する使用情報を決定する(ステップS1102)。
ステップS1102では、デマンドが「GF要求」である場合、決定部804は、GF動作制御情報と電力系統3の周波数とを使用情報として決定する。
デマンドが「第1LFC要求」である場合、決定部804は、第1LFC動作制御情報と電力系統3周波数とを使用情報として決定する。
デマンドが「第2LFC要求」である場合、決定部804は、第2LFC動作制御情報と指標i1とを使用情報として決定する。
デマンドが「BL要求」である場合、決定部804は、BL動作制御情報と指標i2とを使用情報として決定する。
デマンドが「MO要求」である場合、決定部804は、MO動作制御情報と電力系統3の周波数とを使用情報として決定する。
決定部804は、使用情報の決定結果と、デマンド(時間帯情報付きデマンド)と、を制御部805に出力する。
制御部805は、使用情報の決定結果とデマンドとを受け付けると、使用情報の決定結果とデマンドと保持する。
[2]DRアプリ1(GF調整処理)の実行動作
まず、DRアプリ1の実行動作の概要を説明する。
(2-1)電力制御装置7が、周期T1GFで、蓄電池9のSOCを機器制御装置8から受け付けて、蓄電池9のSOCを収集する。周期T1GFは、例えば5分である。
(2-2)電力制御装置7は、蓄電池9のSOCを収集するごとに、蓄電池9のSOCに基づいて調整可能総容量PESを導出する。
(2-3)続いて、電力制御装置7が、周期Tmで、給電指令部2へ調整可能総容量PESを送信する。周期Tmは周期T1GF以上であり、例えば15分である。
(2-4)給電指令部2は、調整可能総容量PESを受信するごとに、蓄電池群に対するGF割り当て容量GFES-DR1(GFES-DR1<=PES)を計算する。
(2-5)給電指令部2は、GF割り当て容量GFES-DR1を計算するごとに、GF割り当て容量GFES-DR1と周波数偏差の最大値fmaxとを用いてDR1垂下特性線を作成する。そして、給電指令部2は、電力制御装置7へDR1垂下特性線を送信する。
(2-6)電力制御装置7は、給電指令部2からの最新のDR1垂下特性線に従って、DR1分担係数K1を計算する。
(2-7)続いて、電力制御装置7は、周期T1GFで、各機器制御装置8へDR1分担情報(DR1分担係数K1と周波数偏差の最大値fmax)を送信する。DR1分担情報は、GF動作制御情報の一例でもある。
(2-8)各機器制御装置8は、DR1分担係数K1と周波数偏差の最大値fmaxとに基づいて、蓄電池9の充放電動作を規定するローカル垂下特性線を計算する。ローカル垂下特性線については後述する。
(2-9)各機器制御装置8は、ローカル垂下特性線と電力系統3の周波数とを用いて、蓄電池9の充放電動作を制御する。
次に、DRアプリ1(GF調整処理)の実行動作の詳細を説明する。
まず、電力制御装置7が、蓄電池9のSOCに基づいて調整可能総容量PESを導出する動作(以下「PES導出動作」と称する。)を説明する。
調整可能総容量PESの導出では、蓄電池9の定格出力P(n)等の情報(パワーコンディショナの出力値、蓄電池容量、使用可能なSOC範囲(例えば30%〜90%の範囲等))が必要となる。これらの情報は基本的に静的な情報であるため、本実施形態では、予め電力制御装置7が各機器制御装置8からこれらの情報を入手済みであるとする。
図12は、PES導出動作を説明するためのシーケンス図である。図12では、説明の簡略化のため、機器制御装置8の数を1としている。
電力制御装置7の通信部701は、各機器制御装置8にSOCを要求する旨の情報要求を送信する(ステップS1201)。
各機器制御装置8では、制御部805は、通信部803を介してSOCを要求する旨の情報要求を受信すると、検出部801に蓄電池9のSOCを検出させる(ステップS1202)。
続いて、制御部805は、検出部801が検出したSOCをIDと共に、通信部803から電力制御装置7に送信する(ステップS1203)。以下、IDを「1」から「N」の通し番号(n)として説明する。
電力制御装置7は、各機器制御装置8からIDが付加されたSOC(以下「SOC(n)」と称する)を受信すると、調整可能総容量PESを導出する(ステップS1204)。
電力制御装置7と各機器制御装置8は、ステップS1201〜S1204の動作(PES導出動作)を、周期T1GFで繰り返す。なお、周期T1GFは、通信ネットワークの状況や蓄電池の故障状況等の他の状況に応じて、デマンドの要求条件を満足する範囲で、変更されてもよい。
次に、ステップS1204(調整可能総容量PESの導出)について説明する。
電力制御装置7の通信部701は、各機器制御装置8から周期T1GFでSOC(n)を収集する。
続いて、把握部703は、SOC(n)とデータベース702内の蓄電池分配率曲線202aおよび202bを用いて、蓄電池9ごとに、放電時の蓄電池分配率α放電(n)および充電時の蓄電池分配率α充電(n)を導出する。
本実施形態では、例えば、蓄電池分配率曲線202a、202bとして、図9A、9Bに示したものを、DRアプリ1が必要とする実行時間に関係する情報と蓄電池9の定格出力P(n)等の情報(パワーコンディショナの出力値、蓄電池容量)に応じて変更した曲線を用いる。
例えば、以下で述べる処理により導出される調整可能総容量PESの値が、周期T1GF(今回の場合は、DRアプリ1が必要とする実行時間と等しい)の期間中は蓄電池群が少なくとも充放電を継続できる値となる、曲線が用いられる。なお、蓄電池分配率曲線は、今回説明したものに限らずデマンドおよびDRアプリに応じて適宜変更可能である。
続いて、把握部703は、放電時の蓄電池分配率α放電(n)と、充電時の蓄電池分配率α充電(n)と、データベース702内の、総数N個の蓄電池9の各々の定格出力P(n)と、数1および数2に示した数式と、を用いてPES,放電とPES,充電とを導出する。
Figure 2016063739
Figure 2016063739
続いて、把握部703は、PES,放電とPES,充電とのうち、値の小さい方を、調整可能総容量PESとして採用する。
次に、電力制御装置7が給電指令部2と通信してDR1垂下特性線を把握する動作(以下「DR1把握動作」と称する。)を説明する。
図13は、DR1把握動作を説明するためのシーケンス図である。
給電指令部2の制御部204は、太陽光発電機111の発電予測量、風力発電機112の発電予測量、および、電力需要予測等に基づき、地域における必要GF容量を計算する(ステップS1301)。
続いて、制御部204は、不図示の火力発電機制御部から火力発電機1のGF調整容量を収集する(ステップS1302)。
一方、電力制御装置7の通信部701は、最新の調整可能総容量PESを、給電指令部2に送信する(ステップS1303)。
給電指令部2の通信部203は、電力制御装置7の通信部701から送信された最新の調整可能総容量PESを受信する。通信部203は、その最新の調整可能総容量PESを制御部204に出力する。
制御部204は、最新の調整可能総容量PESを受け付けると、火力発電機1のGF調整容量と最新の調整可能総容量PESとを用いて、火力発電機1には、必要GF容量のうち、火力発電機1の運転状況の予測から効率的に担えると推定される容量分を割り当てる。続いて、制御部204は、蓄電池群へ、残りのGF容量GFES-DR1(ただし、GFES-DR1<=PES)を、GF割り当て容量GFES-DR1として割り当てる(ステップS1304)。
続いて、制御部204は、GF割り当て容量GFES-DR1と、予め定められた周波数偏差の最大値fmaxと、を表すDR1垂下特性線(図10A参照)を生成する(ステップS1305)。
図10Aに示したDR1垂下特性線は、周波数偏差fに対する蓄電池群の充放電量を表している。DR1垂下特性線は、「GF割り当て容量GFES-DR1<=調整可能総容量PES」の範囲内でのGF割り当て容量GFES-DR1の大小(割り当て比率)に応じて、傾きが変化する。
続いて、制御部204は、DR1垂下特性線を通信部203から電力制御装置7に送信する(ステップS1306)。
電力制御装置7と給電指令部2は、ステップS1301〜S1306の動作(DR1把握動作)を、周期Tm(例えば、Tm=15分)で繰り返す。
なお、電力制御装置7の把握部703は、通信部701を介してDR1垂下特性線を受信していき、DR1垂下特性線のうち最新のDR1垂下特性線を保持する。
次に、DR1分担情報の生成、DR1分担情報の各機器制御装置8への送信、各機器制御装置8がDR1分担情報に基づき蓄電池9の動作を制御するためのローカル垂下特性線を導出する動作(以下「DR1分担動作」と称する。)を説明する。
図14は、DR1分担動作を説明するためのシーケンス図である。図14では、説明の簡略化のため、機器制御装置8の数を1としている。
電力制御装置7の制御部704は、最新のDR1垂下特性線に示されたGF割り当て容量GFES-DR1と、最新の調整可能総容量PESと、数3に示した数式と、を用いて、DR1分担係数K1を導出する(ステップS1401)。
Figure 2016063739
続いて、制御部704は、DR1分担係数K1と、最新のDR1垂下特性線に示された周波数偏差の最大値fmaxと、を示すDR1分担情報を、通信部701から各機器制御装置8に送信する(ステップS1402)。なお、DR1分担係数K1は、数3にて特定される値に限らない。例えば、電力需給の逼迫時には、強制的に限界に近い出力を出すことを示す値(例えば0.97)が、DR1分担係数K1として用いられてもよい。限界に近い出力を出すことを示す値は、0.97に限らず適宜変更可能である。
本実施形態では、ステップS1402において以下の処理が実行される。
制御部704は、DRアプリ1を実行する蓄電池9ごとに、把握部703が導出した最新の放電時の蓄電池分配率α放電(n)および充電時の蓄電池分配率α充電(n)のうち小さい値を蓄電池分配率α(n)として特定する。
続いて、制御部704は、DRアプリ1を実行する蓄電池9ごとに、蓄電池分配率α(n)と、データベース702に保持されている定格出力P(n)と、を表す動作関連情報を生成する。
続いて、制御部704は、各動作関連情報にDR1分担情報を付加する。
続いて、制御部704は、動作関連情報に対応する機器制御装置8に、動作関連情報が付加されたDR1分担情報を、通信部701から送信する。動作関連情報が付加されたDR3分担情報は、GF動作制御情報の一例でもある。
DRアプリ1を実行する各機器制御装置8では、制御部805は、通信部803を介して動作関連情報付きDR1分担情報を受信する。
制御部805は、動作関連情報付きDR1分担情報に示された周波数偏差の最大値fmaxと、数4に示した数式と、を用いて、ローカル垂下特性線を導出する(ステップS1403)。
Figure 2016063739
なお、数4の数式内の値は、動作関連情報付きDR1分担情報に示されている。
図15に示したローカル垂下特性線400Cは、周波数偏差fが−fmax≦f≦+fmaxの範囲では、原点(0[kW]、f0=50Hz)を通り傾きが、GF(n)とfmaxで決まる直線となる。また、ローカル垂下特性線400Cは、周波数偏差fがf<−fmaxの範囲では、「−K1・α(n)・P(n)」(マイナスの符号は放電を表す)という一定値を取る。また、周波数偏差fが+fmax<fの範囲では、「K1・α(n)・P(n)」という一定値を取る。
電力制御装置7およびDRアプリ1を実行する各機器制御装置8は、ステップS1401〜S1403を周期T1GF(例えば、T1GF=5分)で繰り返す。
DRアプリ1を実行する各機器制御装置8では、制御部805は、通信部803を介して動作関連情報付きDR1分担情報を受信していき、動作関連情報付きDR1分担情報のうち最新の動作関連情報付きDR1分担情報を保持する。
次に、DRアプリ1を実行する機器制御装置8が動作関連情報付きDR1分担情報と系統周波数とに基づいて蓄電池9の充放電を制御する動作(以下「DR1充放電制御動作」と称する。)を説明する。
なお、電力制御装置7の制御部704は、時間帯情報に示されたDRアプリ1の開始時刻になると、通信部701を介して、DRアプリ1を実行する機器制御装置8に、動作周期T2を示したDR1実行間隔情報を送信する。動作周期T2は、例えば0.1秒である。DRアプリ1を実行する機器制御装置8の制御部805は、通信部803を介してDR1実行間隔情報を受信すると、DR1実行間隔情報を保持する。
図16は、充放電制御動作を説明するためのシーケンス図である。
DRアプリ1を実行する機器制御装置8では、制御部805は、検出部802に系統周波数を検出させる(ステップS1601)。
続いて、制御部805は、検出部802の検出結果から系統周波数の基準周波数(50Hz)を差し引き、周波数偏差fを算出する(ステップS1602)。
続いて、制御部805は、周波数偏差fとローカル垂下特性線とに従って、DRアプリ1を実行する蓄電池9の充電量または放電量を算出する(ステップS1603)。
ステップS1603では、制御部805は、周波数偏差fの絶対値が周波数偏差の最大値(閾値)fmax以下である場合、GF(n)に、周波数偏差fをfmaxで除した値をかけた値「GF(n)・f/fmax」の絶対値を、調整電力量として算出する。
一方、周波数偏差fの絶対値が周波数偏差の絶対値の最大値fmaxよりも大きい場合、制御部805は、GF(n)を、調整電力量として算出する。
続いて、制御部805は、周波数偏差fが正の値である場合、調整電力量だけDRアプリ1を実行する蓄電池9に充電動作を実行させる。また、制御部805は、周波数偏差fが負の値である場合、調整電力量だけDRアプリ1を実行する蓄電池9に放電動作を実行させる(ステップS1604)。
各機器制御装置8は、ステップS1601〜S1604を、DR1実行間隔情報で示された周期T2で繰り返す。その結果、毎回周波数偏差の値は変化していることになり、その都度、GF(n)・f/fmaxに応じた充放電が成される。
つまり周波数偏差は周期T2(=0.1秒)でその都度変化するが、周期T1GF(=5分)が経過するまで同じDR1分担情報を用いて、蓄電池9の充放電動作が行われる。
このため、DRアプリ1(GF調整処理)では、機器制御装置8は、周期T1GF(=5分)でDR1分担情報を受信し、周期T1GFより短い周期T2(=0.1秒)で系統周波数を検出し、周期T2でDR1分担情報と系統周波数に基づいて蓄電池9の充放電動作を行う。上記に示すように、電力需給バランスに応じて変動する系統周波数をリアルタイムに検出しつつ、取得に時間および双方向通信処理を要するDR1分担情報を系統周波数の検出周期よりも長い周期で取得するため、制御間隔が短いGF調整処理についても対応することができる。
[3]DRアプリ2(第1LFC調整処理)の実行動作
まず、DRアプリ2の実行動作の概要を説明する。
(3-1)電力制御装置7が、周期T1第1LFCで、蓄電池9のSOCを機器制御装置8から受け付けて、蓄電池9のSOCを収集する。周期T1第1LFCは、例えば、15分である。
(3-2)電力制御装置7は、蓄電池9のSOCを収集するごとに、蓄電池9のSOCに基づいて調整可能総容量PESを導出する。
(3-3)続いて、電力制御装置7が、周期Tmで、給電指令部2へ調整可能総容量PESを送信する。周期Tmは周期T1第1LFC以上であり、例えば15分である。
(3-4)給電指令部2は、調整可能総容量PESを受信するごとに、蓄電池群に対する第1LFC割り当て容量LFCES-DR2(LFCES-DR2<=PES)を計算する。
(3-5)給電指令部2は、第1LFC割り当て容量LFCES-DR2を計算するごとに、LFC割り当て容量LFCES-DR2と周波数偏差の積分値の最大値Δfmaxとを用いてDR2充放電利得線を作成する。そして、給電指令部2は、電力制御装置7へDR2充放電利得線を送信する。
(3-6)電力制御装置7は、給電指令部2からの最新のDR2充放電利得線に従って、DR2分担係数K2を計算する。
(3-7)続いて、電力制御装置7は、周期T1第1LFCで、各機器制御装置8へDR2分担情報(DR2分担係数K2と周波数偏差の積分値の最大値Δfmax)を送信する。
(3-8)各機器制御装置8は、DR2分担係数K2と周波数偏差の積分値の最大値Δfmaxとに基づいて、蓄電池9の充放電動作を規定する第1ローカル充放電利得線を計算する。第1ローカル充放電利得線については後述する。
(3-9)各機器制御装置8は、第1ローカル充放電利得線と電力系統3の周波数とを用いて、蓄電池9の充放電動作を制御する。
次に、DRアプリ2(第1LFC調整処理)の実行動作の詳細を説明する。
まず、電力制御装置7が、DRアプリ2を実行する蓄電池9のSOCに基づいて調整可能総容量PESを導出する動作を説明する。
このPES導出動作の説明は、上述したDRアプリ1のでのPES導出動作の説明を、以下のように読み替えることでなされる。
「周期T1GF」を「周期T1第1LFC」に読み替える。
「DRアプリ1」を「DRアプリ2」に読み替える。
次に、電力制御装置7が給電指令部2と通信してDR2充放電利得線を把握する動作(以下「DR2把握動作」と称する。)を説明する。
図17は、DR2把握動作を説明するためのシーケンス図である。
給電指令部2の制御部204は、周波数計201にて検出された系統周波数を用いて、地域要求量ARを計算する(ステップS1701)。
続いて、制御部204は、不図示の火力発電機制御部から火力発電機1のLFC調整容量を収集する(ステップS1702)。
一方、電力制御装置7の通信部701は、最新の調整可能総容量PESを、給電指令部2に送信する(ステップS1703)。
給電指令部2の通信部203は、電力制御装置7の通信部701から送信された最新の調整可能総容量PESを受信する。通信部203は、その最新の調整可能総容量PESを制御部204に出力する。
制御部204は、最新の調整可能総容量PESを受け付けると、地域要求量ARと、火力発電機1のLFC調整容量と、最新の調整可能総容量PESと、を用いて、LFC容量を導出する。続いて、制御部204は、火力発電機1には、LFC容量のうち急な変動成分を除いた容量を割り当てる。続いて、制御部204は、DRアプリ2を実行する蓄電池群へ、残りのLFC容量LFCES-DR2(但し、LFCES-DR2<=PES)を、LFC割り当て容量LFCES-DR2として割り当てる(ステップS1704)。
制御部204は、EDC(Economic load dispatching control)成分の受け持ち分も考慮しながら、経済性の観点も考慮して、火力発電機1へのLFC容量の割り当てと、LFC割り当て容量LFCES-DR2の比率を決める。
続いて、制御部204は、LFC割り当て容量LFCES-DR2と、予め定められた周波数偏差の積分値の最大値Δfmaxと、を表すDR2充放電利得線(図10B参照)を生成する(ステップS1705)。
図10Bに示したDR2充放電利得線は、周波数偏差の積分値Δfに対する蓄電池群(DRアプリ2を実行する蓄電池9)の充放電量を表している。DR2充放電利得線は、「LFC割り当て容量LFCES-DR2<=調整可能総容量PES」の範囲内でのLFC割り当て容量LFCES-DR2の大小(LFCES-DR2やLFCES-DR2’)に応じて、線400Aになったり線400Bになったりと変化する。
続いて、制御部204は、DR2充放電利得線を通信部203から電力制御装置7に送信する(ステップS1706)。
電力制御装置7と給電指令部2は、ステップS1701〜S1706の動作(DR2把握動作)を、周期Tmで繰り返す。
なお、電力制御装置7の把握部703は、通信部701を介してDR2充放電利得線を受信していき、DR2充放電利得線のうち最新の充放電利得線を保持する。
次に、DR2分担情報の生成、DR2分担情報の各機器制御装置8への送信、各機器制御装置8がDR2分担情報に基づき蓄電池9の動作を制御するためのローカル充放電利得線を導出する動作(以下「DR2分担動作」と称する。)を説明する。
図18は、DR2分担動作を説明するためのシーケンス図である。図18では、説明の簡略化のため、DRアプリ2を実行する機器制御装置8の数を1としている。
電力制御装置7の制御部704は、最新の充放電利得線に示されたLFC割り当て容量LFCES-DR2と、最新の調整可能総容量PESと、数5に示した数式と、を用いて、DR2分担係数K2を導出する(ステップS1801)。
Figure 2016063739
続いて、制御部704は、DR2分担係数K2と、最新のDR2充放電利得線に示された周波数偏差の積分値の最大値Δfmaxと、を示すDR2分担情報を、通信部701から、DRアプリ2を実行する各機器制御装置8に送信する(ステップS1802)。なお、DR2分担係数K2は、数5にて特定される値に限らない。例えば、電力需給の逼迫時には、強制的に限界に近い出力を出すことを示す値(例えば0.97)が、DR2分担係数K2として用いられてもよい。限界に近い出力を出すことを示す値は、0.97に限らず適宜変更可能である。
本実施形態では、ステップS1802において以下の処理が実行される。
制御部704は、DRアプリ2を実行する蓄電池9ごとに、把握部703が導出した最新の放電時の蓄電池分配率α放電(n)および充電時の蓄電池分配率α充電(n)のうち小さい値の方を蓄電池分配率α(n)として特定する。
続いて、制御部704は、DRアプリ2を実行する蓄電池9ごとに、蓄電池分配率α(n)と、データベース702に保持されている定格出力P(n)と、を表す動作関連情報を生成する。
続いて、制御部704は、各動作関連情報にDR2分担情報を付加する。
続いて、制御部704は、動作関連情報に対応する機器制御装置8に、動作関連情報が付加されたDR2分担情報を、通信部701から送信する。動作関連情報が付加されたDR2分担情報は、第1LFC動作制御情報の一例でもある。
DRアプリ2を実行する各機器制御装置8では、制御部805は、通信部803を介して動作関連情報付きDR2分担情報を受信する。
制御部805は、動作関連情報付きDR2分担情報と、数6に示した数式と、を用いて、ローカル充放電利得係数G1(n)を導出する(ステップS1803)。
Figure 2016063739
なお、数6の数式内の値は、動作関連情報付きDR2分担情報に示されている。
続いて、制御部805は、ローカル充放電利得係数G1(n)と、動作関連情報付きDR2分担情報に示された周波数偏差の積分値の最大値Δfmaxと、を用いて、図19に示した第1ローカル充放電利得線800Aを導出する(ステップS1804)。
図19に示した第1ローカル充放電利得線800Aは、周波数偏差の積分値Δfが−Δfmax≦Δf≦Δfmaxの範囲では、原点0を通り傾きがローカル充放電利得係数G1(n)となる直線となる。また、第1ローカル充放電利得線800Aは、周波数偏差の積分値ΔfがΔf<−Δfmaxの範囲では、「−K2・α(n)・P(n)」(マイナスの符号は放電を表す)という一定値を取る。また、第1ローカル充放電利得線800Aは、周波数偏差の積分値ΔfがΔfmax<Δfの範囲では、「K2・α(n)・P(n)」という一定値を取る。
電力制御装置7およびDRアプリ2を実行する各機器制御装置8は、ステップS1801〜S1804を周期T1第1LFCで繰り返す。
DRアプリ2を実行する各機器制御装置8では、制御部805は、通信部803を介して動作関連情報付きDR2分担情報を受信していき、動作関連情報付きDR2分担情報のうち最新の動作関連情報付きDR2分担情報を保持する。
次に、DRアプリ2を実行する機器制御装置8が動作関連情報付きDR2分担情報と系統周波数とに基づいて蓄電池9の充放電を制御する動作(以下「DR2充放電制御動作」と称する。)を説明する。
なお、電力制御装置7の制御部704は、時間帯情報に示されたDRアプリ2の開始時刻になると、通信部701を介して、DRアプリ2を実行する機器制御装置8に、動作周期T2-Aを示したDR2実行間隔情報を送信する。動作周期T2-Aは、例えば1秒である。DRアプリ2を実行する機器制御装置8の制御部805は、通信部803を介してDR2実行間隔情報を受信すると、DR2実行間隔情報を保持する。
図20は、充放電制御動作を説明するためのシーケンス図である。
DRアプリ2を実行する機器制御装置8では、制御部805は、検出部802に系統周波数を検出させる(ステップS2001)。
続いて、制御部805は、検出部802の検出結果から系統周波数の基準周波数(50Hz)を差し引き、その減算結果を積分することで、周波数偏差の積分値Δfを算出する(ステップS2002)。
続いて、制御部805は、周波数偏差の積分値Δfとローカル充放電利得線とに従って、DRアプリ2を実行する蓄電池9の充電量または放電量を算出する(ステップS2003)。
ステップS2003では、制御部805は、周波数偏差の積分値Δfの絶対値が周波数偏差の積分値の最大値(閾値)Δfmax以下である場合、ローカル充放電利得係数G1(n)に周波数偏差の積分値Δfを乗算した値(G1(n)・Δf)の絶対値を、調整電力量として算出する。
一方、周波数偏差の積分値Δfの絶対値が周波数偏差の積分値の最大値Δfmaxよりも大きい場合、制御部805は、分担係数K2と蓄電池分配率α(n)と定格出力P(n)とを互いに乗算した値(K2・α(n)・P(n))を、調整電力量として算出する。
この例では、図19において充電側と放電側でG1(n)の傾きが同じである点対称なケースを示したが、実際には、点対称でない場合も想定される。その場合も、上述した場合と同じような考え方でG1(n)は決定される。
続いて、制御部805は、周波数偏差の積分値Δfが正の値である場合、DRアプリ2を実行する蓄電池9に調整電力量だけ充電動作を実行させる。また、制御部805は、周波数偏差の積分値Δfが負の値である場合、DRアプリ2を実行する蓄電池9に調整電力量だけ放電動作を実行させる(ステップS2004)。
各機器制御装置8は、ステップS2001〜S2004を、DR2実行間隔情報で示された周期T2-Aで繰り返す。その結果、毎回周波数偏差の積分値の値は変化していることになり、その都度、G1(n)・Δfに応じた充放電が成される。
つまり周波数偏差の積分値は周期T2-A(=1秒)でその都度変化するが、周期T1第1LFC(=15分)が経過するまで同じDR2分担情報を用いて、蓄電池9の充放電動作が行われる。
このため、DRアプリ2(第1LFC調整処理)では、機器制御装置8は、周期T1第1LFC(=15分)でDR2分担情報を受信し、周期T1第1LFCより短い周期T2-Aで系統周波数を検出し、周期T2-AでDR2分担情報と系統周波数に基づいて蓄電池9の充放電動作を行う。上記に示すように、電力需給バランスに応じて変動する系統周波数を周期T2-Aで検出しつつ、取得に時間および双方向通信処理を要するDR2分担情報を系統周波数の検出周期よりも長い周期で取得するため、第1LFC調整処理についても対応することができる。
[4]DRアプリ3(第2LFC調整処理)の実行動作
まず、DRアプリ3の実行動作の概要を説明する。
(4-1)電力制御装置7が、周期T1第2LFCで、蓄電池9のSOCを機器制御装置8から受け付けて、蓄電池9のSOCを収集する。周期T1第2LFCは、例えば15分である。
(4-2)電力制御装置7は、蓄電池9のSOCを収集するごとに、蓄電池9のSOCに基づいて調整可能総容量PESを導出する。
(4-3)続いて、電力制御装置7が、周期Tmで、給電指令部2へ調整可能総容量PESを送信する。周期Tmは周期T1第2LFC以上である。
(4-4)給電指令部2は、調整可能総容量PESを受信するごとに、蓄電池群に対するLFC割り当て容量LFCES-DR3(LFCES-DR3<=PES)を計算する。
(4-5)給電指令部2は、LFC割り当て容量LFCES-DR3を計算するごとに、周波数偏差を連系線4での潮流で補正した補正周波数偏差の積分値である指標i1の最大値i1maxと、LFC割り当て容量LFCES-DR3と、を用いてDR3充放電利得線を作成する。そして、給電指令部2は、電力制御装置7へDR3充放電利得線を送信する。
(4-6)電力制御装置7は、給電指令部2からの最新のDR3充放電利得線に従って、DR3分担係数K3を計算する。
(4-7)続いて、電力制御装置7は、周期T1第2LFCで、各機器制御装置8へDR3分担情報(DR3分担係数K3と指標i1の最大値i1max)を送信する。
(4-8)各機器制御装置8は、DR3分担係数K3と指標i1の最大値i1maxとに基づいて、蓄電池9の充放電動作を規定する第2ローカル充放電利得線を計算する。第2ローカル充放電利得線については後述する。
(4-9)各機器制御装置8は、第2ローカル充放電利得線と、受信した指標i1と、を用いて、蓄電池9の充放電動作を制御する。
次に、DRアプリ3の実行動作の詳細を説明する。
まず、電力制御装置7が、DRアプリ3を実行する蓄電池9のSOCに基づいて調整可能総容量PESを導出する動作を説明する。
このPES導出動作の説明は、上述したDRアプリ2のでのPES導出動作の説明を、以下のように読み替えることでなされる。
「周期T1第1LFC」を「周期T1第2LFC」に読み替える。
「DRアプリ2」を「DRアプリ3」に読み替える。
次に、電力制御装置7が給電指令部2と通信してDR3充放電利得線を把握する動作(以下「DR3把握動作」と称する。)を説明する。
図21は、DR3把握動作を説明するためのシーケンス図である。
給電指令部2の制御部204は、周波数計201にて検出された系統周波数と、潮流検出部202にて検出された連系線4での潮流と、を用いて、地域要求量AR-1を計算する(ステップS2101)。
続いて、制御部205は、不図示の火力発電機制御部から火力発電機1のLFC調整容量を収集する(ステップS2102)。
一方、電力制御装置7の通信部701は、最新の調整可能総容量PESを、給電指令部2に送信する(ステップS2103)。
給電指令部2の通信部203は、電力制御装置7の通信部701から送信された最新の調整可能総容量PESを受信する。通信部203は、その最新の調整可能総容量PESを制御部204に出力する。
制御部204は、最新の調整可能総容量PESを受け付けると、地域要求量AR-1と、火力発電機1のLFC調整容量と、最新の調整可能総容量PESと、を用いて、LFC容量を導出する。続いて、制御部204は、火力発電機1には、LFC容量のうち急な変動成分を除いた容量を割り当てる。続いて、制御部204は、DRアプリ3を実行する蓄電池群へ、残りのLFC容量LFCES-DR3(但し、LFCES-DR3<=PES)を、LFC割り当て容量LFCES-DR3として割り当てる(ステップS2104)。
制御部204は、EDC成分の受け持ち分も考慮しながら、経済性の観点も考慮して、火力発電機1へのLFC容量の割り当てと、LFC割り当て容量LFCES-DR3の比率を決める。
続いて、制御部204は、LFC割り当て容量LFCES-DR2と、予め定められた指標i1の最大値i1fmaxと、を表すDR3充放電利得線(図10C参照)を生成する(ステップS2105)。
図10Cに示したDR3充放電利得線は、指標i1に対する蓄電池群(DRアプリ3を実行する蓄電池9)の充放電量を表している。DR3充放電利得線は、「LFC割り当て容量LFCES-DR3<=調整可能総容量PES」の範囲内でのLFC割り当て容量LFCES-DR3の大小(LFCES-DR3やLFCES-DR3’)に応じて、線400Cになったり線400Dになったりと変化する。
続いて、制御部204は、DR3充放電利得線を通信部203から電力制御装置7に送信する(ステップS2106)。
電力制御装置7と給電指令部2は、ステップS2101〜S2106の動作(DR3把握動作)を、周期Tmで繰り返す。
なお、電力制御装置7の把握部703は、通信部701を介してDR3充放電利得線を受信していき、DR3充放電利得線のうち最新のDR3充放電利得線を保持する。
次に、DR3分担情報の生成、DR3分担情報の各機器制御装置8への送信、各機器制御装置8がDR3分担情報に基づき蓄電池9の動作を制御するための第2ローカル充放電利得線を導出する動作(以下「DR3分担動作」と称する。)を説明する。
図22は、DR3分担動作を説明するためのシーケンス図である。図22では、説明の簡略化のため、DRアプリ3を実行する機器制御装置8の数を1としている。
電力制御装置7の制御部704は、最新のDR3充放電利得線に示されたLFC割り当て容量LFCES-DR3と、最新の調整可能総容量PESと、数7に示した数式と、を用いて、DR3分担係数K3を導出する(ステップS2201)。
Figure 2016063739
続いて、制御部704は、DR3分担係数K3と、最新のDR3充放電利得線に示された指標i1の最大値i1maxと、を示すDR3分担情報を、通信部701から、DRアプリ3を実行する各機器制御装置8に送信する(ステップS2202)。なお、DR3分担係数K3は、数7にて特定される値に限らない。例えば、電力需給の逼迫時には、強制的に限界に近い出力を出すことを示す値(例えば0.97)が、DR3分担係数K3として用いられてもよい。限界に近い出力を出すことを示す値は、0.97に限らず適宜変更可能である。
本実施形態では、ステップS2202において以下の処理が実行される。
制御部704は、DRアプリ3を実行する蓄電池9ごとに、把握部703が導出した最新の放電時の蓄電池分配率α放電(n)および充電時の蓄電池分配率α充電(n)のうち小さい方の値を蓄電池分配率α(n)として特定する。
続いて、制御部704は、DRアプリ3を実行する蓄電池9ごとに、蓄電池分配率α(n)と、データベース702に保持されている定格出力P(n)と、を表す動作関連情報を生成する。
続いて、制御部704は、各動作関連情報にDR3分担情報を付加する。
続いて、制御部704は、動作関連情報に対応する機器制御装置8に、動作関連情報が付加されたDR3分担情報を、通信部701から送信する。動作関連情報が付加されたDR3分担情報は、第2LFC動作制御情報の一例でもある。
DRアプリ3を実行する各機器制御装置8では、制御部805は、通信部803を介して動作関連情報付きDR3分担情報を受信する。
制御部805は、動作関連情報付きDR3分担情報と、数8に示した数式と、を用いて、ローカル充放電利得係数G2(n)を導出する(ステップS2203)。
Figure 2016063739
なお、数8の数式内の値は、動作関連情報付きDR3分担情報に示されている。
続いて、制御部805は、ローカル充放電利得係数G2(n)と、動作関連情報付きDR3分担情報に示された指標i1の最大値i1maxと、を用いて、図23に示した第2ローカル充放電利得線800Bを導出する(ステップS2204)。
図23に示した第2ローカル充放電利得線800Bは、指標i1が−i1max≦i1≦i1maxの範囲では、原点0を通り傾きがローカル充放電利得係数G2(n)となる直線となる。また、第2ローカル充放電利得線800Bは、指標i1がi1<−i1maxの範囲では、「−K3・α(n)・P(n)」(マイナスの符号は放電を表す)という一定値を取る。また、第2ローカル充放電利得線800Bは、指標i1がi1max<i1の範囲では、「K3・α(n)・P(n)」という一定値を取る。
電力制御装置7およびDRアプリ3を実行する各機器制御装置8は、ステップS2201〜S2204を周期T1第2LFCで繰り返す。
DRアプリ3を実行する各機器制御装置8では、制御部805は、通信部803を介して動作関連情報付きDR3分担情報を受信していき、動作関連情報付きDR3分担情報のうち最新の動作関連情報付きDR3分担情報を保持する。
次に、DRアプリ3を実行する機器制御装置8が動作関連情報付きDR3分担情報と指標i1とに基づいて蓄電池9の充放電を制御する動作(以下「DR3充放電制御動作」と称する。)を説明する。
なお、電力制御装置7の制御部704は、時間帯情報に示されたDRアプリ3の開始時刻になると、通信部701を介して、DRアプリ3を実行する機器制御装置8に、動作周期T3第2LFCを示したDR3実行間隔情報を送信する。動作周期T3第2LFCは、例えば1秒である。DRアプリ3を実行する機器制御装置8の制御部805は、通信部803を介してDR3実行間隔情報を受信すると、DR3実行間隔情報を保持する。
図24は、充放電制御動作を説明するためのシーケンス図である。
DRアプリ3を実行する機器制御装置8では、通信部803は、電力制御装置7が送信した指標i1を受信する(ステップS2401)。
続いて、制御部805は、通信部803が受信した指標i1と第2ローカル充放電利得線とに従って、DRアプリ3を実行する蓄電池9の充電量または放電量を算出する(ステップS2402)。
ステップS2402では、制御部805は、指標i1の絶対値が指標i1の最大値(閾値)i1max以下である場合、ローカル充放電利得係数G2(n)に指標i1を乗算した値(G2(n)・i1)の絶対値を、調整電力量として算出する。
一方、指標i1の絶対値が指標i1の最大値i1maxよりも大きい場合、制御部805は、分担係数K3と蓄電池分配率α(n)と定格出力P(n)とを互いに乗算した値(K3・α(n)・P(n))を、調整電力量として算出する。
この例では、図23において充電側と放電側でG2(n)の傾きが同じである点対称なケースを示したが、実際には、点対称でない場合も想定される。その場合も、上述した場合と同じような考え方でG2(n)は決定される。
続いて、制御部805は、指標i1が正の値である場合、DRアプリ3を実行する蓄電池9に調整電力量だけ充電動作を実行させる。また、制御部805は、指標i1が負の値である場合、DRアプリ3を実行する蓄電池9に調整電力量だけ放電動作を実行させる(ステップS2403)。
各機器制御装置8は、ステップS2401〜S2403を、DR3実行間隔情報で示された周期T3第2LFCで繰り返す。その結果、毎回指標i1の値は変化していることになり、その都度、G2(n)・i1に応じた充放電が成される。
なお、本実施形態では、指標i1を導出する例も示したが、指標i1としては、本実施形態で示した手法での導出に限らず、給電指令部にて別の手法で導出された指標が用いられてもよい。例えば、米国のISO(Independent System Operator)であるPJMが配信しているLFC信号などと類似の指標が挙げられる。
つまり指標i1は周期T1第2LFCより短い周期T3第2LFC でその都度変化するが、周期T1第2LFC(=15分)が経過するまで同じDR3分担情報を用いて、蓄電池9の充放電動作が行われる。
このため、DRアプリ3(第2LFC調整処理)では、機器制御装置8は、周期T1第2LFC(=15分)でDR3分担情報を受信し、周期T1第2LFCより短い周期T3第2LFC で指標i1を受信し、周期T3第2LFC でDR3分担情報と指標i1に基づいて蓄電池9の充放電動作を行う。上記に示すように、電力需給バランスに応じて変動する指標i1を周期T3第2LFC で受信しつつ、取得に時間および双方向通信処理を要するDR3分担情報を指標i1の受信周期よりも長い周期で取得するため、第2LFC調整処理についても対応することができる。
[5]DRアプリ4(同時同量処理)の実行動作
本実施形態では、DRアプリ4の一例として、計画値同時同量処理を30分積算値で実施するアプリケーションについて説明する。このアプリケーションは、PPSのアプリケーションである。
PPSは、発電業者と相対契約することで、例えば、太陽光発電機111や風力発電機112などの再生可能電源を自身の電源として扱うことができる。また他にも、PPSは、スポット市場、先渡し市場等から電力を調達することにより、電力供給力を増やすことができる。
本実施形態では、説明の簡略化を図るため、再生可能電源111および112での発電を事前の計画値通りに実施する“計画値同時同量を30分で行う”アプリケーションについて述べる。
図8に示した太陽光発電機111は、図示はしていないが複数の地点に設けられている。太陽光発電機111の総発電量の定格値は5MWであるとする。また、風力発電機112は、図示はしていないが複数の地点に設けられている。風力発電機112の総発電量の定格値は4MWであるとする。
太陽光発電機111は、日照がある時間帯に発電する。風力発電機112は、時間帯に関係なく、風の状況に応じて発電可能である。
まずPPSでは、制御部704は、30分の計画値同時同量処理を行う日の前日に、太陽光発電機111や風力発電機112の発電予測をもとに、図25に示すような翌日の発電計画を30分刻みで48スロット計画する。
また、制御部704は、複数の蓄電池9の中から、30分の計画値同時同量(DRアプリ4)を実施する蓄電池群mを選択する。本実施形態では、すべての蓄電池9が蓄電池群mに属するとする。 そして、30分の計画値同時同量処理を行う当日、検出部111aおよび112aは、再生可能電源111および112の各々の発電電力Pnを1秒ごとに測定する。
検出部111aおよび112aは、それぞれ、1秒ごとに測定した発電電力の積算値を、周期T3BL(例えばT3BL=10秒)で、通信部111b、112bを通じて、電力制御装置7の通信部701へ伝達する。
電力制御装置7では、把握部703が、すべての太陽光発電機111および風力発電機112の発電量を積算して積算値ΣPnを求める。
続いて、把握部703は、積算値ΣPnと計画値Psとの差分ΔP(ΔP=Ps-ΣPn)を計算する。
続いて、把握部703は、周期T3BLで差分ΔPを、蓄電池群mに属する蓄電池9を制御する機器制御装置8へ、通信部701を介して送信する。ここで、差分ΔPは、指標i2の一例である。また、蓄電池群mに属する蓄電池9を制御する機器制御装置8を「機器制御装置m」とも称する。
機器制御装置mでは、通信部803が、差分ΔPを受信する。
一方、機器制御装置mでは、通信部803が、周期T1BL(例えばT1BL=5分)で、動作制御情報αmを受信する。
ここで、動作制御情報αmの導出について説明する。
本実施形態では、各蓄電池9の定格として、Cレート1の出力βm[kW]を用いることとする(Cレート1の出力とは、その出力で蓄電池を1h充電すると0%のSOCの蓄電池がSOC100%になる。又は100%のSOCの蓄電池がSOC0%になる出力である)。
電力制御装置7では、通信部701は、周期T1BLで、各機器制御装置mから蓄電池9のSOCを収集している。
今回、蓄電池群mに属する蓄電池9の数は500台であり、SOCの分布は図26に示すような分布であったとする。
制御部704は、蓄電池群mを、SOCが50%以上の蓄電池にて構成される蓄電池群lと、SOCが50%未満の蓄電池にて構成される蓄電池群nと、に分ける。
ここで、Σβl=Pl(SOCが50%以上の蓄電池群Iの総出力)、Σβn=Pn(SOCが50%未満の蓄電池群nの総出力)、とし、動作制御情報αmの導出手法を説明する。
(1)ΔP(=Ps-ΣPn)>0のとき(放電必要な状況)
ΔP(=Ps-ΣPn)>0のときは、制御部704は、Pl(SOCが50%以上の蓄電池群Iの総出力)を同時同量処理に使用すると判断する。
続いて、制御部704は、蓄電池群lに対する動作制御情報αmlとして、αml=βl/Pl(対象蓄電池の出力/対象蓄電池を含む蓄電池群の総出力:比率)を決定する。また、制御部704は、蓄電池群nに対する動作制御情報αmnとしてαmn=0を決定する。
(2)ΔP(=Ps-ΣPn)<0のとき(充電必要な状況)
ΔP(=Ps-ΣPn)<0のときは、制御部704は、Pn(SOCが50%未満の蓄電池群nの総出力)を同時同量処理に使用すると判断する。
続いて、制御部704は、蓄電池群nに対する動作制御情報αmnとして、αmn= βn/Pnを決定する。また、制御部704は、蓄電池群lに対する動作制御情報αmlとしてαml=0を決定する。
(3)ΔP(=Ps-ΣPn)=0のとき
ΔP(=Ps-ΣPn)=0のときは、制御部704は、蓄電池群mの動作制御情報αmとしてαm=0を決定する。なお、本実施形態では、蓄電池群mに属する蓄電池の総数が十分大きく、PlおよびPnは、|Ps-ΣPn|よりも常に大きい場合を仮定している。
そして、機器制御装置mでは、制御部805は、通信部803を介して周期T3BLで差分ΔPを受信すると、あらかじめ周期T1BLで受信している動作制御情報αmを用いて、蓄電池9に対してΔP×αmの値の充放電を実施する。なお、制御部704は、動作制御情報αmの更新を、周期T1BLでSOC値に基づいて実施する。
この充放電により、30分での計画値同時同量を実現することができる。
本実施形態では、T3BL=10秒での例を示したが、T3BLは適宜変更可能である。例えば、同時同量を何分に対して実現するのか等のアプリケーションの制約条件を考慮し、例えば、周期T3BLを、T3BL=数分~30分等に設定してもよい。このとき、T3BLの間隔が長く、対象とする蓄電池群に対する動作制御情報を計算するに十分な時間間隔を得られる場合は、T1BL=T3BLとしてもよい。
なお、T3BLの間隔が短く、制御対象の蓄電池の数が数十万のように多い場合には、リアルタイム性の高い通信技術MQTT等を用いてT3BLの通信を実施することが有効である。
また本実施形態では、発電に対しての同時同量処理の例を示したが、同時同量処理として他の同時同量処理が用いられてもよい。
例えば、再生可能電源111および112での発電量に加えて、把握部703が、需要家の全需要量を例えばスマートメータのBルートを用いて、通信部701を経由して収集する。続いて、把握部703は、その総発電量に対する総需要量の差分をΔPとして用いる。以下、このΔPを用いて上述したように蓄電池の充放電が制御される。この場合、PPSの電力需給の30分同時同量アプリケーションに対応することが可能になる。
差分ΔPは周期T3BL(=10秒)でその都度変化するが、周期T1BL(=5分)が経過するまで同じ動作制御情報αmを用いて、蓄電池9の充放電動作が行われる。
DRアプリ4(同時同量調整処理)では、機器制御装置8は、周期T1BL(=5分)で動作制御情報αmを受信し、周期T1BLより短い周期T3BL(=10秒)で差分ΔPを受信し、周期T3BLで動作制御情報αm と差分ΔPに基づいて蓄電池9の充放電動作を行う。上記に示すように、電力需給バランスに応じて変動する差分ΔPをリアルタイムで受信しつつ、取得に時間および双方向通信処理を要する動作制御情報αm を差分ΔPの受信周期よりも長い周期で取得するため、制御間隔が短い同時同量調整処理についても対応することができる。
[6]DRアプリ5(瞬時調整処理)の実行動作
瞬時調整処理として電力需給の瞬時調整アプリケーションについて説明する。
このアプリケーションは、電力会社に対してPPSが“瞬時調整”の機能を提供する形をとる。
PPSは、PPSから電力を購入している需要家のうち、例えば、蓄電池を保有する需要家に対して、本アプリケーションへの参加を募る。24時間/365日を通しての契約という形が効果的である。以下では、すべての需要家が本アプリケーションへ参加する旨の契約を行ったとする。
まずPPSでは、制御部704は、周期T1MO(例えば15分)の双方向通信により、各需要家の蓄電池9が瞬時調整アプリ発動時に放電できる電力Pn[kW](各蓄電池のSOC状態から、10分間継続的に放電できる電力の値)と連系点の電圧Vnとを収集する。ここで、連系点は、電力系統3と蓄電池9との連系点である。
制御部704は、蓄電池9にて構成される蓄電池群を、系統周波数に応じて放電を許容する蓄電池群U1と、系統周波数に応じた放電を許容しない蓄電池群U2と、に分ける。
蓄電池群U1は、蓄電池群U1に属する蓄電池が一斉に放電を行っても、電圧Vnが規定範囲を逸脱しないという動作条件を満たす。PPSは、この動作条件を用いて、蓄電池群を蓄電池群U1と蓄電池群U2とに分ける。
制御部704は、蓄電池群U1のPnを積算する。続いて、制御部704は、その積算値ΣPをPmaxとして把握する。制御部704は、電力会社に対してPmaxを通知する。
制御部704は、蓄電池群U1に属する蓄電池9を制御する機器制御装置8に対しては、放電許可情報“1”を動作制御情報として送信する。一方、蓄電池群U2に属する蓄電池9を制御する機器制御装置8に対しては、制御部704は、放電不許可情報“0”を動作制御情報として送信する。ただし、あらかじめ発電所のトラブルによる電源脱落の影響が深刻になりそうな状況によっては、制御部704は、蓄電池群U2に属する蓄電池9を制御する機器制御装置8に対しても、放電許可情報“1”を送ってもよい。
そして、各機器制御装置8では、検出部802が、周期T2MO(例えば0.5秒)で連系点の周波数を計測する。制御部805は、放電許可情報“1”を受信していた状況で、連系点の周波数が例えば49.6Hz以下に継続して5秒以上陥った場合、瞬時調整の発動を判断する。制御部805は、瞬時調整の発動を判断すると、蓄電池9に電力Pn[kW]を10分間継続的に放電させる。そして、制御部805は、放電実績をログに残す。
連系点の周波数は周期T2MO(=0.5秒)でその都度変化するが、周期T1MO(=15分)が経過するまで同じ放電許可情報“1”(動作制御情報)を用いて、蓄電池9の充放電動作が行われる。
DRアプリ5(瞬時調整処理)では、機器制御装置8は、周期T1MO(=15分)で放電許可情報“1”(動作制御情報)を受信し、周期T1MOより短い周期T2MO(=0.5秒)で連系点の周波数を検出し、周期T2MO で放電許可情報“1”(動作制御情報) と連系点の周波数に基づいて蓄電池9の充放電動作を行う。上記に示すように、電力需給バランスに応じて変動する連系点の周波数をリアルタイムで検出しつつ、取得に時間および双方向通信処理を要する動作制御情報を連系点の周波数の検出周期よりも長い周期で取得するため、制御間隔が短い瞬時調整処理についても対応することができる。
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態によれば、決定部804は、検出部801にて検出された電力系統3の周波数、または、通信部803にて受信された指標i1および指標i2のいずれかを、DRアプリに応じて、使用情報として決定する。
このため、機器制御装置8が検出した情報(電力系統の周波数)と、機器制御装置8が受信した情報(指標)と、のいずれかDRアプリに対して最適な情報を、電力需給調整処理に用いる情報として決定することが可能になる。
次に、本実施形態の変形例を説明する。
電力制御装置7が行うDRアプリの数は5に限らず適宜変更可能である。
電力制御装置7が行うDRアプリは、DRアプリ1〜5に限らず適宜変更可能である。
例えば、その他のDRアプリとして、瞬動予備力(spinning reserve)や運転予備力(supplemental reserve / non-spinning reserve)なども考えられる。
本実施形態では、電力需給調整装置として蓄電池が用いられたが、電力需給調整装置は蓄電池に限らない。例えば、電力需給調整装置は、第1実施形態で示したように、家電機器、電気温水器、ヒートポンプ給湯器、ポンプ、または、電気自動車でもよい。
また、T1GF、T1第1LFC、T1第2LFC、T1BL、T1MOの周期で行う通信では、電力制御装置7は、動作制御情報の通信だけでなく、通信状態のモニタや制御の実施状態のモニタに関連する情報の収集も実施する。
また、蓄電池9(需要家側)から電力系統3への放電(逆潮流)が禁止されている場合、制御部805は、蓄電池9の放電電力を需要家の負荷10の電力消費量の範囲内で放電するようにする。負荷10が蓄電池9の放電電力を消費することで、電力系統3に対する電力需要が減少する。
蓄電池9(需要家側)から電力系統3への放電(逆潮流)が禁止されていない場合、制御部805は、蓄電池9の放電電力を電力系統3へ供給してもよい。
また、制御部704は、DRアプリが要求する蓄電池9の応答時間や通信特性などの静的特性や、該DRアプリの実施時間や収益性などの動的特性に基づいて、該DRアプリに使用される蓄電池を選択してもよい。
具体的には、GF調整処理のように応答性が早いDRアプリに対しては応答時間の早い蓄電池を選択する。また応答性の遅いDRアプリに対しては、応答時間の遅い蓄電池を選択するなどしてもよい。
また、制御部704は、機器制御装置8が制御する蓄電池9の状態(温度や電圧、蓄電残量など)に応じて、GF動作制御情報、第1LFC動作制御情報、第2LFC動作制御情報、BL動作制御情報およびMO動作制御情報を変更してもよい。
例えば、制御部704は、機器制御装置8から蓄電池9の充放電可能容量(蓄電池保有者が契約等により供出する蓄電池の容量やPCSの出力などの仕様を含む)を受け取る。
続いて、制御部704は、蓄電池9の充放電可能容量に応じて、GF動作制御情報、第1LFC動作制御情報、第2LFC動作制御情報、BL動作制御情報およびMO動作制御情報を生成する。例えば、各電力需給調整処理における蓄電池9での調整電力量が、蓄電池9の充放電可能容量以下になるように、制御部704は、各動作制御情報を生成する。
また、制御部704は、電力制御装置7が受け持つ電力調整量(例えば、電力会社から委任された電力調整量や、電力市場で落札した電力調整量)に応じて、各動作制御情報を変更してもよい。
例えば、制御部704は、各電力需給調整処理における蓄電池9での調整電力量が、電力制御装置7の受け持つ電力調整量に合うように、各動作制御情報を生成する。
なお、電力制御装置7が複数の機器制御装置8を制御する場合、制御部704は、以下のように動作制御情報を生成してもよい。
制御部704は、電力需給調整処理ごとに、電力需給調整処理における各蓄電池9での調整電力量の総量が電力制御装置7の受け持つ電力調整量に合うように、機器制御装置8ごとに動作制御情報を生成する。
上記各実施形態において、双方向通信が行われる場合、指標や動作制御情報の送信と、その受信確認(Ack:ACKnowledgement)の送信が行われてもよい。また、上記各実施形態において、双方向通信が行われる場合、指標や動作制御情報の再送要求やリクエストと、その応答である指標や動作制御情報の送信が行われてもよい。
上記実施形態において、制御装置A、E、機器制御装置B、BB、D、F、FF、H、8、電力制御装置C、G、7は、それぞれ、コンピュータにて実現されてもよい。この場合、コンピュータは、コンピュータにて読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを読込み実行して、制御装置A、E、機器制御装置B、BB、D、F、FF、H、8、電力制御装置C、G、7のいずれか有する機能を実行する。記録媒体は、例えば、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)である。記録媒体は、CD-ROMに限らず適宜変更可能である。
以上説明した各実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。この出願は、2014年10月23日に出願された日本出願特願2014−216286を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
A、E 制御装置
A1、E1 受付部
A2、E2 決定部
B、BB、D、F、FF、H 機器制御装置
B1 検出部
B2、B3、D1、F1、F2、G1、H1 通信部
B4、D2、F3 制御部
R1 電力系統
R2 蓄電池
R3 連系線
R4 他の電力系統
T、C、T1、G 電力制御装置
C1 通信部
D1
1000 電力制御システム
1 火力発電所
2 給電指令部
201 周波数計
202 潮流検出部
203 通信部
204 制御部
3 電力系統
4 連系線
5 配電用変圧器
6 電力線
7 電力制御装置
701 通信部
702 データベース
703 把握部
704 制御部
8 機器制御装置
801、802 検出部
803 通信部
804 決定部
805 制御部
9 蓄電池
10 負荷
111 再生可能電源(太陽光発電機)
112 再生可能電源(風力発電機)

Claims (27)

  1. 電力需給調整処理の特性を示す情報を受け付ける受付部と、
    前記電力需給調整処理の特性を示す情報に基づいて、所定装置から受信した調節電力量に関する指標または電力系統の状態を、当該調整処理に用いる使用情報として決定する決定部とを含む制御装置。
  2. 前記受付部は、前記指標と、前記電力需給調整処理の特性を示す情報にて特定される調整処理に応じて電力需給調整装置の動作を制御するための動作制御情報と、を受信する、請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記受付部は、前記指標を連続的に受信し、所定のタイミングになると前記指標と前記動作制御情報とを受信する、請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記調整処理を実行する実行装置は、前記電力系統の状態を検出、または前記指標の受信を行う請求項1に記載の制御装置。
  5. 前記指標は、片方向通信を用いて前記実行装置で受信されるか、または、双方向通信を用いて前記実行装置で受信される、請求項4に記載の制御装置。
  6. 前記決定部は、前記電力需給調整処理の特性を示す情報にて特定される調整処理が、所定期間における目標値と前記所定期間における電力の供給量または需要量との差を調整する処理である場合、前記指標を前記使用情報として決定する、請求項1から5のいずれか1項に記載の制御装置。
  7. 前記決定部は、前記電力需給調整処理の特性を示す情報にて特定される調整処理が、連系線が接続された電力系統における負荷周波数制御処理である場合、前記指標を前記使用情報として決定する、請求項1から6のいずれか1項に記載の制御装置。
  8. 前記決定部は、前記電力需給調整処理の特性を示す情報にて特定される調整処理が、連系線が接続されていない電力系統における負荷周波数制御処理である場合、前記電力系統の状態を前記使用情報として決定する、請求項1から7のいずれか1項に記載の制御装置。
  9. 前記決定部は、前記電力需給調整処理の特性を示す情報にて特定される調整処理がガバナフリー処理である場合、前記電力系統の状態を前記使用情報として決定する、請求項1から8のいずれか1項に記載の制御装置。
  10. 前記決定部は、前記電力需給調整処理の特性を示す情報にて特定される調整処理が電力の瞬時調整処理である場合、前記電力系統の状態を前記使用情報として決定する、請求項1から9のいずれか1項に記載の制御装置。
  11. 前記決定部は、前記電力需給調整処理の特性を示す情報にて特定される調整処理に応じて電力需給調整装置の動作を制御するための動作制御情報も、前記使用情報として決定する、請求項1から10のいずれか1に記載の制御装置。
  12. 前記決定部は、前記電力需給調整装置の状態に応じて、前記動作制御情報を決める、請求項11に記載の制御装置。
  13. 前記電力需給調整装置は、蓄電池であり、
    前記決定部は、前記蓄電池の充放電可能容量に応じて、前記動作制御情報を決める、請求項11に記載の制御装置。
  14. 前記決定部は、前記電力需給調整処理を管理する電力制御装置が受け持つ電力調整量に応じて、前記動作制御情報を決める、請求項11に記載の制御装置。
  15. 前記電力系統の状態を検出する検出部と、
    前記指標を受信する通信部と、
    前記電力需給調整装置の状態を外部装置に送信し、前記外部装置が送信した前記動作制御情報を、前記電力系統の状態の検出間隔および前記指標の受信間隔よりも長い時間間隔で受信する送受信部と、
    前記使用情報に基づいて前記電力需給調整装置を制御して前記調整処理を実行する制御部と、をさらに含む請求項11から14のいずれか1項に記載の制御装置。
  16. 前記動作制御情報は、前記電力需給調整装置の状態と、N(Nは1以上の数)個の前記電力需給調整装置全体に分担されている電力量と、に基づいて生成されたものである、請求項15に記載の制御装置。
  17. 前記電力系統の状態を検出する検出部と、
    前記指標を受信する通信部と、
    前記使用情報に基づいて前記電力需給調整装置を制御して前記調整処理を実行する制御部と、をさらに含み、
    前記動作制御情報は、前記電力需給調整装置の状態と、N(Nは1以上の数)個の前記電力需給調整装置全体に分担されている電力量と、に基づいて生成されたものである、請求項11から14のいずれか1項に記載の制御装置。
  18. 前記使用情報を特定する通知情報を、前記調整処理を実行する実行装置に通知する通知部を含む、請求項1から14のいずれか1項に記載の制御装置。
  19. 前記特定情報にて特定される調整処理が所定期間における目標値と前記所定期間における電力の供給量または需要量との差を調整する処理である場合の前記指標は、所定期間における目標値と、前記所定期間における電力の供給量または需要量と、の差に応じた指標である、請求項6に記載の制御装置。
  20. 前記特定情報にて特定される調整処理が連系線の接続された電力系統における負荷周波数制御処理である場合の前記指標は、前記電力系統の状態と、前記連系線の潮流と、に基づいて決定されたものである、請求項7に記載の制御装置。
  21. 前記電力系統の状態は、前記電力系統の周波数である、請求項1から20のいずれか1項に記載の制御装置。
  22. 電力需給調整処理に用いる使用情報を特定する通知情報を受信する通信部と、
    前記通知情報にて特定される使用情報を用いて電力需給調整装置を制御する制御部と、を含む制御装置。
  23. 電力系統に接続される電池と、
    電力系統の状態を検出する検出部と、
    外部装置からから受信した調節電力量に関する指標を受信する通信部と、
    前記電池を用いた電力需給調整処理の特性を示す情報を受け付ける受付部と、
    前記電力需給調整処理の特性を示す情報にて特定される調整処理に応じて、前記電力系統の状態、または、前記指標を、当該調整処理に用いる使用情報として決定する決定部と、
    前記使用情報に基づいて前記電池を制御して前記調整処理を実行する制御部と、を含む蓄電装置。
  24. 電力需給調整処理の特性を示す情報を受け付け、
    前記電力需給調整処理の特性を示す情報に基づいて、所定装置から受信した調節電力量に関する指標または電力系統の状態を、当該調整処理に用いる使用情報として決定する、制御方法。
  25. 電力需給調整処理に用いる使用情報を特定する通知情報を受信し、
    前記通知情報にて特定される使用情報を用いて電力需給調整装置を制御する、制御方法。
  26. コンピュータに、
    電力需給調整処理の特性を示す情報を受け付ける受付手順と、
    前記電力需給調整処理の特性を示す情報に基づいて、所定装置から受信した調節電力量に関する指標または電力系統の状態を、当該調整処理に用いる使用情報として決定する決定手順と、を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  27. コンピュータに、
    電力需給調整処理に用いる使用情報を特定する通知情報を受信する受信手順と、
    前記通知情報にて特定される使用情報を用いて電力需給調整装置を制御する制御手順と、を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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