JP6989364B2 - 電力管理装置、電力管理方法及びプログラム - Google Patents
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Description
しかしながら、特許文献1は、単一の太陽光発電設備を例に挙げて再生可能エネルギ発電設備から調達する電力値の比率を求める構成の記載にとどまっている。このため、特許文献1に記載の技術によっては、電力管理エリアにおける複数の需要家施設間での発電電力、需要電力のばらつきなどに対応して計画値同時同量に対応する調整を適切に行うことは困難である。
また、上述した課題を解決するための本発明の一態様は、電力管理エリアにおける複数の需要家施設について、少なくとも第1需要家施設グループと第2需要家施設グループとのうちのいずれかに属するように分類を行う需要家施設分類部と、前記電力管理エリアに対応して策定された発電計画が達成されるように前記第1需要家施設グループに属する需要家施設における電力設備の制御を行い、前記電力管理エリアに対応して策定された需要計画が達成されるように前記第2需要家施設グループに属する需要家施設における電力設備の制御を行う電力制御部とを有し、前記電力制御部は、前記発電計画が達成されるようにするための前記第1需要家施設グループに属する需要家施設ごとの電力制御の制御目標値を決定し、前記需要計画が達成されるようにするための前記第2需要家施設グループに属する需要家施設ごとの電力制御の制御目標値を決定し、決定された制御目標値に従った電力制御が需要家施設のそれぞれにおいて行われるようにする電力管理装置である。
また、上述した課題を解決するための本発明の一態様は、電力管理エリアにおける複数の需要家施設について、少なくとも第1需要家施設グループと第2需要家施設グループとのうちのいずれかに属するように分類を行う需要家施設分類部と、前記電力管理エリアに対応して策定された発電計画が達成されるように前記第1需要家施設グループに属する需要家施設における電力設備の制御を行い、前記電力管理エリアに対応して策定された需要計画が達成されるように前記第2需要家施設グループに属する需要家施設における電力設備の制御を行う電力制御部と、を有し、前記需要家施設分類部は、第1需要家施設グループに割り当てられた発電計画の計画値に対して当該第1需要家施設グループの発電量の実績値が達していない場合における当該計画値と当該実績値との乖離、または、第2需要家施設グループに割り当てられた需要計画の計画値に対して当該第2需要家施設グループの需要量の実績値が達していない場合における当該計画値と当該実績値との乖離が生じた場合、当該乖離が生じているグループとは異なるグループに属するいずれかの需要家施設を前記乖離が生じているグループに属するように再分類する電力管理装置である。
また、本発明の一態様は、電力管理エリアにおける複数の需要家施設について、少なくとも第1需要家施設グループと第2需要家施設グループとのうちのいずれかに属するように分類を行う需要家施設分類ステップと、前記電力管理エリアに対応して策定された発電計画が達成されるように前記第1需要家施設グループに属する需要家施設における電力設備の制御を行い、前記電力管理エリアに対応して策定された需要計画が達成されるように前記第2需要家施設グループに属する需要家施設における電力設備の制御を行う電力制御ステップとを有し、前記電力制御ステップは、前記発電計画が達成されるようにするための前記第1需要家施設グループに属する需要家施設ごとの電力制御の制御目標値を決定し、前記需要計画が達成されるようにするための前記第2需要家施設グループに属する需要家施設ごとの電力制御の制御目標値を決定し、決定された制御目標値に従った電力制御が需要家施設のそれぞれにおいて行われるようにする電力管理方法である。
図1は、本実施形態における電力管理システムの全体構成例を示している。本実施形態における電力管理システムは、例えば、所定の地域範囲における複数の需要家施設に対応する住宅、商業施設、産業施設などの需要家施設における電力を一括して管理するものである。このような電力管理システムは、例えばTEMS(Town Energy Management System)やCEMS(Community Energy Management System)などに対応する。
なお、本実施形態の電力管理エリア10が対応する地域は、1つの地域範囲により形成されてもよいし、地理的に離散している複数の地域範囲により形成されてもよい。
需要家施設100が備える発電装置や蓄電池は、商用電源と系統連系されている。これにより、発電装置または蓄電池を備える需要家施設100は、発電装置が発電して出力する電力または蓄電池が放電により出力する電力を商用電源の電力系統(配電網)に逆潮流させて、電力系統を通して売電することができる。
本実施形態が対応する計画値同時同量制度のもとでは、発電計画と需要計画とのそれぞれについて実績が計画通りに達成されることが求められる。つまり、本実施形態が対応する計画値同時同量制度では、電力管理エリア10から逆潮流される電力の実績が発電計画に対して過不足のないことが求められるとともに、電力管理エリア10として順潮流を受ける電力の実績が需要計画に対して過不足のないことが求められる。
本実施形態において、発電電力とは配電網に逆潮流させる電力をいう。また、需要電力とは配電網から順潮流させる電力をいう。
発電計画対応グループGP1は、発電計画を達成するように制御される需要家施設100の集合である。
需要計画対応グループGP2は、需要計画を達成するように制御される需要家施設100の集合である。
中間グループGP3は、逆潮流と順潮流との電力差分が一定以下となるように、即ち、発電電力と需要電力とが同等となるように制御される需要家施設100の集合である。
需要家施設100において、一般送配電事業者側の商用電源ラインDLから分電盤102に供給される電力が需要電力である。一方、発電装置103や蓄電池104から出力され、分電盤102から当該電力メータを経由して商用電源ラインDLに供給される電力が発電電力である。需要電力に対応する順潮流を正方向とした場合、順潮流に対応する需要電力に対して逆潮量に対応する発電電力が小さければ、受給電力は正の値として測定され、需要電力に対して発電電力が大きければ受給電力は負の値として測定される。
また、発電装置103にて発電された電力は、分電盤102から電力メータ101を経由して商用電源ラインDLに出力することで逆潮流させることができる。
また、蓄電池104は、蓄積された電力を負荷105の電源として供給することができる。また、蓄電池104は、蓄積された電力を分電盤102から電力メータ101を経由して商用電源ラインDLに出力することで逆潮流させることができる。
負荷105は、分電盤102から供給される商用電源を入力して動作することができる。また、負荷105は、発電装置103により発電された電力を入力して動作することができる。また、負荷105は、蓄電池104から出力された電力を入力して動作することができる。
また、需要家施設内コントローラ200は、電力メータ101にて測定される消費電力の情報を入力し、入力された消費電力の情報を各種制御に利用することができる。
外部対応送受信部202は、外部通信インターフェース201を利用してネットワークNWによるデータの送受信を制御する。
施設内対応送受信部204は、施設内通信インターフェース203経由で需要家施設100における電気設備との間でのデータの送受信を制御する。
記憶部207は、制御部206が利用する各種の情報が記憶される。
需要家施設分類部321は、電力管理エリア10における複数の需要家施設について、発電計画対応グループGP1(第1需要家施設グループの一例)と需要計画対応グループGP2(第2需要家施設グループの一例)と中間グループGP3(第3需要家施設グループの一例)とのうちのいずれか一つに属するように分類を行う。
また、需要家施設分類部321は、一定時間ごとにグループの分類を行う。具体的に、需要家施設分類部321は、単位計画時間(例えば30分)ごとにグループの分類を行う。
また、電力制御部322は、電力管理エリア10に対応して策定された需要計画が達成されるように需要計画対応グループGP2に属する需要家施設100における電力設備の制御を行う。
また、電力制御部322は、中間グループに属する需要家施設100における電力設備について、中間グループとしての順潮流と逆潮流との電力の差分が一定以下となるように制御を行う。
需要家施設分類情報334は、需要家施設分類部321により、発電計画対応グループGP1、需要計画対応グループGP2、及び中間グループGP3のうちのいずれのグループに分類されたのかを、需要家施設100ごとに示す情報である。具体的に、需要家施設分類情報334は、例えば需要家施設IDごとに、分類されたグループを示すグループIDが対応付けられた情報である。
調整開始時刻に至ると(ステップS101−YES)、需要家施設分類部321は、需要家施設分類処理を実行する(ステップS102)。
この際、需要家施設分類部321は、需要家施設100ごとの需要家施設内コントローラ200に対して受給電力要求を送信する。需要家施設内コントローラ200は、受給電力要求の受信に応じて、電力収集部205が電力メータ101から入力した受給電力の情報を電力管理装置300に送信する。需要家施設分類部321は、このようにして各需要家施設100の需要家施設内コントローラ200から送信された受給電力の情報を取得する。
そこで、需要家施設分類部321は、受給電力に基づいて、以下の分類処理を実行する(ステップS202)。つまり、需要家施設分類部321は、電力管理エリア10における需要家施設100について、発電電力が需要電力に対して多いとされるものと、需要電力が発電電力に対して多いとされるものと、発電電力と需要電力とが均衡しているもの(即ち、受給電力の絶対値が一定以下であるもの)との3種類のうちのいずれか1つに該当させるように分類する。需要家施設分類部321は、発電電力が需要電力に対して多いものとして分類された需要家施設100を発電計画対応グループGP1に属させる。また、需要家施設分類部321は、需要電力が発電電力に対して多いものとして分類された需要家施設100を需要計画対応グループGP2に属させる。また、需要家施設分類部321は、発電電力と需要電力とが均衡しているものとして分類された需要家施設100を中間グループGP3に属させる。
需要家施設分類部321が上記のように3つのグループのいずれか1つに需要家施設100を分類するためのアルゴリズムとしては特に限定されない。例えば、需要家施設分類部321は、3つのグループごとに対応して設定された受給電力の閾値により分類してよい。あるいは、需要家施設分類部321は、機械学習を用いた分類のアルゴリズムにより分類を行ってもよい。
つまり、電力制御部322は、算出された受給差分に関して実発電電力値が計画発電電力値より大きくなる傾向の場合には、発電計画対応グループGP1の全てまたは一部の需要家施設100において蓄電池104に発電装置103により発電される電力を充電させる。これにより、実発電電力値が抑制され計画発電電力値と同等とすることができる。
一方、電力制御部322は、算出された受給差分に関して実発電電力値が計画発電電力値より小さくなる傾向の場合には、発電計画対応グループGP1の全てまたは一部の需要家施設100において蓄電池104に放電を実行させ、発電電力を増加させる。これにより、実発電電力値を増加させて計画発電電力値と同等とすることができる。
なお、電力制御部322は、上記のように蓄電池104の充放電動作を制御するにあたり、需要家施設100における需要家施設内コントローラ200に指示を行って、蓄電池104の充放電動作を制御させる。
電力制御部322は、算出された受給差分が解消されるように、需要計画対応グループGP2に属する需要家施設100における蓄電池104の充放電動作を制御する。
つまり、電力制御部322は、算出された受給差分に関して実需要電力値が計画需要電力値より大きくなる傾向の場合には、需要計画対応グループGP2の全てまたは一部の需要家施設100において蓄電池104に充電を行わせない、あるいは放電させる。これにより、蓄電池104への充電電力が減少し、実需要電力値が抑制されることになり、計画需要電力値と同等とすることができる。
一方、電力制御部322は、算出された受給差分に関して実需要電力値が計画需要電力値より小さくなる傾向の場合には、需要計画対応グループGP2の全てまたは一部の需要家施設100において蓄電池104に充電を実行させ、需要電力を増加させる。これにより、実需要電力値を増加させて計画需要電力値と同等とすることができる。
以下の説明において、受給電力についての制御目標値はゼロである場合を例に挙げる。
このための制御の具体例として、例えば電力制御部322は、中間グループGP3に属する各需要家施設100から一定時間(例えば、数分)ごとに受給電力の情報を取得する。電力制御部322は、中間グループGP3に属する各需要家施設100ごとに、取得された受給電力の絶対値がゼロとなるように、蓄電池104の充放電動作を制御する。
つまり、発電電力に対して需要電力のほうが大きくなる傾向の場合には、蓄電池104に充電を行わせない、あるいは放電させる。これにより、蓄電池104への充電電力が減少し、需要電力が抑制されることになり、受給電力をゼロに近付けることができる。
一方、需要電力に対して発電電力のほうが大きくなる傾向の場合には、算出された受給差分に関して実需要電力値が計画需要電力値より小さくなる傾向の場合には、蓄電池104に充電を実行させ、需要電力を増加させる。これにより、発電電力に対して需要電力を増加させて受給電力をゼロに近付けることができる。
このような制御は、電力制御部322が、需要家施設100の需要家施設内コントローラ200に指示を行って、需要家施設内コントローラ200に蓄電池104の充放電動作を実行させることで実現される。
なお、発電電力と需要電力との差が大きくなるような状態となったことに応じて、受給電力の制御目標値について、平常時の値に対してオフセットを与えた値としてもよい。つまり、一具体例として、平常時の制御目標値が0kwであるとして、需要電力のほうが発電電力に対して大きくなってしまうような場合には、発電電力に応じたオフセット値を与え、例えば0.5kWの発電電力を制御目標値とするというように制御することで、受給電力をゼロに近付けやすくなるようにしてよい。また、このようにオフセット値を与える場合には、オフセットさせた側から反転しないように効率的に動作させるため、0kwから発電電力のオフセット値となるよう、蓄電池104のPCSについて最大定格で断続的に動作させてもよい。
そして、単位計画時間が終了すると(ステップS106−YES)、同図に示す処理が終了される。
しかしながら、特に需要家施設100が一般家庭のような低圧のものである場合、天候や時間帯による発電装置103の出力の変動の影響は大きく、需要家施設100にて消費される電力も、各種の家電製品(エアコンディショナ、調理器具、ドライヤーなど)の動作状態で大きく変動する。
さらに、1つの需要家施設100において、発電装置103から出力される電力と総消費電力とが近い状態にある場合、例えば30分の単位計画時間において、或る数分間では発電装置103から出力される電力が総消費電力より大きいため、逆潮流を行うが、次の数分間は発電装置103から出力される電力よりも総消費電力のほうが多くなり、順潮流により電力を購入するというような状況が生じやすい。しかも、逆潮流となった状態での発電電力と順潮流となった状態での需要電力との差も小さい。
このような状況では、蓄電池104の充放電動作を制御して、発電計画対応グループGP1あるいは需要計画対応グループGP2に対応させた電力制御を全体の状況に合わせて行うことが難しい場合がある。例えば、計画値に対する微少な誤差に対応させて2kWの発電電力となるように制御した結果、実績が需要1kWになってしまうようなことが起こりやすくなる。このような状態となった場合には、例えば発電計画対応グループGP1における再調整だけではなく、場合によっては、需要計画対応グループGP2側の再調整も必要になる場合があり、制御が複雑になる。
そのうえで、中間グループGP3については、発電電力と需要電力との差分の絶対値を常にゼロとするように制御する。このためには、需要家施設100において、発電装置103から出力される電力と、総消費電力とが等しくなるように制御すればよく、このような制御は容易である。
また、この場合の発電計画対応グループGP1は、需要電力に対して発電電力の多いことが顕著な需要家施設100の集合とすることができるため、発電計画対応グループGP1の発電電力を発電計画と同等となるように制御することは容易となる。同様に、この場合の需要計画対応グループGP2は、発電電力に対して需要電力の多いことが顕著な需要家施設100の集合とすることができるため、需要計画対応グループGP2の需要電力を需要計画と同量となるように制御することは容易となる。
即ち、本実施形態においては、中間グループGP3を設けることにより、発電計画と需要計画とのそれぞれに対応する計画値同時同量制御を容易に実現することができる。
続いて、第2実施形態について説明する。先の第1実施形態の場合、発電計画対応グループGP1については、電力管理装置300が、発電計画対応グループGP1に属する需要家施設100の電力状態を監視し、発電計画が達成されるように、発電計画対応グループGP1における少なくとも一部の需要家施設100の充放電動作を制御していた。同様に、需要計画対応グループGP2については、電力管理装置300が、需要計画対応グループGP2に属する需要家施設100の電力状態を監視し、需要計画が達成されるように、需要計画対応グループGP2における少なくとも一部の需要家施設100の充放電動作を制御していた。
また、電力制御部322は、発電計画対応グループGP1に属する需要家施設100ごとの現在に対応する実発電電力と実需要電力とを取得する(ステップS302)。
電力制御部322は、ステップS303により需要家施設100ごとに決定された制御目標値を、それぞれ、対応の需要家施設100に対して送信する(ステップS304)。
制御目標値の受信に応じて、発電計画対応グループGP1に属する各需要家施設100の需要家施設内コントローラ200は、発電電力が制御目標値となるように蓄電池104の充放電制御を行う。この結果、電力管理エリア10としての発電計画に対応する計画値同時同量制御が実行される。
なお、ステップS302においては、制御対象となる期間における発電電力と需要電力との予測値を取得し、ステップS303においては、予測値に基づいて制御目標値を決定するようにしてよい。
また、電力制御部322は、需要計画対応グループGP2に属する需要家施設100ごとの現在に対応する実発電電力と実需要電力とを取得する(ステップS402)。
電力制御部322は、ステップS403により需要家施設100ごとに決定された制御目標値を、それぞれ、対応の需要家施設100に対して送信する(ステップS404)。
制御目標値の受信に応じて、需要計画対応グループGP2に属する各需要家施設100の需要家施設内コントローラ200は、需要電力が制御目標値となるように蓄電池104の充放電制御を行う。この結果、電力管理エリア10としての需要計画に対応する計画値同時同量制御が実行される。
なお、電力制御部322は、ステップS402において、制御対象となる期間における発電電力と需要電力との予測値を取得し、ステップS403においては、予測値に基づいて制御目標値を決定するようにしてよい。
続いて、第3実施形態について説明する。先の第1実施形態では、電力管理装置300は、需要家施設100ごとの発電電力と需要電力とに基づいて、需要家施設100のグループ分類を行っていた。これに対して、本実施形態においては、需要家施設100ごとにおける蓄電池104の残量(蓄積電力)に基づいて、グループ分類を行う。
需要家施設分類部321は、蓄電池104の残量が多いものとして分類された需要家施設100を発電計画対応グループGP1に属させる。実発電電力が発電計画に対して不足している際には蓄電池104から放電させることが必要となる場合があるが、蓄電池104の残量が多いほど、このような状況に対応させやすい。
また、需要家施設分類部321は、蓄電池104の残量が少ないものとして分類された需要家施設100を需要計画対応グループGP2に属させる。実需要電力が需要計画に対して不足している際には蓄電池104に充電させることが必要となる場合があるが、蓄電池104の残量が少ないほど、このような状況に対応させやすい。
また、需要家施設分類部321は、蓄電池104の残量が中間であるものとして分類された需要家施設100を中間グループGP3に属させる。
需要家施設分類部321は、ステップS602の分類処理により得られた分類結果を、需要家施設分類情報334を更新するようにして記憶させる(ステップS603)。
続いて、第4実施形態について説明する。本実施形態の電力管理装置300は、電力管理エリア10内の需要家施設100を、以下のようにグループ分類を行う。
まず、本実施形態においては、発電計画対応グループGP1、需要計画対応グループGP2、及び中間グループGP3のそれぞれにおいて、さらに細分化されたグループを設定する。
また、需要家施設分類部321は、需要計画対応グループGP2に属する需要家施設100について、蓄電池104の残量が多い第1需要計画対応サブグループGP2−1と、蓄電池104の残量が少ない第2需要計画対応サブグループGP2−2とに分類する。
また、需要家施設分類部321は、中間グループGP3に属する需要家施設100について、蓄電池104の残量が多い第1中間サブグループGP3−1と、蓄電池104の残量が少ない第2中間サブグループGP3−2とに分類する。
同様に、電力制御部322は、需要計画対応グループGP2に対応して、例えば第1需要計画対応サブグループGP2−1と第2需要計画対応サブグループGP2−2とについて、それぞれに対応するアルゴリズムによって需要家施設100ごとの制御目標値を設定し、電力制御を行ってよい。
同様に、電力制御部322は、中間グループGP3に対応して、例えば第1中間サブグループGP3−1と第2中間サブグループGP3−2とについて、それぞれに対応するアルゴリズムによって需要家施設100ごとの制御目標値を設定し、電力制御を行ってよい。
続いて、第5実施形態について説明する。上述した実施形態において、電力管理装置300の需要家施設分類部321は、需要家施設が複数グループ(例えば、第1需要家施設グループ(発電計画対応グループGP1)、第2需要家施設グループ(需要計画対応グループGP2)、第3需要家施設グループ(中間グループGP3))のうちいずれに属するかの分類を、一定時間ごとに行なうことができる場合について説明した。例えば、一定時間(単位計画時間;30分)毎に分類を行なうことで、時間の経過に伴う電力の使用状況(需要)の変化、蓄電池の残量の変化、発電量の変化等に応じて、各需要家施設に対して再度分類を行なうことができる。この実施形態においては、需要家施設分類部321が一定時間毎に分類を行なうにあたり、前回分類されたグループの一部の需要家施設を異なるグループに再分類する場合について説明する。また、この実施形態においては、上述の実施形態と共通の部分については説明を省略し、機能や動作の異なる部分について説明する。
この図において、ステップS101と、ステップS103からステップS106までは、図5に示すフローチャートと同じであるが、ステップS102における処理の内容が一部異なり、また、ステップS150を有する点において、図5のフローチャートとは異なる。
ステップS101において、需要家施設分類部321は、調整開始時刻が到来していなければ、一定時間であるウエイト時間の経過後、調整開始時刻が到来したかを再度判定し(ステップS101−NO)、調整開始時刻に至ると(ステップS101−YES)、需要家施設分類部321は、需要家施設分類処理を実行する(ステップS102A)。このステップにおける需要家施設分類処理は、図5に示すフローチャートと同様に、図6のフローチャートのステップS201からステップS203に沿って実行されるが、この実施形態において、再分類を行なう場合には、ステップS202における分類処理の内容が一部異なる。
ここで、需要家施設分類部321は、第2需要家施設グループに属するいずれかの需要家施設のうち、需要電力の度合(例えば需要電力(kW)の大きさ、または需要電力の電力量(kWh)の大きさ)が小さい需要家施設から順に再分類をするようにしてもよい。例えば、第2需要家施設グループの需要家施設のうち、需要電力の実績値が最も小さい需要家施設を第1需要家施設グループに属するように分類してもよいし、需要電力の実績値が最も小さい需要家施設から順に複数(例えば予め決められた数)の需要家施設を第1需要家施設グループに属するように分類してもよい。
このように、需要電力の実績値が小さい需要家施設から順に第1需要家施設グループに属するように分類することで、需要家施設群の全体において、影響(特に第2需要家施設グループにおける計画値が未達になってしまう影響)を少なくした再分類を行なうことができる。
また、需要家施設分類部321は、需要電力の度合ではなく、第2需要家施設グループに属する需要家施設における蓄電池の能力と当該需要家施設の需要電力との関係に応じた順に従って再分類を行なうようにしてもよい。
例えば、需要家施設分類部321は、蓄電池の残量と需要電力との差が大きい需要家施設ほど優先的に第1需要家施設グループに属するように再分類することができる。このような場合、下記の(A)から(D)に示す第2需要家施設グループに属する需要家施設のうち、(A)を最も優先順位を高くし、(A)、(B)、(C)、(D)の順に従って、需要家施設を再分類する。
(A)需要電力が小さく、蓄電池残量が多い需要家施設
需要電力が第2需要家施設グループにおける他の需要家施設よりも小さい部類であり、充電による需要増にも対応しにくいので、優先的に、第1需要家施設グループへ分類可能
(B)需要電力が小さく、蓄電池残量が少ない需要家施設
需要電力が第2需要家施設グループにおける他の需要家施設よりも小さい部類であり、必要に応じて充電することで需要を増やす余地はあるので、差の大きさによっては第1需要家施設グループへ分類可能
(C)需要電力が大きく、蓄電池残量が多い需要家施設
需要電力が第2需要家施設グループにおける他の需要家施設よりも大きい部類であり、なるべく第2需要家施設グループに残しつつ、場合によっては第1需要家施設グループへ分類可能
(D)需要電力が大きく、蓄電池残量が少ない需要家施設
需要電力が第2需要家施設グループにおける他の需要家施設よりも大きい部類であり、必要に応じて充電することで更に需要を増やすことができるので、なるべく第2需要家施設グループのままとする
ここで、需要家施設分類部321は、第1需要家施設グループに属するいずれかの需要家施設のうち、発電電力の度合(例えば発電電力(kW)の大きさ、または発電電力の電力量(kWh)の大きさ)が小さい需要家施設から順に再分類をするようにしてもよい。例えば、第1需要家施設グループの需要家施設のうち、発電電力の実績値が最も小さい需要家施設を第2需要家施設グループに属するように分類してもよいし、発電電力の実績値が最も小さい需要家施設から順に複数(例えば予め決められた数)の需要家施設を第2需要家施設グループに属するように分類してもよい。
このように、発電電力の実績値が小さい需要家施設から順に第2需要家施設グループに属するように分類することで、需要家施設群の全体において、影響(特に第1需要家施設グループにおける計画値が未達になってしまう影響)を少なくした再分類を行なうことができる。
また、需要家施設分類部321は、需要電力の度合ではなく、第1需要家施設グループに属する需要家施設における蓄電池の能力と当該需要家施設の発電電力との関係に応じた順に従って再分類を行なうようにしてもよい。
例えば、需要家施設分類部321は、蓄電池の充電可能な量と発電電力との差が大きい需要家施設ほど優先的に第2需要家施設グループに属するように再分類することができる。このような場合、下記の(a)から(d)に示す第1需要家施設グループに属する需要家施設のうち、(a)を最も優先順位を高くし、(a)、(b)、(c)、(d)の順に従って、需要家施設を再分類する。
(a)発電電力が小さく、蓄電池の充電可能量が大きい(残容量が少ない)需要家施設
発電電力が第1需要家施設グループにおける他の需要家施設よりも小さい部類であり、放電による発電増にも対応しにくいので、優先的に、第2需要家施設グループへ分類可能
(b)発電電力が小さく、蓄電池の充電可能量が小さい(残容量が多い)需要家施設
発電電力が第1需要家施設グループにおける他の需要家施設よりも小さい部類であり、必要に応じて放電することで発電に寄与できる余地はあるので、差の大きさによっては第2需要家施設グループへ分類可能
(c)発電電力が大きく、蓄電池の充電可能量が多い(残容量が少ない)需要家施設
発電電力が第1需要家施設グループにおける他の需要家施設よりも大きい部類であり、なるべく第1需要家施設グループに残しつつ、場合によっては第2需要家施設グループへ分類可能
(d)発電電力が大きく、蓄電池の充電可能量が少ない(残容量が多い)需要家施設
発電電力が第1需要家施設グループにおける他の需要家施設よりも大きい部類であり、必要に応じて放電することでさらに発電量を増やすことができるので、なるべく第1需要家施設グループのままとする
03 発電装置、104 蓄電池、105 負荷、106 通信モデム、200 需要家
施設内コントローラ、201 外部通信インターフェース、202 外部対応送受信部、
203 施設内通信インターフェース、204 施設内対応送受信部、205 電力収集
部、206 制御部、207 記憶部、300 電力管理装置、301 通信部、302
制御部、303 記憶部、321 需要家施設分類部、322 電力制御部、331
発電計画情報、332 需要計画情報、333 需要家施設基本情報、334 需要家施
設分類情報
Claims (18)
- 電力管理エリアにおける複数の需要家施設について、少なくとも第1需要家施設グループと第2需要家施設グループとのうちのいずれかに属するように分類を行う需要家施設分類部と、
前記電力管理エリアに対応して策定された発電計画が達成されるように前記第1需要家施設グループに属する需要家施設における電力設備の制御を行い、前記電力管理エリアに対応して策定された需要計画が達成されるように前記第2需要家施設グループに属する需要家施設における電力設備の制御を行う電力制御部とを有し、
前記需要家施設分類部は、
前記複数の需要家施設について、前記第1需要家施設グループと前記第2需要家施設グループと第3需要家施設グループとのうちのいずれか一つに属するように分類を行い、
前記電力制御部は、
前記第3需要家施設グループに属する需要家施設における電力設備について、前記第3需要家施設グループとしての順潮流と逆潮流との電力の差分が一定以下となるように制御を行う
電力管理装置。 - 電力管理エリアにおける複数の需要家施設について、少なくとも第1需要家施設グループと第2需要家施設グループとのうちのいずれかに属するように分類を行う需要家施設分類部と、
前記電力管理エリアに対応して策定された発電計画が達成されるように前記第1需要家施設グループに属する需要家施設における電力設備の制御を行い、前記電力管理エリアに対応して策定された需要計画が達成されるように前記第2需要家施設グループに属する需要家施設における電力設備の制御を行う電力制御部とを有し、
前記電力制御部は、
前記発電計画が達成されるようにするための前記第1需要家施設グループに属する需要家施設ごとの電力制御の制御目標値を決定し、
前記需要計画が達成されるようにするための前記第2需要家施設グループに属する需要家施設ごとの電力制御の制御目標値を決定し、
決定された制御目標値に従った電力制御が需要家施設のそれぞれにおいて行われるようにする
電力管理装置。 - 前記需要家施設分類部は、
前記複数の需要家施設のうちで、発電電力の多いものとして分類される需要家施設を前記第1需要家施設グループに属させ、需要電力が多いものとして分類される需要家施設を前記第2需要家施設グループに属させる
請求項1または請求項2に記載の電力管理装置。 - 前記需要家施設分類部は、
前記複数の需要家施設のうちで、発電電力と需要電力とが均衡しているものとして分類される需要家施設を前記第3需要家施設グループに属させる
請求項1に記載の電力管理装置。 - 前記需要家施設分類部は、
前記複数の需要家施設のうちで、蓄電池の残量が多いものに分類される需要家施設を前記第1需要家施設グループに属させ、前記複数の需要家施設のうちで、蓄電池の残量が少ないものに分類される需要家施設を前記第2需要家施設グループに属させる
請求項1または請求項2に記載の電力管理装置。 - 前記需要家施設分類部は、
前記複数の需要家施設のうちで、蓄電池の残量が多くも少なくもない中間の状態にあるものに分類される需要家施設を前記第3需要家施設グループに属させる
請求項1に記載の電力管理装置。 - 前記需要家施設分類部は、
前記第1需要家施設グループに属する需要家施設と、前記第2需要家施設グループに属する需要家施設との少なくともいずれか一方について、さらに蓄電池の残量に応じて細分化したグループに分類する
請求項2または請求項3に記載の電力管理装置。 - 前記需要家施設分類部は、
前記第3需要家施設グループに属する需要家施設について、さらに蓄電池の残量に応じて細分化したグループに分類する
請求項4に記載の電力管理装置。 - 前記需要家施設分類部は、一定時間ごとに前記分類を行う
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の電力管理装置。 - 前記電力制御部は、
前記発電計画が達成されるように、前記第1需要家施設グループに属する需要家施設における蓄電池の充放電を制御し、前記需要計画が達成されるように前記第2需要家施設グループに属する需要家施設における蓄電池の充放電を制御する
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の電力管理装置。 - 前記電力制御部は、
前記第3需要家施設グループとしての順潮流と逆潮流との差分が一定以下となるように、前記第3需要家施設グループに属する需要家施設における蓄電池の充放電を制御する
請求項1、請求項4、請求項6、請求項8のいずれか一項に記載の電力管理装置。 - 電力管理エリアにおける複数の需要家施設について、少なくとも第1需要家施設グループと第2需要家施設グループとのうちのいずれかに属するように分類を行う需要家施設分類部と、
前記電力管理エリアに対応して策定された発電計画が達成されるように前記第1需要家施設グループに属する需要家施設における電力設備の制御を行い、前記電力管理エリアに対応して策定された需要計画が達成されるように前記第2需要家施設グループに属する需要家施設における電力設備の制御を行う電力制御部と、を有し、
前記需要家施設分類部は、
第1需要家施設グループに割り当てられた発電計画の計画値に対して当該第1需要家施設グループの発電量の実績値が達していない場合における当該計画値と当該実績値との乖離、または、第2需要家施設グループに割り当てられた需要計画の計画値に対して当該第2需要家施設グループの需要量の実績値が達していない場合における当該計画値と当該実績値との乖離が生じた場合、当該乖離が生じているグループとは異なるグループに属するいずれかの需要家施設を前記乖離が生じているグループに属するように再分類する
電力管理装置。 - 前記需要家施設分類部は、
再分類を行なう場合、当該乖離が生じているグループとは異なるグループに属するいずれかの需要家施設のうち、当該グループに割り当てられた発電または電力需要の度合が小さい需要家施設から順に再分類をする
請求項12に記載の電力管理装置。 - 前記需要家施設分類部は、
再分類を行なう場合、当該乖離が生じているグループとは異なるグループに属するいずれかの需要家施設のうち、当該需要家施設における蓄電池の能力と当該需要家施設の発電電力または需要電力との関係に応じた順に従って需要家施設を再分類する
請求項12に記載の電力管理装置。 - 前記需要家施設分類部は、
前記複数の需要家施設について、前記第1需要家施設グループと、前記第2需要家施設グループと、順潮流と逆潮流との電力の差分が一定以下となるように前記電力制御部によって制御される対象である第3需要家施設グループとのうちのいずれか一つに属するように分類を行い、
再分類を行なう場合、前記第3需要家施設グループに属するいずれかの需要家施設を前記乖離の度合が所定の基準を超えた需要家施設と同じグループに属するように分類する
請求項12から14のうちいずれか一項に記載の電力管理装置。 - 電力管理エリアにおける複数の需要家施設について、少なくとも第1需要家施設グループと第2需要家施設グループとのうちのいずれかに属するように分類を行う需要家施設分類ステップと、
前記電力管理エリアに対応して策定された発電計画が達成されるように前記第1需要家施設グループに属する需要家施設における電力設備の制御を行い、前記電力管理エリアに対応して策定された需要計画が達成されるように前記第2需要家施設グループに属する需要家施設における電力設備の制御を行う電力制御ステップとを実行し、
前記需要家施設分類ステップは、
前記複数の需要家施設について、前記第1需要家施設グループと前記第2需要家施設グループと第3需要家施設グループとのうちのいずれか一つに属するように分類を行う、ことを含み、
前記電力制御ステップは、
前記第3需要家施設グループに属する需要家施設における電力設備について、前記第3需要家施設グループとしての順潮流と逆潮流との電力の差分が一定以下となるように制御を行う、ことを含む
電力管理方法。 - コンピュータを、
請求項1または請求項2に記載の電力管理装置として機能させるためプログラム。 - 電力管理エリアにおける複数の需要家施設について、少なくとも第1需要家施設グループと第2需要家施設グループとのうちのいずれかに属するように分類を行う需要家施設分類ステップと、
前記電力管理エリアに対応して策定された発電計画が達成されるように前記第1需要家施設グループに属する需要家施設における電力設備の制御を行い、前記電力管理エリアに対応して策定された需要計画が達成されるように前記第2需要家施設グループに属する需要家施設における電力設備の制御を行う電力制御ステップとを有し、
前記電力制御ステップは、
前記発電計画が達成されるようにするための前記第1需要家施設グループに属する需要家施設ごとの電力制御の制御目標値を決定し、
前記需要計画が達成されるようにするための前記第2需要家施設グループに属する需要家施設ごとの電力制御の制御目標値を決定し、
決定された制御目標値に従った電力制御が需要家施設のそれぞれにおいて行われるようにする、ことを含む
電力管理方法。
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