JPWO2016039144A1 - 画像形成装置、撮像データ読み取り補正方法及び記録素子の不良検出方法 - Google Patents

画像形成装置、撮像データ読み取り補正方法及び記録素子の不良検出方法 Download PDF

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Abstract

撮像素子の配列の歪みに対応して、より正確に形成画像の撮像データを読み取ることが出来る画像形成装置、撮像データ読み取り補正方法及び記録素子の不良検出方法を提供する。画像形成装置は、所定のパターンで配置された複数の記録素子を有し、複数の記録素子により記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、複数の撮像素子が配列され、撮像素子により記録媒体上に形成された画像を撮像する撮像手段と、複数の記録素子のうち予め設定された記録素子により各々識別可能に形成された識別画像と、識別画像の撮像データとの対応関係に基づいて、撮像手段の歪みに応じて複数の撮像素子内での相対位置ずれを有するこれら複数の撮像素子による撮像位置と、複数の記録素子による記録位置との間の対応を各々特定する撮像素子対応特定手段と、を備える。

Description

この発明は、画像形成装置、撮像データ読み取り補正方法及び記録素子の不良検出方法に関する。
従来、複数のノズル(記録素子)を配列してそれぞれインクを吐出させることで記録媒体上に画像を形成するインクジェット方式の画像形成装置がある。この画像形成装置では、ノズルのインク吐出異常によりインクの吐出方向が曲がったり吐出量が所望の値と異なったりすることがある。これに対し、定期的に、又はユーザーの操作に応じて各ノズルから所定のパターンでインクを吐出させてノズルの吐出異常を検出し、補正処理やクリーニングを行ったり、修理を促す報知を行ったりする技術がある。
このようなノズルの吐出異常を検出する方法の一つとして、記録媒体上に所定の検査画像を形成し、形成された画像を撮像して検査画像中のムラや筋を検出する技術がある。この検出方法では、CMOSセンサーやCCDセンサーといった撮像素子を複数個直線状に配列したラインセンサー(撮像部)により、センサー配列と交差する方向に記録媒体を搬送しながら当該記録媒体上の検査画像を読み取る技術が多く用いられている。
しかしながら、記録媒体の配置や画像形成装置の解像度などにより、通常、撮像素子とノズルとが等しく1対1で対応して撮像される訳ではない。従って、撮像データに対し、吐出異常を生じているノズルを撮像データから同定するための処理を行う必要がある。特許文献1には、ノズル配列の間隔よりも撮像素子による撮像解像度が低い場合であっても精度良くインク液滴の着弾位置を測定する技術について開示されている。
また、ノズルが配列された記録ヘッドや撮像素子が配列された撮像部の走査に係る位置ずれ、記録媒体のゆがみ等により、撮像素子の配置とノズル配置とが相対的にずれる場合がある。特許文献2には、全てのノズルからのインク液滴を搬送方向に異なる位置に複数のブロックに分割して吐出させることで各ノズルからの着弾位置ずれを検出する場合に、当該ブロック間での検出位置ずれを取得して補正するためのブロックを追加して形成する技術が開示されている。また、特許文献3には、所定のノズルから連続的に吐出されたインクによる線の輪郭を副走査方向に複数の範囲でそれぞれ平均化しながら検知することで、読み取りデータ量の増加を抑えながら撮像範囲におけるノズル位置を特定する技術について開示されている。
特開2012−206323号公報 特開2010−87758号公報 特開2010−87757号公報
しかしながら、撮像部の自重や取り付けの歪みなどにより撮像素子の配列に歪みが生じる場合がある。このような歪みにより、撮像素子と記録素子との対応が不均一になって撮像データで検出された異常に対応する記録素子の位置を正確に読み取れないという課題がある。
この発明の目的は、撮像素子の配列の歪みに対応して、より正確に形成画像の撮像データを読み取ることが出来る画像形成装置、撮像データ読み取り補正方法及び記録素子の不良検出方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
所定のパターンで配置された複数の記録素子を有し、当該複数の記録素子により記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、
複数の撮像素子が配列され、当該撮像素子により前記記録媒体上に形成された画像を撮像する撮像手段と、
前記複数の記録素子のうち、予め設定された記録素子により各々識別可能に形成された識別画像と、当該識別画像の撮像データとの対応関係に基づいて、前記撮像手段の歪みに応じて前記複数の撮像素子内での相対位置ずれを有する当該複数の撮像素子による撮像位置と、前記複数の記録素子による記録位置との間の対応を各々特定する撮像素子対応特定手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、
前記予め設定された記録素子には、前記複数の記録素子のうち少なくとも前記所定のパターンの外端以外を含む一部の記録素子が選択され、
前記撮像素子対応特定手段は、当該一部の記録素子にそれぞれ対応する前記撮像素子を特定した後、前記一部の記録素子間に配列された前記選択がなされていない記録素子と前記複数の撮像素子との位置関係を、前記特定された対応に基づいて補間することで特定する
ことを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の画像形成装置において、
前記撮像素子対応特定手段は、前記選択がなされていない記録素子と前記複数の撮像素子との位置関係を一次線形補間により特定することを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の画像形成装置において、
前記予め設定された記録素子は、前記補間の精度が高いほど、選択される記録素子の当該選択されない記録素子に対する割合が低くなるように、前記一部の記録素子の選択が行われることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項2〜4の何れか一項に記載の画像形成装置において、
前記一部の記録素子間の前記撮像素子の配列方向への間隔は、前記複数の記録素子の配置パターンにおける前記撮像素子の配列方向への全幅の半分以下に定められることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の画像形成装置において、
前記記録位置に対応する前記撮像位置には、前記複数の撮像素子の中間位置が設定可能であることを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の画像形成装置において、
前記画像形成手段に前記複数の記録素子を用いて記録媒体上に所定の濃度による記録異常検査画像を形成させる検査画像生成制御手段と、
前記撮像手段により撮像された前記記録異常検査画像の濃度ムラを検出し、当該濃度ムラの原因となる記録素子を前記撮像素子対応特定手段で特定された対応に基づいて同定する不良素子検出手段と、
を備えることを特徴としている。
請求項8記載の発明は、請求項1〜7の何れか一項に記載の画像形成装置において、
前記撮像素子対応特定手段で特定された対応を記憶する記憶手段を備えることを特徴としている。
請求項9記載の発明は、
所定のパターンで配置された複数の記録素子を有し、当該複数の記録素子により記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、複数の撮像素子が配列され、当該撮像素子により前記記録媒体上に形成された画像を撮像する撮像手段と、を備える画像形成装置の撮像データ読み取り補正方法であって、
前記複数の記録素子のうち、予め設定された記録素子により各々識別可能に形成された識別画像と、当該識別画像の撮像データとの対応関係に基づいて、前記撮像手段の歪みに応じて前記複数の撮像素子内での相対位置ずれを有する当該複数の撮像素子による撮像位置と、前記複数の記録素子による記録位置との間の対応を各々特定する撮像素子対応特定ステップを含むことを特徴としている。
請求項10記載の発明は、
所定のパターンで配置された複数の記録素子を有し、当該複数の記録素子により記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、複数の撮像素子が配列され、当該撮像素子により前記記録媒体上に形成された画像を撮像する撮像手段と、を備える画像形成装置の記録素子の不良検出方法であって、
前記複数の記録素子のうち、予め設定された記録素子により各々識別可能に形成された識別画像と、当該識別画像の撮像データとの対応関係に基づいて、前記撮像手段の歪みに応じて前記複数の撮像素子内での相対位置ずれを有する当該複数の撮像素子による撮像位置と、前記複数の記録素子による記録位置との間の対応を各々特定する撮像素子対応特定ステップ、
前記画像形成手段に前記複数の記録素子を用いて記録媒体上に所定の濃度による記録異常検査画像を形成させる検査画像生成制御ステップ、
前記撮像手段により撮像された前記記録異常検査画像の濃度ムラを検出し、当該濃度ムラの原因となる記録素子を前記撮像素子対応特定ステップで特定された対応に基づいて同定する不良素子検出ステップ、
を含むことを特徴としている。
本発明に従うと、撮像部の歪みによる撮像データの不均一に対応して、より正確に形成画像の撮像データを読み取ることが出来るという効果がある。
本発明の実施形態のインクジェット記録装置を示す斜視図である。 インクジェット記録装置の機能構成を示すブロック図である。 画像形成部の記録媒体と対向する面を示す平面図である。 ノズル開口部と撮像素子との位置関係を示す図である。 ノズル開口部と撮像素子との位置関係を示す図である。 ノズル位置に応じた画像インデックスと、撮像素子の位置との関係を示す図表である。 撮像位置対応設定処理の制御手順を示すフローチャートである。 濃度補正処理の制御手順を示すフローチャートである。 変形例1の撮像位置対応設定処理の制御手順を示すフローチャートである。 変形例2の撮像位置対応設定処理の制御手順を示すフローチャートである。 変形例3の撮像位置対応設定処理の制御手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の実施形態としてのインクジェット記録装置1の斜視図である。
このインクジェット記録装置1は、搬送部10と、画像形成部20(画像形成手段)と、検出部30(撮像手段)と、制御部40(図2参照)(撮像素子対応特定手段、不良素子検出手段、検査画像生成制御手段)などを備える。
搬送部10は、図示略のモーターなどを有し、搬送面を画像形成部20に対して所定の方向(搬送方向)に相対的に移動させることで、搬送面上に載置された記録媒体Pを当該搬送方向に移動させる。
画像形成部20は、搬送方向に垂直な幅方向に記録媒体Pの幅に亘って設けられている。画像形成部20は、複数のノズル(記録素子)がそれぞれ設けられた複数、ここでは2個の記録ヘッド21を有する。これらの記録ヘッド21は、互いに搬送方向に異なる位置に配置され、それぞれ、記録媒体Pと対向する面(ノズル面)に設けられた複数のノズル開口部からインク(液滴)を吐出する。記録ヘッド21は、幅方向に若干の重複を有する配置とされることで、記録媒体Pの画像記録可能幅全体に亘り切れ目なく画像を形成する。ここでは、画像形成部20は、画像形成の間、固定されて用いられる。即ち、このインクジェット記録装置1は、ワンパス方式で画像を形成する。
ここでは、画像形成部20として一色分のみを示しているが、画像形成部20は、複数色、例えば、CMYKの4色についてそれぞれ設けられる構成とすることが出来る。
検出部30は、画像形成部20に対して搬送方向下流側に設けられており、画像形成部20により記録媒体Pの記録面上、即ち、画像形成部20のノズル面と対向する面に形成された画像を撮像して撮像データとして出力する。検出部30としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)センサーやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサーなどを撮像素子として、複数の撮像素子が幅方向に亘って配列されたラインセンサーが用いられる。検出部30の撮像解像度は、画像形成部20のノズルの配置間隔に係る記録解像度と等しい必要はない。また、検出部30は、撮像データのコントラストを上げるために記録面を照明する光源、例えば、LEDライトなどを備えていても良い。
検出部30は、画像形成部20から吐出されるインクの色の種類に応じた波長での撮像が可能であり、フルカラー出力が可能な画像形成部20に対応して、ここでは、RGB3色での撮像が可能となっている。RGB3色の撮像素子は、例えば、同一の幅方向の位置に対して搬送方向に配列されて設けられる。
また、検出部30は、画像形成部20における複数(2つ)の記録ヘッド21に各々対応した複数(ここでは、2つ)のラインセンサーを備えることとすることが出来る。
図2は、本実施形態のインクジェット記録装置1の内部構成を示すブロック図である。
このインクジェット記録装置1は、制御部40と、搬送駆動部41と、ヘッド駆動部42と、通信部43と、記憶部44と、操作表示部45と、検出駆動部46と、バス47などを備える。
制御部40は、インクジェット記録装置1の全体動作を統括制御する。また、制御部40は、検出部30により撮像された形成画像(検査画像)に基づいて、記録ヘッド21の配置やノズル各々のインク吐出に係る検査及び調整を行う。
制御部40は、CPU401(Central Processing Unit)、ROM402(Read Only Memory)及びRAM403(Random Access Memory)などを備える。CPU401は、各種演算処理を行って各種制御に係る処理を実行する。ROM402には、各種制御に係る制御プログラムが格納されている。ROM402としては、マスクROMに加えて読み書き更新可能な不揮発性メモリーが用いられる。
RAM403は、CPU401に作業用のメモリー空間を提供し、一時データや各種設定を記憶する。RAM403としては、SRAMやDRAMなどの各種揮発性メモリーが主に用いられる。
ヘッド駆動部42は、画像形成部20の各記録ヘッド21を駆動するための制御信号を出力し、適切なタイミングで各記録ヘッド21のノズル開口部(図3参照)からインクを吐出させる。これらの制御信号は、各記録ヘッド21に対して並列に出力される。また、これらの制御信号は、搬送部10による記録媒体Pの搬送速度(位置)を計測する図示略のエンコーダーに同期して出力される。
通信部43は、外部のコンピューター端末やプリントサーバーなどから画像形成データやプリントジョブを取得し、また、画像形成に係るステータス信号を出力する。
記憶部44は、通信部43を介して取得された画像形成データ及びその処理データなどを記憶する。また、記憶部44は、画像形成に係る各種実行プログラムを記憶しても良い。この記憶部44としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)が用いられ、また、RAMなどが併用されても良い。記憶部44には、撮像位置対応記憶部441(記憶手段)が含まれている。この撮像位置対応記憶部441については、後に詳述する。
操作表示部45は、ユーザーの入力操作受付画面やステータス情報を表示すると共に、ユーザーの入力操作を受け付けて、操作信号を制御部40に出力する。操作表示部45としては、例えば、タッチセンサーが設けられた液晶画面及びそのドライバーが用いられる。或いは、表示部としては、有機ELディスプレイなどの他の表示方式に係る表示画面が用いられても良く、また、ステータス表示用のLEDランプなどが併用されても良い。また、操作部としては、タッチパネルに代えて又は加えて押しボタンスイッチや回転スイッチなどが設けられていても良い。
検出駆動部46は、検出部30を適切なタイミングで動作させる。検出駆動部46は、記録媒体Pに形成された画像の搬送タイミングに同期して各撮像素子を動作させて撮像を行い、撮像されたデータを順次制御部40に転送する。
バス47は、制御部40と他の構成との間で信号の送受信を行うための信号経路である。
次に、本実施形態のインクジェット記録装置1における撮像画像の読み取りについて説明する。
図3は、本実施形態のインクジェット記録装置1における画像形成部20の記録媒体Pと対向する面を示す平面図である。
画像形成部20において、搬送方向(Y方向)の異なる位置にずらして設けられた2つの記録ヘッド21のノズル面には、それぞれ、幅方向(X方向)に所定の間隔で複数のノズルの開口部が配列されて設けられている。この所定の間隔は、インクジェット記録装置1の記録解像度に応じて定められ、例えば、記録解像度が1200dpiの場合には、約21.2μmとなる。この所定の間隔の精度は、インクジェット記録装置1の性能に直接関係するものであって、通常、非常に高く作成されており、ノズルに不具合等が生じない限り、この所定の間隔に対するずれの大きさの割合は、無視可能なほど小さい。ノズル開口部の数は、上述の所定の間隔と画像形成可能幅とに応じて定まる。
各記録ヘッド21で幅方向に配列されているノズル開口部について、ここでは、一端にあるノズル開口部に番号「0」を付し、配列の順番に1ずつ増加する番号を付すものとする。なお、各記録ヘッド21に設けられるノズル開口部の数は任意であり、図示されたものに限られない。また、ここでは、各記録ヘッド21でノズル開口部が幅方向に一列に配置されているが、幅方向についての間隔が等間隔に配置されていれば、搬送方向に複数列に分割して配置されていても良い。
図4A及び図4Bは、ノズル開口部と撮像素子との位置関係を示す図である。
図4Aに示すように、各記録ヘッド21には、幅方向(X方向)にN(0)からN(n−1)までのn個のノズル開口部が順番に配列されている。一方、検出部30における一の記録ヘッド21に対応するラインセンサー31には、幅方向にC(0)からC(m−1)のm個の撮像素子が順番に配列されている。
搬送部10により記録媒体Pを搬送させながら画像形成部20において予め設定された一部のノズル、ここでは、ノズルN(0)、ノズルN(k)、及びノズルN(n−1)の開口部から吐出されたインクの着弾位置をラインセンサー31で撮像することにより、着弾位置に対応する撮像素子C(g)、C(h)、C(i)がそれぞれ特定される。このとき、インクを吐出させるノズルとして、ノズル配列の両端(外端)以外のノズルであるN(k)(0<k<n−1)を必ず含むことで、ノズルと撮像素子との間の単なるオフセットずれだけではなく、ノズル配列の歪みに基づく当該ノズル配列内での相対的な位置ずれを取得する。また、撮像素子の位置として小数点以下の値、即ち、隣り合う撮像素子による撮像位置の中間位置を示す値を用いることで、より正確に着弾位置と撮像素子との位置関係が特定される。
図4Bの側面模式図に示されるように、例えば、幅方向(X方向)に延在するラインセンサー31が、当該ラインセンサー31の記録媒体Pとの対向面と、記録媒体Pとの距離が変化する方向(Z方向)に曲がっている場合、折れ曲がりの途中にある撮像素子C(p)の一素子当たりの幅d2は、折れ曲がり前後の撮像素子C(q)、C(r)に係る一素子当たりの幅d1、d3よりも狭くなっている。特に、折れ曲がりの原因が、例えば撮像素子C(r)付近の幅方向への膨張の場合などには、幅d2と幅d3の差が大きくなる。このような撮像範囲の不均一がラインセンサー31の全幅に対して比較的長い周期(例えば、全幅の1割〜5割など)で続くことで、全体として撮像素子の撮像位置と記録媒体P上のインク着弾位置とのずれが累積して大きくなる範囲が生じる。
図5は、ノズル位置に応じた画像インデックスと、撮像素子の位置との関係を示す図表である。
画像インデックスは、記録媒体P上(搬送面上)における位置を示し、ノズル開口部から吐出されたインク液滴の着弾位置に応じて定められる値である。ここでは、例えば、画像インデックス「k」がノズル番号「k」のノズルにより当該ノズルの開口部から吐出されたインクの記録媒体P上における着弾範囲の中心(記録位置)を示し、画像インデックスの値「1」が記録媒体P上における記録位置の間隔となる。また、撮像素子位置は、各撮像素子における記録媒体P上の撮像範囲を示す値であり、当該撮像範囲(1画素分に対応)の中心を撮像位置として定める。
この表では、画像インデックス「0」から100おき(ノズル100本おき)の各画像インデックスにそれぞれ対応する撮像素子(CCD)の位置が小数点以下まで求められ、対応付けられて示されている。撮像素子の位置は、ノズルN(0)に対応する撮像素子の位置を基準値「0」とした相対位置であり、ノズル番号を得るには、当該ノズルN(0)に対応する撮像素子の絶対位置を加算する。
このテーブルデータは、撮像位置対応記憶部441として記憶され、検査画像に異常が検出された場合に、この撮像位置対応記憶部441が参照されて当該異常が検出された撮像位置に対応するノズルが特定される。或いは、図5では、100ノズルおき、即ち、一部のノズルに係るデータのみを示しているが、全てのノズル(整数値の画像インデックス)に対して一次線形補間により撮像素子の位置を算出して記憶させることも出来る。なお、14400番以降のノズルについては、例えば、画像インデックスの値が「14300」及び「14400」の場合の撮像素子位置に基づいて外挿して求めれば良い。
これらのテーブルデータは、複数の記録ヘッド21に対して検出部30の各々別個の撮像素子配列が設けられている場合には、個別に設定されることが出来る。一方、複数の記録ヘッド21に対して共通の撮像素子配列が設けられる場合や、複数の撮像素子配列に同一の歪み特性が生じる構造の場合などには、同一のテーブルに対して各記録ヘッド21に係るノズル番号の分だけオフセットを加算して用いられても良い。
図6は、本実施形態のインクジェット記録装置1における撮像位置対応設定処理の制御部40による制御手順を示すフローチャートである。
この撮像位置対応設定処理は、インクジェット記録装置1の出荷前検査時、初期起動時や修理などでリセット後に起動されたとき、及びユーザーの操作表示部45への入力操作に応じて実行命令が検出された場合などに開始される。
制御部40のCPU401は、先ず、ROM402や撮像位置対応記憶部441に予め記憶されているインク吐出対象のノズル(予め設定された記録素子)の番号を取得する(ステップS101)。制御部40は、搬送部10に記録媒体Pを搬送させながら取得された番号のノズルにインクを所定時間(回数)吐出させ、このインクが着弾した記録媒体Pの部分を検出部30に撮像させる(ステップS102)。このとき、記録媒体P上には、幅方向に互いに離隔することで、何れのノズルから吐出されたインクであるかが識別可能な直線(識別画像)が複数本形成されることになる。この直線は、実線に限られず、破線や点線(事実上ドットとなるものも含む)であっても良い。
制御部40は、インク吐出対象のノズルに対応する直線を検出し、当該直線が検出された撮像素子を特定する(ステップS103)。このとき、記録媒体P上での線分の幅は、ノズル開口部の大きさ、インクの性質、吐出態様や記録媒体Pの材質に応じて太さが変わるが、通常、隣接する撮像素子の撮像範囲に跨って検出されるので、制御部40は、当該隣接する撮像素子による検出量の比を用いてノズルと対応する撮像素子の位置(番号)を小数値で算出することが出来る。
制御部40は、全てのインク吐出対象の全てのノズルに対応する画像インデックスと、特定された撮像素子の位置とを対応付けて撮像位置対応記憶部441に記憶させる(ステップS104)。そして、制御部40は、撮像位置対応設定処理を終了する。
図7は、本実施形態のインクジェット記録装置1における濃度補正処理の制御部40による制御手順を示すフローチャートである。
この濃度補正処理は、画像形成部20におけるインク吐出量や吐出方向のばらつき(初期的なもの及び使用中に発生した異常によるものの何れも含む)による濃度のずれ、ばらつきやムラを画像形成部20の側で調整するための処理である。濃度補正処理は、初回使用時や、記録媒体Pに対して所定の回数画像形成がなされるごとに記録媒体Pの余白部分を用いて実行される。或いは、ユーザーの操作表示部45への操作に基づいて開始されても良い。
制御部40(CPU401)は、先ず、記録媒体Pの搬送状況に合わせてヘッド駆動部42に検査画像(記録異常検査画像)の形成データを出力し、記録媒体Pの所定の余白部分に当該検査画像を形成させる。また、制御部40は、検出駆動部46に制御信号を送って当該検査画像を撮像させる(ステップS201)。ここで出力される検査画像は、例えば、所定の濃度(複数段階の組み合わせでも良い)のハーフトーン画像や、完全に塗り潰したベタ画像である。
制御部40は、撮像位置対応記憶部を参照して、各ノズル位置に対応する撮像位置を特定し、各ノズル位置の濃度を算出する(ステップS202)。制御部40は、撮像位置が小数の場合には、隣接番号の撮像位置(画素)の撮像データに基づいて線形補間により濃度を算出する。
制御部40は、算出された濃度の分布(濃度ムラ)に基づいて、インクの吐出異常の有無を検出する(ステップS203)。制御部40は、インクの吐出異常が有るか否かを判別し(ステップS204)、異常が無いと判別された場合には(ステップS204で“NO”)、制御部40は、濃度補正処理を終了する。
インク吐出異常があると判別された場合には(ステップS204で“YES”)、制御部40は、正確に吐出異常に係るノズル(不良素子)を同定する(ステップS205)。そして、制御部40は、必要に応じて当該吐出異常に係るノズルの駆動を中止させ、隣接番号のノズルにより当該ノズルからのインク吐出を補間する設定を行う(ステップS206)。このとき、制御部40は、印加電圧の調整などにより当該ノズルからのインク吐出量を変更することが可能であり、且つ補間を行うよりも当該吐出量の変更の方がより好ましいと判断した場合には、当該ノズル自体の調整を行う。或いは、このノズル自体の調整は、一回当たりのインク吐出量の変更に代えて又は加えて、濃度階調に対応するインク吐出頻度(デューティ比)を当該ノズルに対応させて補正することにより行われても良い。また、制御部40は、補間をする必要のないレベル(濃度ムラ)の異常であると判断した場合には、その履歴を参照可能に記憶保持するに留めたり、そのまま放置したりしても良い。また、反対に、制御部40は、隣り合うノズルでインクの吐出異常が生じたり、所定数以上の吐出異常のノズルが生じたりした場合などで、補間処理では画質の劣化を所定のレベル以内で抑えられないと判断した場合には、画像形成を中止して、操作表示部45に異常報知を行わせる。そして、制御部40は、濃度補正処理を終了する。
[変形例1]
ここでは、撮像位置対応設定処理の変形例1を示す。
図8は、変形例1の撮像位置対応設定処理の制御部40による制御手順を示すフローチャートである。
変形例1の撮像位置対応設定処理では、上記実施形態の撮像位置対応設定処理におけるステップS101の処理の代わりにステップS111〜S113の処理がなされる点のみが異なるので、当該異なる部分について説明する。
撮像位置対応設定処理が開始されると、制御部40は、インクを吐出させる対象のノズル番号を「0」から100番おきに設定する(ステップS111)。制御部40は、記憶部44を参照し、これまでの吐出異常検出において、現在吐出異常が生じていると同定されているノズルのリストに含まれているノズルが設定されているか否かを判別する(ステップS112)。設定されていると判別された場合には(ステップS112で“YES”)、制御部40は、設定するノズルの番号を「1」ずつシフトさせ(ステップS113)、それから、処理をステップS111に戻す。
設定された番号のノズルには、吐出異常がないと判別された場合には(ステップS112で“NO”)、制御部40は、処理をステップS102に移行させる。
なお、ステップS112の処理で99回続けて異常がありと判別されるほど吐出異常を生じているノズルが多くなる前に、濃度補正処理において異常報知がなされて修理が行われる。従って、通常では、本変形例1の撮像位置対応設定処理においてこのようなことは生じない。
このような処理であっても、ステップS104の処理においてインクが吐出されたノズルと撮像素子との対応関係を同様に記憶させることが出来る。
[変形例2]
次に、撮像位置対応設定処理の変形例2を示す。
図9は、変形例2の撮像位置対応設定処理の制御部40による制御手順を示すフローチャートである。
変形例2の撮像位置対応設定処理では、上記実施形態の撮像位置対応設定処理におけるステップS101の処理の代わりにステップS121、S122の処理がなされ、また、ステップS125の処理が追加された点のみが異なるので、以下では、当該異なる部分について説明する。
制御部40は、撮像位置対応記憶部441のデータ有無などに基づき、今回の設定が初めての設定であるか否かを判別する(ステップS121)。初めてではないと判別された場合には(ステップS121で“NO”)、制御部40の処理は、ステップS101に移行する。初めてであると判別された場合には(ステップS121で“YES”)、制御部40は、インクを吐出させるノズル番号を「0」から10おきに設定し(ステップS122)、それから、処理をステップS102に移行させる。
一方、ステップS104の処理が終了すると、制御部40は、今回得られて撮像位置対応記憶部441に記憶された画像インデックスと撮像素子との対応関係において、線形補間するための係数の変化を各々求め、変化の大きい区間、即ち、線形補間の精度が低いと見積もられる区間では次回の吐出ノズルの番号間隔を小さくし、変化の小さい区間、即ち、線形補間の精度が高いと見積もられる区間では、次回の吐出ノズルの番号間隔を大きくする(選択されるノズルの割合を低くする)ように吐出ノズルの番号を設定し、撮像位置対応記憶部441に記憶させる(ステップS125)。そして、制御部40は、撮像位置対応設定処理を終了する。
このような変形例2に係る撮像位置対応設定処理では、複数回撮像位置対応設定処理を行う場合において、検査用にインクを吐出させる吐出ノズルの番号間隔を可変、不均一として、線形補間の精度を一定レベル以上に保つことが出来る。また、線形補間の精度が高いと見積もられる区間においては画像インデックスと撮像素子との対応関係を求める処理を減らすことが出来るので、処理やインクの吐出の無駄を抑えることが出来る。
また、初回設定としては、工場における出荷前検査が主として該当し、この段階で予め詳細な設定データを保持させておくことで、使用開始後には必要性の高い部分のみで設定を行って処理の手間を低減させることが出来る。従って、出荷前での初回設定では、吐出ノズルを10おきではなく、全てのノズルに対して行わせても良い。この場合、連続する番号のノズルから同時にインクを吐出させると、ラインが分離しないので、例えば、搬送方向に異なる複数の位置に分けてインクを吐出させる必要がある。
[変形例3]
次に、撮像位置対応設定処理の変形例3を示す。
本変形例3の撮像位置対応設定処理及び上述の濃度補正処理では、取得されたノズル位置(画像インデックス)と撮像素子との対応関係の間を線形補間で求める代わりに所定の二次以上の関数及び/又は無理関数を用いてフィッティングすることが出来る。例えば、ラインセンサー31の自重で真ん中付近がたわむ場合や、固定ネジの締め付けにより端部付近で湾曲する場合などが想定される場合に、これらを高次の線型方程式で近似することが出来る。この場合、各項の変数を求めるのに必要な位置における上記対応関係が取得されれば良い。
図10は、変形例3の撮像位置対応設定処理の制御部40による制御手順を示すフローチャートである。
変形例3の撮像位置対応設定処理では、上記実施形態の撮像位置対応設定処理におけるステップS101の処理の代わりにステップS131の処理がなされ、また、ステップS133の処理が追加された点のみが異なるので、以下では、当該異なる部分について説明する。
制御部40は、ノズル位置と撮像素子との対応関係を示すために予め設定された関数に応じて、当該関数の各項の係数を取得するのに必要な吐出ノズル番号の設定を取得する(ステップS131)。それから、制御部40は、当該設定されたノズル番号のノズルにインクを吐出させて、記録媒体P上に形成された画像を撮像する(ステップS102)。
制御部40は、取得された撮像データを用いて設定関数の各係数を算出する(ステップS133)。制御部40は、当該設定関数を用いて、ノズル番号に対応する撮像素子を特定する(ステップS103)。
以上のように、本実施形態のインクジェット記録装置1は、所定のパターンで配置された複数のノズルを有し、当該複数のノズルにより記録媒体P上に画像を形成する画像形成部20と、複数の撮像素子が配列され、当該撮像素子により記録媒体P上に形成された画像を撮像する検出部30と、複数のノズルのうち予め設定されたノズルにより各々識別可能に形成された線画像と、この線画像の撮像データとの対応関係に基づいて、検出部30の歪みに応じて複数の撮像素子内での相対位置ずれを有する当該複数の撮像素子による撮像位置と、複数のノズルによる記録位置との間の対応を各々特定する制御部40(撮像素子対応特定手段)と、を備える。
これにより、記録媒体Pやノズル配列に対する撮像素子の位置ずれ(オフセット補正、検出部30の回転位置ずれを含む)だけではなく、歪みを生じている撮像素子による撮像位置とノズルによるインク着弾位置との対応関係を取得することが出来る。従って、検出部30の歪みによる撮像データの不均一に対応して、より正確に形成画像の撮像データを読み取ることが出来る。例えば、大型の画像形成装置に取り付けられる長尺のラインセンサーでは、通常のラインセンサー以上に当該ラインセンサーの全幅に応じた周期での歪みが大きくなりやすく、このような場合にも容易且つ正確にノズルの位置を特定することが出来る。また、インクを加熱する必要がある画像形成装置などでは、温度上昇によって膨張変形などが生じ、若干の歪みが生じる場合がある。このような場合に応じて予め膨張変形した状態の対応を特定しておくことで、やはり撮像データから正確にノズルの位置を特定することが出来る。
また、複数のノズルのうち、少なくとも所定のパターンの外端以外を含む一部のノズルが離散的に選択されて線画像が出力され、これら一部の記録素子にそれぞれ対応する撮像素子を特定した後、当該一部の記録素子間に配列されて選択がなされていない(線画像の形成がなされていない)ノズルと撮像素子との位置関係が、補間により特定される。従って、全てのノズルに対して記録媒体Pの広い範囲を用いて線画像の形成を行って全てを読み取らなくても良い精度でノズルによるインク着弾位置と撮像位置との対応関係を取得することが出来る。
また、選択がなされていないノズルと撮像素子との位置関係を一次線形補間により特定するので、複雑な計算を必要とせず、容易且つ迅速にインク着弾位置と撮像位置との対応を算出することが出来る。
また、補間の精度が高い部分ではインクを吐出させるノズルの選択間隔を広げて、選択されるノズルの当該選択されないノズルに対する割合が低くなるように、設定するので、場所によって補間の精度のばらつきを抑えつつ、不要なインク吐出や撮像データの解析を効率良く低減することが出来る。
また、インクを吐出させるノズルの間隔は、当該ノズルの配置パターンにおける幅方向(撮像素子の配列方向)への全幅の半分以下に定められるので、全幅で1/2周期の歪みを生じる歪みパターンに対応して各ノズルのインク着弾位置と撮像位置との対応を線形補間で得ることが出来る。
また、記録位置に対応する撮像位置として、小数点の値を用いることで、より正確に検出部30の歪みの影響を考慮して上述の対応関係を求めることが出来る。
また、画像形成部20に複数のノズルを用いて記録媒体P上に所定の濃度による検査画像を形成させ、検出部30により撮像されたこの検査画像の濃度ムラを検出し、濃度ムラの原因となるノズルを、特定されているインク着弾位置と撮像位置との対応に基づいて同定するので、当該濃度ムラを生じるインクの吐出異常(吐出量や吐出方向のばらつき)に係る吐出異常のノズルを同定する際に、検出部30の歪みによる位置ずれを考慮して正確且つ速やかに当該吐出異常のノズルを同定することが出来る。
これにより、当該同定されたノズル自体の調整やその周囲のノズルによる補間設定により濃度ムラを速やかに修正することが出来る。また、濃度分布自体も撮像データから正確な分布に修正して知得することで、顕著な異常を生じている吐出異常のノズルに対する局所的な補正に限らず、各ノズルからの吐出量のムラに基づく全体の濃度ムラ補正を的確に行うことが出来る。
また、特定されたインク着弾位置(ノズル)と撮像位置との対応をテーブルデータとして記憶する撮像位置対応記憶部441を備えるので、撮像データに対応するノズルを同定する際には、当該テーブルデータを参照するだけで、演算などを行わずに速やか且つ正確にノズルを同定することが出来る。
また、本実施形態のインクジェット記録装置1の撮像データ読み取り補正方法は、所定のパターンで配置された複数のノズルを有し、当該複数のノズルにより記録媒体P上に画像を形成する画像形成部20と、複数の撮像素子が配列され、当該撮像素子により記録媒体P上に形成された画像を撮像する検出部30と、を備える画像形成装置の撮像データ読み取り補正方法であって、複数のノズルのうち予め設定されたノズルにより各々識別可能に形成された線画像と、当該線画像の撮像データとの対応関係に基づいて、検出部30の歪みに応じて複数の撮像素子内での相対位置ずれを有する当該複数の撮像素子による撮像位置と、複数のノズルによる記録位置との間の対応を各々特定する撮像素子対応特定ステップを含む。
これにより、取り付けや自重などに係る歪みによりノズル配列内で複数のノズル間での相対的な位置ずれを生じている検出部30の撮像素子による撮像位置とノズルによるインク着弾位置との対応関係を取得することが出来る。従って、検出部30の歪みによる撮像データの不均一に対応して、より正確に形成画像の撮像データを読み取ることが出来る。
また、本実施形態のインクジェット記録装置1のノズルの不良検出方法は、所定のパターンで配置された複数のノズルを有し、当該複数のノズルにより記録媒体P上に画像を形成する画像形成部20と、複数の撮像素子が配列され、当該撮像素子により記録媒体P上に形成された画像を撮像する検出部30と、を備える画像形成装置の記録素子の不良検出方法であって、複数のノズルのうち予め設定されたノズルにより各々識別可能に形成された線画像と、当該線画像の撮像データとの対応関係に基づいて、検出部30の歪みに応じて複数の撮像素子内での相対位置ずれを有する当該複数の撮像素子による撮像位置と、複数のノズルによる記録位置との間の対応を各々特定する撮像素子対応特定ステップ、画像形成部20に複数のノズルを用いて記録媒体P上に所定の濃度による検査画像を形成させる検査画像生成制御ステップ、検出部30により撮像された検査画像の濃度ムラを検出し、当該濃度ムラの原因となるノズルを撮像素子対応特定ステップで特定された対応に基づいて同定する不良素子検出ステップ、を含む。
従って、インクの吐出異常に係る吐出異常のノズルを同定する際に、検出部30の歪みによる位置ずれを考慮して正確且つ速やかに当該吐出異常のノズルを同定することが出来る。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば上記実施の形態では、幅方向に撮像素子が直線配置されたラインセンサーを用いることとしたが、撮像素子が二次元配列されたセンサーや、撮像素子が搬送方向に対して斜めに交差して配置されるラインセンサーであっても良い。二次元配列の場合の補間は、二次元面内で幅方向だけではなく、搬送方向に近接する周囲の撮像素子による撮像データを合わせて用いて行われても良い。
また、インクを吐出させて撮像素子との対応関係を同定するノズルの選択としては、検出部30の歪みに応じた位置ずれが取得可能なものであれば良く、例えば、ラインセンサー31の両端が正しく固定可能であり、所定の関数に従って歪みが生じることが明白であれば、撮像素子の配列のうち、両端以外の何れの素子であっても正しく歪みを取得可能となる場合がある。
また、ラインセンサー31における撮像素子の配列方向への一次元圧縮に係る歪みの場合には、両端などの2点が特定されることで歪みが計測され、各撮像素子の相対位置及び記録素子によるインク着弾位置との対応関係が定められる。
また、撮像位置対応設定処理では、毎回異なるノズルが選択されてインクが吐出されても良い。また、選択されたノズルに係る対応する撮像素子との関係が線形補間と合わない場合に履歴情報として保持し、次回以降の撮像位置対応設定処理で当該履歴情報を参照して選択ノズルを追加したり、選択ノズルの間隔を変化させたりすることが出来る。
また、上記実施の形態では、インクジェット記録装置を例に挙げて説明したが、個々の記録素子と撮像素子とが対応する構成であれば良く、例えば、LEDプリンターなどに本発明を適用することが出来る。
また、上記実施の形態では、記録素子であるノズルと撮像素子との対応関係を、吐出異常のノズルの検出に利用する場合について説明したが、撮像データからノズル単位以下の精度で位置を同定する必要がある各種処理、例えば、重ね印刷や両面印刷などの位置合わせに用いても良い。また、画像における輪郭検知や境界検知などの画像解析処理に用いられても良い。
また、上記実施の形態では、各ノズルによりノズル開口部から吐出されたインクの着弾位置に応じた撮像位置における濃度を全て算出して、吐出異常の有無と吐出異常のノズル(不良素子)の同定とを行ったが、撮像データに基づいて濃度分布のムラの有無を判別し、濃度ムラがあると判別された場合にのみ、当該濃度ムラが検出された撮像位置(画素)に対応するインク着弾位置周辺に係るノズルについて、正確に各ノズルからのインク吐出量に係る濃度分布を検査することとしても良い。
また、上記実施の形態では、一次線形補間を行う例と、関数にフィッティングさせる例とを挙げたが、その他の方法、例えば、スプライン補間などを用いても良い。
また、撮像位置対応記憶部441に記憶されるテーブルデータは、CMYKなどの複数色について完全に別個の撮像素子に対するデータとして、また、波長フィルターの屈折率などに応じて、別個に設定することが出来る。
また、上記実施の形態では、検出部30の歪みを前提として説明したが、画像形成部20におけるノズル配列内での微小な相対位置ずれがある場合には、当該位置ずれの影響を含む記録素子(ノズル)と撮像素子との対応が正確に求められることになる。
その他、上記実施の形態で示した具体的な細部は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
この発明は、画像形成装置、撮像データ読み取り補正方法及び記録素子の不良検出方法に利用することが出来る。
1 インクジェット記録装置
10 搬送部
20 画像形成部
21 記録ヘッド
30 検出部
31 ラインセンサー
40 制御部
401 CPU
402 ROM
403 RAM
41 搬送駆動部
42 ヘッド駆動部
43 通信部
44 記憶部
441 撮像位置対応記憶部
45 操作表示部
46 検出駆動部
47 バス
C 撮像素子
N ノズル
P 記録媒体

Claims (10)

  1. 所定のパターンで配置された複数の記録素子を有し、当該複数の記録素子により記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、
    複数の撮像素子が配列され、当該撮像素子により前記記録媒体上に形成された画像を撮像する撮像手段と、
    前記複数の記録素子のうち、予め設定された記録素子により各々識別可能に形成された識別画像と、当該識別画像の撮像データとの対応関係に基づいて、前記撮像手段の歪みに応じて前記複数の撮像素子内での相対位置ずれを有する当該複数の撮像素子による撮像位置と、前記複数の記録素子による記録位置との間の対応を各々特定する撮像素子対応特定手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記予め設定された記録素子には、前記複数の記録素子のうち少なくとも前記所定のパターンの外端以外を含む一部の記録素子が選択され、
    前記撮像素子対応特定手段は、当該一部の記録素子にそれぞれ対応する前記撮像素子を特定した後、前記一部の記録素子間に配列された前記選択がなされていない記録素子と前記複数の撮像素子との位置関係を、前記特定された対応に基づいて補間することで特定する
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記撮像素子対応特定手段は、前記選択がなされていない記録素子と前記複数の撮像素子との位置関係を一次線形補間により特定することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記予め設定された記録素子は、前記補間の精度が高いほど、選択される記録素子の当該選択されない記録素子に対する割合が低くなるように、前記一部の記録素子の選択が行われることを特徴とする請求項2又は3記載の画像形成装置。
  5. 前記一部の記録素子間の前記撮像素子の配列方向への間隔は、前記複数の記録素子の配置パターンにおける前記撮像素子の配列方向への全幅の半分以下に定められることを特徴とする請求項2〜4の何れか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記記録位置に対応する前記撮像位置には、前記複数の撮像素子の中間位置が設定可能であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記画像形成手段に前記複数の記録素子を用いて記録媒体上に所定の濃度による記録異常検査画像を形成させる検査画像生成制御手段と、
    前記撮像手段により撮像された前記記録異常検査画像の濃度ムラを検出し、当該濃度ムラの原因となる記録素子を前記撮像素子対応特定手段で特定された対応に基づいて同定する不良素子検出手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記撮像素子対応特定手段で特定された対応を記憶する記憶手段を備えることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の画像形成装置。
  9. 所定のパターンで配置された複数の記録素子を有し、当該複数の記録素子により記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、複数の撮像素子が配列され、当該撮像素子により前記記録媒体上に形成された画像を撮像する撮像手段と、を備える画像形成装置の撮像データ読み取り補正方法であって、
    前記複数の記録素子のうち、予め設定された記録素子により各々識別可能に形成された識別画像と、当該識別画像の撮像データとの対応関係に基づいて、前記撮像手段の歪みに応じて前記複数の撮像素子内での相対位置ずれを有する当該複数の撮像素子による撮像位置と、前記複数の記録素子による記録位置との間の対応を各々特定する撮像素子対応特定ステップを含むことを特徴とする撮像データ読み取り補正方法。
  10. 所定のパターンで配置された複数の記録素子を有し、当該複数の記録素子により記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、複数の撮像素子が配列され、当該撮像素子により前記記録媒体上に形成された画像を撮像する撮像手段と、を備える画像形成装置の記録素子の不良検出方法であって、
    前記複数の記録素子のうち、予め設定された記録素子により各々識別可能に形成された識別画像と、当該識別画像の撮像データとの対応関係に基づいて、前記撮像手段の歪みに応じて前記複数の撮像素子内での相対位置ずれを有する当該複数の撮像素子による撮像位置と、前記複数の記録素子による記録位置との間の対応を各々特定する撮像素子対応特定ステップ、
    前記画像形成手段に前記複数の記録素子を用いて記録媒体上に所定の濃度による記録異常検査画像を形成させる検査画像生成制御ステップ、
    前記撮像手段により撮像された前記記録異常検査画像の濃度ムラを検出し、当該濃度ムラの原因となる記録素子を前記撮像素子対応特定ステップで特定された対応に基づいて同定する不良素子検出ステップ、
    を含むことを特徴とする記録素子の不良検出方法。
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