JPWO2016002837A1 - 液晶表示素子及び液晶表示素子用シール剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、シールブレイクや液晶汚染の抑制とスプリングバックによるギャップ不良の抑制とを両立できる液晶表示素子を提供することを目的とする。また、本発明は、該液晶表示素子の製造に用いることができる液晶表示素子用シール剤を提供することを目的とする。本発明は、2枚の基板の周囲を粒子を含有する線状のシール部で封止してなるセルに液晶を封入した構造を有する液晶表示素子であって、前記シール部のシール幅を100%としたとき、前記シール部の中心線から両端方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径が、前記シール部の両端から中心線方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径よりも大きい液晶表示素子である。

Description

本発明は、シールブレイクや液晶汚染の抑制とスプリングバックによるギャップ不良の抑制とを両立できる液晶表示素子に関する。また、本発明は、該液晶表示素子の製造に用いることができる液晶表示素子用シール剤に関する。
近年、液晶表示セル等の液晶表示素子の製造方法は、タクトタイム短縮、使用液晶量の最適化といった観点から、従来の真空注入方式から、例えば、特許文献1、特許文献2に開示されているような光硬化性樹脂、光重合開始剤、熱硬化性樹脂、及び、熱硬化剤を含有する光熱併用硬化型のシール剤を用いた滴下工法と呼ばれる液晶滴下方式が主流となっている。
滴下工法では、まず、2枚の電極付き透明基板の一方に、ディスペンスにより長方形状のシールパターンを形成する。次いで、シール剤が未硬化の状態で液晶の微小滴を透明基板の枠内全面に滴下し、すぐに他方の透明基板を重ねあわせ、シール部に紫外線等の光を照射して仮硬化を行う。その後、液晶アニール時に加熱して本硬化を行い、液晶表示素子を作製する。基板の貼り合わせを減圧下で行うようにすれば、極めて高い効率で液晶表示素子を製造することができる。
ところで、携帯電話、携帯ゲーム機等、各種液晶パネル付きモバイル機器が普及している現代において、装置の小型化は最も求められている課題である。小型化の手法として、液晶表示部の狭額縁化が挙げられ、例えば、シール部の位置をブラックマトリックス下に配置することが行われている(以下、狭額縁設計ともいう)。
しかしながら、滴下工法で狭額縁設計の液晶表示素子を製造すると、ブラックマトリックスによりシール部に光の当たらない箇所が存在するため、充分に光照射されず硬化が進行しない光硬化性樹脂の部分が生じ、未硬化のシール剤が液晶と接するため、液晶がシール剤に差し込み、シールブレイクが発生して液晶が漏れ出してしまうことや、シール剤が液晶に溶出することにより、液晶が汚染されることがあるという問題があった。
特開2001−133794号公報 国際公開第02/092718号
本発明は、シールブレイクや液晶汚染の抑制とスプリングバックによるギャップ不良の抑制とを両立できる液晶表示素子を提供することを目的とする。また、本発明は、該液晶表示素子の製造に用いることができる液晶表示素子用シール剤を提供することを目的とする。
本発明は、2枚の基板の周囲を粒子を含有する線状のシール部で封止してなるセルに液晶を封入した構造を有する液晶表示素子であって、上記シール部のシール幅を100%としたとき、上記シール部の中心線から両端方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径が、上記シール部の両端から中心線方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径よりも大きい液晶表示素子である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、液晶が未硬化のシール剤へ差し込むことによるシールブレイクや、未硬化のシール剤が液晶に溶出することによる液晶汚染の発生を抑制するために、液晶表示素子のシール部に粒子径の大きな粒子を含有させることを検討した。しかしながら、粒子径の大きな粒子を含有させたことにより、液晶表示素子にスプリングバックによるギャップ不良が生じることがあった。一方、スプリングバックによるギャップ不良を抑制するために、含有させる粒子の粒子径を小さくしたり、粒子径の大きな粒子の含有量を少なくしたりした場合は、シールブレイクや液晶汚染を抑制する効果が充分に発揮されなかった。
そこで本発明者らは、鋭意検討した結果、液晶表示素子のシール部の中心線から両端方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径を、シール部の両端から中心線方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径よりも大きいものとなるようにすることにより、シールブレイクや液晶汚染の抑制とスプリングバックの抑制とを両立できる液晶表示素子を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の液晶表示素子は、2枚の基板の周囲を粒子を含有する線状のシール部で封止してなるセルに液晶を封入した構造を有し、上記シール部のシール幅を100%としたとき、上記シール部の中心線から両端方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径が、上記シール部の両端から中心線方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径よりも大きい。上記シール部の中心線から両端方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径が、上記シール部の両端から中心線方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径よりも大きいことにより、シールブレイクや液晶汚染の抑制と、スプリングバックの抑制とが両立され、本発明の液晶表示素子は、表示性能に優れるものとなる。上記シール部の中心線から両端方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径は、上記シール部の両端から中心線方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径よりも1.3倍以上大きいことが好ましく、1.5倍以上大きいことがより好ましい。
なお、本明細書において上記「平均粒子径」は、表示面に対して垂直方向から観察した観察像において、目的の領域に含まれる100個の粒子の粒子径の平均値を意味する。
本発明の液晶表示素子を、表示面に対して垂直方向から観察する方法としては、顕微鏡を用いて観察する方法を用いることができる。
液晶表示素子作製時の基板貼り合わせ工程で圧縮されたこと等により粒子に歪みが生じている場合、上記平均粒子径は、歪んだ状態での粒子の平均粒子径を意味し、後述する直径は、歪んだ状態での粒子の最大粒子径を意味する。
シールブレイクや液晶汚染をより効果的に抑制する観点から、シール部の中心線から両端方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径は、液晶表示素子のセルギャップよりも大きいことが好ましい。
具体的には、上記シール部の中心線から両端方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径の好ましい下限は3μm、好ましい上限は50μmであり、上記シール部の両端から中心線方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径の好ましい下限は0.5μm、好ましい上限は7μmである。上記シール部の中心線から両端方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径及び上記シール部の両端から中心線方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径がそれぞれこの範囲であることにより、シール部を形成する液晶表示素子用シール剤の塗布性等に悪影響を及ぼすことなく、シールブレイクや液晶汚染の抑制と、スプリングバックの抑制とを両立する効果により優れるものとなる。上記シール部の中心線から両端方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径のより好ましい下限は5μm、より好ましい上限は30μmであり、上記シール部の両端から中心線方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径のより好ましい下限は1μmである。
上記シール部の中心線から両端方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径と、上記シール部の両端から中心線方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径との差の好ましい下限は5μm、好ましい上限は40μmである。上記シール部の中心線から両端方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径と、上記シール部の両端から中心線方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径との差がこの範囲であることにより、シールブレイクや液晶汚染の抑制と、ギャップ不良の抑制とを両立する効果により優れるものとなる。上記シール部の中心線から両端方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径と、上記シール部の両端から中心線方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径との差のより好ましい下限は6μm、より好ましい上限は30μmである。
シール部の中心線から両端方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子は、粒子同士が連続配置構造となっていることが好ましく、シール剤の塗布方向に沿って連続配置構造となっていることがより好ましい。これによりシールブレイクや液晶汚染の抑制と、スプリングバックの抑制とを両立する効果により優れるものとなる。シール剤の塗布方向に沿って連続配置構造となっている割合は、シール剤全周囲距離に対して70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、95%以上であることが更に好ましい。
なお、本明細書において上記「連続配置構造」とは、粒子同士が接触して線状に連なった状態で存在する構造を意味する。
図1は、本発明の液晶表示素子における表示面に対して垂直方向から観察した際のシール部の一例を示した模式図である。図1において、シール部1を構成する線の中心線6から両端方向へそれぞれ10%の位置までの領域2に粒子径の大きい粒子4が多く存在し、シール部1を構成する線の両端から中心線6方向へそれぞれ10%の位置までの領域3には粒子径の大きい粒子4は存在しておらず、粒子径の小さい粒子5のみが存在している。
このように、シール部1を構成する線の中心線6から両端方向へそれぞれ10%の位置までの領域2に粒子径の大きい粒子4が高密度に存在することにより、シールブレイクが効果的に抑制される。また、粒子径の大きい粒子4をシール部1全体に存在させる場合に比べ、粒子径の大きい粒子4の量を少なくしてもシールブレイクや液晶汚染を充分に抑制できるため、スプリングバックを引き起こし難いものとなる。
上記2枚の基板を貼り合せた後のシール部のシール幅の好ましい下限は400μm、好ましい上限は1000μmである。上記シール部のシール幅をこの範囲とすることにより、狭額縁設計でも充分にシールブレイクや液晶汚染を抑制することができる。上記シール部のシール幅のより好ましい下限は500μm、より好ましい上限は800μmである。
本発明の液晶表示素子は、上記シール部を構成する線の中央部の100μm×100μmの領域に含まれる直径10μm以上の粒子の個数が7個以上であり、上記シール部を構成する線の端部の100μm×100μmの領域に含まれる直径10μm以上の粒子の個数が3個以下であることが好ましい。上記シール部を構成する線の中央部の100μm×100μmの領域に含まれる直径10μm以上の粒子の個数が7個以上であり、上記シール部を構成する線の端部の100μm×100μmの領域に含まれる直径10μm以上の粒子の個数が3個以下であることにより、シールブレイクや液晶汚染の抑制と、ギャップ不良の抑制とを両立する効果により優れるものとなる。上記シール部を構成する線の中央部の100μm×100μmの領域に含まれる直径10μm以上の粒子の個数は10個以上であることがより好ましい。また、上記シール部を構成する線の端部の100μm×100μmの領域に含まれる直径10μm以上の粒子の個数が1個以下であることがより好ましい。
なお、本明細書において、上記「シール部を構成する線の中央部の100μm×100μmの領域」とは、具体的には、表示面に対して垂直方向から観察した際の観察像において、シール部を構成する線の中央部に、線の長手方向及び長手方向に垂直な方向にそれぞれ100μmの間隔で補助線を引き、線の長手方向で隣り合う2本の補助線と長手方向に垂直な方向で隣り合う2本の補助線とで囲まれた領域を意味する。
また、上記「シール部を構成する線の端部の100μm×100μmの領域」とは、具体的には、表示面に対して垂直方向から観察した際の観察像において、シール部を構成する線の端部に、線の長手方向及び長手方向に垂直な方向にそれぞれ100μmの間隔で補助線を引き、線の長手方向で隣り合う2本の補助線と長手方向に垂直な方向で隣り合う2本の補助線とで囲まれた領域を意味する。
上記「シール部を構成する線の中央部の100μm×100μmの領域に含まれる直径10μm以上の粒子の個数が7個以上」は、必ずしもシール部を構成する線の中央部の全ての100μm×100μmの領域に含まれる直径10μm以上の粒子の個数が7個以上であることを意味するものではなく、上記シール部を構成する線の中央部全体における直径10μm以上の粒子の密度が7個/1万μm以上であれば、直径10μm以上の粒子の個数が7個未満である100μm×100μmの領域が極僅かにあってもよい。
同様に、上記「シール部を構成する線の端部の100μm×100μmの領域に含まれる直径10μm以上の粒子の個数が3個以下」は、上記シール部を構成する線の端部全体における直径10μm以上の粒子の密度が3個/1万μm以下であれば、直径10μm以上の粒子の個数が3個を超える100μm×100μmの領域が極僅かにあってもよい。
また、本発明の液晶表示素子は、上記シール部を構成する線の中央部の100μm×100μmの領域に含まれる直径20μm以上の粒子の個数が2個以上であることが好ましく、3個以上であることがより好ましい。
上記シール部の中心線から両端方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径を、上記シール部の両端から中心線方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径よりも大きくする方法としては、例えば、後述する液晶表示素子用シール剤を用い、該液晶表示素子用シール剤の塗布直後の高さを高くする方法や、一方の基板に該液晶表示素子用シール剤を塗布した後、もう一方の基板を貼り合わせる際の貼り合わせ速度を速くする方法や、大きい粒子を含有する液晶表示素子用シール剤と小さい粒子を含有する液晶表示素子用シール剤とを塗り分ける方法等が挙げられる。
上記液晶表示素子用シール剤の塗布直後の高さを高くする方法において、上記塗布直後の高さは、シール部のシール幅の0.1倍以上であることが好ましく、0.15倍以上であることがより好ましい。上記塗布直後の高さは、実質的にはシール幅の0.3倍以下となる。
また、上記塗布直後の高さは、具体的には、20μm以上であることが好ましく、25μm以上であることがより好ましい。上記塗布直後の高さは、実質的には50μm以下となる。
上記貼り合わせ速度を速くする方法としては、基板貼り合わせ圧力を大きくして目的のセルギャップが得られるまでの時間を短くする方法等が挙げられる。
上記基板貼り合わせ圧力を大きくして上記貼り合わせ速度を速くする場合、基板貼り合わせ圧力は50kgf/cm以上であることが好ましく、60kgf/cm以上であることがより好ましい。上記基板貼り合わせ圧力は、実質的には70kgf/cm以上となる。
上記大きい粒子を含有する液晶表示素子用シール剤と小さい粒子を含有する液晶表示素子用シール剤とを塗り分ける方法としては、塗布部分の中央に大きい粒子を含有する液晶表示素子用シール剤が配置され、その外側に小さい粒子を含有する液晶表示素子用シール剤が配置されるように塗布装置を構成する方法等が挙げられる。
液晶表示素子において液晶によるシール部への差し込みが生じると、シール部の液晶と接触している側の端部の形状は、該差し込みによって歪みの大きいものとなる。
そのため、本発明の液晶表示素子において、上記シール部は、シール部を形成する液晶表示素子用シール剤の塗布方向の直線距離を1とした時、液晶と接触している端部の縁線(液晶との境界線)の距離が1.5以下であることが好ましい。液晶と接触している端部の縁線の距離が、シール部を形成する液晶表示素子用シール剤の塗布方向の直線距離の1.5倍以下であることにより、充分に液晶の差し込みが防止されているものといえる。
なお、上記液晶と接触している端部の縁線の距離は、上述した表示面に対して垂直方向から観察した際の観察像を画像処理することにより導出することができる。
本発明の液晶表示素子の上記シール部を形成する液晶表示素子用シール剤としては、平均粒子径が6μm以上の粒子と平均粒子径が3μm以下の粒子とを含有する液晶表示素子用シール剤が好適に用いられる。本発明の液晶表示素子の製造に用いる液晶表示素子用シール剤であって、平均粒子径が6μm以上の粒子と平均粒子径が3μm以下の粒子とを含有する液晶表示素子用シール剤もまた、本発明の1つである。
上記平均粒子径が6μm以上の粒子は、平均粒子径が7μm以上であることが好ましく、8μm以上であることがより好ましい。得られる液晶表示素子のギャップを保持する観点から、上記平均粒子径が8μm以上の粒子の平均粒子径は13μm以下であることが好ましい。
上記平均粒子径が3μm以下の粒子は、平均粒子径が2μm以下であることが好ましく、1.5μm以下であることがより好ましい。
本発明の液晶表示素子用シール剤としては、硬化性樹脂と、重合開始剤及び/又は熱硬化剤と、柔軟粒子とを含有する液晶表示素子用シール剤が好適に用いられる。上記平均粒子径が6μm以上の粒子は上記柔軟粒子であることが好ましい。また、上記平均粒子径が3μm以上の粒子は上記柔軟粒子であってもよいし、上記柔軟粒子以外の粒子であってもよい。
上記柔軟粒子は、液晶表示素子を製造する際に、他のシール剤成分と液晶との間の障壁となって、シール剤が液晶へ溶出したり、液晶がシール剤に差し込んだりすることを抑制する役割を有する。
上記柔軟粒子としては、例えば、ブタジエンゴム粒子、ウレタン粒子、(メタ)アクリル粒子、フッ素粒子、クロロプレン粒子、ニトリル粒子、シリコーンゴム粒子等が挙げられる。なかでも、選択するモノマーにより圧縮率や破壊荷重を制御できることから(メタ)アクリル粒子が好ましい。
上記(メタ)アクリル粒子は、原料となる単量体を公知の方法により重合させることで得ることができる。具体的には例えば、ラジカル重合開始剤の存在下で単量体を懸濁重合する方法、ラジカル重合開始剤の存在下で非架橋の種粒子に単量体を吸収させることにより種粒子を膨潤させてシード重合する方法等が挙げられる。
上記柔軟粒子以外の粒子は、無機粒子であってもよいし、有機粒子であってもよく、例えば、粘度の向上、応力分散効果による接着性の改善、線膨張率の改善、硬化物の耐湿性の向上等を目的として配合される充填剤等が挙げられる。
上記充填剤としては、タルク、石綿、シリカ、珪藻土、スメクタイト、ベントナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、モンモリロナイト、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ガラスビーズ、窒化珪素、硫酸バリウム、石膏、珪酸カルシウム、セリサイト、活性白土、窒化アルミニウム等の無機充填剤や、ポリエステル微粒子、ビニル重合体微粒子等の有機充填剤で上記柔軟粒子以外のもの等が挙げられる。なかでも、無機充填剤が好ましい。
上記硬化性樹脂は、(メタ)アクリル樹脂を含有することが好ましい。
上記液晶表示素子用シール剤は、速やかに硬化させることができるため、硬化性樹脂として(メタ)アクリル樹脂を含有し、かつ、重合開始剤として後述するラジカル重合開始剤を含有することが好ましく、加熱のみで液晶表示素子用シール剤を速やかに硬化させることが可能となり、狭額縁設計の液晶表示素子であっても、液晶汚染の発生を充分に抑制することができるため、(メタ)アクリル樹脂と後述する熱ラジカル重合開始剤とを含有することがより好ましい。なかでも、上記硬化性樹脂は、エポキシ(メタ)アクリレートを含有することがより好ましい。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを意味し、上記「(メタ)アクリル樹脂」とは、(メタ)アクリロイル基を有する樹脂を意味し、上記「(メタ)アクリロイル基」とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基を意味する。また、上記「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味し、上記「エポキシ(メタ)アクリレート」とは、エポキシ樹脂中の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させた化合物のことを意味する。
上記エポキシ(メタ)アクリレートを合成するための原料となるエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スルフィド型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、アルキルポリオール型エポキシ樹脂、ゴム変性型エポキシ樹脂、グリシジルエステル化合物等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレート以外の他の(メタ)アクリル樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物、イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル樹脂は、液晶への悪影響を抑える点で、−OH基、−NH−基、−NH基等の水素結合性のユニットを有するものが好ましい。
また、上記(メタ)アクリル樹脂は、反応性の高さから分子中に(メタ)アクリロイル基を2〜3個有するものが好ましい。
上記硬化性樹脂は、得られる液晶表示素子用シール剤の接着性を向上させることを目的として、エポキシ樹脂を含有してもよい。
上記エポキシ樹脂としては、例えば、上記エポキシ(メタ)アクリレートを合成するための原料となるエポキシ樹脂や、部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂等が挙げられる。
なお、本明細書において上記「部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂」とは、1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイル基とをそれぞれ1つ以上有する樹脂を意味し、例えば、2つ以上のエポキシ基を有する樹脂の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得ることができる。
上記重合開始剤としては、例えば、ラジカル重合開始剤やカチオン重合開始剤等が挙げられる。なかでも、ラジカル重合開始剤が好ましく、高分子アゾ化合物からなる高分子アゾ開始剤がより好ましい。
上記熱硬化剤としては、例えば、有機酸ヒドラジド、イミダゾール誘導体、アミン化合物、多価フェノール系化合物、酸無水物等が挙げられる。なかでも、固形の有機酸ヒドラジドが好適に用いられる。
上記液晶表示素子用シール剤は、硬化促進剤を含有することが好ましい。上記硬化促進剤を用いることにより、高温で加熱しなくても充分にシール剤を硬化させることができる。
上記液晶表示素子用シール剤は、シランカップリング剤を含有することが好ましい。上記シランカップリング剤は、主にシール剤と基板等とを良好に接着するための接着助剤としての役割を有する。
本発明の液晶表示素子用シール剤を製造する方法としては、例えば、ホモディスパー、ホモミキサー、万能ミキサー、プラネタリーミキサー、ニーダー、3本ロール等の混合機を用いて、硬化性樹脂と、重合開始剤及び/又は熱硬化剤と、平均粒子径が8μm以上の粒子と、平均粒子径が3μm以下の粒子と、必要に応じて添加するシランカップリング剤等の添加剤とを混合する方法等が挙げられる。
本発明の液晶表示素子用シール剤は、E型粘度計を用いて25℃、1rpmの条件で測定した粘度の好ましい下限が20万mPa・s、好ましい上限が50万mPa・sである。上記粘度がこの範囲であることにより、塗布性を損なうことなく、シールブレイクや液晶汚染の抑制とスプリングバックの抑制とを両立する効果により優れるものとすることができる。上記粘度のより好ましい下限は25万mPa・s、より好ましい上限は40万mPa・sである。
上記E型粘度計としては、ブルックフィールド社製の「DV−III」等を用いることができる。
本発明の液晶表示素子用シール剤は、チクソトロピックインデックスの好ましい下限が1.0、好ましい上限が2.0である。上記チクソトロピックインデックスがこの範囲であることにより、塗布性を損なうことなく、シールブレイクや液晶汚染の抑制とスプリングバックの抑制とを両立する効果により優れるものとすることができる。上記チクソトロピックインデックスのより好ましい下限は1.1、より好ましい上限は1.8である。
なお、本明細書において上記「チクソトロピックインデックス」は、E型粘度計を用いて25℃、0.5rpmの条件で測定した粘度を、E型粘度計を用いて25℃、5rpmの条件で測定した粘度で除して求められる値を意味する。
本発明の液晶表示素子を製造する方法としては、例えば、ITO薄膜等の電極付きのガラス基板やポリエチレンテレフタレート基板等の2枚の透明基板の一方に、液晶表示素子用シール剤をスクリーン印刷、ディスペンサー塗布等により長方形状のシールパターンを形成する工程、液晶表示素子用シール剤が未硬化の状態で液晶の微小滴を透明基板の枠内全面に滴下塗布し、すぐに別の基板を重ね合わせる工程、及び、液晶表示素子用シール剤を加熱して硬化させる工程を有する方法等が挙げられる。また、液晶表示素子用シール剤を加熱して硬化させる工程の前に、シールパターン部分に紫外線等の光を照射してシール剤を仮硬化させる工程を行なってもよい。
上述したように、仕上がり後にシール部を構成する線の中央部に粒子径の大きい粒子を寄せ集めるために、上記シールパターンを形成する工程では、幅を狭くかつ厚みを厚く(塗布直後の高さを高く)塗布することが好ましい。そのため、シール剤の塗布方法としてはディスペンサー塗布が好ましい。
本発明によれば、シールブレイクや液晶汚染の抑制とスプリングバックによるギャップ不良の抑制とを両立できる液晶表示素子を提供することができる。また、本発明によれば、該液晶表示素子の製造に用いることができる液晶表示素子用シール剤を提供することができる。
本発明の液晶表示素子における表示面に対して垂直方向から観察した際のシール部の一例を示した模式図である。 実施例1で得られた液晶表示素子を、表示面に対して垂直方向から観察して得られた観察像である。 実施例2で得られた液晶表示素子を、表示面に対して垂直方向から観察して得られた観察像である。 比較例1で得られた液晶表示素子を、表示面に対して垂直方向から観察して得られた観察像である。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(柔軟粒子A及び柔軟粒子Bの作製)
ポリテトラメチレングリコールジアクリレート750gと、スチレン250gと、過酸化ベンゾイル40gとを混合し、均一に溶解させ、モノマー混合液を得た。得られたモノマー混合液をポリビニルアルコール1重量%水溶液の入った反応釜に投入し、2〜4時間撹拌することで、モノマーの液滴が所定の粒子径になるよう、粒子径調整を行った。次いで、85℃の窒素雰囲気下で9時間反応を行い、柔軟粒子Aを得た。得られた粒子を熱水にて数回洗浄した。得られた柔軟粒子Aの平均粒子径は11.8μmであった。
また、柔軟粒子Aを篩により分級することにより、柔軟粒子Bを得た。得られた柔軟粒子Bの平均粒子径は7.2μmであった。
(実施例1)
(液晶表示素子用シール剤1の製造)
硬化性樹脂としてビスフェノールA型エポキシアクリレート(ダイセル・オルネクス社製、「EBECRYL3700」)70重量部及びビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「jER806」)30重量部と、熱ラジカル重合開始剤として高分子アゾ開始剤(和光純薬工業社製、「VPE−0201」)7重量部と、熱硬化剤としてセバシン酸ジヒドラジド(大塚化学社製、「SDH」)8重量部と、柔軟粒子として25重量部の柔軟粒子Aと、充填剤としてシリカ(アドマテックス社製、「アドマファインSO−C2」、平均粒子径0.5μm)10重量部と、シランカップリング剤として3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、「KBM−403」)1重量部とを配合し、遊星式撹拌装置(シンキー社製、「あわとり練太郎」)にて撹拌した後、セラミック3本ロールにて均一に混合して液晶表示素子用シール剤1を得た。
得られた液晶表示素子用シール剤1について、E型粘度計(ブルックフィールド社製、「DV−III」)を用いて測定した、25℃、1rpmの条件における粘度は26万mPa・sであった。
また、同様にして25℃、0.5rpmの条件における粘度と25℃、5rpmの条件における粘度とを測定し、25℃、0.5rpmの条件で測定した粘度を、25℃、5rpmの条件で測定した粘度で除して導出した液晶表示素子用シール剤1のチクソトロピックインデックスは1.3であった。
(実施例2)
(液晶表示素子用シール剤2の製造)
硬化性樹脂としてビスフェノールA型エポキシアクリレート(ダイセル・オルネクス社製、「EBECRYL3700」)70重量部及びビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「jER806」)30重量部と、熱ラジカル重合開始剤として高分子アゾ開始剤(和光純薬工業社製、「VPE−0201」)7重量部と、熱硬化剤としてセバシン酸ジヒドラジド(大塚化学社製、「SDH」)8重量部と、柔軟粒子として20重量部の柔軟粒子A及び5重量部の柔軟粒子Bと、充填剤としてシリカ(アドマテックス社製、「アドマファインSO−C2」、平均粒子径0.5μm)10重量部と、シランカップリング剤として3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、「KBM−403」)1重量部とを配合し、遊星式撹拌装置(シンキー社製、「あわとり練太郎」)にて撹拌した後、セラミック3本ロールにて均一に混合して液晶表示素子用シール剤2を得た。
得られた液晶表示素子用シール剤2について、液晶表示素子用シール剤1と同様にして測定した粘度は28万mPa・s、チクソトロピックインデックスは1.4であった。
(比較例1)
(液晶表示素子用シール剤3の製造)
硬化性樹脂としてビスフェノールA型エポキシアクリレート(ダイセル・オルネクス社製、「EBECRYL3700」)70重量部及びビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「jER806」)30重量部と、熱ラジカル重合開始剤として高分子アゾ開始剤(和光純薬工業社製、「VPE−0201」)7重量部と、熱硬化剤としてセバシン酸ジヒドラジド(大塚化学社製、「SDH」)8重量部と、柔軟粒子として25重量部の柔軟粒子Bと、充填剤としてシリカ(アドマテックス社製、「アドマファインSO−C2」、平均粒子径0.5μm)10重量部と、シランカップリング剤として3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、「KBM−403」)1重量部とを配合し、遊星式撹拌装置(シンキー社製、「あわとり練太郎」)にて撹拌した後、セラミック3本ロールにて均一に混合して液晶表示素子用シール剤3を得た。
得られた液晶表示素子用シール剤3について、液晶表示素子用シール剤1と同様にして測定した粘度は30万mPa・s、チクソトロピックインデックスは1.7であった。
(液晶表示素子の製造)
実施例及び比較例で得られた各液晶表示素子用シール剤100重量部に対して平均粒子径5μmのスペーサー粒子(積水化学工業社製、「ミクロパールSP−2050」)1重量部を遊星式撹拌装置によって均一に分散させ、得られたシール剤をディスペンス用のシリンジ(武蔵エンジニアリング社製、「PSY−10E」)に充填し、脱泡処理を行ってから、ディスペンサー(武蔵エンジニアリング社製、「SHOTMASTER300」)にてITO薄膜付きの透明電極基板に長方形の枠を描く様にシール剤を塗布し、塗布直後のシール幅及び塗布高さを検査装置(KEYENCE社製、「LT−9011M」)で測定した。実施例1で得られた液晶表示素子用シール剤の塗布は、シール部のシール幅を約210μm、塗布高さを約25μmとなるようにし、実施例2で得られた液晶表示素子用シール剤の塗布は、シール部のシール幅を約200μm、塗布高さを約26μmとなるようにし、比較例1で得られた液晶表示素子用シール剤の塗布は、シール部のシール幅を約210μm、塗布高さを約25μmとなるようにした。続いて、TN液晶(チッソ社製、「JC−5001LA」)の微小滴を液晶滴下装置にて滴下塗布し、他方の透明基板を、真空貼り合わせ装置にて5Paの真空下にて貼り合わせた。貼り合わせた後のセルを120℃で1時間加熱してシール剤を熱硬化させ、液晶表示素子(セルギャップ5μm)を得た。
得られた液晶表示素子を、顕微鏡を用いて表示面に対して垂直方向から観察した。実施例1、実施例2、及び、比較例1で得られた液晶表示素子を、表示面に対して垂直方向から観察して得られた観察像をそれぞれ図2〜4に示した。
シール部の中心線から両端方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径は、実施例1では14.7μmであり、実施例2では12.3μmであり、比較例1では7.2μmであった。また、シール部の両端から中心線方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径は、実施例1では7.1μmであり、実施例2では6.9μmであり、比較例1では7.0μmであった。
更に、線の中央部の100μm×100μmの領域に含まれる直径10μm以上の粒子の個数、及び、線の端部の100μm×100μmの領域に含まれる直径10μm以上の粒子の個数を計測したところ、実施例1では中央部18.5個、端部0.83個であり、実施例2では中央部12個、端部0.67個であり、比較例1では中央部5個、端部0.83個であった。なお、直径10μm以上の粒子の個数の計測では、無作為に6点のエリアを選び、該6点のエリアに含まれる直径10μm以上の粒子の個数の平均を計測個数とした。
加えて、シール部を形成する液晶表示素子用シール剤の塗布方向の直線距離を1とした時、液晶と接触している端部の縁線の距離は、実施例1では1.1であり、実施例2では1.3であり、比較例1では2であった。
<評価>
実施例及び比較例で得られた各液晶表示素子について以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(差し込み防止性)
実施例及び比較例で得られた各液晶表示素子について、シール部の形状観察を行った。その結果、内部の液晶によりシール部の形状が乱されていなかったものを「◎」、僅かにシールパターンの形状が乱されていたものを「○」、かなりシール部の形状が乱されているが液晶がシール部を突き破ってはいなかったものを「△」、液晶がシール部を突き破って外部に漏れ出したものを「×」として評価した。
(表示性能)
実施例及び比較例で得られた各液晶表示素子について、60℃で1000時間電圧印加状態とした後のシール部付近の表示を目視によって確認した。
表示は色むらにより判断しており、色むらの程度に応じて、色むらが全くなかった場合を「◎」、色むらが微かにあった場合を「○」、色むらが少しあった場合を「△」、色むらがかなりあった場合を「×」として液晶汚染性を評価した。
なお、評価が「◎」、「○」の液晶表示素子は実用に全く問題のないレベルである。
本発明によれば、シールブレイクや液晶汚染の抑制とスプリングバックによるギャップ不良の抑制とを両立できる液晶表示素子を提供することができる。また、本発明によれば、該液晶表示素子の製造に用いることができる液晶表示素子用シール剤を提供することができる。
1 シール部
2 シール部の中心線から両端方向へそれぞれ10%の位置までの領域
3 シール部の両端から中心線方向へそれぞれ10%の位置までの領域
4 粒子径の大きい粒子
5 粒子径の小さい粒子
6 中心線

Claims (6)

  1. 2枚の基板の周囲を粒子を含有する線状のシール部で封止してなるセルに液晶を封入した構造を有する液晶表示素子であって、
    前記シール部のシール幅を100%としたとき、前記シール部の中心線から両端方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径が、前記シール部の両端から中心線方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径よりも大きい
    ことを特徴とする液晶表示素子。
  2. シール部を構成する線の中央部の100μm×100μmの領域に含まれる直径10μm以上の粒子の個数が7個以上であり、シール部を構成する線の端部の100μm×100μmの領域に含まれる直径10μm以上の粒子の個数が3個以下であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子。
  3. シール部の中心線から両端方向へそれぞれ10%の位置までの領域に含まれる粒子の平均粒子径がセルギャップよりも大きいことを特徴とする請求項1又は2記載の液晶表示素子。
  4. 請求項1、2又は3記載の液晶表示素子の製造に用いる液晶表示素子用シール剤であって、平均粒子径が6μm以上の粒子と平均粒子径が3μm以下の粒子とを含有することを特徴とする液晶表示素子用シール剤。
  5. E型粘度計を用いて、25℃、1rpmの条件で測定した粘度が20万〜50万mPa・sであることを特徴とする請求項4記載の液晶表示素子用シール剤。
  6. チクソトロピックインデックスが1.0〜2.0であることを特徴とする請求項4又は5記載の液晶表示素子用シール剤。
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