JPWO2015151931A1 - 回転電機のステータ及び当該ステータの製造方法 - Google Patents

回転電機のステータ及び当該ステータの製造方法 Download PDF

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Abstract

ステータ(10)において、コイル(50)は、スロット(23)に挿入される複数のスロットコイル(25)と、ステータコア21の端面(21a、21b)よりも軸方向外側においてスロットコイル(25)間を接続する複数の接続コイル(40)と、を有し、スロットコイル(25)と接続コイル(40)とが当接面(P2、P3)において接合される。当接面(P2、P3)を収容するベースプレート(31L、31R)の外径側貫通孔(32)及び内径側貫通孔(33)において、接続コイル(40)及びスロットコイル(25)と、絶縁プレート(31L、31R)とが円周方向に離間して隙間部(T2、T3)が形成されている。

Description

本発明は、電気自動車、ハイブリッド自動車等に搭載可能な回転電機のステータ及び当該ステータの製造方法に関する。
従来より、ステータコアのティースに巻線を巻回してコイルを製作した回転電機のステータが知られている。ステータコアのティースに巻線を巻回することでコイルを製作する従来の回転電機では、巻線とステータコアとを別々に取り扱う必要があり、また、絶縁紙を挟みながら巻線を巻回するため、巻回処理が煩雑であり、且つ、絶縁紙が噛み込み、適切な絶縁性能を確保できなくなる虞があった。
そこで、近年では、他の回転電機のステータとして、セグメントコイルを用いた回転電機が提案されている。例えば、特許文献1に記載の回転電機のステータでは、コイルを、スロットに挿入される複数のスロットコイルと、ステータコアの軸方向端面よりも軸方向外側においてスロットコイル間を接続する複数の接続コイルと、から構成し、絶縁プレートの軸方向において異なる位置に収容された内側接続コイルと外側接続コイルとを接続ピンで電気的に接合することが記載されている。
日本国特許第5389109号公報
しかしながら、特許文献1に記載の回転電機のステータでは、接続コイルとスロットコイルの接合部位の周囲に絶縁プレートが当接する構成であるため、接合時に熱を加える場合には、絶縁プレートに損傷を与えてしまう虞がある。
本発明は、絶縁プレートに熱による損傷が発生することを抑制することができ、絶縁プレートにおける接続コイル間の絶縁性能の低下を抑制できる回転電機のステータ及び当該ステータの製造方法を提供する。
本発明は以下の態様を提供するものである。
第1態様は、
複数のスロット(例えば、後述の実施形態のスロット23)を有するステータコア(例えば、後述の実施形態のステータコア21)と、
前記ステータコアに取り付けられるコイル(例えば、後述の実施形態のコイル50)と、を備えた回転電機のステータ(例えば、後述の実施形態のステータ10)であって、
前記コイルは、前記スロットに挿入される複数のスロットコイル(例えば、後述の実施形態のスロットコイル25)と、前記ステータコアの軸方向端面(例えば、後述の実施形態の端面21a、21b)よりも軸方向外側において前記スロットコイル間を接続する複数の接続コイル(例えば、後述の実施形態の接続コイル40)と、を有し、前記スロットコイルと前記接続コイルとが当接部(例えば、後述の実施形態の当接面P2、P3)において接合されることによって構成され、
前記接続コイルは、前記ステータコアの前記軸方向端面よりも外側に配置された、絶縁材料からなる絶縁プレート(例えば、後述の実施形態のベースプレート31L、31R)に設けられた収容部(例えば、後述の実施形態の外側面溝37、内側面溝38)に収容され、
前記接続コイルは、接続コイル本体(例えば、後述の実施形態の外側接続コイル本体110、内側接続コイル本体120)が円周方向の一方から他方に延びており、
前記接続コイル本体は、前記収容部に収容された状態で前記絶縁プレートと当接しており、
前記当接部を収容する前記絶縁プレートの孔部(例えば、後述の実施形態の外径側貫通孔32、内径側貫通孔33)において、前記接続コイル及び前記スロットコイルと、前記絶縁プレートとが、円周方向に離間して第1隙間部(例えば、後述の実施形態の隙間部T2、T3)が形成されている。
第2態様は、第1態様に記載の構成に加えて、
前記当接部において、前記接続コイルは、円周方向から前記スロットコイルと当接しており、
前記当接部は、軸方向から見て前記絶縁プレートの軸方向端面(例えば、後述の実施形態の外側面35)から露出している。
第3態様は、第1又は2態様に記載の構成に加えて、
前記接続コイルは、軸方向に異なる位置に配置された内側接続コイル(例えば、後述の実施形態の内側接続コイル42)及び外側接続コイル(例えば、後述の実施形態の外側接続コイル41)を備え、
前記内側接続コイルと前記外側接続コイルとがそれぞれ、前記スロットコイルと前記当接部において接合されており、
前記当接部において、前記内側接続コイルと前記外側接続コイルとは、円周方向における同方向から前記スロットコイルと当接している。
第4態様は、第3態様に記載の構成に加えて、
前記内側接続コイルと前記外側接続コイルとは内外接続コイル当接部において互いに接合され、
前記内外接続コイル当接部を収容する他の孔部(例えば、後述の実施形態の外周側孔34)において、前記内側接続コイル及び前記外側接続コイルと、前記絶縁プレートとが、円周方向に離間して第2隙間部(例えば、後述の実施形態の隙間部T1)が形成されている。
第5態様は、第2〜第4態様に記載の構成に加えて、
前記当接部において、前記接続コイルと前記スロットコイルとの間に面圧が生じた状態で前記接続コイルと前記スロットコイルとが接合されている。
第6態様は、第1〜第5態様に記載の構成に加えて、
前記スロットコイル及び前記接続コイルは、板状導体によって構成され、前記当接部が前記ステータの軸中心(例えば、後述の実施形態の軸中心O)から径方向に延びる仮想線(例えば、後述の実施形態の仮想線Q)と一致するように配置されている。
第7態様は、第1〜第6態様に記載の構成に加えて、
前記接続コイルを収容した前記絶縁プレートが、前記スロットコイルが挿入された前記ステータコアに対して軸方向内側に押圧された状態で、前記スロットコイルと前記接続コイルが接合されている。
第8態様は、第7態様に記載の構成に加えて、
前記接続コイルを収容した前記絶縁プレート及び前記接続コイルが、前記スロットコイルが挿入された前記ステータコアに対して軸方向内側に押圧された状態で、前記スロットコイルと前記接続コイルが接合されている。
第9態様では、第7又は第8態様に記載の構成に加えて、
前記絶縁プレートは、前記ステータコアの軸方向外側の両端面に設けられた一対の絶縁プレートを含み、
前記一対の絶縁プレートが前記ステータコアを挟んでそれぞれ軸方向内側に押圧された状態で、前記スロットコイルと前記接続コイルが接合されている。
第10態様は、第7〜第9態様に記載の構成に加えて、
前記ステータコアと前記絶縁プレートに収容された前記接続コイルの間に絶縁シート(例えば、後述の実施形態での絶縁シート65)を備え、
前記絶縁プレートは、前記絶縁プレートの前記ステータコアと対向する面の一部で前記ステータコアの軸方向端面と当接している。
第11態様は、第7〜第10態様に記載の構成に加えて、
前記当接部は、前記絶縁プレートの内周側に配置されている。
第12態様は、
複数のスロット(例えば、後述の実施形態のスロット23)を有するステータコア(例えば、後述の実施形態のステータコア21)と、
前記ステータコアに取り付けられるコイル(例えば、後述の実施形態のコイル50)と、を備え、
前記コイルは、前記スロットに挿入される複数のスロットコイル(例えば、後述の実施形態のスロットコイル25)と、前記ステータコアの軸方向端面よりも軸方向外側において前記スロットコイル間を接続する複数の接続コイル(例えば、後述の実施形態の接続コイル40)と、を有し、前記スロットコイルと前記接続コイルとが当接部(例えば、後述の実施形態の当接面P2、P3)において接合され、
前記接続コイルは、前記ステータコアの前記軸方向端面よりも外側に配置された、絶縁材料からなる絶縁プレート(例えば、後述の実施形態のベースプレート31L、31R)に設けられた収容部(例えば、後述の実施形態の外側面溝37、内側面溝38)に収容され、
前記接続コイルは、接続コイル本体(例えば、後述の実施形態の外側接続コイル本体110、内側接続コイル本体120)が円周方向の一方から他方に延びており、
前記接続コイル本体は、前記収容部に収容された状態で前記絶縁プレートと当接した、回転電機のステータ(例えば、後述の実施形態のステータ10)の製造方法であって、
前記当接部を収容する前記絶縁プレートの孔部(例えば、後述の実施形態の外径側貫通孔32、内径側貫通孔33)においては、前記接続コイル及び前記スロットコイルと、前記絶縁プレートとが、円周方向に離間して隙間部(例えば、後述の実施形態の隙間部T2、T3)が形成されており、
前記当接部において前記接続コイルと前記スロットコイルとを円周方向から当接させる当接工程と、
前記絶縁プレートの軸方向端面から露出した前記当接部を前記絶縁プレートの前記孔部の軸方向外側から接合する接合工程と、を有する。
第13態様は、第12態様に記載の構成に加えて、
前記接合工程では、前記接続コイルと前記スロットコイルとに面圧を付与した状態で前記当接部を接合する。
第14態様は、第12又は第13態様に記載の構成に加えて、
前記接続コイルは、軸方向に異なる位置に配置された内側接続コイル(例えば、後述の実施形態の内側接続コイル42)及び外側接続コイル(例えば、後述の実施形態の外側接続コイル41)を備え、
前記絶縁プレートと前記ステータコアとを相対回転させることで、前記当接部において前記内側接続コイルと前記外側接続コイルとをそれぞれ、円周方向における同方向から前記スロットコイルと当接させ、
前記接合工程では、内側接続コイル及び外側接続コイルと前記スロットコイルとに面圧を付与した状態で前記当接部を接合する。
第15態様は、第12〜第14態様に記載の構成に加えて、
前記接続コイルを収容した前記絶縁プレートを、前記スロットコイルが挿入された前記ステータコアに対して軸方向内側に押圧する押圧工程をさらに備え、
前記接合工程では、前記絶縁プレートが前記ステータコアに押圧された状態で、前記当接部を接合する。
第16態様は、第15態様に記載の構成に加えて、
前記押圧工程では、前記接続コイルを収容した前記絶縁プレート及び前記接続コイルを、前記スロットコイルが挿入された前記ステータコアに対して軸方向内側に押圧する。
第17態様は、第15又は第16態様に記載の構成に加えて、
前記絶縁プレートは、前記ステータコアの軸方向外側の両端面に設けられた一対の絶縁プレートを含み、
前記押圧工程では、前記一対の絶縁プレートが前記ステータコアを挟んでそれぞれ軸方向内側に押圧する。
第1態様によれば、接続コイルを絶縁プレートの収容部に収容した状態で、接続コイルの接続コイル本体と絶縁プレートとが当接することによって接続コイルを固定しつつ、当接部を収容する孔部においては、接続コイル及びスロットコイルと絶縁プレートとの間に第1隙間部が形成されていることにより、当接部において、例えばレーザー溶接等によって熱を加えることでコイル同士を接合する場合であっても、周囲の絶縁プレートに熱による損傷が発生することを抑制することができ、絶縁プレートにおける接続コイル間の絶縁性能の低下を抑制できる。
第2態様によれば、接続コイルは、当接部において円周方向からスロットコイルと当接しており、当接部は軸方向から見て絶縁プレートの軸方向端面から露出しているので、絶縁プレートの収容部に収容された接続コイルを絶縁プレートの孔部の軸方向外側から容易に接合することができる。
第3態様によれば、絶縁プレートを円周方向の一方から他方へ向かって回転させることで内側接続コイル及び外側接続コイルの両方をスロットコイルと当接させることができるため、内側接続コイル及び外側接続コイルの両方を容易にスロットコイルに当接させることができ、良好な接合を得やすい当接状態とすることができる。
第4態様によれば、内外接続コイル当接部を収容する孔部においては、内側接続コイル及び外側接続コイルと絶縁プレートとの間に第2隙間部が形成されていることにより、例えばレーザー溶接等によって熱を加えることで内側接続コイル及び外側接続コイルを接合する場合であっても、周囲の絶縁プレートに熱による損傷が発生することを抑制でき、絶縁プレートにおける接続コイル間の絶縁性能の低下を抑制できる。
第5態様によれば、接続コイルとスロットコイルとを確実に当接させた状態で接続コイル及びスロットコイルを接合させることができるため、複数のスロットコイル或いは複数の接続コイルの位置に所定の公差がある場合であっても、接続コイル及びスロットコイルの位置公差による接触不良を抑制できる。
第6態様によれば、絶縁プレートを円周方向の一方から他方へ向かって回転させた場合に、板状導体同士を広い面積で当接させることができるため、接合強度を向上させることができるとともに、接触抵抗の増加を抑制できる。
第7及び第8態様によれば、ステータの製造過程において、絶縁プレートがステータコアに対して軸方向内側に押圧された状態で、絶縁プレートに収容された接続コイルとステータコアに挿入されたスロットコイルが接合される。このため、ステータの製造過程における絶縁プレートに対するステータコアへの押圧力がなくなった状態でも、ステータコアに対する絶縁プレートからの荷重が残留する。この残留する荷重によって、コイル、ステータコア及び絶縁プレートの相対的な位置ずれの発生を抑制可能なステータを実現できる。また、当該ステータの製造にはワニス等の熱硬化性樹脂を用いないため、効率良くステータを製造できる。このように、部品の相対的な位置ずれが抑制されたステータを効率良く製造できる。
第9態様によれば、ステータの製造過程において、一対の絶縁プレートがステータコアを挟んでそれぞれ軸方向内側に押圧された状態で、スロットコイルと接続コイルが接合される。軸方向片側ずつ絶縁プレートをステータコアに対して押圧してスロットコイルと接続コイルを接合する場合と比較して、効率良くステータを製造できる。
第10態様によれば、絶縁プレートは、絶縁シートは介さずに、当該絶縁プレートがステータコアと対向する面の一部で、ステータコアと当接する。したがって、絶縁シートによってステータコアと接続コイルの間の絶縁を実現しつつ、絶縁プレートからステータコアに荷重を直接与えることができる。また、絶縁シートには荷重が加わらないため、比較的荷重に対する強度の低い絶縁紙等を絶縁シートとして用いることができる。
第11態様によれば、スロットコイルと接続コイルの当接部は絶縁プレートの内周側に配置されるため、回転電機の外径側から冶具等によって絶縁プレートがステータコアに対して軸方向内側に押圧された状態であっても、溶接機のノズル等が当接部に容易に接近できる。このため、スロットコイルと接続コイルを容易に接合できる。
第12態様によれば、接続コイルを絶縁プレートの収容部に収容した状態で、接続コイルの接続コイル本体と絶縁プレートとが当接することによって接続コイルを固定しつつ、当接部を収容する孔部においては、接続コイル及びスロットコイルと絶縁プレートとの間に隙間部が形成されていることにより、当接部において、例えばレーザー溶接等によって熱を加えることでコイル同士を接合する場合であっても、周囲の絶縁プレートに熱による損傷が発生することを抑制することができ、絶縁プレートにおける接続コイル間の絶縁性能の低下を抑制できる。また、当接部は絶縁プレートの軸方向端面から露出しているので、絶縁プレートの収容部に収容された接続コイルを絶縁プレートの軸方向外側から容易に接合することができる。
第13態様によれば、周方向に面圧を付与した状態で接合することで、接続コイルとスロットコイルとを確実に当接させた状態で接続コイル及びスロットコイルを接合させることができるため、複数のスロットコイル或いは複数の接続コイルの位置に所定の公差がある場合であっても、接続コイル及びスロットコイルの位置公差による接触不良を抑制できる。
第14態様によれば、絶縁プレートを円周方向の一方から他方へ向かって回転させることで内側接続コイル及び外側接続コイルの両方を、それぞれスロットコイルに対して容易に当接させることができる。
第15及び第16態様によれば、ステータの製造過程において、絶縁プレートがステータコアに対して軸方向内側に押圧された状態で、絶縁プレートに収容された接続コイルとステータコアに挿入されたスロットコイルが接合される。このため、ステータの製造過程における絶縁プレートに対するステータコアへの押圧力がなくなった状態でも、ステータコアに対する絶縁プレートからの荷重が残留する。この残留する荷重によって、コイル、ステータコア及び絶縁プレートの相対的な位置ずれの発生を抑制可能なステータを実現できる。また、当該ステータの製造にはワニス等の熱硬化性樹脂を用いないため、効率良くステータを製造できる。このように、部品の相対的な位置ずれが抑制されたステータを効率良く製造できる。
第17態様によれば、ステータの製造過程において、一対の絶縁プレートがステータコアを挟んでそれぞれ軸方向内側に押圧された状態で、スロットコイルと接続コイルが接合される。軸方向片側ずつ絶縁プレートをステータコアに対して押圧してスロットコイルと接続コイルを接合する場合と比較して、効率良くステータを製造できる。
本発明に係る回転電機のステータの斜視図である。 図1に示すステータの分解斜視図である。 図2に示す一方のベースプレート組立体の分解斜視図である。 図2に示す他方のベースプレート組立体の分解斜視図である。 スロットコイルの斜視図である。 スロットコイルの分解斜視図である。 図1に示すステータの一部を示す縦断面図である。 図3及び図4に示すベースプレート組立体の一部を示す正面図である。 図4に示すベースプレート組立体の一部を示す正面図である。 複数相のコイルの斜視図である。 図8の正面図である。 図8に示す複数相のコイルから1相分のコイルを抜き出して示す斜視図である。 U相のコイルの結線態様を示す展開図である。 U相、V相、W相のコイルの結線態様を示す模式図である。 外側接続コイルの斜視図である。 内側接続コイルの斜視図である。 外側接続コイル延出部と内側接続コイル延出部との接合を説明するための斜視図である。 外側接続コイルの内径側端部と外径側スロットコイルの段差部との接合及び内側接続コイルの内径側端部と内径側スロットコイルの段差部との接合を説明するための斜視図である。 図15に示す一つのスロットに挿入されたスロットコイルを径方向内側から見た図である。 図7Aの部分拡大図である。 第1実施形態の回転電機のステータの組立て方法を示す縦断面図である。 図1に示すステータの変形例の一部を示す縦断面図である。 第2実施形態のスロットコイルの斜視図である。 第2実施形態のスロットコイルの分解斜視図である。 第2実施形態のベースプレート組立体の一部を示す正面図である。 第2実施形態の回転電機のステータの組立て方法を示す縦断面図である。 図22の各工程に対応したベースプレート組立体の一部を示す正面図である。
以下、本発明の回転電機のステータの各実施形態を、添付図面に基づいて説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
<第1実施形態>
[ステータ]
図1及び図2に示すように、本実施形態の回転電機のステータ10は、ステータコア組立体20と、一対のベースプレート組立体30L、30Rと、を備え、ベースプレート組立体30L、30Rが、ステータコア組立体20の両側に配置されて組み付けられている。ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとの間には、例えば、シリコンシートなどの絶縁シート65が配置され、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとを絶縁している。
[1 ステータコア組立体]
ステータコア組立体20は、ステータコア21と、複数(図に示す実施形態では108個)のスロットコイル25と、を備える。
[1−1 ステータコア]
ステータコア21は、例えば、プレス抜きされた複数枚の珪素鋼板が積層されて構成され、その径方向内側に、複数(図に示す実施形態では108個)のティース22と、隣接するティース22間に形成される複数(図に示す実施形態では108個)のスロット23とを備える。スロット23は、ステータコア21の軸方向に貫通して形成され、軸方向から見てステータコア21の径方向に長い略長円形状に形成され、開口部24がステータコア21の内周面に開口している。
[1−2 スロットコイル]
各スロット23に挿入されるスロットコイル25は、図5A、図5B及び図6も参照して、断面長方形状の板状導体である外径側スロットコイル26と内径側スロットコイル27とを有し、外径側スロットコイル26と内径側スロットコイル27の軸方向両端部を除く周囲が射出成形された樹脂などの断面長方形状の絶縁材28で被覆されて一体に形成されている。具体的に、外径側スロットコイル26は、ステータコア21の軸方向幅L1と後述する接続コイル40の4枚分の軸方向幅(4×L2)の和と略等しい長さ(L1+4×L2)に設定され、軸方向両端部がそれぞれ接続コイル40の2枚分の軸方向幅と略等しい長さ(2×L2)だけ絶縁材28から露出している。さらに、外径側スロットコイル26の軸方向一端部は、接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ周方向一方を向く面が段状に切り欠かれて板厚が薄くなることで段差部26aが形成され、外径側スロットコイル26の軸方向他端部は、接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ周方向他方を向く面が段状に切り欠かれて板厚が薄くなることで段差部26aが形成されている。
内径側スロットコイル27は、ステータコア21の軸方向幅(L1)と後述する接続コイル40の2枚分の軸方向幅(2×L2)の和と略等しい長さ(L1+2×L2)に設定され、軸方向両端部がそれぞれ接続コイル40の1枚分の軸方向幅と略等しい長さ(L2)だけ絶縁材28から露出している。さらに、内径側スロットコイル27の軸方向一端部は、接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ周方向他方を向く面が段状に切り欠かれて板厚が薄くなることで段差部27aが形成され、内径側スロットコイル27の軸方向他端部は、接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ周方向一方を向く面が段状に切り欠かれて板厚が薄くなることで段差部27aが形成されている。
言い換えると、スロットコイル25は、外径側スロットコイル26が接続コイル40の2枚分の軸方向幅と略等しい長さ(2×L2)分だけ軸方向両側にそれぞれ絶縁材28から露出するとともに、内径側スロットコイル27が接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ軸方向両側にそれぞれ絶縁材28から露出し、外径側スロットコイル26と内径側スロットコイル27の両先端部にはそれぞれ接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ段差部26a、27aが周方向で反対側を向くように形成されている。また、軸方向一端部と軸方向他端部では、外径側スロットコイル26の段差部26a同士と内径側スロットコイル27の段差部27a同士がそれぞれ周方向で反対側を向くように形成されている。
外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27からなる複数(図に示す実施形態では108個)のスロットコイル25は、外径側スロットコイル26が径方向外側となり内径側スロットコイル27が径方向内側となるようにステータコア21の径方向に配置される。各スロットコイル25は、ステータコア21の複数のスロット23にそれぞれ挿入されてステータコア21の周方向に並べられ、ステータコア組立体20を構成する。
外径側スロットコイル26は、接続コイル40の略2枚分の軸方向幅と略等しい長さ(2×L2)分だけ先端部がステータコア21の両方の端面21a、21bからそれぞれ突出するようにスロット23に挿入され、内径側スロットコイル27は、接続コイル40の略1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ先端部がステータコア21の両方の端面21a、21bからそれぞれ突出するようにスロット23に挿入されている。
また、外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27と、ステータコア21のスロット23と、の間には、両スロットコイル26、27を被覆する絶縁材28が介在してステータコア21との絶縁が確保されている。
外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27を被覆する絶縁材28は、スロット23よりも僅かに大きくスロット23と略同一形状を有しており、圧入によってスロット23へ容易に固定できる。また、外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27は、従来の巻回された巻線からなるコイルと比較して太いので、スロット23への占積率が向上する効果も有する。
[2 ベースプレート組立体]
ステータコア組立体20の両側にそれぞれ配置されるベースプレート組立体30L、30Rは、図3及び図4に示すように、ベースプレート31L、31Rと、複数の接続コイル40と、を備える。
[2−1 ベースプレート]
ベースプレート31L、31Rは、絶縁性を有する樹脂(非磁性材)等によって成形され、ステータコア21と略等しい内外径を有する略円環状部材である。
ベースプレート31Rの内径側には、図3に示すように、ステータコア21のスロット23に挿入された各スロットコイル25の外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27にそれぞれ対応して、複数(図に示す実施形態では108個)の外径側貫通孔32及び複数(図に示す実施形態では108個)の内径側貫通孔33が、それぞれ等間隔にベースプレート31Rを貫通して外側面35と内側面36とを連通するように形成されている。ステータコア組立体20にベースプレート組立体30Rを組み付けることで、ベースプレート31Rの外径側貫通孔32には、ステータコア21のスロット23に挿入されステータコア21の端面21bから突出する外径側スロットコイル26の先端部が配置され、ベースプレート31Rの内径側貫通孔33には、ステータコア21のスロット23に挿入されステータコア21の端面21bから突出する内径側スロットコイル27の先端部が配置される。なお、外径側貫通孔32に関しては、内側面36の開口部が外側面35の開口部よりも小さくなっており、外径側スロットコイル26の先端部が通る部分のみベースプレート31Rを貫通している。
ベースプレート31Rの外径側には、さらに複数(図に示す実施形態では108個)の外周側孔34が等間隔にベースプレート31Rを貫通して外側面35と内側面36とを連通するように形成されている。ベースプレート31Rの外側面35及び内側面36には、図7Aに示すように、それぞれ外側面35及び内側面36に開口する断面略コの字型の複数(図に示す実施形態ではいずれも108個、108個)の外側面溝37及び内側面溝38が、インボリュート曲線に沿って円周方向に近接して形成されている。
ベースプレート31Lも、基本的にはベースプレート31Rと同様の構造を有し、内径側には、ステータコア21のスロット23に挿入された各スロットコイル25の外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27にそれぞれ対応して、複数(図に示す実施形態では108個)の外径側貫通孔32及び複数(図に示す実施形態では108個)の内径側貫通孔33が、それぞれ等間隔にベースプレート31Lを貫通して外側面35と内側面36とを連通するように形成されている。
一方で、ベースプレート31Lの外径側には、図中上方部分には径方向外側に扇状に延びる展開部31aが設けられており、展開部31a以外の部分では、複数の外周側孔34が等間隔にベースプレート31Lを貫通して外側面35と内側面36とを連通するように形成されている。展開部31aにおいては、他の外周側孔34より僅かに大きな開口面積を有する外周側孔34aが6つの外周側孔34を挟むようにU、V、W相の各相2つを一組として2組ずつ形成されるとともに、入力端子用切欠部34cが各相1つずつ等間隔に形成されている。入力端子用切欠部34cには入力端子部43が一体に形成された後述する3つの内側接続コイル42bの入力端子部43が配置される。
ベースプレート31Lの展開部31aの内径側には、各相2つを一組として一組のバスバー用切欠部(不図示)が内周側に形成された外径側貫通孔32aが8つの外径側貫通孔32を挟んで形成され、さらに各相1つずつの中点バスバー用切欠部(不図示)が内周側に形成された内径側貫通孔33aが11個の内径側貫通孔33を挟んで形成されている。バスバー用切欠部には、同相のコイル同士を接続するバスバー61U、61V、61Wのバスバー接続部が配置され、中点バスバー用切欠部には、U、V、W相のコイル同士を接続する中点バスバー62の中点バスバー接続部が配置される。
ベースプレート31L、31Rの外周側孔34、34aには、後述する外側接続コイル41の外径側端部112と内側接続コイル42の外径側端部123とが配置される。外径側貫通孔32、32a、内径側貫通孔33、33a及び外周側孔34、34aは、軸方向から見て矩形形状を呈し、これらの内部に配置されるコイル部材よりも大きな空間を有している。
また、ベースプレート31Lの外側面35と内側面36にも、それぞれ外側面35及び内側面36に開口する断面略コの字型の複数(図に示す実施形態では外側面35に102個、内側面36に102個)の外側面溝37及び内側面溝38が、インボリュート曲線に沿って円周方向に近接して形成されている。ベースプレート31Lの展開部31aには、外側面35に他の外側面溝37よりも僅かに長く形成された外側面溝37aが各相4個ずつ合計で12個形成されるとともに、内側面36に他の内側面溝38よりも僅かに長く形成された内側面溝38aが各相5個ずつ合計で15個形成されている。外側面溝37、37aの数は、ベースプレート31Rに形成される外側面溝37よりも各相2本ずつ合わせて6本分少なくなるとともに、内側面溝38、38aの数は、ベースプレート31Rに形成される内側面溝38よりも各相1本ずつ合わせて3本分少なくなっており、代わりにバスバー61U、61V、61Wによって同相のコイル同士が接続されるとともに中点バスバー62によって異相のコイル同士が接続されるようになっている。これらベースプレート31L、31Rにおいては、図6に示すように、互いに隣接する各外側面溝37、37a間、及び各内側面溝38、38a間は、ベースプレート31Lから立設する壁31bによって隔離され、また、軸方向において対向する外側面溝37、37aと内側面溝38、38aとは隔壁31cによって隔離され、それぞれ電気的に絶縁される。
また、ベースプレート31L、31Rは、内径側貫通孔33が形成される最内径部39が、接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)に設定されており、外径側貫通孔32及び外周側孔34が形成される最内径部39以外の領域が、接続コイル40の2枚分の軸方向幅(2×L2)と隔壁31cの厚さ(L3)との合計に略等しい軸方向幅(2×L2+L3)に設定されている。
ベースプレート組立体30L、30Rでは、図7Aに示すように、ベースプレート31L、31Rの各外側面溝37は、正面視において、外周側孔34と、この外周側孔34から反時計方向に所定の角度離間した外径側貫通孔32とを接続するように、インボリュート曲線に沿って湾曲して形成されている。但し、図7Bに示すように、ベースプレート31Lの複数の外側面溝37の内、展開部31aに向かって延びる12個の外側面溝37aは、外周側孔34aと、この外周側孔34aから反時計方向に前記所定の角度を僅かに超えて離間した外径側貫通孔32とを接続するようにインボリュート曲線に沿って湾曲して形成されている。なお、図7A及び図7Bでは、外側面溝37及び内側面溝38に後述する外側接続コイル41及び内側接続コイル42を収容した状態を示している。
また、ベースプレート31L、31Rの各内側面溝38は、正面視において、外周側孔34と、この外周側孔34から反時計方向に(図7A側から見て時計方向に)所定の角度離間した内径側貫通孔33とを、外径側貫通孔32を避けて屈曲しながら接続するように形成されている。但し、図7Bに示すように、ベースプレート31Lの複数の内側面溝38の内、ベースプレート31Lの展開部31aに向かって延びる12個の内側面溝38aは、外周側孔34aと、この外周側孔34aから反時計方向に前記所定の角度を僅かに超えて離間した内径側貫通孔33とを接続するようにインボリュート曲線に沿って湾曲して形成されている。15個の内側面溝38aのうち残り3個の内側面溝38aは、入力端子用切欠部34cと連通する。
即ち、図7A及び図7Bに示すように、外径側貫通孔32と内径側貫通孔33とは、外側面溝37及び内側面溝38が共通に連続する外周側孔34、又は外側面溝37a及び内側面溝38aが共通に連続する外周側孔34aを介して接続されている。
[2−2 接続コイル]
接続コイル40は、銅などの導電材料によって板状に形成されており、外側面溝37、37aにそれぞれ挿入される外側接続コイル41(41a、41b)と、内側面溝38にそれぞれ挿入される内側接続コイル42(42a、42b)とに分けることができる。なお、ここで言う外側接続コイル41とは、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとが組み付けられたとき、ステータ10の軸方向外側となる接続コイル40のことであり、内側接続コイル42とは、ステータ10の軸方向内側となる接続コイル40のことである。
外側接続コイル41aは、図13Aに示すように、一様厚を有する断面長方形状の板状導体であって、外側面溝37と同一形状のインボリュート曲線に沿って形成された外側接続コイル本体110から内径側端部111が径方向に屈曲するとともに、外径側端部112も外側接続コイル本体110から径方向に屈曲している。外側接続コイル41aの外径側端部112には軸方向内側に延出するように外側接続コイル延出部113が形成されている。外側接続コイル本体110及び内径側端部111の軸方向幅(L2)は、外側面溝37の溝深さと等しくなっており、外側接続コイル延出部113の軸方向幅(L4)は、外側面溝37と内側面溝38との各溝深さと隔壁31cの厚さ(L3)との合計に等しい軸方向幅(2×L2+L3)に設定されている。また、12個の外側接続コイル41bは、外側接続コイル本体110が外側面溝37aと同一形状に湾曲して形成されている以外、外側接続コイル41aと同様の構成を有している。
内側接続コイル42aは、図13Bに示すように、一様厚を有する断面長方形状の板状導体であって、内側面溝38と同一形状のインボリュート曲線に沿って形成された内側接続コイル本体120から外径側貫通孔32を迂回するように形成された迂回部121を経由して内径側端部122が径方向に屈曲するとともに、外径側端部123も内側接続コイル本体120から径方向に屈曲している。内側接続コイル42aの外径側端部123には、軸方向外側に延出するように内側接続コイル延出部124が形成されている。内側接続コイル本体120及び内径側端部122の軸方向幅(L2)は、内側面溝38の溝深さと等しくなっており、内側接続コイル延出部124の軸方向幅(L4)は、外側面溝37と内側面溝38との各溝深さと隔壁31cの厚さとの合計に等しい軸方向幅(2×L2+L3)に設定されている。また、内側面溝38aに挿入される15個の内側接続コイル42bは、内側接続コイル本体120が内側面溝38aと同一形状に湾曲して形成されている以外、基本的に内側接続コイル42aと同様の構成を有しているが、15個の内側接続コイル42bのうち、入力端子用切欠部34cに対応する位置に配置される3個の内側接続コイル42bには、外部機器などに接続するための入力端子部43が入力端子用切欠部34cに嵌るように外径側端部123に一体に形成されている。
外側接続コイル41及び内側接続コイル42は同一の板厚(t1)を有し、この外側接続コイル41及び内側接続コイル42の板厚(t1)は、同じく同一の板厚を有する外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27と同じ板厚に設定されている。この外側接続コイル41及び内側接続コイル42の板厚(t1)は、外側接続コイル41及び内側接続コイル42(外側接続コイル本体110及び内側接続コイル本体120)の軸方向幅(L2)より小さくなっている。なお、上記した「接続コイル40のx(x=1、2、4)枚分の軸方向幅」は、外側接続コイル本体110及び内側接続コイル本体120の軸方向幅を意味している。また、「略等しい」とは、隔壁31c分の誤差を含む表現である。絶縁シート65の厚さについては考慮しないものとした。
外側接続コイル41、内側接続コイル42、及びスロットコイル25は、所定の板厚(t1)を有する金属板(例えば銅板)からプレス打抜等の加工を行うことにより、所望の軸方向幅及び所望の平面形状に形成することができる。さらに、外側接続コイル41については、打抜かれた板状導体を曲げ成形することにより、外側面溝37、37aと同一形状のインボリュート曲線に沿って形成された外側接続コイル本体110と、外側接続コイル本体110から屈曲するように接続された内径側端部111、外径側端部112とを形成することができる。同様に、内側接続コイル42についても、打抜かれた板状導体を曲げ成形することにより、内側面溝38、38aと同一形状のインボリュート曲線に沿って形成された内側接続コイル本体120と、内側接続コイル本体120から屈曲するように接続された内径側端部122、外径側端部123とを形成することができる。
外側接続コイル41a、41bは、ベースプレート31L、31Rの外側面溝37、37aに挿入され、外側面35から見て周方向一方から他方に延びて、外側面溝37、37aを構成する隔壁に当接して固定される。外側接続コイル41の内径側端部111は外径側貫通孔32に配置され、図15に示すように、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとの組み付けの際に同じくステータコア21のスロット23に挿入されて外径側貫通孔32に配置される外径側スロットコイル26の段差部26aと当接する。
内側接続コイル42a、42bは、ベースプレート31L、31Rの内側面溝38、38aに挿入され、内側面36から見て周方向一方から他方に延びて、内側面溝38、38aを構成する隔壁に当接して固定される。内側接続コイル42a、42bの内径側端部122は内径側貫通孔33に配置され、図15に示すように、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとの組み付けの際に同じくステータコア21のスロット23に挿入されて内径側貫通孔33に配置される内径側スロットコイル27の段差部27aと当接する。
外側接続コイル41a、41bの外径側端部112と内側接続コイル42a、42bの外径側端部123とは、図14に示すように、いずれも外周側孔34に配置され、外側接続コイル延出部113の周方向一方を向く側面113aと内側接続コイル延出部124の周方向他方を向く側面124aとが径方向及び軸方向全面に亘って当接する。
[3 接合]
互いに当接する、外側接続コイル41の内径側端部111と外径側スロットコイル26の段差部26a、内側接続コイル42の内径側端部122と内径側スロットコイル27の段差部27a、及び、外側接続コイル41の外側接続コイル延出部113と内側接続コイル42の内側接続コイル延出部124は、いずれも板厚方向に対して交差する平面状の板表面同士が溶接により、好ましくはレーザー溶接により接合される。以下の説明ではレーザー溶接により接合する場合を例に説明する。
図14に示すように、外側接続コイル延出部113と内側接続コイル延出部124とは、いずれも板厚方向に対して交差し軸方向に沿う平面状の板表面である、外側接続コイル延出部113の周方向一方を向く側面113aと内側接続コイル延出部124の周方向他方を向く側面124aとを対向させて当接させることで互いの板表面が径方向及び軸方向全面に亘って面接触する。両方の側面113a、124aを面接触させた状態で、外周側孔34の軸方向外側から径方向に延びる当接面P1に沿ってレーザー溶接することで当接面P1において接合される。これにより、同じ外周側孔34に位置する外側接続コイル41の外径側端部112と内側接続コイル42の外径側端部123とが電気的に接続され、ベースプレート組立体30L、30Rが構成される。なお、図14においては、ベースプレート31L、31Rを省略している。以降の図15及び図16についても同様である。
図15及び図16に示すように、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとの組み付けにおいては、絶縁シート65を介在させて互いの周方向の相対位置をあわせて軸方向に組み付けることで、外側接続コイル41の内径側端部111と外径側スロットコイル26の段差部26aとが当接し、内側接続コイル42の内径側端部122と内径側スロットコイル27の段差部27aとが当接することで、両者が位置決めされる。
外径側スロットコイル26の段差部26aは、平面状の板表面である周方向一方を向く側面26b及び底面26cから構成され、底面26cの周方向幅は外径側スロットコイル26の板厚(t1)の約半分の長さ(t1/2)に設定されている。外径側スロットコイル26の段差部26aと当接する外側接続コイル41の内径側端部111は、平面状の板表面である周方向他方を向く側面111aが段差部26aの側面26b全面に亘って当接するとともに、底面111bが段差部26aの底面26c全面に亘って当接し、内径側端面111cが外径側スロットコイル26の内径側端面26dと面一となるように当接している。外側接続コイル41の板厚(t1)は、底面26cの周方向幅(t1/2)よりも厚いので、外側接続コイル41の周方向他方を向く側面111dが底面26cからはみ出している。
板厚方向に対して交差し軸方向に沿う平面状の両側面111a、26bを面接触させた状態で、外径側貫通孔32の軸方向外側から当接面P2に沿ってレーザー溶接することで当接面P2において接合される。接合に際し段差部26aの底面26cは、レーザー光の抜け止めとしても機能する。
内径側スロットコイル27の段差部27aは、平面状の板表面である周方向他方を向く側面27b及び底面27cから構成され、底面27cの周方向幅は内径側スロットコイル27の板厚(t1)の約半分の長さ(t1/2)に設定されている。内径側スロットコイル27の段差部27aと当接する内側接続コイル42の内径側端部122は、平面状の板表面である周方向一方を向く側面122aが段差部27aの側面27b全面に亘って当接するとともに、底面122bが段差部27aの底面27c全面に亘って当接し、内径側端面122cが内径側スロットコイル27の内径側端面27dと面一となるように当接している。内側接続コイル42の板厚(t1)は、底面27cの周方向幅(t1/2)よりも厚いので、内側接続コイル42の周方向一方を向く側面122dが底面27cからはみ出している。
板厚方向に対して交差し軸方向に沿う平面状の両側面122a、27bを面接触させた状態で、内径側貫通孔33の軸方向外側から当接面P3に沿ってレーザー溶接することで当接面P3において接合される。接合に際し段差部27aの底面27cは、レーザー光の抜け止めとしても機能する。内径側貫通孔33が形成されるベースプレート31L、31Rの最内径部39は、内側面溝38、38aの溝深さに対応する軸方向幅に設定されているため、レーザーガンを内径側貫通孔33に深く挿入する必要はない。
同様に、バスバー用切欠部が形成された外径側貫通孔32aに配置された外径側スロットコイル26の段差部26aとバスバー用切欠部に配置されるバスバー61U、61V、61Wのバスバー接続部とをレーザー溶接し、中点バスバー用切欠部が形成された内径側貫通孔33aに配置された内径側スロットコイル27の段差部27aと中点バスバー62の中点バスバー接続部とをレーザー溶接することでバスバー61U、61V、61W及び中点バスバー62が外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27にそれぞれ接合される。
上記したように、外径側貫通孔32、32a、内径側貫通孔33、33a及び外周側孔34は、軸方向から見て矩形形状を呈し、これらの内部に配置されるコイル部材(外径側スロットコイル26、内径側スロットコイル27、外側接続コイル41、内側接続コイル42、バスバー接続部、中点バスバー接続部)よりも大きな空間を有している。より具体的に説明すると、図17に示すように、外周側孔34は、外側接続コイル41の外径側端部112と内側接続コイル42の外径側端部123に対し周方向両側に隙間部T1を有しており、外径側貫通孔32、32aは、外径側スロットコイル26と外側接続コイル41の内径側端部111に対し周方向両側に隙間部T2を有しており、内径側貫通孔33、33aは、内径側スロットコイル27と内側接続コイル42に対し周方向両側に隙間部T3を有している。この隙間部T1〜T3の幅は、接合時に各孔を構成する壁部がベースプレート31L、31Rを構成する樹脂の耐熱温度以下となるように設定される。隙間部T1〜T3の幅は、接合位置における接合温度、ベースプレート31L、31Rを構成する樹脂の耐熱温度等から算出される。
また、外周側孔34は、外側接続コイル41の外径側端部112と内側接続コイル42の外径側端部123の当接面P1に対し径方向両側に隙間部T4を有しており、外径側貫通孔32、32aは、外径側スロットコイル26と外側接続コイル41の内径側端部111の当接面P2に対し周方向両側に隙間部T5を有しており、内径側貫通孔33、33aは、内径側スロットコイル27と内側接続コイル42の当接面P3に対し周方向両側に隙間部T6を有している。この隙間部T4〜T6の幅も、接合時に各孔を構成する壁部がベースプレート31L、31Rを構成する樹脂の耐熱温度以下となるように設定されることが好ましいが、径方向においては隙間部T4〜T6の幅を調整するだけでなく各当接面P1〜P3における接合位置(接合距離)を調整してもよい。このように、レーザー光の照射部分とベースプレート31L、31R間には隙間部T1〜T6が設けられているので、レーザー光によるベースプレート31L、31Rの損傷を防止できる。
このように接合することで、ステータコア21のスロット23に挿入された外径側スロットコイル26と内径側スロットコイル27とが、外側接続コイル41及び内側接続コイル42を介して電気的に接続された状態でステータコア組立体20にベースプレート組立体30L、30Rが組み付けられる。外側接続コイル41及び内側接続コイル42は、同相(例えば、U相)のスロットコイル25同士を接続してコイル50の渡り部を構成する。
従って、例えば図10に示すように、同一のスロット23に配置された外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27に関して、外径側スロットコイル26の一端側(図中手前側)で接続された外側接続コイル41は、径方向外側、且つ、時計回りに延びて同相の内側接続コイル42に接続され、外径側スロットコイル26の他端側(図中奥側)で接続された外側接続コイル41は、径方向外側、且つ、反時計回りに延びて同相の内側接続コイル42に接続される。また、内径側スロットコイル27の一端側(図中手前側)で接続された内側接続コイル42は、径方向外側、且つ、反時計回りに延びて同相の外側接続コイル41に接続され、内径側スロットコイル27の他端側(図中奥側)で接続された内側接続コイル42は、径方向外側、且つ、時計回りに延びて同相の外側接続コイル41に接続される。
このようにステータ10は、ステータコア組立体20の両側に一対のベースプレート組立体30L、30Rを組みつけることで構成され、これによりセグメント化されたコイル50が、同一構造を有する各相6つのコイルループ(U相コイル50U、V相コイル50V、及びW相コイル50W)を形成する。この各相6つのコイルループ(U相コイル50U、V相コイル50V、及びW相コイル50W)は、2つのコイルループを1組として3組のU相コイル50U、3組のV相コイル50V、及び3組のW相コイル50Wが、反時計方向にこの順で波巻きされる(図11参照)。図8は、理解を容易にするためステータ10からセグメント化された複数相(UVW相)のコイルを抜き出して示す複数相のコイルの斜視図、図9は、図8の正面図、図10は、更に一相分(例えば、U相)のコイルを抜き出して示す斜視図、図11は、U相のコイルの結線態様を示す展開図、図12は、U相、V相、W相のコイルの結線態様を示す模式図である。
U相コイルを例に各相の結線態様について図11を参照しながらより詳細に説明すると、U相コイルを構成する6つのコイルループは、3つのコイルループ(Uループ)が連続して時計方向に波巻きされるとともに3つのコイルループ(ループ)が連続して反時計方向に波巻きされ、Uループとループが直列にバスバー61Uで結線されている。1つのスロット23内に配置される、絶縁材28で被覆された外径側スロットコイル26と内径側スロットコイル27とは、Uループを構成するコイルとループを構成するコイルとからなっており、電流の流れ方向が同一方向となっている。
例えば、1つのUループに着目すると、図11に示すように、U相のスロット23に配置された外径側スロットコイル26の軸方向一端(図の右手側)から、外側接続コイル41、内側接続コイル42の順に接続されて、次のU相のスロット23における、内径側スロットコイル27に接続される。その後、内径側スロットコイル27の軸方向他端(図の左手側)から、内側接続コイル42、外側接続コイル41の順に接続されて、さらに次のU相のスロット23における、外径側スロットコイル26に接続される。以降、この接続構成を繰り返してUループが形成されている。
同様に、他の2相、即ち、V相コイル(W相コイル)を構成する6つのコイルループも、反対方向に波巻きされた3つのVループ(Wループ)と3つのループ(ループ)が直列にバスバー61U(バスバー61W)で結線され、1つのスロット23内に配置される外径側スロットコイル26と内径側スロットコイル27とはVループ(Wループ)を構成するコイルとループ(ループ)を構成するコイルとからなっており、電流の流れ方向が同一方向となっている。これらU相コイル50U、V相コイル50V、及びW相コイル50Wは、図12に示すように、中点バスバー62でスター結線されている。
ステータ10では、外側接続コイル41と内側接続コイル42とが、ステータコア21を軸方向に投影した領域内に配置されると共に、軸方向に異なる位置に配置される。また、ステータ10の軸方向外側に配置される複数の外側接続コイル41a、41bの外側面は、ベースプレート31L、31Rの端面と面一となっている。
[4 組み付け]
図18を参照しながら、ステータ10の製造過程の一工程である、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとの組み付けについて説明する。先ず、ステータコア21の端面21a、21bから突出する外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27がベースプレート組立体30L、30Rの外径側貫通孔32及び内径側貫通孔33に挿通するように互いの位相を合わせて対向配置する(図18(a))。
続いて、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとを軸方向に相対移動させて、外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27をベースプレート組立体30L、30Rの外径側貫通孔32及び内径側貫通孔33に挿通させる(図18(b))。この状態で、軸方向外側からベースプレート組立体30L、30Rに冶具71L、71Rを当接する。
冶具71L、71Rは、ベースプレート組立体30L、30Rに対して、軸方向内側に荷重Pを付加する(図18(c))。冶具71L、71Rからベースプレート組立体30L、30Rに付加された荷重Pはステータコア組立体20に伝達する。その結果、ステータコア組立体20は、軸方向両側からベースプレート組立体30L、30R及び絶縁シート65を介して荷重Paが付加された状態となる。この状態で、上記説明したレーザー溶接等による接合を行うことで、ステータコア21のスロット23に挿入された外径側スロットコイル26と外側接続コイル41が物理的に接続され、内径側スロットコイル27と内側接続コイル42も物理的に接続される。最後に、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとが組み付けられたステータ10を冶具71L、71Rから取り外す(18(d))。
図18(d)に示すように、ステータ10を冶具71L、71Rから取り外した状態であっても、ベースプレート組立体30L、30Rのベースプレート31L、31Rからステータコア組立体20のステータコア21に対する荷重Pbが残留する。荷重Pbは、複数枚の珪素鋼板が軸方向に積層されて構成されたステータコア21のバネ性による反力、及び樹脂等によって形成されたベースプレート31L、31Rの弾性による反力が、上記説明したスロットコイル25(26、27)と接続コイル40(41、42)の接合による物理的結合力によって制限されるために残留する。
なお、上記説明では、ステータコア組立体20をベースプレート組立体30L、30Rで挟み込んだ状態で冶具71L、71Rによって荷重Pを付加して接合しているが、ステータコア組立体20に対しベースプレート組立体30L、30Rを片方ずつ組み付けても良い。
以上説明したように、本実施形態の回転電機のステータ10によれば、外側接続コイル41及び内側接続コイル42をベースプレート31L、31Rの外側面溝37及び内側面溝38に収容した状態で、外側接続コイル本体110及び内側接続コイル本体120とベースプレート31L、31Rとが当接することによって接続コイル40を固定しつつ、当接面P2、P3を収容する外径側貫通孔32、32a及び内径側貫通孔33、33aにおいては、接続コイル40(外側接続コイル41及び内側接続コイル42)及びスロットコイル25(外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27)と、ベースプレート31L、31Rとが、円周方向に離間して隙間部T2、T3が形成されている。これにより、当接面P2、P3において、例えばレーザー溶接等によって熱を加えることでコイル同士を接合する場合であっても、周囲のベースプレート31L、31Rに熱による損傷が発生することを抑制することができ、ベースプレート31L、31Rにおける接続コイル40(外側接続コイル41及び内側接続コイル42)間の絶縁性能の低下を抑制できる。
また、外側接続コイル41の外径側端部112と内側接続コイル42の外径側端部123を収容する外周側孔34においても、内側接続コイル42及び外側接続コイル41とベースプレート31L、31Rとが円周方向に離間して隙間部T1が形成されていることにより、周囲のベースプレート31L、31Rに熱による損傷が発生することを抑制でき、ベースプレート31L、31Rにおける接続コイル40(外側接続コイル41及び内側接続コイル42)間の絶縁性能の低下を抑制できる。
また、接続コイル40は、当接部において円周方向からスロットコイル25と当接しており、当接面P2、P3はベースプレート31L、31Rの軸方向端面から露出しているので、ベースプレート31L、31Rの外側面溝37及び内側面溝38に収容された接続コイル40をベースプレート31L、31Rの外径側貫通孔32、32a及び内径側貫通孔33、33aの軸方向外側から容易に接合することができる。
また、隙間部T1〜T3が設けられることで、冷却に際し冷媒をベースプレート31L、31Rの外側面35に直接吹きかける場合、冷媒が直接的に接するコイルの表面積が大きいので、効果的にコイルを冷却することができる。
また、上記した組み付け方法によれば、図18(d)に示すステータコア21とベースプレート31L、31Rの間に残留した荷重Pbによって、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとが固定されたステータ10を実現できる。当該ステータ10では、スロットコイル25及び接続コイル40を含むコイルと、ステータコア21と、ベースプレート31L、31Rとの間の相対的な位置ずれが抑制されるため、回転電機の駆動時等の振動による絶縁部材の摩耗を抑制できる。その結果、ステータ10の絶縁性能の低下を抑制できる。なお、上記絶縁部材には、ベースプレート31L、31R、絶縁シート65、及びスロットコイル25の絶縁材28が含まれる。
また、本実施形態のステータ10の製造にはワニス等の熱硬化性樹脂を用いないため、効率良くステータ10を製造できる。
また、図19に示すように、ベースプレート31L、31Rの壁31bの一部及び外周壁がステータコア21と直接当接した構成であっても良い。当該構成によれば、絶縁シート65によってステータコア21と接続コイル41、42の間の絶縁を実現しつつ、ベースプレート31L、31Rからステータコア21に荷重Pbを直接付加された状態を実現できる。さらに、絶縁シート65には荷重がかからないため、強度の低い絶縁紙を絶縁シート65として用いることができる。
<第2実施形態>
続いて、第2実施形態の回転電機のステータについて説明する。なお、第2実施形態の回転電機のステータは、スロットコイル25を構成する外径側スロットコイル26と内径側スロットコイル27の段差部26a、27aの配置が異なる以外、第1実施形態と同一又は同等の構成を有するので、以下の説明では相違部分を中心に説明し、同一又は同等の構成を有する部分については説明を省略する。
本実施形態では、図20A及び図20Bに示すように、外径側スロットコイル26と内径側スロットコイル27の両先端部に段差部26a、27aが周方向で同方向を向くように形成されている。即ち、外径側スロットコイル26の軸方向一端部は、接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ周方向一方を向く面が段状に切り欠かれて板厚が薄くなることで段差部26aが形成され、外径側スロットコイル26の軸方向他端部は、接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ周方向他方を向く面が段状に切り欠かれて板厚が薄くなることで段差部26aが形成されている。また、内径側スロットコイル27の軸方向一端部は、接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ周方向一方を向く面が段状に切り欠かれて板厚が薄くなることで段差部27aが形成され、内径側スロットコイル27の軸方向他端部は、接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ周方向他方を向く面が段状に切り欠かれて板厚が薄くなることで段差部27aが形成されている。
従って、図21に示すように、外径側スロットコイル26と内径側スロットコイル27の段差部26a、27aに、外側接続コイル41の内径側端部111と内側接続コイル42の内径側端部122とが周方向において同方向(図21においては左側)から当接することとなる。
この場合であっても、外周側孔34は、外側接続コイル41の外径側端部112と内側接続コイル42の外径側端部123に対し周方向両側に隙間部T1を有しており、外径側貫通孔32、32aは、外径側スロットコイル26と外側接続コイル41の内径側端部111に対し周方向両側に隙間部T2を有しており、内径側貫通孔33、33aは、内径側スロットコイル27と内側接続コイル42に対し周方向両側に隙間部T3を有している。
また、外周側孔34は、外側接続コイル41の外径側端部112と内側接続コイル42の外径側端部123の当接面P1に対し径方向両側に隙間部T4を有しており、外径側貫通孔32、32aは、外径側スロットコイル26と外側接続コイル41の内径側端部111の当接面P2に対し周方向両側に隙間部T5を有しており、内径側貫通孔33、33aは、内径側スロットコイル27と内側接続コイル42の当接面P3に対し周方向両側に隙間部T6を有している。
従って、例えばレーザー溶接等によって熱を加えることでコイル同士を接合する場合であっても、第1実施形態と同様に、周囲のベースプレート31L、31Rに熱による損傷が発生することを抑制することができ、ベースプレート31L、31Rにおける接続コイル40間の絶縁性能の低下を抑制できる。
さらに第2実施形態の回転電機のステータ10によれば、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとの組み付けに際し、以下で説明する利点を有する。この利点について、図21及び図22を参照しながら、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30Rとの組み付けを例に説明する。
ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとの組み付けに際し、先ず、ベースプレート組立体30Rのステータコア21の端面21a、21bから突出する外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27がベースプレート組立体30L、30Rの外径側貫通孔32及び内径側貫通孔33に挿通するように互いの位相を合わせて対向配置する(図22(a)及び図23(a))。
続いて、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとを軸方向に相対移動させて、外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27をベースプレート組立体30L、30Rの外径側貫通孔32及び内径側貫通孔33に挿通させる(図22(b)及び図23(b))。この状態においては、未だ、外側接続コイル41の内径側端部111と外径側スロットコイル26の段差部26aの両側面111a、26bは周方向に離間しており、内側接続コイル42の内径側端部122と内径側スロットコイル27の段差部27aの両側面122a、27bも周方向に離間している。外径側スロットコイル26の段差部26aに対する外側接続コイル41の内径側端部111の周方向位置及び内径側スロットコイル27の段差部27aに対する内側接続コイル42の内径側端部122の周方向位置は同方向且つ同角度になっている。
この状態から、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとを軸方向外側から内側に見て時計回りで周方向に相対回転させて、外側接続コイル41の内径側端部111と外径側スロットコイル26の段差部26aの両側面111a、26bを当接させるとともに、内側接続コイル42の内径側端部122と内径側スロットコイル27の段差部27aの両側面122a、27bを当接させる(図22(c)及び図23(c))。この状態で、軸方向外側からベースプレート組立体30L、30Rに冶具71L、71Rを当接する。
冶具71L、71Rは、ベースプレート組立体30L、30Rに対して、軸方向内側に荷重Pを付加する(図22(d))。冶具71L、71Rからベースプレート組立体30L、30Rに付加された荷重Pはステータコア組立体20に伝達する。その結果、ステータコア組立体20は、軸方向両側からベースプレート組立体30L、30R及び絶縁シート65を介して荷重Paが付加された状態となる。
そして、外側接続コイル41の内径側端部111と外径側スロットコイル26の段差部26aの両側面111a、26b間及び内側接続コイル42の内径側端部122と内径側スロットコイル27の段差部27aの両側面122a、27b間に面圧を発生させ、さらに、ステータコア組立体20に軸方向両側からベースプレート組立体30L、30Rに荷重Paが付加された状態のまま、外径側貫通孔32の軸方向外側から当接面P2に沿ってレーザー溶接することで外側接続コイル41と外径側スロットコイル26とが当接面P2において接合されるとともに、内径側貫通孔33の軸方向外側から当接面P3に沿ってレーザー溶接することで内側接続コイル42と内径側スロットコイル27とが当接面P3において接合される(図22(d)及び図23(d))。最後に、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとが組み付けられたステータ10を冶具71L、71Rから取り外す(図22(e))。なお、ステータコア組立体20に対しベースプレート組立体30L、30Rを片方ずつ組み付けてもよい。
接合に際しては、ベースプレート組立体30L、30Rを回転させる設備側の付与トルクを検出することにより、接続コイル40(外側接続コイル41、内側接続コイル42)とスロットコイル25(外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27)とが互いに当接して面圧が発生しているか否かを確認することができる。また、当接面P2、P3は、ステータ10の軸中心Oから径方向に延びる仮想線Qと一致するように配置されていることが好ましい。これにより、板状導体同士を広い面積で当接させることができるため、接合強度を向上させることができるとともに、接触抵抗の増加を抑制できる。
また、第1実施形態と同様に、図22(e)に示すように、ステータ10を冶具71L、71Rから取り外した状態であっても、ベースプレート組立体30L、30Rのベースプレート31L、31Rからステータコア組立体20のステータコア21に対する荷重Pbが残留する。
以上説明したように、本実施形態の回転電機のステータ10によれば、第1実施形態の効果に加えて、外側接続コイル41及び内側接続コイル42はそれぞれ、当接面P2、P3において円周方向における同方向から外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27と当接しているので、ベースプレート組立体30L、30Rを周方向に回転させることで外側接続コイル41及び内側接続コイル42の両方を外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27にそれぞれ当接させることができ、良好な接合状態とすることができる。
また、外側接続コイル41の内径側端部111と外径側スロットコイル26の段差部26aの両側面111a、26b間及び内側接続コイル42の内径側端部122と内径側スロットコイル27の段差部27aの両側面122a、27b間に面圧を発生させた状態で接合することにより、複数のスロットコイル25(外径側スロットコイル26、内径側スロットコイル27)或いは複数の接続コイル40(外側接続コイル41、内側接続コイル42)の位置に所定の公差がある場合であっても、公差による接触不良を抑制できる。
また、ステータ10には荷重Pbが残留しているため、スロットコイル25及び接続コイル40を含むコイルと、ステータコア21と、ベースプレート31L、31Rとの間の相対的な位置ずれが抑制される。このため、回転電機の駆動時等の振動による絶縁部材の摩耗を抑制でき、その結果、ステータ10の絶縁性能の低下を抑制できる。なお、上記絶縁部材には、ベースプレート31L、31R、絶縁シート65、及びスロットコイル25の絶縁材28が含まれる。
また、本実施形態のステータ10の製造にはワニス等の熱硬化性樹脂を用いないため、効率良くステータ10を製造できる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、上記実施形態では、円周方向に隣接する3つのスロット毎に同相のコイルが配置されるトリプルスロットタイプのステータを例示したが、これに限らず、円周方向の1つのスロット毎に各相のコイルが配置されるシングルスロットタイプ、円周方向に隣接する2つのスロット毎に同相のコイルが配置されるダブルスロットタイプのステータを用いてもよい。
また、コイルの結線については、上記実施形態に限らず、任意の仕様を選択でき、直列結線及び並列結線も適宜選択できる。
また、一対のベースプレート組立体30L、30Rの軸方向外側に絶縁性のカバーを配置してもよく、樹脂等で被覆してもよい。
なお、本出願は、2014年3月31日出願の日本特許出願(特願2014−072870及び特願2014−072871)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
10 回転電機のステータ
20 ステータコア組立体
21 ステータコア
21a、21b ステータコアの軸方向端面
23 スロット
25 スロットコイル
26 外径側スロットコイル
27 内径側スロットコイル
30L、30R ベースプレート組立体
31L、31R ベースプレート(絶縁プレート)
32 外径側貫通孔(孔部)
33 内径側貫通孔(孔部)
34 外周側孔(他の孔部)
35 外側面(絶縁プレートの軸方向端面)
37 外側面溝(収容部)
38 内側面溝(収容部)
40 接続コイル
41、41a、41b 外側接続コイル
42、42a、42b 内側接続コイル
50 コイル
65 絶縁シート
71L、71R 冶具
110 外側接続コイル本体(接続コイル本体)
120 内側接続コイル本体(接続コイル本体)
P2、P3 当接面(当接部)
T1 隙間部(第2隙間部)
T2、T3 隙間部(第1隙間部)
O ステータの軸中心
Q 仮想線

Claims (17)

  1. 複数のスロットを有するステータコアと、
    前記ステータコアに取り付けられるコイルと、を備えた回転電機のステータであって、
    前記コイルは、前記スロットに挿入される複数のスロットコイルと、前記ステータコアの軸方向端面よりも軸方向外側において前記スロットコイル間を接続する複数の接続コイルと、を有し、前記スロットコイルと前記接続コイルとが当接部において接合されることによって構成され、
    前記接続コイルは、前記ステータコアの前記軸方向端面よりも外側に配置された、絶縁材料からなる絶縁プレートに設けられた収容部に収容され、
    前記接続コイルは、接続コイル本体が円周方向の一方から他方に延びており、
    前記接続コイル本体は、前記収容部に収容された状態で前記絶縁プレートと当接しており、
    前記当接部を収容する前記絶縁プレートの孔部において、前記接続コイル及び前記スロットコイルと、前記絶縁プレートとが、円周方向に離間して第1隙間部が形成されている、回転電機のステータ。
  2. 請求項1に記載の回転電機のステータであって、
    前記当接部において、前記接続コイルは、円周方向から前記スロットコイルと当接しており、
    前記当接部は、軸方向から見て前記絶縁プレートの軸方向端面から露出している、回転電機のステータ。
  3. 請求項1又は2に記載の回転電機のステータであって、
    前記接続コイルは、軸方向に異なる位置に配置された内側接続コイル及び外側接続コイルを備え、
    前記内側接続コイルと前記外側接続コイルとがそれぞれ、前記スロットコイルと前記当接部において接合されており、
    前記当接部において、前記内側接続コイルと前記外側接続コイルとは、円周方向における同方向から前記スロットコイルと当接している、回転電機のステータ。
  4. 請求項3に記載の回転電機のステータであって、
    前記内側接続コイルと前記外側接続コイルとは内外接続コイル当接部において互いに接合され、
    前記内外接続コイル当接部を収容する他の孔部において、前記内側接続コイル及び前記外側接続コイルと、前記絶縁プレートとが、円周方向に離間して第2隙間部が形成されている、回転電機のステータ。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項に記載の回転電機のステータであって、
    前記当接部において、前記接続コイルと前記スロットコイルとの間に面圧が生じた状態で前記接続コイルと前記スロットコイルとが接合されている、回転電機のステータ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の回転電機のステータであって、
    前記スロットコイル及び前記接続コイルは、板状導体によって構成され、前記当接部が前記ステータの軸中心から径方向に延びる仮想線と一致するように配置されている、回転電機のステータ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の回転電機のステータであって、
    前記接続コイルを収容した前記絶縁プレートが、前記スロットコイルが挿入された前記ステータコアに対して軸方向内側に押圧された状態で、前記スロットコイルと前記接続コイルが接合されている、回転電機のステータ。
  8. 請求項7に記載の回転電機のステータであって、
    前記接続コイルを収容した前記絶縁プレート及び前記接続コイルが、前記スロットコイルが挿入された前記ステータコアに対して軸方向内側に押圧された状態で、前記スロットコイルと前記接続コイルが接合されている、回転電機のステータ。
  9. 請求項7又は8に記載の回転電機のステータであって、
    前記絶縁プレートは、前記ステータコアの軸方向外側の両端面に設けられた一対の絶縁プレートを含み、
    前記一対の絶縁プレートが前記ステータコアを挟んでそれぞれ軸方向内側に押圧された状態で、前記スロットコイルと前記接続コイルが接合されている、回転電機のステータ。
  10. 請求項7〜9のいずれか1項に記載の回転電機のステータであって、
    前記ステータコアと前記絶縁プレートに収容された前記接続コイルの間に絶縁シートを備え、
    前記絶縁プレートは、前記絶縁プレートの前記ステータコアと対向する面の一部で前記ステータコアの軸方向端面と当接している、回転電機のステータ。
  11. 請求項7〜10のいずれか1項に記載の回転電機のステータであって、
    前記当接部は、前記絶縁プレートの内周側に配置されている、回転電機のステータ。
  12. 複数のスロットを有するステータコアと、
    前記ステータコアに取り付けられるコイルと、を備え、
    前記コイルは、前記スロットに挿入される複数のスロットコイルと、前記ステータコアの軸方向端面よりも軸方向外側において前記スロットコイル間を接続する複数の接続コイルと、を有し、前記スロットコイルと前記接続コイルとが当接部において接合され、
    前記接続コイルは、前記ステータコアの前記軸方向端面よりも外側に配置された、絶縁材料からなる絶縁プレートに設けられた収容部に収容され、
    前記接続コイルは、接続コイル本体が円周方向の一方から他方に延びており、
    前記接続コイル本体は、前記収容部に収容された状態で前記絶縁プレートと当接した、回転電機のステータの製造方法であって、
    前記当接部を収容する前記絶縁プレートの孔部においては、前記接続コイル及び前記スロットコイルと、前記絶縁プレートとが、円周方向に離間して隙間部が形成されており、
    前記当接部において前記接続コイルと前記スロットコイルとを円周方向から当接させる当接工程と、
    前記絶縁プレートの軸方向端面から露出した前記当接部を前記絶縁プレートの前記孔部の軸方向外側から接合する接合工程と、を有する、回転電機のステータの製造方法。
  13. 請求項12に記載の回転電機のステータの製造方法であって、
    前記接合工程では、前記接続コイルと前記スロットコイルとに面圧を付与した状態で前記当接部を接合する、回転電機のステータの製造方法。
  14. 請求項12又は13に記載の回転電機のステータの製造方法であって、
    前記接続コイルは、軸方向に異なる位置に配置された内側接続コイル及び外側接続コイルを備え、
    前記絶縁プレートと前記ステータコアとを相対回転させることで、前記当接部において前記内側接続コイルと前記外側接続コイルとをそれぞれ、円周方向における同方向から前記スロットコイルと当接させ、
    前記接合工程では、内側接続コイル及び外側接続コイルと前記スロットコイルとに面圧を付与した状態で前記当接部を接合する、回転電機のステータの製造方法。
  15. 請求項12〜14のいずれか1項に記載の回転電機のステータの製造方法であって、
    前記接続コイルを収容した前記絶縁プレートを、前記スロットコイルが挿入された前記ステータコアに対して軸方向内側に押圧する押圧工程をさらに備え、
    前記接合工程では、前記絶縁プレートが前記ステータコアに押圧された状態で、前記当接部を接合する、回転電機のステータの製造方法。
  16. 請求項15に記載の回転電機のステータの製造方法であって、
    前記押圧工程では、前記接続コイルを収容した前記絶縁プレート及び前記接続コイルを、前記スロットコイルが挿入された前記ステータコアに対して軸方向内側に押圧する、回転電機のステータの製造方法。
  17. 請求項15又は16に記載の回転電機のステータの製造方法であって、
    前記絶縁プレートは、前記ステータコアの軸方向外側の両端面に設けられた一対の絶縁プレートを含み、
    前記押圧工程では、前記一対の絶縁プレートが前記ステータコアを挟んでそれぞれ軸方向内側に押圧する、回転電機のステータの製造方法。
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