JP6833532B2 - スロットコイル、回転電機のステータ、及び回転電機のステータの製造方法 - Google Patents

スロットコイル、回転電機のステータ、及び回転電機のステータの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、スロットコイル、回転電機のステータ、及び回転電機のステータの製造方法に関する。
近年では、回転電機のステータとして、セグメントコイルを用いた回転電機が提案されている。例えば、特許文献1においては、ステータコアのスロットに配置されるスロットコイルとステータコアの外側に配置される渡り部となる接続コイルとを結合することでコイルループを形成している。また、特許文献1に記載の回転電機では、絶縁材で被覆されたスロットコイルをステータコアのスロットに圧入することが記載されている。
一般的にスロットコイルをステータコアのスロットに圧入しようとすると、積層された鋼板の寸法誤差等によりスロットの内周面に形成される凸部に絶縁材が引っかかりスロットコイルの進入を阻害するため、圧入荷重を大きくする必要があり、大規模な製造装置が必要であった。
一方で、従来より回転電機のステータにおいては、ワニスによりステータコアにコイルを固定する方法が知られている(例えば、特許文献2)。
特開2013−027174号公報 特開2014−39345号公報
しかしながら、ワニスによりステータコアにコイルを固定する方法では、ノズルから滴下したワニスがコイルを伝ってステータコア内まで浸透していくが、ステータコアに留まる量は少なく、大量のワニスがステータコアから漏れ出てしまう。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ワニスによってステータコアにスロットコイルを固定するに際し、ワニスの使用量を低減可能なスロットコイル、回転電機のステータ、及び回転電機のステータの製造方法を提供することにある。
請求項に記載の発明は、
複数のスロット(例えば、後述の実施形態のスロット23)を有するステータコア(例えば、後述の実施形態のステータコア21)と、
前記ステータコアに取付けられるコイル(例えば、後述の実施形態のコイル50)と、を備えた回転電機のステータ(例えば、後述の実施形態のステータ10)において、
前記コイルは、前記スロットに挿入される複数のスロットコイル(例えば、後述の実施形態のスロットコイル25)と、前記ステータコアの軸方向端面よりも軸方向外側において、前記スロットコイル間を接続する複数の接続コイル(例えば、後述の実施形態の接続コイル40)と、を有し、前記スロットコイルと前記接続コイルとは当接部(例えば、後述の実施形態の当接面P2、P3)において結合されており、
前記スロットコイルは、周囲が絶縁材(例えば、後述の実施形態の絶縁材28)で被覆されており、
前記絶縁材の外周は、前記スロットの内周より小さく、
前記絶縁材の外周面(例えば、後述の実施形態の外周面28a)と前記スロットの内周面(例えば、後述の実施形態の内周面23a)との隙間には、ワニス(例えば、後述の実施形態のワニス60)が充填され、
前記絶縁材は、一端側に前記ワニス(例えば、後述の実施形態のワニス60)の漏れを抑制するワニス漏れ抑制部(例えば、後述の実施形態の鍔部29)を有し、
前記ワニス漏れ抑制部には、前記ステータコアの前記一端面と当接する当接面(例えば、後述の実施形態の裏面29d)に第1係合部(例えば、後述の実施形態の第1係合部75)が設けられ、
前記ステータコアの前記一端面には、前記第1係合部と係合する第2係合部(例えば、後述の実施形態の第2係合部76)が設けられ、
前記第1係合部及び前記第2係合部は、前記スロットを囲むように設けられている。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、
前記ワニス漏れ抑制部は、前記絶縁材の外周面から周方向一方側に張り出す第1鍔部(例えば、後述の実施形態の第1鍔部29A)と、前記絶縁材の外周面から周方向他方側に張り出す第2鍔部(例えば、後述の実施形態の第2鍔部29B)と、を有する。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、
前記ワニス漏れ抑制部は、前記絶縁材と別体で構成される。
請求項に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、
前記ワニス漏れ抑制部には、前記ステータコアの前記一端面と当接する当接面(例えば、後述の実施形態の裏面29d)に封止部材(例えば、後述の実施形態のゴム線66、ゴムシート67)が設けられている。
請求項に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、
前記スロットコイルを前記ステータコアの前記スロットに挿入し、前記絶縁材の前記ワニス漏れ抑制部を前記ステータコアの前記一端面と当接させるスロットコイル配置工程と、
前記ステータコアの前記一端面側を下方に向けて配置し、前記絶縁材の外周面と前記スロットの内周面との隙間に前記ステータコアの他端面側からワニスを充填するワニス充填工程と、を備える。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、
前記ワニス充填工程では、前記絶縁材の前記ワニス漏れ抑制部を前記ステータコアの前
記一端面に向けて押圧しながらワニスを充填する。
請求項1の発明によれば、スロットコイルを被覆する絶縁材は一端側にステータコアの一端面と当接するワニス漏れ抑制部を有するので、絶縁材の外周面とスロットの内周面との隙間に充填されるワニスの漏れを抑制でき、ワニスの使用量を低減できる。また、ワニス漏れ抑制部にはステータコアの一端面と当接する当接面に第1係合部が設けられ、ステータコアの一端面には第1係合部と係合する第2係合部が設けられ、第1係合部及び第2係合部はスロットを囲むように設けられているので、より効果的にワニスの漏れを抑制できる。
請求項2の発明によれば、ワニス漏れ抑制部は、絶縁材の外周面から周方向一方側に張り出す第1鍔部と絶縁材の外周面から周方向他方側に張り出す第2鍔部とを有するので、一般的に径方向に長いスロットに対し効果的にワニスの漏れを抑制できる。
請求項3の発明によれば、ワニス漏れ抑制部を絶縁材と別体で構成することで、絶縁材で被覆されたスロットコイルを容易に製造できる。
請求項4の発明によれば、ワニス漏れ抑制部にはステータコアの一端面と当接する当接面に封止部材が設けられているので、より効果的にワニスの漏れを抑制できる。
請求項の発明によれば、スロットコイルをステータコアのスロットに挿入し、絶縁材のワニス漏れ抑制部をステータコアの一端面と当接させるスロットコイル配置工程と、ステータコアの一端面側を下方に向けて配置し、絶縁材の外周面とスロットの内周面との隙間にステータコアの他端面側からワニスを充填するワニス充填工程と、を備えるので、絶縁材の外周面とスロットの内周面との隙間に充填されるワニスの漏れを抑制でき、ワニスの使用量を低減できる。
請求項の発明によれば、ワニス充填工程では絶縁材のワニス漏れ抑制部をステータコアの一端面に向けて押圧しながらワニスを充填するので、ワニス充填中にスロットコイルがスロットから飛び出すのを防止できる。
本発明の一実施形態の回転電機のステータの斜視図である。 ステータの分解斜視図である。 一方のベースプレート組立体の分解斜視図である。 他方のベースプレート組立体の分解斜視図である。 スロットコイルの斜視図である。 スロットコイルの分解斜視図である。 ステータの一部を示す縦断面図である。 ベースプレート組立体の一部を示す正面図である。 複数相のコイルの斜視図である。 図8に示す複数相のコイルから1相分のコイルを抜き出して示す斜視図である。 U相のコイルの結線態様を示す展開図である。 U相、V相、W相のコイルの結線態様を示す模式図である。 外側接続コイル延出部と内側接続コイル延出部との接合を説明するための斜視図である。 外側接続コイルの内径側端部と外径側スロットコイルの段差部との接合及び内側接続コイルの内径側端部と内径側スロットコイルの段差部との接合を説明するための斜視図である。 ステータコアの1つのスロットに絶縁材で被覆したスロットコイルが挿入された状態を示す拡大斜視図である。 図14のA−A線断面図である。 絶縁材で被覆したスロットコイルが挿入されたステータコアの正面図である。 スロットコイル配置工程の説明図である。 ワニス充填工程の説明図である。 ゴム線が設けられた絶縁材の鍔部を示すスロットコイルの部分斜視図である。 ゴムシートが設けられた絶縁材の鍔部のスロットコイルの部分斜視図である。 スロットコイルを被覆する絶縁材と別体で構成された鍔部を示すスロットコイルの部分斜視図である。 第1変形例の鍔部を示すスロットコイルの部分斜視図である。 第2変形例の鍔部を示すスロットコイルの部分斜視図である。 第2変形例の鍔部が係合する溝部を示すステータコアの端面の部分拡大図である。
以下、本発明の回転電機のステータの一実施形態を、添付図面に基づいて説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
[ステータ]
図1及び図2に示すように、本実施形態の回転電機のステータ10は、ステータコア組立体20と、一対のベースプレート組立体30L、30Rと、を備え、ベースプレート組立体30L、30Rが、ステータコア組立体20の両側に配置されて組み付けられている。ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとの間には、例えば、シリコンシートなどの絶縁シート65が配置され、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとを絶縁している。
[1 ステータコア組立体]
ステータコア組立体20は、ステータコア21と、複数のスロットコイル25と、を備える。
[1−1 ステータコア]
ステータコア21は、例えば、プレス抜きされた複数枚の珪素鋼板が積層されて構成され、その径方向内側に、複数のティース22と、隣接するティース22間に形成される複数のスロット23とを備える。スロット23は、ステータコア21の軸方向に貫通して形成され、軸方向から見てステータコア21の径方向に長い略長円形状に形成され、開口部24がステータコア21の内周面に開口している。なお、ステータコア21の外周部には、ステータコア21を不図示のハウジングに締結する複数の締結部15が設けられている。
[1−2 スロットコイル]
各スロット23に挿入されるスロットコイル25は、図5A、図5B及び図6も参照して、断面長方形状の板状導体である外径側スロットコイル26と内径側スロットコイル27とを有し、外径側スロットコイル26と内径側スロットコイル27の軸方向両端部を除く周囲が射出成形された樹脂などの断面長方形状の絶縁材28で被覆されて一体に形成されている。具体的に、外径側スロットコイル26は、ステータコア21の軸方向幅L1と後述する接続コイル40の4枚分の軸方向幅(4×L2)の和と略等しい長さ(L1+4×L2)に設定され、軸方向両端部がそれぞれ接続コイル40の2枚分の軸方向幅と略等しい長さ(2×L2)だけ絶縁材28から露出している。さらに、外径側スロットコイル26の軸方向一端部は、接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ周方向一方を向く面が段状に切り欠かれて板厚が薄くなることで段差部26aが形成され、外径側スロットコイル26の軸方向他端部は、接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ周方向他方を向く面が段状に切り欠かれて板厚が薄くなることで段差部26aが形成されている。
内径側スロットコイル27は、ステータコア21の軸方向幅(L1)と後述する接続コイル40の2枚分の軸方向幅(2×L2)の和と略等しい長さ(L1+2×L2)に設定され、軸方向両端部がそれぞれ接続コイル40の1枚分の軸方向幅と略等しい長さ(L2)だけ絶縁材28から露出している。さらに、内径側スロットコイル27の軸方向一端部は、接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ周方向他方を向く面が段状に切り欠かれて板厚が薄くなることで段差部27aが形成され、内径側スロットコイル27の軸方向他端部は、接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ周方向一方を向く面が段状に切り欠かれて板厚が薄くなることで段差部27aが形成されている。
言い換えると、スロットコイル25は、外径側スロットコイル26が接続コイル40の2枚分の軸方向幅と略等しい長さ(2×L2)分だけ軸方向両側にそれぞれ絶縁材28から露出するとともに、内径側スロットコイル27が接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ軸方向両側にそれぞれ絶縁材28から露出し、外径側スロットコイル26と内径側スロットコイル27の両先端部にはそれぞれ接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ段差部26a、27aが周方向で反対側を向くように形成されている。また、軸方向一端部と軸方向他端部では、外径側スロットコイル26の段差部26a同士と内径側スロットコイル27の段差部27a同士がそれぞれ周方向で反対側を向くように形成されている。
絶縁材28には、図5A及び図5Bに示すように、長手方向(軸方向)一端側の外周面28aにのみ鍔部29が形成されている。鍔部29は、ステータコア21の端面21bに当接することで、スロットコイル25を被覆する絶縁材28の外周面28aとスロット23の内周面23aとの隙間を封止する。鍔部29は、スロットコイル25の外周面28aから周方向一方側に張り出す略長方形状の第1鍔部29Aと、スロットコイル25の周方向他方側に張り出す略長方形状の第2鍔部29Bと、から構成される。
外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27からなる複数のスロットコイル25は、各スロット23内に外径側スロットコイル26が径方向外側となり内径側スロットコイル27が径方向内側となるようにステータコア21の径方向に配置される。各スロットコイル25は、ステータコア21の複数のスロット23にそれぞれ挿入されてステータコア21の周方向に並べられ、ステータコア組立体20を構成する。ステータコア組立体20においては、図14及び図15に示すように、各スロットコイル25の第1鍔部29A及び第2鍔部29Bの裏面29dがステータコア21の端面21bに当接している。
外径側スロットコイル26は、接続コイル40の略2枚分の軸方向幅と略等しい長さ(2×L2)分だけ先端部がステータコア21の両方の端面21a、21bからそれぞれ突出するようにスロット23に挿入され、内径側スロットコイル27は、接続コイル40の略1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ先端部がステータコア21の両方の端面21a、21bからそれぞれ突出するようにスロット23に挿入されている。
また、外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27と、ステータコア21のスロット23との間には、両スロットコイル26、27を被覆する絶縁材28が介在してステータコア21との絶縁が確保されている。
外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27を被覆する絶縁材28は、鍔部29以外の外周がスロット23の外周よりも小さくスロット23と略同一形状を有する。したがって、スロットコイル25を被覆する絶縁材28の外周面28aとスロット23の内周面23aとの間には、後述するワニス60が充填される隙間が形成される。なお、絶縁材28の長手方向(軸方向)他端側の外周面28aには鍔部29が形成されていないので、ステータコア21の端面21a側からは、スロットコイル25を被覆する絶縁材28の外周面28aとスロット23の内周面23aとの間の隙間にアクセス可能となっている。なお、絶縁材28としては、エポキシ樹脂、エナメル樹脂等を使用することができる。
[1−3 ステータコア組立体の組立]
このように構成されるステータコア組立体20の組立は、先ず、ステータコア21の各スロット23にスロットコイル25を挿入する(スロットコイル配置工程)。このとき、図17Aに示すように、スロットコイル25をステータコア21のスロット23に挿入し、絶縁材28の第1鍔部29A及び第2鍔部29Bをステータコア21の端面21bと当接させる。絶縁材28の第1鍔部29A及び第2鍔部29Bとステータコア21の端面21bとの当接状態を維持するため、スロットコイル25が貫通するコイル貫通部70が形成された冶具71により絶縁材28の第1鍔部29A及び第2鍔部29Bをステータコア21の端面21bに押圧する。
続いて、図17Bに示すように、ステータコア21の端面21bを下方に向け、所定角度傾斜した状態にステータコア21を保持するとともに、冶具71により絶縁材28の第1鍔部29A及び第2鍔部29Bをステータコア21の端面21bに下方から押圧しながら、ワニス60を充填する(ワニス充填工程)。ワニス60の充填は、ステータコア21を回転させながら、ステータコア21の端面21a側に配置されたワニス注入ノズル73から溶融状態のワニス60を上方から滴下する。これにより、スロットコイル25を被覆する絶縁材28の外周面28aとスロット23の内周面23aとの間にワニス60が充填されるが、絶縁材28の第1鍔部29A及び第2鍔部29Bがステータコア21の端面21bと当接しているので、スロットコイル25を被覆する絶縁材28の外周面28aとスロット23の内周面23aとの隙間が封止され、ワニス60がステータコア21の端面21b側から漏れ出るのを抑制できる。その後、ワニス60を冷却することで、図14及び図15に示すように、スロットコイル25を被覆する絶縁材28の外周面28aとスロット23の内周面23aとの間に充填されたワニス60が硬化し、スロットコイル25がステータコア21に固定される。
なお、ワニス60がステータコア21の端面21b側から漏れ出るのをより抑制するため、ステータコア21の端面21bに当接する第1鍔部29A及び第2鍔部29Bの裏面29dには、図18Aに示すように、絶縁材の外周面28aとスロット23の内周面23aとの隙間の外側に径方向に延びるゴム線66が設けられていてもよく、図18Bに示すように、裏面29d全体を覆うゴムシート67が設けられていてもよい。
[2 ベースプレート組立体]
ステータコア組立体20の両側にそれぞれ配置されるベースプレート組立体30L、30Rは、図3及び図4に示すように、ベースプレート31L、31Rと、複数の接続コイル40と、を備える。
[2−1 ベースプレート]
ベースプレート31L、31Rは、絶縁性を有する樹脂(非磁性材)等によって成形され、ステータコア21と略等しい内外径を有する略円環状部材である。
ベースプレート31L、31Rの内径側には、図3及び図4に示すように、ステータコア21のスロット23に挿入された各スロットコイル25の外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27にそれぞれ対応して、複数の外径側貫通孔32及び複数の内径側貫通孔33が、それぞれ等間隔にベースプレート31Rを貫通して外側面35と内側面36とを連通するように形成されている。ステータコア組立体20にベースプレート組立体30L、30Rを組み付けることで、ベースプレート31L、31Rの外径側貫通孔32には、ステータコア21のスロット23に挿入されステータコア21の端面21a、21bから突出する外径側スロットコイル26の先端部が配置され、ベースプレート31L、31Rの内径側貫通孔33には、ステータコア21のスロット23に挿入されステータコア21の端面21a、21bから突出する内径側スロットコイル27の先端部が配置される。
ベースプレート31L、31Rの外径側には、さらに複数の接続コイル接合孔34が等間隔にベースプレート31L、31Rを貫通して外側面35と内側面36とを連通するように形成されている。ベースプレート31L、31Rの外側面35及び内側面36には、図7に示すように、それぞれ外側面35及び内側面36に開口する断面略コの字型の複数の外側面溝37及び内側面溝38が、インボリュート曲線に沿って円周方向に近接して形成されている。
なお、ベースプレート31Lには、ベースプレート31Lの外径側に、図中上方部分に径方向外側に扇状に延びる扇状部31aが設けられている。扇状部31aには、入力端子部43が配置される入力端子用切欠部34cが各相1つずつ等間隔に形成されるとともに、同相のコイル同士を接続するバスバー61U、61V、61Wのバスバー接続部が配置されるバスバー用切欠部(不図示)、及びU、V、W相のコイル同士を接続する中点バスバー62が配置される中点バスバー用切欠部(不図示)が設けられている。
ベースプレート31L、31Rの接続コイル接合孔34には、後述する外側接続コイル41の外径側端部112と内側接続コイル42の外径側端部123とが配置される。外径側貫通孔32、内径側貫通孔33及び接続コイル接合孔34は、軸方向から見て矩形形状を呈し、これらの内部に配置されるコイル部材よりも大きな空間を有している。
これらベースプレート31L、31Rにおいては、図6に示すように、互いに隣接する各外側面溝37、37間、及び各内側面溝38、38間は、ベースプレート31Lから立設する隔壁31bによって隔離され、また、軸方向において対向する外側面溝37と内側面溝38とは中間壁31cによって隔離される。
また、ベースプレート31L、31Rは、内径側貫通孔33が形成される最内径部39が、接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)に設定されており、外径側貫通孔32及び接続コイル接合孔34が形成される最内径部39以外の領域が、接続コイル40の2枚分の軸方向幅(2×L2)と中間壁31cの厚さ(L3)との合計に略等しい軸方向幅(2×L2+L3)に設定されている。
ベースプレート組立体30L、30Rでは、図7に示すように、ベースプレート31L、31Rの各外側面溝37は、正面視において、接続コイル接合孔34と、この接続コイル接合孔34から反時計方向に所定の角度離間した外径側貫通孔32とを接続するように、インボリュート曲線に沿って湾曲して形成されている。なお、図7では、外側面溝37及び内側面溝38に後述する外側接続コイル41及び内側接続コイル42を収容した状態を示している。
また、ベースプレート31L、31Rの各内側面溝38は、正面視において、接続コイル接合孔34と、この接続コイル接合孔34から反時計方向に(図7側から見て時計方向に)所定の角度離間した内径側貫通孔33とを、外径側貫通孔32を避けて屈曲しながら接続するように形成されている。
即ち、外径側貫通孔32と内径側貫通孔33とは、外側面溝37及び内側面溝38が共通に連続する接続コイル接合孔34を介して接続されている。
[2−2 接続コイル]
接続コイル40は、銅などの導電材料によって板状に形成されており、外側面溝37にそれぞれ挿入される外側接続コイル41と、内側面溝38にそれぞれ挿入される内側接続コイル42とに分けることができる。なお、ここで言う外側接続コイル41とは、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとが組み付けられたとき、ステータ10の軸方向外側となる接続コイル40のことであり、内側接続コイル42とは、ステータ10の軸方向内側となる接続コイル40のことである。
外側接続コイル41は、一様厚を有する断面長方形状の板状導体であって、外側面溝37と同一形状のインボリュート曲線に沿って形成された外側接続コイル本体110から内径側端部111が径方向に屈曲するとともに、外径側端部112も外側接続コイル本体110から径方向に屈曲している。外側接続コイル41の外径側端部112には軸方向内側に延出するように外側接続コイル延出部113が形成されている。外側接続コイル本体110及び内径側端部111の軸方向幅(L2)は、外側面溝37の溝深さと等しくなっており、外側接続コイル延出部113の軸方向幅(L4)は、外側面溝37と内側面溝38との各溝深さと中間壁31cの厚さ(L3)との合計に等しい軸方向幅(2×L2+L3)に設定されている。
内側接続コイル42は、一様厚を有する断面長方形状の板状導体であって、内側面溝38と同一形状のインボリュート曲線に沿って形成された内側接続コイル本体120から外径側貫通孔32を迂回するように形成された迂回部121を経由して内径側端部122が径方向に屈曲するとともに、外径側端部123も内側接続コイル本体120から径方向に屈曲している。内側接続コイル42の外径側端部123には、軸方向外側に延出するように内側接続コイル延出部124が形成されている。内側接続コイル本体120及び内径側端部122の軸方向幅(L2)は、内側面溝38の溝深さと等しくなっており、内側接続コイル延出部124の軸方向幅(L4)は、外側面溝37と内側面溝38との各溝深さと中間壁31cの厚さとの合計に等しい軸方向幅(2×L2+L3)に設定されている。
外側接続コイル41及び内側接続コイル42は同一の板厚を有し、この外側接続コイル41及び内側接続コイル42の板厚は、同じく同一の板厚を有する外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27と同じ板厚に設定されている。この外側接続コイル41及び内側接続コイル42の板厚は、外側接続コイル41及び内側接続コイル42(外側接続コイル本体110及び内側接続コイル本体120)の軸方向幅(L2)より小さくなっている。なお、上記した「接続コイル40のx(x=1、2、4)枚分の軸方向幅」は、外側接続コイル本体110及び内側接続コイル本体120の軸方向幅を意味している。また、「略等しい」とは、中間壁31c分の誤差を含む表現である。絶縁シート65の厚さについては考慮しないものとした。
外側接続コイル41、内側接続コイル42、及びスロットコイル25は、所定の板厚を有する金属板(例えば銅板)からプレス打抜等の加工を行うことにより、所望の軸方向幅及び所望の平面形状に形成することができる。さらに、外側接続コイル41については、打抜かれた板状導体を曲げ成形することにより、外側面溝37と同一形状のインボリュート曲線に沿って形成された外側接続コイル本体110と、外側接続コイル本体110から屈曲するように接続された内径側端部111、外径側端部112とを形成することができる。同様に、内側接続コイル42についても、打抜かれた板状導体を曲げ成形することにより、内側面溝38と同一形状のインボリュート曲線に沿って形成された内側接続コイル本体120と、内側接続コイル本体120から屈曲するように接続された内径側端部122、外径側端部123とを形成することができる。
外側接続コイル41は、ベースプレート31L、31Rの外側面溝37に挿入される。外側接続コイル41の内径側端部111は外径側貫通孔32に配置され、図13に示すように、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとの組み付けの際に同じくステータコア21のスロット23に挿入されて外径側貫通孔32に配置される外径側スロットコイル26の段差部26aと当接する。
内側接続コイル42は、ベースプレート31L、31Rの内側面溝38に挿入される。内側接続コイル42の内径側端部122は内径側貫通孔33に配置され、図13に示すように、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとの組み付けの際に同じくステータコア21のスロット23に挿入されて内径側貫通孔33に配置される内径側スロットコイル27の段差部27aと当接する。
外側接続コイル41の外径側端部112と内側接続コイル42の外径側端部123とは、図12に示すように、いずれも接続コイル接合孔34に配置され、外側接続コイル延出部113の周方向一方を向く側面113aと内側接続コイル延出部124の周方向他方を向く側面124aとが径方向及び軸方向全面に亘って当接する。
[3 接合]
互いに当接する、外側接続コイル41の内径側端部111と外径側スロットコイル26の段差部26a、内側接続コイル42の内径側端部122と内径側スロットコイル27の段差部27a、及び、外側接続コイル41の外側接続コイル延出部113と内側接続コイル42の内側接続コイル延出部124は、いずれも板厚方向に対して交差する平面状の板表面同士が溶接により、好ましくはレーザー溶接により接合される。以下の説明ではレーザー溶接により接合する場合を例に説明する。
図12に示すように、外側接続コイル延出部113と内側接続コイル延出部124とは、いずれも板厚方向に対して交差し軸方向に沿う平面状の板表面である、外側接続コイル延出部113の周方向一方を向く側面113aと内側接続コイル延出部124の周方向他方を向く側面124aとを対向させて当接させることで互いの板表面が径方向及び軸方向全面に亘って面接触する。両方の側面113a、124aを面接触させた状態で、接続コイル接合孔34の軸方向外側から径方向に延びる当接面P1に沿ってレーザー溶接することで当接面P1において接合される。これにより、同じ接続コイル接合孔34に位置する外側接続コイル41の外径側端部112と内側接続コイル42の外径側端部123とが電気的に接続され、ベースプレート組立体30L、30Rが構成される。なお、図12においては、ベースプレート31L、31Rを省略している。図13についても同様である。
図13に示すように、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとの組み付けにおいては、絶縁シート65を介在させて互いの周方向の相対位置をあわせて軸方向に組み付けることで、外側接続コイル41の内径側端部111と外径側スロットコイル26の段差部26aとが当接し、内側接続コイル42の内径側端部122と内径側スロットコイル27の段差部27aとが当接することで、両者が位置決めされる。
外径側スロットコイル26の段差部26aと当接する外側接続コイル41の内径側端部111は、平面状の板表面である周方向他方を向く側面111aが段差部26aの側面26b全面に亘って当接するとともに、底面111bが段差部26aの底面26c全面に亘って当接する。板厚方向に対して交差し軸方向に沿う平面状の両側面111a、26bを面接触させた状態で、外径側貫通孔32の軸方向外側から径方向に延びる当接面P2に沿ってレーザー溶接することで当接面P2において接合される。
内径側スロットコイル27の段差部27aと当接する内側接続コイル42の内径側端部122は、平面状の板表面である周方向一方を向く側面122aが段差部27aの側面27b全面に亘って当接するとともに、底面122bが段差部27aの底面27c全面に亘って当接する。板厚方向に対して交差し軸方向に沿う平面状の両側面122a、27bを面接触させた状態で、内径側貫通孔33の軸方向外側から径方向に延びる当接面P3に沿ってレーザー溶接することで当接面P3において接合される。
このように接合することで、ステータコア21のスロット23に挿入された外径側スロットコイル26と内径側スロットコイル27とが、外側接続コイル41及び内側接続コイル42を介して電気的に接続された状態でステータコア組立体20にベースプレート組立体30L、30Rが組み付けられる。外側接続コイル41及び内側接続コイル42は、同相(例えば、U相)のスロットコイル25同士を接続してコイル50の渡り部を構成する。
従って、例えば図9に示すように、同一のスロット23に配置された外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27に関して、外径側スロットコイル26の一端側(図中手前側)で接続された外側接続コイル41は、径方向外側、且つ、時計回りに延びて同相の内側接続コイル42に接続され、外径側スロットコイル26の他端側(図中奥側)で接続された外側接続コイル41は、径方向外側、且つ、反時計回りに延びて同相の内側接続コイル42に接続される。また、内径側スロットコイル27の一端側(図中手前側)で接続された内側接続コイル42は、径方向外側、且つ、反時計回りに延びて同相の外側接続コイル41に接続され、内径側スロットコイル27の他端側(図中奥側)で接続された内側接続コイル42は、径方向外側、且つ、時計回りに延びて同相の外側接続コイル41に接続される。
このようにステータ10は、ステータコア組立体20の両側に一対のベースプレート組立体30L、30Rを組みつけることで構成され、これによりセグメント化されたコイル50が、同一構造を有する各相6つのコイルループ(U相コイル50U、V相コイル50V、及びW相コイル50W)を形成する。この各相6つのコイルループ(U相コイル50U、V相コイル50V、及びW相コイル50W)は、2つのコイルループを1組として3組のU相コイル50U、3組のV相コイル50V、及び3組のW相コイル50Wが、反時計方向にこの順で波巻きされる(図10参照)。図8は、理解を容易にするためステータ10からセグメント化された複数相(UVW相)のコイルを抜き出して示す複数相のコイルの斜視図、図9は、更に一相分(例えば、U相)のコイルを抜き出して示す斜視図、図10は、U相のコイルの結線態様を示す展開図、図11は、U相、V相、W相のコイルの結線態様を示す模式図である。
U相コイルを例に各相の結線態様について図10を参照しながらより詳細に説明すると、U相コイルを構成する6つのコイルループは、3つのコイルループ(Uループ)が連続して時計方向に波巻きされるとともに3つのコイルループ(ループ)が連続して反時計方向に波巻きされ、Uループとループが直列にバスバー61Uで結線されている。1つのスロット23内に配置される、絶縁材28で被覆された外径側スロットコイル26と内径側スロットコイル27とは、Uループを構成するコイルとループを構成するコイルとからなっており、電流の流れ方向が同一方向となっている。
例えば、1つのUループに着目すると、U相のスロット23に配置された外径側スロットコイル26の軸方向一端(図の右手側)から、外側接続コイル41、内側接続コイル42の順に接続されて、次のU相のスロット23における、内径側スロットコイル27に接続される。その後、内径側スロットコイル27の軸方向他端(図の左手側)から、内側接続コイル42、外側接続コイル41の順に接続されて、さらに次のU相のスロット23における、外径側スロットコイル26に接続される。以降、この接続構成を繰り返してUループが形成されている。
同様に、他の2相、即ち、V相コイル(W相コイル)を構成する6つのコイルループも、反対方向に波巻きされた3つのVループ(Wループ)と3つのループ(ループ)が直列にバスバー61U(バスバー61W)で結線され、1つのスロット23内に配置される外径側スロットコイル26と内径側スロットコイル27とはVループ(Wループ)を構成するコイルとループ(ループ)を構成するコイルとからなっており、電流の流れ方向が同一方向となっている。これらU相コイル50U、V相コイル50V、及びW相コイル50Wは、図11に示すように、中点バスバー62でスター結線されている。
[4 総括]
以上説明したように、本実施形態の回転電機のステータ10によれば、スロットコイル25を被覆する絶縁材28は、一端側にステータコア21の端面21bと当接する鍔部29を有するので、絶縁材28の外周面28aとスロット23の内周面23aとの隙間に充填されるワニス60の漏れを抑制でき、ワニス60の使用量を低減できる。
また、鍔部29は、絶縁材28の外周面28aから周方向一方側に張り出す第1鍔部29Aと絶縁材28の外周面28aから周方向他方側に張り出す第2鍔部29Bとを有するので、径方向に長いスロット23に対し効果的にワニス60の漏れを抑制できる。
また、鍔部29にステータコア21の端面21bと当接する裏面29dにゴム線66又はゴムシート67を設けることで、より効果的にワニス60の漏れを抑制できる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、上記実施形態では、鍔部29がスロットコイル25を被覆する絶縁材28に一体形成されていたが、図19に示すように、鍔部29をスロットコイル25を被覆する絶縁材28とは別体(例えば、キャップ型)で構成してもよい。このように、鍔部29を絶縁材28と別体で構成することで、絶縁材28で被覆されたスロットコイル25を容易に製造できる。
また、鍔部29の形状は、これに限らず、任意の形状を選択できる。例えば、図20に示すように、スロットコイル25の外周面28aから周方向に張り出す第1鍔部29A及び第2鍔部29Bに加えて、径方向外側に張り出す第3鍔部29Cが形成されていてもよい。図21Aは、第1鍔部29A、第2鍔部29B、及び第3鍔部29Cの裏面29dの外縁部に下方に延びる第1係合部75が設けられた例である。また、ステータコア21の端面21bには、図21Bに示すように、鍔部29の第1係合部75と係合するU字形状の溝部からなる第2係合部76がスロット23を囲むように設けられている。
このように、第1係合部75及び第2係合部76がスロット23を囲むように設けられており、スロットコイル25をステータコア21のスロット23に挿入し、絶縁材28の第1鍔部29A、第2鍔部29B及び第3鍔部29Cをステータコア21の端面21bと当接させるとともに第1係合部75及び第2係合部76を係合させることで、より効果的にワニス60の漏れを抑制できる。
10 回転電機のステータ
21 ステータコア
21b 端面(一端面)
23 スロット
23a 内周面
25 スロットコイル
28 絶縁材
28a 外周面
29 鍔部
29A 第1鍔部
29B 第2鍔部
29d 裏面(当接面)
40 接続コイル
50 コイル
60 ワニス
66 ゴム線(封止部材)
67 ゴムシート(封止部材)
75 第1係合部
76 第2係合部
P2 当接面(当接部)
P3 当接面(当接部)

Claims (6)

  1. 複数のスロットを有するステータコアと、
    前記ステータコアに取付けられるコイルと、を備えた回転電機のステータにおいて、
    前記コイルは、前記スロットに挿入される複数のスロットコイルと、前記ステータコアの軸方向端面よりも軸方向外側において、前記スロットコイル間を接続する複数の接続コイルと、を有し、前記スロットコイルと前記接続コイルとは当接部において結合されており、
    前記スロットコイルは、周囲が絶縁材で被覆されており、
    前記絶縁材の外周は、前記スロットの内周より小さく、
    前記絶縁材の外周面と前記スロットの内周面との隙間には、ワニスが充填され、
    前記絶縁材は、一端側に前記ステータコアの一端面と当接して前記ワニスの漏れを抑制するワニス漏れ抑制部を有し、
    前記ワニス漏れ抑制部には、前記ステータコアの前記一端面と当接する当接面に第1係合部が設けられ、
    前記ステータコアの前記一端面には、前記第1係合部と係合する第2係合部が設けられ、
    前記第1係合部及び前記第2係合部は、前記スロットを囲むように設けられている、回転電機のステータ。
  2. 請求項に記載の回転電機のステータであって、
    前記ワニス漏れ抑制部は、前記絶縁材の外周面から周方向一方側に張り出す第1鍔部と、前記絶縁材の外周面から周方向他方側に張り出す第2鍔部と、を有する、回転電機のステータ。
  3. 請求項に記載の回転電機のステータであって、
    前記ワニス漏れ抑制部は、前記絶縁材と別体で構成される、回転電機のステータ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転電機のステータであって、
    前記ワニス漏れ抑制部には、前記ステータコアの前記一端面と当接する当接面に封止部材が設けられている、回転電機のステータ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転電機のステータの製造方法であって、
    前記スロットコイルを前記ステータコアの前記スロットに挿入し、前記絶縁材の前記ワニス漏れ抑制部を前記ステータコアの前記一端面と当接させるスロットコイル配置工程と、
    前記ステータコアの前記一端面側を下方に向けて配置し、前記絶縁材の外周面と前記スロットの内周面との隙間に前記ステータコアの他端面側からワニスを充填するワニス充填工程と、を備える、回転電機のステータの製造方法。
  6. 請求項に記載の回転電機のステータの製造方法であって、
    前記ワニス充填工程では、前記絶縁材の前記ワニス漏れ抑制部を前記ステータコアの前記一端面に向けて押圧しながらワニスを充填する、回転電機のステータの製造方法。
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