JPWO2015140833A1 - Dr缶ボディ用アルミニウム合金板及びその製造方法 - Google Patents

Dr缶ボディ用アルミニウム合金板及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

バッチ炉を用いた場合でも低耳率を有し、かつ、深絞り性に優れたDR缶ボディ用アルミニウム合金、ならびに、その製造方法を提供する。Si:0.10〜0.60mass%(以下、%)、Fe:0.10〜0.80%、Cu:0.05〜0.25%、Mn:0.80〜1.50%、Mg:0.80〜1.30%を含有し、残部Al及び不可避不純物よりなるアルミニウム合金からなり、当該アルミニウム合金鋳塊から熱間圧延板と中間焼鈍板を経て最終板としたアルミニウム合金板であって、最終板におけるCube方位密度(CubeO)がランダム方位密度に対して2.00倍以上であり、かつ、CubeOとS方位密度(SO)との比(CubeO/SO)が0.40〜1.00であり、空焼き後において、180〜220MPaの耐力及び230MPa以上の引張強度を有するDR缶ボディ用アルミニウム合金板、ならびに、その製造方法。

Description

本発明は、深絞り性に優れ、かつ、耳率の小さいDR缶ボディ用アルミニウム合金及びその製造方法に関する。
JIS規格におけるA3004やA3104といったアルミニウム合金は優れた成形性と耐食性を有することから、アルミニウム缶のボディ材として用いられている。アルミニウム缶のボディは、深絞り成形のみで製造されるDR缶と、深絞り成形としごき成形で製造されるDI缶がある。これらアルミニウム缶において、耳率は重要な特性である。ここで、耳率について説明する。通常、深絞り成形後のカップには、円周部における上端において高い部分(山)と低い部分(谷)が生じる。この山高さの平均値と谷高さの平均値の差を谷高さの平均値で除したものを耳率と呼ぶ。耳率が劣悪の場合には、缶蓋との巻き締め時に不良箇所が発生したり、トリミング量が増加して歩留が低下するなど生産性に悪影響を及ぼす。
耳の形状としては、圧延方向に対して0/90度方向に山が立つ0/90度耳と、圧延方向に対して45度方向に山が立つ45度耳がある。それぞれの耳について集合組織との相関性があり、Cube方位:(001)<100>は0/90度耳を発達させ、圧延集合組織であるβファイバーは45度耳を発達させることが知られている。なお、冷間圧延率が高くなると、βファイバーが発達して45度耳が顕著となる。優れた耳率を得るためには、Cube方位と圧延集合組織、特にS及びR方位:{123}<634>の良好なバランスが必要である。
上記DR缶ボディは食品用容器が主な用途であり、世界の人口増加に伴い需要は増加していくものと予想される。DR缶ボディは、現在、中間焼鈍工程を備える製造方法によって製造されており、中間焼鈍には箱型焼鈍炉(以下、「バッチ炉」と記す)と連続焼鈍炉(以下「CAL」と記す)が用いられている。製造コストはCALの方が嵩み、生産能力を増やすための設備投資も多額となる。そのため、低コスト化を図るためにはバッチ炉で製造する必要があるが、CALに比べて耳の制御が厳しく45度耳が発達し易い難点がある。
また、DR缶ボディは深絞りのみで成形されることから、高度の深絞り成形性が要求される。具体的には、高深絞り性と深絞り成形時のしわの発生低減である。深絞り性は限界絞り比で評価され、深絞り性が良好でなければ成形時に割れが発生し易くなる。また、深絞り成形時にしわが発生すると、製品の表面品質を著しく低下させる。近年になって、表面品質への要求は益々厳しくなっている。
特許文献1には、深絞り性や再絞り性を有する包装用アルミニウム合金板の製造方法が記載されている。また、特許文献2には、高強度で、かつ低方向性を有する包装用アルミニウム合金の製造方法が記載されている。また、特許文献3〜5には、上述の集合組織に関する技術として、熱延板、中間焼鈍板、最終板のCube方位や圧延集合組織を規定した低耳率を有するアルミニウム合金板が記載されている。
特許文献1においては、均質化処理や冷間圧延率で耳の制御を図っているが、これだけではバッチ炉で中間焼鈍を行った場合に十分な低耳率を得ることはできない。また、特許文献2のアルミニウム合金では、高強度のために深絞り成形時にしわが発生する虞がある。上述のように表面品質への要求が高まっていることから、特許文献2のアルミニウム合金をDRボディ材に適用するのは困難である。
一方、特許文献3〜5の技術では金属組織を制御しているものの、用途がDI缶用に限定されている。DI缶用途では、中間焼鈍工程を用いず高冷間圧延率となる。用いる超硬質材は高耐力のため、深絞り成形時にしわが発生し易くDR缶用には適していない。また、特許文献5の熱延板組織は部分再結晶組織であるため、板温度が低くなければ部分再結晶組織を得ることができない。従って、製造条件の一つである圧延速度を低下せざるを得ず、生産性の低下と製造コスト高を招く問題がある。
特開昭63−145758号公報 特開平1−198454号公報 特開2001−40461号公報 特開2004−244701号公報 特開2004−263253号公報
発明が解決しようする課題
本発明者らは、種々の実験及び検討を重ねた結果、中間焼鈍工程前の金属組織において、S方位をマトリクス中に十分に発達させて再結晶時の析出を抑制することにより、バッチ炉でも優れた耳率を有するアルミニウム合金板が得られることを見出した。すなわち、Cube方位とS方位には結晶方位として<111>軸回り40度の回転関係があり、S方位のマトリクスにおいてCube方位は成長し易いことが知られている。そこで、このS方位を発達させることでCube方位を成長し易くさせるものである。また、析出物は再結晶を阻害してCube方位の形成を抑制し、R方位形成を促進させる。そこで、S方位を十分に発達させて析出粒子数を抑制することにより、バッチ炉を用いた中間焼鈍工程においても優れた耳率が得られるようにした。
また、深絞り成形時のしわの発生の有無は、空焼き後における耐力に起因するものでる。空焼き後の耐力が低下するとしわの発生は抑制されるが、引張強度も低下するので深絞り性も劣る。そこで、冷間圧延率を制御することで耐力と引張強度を適切に調整し、これにより、良好な深絞り性を維持しつつ、しわの発生を抑制できることを見出した。
本発明は、以上の知見を基にして見出されたアルミニウム合金であって、バッチ炉を用いた場合でも低耳率を有し、かつ、深絞り性に優れたDR缶ボディ用アルミニウム合金、ならびに、その製造方法の提供を目的とする。
本発明は、一次冷間圧延率を適切に制御することを特徴とするものである。一次冷間圧延率を高くすることで、S方位を発達させることができる。しかしながら、一次冷間圧延率が高過ぎる場合には、晶出物周りからの再結晶であるPSNが顕著となり、金属組織はCube方位密度が低下したランダム組織となる。その結果、0/90度耳を発達させることができず、45度耳の発達を招くことが判明した。そこで、一次冷間圧延率を適切に制御することにより、S方位を中間焼鈍工程前の組織に発達させ、かつ、中間焼鈍工程前の組織における析出粒子数及び再結晶時の析出を抑制するものである。これにより、焼鈍工程におけるCube方位の成長を促進させることができる。すなわち、0/90度耳の発達を促し、二次冷間圧延工程との良好なバランスにより優れた耳率を得るものである。また、二次冷間圧延工程において、適切な耐力と引張強度を制御することで、良好な深絞り性と高表面品質に耐えうる美観とが得られる。
本発明は請求項1において、Si:0.10〜0.60mass%、Fe:0.10〜0.80mass%、Cu:0.05〜0.25mass%、Mn:0.80〜1.50mass%、Mg:0.80〜1.30mass%を含有し、残部Al及び不可避不純物よりなるアルミニウム合金からなり、当該アルミニウム合金の鋳塊から少なくとも熱間圧延板と中間焼鈍板を経て最終板としたアルミニウム合金板であって、最終板におけるCube方位密度(CubeO)がランダム方位密度に対して2.00倍以上であり、かつ、CubeOとS方位密度(SO)との比(CubeO/SO)が0.40〜1.00であり、空焼き後において、180〜220MPaの耐力及び230MPa以上の引張強度を有することを特徴とするDR缶ボディ用アルミニウム合金板とした。
本発明は請求項2では請求項1において、前記熱間圧延板の導電率が36.0〜43.0%IACSであるものとした。
本発明は請求項3では請求項1又は2において、前記中間焼鈍板におけるCube方位密度(CubeO)がランダム方位密度に対して4.00倍以上であり、かつ、CubeOとR方位密度(RO)との比(CubeO/RO)が1.00以上であるものとした。
本発明は請求項4において、請求項1〜3のいずれか一項に記載のDR缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法であって、Si:0.10〜0.60mass%、Fe:0.10〜0.80mass%、Cu:0.05〜0.25mass%、Mn:0.80〜1.50mass%、Mg:0.80〜1.30mass%を含有し、残部Al及び不可避不純物よりなるアルミニウム合金を鋳造する鋳造工程と、鋳塊を均質化処理する均質化処理工程と、均質化処理した鋳塊を熱間圧延する熱間圧延工程と、熱間圧延板の一次冷間圧延工程と、一次冷間圧延板を焼鈍する中間焼鈍工程と、中間焼鈍板の二次冷間圧延工程と、を備えることを特徴とするDR缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法とした。
本発明は請求項5では請求項4において、前記均質化処理工程において、鋳塊が580〜620℃で1〜12時間処理され、前記熱間圧延工程が、開始温度450〜610℃で終了温度450〜550℃の熱間粗圧延段階と終了温度330〜380℃の熱間仕上圧延段階とからなり、前記一次冷間圧延工程の圧延率が85〜95%であり、前記中間焼鈍工程において、一次冷間圧延板が200℃以上の温度域での平均昇温速度10〜100℃/時間をもって300〜450℃の焼鈍温度まで昇温され、次いで当該焼鈍温度で1〜4時間保持され、前記二次冷間圧延工程の圧延率が20〜40%であるものとした。
本発明は請求項6では請求項4又は5において、前記二次冷間圧延工程後において、二次冷間圧延板を焼鈍する最終焼鈍工程を更に備えるものとした。
本発明は請求項7では請求項6において、前記最終焼鈍工程において、二次冷間圧延板が200℃以上の温度域での平均昇温速度10〜80℃/時間をもって140〜190℃の焼鈍温度まで昇温され、次いで当該焼鈍温度で2〜4時間保持されるものとした。
本発明により、バッチ炉を用いた場合でも低耳率を有し、かつ、深絞り性に優れたDR缶ボディ用アルミニウム合金が得られる。
1.DR缶ボディ用アルミニウム合金板
本発明に係るDR缶ボディ用アルミニウム合金板は、所定の合金組成のアルミニウム合金からなり、最終板が特定の方位密度(CubeO)の特徴を有し、更に、空焼き後において、所定の強度を有する。
1.1.アルミニウム合金の組成
まず、アルミニウム合金組成に関する各成分の限定理由について説明する。
Si:0.10〜0.60mass%
Siの含有により、最終焼鈍時及び塗装焼付時にMgSi系粒子が析出して強度上昇に寄与する。Si含有量が0.10mass%(以下、「%」と記す)未満ではこの効果は得られず、また、鋳造時に高純度の地金を用いなければならず原料コストが増加する。一方、0.60%を超えると析出粒子が増加するため、熱間圧延工程及び中間焼鈍工程において再結晶化が阻害される。その結果、Cube方位の形成が抑制され、最終板の耳率が悪化する。なお、Siの好ましい含有量は、0.20〜0.50%である。
Fe:0.10〜0.80%
Feの含有によりMnの固溶析出状態が制御され、Mn系晶出物が均一に分散することにより深絞り成形性が向上する。Fe含有量が0.10%未満ではこの効果は得られず、また鋳造時に高純度の地金を用いなければならず原料コストが増加する。一方、0.80%を超えると粗大なAl−Fe−Mn−Si系晶出物が増加し、PSNと呼ばれる晶出物周りの高転位密度領域における再結晶が支配的となる。その結果、Cube方位密度が低下し、最終板の耳率が悪化する。なお、Feの好ましい含有量は、0.30〜0.60%である。
Cu:0.05〜0.25%
Cuの含有により、最終焼鈍時及び塗装焼付時にAl−Cu−Mg系及びAl−Cu−Mg−Si系の粒子が析出して、強度上昇に寄与する。Cu含有量が0.05%未満ではこの効果は得られず、0.25%を超えると強度が高くなり過ぎて、深絞り成形性が悪化する。なお、Cuの好ましい含有量は、0.10〜0.25%である。
Mn:0.80〜1.50%
Mnの含有により、強度の上昇に寄与する。Mn含有量が0.80%未満では十分な強度を得ることはできない。一方、1.50%を超えると強度が高くなり過ぎて、深絞り成形性が悪化する。なお、Mnの好ましい含有量は、0.80〜1.10%である。
Mg:0.80〜1.30%
Mgの含有により、固溶による強度上昇に寄与する。また、SiとMgSi系粒子の形成により、最終焼鈍時及び塗装焼付時の強度上昇にも寄与する。Mg含有量が0.80%未満ではこの効果は得られない。一方、1.30%を超えると強度が高くなり過ぎて、深絞り成形性が悪化する。なお、Mgの好ましい含有量は、0.90〜1.25%である。
上記アルミニウム合金は、不可避的不純物としてTi、B、V等をそれぞれ0.05%以下、全体で0.15%以下含有していてもよい。
1.2.方位密度の特徴(1)
次に、本発明に係るDR缶ボディ用アルミニウム合金板の方位密度の特徴について説明する。本発明では、最終板におけるCube方位密度(以下、「CubeO」と記す)をランダム方位密度に対して2.00倍以上とし、かつ、CubeOとS方位密度(以下、「SO」と記す)との比(CubeO/SO)を0.40〜1.00と規定する。
耳の形状は、CubeO、ならびに、CubeOと圧延集合組織とのバランスにより決定される。CubeOがランダム方位に対して2.00倍未満、又は、CubeO/SOが0.40未満の場合には、45度耳が発達して耳率の悪化を招く。一方、CubeO/SOが1.00を超える場合には、0/90度耳と45度耳との良好なバランスが得られず、同様に耳率の悪化を招く。
CubeOは、ランダム方位密度に対して3.00倍以上であるのが好ましい。なお、この倍率の上限値は特に規定するものではないが、アルミニウム合金の組成及び製造条件によって自ずと決まり、本発明では上限値を7.00倍とする。また、CubeO/SOは、好ましくは0.50〜1.00である。
1.3.強度の特徴
次に、本発明に係るDR缶ボディ用アルミニウム合金板の強度について説明する。本発明では、空焼き後において、180〜220MPaの耐力及び230MPa以上の引張強度を有するものと規定する。空焼き後の耐力が180MPa未満の場合は、DR缶ボディとして強度不足となる。一方、空焼き後の耐力が220MPaを超える場合は、深絞り成形時にしわが発生して表面品質が低下する。空焼き後の耐力は、190〜210MPaとするのが好ましい。また、空焼き後における引張強度が230MPa未満の場合は、限界絞り比が低下して深絞り性に劣る。なお、空焼き後における引張強度は、235MPa以上であるのが好ましい。ここで、空焼き後における引張強度の上限値は特に規定するものではないが、アルミニウム合金の組成及び製造条件によって自ずと決まり、本発明では上限値を255MPaとする。
1.4.方位密度の特徴(2)
次に、本発明に係るDR缶ボディ用アルミニウム合金板の更なる方位密度の特徴について説明する。本発明では、中間焼鈍板におけるCubeOをランダム方位密度に対して4.00倍以上とし、かつ、CubeOとR方位密度(以下、「RO」と記す)との比(CubeO/RO)を1.00以上と規定するのが好ましい。
CubeOがランダム方位密度に対して4倍未満、又は、CubeO/ROが1.00未満の場合には、中間焼鈍板における0/90度耳の発達が不十分で、二次冷間圧延時の45度耳発達が顕著となり耳率が悪化する。
CubeOは、ランダム方位密度に対して4.50倍以上であるのが好ましい。なお、この倍率の上限値は特に規定するものではないが、アルミニウム合金の組成及び製造条件によって自ずと決まり、本発明では上限値を10倍とする。また、CubeO/ROは、好ましくは1.00以上である。CubeO/ROの上限値は特に規定するものではないが、アルミニウム合金の組成及び製造条件によって自ずと決まり、本発明では上限値を5.00とする。
2.DR缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法
本発明に係るDR缶ボディ用アルミニウム合金板は、上記所定の組成のアルミニウム合金を鋳造する鋳造工程と;鋳塊を均質化処理する均質化処理工程と;均質化処理した鋳塊を熱間圧延する熱間圧延工程と;熱間圧延板の一次冷間圧延工程と;一次冷間圧延板を300〜450℃で焼鈍する中間焼鈍工程と;中間焼鈍板の二次冷間圧延工程と;を備える。
2−1.鋳造工程
上記合金組成のアルミニウム合金を、半連続鋳造法によって鋳造し鋳塊を作成する。
2−2.均質化処理工程
均質化処理工程では、鋳造工程で鋳造した鋳塊を580〜620℃の温度で1〜12時間の熱処理を施すのが好ましい。処理温度が580度℃未満及び処理時間が1時間未満の場合は、均質化効果が不十分となる。また、熱間圧延工程中の析出粒子数が多くなるので、熱間圧延工程後の再結晶化が阻害される。その結果、熱間圧延板中に圧延組織が残存し、再結晶粒においてもCubeOが低下する。この熱間圧延板のCubeOは、中間焼鈍時のCube方位粒の核の一つとなるものであるため、低下させないことが重要である。また、処理温度が620℃を超えると鋳塊表面において酸化や膨れが生じ、表面品質の低下を招く。なお、処理時間が12時間を超えても効果の更なる向上が得られず、生産性を悪化させる。なお、均質化処理工程の温度は、580〜610℃とするのが更に好ましく、処理時間は1〜4時間とするのが更に好ましい。
2−3.熱間圧延工程
均質化処理工程の後に、鋳塊を熱間圧延工程にかける。熱間圧延工程は、熱間粗圧延段階と熱間仕上圧延段階とからなる。熱間粗圧延段階では、開始温度を450〜610℃とし、終了温度を450〜550℃とするのが好ましい。開始温度が450℃未満の場合は、金属間化合物の析出が起こり、かつ、圧延板の温度が低下する。その結果、熱間仕上圧延上がりの組織において圧延組織が残存し、最終板の45度耳が発達してしまう。開始温度が610℃を超える場合は、圧延板の表面が酸化し、圧延中に圧延板表面に不具合が発生して品質が低下する。また、終了温度が450℃未満の場合は、1パス当たりの圧下量を低下させて変形抵抗を抑制する必要があるため、生産性が低下する。一方、終了温度が550℃を超える場合は、圧延板の表面に焼付きが発生して表面品質が低下する。熱間粗圧延段階と熱間仕上圧延段階における圧延時間は特に限定するものではないが、20分以内とするのが好ましい。なお、熱間粗圧延段階の開始温度を470〜580℃とし、終了温度を450〜530℃とするのが更に好ましい。
熱間粗圧延段階の後に、圧延板を熱間仕上圧延段階にかける。熱間仕上圧延段階では、終了温度を330〜380℃とするのが好ましい。終了温度が330℃未満の場合は、再結晶の駆動力が不足する。その結果、圧延板に圧延集合組織が残存してしまい、最終板の45度耳が発達して耳率が悪化する。また、圧延速度を抑制する必要があるため、生産性も低下する。終了温度が380℃を超える場合は、圧延板の表面に焼付きが発生して表面品質が低下する。なお、熱間仕上圧延段階の終了温度を、330〜370℃とするのが更に好ましい。
熱間圧延工程後における熱間圧延板の導電率は、36.0〜43.0%IACSとするのが好ましい。導電率が36.0%IACS未満の場合は、高固溶状態となり、深絞り成形性が低下して製缶時に割れが発生する。一方、導電率が43.0%IACSを超える場合は、熱間圧延板中の析出物が増加して中間焼鈍時にR方位が優先的に形成されるため、最終板の45度耳発達が顕著になる。熱間圧延板の導電率は、36.0〜42.0%IACSとするのが更に好ましい。
熱間圧延工程全体における総圧延率については特に規定するものではないが、80〜95%とするのが好ましい。80%は未満では、熱延板におけるS方位密度が低下し、自己焼鈍時の0/90度耳が弱くなり、95%を超えると再結晶駆動力が高くなりすぎ耳がノーイヤー化して、それぞれ中間焼鈍時のCube方位密度低下につながる。熱間圧延工程全体における総圧延率は、85〜93%とするのが更に好ましい。
2−4.一次冷間圧延工程
熱間圧延工程後に、熱間圧延板を一次冷間圧延工程にかける。一次冷間圧延工程の圧延率は、85〜95%とするのが好ましい。圧延率が85%未満の場合は、Cube方位の核生成サイトであるS方位の発達が不十分であり、圧延率が95%を超える場合は、晶出物周りの核生成であるPSNが顕著となり、二次冷間圧延で45度耳が発達し、耳率の悪化につながる。なお、一次冷間圧延工程の圧延率は、87〜93%とするのが更に好ましい。
2−5.中間焼鈍工程
一次冷間圧延後に、冷間圧延板は中間焼鈍工程にかけられる。中間焼鈍工程では、まず、200℃以上の温度域での平均昇温速度10〜100℃/時間をもって一次冷間圧延板が300〜450℃の焼鈍温度まで昇温され、次いで、この焼鈍温度で1〜4時間保持されるのが好ましい。このような中間焼鈍工程により、CubeOがランダム方位に対して4倍以上であり、かつ、CubeO/ROが1以上となる中間焼鈍板が得られる。
200℃以上の温度域での平均昇温速度が10℃/時間未満の場合は、再結晶と析出の競合が顕著となり、R方位の形成が急激に促進される。一方、100℃/時間を超える場合は、コイルの内巻きと外巻きで温度勾配が発生して熱膨張差が生じ、重なり合う板同士が擦れて表面品質が低下する。また、温度域を200℃以上に限定したのは、再結晶と析出が競合するためである。なお、200℃以上の温度域での平均昇温速度は、15〜80℃/時間とするのが更に好ましい。
焼鈍温度が300℃未満及び焼鈍時間が1時間未満の場合は、完全再結晶組織を得ることができない。また、焼鈍温度が450℃を超える場合は、冷間圧延油が中間焼鈍板の表面に焼付いて表面品質が低下する。焼鈍時間が4時間を超える場合は、生産性が悪化する。なお、焼鈍温度は330〜400℃とするのが更に好ましく、焼鈍時間は2〜4時間とするのが更に好ましい。
2−6.二次冷間圧延工程
中間焼鈍工程後の中間焼鈍板は、二次冷間圧延工程にかけられる。二次冷間圧延工程の圧延率は、20〜40%とするのが好ましい。圧延率が20%未満の場合は、強度が不足する。その結果、缶体強度が得られず、また、深絞り成形時に割れが発生する。圧延率が40%を超える場合は、耐力が高くなり過ぎ、引張強度と耐力の比も小さくなる。その結果、深絞り成形時に割れやしわが発生する。圧延率が40%を超える場合は更に、圧延集合組織が発達することから、45度耳も強くなる。
2−7.最終焼鈍工程
二次冷間圧延後に、二次冷間圧延板を焼鈍する最終焼鈍工程を更に備えるようにしてもよい。これにより、材料強度と延性を調整することができ、更なる成形性の向上を図ることが可能となる。最終焼鈍工程では、平均昇温速度10〜80℃/時間をもって140〜190℃の焼鈍温度まで昇温され、次いで当該焼鈍温度で2〜4時間保持される。
平均昇温速度が10℃/時間未満の場合は、生産性が悪化する。一方、80℃/時間を超える場合は、入熱量が不十分となり焼鈍の効果が十分に得られず、製造コストのみが高くなってしまう。また、焼鈍温度が140℃未満及び焼鈍時間が2時間未満の場合は、焼鈍の効果が不十分となる。焼鈍温度が190℃を超える場合は、軟化が進行しすぎて材料強度が低下してしまう。焼鈍時間が4時間を超える場合は、生産性が悪化する。なお、焼鈍温度は160〜180℃とするのが更に好ましく、焼鈍時間は2〜3時間とするのが更に好ましい。
本発明の実施例について、以下に記載する本発明例と比較例に基づいて説明する。これらの実施例は本発明の一実施形態を示すものであり、本発明はこれに限定されるものではない。
表1に示すA〜Uの組成を有するアルミニウム合金を常法に従い、DC鋳造法により鋳塊を製造した。鋳塊に均質化処理、熱間圧延、一次冷間圧延、中間焼鈍、二次冷間圧延、最終焼鈍をそれぞれ表2に示す条件で行い、厚さ0.22mmの最終製品を製造した。
Figure 2015140833
Figure 2015140833
熱間圧延板、中間焼鈍板及び最終板について評価を行った。まず、熱間圧延板については、導電率測定と組織観察を行った。導電率は渦電流導電率測定装置を用いて、銅を基準試料に用いて測定した。組織観察はバーカー法を用いて板断面(L−ST面)研磨して観察した。組織観察では、完全再結晶組織となっている場合を○、圧延組織が残存していた場合を×として評価した。
次に、中間焼鈍板について、組織観察と集合組織評価を行った。組織観察については、板断面(L−ST面)を熱間圧延板と同様に評価した。集合組織評価は、TSL社製OIMを用いて板表面をSEM−EBSD法によって行なった。なお、CubeO及びROは、傾角を考慮せずに評価した。
最終板については、板厚方向において表面から1/4の部分についてX線回折装置を用いて評価した。ここでも、CubeO及びSOは、中間焼鈍板と同様に傾角を考慮せずに評価した。
最終板については更に、強度、耳率、表面品質、深絞り性も評価した。強度については、JIS5号試験片を用いて圧延方向と平行方向で実施し、空焼き後における耐力及び引張強度を測定した。なお、空焼き条件は、205℃×10分間とした。なお、耐力については、185〜220MPaを合格とし、引張強さ耐力については、230MPa以上を合格とし、両方が合格の場合を評価(強度)が合格とし、少なくともいずれか一方が不合格の場合を評価(強度)が不合格とした。
耳率は直径57mmのブランクを33mmのパンチで絞ってカップを成形した後、圧延方向に対してカップ高さを測定し、次式より算出した。
耳率(%)={(山高さ平均−谷高さ平均)/平均カップ高さ}×100
耳率については2.8%以下を合格(○)とし、それ以外を不合格(×)とした。表面品質については、しわ、膨れ、焼付、表面傷、表面酸化のいずれもが発生しなかったものを合格(○)とし、それ以外を不合格とした。深絞り性については、われが発生せずに連続してDR成形できた場合を合格(○)とし、それ以外を不合格とした。
以上の評価結果を、表3、4に示す。
Figure 2015140833
Figure 2015140833
本発明例1〜24では、熱間圧延及び焼鈍時の析出が抑制され、適正な集合組織を得ることができると共に良好な耳率を示した。また、適正な強度も得られ、深絞り成形時に割れやしわの発生もなく、深絞り性と低耳率を有するアルミニウム合金が得られた。
比較例25では、アルミニウム合金のSi含有量が多く、金属間化合物の析出量が多くなった。その結果、Cube方位の形成が抑制されたため45度耳の発達を招き、耳率が悪化した。
比較例26では、アルミニウム合金のFe含有量が多く、粗大な晶出物が多くなった。その結果、再結晶時に晶出物周りの再結晶が支配的となり、最終板の45度耳の発達を招き耳率が悪化した。
比較例27では、Cu含有量が少なかったため耐力及び引張強度が低下した。その結果、深絞り成形時に割れが発生した。
比較例29では、Mn含有量が少なかったため耐力及び引張強度が低下した。その結果、深絞り成形時に割れが発生した。
比較例31では、Mg含有量が少なかったため材料強度が低下した。その結果、深絞り成形時に割れが発生した。
比較例28では、Cu含有量が多かったため耐力が高くなり過ぎた。そのため、深絞り成形時にしわが発生し表面品質の低下を招いた。
比較例30では、Mn含有量が多かったため耐力が高くなり過ぎた。そのため、深絞り成形時にしわが発生し表面品質の低下を招いた。
比較例32では、Mg含有量が多かったため耐力が高くなり過ぎた。そのため、深絞り成形時にしわが発生し、表面品質の低下を招いた。
比較例33では、均質化温度が低かったため、第二相粒子により再結晶が阻害され、熱延板組織において圧延組織が残存した。その結果、再結晶の駆動力が高くなり過ぎ、中間焼鈍板の集合組織がランダム化したため、最終板の45度耳の発達を招き耳率が悪化した。
比較例35では、均質化時間が短かく、かつ、熱間仕上圧延の終了温度が低かったため、第二相粒子により再結晶が阻害され、熱延板組織において圧延組織が残存した。その結果、再結晶の駆動力が高くなり過ぎ、中間焼鈍板の集合組織がランダム化したため、最終板の45度耳の発達を招き耳率が悪化した。
比較例34では、均質化温度が高く、かつ、熱間粗圧延の開始温度及び終了温度が高かったため、膨れ、表面酸化及び焼付けが発生して表面品質が低下した。
比較例36では、熱間粗圧延の開始温度及び終了温度が低く、かつ、熱間仕上圧延の終了温度が低かったため、再結晶の駆動力が低下して圧延組織が残存した。その結果、中間焼鈍時においてCube方位の形成が抑制され、45度耳の発達を招き耳率が悪化した。
比較例37では、熱間仕上圧延の終了温度が高く、表面に焼付が発生した。また、二次冷間圧延率が高く、耐力が高くなり過ぎ、しわが発生した。これに加え、二次冷間圧延率が高かったことから、45度耳の発達を招き耳率が悪化した。
比較例38では、熱間仕上圧延の終了温度が低く、かつ、中間焼鈍温度が低くかった。その結果、圧延組織が残存し、最終板において45度耳の発達を招き耳率が悪化した。
比較例39では、熱間仕上圧延の終了温度が低く、かつ、中間焼鈍時の昇温速度が遅かった。その結果、再結晶と析出が競合し、Cube方位の形成を阻害し、最終板の45度耳の発達を招き耳率が悪化した。
比較例40では、中間焼鈍時の昇温速度が速過ぎたため、板同士が擦れて表面傷が発生した。
比較例41では、二次冷間圧延率が小さく耐力及び引張強度が低下した。その結果、深絞り成形時に割れが発生した。また、中間焼鈍温度が高く、冷延油の焼付きが発生した。
比較例42では、熱間仕上圧延の終了温度が低く、かつ、中間焼鈍時間が短かった。その結果、圧延組織が残存し、最終板において45度耳が発達して耳率の悪化を招いた。
比較例43では、一次冷間圧延率が小さく、マトリクス中にS方位を十分に発達させることができなかった。その結果、Cube方位の核生成サイトが減少して、最終板で45度耳が発達して耳率の悪化を招いた。
比較例44では、第一次冷間圧延率が高く焼鈍前の再結晶駆動力が大きくなり、Cube方位の形成量が小さくなって最終板の45度耳が発達して耳率の悪化を招き、また深絞り成形時に割れが発生した。
上述のように、集合組織および強度を制御することで、箱型焼鈍炉を用いた中間焼鈍工程においても、低耳率及び良好な深絞り性を得ることが可能となった。また、連続焼鈍炉を用いないため製造コストを抑制することができると同時に、設備投資においてもコストを抑制することが期待される。

Claims (7)

  1. Si:0.10〜0.60mass%、Fe:0.10〜0.80mass%、Cu:0.05〜0.25mass%、Mn:0.80〜1.50mass%、Mg:0.80〜1.30mass%を含有し、残部Al及び不可避不純物よりなるアルミニウム合金からなり、当該アルミニウム合金の鋳塊から少なくとも熱間圧延板と中間焼鈍板を経て最終板としたアルミニウム合金板であって、最終板におけるCube方位密度(CubeO)がランダム方位密度に対して2.00倍以上であり、かつ、CubeOとS方位密度(SO)との比(CubeO/SO)が0.40〜1.00であり、空焼き後において、180〜220MPaの耐力及び230MPa以上の引張強度を有することを特徴とするDR缶ボディ用アルミニウム合金板。
  2. 前記熱間圧延板の導電率が36.0〜43.0%IACSである、請求項1に記載のDR缶ボディ用アルミニウム合金板。
  3. 前記中間焼鈍板におけるCube方位密度(CubeO)がランダム方位密度に対して4.00倍以上であり、かつ、CubeOとR方位密度(RO)との比(CubeO/RO)が1.00以上である、請求項1又は2に記載のDR缶ボディ用アルミニウム合金板。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のDR缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法であって、Si:0.10〜0.60mass%、Fe:0.10〜0.80mass%、Cu:0.05〜0.25mass%、Mn:0.80〜1.50mass%、Mg:0.80〜1.30mass%を含有し、残部Al及び不可避不純物よりなるアルミニウム合金を鋳造する鋳造工程と;鋳塊を均質化処理する均質化処理工程と;均質化処理した鋳塊を熱間圧延する熱間圧延工程と;熱間圧延板の一次冷間圧延工程と;一次冷間圧延板を焼鈍する中間焼鈍工程と;中間焼鈍板の二次冷間圧延工程と;を備えることを特徴とするDR缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法。
  5. 前記均質化処理工程において、鋳塊が580〜620℃で1〜12時間処理され、前記熱間圧延工程が、開始温度450〜610℃で終了温度450〜550℃の熱間粗圧延段階と終了温度330〜380℃の熱間仕上圧延段階とからなり、前記一次冷間圧延工程の圧延率が85〜95%であり、前記中間焼鈍工程において、一次冷間圧延板が200℃以上の温度域での平均昇温速度10〜100℃/時間をもって300〜450℃の焼鈍温度まで昇温され、次いで当該焼鈍温度で1〜4時間保持され、前記二次冷間圧延工程の圧延率が20〜40%である、請求項4に記載のDR缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法。
  6. 前記二次冷間圧延工程後において、二次冷間圧延板を焼鈍する最終焼鈍工程を更に備える、請求項4又は5に記載のDR缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法。
  7. 前記最終焼鈍工程において、二次冷間圧延板が200℃以上の温度域での平均昇温速度10〜80℃/時間をもって140〜190℃の焼鈍温度まで昇温され、次いで当該焼鈍温度で2〜4時間保持される、請求項6に記載のDR缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法。
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