JPWO2015136999A1 - Dna中のグアニン・脱塩基部位の検出方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、2本鎖DNA中の発生した脱塩基部位の反対側にあるグアニンを検出するプロセスであって、(1)2本鎖DNA中の脱塩基部位を酵素により位置選択的に切断する第1ステップ、(2)脱塩基部位の反対側にあるグアニンの2位アミノ基を修飾剤により修飾する第2ステップ、(3)第1ステップ及び第2ステップを行って得られた修飾後の2本鎖DNAを鋳型とするポリメラーゼ連鎖反応を行い、増幅産物の有無を調べる第3ステップを含む(但し、第1ステップと第2ステップの順序は問わない)、グアニン・脱塩基部位の有無を検出する方法を提供する。

Description

本発明は、DNA中のグアニン・脱塩基部位の有無を検出又は定量する方法、グアニン・脱塩基部位の位置を検出する方法及びキットに関する。
哺乳動物細胞の染色体DNAにおいて、CGジヌクレオチド配列からなるCpGアイランドのシトシンの5位は、メチル化および脱メチル化反応が知られている。このCpGアイランドのシトシンのメチル化及び脱メチル化反応は、遺伝子の転写制御機構を制御している。通常、ある遺伝子のプロモーター領域には、CpGアイランドを多く含む領域が存在し、この遺伝子のプロモーター領域シトシンのメチル化の有無により、当該遺伝子の転写のスイッチオン・オフの役割を果たす。シトシンのメチル化は古く研究されたが、その脱メチルシトシン反応の詳細は長い間不明であったが、最近、5-メチルシトシンが、脱アミノ化反応あるいは5-ヒドロキシメチルシトシンへの酸化反応により、二重らせん構造から出っ張った状態になり、N-グリコシド部位が酵素による加水分解を経てグアニンの反対側に脱塩基部位(apyrimidinic site: AP 部位)が生じることが非特許文献1で明らかにされた(図1)。
脱メチルシトシン反応は酵素によって制御されている。一方、哺乳動物細胞ではゲノムDNAの塩基が化学物質への曝露、紫外線やX線の照射、酸化ストレスへの曝露などに曝されるので、一日あたりランダムに50,000から200,000個の脱離を起こし、脱塩基部位を作る。その結果、DNAの4つの塩基の脱離によって生成されるアセタール構造を有するデオキシリボースが平衡反応で開環し、アルデヒドに変わることが知られている(図2)。これらのDNAの脱塩基損傷は遺伝子の転写翻訳に深く関わるので、その解析は重要である。現在は、先行技術(非特許文献2 、特許文献1)で開示されたビオチン化ヒドロキシアミン化合物類が販売されている。その試薬は、脱塩基損傷部位を特異的に結合させ、ビオチン化とアビジン・酵素複合体との特異的結合を利用して、酵素による発色または発光を検出するものである。この検出法は、一般に広く用いられ、感度も高く、定量性にも優れている。しかし、この試薬はDNA上の4つの塩基の平均的な脱塩基部位の量を測定するものであり、DNAにおける脱塩基部位の場所やその相補鎖側にある塩基の種類を特定することは不可能である。
ホルムアルデヒド、グリオギザールやその誘導体であるケトキサール化合物は1本鎖のRNAやDNAのグアニンの2位アミノ基と反応することが古くから知られている(非特許文献3)。特に、グリオギザールとその誘導体であるケトキサールはグアニンと反応し、3つの環構造をつくることが知られている。その反応収率は最近質量分析で計測され、グアニン基がDNAに存在する位置によっては大きくバラツキ、9〜89%の範囲であることがわかった(非特許文献4)。しかし、1本鎖のDNAにあるグアニンが9〜89%の範囲で修飾されても、10%以上の未反応DNAはポリメラーゼ連鎖反応の鋳型として十分であり、2のN剰で増幅するPCRにほとんど影響を与えないものと考えられる。
DNAの脱塩基部位を基質とするエンドヌクレアーゼは、大腸菌由来のエンドヌクレアーゼIVおよびAPEIヌクレアーゼと、大腸菌Nthなど由来のDNAエンドヌクレアーゼIIIの2つのタイプがある。前者は、二重鎖DNAにある脱塩基部位を認識し、3’OHと5’リン酸の間で開裂する。後者は、酵素がデオキシリボースの脱塩基部位との間のシッフ塩基の形成を介して、シッフ塩基のベータ脱離によって5‘リン酸がリボースから解離する。一方、2本鎖DNAで発生した脱塩基部位の反対側にある塩基が化学修飾された場合、エンドヌクレアーゼの活性中心にあるアミノ酸残基がDNAに結合しなくなることが予想される。
WO2009/082020
Cortellino S, et al. 2011 Cell 146, 67-79 Biochemistry 1993, 32, 8276-8283 BIOCHIMICA BIOPHYSICA ACTA 31 1959 Chemical Research in Toxicology 2005、18 730-739
本発明は、DNA上に発生した脱塩基部位の反対側にグアニンが存在することを検出するとともにDNAのどの部分に存在するかを検出することを課題とする。
本発明者は、鋭意研究を進めた結果、DNA中に発生した脱塩基・グアニンサイトを検出するため、DNA中に発生した脱塩基部位を切断するステップと、その反対側にあるグアニン基を化学修飾するステップを含む、PCRの増幅反応によるグアニン・脱塩基部位を検出する方法、または、DNA中に発生した脱塩基部位を切断しないで、その反対側にあるグアニン基を化学修飾するステップとアビジンカラムによるビオチン化したDNAの精製ステップを含む、PCRの反応によるグアニン・脱塩基部位を含むDNA断片の増幅を採用することにより上述した課題を解決することができることを明らかにした。
本発明は、以下のDNA中のグアニン・脱塩基部位の有無又は位置を検出する方法、グアニン・脱塩基部位定量法及びキットを提供するものである。
項1. 2本鎖DNA中の発生した脱塩基部位の反対側にあるグアニンを検出するプロセスであって、(1)2本鎖DNA中の脱塩基部位を酵素により位置選択的に切断する第1ステップ、(2)脱塩基部位の反対側にあるグアニンの2位アミノ基を修飾剤により修飾する第2ステップ、
(3)第1ステップ及び第2ステップを行って得られた修飾後の2本鎖DNAを鋳型とするポリメラーゼ連鎖反応を行い、増幅産物の有無を調べる第3ステップを含む(但し、第1ステップと第2ステップの順序は問わない)、グアニン・脱塩基部位の有無を検出する方法。
項2. 2本鎖DNA中の発生した脱塩基部位の反対側にあるグアニンを検出するプロセスであって、(1)2本鎖DNA中の脱塩基部位を酵素により位置選択的に切断する第1ステップ、(2)脱塩基部位の反対側にあるグアニンの2位アミノ基を修飾剤により修飾する第2ステップ、
(3)第1ステップ及び第2ステップを行って得られた修飾後の2本鎖DNAを鋳型とするリアルタイムPCR反応を行い、増幅産物を定量する第3ステップを含む(但し、第1ステップと第2ステップの順序は問わない)、グアニン・脱塩基部位の定量法。
項3. 2本鎖DNA中の脱塩基部位を位置選択的に切断するエンドヌクレアーゼ、グアニンの2位アミノ基を修飾するグリオキサール又はその誘導体を含む、2本鎖DNAを鋳型とするポリメラーゼ連鎖反応を行い、増幅産物の有無を調べることにより、そのグアニン・脱塩基サイトの有無を検出するためのキット。
項4. 前記エンドヌクレアーゼが大腸菌由来のエンドヌクレアーゼIIIである、項3に記載のキット。
項5. グリオキサールの誘導体は一個以上の芳香環あるいはアルキル基を有する、項3に記載のキット。
項6. グリオキサールまたはその誘導体の極性溶媒をさらに含む、項3〜5のいずれかに記載のキット。
項7. 2本鎖DNA中の発生した脱塩基部位の反対側にあるグアニンを検出するプロセスであって、(1)脱塩基と孤立したグアニンを有する2本鎖DNAの孤立グアニン残基をビオチン化するステップ、(2)ビオチン化された2本鎖DNAをアビジンカラムにて精製するステップ、(3)精製されたビオチン化2本鎖DNAを鋳型とするポリメラーゼ連鎖反応を行い増幅産物において塩基配列の変異の有無を調べるステップを含む、グアニン・脱塩基部位の位置を検出する方法。
項8. 脱塩基と孤立したグアニンを有する2本鎖DNAの孤立グアニン残基をビオチン化する試薬、アビジンカラムを含むグアニン・脱塩基部位の位置を検出するためのキット。
DNAの脱塩基部位を基質とするエンドヌクレアーゼは、大腸菌由来のエンドヌクレアーゼIVおよびAPEIヌクレアーゼと、大腸菌Nthなど由来のDNAエンドヌクレアーゼIIIの2つのタイプがある。前者は、二重鎖DNAにある脱塩基部位を認識し、3’OHと5’リン酸の間で開裂する。後者は、酵素がデオキシリボースの脱塩基部位との間のシッフ塩基の形成を介して、シッフ塩基のベータ脱離によって5‘リン酸がリボースから解離する。一方、2本鎖DNAで発生した脱塩基部位の反対側にある塩基が化学修飾された場合、エンドヌクレアーゼの活性中心にあるアミノ酸残基トリプトファンがDNAに結合しなくなることが期待できるので、脱塩基側鎖がPCRテンプレートになっているのに対して、大腸菌Nthなど由来のDNAエンドヌクレアーゼIIIは脱塩基側鎖を切断し、PCR反応の増幅はできなくなることが新たにわかった(実施例3)。よって、2本鎖DNAの中にグアニン・脱塩基があるかどうかを識別できる。
本発明によれば、GC塩基対からシトシンが脱離してグアニンが残ったDNA上の脱塩基部位の有無及び位置を正確に検出することができ、このような脱塩基部位の定量も行うことができる。
グアニン・脱塩基部位の生成を伴うDNA脱メチル化経路 デオキシリボースとヒドロキシルアミンとのシッフ塩基の形成を示す。 2本鎖DNAのビオチン化を示す。 実施例2の電気泳動の結果を示す。 実施例3の電気泳動の結果を示す。 実施例4の電気泳動の結果を示す。 実施例5の電気泳動の結果を示す。 実施例6の電気泳動の結果を示す。 実施例7の電気泳動の結果を示す。
本発明のグアニン・脱塩基部位の有無を検出する方法は、以下の第1ステップから第3ステップを含む。
また、本発明のグアニン・脱塩基部位の定量法は、グアニン・脱塩基部位の有無を検出する方法と同じ第1ステップと第2ステップを含み、第3ステップをリアルタイムPCRとすることで、定量を行う。なお、第1ステップと第2ステップの順序は問わず、第1ステップの後に第2ステップを行ってもよく、第2ステップの後に第1ステップを行ってもよい。第1ステップと第2ステップを行った後第3ステップを行う。
(1)第1ステップ
第1ステップでは、2本鎖DNA中の脱塩基部位を位置選択的に切断する。この位置選択的な切断には、酵素を使用する。使用可能な酵素としては、エンドヌクレアーゼが挙げられ、好ましくはエンドヌクレアーゼIIIが挙げられ、より好ましくは大腸菌由来のエンドヌクレアーゼIIIが挙げられる。
第1ステップは、測定対象とするDNAを含む水溶液にエンドヌクレアーゼなどの酵素を適量、DNA 10pmolあたり例えば1〜10000ユニット程度添加し、37℃前後の温度下に5分〜10時間程度反応させることにより行うことができる。
(2)第2ステップ
グアニンの2位アミノ基を修飾剤により修飾して、PCR反応により塩基の伸長が行われないようにする。このような修飾剤としてはグリオキサール又はその誘導体が挙げられる。グリオキサールの誘導体は、一個以上の芳香環あるいはアルキル基を有する化合物が挙げられる。本発明で使用される、修飾剤としては、例えば下記式(I)の化合物が挙げられる。
Figure 2015136999
(式中、R、Rは同一又は異なって水素原子、アルキル基、置換基を有していてもよいアリール基が挙げられる。RとRは、同一又は異なってアルコキシ基、置換されていてもよいアラルキルオキシ基を示すか、RとRはそれらが結合している炭素原子と一緒になってカルボニル基、アルキレンジオキシ基を表す。)
アルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシルなどの炭素数1〜6、好ましくは炭素数1〜4の直鎖、環状又は分岐を有するアルキル基が挙げられる。
アリール基としては、フェニル基、ナフチル基が挙げられ、好ましくはフェニル基が挙げられる。
アラルキルオキシ基としては、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ、ナフチルメチルオキシが挙げられる。アラルキルオキシ基(アリールアルキルオキシ黄)の置換基はアリール部分に有し得る。)
アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどの直鎖又は分岐を有する炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられる。
アルキレンジオキシ基としては、エチレンジオキシ、プロピレンジオキシ、ブチレンジオキシなどが挙げられる。
アリール基、アラルキルオキシ基の置換基としては、OH、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどのアルコキシ、SH、メチルチオ、エチルチオなどのアルキルチオ、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノなどのモノアルキルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなどのジアルキルアミノ、アセチルアミノなどのアルカノイルアミノ、COOH、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブトキシカルボニルなどのアルコキシカルボニル、フェノキシカルボニルなどのアリールカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどのアラルキルカルボニル、カルバモイル(CONH)、メチルカルバモイル、エチルカルバモイルなどのモノアルキルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイルなどのジアルキルカルバモイル、CN,ハロゲン原子(F,Cl,Br,I)、NO、アセチルなどのアルカノイルなどが挙げられる。これらの置換基は、アリール基に対し、1〜5個、好ましくは1〜3個有し得る。
好ましいグリオキサール誘導体としては、フェニルグリオキサール、トリメトキシフェニルグリオキサールあるいはこれらのアセタールもしくはケタールが挙げられる。
グリオキサール又はその誘導体などの修飾剤は、DNA 6pmolあたり0.01μmolから1000μmol程度添加し、室温から40℃程度の温度下に1〜24時間程度反応させることで塩基対を形成していない脱塩基部位のグアニン残基を修飾することができる。修飾剤との反応溶媒は、水であってもよく、DMSO(ジメチルスルホキシド)、DMF(ジメチルホルムアミド)、ジメチルアセトアミド、ジオキサン、N-メチルピロリドンなどの極性溶媒を使用するのが好ましい。
グリオキサール又はその誘導体などの修飾剤で修飾されたグアニン残基はPCR反応に関与することができず、この修飾グアニン残基のあるところでPCR反応は停止する。
(3)第3ステップ
第3ステップでは、修飾剤で修飾した2本鎖DNAを鋳型とするポリメラーゼ連鎖反応を行い、増幅産物の有無を調べる。塩基対を形成していない脱塩基部位のグアニン残基がグリオキサール又はその誘導体などの修飾剤で修飾されると、修飾グアニン残基のところでPCR反応が止まり、長いPCR生成物が得られなくなる。PCRのプライマーは、修飾グアニン残基の5‘側と3’側のものを使用する。PCRは、リアルタイムPCRが好ましい。リアルタイムPCRを行うことで、グアニン・脱塩基部位を定量することができる。PCRは20〜35サイクル程度、好ましくは20〜30サイクル程度行う。
PCRに使用するプライマーは、グアニン・脱塩基部位(G/APサイト)の位置の前後のプライマーを使用することで、特定の位置におけるG・APの存在を検出・定量することができる。G/APサイトの検出対象としては、例えばがん化などの各種疾患に関与する遺伝子のプロモーターを挙げることができる。プロモーターにG/APサイトが生じると遺伝子の発現に大きな影響を与える。遺伝子のプロモーター部位以外にも遺伝子のコーディング領域など任意のDNAの位置がG/APサイトの検出対象となる。
或いは、本発明の方法は、トータルのゲノムDNA或いはその一部(例えば特定の染色体)についても分析することができる。その場合、ゲノムDNAを制限酵素で平滑末端に切断し、その両側に別々のアダプターをつけ、その後は、アタプターの配列を基にPCR反応を行うことにより、トータルのゲノムDNA或いはその一部におけるG/APサイトの総数を決定することができる。
本発明のグアニン・脱塩基部位の位置を検出する方法は、以下の3つのステップを含む。
(1)ビオチン化ステップ
脱塩基と孤立したグアニンを有する2本鎖DNAの孤立グアニン残基(AP部位のグアニン残基)のビオチン化は、2本鎖DNAとビオチン化試薬を反応させることにより行うことができる。
ビオチン化試薬としては、図3に示される2-Oxohex-5-ynal(非特許文献5、Chem Commun 2013、49、4012-4)のようなアセチレン基(−C≡C)の導入試薬と図3に示されるAzide-PEO3-Biotinのようなビオチン基とアジド基を有する試薬を組み合わせて使用することができる。2-Oxohex-5-ynalはケトアルデヒト基とアセチレン基を有するため、グアニンと反応させることができると同時に、アセチレンを使ってクリック反応でビオチン化することもできる。その結果、未修飾DNAを取り除くことが可能となった。さらに、アビジンカラムにて精製される2本鎖オリゴDNAのグアニン基鎖側は修飾によって完全にマスクされたから、PCR反応による伸長反応によってグアニンからアデニンへの変異することを初めて見出した(実施例6、図3)。一方、特許文献1で示されたヒドロキシルアミンビオチン化試薬は脱塩基鎖側をマスクするため、PCR反応の生成される断片においてグアニンのままの状態であることが明らかになった。
AP部位のグアニンと2-Oxohex-5-ynalが反応することでAP部位のグアニン残基にアセチレン基(−C≡C)が導入され、次いでビオチン基とアジド基を有する試薬と反応させて、アセチレン基とアジド基のClick反応によるビオチン基の導入が行われる。アセチレン基導入試薬としては、アセチレン基とアルデヒド基を有する他の試薬を使用してもよい。また、ビオチン化基導入試薬としては、アジド基とビオチン化基を有する他の試薬を使用してもよい。
アセチレン基の導入反応は、2本鎖DNAに対し実施例6で示されるような適量(過剰量でもよい)のアセチレン基導入試薬をリン酸緩衝液などの適当な溶媒中で、室温〜40℃付近の温度で1〜24時間反応させることにより有利に進行する。
ビオチン基の導入反応(Click反応)は、アセチレン基が導入された2本鎖DNAに対し実施例6で示されるような適量(過剰量でもよい)のビオチン基導入試薬、CuBr及びTBTAをTE緩衝液などの適当な溶媒中で、室温〜40℃付近の温度で1〜24時間反応させることにより有利に進行する。
(2)アビジンカラムによる精製ステップ、
ビオチン化された2本鎖DNAの精製は、アビジンカラムを使用して常法に従い行うことができる。この精製ステップにより、ビオチン化された2本鎖DNAのみが得られ、これについてPCR反応を行うことで、AP部位の位置の検出が可能である。この精製工程なしにPCR反応を行った場合、非ビオチン化2本鎖DNAも増幅し、それにより位置の検出ができなくなる。
(3)ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)
精製されたビオチン化2本鎖DNAを鋳型とするポリメラーゼ連鎖反応は、常法に従い行うことができる。得られた増幅産物についてシーケンスを行い、G→Aの変異を調べることによりAP部位の位置を検出することができる。脱塩基側鎖を鋳型として増幅する場合、一旦脱塩基側のところに2本鎖の平滑末端ができ、Taqポリメラーゼによってアデニンがその平滑末端に挿入されるために、AP部位はGからAに変わる。
(4)キット
グアニン・脱塩基部位の有無を検出もしくは定量するための本発明のキットは、以下の成分を含む
(i)2本鎖DNAの脱塩基部位を位置選択的に切断する酵素、好ましくはエンドヌクレアーゼ、より好ましくは大腸菌由来のエンドヌクレアーゼIII
(ii) 脱塩基部位の反対側にある塩基対を形成していないグアニン残基を選択的に修飾する修飾剤、好ましくはグリオキサール又はその誘導体、より好ましくは式(I)で示されるグリオキサール又はその誘導体。
(ii’)修飾反応の溶媒(例えばDMSO、DMFなど)
(iii)PCR反応に必要な成分、例えばTaq DNA PolymeraseなどのDNAポリメラーゼ、PCRバッファー、dNTPミックス、プライマーミックス、溶媒(水)
などが挙げられる。
グアニン・脱塩基部位の位置を検出するための本発明のキットは、以下の成分を含む
(i)AP部位の孤立グアニン残基のビオチン化試薬、例えば2-Oxohex-5-ynalのようなアセチレン基(−C≡C)の導入試薬とAzide-PEO3-BiotinのようなClick反応でビオチン基を導入する試薬の組み合わせ。
(ii) アビジンカラム
(iii) PCR反応に必要な成分、例えばTaq DNA PolymeraseなどのDNAポリメラーゼ、PCRバッファー、dNTPミックス、プライマーミックス、溶媒(水)
などが挙げられる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明がこれら実施例に限定されないことは言うまでもない。
実施例1
本発明で使用するグアニン・脱塩基部位を含む2本鎖オリゴDNAは以下の方法で作製した。人工合成したdUを含む100merオリゴDNA(20131226U)がウラシルDNAグリコシラーゼ(UDG)によって処理されたのち、人工合成した100merのオリゴDNA(20131226G)とハイブリダイゼーションさせることで作製した。100merオリゴDNA(20131226U)は、5'TGA CTT GCC ACC TAT AGA CAG CCC TTG CTC TCC TGC AGA GTT TGG CAA TGA CTC UGG TCA CTG CAT CTG TGG GAC CTG GCT CAG TCT GCC AAC TTC ACT G3'を表し、DNA(20131226G)は5'CAG TGA AGT TGG CAG ACT GAG CCA GGT CCC ACA GAT GCA GTG ACC GGA GTC ATT GCC AAA CTC TGC AGG AGA GCA AGG GCT GTC TAT AGG TGG CAA GTC A 3'を表す。100merオリゴDNA(20131226U)100 pmolを1×UDGバッファー(600μl)で溶かし、90℃で1分加熱し氷冷した後、UDG(30unit,6μl)を加え、37℃、1時間反応を行った。反応後、その相補鎖である100merのオリゴDNA(20131226G)を同じモル数を加え、90℃で10分間加熱して、室温になるまで放置した。反応液の2本鎖DNAをNucleospin Gel and PCR Clean upキットに含まれるシリカゲルにて吸着させ、0.5 M溶液リン酸緩衝液 pH 7.4または5 mM Tris-HClの緩衝液pH 8.5でグアニン・脱塩基部位を含む2本鎖オリゴDNA溶出させた。
実施例2
実施例1の0.5 M溶液リン酸緩衝液 pH 7.4で溶出2本鎖オリゴDNA (10μl、6pmol)と10μlの0.3 M GlyoxalのDMSO液と混合し37℃で12時間インキュベーションした。反応後、NAP-5カラムに載せ、10 mM TE緩衝液で溶出した。LA Taq DNAポリメラーゼ、Vent( Thermococcus litoralis)DNAポリメラーゼ、Pyrococcus furiosus Taqを用いたPCRにて、オリゴDNA断片の増幅を行った。PCR反応は95℃,1分間の前反応の後、95℃,30秒―55℃,30秒−72℃,30秒を30サイクル繰り返した。プライマーは、FW: 5'CAG TGA AGT TGG CAG ACT GAG C3'、Rev:5'CTG ACT TGC CAC CTA TAG ACA GC3'、MidRev:5'CTG CAG AGT TTG GCA ATG ACT CC3'を使用した(図4)。結果、脱塩基部位の反対側にあるグアニンを含む2本鎖のオリゴDNAはGlyoxalで反応させても、DNAポリメラーゼ連鎖反応の増幅に全く影響を与えないことがわかった。
実施例3:エンドヌクレアーゼ処理後にGlyoxyalとの反応
実施例1で5 mM Tris-HClの緩衝液pH 8.5で溶出させた2本鎖オリゴDNA液20pmolを60 unit APE1またはEndonuclease IVと37℃、1時間反応を行った。反応液中の2本鎖オリゴDNAをNucleospin Gel and PCR Clean upキットのシリカゲルにて吸着させ、0.5 M溶液リン酸緩衝液 pH 7.4で溶出させた。一方、endonuclease IIIの場合、実施例1の100 pmol オリゴDNAのUDG反応液に直接300 unitを加え37℃、1時間反応を行った。反応液をNucleospin Gel and PCR Clean upキットにて精製し、0.5 M溶液リン酸緩衝液 pH 7.4で溶出させた。それぞれ2本鎖オリゴDNA を(10μl、6pmol)と10μlの0.3 M GlyoxalのDMSO液と混合し37℃で12時間インキュベーションした。反応後、NAP-5カラムに載せ、10 mM TE緩衝液で溶出した。LA TaqDNAポリメラーゼを用いたPCRにて、オリゴDNA断片の増幅を行った。その結果、EndoIIIとGlyoxalで処理した場合のみ、DNAポリメラーゼによる増幅が止まった(図5)。
実施例4
実施例3のエンドヌクレアーゼIIIで切断した2本鎖オリゴDNA (10μl、6pmol)と10μlの0.3 M GlyoxalのDMSO液またはリン酸緩衝液と混合し37℃で12時間インキュベーションした。反応後、NAP-5カラムに載せ、10 mM TE緩衝液で溶出した。LA TaqDNAポリメラーゼを用いたPCRにて、オリゴDNA断片の増幅の確認を行った。図6のように、DMSO溶液が良い結果を与えた。
実施例5
実施例3のエンドヌクレアーゼIIIで切断した2本鎖オリゴDNA (10μl、6pmol)と10μlの0.3 M Glyoxal、Phenylglyoxal、TrimethoxyphenylglyoxalのDMSO液と混合し、37℃で12時間インキュベーションした。反応後、NAP-5カラムに載せ、10 mM TE緩衝液で溶出した。LA TaqDNAポリメラーゼを用いたPCR反応20サイクルまたは30サイクルを行い、オリゴDNA断片の増幅の確認を行った。
図7のように、Glyoxalの反応性が最も高いことがわかった。
実施例6
実施例1で述べた作製法で調製したグアニン・脱塩基サイトを含む2本鎖オリゴDNA 500 ngをリン酸緩衝液と非特許文献5で開示された2-Oxohex-5-ynalのDMSO溶液(0.3M)と混合し、37℃で12時間インキュベーションした。反応後、G-50 microカラムに載せ、0.05mlの10 mM TE緩衝液で溶出した。回収した溶液に0.1 M CuBr溶液 0.01 ml、0.1 M TBTA溶液0.02mlとAzido-PEO3-Biotin 0.002 M 0.02 ml(すべてJena bioscience社)を混合し、37℃で2時間インキュベーションした。反応物を遠心した後、NAP-5カラムに載せ、0.5mlの10 mM TE緩衝液で溶出した。次に、0.5 mlアビジンカラム(Pierce社)にて精製したのち、TaqDNAポリメラーゼによるPCR反応で増幅した。さらに、PCR産物をpGEM T-vector(Promega社)にクローニングした後、DNAの塩基配列を決定した。その結果、脱塩基に向いているグアニンからアデニンに変異したことが明らかになった(図8)。
実施例7
また、制限酵素によるPCR産物の配列の確認実験も行った。実施例6のように2-Oxohex-5-ynalによる修飾したのち、NEB buffer 4の溶液中でCCGGの配列を認識する制限酵素MspIを用いて反応させ、2%agaroseゲル中での電気泳動を行った。その結果からPCR産物(100 bp)を切断できないことがわかった(電気泳動3)。この結果からも、グアニンからアデニンへ変異したことが支持された。一方、グアニン・脱塩基サイトを含む2本鎖オリゴDNA 500 ngと市販のヒドロキシアミノビオチン化合物と混合し、リン酸緩衝液中に37℃で2時間インキュベーションした。反応物は、NAP−5カラムに載せ、0.5mlの10 mM TE緩衝液で溶出した後に、アビジンカラムにて精製した。精製したビオチン化された2本鎖オリゴDNAを鋳型とし、前記の条件でTaqDNAポリメラーゼを用いたPCRにて、DNA断片の増幅を行った。増幅した断片をNucleospin Gel and PCR Clean upキットで精製したのち、NEB buffer 4緩衝液で希釈してCCGGの配列を認識する制限酵素MspIを用いて反応させた。2%agaroseゲル中での電気泳動の結果から、2本鎖のDNAが完全に切断されることがわかった(電気泳動2)。さらに、ビオチン化処理なしのグアニン・脱塩基サイトを含む2本鎖オリゴDNA 1ngを鋳型とし、前記の条件でDNAポリメラーゼを用いたPCRにて、DNA断片の増幅を行った。反応物をNucleospin Gel and PCR Clean upキットで精製したのち、CCGGの配列を認識する制限酵素MspIを用いて反応させ、2%agaroseゲル中での電気泳動を行った。その結果、2本鎖のバンドであることがわかった(電気泳動1)。脱塩基側鎖と孤立したグアニン側鎖のそれぞれがPCR反応の鋳型になっているからである(図9)。

Claims (8)

  1. 2本鎖DNA中の発生した脱塩基部位の反対側にあるグアニンを検出するプロセスであって、(1)2本鎖DNA中の脱塩基部位を酵素により位置選択的に切断する第1ステップ、(2)脱塩基部位の反対側にあるグアニンの2位アミノ基を修飾剤により修飾する第2ステップ、
    (3)第1ステップ及び第2ステップを行って得られた修飾後の2本鎖DNAを鋳型とするポリメラーゼ連鎖反応を行い、増幅産物の有無を調べる第3ステップを含む(但し、第1ステップと第2ステップの順序は問わない)、グアニン・脱塩基部位の有無を検出する方法。
  2. 2本鎖DNA中の発生した脱塩基部位の反対側にあるグアニンを検出するプロセスであって、(1)2本鎖DNA中の脱塩基部位を酵素により位置選択的に切断する第1ステップ、(2)脱塩基部位の反対側にあるグアニンの2位アミノ基を修飾剤により修飾する第2ステップ、
    (3)第1ステップ及び第2ステップを行って得られた修飾後の2本鎖DNAを鋳型とするリアルタイムPCR反応を行い、増幅産物を定量する第3ステップを含む(但し、第1ステップと第2ステップの順序は問わない)、グアニン・脱塩基部位の定量法。
  3. 2本鎖DNA中の脱塩基部位を位置選択的に切断するエンドヌクレアーゼ、グアニンの2位アミノ基を修飾するグリオキサール又はその誘導体を含む、2本鎖DNAを鋳型とするポリメラーゼ連鎖反応を行い、増幅産物の有無を調べることにより、そのグアニン・脱塩基サイトの有無を検出するためのキット。
  4. 前記エンドヌクレアーゼが大腸菌由来のエンドヌクレアーゼIIIである、請求項3に記載のキット。
  5. グリオキサールの誘導体は一個以上の芳香環あるいはアルキル基を有する、請求項3に記載のキット。
  6. グリオキサールまたはその誘導体の極性溶媒をさらに含む、請求項3〜5のいずれかに記載のキット。
  7. 2本鎖DNA中の発生した脱塩基部位の反対側にあるグアニンを検出するプロセスであって、(1)脱塩基と孤立したグアニンを有する2本鎖DNAの孤立グアニン残基をビオチン化するステップ、(2)ビオチン化された2本鎖DNAをアビジンカラムにて精製するステップ、(3)精製されたビオチン化2本鎖DNAを鋳型とするポリメラーゼ連鎖反応を行い増幅産物において塩基配列の変異の有無を調べるステップを含む、グアニン・脱塩基部位の位置を検出する方法。
  8. 脱塩基と孤立したグアニンを有する2本鎖DNAの孤立グアニン残基をビオチン化する試薬、アビジンカラムを含むグアニン・脱塩基部位の位置を検出するためのキット。

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