JPWO2015136839A1 - 生活行動推定装置、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
本発明の課題は、生活行動の推定精度を従来構成よりも向上させることである。生活行動推定装置(1)では、推定部(10)は、推定時点において検出部(16)によって検出された区分ごとの電気機器(3)の動作状態をもとに、事前確率と第1の条件付き確率と第2の条件付き確率とを用いて推定時点での各々の生活行動の発生確率を求め、相対的に高い生活行動が推定時点において発生していると推定する。事前確率は複数種類の生活行動が1日のうちでそれぞれ発生する確率である。第1の条件付き確率は各々の生活行動が発生している条件のもとで区分に属する電気機器(3)が動作中又は停止中である確率である。第2の条件付き確率は各々の生活行動が発生している条件のもとで、その生活行動が1日を分割した複数の時間帯の各々で発生する確率である。
Description
本発明は、生活行動推定装置、およびプログラムに関し、より詳細には、住宅内での資源の使用状況から生活行動を推定する生活行動推定装置、およびプログラムに関する。
従来、住宅で使用される電気機器の動作状態に基づいて住人の生活行動を推定する生活行動推定装置があった(文献1[国際公開第2013/157175号]参照)。この行動推定装置には、電気機器ごとに種別を区別するために割り当てられた機器区分と、電気機器ごとの動作状態を条件として、生活行動を分類した行動区分を結論とするルール群が設定されている。行動推定装置は、電気機器ごとの動作状態(運転開始や運転停止のような事象)が入力されると、この電気機器の機器区分と動作状態をルール群に当てはめて、行動区分を抽出する。
文献1に開示された生活行動推定装置が備えるルール群は固定的なルールのため、実際の生活行動とルール群とが必ずしも一致しない可能性があった。
本発明の目的は、生活行動の推定精度を従来構成よりも向上させた生活行動推定装置、および、コンピュータによって生活行動推定装置を実現するプログラムを提供することである。
本発明に係る形態の生活行動推定装置は、取得部と、機器動作検出部と、記憶部と、行動推定部と、出力部とを備える。前記取得部は、住宅内の複数の区分ごとに、前記区分に属する機器での資源の使用状況に関するデータを取得するように構成される。前記機器動作検出部は、前記取得部が取得した前記区分ごとの資源の使用状況に関するデータから前記区分ごとに前記機器が動作中か停止中かを示す動作状態を検出するように構成される。前記記憶部は事前確率と第1の条件付き確率と第2の条件付き確率とを予め蓄積するように構成される。前記事前確率は、予め設定された複数種類の生活行動が1日のうちでそれぞれ発生する確率である。前記第1の条件付き確率は、前記複数種類の生活行動の各々が発生している条件のもとで前記区分に属する前記機器が動作中又は停止中である確率である。前記第2の条件付き確率は、前記複数種類の生活行動の各々が発生している条件のもとで、その生活行動が1日を複数に分割した複数の時間帯の各々で発生する確率である。前記行動推定部は、推定時点において前記機器動作検出部によって検出された前記区分ごとの前記機器の動作状態をもとに、前記事前確率と前記第1の条件付き確率と前記第2の条件付き確率とを用いて、推定時点において前記複数種類の生活行動のそれぞれが発生する発生確率をベイズの定理に基づいて求める。そして、前記行動推定部は、前記発生確率が相対的に高い生活行動が前記推定時点において発生していると推定するように構成される。
本発明に係る形態のプログラムは、コンピュータを、上記した何れかの生活行動推定装置として機能させるためのプログラムである。
前記プログラムを記録した記録媒体は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であってもよい。
本実施形態の生活行動推定装置は、住宅内に設定した複数の区分ごとに区分内にある機器での資源の使用状況に基づいて、住人(つまり、利用者)の生活行動を推定する。ここにおいて、区分とは、住宅内の空間的な区分であり、かつ住宅内での用途に関する区分である。すなわち、区分は、住宅における部屋などの場所と、場所の用途とを含む概念である。また、住宅内で使用される資源とは、電気やガスなどのエネルギーに加えて、水道も含む。
以下では資源を消費する機器が電気機器である場合を例に説明する。すなわち、以下に説明する生活行動推定装置は、区分に属する電気機器による電力の使用状況から電気機器の動作状態を判断し、電気機器の動作状態をもとに住人の生活行動を推定する。
以下の生活行動推定装置は、推定時点における住人の生活行動が、予め設定された複数種類の生活行動のうち、どの生活行動に該当するかを推定する。以下では、在宅状態、外出状態、睡眠状態の3状態が生活行動として区別され、推定時点における生活行動が推定される。ここにおいて、在宅状態とは、住宅内に住人がいて、かつ就寝していない状態をいう。
生活行動推定装置は生活行動の変化を住人が行った事象として検出することもできる。生活行動推定装置は、在宅状態から睡眠状態に変化する場合は就寝事象、睡眠状態から在宅状態に変化する場合は起床事象、在宅状態から外出状態に変化する場合は外出事象、外出状態から在宅状態に変化する場合は帰宅事象として検出する。
図1に示すように、住宅内に設置された分電盤2には、1台の主幹ブレーカ21と、複数台の分岐ブレーカ22とが収納されている。主幹ブレーカ21からの幹線L1は、複数台の分岐ブレーカ22によってそれぞれ分岐線L2に分岐され、複数の分岐線L2に接続された電気機器3に電力が供給される。なお、図1では各分岐線L2に電気機器3が1台ずつ接続されているが、分岐線L2には複数台の電気機器3が接続されてもよい。また、分岐線L2には電気機器3のプラグが差し込まれるコンセント(つまり、レセプタクル)が接続されてもよい。
本実施形態では住宅内の各部屋(例えば居室、台所、寝室など)をそれぞれ1つの区分とした構成例を示す。各々の分岐線L2には同じ区分にある電気機器3が接続されている。また、複数の分岐線L2が1つの区分に対応する場合もある。以下では居室の分岐線L2に接続された電気機器3を電気機器31と表記し、台所の分岐線L2に接続された電気機器3を電気機器32と表記し、寝室の分岐線L2に接続された電気機器3を電気機器33と表記する。
本実施形態の生活行動推定装置は分岐線L2ごとに使用された電力のデータを取得している。以下では、分岐線L2ごとに取得される電力のデータを、電力データという。図1に示すように、各々の分岐ブレーカ22の負荷側には、分岐線L2ごとに電力を検出する電力センサ23が設けられる。電力センサ23は、それぞれ分岐線L2に流れる電流と分岐線L2の線間電圧とを検出する。電流の検出には、たとえばロゴスキーコイルが用いられる。各々の電力センサ23の出力は通信ユニット24に出力され、通信ユニット24から生活行動推定装置1に出力される。
なお、電気機器3の電力データを取得する単位は、必要に応じて様々に設定することが可能である。この単位は、幹線L1、分岐線L2からさらに分岐した電路、分岐線L2に接続されたコンセント、分岐線L2に接続された個々の電気機器などから選択してもよい。例えば、分岐線L2に設けたコンセントに電力センサを設け、コンセントに設けた電力センサで検出した電力データを通信ユニット24が収集して生活行動推定装置1に出力してもよい。また、電気機器3が通信機能を備えている場合、電気機器3に設けた電力センサが検出した電力データを通信ユニット24が収集して生活行動推定装置1に出力してもよい。
生活行動推定装置1は、プログラムを実行することにより以下に説明する機能を実現するデバイスを主なハードウェア要素として構成される。この種のデバイスは、プロセッサとメモリとを備えるマイクロコンピュータを代表例とする。したがって、専用の装置のほか、汎用のコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンなどの装置で、以下に説明する機能を実現するプログラムを実行することによって、生活行動推定装置1として機能させることもできる。なお、プログラムは、インターネットあるいは移動体通信網のような電気通信回線を通して提供されるほか、コンピュータで読み取り可能な記録媒体で提供される場合もある。記録媒体は、光ディスク、ハードディスク、不揮発性の半導体メモリなどから選択される。
生活行動推定装置1は、図1に示すように、推定部10(行動推定部)と、取得部12と、検出部16(機器動作検出部)と、記憶部17とを備えている。また、本実施形態の生活行動推定装置1は、入力部18と、更新部19をさらに備える。さらに、本実施形態の生活行動推定装置1は、上記の構成に加えて、通信部11(通信インターフェイス部)と、内蔵時計13と、履歴記憶部14と、登録部15をさらに備える。
通信部11は、分電盤2内の通信ユニット24と通信する。通信部11は、所定の計測時間(例えば1秒、1分)ごとに計測された分岐線L2の各々での電力データを通信ユニット24から受信して、受信した電力データを取得部12に出力する。
取得部12は、所定の計測時間ごとに通信部11から入力された電力データをもとに、単位時間ごとの電力量を求める。単位時間は、計測時間の整数倍であって、例えば30秒から10分程度の範囲に定められる。なお、電力センサ23が計測時間を細分した分割時間ごとに電力値を計測し、分割時間ごとに計測された電力値の計測時間における平均値を通信ユニット24が生活行動推定装置1に送信してもよい。この場合、取得部12は、通信ユニット24から入力された平均の電力値に計測時間を乗じて電力量を求めることができる。また、電力センサ23によって計測された電力値をもとに分割時間ごとに求められた電力量が通信ユニット24から生活行動推定装置1に送信されてもよい。
内蔵時計13は日時を計時する。内蔵時計13は、リアルタイムクロックによって構成される。
履歴記憶部14は、取得部12が求めた分岐線L2ごとの電力量を、内蔵時計13が計時する日時を用いたタイムスタンプとともに記録する。すなわち、履歴記憶部14は、分岐線L2ごとの電力量の時系列データを保存する。履歴記憶部14の容量は、最短でも数日分の電力量の時系列データが保存可能になるように定められ、望ましくは1年分以上の電力量の時系列データが保存可能になるように定められる。
登録部15は住宅内の電気機器3を区別する情報を分岐線L2の系統を区別する情報に対応付けて登録する。登録部15は、分岐線L2に電気機器3を対応付けるだけではなく、電気機器3を区別する情報を住宅内の区分を表す情報に対応付けて推定部10に設定する。以下、住宅内の区分を表す情報を、区分情報という。この区分情報は、例えば生活行動推定装置1の設置時に予め設定された情報である。各分岐線L2に接続された電気機器3の区分情報は、当該電気機器3が使用される場所および用途に関する情報であり、例えば分電盤2の通信ユニット24から通信部11に送信される。登録部15は、通信部11が受信した区分情報をもとに、各分岐線L2に接続された電気機器3の区分情報を推定部10に登録する。
本実施形態では、各々の分岐線L2に対して、分岐線L2に接続された電気機器3の区分情報が推定部10に登録される。例えば居室、台所、食堂、浴室、寝室などの区分が、電気機器3の区分情報として推定部10に登録される。なお、1つの部屋が複数の用途に使用される場合、例えば子供部屋のように昼間は居室、就寝時は寝室として使用されるような部屋の場合には、時間帯によって分岐線L2に接続される電気機器3の区分情報を変更してもよい。
登録部15は、全ての電気機器3に区分情報を設定する必要はなく、生活行動を推定するのに必要な、着目する複数の分岐線L2にそれぞれ接続されている電気機器3に区分情報を設定すればよい。同様に、取得部12は、着目する複数の分岐線L2について、資源の使用状況を表すデータ、すなわち本実施形態では電力データを取得すればよい。なお、予め設定されたスケジュールに従って動作するような電気機器3は、その消費電力の変化が住人の生活行動と必ずしも一致しないため、この種の電気機器3が接続された分岐線L2の電力データは生活行動の推定には使用されない。
検出部16には、分岐線L2ごとの電力量が履歴記憶部14から入力される。検出部16は、取得部12が求めた電力量の変化をもとに、対応する分岐線L2に接続された電気機器3の動作状態(動作中か停止中かの別)を検出する。動作が停止中であっても待機電力を消費する電気機器3があるが、本実施形態では、待機電力を消費する状態は動作状態としては停止中とみなす。
なお、検出部16は、分岐線L2ごとの電力量と、所定の閾値との高低を比較することによって、分岐線L2に接続された電気機器が動作中か待機中かを判定する。そのため、検出部16は、履歴記憶部14に分岐線L2ごとに記録されている電力量から動作状態の判定に用いる閾値を設定する。すなわち、検出部16は、動作状態の判定に用いる閾値を、対象の分岐線L2の電力量が継続して閾値以下になる時間が所定の維持時間を超えるという条件を満足する範囲で最小となる値に設定する。このようにして、検出部16が設定した閾値は、分岐線L2ごとの待機電力のピーク値になる。
記憶部17には、1日のうちで、予め設定された複数種類の生活行動(本実施形態では在宅状態、外出状態、睡眠状態)がそれぞれ発生する確率が事前確率として蓄積される。この事前確率は、対象の住宅において生活行動を所定期間推定した結果から各生活行動の発生確率を求めた値を使用してもよいし、住人の職業や年齢や居住地域が類似するグループについて、予め統計的に求められた値を使用してもよい。
また、記憶部17には、睡眠状態、在宅状態、外出状態の3種類の生活行動がそれぞれ発生している条件のもとで、各区分に属する電気機器3が動作中又は停止中である確率(第1の条件付き確率)が蓄積されている。この確率は、検出部16が検出した電気機器3の動作状態と住人の生活行動とを所定期間収集した結果から求められ、記憶部17に蓄積される。なお、電気機器3が属する区分ごとに、睡眠状態、在宅状態、外出状態の3種類の生活行動の各々のもとで動作中か停止中かの確率を予め求めておき、この値を記憶部17に蓄積してもよい。
例えば、図2は、睡眠状態という生活行動が発生している条件のもとで、居室の電気機器31が動作中(on)か停止中(off)かの割合を示す円グラフであり、図示例では動作中の確率はB1(%)となっている。図3は、睡眠状態という生活行動が発生している条件のもとで、台所の電気機器32が動作中か停止中かの割合を示す円グラフであり、図示例では動作中の確率は0(%)である。つまり、図3の例では、電気機器32は停止中(off)である。図4は、睡眠状態という生活行動が発生している条件のもとで、寝室の電気機器33が動作中か停止中かの割合を示す円グラフであり、図示例では動作中の確率は100(%)である。つまり、図4の例では、電気機器33は動作中(on)である。
また、記憶部17には、在宅状態、外出状態、睡眠状態の3種類の生活行動がそれぞれ発生している条件のもとで、1日を複数に分割した複数の時間帯の各々でその生活行動が発生する確率(第2の条件付き確率)が、予め求められ蓄積されている。ここでは、1日が4つの時間帯に分割されている場合を例に説明する。すなわち、0時から6時までを時間帯T1、6時から12時までを時間帯T2、12時から18時までを時間帯T3、18時から24時までを時間帯T4とする。そして、4つの時間帯T1,T2,T3,T4の各々において、在宅状態、外出状態、睡眠状態の3種類の生活行動がそれぞれ発生する確率(第2の条件付き確率)が記憶部17に登録されている。図5は、例えば睡眠状態という生活行動が、4つの時間帯T1,T2,T3,T4の各々で発生する確率を円グラフで示している。図5の例では、睡眠状態という生活行動が時間帯T1に発生する確率はA1(%)、時間帯T2に発生する確率はA2(%)、時間帯T3に発生する確率は0%、時間帯T4に発生する確率はA4(%)である。12時から18時までの時間帯T3で、睡眠状態という生活行動が発生する確率は0%であるので、図5の円グラフには、時間帯T3に対する確率が表れていない。
また、記憶部17には、在宅状態、外出状態、睡眠状態という3種類の生活行動の各々について、次に発生する生活行動の遷移確率が、予め登録されている。この遷移確率は、所定期間ごとに生活行動を推定した結果をもとに、ある時点で推定された生活行動から次の推定時点でどの生活行動に遷移したかをカウントすることによって求められ、記憶部17に蓄積される。図6は生活行動として在宅状態、外出状態、睡眠状態という3種類の状態がある場合の状態遷移図である。
図6の例では、在宅状態から在宅状態に遷移する確率はC1(%)、在宅状態から外出状態に遷移する確率はC2(%)、在宅状態から睡眠状態に遷移する確率はC3(%)である。また、外出状態から外出状態に遷移する確率はC4(%)、外出状態から睡眠状態に遷移する確率はC5(%)、外出状態から在宅状態に遷移する確率はC6(%)である。さらに、睡眠状態から睡眠状態に遷移する確率はC7(%)、睡眠状態から在宅状態に遷移する確率はC8(%)、睡眠状態から外出状態に遷移する確率はC9(%)である。なお、外出状態から睡眠状態に遷移する事象や、睡眠状態から外出状態に遷移する事象は一般的に起こりにくく、図6の例では、外出状態から睡眠状態に遷移する確率C5、睡眠状態から外出状態に遷移する確率C9はゼロである。
入力部18は、入力操作を行うための操作部と入力内容を表示する表示部を有したユーザーインターフェイスからなる。住人が入力部18を操作することによって、推定部10による生活行動の推定結果と、推定時点で実際に行われた生活行動との不一致を示すフィードバック情報などが入力される。つまり、入力部18は、フィードバック情報を受け付ける。
更新部19は、入力部18に入力されたフィードバック情報をもとに、記憶部17に蓄積された事前確率と第1の条件付き確率と第2の条件付き確率とのうちの少なくとも1つを更新する。更新部19による記憶部17の更新処理については後述する。
推定部10には、検出部16が分岐線L2ごとに検出した電気機器3の動作状態が事実情報として入力される。また推定部10には、推定時点における時刻情報から、推定時点が時間帯T1,T2,T3,T4のうちどの時間帯に含まれるのかが事実情報として入力される。したがって、推定部10は、推定時点における電気機器3の動作状態という事実情報と、推定時点が含まれる時間帯という事実情報とを、ベイジアンネットに対する入力情報とする。ベイジアンネットに対する入力情報は、事実として確定した情報であるから、以下では確定情報という。確定情報は、ベイジアンネットへの入力情報の総称であり、複数の事実情報が含まれる。
推定部10は、確定情報をもとに、記憶部17から事前確率と第1の条件付き確率および第2の条件付き確率を読み出す。さらに推定部10は、第1の条件付き確率と第2の条件付き確率との同時確率を求めることで、推定時点において各生活行動が発生する確率をベイズの定理に基づいて演算する。
図7は、電気機器31が消費した電力値P1の推移と、電気機器32が消費した電力値P2の推移と、電気機器33が消費した電力値P3の推移と、住人の生活行動との関係を、1日分について例示したグラフである。図7において、居室の電気機器31が消費した電力値P1は実線で表示され、台所の電気機器32が消費した電力値P2は破線で表示され、寝室の電気機器33が消費した電力値P3は一点鎖線で示されている。
推定部10が、図7の例で17時における生活行動を推定する場合、推定部10は、検出部16から17時における電気機器31,32,33の動作状態を第1の事実情報として読み込む。図7の例では、17時において居室の電気機器31は動作中、台所の電気機器32は停止中、寝室の電気機器33は停止中である。また、推定部10は、推定時点(17時)が含まれる時間帯の情報を第2の事実情報として求める。
推定部10が、17時において各生活行動(在宅状態、外出状態、睡眠状態)の発生確率を求める演算処理を、図8に示すベイジアンネットを参照して説明する。図8は、演算対象の生活行動と、演算対象の生活行動が発生している状態で電気機器31,32,33が動作中又は停止中である確率(第1の条件付き確率)と、判定時点を含む時間帯に演算対象の生活行動が発生する確率(第2の条件付き確率)との関係をグラフィカルモデルとして記述した図である。在宅状態の発生確率を求める場合、推定部10は、1日のうちで在宅状態が発生する事前確率を記憶部17から読み出す。また、推定部10は、在宅状態のもとで、検出部16によって検出された電気機器31,32,33の動作状態がそれぞれ発生する確率を記憶部17から読み込む。例えば図7の17時における動作状態を例にすると、推定部10は、在宅状態のもとで、電気機器31が動作中、電気機器32,33が停止中となる確率をそれぞれ記憶部17から読み出す。また、推定部10は、判定時点が含まれる時間帯(17時であれば12時から18時までの時間帯T3)において、在宅状態が発生する確率を記憶部17から読み出す。そして、推定部10は、記憶部17から読み出した確率をベイジアンネットの対応するノードに当てはめ、その同時確率を求めることで、17時において在宅状態が発生する確率を求める。また、推定部10は、同様の処理を行うことで、17時に外出状態が発生する確率と、17時に睡眠状態が発生する確率をそれぞれ求める。
推定部10は、推定時点において在宅状態が発生する確率、外出状態が発生する確率、睡眠状態が発生する確率をそれぞれ演算すると、確率が相対的に高い生活行動が現在発生していると判断する。なお、推定部10は、確率が相対的に高く、他の生活行動の発生確率に比べて有意な差がある生活行動が現在発生していると判断してもよい。そして、推定部10は、推定時点において発生している生活行動を推定すると、その推定結果、或いは、各生活行動の発生確率を出力する。
推定部10は、上述のような生活行動の推定動作を定期的(例えば数分間隔)に実行することで、1日を通して、電気機器3の動作状態から住人の生活行動を推定することができる。また、推定部10は生活行動の変化を事象として検出することができる。例えば、推定部10は、睡眠状態の終了を起床事象、在宅状態から外出状態への切り替わり時点を外出状態の始まりである外出事象、外出状態から在宅状態への切り替わり時点を帰宅状態の始まりである帰宅事象として検出する。
また、推定部10は、記憶部17に蓄積された遷移確率を、生活行動の確率推論に利用してもよい。推定部10が、ある時点での生活行動の発生確率を、1時点前の生活行動からの遷移確率と組み合わせて求める場合の演算処理を、図9に示すベイジアンネットを参照して説明する。
図9は、演算対象の生活行動と、1時点前の生活行動と、演算対象の生活行動が発生している状態で電気機器31,32,33が動作中又は停止中である確率と、判定時点を含む時間帯に演算対象の生活行動が発生する確率との関係を記述した図である。
推定部10は、ある時点での生活行動を推定する場合に、検出部16から推定時点での電気機器31,32,33の動作状態を第1の事実情報として読み込む。また、推定部10は、推定時点が含まれる時間帯の情報を第2の事実情報として求める。そして、推定部10は、第1の事実情報および第2の事実情報を含む確定情報をもとに、在宅状態、外出状態、睡眠状態がそれぞれ発生している確率を求める。
例えば在宅状態の発生確率を求める場合、推定部10は、1日のうちで在宅状態が発生する事前確率を記憶部17から読み出す。また、推定部10は、1時点前(前回の推定時点)の生活行動が在宅状態、外出状態、睡眠状態のいずれかであった場合に生活行動が在宅状態に遷移する遷移確率を記憶部17から読み出す。さらに、推定部10は、在宅状態のもとで、検出部16によって検出された電気機器31,32,33の動作状態がそれぞれ発生する確率を記憶部17から読み込む。
その後、推定部10は、記憶部17から読み出した確率をベイジアンネットの対応するノードに当てはめ、その同時確率を求めることで、推定時点において在宅状態が発生する確率を求める。また、推定部10は、同様の処理を行うことで、推定時点において外出状態が発生する確率と睡眠状態が発生する確率をそれぞれ求める。
遷移確率を用いて生活行動を推定すると、日常生活では発生する確率が低い生活行動が推定される可能性が低減するから、生活行動の推定精度が向上する。例えば外出状態の次に睡眠状態となる遷移確率、あるいは睡眠状態の次に外出状態となる遷移確率は、日常生活においては低いから、このような生活行動が推定される可能性は低減される。
また、本実施形態において生活行動推定装置1の利用者が、生活行動の推定結果と実際の生活行動(真値)との不一致を示すフィードバック情報を生活行動推定装置1に入力し、記憶部17に蓄積された確率の情報を更新させることも好ましい。
以下では、生活行動推定装置1の推定部10が、生活行動の推定結果を外出中の保護者が所持する携帯端末に送信し、保護者が、外出先から子供の生活行動を把握する場合を想定して説明する。
生活行動推定装置1の推定部10は定期的に生活行動を推定する。推定部10は、全ての住人が外出している状態から子供が帰宅すると、帰宅事象が発生したと推定し、その推定結果を保護者が所持する携帯端末に例えば電子メールで送信するプッシュ通知を行う。すなわち、生活行動推定装置1はインターネット又は移動体通信網のような電気通信回線に接続可能な通信部を備える。推定部10は、帰宅事象が発生したと推定すると、通信部から予め登録された携帯端末のメールアドレスに宛てて、帰宅事象の発生を報知する電子メールを送信する。
生活行動推定装置1からのプッシュ通知を受け取った保護者が、住宅内にある電話、又は、子供が所持する携帯電話に電話をかけて、帰宅の事実や帰宅時間を子供に確認すると、保護者は生活行動推定装置1の推定結果が正しいか否かを判別できる。
生活行動推定装置1の推定結果が正しい場合、保護者は、生活行動推定装置1にフィードバック情報を入力しないことが予想される。生活行動推定装置1にフィードバック情報が入力されない場合、更新部19は、記憶部17に蓄積された各種の確率データを更新しないが、正しい推定結果が得られているので問題はない。
生活行動推定装置1の推定結果が間違っている場合、保護者は、生活行動推定装置1にフィードバック情報を入力し、記憶部17に蓄積された各種の確率データを更新することが予想される。
例えば、生活行動推定装置1が、帰宅事象が発生したと推定して、保護者が所持する携帯端末に帰宅事象を報知する電子メールを送信した場合に、外出中の保護者が子供に確認した結果、まだ子供が帰宅していなかった場合を例に説明する。
保護者(住人)は、生活行動推定装置1によって帰宅状態と推定された時点で子供が未帰宅であった事実と、実際に帰宅した時刻を確認し、帰宅後に入力部18を操作して、実際の帰宅時刻を入力する。
更新部19は、入力部18から入力されたフィードバック情報に基づいて、記憶部17の更新処理を行う。例えば、推定部10によって16時に帰宅事象が発生したと推定されたにも関わらず、実際の帰宅事象が17時であった場合、保護者は、16時の帰宅事象が誤りで、実際の帰宅事象が17時であると入力部18を用いて入力する。
この場合、外出状態の時間が延びたことになるので、更新部19は、外出状態のもとで動作中と検出された電気機器3については、外出状態のもとで動作中である第1の条件付き確率を所定量だけ高めるように更新する。また、更新部19は、外出状態のもとで停止中と検出された電気機器3については、外出状態のもとで停止中である第1の条件付き確率を所定量だけ高めるように更新する。
また、在宅状態が短くなるので、更新部19は、在宅状態のもとで動作中と検出された電気機器3については、在宅状態のもとで動作中である第1の条件付き確率を所定量だけ低くするように更新する。更新部19は、在宅状態のもとで停止中と検出された電気機器3については、在宅状態のもとで停止中である第1の条件付き確率を所定量だけ低くするように更新する。
また、更新部19は、1日のうちで外出状態が発生する事前確率を所定量だけ高めるように更新し、さらに外出状態が複数の時間帯T1,T2,T3,T4の各々で発生する第2の条件付き確率を変更する。また、更新部19は、1日のうちで在宅状態が発生する事前確率を所定量だけ低くするように更新し、さらに在宅状態が複数の時間帯T1,T2,T3,T4の各々で発生する第2の条件付き確率を変更する。
次に、子供が帰宅しているにも関わらず、生活行動推定装置1が帰宅事象の発生を推定できていない場合について説明する。
保護者が、住宅内にある電話、又は、子供が所持する携帯電話に電話をかけて、子供の帰宅を確認した時点で生活行動推定装置1から帰宅事象の報知を受けていない場合、保護者は子供から実際の帰宅時刻を確認する。そして、保護者は帰宅後に入力部18を操作して、実際の帰宅時刻を入力する。
更新部19は、入力部18から入力されたフィードバック情報に基づいて、記憶部17の更新処理を行う。例えば、実際には15時に帰宅したにも関わらず、推定部10がその後も外出状態と推定している場合、保護者は、15時以降の外出状態が誤りで、実際の帰宅事象が15時であると入力部18を用いて入力する。
この場合、外出状態が短くなるので、更新部19は、外出状態のもとで動作中と検出されていた電気機器3については、外出状態のもとで動作中である第1の条件付き確率を所定量だけ低くするように更新する。また、更新部19は、外出状態のもとで停止中と検出されていた電気機器3については、外出状態のもとで停止中である第1の条件付き確率を所定量だけ低くするように更新する。
また、在宅状態が長くなるので、更新部19は、在宅状態のもとで動作中と検出されていた電気機器3については、在宅状態のもとで動作中である第1の条件付き確率を所定量だけ高くするように更新する。また、更新部19は、在宅状態のもとで停止中と検出されていた電気機器3については、在宅状態のもとで停止中である第1の条件付き確率を所定量だけ高くするように更新する。
また、更新部19は、1日のうちで在宅状態が発生する事前確率を所定量だけ高めるように更新し、さらに在宅状態が複数の時間帯T1、T2,T3,T4の各々で発生する第2の条件付き確率を変更する。また、更新部19は、1日のうちで外出状態が発生する事前確率を所定量だけ低くするように更新し、さらに外出状態が複数の時間帯T1,T2,T3,T4の各々で発生する第2の条件付き確率を変更する。
このように、更新部19が、入力部18から入力されるフィードバック情報に基づいて、記憶部17に蓄積された確率のデータのうち、フィードバック情報に関連する確率のデータを更新するから、生活行動の推定精度を向上させることができる。
また本実施形態において、推定部10は、生活行動の推定結果の変化を事象として検出し、この事象が1日のうちで発生するパターンを記録する。推定部10は、パターンの記録後に検出された事象の発生のタイミングがパターンからずれている場合には生活行動の異常を検知してもよい。
例えば推定部10が、住人の帰宅事象を平日に毎日記録した結果、帰宅事象の発生時刻(帰宅推定時刻)が図10に示すように推移している場合について説明する。図11は帰宅推定時刻の度数分布を示し、帰宅推定時刻の度数分布は時刻t1を平均値とする正規分布となっている。推定部10は、帰宅推定時刻の履歴から、帰宅事象の発生を検知した帰宅推定時刻が、平均値t1を含む所定範囲(例えば時刻t2から時刻t3までの期間であり、この期間が本発明のパターンである)から外れると、生活行動に異常が発生したと判断する。そして、推定部10は、生活行動に異常が発生したと判断すると、例えば、生活行動に異常が発生したことを報知する電子メールを、保護者が所持する携帯端末に通信部から送信させるプッシュ通知を行う。なお、上記の説明では、住人の帰宅事象を平日に毎日記録しているが、住人の生活のリズムが同じになる曜日ごとに住人の帰宅事象を記録しても良い。
また、帰宅事象の異常を検知する場合を例に説明したが、起床事象の異常を検知して、起床事象の異常を報知してもよい。例えば推定部10が、住人の起床事象が毎日繰り返されるパターンを記録し、起床事象がパターンからずれて発生することから生活行動の異常を検知してもよく、例えば独居人の異変を検知するシステムに適用できる。
以上説明したように、本実施形態の生活行動推定装置1は、取得部12と、検出部16(機器動作検出部)と、記憶部17と、推定部10(行動推定部)とを備える。取得部12は、住宅内の複数の区分ごとに、区分に属する機器(本実施形態では電気機器3)での資源の使用状況に関するデータを取得するように構成される。検出部16は、取得部12が取得した区分ごとの資源の使用状況に関するデータから区分ごとに機器が動作中か停止中かを示す動作状態を検出するように構成される。記憶部17は、事前確率と第1の条件付き確率と第2の条件付き確率とを予め蓄積するように構成される。事前確率は、複数種類の生活行動が1日のうちでそれぞれ発生する確率である。第1の条件付き確率は、複数種類の生活行動の各々が発生している条件のもとで区分に属する機器が動作中又は停止中である確率である。第2の条件付き確率は、複数種類の生活行動の各々が発生している条件のもとで、その生活行動が1日を複数に分割した複数の時間帯の各々で発生する確率である。推定部10は、推定時点において検出部16によって検出された区分ごとの機器の動作状態をもとに、事前確率と第1の条件付き確率と第2の条件付き確率とを用いて、推定時点において複数種類の生活行動のそれぞれが発生する発生確率をベイズの定理に基づいて求める。そして、推定部10は、発生確率が相対的に高い生活行動が推定時点において発生していると推定するように構成される。
推定部10は、推定時点における機器の動作状態を入力情報とし、記憶部17に蓄積された事前確率と第1の条件付き確率と第2の条件付き確率とを用いて、複数種類の生活行動がそれぞれ発生する発生確率を、ベイズの定理に基づいて求めている。したがって、複数種類の生活行動がそれぞれ発生している発生確率から、どの生活行動が発生している可能性が高いかを評価することができ、推定時点における生活行動を従来例に比べて精度良く推定することができる。
この生活行動推定装置1において、機器は電気機器3であり、住宅内の分電盤2と、複数の分岐線L2が接続されている。複数の分岐線L2のそれぞれは、複数の区分に属する複数の電気機器3のうち少なくとも1つの電気機器3と接続されている。複数の分岐線L2のそれぞれは、分電盤2から、接続された少なくとも1つの電気機器3に給電を行う。取得部12は、分岐線L2ごとに電力データを取得するように構成されることも好ましい。一般的に住宅内の同じ区分に属する電気機器3は同じ分岐線L2に接続されているので、検出部16は、取得部12が取得した分岐線L2ごとの電力量の使用状況から、区分ごとに区分内の電気機器3が動作中か停止中かを検出できる。
この生活行動推定装置1において、記憶部17は、複数種類の生活行動の各々について、当該生活行動の発生後、前記複数種類の生活行動のうち次に発生する生活行動の遷移確率を予め蓄積するように構成されてもよい。そして、推定部10は、推定時点において複数種類の生活行動の各々が発生する発生確率の演算に遷移確率を含めるように構成されることも好ましい。ある生活行動が発生している状態で、次に発生する確率が低い生活行動もあるので、生活行動の推定に遷移確率を利用することで、生活行動の推定精度が向上する。
この生活行動推定装置1において入力部18と更新部19をさらに備えてもよい。入力部18は、推定部10の推定結果と、推定時点で実際に利用者によって行われた生活行動との不一致を示すフィードバック情報を受け付ける。更新部19は、入力部18で受け付けたフィードバック情報をもとに、記憶部17に蓄積された事前確率と第1の条件付き確率と第2の条件付き確率のうちの少なくとも1つを更新する。更新部19が、フィードバック情報をもとに記憶部17に蓄積された確率の情報を更新することで、生活行動の推定精度を改善することができる。
この生活行動推定装置1において、複数種類の生活行動は、在宅状態、外出状態、睡眠状態を含むことも好ましい。この構成によれば、住人の生活行動を在宅状態、外出状態、睡眠状態に分類して推定することができる。なお、推定部10の推定対象とする生活行動は在宅状態、外出状態、睡眠状態に限定されず、例えば食事状態や入浴状態などのように住宅内での生活行動をより詳細に推定してもよい。
この生活行動推定装置1において、推定部10は、生活行動の推定結果の変化を事象として定期的に検出し、当該事象が1日のうちで発生するパターン(毎日繰り返されるパターン)を記録する。推定部10は、パターンの記録後に検出された事象の発生するタイミングがパターンからずれている場合には生活行動の異常を検知するように構成されてもよい。区分ごとに機器による資源の使用状況を求めた結果から、推定部10は生活行動を推定し、さらに生活行動の異常を検知することができる。
また、本実施形態のプログラムは、コンピュータを、上述した生活行動推定装置1として機能させるためのプログラムである。このプログラムはコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータが実行したり、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータにインストールした後にコンピュータに実行させればよい。また、プログラムは、インターネットのような電気通信回線を通して提供されてもよい。
なお、本実施形態では資源を消費する機器が電気機器である場合を例に説明したが、ガスを消費するガス機器や、水を消費する水利用機器(水栓、便器、浴槽など)でもよい。ガス機器の場合にはガスの使用状況からガス機器の動作状態を判断すればよい。ガスの使用状況は、ガスの流路に設けられた流量センサが検出する流量、或いは、ガス機器に設けられた各種のセンサが検出した情報から取得される。また、水利用機器の場合には水の使用状況から水利用機器の動作状態を判断すればよい。水の使用状況は、例えば水の流路に設けられる流量センサが検出する流量、あるいは水利用機器に設けられる各種センサが検出した情報から取得される。
また、上述した実施形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述した実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論のことである。
Claims (7)
- 取得部と、機器動作検出部と、記憶部と、行動推定部とを備え、
前記取得部は、住宅内の複数の区分ごとに、前記区分に属する機器での資源の使用状況に関するデータを取得するように構成され、
前記機器動作検出部は、前記取得部が取得した前記複数の区分ごとの資源の使用状況に関するデータから前記複数の区分ごとに前記区分に属する前記機器が動作中か停止中かを示す動作状態を検出するように構成され、
前記記憶部は、予め設定された複数種類の生活行動が1日のうちでそれぞれ発生する事前確率と、前記複数種類の生活行動の各々が発生している条件のもとで前記区分に属する前記機器が動作中又は停止中である第1の条件付き確率と、前記複数種類の生活行動の各々が発生している条件のもとで、その生活行動が1日を複数に分割した複数の時間帯の各々で発生する第2の条件付き確率と、を予め蓄積するように構成され、
前記行動推定部は、推定時点において前記機器動作検出部によって検出された前記複数の区分ごとの前記機器の動作状態をもとに、前記事前確率と前記第1の条件付き確率と前記第2の条件付き確率とを用いて、推定時点において前記複数種類の生活行動のそれぞれが発生する発生確率をベイズの定理に基づいて求め、前記発生確率が相対的に高い生活行動が前記推定時点において発生していると推定するように構成された
ことを特徴とする生活行動推定装置。 - 前記機器は電気機器であり、
前記住宅内の分電盤と、複数の分岐線が接続されており、
前記複数の分岐線のそれぞれは、前記複数の区分に属する複数の前記電気機器のうち少なくとも1つの電気機器と接続されており、
前記複数の分岐線のそれぞれは、前記分電盤から、前記接続された少なくとも1つの前記電気機器に給電を行い、
前記取得部は、前記分岐線ごとに電力データを取得するように構成されたことを特徴とする請求項1記載の生活行動推定装置。 - 前記記憶部は、前記複数種類の生活行動の各々について、当該生活行動の発生後、前記複数種類の生活行動のうち次に発生する生活行動の遷移確率を予め蓄積するように構成され、
前記行動推定部は、前記推定時点において前記複数種類の生活行動の各々が発生する発生確率の演算に前記遷移確率を含めるように構成されたことを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の生活行動推定装置。 - 前記行動推定部の推定結果と、前記推定時点で実際に利用者によって行われた生活行動との不一致を示すフィードバック情報を受け付ける入力部と、
前記入力部で受け付けた前記フィードバック情報をもとに、前記記憶部に蓄積された前記事前確率と前記第1の条件付き確率と前記第2の条件付き確率のうちの少なくとも1つを更新する更新部とを備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の生活行動推定装置。 - 前記複数種類の生活行動は、在宅状態、外出状態、睡眠状態を含むことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の生活行動推定装置。
- 前記行動推定部は、前記生活行動の推定結果の変化を事象として定期的に検出し、前記事象が1日のうちで発生するパターンを記録し、前記パターンの記録後に検出された事象の発生するタイミングが前記パターンからずれている場合には前記生活行動の異常を検知するように構成されたことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の生活行動推定装置。
- コンピュータを、請求項1〜6の何れか1項に記載の生活行動推定装置として機能させるためのプログラム。
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