JPWO2015115549A1 - トリフルオロエチレンの製造方法 - Google Patents

トリフルオロエチレンの製造方法 Download PDF

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Abstract

1,1,1,2−テトラフルオロエタンを使用し、反応器の閉塞や余分な工程の追加、生成物の収率低下などが生じることもなく、安定してトリフルオロエチレンを効率的に製造する。1,1,1,2−テトラフルオロエタンを含む原料ガスと酸化カルシウムを、反応器内で接触させる。原料ガスの気体と酸化カルシウムの固体とを接触させる。

Description

本発明は、トリフルオロエチレンの製造方法に係り、特に、1,1,1,2−テトラフルオロエタンを原料にしてトリフルオロエチレンを製造する方法に関する。
トリフルオロエチレン(HFO−1123)は、地球温暖化係数(GWP)が小さいため、温室効果ガスであるジフルオロメタン(HFC−32)や1,1,1,2,2−ペンタフルオロエタン(HFC−125)に代わる新しい冷媒として、近年大きな期待が寄せられている。
なお、本明細書において、ハロゲン化炭化水素については、化合物名の後の括弧内にその化合物の略称(冷媒番号等)を記す。また、必要に応じて化合物名に代えて、その略称を用いる。
従来から、このようなHFO−1123を、比較的安価な原料である1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)を用いて製造する方法が知られている。例えば、特許文献1には、金属フッ化物を触媒としてHFC−134aを脱フッ化水素させる方法が記載されている。また、特許文献2には、HFC−134aを水酸化カルシウム等の金属水酸化物と反応させる方法が記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、HFC−134aの転化率が低かった。
また、特許文献2に記載された方法では、以下に示す問題があった。すなわち、
(1)水酸化カルシウムは粒子同士の付着性が大きく、固結して反応器の一部を閉塞しやすい、
(2)水酸化カルシウムとHFC−134aとの反応では、副生する水の量が多いため、得られるHFO−1123を冷媒として使用する前に水分除去の工程の負荷が大きい、
(3)HFC−134aとの反応に水酸化カルシウムを使用した場合、副生する多量の水とHFO−1123との副反応が生じて、カルボン酸フルオライドやカルボン酸塩が発生するため、HFO−1123の収率が低下する、
などの問題があった。
したがって、安価な原料であるHFC−134aを使用し、温室効果ガスに代わる新しい冷媒として有用なHFO−1123を製造するに当たり、HFC−134aの転化率およびHFO−1123の収率が高く、しかも反応器の閉塞や水分除去工程の負荷が小さく、HFO−1123の収率低下などの問題が生じることがない、効率的な製造方法が求められていた。
特開2010−533151号公報 国際公開2011/157907号公報
本発明は、上記観点からなされたものであり、安価な原料であるHFC−134aを使用し、反応器の閉塞や生成物の収率低下などが生じることもなく、また後工程に大きな負荷をかけずに安定してHFO−1123を効率的に製造する方法を提供することを目的とする。
本発明のHFO−1123の製造方法は、HFC−134aを含む原料ガスと酸化カルシウムを、反応器内で接触させることを特徴とする。
本発明によれば、安価な原料であるHFC−134aからHFO−1123を製造するに当たり、134aの転化率およびHFO−1123の選択率を十分に高くすることができるうえに、反応器の閉塞や、水分の副生による水分除去工程の負荷増大、HFO−1123の収率低下などの問題を引き起こすことなく、効率的にHFO−1123を製造することができる。
そして、本発明の製造方法では、後述する反応を生起させることで、HFC−134aを十分に高い転化率で反応させ、HFO−1123を高い選択率で得ることができる。
また、本発明の製造方法では、HFC−134aを酸化カルシウムと反応させることで、HFC−134aを水酸化カルシウムと反応させる従来の方法と比べて、以下に記載する利点がある。
すなわち、酸化カルシウムは、水酸化カルシウムに比べて粒子の付着性が低く、粒子同士が固結しにくいため、反応器内を閉塞しにくく、長期に亘って安定した連続運転が可能である。また、反応器の閉塞による急激な圧力上昇等の事故の発生リスクが低減される。さらに、水酸化カルシウムは酸化カルシウムを原料として製造されるため、酸化カルシウムの方が水酸化カルシウムより価格が安く、入手しやすい。またさらに、酸化カルシウムを使用する前記反応では、水酸化カルシウムを用いる場合に比べて副生する水の量を抑えることができるため、得られたHFO−1123を冷媒として使用する前に必要とされる水分除去工程の負荷が低減するうえに、HFO−1123と水との副反応で生成するカルボン酸フルオライドやカルボン酸塩の発生を抑制でき、HFO−1123の収率を上げることができる。
本発明の製造方法に使用される、固定床反応装置の一例を示す図である。 本発明の製造方法に使用される、流動床反応装置の一例を示す図である。 流動化例1において、窒素ガスの線速度に対して差圧をプロットしたグラフである。 流動化例2において、窒素ガスの線速度に対して差圧をプロットしたグラフである。 流動化例3において、HFC−134aの線速度に対して差圧をプロットしたグラフである。 流動化例4において、窒素ガスの線速度に対して差圧をプロットしたグラフである。 流動化例5において、窒素ガスの線速度に対して差圧をプロットしたグラフである。
以下、本発明の実施の形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態の製造方法は、HFC−134aを含む原料ガスと酸化カルシウムを反応器内で接触させ、HFC−134aの脱フッ化水素反応を進行させることで、HFO−1123を製造する方法である。
本発明の製造方法におけるHFC−134aと酸化カルシウムとの反応は、下記反応式(1)で表わすことができる。
2CF−CHF + CaO → 2CF=CHF + CaF + HO ……………(1)
HFC−134aを酸化カルシウムに接触させると、HFC−134aの2個の炭素原子のうちで、フッ素原子が3個結合した炭素原子に結合したフッ素原子の1個と、もう一方の炭素原子に結合した水素原子の1個とが同時に脱離する脱フッ化水素反応が生じる。そして、このようなHFC−134aの脱フッ化水素反応により、HFO−1123が生成する。このとき、脱離したフッ素原子と水素原子からなるフッ化水素は、酸化カルシウムと反応し、フッ化カルシウムと水を同時に生成する。
本発明の製造方法は、連続式の製造方法であっても、バッチ式の製造方法であってもよい。連続式の製造方法において、反応成分であるHFC−134aと酸化カルシウムの反応の場(例えば、加熱した反応器)への供給は、いずれも連続的に行われてもよいし、一方の成分の供給のみが連続的に行われ、もう一方の成分はバッチ式で供給されてもよい。なお、一方の成分の供給のみを連続的に行う場合、酸化カルシウムをバッチ式で反応場に供給した後、その反応場にHFC−134aを連続的に供給することが好ましい。
また、バッチ式の製造では、両方の成分はバッチ式で供給される。そして、HFC−134aと酸化カルシウムの反応の場への供給は、どちらの反応成分の供給が先であっても、あるいは両方の成分の供給が同時であってもよい。すなわち、HFC−134aと酸化カルシウムのいずれか一方の成分の供給の際に、反応器内に他方が供給されていない場合、先に供給された成分が反応器内に滞留中に、後から供給される成分が供給され、HFC−134aと酸化カルシウムが反応器内で所定の時間接触すればよい。
(HFC−134a)
本発明に使用されるHFC−134aは、純度100%(モル%)のHFC−134aであってもよいし、製法由来の不純物である1,1,2,2−テトラフルオロエタン(HFC−134)を含むものであってもよい。HFC−134を含む場合、HFC−134aの純度は50モル%以上であることが好ましい。すなわち、原料ガスは、純度100%(モル%)のHFC−134aを含むものであってもよいし、HFC−134等の不純物を含む純度50モル%以上のHFC−134aを含むものであってもよい。
HFC−134aと酸化カルシウムとの接触において、HFC−134aは気相として、固相または液相の酸化カルシウムと接触させてもよいし、HFC−134aは液相として、固相または液相の酸化カルシウムと接触させてもよいが、HFC−134aを液相とする場合、液相の圧力が高くなりすぎて高温での反応が困難であることから、HFC−134aを気相として接触させることが好ましい。
(酸化カルシウム)
本発明に使用される酸化カルシウムは、純度100%(重量%)の酸化カルシウムであってもよいし、酸化カルシウム以外の化合物が含まれているものであってよい。酸化カルシウム以外の化合物としては、例えば、製法由来の不純物である、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム、水などが挙げられる。酸化カルシウムがこれらの不純物を含む場合、酸化カルシウムの純度は50重量%以上であることが好ましく、60重量%以上が最も好ましい。
HFC−134aと酸化カルシウムとの接触において、酸化カルシウムは固相であってもよいし、酸化カルシウムを溶解または分散可能な液状の媒体に溶解または分散させて液相としたものであってもよい。酸化カルシウムを溶解または分散させる液状の媒体としては、例えば、水、メタノールやエタノールのようなアルコール、四塩化炭素等の塩素系溶媒、N,N‐ジメチルホルムアミド、N,N‐ジメチルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルモノアセテートなどが挙げられる。酸化カルシウムが液状の媒体に溶解または分散されて液相をなしている場合は、圧力が高くなりすぎて高温での反応が困難であることから、酸化カルシウムは固相をなすことが好ましい。
以下、本発明の方法を、反応器内に連続的に供給された気相のHFC−134aが、バッチ式で投入された固相の酸化カルシウムと接触する態様について説明するが、本発明の製造方法はこのような態様に限定されない。
固相の酸化カルシウムを用いる態様において、酸化カルシウムのBET法により測定した比表面積(BET比表面積)は、0.1〜500m/gが好ましい。固相をなす酸化カルシウムのBET比表面積が上記範囲であれば、HFC−134aと高い反応速度で反応し、反応効率が良好であるうえに、粒子の密度が小さすぎることがないので、飛散しにくくハンドリング性が良好である。酸化カルシウムのBET比表面積は、1〜400m/gがより好ましく、50〜400m/gがさらに好ましく、100〜200m/gの酸化カルシウムが最も好ましい。
(その他の成分)
本発明においては、反応成分であるHFC−134aと酸化カルシウム以外に、気相または固相のいずれにおいてもその他の成分を含むことができる。
気相におけるHFC−134a以外の成分は、特に限定されるものではないが、副反応の抑制の点から、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを含有させることが好ましい。これらのガスを含有させることで、反応成分であるHFC−134aを希釈することができる。以下、これらのガスを希釈ガスという。
希釈ガスの含有割合は、反応の効率、副反応の抑制等の点から、HFC−134aを含む気相の成分の合計に対して、0〜95モル%が好ましく、0〜50モル%が特に好ましい。そして、気相の成分の合計に対するHFC−134aの含有割合は、5〜100モル%が好ましく、50〜100モル%が特に好ましい。
なお、気相のHFC−134aを固相の酸化カルシウムと連続的に接触させて反応させる実施形態においては、HFC−134aを含む気相の各成分の単位時間当たりの流量を制御することで、原料ガスにおけるHFC−134aの含有モル比を制御することができる。
固相における酸化カルシウム以外の成分は、特に限定されるものではないが、酸化カルシウムを担持するための担体が挙げられる。担体としては、例えば、アルミナ担体、ジルコニア担体、シリカ担体、シリカアルミナ担体、活性炭に代表されるカーボン担体、硫酸バリウム担体、炭酸カルシウム担体などが挙げられる。活性炭としては、例えば、木材、木炭、果実ガラ、ヤシガラ、泥炭、亜炭、石炭などの原料から調製した活性炭等が挙げられる。
(反応器および反応条件)
HFC−134aと酸化カルシウムを反応させる反応器としては、後述する反応器内の温度および圧力に耐えるものであれば、形状および構造は特に限定されず、例えば、円筒状の縦型反応器等が挙げられる。反応器の材質としては、ガラス、鉄、ニッケル、鉄またはニッケルを主成分とする合金等が挙げられる。反応器は、器内を加熱する電気ヒータ等の加熱手段を備えていてもよい。
連続的に供給される気相のHFC−134aが、反応器内にバッチ式で投入された固相の酸化カルシウムと接触する実施態様において、反応器内に投入されて固相をなす酸化カルシウムは、固定床型または流動床型のいずれの形式で収容されていてもよい。また、固定床型である場合、水平固定床型と垂直固定床型のいずれであってもよいが、原料ガスが多成分で構成される混合ガスの場合、比重差による各成分の濃度分布の発生を防止しやすいことから、垂直固定床型であることが好ましい。
気相の反応成分であるHFC−134aは、常温のまま反応器に導入してもよいが、反応器内での反応性を高めるために、反応器に導入する前に加熱(予熱)してから供給することが好ましい。予熱を行う場合、HFC−134aは80〜450℃の温度に加熱してから反応器に供給することが好ましい。
前記したように、副反応の抑制の観点から、HFC−134aには希釈ガスが混合されて供給されることが好ましいが、気相のHFC−134aを固相の酸化カルシウムと接触させて反応させる態様では、このような希釈ガスの混合は、HFC−134aの反応器への供給のしやすさや流量の調整の点からも好ましい。
希釈ガスとHFC−134aを含む原料ガスも、予熱してから反応器に導入することが好ましい。HFC−134aおよび希釈ガスは、それぞれ上記温度に予熱してから混合し、反応器に供給してもよいし、HFC−134aと希釈ガスとを先に混合して原料ガスとしてから、この原料ガスを上記温度に加熱して反応器に供給してもよい。
また、HFC−134aと希釈ガスの反応器への供給は、混合してから供給してもよいし、必要に応じて上記温度に加熱してから、別々に反応器に供給してもよい。
反応器に導入されたHFC−134aは、反応器内で固相の酸化カルシウムと接触する。HFC−134aと酸化カルシウムとの接触の際の温度は、反応性向上の観点から、反応器内の温度として50〜500℃が好ましく、200〜500℃がより好ましく、300〜450℃が最も好ましい。反応器内の温度が300℃以上であることにより、効率よく反応することができる。反応器内の温度が450℃以下であることにより、副反応を抑えることができ、1123の選択率が高い。反応器内の圧力は、ゲージ圧で0〜2MPaが好ましい。反応器内でのHFC−134aと酸化カルシウムとの接触時間は、0.1〜500秒間が好ましく、0.1〜100秒間がより好ましく、0.1〜20秒間がさらに好ましい。また、固定床反応器を使用した場合における特に好ましい接触時間は、0.5〜20秒である。
(固定床反応装置)
本発明において、HFO−1123の製造に使用される固定床反応装置の一例を、図1に示す。図1に示す固定床反応装置1は、電気ヒータ等の加熱手段を備えた固定床反応器2を備える。なお、固定床反応器2において、加熱手段の設置は必須ではない。
固定床反応器2内には、酸化カルシウムが固体反応剤層3をなすように収容されている。また、固定床反応器2には、電気ヒータ等の加熱手段を備えた予熱混合器4が接続されている。予熱混合器4は原料ガス供給ライン5によって固定床反応器2と接続されている。予熱混合器4には、常温で気体の原料であるHFC−134aを供給するHFC−134a供給ライン6と希釈ガスを供給する希釈ガス供給ライン7がそれぞれ接続されている。HFC−134aおよび希釈ガスは、それぞれHFC−134a供給ライン6および希釈ガス供給ライン7により予熱混合器4に供給され、予熱混合器4内で混合されかつ所定の温度に加熱された後、原料ガス供給ライン5によって固定床反応器2に供給される。
なお、HFC−134a供給ライン6と希釈ガス供給ライン7とを、予熱混合器4の前で連結し、HFC−134aと希釈ガスとを混合した後、混合ガス供給ラインによって予熱混合器4に供給するようにしてもよい。また、HFC−134a供給ライン6と希釈ガス供給ライン7の少なくとも一方に電気ヒータ等を備えた予熱器(プレヒータ)(図示せず)を設置し、そのラインで供給されるHFC−134aと希釈ガスの少なくとも一方を予熱してから、予熱混合器4に導入するようにしてもよい。
固定床反応器2の出口には、電気ヒータ等の加熱手段8を備えた出口ライン9が接続され、出口ライン9にはフッ化水素捕捉管10が設置されている。そして、固定床反応器2の出口から導出される気体(以下、出口ガスと示す。)は、フッ化水素捕捉管10によりフッ化水素が除去された後、サンプリングバッグ11に集められ、ガスクロマトグラフィー(GC)のような分析装置により、含有成分が分析され定量される。
(流動床反応装置)
本発明において、HFO−1123の製造に使用される流動床反応装置の一例を、図2に示す。図2に示す流動床反応装置12は、電気ヒータ13aの加熱手段を備えた流動床反応器13を備える。なお、流動床反応器13において、加熱手段の設置は必須ではない。
流動床反応器13内には、酸化カルシウムが固体反応剤層3をなすように収容されている。流動床反応器13には、電気ヒータ等の加熱手段を備えた予熱混合器4が接続されている。予熱混合器4は原料ガス供給ライン14によって流動床反応器13と接続されている。予熱混合器4には、常温で気体の原料であるHFC−134aを供給するHFC−134a供給ライン6と希釈ガスを供給する希釈ガス供給ライン7がそれぞれ接続されている。また、HFC−134a供給ライン6と希釈ガス供給ライン7とは、予熱混合器4の前で連結している。HFC−134aおよび希釈ガスは、それぞれHFC−134a供給ライン6および希釈ガス供給ライン7により供給され、混合ガス供給ライン14でHFC−134aと希釈ガスとを混合した後、予熱混合器4に供給される。
予熱混合器4内で混合されかつ所定の温度に加熱された後、原料ガス供給ライン5によって流動床反応器13に供給される。
なお、HFC−134a供給ライン6と希釈ガス供給ライン7とを、それぞれ予熱混合器4と接続し、別々に供給するようにしてもよい。また、HFC−134a供給ライン6と希釈ガス供給ライン7の少なくとも一方に電気ヒータ等を備えた予熱器(プレヒータ)(図示せず)を設置し、そのラインで供給されるHFC−134aと希釈ガスの少なくとも一方を予熱してから、予熱混合器4に導入するようにしてもよい。
流動床反応器13の出口には、電気ヒータ等の加熱手段8を備えた出口ライン9が接続され、出口ライン9には必要に応じてフッ化水素捕捉管10が設置されていてもよい。そして、流動床反応器13の出口から導出される気体(以下、出口ガスと示す。)は、サンプリングバッグ11に集められ、ガスクロマトグラフィー(GC)のような分析装置により、含有成分が分析され定量される。この際、必要に応じて設置されるフッ化水素捕捉管10によりフッ化水素が除去した後にサンプリングバッグ11に集めてもよい。 また、固体反応剤層3の流動化した状態(以下、流動化状態ともいう。)を確認するために、原料ガス供給ライン5と、出口ライン9との間に、差圧計15を設置した。
流動化状態とは、原料ガスのような流体を上向き(重力方向と反対向き)に噴出させて流通させることにより作られる状態であり、固体反応剤の粒子が流体中に懸濁し浮遊した状態をいう。
固体反応剤層3の流動化状態は、例えば、流動床反応器13の入口側と出口側のガス圧の差(以下、単に差圧という。)を測定し、ガスの流通速度(例えば、後述する線速度)に対して差圧をプロットしたグラフを作成し、変曲点の存在により流動化の開始を判定する方法により調べることができる。
(出口ガス成分)
本発明の製造方法においては、HFO−1123を上記出口ガスの成分として得ることができる。出口ガスに含有されるHFO−1123と未反応の原料成分(HFC−134a)以外の化合物としては、フッ化水素、E/Z−1,2−ジフルオロエチレン(E/Z−HFO−1132)、1,1−ジフルオロエチレン(VdF)、1,1,2−トリフルオロエタン(HFC−143)、1,1,1−トリフルオロエタン(HFC−143a)、メタン、エタン、エチレン、プロパン、プロピレン、ノルマルブタン、イソブタン、1−ノルマルブテン、2−ノルマルブテン、イソブテン、フルオロエチレン(HFO−1141)、3,3−ジフルオロプロペン(HFO−1252zf)、3,3,3−トリフルオロプロペン(HFO−1243zf)、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)、E/Z−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(E/Z−HFO−1234ze)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、HFC−125、HFC−134、1,1,1−トリフルオロエタン(HFC−143a)、1,1,1,2,2,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFC−227ca)、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFC−227ea)、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC−236fa)、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC−236ea)、HFC−32、トリフルオロメタン(HFC−23)およびフルオロメタン(HFC−41)、一酸化炭素、二酸化炭素、水等が挙げられる。なお、上記において、E/ZはE体とZ体の混合物を意味する。
出口ガス成分として得られるこれらの化合物は、そのまま各種用途に使用することも可能であるが、精製により目的成分であるHFO−1123の純度を上げて使用することが好ましい。精製方法としては、蒸留、吸着、酸性水溶液、塩基性水溶液または中性水溶液による洗浄等が挙げられる。出口ガスに含まれるHFO−1123以外の上記成分は、前記した手段により分離し、望まれる程度に除去することができる。前記精製方法の中でも、常圧下、加圧下または減圧下で蒸留する方法が好ましく、これらの圧力下での蒸留により、高純度のHFO−1123を得ることができる。また、出口ガスから分離されたHFC−134aは、原料ガスの一部としてリサイクルが可能である。
本発明の製造方法により得られたHFO−1123は、温室効果ガスであるHFC−32、HFC−125に代わる冷媒として、また圧電素子やフィルムのような機能性材料の原料モノマーおよび合成用中間体として有用である。
本発明の製造方法によれば、HFC−134aを原料として、新冷媒および機能性材料の原料モノマーや合成用中間体として有用なHFO−1123を、HFC−134aの転化率およびHFO−1123の選択率が高く、不純物生成によるロスが少ない効率的な方法で製造することができる。また、反応器の閉塞や生成物の収率低下などが生じることもなく、また、後工程の負荷が少なく、HFO−1123を長期に亘り安定して高い収率で製造することができる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
A.固定床反応装置を用いた反応
(分析条件)
出口ガスの組成分析には、ガスクロマトグラフィー(GC)を用いた。カラムはDB−1(長さ60m×内径250μm×厚み1μm、アジレント・テクノロジー株式会社製)を用いた。
(固定床反応装置)
固定床反応装置としては、図1に示す固定床反応装置1を用いた。固定床反応器2としては、ステンレス(SUS316)製で内径21.4mm×高さ600mmの垂直型反応器を用い、反応器の中心に直径3.1mmのSUS316製差込管を導入し、その中にK型熱電対を挿入して、反応器内の温度を測定した。また、反応器の下部から100mmの高さに目皿とグラスウールを設置し、その上部に反応剤を150mmの高さで充填した。さらに、固定床反応器内は、電気炉により加熱した。なお、反応剤としては、後述するように、実施例1〜5では酸化カルシウムを、比較例1〜5では水酸化カルシウムをそれぞれ使用した。
さらに、原料ガス供給ラインを接続した予熱混合器を固定床反応器の下部に接続し、原料ガス供給ラインおよび予熱混合器をそれぞれリボンヒーターによって100℃に加熱した。HFC−134aおよび希釈ガスである窒素は、それぞれマスフローコントローラーでガス流量を調整して混合した後、HFC−134a供給ラインおよび希釈ガス供給ラインによって予熱混合器に供給した。反応生成物を含む出口ガスは、固定床反応器の上部から連続的に取り出し、1/16インチのフッ化ナトリウムペレット28gを充填したフッ化水素捕捉管を通した後、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)製のサンプリングバッグ11(以下、PVdFバックという。)に採取し、ガスクロマトグラフィー(GC)を用いて分析した。なお、後述する固定床反応器内の温度および圧力は、それぞれ実測値である。
(反応剤充填・乾燥例1)
前記した固定床反応装置1の固定床反応器2に、粉末状の酸化カルシウム(平均粒子径:10μm、嵩密度:0.74g/cm、比表面積:2.2m/g)(関東化学株式会社製、商品名:酸化カルシウム3N(高純度試薬グレード))の45g(798mmol)を150mmの高さに充填した。そして、希釈ガス供給ラインを通して窒素ガスを、27.1mmol/minの単位時間当たりの流量(以下、単に流量という。)で固定床反応器内に流通させながら、固定床反応器内を310℃の温度で2時間加熱し、酸化カルシウムを乾燥した。
(反応剤充填・乾燥例2)
前記した固定床反応装置1の固定床反応器2に、粉末状の水酸化カルシウム(平均粒子径:5μm、嵩密度:0.56g/cm、比表面積:7.8m/g)(関東化学株式会社製、商品名:水酸化カルシウム(特級グレード))の26g(351mmol)を150mmの高さに充填した。そして、希釈ガス供給ラインを通して窒素ガスを、13.5mmol/minの流量で固定床反応器内に流通させながら、固定床反応器内を310℃の温度で2時間加熱し、水酸化カルシウムを乾燥した。
(実施例1)
反応剤充填・乾燥例1で充填され乾燥された酸化カルシウムを有する固定床反応器2に、窒素ガスを6.77mmol/minの流量で流しながら固定床反応器内の温度を310℃にした。さらに、窒素ガスの流通を停止することなく、HFC−134a供給ラインによりHFC−134aを0.34mmol/minの流量で流し始め、直後に窒素ガスの流量を6.43mmol/minに変更した。流通開始から15分間HFC−134aを流して酸化カルシウムと反応させた後、HFC−134aの供給を止め、窒素ガスの流量を6.77mmol/minとして、反応を終了させた。HFC−134aの流通開始5分後から反応終了までの出口ガスを、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)製のサンプリングバッグ(以下、PVdFバックという。)に連続的に採取した。そして、採取された出口ガスの組成をガスクロマトグラフィーにより分析した。分析結果を、反応条件(反応前窒素流量、反応温度、反応時HFC−134a流量、反応時窒素流量、反応モル比(HFC−134a:窒素)、反応時線速度、反応時接触時間およびHFC−134aを流した時間(以下、反応時間という。))とともに表1に示す。
(実施例2〜5)
実施例1の反応終了後実施例5が終わるまで、固定床反応器内の酸化カルシウムの入れ替えは行わず、実施例2〜5を順に行った。実施例2〜5では、反応条件を表1に記載した条件に変更した以外は実施例1と同様にして、HFC−134aを酸化カルシウムと反応させた。そして、採取された出口ガスの組成をガスクロマトグラフィーにより分析した。分析結果を表1に示す。
(比較例1)
反応剤充填・乾燥例2で充填され乾燥された水酸化カルシウムを有する固定床反応器2に、窒素ガスを6.77mmol/minの流量で流しながら固定床反応器内の温度を310℃にした。さらに、窒素ガスの流通を停止することなく、HFC−134a供給ラインによりHFC−134aを0.34mmol/minの流量で流し始め、直後に窒素ガスの流量を6.43mmol/minに変更した。流通開始から15分間HFC−134aを流して水酸化カルシウムと反応させた後、HFC−134aの供給を止め、窒素ガスの流量を6.77mmol/minとして、反応を終了させた。こうして、HFC−134aの流通開始5分後から反応終了までの出口ガスを、PVdFバックに連続的に採取した。そして、採取された出口ガスの組成をガスクロマトグラフィーにより分析した。分析結果を、反応条件とともに表2に示す。
(比較例2〜5)
比較例1の反応終了後比較例5が終わるまで、固定床反応器内の水酸化カルシウムの入れ替えは行わずに、比較例2〜5を順に行った。比較例2〜5では、反応条件を表2に記載した条件に変更した以外は比較例1と同様にして、HFC−134aを水酸化カルシウムと反応させた。そして、採取された出口ガスの組成をガスクロマトグラフィーにより分析した。分析結果を表2に示す。
次に、実施例1〜5および比較例1〜5において、ガスクロマトグラフィーでの分析で得られた出口ガスのエリア面積比率(GCArea%)を基にして、HFC−134aの転化率(反応率)、HFO−1123の選択率、およびその他のガスの選択率を、それぞれ次のようにして求めた。なお、以下の計算式において、(HFC−134a)および(HFO−1123)は、それぞれ出口ガスにおける(HFC−134a)および(HFO−1123)のエリア面積比率(%)を表わしている。
これらの結果を、実施例1〜5については表1の下欄に、比較例1〜5については表2の下欄にそれぞれ示す。
[HFC−134aの転化率(%)]
出口ガス中のHFC−134a由来成分のうちで、HFC−134a以外の成分の割合をいう。出口ガス中の{100−(HFC−134a)}/100×100(%)で計算される。
[HFO−1123選択率(%)]
反応したHFC−134aのうちで、HFO−1123に転化したのは何%かをいう。出口ガス中の(HFO−1123)/{100−(HFC−134a)}×100(%)で計算される。
[その他のガスの選択率(%)]
反応したHFC−134aのうちで、HFO−1123以外の化合物に転化したのは何%かをいう。出口ガス中の{100−(HFC−134a)−(HFO−1123)}/{100−(HFC−134a)}×100(%)で計算される。
Figure 2015115549
Figure 2015115549
B.流動床反応装置を用いた反応
(分析条件)
出口ガスの組成分析は、実施例1と同様に行った。
(流動床反応装置)
流動床反応装置としては、図2に示す流動床反応装置12を用いた。流動床反応装置12は、粉体を流動させることが可能な流動床反応器13を用いており、その流動床反応器の入口側と出口側の差圧を測定するための差圧測定部を設けた構造を有する。流動床反応器13としては、ステンレス(SUS316)製で内径106.3mm×高さ550mmの垂直型流動床用の反応器を用い、垂直方向に直径6mmのSUS316製差込管を導入し、その中にK型熱電対を挿入して、反応器内の温度を測定した。また、流動床反応器13の最下部に目皿を設置し、その上に固体反応剤を充填し、固体反応剤層3を形成した。流動床反応器13内は、電気ヒーター13aにより加熱した。
また、流動床反応器13の下部に原料ガス供給ライン5を介して予熱混合器4を接続した。原料ガス供給ライン5および予熱混合器4は、それぞれリボンヒーターによって200〜450℃に加熱した。HFC−134aおよび希釈ガスである窒素は、それぞれHFC−134a供給ライン6および希釈ガス供給ライン7に設置されたマスフローコントローラー6a、7aで流量を調整し混合した後、混合ガス供給ライン14により予熱混合器4に供給するように構成した。反応生成物を含む出口ガスは、流動床反応器13の上部から連続的に取り出し、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)製のサンプリングバッグ11(以下、PVdFバックという。)に採取し、ガスクロマトグラフィー(GC)を用いて組成分析を行うようにした。
さらに、差圧測定部は以下のように構成した、すなわち、流動床反応器13の下部に接続された入口側配管と上部に接続された出口側配管との間にデジタル差圧計15を設置した。
固体反応剤層3の流動化状態は、流動床反応器13の差圧を測定し、ガスの線速度に対して差圧をプロットしたグラフを作成し、変曲点の存在により流動化の開始を判定する方法により確認した。
(反応剤充填例3)
流動床反応装置12の流動床反応器13に、固体反応剤として粒子状の酸化カルシウム(平均粒子径:100μm、嵩密度:1.2g/cm、比表面積:2.9m/g(以下、酸化カルシウムという))の2099g(37.42mol)を200mmの高さに充填した。
(反応剤充填例4)
流動床反応装置12の流動床反応器13に、固体反応剤として粒子状の酸化カルシウム(平均粒子径:100μm、嵩密度:1.2g/cm、比表面積:2.9m/g(以下、酸化カルシウムという))の3143g(56.05mol)を300mmの高さに充填した。
(線速度)
窒素ガス、HFC−134a、または窒素とHFC−134aの混合ガスの線速度は、各ガスの単位時間当たりの流量(体積流量)を、流動床反応器13の断面積で割って求めた。
(ブランク差圧測定例1)
前記した流動床反応装置12について、反応剤充填前の空の流動床反応器13に、室温(25℃)常圧で窒素ガスを流量3.92mol/min(線速度18cm/s)で流した際の差圧を測定した。このとき、差圧計で測定された流動床反応器の入口側と出口側との差圧は、10900Paであった。その後、窒素ガス流量を徐々に減少させていき、各流量で、流動床反応器の入口側と出口側との差圧を差圧計により測定した。
(ブランク差圧測定例2)
前記した流動床反応装置12について、反応剤充填前の空の流動床反応器13に、室温(25℃)常圧でHFC−134aを流量2.61mol/min(線速度12cm/s)で流した際の差圧を測定した。このとき、差圧計で測定された流動床反応器の入口側と出口側との差圧は、11500Paであった。その後、HFC−134a流量を徐々に減少させていき、各流量で、流動床反応器の入口側と出口側との差圧を差圧計により測定した。
(ブランク差圧測定例3)
前記した流動床反応装置12について、反応剤充填前の空の流動床反応器13に、200℃常圧で窒素ガスを流量2.47mol/min(線速度18cm/s)で流した際の差圧を測定した。このとき、差圧計で測定された流動床反応器の入口側と出口側との差圧は、11700Paであった。その後、窒素ガス流量を徐々に減少させていき、各流量で、流動床反応器の入口側と出口側との差圧を差圧計により測定した。
(ブランク差圧測定例4)
前記した流動床反応装置12について、反応剤充填前の空の流動床反応器13に、300℃常圧で窒素ガスを流量1.25mol/min(線速度11cm/s)で流した際の差圧を測定した。このとき、差圧計で測定された流動床反応器の入口側と出口側との差圧は、6500Paであった。その後、窒素ガス流量を徐々に減少させていき、各流量で、流動床反応器の入口側と出口側との差圧を差圧計により測定した。
(反応剤充填例3)
前記した流動床反応装置12の流動床反応器13に、固体反応剤として粒子状の酸化カルシウム(平均粒子径:100μm、嵩密度:1.2g/cm、比表面積:2.9m/g(以下、酸化カルシウムという))の2099g(37.42mol)を200mmの高さに充填した。
(反応剤充填例4)
前記した流動床反応装置12の流動床反応器13に、固体反応剤として粒子状の酸化カルシウム(平均粒子径:100μm、嵩密度:1.2g/cm、比表面積:2.9m/g(以下、酸化カルシウムという))の3143g(56.05mol)を300mmの高さに充填した。
以下流動化例1〜5に関しては、同一条件(温度、圧力、ガス種類、流量)における反応剤充填後の差圧(以下、充填後差圧という)から反応剤充填前のブランク差圧を引いた換算差圧により流動化開始速度を判定した。ガスの線速度に対してこの換算差圧をプロットしたグラフでは、グラフの傾きの変わる変曲点を固体反応剤層の流動化の開始点とし、この点における線速度を完全流動化開始速度とする。
流動化例1
反応剤充填例3で示すように固体反応剤(平均粒子径100μmの酸化カルシウム)が200mm充填された流動床反応装置内に、室温(25℃)常圧で窒素ガスを流量3.05mol/min(線速度14cm/s)で流した。このとき、差圧計で測定された流動床反応器の入口側と出口側との差圧は、10900Paであった。
その後、窒素ガス流量を徐々に減少させていき、各流量で、流動床反応器の入口側と出口側との差圧を差圧計により測定した。窒素ガスの流量、線速度、充填後差圧の測定値、およびブランク差圧測定例1との差を計算した換算差圧をまとめた結果を、表3に示す。また、窒素ガスの線速度に対して換算差圧をプロットしたグラフを、図3に示す。表3および図3から、流動化例1においては、固体反応剤層の完全流動化開始速度は7cm/sであると判断することができる。
Figure 2015115549
流動化例2
反応剤充填例4で示すように固体反応剤(平均粒子径100μmの酸化カルシウム)が300mm充填された流動床反応装置内に、室温(25℃)常圧で窒素ガスを流量2.83mol/min(線速度13cm/s)で流した。このとき、差圧計で測定された流動床反応器の入口側と出口側との差圧は、10200Paであった。
その後、窒素ガス流量を徐々に減少させていき、各流量で、流動床反応器の入口側と出口側との差圧を差圧計により測定した。窒素ガスの流量、線速度、充填後差圧の測定値、およびブランク差圧測定例1との差を計算した換算差圧をまとめた結果を、表4に示す。また、窒素ガスの線速度に対して換算差圧をプロットしたグラフを、図4に示す。表4および図4から、流動化例2においては、固体反応剤層の完全流動化開始速度は5cm/sであると判断することができる。
Figure 2015115549
流動化例3
反応剤充填例3で示すように固体反応剤(平均粒子径100μmの酸化カルシウム)が200mm充填された流動床反応装置内に、室温(25℃)常圧でHFC−134aを流量2.61mol/min(線速度12cm/s)で流した。このとき、差圧計で測定された流動床反応器の入口側と出口側との差圧は、13400Paであった。
その後、HFC−134a流量を徐々に減少させていき、各流量で、流動床反応器の入口側と出口側との差圧を差圧計により測定した。HFC−134aの流量、線速度、充填後差圧の測定値、およびブランク差圧測定例2との差を計算した換算差圧をまとめた結果を、表5に示す。また、HFC−134aの線速度に対して換算差圧をプロットしたグラフを、図5に示す。表5および図5から、流動化例3においては、固体反応剤層完全流動化開始速度は6cm/sであると判断することができる。
Figure 2015115549
流動化例4
反応剤充填例3で示すように固体反応剤(平均粒子径100μmの酸化カルシウム)が200mm充填された流動床反応装置内に、200℃常圧で窒素ガスを流量2.19mol/min(線速度16cm/s)で流した。このとき、差圧計で測定された流動床反応器の入口側と出口側との差圧は、11200Paであった。
その後、窒素ガス流量を徐々に減少させていき、各流量で、流動床反応器の入口側と出口側との差圧を差圧計により測定した。窒素ガスの流量、線速度、充填後差圧の測定値、およびブランク差圧測定例3との差を計算した換算差圧をまとめた結果を、表6に示す。また、窒素ガスの線速度に対して換算差圧をプロットしたグラフを、図6に示す。表6および図6から、流動化例4においては、固体反応剤層の完全流動化開始速度は3cm/sであると判断することができる。
Figure 2015115549
流動化例5
反応剤充填例3で示すように固体反応剤(平均粒子径100μmの酸化カルシウム)が200mm充填された流動床反応装置内に、300℃常圧で窒素ガスを流量1.25mol/min(線速度11cm/s)で流した。このとき、差圧計で測定された流動床反応器の入口側と出口側との差圧は、7700Paであった。
その後、窒素ガス流量を徐々に減少させていき、各流量で、流動床反応器の入口側と出口側との差圧を差圧計により測定した。窒素ガスの流量、線速度、充填後差圧の測定値、およびブランク差圧測定例4との差を計算した換算差圧をまとめた結果を、表7に示す。また、窒素ガスの線速度に対して換算差圧をプロットしたグラフを、図7に示す。表7および図7から、流動化例5においては、固体反応剤層の完全流動化開始速度は3cm/sであると判断することができる。
Figure 2015115549
以上の流動化例1〜5で得られた流動化試験の結果を、表8に示す。表8から、平均粒子径が100μmの酸化カルシウムは流動性が良好であり、ガス種、充填高さによらずガスを線速度7cm/s以上で流通させることで流動化状態が得られることがわかる。また、温度が上昇すると流動性が増すことが分かる。
Figure 2015115549
実施例6〜13
まず、実施例6において、反応剤充填例4で示すように固体反応剤(平均粒子径100μmの酸化カルシウム)が300mm充填された流動床反応装置の流動床反応器内を、電気炉で300℃に加熱した。そして、流動床反応装置内に、常圧で窒素ガスを0.79mol/minの流量(線速度7cm/s)で流した。なお、前記した流動化例1から5の結果から、この線速度において、酸化カルシウムの層は完全流動化状態であると考えられる。
次に、窒素ガスの流量を0.71mol/minに減らすと同時にHFC−134aを0.08mmol/minの流量で流し始めた。HFC−134aの流通開始から2分間HFC−134aを流して反応させた後、HFC−134aの供給を止めると同時に、窒素ガスの流量を0.79mol/minに変更し、実施例6における反応を終了させた。HFC−134aの流通開始2分後から約10秒間反応終了までの出口ガスを、PVdFバックに連続的に採取した。
次に、実施例6における反応終了後、流動床反応器内の酸化カルシウムの入れ替えは行わず、そのまま実施例7〜13を行った。実施例7〜13では、反応条件を表9に記載した条件にした以外は、前記実施例6と同様にしてHFC−134aを固体反応剤と接触させ反応させた。そして、PVdFバックに採取された出口ガスの組成をガスクロマトグラフィー(GC)により分析した。分析結果を、反応条件(反応前窒素流量、反応温度、反応時HFC−134a流量、反応時窒素流量、反応時組成(HFC−134a:窒素(モル比))、反応時線速度、反応時接触時間、反応時流動化状態の有無、および反応時間)とともに、表9に示す。
実施例14〜18
まず、実施例14において、反応剤充填例4で示すように固体反応剤(平均粒子径100μmの酸化カルシウム)が300mm充填された流動床反応装置の流動床反応器内を、電気炉で350℃に加熱した。そして、流動床反応装置内に、常圧で窒素ガスを0.73mol/minの流量(線速度7cm/s)で流した。なお、前記した流動化例1から5の結果から、この線速度において、酸化カルシウムの層は完全流動化状態であると考えられる。
次に、窒素ガスの流通を停止すると同時にHFC−134aを0.73mol/minの流量で流し始めた。HFC−134aの流通開始から3分間HFC−134aを流して反応させた後、HFC−134aの供給を止めると同時に、窒素ガスの流量を0.73mol/minに変更し、実施例14における反応を終了させた。HFC−134aの流通開始3分後から約10秒間反応終了までの出口ガスを、PVdFバックに連続的に採取した。
次に、実施例14における反応終了後、流動床反応器内の酸化カルシウムの入れ替えは行わず、そのまま実施例15〜18を行った。実施例15〜18では、反応条件を表10に記載した条件にした以外は、前記実施例14と同様にしてHFC−134aを固体反応剤と接触させ反応させた。そして、PVdFバックに採取された出口ガスの組成をガスクロマトグラフィー(GC)により分析した。分析結果を、反応条件(反応前窒素流量、反応温度、反応時HFC−134a流量、反応時窒素流量、反応時組成(HFC−134a:窒素(モル比))、反応時線速度、反応時接触時間、反応時流動化状態の有無、および反応時間)とともに、表10に示す。
次に、実施例6〜13および実施例14〜18において、ガスクロマトグラフィーでの分析で得られた出口ガスのエリア面積比率から計算したモル比率(mol%)を基にして、HFC−134aの転化率(反応率)、HFO−1123の選択率、およびその他のガスの選択率を、それぞれ次のようにして求めた。なお、以下の計算式において、(HFC−134a)および(HFO−1123)は、それぞれ出口ガスにおける(HFC−134a)および(HFO−1123)のモル比率(mol%)を表わしている。
これらの結果を、実施例6〜13については表9の下欄に、実施例14〜18については表10の下欄にそれぞれ示す。
[HFC−134aの転化率(%)]
出口ガス中のHFC−134a由来成分のうちで、HFC−134a以外の成分の割合をいう。出口ガス中の{100−(HFC−134a)}/100×100(%)で計算される
[HFO−1123選択率(%)]
反応したHFC−134aのうちで、HFO−1123に転化したのは何%かをいう。出口ガス中の(HFO−1123)/{100−(HFC−134a)}×100(%)で計算される。
[その他のガスの選択率(%)]
反応したHFC−134aのうちで、HFO−1123以外の化合物に転化したのは何%かをいう。出口ガス中の{100−(HFC−134a)−(HFO−1123)}/{100−(HFC−134a)}×100(%)で計算される。
Figure 2015115549
Figure 2015115549
表1および表2から、本実施例によれば、HFC−134aを水酸化カルシウムと反応させた比較例1〜5と同様に、134aの転化率を高くすることができ、HFO−1123を十分に高い選択率で生成できることがわかった。また、表9および表10から、HFC−134aを流動化状態にある酸化カルシウムと反応させることで、高い反応率かつ十分高い選択率でHFO−1123を得ることが可能である。
本発明のHFO−1123の製造方法は、新規な製造方法であって、HFO−1123を十分に高い選択率で製造することができる。また、反応器の閉塞や、多量の水分の副生による水分除去工程の負荷の増大、HFO−1123の収率低下などの問題を引き起こすことがないので、HFO−1123の製造に好適に用いることができる。
なお、2014年1月30日に出願された日本特許出願2014−15963号の明細書、特許請求の範囲、要約書および図面の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。
1…固定床反応装置、2…固定床反応器、3…固体反応剤層、4…予熱混合器、5…原料ガス供給ライン、6…HFC−134a供給ライン、7…希釈ガス供給ライン、8…加熱手段、9…出口ライン、10…フッ化水素捕捉管、11…サンプリングバック、12…流動床反応装置、13…流動床反応器、14…混合ガス供給ライン、15…差圧計。

Claims (13)

  1. 1,1,1,2−テトラフルオロエタンを含む原料ガスと酸化カルシウムを、反応器内で接触させることを特徴とするトリフルオロエチレンの製造方法。
  2. 前記原料ガスの気体と前記酸化カルシウムの固体を接触させる、請求項1に記載のトリフルオロエチレンの製造方法
  3. 前記反応器内の温度が200〜500℃である、請求項1または2に記載のトリフルオロエチレンの製造方法。
  4. 前記反応器内の温度が300〜450℃である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のトリフルオロエチレンの製造方法。
  5. 前記反応器内の圧力がゲージ圧で0〜2MPaである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のトリフルオロエチレンの製造方法。
  6. 前記原料ガスにおける1,1,1,2−テトラフルオロエタンの含有量が、5〜100モル%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のトリフルオロエチレンの製造方法。
  7. 前記酸化カルシウムのBET比表面積が、0.1〜500m/gである、請求項1〜6のいずれか1項に記載のトリフルオロエチレンの製造方法。
  8. 原料ガスがさらに不活性ガスを含み、該不活性ガスの含有量が1,1,1,2−テトラフルオロエタンを含む気相の成分の合計に対して0〜95モル%である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のトリフルオロエチレンの製造方法。
  9. 前記不活性ガスが、窒素、アルゴン、ヘリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のトリフルオロエチレンの製造方法。
  10. 前記酸化カルシウムが充填された固定床型反応器に前記原料ガスを導入して原料ガスと酸化カルシウムを接触させる、請求項1〜9のいずれか1項に記載のトリフルオロエチレンの製造方法。
  11. 前記固定床型反応器内おける前記1,1,1,2−テトラフルオロエタンと前記酸化カルシウムとの接触時間の接触時間が0.5〜20秒である、請求項10に記載のトリフルオロエチレンの製造方法。
  12. 前記酸化カルシウムが充填された流動床型反応器に前記原料ガスを導入して原料ガスと酸化カルシウムを接触させる、請求項1〜9のいずれか1項に記載のトリフルオロエチレンの製造方法。
  13. 前記流動床型反応器内おける前記1,1,1,2−テトラフルオロエタンと前記酸化カルシウムとの接触時間の接触時間が0.1〜20秒である、請求項12に記載のトリフルオロエチレンの製造方法。
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