JPWO2015111315A1 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

タイヤ内面のトレッド部に対応する領域に帯状の吸音材を接着するにあたって、タイヤ赤道面の両側での重量アンバランスを是正すると共に、吸音材の剥離を抑制することを可能にした空気入りタイヤを提供する。本発明の空気入りタイヤは、トレッド部とサイドウォール部とビード部とを備え、トレッド部に溝からなるパターンを形成すると共に、タイヤ内面のトレッド部に対応する領域にタイヤ周方向に沿って接着層を介して帯状の吸音材を接着した空気入りタイヤにおいて、タイヤ幅方向の一方側のタイヤ接地端とタイヤ赤道面との間に第1接地領域を規定し、タイヤ幅方向の他方側のタイヤ接地端とタイヤ赤道面との間に第2接地領域を規定したとき、第1接地領域の溝面積比率を第2接地領域の溝面積比率よりも大きくする一方で、吸音材のタイヤ軸を含む平面による断面の面積重心が第1接地領域内に位置するように吸音材をタイヤ幅方向の偏った位置に配置する。

Description

本発明は、タイヤ内面のトレッド部に対応する領域に帯状の吸音材を接着した空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、タイヤ赤道面の両側での重量アンバランスを是正すると共に、吸音材の剥離を抑制することを可能にした空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤにおいて、騒音を発生させる原因の一つにタイヤ内部に充填された空気の振動による空洞共鳴音がある。この空洞共鳴音は、タイヤを転動させたときにトレッド部が路面の凹凸によって振動し、トレッド部の振動がタイヤ内部の空気を振動させることによって生じるものである。
このような空洞共鳴現象による騒音を低減する手法として、タイヤとホイールのリムとの間に形成される空洞部内に吸音材を配設することが提案されている。より具体的には、タイヤ内面のトレッド部に対応する領域に帯状の吸音材を接着することが行われている(例えば、特許文献1〜3参照)。
しかしながら、タイヤ内面のトレッド部に対応する領域に帯状の吸音材を接着した場合、タイヤ走行に伴って吸音材に剥離が生じるという問題がある。特に、トレッド部における溝面積比率がタイヤ赤道面の両側で互いに異なり、それによってタイヤ赤道面の両側での重量アンバランスを生じた空気入りタイヤでは、タイヤ内面のトレッド部に対応する領域に帯状の吸音材を接着した場合、上記のような吸音材の剥離が顕著に現れる傾向がある。
日本国特開2005−212524号公報 日本国特開2005−262920号公報 日本国特開2013−112062号公報
本発明の目的は、タイヤ内面のトレッド部に対応する領域に帯状の吸音材を接着するにあたって、タイヤ赤道面の両側での重量アンバランスを是正すると共に、吸音材の剥離を抑制することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を解決するための本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、前記トレッド部に溝からなるパターンを形成すると共に、タイヤ内面の前記トレッド部に対応する領域にタイヤ周方向に沿って接着層を介して帯状の吸音材を接着した空気入りタイヤにおいて、タイヤ幅方向の一方側のタイヤ接地端とタイヤ赤道面との間に第1接地領域を規定し、タイヤ幅方向の他方側のタイヤ接地端とタイヤ赤道面との間に第2接地領域を規定したとき、前記第1接地領域の溝面積比率を前記第2接地領域の溝面積比率よりも大きくする一方で、前記吸音材のタイヤ軸を含む平面による断面の面積重心が前記第1接地領域内に位置するように前記吸音材をタイヤ幅方向の偏った位置に配置したことを特徴とするものである。
本発明者は、タイヤ内面のトレッド部に対応する領域にタイヤ周方向に沿って接着層を介して帯状の吸音材を接着するにあたって、トレッド部の溝面積比率に起因してタイヤ赤道面の両側での重量アンバランスを生じた空気入りタイヤにおけるトレッド部の挙動と吸音材の接着状態について鋭意研究したところ、上記のような重量アンバランスを有する空気入りタイヤでは、重量アンバランスに起因して高速走行時にトレッド部に歪みが生じ、そのような歪みが吸音材の剥離を促進することを知見し、本発明に至ったのである。
即ち、本発明では、第1接地領域の溝面積比率を第2接地領域の溝面積比率よりも大きくする一方で、吸音材のタイヤ軸を含む平面による断面の面積重心が第1接地領域内に位置するように吸音材をタイヤ幅方向の偏った位置に配置しているので、第1接地領域の溝面積比率と第2接地領域の溝面積比率との違いによるタイヤ赤道面の両側での重量アンバランスを是正すると共に、重量アンバランスに起因して高速走行時にトレッド部に生じる歪みを低減し、そのような歪みに起因する吸音材の剥離を抑制することができる。その結果、吸音材に基づく騒音低減効果を長期間にわたって維持することができる。
本発明において、タイヤ接地端はタイヤを正規リムにリム組みして正規内圧を充填した状態で平面上に垂直に置いて正規荷重を加えたときに形成される接地領域のタイヤ軸方向の端部位置であり、タイヤ接地幅は上記接地領域のタイヤ軸方向の幅である。「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えば、JATMAであれば標準リム、TRAであれば“Design Rim”、或いはETRTOであれば“Measuring Rim”とする。但し、タイヤが新車装着タイヤの場合には、このタイヤが組まれた純正ホイールを用いる。「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表“TIRE ROAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“INFLATION PRESSURE”であるが、タイヤが新車装着タイヤの場合には、車両に表示された空気圧とする。「正規荷重」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表“TIRE ROAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“LOAD CAPACITY”であるが、タイヤが乗用車である場合には前記荷重の88%に相当する荷重とする。タイヤが新車装着タイヤの場合には、車両の車検証記載の前後軸重をそれぞれ2で割って求めた輪荷重とする。
また、第1接地領域の溝面積比率は第1接地領域の総面積に対する第1接地領域の総溝面積の比率であり、第1接地領域の総溝面積は第1接地領域に含まれる全ての溝の面積の総和である。同様に、第2接地領域の溝面積比率は第2接地領域の総面積に対する第2接地領域の総溝面積の比率であり、第2接地領域の総溝面積は第2接地領域に含まれる全ての溝の面積の総和である。
本発明において、第2接地領域の総溝面積は第1接地領域の総溝面積の70%〜92%であり、吸音材の面積重心からタイヤ赤道面までの距離がトレッド部の接地幅の5%〜30%であることが好ましい。つまり、本発明は第1接地領域の総溝面積と第2接地領域の総溝面積との差が上記範囲内にある場合に特に有効であり、吸音材の面積重心からタイヤ赤道面までの距離が上記範囲内にある場合に良好な効果を奏するのである。
本発明において、車両に対する装着向きが指定された空気入りタイヤにおいては、第1接地領域が車両内側に配置され、第2接地領域が車両外側に配置されることが好ましい。つまり、車両に対する装着向きが指定された空気入りタイヤでは、溝面積比率が相対的に大きい第1接地領域を車両内側に配置することでウエット性能を確保し、溝面積比率が相対的に小さい第2接地領域を車両外側に配置することでドライ路面での操縦安定性を改善することができる。より具体的には、第1接地領域の溝面積比率が30%〜43%であり、第2接地領域の溝面積比率が25%〜35%であることが好ましい。
車両に対する装着向きが指定された空気入りタイヤにおいて、トレッド部にはベルト層と該ベルト層の車両内側の端部を局部的に覆う内側ベルトエッジカバー層と該ベルト層の車両外側の端部を局部的に覆う外側ベルトエッジカバー層とを埋設し、内側ベルトエッジカバー層の剛性を外側ベルトエッジカバー層の剛性よりも高くすることが好ましい。一般に、ハイパフォーマンスタイヤはネガティブキャンバー角を有する車両に装着され、そのような使用状態での高速耐久性を十分に確保することが求められる。ところが、トレッド部の車両内側の部位ではネガティブキャンバー角の影響により発熱を生じ易いため、その発熱が吸音材の接着層に悪影響を与え、吸音材に接着剥がれを生じさせる原因となる。これに対して、内側ベルトエッジカバー層の剛性を外側ベルトエッジカバー層の剛性よりも高くした場合、トレッド部の車両内側の部位の変形が抑制されるので、その部位での発熱を抑え、吸音材の接着剥がれを効果的に防止することができる。
内側ベルトエッジカバー層の剛性を外側ベルトエッジカバー層の剛性よりも高くするための手法として、内側ベルトエッジカバー層の幅を外側ベルトエッジカバー層の幅よりも大きくしたり、内側ベルトエッジカバー層の積層数を外側ベルトエッジカバー層の積層数よりも多くしたりすることが好ましい。この場合、内側ベルトエッジカバー層と外側ベルトエッジカバー層との非対称構造を容易に形成することができ、吸音材の接着剥がれを効果的に防止するができる。
吸音材はタイヤ周方向に延在する単一の吸音材であり、その長手方向に直交する断面において少なくとも接着面に対応する範囲では均一な厚さを有し、その断面形状が長手方向に沿って一定であることが好ましい。これにより、接着面積当たりの吸音材の容量を最大限に大きくし、優れた騒音低減効果を得ることができる。また、このような形状を有する吸音材は加工が容易であるため製造コストも安価である。
リム組み時にタイヤ内に形成される空洞部の体積に対する吸音材の体積の比率は20%よりも大きいことが好ましい。このように吸音材の体積を大きくすることで優れた騒音低減効果を得ることができ、しかも大型の吸音材であっても良好な接着状態を長期間にわたって確保することができる。空洞部の体積は、タイヤを正規リムにリム組みして正規内圧を充填した状態でタイヤとリムとの間に形成される空洞部の体積である。
吸音材の硬さは60N〜170Nであり、吸音材の引張り強度は60kPa〜180kPa以上であることが好ましい。このような物性を有する吸音材はせん断歪みに対する耐久性が優れている。吸音材の硬さは、JIS−K6400−2「軟質発泡材料−物理特性−第2部:硬さ及び圧縮応力−ひずみ特性の求め方」に準拠して測定されるものであって、そのD法(25%定圧縮して20秒後の力を求める方法)により測定されるものである。また、吸音材の引張り強度は、JIS−K6400−5「軟質発泡材料−物理特性−第5部:引張強さ、伸び及び引裂強さの求め方」に準拠して測定されるものである。
接着層は両面接着テープからなり、その引き剥がし粘着力が8N/20mm〜40N/20mmの範囲にあることが好ましい。これにより、吸音材の固定強度を良好に保ちつつ、吸音材の貼り付け作業及びタイヤ廃棄時の解体作業を容易に行うことが可能になる。両面接着テープの引き剥がし粘着力は、JIS−Z0237に準拠して測定されるものである。即ち、両面粘着シートを、厚さ25μmのPETフィルムを貼り合わせて裏打ちする。この裏打ちされた粘着シートを20mm×200mmの方形状にカットして試験片を作製する。この試験片から剥離ライナーを剥がし、露出した粘着面を、被着体としてのステンレス鋼(SUS304、表面仕上げBA)板に、2kgのローラーを一往復させて貼り付ける。これを23℃、RH50%の環境下に30分間保持した後、引張試験機を用い、JIS Z 0237に準拠して、23℃、RH50%の環境下、剥離角度180°、引張速度300mm/分の条件にて、SUS板に対する180°引き剥がし粘着力を測定する。
図1は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す斜視断面図である。 図2は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す赤道線断面図である。 図3は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。 図4は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤのトレッドパターンを示す展開図である。 図5は本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。 図6は本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。 図7は本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。 図8は本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。 図1〜図4は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示すものである。この空気入りタイヤは、車両装着時におけるタイヤ表裏の装着方向が指定されたタイヤである。図1〜図4において、INは車両装着時の車両内側であり、OUTは車両装着時の車両外側である。このようは車両に対する装着向きはタイヤ外表面に表示されている。
図1〜図3において、本実施形態の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、該トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2と、これらサイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3とを備えている。
上記空気入りタイヤにおいて、タイヤ内面4のトレッド部1に対応する領域には、タイヤ周方向に沿って接着層5を介して帯状の吸音材6が接着されている。吸音材6は、連続気泡を有する多孔質材料から構成され、その多孔質構造に基づく所定の吸音特性を有している。吸音材6の多孔質材料としては発泡ポリウレタンを用いると良い。一方、接着層5としては、ペースト状接着剤や両面接着テープを用いることができる。
図4に示すように、トレッド部1には所望の溝パターンが形成されている。即ち、トレッド部1には、タイヤ周方向に延びる4本の周方向溝21(21a,21b,21c,21d)が形成され、これら周方向溝21により5列の陸部22が区画されている。車両外側に位置する周方向溝21dは他の周方向溝21a〜21cよりも溝幅が狭くなっている。また、これら陸部22にはタイヤ幅方向に延びるラグ溝23や傾斜溝24や切り欠き溝25が形成されている。
タイヤ幅方向の一方側(車両内側)のタイヤ接地端E1とタイヤ赤道面E0との間に第1接地領域A1を規定し、タイヤ幅方向の他方側(車両外側)のタイヤ接地端E2とタイヤ赤道面E0との間に第2接地領域A2を規定したとき、第1接地領域A1の溝面積比率R1は第2接地領域A2の溝面積比率R2よりも大きくなるように設定されている。
第1接地領域A1の溝面積比率R1及び第2接地領域A2の溝面積比率R2は、トレッド部1に形成された周方向溝21、ラグ溝23、傾斜溝24及び切り欠き溝25を含む溝パターンに基づいて特定される。より具体的には、図4に示すように、第1接地領域A1の幅をW1とし、第2接地領域A2の幅をW2とし、タイヤ周長をLとしたとき、第1接地領域A1の総面積S1及び第2接地領域A2の総面積S2は、それぞれ、S1=W1×L、S2=W2×Lから算出される。第1接地領域A1の総溝面積G1は第1接地領域A1内で接地しない部分(斜線部)のトレッド表面での面積をタイヤ全周にわたって合計したものである。同様に、第2接地領域A2の総溝面積G2は第2接地領域A2内で接地しない部分(斜線部)のトレッド表面での面積をタイヤ全周にわたって合計したものである。そして、第1接地領域A1の溝面積比率R1及び第2接地領域A2の溝面積比率R2は、それぞれ、R1=G1/S1×100%、R2=G2/S2×100%から算出される。
一方、図3に示すように、吸音材6のタイヤ軸を含む平面による断面(子午線断面)の面積重心Gが第1接地領域A1内に位置するように吸音材6がタイヤ幅方向の偏った位置に配置されている。なお、トレッド部1にはタイヤ子午線断面において単一の吸音材6が配置されるのであって、複数本の吸音材6はタイヤ幅方向に並ぶものではない。
このように構成される空気入りタイヤでは、タイヤ内面4のトレッド部1に対応する領域にタイヤ周方向に沿って接着層5を介して帯状の吸音材6を接着するにあたって、第1接地領域A1の溝面積比率R1を第2接地領域A2の溝面積比率R2よりも大きくする一方で、吸音材6のタイヤ軸を含む平面による断面の面積重心Gが第1接地領域A1内に位置するように吸音材6をタイヤ幅方向の偏った位置に配置しているので、第1接地領域A1の溝面積比率R1と第2接地領域A2の溝面積比率R2との違いによるタイヤ赤道面E0の両側での重量アンバランスを是正することができる。トレッド部1に大きな重量アンバランスがあると、高速走行時の遠心力により相対的に重い部分が大きく膨らもうとするためトレッド部1に歪みを生じることになるが、その重量アンバランスを是正することにより、高速走行時におけるトレッド部1の歪みを低減し、そのような歪みに起因する吸音材6の剥離を抑制することができる。その結果、吸音材6に基づく騒音低減効果を長期間にわたって維持することができる。
また、トレッド部1の重量アンバランスを是正することにより、高速走行時の操縦安定性を改善するという効果も得られる。つまり、トレッド部1に重量アンバランスがあると、例えば270km/h以上の高速域では、トレッド部1に生じる遠心力に起因して接地形状がタイヤ赤道面E0の両側で非対称になり、操縦安定性が低下することになるが、重量アンバランスの是正により、高速走行時において優れた操縦安定性を発揮することが可能になる。
図5及び図6はそれぞれ本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示すものである。図5及び図6の実施形態では、図3の実施形態に比べて吸音材6の幅が小さく、その配置の偏りが大きくなっている。図3では吸音材6がタイヤ赤道面E0の両側に跨るように配置されているが、図6においては吸音材6がタイヤ赤道面E0の片側だけに配置されている。つまり、吸音材6は第1接地領域A1内に収められている。
上述した空気入りタイヤにおいて、第2接地領域A2の総溝面積G2は第1接地領域A1の総溝面積G1の70%〜92%であり、吸音材6の面積重心Gからタイヤ赤道面E0までの距離Dがトレッド部1の接地幅TCWの5%〜30%であると良い。この場合、顕著な効果を期待することができる。
ここで、第2接地領域A2の総溝面積G2が第1接地領域A1の総溝面積G1の70%より小さいと摩耗特性が悪化することになり、逆に92%より大きいと両者の差が小さいため重量バランスを是正する必要性が実質的になくなる。特に、第2接地領域A2の総溝面積G2は、好ましくは第1接地領域A1の総溝面積G1の72%〜90%、更に好ましくは第1接地領域A1の総溝面積G1の75%〜90%とするのが良い。
また、吸音材6の面積重心Gからタイヤ赤道面E0までの距離Dがトレッド部1の接地幅TCWの5%よりも小さいと重量バランスを是正する効果が不十分になり、逆に30%よりも大きいと吸音材6をタイヤショルダー側の湾曲した部分にまで配置する必要があるため、吸音材6の接着耐久性が低下する。特に、吸音材6の面積重心Gからタイヤ赤道面E0までの距離Dは、好ましくはトレッド部1の接地幅TCWの7%〜25%、更に好ましくはトレッド部1の接地幅TCWの10%〜20%とするのが良い。
上述のように車両に対する装着向きが指定された空気入りタイヤにおいては、溝面積比率R1が相対的に大きい第1接地領域A1を車両内側に配置することでウエット性能を確保し、溝面積比率R2が相対的に小さい第2接地領域A2を車両外側に配置することでドライ路面での操縦安定性を改善することができるが、その際、第1接地領域A1の溝面積比率R1が30%〜43%であり、第2接地領域A2の溝面積比率R2が25%〜35%であることが好ましい。特に、第1接地領域A1の溝面積比率R1が33%〜49%であり、第2接地領域の溝面積比率が28%〜33%であると良い。また、第1接地領域A1の溝面積比率R1と第2接地領域A2の溝面積比率R2との差は4.0%ポイント以上、更に好ましくは5.5%ポイント以上にすると良い。第1接地領域A1の溝面積比率R1及び第2接地領域A2の溝面積比率R2を上記範囲に設定することにより、ウエット性能とドライ路面での操縦安定性とをバランスよく確保することができる。
図7及び図8は本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示すものである。図7及び図8において、図1〜6と同一物には同一符号を付してその部分の詳細な説明は省略する。図7及び図8に示すように、これら実施形態の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、該トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2と、これらサイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3とを備えている。
タイヤ内面4のトレッド部1に対応する領域には、タイヤ周方向に沿って接着層5を介して帯状の吸音材6が接着されている。そして、前述した各実施形態と同様に、第1接地領域A1の溝面積比率R1は第2接地領域A2の溝面積比率R2よりも大きくなるように設定されている。また、吸音材6のタイヤ軸を含む平面による断面の面積重心Gが第1接地領域A1内に位置するように吸音材6がタイヤ幅方向の偏った位置に配置されている。
一対のビード部3,3間にはカーカス層11が装架されている。このカーカス層11は、タイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含み、各ビード部3に配置されたビードコア12の廻りにタイヤ内側から外側へ折り返されている。ビードコア12の外周上には断面三角形状のゴム組成物からなるビードフィラー13が配置されている。また、カーカス層11の内側にはタイヤ内面4に沿ってインナーライナー層14が積層されている。
一方、トレッド部1におけるカーカス層11の外周側には複数層のベルト層15が埋設されている。これらベルト層15はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層15において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜40°の範囲に設定されている。ベルト層15の補強コードとしては、スチールコードが好ましく使用される。
ベルト層15の外周側には、高速耐久性の向上を目的として、補強コードをタイヤ周方向に対して例えば5°以下の角度で配列してなる少なくとも1層のベルトカバー層16(16a,16b,16c)が埋設されている。ベルトカバー層16の補強コードとしては、アラミド等の有機繊維コードが使用される。ベルトカバー層16は、ベルト層15の全域を覆うベルトフルカバー層16aと、ベルト層15の車両内側の端部を局部的に覆う内側ベルトエッジカバー層16bと、ベルト層15の車両外側の端部を局部的に覆う外側ベルトエッジカバー層16cとから構成されている。
図7において、内側ベルトエッジカバー層16bの幅は外側ベルトエッジカバー層16cの幅よりも大きくなっており、その結果、内側ベルトエッジカバー層16bの剛性が外側ベルトエッジカバー層16cの剛性よりも高くなっている。また、図8において、内側ベルトエッジカバー層16bの積層数(2層)が外側ベルトエッジカバー層16cの積層数(1層)よりも多くなっており、その結果、内側ベルトエッジカバー層16bの剛性が外側ベルトエッジカバー層16cの剛性よりも高くなっている。
車両に対する装着向きが指定された空気入りタイヤの中でも、ハイパフォーマンスタイヤは一般にネガティブキャンバー角を有する車両に装着され、そのような使用状態での高速耐久性を十分に確保することが求められる。ところが、トレッド部1の車両内側の部位ではネガティブキャンバー角の影響により発熱を生じ易いため、その発熱が吸音材6の接着層5に悪影響を与え、吸音材6に接着剥がれを生じさせる原因となる。これに対して、内側ベルトエッジカバー層16bの剛性を外側ベルトエッジカバー層16cの剛性よりも高くした場合、トレッド部1の車両内側の部位の変形が抑制されるので、その部位での発熱を抑え、吸音材6の接着剥がれを効果的に防止することができる。
上記実施形態においては、内側ベルトエッジカバー層16bの剛性を外側ベルトエッジカバー層16cの剛性よりも高くするための手法として、内側ベルトエッジカバー層16bの幅を外側ベルトエッジカバー層16cの幅よりも大きくしたり、内側ベルトエッジカバー層16bの積層数を外側ベルトエッジカバー層16cの積層数よりも多くしたりした場合について説明したが、それ以外に、内側ベルトエッジカバー層16bの単位幅当たりのコード打ち込み本数を外側ベルトエッジカバー層16cの単位幅当たりのコード打ち込み本数よりも多くしたり、内側ベルトエッジカバー層16bの補強コードの弾性率を外側ベルトエッジカバー層16cの補強コードの弾性率よりも高くしたりすることが可能である。
なお、前述した図1〜図6の実施形態については補強構造の説明を省略しているが、これらに対して図7及び図8と同様の補強構造又は他の補強構造を適用可能であることは言うまでもない。
上述した空気入りタイヤにおいて、単一の吸音材6がタイヤ周方向に延在しており、吸音材6はその長手方向に直交する断面において少なくとも接着面に対応する範囲では均一な厚さを有し、その断面形状が長手方向に沿って一定であることが好ましい。特に、吸音材6の長手方向に直交する断面での断面形状は長方形(正方形を含む)であることが好ましいが、場合によっては、接着面側が狭くなるような逆台形にすることも可能である。これにより、接着面積当たりの吸音材6の容量を最大限に大きくし、優れた騒音低減効果を得ることができる。また、このような形状を有する吸音材6は加工が容易であるため製造コストも安価である。
上述した空気入りタイヤをリム組みしたときタイヤ内面4とリムとの間には空洞部7が形成されるが、その空洞部7の体積に対する吸音材6の体積の比率は20%よりも大きいことが好ましい。このように吸音材6の体積を大きくすることで優れた騒音低減効果を得ることができ、しかも大型の吸音材6であっても良好な接着状態を長期間にわたって確保することができる。なお、吸音材6の幅はタイヤ接地幅の30%〜90%の範囲であることが好ましい。また、吸音材6は非環状とすることが好ましい。
吸音材6の硬さ(JIS−K6400−2)は60N〜170Nであり、吸音材6の引張り強度(JIS−K6400−5)は60kPa〜180kPaであることが好ましい。このような物性を有する吸音材6はせん断歪みに対する耐久性が優れている。吸音材6の硬さ又は引張り強度が小さ過ぎると吸音材6の耐久性が低下することになる。特に、吸音材6の硬さは、好ましくは70N〜160Nとし、より好ましくは80N〜140Nとするのが良い。また、吸音材6の引張り強度は、好ましくは75kPa〜165kPaとし、より好ましくは90kPa〜150kPaとするのが良い。
接着層5はその引き剥がし粘着力(JIS−Z0237:2009)が8N/20mm〜40N/20mmの範囲にあることが好ましい。これにより、吸音材6の固定強度を良好に保ちつつ、吸音材6の貼り付け作業及びタイヤ廃棄時の解体作業を容易に行うことが可能になる。つまり、接着層5の剥離力が弱過ぎると吸音材6の固定状態が不安定になり、逆に接着層5の剥離力が強過ぎると吸音材6の貼り付け作業において貼り付け位置を変更することが困難になり、タイヤ廃棄時には吸音材6を引き剥がすことが困難になる。特に、接着層5の引き剥がし粘着力は、好ましくは9N/20mm〜30N/20mm、より好ましくは10N/20mm〜25N/20mmとするのが良い。
上述した各実施形態では、車両に対する装着向きが指定された空気入りタイヤにおいて溝面積比率と吸音材の配置を相互に適正化した場合に顕著な効果が得られることについて説明したが、本発明は車両に対する装着向きが指定されない空気入りタイヤに適用することも可能である。
タイヤサイズ275/35R20 100Yで、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、トレッド部に溝からなるパターンを形成すると共に、タイヤ内面のトレッド部に対応する領域にタイヤ周方向に沿って接着層を介して帯状の吸音材を接着した空気入りタイヤにおいて、吸音材の配置を種々異ならせた比較例1及び実施例1〜5のタイヤを製作した。
上記空気入りタイヤは車両に対する装着向きが指定されたタイヤあって、車両内側に配置される第1接地領域の溝面積比率が35%であり、車両外側に配置される第2接地領域の溝面積比率が30%であり、第2接地領域の総溝面積は第1接地領域の総溝面積の85%である。上記空気入りタイヤにおいて、トレッド部にはベルト層と該ベルト層の車両内側の端部を局部的に覆う内側ベルトエッジカバー層と該ベルト層の車両外側の端部を局部的に覆う外側ベルトエッジカバー層とが埋設されている。
比較例1では、吸音材のタイヤ軸を含む平面による断面の面積重心をタイヤ赤道面上に配置した。また、内側ベルトエッジカバー層と外側ベルトエッジカバー層とは同一構造とした。
実施例1〜3では、図3に示すように、吸音材のタイヤ軸を含む平面による断面の面積重心が第1接地領域内に位置するように吸音材をタイヤ幅方向の偏った位置に配置し、トレッド部の接地幅TCWに対する吸音材の面積重心からタイヤ赤道面までの距離Dの比率を異ならせた。また、内側ベルトエッジカバー層と外側ベルトエッジカバー層とは同一構造とした。
実施例4では、図7に示すように、吸音材のタイヤ軸を含む平面による断面の面積重心が第1接地領域内に位置するように吸音材をタイヤ幅方向の偏った位置に配置した。また、内側ベルトエッジカバー層の幅を外側ベルトエッジカバー層の幅よりも大きくした。
実施例5では、図8に示すように、吸音材のタイヤ軸を含む平面による断面の面積重心が第1接地領域内に位置するように吸音材をタイヤ幅方向の偏った位置に配置した。また、内側ベルトエッジカバー層の積層数を外側ベルトエッジカバー層の積層数よりも多くした。
比較例1及び実施例1〜5において、以下の事項を共通にした。吸音材の長手方向に直交する断面における断面形状は長方形とし、その断面形状をタイヤ周方向に沿って一定とした。リム組み時にタイヤ内に形成される空洞部の体積に対する吸音材の体積の比率は30%とした。吸音材の硬さは91Nとし、吸音材の引張り強度は132kPaとした。接着層の引き剥がし粘着力は16N/20mmとした。
これら比較例1及び実施例1〜5の空気入りタイヤをそれぞれリムサイズ20×9.5Jのホイールに組み付け、空気圧200kPa、荷重6.9kN、速度300km/hの条件でドラム試験機にて40時間の走行試験を実施した後、吸音材の接着剥がれの有無を目視により確認した。その結果を表1に示す。
Figure 2015111315
表1に示すように、比較例1のタイヤでは吸音材の接着剥がれが顕著に発生していたが、実施例1〜5のタイヤでは吸音材の接着剥がれが全く認められなかった。
更に、実施例1〜5の空気入りタイヤについては、引き続き上記と同様の走行試験を10時間単位で行い、吸音材の接着剥がれが認められるまでの走行距離を求めた。その結果は、接着剥がれ防止性能として、実施例1の測定値を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど吸音材が剥離し難いことを意味する。
次に、吸音材の硬さ、吸音材の引張り強度、接着層の引き剥がし粘着力、第1接地領域の溝面積比率、第2接地領域の溝面積比率を異ならせたこと以外は実施例1と同じ構造を有する実施例6〜12のタイヤを用意した。
これら実施例6〜12のタイヤについて、上記と同様の方法により、40時間の走行試験後における吸音材の接着剥がれの有無と接着剥がれ防止性能を評価した。その結果を表2に示す。
Figure 2015111315
表2に示すように、吸音材の硬さ、吸音材の引張り強度、接着層の引き剥がし粘着力を変化させた実施例6〜9のタイヤでは、実施例1と同様に、40時間の走行後において吸音材の接着剥がれが全く認められなかった。また、第1接地領域及び第2接地領域の溝面積比率を変化させた実施例10〜12のタイヤにおいても同様の結果が得られた。
1 トレッド部
2 ビード部
3 サイドウォール部
4 タイヤ内面
5 接着層
6 吸音材
7 空洞部
E0 タイヤ赤道面
E1 一方側のタイヤ接地端
E2 他方側のタイヤ接地端
A1 第1接地領域
A2 第2接地領域
G 面積重心

Claims (13)

  1. タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、前記トレッド部に溝からなるパターンを形成すると共に、タイヤ内面の前記トレッド部に対応する領域にタイヤ周方向に沿って接着層を介して帯状の吸音材を接着した空気入りタイヤにおいて、タイヤ幅方向の一方側のタイヤ接地端とタイヤ赤道面との間に第1接地領域を規定し、タイヤ幅方向の他方側のタイヤ接地端とタイヤ赤道面との間に第2接地領域を規定したとき、前記第1接地領域の溝面積比率を前記第2接地領域の溝面積比率よりも大きくする一方で、前記吸音材のタイヤ軸を含む平面による断面の面積重心が前記第1接地領域内に位置するように前記吸音材をタイヤ幅方向の偏った位置に配置したことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記第2接地領域の総溝面積が前記第1接地領域の総溝面積の70%〜92%であり、前記吸音材の面積重心からタイヤ赤道面までの距離が前記トレッド部の接地幅の5%〜30%であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 車両に対する装着向きが指定された空気入りタイヤであって、前記第1接地領域が車両内側に配置され、前記第2接地領域が車両外側に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第1接地領域の溝面積比率が30%〜43%であり、前記第2接地領域の溝面積比率が25%〜35%であることを特徴とする請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記トレッド部にベルト層と該ベルト層の車両内側の端部を局部的に覆う内側ベルトエッジカバー層と該ベルト層の車両外側の端部を局部的に覆う外側ベルトエッジカバー層とを埋設し、前記内側ベルトエッジカバー層の剛性を前記外側ベルトエッジカバー層の剛性よりも高くしたことを特徴とする請求項3又は4に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記トレッド部にベルト層と該ベルト層の車両内側の端部を局部的に覆う内側ベルトエッジカバー層と該ベルト層の車両外側の端部を局部的に覆う外側ベルトエッジカバー層とを埋設し、前記内側ベルトエッジカバー層の幅を前記外側ベルトエッジカバー層の幅よりも大きくしたことを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記トレッド部にベルト層と該ベルト層の車両内側の端部を局部的に覆う内側ベルトエッジカバー層と該ベルト層の車両外側の端部を局部的に覆う外側ベルトエッジカバー層とを埋設し、前記内側ベルトエッジカバー層の積層数を前記外側ベルトエッジカバー層の積層数よりも多くしたことを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記吸音材はタイヤ周方向に延在する単一の吸音材であり、その長手方向に直交する断面において少なくとも接着面に対応する範囲では均一な厚さを有し、その断面形状が長手方向に沿って一定であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  9. リム組み時にタイヤ内に形成される空洞部の体積に対する前記吸音材の体積の比率が20%よりも大きいことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記吸音材の硬さが60N〜170Nであり、前記吸音材の引張り強度が60kPa〜180kPaであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  11. 前記接着層は両面接着テープからなり、その引き剥がし粘着力が8N/20mm〜40N/20mmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  12. 前記吸音材が連続気泡を有する多孔質材料から構成されることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  13. 前記多孔質材料が発泡ポリウレタンであることを特徴とする請求項12に記載の空気入りタイヤ。
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