以下に添付図面を参照して、本発明に係る商品搬出装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態である商品搬出装置が適用された自動販売機の内部構造を右側から見た場合を示す断面側面図である。ここで例示する自動販売機は、商品を冷却若しくは加熱した状態で販売するもので、本体キャビネット1、外扉2及び内扉3を備えて構成されている。
本体キャビネット1は、複数の鋼板を適宜組み合わせることによって前面が開口した直方状に構成されたもので、その内部に断熱構造の商品収容庫4を有している。外扉2は、本体キャビネット1の前面開口を覆うためのもので、本体キャビネット1の一側縁部に開閉可能に配設されている。この外扉2の前面には、ディスプレイウィンドウ、商品選択ボタン、紙幣挿通口、硬貨投入口、返却レバー、一体表示器、硬貨返却口、商品取出口2a等々、商品を販売する際に必要となるものが設けられている。内扉3は、商品収容庫4の前面開口を覆うための上下二分割された断熱扉であり、外扉2よりも内方となる位置において上部断熱扉3aは外扉2の一側縁部に開閉可能に配設され、下部断熱扉3bは本体キャビネット1の一側縁部に開閉可能に配設されている。この内扉3における下部断熱扉3bの下方部には、商品を商品収容庫4の外部に搬出するための商品搬出口3cが設けられている。
また、上記自動販売機には、商品収容庫4の内部に商品シュータ5が設けられており、この商品シュータ5よりも下方となる領域(以下、「熱交換領域」ともいう)に温度調節ユニット6が配設されている一方、商品シュータ5よりも上方となる領域(以下、「商品収納領域」ともいう)に商品収納ラック10が配設されている。
商品シュータ5は、商品収納ラック10から搬出された商品を内扉3の商品搬出口3cに案内するためのプレート状部材であり、前方側に向けて漸次下方に傾斜する態様で配設されている。図には明示していないが、この商品シュータ5には、熱交換領域と商品収納領域との間を連通させる通気孔(図示せず)が多数穿設されている。
温度調節ユニット6は、商品収容庫4の内部雰囲気を所望の温度状態に維持するためのもので、冷凍サイクルの蒸発器6a、電熱ヒータ6b及び送風ファン6cを備えて構成されている。この温度調節ユニット6においては、例えば冷凍サイクルを運転した状態で送風ファン6cを駆動すると、蒸発器6aにおいて冷却された空気が商品シュータ5の通気孔を通じて上方に送給されるため、商品収納領域を低温状態に維持することができる。一方、電熱ヒータ6bに通電した状態で送風ファン6cを駆動すると、電熱ヒータ6bによって加熱された空気が商品シュータ5の通気孔を通じて上方に送給されるため、商品収納領域を高温状態に維持することができる。尚、冷凍サイクルの圧縮機、凝縮器及び膨張弁は、図には明示しないがいずれも商品収容庫4の外部となる機械室7に配設されている。
上記商品収納ラック10は、前後3列に並ぶように配設されており、一対のベース側板11の間に通路構成要素12が配設されることによって上下方向に沿って蛇行状に構成された複数(図示の例では2つ)の商品収納通路13を備え、これら商品収納通路13の内部に上下方向に沿って複数の商品を横倒し姿勢で収納するものである。より詳細に説明すると、通路構成要素12は、商品収納通路13の前方側と、後方側とに互いに対向するよう適宜配設されたものであって、ベース側板11に固定されている。これにより各商品収納ラック10においては、2つの商品収納通路13が互いに前後に隣接する態様で設けられている。以下においては、一つの商品収納ラック10において、前方側の商品収納通路13を第1商品収納通路13aとも称し、後方側の商品収納通路13を第2商品収納通路13bとも称することとする。
また、通路構成要素12には、図には明示しないフラッパが設けられている。フラッパは、商品収納通路13に対して進退移動する態様で通路構成要素12に揺動可能に配設されている。このフラッパは、コイルバネ(図示せず)に付勢されて常態においては商品収納通路13に進出移動した姿勢となる。そして、商品収納通路13を通過する商品に当接することにより自身はコイルバネの付勢力に抗して蛇行状の商品収納通路13に沿うように退行移動して該商品の姿勢を修正するものである。
上記商品収納ラック10においては、商品収納通路13の上部にトップトレイ14が設けられている一方、商品収納通路13の下部に商品払出装置20が設けられている。
トップトレイ14は、平板状の板金を屈曲して構成されるもので、前方から後方に向けて漸次下方に傾斜する態様でベース側板11間に配設されている。このようなトップトレイ14の上面は、投入口を通じて投入された商品を商品収納通路13まで案内する商品案内通路15を構成している。
図2〜図4は、それぞれ図1に示した商品払出装置20を示すもので、図2は右方から見た場合を示す側面図、図3は右側前方から見た場合を示す斜視図、図4は右側後方から見た場合を示す斜視図である。
これら図2〜図4に示すように、商品払出装置20は、一方の商品搬出装置(以下、第1商品搬出装置とも称する)20aと、他方の商品搬出装置(以下、第2商品搬出装置とも称する)20bとを備えており、これら第1商品搬出装置20aと第2商品搬出装置20bとが互いに背中合わせに抱き合わされて構成されている。尚、これら図2〜図4においては、商品払出装置20を構成する第1商品搬出装置20a及び第2商品搬出装置20bのいずれも商品が収納されていない状態を示している。
図5は、図2〜図4に示した第1商品搬出装置20aを右側後方から見た場合を示す斜視図である。以下においては、第1商品搬出装置20aの構成について説明し、その後に第2商品搬出装置20bについて説明する。
図6〜図8は、それぞれ図2〜図5に示した第1商品搬出装置20aの要部を右方より見た場合を模式的に示す説明図である。以下の説明においては、これら図6〜図8も適宜利用しつつ第1商品搬出装置20aの構成について説明する。
第1商品搬出装置20aは、第1商品収納通路13aに適用されるもので、この第1商品収納通路13aの下部に配設されている。この第1商品搬出装置20aは、対向する通路幅規定板16との間において商品の挙動を制御することにより、待機状態においては第1商品収納通路13aに商品を収納する一方、駆動する場合には対応する商品を1つずつ商品シュータ5に搬出するように機能するもので、ベース21を備えている。
ベース21は、図9に示すように、鋼板に切削加工及び屈曲加工を施して構成されたものであり、自身の表面を通路幅規定板16に対向させる態様で配設されている。このベース21は、両側部が屈曲されることで側壁21aが形成されている一方、中間部に第1挿通孔22及び第2挿通孔23が形成されている。第1挿通孔22及び第2挿通孔23の周縁は側壁21aと同様に屈曲されてフランジが形成されている。
第1挿通孔22と第2挿通孔23とは、互いに左右に並ぶよう形成されており上下寸法が同じ大きさを有している。これら第1挿通孔22と第2挿通孔23とでは、第1挿通孔22が第2挿通孔23の左側に位置しており、第1挿通孔22の左右幅が第2挿通孔23の左右幅よりも大きいものである。また第1挿通孔22と第2挿通孔23とは、互いに全体として略矩形状の形態を成す貫通開口(後述する下ペダル28及び上ペダル29をベース21内に退行させる凹部)であり、第1挿通孔22の上端部が左方に突出しており、第2挿通孔23の上端部が右方に突出している。第1挿通孔22の左側縁部には第1左側軸受片22aが設けられ、かつ第1挿通孔22の右側縁部には第1右側軸受片22bが設けられており、第2挿通孔23の左側縁部には、第2左側軸受片23aが設けられ、かつ第2挿通孔23の右側縁部には、第2右側軸受片23bが設けられている。尚、第1左側軸受片22a及び第2右側軸受片23bは、第1挿通孔22及び第2挿通孔23の周縁に形成したフランジに相当するものである。また、第1右側軸受片22b及び第2左側軸受片23aは、後述する軸受部24を嵌合保持するところの、ベース21に一体に形成されるとともに横断面コ字状(不連続)に形成された軸受保持部におけるコ字状の両脚片をなす軸挿通フランジに形成されているものである。また、この軸受保持部は、全体として略矩形状の形態を成す第1挿通孔22と第2挿通孔23からなる大きな貫通開口をベース21に形成した場合にもベース21の強度を維持する機能を有する。
このような構成を有するベース21には、図10に示すような軸受部24及びハーネスガイド25が装着されている。軸受部24は、樹脂材料等により構成されるもので、第1右側軸受片22bと第2左側軸受片23aとの間に嵌装されている。
ハーネスガイド25は、軸受部24と同様に樹脂材料等により構成されるもので、第2右側軸受片23bに隣接する態様でベース21の右側の側壁21aに沿って嵌装されている。このハーネスガイド25は、第1商品搬出装置20aに装着される電装部品のハーネスを這わせるためのものである。また、ハーネスガイド25は、第1商品搬出装置20aと第2商品搬出装置20bとを互いに背中合わせに抱き合わせる際にガイド部材としての役割を有している。
かかるハーネスガイド25には、第1売切検知スイッチ26及び第2売切検知スイッチ27が配設されている。
第1売切検知スイッチ26は、第2売切検知スイッチ27と前後に並ぶように配設されており、該第2売切検知スイッチ27よりも前方側に位置している。この第1売切検知スイッチ26は、いわゆるプッシュ型スイッチであり、図示せぬバネにより起立するよう付勢された接触子26aを備えている。かかる第1売切検知スイッチ26は、接触子26aが押圧されない状態では、オフ状態となって後述する払出制御部110にオフ信号を送出する一方、接触子26aが押圧されてバネの付勢力に抗して変位する場合には、オン状態となって払出制御部110にオン信号を送出するものである。
尚、本実施の形態では、第1売切検知スイッチ26は、接触子26aが押圧されない状態でオフ状態となる一方、接触子26aが押圧されて変位する場合にオン状態となるものであるが、本発明においては、第1売切検知スイッチ26は、接触子26aが押圧されない状態でオン状態となる一方、接触子26aが押圧されて変位する場合にオフ状態となるものであってもよい。
第2売切検知スイッチ27は、第1売切検知スイッチ26よりも後方側に位置している。この第2売切検知スイッチ27は、いわゆるプッシュ型スイッチであり、図示せぬバネにより起立するよう付勢された接触子27aを備えている。かかる第2売切検知スイッチ27は、接触子27aが押圧されない状態では、オフ状態となって後述する払出制御部110にオフ信号を送出する一方、接触子27aが押圧されてバネの付勢力に抗して変位する場合には、オン状態となって払出制御部110にオン信号を送出するものである。
尚、本実施の形態では、第2売切検知スイッチ27は、接触子27aが押圧されない状態でオフ状態となる一方、接触子27aが押圧されて変位する場合にオン状態となるものであるが、本発明においては、第2売切検知スイッチ27は、接触子27aが押圧されない状態でオン状態となる一方、接触子27aが押圧されて変位する場合にオフ状態となるものであってもよい。
上記ベース21には、第1揺動支持軸28a及び第2揺動支持軸29aが設けられている。第1揺動支持軸28aは、略水平方向に沿って延在する態様で第1左側軸受片22a、第1右側軸受片22b、第2左側軸受片23a、第2右側軸受片23b及び軸受部24に形成された各貫通孔22a1,22b1,23a1,23b1,24aを貫通して架設された軸状部材であり、その中間部に下ペダル28を支承している。
また第1揺動支持軸28aの右端部には、第1売切リンク30が配設されている。第1売切リンク30は、図11に示すように、第1売切基部31と、第1売切当接部32と、第1売切押圧部33とを備えて構成されている。第1売切基部31は、略円板状の形態を成しており、第1揺動支持軸28aの右端部を貫通させる貫通孔31aが形成されている。第1売切当接部32は、第1売切基部31の後方側部分より左方に向けて延在している。第1売切押圧部33は、第1売切基部31の下方側部分より右方に向けて突出するよう形成されている。第1売切基部31に形成した貫通孔31aは、第1揺動支持軸28aよりも大きく形成され、第1売切リンク30が第1揺動支持軸28aに対して自由に動くことができるように構成されている。
第2揺動支持軸29aは、第1揺動支持軸28aよりも上方域において、略水平方向に沿って延在する態様で第1左側軸受片22a、第1右側軸受片22b、第2左側軸受片23a、第2右側軸受片23b及び軸受部24に形成された各貫通孔22a2,22b2,23b2,23b2,24bを貫通して架設された軸状部材であり、その中間部に上ペダル29を支承している。
下ペダル28は、プレート状部材であり、基端部に第1揺動支持軸28aを挿通させることによりこの第1揺動支持軸28aの中心軸回りに揺動可能となる態様で配設されている。
下ペダル28の先端部は、第1揺動支持軸28aの径外方向に向けて延在しており、第1揺動支持軸28aの中心軸回りに揺動した場合に第1挿通孔22及び第2挿通孔23を通じて第1商品収納通路13aに進退移動することが可能である。つまり、下ペダル28は、第1商品収納通路13aに対し進退移動する態様で揺動可能に配設されている。
下ペダル28とベース21との間には、下ペダルバネ28bが介装されている。下ペダルバネ28bは、第1商品収納通路13aに対して下ペダル28を進出移動する方向に向けて常時付勢するものである。より詳細に説明すると、下ペダルバネ28bは、図6に示すように下ペダル28の先端部が第1揺動支持軸28aよりも上方に位置するよう下ペダル28を待機姿勢(以下、商品無待機姿勢ともいう)にさせるものである。そして、下ペダルバネ28bは、下ペダル28の上面に商品が載置される場合には、図7に示すように下ペダル28の先端部が第1揺動支持軸28aと同等の高さレベルに位置するよう下ペダル28を待機姿勢(以下、商品有待機姿勢ともいう)にさせるものである。
これにより、下ペダル28は、商品無待機姿勢となる場合には、商品有待機姿勢となるときよりも先端部が上方に位置することとなる。
そして、下ペダル28が商品無待機姿勢となる場合、図12に示すように、下ペダル28の基端部が第1売切リンク30の第1売切当接部32に当接する結果、第1売切リンク30は、第1揺動支持軸28aを軸心として回転し、これにより第1売切押圧部33が第1売切検知スイッチ26の接触子26aを押圧する。これにより、第1売切検知スイッチ26では、接触子26aが押圧されてバネの付勢力に抗して前方に変位することでオン状態となって、オン信号を払出制御部110に送出することとなる。
その一方、下ペダル28が商品有待機姿勢となる場合、図13に示すように、下ペダル28の基端部が第1売切リンク30の第1売切当接部32から離隔する結果、第1売切リンク30は、フリーな状態となる。これにより、第1売切検知スイッチ26では、接触子26aがバネに付勢されることで起立した姿勢となることでオフ状態となって、オフ信号を払出制御部110に送出することとなる。つまり、フリーな状態となった第1売切リンク30は、第1売切押圧部33が接触子26aに押圧されることで第1揺動支持軸28aを軸心として回転することになる。
上記下ペダル28は、板状のペダル本体部281と、一対の案内部282とを備えている。一対の案内部282は、上記ペダル本体部281の背面側に設けられている。各案内部282は、上下方向に沿って延在する板状部材であり、互いに対向するよう形成されている。各案内部282の互いに対向する対向面には案内溝283が形成されている。
案内溝283は、下ペダル28を第1商品収納通路13aに対して最も進出移動させた進出位置に配置した状態(図6に示す状態)において、最も下方に位置し、かつ後述する回動ストッパ36のペダル操作軸361が嵌入される嵌入部283aと、下ペダル28を第1商品収納通路13aに対して最も退行移動させた退行位置に配置した状態(図8に示す状態)において、最も上方に位置し、かつ回動ストッパ36のペダル操作軸361が当接する当接部283dと、これら嵌入部283a及び当接部283dとが連続するよう接続する第1案内部283b及び第2案内部283cとを備えている。
第1案内部283bは、下ペダル28を第1商品収納通路13aに対して最も進出移動させた位置(進出位置)に配置した状態において、嵌入部283aからベース21に対して離隔するよう斜め上方に傾斜した後、ベース21に対して近接するよう斜め上方に傾斜して当接部283dに至る態様で案内部282に形成されている。
第2案内部283cは、下ペダル28を第1商品収納通路13aに対して最も進出移動させた位置(進出位置)に配置した状態において、当接部283dからベース21に対して離隔するよう斜め下方に傾斜して嵌入部283aに至る態様で案内部282に形成されている。
このような下ペダル28の第1揺動支持軸28aからの径外方向の長さは、第1商品収納通路13aに対して最も進出移動した位置(進出位置)に位置する場合に、通路幅規定板16との間に最大幅の小さい商品の最大幅よりも小さい間隙を確保することが可能な長さに設定されている。
上ペダル29は、プレート状部材であり、基端部に第2揺動支持軸29aを挿通させることによりこの第2揺動支持軸29aの中心軸回りに揺動可能となる態様でベース21に配設されている。
上ペダル29の先端部は、第2揺動支持軸29aの径外方向に向けて延在しており、第2揺動支持軸29aの中心軸回りに揺動した場合に第1挿通孔22及び第2挿通孔23を通じて第1商品収納通路13aに進退移動することが可能である。つまり、上ペダル29は、第1商品収納通路13aに対し進退移動する態様で揺動可能に配設されている。
上ペダル29とベース21との間には、上ペダルバネ(図示せず)が介装されている。上ペダルバネは、第1商品収納通路13aに対して上ペダル29が退行移動する方向に向けて常時付勢するものである。
上記上ペダル29には、押圧傾斜面291、凹部292、ストッパ当接部293及び突起部294が設けられている。押圧傾斜面291は、上ペダル29の先端部分に設けられており、上ペダル29を第1商品収納通路13aに対して退行移動させた場合には、第1商品収納通路13aに向けて漸次低くなる態様で形成された湾曲状の傾斜面である。凹部292は、上ペダル29の背面側に設けられており、上ペダル29の両側面に開口する態様で形成した略水平方向に沿って延在する一条の凹所である。ストッパ当接部293は、後述するストッパピン34aが当接する部位であり、上ペダル29の背面において凹部292の上方に傾斜する態様で設けられている。
突起部294は、上ペダル29の基端部において第1商品収納通路13aに向けて突出した態様で設けられている。
この上ペダル29は、上記上ペダルバネの付勢力によって第1商品収納通路13aに退行移動するよう付勢されているが、上記凹部292にストッパピン34aが当接することにより第1商品収納通路13aに対して退行移動した状態に初期位置が設定されている。
このような上ペダル29は、第1商品収納通路13aに対して最も進出移動した位置(進出位置)に位置する状態(図8に示す状態)において、第2揺動支持軸29aを通過する鉛直面に対して前傾した状態にある。そして上ペダル29の第2揺動支持軸29aからの径外方向の長さは、上述した前傾した状態において、通路幅規定板16との間に最大幅の小さい商品の最大幅よりも小さい間隙を確保することが可能な長さに設定されている。
上記ベース21においては、軸受部24と第2右側軸受片23bとの間には、ストッパピン34a、ペダルストッパピン34b及びストッパ軸34cが架設されている。
ストッパピン34aは、軸受部24と第2右側軸受片23bとの間に略水平方向に沿って配設された軸状部材であり、一端部が第2右側軸受片23bのストッパピン挿通孔23b3に挿通され、他端部が第2左側軸受片23aから露出した軸受部24のストッパピン挿通孔24c1に挿通されている。このストッパピン34aは、ペダルリンク35に結合されており、当該ペダルリンク35の上下方向への移動に伴ってストッパピン挿通孔23b3,24c1の内部において上下方向に沿っての移動が可能である。また、ストッパピン34aは、初期位置にある上ペダル29の凹部292に当接している。
ペダルストッパピン34bは、軸受部24と第2右側軸受片23bとの間に略水平方向に沿って配設された軸状部材であり、一端部が軸受部24のペダルストッパピン支持溝24c2(ストッパピン挿通孔24c1と同様に上下に延在する長溝であり、参照符号24c1の引き出し部位である溝底により閉塞されており、図6では見えない)に挿通され、他端部が第2右側軸受片23bのペダルストッパピン支持溝23b4に挿通されている。尚、第2右側軸受片23aにはペダルストッパピン挿通孔24c2が露出するように挿通溝23a4が設けられている。このペダルストッパピン34bは、ペダルリンク35に結合されており、当該ペダルリンク35の上下方向への移動に伴ってペダルストッパピン支持溝23b4,24c2の内部において上下方向に沿っての移動が可能である。このペダルストッパピン34bの周面は、ペダルリンク35を上下方向に移動させた場合には、ペダルストッパピン支持溝23b4,24c2の溝内を摺動することとなる。
ストッパ軸34cは、軸受部24と第2右側軸受片23bとの間に略水平方向に沿って配設された軸状部材であり、その一端が軸受部24のストッパ軸挿通孔24c3に挿通され、他端部が第2右側軸受片23bの貫通孔23b5に挿通されている。尚、第2右側軸受片23aにはストッパ軸34cの挿通孔が形成されているものである。このストッパ軸34cは、その中間部に回動ストッパ36を支承している。
回動ストッパ36は、基端部の挿通孔にストッパ軸34cを挿通させ、かつこのストッパ軸34cの中心軸回りに揺動可能となる態様で軸受部24と第2右側軸受片23bとの間に配設されている。
回動ストッパ36の先端部は、ストッパ軸34cの径外方向に向けて延在しており、ストッパ軸34cの中心軸回りに揺動した場合に第2挿通孔23を通じて第1商品収納通路13aに進退移動することが可能である。
この回動ストッパ36は、先端部の貫通孔36aをペダル操作軸361が貫通することで該ペダル操作軸361を有している。ペダル操作軸361は、略水平方向に沿って配設された軸状部材であり、その両端部を上記下ペダル28の案内溝283に嵌入されている。
上記回動ストッパ36とベース21との間には、ペダル操作バネ(図示せず)が介装されている。ペダル操作バネは、第1商品収納通路13aに対して回動ストッパ36を進出移動させる方向に向けて常時付勢するものである。
このような回動ストッパ36は、ペダル操作バネによって第1商品収納通路13aに対して進出移動する方向に向けて付勢され、該回動ストッパ36の窪部36bにペダルストッパピン34bが進入して当該ペダルストッパピン34bに当接することにより退行移動する方向への移動が規制されており、第1商品収納通路13aに対して進出移動した状態での初期位置が設定されている。また、下ペダル28が下ペダルバネ28bに付勢されているため、回動ストッパ36は、ペダル操作軸361の両端が案内溝283の嵌入部283aに位置しており、下ペダル28が第1商品収納通路13aに対して進出移動した位置に初期位置が設定されている。
そして、このような回動ストッパ36には、図14に示すように、その背面側、すなわち窪部36bの背面側に上方に向けて延在する平板状の目隠部36cが設けられている。この目隠部36cは、ペダルストッパピン34bの第1商品収納通路13aと反対側の部分を覆うものである。より詳細には、目隠部36cは、上下方向に移動するペダルストッパピン34bの第1商品収納通路13aと反対側の部分を覆うものである。
上記ペダルリンク35は、上下方向に沿って延在する長尺板状部材であり、上部が前方に向けて屈曲された後に上方に向けて延在している。このペダルリンク35の上部には、後方に向けて延在した後に斜め上方に向けて延在する当接片351が設けられるとともに、リンクバネ35aを係止する係止部352が設けられている。このリンクバネ35aは、ペダルリンク35とベース21との間に介在するもので、ペダルリンク35を下方に向けて常時付勢するものである。
ペダルリンク35がリンクバネ35aによって付勢されて下方に配置された状態では、ストッパピン挿通孔23b3,24c1の下端部にストッパピン34aが配置され、かつペダルストッパピン支持溝23b4,24c2の下端部にペダルストッパピン34bが配置されることになる。この状態では、ストッパピン34aに、退行位置に配置された上ペダル29の凹部292が当接している。しかもペダルストッパピン34bに進出位置に配置された回動ストッパ36が当接しており、回動ストッパ36の退行移動が規制されている。また、進出位置に配置された回動ストッパ36のペダル操作軸361は上記下ペダル28の嵌入部283aに嵌入してあり、これにより進出位置に配置された下ペダル28の退行移動が規制されている。
これに対してリンクバネ35aの付勢力に抗してペダルリンク35が上方に配置された状態では、図8に示すように、ストッパピン挿通孔23b3,24c1の上端部にストッパピン34aが配置され、かつペダルストッパピン支持溝23b4,24c2の上端部にペダルストッパピン34bが配置されることになる。この状態では、上記ストッパピン34aに上ペダル29のストッパ当接部293が当接することにより、上ペダル29の退行移動が規制され、上ペダルバネの付勢力に抗して上ペダル29が進出移動して進出位置に配置される。
一方、回動ストッパ36は、ペダルストッパピン34bによる退行移動の規制が解除されるので、ストッパ軸34cを中心として退行移動の規制が解除される。ここで、回動ストッパ36には当該回動ストッパ36によって進出位置に維持されている下ペダル28に当接した商品の荷重がかかっており、回動ストッパ36が退行移動の規制が解除されたことによって回動ストッパ36は退行移動を開始する。回動ストッパ36の退行移動が開始されるとペダル操作軸361が下ペダル28の嵌入部283aから外れるため、下ペダル28は第1揺動支持軸28aを中心として退行移動を許容されて商品の荷重によって下ペダルバネ28bの弾性付勢力に抗して退行移動することとなる(図8参照)。
そして、このように下ペダル28が退行移動する場合、図15に示すように、下ペダル28の基端部が第1売切リンク30の第1売切当接部32から離隔する結果、第1売切リンク30は、フリーな状態となる。これにより、第1売切検知スイッチ26では、接触子26aがバネに付勢されることで起立した姿勢となることでオフ状態を維持する。つまり、下ペダル28が退行移動する場合も商品有待機姿勢と同様に、第1売切リンク30が第1売切検知スイッチ26の接触子26aを押圧しない。
そのような構成を有する第1商品搬出装置20aは、上記構成の他に駆動ユニット40を備えている。
図16及び図17は、それぞれ第1商品搬出装置20aにおける駆動ユニット40の要部を示すもので、図16は右側前方より見た場合を示す分解斜視図であり、図17は左側後方より見た場合を示す分解斜視図である。
駆動ユニット40は、ベース21の背面側上部の中央域に配設されている。この駆動ユニット40は、ベース21の背面に取り付けられるユニットベース41を備えている。
ユニットベース41は、例えば樹脂材等により形成されるもので、後面が開口した箱状に形成されたものである。かかるユニットベース41は、樹脂製のユニットカバー42が取り付けられることで後面の開口が閉塞されて、ユニットカバー42との間に収容空間を形成している。このようにしてユニットベース41とユニットカバー42とにより形成される収容空間には、モータ43、ギア部材44、キャリアスイッチ45及びリンクレバー46が収納されている。
モータ43は、駆動源となるものであり、後述する払出制御部110から与えられる指令に応じて駆動する正逆回転可能な直流モータである。このモータ43は、ユニットベース41のモータ保持部41aに保持された状態で配設されている。
ギア部材44は、ウォームギア441、中間ギア442及び出力ギア443を備えて構成されている。ウォームギア441は、ウォーム441aとウォームホイール441bとを有している。
ウォーム441aは、円筒状の形態を成し、モータ43の出力軸43aに取り付けられている。ウォームホイール441bは、円板状の第1ウォームホイール441b1と、円板状の第2ウォームホイール441b2とを有している。
第1ウォームホイール441b1は中心部分に後方に向けて突出する軸状部が形成されるとともに周面に複数の歯から成るギア部が形成されている。
第2ウォームホイール441b2は、第1ウォームホイール441b1の前面側に位置しており、自身の中心軸が第1ウォームホイール441b1の軸状部の中心軸と一致する軸状部が前方に向けて突出する態様で形成されている。この第2ウォームホイール441b2の周面にも複数の歯から成るギア部が形成されている。
このようなウォームホイール441bは、第1ウォームホイール441b1のギア部がウォーム441aに噛合した状態で軸状部がユニットベース41及びユニットカバー42の凹部41b,42bに挿通することで、軸状部の中心軸回りに回転可能に配設されている。
中間ギア442は、円板状の第1中間ギア442aと、円板状の第2中間ギア442bとを有している。第1中間ギア442aは中心部分に後方に向けて突出する軸状部が形成されるとともに周面に複数の歯から成るギア部が形成されている。
第2中間ギア442bは、第1中間ギア442aの後面側に位置しており、自身の中心軸が第1中間ギア442aの軸状部の中心軸と一致する軸状部が前方に向けて突出する態様で形成されている。この第2中間ギア442bの周面にも複数の歯から成るギア部が形成されている。
このような中間ギア442は、第1中間ギア442aのギア部が第2ウォームホイール441b2のギア部に噛合した状態で軸状部がユニットベース41及びユニットカバー42の凹部41c、42cに挿通することで、軸状部の中心軸回りに回転可能に配設されている。
出力ギア443は、ウォームホイール441bや中間ギア442に比して拡径となる円板状を成している。この出力ギア443の周面にも複数の歯から成るギア部が形成されている。また、出力ギア443の中心部分には前後方向に向けて突出する軸状部が形成されている。更に、出力ギア443は、前面にカム部443aが形成され、かつ後面に押圧片443bが形成されている。
カム部443aは、円弧状の形態を成し、前方に向けて突出する態様で形成されている。このカム部443aは、その円弧状の長さがペダルリンク35を上方に向けて移動させた後にその状態を保持するのに十分な大きさとなるように形成されている。
押圧片443bは、略V字状を成しており、カム部443aと反対側の面となる後面において後方に向けて突出する態様で形成されている。
このような出力ギア443は、ギア部が第2中間ギア442bのギア部に噛合した状態で軸状部がユニットベース41及びユニットカバー42の凹部41d,42dに挿通することで、軸状部の中心軸回りに回転可能に配設されている。
キャリアスイッチ45は、いわゆるプッシュ型スイッチであり、接触子45aを備えている。このキャリアスイッチ45は、出力ギア443が配設される領域よりも僅かに上方に保持された状態でユニットベース41に配設されている。このキャリアスイッチ45は、接触子45aが押圧されるとオン状態となって、その旨をオン信号として払出制御部110に与えるものである一方、接触子45aが押圧されない場合はオフ状態となって、その旨をオフ信号として払出制御部110に与えるものである。
リンクレバー46は、第1リンクレバー461及び第2リンクレバー462を備えて構成されている。第1リンクレバー461は、例えば樹脂材料から形成されるもので、基端部461aに貫通孔461a1が形成されている。この第1リンクレバー461は、先端部461bが基端部461aから右斜め下方に延在した後に右斜め上方に湾曲したフック状を成している。また、第1リンクレバー461の基端部461aには、係止部461cが設けられている。係止部461cは、基端部461aの左端部より下方に向けて延在する弾性変形可能な板状の弾性部材である。
このような第1リンクレバー461は、基端部461aの貫通孔461a1にユニットカバー42に設けられた第1リンク軸42eが挿通することで出力ギア443の前方側において第1リンク軸42eの中心軸回りに回転可能に配設されている。この場合、第1リンクレバー461は、ユニットベース41及びユニットカバー42により形成される右側開口(図示せず)を貫通しており、先端部461bがユニットベース41及びユニットカバー42の外部に位置している。そして、第1リンクレバー461は、右側開口の左側縁部471に係止部461cが当接することで常態における姿勢が決められている。
第2リンクレバー462は、例えば樹脂材料から形成されるもので、基端部462aに貫通孔462a1が形成されている。この第2リンクレバー462は、先端部462bが基端部462aから左斜め下方に延在した後に左斜め上方に湾曲したフック状を成している。また、この第2リンクレバー462の先端部462bは、第1リンクレバー461の先端部461bよりも前後幅が大きくなっている。更に、第2リンクレバー462の基端部462aには、係止部462cが設けられている。係止部462cは、基端部462aの右端部より下方に向けて延在する弾性変形可能な板状の弾性部材である。
このような第2リンクレバー462は、基端部462aの貫通孔462a1にユニットカバー42に設けられた第2リンク軸42fが挿通することで出力ギア443の前方側において第2リンク軸42fの中心軸回りに回転可能に配設されている。この場合、第2リンクレバー462は、ユニットベース41及びユニットカバー42により形成される左側開口(図示せず)を貫通しており、先端部462bがユニットベース41及びユニットカバー42の外部に位置している。そして、第2リンクレバー462は、左側開口の右側縁部472に係止部462cが当接することで常態における姿勢が決められている。
図18は、図2〜図4に示した第2商品搬出装置20bを右側前方から見た場合を示す斜視図である。図19は、図2〜図4、図18に示した第2商品搬出装置20bの要部を右方より見た場合を模式的に示す説明図である。尚、第2商品搬出装置20bは、大部分の構成要素が第1商品搬出装置20aの構成要素と共通しており、第1商品搬出装置20aの構成要素に対して前後の向きが異なることにより左右方向が反対となるものである。従って、第2商品搬出装置20bの説明においては、図示を適宜省略して、第2商品搬出装置20bの構成要素のうち第1商品搬出装置20aの構成要素と共通するものには第1商品搬出装置20aで付した符号に「′」を付けて簡単に説明する。
第2商品搬出装置20bは、第2商品収納通路13bに適用されるもので、この第2商品収納通路13bの下部に配設されている。この第2商品搬出装置20bは、対向する通路幅規定板17との間において商品の挙動を制御することにより、待機状態においては第2商品収納通路13bに商品を収納する一方、駆動する場合には対応する商品を1つずつ商品シュータ5に搬出するように機能するもので、ベース21′を備えている。
ベース21′は、図20に示すように、鋼板に切削加工及び屈曲加工を施して構成されたものであり、自身の表面を通路幅規定板17に対向させる態様で配設されている。このベース21′は、両側部が屈曲されることで側壁21a′が形成されている一方、中間部に第1挿通孔22′及び第2挿通孔23′が形成されている。第1挿通孔22′及び第2挿通孔23′の周縁は側壁21a′と同様に屈曲されてフランジが形成されている。
第1挿通孔22′と第2挿通孔23′とは、互いに左右に並ぶよう形成されており上下寸法が同じ大きさを有している。これら第1挿通孔22′と第2挿通孔23′とでは、第1挿通孔22′が第2挿通孔23′の右側に位置しており、第1挿通孔22′の左右幅が第2挿通孔23′の左右幅よりも大きいものである。また第1挿通孔22′と第2挿通孔23′とは、互いに全体として略矩形状の形態を成す貫通開口(後述する下ペダル28′及び上ペダル29′をベース21′内に退行させる凹部)であり、第1挿通孔22′の上端部が右方に突出しており、第2挿通孔23′の上端部が左方に突出している。第1挿通孔22′の右側縁部には第1右側軸受片22a′が設けられ、かつ第1挿通孔22′の左側縁部には第1左側軸受片22b′が設けられており、第2挿通孔23′の右側縁部には、第2右側軸受片23a′が設けられ、かつ第2挿通孔23′の左側縁部には、第2左側軸受片23b′が設けられている。尚、第1左側軸受片22b′及び第2右側軸受片23a′は、第1挿通孔22′及び第2挿通孔23′の周縁に形成したフランジに相当するものである。また、第1左側軸受片22b′及び第2右側軸受片23a′は、後述する軸受部24′を嵌合保持するところの、ベース21′に一体に形成されるとともに横断面コ字状(不連続)に形成された軸受保持部におけるコ字状の両脚片をなす軸挿通フランジに形成されているものである。また、この軸受保持部は、全体として略矩形状の形態を成す第1挿通孔22′と第2挿通孔23′からなる大きな貫通開口をベース21′に形成した場合にもベース21′の強度を維持する機能を有する。
このような構成を有するベース21′には、図21に示すような軸受部24′及びガイド48が装着されている。軸受部24′は、樹脂材料等により構成されるもので、第1左側軸受片22b′と第2右側軸受片23a′との間に嵌装されている。ガイド48は、軸受部24′と同様に樹脂材料等により構成されるもので、第2左側軸受片23b′に隣接する態様でベース21′に嵌装されている。
上記ベース21′には、第1揺動支持軸28a′及び第2揺動支持軸29a′が設けられている。第1揺動支持軸28a′は、略水平方向に沿って延在する態様で第1右側軸受片22a′、第1左側軸受片22b′、第2右側軸受片23a′、第2左側軸受片23b′及び軸受部24′に形成された各貫通孔22a1′,22b1′,23a1′,23b1′,24a′を貫通して架設された軸状部材であり、その中間部に下ペダル28′を支承している。
また第1揺動支持軸28a′の右端部には、第2売切リンク50が配設されている。第2売切リンク50は、図11に示すように、第2売切基部51と、第2売切当接部52と、第2売切押圧部53とを備えて構成されている。第2売切基部51は、例えば2つのC字状を成す円板状部位511,512の下端部同士を連結部513で連結することで形成されており、各円板状部位511,512に第1揺動支持軸28a′の右端部を貫通させる貫通孔511a,512aが形成されている。第2売切当接部52は、第2売切基部51のうち左方側の円板状部位512の前方側部分より左方に向けて延在している。この第2売切当接部52は、第1売切リンク30を構成する第1売切当接部32よりも左方側に設けられており、互いに干渉しないようにされている。第2売切押圧部53は、第2売切基部51の右方側の円板状部位511の下方側部分より右方に向けて突出するよう形成されている。第2売切基部51に形成した貫通孔511a,512aは、第1揺動支持軸28a′よりも大きく形成され、第2売切リンク50が第1揺動支持軸28a′に対して自由に動くことができるように構成されている。
第2揺動支持軸29a′は、第1揺動支持軸28a′よりも上方域において、略水平方向に沿って延在する態様で第1右側軸受片22a′、第1左側軸受片22b′、第2右側軸受片23a′、第2左側軸受片23b′及び軸受部24′に形成された各貫通孔22a2′,22b2′,23b2′,23b2′,24b′を貫通して架設された軸状部材であり、その中間部に上ペダル29′を支承している。
下ペダル28′は、プレート状部材であり、基端部に第1揺動支持軸28a′を挿通させることによりこの第1揺動支持軸28a′の中心軸回りに揺動可能となる態様で配設されている。
下ペダル28′の先端部は、第1揺動支持軸28a′の径外方向に向けて延在しており、第1揺動支持軸28a′の中心軸回りに揺動した場合に第1挿通孔22′及び第2挿通孔23′を通じて第2商品収納通路13bに進退移動することが可能である。つまり、下ペダル28′は、第2商品収納通路13bに対し進退移動する態様で揺動可能に配設されている。
下ペダル28′とベース21′との間には、下ペダルバネ28b′が介装されている。下ペダルバネ28b′は、第2商品収納通路13bに対して下ペダル28′を進出移動する方向に向けて常時付勢するものである。より詳細に説明すると、下ペダルバネ28b′は、図19に示すように下ペダル28′の先端部が第1揺動支持軸28a′よりも上方に位置するよう下ペダル28′を待機姿勢(以下、商品無待機姿勢ともいう)にさせるものである。そして、下ペダルバネ28b′は、下ペダル28′の上面に商品が載置される場合には、下ペダル28′の先端部が第1揺動支持軸28a′と同等の高さレベルに位置するよう下ペダル28′を待機姿勢(以下、商品有待機姿勢ともいう)にさせるものである。
これにより、下ペダル28′は、商品無待機姿勢となる場合には、商品有待機姿勢となるときよりも先端部が上方に位置することとなる。
そして、下ペダル28′が商品無待機姿勢となる場合、図12に示すように、下ペダル28′の基端部が第2売切リンク50の第2売切当接部52に当接する結果、第2売切リンク50は、第1揺動支持軸28a′を軸心として回転し、これにより第2売切押圧部53が第2売切検知スイッチ27の接触子27aを押圧する。これにより、第2売切検知スイッチ27では、接触子27aが押圧されてバネの付勢力に抗して後方に変位することでオン状態となって、オン信号を払出制御部110に送出することとなる。
その一方、下ペダル28′が商品有待機姿勢となる場合、下ペダル28′の基端部が第2売切リンク50の第2売切当接部52から離隔する結果、第2売切リンク50は、フリーな状態となる。これにより、第2売切検知スイッチ27では、接触子27aがバネに付勢されることで起立した姿勢となることでオフ状態となって、オフ信号を払出制御部110に送出することとなる。つまり、フリーな状態となった第2売切リンク50は、第2売切押圧部53が接触子27aに押圧されることで第1揺動支持軸28a′を軸心として回転することになる。
上記下ペダル28′は、板状のペダル本体部281′と、一対の案内部282′とを備えている。一対の案内部282′は、上記ペダル本体部281′の背面側に設けられている。各案内部282′は、上下方向に沿って延在する板状部材であり、互いに対向するよう形成されている。各案内部282′の互いに対向する対向面には図示せぬ案内溝が形成されている。
案内溝は、下ペダル28′を第2商品収納通路13bに対して最も進出移動させた進出位置に配置した状態において、最も下方に位置し、かつ後述する回動ストッパ36′のペダル操作軸(図示せず)が嵌入される嵌入部と、下ペダル28′を第2商品収納通路13bに対して最も退行移動させた退行位置に配置した状態において、最も上方に位置し、かつ回動ストッパ36′のペダル操作軸が当接する当接部と、これら嵌入部及び当接部とが連続するよう接続する第1案内部及び第2案内部とを備えている。
第1案内部は、下ペダル28′を第2商品収納通路13bに対して最も進出移動させた位置(進出位置)に配置した状態において、嵌入部からベース21′に対して離隔するよう斜め上方に傾斜した後、ベース21′に対して近接するよう斜め上方に傾斜して当接部に至る態様で案内部282′に形成されている。
第2案内部は、下ペダル28′を第2商品収納通路13bに対して最も進出移動させた位置(進出位置)に配置した状態において、当接部からベース21′に対して離隔するよう斜め下方に傾斜して嵌入部に至る態様で案内部282′に形成されている。
このような下ペダル28′の第1揺動支持軸28a′からの径外方向の長さは、第2商品収納通路13bに対して最も進出移動した位置(進出位置)に位置する場合に、通路幅規定板17との間に最大幅の小さい商品の最大幅よりも小さい間隙を確保することが可能な長さに設定されている。
上ペダル29′は、プレート状部材であり、基端部に第2揺動支持軸29a′を挿通させることによりこの第2揺動支持軸29a′の中心軸回りに揺動可能となる態様でベース21′に配設されている。
上ペダル29′の先端部は、第2揺動支持軸29a′の径外方向に向けて延在しており、第2揺動支持軸29a′の中心軸回りに揺動した場合に第1挿通孔22′及び第2挿通孔23′を通じて第2商品収納通路13bに進退移動することが可能である。つまり、上ペダル29′は、第2商品収納通路13bに対し進退移動する態様で揺動可能に配設されている。
上ペダル29′とベース21′との間には、上ペダルバネ(図示せず)が介装されている。上ペダルバネは、第2商品収納通路13bに対して上ペダル29′が退行移動する方向に向けて常時付勢するものである。
上記上ペダル29′には、押圧傾斜面291′、凹部292′、ストッパ当接部293′及び突起部294′が設けられている。押圧傾斜面291′は、上ペダル29′の先端部分に設けられており、上ペダル29′を第2商品収納通路13bに対して退行移動させた場合には、第2商品収納通路13bに向けて漸次低くなる態様で形成された湾曲状の傾斜面である。凹部292′は、上ペダル29′の背面側に設けられており、上ペダル29′の両側面に開口する態様で形成した略水平方向に沿って延在する一条の凹所である。ストッパ当接部293′は、後述するストッパピンが当接する部位であり、上ペダル29′の背面において凹部292′の上方に傾斜する態様で設けられている。
突起部294′は、上ペダル29′の基端部において第2商品収納通路13bに向けて突出した態様で設けられている。
この上ペダル29′は、上記上ペダルバネの付勢力によって第2商品収納通路13bに退行移動するよう付勢されているが、上記凹部292′にストッパピンが当接することにより第2商品収納通路13bに対して退行移動した状態に初期位置が設定されている。
このような上ペダル29′は、第2商品収納通路13bに対して最も進出移動した位置(進出位置)に位置する状態において、第2揺動支持軸29a′を通過する鉛直面に対して前傾した状態にある。そして上ペダル29′の第2揺動支持軸29a′からの径外方向の長さは、上述した前傾した状態において、通路幅規定板17との間に最大幅の小さい商品の最大幅よりも小さい間隙を確保することが可能な長さに設定されている。
上記ベース21′においては、軸受部24′と第2左側軸受片23b′との間には、ストッパピン(図示せず)、ペダルストッパピン34b′及びストッパ軸34c′が架設されている。
ストッパピンは、軸受部24′と第2左側軸受片23b′との間に略水平方向に沿って配設された軸状部材である。このストッパピンは、ペダルリンク35′に結合されており、当該ペダルリンク35′の上下方向への移動に伴って上下方向に沿っての移動が可能である。また、ストッパピンは、初期位置にある上ペダル29′の凹部292′に当接している。
ペダルストッパピン34b′は、軸受部24′と第2左側軸受片23b′との間に略水平方向に沿って配設された軸状部材である。このペダルストッパピン34b′は、ペダルリンク35′に結合されており、当該ペダルリンク35′の上下方向への移動に伴って上下方向に沿っての移動が可能である。
ストッパ軸34c′は、軸受部24′と第2左側軸受片23b′との間に略水平方向に沿って配設された軸状部材であり、その中間部に回動ストッパ36′を支承している。
回動ストッパ36′は、基端部の挿通孔にストッパ軸34c′を挿通させ、かつこのストッパ軸34c′の中心軸回りに揺動可能となる態様で軸受部24′と第2左側軸受片23b′との間に配設されている。
回動ストッパ36′の先端部は、ストッパ軸34c′の径外方向に向けて延在しており、ストッパ軸34c′の中心軸回りに揺動した場合に第2挿通孔23′を通じて第2商品収納通路13bに進退移動することが可能である。
この回動ストッパ36′は、先端部の貫通孔(図示せず)をペダル操作軸361′(図4参照)が貫通することで該ペダル操作軸361′を有している。ペダル操作軸361′は、略水平方向に沿って配設された軸状部材であり、その両端部を上記下ペダル28′の案内溝に嵌入されている。
上記回動ストッパ36′とベース21′との間には、ペダル操作バネ(図示せず)が介装されている。ペダル操作バネは、第2商品収納通路13bに対して回動ストッパ36′を進出移動させる方向に向けて常時付勢するものである。
このような回動ストッパ36′は、ペダル操作バネによって第2商品収納通路13bに対して進出移動する方向に向けて付勢され、該回動ストッパ36′の窪部36b′にペダルストッパピン34b′が進入して当該ペダルストッパピン34b′に当接することにより退行移動する方向への移動が規制されており、第2商品収納通路13bに対して進出移動した状態での初期位置が設定されている。また、下ペダル28′が下ペダルバネ28b′に付勢されているため、回動ストッパ36′は、ペダル操作軸361′の両端が案内溝の嵌入部に位置しており、下ペダル28′が第2商品収納通路13bに対して進出移動した位置に初期位置が設定されている。
そして、このような回動ストッパ36′には、その背面側、すなわち窪部36b′の背面側に上方に向けて延在する平板状の目隠部36c′が設けられている。この目隠部36c′は、ペダルストッパピン34b′の第2商品収納通路13bと反対側の部分を覆うものである。より詳細には、目隠部36c′は、上下方向に移動するペダルストッパピン34b′の第2商品収納通路13bと反対側の部分を覆うものである。
上記ペダルリンク35′は、上下方向に沿って延在する長尺板状部材であり、上部が後方に向けて屈曲された後に上方に向けて延在している。このペダルリンク35′の上部には、前方に向けて延在した後に斜め上方に向けて延在する当接片351′が設けられるとともに、リンクバネ35a′を係止する係止部352′が設けられている。このリンクバネ35a′は、ペダルリンク35′とベース21′との間に介在するもので、ペダルリンク35′を下方に向けて常時付勢するものである。
ペダルリンク35′がリンクバネ35a′によって付勢されて下方に配置された状態では、ストッパピンに退行位置に配置された上ペダル29′の凹部292′が当接している。しかもペダルストッパピン34b′に進出位置に配置された回動ストッパ36′が当接しており、回動ストッパ36′の退行移動が規制されている。また、進出位置に配置された回動ストッパ36′のペダル操作軸361′は上記下ペダル28′の嵌入部に嵌入してあり、これにより進出位置に配置された下ペダル28′の退行移動が規制されている。
これに対してリンクバネ35a′の付勢力に抗してペダルリンク35′が上方に配置された状態では、ストッパピンに上ペダル29′のストッパ当接部293′が当接することにより、上ペダル29′の退行移動が規制され、上ペダルバネの付勢力に抗して上ペダル29′が進出移動して進出位置に配置される。
一方、回動ストッパ36′は、ペダルストッパピン34b′による退行移動の規制が解除されるので、ストッパ軸34c′を中心として退行移動の規制が解除される。ここで、回動ストッパ36′には当該回動ストッパ36′によって進出位置に維持されている下ペダル28′に当接した商品の荷重がかかっており、回動ストッパ36′が退行移動の規制が解除されたことによって回動ストッパ36′は退行移動を開始する。回動ストッパ36′の退行移動が開始されるとペダル操作軸361′が下ペダル28′の嵌入部283aから外れるため、下ペダル28′は第1揺動支持軸28a′を中心として退行移動を許容されて商品の荷重によって下ペダルバネ28b′の弾性付勢力に抗して退行移動することとなる。
そして、このように下ペダル28′が退行移動する場合、下ペダル28′の基端部が第2売切リンク50の第2売切当接部52から離隔する結果、第2売切リンク50は、フリーな状態となる。これにより、第2売切検知スイッチ27では、接触子27aがバネに付勢されることで起立した姿勢となることでオフ状態を維持する。つまり、下ペダル28′が退行移動する場合も商品有待機姿勢と同様に、第2売切リンク50が第2売切検知スイッチ27の接触子27aを押圧しない。
以上のような構成を有する第1商品搬出装置20aと第2商品搬出装置20bとを、ハーネスガイド25をガイド部材として互いに背中合わせに抱き合わせることにより商品払出装置20が構成される。そして、この場合において、駆動ユニット40を構成する第1リンクレバー461は、先端部がペダルリンク35の当接片351の下方域に位置しており、第2リンクレバー462は、先端部がペダルリンク35′の当接片351′の下方域に位置している。
図22は、上記商品払出装置20の特徴的な制御系を示すブロック図である。この図22に示すように、商品払出装置20は、払出制御部110を備えている。払出制御部110は、メモリ111に記憶されたプログラムやデータに従って商品払出装置20の動作を統括的に制御するものであり、自動販売機の販売動作を統括する自販機制御部100と通信可能なものである。
以上のように構成した商品払出装置20においては、待機状態では次のようになっている。
第1商品搬出装置20aに設けられた駆動ユニット40においては、出力ギア443のカム部443a及び押圧片443bが最も上方に位置しており、押圧片443bがキャリアスイッチ45の接触子45aを押圧している。この場合、キャリアスイッチ45はオン状態となる。このような待機状態では、駆動ユニット40を構成する第1リンクレバー461の先端部461bがペダルリンク35の当接片351から下方に離隔した位置にあり、第2リンクレバー462の先端部462bがペダルリンク35′の当接片351′から下方に離隔した位置にある。
そのため第1商品搬出装置20aにおいては、図5又は図23に示すように、ペダルリンク35が下方に配置された状態にある。また、第1商品収納通路13aに投入された商品により下ペダル28の上面に商品が載置されることで下ペダル28が商品有待機姿勢となっており、かつ上ペダル29が第1商品収納通路13aから退行移動した姿勢となっている。このように下ペダル28が商品有待機姿勢であるので、第1売切検知スイッチ26は接触子26aが起立した姿勢となってオフ状態となっている。
また、第2商品搬出装置20bにおいては、ペダルリンク35′が下方に配置された状態にあり、下ペダル28′が商品有待機姿勢となっており、かつ上ペダル29′が第2商品収納通路13bから退行移動した姿勢となっている。このように下ペダル28′が商品有待機姿勢であるので、第2売切検知スイッチ27は接触子27aが起立した姿勢となってオフ状態となっている。
図24は、上記払出制御部110が実施する払出制御処理の処理内容を示すフローチャートである。かかる払出制御処理を説明しながら商品払出装置20の動作について説明する。尚、以下においては、第1商品収納通路13aに収納された商品を「第1商品」とも称し、第2商品収納通路13bに収納された商品を「第2商品」とも称しながら説明する。
払出制御処理において払出制御部110は、自販機制御部100から第1商品の搬出指令を与えられた場合(ステップS101:Yes)、モータ43を正転駆動させる(ステップS102)。
このようにモータ43を正転駆動させると、ウォームギア441及び中間ギア442を介してモータ43の駆動力を伝達された出力ギア443は、前方から見て時計回りの方向に回転する。
出力ギア443が前方から見て時計回りに回転すると、出力ギア443の押圧片443bがキャリアスイッチ45の接触子45aから離脱する。これにより、キャリアスイッチ45の接触子45aは押圧された状態から開放されてオフ状態となる。
出力ギア443の回転によりカム部443aが、第1リンクレバー461の基端部461aに上方より当接すると、第1リンクレバー461は、前方から見て反時計回りの方向に回転する。この第1リンクレバー461が反時計回りの方向に回転すると、先端部461bが上方に向けて移動することになる。このようにして先端部461bが上方に向けて移動することで、図25〜図27に示すように、ペダルリンク35の当接片351に当接し、リンクバネ35aの付勢力に抗してペダルリンク35を上方に向けて所定距離だけ移動させることができ、しかもカム部443aが基端部461aに摺接している間は、ペダルリンク35を所定距離だけ上方移動させた状態を保持することができる。
この場合において、第1リンクレバー461は、カム部443aと摺接する場合、該カム部443aとの摺接する部分を含む面(イ)が自身の中心軸(第1リンク軸42eの中心軸)と出力ギア443の中止軸とを含む平面(ロ)に対して略直交するように調整されている。
このペダルリンク35の上方への移動に伴い、ストッパピン34aはストッパピン挿通孔23b3,24c1の下端部から上方に移動するとともに、ペダルストッパピン34bはペダルストッパピン支持溝23b4,24c2の下端部から上方に移動する。
このときストッパピン34aが上ペダル29の凹部292の縁壁に当接しながら上方に移動するため、上ペダル29は、上ペダルバネの付勢力に抗して初期位置から進出移動する。この上ペダル29の進出移動は、ストッパピン34aの上方への移動により行われる。そして、ストッパピン34aがストッパピン挿通孔23b3,24c1の上端部に到達した時点でストッパ当接部293に当接して上ペダル29の退行を規制する。
そして、進出移動した上ペダル29は、最下位から2番目の第1商品(以下、次商品ともいう)に当接し、次商品が下方に向けて移動することを規制する。
一方、回動ストッパ36は、進出位置に維持されている下ペダル28に当接した商品の荷重がかかっているので、上記ペダルストッパピン34bの上方への移動により退行移動の規制が解除されたことによって回動ストッパ36は退行移動を開始する。
このように回動ストッパ36が退行移動を開始すると、ペダル操作軸361が嵌入部283aから抜け出し、商品の自重によって下ペダルバネ28bの付勢力に抗して下ペダル28が退行移動を開始する。嵌入部283aから抜け出した回動ストッパ36のペダル操作軸361は、第1案内部283bに沿い、第1案内部283bと第2案内部283cとが交差する位置に向けて移動する。
この後、最下位の商品の自重により下ペダル28が退行移動し、最下位の商品の下方への移動が許容され、最下位の商品は下方に搬出される(図8参照)。搬出された商品は、商品シュータ5を通じて商品搬出口3cに案内され、更に商品取出口2aを介して取り出し可能な状態になる。
ここで、最下位の商品が下ペダル28を擦り抜けると、下ペダル28は下ペダルバネ28bの弾性付勢力によって進出位置に向かって移動するとともに、回動ストッパ36もペダル操作バネの弾性付勢力によって進出位置に向かって移動する。下ペダル28及び回動ストッパ36が進出位置に向かって移動すると、第1案内部283bと第2案内部283cとが交差する位置に保持されていたペダル操作軸361が嵌入部283aに向けて第2案内部283cに沿って移動し、下ペダル28及び回動ストッパ36が進出位置に復帰する。
この間、ペダルリンク35が上方に移動し、ストッパピン34aがストッパピン挿通孔23b3,24c1の上端部に位置し、かつペダルストッパピン34bがペダルストッパピン支持溝23b4,24c2の上端部に位置することになる。
その後、出力ギア443の回転によりカム部443aと基端部462aとの当接が解除されると、リンクバネ35aにペダルリンク35は付勢されて下方に移動する。
このペダルリンク35の下方への移動により、ストッパピン34aはストッパピン挿通孔23b3,24c1の上端部から下方に移動するとともに、ペダルストッパピン34bはペダルストッパピン支持溝23b4,24c2の上端部から下方に移動する。
ペダルストッパピン34bがペダルストッパピン支持溝23b4,24c2の下端に移動すると進出位置に復帰した回動ストッパ36の背面側の窪部36bにペダルストッパピン34bが当接する。これにより退行移動する方向への移動が規制され、下ペダル28は下ペダルバネ28bの付勢力により第1商品収納通路13aに対して進出移動した商品無待機姿勢にまで復帰する。
一方、上ペダル29は、上ペダルバネに付勢されて、ストッパピン34aの下方への移動に伴い退行移動する。これにより次商品の下方への移動が許容され、その後該次商品は進出移動した下ペダル28に当接して下方への移動が規制される一方、下ペダル28は商品有待機姿勢に移行して待機状態に戻る。
駆動ユニット40では、出力ギア443の前方から見て時計回りの方向に沿った回転により、その後にカム部443aが第2リンクレバー462の基端部462aに当接することとなる。この場合、第2リンクレバー462は、係止部462cが左側開口の右側縁部472に当接していることで、中心軸回りの回転が規制されている。そのため、基端部462aが係止部462cに近接することを許容するように係止部462cは弾性変形し、出力ギア443の回転によるカム部443aの移動を阻害しない。
そして、その後に出力ギア443の回転によりカム部443aが待機状態の位置に戻ると、押圧片443bがキャリアスイッチ45の接触子45aを押圧してキャリアスイッチ45がオン状態となる。尚、押圧片443bがキャリアスイッチ45の接触子45aを押圧した直後にカム部443aが第2リンクレバー462の基端部462aから外れて第2リンクレバー462は係止部462cにより元の状態に復帰する。
上述したようなステップS102におけるモータ43の正転駆動においては、払出制御部110は、所定時間にキャリアスイッチ45がオン状態となるか否かを監視している(ステップS103,ステップS104)。つまり、所定時間内に出力ギア443が1回転するか否かを監視している。
この結果、所定時間内にキャリアスイッチ45がオン状態となる場合(ステップS103:Yes,ステップS104:No)、払出制御部110は、モータ43の正転駆動を停止させて(ステップS105)、手順をリターンさせて今回の処理を終了する。これによれば、上述したように搬出指令が与えられた第1商品を良好に搬出することができる。
所定時間内にキャリアスイッチ45がオン状態とならない場合、すなわち所定時間内にキャリアスイッチ45からオン信号が与えられない場合(ステップS103:No,ステップS104:Yes)、払出制御部110は、再試行処理(1)を実施する(ステップS200)。
図28は、図24に示した払出制御処理における再試行処理(1)の処理内容を示すフローチャートである。
この再試行処理(1)において払出制御部110は、モータ43を逆転駆動させ、所定時間内にキャリアスイッチ45がオン状態となるか否かを監視している(ステップS201,ステップS202,ステップS203)。このようにモータ43を逆転駆動させると、ウォームギア441及び中間ギア442を介してモータ43の駆動力を伝達された出力ギア443は、前方から見て反時計回りの方向に回転する。尚、モータ43を逆転駆動させる際、少なくとも出力ギア443のカム部443aが第2リンクレバー462の基端部462aに当接した状態、つまりカム部443aが基端部462aを通過することはないので、モータ43を逆転駆動しても第2リンクレバー462に悪影響(第2商品搬出装置20bから第2商品を搬出すること)を及ぼすことはない。
この結果、所定時間内にキャリアスイッチ45がオン状態となる場合(ステップS202:Yes,ステップS203:No)、払出制御部110は、モータ43の逆転駆動を停止させて(ステップS204)、モータ43を再度正転駆動させる(ステップS205)。そして、所定時間内にキャリアスイッチ45がオン状態となるか否かを監視している(ステップS206,ステップS207)。
その後、所定時間内にキャリアスイッチ45がオン状態となる場合(ステップS206:Yes,ステップS207:No)、すなわち、所定時間内に出力ギア443が前方から見て時計回りの方向に1回転する場合、上述したように第1商品が搬出されたものとして、モータ43の駆動を停止させた後に再試行が成功したものと判定し(ステップS208,ステップS209)、その後に手順をリターンさせて今回の再試行処理(1)を終了する。
一方、所定時間内にキャリアスイッチ45がオン状態とならない場合(ステップS206:No,ステップS207:Yes)、払出制御部110は、不具合が生じているものとして再試行が失敗したものと判定し(ステップS210)、その後に手順をリターンさせて今回の再試行処理(1)を終了する。また、ステップS201の手順に対して所定時間内にキャリアスイッチ45がオン状態とならない場合も(ステップS202:No,ステップS203:Yes)、払出制御部110は、再試行が失敗したものと判定し(ステップS210)、その後に手順をリターンさせて今回の再試行処理(1)を終了する。
このような再試行処理(1)を実施した払出制御部110は、再試行が成功した場合(ステップS106:Yes)、待機状態を維持して(ステップS107)、その後に手順をリターンさせて今回の払出制御処理を終了する。これによれば、新たな第1商品の払出指令が与えられることで、第1商品の払い出しを可能にすることができる。
一方、再試行が失敗した場合(ステップS106:No)、第1商品収納通路13aの第1商品については売り切れたものとして売切判定を行い(ステップS108)、その後に手順をリターンさせて今回処理を終了する。これによれば、第1商品は売り切れたものとして売切ランプ等が点灯され、当該第1商品の販売を中止にすることができる。
一方、払出制御部110は、自販機制御部100から第2商品の搬出指令を与えられた場合(ステップS101:No,ステップS109:Yes)、モータ43を逆転駆動させる(ステップS110)。
このようにモータ43を逆転駆動させると、ウォームギア441及び中間ギア442を介してモータ43の駆動力を伝達された出力ギア443は、前方から見て反時計回りの方向に回転する。
出力ギア443が前方から見て反時計回りに回転すると、出力ギア443の押圧片443bがキャリアスイッチ45の接触子45aから離脱する。これにより、キャリアスイッチ45の接触子45aは押圧された状態から開放されてオフ状態となる。
出力ギア443の回転によりカム部443aが、第2リンクレバー462の基端部462aに上方より当接すると、第2リンクレバー462は、前方から見て時計回りの方向に回転する。この第2リンクレバー462が時計回りの方向に回転すると、先端部462bが上方に向けて移動することになる。このようにして先端部462bが上方に向けて移動することで、ペダルリンク35′の当接片351′に当接し、リンクバネ35a′の付勢力に抗してペダルリンク35′を上方に向けて所定距離だけ移動させることができ、しかもカム部443aが基端部462aに摺接している間は、ペダルリンク35′を所定距離だけ上方移動させた状態を保持することができる。
この場合において、第2リンクレバー462は、図には明示しないが、カム部443aと摺接する場合、該カム部443aと摺接する部分を含む面が自身の中心軸(第2リンク軸42fの中心軸)と出力ギア443の中止軸とを含む平面に対して略直交するように調整されている。
このペダルリンク35′の上方への移動に伴い、ストッパピンは上方に移動するとともに、ペダルストッパピン34b′も上方に移動する。
このときストッパピンが上ペダル29′の凹部292′の縁壁に当接しながら上方に移動するため、上ペダル29′は、上ペダルバネの付勢力に抗して初期位置から進出移動する。この上ペダル29′の進出移動は、ストッパピンの上方への移動により行われる。そして、ストッパピンがストッパピン挿通孔の上端部に到達した時点でストッパ当接部293′に当接して上ペダル29′の退行を規制する。
そして、進出移動した上ペダル29′は、最下位から2番目の第2商品(以下、次商品ともいう)に当接し、次商品が下方に向けて移動することを規制する。
一方、回動ストッパ36′は、進出位置に維持されている下ペダル28′に当接した商品の荷重がかかっているので、上記ペダルストッパピン34b′の上方への移動により退行移動の規制が解除されたことによって回動ストッパ36′は退行移動を開始する。
このように回動ストッパ36′が退行移動を開始すると、ペダル操作軸361′が嵌入部から抜け出し、商品の自重によって下ペダルバネ28b′の付勢力に抗して下ペダル28′が退行移動を開始する。嵌入部から抜け出した回動ストッパ36′のペダル操作軸361′は、第1案内部に沿い、第1案内部と第2案内部とが交差する位置に向けて移動する。
この後、最下位の商品の自重により下ペダル28′が退行移動し、最下位の商品の下方への移動が許容され、最下位の商品は下方に搬出される。搬出された商品は、商品シュータ5を通じて商品搬出口3cに案内され、更に商品取出口2aを介して取り出し可能な状態になる。
ここで、最下位の商品が下ペダル28′を擦り抜けると、下ペダル28′は下ペダルバネ28b′の弾性付勢力によって進出位置に向かって移動するとともに、回動ストッパ36′もペダル操作バネの弾性付勢力によって進出位置に向かって移動する。下ペダル28′及び回動ストッパ36′が進出位置に向かって移動すると、第1案内部と第2案内部とが交差する位置に保持されていたペダル操作軸361′が嵌入部に向けて第2案内部に沿って移動し、下ペダル28′及び回動ストッパ36′が進出位置に復帰する。
その後、出力ギア443の回転によりカム部443aと基端部462aとの当接が解除されると、リンクバネ35a′にペダルリンク35′は付勢されて下方に移動する。
このペダルリンク35′の下方への移動により、ストッパピンは下方に移動するとともに、ペダルストッパピン34b′も下方に移動する。
ペダルストッパピン34b′がペダルストッパピン支持溝の下端に移動すると進出位置に復帰した回動ストッパ36′の背面側の窪部36b′にペダルストッパピン34b′が当接する。これにより退行移動する方向への移動が規制され、下ペダル28′は下ペダルバネ28b′の付勢力により第2商品収納通路13bに対して進出移動した商品無待機姿勢まで復帰する。
一方、上ペダル29′は、上ペダルバネに付勢されて、ストッパピンの下方への移動に伴い退行移動する。これにより次商品の下方への移動が許容され、その後該次商品は進出移動した下ペダル28′に当接して下方への移動が規制される一方、下ペダル28′は商品有待機姿勢に移行して待機状態に戻る。
駆動ユニット40では、出力ギア443の前方から見て反時計回りの方向に沿った回転により、その後にカム部443aが第1リンクレバー461の基端部461aに当接することとなる。この場合、第1リンクレバー461は、係止部461cが右側開口の左側縁部471に当接していることで、中心軸回りの回転が規制されている。そのため、基端部461aが係止部461cに近接することを許容するように係止部461cは弾性変形し、出力ギア443の回転によるカム部443aの移動を阻害しない。
そして、その後に出力ギア443の回転によりカム部443aが待機状態の位置に戻ると、押圧片443bがキャリアスイッチ45の接触子45aを押圧してキャリアスイッチ45がオン状態となる。
上述したようなステップS110におけるモータ43の逆転駆動においては、払出制御部110は、所定時間にキャリアスイッチ45がオン状態となるか否かを監視している(ステップS111,ステップS112)。つまり、所定時間内に出力ギア443が1回転するか否かを監視している。
この結果、所定時間内にキャリアスイッチ45がオン状態となる場合(ステップS111:Yes,ステップS112:No)、払出制御部110は、モータ43の逆転駆動を停止させて(ステップS113)、手順をリターンさせて今回の処理を終了する。これによれば、上述したように搬出指令が与えられた第2商品を良好に搬出することができる。
所定時間内にキャリアスイッチ45がオン状態とならない場合、すなわち所定時間内にキャリアスイッチ45からオン信号が与えられない場合(ステップS111:No,ステップS112:Yes)、払出制御部110は、再試行処理(2)を実施する(ステップS300)。
図29は、図24に示した払出制御処理における再試行処理(2)の処理内容を示すフローチャートである。
この再試行処理(2)において払出制御部110は、モータ43を正転駆動させ、所定時間内にキャリアスイッチ45がオン状態となるか否かを監視している(ステップS301,ステップS302,ステップS303)。このようにモータ43を正転駆動させると、ウォームギア441及び中間ギア442を介してモータ43の駆動力を伝達された出力ギア443は、前方から見て時計回りの方向に回転する。
この結果、所定時間内にキャリアスイッチ45がオン状態となる場合(ステップS302:Yes,ステップS303:No)、払出制御部110は、モータ43の正転駆動を停止させて(ステップS304)、モータ43を再度逆転駆動させる(ステップS305)。そして、所定時間内にキャリアスイッチ45がオン状態となるか否かを監視している(ステップS306,ステップS307)。
その後、所定時間内にキャリアスイッチ45がオン状態となる場合(ステップS306:Yes,ステップS307:No)、すなわち、所定時間内に出力ギア443が前方から見て反時計回りの方向に1回転する場合、上述したように第2商品が搬出されたものとして、モータ43の駆動を停止させた後に再試行が成功したものと判定し(ステップS308,ステップS309)、その後に手順をリターンさせて今回の再試行処理(2)を終了する。
一方、所定時間内にキャリアスイッチ45がオン状態とならない場合(ステップS306:No,ステップS307:Yes)、払出制御部110は、不具合が生じているものとして再試行が失敗したものと判定し(ステップS310)、その後に手順をリターンさせて今回の再試行処理(2)を終了する。また、ステップS301の手順に対して所定時間内にキャリアスイッチ45がオン状態とならない場合も(ステップS302:No,ステップS303:Yes)、払出制御部110は、再試行が失敗したものと判定し(ステップS310)、その後に手順をリターンさせて今回の再試行処理(2)を終了する。
このような再試行処理(2)を実施した払出制御部110は、再試行が成功した場合(ステップS114:Yes)、待機状態を維持して(ステップS115)、その後に手順をリターンさせて今回の払出制御処理を終了する。これによれば、新たな第2商品の払出指令が与えられることで、第2商品の払い出しを可能にすることができる。
一方、再試行が失敗した場合(ステップS114:No)、第2商品収納通路13bの第2商品については売り切れたものとして売切判定を行い(ステップS116)、その後に手順をリターンさせて今回処理を終了する。これによれば、第2商品は売り切れたものとして売切ランプ等が点灯され、当該第2商品の販売を中止にすることができる。
ところで、例えば第1商品収納通路13aにおいて商品が無くなると、第1商品搬出装置20aの下ペダル28は、下ペダルバネ28bに付勢されて商品無待機姿勢となる。この場合、図12に示すように、下ペダル28の基端部が第1売切リンク30の第1売切当接部32に当接する結果、第1売切リンク30は、第1揺動支持軸28aを軸心として回転し、これにより第1売切押圧部33が第1売切検知スイッチ26の接触子26aを押圧する。これにより、第1売切検知スイッチ26では、接触子26aが押圧されてバネの付勢力に抗して前方に変位することでオン状態となって、オン信号を払出制御部110に送出することとなる。これにより、払出制御部110は、第1商品が売り切れたものとして、売切ランプ等を点灯させることができる。
次に、例えば第2商品収納通路13bにおいて商品が無くなると、下ペダル28′の基端部が第2売切リンク50の第2売切当接部52に当接する結果、第2売切リンク50は、第1揺動支持軸28a′を軸心として回転し、これにより第2売切押圧部53が第2売切検知スイッチ27の接触子27aを押圧する。これにより、第2売切検知スイッチ27では、接触子27aが押圧されてバネの付勢力に抗して後方に変位することでオン状態となって、オン信号を払出制御部110に送出することとなる。これにより、払出制御部110は、第2商品が売り切れたものとして、売切ランプ等を点灯させることができる。
尚、払出制御部110は、第1売切検知スイッチ26若しくは第2売切検知スイッチ27のオン信号が一定時間以上継続する場合に売り切れたものと判断するように構成されることがよい。これにより、下ペダル28(28′)が販売の都度、商品無待機姿勢に復帰する場合、或いは下ペダル28が復帰した場合のバウンド等によって生じるチャタリングによる誤動作を防止することができる。
以上説明したような商品搬出装置及び商品払出装置20においては、次のような作用効果を奏する。
上記第1商品搬出装置20aにおいては、第1売切検知スイッチ26が、下ペダル28が商品無待機姿勢及び商品有待機姿勢に移行する際に状態変化して第1商品収納通路13aの第1商品の有無を検知し、第2売切検知スイッチ27が、下ペダル28′が商品無待機姿勢及び商品有待機姿勢に移行する際に状態変化して第2商品収納通路13bの第2商品の有無を検知するので、商品収納通路13に商品が存在しないことを確実に認識することができるとともに、商品の販売機会の数が当該商品収納通路13の収納商品の数と一致させることができる。従って、第1商品搬出装置20aによれば、商品の販売機会を増大させることができる。
上記第1商品搬出装置20a及び第2商品搬出装置20bにおいては、回動ストッパ36,36′が、ペダルストッパピン34b,34b′の商品収納通路13とは反対側を覆う目隠部36c,36c′を有しているので、従来のように目隠板を必要とせず、部品点数の削減を行いつつ防盗性を維持させることができる。従って、第1商品搬出装置20a及び第2商品搬出装置20bによれば、製造コストの低減化を図ることができるとともに、防盗性を良好なものとすることができる。
上記第1商品搬出装置20aにおいては、駆動ユニット40を構成する出力ギア443は、ウォームギア441を介してモータ43に連係され、かつ該ウォームギア441を介して伝達されるモータ43の駆動力により回転するものである。また駆動ユニット40を構成する第1リンクレバー461及び第2リンクレバー462は、出力ギア443に設けられたカム部443aと摺接する場合には、上方に向けて回動した状態に維持されてペダルリンク35,35′を上方向に向けて移動させた状態に保持することで、上ペダル29,29′を商品収納通路13に進出移動させて最下位から2番目の商品に当接させつつ下ペダル28,28′を商品収納通路13より退行移動させて最下位の商品を下方に向けて搬出するようにし、カム部443aとの摺接が解除される場合には、ペダルリンク35,35′が下方向に向けて移動することを許容することで上ペダル29,29′を商品収納通路13から退行移動させつつ下ペダル28,28′を商品収納通路13に進出移動させて商品が下方へ向けて移動することを規制するようにしている。このような第1商品搬出装置20aにおいては、モータ43が駆動中において停電等により電力の供給が遮断された場合においても、出力ギア443とモータ43との間にウォームギア441が介在しているため、モータ43が駆動停止しても出力ギア443が逆方向に回転しまうことがなくその状態を保持することができ、これによりペダルリンク35,35′を上方に移動させた状態で保持することができる。そのため、上ペダル29,29′を進出移動した状態に保持することができ、ACソレノイドを用いた従来技術のように、停電等によって電力の供給が遮断されることでACソレノイドが非通電状態となってペダルリンクが下方に向けて移動してしまうことがない。これにより、上記第1商品搬出装置20aによれば、商品搬出時に停電等により電力の供給が遮断された場合において複数の商品が搬出されてしまうことを抑制することができる。しかも、第1リンクレバー461及び第2リンクレバー462は、カム部443aと摺接する場合、カム部443aと摺接する部分を含む面(イ)が自身の軸心と出力ギア443の軸心とを含む平面(ロ)に対して略直交するようにしているので、出力ギア443は回転方向の荷重を受けることがなく、ペダルリンク35,35′を上方に移動させた状態で確実に保持することができる。
上記商品払出装置20によれば、第1商品搬出装置20aが、該第1商品搬出装置20a及び第2商品搬出装置20bの駆動源となるモータ43と、搬出指令が与えられた場合に搬出指令に応じて第1商品搬出装置20a及び第2商品搬出装置20bを択一的に選択してモータ43からの駆動力を付与する駆動ユニット40とを備えているので、搬出機構の数に対して駆動源の数を低減させることができ、製造コストを低減させることができる。しかも、第1商品搬出装置20aにモータ43を含む駆動ユニット40を備えているので、第1商品搬出装置20aのみを用いることもできる。つまり、上述したように偶数の商品収納通路13が前後に並ぶよう設けられた商品収納ラック10だけでなく、奇数の商品収納通路13が前後に並ぶよう設けられた商品収納ラック10に対しても用いることができる。従って、製造コストの低減化を図ることができるとともに、前後に隣接される商品収納通路13の数に応じて柔軟に対応することができる。
上記商品払出装置20によれば、駆動源であるモータ43が直流モータであるので、地域電圧や周波数変動に影響を受けにくく、様々なロケーションでの設置が可能になる。
上記商品払出装置20によれば、第1商品搬出装置20aに第1売切検知スイッチ26及び第2売切検知スイッチ27を設置したので、第1商品搬出装置20aのみを用いることもでき、これによっても前後に隣接される商品収納通路13の数に応じて柔軟に対応することができ、第1商品搬出装置20aにのみ電装部が配設されることからハーネスを第1商品搬出装置20aに集約することが可能となる。
上記商品払出装置20によれば、第1リンクレバー461及び第2リンクレバー462が、自身に形成された弾性変形可能な係止部461c,462cが所定部位(471,472)に当接することで常態における姿勢が決められているので、ユニットベース41にユニットカバー42を取り付けるのが容易なものとなる。
上記商品払出装置20によれば、駆動ユニット40により択一的に選択されて駆動力を付与された商品搬出装置20a,20bが予め決められた時間内に駆動しない場合、払出制御部110が当該商品搬出装置20a,20bにのみ異常が発生したものとして該商品搬出装置20a,20bの商品収納通路13の商品が売り切れたものとする売切処理を行うので、第1商品搬出装置20a及び第2商品搬出装置20bのいずれか一方が売切処理により販売中止になっても他方は商品の搬出を継続させることができ、商品収納通路13毎に対応したきめ細やかな運用を行うことが可能になる。
上記商品払出装置20によれば、第1売切検知スイッチ26及び第2売切検知スイッチ27がハーネスガイド25に配設されているので、第1商品搬出装置20aと第2商品搬出装置20bとの脱着時におけるハーネス及び売切検知スイッチ26,27を良好に保護することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
上述した実施の形態では、第1リンクレバー461及び第2リンクレバー462は、自身に形成された弾性変形可能な係止部462cが所定部位に当接することで常態における姿勢が決められていたが、本発明においては、図30に示すように、リンクレバー46′を前方から見て時計回りの方向に付勢するバネ61と、該リンクレバー46′を前方から見て反時計回りに付勢するバネ62とを介在させることで、これらバネ61,62がトーションバネとして作用してその付勢力によりリンクレバー46′の常態における姿勢が決められてもよい。
上述した実施の形態では、下ペダル28,28′の第1揺動支持軸28a,28a′に第1売切リンク30又は第2売切リンク50を配設して下ペダル28,28′が商品無待機姿勢となることで第1売切検知スイッチ26及び第2売切検知スイッチ27がオン状態となっていたが、本発明においては、図31に示すように、下ペダル28,28′の上方域に商品収納通路13に対して進退移動する態様で揺動可能なレバー部材66を設けてもよい。かかるレバー部材66は、下ペダル28,28′と同様に、図示せぬレバーバネにより商品収納通路13に進出移動する態様で付勢されており、上面に商品が載置されない場合は、先端部が下ペダル28,28′の上面よりも離隔する態様で上方に向けて延在する姿勢となり、レバー部材66の一部が図示せぬ売切検知スイッチ27の接触子67を押圧することで該売切検知スイッチ27がオン状態となる。一方、商品収納通路13に投入された商品により上面が押圧されると、レバー部材66は、先端部が下ペダル28,28′の上面に接した姿勢となり、売切検知スイッチ27の接触子67を押圧していた部分が該接触子67から離脱して売切検知スイッチ27がオフ状態となる。かかる構成によっても、商品収納通路13に商品が存在しないことを確実に認識することができるとともに、商品の販売機会の数を当該商品収納通路13の収納商品の数と一致させることができ、商品の販売機会を増大させることができる。
上述した実施の形態では、回動ストッパ36,36′に目隠部36c、36c′を設けて防盗性を維持していたが、本発明においては、常態においてはペダルリンクの上方向の移動を規制する一方、駆動ユニットの駆動により当該ペダルリンクを上方向に移動させる際には、該ペダルリンクの上方域から離脱して該ペダルリンクの移動を許容する防盗リンク機構を設けることで防盗性を維持するようにしてもよい。
上述した実施の形態では、第1商品搬出装置20aが第1商品収納通路13aに対応し、かつ第2商品搬出装置20bが第2商品収納通路13bに対応するものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、一方の商品搬出装置が他方の商品収納通路に対応し、かつ他方の商品搬出装置が一方の商品収納通路に対応するものであっても構わない。
図32は、商品払出装置の他の変形例の要部を示す説明図である。この図32に示すように、上記第1売切検知スイッチ26及び上記第2売切検知スイッチ27の代わりに売切検知スイッチ70が設けられている。売切検知スイッチ70は、第1売切検知部70aと第2売切検知部70bとが前後に並ぶように一体的に構成されて配設されている。この売切検知スイッチ70は、いわゆるプッシュ型スイッチであり、図示せぬバネにより起立するよう付勢された2本の接触子701,702を備えている。かかる売切検知スイッチ70は、図33の(a)に示すように、第1接触子701及び第2接触子702が押圧されない状態では、オフ状態となってオフ信号を送出する一方、図33の(b)若しくは(c)に示すように、第1接触子701及び第2接触子702のいずれか一方が押圧されてバネの付勢力に抗して変位する場合には、オン状態となってオン信号を送出するものである。尚、ここでは、売切検知スイッチ70は、第1接触子701及び第2接触子702が押圧されない状態でオフ状態となる一方、第1接触子701及び第2接触子702のいずれか一方が押圧されて変位する場合にオン状態となるものであるが、本発明においては、売切検知スイッチは、第1接触子及び第2接触子が押圧されない状態でオン状態となる一方、第1接触子及び第2接触子が押圧されて変位する場合にオフ状態となるものであってもよい。
図32に示すように、第1揺動支持軸28aの右端部には、第1売切リンク80が配設されている。第1売切リンク80は、第1売切基部81と第1売切押圧部82とを備えて構成されている。第1売切基部81は、第1揺動支持軸28aの右端部を貫通させる貫通部が形成された異形状部位である。第1売切押圧部82は、第1売切基部81の上方側部分より右方に突出しつつ上方に向けて延在している。第1売切基部81に形成された貫通部は、第1揺動支持軸28aよりも大きく形成され、第1売切リンク80が第1揺動支持軸28aに対して自由に動くことができるように構成されている。
下ペダル28が商品無待機姿勢となる場合、図32の二点鎖線で示すように、下ペダル28の基端部が第1売切リンク80における第1売切基部81に設けられた図示せぬ当接部に当接する結果、第1売切リンク80は、第1揺動支持軸28aを軸心として回転し、これにより第1売切押圧部82が売切検知スイッチ70の第1接触子701を押圧する。これにより、売切検知スイッチ70では、第1接触子701が押圧されてバネの付勢力に抗して後方に変位することでオン状態となって、オン信号を払出制御部110に出力することとなる。
その一方、下ペダル28が商品有待機姿勢となる場合、図32の実線で示すように、下ペダル28の基端部が第1売切リンク80の当接部から離隔する結果、第1売切リンク80はフリーな状態となる。これにより、売切検知スイッチ70では、第1接触子701がバネに付勢されることで起立した姿勢となることでオフ状態となって、オフ信号を払出制御部110に出力することとなる。つまり、フリーな状態となった第1売切リンク80は、第1売切押圧部82が第1接触子701に押圧されることで第1揺動支持軸28aを軸心として回転することになる。
更に、下ペダル28が退行移動する場合、下ペダル28の基端部が第1売切リンク80の当接部から離隔する結果、第1売切リンク80は、フリーな状態となる。これにより、売切検知スイッチ70では、第1接触子701がバネに付勢されることで起立した姿勢となることでオフ状態を維持する。つまり、下ペダル28が退行移動する場合も商品有待機姿勢と同様に、第1売切リンク80が売切検知スイッチ70の第1接触子701を押圧しない。
第1揺動支持軸28a′の右端部には、第2売切リンク90が配設されている。第2売切リンク90は、図32に示すように、第2売切基部91と第2売切押圧部92とを備えて構成されている。第2売切基部91は、第1揺動支持軸28a′の右端部を貫通させる貫通部が形成された異形状部位である。第2売切押圧部92は、第2売切基部91の上方側部分より右方に突出しつつ上方に向けて延在している。第2売切基部91に形成された貫通部は、第1揺動支持軸28a′よりも大きく形成され、第2売切リンク90が第1揺動支持軸28a′に対して自由に動くことができるように構成されている。
このような第2売切リンク90においては、第2売切基部91の上端部分には、傾斜案内面93が形成されている。傾斜案内面93は、前方に向かうに連れて漸次下方に傾斜、すなわち第1商品搬出装置20aに近接するにしたがって漸次下方に傾斜している。
かかる第2売切リンク90は、売切検知スイッチ70を第1売切リンク80と前後で挟み込むように配置されている。換言すると、売切検知スイッチ70は、第1売切リンク80と第2売切リンク90とに前後に挟まれるよう配置されている。
下ペダル28′が商品無待機姿勢となる場合、図32の二点鎖線で示すように、下ペダル28′の基端部が第2売切リンク90における第2売切基部91に設けられた図示せぬ当接部に当接する結果、第2売切リンク90は、第1揺動支持軸28a′を軸心として回転し、これにより第2売切押圧部92が売切検知スイッチ70の第2接触子702を押圧する。これにより、売切検知スイッチ70では、第2接触子702が押圧されてバネの付勢力に抗して後方に変位することでオン状態となって、オン信号を払出制御部110に出力することとなる。
その一方、下ペダル28′が商品有待機姿勢となる場合、図32の実線で示すように、下ペダル28′の基端部が第2売切リンク90の当接部から離隔する結果、第2売切リンク90はフリーな状態となる。これにより、売切検知スイッチ70では、第2接触子702がバネに付勢されることで起立した姿勢となることでオフ状態となって、オフ信号を払出制御部110に出力することとなる。つまり、フリーな状態となった第2売切リンク90は、第2売切押圧部92が第2接触子702に押圧されることで第1揺動支持軸28a′を軸心として回転することになる。
更に、下ペダル28′が退行移動する場合、下ペダル28′の基端部が第2売切リンク90の当接部から離隔する結果、第2売切リンク90は、フリーな状態となる。これにより、売切検知スイッチ70では、第2接触子702がバネに付勢されることで起立した姿勢となることでオフ状態を維持する。つまり、下ペダル28′が退行移動する場合も商品有待機姿勢と同様に、第2売切リンク90が売切検知スイッチ70の第2接触子702を押圧しない。
上記商品払出装置20によれば、売切検知スイッチ70が、第1売切リンク80と第2売切リンク90とに挟まれるよう配置されているので、第2商品搬出装置20bを第1商品搬出装置20aから離脱させるよう取り外す際に、第2売切リンク90が売切検知スイッチ70の第2接触子702に干渉する虞れがなく、第2商品搬出装置20bの取り外しを容易に行うことができる。
上記商品払出装置20によれば、第2売切リンク90の上端部分には第1商品搬出装置20aに近接するにしたがって漸次下方に傾斜している傾斜案内面93が形成されているので、図34に示すように、第2商品搬出装置20bを第1商品搬出装置20aに取り付ける場合に、売切検知スイッチ70の第2接触子702が、図35に示すように、第2売切リンク90の上端部分に当接しても、傾斜案内面93に沿って第2接触子702を前方に誘導することができる。これにより、第2商品搬出装置20bの取り付けを容易に行うことができる。
上記商品払出装置20によれば、第1売切検知部70aと第2売切検知部70bとを一体的にして売切検知スイッチ70を構成したので、図33の(a)〜(c)に示すように、出力配線を共通化させることができ、これにより配線本数の削減、組み立てバラツキの低減等を行うことができ、製造コストの低減化、並びに製造作業の容易化を図ることができる。