JPWO2015098024A1 - 非水電解質二次電池用負極活物質及びその負極活物質を用いた非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用負極活物質及びその負極活物質を用いた非水電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

SiOXを負極活物質として用いた非水電解質二次電池において、初回充放電効率及びサイクル特性を向上させる。SiOX(0.5≦X≦1.5)からなる粒子であって、炭素被膜上に非晶質炭素が固着している、非水電解質二次電池用負極活物質を提供する。SiOXの粒子径が1μm以上15μm以下であって、非晶質炭素の粒子径が0.01μm以上1μm以下であることが好ましい。SiOXの表面は、炭素被膜により100%被覆されていることが好ましい。

Description

本発明は、非水電解質二次電池用負極活物質及びその負極活物質を用いた非水電解質二次電池に関する。
シリコン(Si)、及びSiOで表されるシリコン酸化物は、黒鉛などの炭素材料と比べて単位体積当りの容量が高いことから、負極活物質への適用が検討されている。特に、SiOは、充電時にLiを吸蔵した際の体積膨張率がSiに比べて小さいことから早期の実用化が期待される。例えば、特許文献1では、炭素被覆膜を表面に形成させたSiOが開示されている。
特開2004−47404号公報
しかしながら、SiO等を負極活物質として用いた非水電解質二次電池は、黒鉛を負極活物質として用いた場合と比較すると、初回充放電効率が悪く、サイクル初期における容量の低下が大きいという課題がある。
上記課題が発生する主な要因は、充放電におけるSiO等の体積変化が黒鉛よりも大きいことにある。活物質の大きな体積変化は、例えば、活物質層の導電性の低下を招き、初回充放電効率の悪化等につながると考えられる。
上記課題を解決すべく、本発明に係る非水電解質二次電池用負極活物質は、非水電解質二次電池に用いられる粒子状の負極活物質であって、SiO(0.5≦X≦1.5)から構成される母粒子と、前記母粒子の表面の少なくとも一部を覆う炭素被覆層と、前記炭素被覆層上に固着している非晶質炭素粒子とを備えることを特徴とする。
本発明に係る非水電解質二次電池は、上記負極活物質を含む負極と、正極と、上記正極と上記負極との間に配置されたセパレータと、非水電解質と、を備えたものである。
本発明によれば、負極活物質としてSiOを用いた非水電解質二次電池において、サイクル特性及び初回充放電効率を改善することができる。
本発明の実施形態の一例である負極を示す断面図である。 本発明の実施形態の一例である負極活物質粒子を示す断面図である。 実験1で用いた負極活物質粒子の断面を示す第1の電子顕微鏡像である。 実験1で用いた負極活物質粒子の断面を示す第2の電子顕微鏡像である。 実験1で用いた負極活物質粒子のレーザーラマン分光分析結果を示す図である。 実験4で用いた負極活物質粒子のレーザーラマン分光分析結果を示す図である。 クエン酸のみを熱処理して作製した炭素質のレーザーラマン分光分析結果を示す図である。 図5〜図7におけるI/I値をグラフ化した図である。 実験4で用いた負極活物質粒子の断面を示す第3の電子顕微鏡像である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本明細書において「略**」とは、「略同等」を例に挙げて説明すると、全く同一はもとより、実質的に同一と認められるものを含む意図である。実施形態の説明で参照する図面は、模式的に記載されたものであり、図面に描画された構成要素の寸法比率などは、現物と異なる場合がある。具体的な寸法比率等は、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
本発明の実施形態の一例である非水電解質二次電池は、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、非水溶媒を含む非水電解質と、セパレータと、を備える。非水電解質二次電池の一例としては、正極及び負極がセパレータを介して巻回されてなる電極体と非水電解質とが外装体に収容された構造が挙げられる。
〔正極〕
正極は、正極集電体と、正極集電体上に形成された正極活物質層とで構成されることが好適である。正極集電体には、例えば、導電性を有する薄膜体、特にアルミニウムなどの正極の電位範囲で安定な金属箔や合金箔、アルミニウムなどの金属表層を有するフィルムが用いられる。正極活物質層は、正極活物質の他に、導電材及び結着剤を含むことが好ましい。
正極活物質は、特に限定されないが、好ましくはリチウム含有遷移金属酸化物である。リチウム含有遷移金属酸化物は、Mg、Al等の非遷移金属元素を含有するものであってもよい。具体例としては、コバルト酸リチウム、リン酸鉄リチウムに代表されるオリビン型リン酸リチウム、Ni−Co−Mn、Ni−Mn−Al、Ni−Co−Al等のリチウム含有遷移金属酸化物が挙げられる。正極活物質は、これらを1種単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。
導電材には、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、黒鉛等の炭素材料、及びこれらの2種以上の混合物などを用いることができる。結着剤には、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルアセテート、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、及びこれらの2種以上の混合物などを用いることができる。
〔負極〕
図1に例示するように、負極10は、負極集電体11と、負極集電体11上に形成された負極活物質層12とを備えることが好適である。負極集電体11には、例えば、導電性を有する薄膜体、特に銅などの負極の電位範囲で安定な金属箔や合金箔、銅などの金属表層を有するフィルムが用いられる。負極活物質層12は、負極活物質13の他に、結着剤(図示せず)を含むことが好適である。結着剤としては、正極の場合と同様にポリテトラフルオロエチレン等を用いることもできるが、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)やポリイミド等を用いることが好ましい。結着剤は、カルボキシメチルセルロース等の増粘剤と併用されてもよい。
図2に例示するように、負極活物質13には、SiO(0.5≦X≦1.5)から構成される母粒子14と、母粒子14の表面の少なくとも一部を覆う炭素被覆層15と、炭素被覆層15の表面に固着している非晶質炭素粒子16とを有する負極活物質13aが用いられる。負極活物質13としては、負極活物質13aを単独で用いてもよいが、高容量化とサイクル特性向上の両立の観点から、充放電による体積変化が負極活物質13aよりも小さい他の負極活物質13bと混合して用いることが好適である。負極活物質13bは、特に限定されないが、好ましくは黒鉛やハードカーボン等の炭素系活物質である。
負極活物質13aを負極活物質13bと混合して用いる場合、例えば、負極活物質13bが黒鉛であれば、負極活物質13aと黒鉛との割合は、質量比で1:99〜20:80が好ましい。質量比が当該範囲内であれば、高容量化とサイクル特性向上を両立し易くなる。一方、負極活物質13の総質量に対する負極活物質13aの割合が1質量%よりも低い場合は、負極活物質13aを添加して高容量化するメリットが小さくなる。
負極活物質13aは、SiO(0.5≦X≦1.5)から構成される母粒子14の表面に炭素被覆層15が形成され、さらに炭素被覆層15の表面に非晶質炭素粒子16が固着している(以下、「負極活物質粒子13a」という)。SiOは、例えば、非晶質のSiO2マトリックス中にSiが分散した構造を有する。透過型電子顕微鏡(TEM)で観察すると、分散したSiの存在が確認できる。
負極活物質粒子13aを用いた非水電解質二次電池においては、母粒子14の表面の炭素被覆層15により、電子伝導性が低いSiOの欠点を改善することができ、さらに、炭素被覆層15の表面に固着している非晶質炭素粒子16により、アンカー効果によって、SiOとバインダーとの結着力が改善される。炭素被覆層15の表面に固着している粒子が非晶質炭素粒子である場合において、特に、初回充放電効率やサイクル特性が改善される。この理由は以下の通りである。黒鉛に代表されるような結晶性の高い炭素や、金属微粒子をSiO表面に固着させる場合、高温処理や無電解めっきなどの工程が必要となる。SiOを高温処理すると、SiOの不均化反応により、充放電容量が大幅に低下する。また、SiO表面に無電解めっき処理すると、粒子表面に凹凸面が形成されにくく、十分なアンカー効果が得られない。
炭素被覆層15の表面に非晶質炭素16が固着しているとは、負極を作製する際に、溶媒等と混合させた場合においても、非晶質炭素16が炭素被覆層15の表面に付着していることであり、二次凝集とは異なる。
母粒子14の平均粒径は、1〜15μmが好ましく、4〜10μmがより好ましい。本明細書において「平均粒径」とは、レーザー回折散乱法で測定される粒度分布において体積積算値が50%となる粒子径(体積平均粒子径;Dv50)を意味する。Dv50は、例えばHORIBA製「LA-750」を用いて測定できる。なお、母粒子14の平均粒径が小さくなり過ぎると、粒子表面積が大きくなり過ぎて、電解液との反応量が大きくなり、容量低下することがある。一方、平均粒径が大きくなり過ぎると、充電時におけるSiOの体積膨張による影響が大きくなり、充放電特性が低下することがある。
非晶質炭素粒子16の平均粒径は、0.01μm以上1μm以下が好ましく、0.05〜0.8μmがより好ましい。非晶質炭素粒子16の平均粒径が小さくなりすぎると、母粒子14上の炭素被覆層15の表面における凹凸が小さくなり、アンカー効果が十分に得られない傾向にある。一方、平均粒径が大きくなり過ぎると、炭素被覆層15上に固着される非晶質炭素粒子16の数が制限されてしまい、アンカー効果が十分に得られない傾向にある。
非晶質炭素粒子16は、母粒子14に対して、0質量%より大きく15質量%以下、より好ましくは、2質量%以上8質量%以下であることが好ましい。非晶質炭素粒子16が、母粒子14に対して少なすぎると、母粒子14上の炭素被覆層15の表面に形成される凹凸が少なくなり、十分なアンカー効果が得られない傾向にある。一方、多すぎると、活物質中における非晶質炭素の占有量が大きくなり、容量が低下する傾向にある。
炭素被覆層15における炭素材料としては、正極活物質層の導電材と同様に、カーボンブラックやアセチレンブラック、ケッチェンブラック、黒鉛、及びこれらの2種以上の混合物などを用いることができる。
炭素被覆層15は、母粒子14の表面の50%以上100%以下、好ましくは、100%を被覆していることが好ましい。なお、本発明において、母粒子14の表面が炭素被覆層15で被覆されているとは、粒子断面をSEM観察した場合に、母粒子14の表面が、少なくとも1nm厚以上の炭素被膜層15で覆われているということである。
炭素被覆層15の平均厚みは、導電性の確保と母粒子14であるSiO等へのLi+の拡散性を考慮して、1〜200nmが好ましく、5〜100nmがより好ましい。また、被覆層15は、その全域に亘って略均一な厚みを有することが好適である。炭素被覆層15の平均厚みは、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)等を用いた負極活物質粒子13aの断面観察により計測できる。なお、被覆層15の厚みが薄くなり過ぎると、導電性が低下し、また母粒子14を均一に被覆することが難しくなる。一方、被覆層15の厚みが厚くなり過ぎると、母粒子14へのLi+の拡散が阻害されて容量が低下する傾向にある。SiOに対する炭素被覆層の割合は10質量%以下であることが望ましい。
炭素被覆層15は、例えば、CVD法やスパッタリング法、メッキ法(電解・無電解メッキ)等の一般的な方法を使用して形成できる。例えば、SiO粒子の表面に炭素材料からなる被覆層15をCVD法により形成する場合、例えば、SiOx粒子と炭化水素系ガスを気相中にて加熱し、炭化水素系ガスの熱分解により生じた炭素をSiO粒子上に堆積させる。炭化水素系ガスとしては、メタンガスやアセチレンガスを用いることができる。
負極活物質13aは、BET比表面積が1〜30m/gであることが好ましく、より好ましくは、5〜30m/g。BET比表面積が小さくなりすぎると、SiO粒子での凹凸が十分に形成されておらず、十分なアンカー効果が得られない傾向にある。一方、BET比表面積が大きくなり過ぎると、バインダーがSiO表面に付着する量が多くなり過ぎて、バインダーの分散性が低下してしまい、負極密着性が低下する傾向がある。
非晶質炭素粒子16を炭素被覆層15に固着させるには、例えば、有機酸触媒を含む水溶液と、炭素被覆層を備えるSiO粒子とを混合した後、80〜120℃で加水分解及び重合反応させた後、水を蒸発させて、500〜800℃で熱処理することで得ることが出来る。有機酸触媒を含む水溶液と、炭素被覆層を備えるSiO粒子とを混合する際、リチウム化合物を混合させても良い。有機酸触媒としては、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸及びグリコール酸等が例示される。リチウム化合物としては、LiOH、LiCO、LiF及びLiCl等が例示される。
母粒子14を構成するSiOは、粒子内にリチウムシリケート(Li4SiO4、Li2SiO3、Li2Si25、Li8SiO6等)を含んでいてもよい。
〔非水電解質〕
非水電解質の電解質塩としては、例えばLiClO4、LiBF4、LiPF6、LiAlCl4、LiSbF6、LiSCN、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム、LiCl、LiBr、LiI、クロロボランリチウム、ホウ酸塩類、イミド塩類などを用いることができる。この中でも、イオン伝導性と電気化学的安定性の観点から、LiPF6を用いることが好ましい。電解質塩は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これら電解質塩は、非水電解質1Lに対し0.8〜1.5molの割合で含まれていることが好ましい。
非水電解質の溶媒としては、例えば、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、環状カルボン酸エステルなどが用いられる。環状炭酸エステルとしては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)などが挙げられる。鎖状炭酸エステルとしては、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジメチルカーボネート(DMC)などが挙げられる。環状カルボン酸エステルとしては、γ−ブチロラクトン(GBL)、γ−バレロラクトン(GVL)などが挙げられる。非水溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
〔セパレータ〕
セパレータには、イオン透過性及び絶縁性を有する多孔性シートが用いられる。多孔性シートの具体例としては、微多孔薄膜、織布、不織布等が挙げられる。セパレータの材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが好適である。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〈実施例〉
(実験1)
〔負極の作製〕
表面を炭素で被覆したSiO(X=0.93、平均一次粒子径:5.0μm)を準備した。尚、被覆はCVD法を用いて行い、また、SiOに対する炭素の割合は10質量%、SiO表面の炭素被覆率を100%とした。SiO表面の炭素被覆率は、次の方法で確認した。日立ハイテク社製のイオンミリング装置(ex. IM4000)を用いて、SiO粒子の断面を露出させ、粒子断面をSEM及び反射電子像で確認した。粒子断面の炭素被覆層とSiOとの界面は、反射電子像から特定した。そして、各SiO粒子表面における膜厚1nm以上の炭素被膜の割合を、粒子断面におけるSiO外周長に対する、膜厚1nm以上の炭素被膜とSiOとの界面長さの総和の比より算出した。SiO粒子30個の表面における炭素被膜の割合の平均値を、炭素被覆率として算出した。
LiCO0.5モルを1000gの水に添加した後、クエン酸を0.2モル添加し、LiCOが完全に溶解した水溶液を作製した。上記水溶液に上記SiO1モルを添加し、混合した。混合溶液を80℃で脱水縮合反応させ、120℃で乾燥した後、得られた中間体をAr雰囲気中、600℃で5時間熱処理し、SiOを純水で水洗した。熱処理及び水洗後のSiO粒子のBET比表面積を、トライスターII3020(島津製作所社製)を用いて測定したところ、20m/gであった。熱処理及び水洗後のSiO粒子のSEM像を、図3に示す。図3において、非晶質炭素は炭素被覆層15もしくは結晶性炭素粒子表面に細かく付着していることが観察される。
非晶質炭素が表面を炭素で被覆したSiO表面に固着していることは以下の方法で確認した。TKフィルミックス(プライミクス社製)を用いて、熱処理及び水洗後のSiO粒子を溶媒中で微粒化、分散を施した後のSEM像を図4に示す。非晶質炭素が表面を炭素で被覆したSiOは、微粒化、分散を施した後でも、非晶質炭素が被覆炭素膜表面上に存在していることから、この非晶質炭素は、二次凝集や単なる付着ではなく、被覆炭素膜の表面上に固着していると判断した。
表面を炭素で被覆したSiO上の固着炭素が非晶質炭素であることは、以下の方法により確認した。ラマン分光器ARAMIS(島津製作所製)を用いて測定した、熱処理及び水洗後のSiO粒子表面上の炭素質(以降α)のレーザーラマン分光分析を図5に示す。2種以上の混合系と考えられるラマンスペクトルが観測された。スペクトル解釈のために、未処理のSiO粒子表面の炭素質(以降β)と、クエン酸のみを熱処理して作製した炭素質(以降γ)のラマンスペクトルを観測した結果を図6及び図7に示す。未処理のSiO粒子としては、以下の実験4において用いた材料を用いた。炭素材料の評価で用いられるDバンド(1360cm−1付近に現れるピーク)の強度Iと、Gバンド(1600cm−1付近に現れるピーク)の強度Iとの強度比R(=I/I)から、βが結晶性の高い炭素質であり、γがスス等の結晶性の低い炭素質であることが確認できる。
次に、図5〜図7について、GバンドとDバンドの間のサドル部(最小値)の強度をIと定義し、I/I値の比較を行い、αについて、スペクトル解釈を行った。適宜スムージングを行い、ベースラインは800〜1900cm−1で直線近似した。各I/I値をグラフ化したものを図8に示す。図8より、αはβとγの混合成分で出来ていることがわかる。従って、表面を炭素で被覆したSiO上に固着された炭素は、結晶性の低い非晶質な炭素であることが確認できた。
SiOと、バインダーであるPAN(ポリアクリロニトリル)とを、質量比で95:5となるように混合し、更に希釈溶媒としてのNMP(N−メチル−2−ピロリドン)を添加した。これを、混合機(プライミクス社製、ロボミックス)を用いて攪拌し、負極合剤スラリーを調製した。上記負極合剤スラリーを、銅箔の片面上に負極合剤層のlm当りの質量が、25g/mとなるように塗布した。次に、これを大気中105℃で乾燥し、圧延することにより負極を作製した。尚、負極合剤層の充填密度は、1.50g/mlとした。
〔非水電解液の調製〕
エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを、体積比が3:7の割合となるように混合した混合溶媒に、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を、1.0モル/リットル添加して非水電解液を調製した。
〔電池の組み立て〕
不活性雰囲気中で、外周にNiタブを取り付けた上記負極と、リチウム金属箔と、負極とリチウム金属箔との間に配置させたポリエチレン製セパレータとを用いて電極体を作製した。この電極体を、アルミニウムラミネートからなる電池外装体内に入れ、更に、非水電解液を電池外装体内に注入し、その後電池外装体を封止して電池A1を作製した。
(実験2)
添加したクエン酸の量を0.18モルにしたこと以外は、上記の実験1と同様にして電池A2を作製した。熱処理及び水洗後のSiO粒子のBET比表面積を、トライスターII3020を用いて測定したところ、15m/gであった。
(実験3)
添加したクエン酸の量を0.25モルにしたこと以外は、上記の実験1と同様にして電池A2を作製した。熱処理及び水洗後のSiO粒子のBET比表面積を、トライスターII3020を用いて測定したところ、30m/gであった。
(実験4)
負極活物質としてのSiOとして、未処理のSiOを用いた(即ち、炭素被覆上に非晶質炭素粒子を有さないSiOを用いた)こと以外は、上記の実験1と同様に電池Zを作製した。SiO粒子のBET比表面積を、トライスターII3020を用いて測定したところ、5m/gであった。このSiO粒子の断面SEM像を、図9に示す。図9における小さい粒状のものは、結晶性の高い炭素粒子であり、これは炭素被覆層15を形成する際に、層になりきれずに残存したものである。
(実験)
上記各電池を、以下の条件で充放電し、下記(1)式で示す初回充放電効率と下記(2)式で示す10サイクル目の容量維持率とを調べたので、その結果を表1に示す。〔充放電条件〕
0.2It(4mA)の電流で電圧が0Vになるまで定電流充電を行った後、0.05It(1mA)の電流で電圧が0Vになるまで定電流充電を行った。次に、10分間休止した後、0.2It(4mA)の電流で電圧が1.0Vになるまで定電流放電を行った。
〔初回充放電効率の算出式〕
初回充放電効率(%)=(1サイクル目の放電容量/1サイクル目の充電容量)×100・・・(1)
〔10サイクル目の容量維持率の算出式〕
10サイクル目の容量維持率(%)=(10サイクル目の放電容量/1サイクル目の放電容量)×100・・・(2)
SiO粒子表面の炭素被覆膜上に非晶質炭素粒子を形成していない電池Zでは、活物質粒子とバインダーとの間で十分なアンカー効果が得られず、活物質間の密着性が低下したと考えられる。一方、電池A1〜A3は、SiO粒子表面に炭素被覆膜を形成し、さらに炭素被覆膜上に非晶質炭素粒子が固着されているので、活物質粒子とバインダーとの間でアンカー効果を得るのに十分な凹凸が粒子表面にでき、活物質間の密着性が改善されたと考えられる。
10 負極、11 負極集電体、12 負極活物質層、13,13a,13b 負極活物質、14 母粒子、15 炭素被覆層、16 非晶質炭素粒子。

Claims (4)

  1. 非水電解質二次電池に用いられる粒子状の負極活物質であって、
    SiO(0.5≦X≦1.5)から構成される母粒子と、
    前記母粒子の表面の少なくとも一部を覆う炭素被覆層と、
    前記炭素被覆層上に固着している非晶質炭素粒子と、
    を備える非水電解質二次電池用負極活物質。
  2. 前記母粒子の平均粒径が1μm以上15μm以下であって、前記非晶質炭素粒子の平均粒径が0.01μm以上1μm以下である、請求項1に記載の非水電解質二次電池用負極活物質。
  3. 前記母粒子の表面は、前記炭素被覆層により100%被覆されている、請求項1または請求項2に記載の非水電解質二次電池用負極活物質。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の負極活物質を含む負極と、
    正極活物質を含む正極と、
    上記正極と上記負極との間に配置されたセパレータと、
    非水電解質と、
    を備える非水電解質二次電池。
JP2015554530A 2013-12-25 2014-12-12 非水電解質二次電池用負極活物質及びその負極活物質を用いた非水電解質二次電池 Pending JPWO2015098024A1 (ja)

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