JPWO2015083407A1 - エレベータ装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

エレベータ装置において、滑り推定装置は、駆動シーブに作用するアンバランス重量(L)の情報と、回転検出器からの信号に基づいて検出した駆動シーブの回転量(回転速度W)の情報と、巻上機が発生している駆動力(T)の情報と、駆動シーブ及びそれに連動して駆動する機器の慣性質量(J)の情報と、懸架体及びそれと連動して動作する機器の慣性質量(J')の情報とに基づいて、駆動シーブと懸架体との間の滑り(滑り率δ)を推定する。

Description

この発明は、トラクション方式のエレベータ装置、及びその制御方法に関するものである。
従来のエレベータ装置では、駆動シーブの速度を検出するための第1のレゾルバが駆動シーブに設けられており、主索の速度を検出するための第2のレゾルバが調速機に設けられている。これら第1及び第2のレゾルバからの信号は、比較演算装置に送られる。比較演算装置は、駆動シーブの速度と主索の速度とを比較することにより、駆動シーブと主策との間の滑りを検出する(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−7350号公報
一般に、エレベータ装置では、駆動シーブの速度を検出するためのセンサは、かごの運行を制御するために必須である。これに対して、上記のような従来のエレベータ装置では、駆動シーブと主索との間の滑りを検出するために、第1のレゾルバの他に第2のレゾルバを用いているため、コストが高くなる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、簡単な構成により、駆動シーブと懸架体との間の滑りを精度良く推定することができるエレベータ装置及びその制御方法を得ることを目的とする。
この発明に係るエレベータ装置は、駆動シーブと、駆動シーブを回転させる巻上機モータとを有する巻上機、駆動シーブに巻き掛けられている懸架体、懸架体により昇降路内に吊り下げられており、巻上機モータの駆動力により昇降するかご及び釣合おもり、駆動シーブの回転に応じた信号を発生する回転検出器、及び駆動シーブと懸架体との間の滑りを推定する滑り推定装置を備え、滑り推定装置は、駆動シーブに作用するアンバランス重量の情報と、回転検出器からの信号に基づいて検出した駆動シーブの回転量の情報と、巻上機が発生している駆動力の情報と、駆動シーブ及びそれに連動して駆動する機器の慣性質量の情報と、懸架体及びそれと連動して動作する機器の慣性質量の情報とに基づいて、駆動シーブと懸架体との間の滑りを推定する。
この発明のエレベータ装置は、駆動シーブに作用するアンバランス重量の情報と、回転検出器からの信号に基づいて検出した駆動シーブの回転量の情報と、巻上機が発生している駆動力の情報と、駆動シーブ及びそれに連動して駆動する機器の慣性質量の情報と、懸架体及びそれと連動して動作する機器の慣性質量の情報とに基づいて、駆動シーブと懸架体との間の滑りを推定するので、懸架体の速度を検出するセンサを用いず、簡単な構成により、駆動シーブと懸架体との間の滑りを精度良く推定することができる。
この発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す構成図である。 図1の滑り推定装置における滑り率の算出方法を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2による滑り推定装置における滑り率の算出方法を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3によるエレベータ装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態4によるエレベータ装置を示す構成図である。 図5の着床位置センサの一例を示す側面図である。 この発明の実施の形態5による変動項の補正時のかごの速度パターンを示すグラフである。 図7の速度パターンに対応した加速度パターンを示すグラフである。 実施の形態5の変動項の補正処理を示すフローチャートである。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す構成図である。図において、昇降路1の上部には、機械室2が設けられている。機械室2には、巻上機3が設けられている。巻上機3は、駆動シーブ4と、駆動シーブ4を回転させる巻上機モータ5と、駆動シーブ4の回転を制動する巻上機ブレーキ6とを有している。
巻上機ブレーキ6としては、電磁ブレーキが用いられている。電磁ブレーキは、駆動シーブ4と一体に回転するブレーキ車(ブレーキドラム又はブレーキディスク)7に接離するブレーキシューと、ブレーキシューをブレーキ車7に押し付けるブレーキばねと、ブレーキばねに抗してブレーキシューをブレーキ車7から引き離す電磁マグネットとを有している。
巻上機3には、駆動シーブ4の回転に応じた信号を発生する回転検出器8が設けられている。回転検出器8としては、例えばエンコーダ又はレゾルバが用いられている。
駆動シーブ4の近傍には、そらせ車9が設けられている。駆動シーブ4及びそらせ車9には、懸架体10が巻き掛けられている。懸架体10としては、複数本のロープ、又は複数本のベルトが用いられている。
懸架体10の第1の端部には、かご11が接続されている。懸架体10の第2の端部には、釣合おもり12が接続されている。かご11及び釣合おもり12は、懸架体10により昇降路1内に吊り下げられており、巻上機3の駆動力により昇降路1内を昇降する。駆動シーブ4の回転は、駆動シーブ4と懸架体10との間の摩擦力によって、懸架体10に伝達される。
昇降路1内には、かご11の昇降を案内する一対のかごガイドレール(図示せず)と、釣合おもり12の昇降を案内する一対の釣合おもりガイドレール(図示せず)とが設置されている。
かご11の下部には、かごガイドレールを把持してかご11を非常停止させる非常止め装置13が搭載されている。懸架体10のかご11への接続部には、かご11内の積載重量に応じた信号を発生する秤装置14が設けられている。
昇降路1の上部には、調速機15が設置されている。調速機15には、調速機シーブ16、及びロープキャッチ(図示せず)等が設けられている。調速機シーブ16には、ループ状の調速機ロープ17が巻き掛けられている。
調速機ロープ17は、非常止め装置13の操作レバーに接続されている。また、調速機ロープ17は、昇降路1の下部に設置された張り車18に巻き掛けられている。かご11が走行すると、調速機ロープ17が循環し、かご11の走行速度に応じた回転速度で調速機シーブ16が回転する。
調速機15には、定格速度よりも高い第1の過速度レベルと、第1の過速度レベルよりも高い第2の過速度レベルとが設定されている。調速機15は、かご11の走行速度が第1の過速度レベルに達すると、巻上機モータ5への通電を遮断するとともに、巻上機ブレーキ6によりかご11を急停止させる。また、かご11の走行速度が第2の過速度レベルに達すると、調速機15は、ロープキャッチにより調速機ロープ17を把持し、調速機ロープ17を停止させ、非常止め装置13を作動させる。
昇降路1の複数の乗場に対応する箇所には、被検出板19aがそれぞれ設置されている。かご11には、被検出板19aを検出するかご側センサ19bが搭載されている。かご11が着床位置にあるかどうかを検出するための着床位置センサ19は、被検出板19a及びかご側センサ19bを有している。
エレベータ制御装置21は、巻上機3の運転を制御することにより、かご11の運行を制御する。巻上機モータ5への通電及び巻上機ブレーキ6への通電は、エレベータ制御装置21により制御される。エレベータ制御装置21は、かご11の停止時には、巻上機ブレーキ6を作動させて、かご11の静止状態を保持する。
エレベータ制御装置21には、駆動シーブ4と懸架体10との間の滑りを推定する滑り推定装置22が接続されている。滑り推定装置22には、秤装置14、回転検出器8及び巻上機モータ5からの信号が入力される。
滑り推定装置22は、秤装置14からの信号に基づいて、かご11の積載重量を検出する。また、滑り推定装置22は、回転検出器8からの信号に基づいて、駆動シーブ4の回転量を検出する。さらに、滑り推定装置22は、巻上機モータ5からの信号に基づいて、巻上機モータ5が出力している駆動力を検出する。
滑り推定装置22は、かご11の積載重量、駆動シーブ4の回転量、及び巻上機モータ5の駆動力に基づいて、駆動シーブ4と懸架体10との間の滑りを常時推定して監視する。また、滑り推定装置22は、駆動シーブ4と懸架体10との間の滑りに関する情報を、エレベータ制御装置21に送る。
エレベータ制御装置21は、滑り推定装置22から受けた情報を保存し、エレベータ装置の制御に利用する。即ち、エレベータ制御装置21は、滑りが異常であると判定した場合に、かご11の運転を休止させる。
例えば、エレベータ制御装置21は、滑りが増大し、合計の滑り量が設定値に達した場合、かご11を最寄り階又は指定階へ移動させ、エレベータ装置の運転を中止する。また、エレベータ制御装置21は、設定時間当たりの滑り量が設定値を超えた場合(急な滑りが発生した場合)、かご11を非常停止させる。
エレベータ制御装置21及び滑り推定装置22は、それぞれ独立したマイクロコンピュータを有している。滑り推定装置22の機能は、マイクロコンピュータの演算処理により実現することができる。
次に、滑り推定装置22で行う滑り推定処理について説明する。まず、式1は、駆動シーブ4と懸架体10との間の摩擦力を介してエレベータ装置が駆動する際の運動方程式である。
Figure 2015083407
式1において、Jは駆動シーブ4及びそれに連動して駆動する機器の慣性質量であり、駆動シーブ4の他に巻上機モータ5のロータ等の慣性質量が含まれる。J’は懸架体10及びそれと連動して動作する機器の慣性質量であり、懸架体10、かご11及び釣合おもり12の他、そらせ車9及びかご11から吊り下げられたケーブル類(給電ケーブル及び釣合索等)等の慣性質量が含まれる。
Tは巻上機モータ5の出力する駆動力である。Fは駆動シーブ4と懸架体10との間に働く摩擦力である。Lは駆動シーブ4に作用するアンバランス重量であり、かご11の停止時におけるかご11側の懸架体10の張力と釣合おもり12側の懸架体10の張力との差分力である。
ここで、かご11側の懸架体10の張力には、かご11の重量及びかご11内の積載重量に加えて、駆動シーブ4からかご11までの懸架体10の重量、及びかご11から吊り下げられるケーブル類の重量が影響する。同様に、釣合おもり12側の懸架体10の張力も、釣合おもり12の重量に加えて、駆動シーブ4から釣合おもり12までの懸架体10重量、及び釣合おもり12から吊り下げられるケーブル類の重量が影響する。
Wは駆動シーブ4の回転速度、Vは懸架体10の送り速度である。また、Wの上にドットを付した記号はWの時間微分、Vの上にドットを付した記号はVの時間微分を示している。
次に、滑り速度を駆動シーブ4の回転速度に対する割合δ(滑り率)で定義すると、式2となる。
Figure 2015083407
これにより、式1を数式変換すると式3に示す関係式が得られる。
Figure 2015083407
この式3は、慣性質量J及びJ’、駆動シーブ4の回転速度W、巻上機モータ5の駆動トルクT、アンバランス重量L、滑り率δの関係を微分方程式として示している。そして、実施の形態1における滑り推定装置22では、式3に基づいて滑り率を算出する。
この滑り率の算出においては、式中δ以外の各値を定める必要がある。各値のうち、J及びJ’は、慣性質量であるため、システム構成に応じて算出することができる。また、Wは、駆動シーブ4の回転速度であるため、回転検出器8からの信号に基づいて算出できる。さらに、Tは、巻上機モータ5が出力している駆動力であるため、巻上機モータ5の駆動電流を換算して算出できる。
さらにまた、アンバランス重量Lは、かご11内の積載重量により変化するため、秤装置14からの信号に基づいて算出できる。以上のように、式3中のδ以外の各値は、通常のエレベータ装置のシステム構成及び機器信号から得られるため、新たなセンサ等を追加せず、式3に基づいて滑り率を算出することができる。
図2は式3に基づいて滑り率を導出する方法を示すブロック図である。図2では、巻上機モータ5の駆動トルクT、アンバランス重量L、慣性質量の関係式1+J/J’を入力として、滑り率δを算出する手順を示している。
図中、三角のブロックでは、入力値がブロック内の係数と乗算処理されて出力される。また、1/Sのブロックは、入力信号を積分処理して出力する積分器を示している。さらに、2つの経路の合流点では、合流するそれぞれの信号が加減算処理される。そして、入力信号を加える処理には「+」、入力信号を引く処理には「−」を、それぞれ入力信号線の横に示している。
さらにまた、滑り率δは、出力直前で信号分岐されており、分岐された信号を前手順への入力として利用する回帰経路が設けられている。この回帰経路を通る入力は、出力値δが算出される前段階では値が定められないため利用できない。
そこで、実装時の演算では、このブロック図全体の処理を周期的に行い、回帰経路を通る入力信号として、前回以前の周期で算出した滑り率δを利用する。その際、滑り率δは時々刻々と変化するため、前回以前の周期で算出した滑り率と演算実施時の滑り率との間に誤差が生じるが、処理の周期を短くすることで出力誤差を小さくすることができる。
このようなエレベータ装置では、駆動シーブ4に作用するアンバランス重量の情報と、回転検出器8からの信号に基づいて検出した駆動シーブ4の回転量の情報と、巻上機3が発生している駆動力の情報と、駆動シーブ4及びそれに連動して駆動する機器の慣性質量の情報と、懸架体10及びそれと連動して動作する機器の慣性質量の情報とに基づいて、駆動シーブ4と懸架体10との間の滑りを推定するので、懸架体10の速度を検出するセンサを用いず、簡単な構成により、駆動シーブ4と懸架体10との間の滑りを精度良く推定することができる。
また、滑り推定装置22は、秤装置14からの信号に基づいて、駆動シーブ4に作用するアンバランス重量を算出するので、アンバランス重量をより正確に検出することができる。
なお、秤装置14は、懸架体10のかご11への接続部に設置されるタイプに限定されるものではなく、例えばかご室の下部に設けられるタイプなどであってもよい。
また、上記の例では、滑り推定装置22をエレベータ制御装置21とは別に設けたが、エレベータ制御装置21に滑り推定装置22の機能を持たせてもよい。
さらに、滑り推定装置22をアナログ回路で構成してもよい。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2によるエレベータ装置について説明する。実施の形態1では、任意の一状態におけるエレベータ装置の運動方程式を基礎として滑りを推定する技術を示した。これに対して、実施の形態2では、かご11の上下方向の位置により状態が変化することを考慮して、かご位置に応じて滑り推定処理を変更することで、滑り推定精度を向上させる。他の構成は、実施の形態1と同様である。
式4は、かご位置による状態変化を考慮に入れたエレベータ装置の運動方程式を示している。
Figure 2015083407
式4では、かご11側の懸架体10の張力と釣合おもり12側の懸架体10の張力との差分力(アンバランス重量)をL’+f(X)としている。Xはかご11の位置であり、L’はかご11内の積載重量に相当する部分である。
また、f(X)は、駆動シーブ4に吊り下げられる懸架体10の長さ、及びかご11から吊り下げられるケーブル類(給電配線等)の長さが、かご位置で変化することによる重量変化部分で、かご位置Xに依存した値として定められる。
具体的には、例えば、負荷を与えるケーブル類の重量が位置に比例して変化する傾向を考慮するならば、かご位置に比例して変化する項をA×X、かご位置Xが0のときのかご11側の懸架体10の張力と釣合おもり12側の懸架体10の張力との差分力を補正して釣合を取るための定数項をBとして、f(X)=A×X+Bとするような一次関数で定義することができる。これにより、アンバランス重量の影響で生じる誤差を解消することができる。
また、かご11から吊り下げられたケーブル類は、かご位置が上昇するにつれて吊り下げ部分が長くなるため、慣性質量にも影響する。これを考慮して、運動方程式では、懸架体10と連動動作する機器の慣性質量をL’+g(X)として、かご位置Xに依存する部分をg(X)として定義している。
このg(X)についても、具体的に定めるとすれば、ケーブル類の重量が位置に比例して変化することから、例えばf(X)と同様に一次関数で定義することができる。
さらに、この運動方程式では、かご11を上下する際に作用する駆動抵抗力の影響を考慮して、その抵抗力の項を±D(X)として与えている。駆動抵抗力には、かご11とかごガイドレールとの間の摩擦力、及び釣合おもり12と釣合おもりガイドレールとの間の摩擦力が含まれており、その大きさは、かご位置によって変わるガイドレールとの接触状態に依存する。即ち、摩擦力には、局所的なガイドレールの曲がり状態、据付時のガイドレールの垂直精度の状態、ガイドレールへのごみ及び油等の付着状態が影響し、いずれの状態もガイドレールの位置によって異なるため、摩擦力の大きさはかご位置によって変化する。そのため、駆動抵抗力をD(X)として位置Xに依存する形式で与えている。
また、駆動抵抗力は駆動方向と反対に働くため、運動方程式中では、駆動方向により正負が反転することを考慮して±D(X)としている。ここで、D(X)はレールとの接触状態により変化するため、エレベータ装置ごとの個体差によるばらつきが大きい。そのため、実際に巻上機モータ5を駆動した際に出力される駆動力Tに基づいて、かご位置による駆動抵抗力の変化D(X)を定めることで、個体差によるばらつきの影響を含んで駆動抵抗力を定めることができる。
具体的には式4から導出した式5に基づいて、位置に応じて変化する駆動力T(X)を取得して利用することが考えられる。
Figure 2015083407
特に、一定速走行では、加減速度を無視して、Vの時間微分及びWの時間微分をいずれも0として取り扱うことができるため、実質的に式6の関係が成り立つ。
Figure 2015083407
この式では、±D(X)は走行方向により正負反転することから、上方向走行したときの駆動力及びかご位置関係Tup(X)と、下方向走行したときの駆動力及びかご位置関係Tdn(X)とがそれぞれ式7に示すように得られる。
Figure 2015083407
式7の両式の差により式8が得られ、式8に示す演算処理により、駆動抵抗力のかご位置に応じた関係D(X)を定めることができる。
Figure 2015083407
また、式7の両式の和により得られる式9に示す演算処理を実施することで、f(X)を定めることができる。
Figure 2015083407
f(X)は、エレベータ装置の構造により定まる特性ではあるが、実際に計測した駆動力を利用して定めることで、設計と実システムとの間にある構造誤差を解消するだけでなく、秤装置14により検出されたかご11内の積載重量L’の誤差を併せて補正することもできる。
なお、経年による駆動シーブ4と懸架体10との間の摩擦状態の変化により、微小な滑りが起こり、V及びWの時間微分が厳密には0ではなくなる場合がある。そのため、摩擦状態が健全な状態のとき、例えばエレベータ装置を据え付けた初期に、D(X)及びf(X)を定めることが、滑り率の演算誤差を小さくする上で望ましい。
一方、g(X)は、式5においてVの時間微分が0とはならない関係式、即ち加減速度を含む関係式として導出できる式10の演算処理を実施して定めることができる。
Figure 2015083407
ここでは、g(X)を定めるのに滑り率δが必要となるが、実施の形態1に示したループ経路を通る信号処理と同様に、周期的に算出処理する中で前回周期以前の処理結果として得た滑り率δを利用すればよい。
なお、f(X)及びg(X)の例として、かご位置Xに依存する一次関数を挙げたが、それぞれのモデルは実特性に合わせて任意に選ぶことができ、多次関数や指数関数等の近い傾向特性で近似することもでき、かご位置Xに対応する値をデータ例で保存して演算時に利用することもできる。
また、かご位置Xは、階停止位置等の基準位置から回転検出器8によりかご11の移動量を積算することで絶対位置として把握できる。
さらに、駆動シーブ4と懸架体10との間に滑りがある場合は、上記の積算値に滑り量を加減補正することで、より正確なかご位置を把握することができる。この滑り量の把握方法は、実施の形態4において詳述する。
以上のように定められるかご位置による状態変化を考慮した滑り率δの関係式を式11に示す。
Figure 2015083407
また、式11に基づいて滑り率δを常時推定するためのブロック図を図3に示す。図3における各ブロックの定義及び演算処理は、実施の形態1で示した図2の場合と同様であり、このブロックにより定義される処理により滑り率δの出力を得ることができる。
このようなエレベータ装置では、かご位置により変動する状態を考慮した推定処理により、駆動シーブ4と懸架体10との間の滑りをより精度良く推定することができる。
実施の形態3.
次に、図4はこの発明の実施の形態3によるエレベータ装置を示す構成図である。実施の形態3では、実施の形態1の秤装置14が設けられておらず、代わりに巻上機モータ5及び回転検出器8と滑り推定装置22との間に積載重量推定器23が設けられている。積載重量推定器23には、巻上機モータ5、回転検出器8及び滑り推定装置22からの信号が入力される。
また、積載重量推定器23は、回転検出器8からの信号、巻上機モータ5からの駆動力信号、及び滑り推定装置22からの滑り率の出力信号を処理することにより、駆動シーブ4にかかるアンバランス重量を推定し、さらにかご11内の積載重量を推定し、推定積載重量の信号を滑り推定装置22に出力する。
具体的には、積載重量推定器23は、式13に示す関係式からアンバランス重量を推定する。この式13は、式2を微分して得た式12を式1に代入することで得られる。
Figure 2015083407
Figure 2015083407
式13の右辺は、慣性質量J,J’、駆動力T、駆動シーブ4の速度W、及び滑り率δから定められるため、全ての値が入力により得られ、これらの値により駆動シーブ4にかかるアンバランス重量Lを求めることができる。
また、以下の式14に示す演算を行うことで、積載重量L’を推定することができる。
Figure 2015083407
この式14は、実施の形態2で定められる式4に示す関係式に式2の関係を用いることで得られる。さらに、加減速が無視できる一定速走行を想定する場合、式6に基づいて式15を導出でき、この式15に示す演算処理を行うことでも積載重量を推定できる。
Figure 2015083407
積載重量推定器23は、エレベータ制御装置21及び滑り推定装置22とは独立したコンピュータで構成することができる。他の構成は、実施の形態1又は2と同様である。
このようなエレベータ装置では、積載重量推定器23を用いたので、かご11内の積載状態を検出するセンサを用いない場合でも、簡単な構成により、駆動シーブと懸架体の間の滑りを精度良く推定することができる。
なお、積載重量推定器23の機能を、滑り推定装置22のコンピュータで実行させてもよい。
また、積載重量推定器23は、アナログ回路で構成してもよい。
実施の形態4.
次に、図5はこの発明の実施の形態4によるエレベータ装置を示す構成図である。実施の形態4では、駆動シーブ4と懸架体10との間に滑りが生じていないと判定される場合に、その状態で滑り推定装置22の機能を補正する。但し、ここでの滑りが生じていないことの判定には、滑り推定装置22の推定結果を利用できない。このため、かご11の位置情報に基づいて、かご11の移動距離を検出し、検出結果を駆動シーブ4の回転量と比較することで滑りの有無を判定する。
具体的には、昇降路1内の基準位置をかご11が通過した時点から、同一又は異なる基準位置をかご11が通過する時点までのかご11の移動距離とその間の駆動シーブ4の回転量とを比較することで、滑りの有無を判定する。
図5では、かご11の移動距離を検出するための基準位置検出装置として、既設の着床位置センサ19を利用する構成を示している。このため、着床位置センサ19からの信号が滑り推定装置22に入力されている。
図6は図5の着床位置センサ19の一例を示す側面図である。このような着床位置センサ19を用いる場合、かご側センサ19bが被検出板19aを検出しているときに、かご11が着床位置にあると判定することができる。このとき、被検出板19aは上下方向に一定の長さを有しているため、着床位置は、点ではなく、被検出板19aの長さ分の範囲となっている。
これに対して、着床位置センサ19を基準位置検出装置として利用する場合、かご側センサ19bが被検出板19aを検出し始めた位置、又はかご側センサ19bが被検出板19aを検出しなくなった位置を基準位置とすればよい。
次に、かご11の移動距離と駆動シーブ4の回転量との比較による滑りの有無の判定方法について説明する。まず、実際の懸架体10の送り量については、かご11の移動距離から検出できるため、通過した基準位置間の距離から定めることができる。一方、駆動シーブ4の回転量を駆動シーブ4の実効径で換算することで、滑りがない場合の懸架体10の送り量を算出することができる。
従って、基準位置間の距離と、駆動シーブ4の回転量から換算される懸架体10の送り量とが同じとみなせる場合に、滑りが生じていないと判定できる。また、この判定処理では、正常な摩擦状態でも駆動シーブ4を回転すると微小な滑りが生じることを考慮して、比較する両値が設定範囲内にある場合に、両値が同じであるとみなすものとする。
このような正常な摩擦状態で生じる微小滑りの割合は、懸架体10の種類によって異なる。しかし、正常な摩擦状態にある場合の多くは、駆動シーブ4の回転に対して4%の範囲内にあるため、この範囲を一つの判定基準とすることができる。即ち、比較する両値が4%の範囲内にある場合に、両値が同じであるとみなすことができる。
また、駆動シーブ4の実効径の誤差、及び回転検出器8の検出誤差も、設定範囲に含めて判定することで、無用な誤判定を回避することができる。
なお、かご11の移動距離について、異なる2つの基準位置間の距離とする場合、かご11の移動距離は特定の大きさを持つ。一方、基準位置を1つとする場合、即ち、かご11が基準位置を通過してから、同一の基準位置を通過するまでの移動距離を検出する場合、かご11の移動距離は理想的には0となる。例えば、ある階にかご11が停止してから、昇降方向を反転してその階を離れ、同一の被検出板19aにおける同一の基準位置を捉える場合がこれに当たる。
次に、補正処理について説明する。滑りが生じなかったと判定された場合、かご11の走行中は滑り量が0であったとみなし、駆動シーブ4の加速度と懸架体10の加速度とが等しいものとした式16の運動方程式に基づいて処理をすることができる。
Figure 2015083407
この式16の関係式を式6に用いることで、式17に示す関係が導出できる。
Figure 2015083407
式17では、懸架体10の速度V及び滑り率δをともに含まないため、推定値を利用する必要がなく、推定処理により生じる誤差の問題を解消できる。そのため、式17から導出した式18を式10に替えて利用することで、g(X)をより精度良く定められ、式5に基づく滑り率の推定精度を向上させることができる。
Figure 2015083407
また、実施の形態3の積載重量推定器23で積載重量を推定する構成でも、推定式17から導出した式19を式13に替えて利用することで、積載重量の推定精度を向上させることができる。
Figure 2015083407
以上の処理により、滑り推定装置22による推定値を実際の滑り値に合わせるように補正することができ、想定していない状態の変化に対応した補正が可能となる。他の構成は、実施の形態1、2又は3と同様である。
このようなエレベータ装置では、滑り推定値を実際の滑り値に合わせるように補正することができるため、想定外の影響を含めて補正でき、駆動シーブ4と懸架体10との間の滑りをより精度良く推定できる。
また、滑り推定装置22は、昇降路1内に設けられた少なくとも1つの基準位置に基づいてかご11の移動距離を決定するので、滑り推定値を実際の滑り値に合わせるように補正する場合において、エレベータに一般に備えられている昇降機器の基準位置を利用してかご11の移動量を判定できる。
なお、実施の形態4では、着床位置センサ19を利用して滑りが生じていないことを確認したが、着床位置センサ19に限定されるものではなく、昇降路1内でかご11が基準位置を通過したことを判定できれば、例えば、ドア開閉許容範囲を検出するためのゾーンセンサ、又は昇降路1内に配置したスイッチ等であってもよい。
また、特に、着床位置を検出してから着床位置を外れるまでの距離を基準として滑りの有無を判定する場合は、滑りが生じていないことを駆動開始直後に判定できるため、駆動開始直後の積載重量推定を実現できる利点がある。
実施の形態5.
次に、この発明の実施の形態5によるエレベータ装置について説明する。実施の形態5では、滑り推定装置22の機能を精度良く補正する方法を示す。スリップ率δを精度良く推定するには、実施の形態2で示した一定速度走行での補正と、実施の形態4で示した滑りがない健全な状態での補正との両方により、補正対象となる項g(X)、f(X)、D(X)(以下、変動項と言う)を決定する必要がある。
具体的には、一般的なエレベータサービス時と同様に、「加速区間及び減速区間」と「一定速区間」との両方が含まれる図7及び図8に示すような運転パターンでかご11を運転して補正すればよい。なお、図7及び図8では、かご11の上方向運転が正となるように速度及び加速度の大きさを示している。
変動項の補正では、往復分の一定速区間の駆動力データTup(X)及びTdn(X)を用いて、式8からD(X)を、式9からf(X)をそれぞれ定める。また、往復分のいずれかにおける加速区間又は減速区間の駆動力データを用いて、式18からg(X)を定めることができる。
以上で示した変動項の補正について、データ取得を含めた手順を図9に示す。まず、初めの手順では、かご11に積載がない状態を確認する(ステップS1)。これにより、運転中に乗客が動くことなどにより取得データにノイズが加えられることを防止でき、変動項の特性精度を向上させることができる。また、秤装置14等により積載重量を把握できればステップS2以降の処理は可能であるが、秤装置14等の計測誤差が推定精度を低下させることになるので、無積載を確認するのが精度を維持する上で望ましい。
次に、かご11を往復させて、駆動力の情報Tup(X)及びTdn(X)を取得する(ステップS2)。続いて、往復運転中に駆動シーブ4と懸架体10との間に滑りが生じていないことを確認する(ステップS3)。滑り量の判断手法は、実施の形態4と同様である。滑りが生じていないことを確認できれば、一定速区間における駆動力の情報を用いてD(X)及びf(X)を順次特定する(ステップS4、S5)。この処理では、特に無積載の状態で取得した駆動力情報を活用して式9からf(X)を定める場合は、L"=0として扱うことができる。
次に、取得した情報のうち、加速区間及び減速区間の駆動力を用いて、式18からg(X)を定める(ステップS6)。ここでは、加速区間か減速区間のいずれか一方のデータのみで処理することもできるが、加速区間及び減速区間の両方用いることでかごの位置Xが大きく離れた情報を含むことになるので、かごの位置Xに対する依存特性を明確に判断できる。
ここまでは、駆動抵抗力を、D(X)として、かごの位置Xのみに依存する特性として扱ってきたが、速度Vへの依存特性も考慮してD(X,V)とすることで、より推定精度を向上させることができる。この場合、スリップ及び重量を推定する推定式において、D(X)をD(X,V)に置き換えて推定処理することで、推定精度の向上を実現できる。変動項D(X,V)は、速度Vに線形的に依存する特性としてもよいし、非線形の特性として扱ってもよい。
D(X,V)を決定する処理では、定格速度が異なる運転パターンで駆動して各定格速度に対応した駆動力の情報を取得する。そして、それぞれの駆動力情報に基づいて、変動項を決定することができる。具体的には、例えばD(X,V)が速度Vに線形依存する特性として処理する場合、まず定格速度V1及びV2の2つの運転パターンで駆動して、それぞれ一定速区間の駆動力の情報を取得する。
これら2つの情報は、それぞれ速度は異なるものの一定値であるため速度変化による影響を受けていないが、かごの位置Xの変化による影響は受けている。そのため、まずは実施の形態2と同じ処理によって、かご位置Xに依存する駆動抵抗力を、定格速度V1に対してはD(X,V1)、定格速度V2に対してはD(X,V2)として定めることができる。これらに基づいて、速度への線形依存を考慮したD(X,V)は、以下の式により定めることができる。
Figure 2015083407
なお、実施の形態1では、駆動シーブ4と懸架体10との間に滑りが生じた場合の動作について、滑り量が設定値に達するとかご11を最寄り階又は指定階へ移動させ、かご11の運転を中止する旨、及び、設定時間当たりの滑り量が設定値を超えた場合(急な滑りが発生した場合)にかご11を非常停止させる旨を示した。
しかし、この発明における駆動シーブ4と懸架体10との間に滑りが生じた場合の動作は、上記に限らず、滑り量が設定値を超えた場合に非常停止してもよいし、急な滑りが発生した場合に最寄り階等へ移動させて運転を中止してもよい。また、滑り量が設定値を超えた場合、又は急な滑りが発生した場合に、減速度を緩やかにしてかご11を停止動作させることで、より大きな滑りを誘発せずにかご11を停止させてもよい。
さらに、滑りが発生してかご11を非常停止又は運転休止する際に、非常停止又は運転休止等のかご11の状態情報をかご内利用者に伝達する手段を設けてもよい。これにより、利用者の安心感が得られる等の利点がある。状態情報を伝達する手段として、具体的には、音声によるアナウンス、画像又はランプ等による表示、及び利用者の携帯電話に対する電子通信等が挙げられる。
加えて、滑りが発生してかご11を非常停止又は運転休止する際に、かご11の状態情報をかご11の外部に伝達する手段を設けてもよい。これにより、滑りが生じて運転できない状態にあることを、例えばエレベータ装置の保全作業者又は保守会社等が早期に把握でき、エレベータ装置の早期復旧が実現できる。具体的な伝達手段としては、かご11外での音声によるアナウンス、画像又はランプ等による表示、及び携帯電話に対する電子通信、及びエレベータ制御装置への電子通信等が挙げられる。
上述のように、携帯電話又はエレベータ制御装置への電子通信を用いた場合、例えば駆動シーブ4が磨耗して滑り量が徐々に増加している等の経過情報も通信できるため、かご11の運転を中止しなければならない状態に至る前に保全を行うことができる。これにより、かご11を継続的に運転でき、利用者に運転中止による不便をかけることがない。
なお、エレベータ装置全体のレイアウトは、図1のレイアウトに限定されるものではない。例えば、2:1ローピング方式のエレベータ装置、巻上機が昇降路の下部に設置されているエレベータ装置等にもこの発明は適用できる。
さらにまた、この発明は、機械室レスエレベータ、ダブルデッキエレベータ、共通の昇降路内に複数のかごが配置されているワンシャフトマルチカー方式のエレベータなど、あらゆるタイプのエレベータ装置に適用できる。

Claims (18)

  1. 駆動シーブと、前記駆動シーブを回転させる巻上機モータとを有する巻上機、
    前記駆動シーブに巻き掛けられている懸架体、
    前記懸架体により昇降路内に吊り下げられており、前記巻上機モータの駆動力により昇降するかご及び釣合おもり、
    前記駆動シーブの回転に応じた信号を発生する回転検出器、及び
    前記駆動シーブと前記懸架体との間の滑りを推定する滑り推定装置
    を備え、
    前記滑り推定装置は、前記駆動シーブに作用するアンバランス重量の情報と、前記回転検出器からの信号に基づいて検出した前記駆動シーブの回転量の情報と、前記巻上機が発生している駆動力の情報と、前記駆動シーブ及びそれに連動して駆動する機器の慣性質量の情報と、前記懸架体及びそれと連動して動作する機器の慣性質量の情報とに基づいて、前記駆動シーブと前記懸架体との間の滑りを推定するエレベータ装置。
  2. 前記かご内の積載重量に応じた信号を発生する秤装置をさらに備え、
    前記滑り推定装置は、前記秤装置からの信号に基づいて、前記駆動シーブに作用するアンバランス重量を算出する請求項1記載のエレベータ装置。
  3. 前記かご内の積載重量を推定する積載重量推定器をさらに備え、
    前記積載重量推定器は、前記回転検出器からの信号、前記巻上機モータからの駆動力信号、及び前記滑り推定装置からの滑り率の出力信号を処理することにより、前記駆動シーブに作用するアンバランス重量を推定し、さらに前記かご内の積載重量を推定し、推定積載重量の信号を前記滑り推定装置に出力する請求項1記載のエレベータ装置。
  4. 前記滑り推定装置は、前記巻上機モータの駆動電流から前記巻上機が発生している駆動力を算出する請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のエレベータ装置。
  5. 前記滑り推定装置は、前記かごの位置に応じて滑り推定処理を変更する請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のエレベータ装置。
  6. 前記滑り推定装置は、前記かごの速度に応じて滑り推定処理を変更する請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のエレベータ装置。
  7. 前記滑り推定装置は、前記かごの速度及び位置に応じて滑り推定処理を変更する請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のエレベータ装置。
  8. 前記滑り推定装置は、一定速区間における駆動力の情報を用いて滑り推定処理を変更する請求項5から請求項7までのいずれか1項に記載のエレベータ装置。
  9. 前記滑り推定装置は、前記かごの移動距離と前記駆動シーブの回転量とを比較して、前記移動距離と前記回転量との差が設定範囲内である場合に、滑りの推定処理を変更する請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載のエレベータ装置。
  10. 前記滑り推定装置は、前記昇降路内に設けられた少なくとも1つの基準位置に基づいて前記かごの移動距離を決定する請求項9記載のエレベータ装置。
  11. 前記かごの状態情報を外部に伝達する手段をさらに備えている請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載のエレベータ装置。
  12. 滑りが発生して前記かごを非常停止又は運転休止する際に、前記かごの状態情報をかご内利用者に伝達する手段をさらに備えている請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載のエレベータ装置。
  13. 滑りが発生して前記かごを非常停止又は運転休止している状態で、前記かごの状態情報を外部に伝達する手段をさらに備えている請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載のエレベータ装置。
  14. 駆動シーブと、前記駆動シーブを回転させる巻上機モータとを有する巻上機、
    前記駆動シーブに巻き掛けられている懸架体、及び
    前記懸架体により昇降路内に吊り下げられており、前記巻上機モータの駆動力により昇降するかご及び釣合おもりを備えているエレベータ装置の制御方法であって、
    前記駆動シーブに作用するアンバランス重量の情報と、前記駆動シーブの回転量の情報と、前記巻上機が発生している駆動力の情報と、前記駆動シーブ及びそれに連動して駆動する機器の慣性質量の情報と、前記懸架体及びそれと連動して動作する機器の慣性質量の情報とに基づいて、前記駆動シーブと前記懸架体との間の滑りを推定するステップ、及び
    前記駆動シーブと前記懸架体との間の滑りが異常であると判定した場合に、前記かごの運転を休止させるステップ
    を含むエレベータ装置の制御方法。
  15. 前記駆動シーブと前記懸架体との間の滑りが増大し、合計の滑り量が設定値に達した場合、前記かごを最寄り階又は指定階へ移動させ、前記エレベータ装置の運転を中止する請求項14記載のエレベータ装置の制御方法。
  16. 前記駆動シーブと前記懸架体との間の滑りが増大し、合計の滑り量が設定値に達した場合、前記かごを非常停止させる請求項14記載のエレベータ装置の制御方法。
  17. 設定時間当たりの滑り量が設定値を超えた場合、前記かごを非常停止させる請求項14又は請求項15に記載のエレベータ装置の制御方法。
  18. 設定時間当たりの滑り量が設定値を超えた場合、前記かごを最寄り階又は指定階へ移動させ、前記かごの運転を中止する請求項14から請求項16までのいずれか1項に記載のエレベータ装置の制御方法。
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